JP2006305487A - 電解窒素除去システム - Google Patents

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Abstract

【課題】貯留槽内のクロラミン濃度をあまり上昇させずに、窒素成分の除去を行うことのできる電解窒素除去システムが望まれていた。
【解決手段】貯留タンク1から被処理水を取り出し、再び貯留タンクに戻すための循環路6の途中に、通過型電解装置9で電気分解された被処理水を、循環路の下流側から再処理のために循環路上流側へ戻すバイパス経路14を設ける。
【効果】バイパス経路14により、通過型電解装置9で電気分解された被処理水は、貯留タンク1に戻る前に再び通過型電解装置9へ与えられて電気分解され、複数回のパスを経て、窒素除去が迅速にかつ効率良く実現できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、またはアンモニア性窒素などを含む被処理水中の窒素成分を除去するための窒素除去システムに関し、特に、被処理水を電気分解するという手法を用いて窒素を除去するための電解窒素除去システムに関する。
被処理水を電気分解することにより、硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、またはアンモニアなどを酸化または還元分解して、窒素ガスにして除去するという方法が知られている(たとえば特開2004−344820号公報参照)。
従来の電気分解により被処理水中の窒素成分を除去するシステムには、電解装置として、いわゆる通過型の電解装置が主として使用されていた。この理由は、通過型電解装置は構造が簡単で、被処理水の処理量が多くなれば、改良して大型化することが容易であるなどの利点を有するためである。
ところで、電気分解により被処理水中の窒素成分を除去する場合は、酸化または還元分解の反応が一段階ではないため、被処理水を電解装置に1回通しただけでは、反応が完結せず、ある程度の電気分解時間が必要となる。そこで、電解装置を通過させる被処理水の流速を落として、電解装置における被処理水の滞留時間を稼ぐ方法が考えられるが、その場合は、電解装置において、窒素の除去に必要な塩素の発生効率が低下するという問題が生じる。
そこで、従来、通過型電解装置によって被処理水中の窒素成分を除去する場合は、被処理水を一旦貯留し、被処理水を1パスだけではなく循環させる方法で電解装置を通過させ、処理を行っていた。
特開2004−344820号公報
従来の、通過型電解装置を用いて被処理水から窒素成分を除去する方法の場合、被処理水を一旦貯留するため、貯留槽全体におけるクロラミン濃度がある程度の濃度まで上昇しないと脱窒が進行せず、脱窒に必要となる塩素イオンを大量に供給しなければならないという課題があった。
つまり、被処理水を一旦貯留槽に貯留して、その被処理水を循環させ、その際に電気分解を行う方法では、電気分解時に生じる次亜塩素酸の多くは、クロラミンの形成に消費される。よって、クロラミンを窒素にするために必要な次亜塩素酸が不足状態となり、より多くの次亜塩素酸を発生させなければ、効率の良い窒素除去処理ができない。また、電気分解に伴う反応がクロラミンで止まると、塩素イオンが不足状態となり、反応を進めるために塩素イオンの補充、すなわち多量のNaClを追加しなければならないという欠点もある。このように、被処理水を一旦貯留槽に溜め、溜められた被処理水を循環させながら電気分解をして窒素成分を除去するというやり方では、効率の良い窒素除去を行えていないという課題があった。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、被処理水を一旦貯留槽に貯留し、貯留した被処理水を循環路を循環させ、その途中で電気分解を行い窒素成分を除去するシステムにおいて、貯留槽内のクロラミン濃度をあまり上昇させずに、窒素成分の除去を行うことのできる電解窒素除去システムを提供することを主たる目的とする。
この発明は、また、塩素イオンを効率良く窒素成分の除去に用いることのできる電解窒素除去システムを提供することを他の目的とする。
