JP2006302928A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 MISFETのゲート電極の側壁部に形成されるサイドウォールと、隣接するMISFETのサイドウォールとの間隔が狭くても、層間絶縁膜の形成時にボイド等の不良を低減させるためのサイドウォールの構造を有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極とを有する半導体基板の全面に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜を加工して、第1のゲート電極のゲート側壁部に形成される第1のサイドウォールと、第2のゲート電極のゲート側壁部に形成される第2のサイドウォールとを形成し、第1のサイドウォールと第2のサイドウォールとの間の形状を、第1のゲート電極及び第2のゲート電極の表面から半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成するサイドウォール形成工程と、半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極とを有する半導体基板の全面に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜を加工して、第1のゲート電極のゲート側壁部に形成される第1のサイドウォールと、第2のゲート電極のゲート側壁部に形成される第2のサイドウォールとを形成し、第1のサイドウォールと第2のサイドウォールとの間の形状を、第1のゲート電極及び第2のゲート電極の表面から半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成するサイドウォール形成工程と、半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
従来の半導体装置として、シリコン基板等に形成されたMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)のゲート電極の側壁部に形成されるサイドウォールの構造及び形成方法は、例えば、特許文献1に開示されている。
しかしながら、上記のような半導体装置の微細化が進むことにより、少なくとも2以上のMISFETが隣接して形成される場合には、一のMISFETのサイドウォールと対向して形成されている他のMISFETのサイドウォールとの間隔が非常に狭くなる。サイドウォール間が狭いために、MISFETの上に層間絶縁膜を形成する際に、層間絶縁膜が、当該サイドウォール間に入り込みにくくなる。その結果、サイドウォール間に空隙(以下「ボイド」という。)が発生し、その後の工程の力学的なストレスまたは熱ストレス等により、ボイドから亀裂(以下「クラック」という。)が発生し、電気特性等不良を引き起こす。
本発明の目的は、MISFETのゲート電極の側壁部に形成されるサイドウォールと、隣接するMISFETのサイドウォールとの間隔が狭くても、層間絶縁膜の形成時にボイド等の不良を低減させるためのサイドウォールの構造を有する半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、MISFETのゲート電極の側壁部に形成されるサイドウォールと、隣接するMISFETのサイドウォールとの間隔が狭くても、層間絶縁膜の形成時にボイド等の不良を低減させるためのサイドウォールの構造を有する半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極とを有する半導体基板の全面に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜を加工して、前記第1のゲート電極のゲート側壁部に形成される第1のサイドウォールと、前記第2のゲート電極のゲート側壁部に形成される第2のサイドウォールとを形成し、前記第1のサイドウォールと前記第2のサイドウォールとの間の形状を、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成するサイドウォール形成工程と、前記半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、を有することを要旨とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、サイドウォール形成工程により、絶縁膜を加工して、第1のゲート電極のゲート側壁部に形成される第1のサイドウォールと、第2のゲート電極のゲート側壁部に形成される第2のサイドウォールとを形成し、第1のサイドウォールと第2のサイドウォールとの間の形状を、第1のゲート電極及び第2のゲート電極の表面から半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成する。これにより、層間絶縁膜形成の際、サイドウォール間に層間絶縁膜が入りやすくなることから、素子の不良を引き起こすボイドの発生を低減できる。
