JP2006307515A - ポンプ取付台取付構造及びマンホールポンプ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 狭いマンホール内にポンプ取付台を隙間なく並べて設置する場合も、隣接する部分の中央部も固定可能にし、据付作業が容易にできるポンプ取付台取付構造及び該ポンプ取付台取付構造を用いたマンホールポンプ装置を提供すること。
【解決手段】 マンホール１内にポンプ取付台２を介してポンプを配置した構成のマンホールポンプ装置におけるポンプ取付台取付構造であって、ポンプ取付台２はポンプの吸込口を挿入する円筒状の予旋回凹部７と液流入路部１４とが一体に形成された構成であり、同一のポンプ取付台２を複数間に隙間なくマンホール１内に並べて設置し、複数のポンプ取付台２、２のマンホール１への固定を各ポンプ取付台２の液流路部１４に設けたポンプ取付台固定用穴１１に基礎ボルト１６を通してマンホール１の底部に設けたポンプ取付台固定座１５に固定した。
【選択図】図４

Description

本発明は、下水中継用水槽、汚水排水用水槽及びマンホールポンプ装置のマンホール内に設置して使用するポンプ取付台をマンホール内に取り付けるポンプ取付台取付構造に関するものであり、マンホール内における油脂などの有機質成分の流入によるスカム形成をできるだけ少なくし得るように工夫されたポンプ取付台取付構造及び該ポンプ取付台取付構造を用いたマンホールポンプ装置に関するものである。

図１は乃至図３は、この従来のこの種のマンホールポンプ装置の構成を示す図で、図１はマンホールポンプ装置の全体構成を示す縦断面図、図２は水平断面図、図３は下部の縦断面図である。マンホール１の底部にポンプ取付台２が据え付けられている。該ポンプ取付台２はマンホール１が完成した後でも、マンホールの上端開口部４から据え付けができるように、図２に示すように分割して繊維強プラスチックで形成されている。各ポンプ取付台２の略中央部にポンプ取付用着脱装置５が載置される平坦なポンプ取付用着脱装置着座部３が形成され、該ポンプ取付用着脱装置着座部３の端部に隣接して円筒状の予旋回凹部７が形成されている。なお、１４はポンプ取付台２上に流入した液を予旋回凹部７に導くための液流入路部である。

上記構成のポンプ取付台２を２個、マンホール１の底部に隙間なく並べて配置している。ポンプ９やポンプ取付用着脱装置５の荷重を支えるためとマンホール１の底部に固定するため、ポンプ取付用着脱装置着座部３の下部に金属製の架台６設け、さらにポンプ取付台２の下面とマンホール１の底面及び側部壁面で囲まれた空間にコンクリート１０を充填している。ポンプ９の据え付けは鎖（図示せず）でポンプ９を吊下げ、更にガイドパイプ１２を上下するスライドガイド１３でポンプ９をガイドパイプ１２に沿って案内し、ポンプ９の吐出口がポンプ取付用着脱装置５に一致するまで下降させ、ポンプ９をポンプ取付用脱着装置５に装着する。これにより、ポンプ９の吸込口９ａはポンプ取付台２の予旋回凹部７に挿入され配置される。このようにして２台のポンプ９をそれぞれポンプ取付台２、２に据え付ける。

上記のように従来のマンホールポンプ装置用のポンプ取付台２は、マンホール１が完成した後でも、マンホール１の上端開口部４から搬入して据え付けができる大きさに分割して製作していた。しかしながら、このように分割して製作したポンプ取付台２を設置する場合、ポンプ取付台２を必ずマンホール１内のどの位置に設置するか位置決めしてからポンプ取付台２の下面とマンホール１の側面及び底面の間の空間にコンクリートを充填する。この時、ポンプ取付台２が浮き上がらないようにそれぞれのポンプ取付台２を基礎ボルトで固定する必要があった。そのため、設置前にポンプ取付台２をマンホール１内のどの位置に設置するのかを位置決し、それぞれのポンプ取付台２をその周囲に設けた固定用金具８を用いて基礎ボルトでマンホール底部に固定していた。

しかしながら、上記のようにポンプ取付台２の周囲に設けた固定用金具８を用いて基礎ボルトでマンホール底部に固定する方法は、２つのポンプ取付台２を間に隙間無く又は小さく接近させて並べて設置する場合、ポンプ取付台２の互いに隣接する辺の中央部分が固定できないためこの部分がコンクリート１０を充填する際に浮き上がってしまうという問題があった。

本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、狭いマンホール内にポンプ取付台を隙間なく並べて設置する場合も、隣接する部分の中央部も固定可能にし、据付作業が容易にできるポンプ取付台取付構造及び該ポンプ取付台取付構造を使用したマンホールポンプ装置を提供することを目的とする。

