JP2006306228A - 車両の減速制御装置 - Google Patents

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恭弘 鴛海
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
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Abstract

【課題】運転者が想定した減速度よりも過大な減速度が付与されることにより運転者に違和感を与えることを抑制可能な車両の減速制御装置を提供する。
【解決手段】車両の前方の道路の分岐点に関する情報を入手する手段と、前記分岐点よりも先方の複数の先方道路のうち少なくとも一つの特定の前記先方道路を走行するために減速が開始されるべき場所を求める手段と、運転者の減速意図を検出する手段とを備え、前記減速が開始されるべき場所で運転者の減速意図(A点)が検出され、更に、所定の区間(Pr)、運転者の減速意図が継続していると判断されるときに、前記車両が前記特定の先方道路を走行するために有効な減速度を前記車両に作用させる減速制御が行われる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の減速制御装置に関する。
車両の走行状態から車両が実際に走行するルートを推測する車両の走行路推定装置の技術として、特開2001−143198号公報(特許文献1)に記載された技術が知られている。同技術では、車両の加速度aが負である(減速している)ときに、現在の車速Vと、現在地から分岐点Pまでの距離lと、車両の加速度aから、上記分岐点Pでの予想速度Vpが算出され、その予測速度Vpが、交差点、分岐等を曲がるのに推奨される最大の速度Vmax以上であるか否かが判定される。その判定の結果、予測速度Vpが最大の速度Vmax以上である場合には、車両は、真っ直ぐ、若しくは道なりに進むと判断され、そうでない場合には、交差点等を右左折したり、脇道に進む等の可能性があると判断される。
なお、上記特許文献1には、車両が走行している道路と、先方の分岐している複数の道路(分岐道路)との間で、分岐道路毎に、道路種別、幅員等の比較を行い、その比較の結果、車両が走行している道路と共通している分岐道路ほど、重み付けを重くして、この重み付けの最も重い分岐道路に車両が進入すると推定する技術が記載されている。
特開2001−143198号公報 特開平8−72591号公報 特開2000−105898号公報 特開2001−84499号公報 特開2004−116637号公報
例えば、車両が上記のような走行路推定装置によって推定された経路を走行する場合に備えて車両の減速制御を行う場合、その減速制御の内容によっては運転者に違和感を与える場合がある。例えば、運転者の減速意図(アクセルオフ)に基づいて、減速制御を行う場合において、車両の先方道路の分岐点より先に直線路とコーナとがあり、運転者はそのうちの直線路を走行しようと考えている場合に、速度調整等のためにアクセルオフをすると、減速制御(そのうちのコーナの走行に有効な大きな減速度の付与)が行われてしまい、運転者は違和感を感じることになる。
一方、上記例の場合において、運転者がそのコーナを走行しようと考えてアクセルオフする場合もあるため、車両に付与する減速度を、そのコーナの走行に対して過小なものにすることは良くなく、そのコーナの走行に有効な減速度を付与する制御が望まれる。
本発明の目的は、運転者が想定した減速度よりも過大な減速度が付与されることにより運転者に違和感を与えることを抑制可能な車両の減速制御装置を提供することである。
本発明の他の目的は、運転者が想定した減速度よりも過大な減速度が付与されることにより運転者に違和感を与えることを抑制可能であり、更に、コーナ等の走行に有効な減速度を付与可能な車両の減速制御装置を提供することである。
本発明の車両の減速制御装置は、車両の前方の道路の分岐点に関する情報を入手する手段と、前記分岐点よりも先方の複数の先方道路のうち少なくとも一つの特定の前記先方道路を走行するために減速が開始されるべき場所を求める手段と、運転者の減速意図を検出する手段とを備え、前記減速が開始されるべき場所で運転者の減速意図が検出され、更に、所定の区間、運転者の減速意図が継続していると判断されるときに、前記車両が前記特定の先方道路を走行するために有効な減速度を前記車両に作用させる減速制御が行われることを特徴としている。
本発明の車両の減速制御装置において、前記所定の区間、運転者の減速意図が継続していると判断されないときには、前記車両が前記特定の先方道路を走行するために有効な減速度を前記車両に作用させる前記減速制御が行われないことを特徴としている。
本発明の車両の減速制御装置において、前記所定の区間には、前記減速制御とは独立して、前記車両に減速度を付与する制御が行われることを特徴としている。
本発明の車両の減速制御装置において、前記所定の区間に行われる前記車両に減速度を付与する制御は、前記車両のブレーキ油圧を上昇させる制御であることを特徴としている。
本発明によれば、運転者が想定した減速度よりも過大な減速度が付与されることにより運転者に違和感を与えることを抑制可能となる。
以下、本発明の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1から図5を参照して、本発明の車両の減速制御装置の一実施形態について説明する。
本実施形態は、車両前方の分岐点(交差点が含まれる)を検出又はその情報を入手する手段(ナビゲーション装置や、車両の外部から通信により分岐点の情報を入力する手段が含まれる)と、上記分岐点よりも先方の先方道路のうち少なくとも一つの先方道路のコーナの半径又は曲率Rを求める手段と、上記コーナRを求めた先方道路を走行するために減速が開始されるべき場所を上記コーナRから求める手段と、運転者の減速意図を検出する手段とを備え、上記減速が開始されるべき場所で運転者の減速意図が検出され、さらに、減速意図確認区間において減速意図が確認(再確認)されたときには、上記コーナRを求めた先方道路を走行する場合に備えて、減速制御を行うものである。