また、本発明は、隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極とを有する半導体基板の全面に、第1の絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、前記第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程と、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極のゲート側壁部と接触している前記第1の絶縁膜で形成された階段形状の第1のサイドウォール部であって、前記第1のサイドウォール部の側壁部と前記ゲート側壁部との距離が、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近づくに伴い大きくなっている前記第1のサイドウォール部と、階段形状の前記第1のサイドウォール部の前記側壁部と底面部と接触しており、かつ、前記第2の絶縁膜で形成された扇形状の第2のサイドウォール部とを有するように前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜を加工する絶縁膜加工工程と、前記第2のサイドウォール部を形成している前記第2の絶縁膜を除去する第2絶縁膜除去工程と、前記半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、を有することを要旨とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁膜加工工程により、第1のゲート電極及び第2のゲート電極のゲート側壁部と接触している第1の絶縁膜で形成された階段形状の第1のサイドウォール部であって、当該第1のサイドウォール部の側壁部とゲート側壁部との距離が、第1のゲート電極及び第2のゲート電極の表面から半導体基板の表面に近づくに伴い大きくなっている第1のサイドウォール部と、階段形状の前記第1のサイドウォール部の側壁部と底面部と接触しており、かつ、第2の絶縁膜で形成された扇形状の第2のサイドウォール部とを有するように、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜を加工する。その後、第2絶縁膜除去工程で、第2の絶縁膜を除去することにより、サイドウォールは第1のサイドウォール部だけで構成されることになり、隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極との半導体基板の表面に近いサイドウォールの間隔よりも、第1のゲート電極と第2のゲート電極とのゲート電極の表面に近いサイドウォールの間隔の方が大きくなる。したがって、従来のサイドウォールの間隔で形成されている場合と異なり、サイドウォールの間隔自体が狭く形成されていても、層間絶縁膜形成工程で、層間絶縁膜が最初に入り込んでくるゲート電極の表面部のサイドウォールの間隔は、半導体表面に近いサイドウォールの間隔よりも大きいので、第1のゲート電極のサイドウォールと、対向する第2のゲート電極のサイドウォールとの間に、層間絶縁膜が入り込みやすくなる。層間絶縁膜がサイドウォール間に入りやすくなることにより、半導体装置の不良を引き起こすおそれのあるボイドの発生を低減できる。
また、本発明は、ゲート電極を有する半導体基板の全面に、第1の絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、前記第1の絶縁膜を加工して、前記ゲート電極のゲート側壁部に第1のサイドウォールを形成する第1サイドウォール形成工程と、前記第1のサイドウォールが形成された前記半導体基板の全面に、第2の絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程と、前記第2の絶縁膜を加工して、前記第1のサイドウォールの側壁部に第2の絶縁膜を形成して第2のサイドウォールを形成する第2サイドウォール形成工程と、前記半導体基板にソース部及びドレイン部を形成するために不純物を導入する不純物導入工程と、前記第2のサイドウォールの前記第2の絶縁膜を除去する第2絶縁膜除去工程と、前記半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、を有することを要旨とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、第1の絶縁膜を加工し、第1のサイドウォールを形成する。次に、第2の絶縁膜を形成した後に、第2の絶縁膜を加工して第2のサイドウォールを形成する。これにより、ソース部及びドレイン部をゲート電極から第2の絶縁膜が形成された分だけ離して形成することができる。また、第2絶縁膜除去工程により、ソース部及びドレイン部を形成し、層間絶縁膜形成前に第2の絶縁膜を除去することで、第2のサイドウォールの間隔よりも大きい第1のサイドウォールの間隔にすることができることから、層間絶縁膜を形成する際に、第2のサイドウォール間のときよりも入りやすくなるので、素子の不良を引き起こすボイドの発生を低減することができる。