上記課題を解決するため請求項１に記載の発明は、 マンホール内にポンプ取付台を介してポンプを配置した構成のポンプ装置におけるポンプ取付台取付構造であって、前記ポンプ取付台は前記ポンプの吸込口を挿入する円筒状の予旋回凹部と該予旋回凹部に液を流入させる液流入路部とが一体に形成された構成であり、同一の前記ポンプ取付台を複数台前記マンホール内に並べて設置し、該複数台のポンプ取付台のマンホールへの固定を各ポンプ取付台の液流路部に設けた固定用穴に基礎ボルトを通して前記マンホール底部に設けたポンプ取付台固定座に固定したことを特徴とする。

請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のポンプ取付台取付構造において、前記ポンプ取付台固定座の一部は、互いに重なり合った構造とし、共用の基礎ボルトで固定したことを特徴とする。

請求項３に記載の発明は、請求項１又は２に記載のポンプ取付台取付構造において、前記流路部に設けた固定用穴を通る基礎ボルトが固定される前記ポンプ取付台固定座は前記ポンプ取付台の外周より内側に設けたことを特徴とする。

請求項４に記載の発明はは、マンホール内にポンプ取付用着脱装置、ポンプ取付台、及びポンプを配設した構成のマンホールポンプ装置において、前記ポンプ取付台の取付構造として前記請求項１乃至３のいずれか１項に記載のポンプ取付台取付構造を用いたことを特徴とする。

請求項１乃至３に記載の発明によれば、同一の前記ポンプ取付台を複数間に隙間なくマンホール内に並べて設置し、該複数のポンプ取付台のマンホールへの固定を各ポンプ取付台の液流路部に設けた固定用穴に基礎ボルトを通して前記マンホール底部に設けたポンプ取付台固定座に固定したので、ポンプ取付台の据え付け固定作業をポンプ取付台の上面から行うことができ、据え付け作業が容易にできる。

請求項２に記載の発明によれば、ポンプ取付台同士の固定座を互いに重ねあわせる構造としたので、基礎ボルトを共用として、部品点数を減らすことができ、コストダウンが図れる。

請求項３に記載の発明によれば、ポンプ取付台の液流入路部に複数の固定用穴を設けたことで、全体の小型化が可能となる。

請求項４に記載の発明によれば、ポンプ取付台の取付構造として請求項１乃至３のいずれか１項に記載のポンプ取付台取付構造を用いたので、ポンプ取付台据え付け作業が容易で、コストダウンが図れ、且つ小型化が可能なポンプ取付台の取付構造を具えたマンホールポンプ装置を提供できる。

以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図４乃至図６は本発明に係るポンプ取付台取付構造を使用したマンホールポンプ装置のマンホール底部の構成を示す図で、図４は平断面図、図５はポンプ取付台の斜視図、図６は縦断面図である。図４乃至図６において、図１乃至図３と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。ポンプ取付台２は繊維強化プラスチックで形成されている。そして図４に示すように、平面形状の全体が長方形状で中央部に平坦なポンプ取付用着脱装置着座部３が設けられ、該ポンプ取付用着脱装置着座部３のポンプ取付台２の長手方向端部に隣接してポンプの吸込口が挿入される円筒状の予旋回凹部７が設けられいる。

また、ポンプ取付用着脱装置着座部３のポンプ取付台２の短手方向端部に隣接し、ポンプ取付台２上に流入した液を予旋回凹部７に導く液流入路部１４が設けられている。該液流入路部１４から予旋回凹部７に流入する液は該予旋回凹部７の内壁面の接線方向に流入するようになっている。また、液流入路部１４には複数個所（図では２個所）にポンプ取付台固定用穴１１が設けられている。なお、上記例ではポンプ取付台２を繊維強化プラスチック製としたが、必要強度を満たすのではれば、他のプラスチックでも、又は他の材料でもよい。

ポンプ取付台２でポンプ９やポンプ取付用着脱装置５の荷重を支えるため（図１参照）とポンプ取付台２をマンホール１の底部に固定するため、図５及び図６に示すようにポンプ取付用着脱装置着座部３の下部に金属製の架台６が設けられている。この架台６の下部にポンプ取付台固定座１５が設けられており、このポンプ取付台固定座１５の上方に位置するポンプ取付台２の液流入路部１４に設けたポンプ取付台固定用穴１１に基礎ボルト１６を通してポンプ取付台２をポンプ取付台固定座１５に固定する。

