JP2006302719A - 反射膜を有する赤外線電球及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の反射膜付き赤外線電球は、石英ガラス或いは石英からなる物質或いは透明な材料からなる管の外側もしくは内側の少なくとも一部分に反射層を形成している。反射層は2つの層のアンダーコート層とオーバーコート層に挟まれているので、反射層の物質が高温で昇華するのが抑制され、長期間安定した反射性能を持つ照明器具及び反射膜付き赤外線電球を作製することができる。
【選択図】図3
Description
図10は特許文献1に示されているハロゲン電球の断面図である。図において、ガラスバルブ50には、赤外線を反射する第1の赤外線反射膜51が全面に形成されている。第1の赤外線反射膜51の上には第2の赤外線反射膜52が形成されている。第2の赤外線反射膜52にはフィラメント54から発する光を外に出すための取出し窓53が設けられている。
図11は特許文献2に示されている赤外線放射器の断面図である。図において、外管60の上半分の外周には、反射層61が形成されており、その反射層61を覆うように保護被膜62が形成されている。内部には螺旋巻きフィラメント63が設けられている。赤外線は矢印64で示す方向に出る。
比較的安価に反射層が作製できる転写印刷方式は、均一な厚みの膜を形成することができる。しかし転写印刷方式で形成した反射膜では、使用時間の経過とともに反射層を形成する物質が昇華し、これに伴って反射層が薄くなり反射性能が低下する。また反射層内で粒子が凝集して隠蔽性がなくなるなどの現象も生じる。さらに外管に直接反射層を形成するので、各々の熱膨張係数の差によってクラックが生じることもある。
本発明は、安定した反射性能を持つ反射膜付き赤外線電球及びその製造方法を提供することを目的とする。
この発明によれば、赤外線電球の管の外側又は内側に形成する反射層を、アンダーコート層とオーバーコート層で挟んで密閉し外気に触れないようにしている。これにより反射層を形成する物質が昇華し、反射層が薄くなるのを防ぐことができる。
本発明の赤外線電球の製造方法は、耐熱性を有する透明な材料で管を作る工程、前記管の外側及び内側の少なくとも一方の所定部分にアンダーコート層を形成する工程、前記アンダーコート層の上に反射層を形成する工程、及び前記反射層の上に前記反射層を密閉するようにオーバーコート層を形成する工程を有することを特徴とする。
《実施の形態1》
図において、石英ガラスの管2の中に、ヒーター材1が収納されている。ヒーター材1の両端にはそれぞれ端子3が設けられており、各端子3にはコイル状のリード線5が接続されている。コイル状リード線5は内部リード線4を経て、金属箔6の一端に接続されている。金属箔6の他端には外部リード線7が接続され管2の外部へ導出されている。管2は金属箔6を含む領域で密封されている。
図4は図3の赤外線電球の製造工程概要を示す分解斜視図である。図において、ヒーター材1を有する管2の約半周の表面にアンダーコート層12、反射層13、オーバーコート層14がこの順序で形成される。ヒーター材1の外部接続の工程及び管2の両端の封止工程については周知のものであるので説明を省略する。
このように本発明の実施の形態1の反射膜付き赤外線電球は、従来の反射膜付き赤外線電球よりはるかに耐久性に優れ、長時間使用しても良好な反射性能を示す。
図において、長尺の石英管を所定の長さに切断して管2を作り、内外を有機溶剤を用いて洗浄する。次に管2の外面の、アンダーコート層12を形成する領域以外の面に耐熱テープ等を張り付けてマスキングをする。アンダーコート層12は、ガラス質の材料で形成され、転写・印刷・ディップ・塗装・メッキ・CVD・PVD・焼付け等のいずれかの方法によって作製される。ガラス質の材料とは、透明或いは半透明のガラス、又はアルミナ等の焼き上がりが透明・半透明になる材料である。アンダーコート層12を形成した後マスキングをしたテープを取り外し、焼成炉に入れて例えば200〜600℃で仮焼成を行う。仮焼成後、700℃以上(好ましくは700〜1000℃)で本焼成を行う。管2とアンダーコート層12の熱膨張の差によって、アンダーコート層12にクラックが生じるのを防ぐため、アンダーコート層12の熱膨張係数は、管2と次に形成する反射層13のそれぞれの熱膨張係数の中間の値に選定されている。クラックを防ぐ他の方法としては、アンダーコート層12を複数の層で形成して、熱膨張係数の差を緩和して作製する方法もある。
《実施の形態2》
図8は実施の形態2の、図の紙面に垂直な方向に長い反射膜付き赤外線電球の紙面に平行な面の断面図である。図8において、管30は断面が楕円形の石英などの管である。管30の中には、楕円形の焦点の1つの位置にヒーター材31が設けられている。管30の外面には、アンダーコート層32、反射層33、オーバーコート層34が形成されている。本実施の形態2の反射膜付き赤外線電球が実施の形態1のものと異なる点は、管30の断面が楕円形であり、ヒーター材31の位置が管30の中心から離れた焦点の位置となっている点である。この構成により、実施の形態2の反射膜付き赤外線電球は図8に矢印35で示すように、図の右方向に向かう平行な放射を生じる。
《実施の形態3》
図9は、実施の形態3の反射膜付き赤外線電球の断面図である。図9において、石英ガラス等耐熱性を有するガラスを球状にした管球40は、ソケット41に取り付けられている。管球40内にフィラメント42が収納されている。管球40の外側面を取り囲むように、アンダーコート層43、反射層44及びオーバーコート層45が順次積層して形成されている。点灯時にフィラメント42から放射される光は、反射膜44により反射され、管球40の頂部40aから矢印46の方向に出る。反射膜44により反射されて矢印46の方向に出る光の強度は大幅に強くなる。
