JP2006303665A - 無線端末制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】MIMO無線端末の消費電力を低減する。
【解決手段】複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いて複数の空間パスを介して多入力多出力伝送を行う無線端末の制御方法であって、送信パラメータを示す制御シンボルと、伝搬係数推定シンボルと、データシンボルからなる伝送フレームを受信し、前記制御シンボルを復調して前記送信パラメータを得るステップと、前記伝搬係数推定シンボルを用いて、前記複数の空間パスの伝搬係数を表す伝搬行列Hを得るステップと、前記伝搬行列Hの逆関数の信頼度を求めるステップと、前記送信パラメータと前記逆関数の信頼度から所定の受信品質が得られるか判定するステップと、前記所定の受信品質が得られないと判断した場合に、前記データシンボルの復調処理を行わないことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線LANシステムの無線端末制御方法に関し、特に複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いてMIMO(Multi Input Multi Output)チャネルを構成し、送受信間で空間分割により複数のパスを介して多重通信を行う無線端末の制御方法に関するものである。
近年、IEEE802.11規格に準拠した無線LANの普及が進み、オフィスや家庭内で一般的に利用されている。IEEE802.11規格では2.4GHz帯や5GHz帯を用いて最大伝送速度54Mbpsの高速通信が可能である。また無線LANの長所はケーブル接続が不要であることから、バッテリー駆動によるノート型パソコンや、小型携帯端末などを移動して使用することができる。
このように無線LANでは移動性が重視され、バッテリー駆動による無線端末が主に接続される。よって長時間使用できる無線端末を提供するには、容量の大きなバッテリーと消費電力の少ない無線端末が求められる。
一方でさらなる伝送速度の高速化も求められており、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いてMIMOチャネルを構成し、送受信間で空間分割により複数のパスを介して多重伝送を行う手法が提案されている。受信側では各受信アンテナの信号から複数のパスの伝搬係数の逆関数を推定し、等化することで各送信アンテナからの送信信号を分離して復元することで、送信アンテナの数だけチャネルを増加させることができ、数百Mbpsの伝送速度を達成することができる。
また送信側でMIMOチャネル情報がわかっていれば、チャネルの状態に合わせて送信電力や、送信レート、送信ビームを制御して受信品質を向上するように伝送を最適化することが可能である。
このような高速通信を行うには伝搬逆行列推定や多重信号分離演算、高速な誤り訂正処理など複雑な信号処理が必要であり、信号処理の複雑さに比例して消費電力も大きくなってしまう。
無線LANにおいて無線端末の消費電力を低減する従来技術として特許文献1が開示されている。本従来技術では、ヘッダ部とデータ部からなるペイロードを無線パケットにして送信し、受信側では無線パケットのペイロード部を復調し、ペイロード部に含まれるヘッダ部が復調できた時点でヘッダ部の情報から自局宛てのパケットかどうかを判定し、自局宛てでない場合はペイロード部のデータ部分の受信処理を停止することにより消費電力を低減している。
無線LANではスペクトラム拡散方式やOFDM(直交周波数分割多重)方式が用いられており、ペイロードの一部であるヘッダ部を復調するだけでも複雑な信号処理が必要となる。
特許第2713197号公報
さらにMIMO伝送を用いて高速化を図った場合、ペイロード部を復調するには伝搬逆行列推定や多重信号分離演算、伝送速度に応じた高速な誤り訂正処理が必要となり、演算量の増大、クロック周波数の高速化により消費電力が増大する。
