JP2006303931A - フィルタおよび分波器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インダクタやキャパシタの付加が容易で、小型化が可能なフィルタおよび分波器を提供すること。
【解決手段】 本発明は、フィルタチップ(110)と、フィルタチップが実装された積層部(128)と、積層部に設けられた入出力端子(61、62)と、入出力端子並びにフィルタチップの間の積層部に設けられた第1の層(124)に形成され、フィルタチップと接続された第1のU字状線路パターン(51a、52a)と、第1の層(124)並びに入出力端子の間の積層部に設けられた第2の層(125)に第1のU字状線路パターンと概重なるように形成され、第1のU字状線路パターン並びに前記入出力端子とに接続された第2のU字状線路パターン(51b、52b)と、を具備するフィルタおよび分波器である。
【選択図】 図5

Description

本発明はフィルタおよび分波器に関し、特に積層パッケージや積層基板に実装されたフィルタおよび分波器に関する。
近年、移動体通信システムの発展に伴って携帯電話、携帯情報端末等が急速に普及している。携帯電話端末においては、800MHz〜2.0GHzといった高周波帯が使用されている。これら移動通信用に用いられる機器に提供する高周波用フィルタや、高周波用フィルタを用いたアンテナ分波器デバイスが提案されている。
高周波用フィルタとしては、例えば、弾性波フィルタが用いられる。弾性波フィルタは、少量かつ軽量で角型性に優れた弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)フィルタや、より高周波数での特性が良好でかつ小型化可能な圧電薄膜共振器(Film Bulk Acoustic Resonator:FBAR)フィルタがある。高周波用フィルタや分波器は高性能化とともに小型化かつ低コスト化が求められている。そこで、フィルタチップを積層部を有する積層パッケージや積層基板等に実装されたフィルタや、フィルタを用いた分波器が提案されている
フィルタチップを、セラミック基板等が積層された積層部を有する積層パッケージや積層基板等に実装したフィルタおよび分波器は、特許文献4に開示されている。また、小型化を目的として以下の従来技術が開示されている。特許文献1によれば、位相整合用の配線パターンを2層にわたって引き回すことが開示されている。また、特許文献2によれば、複数の位相整合用線路パターンを引き回すことが開示されている。また、特許文献3記載によれば、複数の位相整合用線路パターンを、チップの外周に引き回すことが開示されている。また、特許文献4によれば、複数層に位相整合用線路パターンが引き回されている。
特開平8−18393号公報 特開平10−75153号公報 特開2001−339273号公報 特許2004−336181号公報
しかしながら、特許文献1では、位相整合用の線路パターンが2層にわたって引き回されているが、アンテナ端子側にのみ位相整合用線路を配置しており、送信端子側や受信端子側の位相整合用線路については、なんら考慮されていない。これは、パッケージの寄生インピーダンスの影響が2GHz帯よりも少ない、800MHz帯の分波器デバイス向けに考えられたものであるからである。このため、特に2GHz帯のような高周波の分波器において、フィルタのマッチングがずれた場合は、対処できないという課題がある。
また、特許文献2では、複数の位相整合用線路パターンが引き回されているが、送信端子側や受信端子側の位相整合用線路は2層にわたって引き回されていないため、特に2GHz帯のような高周波の分波器デバイスにおいて、フィルタのマッチングがずれた場合は対処できないという課題がある。
また、特許文献3では、複数の位相整合用線路パターンがチップの外周に引き回されているため、パッケージサイズが大きくなり小型化出来ないという課題がある。
また、特許文献4によれば、複数層に位相整合用線路パターンが引き回されているが、位相整合用線路パターンの電流の流れる向きについては、なんら考慮されていない。このため、小スペースで大きな自己インダクタンスを形成することができないという問題がある。また、信号線とグランド間のキャパシタンスによる、インピーダンス・マッチング向上を図ることができないという課題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたものであって、インダクタまたはキャパシタの付加が容易で、小型化が可能なフィルタおよび分波器を提供することを目的とする。
本発明は、フィルタチップと、該フィルタチップが実装された積層部と、該積層部に設けられた入出力端子と、前記入出力端子と前記フィルタチップの間の前記積層部に設けられた第1の層に形成され、前記フィルタチップと接続された第1のU字状線路パターンと、前記第1の層と前記入出力端子の間の前記積層部に設けられた第2の層に前記第1のU字状線路パターンと概重なるように形成され、前記第1のU字状線路パターン並びに前記入出力端子とに接続された第2のU字状線路パターンと、を具備するフィルタである。本発明によれば、2つのU字状線路パターンが概重なるように形成されている。このため、線路パターンの自己インダクタンスを大きくできる。これにより、インダクタの付加が容易で、小型化可能なフィルタを提供することができる。さらに、容量成分が付加され難く、挿入損失の小さなフィルタを提供することができる。
本発明は、前記第1のU字状線路パターンを流れる電流の向きと、前記第2のU字状パターンを流れる電流の向きが、概同じであるフィルタとすることができる。本発明によれば、線路パターンの自己インダクタンスをさらに大きくできる。これにより、フィルタをさらに小型化し挿入損失を小さくすることが可能となる。
本発明は、前記第2の層と前記入出力端子の間の前記積層部に設けられた1以上の層に形成され、前記第2のU字状線路パターンと前記入出力端子とに接続され、電流の流れる向きが前記第2のU字状線路パターンと概同じである第3のU字状線路パターンを具備するフィルタとすることができる。本発明によれば、線路パターンの自己インダクタンスをさらに大きくできる。これにより、フィルタをさらに小型化し挿入損失を小さくすることが可能となる。
本発明は、前記第1のU字状線路パターン、前記第2のU字状線路パターンおよび前記第3のU字状線路パターンは、前記入出力端子と概重なるように形成されているフィルタとすることができる。また、本発明は前記第1のU字状線路パターン、前記第2のU字状線路パターンおよび前記第3のU字状線路パターンは、前記積層部内のグランドパターンと重ならないように形成されているフィルタとすることができる。本発明によれば、U字状線路パターンとグランドとの間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
本発明は、前記第1のU字状線路パターン、前記第2のU字状線路パターンおよび前記第3のU字状線路パターンの線間隔は線幅より広いフィルタとすることができる。本発明によれば、U字状線路パターンのインダクタンスを大きくでき、フィルタや分波器を小型化することができる。
本発明は、フィルタチップと、該フィルタチップが実装された積層部と、該積層部に設けられたグランド端子と、前記グランド端子と前記フィルタチップの間の前記積層部に設けられた第1の層に形成され、前記フィルタチップと接続した第1のU字状グランドパターンと、前記第1の層と前記グランド端子の間の前記積層部に設けられた第2の層に前記第1のU字状グランドパターンと概重なるように形成され、前記第1のU字状グランドパターンと前記グランド端子とに接続された第2のU字状グランドパターンと、を具備するフィルタである。本発明によれば、2つのU字状グランドパターンが概重なるように形成されている。このため、グランドパターンの自己インダクタンスを大きくできる。これにより、インダクタの付加が容易で、小型化可能なフィルタを提供することができる。