図3に示すように、内燃機関としてのエンジン11には、トルクコンバータ12を有する自動変速機13が連結されており、エンジン11の駆動力は、このトルクコンバータ12を介して自動変速機13に入力され、デファレンシャルギヤ14及びドライブシャフト15を介して駆動輪16に伝達される。また、自動変速機13は、A/T油圧制御装置17により車両の運転状態に応じて変速比が自動的に制御される。ブレーキ装置18は、ブレーキ油圧制御装置19によって制御されて、車両を制動する。
車両には、エンジン11や自動変速機13やブレーキ装置18などを制御する電子制御ユニット(ECU)20が設けられている。ECU20は、エンジン11、自動変速機13(A/T油圧制御装置17)及びブレーキ装置18(ブレーキ油圧制御装置19)の総合的な制御を行う。
車両には、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセルポジションセンサ21が設けられている。アクセルポジションセンサ21により検出されたアクセル開度を示す信号は、ECU20に出力される。エンジン11の吸気管22には、スロットルコントロールバルブ23が設けられている。スロットルコントロールバルブ23は、スロットルアクチュエータ24により開閉可能とされている。ECU20は、スロットルアクチュエータ24にスロットルコントロールバルブ23を動作させる。ECU20は、スロットルコントロールバルブ23によるスロットル開度が、アクセル開度に応じたものとなるようにスロットルアクチュエータ24を制御する。
吸気管22には、スロットルコントロールバルブ23をバイパスするバイパス通路25が設けられている。バイパス通路25には、エンジン11のアイドル回転数を制御するためにスロットルコントロールバルブ23の全閉時の吸気量を制御するアイドルスピードコントロールバルブ(ISCバルブ)26が設けられている。スロットルコントロールバルブ23の全閉状態(アイドル状態)及びスロットル開度を検出するアイドルスイッチ付スロットル開度センサ27が設けられている。アイドルスイッチ付スロットル開度センサ27によって検出されたアイドル状態及びスロットル開度のそれぞれを示す信号は、ECU20に出力される。
エンジン11には、エンジン回転数(エンジン回転速度)を検出するエンジン回転数センサ28が設けられている。エンジン回転数センサ28により検出されたエンジン回転数を示す信号は、ECU20に出力される。
車速センサ29は、車速に比例する自動変速機13の出力軸の回転数を検出する。車速センサ29により検出された車速を示す信号は、ECU20に出力される。
シフトポジションセンサ30は、運転者が操作するシフトレバーの位置(シフトポジション)を検出する。シフトポジションセンサ30により検出されたシフトポジションを示す信号は、ECU20に出力される。
加速度センサ31は、車両の減速度(減速加速度)を検出する。加速度センサ31により検出された減速度を示す信号は、ECU20に出力される。
ブレーキ操作量センサ32は、ブレーキ装置18の操作量を検出する。ブレーキ操作量センサ32により検出されたブレーキ装置18の操作量を示す信号は、ECU20に出力される。ステアリング舵角センサ33は、運転者により操作されるステアリングの舵角を検出する。ステアリング舵角センサ33により検出されたステアリングの舵角を示す信号は、ECU20に出力される。方向指示器スイッチ34は、運転者により操作され、方向指示器(図示せず)により指示される方向を特定するための操作が行われる。方向指示器により指示される方向を示す信号は、ECU20に出力される。
運転モード設定スイッチ35は、運転者により操作され、運転モードを設定するための操作が行われる。運転者により、運転モード設定スイッチ35が操作されることで、スポーツ走行指向又は通常走行指向の運転モードが設定され、その設定された運転モードを示す信号がECU20に出力される。
ECU20は、変速マップを有しており、スロットル開度、車速などに基づいて、自動変速機13の変速段を決定し、この決定された変速段を成立させるようにA/T油圧制御装置17を制御することができる。また、ECU20には、図1に示すフローチャートの制御ステップが記述されたプログラムが格納されている。
ナビゲーション装置50は、自車両を所定の目的地に誘導することを基本的な機能としており、ECU60と、操作部51と、表示部52と、スピーカ53と、位置検出部54と、地図データベース55と、運転履歴記録部56とを備えている。ナビゲーション装置50のECU60は、ECU20と双方向の通信が可能である。
ナビゲーション装置50は、運転者に車両の現在地周りの道路情報を知らせて、車両の目的地までの走行経路を誘導する。操作部51には、目的地などの指示データが入力される。表示部52には、現在地周辺の地図情報、現在位置、目的位置、経路などの情報が表示される。スピーカ53からは、案内音声が出力される。
ECU60は、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種演算処理を行う。ECU60のROMには、目的地までの経路の検索、経路中の走行案内、特定区間の決定等を行うための各種プログラムが格納されている。
位置検出部54は、GPSレシーバ、地磁気センサ、距離センサ、ビーコンセンサ、ジャイロセンサとを備えており、自車の位置を検出し、その検出した自車の位置を示すデータをECU60に出力する。
地図データベース55には、車両の走行に必要な情報(地図、直線路、コーナ、登降坂、高速道路など)が記憶されている。地図データベース55は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイルを備えている。これら各ファイルには、経路探索を行うとともに、探索した経路に沿って案内図を表示するための各種データが格納されている。ECU60は、地図データベース55を参照して、必要な情報を読み出す。
