JP2006303480A - 半導体装置及びその保護方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部回路上に形成された保護配線の異常をより確実に検出して、内部回路の保護能力を向上させることが可能な半導体装置及びその保護方法を提供する。
【解決手段】保護対象となる内部回路上に複数の保護配線を配設しておき、複数の保護配線に複数のパルス信号発生回路で生成した互いに異なるパルス信号をそれぞれ供給し、パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に内部回路へ動作を停止させるための異常検出信号を供給する。
【選択図】図2
【解決手段】保護対象となる内部回路上に複数の保護配線を配設しておき、複数の保護配線に複数のパルス信号発生回路で生成した互いに異なるパルス信号をそれぞれ供給し、パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に内部回路へ動作を停止させるための異常検出信号を供給する。
【選択図】図2
Description
本発明はプローブ等を用いた内部回路の動作信号のモニタを困難にする半導体装置及びその保護方法に関する。
近年の半導体装置は、各種の個人情報や電子マネー等、より機密性の高い情報の管理にも利用されるため、半導体装置内に保存されたプログラムや内部データあるいは内部回路そのものを保護するための技術が益々重要になってきている。そのような半導体装置の保護方法として、例えば特許文献1には保護対象となる内部回路の視認や内部データの読み取り行為を困難にするための技術が記載されている。
特許文献1では、半導体チップ上に形成された内部回路をアルミニウム層で覆うことで内部回路の視認を不能にすると共に、該アルミニウム層を接地電位あるいは所定の一定電位に設定することでアルミニウム層を通したプローブ等による動作信号のモニタを困難にすることが記載されている。また、特許文献1には、アルミニウム層の一部を細くして意図的に切れ易く形成し、アルミニウム層を剥離する行為等があった場合に、該部位の切断を検出して内部のCPU等の動作を停止させることが記載されている。
なお、半導体装置の保護方法の他の例として、EEPROMのセル上に紫外線等の光の進入を遮断するための遮断層を形成し、遮断層の破損によるセルに保存されたデータの破損を検出するための構成が特許文献2に記載されている。特許文献2は、本来、紫外線の進入によるセルに保存されたデータの破損を検出するためのものであるが、遮断層及びデータの破損を検出するための故障検出回路は、遮断層の下層に形成された内部回路に対するプローブ等を用いた動作信号のモニタを困難にするための手段としても利用可能である。
特開平05−047766号公報
特開平10−294444号公報
しかしながら上述したような従来の半導体装置の保護方法のうち、特許文献1に記載の構成では、アルミニウム層の剥離時に切断されると想定している位置が、アルミニウム層を細く形成した1本の配線状の部位であるため、切断箇所の修復が容易であり、アルミニウム層が剥離されたことを検出できないおそれがある。
それに対して、特許文献2では、内部回路上に複数の保護配線(上記遮断層)を形成する構成を示しているため、保護配線の数を多くすれば、それらを剥離することによる切断箇所の修復が困難になり、保護配線を剥離する行為をより確実に検出できる。
しかしながら、特許文献2に記載の構成では、直流電圧を利用して保護配線の異常を検出しているため、比較的簡易な操作で保護配線の異常が検出できなくなるおそれがある。すなわち、特許文献2では、図5に示すように各保護配線L1、L2の一端にそれぞれ電源電圧VDDを印加し、他端をそれぞれ抵抗器R1、R2を介して接地しておき、保護配線L1、L2と抵抗器R1、R2の接続部位の電位をそれぞれ故障検出回路で監視することで保護配線L1、L2の異常(切断)を検出している。
したがって、例えば各保護配線L1、L2と抵抗器R1、R2の接続部位をそれぞれ共通に接続すると、切断しない保護配線が少なくとも一つ残っていれば、他の保護配線の剥離による切断を検出することができなくなってしまう。
本発明は、内部回路上に形成された保護配線の異常をより確実に検出して、内部回路の保護能力を向上させることが可能な半導体装置及びその保護方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の半導体装置は、保護対象となる内部回路上に配設された複数の保護配線と、互いに異なるパルス信号を生成し、前記保護配線へそれぞれ供給する複数のパルス信号発生回路と、前記パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から前記保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に前記内部回路の動作を停止させるための異常検出信号を出力する、前記保護配線の異常を検出する異常検出回路と、を有する。
