JP2006304761A - バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物 - Google Patents

バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006304761A
JP2006304761A JP2005161969A JP2005161969A JP2006304761A JP 2006304761 A JP2006304761 A JP 2006304761A JP 2005161969 A JP2005161969 A JP 2005161969A JP 2005161969 A JP2005161969 A JP 2005161969A JP 2006304761 A JP2006304761 A JP 2006304761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sodium ions
product
rice
fruit
lotus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005161969A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sakuma
和夫 佐久間
Shunichi Mori
俊一 盛
Wataru Arakawa
亘 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2005161969A priority Critical patent/JP2006304761A/ja
Publication of JP2006304761A publication Critical patent/JP2006304761A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】ハスカップの実やハスカップの植物体(葉、茎、根)を含む美味しい健康的な有用な食品や各種産物の提供。
【解決手段】(a)ハスカップの実、又は、植物体を収穫した後、生の状態で、すぐナトリウムイオンを含む塩で加塩処理し、塩漬けにする。b)必要に応じて、収穫した植物体などの素材はそのまま、又は、微粉末化、又は、抽出エキス化して、ナトリウムイオンを含む塩で加塩し塩蔵処理をする。(c)ハスカップ製造物に凍結する手段を加える。
【効果】ハスカップ植物体を含む各種産物はSOD様活性、抗菌効果(リノレン酸(γ、α)やリノール酸由来)や痒み改善効果が期待される。食品では、美味しく、色彩豊かな又は、健康的なハスカップ産物ができる。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
ハスカップの実、又は、ハスカップ植物体(葉、茎、根)を、Naイオンを含有させるため、加塩し、塩づけする製造工程を経た、ハスカップ果粒やエキス、又は、破砕物を活用したナトリウムイオンを含むハスカップ産物に関する。
発明の背景
ハスカップは寒冷地の小果物として栽培されている多年生の植物である。ハスカップ(スイカズラ科クロミノウグイスカズラLonicera caerulea L.var.emphyllocalyx Nakai、ケヨノミLonicera caerulea L.var.edulis)は、寒冷地に生育する植物の一つである。この果実は強い酸味があり、赤い色素が豊富である。(正しくは紫色素を少し含有する独特な赤であるが、本文では便宜的に主体的な色調を取り上げ、特段の表現以外は赤色と記述する)
ハスカップには、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸を主成分とする有機酸を豊富に含んでいるため、独特の強烈な酸味を有する(田中常雄・田中彰;ハスカップの品種・系統別化学成分含量と特性値、日本食品工業学会誌、45、p129(1988))。
また、シアニジン−3−グルコシド、シアニジン−3,5−ジグルコシド、シアニジン−3−ルチノシド、シアニジン−3−ゲンチオビオシドなどのアントシアニン色素が含まれ、そのうち、シアニジン−3−グルコシドが全アントシアニンの約80%を占めると推測されている(寺原ら;ハスカップLonicera caeruleaL.の実のアントシアニン、日本家政学会誌、44、p197(1993))。
さらに、ビタミンCの含量が、可食部100g当たり44mg、ビタミンEの含量が、可食部100g当たり1.1mgと比較的多いことや、その他、カルシウム、鉄、食物繊維も含まれていることが知られている(「五訂日本食品成分表−新規食品編−」;科学技術庁資源調査会編)。
一方、確認されているハスカップの生理作用は、抗酸化力がある(荒川義人;ハスカップの成分と機能、ギョウジャニンニクと北の健康野草(西村弘行編著)、p114、北海道新聞社(1996))。その他、果樹酒およびその製造方法(特許出願平4−355233)皮膚外用材(特許出願2000−199251)、食品組成物(特許出願2001−200651)、老化防止剤又は細胞賦活剤及びこれを含有する皮膚外用剤(特許出願2002−195463)シワ及び/又はたるみ改善用キット(特許出願2002−270732)等があるが、本願の『対比効果』を生み出す記述はない。又、料理に適用しうるハスカップの実を破裂しない(減少する)工程とその技術により良質な保存方法からできたナトリウムイオンを含有する産物に言及した知見や、ハスカップの植物体(葉、茎、根)における活用もおこなわれていない。本発明者が独自に見出したニガリ単独よりも、著しい痒み抑制効果(本発明の作用)も存在しないし、虫歯菌抑制やハスカップのリノール酸及びリノレン酸に抗MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や抗VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)を見出している。同時にそれらの機能(注射薬もふくむ)が、多面的に発現しうる本願に開示したハスカップ工程経過物を、活用した産物の記述はない。
(スイカズラ科クロミノウグイスカズラLonicera caerulea L.var.emphyllocalyx Nakai、ケヨノミLonicera caerulea L.var.edulis)は、寒冷地に生育する植物の一つである。この果実は強い酸味があり、赤い色素が豊富である。(正しくは紫色素を少し含有する独特な赤であるが、本文では便宜的に主体的な色調を取り上げ、特段の表現以外は赤色と記述する)
ハスカップには、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸を主成分とする有機酸を豊富に含んでいるため、独特の強烈な酸味を有する(田中常雄・田中彰;ハスカップの品種・系統別化学成分含量と特性値、日本食品工業学会誌、45、p129(1988))。
また、シアニジン−3−グルコシド、シアニジン−3,5−ジグルコシド、シアニジン−3−ルチノシド、シアニジン−3−ゲンチオビオシドなどのアントシアニン色素が含まれ、そのうち、シアニジン−3−グルコシドが全アントシアニンの約80%を占めると推測されている(寺原ら;ハスカップLonicera caeruleaL.の実のアントシアニン、日本家政学会誌、44、p197(1993))。
さらに、ビタミンCの含量が、可食部100g当たり44mg、ビタミンEの含量が、可食部100g当たり1.1mgと比較的多いことや、その他、カルシウム、鉄、食物繊維も含まれていることが知られている(「五訂日本食品成分表−新規食品編−」;科学技術庁資源調査会編)。
一方、確認されているハスカップの生理作用は、抗酸化力がある(荒川義人;ハスカップの成分と機能、ギョウジャニンニクと北の健康野草(西村弘行編著)、p114、北海道新聞社(1996))。その他、果樹酒およびその製造方法(特許出願平4−355233)皮膚外用材(特許出願2000−199251)、食品組成物(特許出願2001−200651)、老化防止剤又は細胞賦活剤及びこれを含有する皮膚外用剤(特許出願2002−195463)シワ及び/又はたるみ改善用キット(特許出願2002−270732)等があるが、本願の『対比効果』を生み出す記述はない。又、料理に適用しうるハスカップの実を破裂しない(減少する)工程とその技術により良質な保存方法からできたナトリウムイオンを含有する産物に言及した知見や、ハスカップの植物体(葉、茎、根)における活用もおこなわれていない。本発明者が独自に見出したニガリ単独よりも、著しい痒み抑制効果(本発明の作用)も存在しないし、虫歯菌抑制やハスカップのリノール酸及びリノレン酸にバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)やメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を見出している。同時にそれらの機能(注射薬もふくむ)が、多面的に発現しうる本願に開示したハスカップ工程経過物を、活用した産物の記述はない。
ハスカップは、お菓子やジャムに少量が加工されている現状であるが、原材料そのものに対する味覚の改良と、ハスカップの実の使い勝手が悪く、且つ、保存方法も未開発であった。従来の経験では、生の実、そのものでは、食品としての味覚からは、すっぱいだけの単一味覚なので、料理の素材としてよくなかった。味覚から見た場合、酸味が強い為に、直接、口にするものではなく、そのためには、砂糖で煮るなどいちいち、手をかけねばならなかった。又、保存上の問題では5℃貯蔵でも発酵して変質が早く味覚が変わり長期保存には向かず、その上、果肉がつぶれるため、べた付き、総じて、使い勝手が悪く、思わしくなかった。又、需要の見込まれるハスカップ(実)を使用したおかずの分野の開発はなかった。また、今までの長期保存には、凍結がごく1部に行われていたが、べた付きがでて良くなかった。発明者らは、鋭意、研究して原因を究明すると、次の答えに行き着いた。ハスカップの実を凍結し解凍すると、果肉中の水分が凍結時に急激に膨張し、それが溶解するために、果皮が敗れて果肉や果汁がでてべたつきを起こしている為と判明した。
こうした保存の状況下である産物は、ハスカップの実を解凍して、何かで使用する時、果汁や果肉が飛び出し指にまとわりつき、量も確定できず、使用するのに不便をきたす状況のものしか出来なかった。又、この工程の冷凍品からでは、本願の(後述する)ナトリウムイオンを付加する加塩処理した工程に載せても、凍結保存後の解凍物は果実の形状や素早い量の測定動作を重視する場面に於ける料理適正を欠き、失敗に終わった。ハスカップの実を入れて巻く、巻き寿司などの加工使用する為のハスカップ原料には、全く不適当であった。又、ハスカップ植物体である葉、茎、根の部分も活用されていなかった。
以下、本文では、ハスカップの実とは別に、ハスカップの葉、茎、根を総じて植物体といい区別するし、本発明のナトリウムイオンを含む塩で、加塩し塩づけ工程を経た物を本発明の一次処理植物体、それに凍結処理を施した物を、本発明の二次処理植物体という。また、ハスカップの実も同様で、ナトリウムイオンを含む塩で加塩し、塩づけ工程を経たものを本発明の一次処理ハスカップの実、それを凍結処理したものを本発明の二次処理ハスカップの実と表現する。一次、二次を含んだ場合は、特定せず、本発明の植物体、又は、本発明のハスカップの実という表現をする。『本発明の加工産物』とは、特別に特定しない場合、前述した本発明の一次、二次処理をしたハスカップの実や植物体を活用した物を含み、対象とするものと規定して、以下に説明する。
こうした背景から、ハスカップ実や植物体の良い保存方法と、それを活用し、味覚が良く、美しい色彩を活用したもの(実)で、食品や化粧品など各種の要望に適用させうるハスカップ植物体やハスカップ実の活用技術の開発と、先の課題を具現化するハスカップ活用産物の出現が求められていた。また、免疫機能低下と、ともないウイルス性や細菌の疾病の増大での健康産物の待望、糖尿病が多発する現状においては、糖尿患者やその予備軍、肥満児、痩身美容を求める人などからは、特に糖の接取が制限されているため、甘くても絶対量の削減を求められている。そこで、美味しくして、糖の絶対量が僅かでも、少なくても良い方法の開発が望まれていた。ここで、先に言及した健康物とともに、食品界で渇望されている、糖があるように錯覚させ、『味らい』に働きかける『対比効果』を生み出し、又は高める、安全な産物を作る考案にいたったのが本願の発明開示である。
『対比効果』について説明すると、人間は甘い、酸っぱい、塩辛い、苦い、うまい、(又は、辛い)の5つの基本的な味を感じる。これは、舌に『味らい』と呼ばれる味を感じる器官がいくつも埋まっているからである。『味らい』の先端部分、舌の表に顔を出している部分に、味に関係する物質がはまり込むと、味を感じる仕組みになっている。ちようど、鍵穴に鍵がはまるような形である。通常は甘み物質も自然に鍵穴にはまるが、ナトリウムイオン(Na)があると結合促進され、より多くの甘み物質がはまり込むようになると考えられる。甘い、酸っぱい、塩辛い、苦い、うまい、の5つの基本の味が複数で働くと、味覚には特殊な現象がおきる。甘いスイカと塩辛い食塩が同時に『味らい』に働きかけたときに、一層甘く感じるのも、この不思議な現象の1つであり、これを『対比効果』と呼ぶ。お菓子や汁粉に食塩をいれて甘さを引き出すのも、この『対比効果』のあらわれである。ミカンのあとにケーキを食べると、ケーキの甘味がより一層強く、強調されて感じられる。本願は、(以下に述べる)酸っぱいハスカップに、それに、ナトリウムイオンを含有する塩を加えることは、前述のように『対比効果』をだして、食材に甘みを感じさせうる性能を付与すること、同時に、ハスカップの実に凍結耐性(皮が破れないようにする)を持たすこと、それらの考案で、食品としての使用幅を拡大すること、ハスカップを活用した化粧や布地においては、抗菌や痒み抑制効果(ハスカップや塩由来)を持たせ得るハスカップ加工品等を同時に、且つ、多面的に実現する、服用可能なハスカッツプの工程経過物を利用して、各種産物を得る発明なのである。
本発明者は、新規の分野を探り、各種研究した結果、産地の利便性や社会に普及するものとして、ハスカップの実や植物体を利用する方法を見出し、それを使用したナトリウムイオンを含む各種のハスカップ産物を開発した。本発明品を例示すると、前記の方法から生まれたハスカップの実のナトリウムイオンを含む加塩物(加塩後、塩漬けした、つけ物様加工品)やそれらを、その後の凍結工程処理を経たものも含め、新規に活用できるものでは、次の通りである。
おにぎり、笹団子、べ子餅、餅、ぼた餅、餅、ジャガイモ大福、大福、最中、ポテトチップ、揚げ菓子、餡菓子(餡の中に本ハスカップの発明品が全体に配合、又は、部分に投入されている構造の菓子および小豆餡、手亡餡、エンドウ餡、青大豆餡トラ豆餡など材質や形状がいかようであろうとも餡そのものも含める)パイご飯(ごはんをそのまま又は、バターや油などでいためたり、コショウの味付けなどして包んだご飯をパイ生地に包んで揚げた物)ライスペーパ巻きのサラダ(ライスペーパで葉菜、スッテック状に切断された人参、きうり、大根等が入ることよりなり、ライスペーパで巻いたもの)、カレーライス料理物等の米飯系加工品、
巻き寿司、もち米でできた巻き寿司、飯寿司、イカ飯、寿司ご飯、いなり寿司等の酢飯加工食品、
酒、どぶろく(糯米、粳米、玄米、白米、きび、いなきび、デンプン、ハトムギ等が単体又は混合できるが、材料は問わない)焼酎、ビール、発泡酒、ウイスキー、シャンパン、ワイン、等の酒加工食品、
アイスクリーム(カボチャ入れ、小豆入れ、ホーレンソウ入れ、イカ墨入れ、ジャガイモ入、イチゴ入れなど幅広く含有する)アイスキャンデー(カボチャ入れ、小豆入れ、ホーレンソウ入れ、イカ墨入れ、ジャガイモ入、イチゴ入れなど幅広く含有する)、乳酸飲料、牛乳配合果汁飲料、チョコレート、パイ菓子、牛乳トーフ、チーズ等の乳加工食品(乳が含有しないシャーベットやラクトアイスも含ませる)
味付けジンギスカン、スライス豚肉、獣肉、鳥、鶏肉、河豚料理、塩辛、イカの沖漬けチャンチヤン焼き(魚と野菜などを鉄板なべで焼いて、ソースをかけて食べる料理)、刺身等の魚肉加工食品、
酢ダコ、食酢、飯寿司、ナマス、もずく、銀なん草、漬物(酢付けでない漬物も含む)マリネ、明太子、揚げたご飯、ピクルス等の漬物、中華料理及び酢漬けの加工食品、
アルコール飲料、乳酸飲料、炭酸飲料、ハーブ飲料、薔薇飲料等の飲料食品、トーフ、豆乳、納豆、味噌等の大豆加工食品、
ドレッシング、ケチャップ、ハスカップケチャップ、マヨネーズ、(ツナマヨネーズなど材質にとらわれない)ソース類等の調味料加工食品、
菓子、ガム、食パン、カンパン、ポッキー菓子、ビスケット、カステラ、冷しラーメン、ラーメン、ソバ、冷麦、コロッケ、あげイモ、テンプラ、ウドン等の菓子、小麦加工食品、
でんぷんのかたくりねり料理物、カマボコ(カニ入り、ホタテ入り、アスパラ入り、シヤケ入り、ホッキ入り等があるが、材質形状にとらわれず本願の範疇とする)ドン菓子せんべい等のデンプン加工食品
みつ豆フルーッ缶、フルーツ缶(パイン、ミカン、杏、スモモ、桃、びわ、ブドー、サクランボ、梨、西瓜、リンゴ、ベリー類)等の缶詰、おかゆ缶、サンマの蒲焼缶、シャケ缶、ホッキ缶、大和煮缶、ツナ缶、鹿肉缶、馬肉缶、ポテトサラダ缶、アスパラガス缶、オデン缶、鶏肉(串もも含む)牛肉缶、カレー缶、ご飯缶(白米、赤飯)、水羊羹缶、沢庵缶、パン缶(パンが入っている)、ジュース缶、お茶缶、ミネラルウオータ缶、ウインナー缶等(素材は選ばない)の缶づめ加工食品、