また、本発明では、第1の絶縁膜は2層構造を有していてもよい。
また、本発明は、第1の絶縁膜は、酸化シリコン膜の上に窒化シリコン膜が形成されている2層構造を有し、第2の絶縁膜は酸化シリコン膜であることが好ましい。
また、本発明は、第1の絶縁膜は、酸化シリコン膜の上に窒化シリコン膜が形成されている2層構造を有し、第2の絶縁膜は酸化シリコン膜であることが好ましい。
また、本発明は、半導体基板の表面に形成されている第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極と隣り合う第2のゲート電極と、前記第1のゲート電極のゲート側壁部に形成されている第1のサイドウォールと、前記第2のゲート電極のゲート側壁部に形成されている第2のサイドウォールと、を有する半導体装置であって、前記第1のサイドウォールと前記第2のサイドウォールとの間の形状は、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成されていることを要旨とする。
本発明に係る半導体装置によれば、サイドウォール間の形状が、ゲート電極の上面側から半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成されていることにより、当該サイドウォール間に層間絶縁膜が入りやすくなることから、素子の不良を引き起こすボイドの発生を低減することができる。
また、本発明では、前記第1のサイドウォールと前記第2のサイドウォールとの間の形状は、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような凹曲面形状に形成されていてもよい。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本実施形態における半導体装置としてのMISFET100の模式断面図を示す。MISFET100は、半導体基板としてのシリコン基板10の上に複数のゲート電極を有している。同図では、複数のゲート電極のうち、隣り合う第1のゲート電極12と第2のゲート電極22(以下「ゲート電極12等」という。)を示している。ゲート電極12等は、ポリシリコンで形成されている。第1のゲート電極12の下には第1のゲート絶縁膜11が、第2のゲート電極22の下には第2のゲート絶縁膜21を有している。第1のゲート絶縁膜11及び第2のゲート絶縁膜21(以下「ゲート絶縁膜11等」という。)は、酸化シリコン膜で形成されている。
本発明の第1実施形態を図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本実施形態における半導体装置としてのMISFET100の模式断面図を示す。MISFET100は、半導体基板としてのシリコン基板10の上に複数のゲート電極を有している。同図では、複数のゲート電極のうち、隣り合う第1のゲート電極12と第2のゲート電極22(以下「ゲート電極12等」という。)を示している。ゲート電極12等は、ポリシリコンで形成されている。第1のゲート電極12の下には第1のゲート絶縁膜11が、第2のゲート電極22の下には第2のゲート絶縁膜21を有している。第1のゲート絶縁膜11及び第2のゲート絶縁膜21(以下「ゲート絶縁膜11等」という。)は、酸化シリコン膜で形成されている。
MISFET100は、シリコン基板10にエクステンション部16、ソース部17及びドレイン部18を有するLDD(Light Doped Drain)構造を有している。同図では、第1のゲート電極12と第2のゲート電極22との間に、ドレイン部18を有している。なお、MISFET100においては、ソース部17とドレイン部18とを逆にすることが可能である。ソース部17及びドレイン部18は、電気配線との電気的な接続に使用される。エクステンション部16は、ゲート電極12等にしきい値電圧以下の電圧を印加したときに、ソース部17とドレイン部18との電流経路となるチャネル領域(図示せず)が、第1のゲート電極12等の下のシリコン基板10の内部に形成される、いわゆる短チャネル効果を防止する役割を果たす。
第1のゲート電極12の側壁部(以下「第1のゲート側壁部」という。)12aの全面に第1のサイドウォール15を有し、同様に第2のゲート電極22のゲート側壁部(以下「第2のゲート側壁部」という。)22aの全面に第2のサイドウォール25を有している。第1のサイドウォール15は、L字状及び逆L字状の階段形状を有している。また、第1のサイドウォール15は、第1の絶縁膜として、酸化シリコン膜13と窒化シリコン膜14とで構成された2層構造を有している。第2のサイドウォール25も、上記の第1のサイドウォール15と同様に、酸化シリコン膜23と窒化シリコン膜24とで構成された2層構造を有している。