一方、本発明の半導体装置の保護方法は、保護対象となる内部回路上に複数の保護配線を配設しておき、前記複数の保護配線に複数のパルス信号発生回路で生成した互いに異なるパルス信号をそれぞれ供給し、前記パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から前記保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に、前記内部回路へ動作を停止させるための異常検出信号を供給する。
上記のような半導体装置及びその保護方法では、保護対象である内部回路上に複数の保護配線を形成しておき、各保護配線に複数のパルス信号発生回路で生成した互いに異なるパルス信号をそれぞれ供給し、パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定するため、保護配線を剥離してその下層の内部回路へプローブ等を用いてアクセスしようとしても、全ての保護配線を修復しない限り異常検出回路で異常が検出される。
また、本発明の他の観点では、半導体装置は、保護対象としての内部回路を有し、前記内部回路上に設けられた保護配線と、パルス信号を生成し、前記保護配線へ前記パルス信号を供給するパルス信号発生回路と、前記パルス信号発生回路から出力される直接パルス信号と、前記パルス信号発生回路から前記保護配線を介して供給される帰還パルス信号とに基づいて異常を検出して、前記内部回路の動作を停止するように異常検出信号を発生する異常検出回路とを具備する。
前記異常検出回路は、前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とを論理レベルで比較して前記異常検出信号を発生する比較検出部を備えてもよい。
ここで、前記比較検出部は、比較部を有し、前記比較部は、前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とが論理レベルで一致するか否かを判定する比較回路を備えてもよい。或いは、前記比較検出部は、比較部を有し、前記比較部は、前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とを論理レベルで比較する第1と第2の比較回路と、前記第1比較回路からの出力をクロック信号の立ち上がりに同期して保持することにより前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号の位相比較結果を保持する第1保持回路と、前記第2比較回路からの出力を前記クロック信号の立ち下がりに同期して保持することにより前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号の位相比較結果を保持する第2保持回路とをそなえてもよい。
前記異常検出回路は、前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とを論理レベルで比較して前記異常検出信号を発生する比較検出部を備えてもよい。
ここで、前記比較検出部は、比較部を有し、前記比較部は、前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とが論理レベルで一致するか否かを判定する比較回路を備えてもよい。或いは、前記比較検出部は、比較部を有し、前記比較部は、前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とを論理レベルで比較する第1と第2の比較回路と、前記第1比較回路からの出力をクロック信号の立ち上がりに同期して保持することにより前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号の位相比較結果を保持する第1保持回路と、前記第2比較回路からの出力を前記クロック信号の立ち下がりに同期して保持することにより前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号の位相比較結果を保持する第2保持回路とをそなえてもよい。
本発明によれば、保護配線を剥離してその下層の内部回路へプローブ等を用いてアクセスしようとしても、全ての保護配線を修復しない限り異常検出回路で異常が検出されるため、保護配線を剥離する行為をより確実に検出することが可能になる。また、2つのパルス信号が一致しない場合に異常検出信号によって内部回路の動作を停止させるため、内部配線のモニタが不能になり、内部回路の保護能力を向上させることができる。
また、保護回線に加工を加えて2つのパルス信号が一致するようにしても、位相差から異常を検出することができるので、内部回路の保護能力を向上させることができる。
また、保護回線に加工を加えて2つのパルス信号が一致するようにしても、位相差から異常を検出することができるので、内部回路の保護能力を向上させることができる。
以下に、本発明の半導体装置について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置が有する内部回路及び保護配線の位置関係の一例を示す平面図であり、図2は、本発明の第1実施形態による半導体装置の構成例を示すブロック図である。