グミ、ゼリー、ゼリー菓子、羊羹等の寒天加工食品、即席ウドンスープ、ラーメンスープ、ペースト状ラーメンスープ、やきそばソース、ジンギスカンのたれ、焼肉のたれ、ウースターソース、スパゲテイ用ソース、フレンチドレッシング、醤油、朝鮮漬液、マヨネーズ、餃子、コンビーフ、ハンバーグ、福神漬け、粉末スープ味噌、缶詰濃縮野菜スープ、焼きそば、たこ焼き、ジャム、サラダ、結び昆布、ラード、バター、ハム及びソーセージ料理、おでん、チーズ料理を含む加工食品及び料理物などがあげられる。
ナトリウムイオンを含む加塩物の植物体や、その後の凍結処理を経た物で、抽出エキスや微細にした粉砕物(ペースト)など、ハスカップの実やそのエキスを併用したものでは、化粧品(シャンプー、リンス、化粧水、ローション、クリーム、ボデイローション)、洗剤(食器洗い洗剤、野菜果物洗い済)、衣類(下着、くつした、マフラー、ハンカチ、テイシヤツ)等に使用できる。こうした、本発明品の活用について述べる物である。
これらの中の食品群は、適当な本発明品の量を用いれば、美しい赤色の、又は、あわいピンクの食品を具現化できるし(大福は大福の、例えば、白餡のなかに本発明品の実やそのエキスが入ると美しく、味覚をよくした。)、又、ナトリウムイオンを含有させることで(加塩のち、塩づけ工程を経ることで)食品の『対比効果』を生み出したのである。
『対比効果』は、本願では随所に出てくる。例えば、本発明の構成物関係にも現れている。じつは、ハスカップの酸味と塩の関係がそうであり、塩化ナトリウムとニガリの関係も『対比効果』であり、食味を良くしている。これらも『対比効果』によるところで、甘く感じる効用とともに、有用な『対比効果』である。本願の味覚向上に、たくみに利用したものなのである。説明すると、ハスカップの酸味は、ナトリウムイオンを含有させる加塩の後、塩づけ工程を経ることで、強烈な酸味が減少したような、まろやかになる『対比効果』がある。又、塩化ナトリウム(本工程で使用する場合もある)は、口に含むと、味が強烈にしょっぱいが、ニガリを入れると、強列な塩辛さがなくなり、まろやかになり、塩分が減少した味覚を感じる。結果として、おいしくなる。これらも、本願目的主題の甘味だけでなく、塩辛さを低める効果や酸味を低めた感じをもたらすという味覚上の側面からの『対比効果』である。実際の現場の工場では、本発明の加工品がよりよく完成する様に、味覚がよくて、良く初期目的を達成するように、適切に使い込んでいく必要がある。
本発明品(加塩処理、又は、その後凍結処理)の活用した衣類などや化粧水など、肌に触れる物にも、飲食物と同様に、SOD様効果とともに、塩漬けする過程で、産物に供給されうる、塩分やハスカップリグニンやポリフェノール、ビタミンCなどによる相乗効果で、抗菌活性、皮膚の痒み改善、美肌効果がでるものである。特にナトリウムイオンがハスカップのポリフエノールやハスカップリグニンに結合すると抗菌性や抗ウイルス作用を高めると認められるし、ハスカップ植物体に、含まれるリノール酸やリノレン酸がバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)や耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)抑止作用をもつ。(標準寒天平板培養法による)次の方法で抗菌性を評価する試験を行った。試験方法:感受性ディスク用培地に各検体を適量添加して、寒天平板を作成する。この平板の上に菌株の試験菌液(10個/mlに調製)を25mlずつ接種し、37℃で48時間培養した後、各細菌の発育の有無を確認する。
本発明者らのこれらの実験では、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)や耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の最小発育阻止濃度(MIC)は、0.0156〜0.125パーセント、及び0.0078〜0.0156パーセントである(黄色ブドウ菌は0.0078パーセントである。)。リノレン酸ではバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に対する最小発育阻止濃度(MIC)は、0.0313〜0.0625パーセント及び耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、0.0078〜0.0313パーセントである。耐性をもつ各病院で採取した菌株や保存株を数十種の結果である。リノレン酸やリノール酸のバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)や耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の抑止作用を見つけたのは、発明人が初めてと認められる。特にバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は、この耐性菌にかかると打つ手が無いと言われるから、重要な発見である。これを含むものを飲用したり、布地にしみ込ますと、その効果がみとめられるから、不必要な物質、例えば、灰分を除去する、又は減少すると注射薬も可能である。又、下着や、シーツ、靴下(水虫にもよい)などに含ますと良いのである。先の機能に加えて、SOD様活性の高い機能保持植物(ハスカップ及び人参の葉等)に、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症などの治療効果が体験され認められるから、例えば本発明工程に、ニンジンの葉やエキスを加えてミックスし、ナトリウムイオンを含む工程物を作り、産物作りに役立てることもできる。ニンジンの葉には、ハスカップと同じように、リノール酸やリノレン酸が含有している。そこで、本願材質以外でも、リノール酸やリノレン酸が含む物質を持ったものを本願やその工程に入れるとき均等物と認定する(詳しくは後述する)。SOD様活性は有る方が良いが必要条件ではない。
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に対する医療界のただならぬ動きを米国の取り組みを代表して報告すると現場の緊張が背筋を走る。少し報告文からも抽出し緊張する世界の現状を(ページを取って)記載する。そして、本願の発明の重要性を指摘したい。
1989年以降バンコマイシン耐性腸球菌による感染(感染症・定着)が米国の病院で急増していることが報告されている。この増加はいくつかの重要な問題を提起している。なかでも(1)バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の多くはアミノグリコシド系、ペニシリン系といった従来より本菌による感染症に使用されていた薬剤に耐性であるためバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)感染に対する有効な抗生剤療法がない。(2)バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)のもつバンコマイシン耐性遺伝子が他のグラム陽性菌に伝達されうる可能性があることである。過去のVCMの投与歴、多剤の抗生剤投与歴、重篤な基礎疾患や免疫抑制状態、腹部の外科手術後に関連して、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)感染(感染症・定着)の危険性は増してゆく。腸球菌は正常人の消化管や女性陰部に認められる菌であり、ほとんどの腸球菌感染症は個々の患者のもつ菌による内因性感染症とされていた。しかしながら、近年の報告によるとバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を含めた腸球菌感染症の流行は職員の手や汚染された医療器具または環境の表面を介した直接的または間接的接触より、微生物の伝播が患者から入院患者へ起こることが示されている。この報告ではバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に対策を絞り、バンコマイシン耐性拡大を制御・防止するためにHICPACの推奨する方法について記述する。
バンコマイシン耐性拡大を制御・防止するためには、全ての関連する病院内の部門の調整と協調への努力が必要であり、以下に示す各要因が処理された場合のみこの目的は達成されるとしている。1)臨床家の注意深いバンコマイシン使用、2)バンコマイシン耐性についての病院スタッフの教育、3)病院細菌検査室の腸球菌及び他のグラム陽性菌のバンコマイシン耐性の迅速同定、迅速報告、4)バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の人から人への交叉感染を防止する感染防御対策を即座に実行することが述べられている。
又、1989年から1993年までの間にバンコマイシン耐性腸球菌による院内感染症の発生率は0.3%から7.9%へと急増していることがCDCのNational Nosocomial Infections Surveillance(NNIS)systemにより報告されている。この増加はICU以外の入院患者でのバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)感染症発生率の増加傾向によるが、それにも増してICU入院患者のVRE感染症発生率が34倍に増加していることを強く危機的に反映している。NNIS登録病院でのバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の発生率は病院の大きさ(200床以上の病院)と大学関連病院とに関連していた。他の病院でもVRE感染(感染症・定着)の流行例や散発例が報告されている。多くの検査室で使用されている自動化された方法ではVCM耐性、特に中等度耐性(VanB!の表現形で示される)を日常的に同定することはできないので、米国の病院におけるVREの発生率は実際にはもっと多いと思われる。腸球菌におけるバンコマイシン耐性はペニシリンやアミノグリコシド剤にたいする高度耐性の頻度の増加と一致しており、まさにこれらの菌種によって引き起こされた感染症を持つ患者を治療する医師への挑戦であるとされる。治療選択は限られており、確固たる効果の証明されていない抗菌剤や実験的な薬剤を組み合わせている。
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の疫学については明確にされていないが、ある種の患者集団においてバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)感染(感染症・定着)の起こる危険性が高い。極めて重症な状態の患者、重篤な基礎疾患または免疫抑制状態の患者(ICU、腫瘍科、臓器移植科の病棟に入院している患者)である。また腹部や心臓胸部の手術を受けた患者、尿道または中心静脈カテーテル挿入患者、長期入院患者または多数の抗生剤やバンコマイシンの投与を受けた患者などもその中にはいる。腸球菌は消化管や女性陰部の常在菌の一部であり、これらの菌による感染症は患者本人の持つ常在菌に起因する。しかし、近年の研究によればVREや他の腸球菌は患者間の交叉感染により直接的に、または職員の手指や汚染した環境表面や医療器具等一過性に保持された後間接的に伝播することが示されている。
黄色ブドウ球菌や白色ブドウ球菌の臨床分離株でのバンコマイシン耐性の出現の可能性も公衆衛生上重要である。多くはプラスミド由来で、バンコマイシン高度耐性を付与するvanA遺伝子は、腸球菌から黄色ブドウ球菌を含む種々のグラム陽性菌に伝達される。黄色ブドウ球菌や白色ブドウ球菌の臨床分離株でのバンコマイシン耐性は未だ報告されていないが、S.haemolyticusでのバンコマイシン耐性菌はすでに分離されている。バンコマイシン耐性腸球菌の増加に呼応して、1993年11月と1994年2月にCDCの「HICPACの抗生剤耐性菌の予防と制御」に関する小委員会が開かれ、代表たちが集まった。また、多くの米国の病院は他の抗生剤耐性菌(MRSA、βラクタム・アミノグリコシド剤耐性グラム陰性桿菌)についての問題も同時に抱えており、これらについては違った疫学的な側面をもっていたり、違った感染制御をする必要があるかもしれないことも同時に認めている。
Recommendations(推奨される方策)について
個々の病院はVREの感染症・定着を検索、防止、制御するための包括的な、施設にあった、戦略的計画をたてねばならないとされている。特に何でもすぐにバンコマイシンを投与するのではなく、注意深いバンコマイシンの使用が必要であるとされる。
VCMの使用はVRE感染(感染症と定着)の危険因子として報告されてきており、またバンコマイシン耐性黄色ブドー球菌や白色ブドー球菌の出現の可能性を増すことにもなるかもしれない。それゆえ、全ての病院及びその他の介護サービスを行うところではたとえVREが一度も検出されていなくても、
a)医療スタッフ(各病棟をトレーニングのためローテートしてくる医学生も)にたいする教育を行うための包括的な抗生剤使用計画を作成し、
b)外科的予防投与を監督し、
c)施設にあったバンコマイシンの適正使用についてのガイドラインを作成する必要がある。
ガイドラインの作成にあたり、病院の質的向上計画の一部であること、病院薬剤部や治療委員会、病院疫学者、感染制御医、感染症専門医、外科医等をスタッフとして参加させるようにすることなどに注意する。#バンコマイシンの使用が適切または許容される場合は以下の内容を基準とする。
1)βラクタム抗生剤に耐性のグラム陽性菌による重症感染症の治療に対する使用、但し、VCMはβラクタム感受性ブドウ球菌にたいしてβラクタム抗生剤ほど即効的に殺菌しない。
2)βラクタム抗生剤に重篤なアレルギーを有する患者のグラム陽性菌感染症の治療における使用
3)抗生剤による腸炎で、メトロニダゾールによる治療に反応しないか、または重篤で生命に危険のあるような場合の使用
4)心内膜炎の危険性の高い患者に行われる手術などの術後の心内膜炎の予防的投与(アメリカ心臓病学会のすすめる予防的投与)
5)MRSA、MRSEによる感染症の頻発施設で人工材料や器具を植え込むような大きな外科的手技を行う際の予防的投与。この場合、手術時間が6時間以上かからないなら手術直前にVCMを一回だけ投与するだけでよい。越えるようならもう一度繰り返す、但し多くても2回のみで予防的投与は中止する。
バンコマイシンを使用すべきでない場合については以下の基準を掲げている。
1)生命に危険を及ぼすようなβ−ラクタム抗生剤にアレルギーを持つ患者以外の一般的な外科手術の予防的投与
2)病院でのグラム陽性菌感染やMRSA感染症の流行が明らかでない好中球減少のある発熱患者への経験的抗生剤投与としてのバンコマイシン投与
3)一度きりの血液培養でCNS″(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌)が検出され、これに対してのバンコマイシン投与(同時期に行われた別の血液培養#で陰性ならば、採取時の血液培養容器への菌の混入が考えられる)。これは皮膚の常在菌(白色ブドウ球菌)が培養検体内に混入したためであり、これは不適切なバンコマイシンの投与の原因となるため、検体への雑菌混入を最小限にするよう血液培養を実施する採血者や担当職員を教育しなければならない。
4)各種培養でβラクタム抗生剤耐性のグラム陽性菌が検出されていない患者で感染症があると推定して、長期間経験的投与をする
5)中心または末梢静脈へのカテーテル挿入時の感染予防(感染症・定着)のための全身的または局所的投与
6)消化管の選択的殺菌
7)MRSA定着を除菌するため
8)抗生剤性腸炎の初期治療に
9)低出生体重児(1500g以下)の日常的予防投与
10)持続腹膜透析や血液透析患者の日常的予防投与
11)腎不全患者でのβ−ラクタム剤感受性のグラム陽性菌による感染症の治療に使用
12)バンコマイシン溶解液による局所への使用や洗浄
Recommendationの実施効果を挙げるためには次のように書かれている。
1)いくつかの方策が有用であるが、医師の薬剤処方に影響するような最良の方法を決定するための研究が今後さらに必要である
2)病院の質的保証や改善の過程を通して、または薬剤治療委員会と医療スタッフの薬剤使用調査の一部としてバンコマイシンの使用に関する重要なパラメーターを監視することVREの検出と封じ込めのためには病院職員への強力なアプローチと高い実施基準が必要であり、特別な認知と教育活動が必要である。
VREの検出・報告・制御における細菌検査室の役割については以下のような提言でシビアである。細菌検査室は病院におけるVREの伝播防止のための第一線に位置する。VRE感染(感染症・定着)を発見し、問題発見が遅れた場合に必要となる複雑で、費用のかかる封じ込めのための努力を避けるために、腸球菌を迅速・正確に同定し、バンコマイシン耐性を検出しうる能力が検査室に要求される。腸球菌の同定では、最初の分離培地上のコロニーの形態、グラム染色、PYR(pyrrolido arylamidase)テスとから腸球菌であることを推定する。種レベルまでの腸球菌の同定は感受性の耐性パターン(例:E.faeciumはE.faecalisよりペニシリン耐性が強い)を予測する上で役に立つし、腸球菌分離株の疫学的関連性を決定する上でも役立つが、薬剤感受性が行われていればそのよう同定までの操作は通常必要ではない。しかし、特別な事情、または検査室の予算が許されるならば、生化学的性状検査は腸球菌を鑑別するのに使用可能である。最も手に入りやすい同定キットではE.faecalisと他の腸球菌との鑑別はうまくできるが、E.faeciumをE.gallinarumやE.casseliflavusと区別するためには追加試験が必要である。すなわちE.galinarum(運動性+、色素−)、E.casseliflavus(運動性+、色素+)、E.faecium(運動性−、色素−)。