本発明は、前記第1のU字状グランドパターンを流れる電流の向きと、前記第2のU字状グランドパターンを流れる電流の向きが、概同じであるフィルタとすることができる。本発明によれば、グランドパターンの自己インダクタンスをさらに大きくできる。これにより、フィルタをさらに小型化することが可能となる。
本発明は、前記第2の層と前記グランド端子の間の前記積層部に設けられた1以上の層に形成され、前記第2のU字状グランドパターンと前記グランド端子とに接続され、電流の流れる向きが前記第2のU字状グランドパターンと概同じである第3のU字状グランドパターンを具備するフィルタとすることができる。本発明によれば、グランドパターンの自己インダクタンスをさらに大きくできる。これにより、フィルタをさらに小型化することが可能となる。
本発明は、前記第1のU字状グランドパターン、前記第2のU字状グランドパターンおよび前記第3のU字状グランドパターンは、前記積層部内の導体パターンと重ならないように形成されているフィルタとすることができる。本発明によれば、グランド以外の端子とグランドとの間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
本発明は、フィルタチップと、該フィルタチップが実装された積層部と、該積層部に設けられたグランド端子と、前記グランド端子と前記フィルタチップの間の前記積層部に設けられた第1の層に形成され、前記フィルタチップと接続した第1のグランドパターンと、前記第1の層と前記グランド端子の間の前記積層部に設けられた第3の層に前記第1のグランドパターンに概重なるように形成され、前記第1のグランドパターンと前記グランド端子とに接続された第2のグランドパターンと、前記第1の層と前記第3の層の間の前記積層部に設けられた第2の層に前記第1のグランドパターンおよび前記第2のグランドパターンに概重なるように形成され、前記フィルタチップと入出力端子に接続された入出力パターンと、を具備するフィルタである。本発明によれば、小さなスペースにおいて大きなキャパシタを接続することができる。これにより、キャパシタの付加が容易で、小型化可能な小型化可能なフィルタを提供することが可能となる。
本発明は、前記第1のグランドパターンまたは前記第2のグランドパターンは、前記積層部内の前記入出力端子と重ならないように形成されているフィルタとすることができる。本発明によれば、グランドパターンと入出力端子間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
本発明は、前記入出力パターンは、前記第1のグランドパターンと前記第2のグランドパターンの少なくとも一方より面積が小さいフィルタとすることができる。本発明によれば、積層部の製造工程で、各層間の合わせがずれたとしても、確実に、第1のグランドパターンと第2のグランドパターンの間に入出力パターンを形成することができる。よって、キャパシタンスの製造ばらつきを小さくすることが可能となる。
本発明は、前記入出力端子と前記フィルタチップと接続したU字状線路パターンを具備するフィルタとすることができる。本発明は、前記入出力パターンと前記U字状線路パターンは前記入出力端子より分岐し、並列にフィルタチップに接続されるフィルタとすることができる。本発明によれば、小さなスペースにおいて大きなキャパシタおよびインダクタを付加することができる。これにより、積層部を小型化でき、フィルタを小型化することが可能となる。
本発明は、前記フィルタチップは弾性表面波フィルタを有するチップであるフィルタとすることができる。さらに、前記フィルタチップは圧電薄膜共振器フィルタを有するチップであるフィルタとすることができる。
本発明は、送信端子に接続された送信用フィルタと、受信端子に接続された受信用フィルタと、共通端子、前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタに接続され、前記送信用フィルタと前記受信用フィルタの位相を整合させる位相整合回路と、前期位相整合回路を実装している積層部と、を具備し、前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタは、前述のフィルタを用いた分波器である。また、本発明は、前記積層部と、前記送信用フィルタの積層部と、前記受信用フィルタの積層部とが同じ積層部として形成された分波器とすることができる。本発明によれば、小型化可能で挿入損失の小さな分波器を提供することができる。
本発明によれば、インダクタまたはキャパシタの付加が容易で、小型化が可能なフィルタおよび分波器を提供することができる。
以下、図面を参照に実施例について説明する。なお、実施例1から6はフィルタおよびそのフィルタを有する分波器の例である。分波器としての受信端子、送信端子は、それぞれ、フィルタとしては出力端子、入力端子に相当する。また、入出力端子とは、入力端子または出力端子を示している。
実施例1は積層パッケージに実装されたフィルタとそのフィルタを有する分波器の例であり、受信端子(出力端子)および送信端子(入力端子)とフィルタチップの入出力用パッド間に直列にインダクタを接続した例である。図1は分波器のブロック図、図2は送信用フィルタおよび受信用フィルタの周波数(右に向かって高くなる)に対する通過強度(上に向かって高くなる)を示した図、図3は断面図、図4はキャップ129を取り外した時の平面図である。
図1を参照に、送信端子62より入力した送信信号は、送信用フィルタ112で所望の周波数の信号が通過し、整合回路132を通過し、共通端子68より出力される。共通端子68より入力した受信信号は、整合回路132を通過し、受信用フィルタ113で所望の周波数の信号が通過し、受信端子61より出力される。共通端子68は、アンテナを通して電波を送受信する外部回路を接続する端子である。送信端子62(入力端子)は、外部の送信用回路が接続され、所望の中心周波数を持つ信号を入力する端子である。受信端子61(出力端子)は、外部の受信用回路が接続され、所望の中心周波数を持つ信号を出力する端子である。
図2のように、送信用フィルタ112と受信用フィルタ113は、それぞれ異なる通過帯域中心周波数F1、F2を有する(F2>F1)。例えば、1.9GHz帯の分波器では、F1とF2の周波数差は約100MHzである。
図3を参照し、分波器100は、積層パッケージ120、送信用フィルタ112と受信用フィルタ113を有するフィルタチップ110並びに位相整合回路チップ132を有する。
図4を参照し、フィルタチップ110は、例えば1ポート弾性表面波共振器をラダー型に接続したラダー型弾性表面波フィルタである送信用フィルタ112と、例えば2重モード型弾性表面波フィルタである受信用フィルタ113とで形成されている。
フィルタチップ110は、例えば以下により作製される。LiTaO(例えば42°YカットX伝搬)などの圧電結晶を基板として用いる。基板上に、アルミニウムを主成分とする合金(例えば、Al−CuまたはAl−Mgなど)およびその多層膜(例えば、Al−Cu/Cu/Al−Cu、Al/Cu/Al、Al/Mg/Al、Al−Mg/Mg/Al−Mg)をスパッタ法により形成する。通常の露光法、エッチング法を用い所定のパターンを形成する。以上によりフィルタチップ110が完成する。