請求項1記載の発明は、電気化学的手法によって被処理水中の窒素成分を除去する電解窒素除去システムであって、窒素成分を除去すべき被処理水を一旦貯留するための貯留タンクと、上記貯留タンクから被処理水を取り出し、再び貯留タンクに戻すための循環路と、上記循環路の途中に設けられ、循環路を流れる被処理水を電気分解するための電気分解手段と、上記循環路の、電気分解手段が設けられた位置よりも下流側に流入口が接続され、電気分解手段が設けられた位置よりも上流側に流出口が接続されていて、電気分解手段で電気分解された被処理水を循環路下流から再処理のために循環路上流へ戻すバイパス経路と、を有することを特徴とする電解窒素除去システムである。
請求項2記載の発明は、上記電気分解手段で電気分解された被処理水が、上記循環路を通って貯留タンクへ戻る流量と、上記バイパス経路を通って再び電気分解手段へ戻る流量との流量比を調整するための流量比調整手段が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の電解窒素除去システムである。
請求項3記載の発明は、上記流量比調整手段は、バイパス経路に挿入された流量制御用バルブ、または、バイパス経路の流入口が接続された位置よりも下流側の循環路に設けられた流量制御用バルブの少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項2記載の電解窒素除去システムである。
請求項4記載の発明は、上記流量比調整手段は、バイパス経路に挿入された流量制御用バルブ、および、バイパス経路の流入口が接続された位置よりも下流側の循環路に設けられた流量制御用バルブを含むことを特徴とする、請求項3記載の電解窒素除去システムである。
請求項5記載の発明は、上記流量比調整手段は、さらに、上記循環路におけるバイパス経路の流出口が接続された位置と電気分解手段との間に設けられ、循環路を流れる被処理水の流量を調整するためのポンプを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電解窒素除去システムである。
請求項6記載の発明は、上記循環路における電気分解手段の下流側で、かつ、バイパス経路の流入口が設けられた位置よりも上流側に、循環路を流れる被処理水のpHを検出するためのpHセンサが設けられていることを特徴とする、請求項5記載の電解窒素除去システムである。
請求項7記載の発明は、上記流量比調整手段は、上記pHセンサの出力に基づき流量比を制御することを特徴とする、請求項6記載の電解窒素除去システムである。
請求項8記載の発明は、上記電気分解手段は、被処理水を溜めずに、被処理水を通過させながら、その間に被処理水を電気分解する通過型電気分解手段であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の電解窒素除去システムである。
請求項9記載の発明は、上記循環路には、バイパス経路の流出口が接続された位置よりも下流側で、かつ、電気分解手段よりも上流側に、被処理水中の塩素濃度を高めるための塩素供給手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の電解窒素除去システムである。
請求項10記載の発明は、上記循環路には、バイパス経路の流出口が接続された位置よりも下流側で、かつ、電気分解手段よりも上流側に、被処理水のpHを調整するためのpH調整薬剤注入手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の電解窒素除去システムである。
請求項11記載の発明は、上記バイパス経路中に、被処理水中に発生するエアを除去するためのエア抜き手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の電解窒素除去システムである。
請求項1記載の発明によれば、循環路を流れる間に電気分解手段で電気分解された被処理水を、貯留タンクへ戻すのではなく、再処理のために電気分解手段へと戻すためのバイパス経路が設けられている。よって、電気分解手段により1度電気分解されたクロラミンを含む被処理水は、貯留タンクに戻されてクロラミンの濃度が希釈される前に、再度電気分解される。これにより、被処理水は1パスではなく、複数回の電気分解処理に供され、窒素成分の除去、すなわち脱窒が完了する。