運転履歴記録部56には、車両が走行した走行路、及び車両が走行路を走行した日時などの情報が記録される。ECU60は、必要に応じて、運転履歴記録部56から運転履歴のデータを読み出す。
ECU60は、操作部51から入力された目的地などの指示データ及び位置検出部54により検出された自車位置に基づいて、地図データベース55から必要な地図情報を検索し、その検索により得られた経路の情報を表示部52に表示させる。ECU60は、操作部51から入力された目的地などの指示データが入力されていない場合には、自車位置の周辺の道路情報を表示部52に表示する。
ECU60は、コーナ検出部61と、減速開始点推定部62と、走行経路推定部63と、減速意図確認区間設定部64とを備えている。コーナ検出部61は、地図データベース55に格納されたデータに基づいて、先方の道路にコーナがあるか否かを検出する。減速開始点推定部62は、以下で詳述するように、推定減速開始区間Pdを推定する。走行経路推定部63は、以下で詳述するように、自車が走行する経路を推定する。減速意図確認区間設定部64は、以下に詳述するように、減速意図確認区間Prを設定する。
車両には、カメラ71と、道路状況検出部72が設けられている。カメラ71は、車両の前方の道路状況を撮像する。道路状況検出部72は、カメラ71により撮像されたデータに基づいて、車両の前方の道路状況を検出する。道路状況検出部72による検出結果は、ECU20に出力される。
図1及び図2を参照して、本実施形態の動作を説明する。
図2は、本実施形態の減速制御を説明するためのチャートである。図2には、道路形状上面視が示されている。図2において、符号Xは車両を示しており、車両Xは、道路D上を矢印方向に進行している。道路Dは、車両Xの先方の道路Dの分岐点Nsにて、道路Dは、経路(1)及び(2)に分かれている。経路(1)は、コーナであり、そのコーナ(1)の半径をRaで示す。コーナ(1)の入口を符号NEで示し、コーナ(1)を符号Nrで示す。コーナ(1)の入口NEからコーナ(1)Nrまでは等速で走行するものとする。経路(2)は直線路である。
[ステップS101]
ステップS101において、ナビゲーション装置50のECU60は、位置検出部54と地図データベース55からのデータに基づいて、現在、自車Xが走行している方向(進行方向)と、現在位置を特定する。ステップS101の次にステップS102が行われる。
[ステップS102]
ステップS102において、ECU20は、自車Xの現在の車速を求める。ECU20は、車速センサ29から入力したデータに基づいて、自車Xの現在の車速を求める。その自車Xの現在の車速は、ECU20からECU60に送出される。ステップS102の次にステップS104が行われる。
[ステップS104]
ステップS104において、ECU60は、自車Xの経路上に分岐点(交差点を含む)が有るか否かを検出する。ここで、ECU60は、例えば、地図データベース55から入力した、分岐点の位置を示す分岐点ノードデータ、及び交差点の位置を示す交差点ノードデータに基づいて、自車Xの経路上に分岐点が有るか否かを検出することができる。
ステップS104の判定の結果、自車Xの経路上に分岐点が有ると判定された場合(ステップS104−Y)には、ステップS105に進み、そうでない場合(ステップS104−N)には、ステップS132に進む。図2の例では、自車Xは、符号Nfの位置にて分岐点Nsを検出したとする。
なお、自車Xが道路Dを進行方向に走行した結果、分岐点Nsを通過し、分岐点Nsから延びる分岐路(1)又は(2)のいずれかの道路Dに入った後は、その車両Xの先方には分岐点はないことになる。その結果、ステップS104の判定では、経路に分岐点があるとは判定されず(ステップS104−N)、ステップS132に進む。
[ステップS105]
ステップS105において、ECU60は、減速制御実行中フラグF2が0にセットされているか否かを確認する。この減速制御実行中フラグF2は、後述するように、運転者の減速意図に基づいて、減速制御が実行される場合に1にセットされる(ステップS110、S112)。初期状態では0にセットされている。
ステップS105の判定の結果、減速制御実行中フラグF2が0である場合(ステップS105−Y)には、ステップS106に進み、そうでない場合(ステップS105−N)には、ステップS141に進む。本制御フローの最初の段階では、減速制御実行中フラグF2は、0であるため、ステップS106に進む。
[ステップS106]
ステップS106において、ECU60の走行経路推定部63は、位置検出部54及び地図データベース55から入力したデータ(道路情報)に基づいて、経路を推定する。例えば、ECU60は、自車Xが現在走行している道路Dと、自車Xよりも先方の道路Dを比較し、道路の幅員、道路種別等において共通点が多い道路Dを経路として推定することができる。
また、走行経路推定部63は、運転履歴記録部56に記録された走行履歴を考慮して、経路を推定することができる。ここで、走行経路推定部63は、例えば、上記特許文献1に記載された上記重み付けを用いる方法によって、経路を推定することができる。
図2の経路推定状況に示されるように、ECU60がノードNfの地点にて、分岐点Nsを検出した後(ステップS104−Y)、走行経路推定部63は、例えば、位置検出部54及び地図データベース55から入力した道路情報に基づいて、分岐点Nsから延びる分岐路(1)又は(2)のいずれかの道路Dが経路となるのかを推定する。ステップS106の次には、ステップS107が行われる。
[ステップS107]
ステップS107において、ECU60のコーナ検出部61は、上記ステップS104で検出された分岐点Nsから延びる分岐路(1)又は(2)にコーナがあるか否かを検出する。ここで、コーナ検出部61は、地図データベース55から入力したデータに基づいて、ステップS107の判定を行うことができる。