第1のゲート電極12と第2のゲート電極22との間にある第1のサイドウォール15はL字状であり、一方、第1のゲート電極12と第2のゲート電極22との間にある第2のサイドウォール25は、逆L字状となっている。したがって、MISFET100において、第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間の形状は、第1のゲート電極12及び第2のゲート電極22の表面からシリコン基板10の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状を有する。
シリコン基板10に形成されたMISFET100の上には、層間絶縁膜39を有している。層間絶縁膜39は、酸化シリコン膜や、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜を用いた多層構造で形成されている。
上記に説明した構造を有するMISFET100では、第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間の形状が、ゲート電極12等の上面側からシリコン基板10の表面に近くなるに伴い狭くなるようなL字状及び逆L字状の階段形状に形成されている。したがって、第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間に層間絶縁膜39が入りやすくなることから、素子としてのMISFET100の不良を引き起こすボイドやクラック等の発生を低減することができる。
なお、上記のMISFETの第1のサイドウォール15及び第2のサイドウォール25の形状は、ゲート電極12等の上面側からシリコン基板10の表面に近くなるに伴い狭くなるような凹曲面形状に形成されていてもよい。このような形状を有していても、上記の階段形状と同様の、第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間に層間絶縁膜39が入りやすくなるという効果が得られる。
次に、図1で示したMISFET100の製造方法について、図2及び図3の工程断面図を用いて説明する。
図2(a)は、ゲート電極まで形成されたシリコン基板10の模式断面図を示す。シリコン基板10内の表面の近傍には、エクステンション部16が形成されている。エクステンション部16は、p型のMISFET100を形成する場合には、B等のイオンが導入されることにより形成されており、n型のMISFET100を形成する場合にはP等のイオンが導入されることにより形成されている。
シリコン基板10の表面にはゲート絶縁膜11及びゲート絶縁膜21となる酸化シリコン膜31が形成されている。酸化シリコン膜31の上には、第1のゲート電極12及び第2のゲート電極22が、ポリシリコン膜を加工することにより形成されている。
図2(b)は、第1絶縁膜形成工程を示す。第1の絶縁膜は2層構造となっており、まず酸化シリコン膜32をシリコン基板10の全面にPECVD(Plasm Enhanced Chemical Vapor Deposition)法を用いて、約15nmの膜厚で形成する。次に、窒化シリコン膜33を、酸化シリコン膜32の上にPECVD法を用いて約30nmの膜厚で形成する。
なお、第1の絶縁膜は、窒化シリコン膜33等の単膜で形成することもできる。本実施形態で酸化シリコン膜32を形成するのは、窒化シリコン膜33内にあるイオンまたは原子等が、シリコン基板10に拡散することにより、MISFET100の電気的特性に悪影響を及ぼすのを未然に防止するためである。
図2(c)は、第2絶縁膜形成工程を示す。第2の絶縁膜としての酸化シリコン膜34を、窒化シリコン膜33の上にPECVD法を用いて約40nmの膜厚で形成する。
図3(a)は、絶縁膜除去工程を示す。酸化シリコン膜34まで形成されたシリコン基板10の表面全体をドライエッチング法を用いて、ゲート電極12等の表面及びシリコン基板10の表面まで、ゲート絶縁膜としての酸化シリコン膜31と、酸化シリコン膜32及び窒化シリコン膜33と、酸化シリコン膜34とを除去する。
第1サイドウォール形成工程で用いられるドライエッチングは、シリコン基板10に垂直な方向でのエッチング速度が速い異方性を有する条件で行う。したがって、第1のゲート側壁部12a及び第2のゲート側壁部22aのほぼ全面にサイドウォール35が形成される。
ここで、サイドウォール35における第1のゲート側壁部12a及び第2のゲート側壁部22aと接触し、かつ、第1の絶縁膜としての酸化シリコン膜32及び窒化シリコン膜33で形成されている部分を、第1のサイドウォール部36と定義する。また、第2の絶縁膜としての酸化シリコン膜34で形成されており、かつ、階段形状の第1のサイドウォール部36の側面部36a及び底面部36bと接触している扇形状の部分を第2のサイドウォール部37と定義する。
第1のサイドウォール部36は、L字形状または逆L字形状に形成される。したがって、第1のサイドウォールの側壁部15aは、シリコン基板10の表面に近づくに伴い、第1のゲート側壁部12aまたは第2のゲート側壁部22aとの距離が大きくなっている。