位相整合回路チップ132はチップに位相整合回路が形成されたものである。位相整合用回路は、送信用フィルタ112と受信用フィルタ113のフィルタ特性を互いに劣化させないようにするために設けられている。共通端子68から送信用フィルタ112を見た場合の特性インピーダンスをZ1、受信用フィルタ113を見た場合の特性インピーダンスをZ2とする。位相整合用回路132の作用により、共通端子68から入力する信号の周波数がF1の場合は送信用フィルタ112側の特性インピーダンスZ1は共通端子68の特性インピーダンス値と一致し、受信用フィルタ113側の特性インピーダンスは無限大であってかつ反射係数は1となる。また、信号の周波数がF2の場合は送信用フィルタ112側の特性インピーダンスは無限大かつ反射係数は1、受信用フィルタ113側の特性インピーダンスZ2は共通端子68の特性インピーダンスと一致するようになっている。
図3を参照し、積層パッケージ120は6つの層121〜126が積層している。各層は、キャップ搭載層121、キャビティ層122、ダイアタッチ層123、第1の線路パターン層124、第2の線路パターン層125および線路パターン/フットパッド層126である。キャップ搭載層121とキャビティ層122はキャビティ形成層127を形成し、ダイアタッチ層123、第1の線路パターン層124、第2の線路パターン層125および線路パターン/フットパッド層126はベース層128(積層部)を形成する。これらの層121〜126は、例えば、比誘電率が8〜9.5程度のアルミナセラミックまたはガラスセラミックで形成されている。
キャップ搭載層121上にはキャップ129が搭載され、キャビティ形成層127内のキャビティが封止される。ダイアタッチ層123には、フィルタチップ110および位相整合回路チップ132がバンプ130を用いフェイスダウンで実装されている。線路パターン/フットパッド層126の下面には、フットパッド131が形成されている。フットパッド131は入出力端子、接続端子あるいはグランド端子として、外部と接続する機能を有している。各層121〜126は四隅に接続路133(サイドキャステレーション:溝)を有している。キャップ搭載部121のシールリンググランドは接続路133を介して線路パターン/フットパッド層126の下面のグランド端子であるフットパッド131に接続されている。積層パッケージ120の外形寸法は、例えば約3mm×3.1mmである。
図5は実施例1の積層パッケージ120を各層に分割して図示したものである。図5(a)はキャップ搭載層121、図5(b)はキャビティ層122、図5(c)はダイアタッチ層123、図5(d)は第1の線路パターン層124、図5(e)は第2の線路パターン層125、図5(f)は線路パターン/フットパッド層26の上面および図5(g)は線路パターン/フットパッド層126の下面を示した平面図である。なお、図中のビアは、層に形成された孔であるビアとその受けランドを示している。
図5(a)を参照すると、キャップ搭載層121の上面にはキャップ129が搭載され、キャップ搭載層121の周辺以外は開口しておりキャビティを形成している。図5(b)を参照すると、キャビティ層122の周辺以外は開口しておりキャビティを形成している。
図5(c)を参照すると、ダイアタッチ層123には、線路パターン/フットパッド層126まで接続するビア23、24、25,26、27、28および29、第1の線路パターン層に接続するビア21a、22a、28aが形成されている。ビア21a、22a、23、24、25,26、27、28、28aおよび29には、それぞれ受信用線路パターン31、送信用線路パターン32、受信フィルタ用グランドパターン33、受信フィルタ用グランドパターン34、送信フィルタ用グランドパターン35、送信フィルタ用グランドパターン36、位相整合回路用グランドパターン37、共通端子用線路パターン38、送信フィルタと共通端子接続用線路パターン41および位相整合用回路グランドパターン39が接続され形成されている。さらに、受信フィルタと位相整合用回路接続用線路パターン40が形成されている。各パターンのうち、四角部がフィルタチップ110または位相整合回路チップ132を接続するバンプ130を形成するためのパッドである。
図5(d)を参照すると、第1の線路パターン層124には、ダイアタッチ層123から線路パターン/フットパッド層126まで接続するビア23、24、25,26、27、28および29が形成されている。ダイアタッチ層123と接続するビア21aと第2の線路パターン層125に接続するビア21bの間に、受信用の第1のU字状線路パターン51aが形成されている。ダイアタッチ層123と接続するビア22aと第2の線路パターン層125に接続するビア22bの間に、送信用の第1のU字状線路パターン52aが形成されている。ダイアタッチ層123と接続するビア28aとビア28間に送信フィルタと共通端子接続用線路パターン58が形成されている。
図5(e)を参照すると、第2の線路パターン層125には、ダイアタッチ層123から線路パターン/フットパッド層126まで接続するビア23、24、25,26、27、28および29が形成されている。第1の線路パターン層124と接続するビア21bと線路パターン/フットパッド層126に接続するビア21cの間に、受信用の第2のU字状線路パターン51bが形成されている。第1の線路パターン層124と接続するビア22bと線路パターン/フットパッド層126に接続するビア22cの間に、送信用の第2のU字状線路パターン52bが形成されている。
図5(f)を参照すると、線路パターン/フットパッド層126上面には、ダイアタッチ層123から線路パターン/フットパッド層126まで接続するビア23、24、25,26、27、28および29、第2の線路パターン層125と接続するビア21c、22cが形成されている。
図5(g)を参照すると、線路パターン/フットパッド層126下面にはフットパッドが形成されている。各フットパッドは、ビア21cに接続する受信端子61(出力端子)、ビア22cに接続する送信端子62(入力端子)、ビア23、24、25と26、27並びに29に接続するグランド端子63、64、65、67並びに69、ビア28に接続する共通端子68である。
実施例1に係るフィルタおよび分波器100は、異なる帯域周波数を有する送信用フィルタ112と受信用フィルタ113を有するフィルタチップ110と、フィルタチップ110が実装されたベース層128(積層部)を有する。さらに、ベース層128(積層部)に設けられた受信端子61(出力端子)および送信端子62(入出力端子)62と、受信端子61(出力端子)および送信端子62(入力端子)62並びにフィルタチップ110の間のベース層128(積層部)に設けられた第1の線路パターン層124(第1の層)に形成され、フィルタチップ110と接続された第1のU字状線路パターン51a、52aを有する。さらに、第1の線路パターン層124(第1の層)並びに受信端子61(出力端子)および送信端子62(入力端子)62の間のベース層128(積層部)に設けられた第2の線路パターン層125(第2の層)に第1のU字状線路パターン51a、52aと概重なるように形成され、第1のU字状線路パターン51a、52a並びに受信端子61(出力端子)および送信端子62(入力端子)62とに接続された第2のU字状線路パターン51b、52bを具備している。
また、実施例1に係る分波器は、送信端子62に接続された送信用フィルタ112と、受信端子61に接続された受信用フィルタ113と、共通端子68、送信用フィルタ112および受信用フィルタ113に接続され、送信用フィルタ112と受信用フィルタ113の位相を整合させる位相整合回路132と、位相整合回路を実装している積層部128と、を具備している。
位相整合回路チップ132は送信用フィルタ112および受信用フィルタ113を構成するベース層128(積層部)に実装されている。すなわち、位相整合回路を実装しているベース層128(積層部)と、送信用フィルタ112のベース層128(積層部)と、受信用フィルタ113のベース層128(積層部)とが同じベース層128(積層部)として形成されている