ステップS107の判定の結果、分岐路にコーナがあると判定された場合(ステップS107−Y)には、ステップS108に進み、そうでない場合(ステップS107−N)には、ステップS201に進む。図2に示すように、車両Xのコーナ検出部61は、ノードNの地点にて、分岐点Nsから延びる分岐路(1)にコーナNrがあると検出する(ステップS107−Y)。
[ステップS108]
ステップS108において、ECU60の減速開始点推定部62は、推定減速開始区間Pdを求める。この推定減速開始区間Pdについては、図2を参照して説明する。
上述したように、図2において、車両Xが道路DのノードNfの地点にいるときに、分岐点Nsが検出され(ステップS104−Y)、このときに、走行経路推定部63は、地図データベース55から入力したデータに基づいて、その分岐点Nsから延びる上記(1)及び(2)の2つの経路が有ることを検出又は推定する。
車両Xが進行してノードNに達したときに、コーナ検出部61により、上記(1)の経路上にコーナNr(半径がRaのコーナ)があることが検出される(ステップS107−Y)。このとき、減速開始点推定部62では、コーナNrの曲率半径Raに基づいて、そのコーナNrを安全に曲がるためのコーナNrの入口NEでの最大速度(コーナ制御における推奨車速)Vrmaxが算出される。
次に、減速開始点推定部62は、上記ステップS102にて求められた車速に基づいて、コーナNrの入口NEで上記最大速度Vrmaxまで減速するために、通常の減速操作相当で上記の車速Vrmax以下まで減速するために必要な最短距離Lreq(図示せず)を求める。ここで、上記通常の減速操作相当の減速度とは、道路状況(路面μを含む)や運転者の運転指向によって異なる値であることができる。
図2において、ノードNiは、コーナNrの入口NEから上記最短距離Lreq(図示せず)だけ手前の地点である。即ち、地点(ノード)Niは、その地点Niから急ブレーキを踏む操作が行われて減速が行われないと、コーナNrの入口NEにて、上記車速Vrmax以下までは減速しないという点である。
ステップS108では、減速開始点推定部62により、上記の地点Niから所定区間だけ手前の点Nkまでの区間Pdが推定減速開始区間Pdであるとして算出される。即ち、通常、コーナ方向(図2の例では、上記(1)の分岐路の方向)に経路を取ろうとする場合には、運転者は、この推定減速開始区間Pdで減速操作(マニュアルダウンシフト、ブレーキ操作、又はアクセルOFFなど)を開始すると考えられる。
推定減速開始区間Pdは、コーナRがより小さなコーナの経路を走行するために必要とされる減速が開始されるべき場所である。
ここで、上記所定区間(図2の例では、地点Niから手前の点Nkまでの区間)は、固定長であることができる。道路Dの制限速度との関係から、車両Xの道路D上での車速がある程度の範囲内に収まると予測される(考えられる)場合には、実際の車速を求めることなく(その実際の車速を考慮に入れることなく)、上記所定区間を固定長として設定することができる。
上記所定区間は、上記固定長とすることに代えて、車両Xの現在の車速及び加速度のマップから求める構成とすることができる。そのマップは、ナビゲーション装置50に予め登録されている。また、上記所定区間は、運転者の運転指向に基づいて可変にすることができる。運転者の運転指向は、運転モード設定スイッチ35により設定されるものであることができ、その場合、減速開始点推定部62は、ECU20を介して、運転モード設定スイッチ35により設定された運転者の運転指向を示すデータを入力する。このように設定された上記所定区間は、天候、及び車両周辺の明るさの少なくともいずれか一方の情報も考慮した上で設定されることができる。この場合、天候情報としては、晴天、雨天、霧などを示す情報が挙げられ、車両周辺の明るさの情報としては、昼か夜かを示す情報や時刻を示す情報が挙げられる。これらの情報に基づいて、路面の状態や視界の悪さなどが検出され、上記所定区間をコーナから離れる方向に設定(延長を含む)することが可能である。
上記所定区間は、運転者の減速意図がより正確に検出できる区間として求められることができる。ステップS108の次に、ステップS109が行われる。
[ステップS109]
ステップS109において、ECU60は、自車Xの現在位置が推定減速開始区間Pd内であるか否かを判定する。ECU60は、位置検出部54及び地図データベース55及び減速開始点推定部62から入力したデータに基づいて、自車Xの現在位置が推定減速開始区間Pd内であるか否かを判定する。
ステップS109の判定の結果、自車Xの現在位置が推定減速開始区間Pd内であると判定された場合には、ステップS110に進み、そうでない場合には、ステップS201に進む。
[ステップS110]
ステップS110において、ECU20は、運転者の減速意図が検出されたか否かを判定する。ステップS110において、運転者の減速意図とは、アクセルOFF(アクセルを緩める)に代表される。アクセルOFFに代えて、ブレーキON、マニュアルダウンシフト、方向指示器の操作、オーバードライブのOFFなどの減速のための操作により、エンジンブレーキを増加させたり、減速度を増加させる動作であってもよい。図2の例では、上記方向指示器の操作に関しては、上記(1)の分岐路へ経路を取ることの意思表示として、左方向への方向指示器の操作の有無が検出される。
アクセルOFFの操作の有無は、スロットル開度センサ27からの信号に基づいて、アクセルがOFFの状態(全閉)か否かが判定されることができる。また、ブレーキONの操作の有無は、ブレーキ操作量センサ32からの信号に基づいて、判定されることができる。マニュアルダウンシフトの操作の有無は、シフトポジションセンサ30からの信号に基づいて判定されることができる。方向指示器の操作の有無は、方向指示器スイッチ34からの信号に基づいて判定されることができる。以下では、運転者の減速意図とは、アクセルOFFであるとして説明する。
これらの判定の結果、運転者の減速意図が検出された場合(ステップS110−Y)には、その旨を示す信号がECU20からECU60に送出されて、ステップS111に進み、そうでない場合(ステップS110−N)には、ステップS201に進む。