本発明の前記実施の形態1から3の反射膜付き赤外線電球は、例えば加湿器の加熱装置、電気調理器の加熱装置、エアコンの加熱装置、電気暖房機の加熱装置、空気清浄機の加熱装置、トナー定着用などOA機器用の加熱装置、サウナの加熱装置、給湯機の加熱装置、電気治療器の加熱装置、乾燥機の加熱装置等に利用できる。
更には従来の反射膜付き赤外線電球のように、時間経過に伴い反射膜の反射層が昇華により薄くなり著しく反射効率が低下するという欠点が無く、高い反射効率を長時間維持できる加熱装置が実現可能となる。その結果、長寿命で高性能な前記機器類を提供することが可能となる。
2、20、30 管
3 端子
4 内部リード線
5 コイル状リード線
6 箔
7 外部リード線
13、23、33、44 反射層
14、24、34、45 オーバーコート層
12、22、32、43 アンダーコート層
40 管球
41 ソケット
42、54 フィラメント
50 ガラスバルブ
51 赤外線反射膜
52 第2の赤外線反射膜層
53 光の取出し窓
60 外管
62 保護被膜
63 螺旋巻きフィラメント
64 光線放出軸線
Claims (15)
- 耐熱性を有する透明な材料からなる管の外側及び内側の少なくとも一方の所定部分に反射膜を形成した赤外線電球において、前記反射膜が、前記管に密着して形成されたアンダーコート層、前記アンダーコート層の上に形成された反射層、及び前記反射層を覆うように形成されたオーバーコート層を有することを特徴とする反射膜付き赤外線電球。
- 前記アンダーコート層、前記反射層、前記オーバーコート層を含む前記反射膜は少なくとも3層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射層は、Au、Ag、Pt、Rh、Pd、Os、Ru、Ir、Cu、Ni、Al、Cr及びこれらの合金、アルミナ、Ti化合物、Zr化合物、酸化スズ、ITO及びステンレス鋼の群から選択した少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射膜は焼付け温度500℃以上で焼き付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射膜が、前記管の外側に形成される場合のアンダーコート層、及び管の内側に形成される場合のオーバーコート層が、透明或いは半透明のガラス、又はアルミナ等の焼き上がりが透明・半透明になる材料から選択された少なくとも1種の材料で形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射膜が、前記管の外側に形成される場合のオーバーコート層、及び管の内側に形成される場合のアンダーコート層が、透明或いは半透明のガラス或いは不透明のガラス、アルミナ等の焼き上がりが透明・半透明になる材料、又はセラミックス或いは金属のような不透明な材料から選択された少なくとも1種の材料で形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射膜が前記管の外側に形成される場合のアンダーコート層の熱膨張係数を、前記管と反射層のそれぞれ熱膨張係数の中間の値とすることを特徴とする請求項5に記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射膜が前記管の内側に形成される場合のアンダーコート層の熱膨張係数を、前記管と反射層のそれぞれの熱膨張係数の中間の値とすることを特徴とする請求項6に記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記アンダーコート層が前記管と前記反射層との間に少なくとも1層形成されていることを特徴とする請求項1、2、5から8のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記オーバーコート層は少なくとも1層形成されていることを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記オーバーコート層は、前記アンダーコート層に接して前記反射層の全面を覆っていることを特徴とする請求項1、2、5から10、11のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 前記反射膜を形成する前記管は直管もしくは直管の一部に所定の曲部を有する曲管もしくは環状の管であることを特徴とする請求項1、5、6、7、8、9のいずれかに記載の反射膜付き赤外線電球。
- 耐熱性を有する透明な材料で管を作る工程、
前記管の外側及び内側の少なくとも一方の所定部分にアンダーコート層を形成する工程、
前記アンダーコート層の上に反射層を形成する工程、及び
前記反射層の上に前記反射層を密閉するようにオーバーコート層を形成する工程、
を有する赤外線電球の製造方法。 - 管の外側の少なくとも一部分に反射膜が形成された赤外線電球において、アンダーコート層、反射層、オーバーコート層は、転写、印刷、ディップ、塗装、メッキ、CVD、PVD、焼付けのいずれかの方法によって作製されることを特徴とする請求項13に記載の反射膜付き赤外線電球の製造方法。
- 前記アンダーコート層、反射層及びオーバーコート層において、2層もしくは3層が同時に作製されることを特徴とする請求項13又は14に記載の反射膜付き赤外線電球の製造方法。
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