以上のように構成された実施例1に係るフィルタおよび分波器は、第1のU字状線路パターン51aと第2のU字状線路パターン51bからなるインダクタが、受信端子61(出力端子)とフィルタチップ110の出力パッド間に直列に接続されている。また、第1のU字状線路パターン52aと第2のU字状線路パターン52bからなるインダクタが、送信端子62(入力端子)とフィルタチップ110の入力パッド間に直列に接続されている。第1のU字状線路パターン51a、52aと第2のU字状線路パターン51b,52bは概重なるように形成されている。
U字線路パターンが概重なるようにとは、ベース層128(積層部)内の異なる層(例えば第1の線路パターン層124と第2の線路パターン層125)内のパターンが、ほぼ同じ位置にあることである。これにより、重なっていない場合に比べインダクタンスが大きくなる。そのため、受信端子61(出力端子)、送信端子62(入力端子)とフィルタチップ110の間に直列に接続されたインダクタは、非常に小さなスペースにおいても1〜4nH程度の大きなインダクタンスを有することができる。これにより、例えば、インピーダンス・マッチングする際の、インダクタの付加が容易で、積層パッケージ120を小型化し、フィルタおよび分波器を小型化することができる。
図6(a)、(b)はそれぞれ実施例1の第1の線路パターン層124と第2の線路パターン層125を示した図である。各符号は図5(d)(e)と同じである。
破線の矢印は電流の流れる方向を示している。第1のU字状線路パターン51a、52aと、第2のU字状線路パターン51b、52bは概同じ方向に電流が流れている。このように、例えば、電流の向きを概同じにすることにより、線路パターンの自己インダクタンスが急激に増す。これにより、小さなスペースにおいても大きなインダクタンスを得ることができる。よって、フィルタおよび分波器をさらに小型化することができる。
次に、実施例1との比較のため比較例1を作製した。図7は比較例1の積層パッケージ120の各層に分割して図示したものである。図7で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図7(a)のダイアタッチ層123も図5(c)のビア21aがビア21、ビア22aがビア22となる以外は実施例1の図5(c)と同じである。
図7(b)を参照に、第1の線路パターン層124に、ダイアタッチ層123から線路パターン/フットパッド層126まで接続されているビア21、第1の線路パターン層124と第2の線路パターンまでを接続するビア22が形成されている。送信フィルタと共通端子接続用線路パターン58が形成されている。
図7(c)を参照に、第2の線路パターン層125に、線路パターン/フットパッド層126と接続するビア29aが形成され、ビア29aと22の間に送信用の直線状線路パターン59aが形成されている。ここで、図7(c)で示したビア22は、第2の線路パターン層125に孔(ビア)は形成されておらず受けラウンドのみを示している。
図7(d)において、線路パターン/フットパッド層126の上面に、ビア29aと22の間に送信用の直線状線路パターン59bが形成されている。ここで、図7(d)で示したビア29aは、線路パターン/フットパッド層126に孔(ビア)は形成されておらず受けランドのみを示している。送信用線路パターン59a、59bにはそれぞれ矢印のように電流が流れている。
このように、比較例1では、U字状線路パターン52a、52bの代わりに直線状線路パターン59a、59bが形成し、インダクタとしている。なお、以下に示す評価は、送信用フィルタ112について行った。そのため、比較例1のインダクタは送信端子62にのみ設けてある。比較例1では、実施例1と同じインダクタンスを得るために線路パターンを長く形成している。そのため、グランドとの容量成分が大きくなってしまう。
このことについて図8に評価結果を示す。図8は実施例1と比較例1の送信用フィルタ112の特性を比較した図である。図8(a)の反射特性の図より、比較例1では通過帯域(図中、比較例1の矢印先端付近)は中心部からはずれ容量性を示している。すなわち、グランドとの容量成分が大きい。一方、実施例1では通過帯域(図中、実施例1の矢印先端付近)は中心部に近づいている。すなわち、グランドとの容量成分が小さい。図8(b)は周波数と挿入損失を示しており、図8(c)は通過帯域付近の拡大図である。実施例1は比較例1に比べ挿入損失が小さい。また、図8(b)より、通過帯域以外の周波数において、実施例1は比較例1に比べ抑圧劣化はない。このように、実施例1によれば、送信端子(入力端子)または受信端子(出力端子)に容量成分の少ないインダクタンスを付加することができる。これにより、挿入損失の小さいフィルタを提供することができる
実施例1で使用したU字状線路パターン51a、52a、51b、52bは、半ループ状に形成され、送信用、受信用それぞれの第1のU字状線路パターンと第2のU字状線路パターンで概重なっていればよい。例えば、図9、図10に示すような形状であっても良い。図9、図10において、ビア90はダイアタッチ層123と第1の線路パターン層124間で接続されるビア、ビア91、92は第1の線路パターン層124と第2の線路パターン125間で接続されるビア、ビア93は第2の線路パターン層125と線路パターン/フットパッド層125間で接続されるビアである。ビア90と91の間に第1の線路パターン95、ビア92と93の間に第2の線路パターン96が形成されている。92と93は同じビアであり接続している。矢印は電流の向きを示している。
図9(a)は角が弧状になった四角状の半ループ形状の例である。図9(b)は多角形状の半ループ形状の例である。図9(c)は円状の半ループ形状の例である。図9(d)は三角状の半ループ形状の例である。図10(a)は鋭角と鈍角を有する多角形状の半ループ形状の例である。図10(b)は楕円状の半ループ形状の例である。このように、U字状線路パターンとは、半ループ形状をしていればよい。
以上のように実施例1によれば、第1のU字状線路パターン51a、52aと第2のU字状線路パターン51b、52bが概重なるように形成し、概同じ方向に電流が流れている。このため、線路パターンの自己インダクタンスを大きくできる。これにより、積層部を小型化でき、フィルタや分波器を小型化できる。さらに、容量成分が付加され難く、挿入損失の小さなフィルタおよび分波器を提供することができた。
実施例2はU字状線路パターンが3層以上形成された例であり、受信端子(出力端子)および送信端子(入力端子)とフィルタチップ110の入出力パッド間に直列にインダクタを接続した例である。図11は実施例2の積層パッケージ120の各層に分割して図示したものである。図11で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図11(a)のダイアタッチ層123、図11(b)の第1の線路パターン層124、図11(c)の第2の線路パターン層125も実施例1の図5と同じである。図11(d)の線路パターン層/フットパッド層126の上面に、線路パターン層/フットパッド層126の下面に接続するビア21d、22dが形成され、ビア21cとビア21dの間、ビア22cとビア22dの間に、それぞれ、第3のU字状線路パターン51c、52cが形成されている。