[ステップS111]
ステップS111において、ECU60の減速意図確認区間設定部64は、減速意図確認区間Prを設定する。この減速意図確認区間Prについては、図4を参照して説明する。減速意図確認区間Prは、上記ステップS110においてアクセルOFFが検出された点(図4のA点)から開始され、予め設定された所定区間(距離、又は時間など)だけ進んだ区間である。ここで、減速意図確認区間Prは、例えば、アクセルOFFが検出された時点から1秒間であることができる。
減速意図確認区間Prは、推定減速開始区間Pd内(ステップS109−Y)で、アクセルOFF(ステップS110−Y)が検出された点を起算点とし、その点から上記所定区間の間である。したがって、減速意図確認区間Prは、結果として、推定減速開始区間Pd内に完全に含まれる場合もあれば、推定減速開始区間Pd内にその一部が含まれない場合もある。ステップS111の次に、ステップS112が行われる。
[ステップS112]
ステップS112において、走行経路推定部63は、車両Xの経路を上記のコーナ方向(上記(1)の分岐路)に設定する。自車Xが、上記のように求められた推定減速開始区間Pd内にいるときに(ステップS109−Y)、アクセルOFFが検出された場合(ステップS110−Y)には、上記のコーナ方向(上記(1)の分岐路)に進もうとしていると推定されるため、車両Xの経路は、上記(1)の道路であると設定される(ステップS112)。また、この場合、ECU60は、経路設定済みフラグF1を1にセットするとともに、減速制御実行中フラグF2を1にセットする。
上記において、経路設定済みフラグF1は、ステップS110のアクセルOFFに基づいて、経路がコーナNrに設定された場合に1にセットされる。同様に、減速制御実行中フラグF2は、ステップS110のアクセルOFFに基づいて、経路がコーナNrに設定され、減速制御が開始された場合に1にセットされる。初期状態では、経路設定済みフラグF1及び減速制御実行中フラグF2は、いずれも、0にセットされている。ステップS112の次に、ステップS113に進む。
[ステップS113]
ステップS113において、ECU20は、アクセルOFFが検出されたか否かを判定する。その判定の結果、アクセルOFFが検出された場合(ステップS113−Y)には、その旨を示す信号がECU20からECU60に送出されて、ステップS114に進み、そうでない場合(ステップS113−N)には、ステップS201に進む。
上記ステップS110にてアクセルOFFが検出されたとしても、そのアクセルOFFは、運転者が上記コーナ方向(上記(1)の分岐路)に進もうとしていることを示しているとは限らず、直線路(2)の方向に進もうとしている場合であって、例えば、車両Xの速度調整(車両Xが前車(図示せず)に追いついたときの車間距離の確保を含む)のために、一時的にアクセルをOFFしたとも考えられる。
そこで、ステップS113では、上記ステップS110の後の時点においてもアクセルOFFが継続して行われているか否かを判定することで、直線路(2)の方向に進もうとしている場合に一時的にアクセルOFFが行われたケースを減速制御(ステップS116)の対象から除外することとしている。
この場合、図4及び図5を参照して、後述するように、車両Xが減速意図確認区間Prを走行中は、ブレーキ油圧を漸次増加させて、ブレーキによる減速度を漸増させ(ステップS114−Y、ステップS115)、直線路(2)の方向に進もうとしている場合に一時的にアクセルOFFが行われたに過ぎず、コーナNrに備えた減速制御が必要とされないケースには、運転者が減速度の上昇を嫌がってアクセルOFFが解除される状況(本制御フローの次以降のサイクルでのステップS110−N、ステップS113−N)を積極的に作り出している(図5のB点でのアクセルON参照)。これにより、運転者が進もうとしている方向がコーナNrの方向であるのか、それとも直線路(2)の方向であるのかをより正確に検出し、直線路(2)に進もうとしているにもかかわらず、コーナNrに備えた減速制御(後述するステップS214、ステップS116)が行われることが抑制される。
図4及び図5に示すように、直線路(2)に進もうとしている場合には、最初にアクセルOFFが検出(ステップS110−Y)された後の減速意図確認区間Prにてブレーキによる減速度の漸増(後述するステップS114、ステップS115)が開始されると、減速意図確認区間Prが過ぎる前までに(例えば図5のB点で)、運転者が減速度の上昇を嫌がって、アクセルをONにする(アクセルOFFを解除する)ため、これにより、減速意図確認区間Prが過ぎた点でのコーナNrに備えた減速制御(後述するステップS214、本例では、ダウンシフト、図4のシフト段及び減速度の実線及び図5の破線(2)参照)が行われないようにすることができる。
[ステップS114]
ステップS114において、ECU60は、自車Xの現在位置が減速意図確認区間Pr内であるか否かを判定する。上述したように、ブレーキによる減速度の漸増(ステップS115、ステップS116)と、コーナNrに備えた減速制御(ステップS214、ステップS116)を行うためである。即ち、減速意図確認区間Prは、運転者の減速意図の再確認(運転者がコーナNrに進もうとしていること、換言すれば、直線路(2)に進もうとしていないこと、の再確認)を行うために、外部から付与される減速度が漸増する状況下でも、アクセルOFFが継続されることを検証するための区間としての意味を有する。
ECU60は、位置検出部54及び地図データベース55及び減速意図確認区間設定部64から入力したデータに基づいて、自車Xの現在位置が減速意図確認区間Pr内であるか否かを判定する。ステップS114の判定の結果、自車Xの現在位置が減速意図確認区間Pr内であると判定された場合には、ステップS115に進み、そうでない場合には、ステップS214に進む。
[ステップS115]