図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置が有する内部回路及び保護配線の位置関係の一例を示す平面図であり、図2は、本発明の第1実施形態による半導体装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示されるように、本発明の第1実施形態による半導体装置では、アルミニウム等の金属配線から成る複数の保護配線が、半導体チップに形成された保護対象となる内部回路上に不図示の層間絶縁膜等を介して配設されている。
図2に示されるように、本発明の第1実施形態による半導体装置は、保護配線3(図2では31、32)への異常(切断)を検出する異常検出回路2と、互いに異なるパルス信号を生成し、保護配線3へそれぞれ供給するパルス信号発生回路1(図2では11、12)とを有する。
パルス信号発生回路1は、パルス信号を生成し、生成したパルス信号を分岐し、一方を異常検出回路2へ直接供給し、他方を保護配線3を介して異常検出回路2へ供給する。
図2に示されるように、本発明の第1実施形態による半導体装置は、保護配線3(図2では31、32)への異常(切断)を検出する異常検出回路2と、互いに異なるパルス信号を生成し、保護配線3へそれぞれ供給するパルス信号発生回路1(図2では11、12)とを有する。
パルス信号発生回路1は、パルス信号を生成し、生成したパルス信号を分岐し、一方を異常検出回路2へ直接供給し、他方を保護配線3を介して異常検出回路2へ供給する。
異常検出回路2は、保護配線毎に、パルス信号発生回路1から直接出力されたパルス信号と該パルス信号発生回路1から保護配線3を通して供給されたパルス信号とを比較し、それらが一致するか否かを判定する。2つのパルス信号が一致する場合は、異常検出回路2は、異常検出信号を生成しない。2つのパルス信号が一致しない場合は、異常検出回路2は、内部回路4(図2では41、42)の動作を停止させるように異常検出信号を出力する。なお、内部回路4は、異常検出回路2から出力される異常検出信号によって通常動作とは異なる所定の動作に移行してもよい。
複数のパルス信号発生回路1は、互いに異なるパルス列から成るパルス信号をそれぞれ生成し、各保護配線3へそれぞれ供給する。パルス信号発生回路1は、例えば内部回路を動作させるためのシステムクロック等の各種の内部クロックを分周することでパルス列を生成するカウンタ回路で実現することができる。パルス信号発生回路1をカウンタ回路で構成した場合、回路規模の増大を抑制できる。
パルス信号発生回路1は、それぞれが同様のパルス列を出力してもよいが、保護配線3どうしを短絡することによる誤検出を防止するため、パルス幅が異なる、周期が異なる、または非同期である条件の少なくとも一つを満たす、互いに異なるパルス列を生成することが望ましい。パルス信号発生回路1は、互いに異なるパルス列を生成できれば、どのような構成であってもよく、例えばEEPROMを用いてその内部に格納されたデータを外部から供給されるアドレス信号にしたがって順次出力する構成で実現してもよく、ランダムなパルス列を生成する周知のランダムパルス列発生回路を用いてもよい。
パルス信号発生回路1は、それぞれが同様のパルス列を出力してもよいが、保護配線3どうしを短絡することによる誤検出を防止するため、パルス幅が異なる、周期が異なる、または非同期である条件の少なくとも一つを満たす、互いに異なるパルス列を生成することが望ましい。パルス信号発生回路1は、互いに異なるパルス列を生成できれば、どのような構成であってもよく、例えばEEPROMを用いてその内部に格納されたデータを外部から供給されるアドレス信号にしたがって順次出力する構成で実現してもよく、ランダムなパルス列を生成する周知のランダムパルス列発生回路を用いてもよい。
異常検出回路2は、パルス信号発生回路1から直接供給されるパルス信号と該パルス信号発生回路1から保護配線3を通して供給されるパルス信号の一致/不一致を検出する複数の排他的論理和回路(EXOR)21(図2では211、212)と、排他的論理和回路21の出力信号の論理和を出力する論理和回路23と、論理和回路23の出力信号から内部回路4の動作を停止させるための異常検出信号を生成するフリップフロップ(F/F)22とを有する構成である。図2に示すフリップフロップ22からは複数の排他的論理和回路21のうちのいずれか一つでパルス信号の不一致が検出されたときに上記異常検出信号が出力される。
なお、図1では保護配線3が2本の例を示しているが、保護配線3の数は2本に限定されるものではなく、より多数の保護配線3が内部回路4上に配設されていることが望ましい。その場合、パルス信号発生回路1及び排他的論理和回路21は各保護配線3に対応してそれぞれ設ければよい。
また、図2に示した構成では、複数の排他的論理和回路21のうちのいずれか一つでパルス信号の不一致が検出されたときにフリップフロップ22から異常検出信号が出力される例を示しているが、多数の保護配線3が内部回路4上に配設されている場合は、それらに対応する2つあるいは複数個の排他的論理和回路21でそれぞれパルス信号の不一致が検出されたときに上記異常検出信号を出力する構成であってもよい。このような構成では異常検出信号が不必要に出力されるのを防止できる。