実施例2では、第1の線路パターン層125(第1の層)並びに受信端子61(出力端子)および送信端子62(入力端子)の間のベース層128(積層部)に設けられた1以上の層に形成され、電流の流れる向きが第1のU字状線路パターン51a、52aおよび第2のU字状線路パターン51b、52bと概同じである第3のU字状線路パターン51c、52cを具備する。このように、U字状線路パターンを多く重ねることにより、受信端子61(出力端子)、送信端子62(入力端子)とフィルタチップ110の入出力パッド間に直列に接続されたインダクタは、大きなインダクタンスを有することができる。よって、インピーダンスをマッチングさせる際、大きなインピーダンスが必要な場合であっても、実施例1と同様に、積層部を小型化でき、フィルタや分波器を小型化できる。さらに、容量成分が付加され難く、挿入損失の小さなフィルタおよび分波器を提供することができる。さらに、U字状線路パターンを有する層を積層することにより、さらに大きなインダクタンスを有するインダクタを形成することもできる。
実施例1および実施例2においては、第1のU字状線路パターン51a、52a、第2のU字状線路パターン51b、52bまたは第3のU字状線路パターン51c、52cは、受信端子61(出力端子)または送信端子62(入力端子)と概重なるように形成することができる。これにより、U字状線路パターンとグランドとの間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
さらに、第1のU字状線路パターン51a、52a、第2のU字状線路パターン51b、52bまたは第3のU字状線路パターン51c、52cは、ベース層128(積層部)内のグランド端子と重ならないように形成することができる。これにより、U字状線路パターンとグランドとの間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
さらに、第1のU字状線路パターン51a、52a、第2のU字状線路パターン51b、52bまたは第3のU字状線路パターン51c、52cの線間隔は線幅より広くすることができる。線間隔とはU状線路パターンの線路と線路の間隔であり、線幅とは線路の幅である。線間隔が線幅より狭いと、対角上の反対方向の電流と相殺してしまい、インダンクタンスを大きくすることができない。よって、線間隔を線幅より広くすることにより、U字状線路パターンのインダクタンスを大きくでき、フィルタや分波器の小型化が可能となる。
実施例1および実施例2においては、受信端子(出力端子)および送信端子(入力端子)にインダクタンスを付加しているが、インダクタンスを付加しインピーダンスを整合させる必要に応じ、受信端子(出力端子)または送信端子(入力端子)にのみ付加することもできる。
実施例3はグランド端子とフィルタチップ110のグランドパッド間に直列にインダクタを接続した例である。図12で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図12(a)のダイアタッチ層123も図5(c)のビア21aがビア21、ビア22aがビア22、ビア23がビア23aとなる以外は実施例1の図5(c)と同じである。
図12(b)を参照すると、第1の線路パターン層124には、ダイアタッチ層123に接続するビア23aと第2の線路パターン層125に接続するビア23bの間に第1のU字状グランドパターン53aが形成されている。
図12(c)を参照すると、第2の線路パターン層125には、第1の線路パターン層124に接続するビア23bと線路パターン/層フットパッド層126の上面に接続するビア23cの間に第2のU字状グランドパターン53bが形成されている。図12(d)を参照すると、線路パターン/層フットパッド層126上面には、第2の線路パターン層125に接続するビア23cと線路パターン/層フットパッド層126の下面に接続するビア23dの間に受信フィルタ用グランドパターン53cが形成されている。
実施例3に係るフィルタおよび分波器100は、フィルタチップ110と、フィルタチップ110が実装されたベース層128(積層部)と、ベース層128(積層部)に設けられたグランド端子63とを有する。さらに、グランド端子63とフィルタチップ110の間のベース層128(積層部)に設けられた第1の線路パターン層124(第1の層)に形成され、フィルタチップ110と接続した第1のU字状グランドパターン53aを有する。さらに、第1の線路パターン層124(第1の層)とグランド端子63の間のベース層128(積層部)に設けられた第2の線路パターン層125(第2の層)に第1のU字状グランドパターン53aと概重なるように形成され、第1のU字状グランドパターン53aとグランド端子63とに接続された第2のU字状グランドパターン53bを具備している。さらに、第1の線路パターン層124(第1の層)とグランド端子63の間のベース層128(積層部)に設けられた線路パターン/層フットパッド層126の上面に、第1のU字状グランドパターン53aの一部および第2のU字状グランドパターン53bの一部と概重なるように形成され、第2のU字状グランドパターン53bとグランド端子63とに接続された直線状グランドパターン53cを有する。
以上のように構成された実施例3に係るフィルタおよび分波器は、第1のU字状グランドパターン53a、第2のU字状グランドパターン53bおよび直線状グランドパターン53cからなるインダクタが、グランド端子61とフィルタチップ110のグランドパッド間に直列に接続されている。そして、第1のU字状グランドパターン53a、第2のU字状グランドパターン53bおよび直線状グランドパターン53cが概重なるように形成されている。そのため、グランド端子61とフィルタチップ110の間に直列に接続されたインダクタは、非常に小さなスペースにおいても大きなインダクタンス有することができる。これにより、積層パッケージ120を小型化することができる。特に、W−CDMAシステムのように、送信帯域と受信帯域が離れた携帯電話端末の場合、通過帯域の低周波数側の抑圧を下げるためにはグランドに大きな自己インダクタンスを形成することが好ましい。そこで、このようなシステム向けに実施例3に係るフィルタや分波器を用いることにより、フィルタや分波器の小型化が可能となる。
さらに、実施例1と同様に、第1のU字状グランドパターン53aを流れる電流の向きと、第2のU字状グランドパターン53bを流れる電流の向きと、直線状グランドパターン53cを流れる向きを、概同じとすることができる。これにより、自己インダクタンスを大きくすることができ、フィルタや分波器をより小型化することが可能となる。
さらに、実施例2と同様に、第2の線路パターン層124(第2の層)とグランド端子63の間のベース層128(積層部)に設けられた1以上の層、例えば線路パターン/フットパッド層126上面に第3のU字状グランドパターンを形成することもできる。第3のU字状グランドパターンは、第2のU字状グランドパターン53bとグランド端子63とに接続され、電流の流れる向きが第2のU字状グランドパターン53bと概同じとする。これにより、フィルタや分波器をより小型化できる。さらに、U字状グランドパターンを有する層を積層することにより、さらに大きなインダクタンスを有するインダクタを形成することもできる。
さらに、第1のU字状グランドパターン53a、第2のU字状グランドパターン53bまたは前記第3のU字状グランドパターンは、ベース層128(積層部)内の導体パターンと重ならないように形成することができる。導体パターンとは、例えば、受信端子61(出力端子)、送信端子62(入力端子)または共通端子68に接続されたパターンであり、例えば、第1のU字状線路パターン、第2のU字状線路パターン、第3のU字状線路パターンや、実施例5、6で示す入出力パターン50、51gである。これにより、受信端子61(出力端子)または送信端子62(入力端子)とグランドとの間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
実施例3においては、受信端子(出力端子)側のグランド端子にインダクタを接続しているが、インダクタンスを付加すべき必要に応じ、送信端子(入力端子)側のグランド端子にもインダクタを接続できる。さらに、受信端子(出力端子)側および送信端子(入力端子)側の両方にインダクタを接続することもできる。