また送信側でMIMOチャネルの状態に合わせて送信電力や送信レート、送信ビームを制御して、ある受信端末に対する伝送を最適化した場合、その伝送に関係のない他の無線端末へのMIMOチャネルは最適化されていないため信号強度が十分ありSNRがよくても、信号が分離できずに復調誤りを起こす可能性が高い。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、N本の送信アンテナとM本の受信アンテナを用いて複数の空間パスを介して多入力多出力伝送を行う無線端末の制御方法であって、送信パラメータを示す制御シンボルと、伝搬係数推定シンボルと、データシンボルからなる伝送フレームを受信し、前記制御シンボルを復調して前記送信パラメータを得るステップと、前記伝搬係数推定シンボルを用いて、jを送信アンテナ番号、iを受信アンテナ番号とし、前記複数の空間パスの伝搬係数h(j,i)を要素とする伝搬行列Hを得るステップと、前記伝搬行列Hの逆関数の信頼度を求めるステップと、前記送信パラメータと前記逆関数の信頼度から所定の受信品質が得られるか判定するステップと、前記所定の受信品質が得られないと判断した場合に、前記データシンボルの復調処理を行わないことを特徴とする。
また好ましくは、前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hの行列式det(H)とする。
また好ましくは、前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hの固有値とする。
また好ましくは、前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hとエルミート転置の積の行列式det(HHH)とする。
また好ましくは、前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hとエルミート転置の積のトレースtr(HHH)とする。
また好ましくは、前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hとエルミート転置の積HHHの固有値とする。
本発明によれば、高いSNRや低い空間相関などより条件の良い伝搬環境が要求されるMIMO伝送による高速通信時に特に消費電力が高くなる、伝搬逆行列推定、多重信号分離演算、誤り訂正処理などの動作をとめることで、通信に関係ない受信誤りを発生する可能性が高い端末の消費電力を削減する。また送信側でMIMOチャネルの状態に合わせて送信電力や送信レート、送信ビームを制御して、ある受信端末に対する伝送を最適化した場合、その伝送に関係のない他の無線端末の消費電力を削減することができる。
このように無駄な受信動作を省くことによってそのネットワークを構成するシステム全体での消費電力が削減できる。バッテリー駆動の無線端末がより長時間ネットワークを構成することが可能になる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図2にMIMO無線端末による無線LANシステムの一例を示す。ここでは送信局201が受信局202に対してMIMO伝送を行う例を示しており、203はこの伝送には関係のない第3の局とする。
送信局201は、送信データを変調して複数の伝送フレームを構成し複数のアンテナから同時に送信する。このMIMO多重された信号を206とする。受信局202はMIMO多重信号206を受信し、多重された信号を分離して復調し受信データを得る。この時、MIMO多重された信号は第3の局203も受信し、同様にして復調処理を行うが、自局宛てのデータではないため受信データは破棄される。
送信局201は、MIMOチャネル情報がわかっていれば、チャネル状態に応じて送信電力や送信レート、送信ビームなどを制御することもできる。例えば送信局201は受信局202との間のMIMOチャネル情報を得るために、受信局202に対して第1の制御フレーム204を送信する。受信局202は第1の制御フレーム204を受信すると、送信局201にMIMOチャネル情報を通知するための第2の制御フレーム205を送信する。送信局201は第2の制御フレーム205を受信することで送受局間のMIMOチャネル情報を得ることができる。
MIMOチャネル情報は、例えば第1の制御フレーム204に伝搬係数推定シンボルを付加し、受信局がこの伝搬係数推定シンボルを用いて伝搬係数を推定し、この結果を第2の制御フレーム205で送信するようにしてもよい。あるいは送信局201から受信局202への空間パスと受信局202から送信局201への空間パスは同じであるとみなして、受信局が第2の制御フレーム205に伝搬係数推定シンボルを付加して送信し、送信局201がこの伝搬係数推定シンボルを用いて伝搬係数を推定してもよい。