抗生剤感受性テストについて述べられている。血液、無菌の体内の部分(尿は除く)またはそれ以外の部位で臨床的に必要なら、分離された腸球菌にたいするペニシリン(またはアンピシリン)やアミノグリコシドへの高度耐性とバンコマイシンの耐性は決定すること。検査室では創部夜尿からの分離菌についても予算が許すなら同様の耐性検査をルーチンでする方がよい。#ディスク法を使用している検査室は必ず24時間培養の後透過光を使って阻止円の直径を読むこと#MICは寒天希釈法、寒天濃度希釈法、液体希釈法、用手法による微量液体希釈法により決定される。これらの検査システムにおいても24時間培養を行うこと。#全自動機器による腸球菌のバンコマイシン耐性は現時点では信頼できない。
臨床検体からVREが検出されたときについては、推奨された方法(感受性試験の項参照)により繰り返し感受性テストを行い、(特に分離されたVREがその病院では希な場合)バンコマイシン耐性を確認しなさい。または分離された腸球菌のコロニーからMacFarland0.5にした菌液の1μlをVCM6μg/ml含有のBHI培地上に塗布後、35℃で24時間培養し、バンコマイシン耐性により菌の生育があるかを判定する。
感受性の確認を行っている間に、適切な予防的処置が素早く開始されるよう患者の介護者、患者を介護している職員、感染対策職員にとりあえず『VREの検出されたことについて即座に通知しなさい。』とされていて緊迫した細菌感染との戦いが読み取れるし、世界の現実であり、日本の現実でもある。(開示されている文より主要部分を転載)このようなとき、本願で開示した成分やハスカップの加工産物は、日常に使用することが出来る物であるから、副作用に問題なく、新時代の抗菌対策に強い意義を持つものである。
(ハスカップリグニンの抽出とハスカップリグニンスルホン酸の作製)
ハスカップの木部である茎や根、又は葉から、ハスカップリグニンを下記のように抽出した。ハスカップ木材のチップを120℃、2〜5時間、1.2気圧にて、重亜硫酸カルシウム塩(又はマグネシウム塩)溶液中で煮沸した。この亜硫酸パルプ溶出液をpH8〜10に調整し、120℃、2〜5時間、1.2気圧で反応させた。沈殿物を回収そのままで使用しても良いし、減圧下で乾燥させて請求項1及び2の工程物の工程に入れることができる。リグニンスルホン酸塩を得る。この沈殿物や減圧乾燥の粉末は、フーリエ変換赤外分光法による測定の結果から、リグニンの構造を有していることが確認された。この物質に本願のナトリウムイオンを含むしおを加え、本願の工程(塩づけやアセテートを加えること)で(適宜の加熱、加圧をすることもできる)ハスカップリグニンスルホン酸ナトリウムやハスカップリグニンスルホン酸ナトリウムアセテートの生成が期待でき、更なる強い、抗菌や抗ウイルス活性が出来る。
一方、免疫のバランスが崩れて起きる、リウマチなどの自己免疫疾患やアトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患の最新の知見が発表された。述べると、人の免疫反応には2種類の免疫細胞に制御され、バランスを取っている。一方の免疫細胞の表面に大量に現れるタンパク質が発見された。このタンパク質を作らないようにしたマウスは、この免疫細胞ができず、アトピー性皮膚炎が発症したことが米科学誌に発表されている。このタンパクの状況を観察すれば、患者の免疫の状態がわかるという。
アレルギー問題は人類の課題であるが、今だ、諸説多く不思議な問題を含んでいる。例えば、ストマー患者には、食品アレルギーが見かけなく、又、アレルギー患者には、ガンが見られない傾向がある。発明者が人参の葉の消臭臨床実験で、国立病院ストマー研究会の一員として、全国的な排便臭の服用実験に携わった時の体験から、患者や担当の先生方(医師)へ質問して、発見したことである。なぞがおおい。発明者は、これらの知見から推論するには、アレルギー問題は、体内臓器のなにかの疾患というより、個々の免疫細胞の故障ということに行き着いたといえる。この個々の故障を癒し直すことが、最重要課題と推論することから、微弱エネルギーの本願工程に入れることも可としたのである。
それについては、発明人の微弱エネルギーを加えてみた実験がある。10TCDのエイズウイルス(HIV−I)を使用して、最小阻止活性を測定すると、微弱エネルギーを与えた区は、最小発育阻止物(リグニン様物質)を、2倍希釈系列の試験系において実験すると、例えば、微弱エネルギー照射区は、あるウエルにおける投入物質の量が約半分でも100パーセント抑止効果を示した。これは、微弱エネルギーで、細胞が活性化し外的からの変化に対応する能力が発揮したり又、投入された物質の細粒化が促進された為と推論される。
又、SOD様の研究を深める為、各種の水で調査すると、蒸留水よりはミネラルのある水は、標的の活性酸素を狙うSOD様の効果を高め、更に、それに、微弱エネルギーを与えた区は、SOD様活性効果を最高値は、約30パーセント高めた基礎実験がある。微弱エネルギー付加の細胞や水は、細胞は活性化し、又は薬効を高める効果が期待できのである。微弱エネルギー付与とは、市販の『風のドクター』や『魔法のうちわ』で簡便に実施できる。これらは、発売は(株)サラダメロン、北海道名寄市日進105番地である。
又、天然性の抗菌、抗ウイルス剤及び防腐剤として、薬効や生理活性をさらに求めるには、本発明のハスカップ植物体を各種溶媒で抽出して、リグニンスルホン酸化して、ナトリウムイオンと遭遇させれば良い。抗ウイルス効果が高まると期待される。簡便なやり方は下記の方法である。(これに限定されない)
(ハスカップからのリグニンの抽出)
ハスカップの木部や根から、リグニンを下記のように抽出した。ハスカップ木材のチップを120℃、2〜5時間、1.2気圧にて、重亜硫酸カルシウム塩(又はマグネシウム塩)溶液中で煮沸した。この亜硫酸パルプ溶出液をpH8〜10に調整し、120℃、2〜5時間、1.2気圧で反応させた。沈殿物を回収そのままで使用しても良いし、減圧下で乾燥させて請求項1及び2の工程物の工程に入れることができる。リグニンスルホン酸塩を得る。この沈殿物や減圧乾燥の粉末は、フーリエ変換赤外分光法による測定の結果から、リグニンの構造を有していることが確認された。この物質に本願のナトリウムイオンを含む塩を加え、本願の工程(塩づけやアセテートを加えること)で(適宜の加熱、加圧をすることもできる)リグニンスルホン酸ナトリウムやリグニンスルホン酸ナトリウムアセテートの生成が期待でき、更なる強い、抗菌(虫歯菌も含む)や抗ウイルス活性が出来うる。この場合の雰囲気は、加温状態が望ましいがこれに制限されない。強い抗菌とは例えば、抗ヘリコバクターであったり、虫歯菌や歯周病であったり、口腔疾患である。強い抗ウイルスとは、エイズウイルスやそれに伴う口腔に発生する抗水虫や抗インフルエンザウイルスなどが、少量の本発明の物質で効く(又は、抑制する)とういことである。
これらの理由から(塩の持つ細菌に対する細胞膜への浸透性も含めて)天然性の抗菌、抗ウイルス剤及び防腐剤の少なくても三面の顔を持つ機能材となる。リグニンスルホン酸ナトリウムやリグニンスルホン酸ナトリウムアセテートは、人の細胞毒性試験では毒性が見られず、鶏の服用実験(餌に混ぜて、2.8年間)では、安全性が格段にたかまることを確認しているから、服用や食品にいれて機能性の働きのする安全な材であり、それが天然性の抗菌、抗ウイルス剤及び防腐剤となるのである。
ナトリウムを摂りすぎると身体によくない、とよく言われるが、実はナトリウムは前述以外に、人体に重要な働きを与えている。ナトリウムイオンは頭で考えたことを筋肉に伝えたり、血液を浄化する腎臓の働きを支える。またナトリウムで作られる唾液や胃液、腸液など消化液は、1日8リットルも体内で分泌されている。身体が汗かき疲労した時、塩を舐めて力をだすのもナトリウムの効果である。食べ物を消化するのに必要な胃液は塩分が材料になっている。労働した発汗後など特に塩分はしっかり摂る必要がある。不足すると、胃液が薄まることで胃液による殺菌ができずO−157や食中毒を起こしやすくなる。世の中では減塩が叫ばれているが、食生活で予防するなら血圧を上げないためにカリウムを十分に摂取するか、過剰な摂りすぎを抑えるなど調和する使用を考慮する。ナトリウムが不足すると食欲不振・血圧低下・筋力低下・吐き気・めまいがおきる。ナトリウムイオンが不足すると浸透圧によって細胞膜を通して行われる栄養分の取り入れと老廃物の排出がうまく出来ず新陳代謝の低下を招く。したがって、皮膚のかさかさや傷の回復が遅いこととなる。プロレスラーが傷をしたときは、傷口に塩をすり込むことは、雑菌の細胞膜から浸透圧で内部に入り殺菌することを活用した物である。又、血管の壁についた酸性物質である中性脂肪やコレステロールを、アルカリの塩分が中和して洗い流してくれる。ミネラルを含む塩は皮膚の汗腺が、感知して、これを取り入れる活動をすぐ始める。滑らかな肌になる。歯間の細菌を殺し、歯茎をマッサージすれば、歯槽膿漏の予防になる。こうした塩、すなわち、ナトリウムイオンの効果も持つようにし、ハスカップの成分とあわせた有用性の高い産物づくりを目指すものである。又、抗MRSAや抗VRE成分含有の産物として、本発明工程に載せて、又は、工程から外れても活用することが出来るリノール酸、及びリノレン酸含有の産物に関する。
発明が解決しようとする課題
本発明はハスカップの実、又は、ハスカップ植物体の、保存方法と使い易さを開発することにある。同時にそれが、食品ならば、味覚や健康の向上に寄与し、『対比効果』の機能を有し、作業性をよくするための技術も開発することにある。更には、発明品を使用してできた産物一般(三次品)(以下に述べる)としては、ハスカップのもつ機能性としての抗酸化作用やハスカップポリフエノールも取り込み、健康的で、味覚も美味しく、見た目も美しい(ハスカップの持つ色素を活用して)視力保持や向上又は、肌にも優しい、商品を作ることを課題とするものである。
発明を解決するための手段
先に述べたように、ハスカップの実は収穫後、そのままでは、すぐ発酵がはじまるし、凍結すると前述したように、果肉の水分の膨張で果肉が破裂して、果皮が破けてしまうのであるから、使い勝手が悪いのである。味覚の改良をはかる課題もあった。そこで、本発明者らは、長期に渡る種々の研究の結果、以下にのべる(a)(b)及び(c)からなる技術工程物(後に、工程物を活用することで各種の産物を産む)を開発した。
(a)ハスカップの実、又は、植物体を収穫した後、生の状態で、すぐナトリウムイオンを含む塩で加塩をし、一定時間の塩漬け処理し工程を経ることで、(塩づけ中にニガリや味付けとして各種調味料やだしを入れてもよい)保存性と味覚(と薬効)をかね、必要に応じて凍結処理する手段を加える。これで長期保存適性が付与され、果肉の破裂を防止し、使用上のべたつきをなくし、作業性を向上させ、幅広い食味適応性や生理活性を同時に寄与する工程が生まれ、後記するナトリウムイオンを含む、ハスカップ産物を創製するにいたったのである。様々なハスカップ加工産物を実現させる要となったのである。保存性を高める温度帯で、特殊な事例として、0℃から−2℃までも保存温度帯とすると、保存が高まり良好であるが(保存性はある期間で凍結より短い)、凍結されない温度帯であるから、ここでは、(a)の工程に含めることとする。
詳細な説明
公的機関ではハスカップの実100g中の成分を下記の内容で示している。
・カロリー 40cal ・鉄分 0.8mg
・蛋白 0.9kcal ・ビタミンA 30mg
・脂肪 2.5g ・ビタミンB1 0.06mg
・炭水化物 9.5g ・ビタミンB2 0.07mg
・カルシウム 30g ・ビタミンC 50mg
また、ハスカップには、ビタミンcより強い抗酸化能も判明している。その主体成分はシアニジンという成分で、ハスカップのアントシアニンはほとんどがこの成分である。アントシアニンは、光の刺激を脳に伝える働きをするロドプシンという色素体を活性酸素から守り、再合成を助ける働きがある。同量のシアニジンを摂取しようとすると、ブルーベリーよりも3.3倍もつよいのである。又、ハスカップの中性脂質の主要な成分はトリグリセリドで、遊離ステロール、遊離脂肪酸である。トリグリセリドの構成脂肪酸はリノール酸とオレイン酸を含む。こうしたハスカップの実やその植物体の活用を中心に、一般の食卓にのせることを目指し、発明者たちは鋭意、研究開発した。その結果、ハスカツプの実や植物体を、ナトリウムイオンを、含ませるため、加塩し、いわゆる漬物(塩蔵)とする製造工程を開発した。以下の通りである。
取立てのハスカップの実(又は、植物体は微粉末、又は、抽出エキスを作る。)は、ごみを取り、軽く洗浄し、よく溶解した塩水につける。塩水はお湯で一度煮るとよい。塩をハスカップの実や植物体に直接混入させ、溶液に溶かさない方法もある。塩は、好ましくは、昔づくりの天日乾燥塩や深層塩などニガリやミネラルの入った自然塩を用いる。天然性の塩が望ましいが、化学塩(塩化ナトリウム)の使用の場合では、市販のニガリを適量くわえる。塩水に風味や味づけとして、化学調味料や昆布、かつお、削りかつ、各種うまみ成分、キムチ、唐辛子、甘味料などを適宜いれることも妨げない。ニガリやミネラルを配合した加工塩も商品化されているがそれでもよい。甘味はトレハロースが望ましい。
ここでは基本形として、塩を加えることが必須であり、塩分濃度がたいせつである。塩辛くてもいけない。ハスカップの生の実や植物体に対して、その重量に対して、0.1〜2パーセントでは少し良いと認められるが、早く腐敗しやすい。5から6パーセントでは塩辛いが、大根おろしやとろろなどと混ぜる時によい。おにぎりには塩分がつよくて向かない。特に、7パーセント以上では食品には塩分が強くむかない。従って、一般的には、塩分をあまり強くせずに、ハスカップの生の実や植物体に対して、その重量に対して、0.1から6パーセントがよく、望ましくは3から4パーセントであることが良いと認められた。種々研究した結果、製造の簡便な方法としては、ハスカップの実や植物体の適宜の材形に(根は切断して)、適量の塩を混入して、冷蔵庫か冷涼な場所で30日くらい漬け込むと、ハスカップの実や植物体に塩がなじむ。この日数はこれにとらわれない、適時加減することを妨げない。この加工物は、塩蔵された味覚をもつ。例えば、本発明の塩蔵処理やその後の凍結工程を経たハスカップの実では、実の表皮を保ち、あたかも梅干の味覚のような状態になり、対比効果から甘味がかもしだされ、風味がでる。かむと美しいアントシアニン系の色が出るから食欲や購買欲をそそられる。
このハスカップの実のいわゆるナトリウムイオンを含む漬物化した加工品を、おにぎりの中心にはさみ込むと、白米のご飯と程よい塩味と酸味が調和した甘みがかもし出された、いわゆる『対比効果』のでたおにぎりとなる。1日ぐらい経つほど、おにぎりの中心内容物の周辺に赤色に滲ますから美しい。人を感激させる。おにぎりの表面にも適量の塩が付着させると良い。市販のいぶし塩(天然塩の製造工程でいぶしをかけて製塩したもの)も一層の味覚を引き出す効果がある。従来の、海苔を本発明産物のおにぎりの表面に巻くことも除外しない。本発明のハスカップの実(工程を経た物)は、1粒0.3g前後である(以下本文では、1粒は0.3gとする)。20人の食べ比べにて食味試験すると、全員が、おにぎり1個(115g)あたり、本発明の工程物であるハスカップの実を3粒入れたおにぎりが、他の1粒や2粒、4粒、5粒、6粒7粒8粒9粒10粒区のおにぎりより圧倒的に好評であった。4粒以上から10粒などは塩辛く、米飯の量との兼ね合いから美味しくなかった。2粒以下だと米飯全体にたいして、ハスカップの個性(味覚)が埋没してしまい、味覚にインパクトがかけるし、米全体量にたいして、アントニアン色素が少なすぎると美しさが減少するから、美しさがあり、味もよいところで配合を決めると良いことが認められた。又、ナトリウムイオンは、食品に於ける、『味らい』に、働きかけ、おにぎりを食べると甘く感じる対比効果を生み出した。
本発明のハスカップの実を適量入れることで、ここに抗酸化力のある視力保持や補強を期待できる日本発のハスカップおにぎりが誕生したのである。本発明品は、最終産物がどのような分野になろうとも、食品では、一定の機能的改善が期待できるし、食品外でも抗菌など機能改善効果がある。これは、本発明のハスカップの実を、おにぎりの中心にはさめると、なにもはさめないおにぎりに比べて1日から2日ほどながもちするなど抗菌力もあり、紅色の色素がご飯をそめるから美しい。また同様に、巻き寿司の中央やあげ寿司の中に適量入れたところ、1口大の巻き寿司(寿司飯あたり約36g)あたりでは、1〜2粒、いなり寿司(寿司飯あたり(30g)では1〜2粒で見た目も鮮やかな紅色がでて美しく、先ほどの食味試験でも20人中15人までが美味しく良い味と判断した。新食感の美しいハスカップ寿司ができたのである。使う時は本発明のハスカップの実の二次品を、熱いおにぎりに冷凍物のまま挟み込んでもよいし、常温において、自然解凍してから使用しても良いのである。(巻き寿司の米を糯米にしても粘り風味がでて美味しい。そして、ハスカップの実と相まって美味しい。)ここに、幅広い使い方ができたのである。本発明工程を通過したハスカップの実は、凍結しても破裂が少ないから圧倒的に従来の方法では不可能であったことが実現する運びとなったのである。