この結果、貯留タンクのクロラミン濃度が大きく上昇する前に、被処理水の脱窒が完了することになる。よって、総合的に見ると、貯留タンク内のクロラミン濃度はあまり上昇せず、塩素イオンの添加量を少なくしても、塩素発生効率が高いままでの運転が可能となる。
換言すれば、従来の、貯留タンクに溜められた被処理水を循環路を循環させながら順次電気分解を施して、貯留タンク内の被処理水全体を徐々に処理していくやり方では、貯留タンク内の被処理水のクロラミン濃度を上昇させる必要がある。これに対し、この発明では、貯留タンク内の被処理水を循環路に導き、その循環路内で循環路→電気分解手段→バイパス経路→循環路→電気分解手段という経路を必要な時間通すことにより、1パスでは反応が完結しない脱窒現象を、複数パス電気分解手段を通過させることによって完了させ、その後に貯留タンクへ被処理水を戻す。よって、貯留タンク内のクロラミン濃度を上昇させずに、塩素イオンを有効活用した窒素除去を行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、被処理水に対して過剰に電気分解することなく、貯留タンクに溜まる被処理水のクロラミン濃度を低く抑えるという調整が可能になる。
つまり、循環路から貯留タンクに戻される被処理水の流量を0にすれば、バイパス経路内はクローズされた系となるため、やがてはその系中の処理水の窒素成分は0になる。このため、貯留タンク内のクロラミン濃度は全く上昇しない。
しかし、被処理水の脱窒が完了した後は、被処理水に対して過剰な電気分解を行っていることとなる。一方、バイパス経路への被処理水の流入量が0であれば、システムは従来のシステムと同様であり、バイパス経路を設けた意味がなくなってしまう。
そこで、この発明では、バイパス経路を通って電気分解手段へ再処理のために与えられる被処理水の流量を調整し、被処理水を過剰に電気分解することなく、電気分解により発生する塩素濃度を有効利用し、かつ、貯留タンク内のクロラミン濃度をあまり上昇させないように、貯留タンクへ戻る被処理水の流量と、バイパス経路を通って再び電気分解手段へ戻る被処理水の流量との流量比が調整されている。
請求項3,4記載の発明によれば、バイパス経路内または循環路内に、流量調整用バルブを設けることによって、簡単な構成で、流量調整を実現できる。
さらに、請求項5の構成によれば、流量比調整手段にポンプを含めることで、バイパス経路を一時的にクローズした系にすることができ、効率の良い塩素イオンの利用を図り、被処理水から窒素成分を効率良く除去することができる。
請求項6,7の発明によれば、pHセンサで測定される循環路内を流れる被処理水のpHに基づき、窒素除去反応の進行具合を近似的に検知でき、流量調整手段による調整を最適な状態とすることができる。
また、被処理水に含まれている窒素濃度が変動しても、自動的にかつ効率良く運転条件を最適化することが可能となる。
請求項8記載の発明によれば、通過型電気分解手段を利用することで、構造が簡単で、被処理水の容量変化に柔軟に対応できる装置とすることができる。
請求項9記載の発明によれば、電気分解手段の直前で塩素イオンを添加するので、電気分解手段における電気分解効率を向上させ、塩素イオンの添加量を低く抑えることができる。
請求項10記載の発明によれば、pH調整薬剤を注入するので、被処理水のpHが大きく変化することを防ぐことができる。また、バイパス経路をクローズした場合でも、pHの調整が可能となる。
請求項11記載の発明によれば、バイパス経路をクローズした場合でも、その系内で電気分解による気泡が溜まることがなく、ポンプのエア噛みなどの不具合を回避することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る電解窒素除去システムの構成例を示す全体図である。
電解窒素除去システムには、窒素成分を除去すべき被処理水を一旦貯留するための貯留タンク1が備えられている。貯留タンク1には被処理水導入口2および処理後の水排出口3が備えられている。貯留タンク1は、たとえば数10トンの被処理水を貯留できる程度の大きさに設計することが可能である。
貯留タンク1には、取水口4および戻し口5が備えられており、取水口4と戻し口5とを連通する循環路6が備えられている。このため、貯留タンク1内に溜められた被処理水は、取水口4から循環路6に流れ出て、循環路6内を通り、戻し口5から貯留タンク1へと循環し得る。