ステップS115において、ECU20は、漸増させるブレーキ量を設定する。ECU20は、予め設定された割合で時間の経過とともにブレーキ量が上昇するように、ブレーキ量を設定する。車両Xに作用する減速度のショックを抑え、運転者の違和感を抑制するためである。そのブレーキ量を示す信号は、ブレーキ油圧制御装置19に出力される。ステップS115の次に、ステップS116に進む。
[ステップS214]
ステップS214において、ECU20は、車両XがコーナNrを走行することに備えて付加される減速度を設定する。例えば、ECU20は、推定減速開始区間Pdの対象のコーナNrを走行するために必要とされる目標減速度(必要減速度)を設定する。必要減速度は、先方のコーナNrを予め設定された所望の旋回Gで旋回するために(所望の車速でコーナNrに進入するために)必要とされる減速度である。コーナNrを予め設定された所望の旋回Gで旋回するために、コーナNrの入口NEにおいて、コーナNrの半径(又は曲率)Raに対応した、目標車速Vrmaxにまで減速されている必要がある。
上記減速意図確認区間Prを過ぎた点(ステップS114−N)での車速から、コーナNrの入口NEで要求される目標車速Vrmaxまで減速するに際して必要な減速度が、上記必要減速度である。ECU20は、車速センサ29から入力した現在の車速と、ナビゲーション装置50から入力した、現在位置からコーナNrの入口NEまでの距離及びコーナNrの曲率半径Raに基づいて、上記必要減速度を算出する。その必要減速度を示す信号は、ECU20から、後述するステップS116にてステップS214に対応した減速制御を実現する手段の制御装置(A/T油圧制御装置17及びブレーキ油圧制御装置19の少なくともいずれか一方)に対して送出される。
[ステップS116]
ステップS116において、ECU20は、上記ステップS214又は上記ステップS115に対応する減速制御を実施する。ECU20は、上記ステップS214に対応する減速制御を行う場合には、ステップS214で求めた付加減速度(例えば必要減速度)が車両Xに作用するように、エンジン11、油圧制御装置17及びブレーキ油圧制御装置19の少なくともいずれか一方を制御する。即ち、エンジン11のトルクダウン、自動変速機13のダウンシフト、ブレーキ装置18の作動、又は、自動変速機13及びブレーキ装置18の協調制御によって、車両に上記必要減速度が作用するように制御する。図4の例では、上記ステップS214に対応する減速制御として、減速意図確認区間Prが過ぎた点でダウンシフトが行われている。
一方、ステップS116において、ECU20が上記ステップS115に対応する減速制御を行う場合には、ステップS115で求めたブレーキ量が車両Xに作用するように、ブレーキ油圧制御装置19を制御する。図4及び図5の例では、上記ステップS115に対応する減速制御として、減速意図確認区間Pr内においてブレーキ量が漸増されている。上記のように、減速意図確認区間Pr内に行われるステップS115の制御と、減速意図確認区間Prの後に行われるステップS214の制御とは、互いに異なる目的のために独立して行われる。ステップS116の次には、本制御フローはリターンされる。
[ステップS201]
ステップS201では、ECU20は、減速制御を終了し、経路設定済みフラグF1及び減速制御実行中フラグF2のそれぞれを0に設定する。この場合、減速制御が実行されていない場合には、経路設定済みフラグF1及び減速制御実行中フラグF2の0への設定のみが行われる。上記ステップS107において、経路の候補中にコーナがない場合(ステップS107−N)、推定減速開始区間Pd内に車両Xがいない場合(ステップS109−N)、アクセルのOFFが解除された場合(ステップS110−N、ステップS113−N)には、いずれも、減速制御を行う必要がないため、減速制御が行われない(ステップS201)。
ステップS116の次に本制御フローがリターンされた後は、車両Xが分岐点Nsを通過するまでは、ステップS101→ステップS102→ステップS104−Y→ステップS105−N→ステップS141−N(減速制御の対象のコーナNrを通過していないとの認定)を経て、ステップS113に戻り、アクセルOFFの状態が継続している場合には(ステップS113−Y)、車両Xが減速意図確認区間Pr内であれば(ステップS114−Y)、ブレーキ量を漸増させる制御が行われ(ステップS115、ステップS116)、一方、車両Xが減速意図確認区間Prを過ぎた場合(ステップS114−N)には、ステップS214で設定された付加減速度を車両Xに作用させる制御(本例では、ダウンシフト制御)が行われる(ステップS214、ステップS116)。また、図2において、分岐点Nsの先の分岐路(1)上に、図示しない未通過の分岐点がある場合(ステップS104−Y)であって、減速制御対象のコーナNrを通過した場合(ステップS141−Y)には、減速制御は終了し、経路設定済みフラグF1及び減速制御実行中フラグF2は、0に設定される(ステップS142)。
一方、ステップS116の次に本制御フローがリターンされた後であって、車両Xが分岐点Nsを通過するまでに、アクセルのOFF状態が解除されれれば(ステップS113−N)、ステップS201が行われる。車両Xが分岐点Nsを通過した後は、上述したように、ステップS104−Nと判定され、ステップS132が行われる。
[ステップS132]
ステップS132において、ECU60は、経路設定済みフラグF1が1にセットされているか否かを確認する。ステップS132の判定の結果、経路設定済みフラグF1が1である場合(ステップS132−Y)には、ステップS133に進み、そうでない場合(ステップS132−N)には、ステップS134に進む。
上記において、車両Xの経路がコーナNrに設定された場合には、経路設定済みフラグF1は1にセットされており(ステップS112)、その場合、車両Xが分岐点Nsを通過した後でも(ステップS104−N)、経路設定済みフラグF1は1のままである。即ち、車両Xの経路がコーナNrに設定された場合(ステップS112)であって、車両Xが分岐点Nsを通過した後には、ステップS133が行われる。