図3にMIMO伝送に用いる伝送フレームの一例を示す。図3において104は制御シンボル部CS、105はトレーニングシンボル部TS、106はデータシンボル部である。
制御シンボル部CS104はフレーム検出や周波数同期、AGCなどに用いるプリアンブル部PREと制御情報が載せられているヘッダシンボル部HSからなる。制御情報には、MIMO多重するデータシンボル部についての送信パラメータである送信アンテナ数やトレーニングパターン数、データシンボル部の変調方式、符号化方式、データ長などの情報が含まれる。制御シンボル部CS104は1つのアンテナTX1からだけ送信してもよいし、送信ダイバーシチの様に複数のアンテナTX1〜TX4から送信してもよい。
トレーニングシンボル部TS105は伝搬係数を推定するための既知のトレーニングパターンTPからなる。トレーニングパターンTPは受信側で各送信アンテナ毎に伝搬係数が推定できるよう送信アンテナ間で時間的あるいは周波数的あるいは符号的またはこれらの組み合わせにおいて直交するようなパターンを用いればよい。図3の例ではトレーニングパターンの送信タイミングをアンテナ毎にずらすことによって時間的に直交させている。
データシンボル部106は、送信アンテナ毎に異なるデータ系列が変調されている。例えば4つの異なるデータ系列をそれぞれ符号化・変調してもよい。あるいは1つのデータ系列を直並列変換して4つのデータ系列に分割し、それぞれを符号化・変調してもよい。これら複数のデータシンボル列はそれぞれのアンテナから同じ搬送波周波数で同時に送信され、空間上で多重される。
i番目の送信アンテナから送信されるデータシンボルをxとしN本の送信アンテナから同時に送信される信号をX=[x1、x2、…xi、…xNTとする。ここでTは転置を表す。
i番目の送信アンテナとj番目の受信アンテナの間の伝搬係数をhj,iとする。N本の送信アンテナとM本の受信アンテナの間の伝搬行列Hはhj,iを要素とするM行N列の行列となる。
j番目の受信アンテナで受信される信号をyjとし、M本の受信アンテナで受信される信号をY=[y1、y2、…yj、…yMTとすると
Y=HX
と表すことができる。ZF(Zero Forcing)アルゴリズムでは受信側でHを求めHの逆関数となるウエイト行列Wとして逆行列H-1が求められると、これを受信信号Yに乗算することで
WY=H-1Y=H-1HX=X
となり、多重された信号から送信信号を分離することができる。NとMが異なりHが正方行列でない場合はウエイト行列Wとして一般逆行列(HHH)-1Hが用いられる。ここでは行列のエルミート転置を表す。この場合も同様に受信信号Yに乗算することで
WY=(HHH)-1HY=(HHH)-1HHX=X
となる。MMSE(Minimum Mean Square Error)アルゴリズムにおいてはウエイト行列Wは
W=(H*T+zI)-1*
を用いる。ここで*は複素共役、zは雑音電力、Iは単位行列を表す。
このように伝搬行列Hの逆行列が求められれば送信信号を完全に分離し復調することができる。
さらに送信側でMIMOチャネル情報、つまり伝搬行列Hが既知であれば、適切な重み係数を送信信号に乗算して送信することで伝搬路を強制的に直交化してMIMOチャネルの信号分離を効率的に行うことができる。このような伝送方法として固有モード伝送や特異値分解(Singular Value Decomposition)を用いるSVD−MIMOなどが提案されている。固有モード伝送を例に簡単に説明する。
送信側では伝搬行列Hを取得し、行列HHHを対角化するユニタリー行列Uを求める。
Λ=UHHU
となり、ここでΛは行列HHHの固有値が対角成分で残りの成分がすべて0である対角行列である。送信信号Xにこのユニタリー行列Uを乗算して送信し、伝搬路を介して受信した信号Yは
Y=H(UX)
となる。受信側でも行列HHHを対角化するユニタリー行列を求めUHを受信信号に乗算する。
HY=UH(HUX)=ΛX
Λは対角行列であるため、チャネル間の干渉はゼロで完全に信号が分離され、各送信信号のSNR特性は行列HHHの固有値に比例する。