循環路6には、被処理水の循環方向に沿って、第1バルブ7、ポンプ8、通過型電解装置9、pHセンサ10、第2バルブ11が設けられている。
そして、pHセンサ10と第2バルブ11との間に位置する循環路6に対して流入口12が接続され、第1バルブ7およびポンプ8の間に位置する循環路6に対して流出口13が接続されたバイパス経路14が備えられている。つまり、バイパス経路14は、pHセンサ10を通過した被処理水を再びポンプ8の上流側に戻す役割をする経路である。
バイパス経路14には、被処理水の流れ方向に沿って、第3バルブ15およびエア抜き装置16が備えられている。
さらに、このシステムには、ポンプ8および電解装置9間に位置する循環路6に対して、NaClタンク17およびポンプ18を有する塩素イオン供給装置19、ならびに、NaOHタンク20およびポンプ21を含むpH調整装置22が接続されている。
なお、塩素イオン供給装置19およびpH調整装置22の接続位置が、循環路6における被処理水の流れ方向に対して上流側、下流側が逆になっていても構わない。要は、ポンプ8と通過型電解装置9との間にある循環路6にこれら装置19,22が接続されていればよい。
図1に示す電解窒素除去システムの動作は、次の通りである。
導入口2から窒素成分を除去すべき被処理水が貯留タンク1内へ流入され、被処理水は貯留タンク1に一旦貯留される。貯留タンク1内の被処理水が所定量以上になると、オーバーフローにより排出口3から排出される。そこで、貯留タンク1内に被処理水が貯留されている間に、循環路6を用いて被処理水を貯留タンク1から処理のために循環させ、処理後の水を貯留タンク1へ戻すという連続処理が施される。
循環路6を流れる被処理水の流量は、第1バルブ7の開度およびポンプ8の運転能力により調整される。
また、循環路6を流れる被処理水が、第2バルブ11を経由して貯留タンク1へ戻るか、流入口12からバイパス経路14を経由して再び循環路6へ循環するかの割合、すなわち流量比は、第2バルブ11および第3バルブ15の開度を調整することにより、自在に制御することができる。
貯留タンク1に戻るか、バイパス経路14を流れるかの流量比の最適値は、被処理水中の窒素濃度や、通過型電解装置9に印加する電流・電圧などにより変化するが、たとえば、第3バルブ15の通過流量を99としたときに、第2バルブ11の通過流量を1とすることができる。
また、第3バルブ15の開度および第2バルブ11の開度は、pH値と窒素濃度との間に相関関係がある場合は、pHセンサ10の測定値に基づき、処理の進行具合に応じて両バルブの開度を最適な流量比に調整することが可能である。たとえば、被処理水中のアンモニア性窒素を除去する場合は、アンモニア除去に合わせて、pHセンサ10で測定されるpHが下がるから、その値に応じて窒素除去の処理の進行具合を推測することが可能である。
具体的には、たとえば、貯留タンク1から取り出される被処理水の処理が初期段階では、第2バルブ11の開度を絞り、第3バルブ15の開度を開くことにより、通過型電解装置9で電解処理された被処理水のすべてがバイパス経路14を通って再び通過型電解装置9へ与えられるようにする。そしてpHセンサ10の測定値の変化に応じて、第2バルブ11の開度を上げ、逆に第3バルブ15の開度を絞っていくことにより、窒素成分が除去された被処理水を貯留タンク1へ戻すことが可能である。このように、処理後の被処理水における除去の割合は、pHセンサ10の測定値に基づき、第2バルブ11および第3バルブ15の開度を調整することにより制御することができる。
また、通過型電解装置9の上流側には、塩素イオン供給装置19およびpH調整装置22が接続されている。このため、装置19におけるポンプ18の運転を調整することによって、通過型電解装置9へ与えられる被処理水に対し、その直前で塩素イオンを添加でき、塩素イオンが添加された被処理水が効率良く通過型電解装置9で電気分解され得る。すなわち、電解装置9における塩素イオンの平均濃度が最も高くなり、塩素イオンの添加量を低く抑えながら、効率の良い電気分解を行わせることができる。
また、被処理水のpHが大きく変化しないように、装置22のポンプ21の運転を調整して中和剤を供給することができる。具体的には、通過型電解装置9では、被処理水のpHが5以下では、塩素ガスが発生しやすいので、pH調整装置22によって、被処理水中にNaOHを供給し、被処理水のpHを中和するように制御する。