本発明のハスカップの実の使用量では、前述の食品に対して、多くても少なくても程よい味覚にはならなかった。寿司飯300gあたり1粒ではすくなく、20粒以上では味覚の調和にかけた。2から19粒がよく10粒が、適量とみとめられた。そして、ここでも、先ほどの抗酸化力が発揮される特徴ある寿司とみとめられる。塩分の1〜2パーセント加塩の本発明のハスカップ加工品はその性格上、冷蔵で保存し早めに食べることが必要であるが、おかずとして食べることが出来、食味試験した結果は充分に好評である。ベストは、20人の評価をもとにすると取り立てのハスカップの実に対して、加塩が3パーセント(重量比)混入する工程からできたハスカップの塩蔵の実が、20人全員が一番味覚からもよいとする結果がでた。保存も塩蔵後の本発明品(二次品)は冷凍にたえるのである。本発明のハスカップの実を、おにぎりやお寿司に入れても、よいのである。例えばハスカップの入れたおにぎり等を冷凍した場合、そのまま冷凍庫から取り出し、レンジで加熱しても、食味が失われないで、食べれることが、種々の研究の結果から判明した。叉、米飯加工品に入れるには、本発明品のハスカップの実を加工してから、そのまま使用すると、使い勝手が良いことが判明した。こうして、食品として実用に耐えることが、実験の結果確認されたのである。
叉、食べる時の美しさも比較すると、ハスカップ入りおにぎりは、おにぎりの中心に、ハスカップの本発明品が適量入っているから、他の食品、例えば、しやけ入りおにぎり、こんぶ入りおにぎり、辛子明太子いりおにぎり、ツナマヨネーズ入りおにぎり、梅干おにぎり等と比べると、ハスカップの色素が溶けると周辺の米飯に滲み出すから、圧倒して美しく、叉、抗酸化能値もよいとみとめられる。(植物体併用使用も同様である)また、巻き寿司も従来の沢庵入りまき寿司、焼き卵いりまき寿司、紅しょうがいり巻き寿司等にも比べて、ハスカップの実が溶けると色素が溶け出し、米飯物が朱色に染まるから圧倒して美しく、その上、体に良い抗酸化力が保持されているのである。寿司ごはんでも同様である。食実を良くし、著しく商品性を高めたのである。
試みに、ハスカップの実をそのまま加工せずに生で使用すると、味が米飯加工品になじまないことと、ハスカップの水分が多く、米飯に過度のハスカップ水分などがにじみ出るため、味覚や商品化の為の作業性が悪くなることが認められた。まき寿司などに使用すると著しく米飯の形状構造が崩れ、また、美味しくない。また、ハスカップの実の保存作業にしても、従来は、収穫後にすぐ冷凍することがやられていたが、そうした方法では、ハスカップの実を解凍してから、塩ずけ加工しようとしてもハスカップの実の皮が破裂し、ハスカップの有効成分を含む果肉やジュースが流亡してしまう。その結果、おにぎりなどは、優れた味覚がえられないし、その後における作業性の悪化や商品の品質の劣化がおきたのである。このような理由から、既存に考えられている冷凍物からの実の漬物化は失敗したのであった。
前述の理由で、ハスカップの生の実を米飯に挟めることは、おにぎりなどの米飯加工食品には、作業性や味覚上から悪く、生のハスカップの実を、塩分を加えて、塩づけして(漬物化して)から後に、冷凍にすると、皮も破損少なく、ハスカップのジュースも流出せず保存され、冷凍の実のまま米飯加工品等に投入できるから、作業性からも味覚上からも成功したのである。もちろん保存には冷凍が絶対条件ではない。0〜−2℃付近の貯蔵温度帯も効果的に貯蔵で使用できるから、この方法も本発明では、一次処理の工程であるとはばを持たせる。しかしながら、冷凍処理は、保存性が(保存期間が)格段に高まり、味覚も本発明工程では、単純なすっぱい味覚でなくなるため、食品に幅広く活用できる。また、塩やニガリやハスカップにある、機能成分とあいまって、肌に触れるため、衣類や化粧品、洗剤にも有用性が高まり独特な産物となるのである。
本発明工程に使用する塩はニガリを含むことが望ましい。ニガリについて説明すると、海水に含まれる塩化ナトリウム以外のことで、特にマグネシゥムが主体になっている。製法によっては、ニガリをそのまま残したミネラルタップリな塩もある。国内で売られている塩は輸入品で(85パーセント)、天日干しが多いとされているが、他方、輸入し、ニガリなどを(ミネラル分も含めて)配合して販売しているケースの塩(国産表示)が多い。合成ニガリでもよいが、天然ニガリが望ましい。海水由来(海水からNaClを除去したもの)のニガリの成分は、1例をあげると、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシュウム、リン、鉄、亜鉛、マンガンなど、100種類を含有している。ミネラルの宝庫である。これらの中のセレンなどは活性酸素除去能をもち、含有成分の主体は塩化マグネシウムである。
ニガリの効能を掲げると、ニガリは豆腐の凝固に使う事で食生活上の長い歴史がある。血管の収縮性を高め、血圧を下げる作用があるので、高血圧の予防に良い。動脈硬化予防やコレステロール値をさげる。血糖値を下げ、インシュリンの生成を助ける。歯周病に有効で、つけて歯茎をマッサージすることで、抗菌作用が働き、歯茎が硬くなる。水虫の治療に良い。ニガリに含まれるカルシュウムとマグネシゥムは、骨を丈夫にし、骨粗鬆を予防する。各ミネラルの体内調整の正常化を促し、花粉症、アトピー性皮膚炎、ぜんそくの症状を緩和する。抗腫瘍効果がある、ニガリと併用すればNaclのclが悪さをする(ナトリウムではない)血圧上昇をふせぐ。
美容効果ではマグネシゥムが、皮膚の細胞を活性化し、皮膚の細胞を活性化して、又、皮膚の保湿成分であるセラミドの合成を促すので、保湿効果が高まり乾燥肌を防止する。皮膚の新陳代謝を促進する働きがあるので、シミ、肌荒れ、ニキビなどが改善される。アレルギー性皮膚炎などの皮膚の疾患を改善する。髪にスプレーすると、白髪にも改善効果が見られる。
マグネシゥムが、糖や脂肪の代謝と深く関わる、インシュリンの分泌を調整し、脂質の燃焼を助けるから、ダイエット効果がある。又、マグネシゥムの粘膜再生機能があり、殺菌作用が働き、口内炎の治療ができる。ニガリがアレルゲンと呼ばれるアレルギー物質の反応を抑制する。マグネシゥムには、腸内に不足した水分を集める働きがあるので、水と併用摂取することで、大腸内に水分が集められ、宿便がとれ、便秘対策になる。又、カルシュウム不足が不眠症の原因のひとつであるが、マグネシゥムは自律神経のバランスを正常化する働きにより、摂取を続けると寝つきが良くなる。前述した様に多様な、ニガリに対する効果がある。このニガリを塩化ナトリウムに対して使用すると、塩分を低下させた様になる。塩の角が取れて、塩辛さも取れる。本考案の工程に『対比効果』として、取り入れたものである。
本発明品使用の代表例としては、おにぎりや寿司にも混入することができる。冷菓にも使用できる。例えば冷菓の代表として掲げる物では、ラクトアイスクリームやアイスクリーム、アイスキャンデー等がある。ラクトアイスクリームは無脂固形分8.0パーセント 卵黄脂肪分0.5パーセントであり、これに限らないが、主に、糖類(砂糖、水あめ、ブドウ糖、果糖、液糖)植物性脂肪(パーム油、ヤシ油)、乳製品、卵黄、食塩、香料、安定剤(セルロース)アナトー色素、が配合される場合が多い。それらの液を定法通り充填機で、空気を巻き込み冷却凍結さながら、アイスクリーム用の容器に充填されるのである。この液200mlあたりの中に本発明のハスカップの実9から18粒の混入(又は同量の塩蔵実のエキスでもよい)が好ましい。しかし量はこれにとらわれない。叉、本発明の植物体から抽出したエキスでも良い。この場合は必ずしもハスカップの実は塩蔵が望ましいが、塩蔵はしない実も他の調味液との味覚の調和から使用してよい。本発明のハスカップの実の量は、9から18粒が望ましいが、配合調味液や地域の酸味の強さの嗜好具合から考える必要がある。
暖地は酸味が強くてもよく、好まれ、寒地は酸味の強さは好まれない傾向にある。又、抱餡機を利用してアイスクリーム類の固形物に本発明品の実を入れることもあり、その場合は、アイスクリームの中心に機械的に本発明品の実を包み込めることが出来る。又、本発明の植物体から抽出したエキス等を併用することが出来る。
イチゴ大福がある。これは、ラクトアイスに分類される。イチゴ果汁・果肉15パーセント、無脂固形分70パーセント 乳脂肪分2.0パーセント、植物性脂肪分4.0パーセントであり、以下に限定されないが、主に、餅菓子(卵も含む)イチゴジャム、乳製品、砂糖、植物性脂肪、水あめ、異性化液糖、乳化剤、安定剤(増粘多糖類)香料、酸味料、乳酸カルシュウム、着色(野菜色素、紅麹)50ml×2個となっている。これに対しては、本発明のハスカップの実やそのエキスを使用すると、赤い着色料は必要なく、ハスカップの実の本発明品をこの配合液50mlに対して、冷凍固化する予定の中心部に3から6粒をいれると美しく味も良い。この場合は本発明品をジャム化しても、本発明の実や植物体のエキス等を適量配合し注入してもよい。
アイスクリームについて述べる。これは、無脂固形分8.0パーセント 乳脂肪分8.0パーセントのイチゴ果汁でのべる。原材料名、乳製品、準チョコレート、いちご果汁、水あめ、砂糖、乳化剤、安定剤(増粘多糖体)香料、酸味料、野菜色素(原材料の一部に大豆を含む)10ml×6粒である。このアイスクリーム溶液10mlあたりにイチゴ果汁を削除して、又は、削除しなくてもよいが、本発明のハスカップの実を、1粒から2粒を入れると良い事が認められる。叉、本発明の色素が入るので併用するか、野菜色素を除去することもできる。製造ラインによっては、機械化によって必ずしも本発明のハスカップの実の原型をとどめなくても、内容物が製造食品に保持されていれば良いことも考えられる。その場合は本発明のハスカップの実をミキサーなどで砕き(溶解又は凍結状態で)使用しても良く、又、本発明の植物体と併用してもよい。本発明加工品を配合することで、『対比効果』でアイスクリームミックスの砂糖の割合を減じることが出来る。
こうした、本発明のハスカップの実の応用(食品化)は、こうした調味液ばかりの味を追及するばかりでなく、地域性も考慮して、(塩分濃度や酸味の好む土地柄にも応じて)そのバランスの取れた関係から決定することでよいのである。
本発明のハスカップの実を使用するお菓子についてのべる。ゼリーについてのべると、例えば、一般に桃ゼリーでは、糖類(砂糖・異性化液糖・水飴、ブドウ糖)桃果汁、デキストリン、ゲル化剤(増粘多糖類)酸味料、セルロース、香料、乳化剤が使用されているが、これに本発明のハスカップの実を6から12粒いれたら色合いと風味がでて、おいしくなったし、色合いもよくなった。ゼリーは、以上のような例でも開示したように、一般的な定法にのっとりゼリー化するとき、出来上がり製品130gにたして本発明のハスカップの実を6粒から12粒が適量であり、美しい赤い色素が発露した。味覚もよい。この場合は、必ずしも本発明品のハスカップの果粒だけでなく、本発明のハスカップの実のエキスや破砕粒も入れることができるし、本発明のハスカップの植物体の適宜のエキスを微細にしたペーストなどの材形で、あわせて使用することも良いことが認められる。以下に主な品目をピップアップして述べる。
ヨーグルトについてのべる。ヨーグルトにたいして200gあたり本発明のハスカップの実を、30粒程度を入れると美しいピンク色にヨーグルトが染まり味覚も酸味が利きおいしい。上等である。この場合は、必ずしも本発明の果粒だけでなく、本発明のハスカップの実やそのエキスや破砕粒も入れることができるし、本発明の植物体を適宜の形態(抽出エキス、微細にしたペースト等)で混ぜ合わすことができる。
ケーキについてのべる。直径20Cm程度のデコレーションケーキでは表面に本発明のハスカップの実を40粒程度載せると美しいし、酸味が心地よく後口に調和する。表面のクリームに本発明のハスカップの実やそのエキスを混ぜると美しく、身体に良いケーキが出来上がる。好みにより本発明品の使用量は適宜加減すると良い。ショートケーキは本発明のハスカップの実を6粒ぐらいを飾りとかねて使用し、必要に応じて、1パーセントの本発明の植物体のエキスを適宜の形態(抽出エキス、ペースト)で、スポンジなどに混入すると美しく、健康的なハスカップケーキができる。
本申請文(明細書)の全ての使用量は原則であり、例示に限定されない。又、例えば小麦加工品として例示した種類も、その範疇ばかりでなく、小麦を使用した加工品に及ぶと広く解釈するから、うどん、冷麦、スパゲテイ、麩にも請求権が適用されるという範疇に属する。又、これから述べる酢漬けイカについては、イカの上部に載せると書いていても、イカの腹の中に他材と配合することも、いわゆる均等物の観点とみなし、本願請求内に入ると解釈する。
酢漬けのイカについてのべる。パック詰めの酢漬けのイカ100gに本発明品の実を6粒ぐらい上部から目える様に載せるときれいであり、見た目もうつくしいし、製造工程の調味液に本発明のハスカップの実を入れ、実からかもしだされる赤色をイカにしみこませて、色彩効果で商品価値を高める効果がある。ピクルスや漬物、浅漬けにも本発明のハスカップの実や本発明の植物体エキス等を応用できる。本発明の実は、例えば(これにとらわれないが)ピクルス製品にはピクルス200g(溶液+固形物)あたり、本発明のハスカップの実では、10から20粒程度、浅漬けにはその漬ける材料+漬け込み補助材料の重量あたり、3から10パーセント入れるとよい。沢庵には、適宜干して、又は、そのまま(これに限定されない)大根重と同じ本発明のハスッカップの実(又はエキス)を入れ、漬け込むと美しい赤紫系の色合いを持つ沢庵漬けか出来る。浅漬けも沢庵付けにも併用して本発明の植物体を加えることも出来る。加塩工程を経た本発明のハスカップ粒は、ナトリウムイオンを含む塩との対比効果で、酒のつまみにすると、甘味と風味をかもし出した。又、油の多い、スパゲテイ料理や中華料理の食後の口直しにも適しているから、各種の油分の多い中華料理などの付けあわせや配合にも良いことが認められた。(これに限定されない)尚、本発明の植物体も機能性健康エキスとしても抽出し、実とあわせて使用できる。又、そのエキスをカレー料理、シャーベット、化粧水等に本発明のハスカップの実と併用して、他の薬用成分と併用して、又は、単独でも使うことも出来る。
ハスカップ入り食酢についてのべる。食酢に本発明のハスカップの実をいれると、美しい朱色の酢ができる。酢の重量に対して、1から20パーセントがよいが、適量は求める酢の濃縮倍率でも変わるが、色彩と味覚を大切にする程度でよい。好ましくは、酢の重量に対して3から10パーセントが適量と認められるが、これに限定するものではない。活用の一番は寿司やナマスに応用できる。又、ハスカップ入れのホワイトアスパラやキユウリなどのピクルスに活用できる。ハスカップの実のエキスを利用し、その果粒は飾りにもなるのである。薔薇の酢にも本発明の工程から出た実や本発明の植物体の抽出エキスを加えることができ、色彩効果やポリフエノール効果が補強される。
納豆についてのべる。通常の納豆 20gに対して、本発明の実を8粒いれて添付のかつおだしなどの混入用たれと混ぜてたべると、酸味がほのかに隠し味にならい美味しいし、健康によいハスカップ入れの納豆ができる。納豆の製造過程で納豆ができて、パックに入れたとき、(納豆の熟成前頃に)納豆の表面に本発明のハスカップの実を載せ商品化すると、ハスカップがお客に視認されるし、味つきだから、添付の納豆用のスープと混合して食するとおいしく、酒のつまみとしても納豆が使われるマーケットを新たに築くものと認められる。商品価値が上がる。同じく大豆から出来る豆乳に入れると、トーフが色彩色豊かな健康的なトーフが生まれる。トロロに対する活用も同じく美しくなる。
ハスカップ混入味噌についてのべる。一般的な甘味噌は、(これにとらわれないが、)大豆、米、食塩、酵母エキス、酒類、が配合される。熟成し充填するときに、本発明品を味噌重量に対して、1〜5パーセント程度混入するとよい。この時の味噌の塩分濃度とあわせた本発明のハスカップ実や植物体エキス、又は、微粉末やペーストを混入することができる。味噌に対する配合量は好みや使用目的により加減するとよい。ハスカップ入りのケチャップも出来る。
ハスカップ下着についてのべる。近年、アトピーなどや老人性皮膚病などで痒みが多発している。皮膚の弱化がみられる。健康下着類が渇望される理由である。これらは、SOD様成分が不足した時やにがり成分やある程度の塩分で抗菌作用などの働きから改善することができる。本発明のハスカップの実や本発明の植物体のエキスで、染色すると、本発明のハスカップのポリフエノールやリノール酸やリノレン酸などが働き、これらに痒み止め効果や殺菌効果がある。健康的な衣類ができるのである。必要に応じて、草木染の手法を取り入れると良いものができるが洗う時には手洗いでなるべく、発明品の成分が流亡しないように注意することが肝要である。
化粧品のいわゆるミルクローションについてのべる。化粧品には、化粧水、ローション、クリーム、ボデイローション等が代表される。化粧水は薄いピンクであるとうれしい。クリームもそうである。本発明のハスカップのエキスを製品重量に対して2〜3パーセント混入して乳化させると良い。含有量はこれにとらわれない。ナトリウムイオンとともにハスカップポリフエノールなどやリノール酸やリノレン酸等の緒成分とあいまつて働くから、抗にきび、抗ウイルス、抗MRSA、抗VACなどの効果が認められる。