図1にMIMO無線端末による無線LANシステムの動作タイミングの一例を示す。図1において101は送信局からの第1の制御フレームの制御シンボルであり、受信局からの第2の制御フレームは制御シンボル102とトレーニングシンボル103からなる。104は送信局からの伝送フレームで制御シンボル104、トレーニングシンボル105、データシンボル106からなる。なお図1においてトレーニングシンボルおよびデータシンボルが4つ重なっているのは4本のアンテナから異なる信号を同時に送信することを模式的に表している。ここでは送信局が受信局に対する伝送を最適化して行う場合について説明する。
送信局はまず第1の制御フレームを受信局に送信し、伝送を最適化することを通知し、最適化に必要な情報を受信局に報告させる。最適化に必要な情報としては、伝搬路の情報や受信レベル、受信局が復調できるMIMO多重数、受信アンテナ数、変調方式、符号化方式、伝送速度などがある。
受信局は第1の制御フレームを受信すると、最適化に必要な情報を第2の制御フレームで送信し、送信局に報告する。ここでは例として制御シンボル102を用いて受信局が復調できるMIMO多重数と伝送速度を表すパラメータを報告する。さらに送信局側で伝搬路情報を取得できるよう受信局が復調できるMIMO多重数分のトレーニングパターンからなるトレーニングシンボル103を送信する。
送信局は第2の制御フレームを受信すると、制御シンボル102から受信局が復調できるMIMO多重数と伝送速度を表すパラメータを取得する。通知されたMIMO多重数に従い、トレーニングシンボル103を受信して、送信局から受信局への伝搬係数h(j,i)を推定し、これを要素とする伝搬行列Hを求める。またMIMO多重数と伝送速度を表すパラメータからデータシンボルの変調方式、符号化方式を決定し、伝送モードを表すパラメータを生成する。
決定した伝送モードに基づいて送信局は伝送フレームを受信局に送信する。制御シンボル104で伝送モードを表すパラメータを通知する。このパラメータにはMIMO多重数、伝搬係数の最適化を送信側で行っているか、データシンボルの変調方式、符号化方式、データ長などが含まれる。MIMO多重数分のトレーニングパターンからなるトレーニングシンボル105を送信し、つづけてMIMO多重するデータシンボル106を送信する。伝送フレームのMIMO多重部分には伝搬行列Hを最適化するような重み行列Uをかけて送信することで、受信局に対する伝送を最適化し受信品質を向上させる。
受信局は、このようにして送信された伝送フレームを受信し復調を行う。制御シンボル104を受信して、伝送モードを表すパラメータを取得する。このパラメータに基づき伝送モードを判定し、MIMO多重数分のトレーニングパターンからなるトレーニングシンボル105を受信して、送信局から受信局への伝搬係数h(j,i)を推定し、伝搬係数の最適化が行われるのであれば、送信局と同様に最適化する重み係数Uを求め、信号分離に用いる重み係数W=UHを求める。データシンボル106を受信するとWを用いて信号分離を行い、分離された信号を伝送モードパラメータの変調方式、符号化方式、データ長などに基づいて復調を行う。
図5に伝搬路最適化伝送の模式図を示す。図5において送信局は伝送路最適化係数乗算部502で伝搬行列Hを最適化する重み行列Uを送信信号に乗算して複数のアンテナから送信する。送信局と受信局の間の伝送路は伝搬行列Hで表される。受信局では干渉キャンセル部503で信号分離に用いる重み係数UHを乗算して信号分離を行う。
ここでこの伝送フレームの宛先ではない第3の局について説明する。第3の局でも受信局と同様、制御シンボル104とトレーニングシンボル105の受信を行う。送信局と第3の局の間の伝搬係数は、送信局と受信局の伝搬係数h(j,i)とは異なり、これをa(j、k)とし、これを要素とする伝搬行列をAとする。kは第3の局の受信アンテナ番号を表す。この伝送フレームには伝搬行列Hを最適化するような重み行列Uがかけられているため、第3の局での受信信号Y’は
Y’=A(UX)
となる。重み行列UはAを最適化するものではないため、第3の局に対する伝搬路ではMIMO多重ができず、受信側で信号が分離できない恐れがある。信号が正しく分離できない場合復調誤りを生じ、その受信データは破棄することになる。あるいは信号の分離が不十分であっても例えば伝送速度は低いが雑音に強い変調方式と符号化方式が用いられていれば復調誤りを防ぐことができる場合がある。そこで推定した伝搬行列の状態から信号分離ができるかどうかを先に判定し、伝送モードに基づいて誤りが生じる可能性が高いと判断した場合はデータシンボル部の受信処理を停止して消費電力の低減を図る。