次に、本発明の半導体装置の動作について図2を参照しつつ図3及び図4を用いて説明する。
図3は保護配線が正常時の本発明の半導体装置の動作を示すタイミングチャートであり、図4は保護配線が異常時の本発明の半導体装置の動作を示すタイミングチャートである。
異常検出回路2の各排他的論理和回路21には、図2に示したようにパルス信号発生回路1から直接供給されるパルス信号(入力信号)と、該パルス信号発生回路1から保護配線3を通して帰還するパルス信号(帰還信号)とがそれぞれ入力される。
ここで、保護配線3が正常なとき、図3に示すように異常検出回路2の各排他的論理和回路21には、入力信号及び帰還信号として2つの同一のパルス信号が入力されるため、排他的論理和回路21の出力端(A点)からは“Low”信号が出力され、フリップフロップ22の出力端(B点)は“Low”で維持される。この場合、保護配線3の下層に在る内部回路4はそれぞれ正常に動作する。
一方、保護配線3が異常の(切断されている)とき、図4に示すように異常検出回路2の各排他的論理和回路21には、入力信号としてパルス信号発生回路1で生成されたパルス信号が入力され、帰還信号は保護配線3が切断されているために、例えば“Low”で維持される。
したがって、排他的論理和回路21の出力端(A点)からはパルス信号発生回路1で生成されたパルス信号と同一のパルス信号が出力され、フリップフロップ22の出力端(B点)からは排他的論理和回路21の出力信号が立ち上がった次のクロック(CLK)の立ち上がりタイミングで“High”となり、排他的論理和回路21の出力信号が立ち下がった次のクロック(CLK)の立ち上がりタイミングで“Low”となる異常検出信号が出力される。この場合、保護配線3の下層に在る内部回路4はそれぞれ動作を停止する。
本発明の第1実施形態による半導体装置によれば、保護対象である内部回路4上に複数の保護配線3を形成しておき、各保護配線3に複数のパルス信号発生回路1で生成した互いに異なるパルス信号をそれぞれ供給し、パルス信号発生回路1から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路1から保護配線3を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを異常検出回路2にて判定するため、保護配線3を剥離してその下層の内部回路4へプローブ等を用いてアクセスしようとしても、全ての保護配線3を修復しない限り異常検出回路2で異常が検出される。
よって、保護配線3を剥離する行為をより確実に検出することが可能になる。また、2つのパルス信号が一致しない場合に異常検出信号によって内部回路4の動作を停止させるため、内部配線のモニタが不能になり、内部回路4の保護能力を向上させることができる。
[第2実施形態]
本発明の第1実施形態では、保護対象となる内部回路上に複数の保護配線(図6)を配設しておき、その保護配線にパルス信号発生回路で生成したパルス信号を供給し、パルス信号発生回路から出力される直接パルス信号と、パルス信号発生回路から保護配線を通して供給される帰還パルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に、内部回路へ動作を停止させるための異常検出信号が供給されていた。
しかし、これでは、図7に示されるように、保護配線をショートカットされた場合のように、直接パルス信号と帰還パルス信号の遅延差が小さい場合に、異常検出信号は発生されないという問題が起きうる。そこで、本発明の第2実施形態では、保護配線自体の抵抗と容量あるいは保護配線に抵抗と容量を付加することで、直接パルス信号と帰還パルス信号に意図的に位相差を持たせ、所定の検出タイミングで信号を監視する。
本発明の第1実施形態では、保護対象となる内部回路上に複数の保護配線(図6)を配設しておき、その保護配線にパルス信号発生回路で生成したパルス信号を供給し、パルス信号発生回路から出力される直接パルス信号と、パルス信号発生回路から保護配線を通して供給される帰還パルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に、内部回路へ動作を停止させるための異常検出信号が供給されていた。
しかし、これでは、図7に示されるように、保護配線をショートカットされた場合のように、直接パルス信号と帰還パルス信号の遅延差が小さい場合に、異常検出信号は発生されないという問題が起きうる。そこで、本発明の第2実施形態では、保護配線自体の抵抗と容量あるいは保護配線に抵抗と容量を付加することで、直接パルス信号と帰還パルス信号に意図的に位相差を持たせ、所定の検出タイミングで信号を監視する。
以下に、図8を参照して、本発明の第2実施形態による半導体装置について説明する。第2実施形態の半導体装置は、パルス信号生成回路13と、保護配線33、異常検出回路2、内部回路43とを備えている。保護配線33は、分布抵抗分と分布容量分とを有し、そこを伝播する信号を遅延させる。しかし本発明のために、分布抵抗と分布容量以外に抵抗と容量を追加してもよい。こうして、パルス信号発生回路13から直接供給される直接パルス信号と、保護配線33を通した遅延された帰還パルス信号とが異常検出回路2に供給される。