図3(b)は、第2絶縁膜除去工程を示す。第1サイドウォール形成工程で形成したサイドウォール35の第2の絶縁膜で形成されている第2のサイドウォール部37を除去する。第2のサイドウォール部37を除去する方法は、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜、及び酸化シリコン膜とシリコン基板とのエッチング選択比の高いドライエッチング条件を用いる。したがって、サイドウォール35は、第1のサイドウォール部36だけが残り、図1で説明した階段形状を有する第1のサイドウォール15及び第2のサイドウォール25(以下(サイドウォール15等」という。)が得られる。
図3(c)は、不純物導入工程を示す。不純物導入工程では、シリコン基板10に、p型のMISFET100を形成する場合にはB等のイオンを注入し、n型のMISFET100を形成する場合にはP等のイオンを注入し、シリコン基板10内にイオンを導入する。これにより、ソース部17とドレイン部18を形成する。このとき、シリコン基板10上にサイドウォール15等が形成されている部分には、当該サイドウォール15等がマスクの機能を果たすので、上記のイオンがシリコン基板10内に導入されない。したがって、サイドウォール15等が形成されているシリコン基板10内には、予め形成されていたエクステンション部16がそのまま存在することになる。
これにより、図1で説明したLDD構造が得られる。上記のLDD構造におけるエクステンション部16は、ソース部17とドレイン部18との間に生じる短チャネル効果を抑制するために形成されるものであり、MISFET100の電気的特性を左右する重要な因子である。したがって、サイドウォール15等の幅は、エクステンション部16を形成する距離により決定される。
図3(d)は、層間絶縁膜形成工程を示す。LDD構造まで形成されたMISFET100が形成されたシリコン基板10の表面全体に、PECVD法等を用いて層間絶縁膜39を約800〜1000nmの膜厚で形成する。層間絶縁膜39には、例えば、ボロンやリンが導入されている酸化シリコン膜や、層状構造の酸化シリコン膜と窒化シリコン膜が用いられる。これにより、図1に示したMISFET100が得られる。
層間絶縁膜39を形成する際、上記に説明した第1のサイドウォール15及び第2のサイドウォール25を有することにより、以下の効果が得られる。すなわち、MISFET100の所望の電気的特性を有するようにするため、エクステンション部16の形成領域を確保する。例えば、第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間隔を狭く形成する必要がある場合でも、ゲート電極12等の表面に近い第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間隔が、シリコン基板10の表面に近いところよりも大きいので、第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間に、層間絶縁膜39が入り込みやすくなる。層間絶縁膜39が第1のサイドウォール15と第2のサイドウォール25との間に入りやすくなることにより、MISFET100等の不良を引き起こすおそれのあるボイドやクラック等の発生を低減することができる。
また、従来の2層構造で形成していた場合、エクステンション部16を形成する領域に応じた膜厚で窒化シリコン膜を形成していた。窒化シリコン膜の方が、酸化シリコン膜よりも、バリア特性に優れているためである。しかし、特にPECVD法で形成されている窒化シリコン膜は、ストレスが強い膜であることから、シリコン基板等に応力が加わることにより、物理的には微小なクラック等が発生し、また、電気的にはリーク電流等の電気的な不良が発生するおそれが大きかった。
しかし、本実施形態における上記の第1のサイドウォール15等では、酸化シリコン膜32、窒化シリコン膜33及び酸化シリコン膜34の3層構造で形成しているので、窒化シリコン膜33の膜厚を小さくすることができる。したがって、上記のようなクラックやリーク電流等の不良が発生するおそれが小さくなる。
なお、本実施形態では、L字形状または逆L字形状を有するサイドウォールの構造の製造方法及び効果について述べてきたが、これだけに限らず、底面部15b(36b)や底面部25b(36b)を複数有するような階段形状で形成してもよい。例えば、上記の製造方法のように、3層以上の絶縁膜を形成した後、段階的に当該絶縁膜を除去することにより形成することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図4及び図5を用いて説明する。
図4(a)は、第1絶縁膜形成工程を示す。第1実施形態における図2(a)に図示したシリコン基板10に、第1の絶縁膜としての酸化シリコン膜41及び窒化シリコン膜42を形成する。本工程での形成方法等は、第1実施形態の第1絶縁膜形成工程と同様である。