ローションで代表して1例をあげると、いわゆるミルクローションには、水、エタノール、グリセリン、メトキシケイヒ酸オクチル、BG,DPG,コハク酸ジオクチル、ジメチコン、シクロメチコン、PEG−450、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、海塩、ラベンダー油、ヒアルロン酸ナトリウム、カルボマーAMP,(アクリル酸・アクリル酸アルキル)コポリマーAMP、ベヘニルアルコール、エデト酸塩、ジブチルヒドロキシトルエン、オレンジ油、フエノオキシエタノール等がはいっている。
これに本発明品のハスカップの実のエキスや本発明の植物体のエキスをいれる。これに限定しないが全体重量の1〜30パ−セントがよい。うすいピンク系の色調が出るところを配合のめどとすることも出来る。本発明工程のなかで加えるニガリ(天然塩では自然に含有している)や本発明の植物体のSOD様作用、ポリフエノールやリノール酸やリノレン酸などの抗菌性や同時に出現する活性酸素除去効果を高めた化粧品となる。化粧品とするには、粧原基のPHや全体水分をコントロールするため、乳化と調和させ、保存性に気をつけて製造することで、ハスカップ入りの肌の健康を目指した化粧品が完成する。本発明品の化粧品に対する配合割合を高めると、化粧品特有に使用されている防腐剤を減少、又は、なくすことができる。
洗剤についてのべる。食器洗いや果物洗いの洗剤が多いこのごろである。天然物性のものが消費者から好感を呼んでいる。本発明品を既存で売られている果物洗剤に混入することで、手あれを防ぎ、且つ、色調の美しい天然性の洗剤ができる。色は、洗うと残存しないし、又、この色素は、ハスカップの実由来なので安全である。ハスカップ洗剤が新たに出たということで、イメージも一新する効果が期待される。又、本発明工程物のエキスだけで適宜に水や湯で希釈して、食器洗いに使用してもよい。
本発明品の痒み止め効果をのべる。塩やニガリでは効果が持続しなかった50歳男性である。皮膚に細菌が感染して、皮膚が痒い、かくと皮膚が剥げ落ちる。1回に0.3mgの皮膚が落ちる。本品発明工程産物(湯で100倍希釈、)と、本発明の産物であるクリームを塗布すると収まった。痒みが取れ、細菌活性抑制も、双方とも効果がある。又、油性分が皮膚にある方が、衣類のすれがなく、かゆみが起きている患部によいことが認められる。皮膚の弱い人は6倍希釈する。強い人は3倍希釈するなど、適宜希釈をおこなう。ニガリだけでは持続効果がなかった。
65歳男性、背中がかゆく、病院にいっても治らない、本品を食べ、クリームを塗ると治癒した。ニガリだけでは、半日しかもたないが本品は24時間以上持続した。又、水虫も効果があった。
60歳女性、腕などが痒い、本産物の衣類である下着をつけると痒みが減少した。
ダックスフード犬、生後3年、四肢の内股が赤くなり痒がる。アトピーである。ニガリでは痒みが抑えれなかったが、本品のクリームを塗ると痒みがなくなった。
ミニブタ(ポットベリー種)、本発明品で出来た食品を食べさせ、クリームをぬると尻の痒みがとまった。ニガリでは効果がでなかったブタであった。
このほか痒みではないが、本品発明飼料を餌として(食材と混入した)食べさすと、ネコ、ブタやイヌも元気に経過した。ニワトリはとさかの色もよい。本発明品は、皮膚のかゆみ止めとする場合は、内服と外用から治療方針を立てることも必要である。
以上述べたように、本発明の基本形は、種々の研究の結果、ハスカップの実、又は、植物体を収穫後、衛生的にごみを取り除くなど処置して、直ちに塩蔵して保存、又は、一定時間の加塩処理後凍結して保存し、その後、使用できるとする発明である。加工方法の今まで考え付かなかった加塩処理をしてから凍結処理をするという、この逆転の発想が、本製造方法と前述した応用製品の実現化に道を開いたのである。本技術の開発により、秘境といわれる寒冷地帯に植生し、薬理活性もある天与の産物のハスカップの加工保存方法と幅広い食品化の道が実現したのである。捨てられていた植物体も活用される道を開いたのである。ハスカップ食品ばかりでなくその植物体の活用もふくめて、健康志向のこれからの時代を見つめたとき、本発明のハスカップ産物は健康生活の渇望と共に、更なる、人気を呼ぶだろうと思われる。
本発明の役割は、ハスカップの実の皮を良好に保持することで、輸送体制(輸送中に実が崩れない、腐敗しない)や使用時の分割、材料への混入が、ハスカップの良好な特徴を落とすことなく、高品質で行われやすいところにもあるが、必要時は、破砕したり、本発明のハスカップの実のエキスを実由来のアントシアニン色調をみて、配合したりして使用することも出来る。このように、発明工程から生み出された材料の材形をも柔軟に使用しえることで、本願の課題であった料理適正をもち、使用範囲が広くなった。対比効果も、痒み抑制効果や殺菌によるニキビ改善効果も付与される。こうして、使い勝手が良い発明となった。小樹木のハスカップの実(果実)ばかりでなく、ハスカップ全体をこよなく生かした発明であると言える。
前文でも実施方法を開示したが、以下補充すると、ナトリウムイオンを含む塩を加塩した、いわゆる漬物化後のハスカップ(実又は、植物体)は、短期に使い切る時は、そのまま冷蔵庫で保管し、長期の保管を目指した凍結処理の方が良い場合は、その後、凍結工程にはいる。先の加塩処理物(本発明では1次処理という)を容器(平皿)に載せて凍結温度に遭遇させる。(本発明では二次処理という)容器は、深さ3Cm程度のステンの容器よい。冷凍処理庫に棚があり、それに加塩処理後のハスカップの実を容器に詰めて棚にのせると、冷気が庫内を均一にまわる。容器には熱伝導の良いステンが適しているがこれにとらわれない。冷凍温度は−25℃から−70℃がよく、望ましくは40℃以上の凍結がよい。通常、1晩で凍結は完了している。瞬間凍結機を使用しても良い。その後、ハスカップの実の二次品である凍結果粒や植物体の凍結素材は、適宜、毎日の作業に使用するぐらいの大きさや量に分けてポリ袋などに小分けし収納しておくと便利である。又、必要時、保存庫より必要最少量を取り出すことができる。前記のおにぎりやお寿司はこの加工された冷凍ハスカップを室温でもどし、使用するのである。二次処理のハスカップの実は、夏の冷やしラーメンには、そのまま凍結した状態でばらばらと冷やしラーメンにのせてもよい。ハンバーガのパンに冷凍のまま挟み込み、肉やひき肉、魚やスライストマトなどと一緒に焼き上げることも出来る。同様に食パンの中に冷凍、解凍物問わず挟みこみ、または練りこみ焼き上げることも出来る。お菓子の小麦由来の生地に包まれる白餡のなかにいれると、味にメリハリをつけるから、風味をひきあげ、又、彩を餡の中に映すから商品価値が向上する。同様にもち生地や大福もちの餡の中に入れると風味をかもし出す。ジャガイモコロッケの中や中心に入れても油濃さが味覚上とれよい。本発明品の実、又は、植物体を併用することで、白餡中に入れると、色彩効果がでて美しく、健康機能効果を付与する産物となる。以上のような、通常の大きさの大福などの餡に入れるには、一次品、二次品ともハスカップの実は2〜3粒でよいと認められる。又、その量のエキスでも使用できる。
本発明のハスカップの実の二次品(冷凍物使用で)で、便利な例としては、小麦粉などの練りこみの時、ハスカップの実が固化しているから、均一な分散をはかれる。果粒を食パンにむらなく散らばすのに便利である。例えば、練り上がる小麦粉に対して、その重量にたいして1〜2パーセントでよい。また、酒のつまみにもなる。つまみとして宴会料理として出す時は、宴会開始までに、時間がかかるから、そのうちに、室温で解凍する状況下に置かれる事から、ハスカップの実の二次品(冷凍粒)でもよい。また、アイスクリームは、練りこむ時に、アイスクリームミックス溶液が半凍結した頃を見計らって、本発明のハスカップの実の二次品を投入できる。アイスクリームミックス溶液の重量に対して、添加量は2パーセントでよいと認められるが、好みで加減したり、半発明の植物体エキスなどの発明品を併用させてもよい。総量で3パーセント程度でよいと認められるがこれにとらわれない。本発明のハスカップの実の二次品 をいれると、対比効果で、濃い風味とSOD様活性のある健康的なアイスクリームに仕上がる。通常より砂糖を約5パーセント減じることが出来る。
前述の酒のつまみにも関係するが、夏の暑いときに居酒屋で冷焼酎に1粒の本発明のハスカップの実を入れると美味しく美しい、話題になる使用の仕方である。又、どぶろく作りや酒づくりの発酵の後期に、どぶろく重量に対して、本発明品の一次、二次品のいづれかのハスカップ実又は葉の粉砕(ペースト)を、どぶろくや酒の重量の0.1から10パーセントの範囲でいれるとよい。二次品は、工場のある現場までは凍結状態で輸送し、仕込む時は、溶かして用いると良い。本発明工程から出たハスカップの実のエキスでも良い。規定の分量と合致させる。きれいなハスカップどぶろくができ、味に濃厚さがでて身体により良い酒や、どぶろくとなって酒の愛飲家を駆り立てる。味覚上で、酸味を抑制したい時は、本発明品であるハスカップの実、又は植物体のエキスで調整する。
タレつきジンギスカンにも本品を適量いれてから、タレごと凍結すると良い。タレ付ジンギスカンは、内容を示すと、一般的には、羊肉、醤油、焼酎、リンゴペースト、糖類(砂糖、ザラメ)、玉ねぎ、大根、果汁(オレンジ、ぶどう、レモン)、みりん、人参、生姜、ニンニク、植物油、調味料(アミノ酸等)などで構成されているが、本発明のハスカップの実や本発明の植物体の抽出エキスやそのペーストを、総重量あたり0.5〜1.5パーセントを肉とタレを袋づめにするときに混入させる。投入の時期はこれに限定されない。対比効果で砂糖の使用量を約5パーセント程度、減じることが出来る。
本発明の植物体の抽出エキスやペースト及び本発明のハスカップの実を、家畜の餌にあたえて、良質な肉や卵として君臨させてもよい。その場合は、毎日の餌の重量あたり0.5〜5パーセント程度とみとめられる。これに限定されないし、飲用水に混ぜて飲用させることもできる。乳牛にあたえて乳質を高めることもできる。例えば、生理的な欲求もあるので、ネコ、鶏には、餌に対して0.5パーセントの混入とし、哺乳動物には餌重量に対して5パーセントとするなどの工夫が必要である。
本発明のハスカップの実を袋入りスライス豚肉にふりかけて、その後、豚肉とともに凍結し商品化をしても良い。肉に本発明のハスカップの実が付着しているから、本発明商品の買い手は肉を焼く時にどんな味わいかの話題をそそる。肉を焼いたときに、本発明のハスカップの実からの液汁が対比効果で、ブタの脂っこさを口中から取り去るすっきり効果がある。豚肉に限らず、鹿肉などや脂身がつよい魚介類料理にも適用される。においも減じる効果がある。本発明品は塩味つきであるから、違和感がなくおいしく、SOD様活性を保持しながら、また、本発明の植物体のエキスや微細した、ペーストの適量併用でも良く、繊維も食べるハスカッツプ食品となる。
ハスカップ自体に毒性がなく、本願の発明の工程物(一次、二次物)をネズミや体重60Kgのポットベリー種(ミニブタ)に餌にまぜて食べさせたところ、体重の減少は見られず、体重kgあたり2000mg以上でも異常は認めないので、人体に安全といえる。
一般にパン生地や前記食品や一般食品の全般に対して、重量比で、食品全体重量の0.1から5パーセント内で入れることが出来ると認められる。パンのなだらかな味わいに、本発明品のインパクトのある味がでて、あきが来ない、甘い感じの食パンになる。特に、本発明の添加された産物(三次品)は、口中の油をきり、濃厚なあぶらみからくる飽きのきずらい、パンやドーナツとなる。ラーメンや麺も小麦粉と水のかくはん時に本発明品を投入するとよい。本発明の植物体の抽出エキスの活用時は、本発明のハスカップの実のエキスを加えることも、適宜行うことが出来る。これらのエキス加用の場合は、加える水の量が規定より増加してはいけないので、決められた総量水の一部として算入させる。本発明品を混入したハスカップラーメンやウドンもラーメンスープやウドンスープとの間で、かみ締めると、対比効果をかもしだす産物となる。
例1果汁分40%濃厚オレンジジュース味のハスカップ飲料
配合例1 濃厚オレンジジュース(60°Brix)飲料オレンジジュースベース* 2000mlハスカップ抽出物40g砂糖1221g水6096mlでき上り濃厚ジュース(60°Brix)16.65リットル*オレンジジュースベースは下記の配合である。
濃縮果汁(65°Brix、クエン酸重量%)1000ml 50%クエン酸液245ml乳化香料50mlオレンジエッセンス150ml 水538ml計2000mlこのオレンジジュースベースを後記の製造法に従い、配合例1の他の成分と配合することにより、果汁40%(容量)濃厚ジュース16.65リットルができた。でき上り濃厚ジュースは、オレンジ風味のする本発明の植物体の飲料であって、本発明の植物体の抽出エキスの含有によっても、何ら違和感のない、対比効果により、甘みと深みがでる美味な味感のジュースであった。好みによって本発明の抽出物の量を2分の1にしてもよい。この例では本発明のハスカップ植物体の抽出エキスを用いたが、本発明のハスカップの実(一次品、二次品)、のエキスを用いてもよい。目的により増減することができる。対比効果により砂糖を600g減じることができる。
例215%オレンジジュースタイプのハスカップ飲料
配合例2 オレンジジュースタイプ飲料飲料ベース* 1000リットル本発明の植物体抽出エキス72Kg砂糖3273Kg水26050リットルでき上りオレンジジュース30000リットル*飲料ベースの配合割合濃縮温州ミカン果汁
(65°Brix、クエン酸5.9%、原果汁は12°Brix)1000ml 50%クエン酸溶液(比重1.246、15℃)156ml 10%オレンジ乳化香料146ml水204ml1500mlこの配合割合で飲料ベースを1000リットル作り、配合例2のように配合すると普通の15%(容量)オレンジジュース風味のハスカップ飲料が約30000リットルできた。好みにより本発明のハスカップエキスは2分の1でもよいし、本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果により砂糖を3パーセント減じても良いことが認められる。
例3コーヒー牛乳タイプのハスカップ飲料
配合例3 コーヒー牛乳タイプ飲料 本発明の植物体の抽出エキス0.2Kg牛乳40Kg脱脂乳20Kg(液)
砂糖7Kgコーヒー抽出液30Kg(粉末抽出物のとき10〜15Kg)カラメル0.3Kgコーヒー香料0.1Kg水2.0Kg(コーヒーが粉末のとき20〜15Kg)でき上り100Kgこれはコーヒー牛乳の中に重量で0.2%の本発明の植物体の抽出エキスを含有する健康飲料で、ハスカップの含有によっても、コーヒー牛乳本来の風味を何ら損なわない。本発明の植物体の抽出エキスは好みにより半減してもよいし、本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果により深い味わいになる。対比効果により砂糖を3パーセント減じることができる。
例4炭酸飲料タイプのハスカップ飲料
配合例4 炭酸飲料タイプ 本発明の植物体の抽出エキス0.3kgオレンジ果汁2Kg砂糖11Kg(好みによりクエン酸を適量加える)水86.5Kg炭酸ガス適量出来上がり100Kg 本発明のハスカップの実のエキスを併用すると色取りが美しい。対比効果により砂糖を約3〜5パーセント減じることが出来る。
例5ヨーグルトタイプのハスカップ飲料
配合例5 ヨーグルトタイプ発酵脱脂乳40Kg(発酵生牛乳でもよい)蔗糖14Kg安定剤*0.35Kg(モノグリセライドが好適)香料0.05Kg水45.1Kg本発明の植物体の抽出エキス0.3Kg 出来上がり100Kg
本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果で蔗糖を上記の料から3から5パーセント減らしても良いことが認められる。
例6ラクトレートタイプのハスカップ飲料
配合例6 ラクトレートタイプ ラクトレート10Kg本発明の植物体の抽出エキス0.3Kg砂糖0.5〜3Kg安定剤*0.08Kg(モノグリセライドが好適)水適量 仕上り 15Kg 従って水の量により甘さが多少異なるが、本発明のハスカップエキスは約1.6%強、含有されている。これによっても本来の味感は損なわれない。好みによりハスカップ植物体の抽出エキスを2分の1にしてもよいし、本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果により砂糖2パーセント減じることができる。
例7乳酸菌飲料タイプのハスカップ飲料
配合例7 乳酸菌飲料タイプ ミカン6倍濃縮果汁1.5リットルクエン酸650gオレンジ香料150ml 本発明の植物体抽出エキス0.3kg色素10g安定剤*200g(モノグリセライドが好適)砂糖24Kg水60Kg出来上がり100Kg本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良いし、対比効果で砂糖を3〜10パーセント前後、減じることができる。
例8牛乳・果汁飲料タイプのハスカップ飲料
配合例8 牛乳・果汁飲料タイプ(各成分はすべてKg)ハスカップの本発明の植物体の抽出エキス0.3牛乳20脱脂乳40砂糖11りんご果汁20クエン酸0.2CMC(安定剤)0.3色素0.001水8.51 出来上がり100 本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果で砂糖を3.5パーセント減じることができる。
例9ハスカップ入りジュースタイプ乳酸飲料
配合例9 ジュースタイプ乳酸飲料(各成分はすべてKg)本発明の植物体抽出エキス0.3発酵脱脂乳5砂糖14りんご果汁10安定剤0.20クエン酸0.25アスコルビン酸0.05香料0.10水70.5 出来上がり100