図4にMIMO無線端末の受信部の機能ブロック図を示す。図4において401はアンテナ、402は周波数変換部、403は制御シンボル復調部、404は伝搬路推定部、405は重み係数演算部、406は干渉キャンセル部、407はデータ復調部、408は伝搬状態判定部、409は制御部である。
アンテナ401で受信した複数の信号は周波数変換部402で無線周波数帯から後段の信号処理に適した周波数帯に変換される。周波数変換された信号は制御シンボル復調部403、伝搬路推定部404、干渉キャンセル部406にそれぞれ入力される。制御シンボル復調部403では制御シンボルCSを復調し伝送パラメータを取得する。伝搬路推定部404ではトレーニングシンボルTSを復調し、伝搬係数h(j,i)を推定し、これを要素とする伝搬行列Hを求める。伝搬状態判定部408では伝搬行列Hの状態を求め、MIMO多重された信号が分離できるかどうかを判定する。伝搬行列Hの状態としては例えば行列式det(H)を求める。行列式が0であればHの逆行列は存在しないためZFアルゴリズムやMMSEアルゴリズムでは信号分離ができない。また行列式が非常に小さければ逆行列の信頼度は下がるため分離した信号のSNRが劣化することになる。あるいは伝搬行列Hの状態としては例えばHの固有値やHとエルミート転置の積の行列式det(HHH)、トレースtr(HHH)、HHHの固有値などを用いても同様の判定をすることができる。さらに各アンテナ毎の受信レベルと組み合わせてもよい。
制御部409ではCS復調部403で得られた伝送パラメータと、伝搬状態判定部408で得られた伝搬行列Hの状態から、データシンボル部で所定の誤り率が得られるかどうかを判定する。たとえば変調方式がBPSKで符号化率1/2の畳み込み符号化がされている場合は伝搬行列Hの状態が悪くても誤りなく復調できる可能性が高い。あるいは変調方式が256QAMで符号化率が7/8の畳み込み符号化されている場合は伝搬行列Hの状態が非常によく信号を完全に分離できないと誤りなく復調できる可能性は低い。このように伝送パラメータに基づいた閾値を用いて伝搬行列Hの状態を判定する。
なおこの閾値はあらかじめ設定しテーブルとして保持しておいてもよい。より好ましくはそれまでに受信した伝送フレームについて伝送モードと伝搬行列Hの状態と誤りがあったかどうかに基づいて閾値テーブルを適応的に更新すればよい。一定期間受信処理停止を禁止し、受信した信号を全て復調して閾値テーブルの更新を行えばよい。
制御部409においてデータシンボル部で所定の誤り率が得られると判定した場合はデータシンボルの復調を行う。重み係数演算部405では伝搬行列HからMIMO多重されたデータシンボルを分離するための重み行列Wを演算する。干渉キャンセル部406では受信したデータシンボルを重み行列Wを用いて干渉キャンセルを行い、多重信号を分離する。分離された信号はデータ復調部407で伝送パラメータに従って復調される。
一方、制御部409においてデータシンボル部で所定の誤り率が得られないと判定した場合は当該伝送フレームの受信処理を停止する。データシンボル部の長さは伝送パラメータにより既知であるのでその期間の間、重み係数演算部405、干渉キャンセル部406、データ復調部407の処理を停止する。たとえばこれらの処理をハードウエアロジックで行っている場合はクロック供給を止めるだけでもよい。あるいは汎用プロセッサでプログラムとして処理されている場合はこれらの演算ルーチンを呼び出さないようにし、その間プロセッサのクロック周波数を低減させていてもよい。あるいはこれらの演算部の電源供給を止めるようにしてもよい。さらには周波数変換部などの電源供給も止めるようにしてもよい。
伝送フレームの期間が終了すれば制御部409は通常の動作である受信待ち受けの状態に戻る。
なおここでは送信局が受信局に対する伝送を最適化して行う場合について説明したが、最適化をせずに伝送フレームを送信する場合でも各無線端末の受信部は同様にして伝搬路の状態に応じて受信処理を停止できることはいうまでもない。