本発明の第2実施形態を図4及び図5を用いて説明する。
図4(a)は、第1絶縁膜形成工程を示す。第1実施形態における図2(a)に図示したシリコン基板10に、第1の絶縁膜としての酸化シリコン膜41及び窒化シリコン膜42を形成する。本工程での形成方法等は、第1実施形態の第1絶縁膜形成工程と同様である。
図4(b)は、第1サイドウォール形成工程を示す。窒化シリコン膜42まで形成されたシリコン基板10の表面全体をドライエッチング法を用いて、ゲート電極12等の表面及びシリコン基板10の表面まで、ゲート絶縁膜としての酸化シリコン膜31と、酸化シリコン膜41及び窒化シリコン膜42とを除去する。ドライエッチングでは、第1実施形態の絶縁膜除去工程と同様、シリコン基板10に垂直な方向でのエッチング速度が速い異方性を有する条件で行う。これにより、第1のゲート側壁部12aに第1のサイドウォール43が形成され、同様に第2のゲート側壁部22aのほぼ全面に第1のサイドウォール47が形成される。第1のサイドウォール43及び47は、L字形状または逆L字形状の窒化シリコン膜49と扇形状の酸化シリコン膜50を有する。
図4(c)は、第2絶縁膜形成工程を示す。第1のサイドウォール43及び47が形成されたシリコン基板10の表面全体に、PECVD法を用いて酸化シリコン膜51を約40nmの膜厚で形成する。
図4(d)は、第2サイドウォール形成工程を示す。第1サイドウォール形成工程と同様に、異方性のドライエッチング条件でエッチング加工して第1のサイドウォールの側壁部43a及び47aに、第2の絶縁膜としての扇形状に形成された酸化シリコン膜53及び55を有する第2のサイドウォール52及び54を形成する。
図5(a)は、不純物導入工程を示す。不純物導入工程では、第1実施形態と同様に、シリコン基板10内にイオンを導入する。これにより、ソース部17とドレイン部18を形成する。第1実施形態と同様に、上記の第2のサイドウォール52及び54が有する面積がエクステンション部16を決定する。
図5(b)は、第2絶縁膜除去工程を示す。第2のサイドウォール52及び54を構成している酸化シリコン膜53及び55を第1実施形態と同様の方法で除去する。これにより、再び、第1のサイドウォール43及び47に戻す。これにより、第1のゲート電極12と第2のゲート電極22との間に形成されている第1のサイドウォール43と第1のサイドウォール47との間隔は、側壁部43aと側壁部47aとが有する距離となり、第1のゲート側壁部12aに形成された第2のサイドウォール52と、第2のゲート側壁部に形成された第2のサイドウォール54との間隔よりも大きくなる。
図5(c)は、層間絶縁膜形成工程を示す。層間絶縁膜形成工程は、第1実施形態とほぼ同様に層間絶縁膜39を形成する。
上記の工程を実施することにより、以下の効果が得られる。すなわち、第1のサイドウォール43及び47を形成し、次に、第2の絶縁膜としての酸化シリコン膜51を形成した後に、第2のサイドウォール52及び54を形成する。これにより、ソース部17及びドレイン部18を第2の絶縁膜が形成された分だけ離して形成し、所望のエクステンション部16を形成することができる。
また、第2絶縁膜除去工程により、ソース部17及びドレイン部18を形成した後に、酸化シリコン膜53及び55を除去することで、第1のゲート側壁部12aに形成された第2のサイドウォール52と、第2のゲート側壁部22aに形成された第2のサイドウォール54の間隔よりも大きい、第1のゲート側壁部12aに形成された第1のサイドウォール43と第2のゲート側壁部22aに形成された第1のサイドウォール47の間隔にすることができる。したがって、層間絶縁膜39を形成する際に、第1のサイドウォール43と第1のサイドウォール47との間に層間絶縁膜39が入りやすくなるので、素子の不良を引き起こすボイドの発生を低減することができる。
10…半導体基板としてのシリコン基板、11、21、31…ゲート絶縁膜、12…第1のゲート電極、12a…第1のゲート側壁部、13、23、45、49…第1の絶縁膜としての酸化シリコン膜、14、24、46、50…第1の絶縁膜としての窒化シリコン膜、15…第1のサイドウォール、15a…第1のサイドウォールの側壁部、15b…第1のサイドウォールの底面部、16…エクステンション部、17…ソース部、18…ドレイン部、22…第2のゲート電極、21a…第2のゲート側壁部、25…サイドウォール、25a…サイドウォールの側壁部、25b…サイドウォールの底面部、32、41…第1の絶縁膜としての酸化シリコン膜、33、42…第1の絶縁膜としての窒化シリコン膜、34、51、53…第2の絶縁膜としての酸化シリコン膜、35…サイドウォール、36…第1のサイドウォール部、37…第2のサイドウォール部、39…層間絶縁膜、43、47…第1のサイドウォール、52、54…第2のサイドウォール、100…半導体装置としての層間絶縁膜が形成されているMISFET。
Claims (7)