さらに、バイパス経路14にはエア抜き装置16が備えられている。エア抜き装置16をバイパス経路14に設けると、バイパス経路を通ってポンプ8の上流側へ戻される被処理水中からエアを取り除け、ポンプ8にエア噛みなどの不具合が生じることを回避できる。
エア抜き装置16は、図2の模式図に示すような、たとえばボールタップを配置したタンクを有する構成とすることができる。
すなわち、図2を参照して、エア抜き装置16は、バイパス経路14の途中に挿入されたタンク23と、タンク23内に配置されたフロート用のボール24を含む。上流側のバイパス経路14からタンク23内に被処理水が流入し、タンク23のバッファ作用によりタンク23内で被処理水は一定量溜まり、下流側のバイパス経路14から流れ出る。タンク23の入口は、タンク23内に溜まった被処理水の水位によりボール24が上下に変位するので、ボール24の上下動により開度が変化される。具体的には、タンク23内に溜まっている被処理水の量が増加し、水位が上昇すると、ボール24は上方へ変位し、入口の開度を小さくする。これにより、タンク23に溜まった被処理水は出口側から流れ続け、タンク23内の水位が降下する。これにより、万一、タンク23の出口側が詰まったとしても、それによりタンク23内の水位が上昇して入口側が閉じられるので、タンク23から被処理水が溢れ出ることがない。
そして、タンク23内に溜まっている間に、被処理水中の気体成分は細かな泡となつて上方へ上がって被処理水から分離し、エア抜き孔25から放出される。
図3に、通過型電解装置9の模式図を示す。
図3(A)は通過型電解装置の平面略図であり、(B)は側面から見た略図である。
通過型電解装置9は、外形を形成するいわゆるハウジングは備えておらず、電極板およびスペーサによって装置の周囲が区画されている。すなわち、被処理水の通過方向に沿ってほぼ垂直に立設された複数枚の、側面視矩形のアノード電極板26およびカソード電極板27が交互に所定間隔をあけて対向するように配設されている。また、アノード電極板26およびカソード電極板27の間には、それぞれ、被処理水の流れ方向に長手の棒状をした複数の上スペーサ28および下スペーサ29が設けられ、かつ、流入側には、流入側の側壁を構成し、下方に入口30が形成された多数の入口側スペーサ31が設けられ、流出側には、上方に出口32が形成された多数の出口側スペーサ33が配設されている。よって、これらアノード電極板26、カソード電極板27、上スペーサ28、下スペーサ29、入口側スペーサ31および出口側スペーサ33により、各アノード電極板26およびカソード電極板27の間が、被処理水が通過する処理空間となっている。そしてこの中を被処理水が通過する間に、アノード電極板26およびカソード電極板27に電圧・電流が印加されることによって、被処理水の電気分解が行われる。
通過型電解装置9は、上述のような構成であるから、ハウジングを用いることなく、流量に対応してその容積を変更可能な汎用性のある構造とすることができる。
ところで、通過型電解装置9では、たとえばアンモニア性窒素を除去する場合、次の反応式により、被処理水中のアンモニア成分は窒素に変換される。
Figure 2006305487
つまり、アンモニアは、クロラミンまたはジクロラミンを経て窒素に変化するので、被処理水中のクロラミンまたはジクロラミンが含まれている状態の時間を短縮し、HClOが電気分解により速くたくさん作られ、下記の反応式が迅速に進行するようにする必要がある。
NH3 +HClO→NH2 Cl+H2 O
NH2 Cl+HClO→NHCl2 +H2 O
NHCl2 +HClO→1/2N2 +HCl+H2 O
この実施形態では、バイパス経路14を用いて被処理水を通過型電解装置9に複数回繰り返して通過させるという処理により、電気分解により生じるHClOが効果的に窒素成分除去に寄与するようにされている。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では電解装置として通過型電解装置9を用いたが、通過型電解装置以外の、短時間被処理水を貯留できるような電解装置によってシステムを構成することも可能である。
