JP2006300233A - 軸支持構造、ならびにベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的安価な内輪無しタイプのころ軸受64を用いて軸32を固定部材6に支持する構造において、軸32の組み込み時にころ64bの転動面に対する損傷を回避したうえで、組み込み作業を比較的簡単かつ円滑に行えるようにする。
【解決手段】ころ軸受64の抜け止め用のストッパプレート71の内周には、固定部材6にころ軸受64を組み込んでから、このころ軸受64の内径に軸32を組み込む際に、軸32をころ軸受64に対しラフに芯合わせするためのラフガイド面32aが設けられている。軸32の外周の端縁には、当該軸32の組み込み進展に伴いころ軸受64のころ64bそれぞれを径方向外向きに押して各ころ64bを外輪64aに内接させながら、当該軸32をころ軸受64に対し芯合わせするためのガイド面32aが設けられている。これにより、軸32の組み込み過程においてころ軸受64に対する軸32の芯合わせが二段階に分けて行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸支持構造、ならびにベルト式無段変速機に関する。
一般的に、回転軸の一端をケースなどの固定部材に回転自在に支持させる場合、回転軸とケースとの間にころ軸受を介装している(特許文献1参照。)。
前記ころ軸受の代わりに、深溝型の玉軸受としたものもある(特許文献2参照。)。これらの軸受は、いずれも、外輪と内輪と複数の転動体(ころまたは玉)と保持器とを備えた構成である。但し、保持器を用いない場合もある。
なお、特許文献1に係る従来例では、回転軸をケースに支持させるにあたって、まず、回転軸の一端にころ軸受の内輪のみを外嵌装着する一方で、外輪に複数のころおよび保持器を組み込んでなる未完成組立体をケースに装着しておき、この未完成組立体における各ころの内径側に、前記内輪を装着してある回転軸を組み込むようにしている。
この回転軸の組み込み過程では、前記各ころが径方向にがたつくようになっているために、未完成組立体に回転軸を組み込む際に、内輪の一端角部が前記ころに干渉しやすくなってしまう等、スムーズに挿入できないことがある。
そこで、回転軸の一端に螺合装着される内輪抜け止め用のナットの外周面を、回転軸の一端から離れる向きに漸次拡径するテーパ形状に形成することにより、内輪付の回転軸を未完成組立体の内部に組み込む際のガイド面としている。
ところで、前記ころ軸受を内輪無しタイプの安価なものとし、回転軸をころ軸受の内輪として利用したものがある(特許文献3参照。)。この種のころ軸受には、保持器を用いて複数のころの径方向内向きへの脱落を防止するタイプと、保持器を用いずに外輪の内周に複数のころをキーストン効果で保持させるタイプとがある。
特開2001−165256号公報 特開2000−220710号公報 特開2004−360736号公報
上記特許文献1に係る従来例では、内輪付のころ軸受を使用しているうえ、回転軸の組み込みをスムーズとするために特殊な形状のナットを用いる必要がある等、コスト増を余儀なくされている。しかも、ナットの外周テーパ面の最大径部から内輪の外周面までに若干の段差があるために、回転軸に外嵌装着した内輪ところ軸受との芯合わせが最終段階で引っ掛かり気味となりやすいと言える。
上記特許文献3に係る従来例では、比較的安価な内輪無しタイプのころ軸受を用いているものの、回転軸の組み込み作業をスムーズに行うには回転軸の一端(組み込み方向先端)に、当該回転軸をころ軸受に芯合わせするためのテーパ状ガイド面を設ける必要がある。
このテーパ状ガイド面の傾斜角度は、通常、芯合わせ時に回転軸がころに干渉してころの転動面を損傷しにくくするように例えば20〜30度と緩く設定するので、回転軸とこ
ろ軸受との芯ずれに関する経験上の最大値を考慮して、テーパ状ガイド面の軸方向長さを比較的長くせざるをえない。そのため、回転軸の全長が長くなってしまい、その材料コストおよび加工コストが嵩むうえ、この回転軸の使用対象となる装置全体の外形サイズが大型化している。
本発明は、比較的安価な内輪無しタイプのころ軸受を用いて軸を固定部材に支持する構造において、軸の組み込み時にころの転動面に対する損傷を回避したうえで、組み込み作業を比較的簡単かつ円滑に行えるようにすることを目的としている。
本発明は、固定部材にラジアルタイプのころ軸受を介して軸の一端を支持し、前記固定部材に前記ころ軸受を軸方向へ抜け止めするストッパプレートを取り付けた構造であって、前記ころ軸受は、前記軸を内輪部材とする内輪無しタイプとされ、前記ストッパプレートの内周には、前記固定部材に前記ころ軸受を組み込んでから、このころ軸受の内径に前記軸を組み込む際に、前記軸をころ軸受に対しラフに芯合わせするためのラフガイド面が設けられ、前記軸の外周の端縁には、当該軸の組み込み進展に伴い前記ころ軸受のころそれぞれを径方向外向きに押して各ころを外輪に内接させながら、当該軸を前記ころ軸受に対し芯合わせするためのガイド面が設けられていることを特徴としている。
この構成によれば、軸の組み込み過程においてころ軸受に対する軸の芯合わせを二つのガイド部分で二段階に分けて行うことができる。これにより、ころ軸受のころの転動面に対し軸の一端側角部を干渉しにくくできて、簡単かつ迅速に作業を進めることが可能になる。