なお実施の形態1にかかる各構成は、集積回路であるLSIとして実現されてもよい。これらの構成は1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIといったが集積度の違いによっては、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと称呼されることもある。また集積回路化の手法は、LSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで集積回路化を行ってもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを用いてもよい。あるいはこれらの機能ブロックの演算は例えばDSPやCPUなどを用いて演算することもできる。さらにこれらの処理ステップはプログラムとして記録媒体に記録して実行することで処理することもできる。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路かの技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックを集積化してもよい。バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明にかかる無線端末制御方法は、MIMO伝送に適さない伝搬状況の場合は、当該伝送期間の受信処理を停止することで消費電力を低減できる。特に演算量の多いMIMO受信処理部を停止できることで消費電力の大きな削減効果が得られるためMIMO伝送方式を用いた無線端末に用いるものとして有用である。
本発明の実施の形態1における無線端末の動作の一例を示すタイミング図 無線LANシステムの構成図 伝送フレームの一例を示す図 MIMO受信部の構成を示す機能ブロック図 伝搬路最適化伝送の一例を示す図
符号の説明
101,102,104 制御シンボル
103,105 トレーニングシンボル
106 データシンボル
201 送信局
202 受信局
203 第3の局
204,205 制御フレーム
206 MIMO多重信号
401 アンテナ
402 周波数変換部
403 制御シンボル復調部
404 伝搬路推定部
405 重み係数演算部
406 干渉キャンセル部
407 データ復調部
408 伝搬状態判定部
409 制御部
501 データ変調部
502 伝送路最適化係数乗算部
503,505 干渉キャンセル部
504,506 データ復調部

Claims (6)

  1. N本の送信アンテナとM本の受信アンテナを用いて複数の空間パスを介して多入力多出力伝送を行う無線端末の制御方法であって、
    送信パラメータを示す制御シンボルと、伝搬係数推定シンボルと、データシンボルからなる伝送フレームを受信し、
    前記制御シンボルを復調して前記送信パラメータを得るステップと、
    前記伝搬係数推定シンボルを用いて、jを送信アンテナ番号、iを受信アンテナ番号とし、前記複数の空間パスの伝搬係数h(j,i)を要素とする伝搬行列Hを得るステップと、
    前記伝搬行列Hの逆関数の信頼度を求めるステップと、
    前記送信パラメータと前記逆関数の信頼度から所定の受信品質が得られるか判定するステップと、
    前記所定の受信品質が得られないと判断した場合に、前記データシンボルの復調処理を行わない無線端末制御方法。
  2. 前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hの行列式det(H)とする、請求項1記載の無線端末制御方法。
  3. 前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hの固有値とする、請求項1記載の無線端末制御方法。
  4. 前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hとエルミート転置の積の行列式det(HHH)とする、請求項1記載の無線端末制御方法。
  5. 前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hとエルミート転置の積のトレースtr(HHH)とする、請求項1記載の無線端末制御方法。
  6. 前記逆関数の信頼度は前記伝搬行列Hとエルミート転置の積HHHの固有値とする、請求項1記載の無線端末制御方法。
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