- 隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極とを有する半導体基板の全面に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜を加工して、前記第1のゲート電極のゲート側壁部に形成される第1のサイドウォールと、前記第2のゲート電極のゲート側壁部に形成される第2のサイドウォールとを形成し、前記第1のサイドウォールと前記第2のサイドウォールとの間の形状を、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成するサイドウォール形成工程と、
前記半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、
を有する半導体装置の製造方法。 - 隣り合う第1のゲート電極と第2のゲート電極とを有する半導体基板の全面に、第1の絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、
前記第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極のゲート側壁部と接触している前記第1の絶縁膜で形成された階段形状の第1のサイドウォール部であって、前記第1のサイドウォール部の側壁部と前記ゲート側壁部との距離が、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近づくに伴い大きくなっている前記第1のサイドウォール部と、階段形状の前記第1のサイドウォール部の前記側壁部と底面部と接触しており、かつ、前記第2の絶縁膜で形成された扇形状の第2のサイドウォール部とを有するように前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜を加工する絶縁膜加工工程と、
前記第2のサイドウォール部を形成している前記第2の絶縁膜を除去する第2絶縁膜除去工程と、
前記半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、
を有する半導体装置の製造方法。 - ゲート電極を有する半導体基板の全面に、第1の絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、
前記第1の絶縁膜を加工して、前記ゲート電極のゲート側壁部に第1のサイドウォールを形成する第1サイドウォール形成工程と、
前記第1のサイドウォールが形成された前記半導体基板の全面に、第2の絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程と、
前記第2の絶縁膜を加工して、前記第1のサイドウォールの側壁部に第2の絶縁膜を形成して第2のサイドウォールを形成する第2サイドウォール形成工程と、
前記半導体基板にソース部及びドレイン部を形成するために不純物を導入する不純物導入工程と、
前記第2のサイドウォールの前記第2の絶縁膜を除去する第2絶縁膜除去工程と、
前記半導体基板の全面に、層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、
を有する半導体装置の製造方法。 - 請求項2または3に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記第1の絶縁膜は2層構造を有する半導体装置の製造方法。 - 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記第1の絶縁膜は酸化シリコン膜の上に窒化シリコン膜が形成されている2層構造を有し、第2の絶縁膜は酸化シリコン膜である半導体装置の製造方法。 - 半導体基板の表面に形成されている第1のゲート電極と、
前記第1のゲート電極と隣り合う第2のゲート電極と、
前記第1のゲート電極のゲート側壁部に形成されている第1のサイドウォールと、
前記第2のゲート電極のゲート側壁部に形成されている第2のサイドウォールと、
を有する半導体装置であって、
前記第1のサイドウォールと前記第2のサイドウォールとの間の形状は、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような階段形状に形成されている半導体装置。 - 請求項6に記載の半導体装置であって、
前記第1のサイドウォールと前記第2のサイドウォールとの間の形状は、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極の表面から前記半導体基板の表面に近くなるに伴い狭くなるような凹曲面形状に形成されている半導体装置。
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JP2005117875A JP2006302928A (ja) | 2005-04-15 | 2005-04-15 | 半導体装置及びその製造方法 |
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