本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果で3〜5パーセント程度砂糖を減じることができる。
例14コーラタイプのハスカップ飲料
原液配合例 本発明の植物体抽出エキス4gグラニュウ糖200gコーラベース6gクエン酸1g水144ml360ml...この原液と1440mlの炭酸水とを配合して1800mlのコーラ飲料ができた。Brix11°、酸度0.08%、ガス容量3.5であった。このコーラ飲料を容器に充填した後、約60℃で30分滅菌する。本発明のハスカップ植物体の抽出エキスは重量で約0.2〜0.25%含有されている。本発明の植物体の抽出エキスの量は好みにより半減してもよいし、本発明のハスカップの実のエキスを併用しても良い。対比効果により砂糖を2〜5パーセントと減じることが出来る。
ハスカップ飲料の製造について(一般的説明)
(イ)前述配合例1又は2に示したオレンジジュースベースを作るには、原料を撹拌器つき調合タンクに投入し、よく混合する。この調合タンクは、密閉式とし真空状態で撹拌混合を行う。開放式だと空気が混入してジュースの風味を損なうおそれがある。もし、開放式のタンクを使うなら、撹拌後に真空処理をする。調製が終わったジュースベースは容器につけて0℃〜−4℃に冷蔵して数日間熟成させるとよい。このときに、後述する微弱エネルギー(例えば、遠赤外線又はマイナスイオンの照射)を加えてもよい。貯蔵中は細菌類の抑制に留意する。必要に応じて抗菌天然物や防腐剤も考慮し、使用する。
(ロ)びん詰めオレンジジュースの処理シロップを調製するため、タンクに水を入れ、処方に従って砂糖を投入し、撹拌溶解する。必要ならば、圧搾機又は石綿濾過器で濾過した後、飲料ベースを加えて、撹拌してもよい。
(ハ)加熱殺菌処理瞬間殺菌機を使用して93〜96℃に加熱し、5〜10秒間保持したものをそのまま又は77〜82℃に急冷して充填機に送り、洗浄・加熱したビンに充填し、キャップをし、シールを貼り、製品とする。
ハスカップ飲料についての一般的留意事項
:a.乳製品などタンパクが多量に含有していなければ、最終pHは4.3以下に抑えるのが枯草菌類(例えば、バチルスズブチルス)等の雑菌の繁殖を抑制するので、好ましい。好適に、75℃、20分で低温殺菌するとよい。逆に、タンパクが入っている場合はpH5.7でないと、凝固する。
b.ハスカップ植物体エキスはpH3.0以下になると沈殿する性質があるから、pHは3.0以上に保つのが望ましい。
c.糖質は、マルトース、グルコース、オリゴ糖、蜂蜜、トレファロースなどを目的に応じて使うことができるが、腸内細菌類の増殖のためには、オリゴ糖が好ましい。また、特殊なシュガーレスタイプ(低カロリーで甘い)としてアスパルペーム、ステピア等も使用できるが、味覚的にはグルコース等と混入して用いるとよい場合が多い。
d.ハスカップの炭酸飲料にするには、できるだけHOを多く、果汁等は少なくして4℃以下の冷却原液中に炭酸ガスを注入する。高温度及び水以外の物質が多いほど、炭酸ガスは一般的には泡になって、外気に出てしまい、目的を達成しない。そこで、オレンジ果汁を3%以下程度とし、ハスカップエキスを0.3%入れてpH及び糖分を調節し、ハスカップ炭酸飲料とするのがよい。加熱は120℃以下に抑えることが好ましい。
e.以上に例示したドリンク剤の他、飲料ベースとして、雪の水(後述)、ミネラル水、又は、海の深層の水を用い、これにハスカップ植物体エキス、及び必要により甘味料、香味料などその他の添加物を加えて、ドリンク剤とすることができる。また、緑茶、紅茶、麦茶、ウーロン茶、サフラン茶、ハーブ茶、ジャスミン茶、薬草茶、その他の茶をベースとしてこれにハスカップ植物体抽出エキス、及び必要に応じ上記同様のその他の添加物、を加えて茶飲料とすることができる。
ハスカップの下着や布地等の作り方(草木染の方法)
本発明のハスカップ加工産物を使用した布地、下着、ハンカチ、モップ、布巾、雑巾などを作る基本的方法を説明する。これは草木染を用いた手法でこれにとらわれない。ミョウバンを使わない方法もある。用途やこのみで用いることである。モップは本処理をした布地を裁断してモップにするのであるから染色の基本ベースは変わらないのである。以下に述べる。収穫したハスカップの実を(葉や茎を軽く洗い刻み)、洗濯ネットなどのネットの中に入れて大体30リットル位のお湯で、沸騰しないよう気を付けながら収穫したハスカップの実を軽く洗い(葉や茎根は刻み)洗濯ネットなどのネットの中に入れて、大体30リットル位のお湯で、沸騰しないよう気を付けながら煮る。煮ながら時々、かきまぜる。ハスカップの匂いが立ち込め、お湯がお茶のようになる”。鍋の底”が確認しずらくなる位の濃さになれば、ネットを取り出す。取り出したネットはバケツに入れて置くと良い。こうしてハスカップの染液ができる。ハスカップの染液にTシャツや布地を入れ、約一時間位加熱し冷めるようそのまま放置する。(約一晩)その後、色の薄くなった染液とTシャツをバケツに移す。これで、ハスカップ染めができましたが、そのままだと洗濯時に落ちてしまうので媒染”作業をする。空いた鍋にお湯を再び沸かし、大さじ四杯程のみょうばんを溶かす。 溶けきったら少し放置しハスカップで染めたTシャツ、布地等を中に入れ、一時間程煮る。これで、媒染作業ができた。その後、もう一つのバケツに媒染液とTシャツや布地を移す。冷めてきたらTシャツや布地を取り出し、流水で良く洗う。再度、もう一回染める。一回煮出した、ネットを取っておいた染液の中に入れ、再度煮出す。今度は少し薄めの色しか出てきませんが、”もう十分”と判断した処でネットを取り出し、Tシャツや布地を入れ さらに一時間程煮る。あまりしつこく煮出すと、かえって染液が薄くなることがある。それは、染の成分が植物に戻ってしまうからと考えられる。キチンとした手順でやれば、最低9工程かかる。つまり、 1→洗→2下染→3洗→4染→5洗→6媒染→7洗→8染め→9洗で、丁度9回になる。作業自体はどんな時でも、媒染で終了せず”染め”で終了しその後、洗うようにすると良い。媒染剤が繊維に残ると繊維の傷みの原因になる。作業時間は合計二日程かけた説明になっていますが 急ぐ人や、とても濃い染液がとれた場合は、”4”の一晩放置を短縮しても問題はない。 ただし堅牢度が少し落ちるが濃いので問題はないと認められる。こうして病人用寝巻きや下着、衣類や布地、シーツに本発明加工品が使用して抗菌活性が期待される有用な産物となるのである。
本発明に係るハスカップ植物体抽出エキス、及び、ハスカップの実(1次品、二次品)は、上記した工程物を、凍結乾燥(フリーズドライ、加熱乾燥物等)などを施し、適宜な形に(例えば微粉末化)して、前記本文で述べたように各種産物に使用できる。(この方法も、請求項1の工程を経過した物であるから請求項1の均等物とみなす。本文の後文に、便宜上、Aと表記説明するが、明細書の本文や請求項では、請求項1の産物とする。)この乾燥後、粘性を持つ場合や湿気からの防御として、適宜の添加物(例えば、サイクロデキストリン、トレハーロースなど)を加入することが出来る。この場合、飲料に使用する場合は、水溶性であることが望ましいがハスカップの実の形状を大切にした飲料や産物で葉、形状を残すようにする。ハンバーグなどに入れる場合は、例えば、セルロースでもよい。又、その他の産物において、アメなど、菓子類に混入した食品、清涼飲料水・コーヒー・ココア・酒・焼酎、ビール、ワイン、発泡酒類に混入した飲料産物、調味料(液体・固体)に混入した食材、氷菓(アイスクリーム・シャーベット)やハンバーグ食材、食物繊維(例えばコンニャク)・デンプン・タンパク含有食材に、変わったところでは、農業、園芸用葉面散布剤に、本発明のハスカップエキス(実、植物体)や今のべた均等物である乾燥物(フリーズドライ、加熱乾燥物等)を混入し、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物の形にすることができる。更に、本発明品を出来上がりに対して重量で1〜20パーセント配合することで、ココアバターなどの油脂に混入して形状づけして、チョコレート産物にしたり、調味液、調味粉末、口紅、入浴剤(より身体があたたまる)、ペットフード、動物の餌、哺乳動物のかゆみ止めスプレーや痒みを減少する効果を高めた、ナトリウムイオンを含む産物(乳液や軟膏やワセリンやクリーム、毛髪料)とすることができる。
製造の一例を述べると、ココアバターを使用し、これに本発明のハスカップ抽出物(エキスでない微粉末状のもの)を一定割合(例えば重量で30:1)で混入する。まずココアバターを湯せんにより40℃以下で溶かし、これにハスカップ抽出物を混入撹拌し、23℃に下げてココアバターを結晶化させる。その後、32℃で結晶を溶かし、型(例えばハートの形の製品とするための型)に流し込み、冷却して固形化させる。固形化した製品は、熱で融けて崩れることがないように、断熱性素材製の包装材で包んで保存する。固形化したハート状製品1個は約2〜6gの範囲の大きさとするが、実際上好適には約3gとし、ハスカップ抽出物0.1gを含有させる。ココアバターであるから、口にいれることもでき、体内に挿入することも出来る。これによりSOD様作用や各種薬効を取り入れるのに役立つ。なお、本発明は、体温で融ける低温溶解素材で作ったカプセルに本発明のハスカップを油、ゼリーなどで併用混合し、注入した形で実施することもできる。
以上、具体的な配合を示した飲料のほか、種々のつゆ・スープ類や食品などに本発明の工程物を混入することができる。実際例をいくつかを例示する。
(1.〜23)本発明の加工産物(本発明のハスカップ植物体の抽出エキス)
1.濃縮めんつゆ:醤油、砂糖、水あめ、化学調味料、鯖節等々で総量10リットルの濃縮めんつゆに50gの本発明の植物体の抽出エキス(好みによっては、25g)を混入した。水割りすると、対比効果で希釈時の水ぽさが強く感じなく旨みを増大する。
2.めんつゆ(つけ汁):醤油、砂糖、合成調味料、水等からなる約29Kgのめんつゆに140gの本発明の植物体の抽出エキス(好みにより70gでもよい)を入れた。
対比効果で甘みの感じる深い味わいがする。
3.そばつゆ:醤油、砂糖、その他種々添加成分で総量1.0リットルに仕上げたそばつゆに2.5gの本発明の植物体の抽出物を入れた。(好みにより1.2gでもよい)ほど良い甘みがでる。
4.即席うどんスープ:食塩、ビーフだし汁、かつお風味、粉末砂糖、醤油等々で10.6gにした即席うどんスープに0.1gの本発明の植物体の抽出物を混入してハスカップ入りスープとした。本発明の植物体の抽出エキスは好みにより半減してもよい。対比効果で甘みをもった濃厚な味わいになる。
5.ラーメンスープ:エビオスミースト、ポークパウダー等をベースにするラーメンスープ、又は醤油その他の添加成分からなる生中華スープなどはその1リットル当り5g(又は好みにより2.5g)の本発明の植物体の抽出エキスを入れて作った。
6.ペースト状ラーメンスープ:粉末醤油、食塩、砂糖、その他の成分などで350gになるペーストに本発明の植物体の抽出エキス1.8g(好みにより半減可)を混合した。
7.やきそばソース:食塩、砂糖、粉末醤油、ブドウ糖、ビーフ粉末調味料、トマトパウダー、オニオンパウダー、ペパー等で100gになる焼きそばソースに本発明の植物体の抽出エキス1g(好みにより半減可)を混入した。対比効果で甘みがでて、程よい酸味と本品飲食後の後口がべとつかずさらりとして良い。
8.ジンギスカンのたれ:醤油、玉ねぎ、淡口味液、しょうが、リンゴ、砂糖等々の成分からなる1リットルの‘たれ’に5gの本発明の植物体の抽出エキスを入れて、ジンギスカンのたれを作った。タレが、重量ベースの時は約2000gに対し10g(好みにより半減可)の本発明の植物体の抽出エキスを入れればよい。対比効果と酸味の油分除去効果で後口さっぱり感のあるジンギスカンになった。従来より、水を加えても『対比効果』で味が保持されている。
9.焼き肉のたれ:醤油、淡口味液、食塩、ソルビットK、MSG、トマトピューレ、玉ねぎ等々からなる10リットルのタレに50g(好みにより半減可)の本発明の植物体の抽出エキスを入れて焼き肉のタレとした。対比効果で砂糖をいつもより減じても甘く美味しい。
10.ウスターソース:トマトエキス、ニンジンエキス、砂糖、液糖、食塩、醸造酢等々からなる1000リットルのソースに本発明の植物体の抽出エキス10リットルを入れて、ウスターソースとした。トンカツソースの場合は1リットルに対し5g(好みにより半減可)の本発明の植物体の抽出エキスを入れる。対比効果で濃厚な優しい甘味が表れた。
11.スパゲティー用ソース:ニンジン、ミンチ肉、ケチャップ、トマトピューレ、リンゴボイル等々からなる120gのレトルトパック用ソースに本発明の植物体の抽出エキス0.5g(好みにより半減可)を入れた。対比効果で深みのある甘味を感じる味にしあがった。
12.トマトケチャップ:トマトピューレ、丁字、肉桂、メース、とうがらし、砂糖等々からなる約108Kgのケチャップに本発明の植物体の抽出エキス0.5Kg(好みにより半減可)を入れてトマトケチャップとした。対比効果で、程よい甘みが出ておいしい。
13.マヨネーズ:サラダ油、食酢、卵黄、食塩、香料、MSGアミフレックスA−1、などからなる100Kgに本発明の植物体の抽出エキス0.5Kgを加えてマヨネーズを作った。対比効果で、甘みも感じる濃厚な味覚になった。
14.フレンチドレッシング:サラダ油、洋酢、食塩、玉ねぎ汁、レモン汁などからなるドレッシングに0.5%(重量)の本発明の植物体の抽出エキスを加えて、フレンチドレッシングを作った。サラダ油、卵黄、食酢、コーンスターチ、食塩、水などからなるサラダドレッシングには0.25%を加えてサラダドレッシングを作った。本発明の植物体の抽出エキスは好みにより半減してもよい。対比効果で濃い味わいをつくれる。
15.各種醤油:低塩増酸型大根漬液(淡口醤油、淡口アミノ酸、食塩、MSG、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、50%乳酸、氷酢酸、ソルビット等々からなる)といわれる醤油ベースの液100リットルに対して0.5リットル、本発明の植物体の抽出エキス(好みにより半減可)を加えた。その他、野菜醤油漬、山吹漬などに使用される醤油ベースの液の場合、液重10Kgに対し約50g、本発明の植物体の抽出エキスを入れることができる。対比効果で甘みが出て味に深みとインパクトが出る。
16.朝鮮漬液:新淡口味液、MSG、ソルビット、乾燥ニンニク、50%乳酸、とうがらし、おろししょうが、食塩などからなる朝鮮漬液約960gに5g、本発明の植物体の抽出エキス(好みにより半減可)を入れた。対比効果で甘さ味覚が深くなる。
17.餃子:キャベツ、豚挽肉、青ネギ、大豆蛋白肉、濃口しょう油、ゴマ油、ニンニク、しょうが汁などからなる餃子原料に約0.5%(重量)の本発明の植物体の抽出エキスを入れた。(好みにより0.25%の本発明の植物体抽出エキスでもよい。)対比効果で甘みを感じ、メリハリのある味わいになる。
18.コンビーフ:蒸煮牛肉、マトン、玉ねぎ粉末、にんにくなどに香辛料を加えたコンビーフ素材約9.7Kgに本発明の植物体の抽出エキス25gを入れて、コンビーフを作った。コンビーフハッシュの場合も素材重量の約0.5%の本発明の植物体の抽出エキスを入れる。(好みにより本発明の植物体の抽出エキスは半減してもよい。)対比効果でメリハリのある味覚になる。
19.ハンバーグ:合挽肉(馬肉、牛肉など)、調味料(食塩、醤油など)、パン粉、玉ねぎ、香辛料などからなる素材約100Kgに対し0.1%〜5%、本発明の植物体の抽出エキスを入れてハンバーグを作った。対比効果で肉汁の甘みが浮かび後口が比較的さっぱりする。
20.福神漬:福神漬の液(醤油、淡口味液、ソルビット、砂糖、50%乳酸、色素などからなる)約1リットルに25gの本発明の植物体の抽出エキスハスを入れて、福神漬を作った。漬液の重量の0.1%〜3%の本発明の植物体の抽出エキスが適量と認められる。甘みが浮かぶ味覚となり砂糖を2パーセント減じた。
21.粉末スープ:粉末豆(或いはトマト)、綿実硬化油、食塩、MSG、薫製肉香料などからなる豆スープ素材に重量の約5%の本発明の植物体の抽出エキスを入れて粉末スープを調製した。粉末コンソメスープの場合も0.1%〜5%の重量比で本発明の植物体の抽出エキスを入れることができる。甘みとやや濃厚さがでる。
22.缶詰濃縮野菜スープ:ニンジン(細かく切った)、玉ねぎ(輪切り)、乾燥エンドウ豆、小麦粉、じゃがいも、ヌードル、塩・砂糖その他、調味料からなる素材に重量で0.1%〜5%の本発明の植物体の抽出エキスを入れて、缶詰濃縮野菜スープとすることができた。濃縮トマトクリームスープ、牛肉入りスープ、洋茸クリームスープ、セロリークリームスープ、玉ねぎ、スープなど缶詰スープの場合も同様である。
23.その他、パン、クッキー、ビスケット、カンパン等々、その他うどんやそば等デンプン性食品、タンパク性食品にも1〜5%、又は場合により1〜3%の本発明のハスカップ植物体抽出エキスを入れて、健康食品とすることができる。ビタミンE等油性食品についても同様である。また、それらに併用して香辛料や薬草類を混合添加することもできる。
こうして本発明者らは、ナトリウムイオンを持つ塩をハスカップに加塩し、塩蔵する製造工程やその後の凍結処理からできたハスカップ一次品、二次品を利用し、ハスカップという木の果実やハスカップの植物体を、調理や人体に有益な美しさと、美味しさを兼ね備え、新たな、対比効果や各種機能を保持した、有用な産物を発明したのである。