異常検出回路2は、2つの排他的論理和(EXNOR)回路213とEXOR回路214と、フリップフロップ221,222とオア(OR)回路23とを備えている。EXNOR回路213とEXOR回路214は、直接パルス信号と帰還パルス信号を受信して、排他的論理和を計算して出力する。この場合、EXNOR213は、負論理で出力し、EXOR214は正論理で出力する。EXNOR213の出力はフリップフロップ221に接続され、EXOR214の出力はフリップフロップ222に接続されている。フリップフロップ221は、クロック信号DET_CLKの立ち上がりエッジに同期してEXNOR213からの出力をラッチして出力する。フリップフロップ222は、クロック信号DET_CLKの立ち下がりエッジに同期してEXOR214からの出力をラッチして出力する。OR回路23は、フリップフロップ221と222の出力の論理和を計算し、異常検出信号として出力する。内部回路43は、異常検出信号に応答して動作を停止し、あるいは所定の動作を実行する。
異常検出回路2は、2つの排他的論理和(EXNOR)回路213とEXOR回路214と、フリップフロップ221,222とオア(OR)回路23とを備えている。EXNOR回路213とEXOR回路214は、直接パルス信号と帰還パルス信号を受信して、排他的論理和を計算して出力する。この場合、EXNOR213は、負論理で出力し、EXOR214は正論理で出力する。EXNOR213の出力はフリップフロップ221に接続され、EXOR214の出力はフリップフロップ222に接続されている。フリップフロップ221は、クロック信号DET_CLKの立ち上がりエッジに同期してEXNOR213からの出力をラッチして出力する。フリップフロップ222は、クロック信号DET_CLKの立ち下がりエッジに同期してEXOR214からの出力をラッチして出力する。OR回路23は、フリップフロップ221と222の出力の論理和を計算し、異常検出信号として出力する。内部回路43は、異常検出信号に応答して動作を停止し、あるいは所定の動作を実行する。
次に、本発明の第2実施形態による半導体装置の動作について図9、図10を参照して説明する。図9は、正常時の動作を示し、図10は異常時の動作を示している。
保護配線33へ供給されるパルス信号がパルス信号発生回路13により生成され、出力される。このパルス信号が保護配線33を伝播し、保護配線33自体もしくは保護配線33に付加された抵抗Rと容量C分の遅延τ(=RC)を経て異常検出回路2へ、帰還パルス信号として供給される。
異常検出回路2では、タイミング信号DET_CLK(図9(c)と図10(c))に基づいて、直接パルス信号(図9(a)と図10(a))の論理レベルの変化タイミングを基準として遅延τよりも早いタイミング(以下、これを「タイミングA」と表す)で直接パルス信号と帰還パルス信号(図9(b)と図10(b))の論理レベルが不一致であることを判定し、かつ、遅延τよりも遅く、直接パルス信号の次の論理レベルの変化タイミングよりも早いタイミング(以下、これを「タイミングB」と表す)で、直接パルス信号と帰還パルス信号の論理レベルが一致であることを判定する。これらの判定のいずれかの判定がNGの場合、即ち、異常を検出した場合、内部回路43に異常検出信号を出力する。
保護配線33へ供給されるパルス信号がパルス信号発生回路13により生成され、出力される。このパルス信号が保護配線33を伝播し、保護配線33自体もしくは保護配線33に付加された抵抗Rと容量C分の遅延τ(=RC)を経て異常検出回路2へ、帰還パルス信号として供給される。
異常検出回路2では、タイミング信号DET_CLK(図9(c)と図10(c))に基づいて、直接パルス信号(図9(a)と図10(a))の論理レベルの変化タイミングを基準として遅延τよりも早いタイミング(以下、これを「タイミングA」と表す)で直接パルス信号と帰還パルス信号(図9(b)と図10(b))の論理レベルが不一致であることを判定し、かつ、遅延τよりも遅く、直接パルス信号の次の論理レベルの変化タイミングよりも早いタイミング(以下、これを「タイミングB」と表す)で、直接パルス信号と帰還パルス信号の論理レベルが一致であることを判定する。これらの判定のいずれかの判定がNGの場合、即ち、異常を検出した場合、内部回路43に異常検出信号を出力する。
なお、直接パルス信号は、前記の遅延τ以上のパルス有効幅(ハイ幅、ロウ幅)を持つパルス信号であり、内部クロックを分周したようなパルス列でも、タイマーの出力でもよい。また、異常検出回路2のクロック信号DET_CLKは、直接パルス信号と同期するパルス信号で、かつフリップフロップ221と222のクロック有効エッジがタイミングA及びタイミングBに合っていればよい。図9,10に示される例では、直接パルス信号は内部回路43のシステムクロックの分周信号、クロック信号DET_CLKには直接パルス信号の1/2周期の信号をシステムクロックで位相をずらした信号を用いた場合の例である。