上記のように、ポンプ取付台固定座１５をポンプ取付台２のポンプ取付用着脱装置着座部３の下部に設けられた金属製の架台６の下部に設けることにより、液流入路１４に設けたポンプ取付台固定用穴１１が通る基礎ボルト１６が固定されるポンプ取付台固定座１５は並べて配置したポンプ取付台２、２の内側に配置されたことになる。従って、図２に示すようにポンプ取付台２の周囲に設けた固定用金具８を設け、該固定用金具８を用いて基礎ボルトでマンホール底部に固定する場合に比較し全体の小型化が可能となる。

また、並べて配置されたポンプ取付台２、２の隣接する辺側の金属製の架台６、６を固定するためのポンプ取付台固定座１５、１５は互いに重なり合った構造（図５のＡ部分参照）であり、該重なり合ったポンプ取付台固定座１５、１５に一方のポンプ取付台２の液流入路部１４に設けたポンプ取付台固定用穴１１を通る基礎ボルト１６を固定する。

なお、図示は省略するが、ポンプ取付台２の下面とマンホール１の底面及び側部壁面に囲まれた空間にコンクリートを充填する。このときポンプ取付台２は液流入路部１４に設けたポンプ取付台固定用穴１１を通して基礎ボルト１６でポンプ取付台固定座１５に固定しているので、ポンプ取付台２の中央部も浮き上がることはない。

上記のように取付台２、２を並べて設置し、下部にコンクリートを充填した後、ポンプ取付台２のポンプ取付用着脱装置着座部３の上にポンプ取付用着脱装置５を載置し、該ポンプ取付用着脱装置５にポンプ９を装着する点はも図１及び図３の従来例と全く同様である。

上記のように同一のポンプ取付台２、２を２個間に隙間なくマンホール１内に並べて設置し、該ポンプ取付台２、２を液流路部１４に設けた固定用穴１１に基礎ボルト１６を通して架台６の下部に設けたポンプ取付台固定座１５に固定したので、各ポンプ取付台２の据え付け固定作業を該ポンプ取付台２の上面から行うことができ、据え付け作業が容易にできる。ポンプ取付台２同士のポンプ取付台固定座１５を互いに重ねあわせる構造としたので、基礎ボルト１６を共用として、部品点数を減らすことができ、コストダウンが図れる。

以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。

従来のマンホールポンプ装置の全体構成を示す縦断面図である。 従来のマンホールポンプ装置の水平断面図である。 従来のマンホールポンプ装置の下部縦断面図である。 本発明に係るマンホールポンプ装置のマンホール底部の構成を示す平断面図である。 本発明に係るマンホールポンプ装置のポンプ取付台の外観斜視図である。 本発明に係るマンホールポンプ装置のマンホール底部の構成を示す縦断面図である。

符号の説明

１ マンホール
２ ポンプ取付台
３ ポンプ取付用着脱装置着座部
４ 上端開口部
５ ポンプ取付用着脱装置
６ 架台
７ 予旋回凹部
９ ポンプ
１０ コンクリート
１１ ポンプ取付台固定用穴
１２ ガイドパイプ
１３ スライドガイド
１４ 液流入路部
１５ ポンプ取付台固定座
１６ 基礎ボルト

Claims (4)

1. マンホール内にポンプ取付台を介してポンプを配置した構成のポンプ装置におけるポンプ取付台取付構造であって、
   前記ポンプ取付台は前記ポンプの吸込口を挿入する円筒状の予旋回凹部と該予旋回凹部に液を流入させる液流入路部とが一体に形成された構成であり、
   同一の前記ポンプ取付台を複数台前記マンホール内に並べて設置し、該複数台のポンプ取付台のマンホールへの固定を各ポンプ取付台の液流路部に設けた固定用穴に基礎ボルトを通して前記マンホール底部に設けたポンプ取付台固定座に固定したことを特徴とするポンプ取付台取付構造。
2. 請求項１に記載のポンプ取付台取付構造において、
   前記ポンプ取付台固定座の一部は、互いに重なり合った構造とし、共用の基礎ボルトで固定したことを特徴とするポンプ取付台取付構造。
3. 請求項１又は２に記載のポンプ取付台取付構造において、
   前記流路部に設けた固定用穴を通る基礎ボルトが固定される前記ポンプ取付台固定座は前記ポンプ取付台の外周より内側に設けたことを特徴とするマンホールポンプ装置。
4. マンホール内にポンプ取付用着脱装置、ポンプ取付台、及びポンプを配設した構成のマンホールポンプ装置において、
   前記ポンプ取付台の取付構造として前記請求項１乃至３のいずれか１項に記載のポンプ取付台取付構造を用いたことを特徴とするマンホールポンプ装置。
   

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