植物体からの抽出方法についてのべる。これに限定されないが、植物体からの抽出方法は、水50パーセントにエタノール50パーセントを加える。(人体に安全に処理できる範囲で各種溶媒を使用できる。)それに本願の発明である植物体である葉や根を切断若しくは粉砕して、この溶液の水面下で100時間つけて(浮かばないように蓋に重石をして)、濾過してエキスをえる。減圧条件下で、おこなうともっと早く抽出が完了する。エキス中のエタノールはロータリーエバポレータで回収して除去する。ハスカップの植物体の材料1Kgから生で約200g(の割合で)とれる(F)。乾燥すると約40gである。これらの全てを、例えば、産物へ投入した場合は、発明品1Kgの重量を使用したとして便宜的に算出することもできる。植物体の裁断状況や材質により抽出物の量は変化するから、確認して各産物への配合を決定する。(F)をそのまま、又は、必要に応じて濾過し、必要であれば適宜の付着剤や他剤を入れて、(例えば1000から2000倍にうすめて)植物や土壌に散布することで、ミネラル分の補給し、病虫害を防止し、トマトなど果釆等を美味しくする、ナトリウムイオンを含む土壌、葉面散布剤となる。トマト、スイカ、メロン等の糖度を高める効果が認められた。
工程物についてのべる。本願の請求項1、2、3及び4記載の工程物を、そのまま食べることができる。酒のつまみになるし、梅干のような感覚のおかずになる。また、そのエキスは、料理や炊飯時に適量入れると健康的によい美味しい、ふくよかなご飯や料理になる。又、請求項25について補足すると、リノレン酸、リノール酸が抗MRSAや抗EVAがあることを踏まえ、各産物に配合されるという物ある。ここでは、有効成分のリノレン酸には、γ−リノレン酸ばかりでなく、アルファリノレン酸も含み、さらに、産物作りに、追加として、リノレン酸、リノール酸も補足できる。又、月見草オイルやブラックカ−ラントの実から絞った物でも良い。ポリジという植物からしぼった油もよい(詳しくは後述する)。請求項1及び2の本願工程におけるハスカップの均等物には、これらの油やその植物体も含む。
γリノレン酸(必須脂肪酸)にまつわる基礎知識についてのべる。天ぷら油の分類に含まれている油は、日常調理に使っている油で、これらの油には、γリノレン酸とαリノレン酸は、ほとんど含まれていない(後述する)。又、含まれていても安定な油にするために水素添加して、オレイン酸などに変えられている場合が多い。その為、日常生活では、必須脂肪酸であるγリノレン酸やαリノレン酸をほとんど食事から取っていない。必須脂肪酸の最も重要な役割は、細胞膜の構成成分である。細胞膜とは、細胞を維持するために必要な物質を取り込み不必要な物質を排泄する働きをしている。又、分泌細胞などは、ホルモンや消化酵素などを分泌して体の機能を維持している。必須脂肪酸が不足すると各細胞が必要としている脂肪酸を取り込むことが出来なくなり、細胞壁の脂肪酸組成が変化する。その結果、細胞壁が正常に機能しなくなり、細胞の機能が低下する。個々の細胞の機能が低下することは、体全体の機能が低下することにつながる。膵臓の細胞の機能が低下すると糖尿病になるし、心臓の機能が低下すると心臓病になる。慢性病と呼ばれている病気の多くは、必須脂肪酸の摂取不足による細胞機能の低下が原因になって発病している可能性があるといわれる。須脂肪酸の不足により病気になっていたとする。当然病院(日本)に行ったときに必須脂肪酸が不足していないかを調べるはずだが、病院では、必須脂肪酸の検査や、必須脂肪酸が入った薬はないので、病院で必須脂肪酸の不足は治すことが出来ない構造になっている。必須脂肪酸の不足を解消するには、意識して必須脂肪酸を取る以外に方法はないと認められる。しかし身の廻りには、γリノレン酸やαリノレン酸が含まれている油はほとんどない現状である。ここにも本願の各種産物に含有させる意義が認められる。
以下、本願の均等物の世界についての説明点と、ともに、現在判明しているγリノレン酸とαリノレン酸等につき、その代謝メカニズムも判りやすく、先に記し、又、取り上げ、本願物の不飽和脂肪酸の(リノレン酸、リノール酸等の体内における吸収性等についての見識を補強するものである。又、体内に対する本願の抗菌活性の動きも、常識的に判断出来うるため述べるものである。以下の文章に『体内にγリノレン酸が不足すると・・・。』とあるがこれらはつまるところ、人体から見ると、MRSAやVREに対する抵抗性が弱まるということと認められる。又、『γリノレン酸が体内に多く取り込まれる…』それらからの対抗性が強化されたと認めることができる。本発明に含む重要なポイントでもある。γリノレン酸とは、オメガ6油で、体内でリノール酸から生合成されるもので善玉プロスタグランジンであるE1の基になる物質である。プロスタンジンは、体内でリノール酸とリノレン酸から複数の水素原子を取り除き、炭素の2重結合を増やすことで作られる。善玉プロスタグランジンは、炎症、痛み、腫れの調整、血圧、心機能、胃腸機能と消化酵素の分泌調整、腎機能と流動調節、血液凝固と血小板凝集、アレルギー反応、神経伝達、各種ホルモンの産生に関係している。皮膚を例に取って見ると、表皮細胞に特に必要な不飽和脂肪酸は、リノール酸とγリノレン酸である。高齢者の皮膚は、しわのある弾力のない皮膚になっているが、γリノレン酸の不足により表皮細胞の脂肪酸組成が変化したためだと考えられている。下記の(表一)はγリノレン酸の構造である。
Figure 2006304761
このことは、アトピー性皮膚炎の患者にも言える。γリノレン酸は、通常は、リノール酸からデルタ−6−デサツラーゼと言う酵素により作られる。しかし、高齢者や飽和脂肪酸(動物食)を多く取っているとこの酵素の活性が阻害され、γリノレン酸の量が不足するようになる。その結果、表皮の細胞壁の組成が変化し、水分の調節異常が起こり、乾燥肌やしわの多い肌になってくる。逆にγリノレン酸を補給してやると細胞組成が正常化すると共にプロスタグランジンE1が多くなり、潤いのある皮膚になったりする。アレルギー症状の悪化は、黄色ブドー球菌やMRSA,VREの感染をよび、それらが悪化すると、治療にたいする悪循環が来るものである。ハスカップより端を発した本発明は本願に開示した工程物と共に、必須脂肪酸に内在する機能と合わせて、意図して殺菌効果や細菌感染の予防に役立てることが出来る。この脂肪酸にかぎってみると脂肪酸の成分では一般には3000mg(1日60Kg体重あたり)の接種が望ましいとされる。目的に応じて治療上必要であれば増減してもかまわない。朝昼晩と3回にわけて服用することである。(目安は血中の含有でみるとよい。)又、クリームなどの皮膚ぬりと本成分や本成分を含む発明の肯定を経た工程物が、内服が体内含有を高めるうえで良いと認められる。
αリノレン酸は、皮膚以外の細胞の細胞壁を構成する重要な脂肪酸である。この脂肪酸が不足すると、発生するほとんどの病気と関係するといわれる。αリノレン酸からエイコサペンタエン酸を経て善玉プロスタグランジンE3が作られる。αリノレン酸は、現在の食生活では慢性的な不足状態にある。発表されている食用油の表(表二)を参考に記すと以下の内容である。てんぷら油等の一般油からのリノレン酸(γ、α)は含まれていないことがわかる。
Figure 2006304761
ボリジ(ボラージ)について(日本名は、ルリジサと言う)
ボリジ(Borago officinalis,English name:Borage)は、ヨーロッパ、北アフリカに自生している大きな1年草で、茎には毛が密生していて、青い星形をした花を付ける。この植物は、ヨーロッパでは、古くからアルコールエキスを薬として又、食べ物に香りを付けるために利用されてきた。1600年頃のヨーロッパでは、ボリジの葉と花をワインに入れて気分を爽快にする目的で飲まれ、この種子を圧搾して得られるオイルに多量のγリノレン酸が含まれ、植物体にも含有される。
ブラックカラントについて
ブラックカラント(Ribes Nigrum)は、落葉性の灌木でユーラシア大陸に広く分布している。つぼみや葉に強い芳香を持っているのですぐに見つけることが出来きる。その葉は煎じて利尿剤として飲まれてきた。この種子から取れるオイルにγリノレン酸が多く含まれ又、植物体にも含有されている。ブラックカラント油について説明する。ブラックカラント油は、ブラックカラントの種子を低温圧搾して取り出したオイルである。その特徴は、ボリジ油に次いでγリノレン酸を多く含んでいることと、ボリジ油に含まれていないαリノレン酸を含んでいる。γリノレン酸とαリノレン酸をなるべく多く取りたいときに適したオイルと言える。
月見草について
月見草(Oenothera biennis)の原産地は、北アメリカであるが、アメリカから輸出される綿花の袋などに付着してヨーロッパに運ばれ、イギリスで自然に開花した。イギリス人が、そのオイルをとるため、栽培されるようになり、この植物が、ヨーロッパに紹介されたのは1614年で、それから各国で栽培されるようになったといわれる。小さい黄色いきれいな花を付け、この花がプライムローズの花と似ていて、そして夜に咲くので英語名イブニングプライムローズ(Evening primrose)と名付けられた。この植物は、2年草で2年目に花を咲かせる。そして、その花から種を取ることが出来る。月見草油について説明すると、月見草油は、月見草の種子を低温圧搾して取り出したオイルで、その特徴は、γリノレン酸を含んでいる点だが、他のオイルに比べて含量は、多くない。αリノレン酸は、全く含まれていない。皮膚に必要なリノール酸とγリノレン酸を含んでいるので、化粧品原料にも向いている。又このオイルは、月経前症候群と呼ばれる月経前になると起こる腹部の膨れ、胸の不快感、いらいら、憂鬱などの症状に効果があるとされている。このオイル服用量は、通常1日1000mg、多くても3000mgまで、植物体にも成分を含むと認められる。特殊な用途(抗菌等)には増加することが出来る。
大麻(ヘンプ:Hemp)について
大麻(cannabis sativa L.)は、食用植物として、又その繊維を利用する為文明の発生と共に栽培されてきた。その栽培は、人類の移動と共に世界中に広がった。食用なるのは、種子の胚乳部分で、大麻種子は、小麦とよく似ている。しかし、栄養価値は、小麦より優れている。大麻は、クワ科の1年草で、15週間ほどで4mの高さまで成長する。その長く延びた茎の繊維を利用して、布、袋、ロープ、紙などが作られていた。
大麻油(ヘンプオイル)について
大麻種子から低温で圧搾して取られた油が、大麻油である。大麻油は、約10%の飽和脂肪酸と約90%の不飽和脂肪酸からなっている。植物油の中で最も不飽和脂肪酸を含んでいる油といわれる。大麻油には、オメガ6油とオメガ3油が3:1の割合で含まれている。WHOは、オメガ6油とオメガ3油を4:1の間の割合で摂取するのが健康に良いと勧めている。通常リノール酸は、過剰気味に摂取しているので、大麻油を取ることでWHOの勧める摂取割合に近づけることが可能になる。健康な細胞を維持するために、1日当たりオメガ6油を7−11g、オメガ3油を2−3.5g取るのが良いと言われる。これを大麻油から取るとすると、1日にスプーン1−2杯(大さじ)大麻油を取ればよいことになる。しかし、日頃から動物性脂肪をとりすぎている人は、これより多めにとるとよい。大麻は日本では、栽培が麻薬とるという観点から限定されているが、麻薬的な成分は品種の改良により含有されない物が普及している。実の油や植物体には、本願の成分(γリノレン酸リノール酸)を含む。
γリノレン酸リノール酸の含有植物油の利用について
ボリジ油、ブラックカラント油、月見草油、大麻油は、多価不飽和脂肪酸とその植物体には、γリノレン酸やリノール酸を豊富に含んでいる。γリノレン酸を化粧品に配合させると乾燥した皮膚やダメージを受けた皮膚をなめらかな皮膚に変え、肌の水分保持量を高めみずみずしい皮膚を作る働きを持つ。ヘアーケアー商品に配合すると、染毛剤やパーマ、ドライヤー、日光で傷んだ髪に潤いを与え、艶のある髪に変え、髪を整えやすい。
皮膚は、感覚器官や体温の維持としての役割だけでなく、過度な水分の損失を防ぎ細菌やウイルスの病原体や異物の侵入を防ぐバリアーとしての重要な機能を持っている。ボディーケアー化粧品の最も重要な機能は、皮膚のバリヤー機能を回復させ、それを保持し、更に増強することである。
健康な皮膚であるかどうかは、皮膚組織にある水分量により判断出来る。健康な皮膚は、水分量が多く、弾力があるが、弱った皮膚や老化した皮膚は、水分量が少なく、かさかさしていて皺が多くなる。水分の保持は、皮膚表面の薄い層である表皮によって行なわれる。水分の発散を防いでいるのは、表皮の外側にある角質層である。表皮では、基底細胞で細胞増殖が行われ、新しく生まれた細胞は、古い細胞を押し上げる。押し上げられた細胞は、最後に皮膚表面の角質層から垢として剥離していく。角質層を含め表皮の細胞は、常に再生されていく。表皮細胞は、ステロール、脂肪酸そしてセラミドなどの脂質により接着していて、異物の出入りを防ぐバリヤーの役目をしている。このバリヤーの機能が低下すると、水分も保持できなくなり、皮膚が乾燥するようになる。このバリアーの弱体化は、太陽の紫外線による皮膚刺激、乾燥した空気による脱水、石鹸などの洗剤の過度な使用や有機溶剤の使用による脂質の減少などで引き起こされる。
老化や糖尿病による細胞の代謝力の低下も、バリアーが弱体化するもう一つの要因である。老化や糖尿病によるバリアーの低下は、表皮細胞の脂肪酸組成の変化により起こる。脂肪酸組成の変化により皮膚は薄くなり、皮膚からの水分損失を加速する。その結果、乾燥してざらざらした傷つきやすい皮膚になる。脂肪酸組成の変化は、主にγリノレン酸の不足により引き起こされる。
Figure 2006304761
細胞を固めているセラミド(表三)は、バリアーを維持するために非常に重要な物質である。オメガ6油であるリノール酸から作られる。細胞膜の脂肪酸組成の変化により表皮に基底細胞での代謝や細胞増殖の低下は、セラミド含量の減少を引き起す。乾燥肌を治し、皮膚の老化を防ぐ面から見ると、γリノレン酸とリノール酸を補給する必要がある。しかし、リノール酸は、通常の食事から十分に摂取しているので、特に補給を気にする必要はないが、γリノレン酸は、意識して補給する必要がある。抗菌目的では両方の含有を高めることが良いことは言うまでもない。
γリノレン酸を補給する方法は、γリノレン酸を含むボリジ油、ブラックカラント油、月見草油、そして大麻油を直接摂取するか、これらの油が配合された化粧品を毎日使用することで補給される。γリノレン酸等の含有油の市販物やその代表的な植物について以下に述べる。紫蘇もαリノレン酸やリノール酸を含みSOD活性があると認められるから、これらも含めて、本願の工程に入れる均等物である。当然、本願の工程と産物には、必要において、乳化する為のショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール、ポリグリセリン脂肪酸エステル等を適宜に配合する。濃度が濃い場合や水との配合をする飲料も濃度が濃いときには適宜使うと良いと認める。(乳化は絶対必要な物ではない)ケーキ用気泡性乳化剤として販売されている。乳化剤は下記のような性状に代表され適宜使用できる。
(a)ショ糖脂肪酸エステル(以下SEという)は8個の水酸基を有するショ糖と脂肪酸のエステルである。溶媒の水に対して強い親和性を持っている。(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルは親水基に多くの水酸基を有し、親水基部分に分子量分布を有する。ポリオキシエチレン系乳化剤ともSEとも異なり耐酸性、耐熱性に優れ、広範な食品、化粧品への応用がされる。(d)油脂の相互作用がある。ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸がほぼ等量比であるココアバターの場合、同様の脂肪酸組成をもった親油性のSEがもっともよくチョコレート表面の油脂の粗大結晶で白化するブルーム現象を押さえ込むことも判明している。参考までに掲げこれにとらわれないものである。
又、リノレン酸(γ、α)、リノール酸、SOD様活性などを含む植物があり、その油成分が市販されている。適宜、本願工程や発明に使用できる。以下、表四から表八に代表事例として掲げる。(これに限定されない)
エアーグリーン社(大阪市)のγリノレン酸含有植物油の規格
Figure 2006304761
Figure 2006304761
Figure 2006304761
Figure 2006304761
エアーグリーンのγリノレン社では、化粧品、食品の原料として販売されている。包装単位は、1リッター入りと20リッター入りである。
天ぷら油等に付いては下記の成分が明らかにされている。
Figure 2006304761
上から紅花油までの油はγリノレン酸やαリノレン酸はないといっても良いのであることが分かる。
必須脂肪酸の摂取割合について
ついでにのべると、WHO(世界保健機構)によるとオメガ6油とオメガ3油を4:1の割合で取るのが良いと報告している。最悪でも10:1以下の割合になってはいけないと報告している。しかし、通常食用油として使われるのは。大豆油、トウモロコシ油、紅花油などで、リノール酸が多く含まれている。水素添加でリノール酸をオレイン酸に変化させてはいるが、それでも市販の食用油を使う限りに本の日常生活では、リノール酸を十分以上に取っていることになる。 αリノレン酸を含んでいる植物油は、多い物からいうと、亜麻仁油、大麻油、ブラックカラント油となる。大量にαリノレン酸を補給する場合には、亜麻仁油が適している。オメガ3油とオメガ6油を理想的に取りたい場合は、大麻油が適している。これらを調理に使うことで理想的な摂取割合に近づけることが出来る。
必須脂肪酸不足で起こる病気はどのようなものがあるか?