1(11,12,13): パルス信号発生回路
2 異常検出回路
3(31,32,33): 保護配線
4(41,42,43): 内部回路
21(211,212,213,214): 排他的論理和回路
22(221,222): フリップフロップ
23: 論理和回路
2 異常検出回路
3(31,32,33): 保護配線
4(41,42,43): 内部回路
21(211,212,213,214): 排他的論理和回路
22(221,222): フリップフロップ
23: 論理和回路
Claims (12)
- 保護対象となる内部回路上に配設された複数の保護配線と、
互いに異なるパルス信号を生成し、前記保護配線へそれぞれ供給する複数のパルス信号発生回路と、
前記パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から前記保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に前記内部回路の動作を停止させるための異常検出信号を出力する、前記保護配線の異常を検出する異常検出回路と、
を有する半導体装置。 - 前記パルス信号発生回路は、
パルス幅が異なる、周期が異なる、または非同期である条件の少なくとも一つを満たす、それぞれが異なるパルス列からなるパルス信号を生成する請求項1記載の半導体装置。 - 前記パルス信号発生回路は、
内部クロックを分周することでパルス列を生成するカウンタ回路である請求項1または2記載の半導体装置。 - 保護対象となる内部回路上に複数の保護配線を配設しておき、
前記複数の保護配線に複数のパルス信号発生回路で生成した互いに異なるパルス信号をそれぞれ供給し、
前記パルス信号発生回路から出力されるパルス信号と該パルス信号発生回路から前記保護配線を通して供給されるパルス信号とが一致するか否かを判定し、2つのパルス信号が一致しない場合に、前記内部回路へ動作を停止させるための異常検出信号を供給する半導体装置の保護方法。 - 前記複数の保護配線へ供給するパルス信号は、
パルス幅が異なる、周期が異なる、または非同期である条件の少なくとも一つを満たす、それぞれが異なるパルス列である請求項4記載の半導体装置の保護方法。 - 保護対象としての内部回路を有する半導体装置であって、
前記内部回路上に設けられた保護配線と、
パルス信号を生成し、前記保護配線へ前記パルス信号を供給するパルス信号発生回路と、
前記パルス信号発生回路から出力される直接パルス信号と、前記パルス信号発生回路から前記保護配線を介して供給される帰還パルス信号とに基づいて異常を検出して、前記内部回路の動作を停止するように、或いは所定の動作をするように、異常検出信号を発生する異常検出回路と
を具備する半導体装置。 - 請求項6に記載の半導体装置において、
前記異常検出回路は、
前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とを論理レベルで比較して前記異常検出信号を発生する比較検出部を
具備する半導体装置。 - 請求項7に記載の半導体装置において、
前記比較検出部は、比較部を有し、
前記比較部は、
前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とが論理レベルで一致するか否かを判定する比較回路を具備する半導体装置。 - 請求項7に記載の半導体装置において、
前記比較検出部は、比較部を有し、
前記比較部は、
前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号とを論理レベルで比較する第1と第2の比較回路と、
前記第1比較回路からの出力をクロック信号の立ち上がりに同期して保持することにより前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号の位相比較結果を保持する第1保持回路と、
前記第2比較回路からの出力を前記クロック信号の立ち下がりに同期して保持することにより前記直接パルス信号と前記帰還パルス信号の位相比較結果を保持する第2保持回路と
を具備する半導体装置。 - 請求項9に記載の半導体装置において、
前記クロック信号は前記パルス信号より所定分位相が遅れている半導体装置。 - 請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置において、
前記比較検出部は、
比較部からの出力から前記異常検出信号を発生する検出部
を具備する半導体装置。 - 請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置において、
複数の前記保護配線を有し、
前記複数の保護配線に対して夫々設けられた複数の前記パルス信号発生回路を有し、
前記比較検出部は、前記複数の保護配線の夫々に対して設けられた複数の前記比較部を有し、
前記比較検出部は、前記複数の比較部の前記出力から前記異常検出信号を発生する検出部
を具備する半導体装置。
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