[ステップS133]
ステップS133において、ECU60は、位置検出部54及び地図データベース55から入力したデータに基づいて、車両Xが分岐点Nsを通過した後に(ステップS104−N)、車両の経路を確認し、その確認の結果、それまで設定されていた経路と異なる場合には、正しい(実際の)経路に修正する。
即ち、ECU60は、車両Xの経路がコーナNr(分岐路(1))に設定された場合(ステップS112)であって、車両Xが分岐点Nsを通過した後には(ステップS104−N)、車両Xの実際の経路が、ステップS112で設定した通り、コーナNrで正しいか否かを確認する。図2の経路推定状況に示されるように、車両Xが分岐点Nsを通過した後には(ステップS104−N)、ECU60は、車両Xの実際の経路が、ステップS112で設定した通り、上記(1)の分岐路であるのか、それとも上記(2)の分岐路であるのかを確認する。
ECU60は、位置検出部54により検出された車両Xの現在位置を示すデータに基づいて、ステップS133の確認動作を行う。ステップS133の確認の結果、車両Xの実際の経路が上記(1)の分岐路ではなく、上記(2)の分岐路であった場合には、走行経路推定部63により設定されていた経路を正しい経路に修正する。ステップS133の次に、ステップS134が行われる。
[ステップS134]〜[ステップS137]
ステップS134〜ステップS137では、経路に分岐点が無い場合であって、コーナがあった場合に減速制御が行われる。その後、本制御フローはリターンされる。
なお、上記ステップS214では、コーナNrを走行するための必要減速度が求められたが、これに代えて、以下に詳述する中間の減速度が求められることができる。この場合、ステップS116において、ステップS214に対応する減速制御が行われる場合には、その中間の減速度が車両Xに作用するような減速制御が行われる。ここで、中間の減速度とは、以下の<1>〜<3>のいずれかであることができる。
<1>推定減速開始区間Pdの対象のコーナNrを走行するために必要な目標減速度(必要減速度)に対して、1未満の係数を掛けた値の減速度。この減速度は、上記ステップS214で求められた必要減速度を用いて求められることができる。即ち、この<1>の減速度を求めるに際しては、推定減速開始区間Pdの対象のコーナNr以外の分岐道路(図2では、上記(2)の直進道路に対応し、直進道路の走行に減速度は不要であるが、ここでは、推定減速開始区間Pdの対象の分岐道路以外の分岐道路が、直線道路ではなく、推定減速開始区間Pdの対象の分岐道路よりも小さな曲率半径を有している場合を想定する)を走行するための必要減速度を求める必要が無い。
<2>複数の分岐道路に対してそれぞれ必要減速度を求め、それらの必要減速度の間の値の減速度。この<2>の場合には、上記<1>の場合と異なり、全ての分岐道路のそれぞれに対する減速度を求める必要がある。
<3>予め設定された所定の値の減速度。この<3>は、上記ステップS214で求められた必要減速度とは無関係な値の減速度である。この<3>の減速度は、どのような分岐道路(図2の例以外を含む)に対しても、予め設定された所定の値の減速度である。
上記<1>から<3>のように、中間減速度が出力されることのメリットは、例えば、以下の通りである。即ち、図2の分岐点Nsを通過する前であって、コーナNr方向へのウィンカー操作がないケースでは、複数の分岐道路(1)、(2)のいずれに行くかは必ずしも確定することができないが、推定減速開始区間PdでアクセルOFFがなされている(ステップS110−Y)ことからすると、推定減速開始区間Pdの対象のコーナNr方向に急に進むと予想することも可能な状況である(通常は、進行方向変更をしない場合には、アクセルOFFがなされないと考えられる)。このような状況に鑑みて、中間減速度を出力して車両Xを減速させるようにするとともに、その後、コーナNr方向へのウィンカーの操作が検出されて、運転者が進路変更をすることが確実に検出された場合、または、分岐点Nsを通過してコーナNr方向に進んだ場合に、推定減速開始区間Pdの対象のコーナNrの必要減速度が出力されるように構成してもよい。
次に、図1、図2及び図4を参照して、本実施形態の作用・効果について説明する。
推定減速開始区間PdでアクセルOFFが検出されると(図4のA点、ステップS110−Y)、ブレーキ力を漸増させ(ステップS115、ステップS116)、車両Xに徐々に減速度を作用させる。このブレーキ力の付与により、通常は、アクセルOFFによる減速度(図4の符号(1)、エンジンブレーキ)よりも大きな減速度が車両Xに作用する(図4のA点から減速意図確認区間Pr内の車速、減速度の実線参照)。ここで、アクセルOFFと同時に減速度を付与する手段として、ブレーキ(ステップS115)が用いられるのは、アクセルOFFと同時にダウンシフトした場合には、減速度がステップ状に生じ、ブレーキのように減速度を漸増させることができないため、運転者に違和感を与えてしまう可能性があるためである。
上記において、ブレーキにより車両Xに作用する減速度を漸増させることにより、車両の減速制御装置側では、運転者が(一時的な速度調整等ではなく)本当に減速したいのか否かを確認する。即ち、所定の減速意図確認区間Prの間、ブレーキにより減速度を漸増させた条件下で、アクセルONがないことが確認できれば(ステップS113−Y、ステップS114−N)、運転者が本当に減速したいことが確認できる。この場合には、コーナNrの走行に備えた付加減速度として、ダウンシフトが行われる(ステップS214、ステップS116)。