実施例4はグランド端子63と受信端子61(出力端子)間にキャパシタを接続した例である。図13は実施例4の積層パッケージ120を各層に分割して図示したものである。図13で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図13(a)のダイアタッチ層123も図5(c)のビア21aがビア21、ビア22aがビア22となる以外は実施例1の図5(c)と同じである。
図13(b)を参照すると、第1の線路パターン層124には、グランド端子63に接続しているビア23に接続する第1のグランドパターン53dが形成されている。図13(c)を参照すると、第2の線路パターン層125には、受信端子61(出力端子)に接続しているビア21に接続する入出力パターン51eが形成されている。図13(d)を参照すると、グランド端子63に接続しているビア23に接続する第2のグランドパターン53eが形成されている。
実施例4に係るフィルタおよび分波器100は、フィルタチップ110と、フィルタチップ110が実装されたベース層128(積層部)と、ベース層128(積層部)に設けられたグランド端子63とを有している。さらに、グランド端子63とフィルタチップ110の間のベース層128(積層部)に設けられた第1の線路パターン層124(第1の層)に形成され、フィルタチップ110と接続した第1のグランドパターン53dを有している。さらに、第1の線路パターン層124(第1の層)とグランド端子63の間のベース層128(積層部)に設けられた第3の層に第1のグランドパターン53dに概重なるように形成され、第1のグランドパターン53dとグランド端子63とに接続された第2のグランドパターン53eと、第1の層124と第3の層126の間の積層部128に設けられた第2の層125に第1のグランドパターン53dおよび第2のグランドパターン53eに概重なるように形成され、フィルタチップ100と受信端子61(出力端子)に接続された入出力パターン51eと、を具備している。
グランドパターン、入出力パターンが概重なるようにとは、ベース層128(積層部)内の異なる層(例えば第1の線路パターン層124と第2の線路パターン層125)内のパターンが、ほぼ同じ位置にあることである。これにより、第1のグランドパターン53dと第2の入出力パターン51e間並びに第2のグランドパターン53eと入出力パターン51e間がキャパシタとなる。これにより、グランド端子と受信端子61(出力端子)間にキャパシタが接続される。よって、実施例4に係るフィルタおよび分波器は、小さなスペースにおいて大きなキャパシタを接続することができる。これにより、積層部を小型化でき、フィルタや分波器の小型化が可能となる。
次に、実施例4との比較のため、グランド端子と受信端子61(出力端子)間にキャパシタを付加しない比較例2を作製した。図14は比較例2の積層パッケージ120の各層に分割して図示したものである。図14で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図14(b)の第1の線路パターン層124に第1のグランドパターン53dが、図14(c)の第2の線路パターン層125に入出力パターン51eが、図14(d)の線路パターン/フットパッド層126上面に第2のグランドパターン53eがそれぞれ形成されていない。これら以外は実施例4の図13と同じである。
図15は実施例4と比較例2受信用フィルタ113の特性を比較した図である。図15(a)は反射特性、図15(b)は周波数と挿入損失、図15(c)は通過帯域付近の拡大図である。比較例2では図15(a)において、通過帯域の低周波側(比較例2の矢印先端付近)が中心から左上にあり、誘導性に位置していることがわかる。一方、実施例4においては、通過帯域の低周波側(実施例4の矢印先端付近)は中心に近づき、誘導性から容量性に移動し、インピーダンス整合が良くなっている。この結果、図15(c)の通過帯域の低周波側において、実施例4では挿入損失が改善している。また、図15(b)より、通過帯域以外の周波数において、実施例4は比較例2に比べ抑圧劣化はない。このように、実施例4によれば、受信端子(出力端子)または送信端子(入力端子)とグランド端子間にキャパシタを接続することができる。これにより、インピーダンス・マッチングが容易となる。また、挿入損失の小さいフィルタ提供することができる。
第2のグランドパターン53eはグランド端子63を兼ねることができる。これにより、層を一層省略でき、フィルタ、分波器の小型化、低コスト化が可能となる。
さらに、第1のグランドパターン53dまたは第2のグランドパターン53eは、積層部128内の受信端子61(出力端子)または送信端子62(入力端子)と重ならないように形成することができる。これにより、グランドパターン並びに受信端子61(出力端子)または送信端子62(入力端子)間に付加される容量を削減でき、挿入損失を削減できる。
さらに、入出力パターン51eは、第1のグランドパターン53dと第2のグランドパターン53eの少なくとも一方より面積が小さくすることができる。これにより、ベース層128(積層部)の製造工程で、各層間の合わせがずれたとしても、確実に、第1のグランドパターン53dと第2のグランドパターン53eの間に入出力パターン51eを形成することができる。よって、キャパシタンスの製造ばらつきを小さくすることが可能となる。
実施例5は、受信端子61(出力端子)とフィルタチップ110の出力パッド間に直列にインダクタを接続し、グランド端子63と受信端子61(出力端子)間にキャパシタを接続した例である。図16は実施例5の積層パッケージ120を各層に分割して図示したものである。図16で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図16(a)のダイアタッチ層123も図5(c)のビア21aがビア21f、ビア22aがビア22となる以外は実施例1の図5(c)と同じである。
図16(b)を参照すると、第1の線路パターン層124に、グランド端子63に接続しているビア23に接続する第1のグランドパターン53dが形成されている。ダイアタッチ層123および第2の線路パターン層125と接続するビア21fが形成されている。
図16(c)を参照すると、第2の線路パターン層125には、ダイアタッチ層123に接続するビア21fと線路パターン/フットパッド層126に接続するビア21gの間に受信用の第1のU字状線路パターン51fが形成されている。第1のU字状線路パターン51fの途中から接続する入出力パターン51gがさらに形成されている。図16(d)を参照すると、線路パターン/フットパッド層126には、第2の線路パターン125に接続するビア21gと線路パターン/フットパッド層126の下面の受信端子61(出力端子)に接続するビア21hの間に受信用の第2のU字状線路パターン51gが形成されている。また、グランド端子63に接続しているビア23に接続する第2のグランドパターン53eが形成されている。
以上のように構成された実施例5に係るフィルタおよび分波器は、第1のグランドパターン53dと第2の入出力パターン51g間並びに第2のグランドパターン53eと入出力パターン51g間がキャパシタとなる。さらに、第1のU字状線路パターン51fと第2のU字状線路パターン51bgからなるインダクタが、受信端子61(出力端子)とフィルタチップ110の間に直列に接続されている。このように、小さなスペースにおいて大きなキャパシタおよびインダクタを接続することができる。これにより、積層部を小型化でき、フィルタや分波器の小型化が可能となる。