その他、この発明は、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態に係る電解窒素除去システムの構成例を示す全体図である。 エア抜き装置の模式図である。 通過型電解装置の模式図である。
符号の説明
1 貯留タンク
6 循環路
7 第1バルブ
8 ポンプ
9 通過型電解装置
10 pHセンサ
11 第2バルブ
12 流入口
13 流出口
14 バイパス経路
15 第3バルブ
16 エア抜き装置
19 塩素イオン供給装置
22 pH調整装置

Claims (11)

  1. 電気化学的手法によって被処理水中の窒素成分を除去する電解窒素除去システムであって、
    窒素成分を除去すべき被処理水を一旦貯留するための貯留タンクと、
    上記貯留タンクから被処理水を取り出し、再び貯留タンクに戻すための循環路と、
    上記循環路の途中に設けられ、循環路を流れる被処理水を電気分解するための電気分解手段と、
    上記循環路の、電気分解手段が設けられた位置よりも下流側に流入口が接続され、電気分解手段が設けられた位置よりも上流側に流出口が接続されていて、電気分解手段で電気分解された被処理水を循環路下流から再処理のために循環路上流へ戻すバイパス経路と、を有することを特徴とする電解窒素除去システム。
  2. 上記電気分解手段で電気分解された被処理水が、上記循環路を通って貯留タンクへ戻る流量と、上記バイパス経路を通って再び電気分解手段へ戻る流量との流量比を調整するための流量比調整手段が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の電解窒素除去システム。
  3. 上記流量比調整手段は、バイパス経路に挿入された流量制御用バルブ、または、バイパス経路の流入口が接続された位置よりも下流側の循環路に設けられた流量制御用バルブの少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項2記載の電解窒素除去システム。
  4. 上記流量比調整手段は、バイパス経路に挿入された流量制御用バルブ、および、バイパス経路の流入口が接続された位置よりも下流側の循環路に設けられた流量制御用バルブを含むことを特徴とする、請求項3記載の電解窒素除去システム。
  5. 上記流量比調整手段は、さらに、上記循環路におけるバイパス経路の流出口が接続された位置と電気分解手段との間に設けられ、循環路を流れる被処理水の流量を調整するためのポンプを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電解窒素除去システム。
  6. 上記循環路における電気分解手段の下流側で、かつ、バイパス経路の流入口が設けられた位置よりも上流側に、循環路を流れる被処理水のpHを検出するためのpHセンサが設けられていることを特徴とする、請求項5記載の電解窒素除去システム。
  7. 上記流量比調整手段は、上記pHセンサの出力に基づき流量比を制御することを特徴とする、請求項6記載の電解窒素除去システム。
  8. 上記電気分解手段は、被処理水を溜めずに、被処理水を通過させながら、その間に被処理水を電気分解する通過型電気分解手段であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の電解窒素除去システム。
  9. 上記循環路には、バイパス経路の流出口が接続された位置よりも下流側で、かつ、電気分解手段よりも上流側に、被処理水中の塩素濃度を高めるための塩素供給手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の電解窒素除去システム。
  10. 上記循環路には、バイパス経路の流出口が接続された位置よりも下流側で、かつ、電気分解手段よりも上流側に、被処理水のpHを調整するためのpH調整薬剤注入手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の電解窒素除去システム。
  11. 上記バイパス経路中に、被処理水中に発生するエアを除去するためのエア抜き手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の電解窒素除去システム。
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