必須脂肪酸の不足は、細胞壁の脂肪酸組成が変化して、細胞膜の透過性が低下し、細胞内への物質の出入りが出来なくなり、細胞の機能が低下を引き起こす。細胞機能の低下により、病気が発生するのであるから、すべての病気に関係していると言える。特に関係があるのは、悪玉プロスタグランジンが、関係している高コレステロール血症、高血圧を含む冠状動脈疾患、乾鮮、湿疹を含むアレルギー皮膚炎と炎症、老化から起こるガン、糖尿病などの自己免疫疾患などである。必須脂肪酸不足が関係している病気を列記したら次のようになる。しかし、これらの病気の人すべてが、必須脂肪酸の不足ではない。ニキビ、エイズ、アレルギー、アルツハイマー、扁桃腺炎、関節炎、動脈硬化症、自己免疫疾患、運動障害、狭心症、ガン、痴呆症、アトピー性皮膚炎、糖尿病、感染症、湿疹、心臓病、高血圧、魚鱗症、免疫力低下、乳児の栄養障害、炎症、胃腸障害、腎臓障害、ハンセン病、白血病、エリテマトーデス、更年期障害、歯肉炎、硬化症、心臓病、筋肉障害、神経障害、肥満、妊娠中毒、乾癬、ライ症候群、リウマチ、脳卒中、視力障害、ここにあげた病気は、必須脂肪酸の服用で改善したと報告のあった病気で、これ以外の多くの病気が含まれるのかもしれない。しかし、これらの病気がすべて必須脂肪酸を取ることで治るのではない。又、十分な量のγリノレン酸が体内にあると考えるのが普通であるが、大きな問題がある。それは、デルタ6デサツラーゼと言う酵素が正常に働かないとγリノレン酸は、出来ない。γリノレン酸とリノール酸を必要としているのは、皮膚細胞だと見られている。皮膚細胞でγリノレン酸が不足すると起こる現象は、皮膚からの水分損失量の増加であり、その結果、水分含有量が減少し、乾燥した皮膚になる。アトピー性皮膚炎は、γリノレン酸の不足により発生すると考えられている。γリノレン酸が不足すると当然プロスタグランジンE1の産生量が低下し、アレルギー症状を悪化させ、同時に乾燥肌の皮膚になり、皮膚の炎症を増大させる。これがアトピー性皮膚炎と呼ばれている症状である。
アトピー性皮膚炎の患者は、γリノレン酸の摂取量が少ないか、何らかの原因でデルタ6デサツラーゼの活性が低下していると考えられる。デルタ6デサツラーゼが正常に働くためには、ビタミンB6とマグネシウム、亜鉛が必要になる。これらが不足しているために活性が低下しているなら、これらをサプリメントなどで補えば症状は改善する。 しかし、主原因は、この酵素の活性を阻害する因子が、トランス型の不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸、アルコールそして老化である。アトピー性皮膚炎の子供には、偏食が多いと言われるが、例えば、ポテトチップの様なスナック菓子を多く食べると当然トランス型の不飽和脂肪酸を多く取ることになる。それは、ポテトチップの変質を防ぐために水素添加して加工された食用油で揚げられているためトランス型の不飽和脂肪酸が多く含まれている。又、ハンバーガーの様な肉食を好む場合は、当然飽和脂肪酸が体内で多くなる。飲酒もこの酵素の働きを阻害する原因である。又、老化である。これは、だれも防ぐことが出来ない。年を取ると肌の弾力がなくなり、しわが増える。これは、γリノレン酸の不足が原因の一つである。デルタ6デサツラーゼの活性が低下している人には、γリノレン酸を直接補給する以外に方法が無い。幸いγリノレン酸を豊富に含まれる植物油がある。それは、ボリジ油、ブラックカラント油、月見草油、大麻油(多い順)である。高齢者にブラックカラント油を服用させたらプロスタグランジンE1の量が増加して免疫力が向上したと言う研究がある、これは、老化によりγリノレン酸が不足するようになると言う証拠である。前述の本願は多面的な機能から老化改善をはかれる。
健常人に月見草油でγリノレン酸を長期間服用させたら、アラキドン酸が増えてエイコサペンタエン酸が減少したと言う報告もあるので、γリノレン酸は、特定の人が、補給すべきであると言う考え方もある。特にアトピー性皮膚炎の人や皮膚の老化が気になる人、そして糖尿病の人たちである。糖尿病の人は、デルタ6デサツラーゼの働きが悪くプロスタグランジンE1が不足して神経炎を引き起こす。そのような場合、γリノレン酸を補給すると改善が見られる。その場合の服用量は、γリノレン酸(成分)として1日240−480mgである。γリノレン酸は、経皮吸収されるので、ボリジ油やブラックカラント油を皮膚に塗布するだけでも乾燥肌が改善すると認められる。
デルタ6デサツラーゼと言う酵素は、αリノレン酸をドコサペンタエン酸に変換するときにも作用する。デルタ6デサツラーゼの働きが低下するとプロスタグランジンE1もE3も出来なくなることになる。その場合は、γリノレン酸を多く含むボリジ油とドコサペンタエン酸を含む魚油を併用して服用しなければならない治療方針が必要になる。
ここにあげた病気は、必須脂肪酸の服用で改善したと報告のあった病気であるが、これらの病気がすべて必須脂肪酸を取ることで治るのではないと思われる。しかし、そういわれるだけ、本成分の本質は広範囲に関与し、重要な役割を担っているといえる。前述した本願の発明、又は、本発明のハスカップ植物体や本発明のハスカップの実の工程に入れうる均等物の観点から、本願の発明構成材料としての役割を持つと認められる。
誰もが、コンビニで食品を買い求める時代になり、皮膚病や糖尿病、美容からも痩身をもとめ減糖を求める時代になり、それは、車社会やエレベター、作業機械の普及により、運動量の減少とあいまって今後も加速すると思われる。又、一方で、耐性菌やウイルスの脅威が猛威を振るう時代で入っている。これからも新規な微生物が感染を広めると思われる。こうした中で本願の新産物の発明は、消費者の健康志向に合致し、健康的で美味しい、おにぎりや巻き寿司、つまみや米飯炊飯時や料理時の添加食品(ご飯や料理が美味しくなる)、パン、ソース、飲料等に、本文中でのべた各種の抗菌性などの機能性をつけながら、ナトリウムイオンを含有する『対比効果』を付与した産物が作れる。その他、化粧品や衣類、布地、動物食などにも、本発明効果を活用した産物の道を確立した。又、ハスカップの実や捨てられていた葉や茎、根などの植物体を活用する道も開いたから、ハスカップの実だけでは、大規模産業化は難しかったが、本発明により、ハスカップ原料の絶対量を急増させ、量産出来うる産業化の道を開いた。これらのことから、本願は、生活に密着した著大な価値ある発明と認められる。

Claims (26)

  1. ハスカップを収穫した後、必要に応じて、水洗いしたのち、(a)ハスカップの実は、ナトリウムイオンを含む塩で加塩し、塩づけ処理(加塩処理は必須で、調味は適宜、ニガリを含まない化学塩などには、ニガリを適量加えるなど必要物や均等物を加えても良い)して、加工工程を通る、ハスカップの実は、そのままの果粒状、又は、エキス状にして、場合によっては、破砕した状態にすることで、また、(b)ハスカップの植物体(葉や茎、根)は、抽出エキスにして、場合によっては、微粉砕した状態にして、又は、微弱エネルギーを付与した状態にして、ナトリウムイオンを含侵させる為の加塩する加工工程を経る。それら(a)及び、又は(b)の工程経過物を、食品、化粧品、洗剤、衣類、布地、抗菌剤等に、(a)又は、(b)単独で、又は(a)(b)併用して、それらを配合して産物に有用性を高め、又は、『対比効果』をもたらした、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物
  2. 収穫したハスカップ(c)の生の実を、ナトリウムイオンを含む塩で加塩し、塩づけ処理(加塩処理は必須で、調味は適宜で、ニガリを含まない化学塩にはニガリを適量加える)して、そのままの果粒状、又はエキス状で、場合によっては、破砕した状態で凍結処理する。(d)ハスカップの植物体(葉や茎、根)は、水洗後、そのままの収穫状態、又は、抽出エキスにして、場合によっては、微粉砕や細断した状態にして、又は、微弱エネルギーを付与した状態にして、先のナトリウムイオンを含む塩で加塩し、塩漬けの加工工程を経て、(調味は適宜、ニガリを含まない化学塩などには、ニガリを適量加えるなど、必要物や均等物を加えても良い)その後、凍結し冷凍処理物を得る。この(c)(d)物を適宜に食品、化粧品、洗剤、衣類、布地、抗菌剤等に用いて活用し、又、『対比効果』をもたらした、請求項1記載のナトリウムイオンを含むハスカップ産物
  3. ハスカップの実、又は、植物体を、それらの重量(実、植物体)に対して0.1から6パーセントの塩を加える工程からなる請求項1及び2記載のナトリウムイオンを含むハスカップ産物
  4. ハスカップの生の実、又は、植物体(葉、茎、根)をそれら(実、植物体)の重量に対して、0.1パーセントから6パーセントの塩(固形分で)を含有する水溶液を加える工程からなる、請求項1、2及び3記載のナトリウムイオンを含むハスカップ産物
  5. 菓子、ガム、食パン、カンパン、ビスケット、ドーナツ、冷やしラーメン、ラーメン、ソバ、冷麦、コロッケ、テンプラ、サンドイッチ、ウドン等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む菓子、小麦加工食品
  6. おにぎり、弁当、レトルトパックご飯、(レトルトパックご飯にハスカップ配合の味噌が載って入るのも含む)ぼた餅、餅、大福(餡の中に本発明のハスカップ加工品が餡に対して全体配合、又は、部分に投入されている菓子餡も含める)カレーライス料理物等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む米飯系加工食品。
  7. 巻き寿司、飯寿、イカ飯、寿司ご飯、いなり寿司等をふくむ請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む酢飯加工食品。
  8. 酒、どぶろく、焼酎、ビール、発泡酒、ウイスキー、ジャンパン等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む酒加工食品。
  9. ヨーグルト、アイスクリーム、シエイク、ラクトアイスクリーム、アイスキャンデー、練乳、飴、キャラメル、乳酸菌飲料、牛乳配合果汁飲料、チョコレートなどを含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む乳加工食品
  10. 味付けジンギスカン、スライス豚肉、獣肉、鳥、鶏肉、河豚料理、塩辛、イカの沖漬け、チヤンチヤン焼き等の魚料理等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む魚肉加工食品
  11. 酢ダコ、食酢、飯寿司、ナマス、漬物(酢付けでない漬物も含む)マリネ、明太子、エビチリ料理物、あんかけ料理物、ニンニク加用の料理物、ピクルス等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む漬物、中華料理、酢漬け加工食品
  12. トーフ、豆乳、納豆、味噌等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む大豆加工食品
  13. ドレッシングケチャップ、ハスカップケチャップ、ソース類を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む調味料加工食品
  14. デンプンのカタクリネリ料理、葛湯等の請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含むデンプン加工食品
  15. グミ、ゼリー菓子、羊羹等の請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む寒天加工食品
  16. マヨネーズ、メレンゲ、玉子焼き、厚焼き玉子、金糸卵、茶碗蒸し等の請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む卵加工食品
  17. 化粧水、ローション、クリーム、ボデイローション等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む化粧品
  18. 食器洗い洗剤、野菜果物洗い済等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む洗剤
  19. 下着(病人用寝巻きも含む)、衣類、くつした、マフラー、ハンカチ、ティシヤツ、モップ、布巾、雑巾、シーツなどを含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む繊維製品
  20. ションプー、リンス、ヘアートニック、ヘアークリーム、ヘヤースプレーなどを含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む毛髪化粧料組成物
  21. 請求項1及び、又は、2記載の産物を作るための製造工程物を、そのまま人を含む動物が食する様にした、又は、動物飼料に添加した、又は、それらの製造工程物を料理や炊飯時に添加して食する様にした、請求項1、2、3、又は、4記載のナトリウムイオンを含む食用可能なハスカップ食品
  22. 濃縮めんつゆ、そばつゆ、即席ウドンスープ、ラーメンスープ、ペースト状ラーメンスープ、やきそばソース、ジンギスカンのたれ、焼肉のたれ、ウースターソース、スパゲテイ用ソース、フレンチドレッシング、醤油、朝鮮漬液、マヨネーズ、餃子、コンビーフ、ハンバーグ、福神漬け、粉末スープ味噌、缶詰濃縮野菜スープ、焼きそば、たこ焼き、ジャム、サラダ、結び昆布、ラード、バター、ハム及びソーセージ料理、チーズ料理を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む加工食品及び料理物
  23. オレンジジュース、コーヒ牛乳、ヨーグルトタイプ、炭酸飲料、ココア、ラクトレース飲料、乳酸菌飲料、コーラタイプの飲料、トマトジュース、リンゴジュース、黒豆ジュース、青汁、レモンジュース、ヤーコン茶、麦茶、日本茶、ウーロン茶、薬草茶、薬草などや薬理成分を入れたドリンク等を含む請求項1、2、3及び4記載のナトリウムイオンを含む飲料
  24. 請求項1及び、又は、2記載の産物の製造工程物を用いた請求項1、2、3、又は、4記載のナトリウムイオンを含む土壌、葉面散布剤
  25. 請求項1及び、又は、2記載の産物の製造工程物を用い、その残渣も含めて、必要に応じて、各種溶媒抽出することからなる請求項1、2、3、又は、4記載のナトリウムイオンを含む天然性の抗菌、抗ウイルス剤及び防腐剤
  26. バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)や耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)及び黄色ブドウ球菌に効果のある成分である、リノレン酸(γ、α)やリノール酸を含むハスカップの実および植物体を用い、あるいは、その成分を抽出して、単独で、及び又は、必要であればニガリ、しお、油(リノレン酸(γ、α)、リノール酸、月見草オイル、ブラックカーラントの油やポリジ油、紫蘇(赤、青)油、ハッカ油、大麻油やその植物体やその抽出物など)等、適宜の植物や植物油及び成分を添加、強化、配合したことからなる、請求項1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.15.4.15.16.17.18.19.20.21.22.23.及び、又は、24.記載の抗菌性産物
JP2005161969A 2005-05-02 2005-05-02 バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物 Pending JP2006304761A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005161969A JP2006304761A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005161969A JP2006304761A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006304761A true JP2006304761A (ja) 2006-11-09

Family

ID=37472373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005161969A Pending JP2006304761A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006304761A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301752A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Pola Chem Ind Inc 疲れ目用の食品及びその製造法
JP2016073296A (ja) * 2015-11-02 2016-05-12 和夫 佐久間 特許を受けた後、販売するに当たり、抗菌、抗ガン、又は抗ウイルス効果のある薬効成分を含み薬効を表示したハスカップ等の食品
WO2018163996A1 (ja) * 2017-03-07 2018-09-13 リリース科学工業株式会社 消臭・抗菌剤
JP2020002053A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 日本メナード化粧品株式会社 コラーゲン産生促進剤、mmp阻害剤、メラニン生成抑制剤、細胞増殖促進剤、抗酸化剤、シワ改善剤、医薬品又は食品組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301752A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Pola Chem Ind Inc 疲れ目用の食品及びその製造法
JP2016073296A (ja) * 2015-11-02 2016-05-12 和夫 佐久間 特許を受けた後、販売するに当たり、抗菌、抗ガン、又は抗ウイルス効果のある薬効成分を含み薬効を表示したハスカップ等の食品
WO2018163996A1 (ja) * 2017-03-07 2018-09-13 リリース科学工業株式会社 消臭・抗菌剤
JP2018145149A (ja) * 2017-03-07 2018-09-20 リリース科学工業株式会社 消臭・抗菌剤
CN110545671A (zh) * 2017-03-07 2019-12-06 利利斯科学工业株式会社 除臭·抗菌剂
GB2574546A (en) * 2017-03-07 2019-12-11 Rilis Co Ltd Deodorizing/antibacterial agent
GB2574546B (en) * 2017-03-07 2021-11-17 Rilis Co Ltd Method for producing a deodorizing and antimicrobial agent
US11432552B2 (en) 2017-03-07 2022-09-06 Rilis Co., Ltd. Deodorizing/antibacterial agent
JP2020002053A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 日本メナード化粧品株式会社 コラーゲン産生促進剤、mmp阻害剤、メラニン生成抑制剤、細胞増殖促進剤、抗酸化剤、シワ改善剤、医薬品又は食品組成物
JP7148115B2 (ja) 2018-06-28 2022-10-05 日本メナード化粧品株式会社 コラーゲン産生促進剤、mmp阻害剤、メラニン生成抑制剤、細胞増殖促進剤、抗酸化剤、シワ改善剤、医薬品又は食品組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4540231B2 (ja) スクラロースを含有する組成物及びその応用
CN109310129A (zh) 新型发酵调味料组合物
JP5922321B2 (ja) 塩分忌避者にも使用できる保存性が高い酸液含有ハスカップの製造方法
KR101058802B1 (ko) 기능성 김치 양념 제조방법
JP2009195217A5 (ja) 塩分忌避者にも使用できる保存性が高い酸液含有ハスカップ類産物とその製造方法及び薬用組成物
JP2006304761A (ja) バンコマイシン耐性腸球菌(vre)や耐性黄色ブドウ球菌(mrsa)等に対する抑制成分をもち、ナトリウムイオンを含むハスカップ産物
Belleme et al. Japanese Foods That Heal: Using Traditional Japanese Ingredients to Promote Health, Longevity, & Well-Being
Goulart Super Healing Foods: Discover the Incredible Healing Power of Natural Foods
Stanway The Miracle of Lemons: Practical Tips for Health, Home and Beauty
KR101164052B1 (ko) 야콘과 점액질염분을 함유하는 흑 마늘 녹차 티백 조성물과 그 제조방법
Shah et al. Fruit and fruit products as functional foods
JP2016073296A (ja) 特許を受けた後、販売するに当たり、抗菌、抗ガン、又は抗ウイルス効果のある薬効成分を含み薬効を表示したハスカップ等の食品
KR20110080685A (ko) 비타민을 함유하는 새로운 향미의 마른김 조성물과 그 제조방법
KR20040031398A (ko) 탄수화물과 지방흡수를 차단함을 특징으로 하는 다이어트식품 조성물
JP3944116B2 (ja) 鉄臭味抑制剤
KR101711334B1 (ko) 발효 양파의 제조방법
KR101813496B1 (ko) 생죽 조성물 및 이를 이용하여 제조된 생죽
KR101572580B1 (ko) 복약 순응도를 개선한 발효 한약 조성물 및 이의 제조방법
KR102060313B1 (ko) 도라지 발효 추출물을 유효성분으로하는 무침 반찬 및 그 제조방법
Aziz et al. Fruit & vegetable juice therapy
Shi et al. Functional foods from fruit and fruit products
KR100934348B1 (ko) 동백나무잎 또는 꽃송이 부각 조성물과 그 제조방법
KR102446735B1 (ko) 해조류추출물을 활용한 Gel-Type 형태의 다이어트에 효과가 있는 건강기능식품 조성물
Heinerman Heinerman's New Encyclopedia of Fruits & Vegetables: Revised & Expanded
KR101253096B1 (ko) 야콘과 콜라겐을 함유하는 새로운 향미의 마른김(乾海苔) 조성물과 그 제조방법