一方、図5は、推定減速開始区間PdでアクセルOFFが検出された後に(図5のA点、ステップS110−Y)、ブレーキ力の漸増を開始させ(ステップS115、ステップS116)、所定の減速意図確認区間Prの間、ブレーキにより減速度を漸増させているときに(ステップS115、ステップS116)、運転者に(速度調整等を超える)減速の意図がなく、図5のB点において、アクセルをONさせた状況(ステップS110−N、又は、ステップS113−N)を示している。この場合、減速意図確認区間Prにおいて、運転者の減速したくないという意図があることを検出し、ブレーキ力の漸増制御を含む減速制御を中止し(ステップS201)、付加減速度の付与(ダウンシフト、ステップS214、ステップS116)を行わない。これにより、運転者が直線路(2)を走行しようと考えているときに、推定減速開始区間Pdにおいて、速度調整等のためにアクセルOFFしたときに、コーナNrの走行に備えた減速制御が行われないため、運転者の違和感を低減させることができる。
また、運転者がコーナNrを走行しようと考えて、推定減速開始区間PdにおいてアクセルOFFしたときには、減速意図確認区間Prを過ぎて(ステップS114−N)、コーナNrに備えた減速制御(ステップS214、ステップS116)が実行されるまでの間も、ブレーキによる減速度が付加されて(ステップS115、ステップS116)、その分、車速が低下する。このことから、ブレーキ力の漸増制御(ステップS115、ステップS116)は、車両XがコーナNr方向に進んだ場合の補助的な減速手段としても有効である。
なお、上記実施形態では、減速意図確認区間Prの後に、ステップS214で実行される減速手段として、ダウンシフトが行われたが、これに代えて、ブレーキによる減速度の付与が行われてもよい。
また、上記実施形態では、アクセルがOFFにされた後の減速意図確認区間Prの間、ブレーキ力が漸増される条件下で、アクセルOFFが継続されたときに、ステップS214でコーナNrの走行に備えた減速度が作用するように制御された。これに代えて、アクセルがOFFにされた後の減速意図確認区間Prの間、ブレーキ力の付与(ブレーキ油圧の上昇制御)が行われることなく、減速意図確認区間Prの間だけアクセルOFFが継続されたときに、ステップS214でコーナNrの走行に備えた減速度が作用するように制御してもよい。この場合にも、図4のA点でのアクセルOFFにより、同図の符号(1)に示すように、エンジンブレーキが作用するため、上記実施形態におけるブレーキ油圧の漸増に近い条件(本当に運転者が減速をしたいのかを確認するために減速度を増加させる条件)とすることができる。
なお、上記実施形態において、減速制御に際して、車両に減速度を付与する手段としては、有段変速機や、無段変速機や、ブレーキ(自動ブレーキ)や、MG(モータジェネレータ)によるものであってもよい。また、減速意図確認区間Pr内に車両に減速度を付与する手段としては、ブレーキ(自動ブレーキ)や、MG(モータジェネレータ)によるものであってもよい。
本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の推定減速開始区間を説明するための図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の概略構成図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態のタイムチャートである。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の他のタイムチャートである。
符号の説明
11 エンジン
13 自動変速機
17 A/T油圧制御装置
18 ブレーキ装置
19 ブレーキ油圧制御装置
20 ECU
21 アクセルポジションセンサ
27 スロットル開度センサ
28 エンジン回転数センサ
29 車速センサ
30 シフトポジションセンサ
31 加速度センサ
32 ブレーキ操作量センサ
33 ステアリング舵角センサ
34 方向指示器スイッチ
35 運転モード設定スイッチ
50 ナビゲーション装置
54 位置検出部
55 地図データベース
56 運転履歴記録部
60 ECU
61 コーナ検出部
62 減速開始点推定部
63 走行経路推定部
64 減速意図確認区間設定部
71 カメラ
72 道路状況検出部
A アクセルOFFの点
B アクセルONの点
Nr コーナ
Ns 分岐点
Pd 推定減速開始区間
Pr 減速意図確認区間
(1) A点でのアクセルOFFによるエンジンブレーキの作用
(2) コーナの走行に備えた減速制御の作用

Claims (4)

  1. 車両の前方の道路の分岐点に関する情報を入手する手段と、
    前記分岐点よりも先方の複数の先方道路のうち少なくとも一つの特定の前記先方道路を走行するために減速が開始されるべき場所を求める手段と、
    運転者の減速意図を検出する手段とを備え、
    前記減速が開始されるべき場所で運転者の減速意図が検出され、更に、所定の区間、運転者の減速意図が継続していると判断されるときに、前記車両が前記特定の先方道路を走行するために有効な減速度を前記車両に作用させる減速制御が行われる
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
  2. 請求項1記載の車両の減速制御装置において、
    前記所定の区間、運転者の減速意図が継続していると判断されないときには、前記車両が前記特定の先方道路を走行するために有効な減速度を前記車両に作用させる前記減速制御が行われない
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
  3. 請求項1または2の記載の車両の減速制御装置において、
    前記所定の区間には、前記減速制御とは独立して、前記車両に減速度を付与する制御が行われる
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
  4. 請求項3記載の車両の減速制御装置において、
    前記所定の区間に行われる前記車両に減速度を付与する制御は、前記車両のブレーキ油圧を上昇させる制御である
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
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