実施例6は、受信端子61(出力端子)とフィルタチップ110の出力パッド間に直列にインダクタを接続し、グランド端子63と受信端子61(出力端子)間にキャパシタを接続した例であり、キャパシタを受信端子61(出力端子)から、インダクタとは別に分岐した例である。図17は実施例6の積層パッケージ120を各層に分割して図示したものである。図17で図示していない層は実施例1の図5と同じである。また、図17(a)のダイアタッチ層123も図5(c)のビア21aがビア21i、ビア22aがビア22となる以外は実施例1の図5(c)と同じである。
図17(b)を参照すると、第1の線路パターン層124には、グランド端子63に接続しているビア23に接続する第1のグランドパターン53dが形成されている。ダイアタッチ層123および第2の線路パターン層125と接続するビア21iが形成されている。図17(c)を参照すると、第2の線路パターン層125には、ダイアタッチ層123に接続するビア21iと線路パターン/フットパッド層126上面に接続するビア21jの間に受信用の第1のU字状線路パターン51iが形成されている。また、受信端子61(出力端子)に接続されたビア20に入出力パターン50が接続している。図17(d)を参照すると、線路パターン/フットパッド層126上面には、第2の線路パターン125に接続するビア21jと線路パターン/フットパッド層126の下面の受信端子61(出力端子)に接続するビア21kの間に受信用の第2のU字状線路パターン51jが形成されている。また、グランド端子63に接続しているビア23に接続する第2のグランドパターン53eが形成されている。
以上のように構成された実施例6に係るフィルタおよび分波器は、第1のグランドパターン53dと第2の入出力パターン50間並びに第2のグランドパターン53eと入出力パターン50間がキャパシタとなる。さらに、第1のU字状線路パターン51iと第2のU字状線路パターン51jからなるインダクタが、受信端子61(出力端子)とフィルタチップ110の間に直列に接続されている。よって、実施例5と同様に、小さなスペースにおいて大きなキャパシタおよびインダクタを付加することができる。これにより、積層部を小型化でき、フィルタや分波器の小型化が可能となる。
さらに、実施例5と異なり、受信端子61(出力端子)とフィルタチップ110と接続したU字状線路パターン51i、52jを具備し、入出力パターン50とU字状線路パターン51i、52jは受信端子61(出力端子)より分岐し、並列にフィルタチップ110に接続されている。このように、実施例5のように、入出力パターンをU字状線路パターンから分岐することもできるし、実施例6のように受信端子61(出力端子)または送信端子62(入力端子)から分岐することもできる。
実施例4から6は、受信端子61(出力端子)側にキャパシタやインダクタを接続した例であるが、キャパシタンスやインダクタンスを付加すべき必要に応じ、送信端子(入力端子)側のグランド端子にもキャパシタやインダクタを接続できる。さらに、受信端子61(出力端子)側および送信端子(入力端子)側の両方にキャパシタまたはインダクタンスを接続することもできる。
実施例1から6においては、ベース層128の各層は、25から125μmの膜厚を有することが好ましい。インダクタを接続する場合は、25μmより薄いと、インダクタンスは大きくなるがキャパシタンスも大きくなり、挿入損失が大きくなるためである。また、125μmより厚いとキャパシタンスは小さくなるが、インダクタンスが小さくなるため、フィルタや分波器を小型化するという目的が達成し難くなるためである。また、キャパシタを接続する場合は、25μmより薄いと、キャパシタンスは大きくなるがインダクタンスも大きくなり、挿入損失が大きくなる。また、125μmより厚いとインダクタンスは小さくなるが、キャパシタンスが小さくなるため、フィルタや分波器を小型化するという目的が達成し難くなるためである。
さらに、実施例1から6においては、積層パッケージ120にフィルタチップ110および位相整合回路132を実装しているが、セラミック等の絶縁膜が積層された積層部を有しフィルタチップ120が実装できれば、積層基板等であってもよい。また、受信用フィルタ113と送信用フィルタ112を同一のチップ上に形成しフィルタチップ120としているが、受信用フィルタ113と送信用フィルタ112を別のチップとし、それぞれ、積層部に実装することもできる。さらに、受信用フィルタチップまたは送信用フィルタチップのみを実装したフィルタであってもよい。
さらに、フィルタチップ120および位相整合回路132はバンプ130を用い積層部に実装している。すなわちフェイスダウンで実装されているが、フィルタチップ120および位相整合回路132をワイヤーボンディングで実装することもできる。すなわちフェイスアップで実装することもできる。
さらに、受信用フィルタ113および送信用フィルタ112は、表面弾性波フィルタを用いたチップであるが、例えば圧電薄膜共振器フィルタを用いたチップであってもよい。
図18は、実施例7に係る電子装置のブロック図である。この電子装置は携帯電話の送受信系である。携帯電話の送受信系は、RF部70、変調器71およびIF部72を有する。RF部70は、アンテナ73、分波器74、ローノイズアンプ83、段間フィルタ84、ミキサ75、局部発信機76、段間フィルタ77、ミキサ78、段間フィルタ79およびパワーアンプ80を有する。音声処理系から入力した音声信号は、変調器71で変調され、RF部70のミキサ78で局部発信器97の発振信号を用い周波数変換される。ミキサ78の出力は段間フィルタ79およびパワーアンプ80を通り分波器に至る。
分波器74は、実施例1から6のいずれかの分波器であり、送信用フィルタ74aと受信用フィルタ74bと、位相整合回路(図示せず)を有している。パワーアンプ80からの送信信号は、分波器74の送信用フィルタ74aを通りアンテナ73に供給される。アンテナ73からの受信信号は、分波器74の受信用フィルタ74bを通り、ローノイズアンプ83、段間フィルタ84を経てミキサ75に至る。ミキサ75は、局部発信器76の発振周波数を段間フィルタ77を介し受け取り、受信信号の周波数を変換して、IF部72に出力する。IF部72は、この信号をIFフィルタ81を介して受け取り、復調器82で復調し、音声信号を音声処理系に出力する。
実施例7は、実施例1から6のいずれか係る分波器を使用しているため、小型化、低コスト、性能の良い電子装置を提供することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
図1は実施例1に係る分波器のブロック図である。 図2は実施例1に係る分波器の周波数に対する通過強度を示す図である。 図3は実施例1に係る分波器の断面図である。 図4は実施例1に係る分波器のキャップを外した平面図である。 図5は実施例1に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図6は実施例1に係る分波器のU字状線路パターンの電流の向きを示した図である。 図7は比較例1に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図8は実施例1および比較例1に係るフィルタの特性を示した図である。図8(a)は反射特性の図、図8(b)は周波数に対する挿入損失の図、図8(c)は図8(b)の通過帯域付近の拡大図である。 図9はU字状線路パターンの変形例を示す図(その1)である。 図10はU字状線路パターンの変形例を示す図(その2)である。 図11は実施例2に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図12は実施例3に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図13は実施例4に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図14は比較例2に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図15は実施例4および比較例2に係るフィルタの特性を示した図である。図15(a)は反射特性の図、図15(b)は周波数に対する挿入損失の図、図15(c)は図15(b)の通過帯域付近の拡大図である。 図16は実施例5に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図17は実施例6に係る分波器の積層パッケージを各層に分割して図示したものである。 図18は実施例7に係る電子装置のブロック図である。
符号の説明
50、51e 入出力パターン
51a、52a、51f、51i 第1のU字状線路パターン
51b、52b、51g、51j 第2のU字状線路パターン
51c、52c 第3のU字状線路パターン
53a 第1のU字状グランドパターン
53b 第2のU字状グランドパターン
53d 第1のグランドパターン
53e 第2のグランドパターン
61 受信端子
62 送信端子
63、64、65、67、69 グランド端子
68 共通端子
70 RF部
71 変調器
72 IF部
74 分波器
74a 送信用フィルタ
74b 受信用フィルタ
90、92、93、94 ビア
95 第1のU字状線路パターン
96 第2のU字状線路パターン
100 分波器
110 フィルタチップ
112 送信用フィルタ
113 受信用フィルタ
120 積層パッケージ
121 キャップ搭載層
122 キャビティ層
123 ダイアタッチ層
124 第1の線路パターン層
125 第2の線路パターン層
126 線路パターン/フットパッド層
127 キャビティ形成層
128 ベース層(積層部)
129 キャップ
130 バンプ
131 フットパッド
132 位相整合回路チップ
133 接続路

Claims (19)

  1. フィルタチップと、
    該フィルタチップが実装された積層部と、
    該積層部に設けられた入出力端子と、
    前記入出力端子と前記フィルタチップの間の前記積層部に設けられた第1の層に形成され、前記フィルタチップと接続された第1のU字状線路パターンと、
    前記第1の層と前記入出力端子の間の前記積層部に設けられた第2の層に前記第1のU字状線路パターンと概重なるように形成され、前記第1のU字状線路パターン並びに前記入出力端子とに接続された第2のU字状線路パターンと、を具備するフィルタ。
  2. 前記第1のU字状線路パターンを流れる電流の向きと、前記第2のU字状パターンを流れる電流の向きが、概同じである請求項1記載のフィルタ。
  3. 前記第2の層と前記入出力端子の間の前記積層部に設けられた1以上の層に形成され、前記第2のU字状線路パターンと前記入出力端子とに接続され、電流の流れる向きが前記第2のU字状線路パターンと概同じである第3のU字状線路パターンを具備する請求項1または2記載のフィルタ。
  4. 前記第1のU字状線路パターン、前記第2のU字状線路パターンおよび前記第3のU字状線路パターンは、前記入出力端子と重なるように形成されている請求項1から3のいずれか一項記載のフィルタ。
  5. 前記第1のU字状線路パターン、前記第2のU字状線路パターンおよび前記第3のU字状線路パターンは、前記積層部内のグランドパターンと重ならないように形成されている請求項1から4のいずれか一項記載のフィルタ。
  6. 前記第1のU字状線路パターン、前記第2のU字状線路パターンおよび前記第3のU字状線路パターンの線間隔は線幅より広い請求項1から5のいずれか一項記載のフィルタ。
  7. フィルタチップと、
    該フィルタチップが実装された積層部と、
    該積層部に設けられたグランド端子と、
    前記グランド端子と前記フィルタチップの間の前記積層部に設けられた第1の層に形成され、前記フィルタチップと接続した第1のU字状グランドパターンと、
    前記第1の層と前記グランド端子の間の前記積層部に設けられた第2の層に前記第1のU字状グランドパターンと概重なるように形成され、前記第1のU字状グランドパターンと前記グランド端子とに接続された第2のU字状グランドパターンと、を具備するフィルタ。
  8. 前記第1のU字状グランドパターンを流れる電流の向きと、前記第2のU字状グランドパターンを流れる電流の向きが、概同じである請求項7記載のフィルタ。
  9. 前記第2の層と前記グランド端子の間の前記積層部に設けられた1以上の層に形成され、前記第2のU字状グランドパターンと前記グランド端子とに接続され、電流の流れる向きが前記第2のU字状グランドパターンと概同じである第3のU字状グランドパターンを具備する請求項7または8記載のフィルタ。
  10. 前記第1のU字状グランドパターン、前記第2のU字状グランドパターンおよび前記第3のU字状グランドパターンは、前記積層部内の導体パターンと重ならないように形成されている請求項7から9のいずれか一項記載のフィルタ。
  11. フィルタチップと、
    該フィルタチップが実装された積層部と、
    該積層部に設けられたグランド端子と、
    前記グランド端子と前記フィルタチップの間の前記積層部に設けられた第1の層に形成され、前記フィルタチップと接続した第1のグランドパターンと、
    前記第1の層と前記グランド端子の間の前記積層部に設けられた第3の層に前記第1のグランドパターンに概重なるように形成され、前記第1のグランドパターンと前記グランド端子とに接続された第2のグランドパターンと、
    前記第1の層と前記第3の層の間の前記積層部に設けられた第2の層に前記第1のグランドパターンおよび前記第2のグランドパターンに概重なるように形成され、前記フィルタチップと入出力端子に接続された入出力パターンと、を具備するフィルタ。
  12. 前記第1のグランドパターンまたは前記第2のグランドパターンは、前記積層部内の前記入出力端子と重ならないように形成されている請求項11記載のフィルタ。
  13. 前記入出力パターンは、前記第1のグランドパターンと前記第2のグランドパターンの少なくとも一方より面積が小さい請求項11または12記載のフィルタ。
  14. 前記入出力端子と前記フィルタチップと接続したU字状線路パターンを具備する請求項11から13のいずれか一項記載のフィルタ。
  15. 前記入出力パターンと前記U字状線路パターンは前記入出力端子より分岐し、並列にフィルタチップに接続される請求項14記載のフィルタ。
  16. 前記フィルタチップは弾性表面波フィルタを有するチップである請求項1から15のいずれか一項記載のフィルタ。
  17. 前記フィルタチップは圧電薄膜共振器フィルタを有するチップである請求項1から15のいずれか一項記載のフィルタ。
  18. 送信端子に接続された送信用フィルタと、
    受信端子に接続された受信用フィルタと、
    共通端子、前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタに接続され、前記送信用フィルタと前記受信用フィルタの位相を整合させる位相整合回路と、
    該位相整合回路を実装している積層部と、を具備し、
    前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタは、請求項1から17のいずれか一項記載のフィルタを用いた分波器。
  19. 前記積層部と、前記送信用フィルタの積層部と、前記受信用フィルタの積層部とが同じ積層部として形成された請求項18記載の分波器。
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