しかも、軸の一端側に設けるガイド面により芯合わせする際の径方向変位量を、一つのガイド面で芯合わせする従来例に比べて小さくすることが可能になるから、前記軸のガイド面の軸方向長さを可及的に短くすることが可能になり、その分、軸の全長を短くして製造コストを低減することが可能になる。
上記軸支持構造において、前記ころ軸受は、軸方向両端に径方向内向きの鍔を有する外輪と、この外輪の内周に配置される複数のころと、各ころをその径方向内向きへの脱落を防止するよう保持する保持器とを有する構成とすることができる。
この構成によれば、ころ軸受が非分離であるから、軸を組み込むまでの間、ころ軸受を取り扱いやすくなり、軸の組み込み作業が簡単に行えるようになる。
上記軸支持構造において、前記保持器の軸方向両端は、前記外輪の両鍔の内周で案内されるようになっていて、前記ストッパプレートは、円環状に形成されているとともに、その内径部分が前記保持器との干渉を避けるよう軸の組み込み方向上流側へ張り出す段付き形状とされたものとすることができる。
そもそも、上記ストッパプレートを軸の組み込み時の第1段階芯合わせに利用するためには、ストッパプレートの内径を保持器の外径よりも小さくする必要があってストッパプレートが保持器に干渉するおそれがあるが、上記構成によれば、このような干渉を避けることができて、フリクション低減に貢献できる。
上記軸支持構造において、前記ラフガイド面は、前記軸の組み込み方向先端側から当該軸の組み込み方向後端側へ向けて漸次拡径するテーパ形状とすることができ、また、前記ガイド面は、前記軸の端縁へ向けて漸次縮径するテーパ形状とすることができる。
この構成によれば、ラフガイド面やガイド面の加工が容易で製造コストの低減が可能となり、また、芯合わせ時の軸の変位を円滑に行うことが可能になる。
また、本発明は、プライマリプーリが設けられかつエンジンの回転動力が入力されるプライマリ軸と、セカンダリプーリが設けられかつ前記プライマリ軸と平行に配置されるよう一端がころ軸受を介してケースに支持されるセカンダリ軸と、前記プライマリプーリとセカンダリプーリとに掛け渡されたベルトと、前記両プーリに対する前記ベルトの巻き掛け径を制御する駆動手段とを有するベルト式無段変速機であって、前記セカンダリ軸の一端の支持構造が、上述した軸支持構造とされていることを特徴としている。
この構成によれば、セカンダリ軸の組み込み作業が簡単に行えるようになり、また、セカンダリ軸の全長を短くできることによって無段変速機全体の軸方向サイズをコンパクト化するうえで有利となる。
本発明によれば、比較的安価な内輪無しタイプのころ軸受を用いて軸を固定部材に支持する構造において、軸の組み込み時にころに対する損傷を回避したうえで、組み込み作業を比較的簡単かつ円滑に行うことが可能になる。
以下、本発明の一実施形態を図1から図6に示して説明する。この実施形態では、本発明に係る軸支持構造を、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両に用いるベルト式無段変速機に適用した例を挙げる。
そこで、本発明の特徴構成の説明に先立ち、FF車両のパワートレーン系を図2に示して説明する。
図2に示すように、エンジン1のクランクシャフト1aの回転動力は動力伝達系2を介して車輪3に伝達される。エンジン1および動力伝達系2は、エンジン制御装置(ECU)4により制御される。
動力伝達系2は、クラッチとしてのトルクコンバータ10、前後進切り替え機構20、ベルト式無段変速機30、最終減速機40、差動装置50を有しており、これらの構成は基本的に例えば特開2004−360736号公報に示された構成と同様であるので、以下で簡単に説明する。
トルクコンバータ10は、ポンプインペラ13aとタービンラン13bとの回転速度差が大きい時にトルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると、流体継手として機能する。
このトルクコンバータ10の動作としては、エンジン1のクランクシャフト1aの回転に伴い、ドライブプレート11およびフロントカバー12を介してポンプインペラ13aが回転し、オイルポンプ14から供給される作動液の流れによりタービンランナ13bが引きずられるようにして回転し始める。ポンプインペラ13aとタービンランナ13bとの回転速度差が大きい時に、ステータ13cが作動液の流れをポンプインペラ13aの回転を助ける方向に変換する。
そして、車両の発進後、車速が所定速度に達すると、ロックアップクラッチ15が作動され、エンジン1からフロントカバー12に伝えられた動力が入力シャフト16に機械的かつ直接に伝達されるようになる。また、フロントカバー12から入力シャフト16に伝
達されるトルクの変動は、ダンパ機構17によって吸収される。
前後進切り替え機構20は、ダブルピニオン形式の遊星歯車機構21と、フォワードクラッチ22と、リバースブレーキ23とを有している。
遊星歯車機構21のサンギヤ21aが入力シャフト16に、また、遊星歯車機構21のキャリア21bがベルト式無段変速機30のプライマリ軸31にそれぞれ連結されており、フォワードクラッチ22およびリバースブレーキ23を制御することにより動力伝達経路を変更して前進回転動力(正回転方向)や後進回転動力(逆回転方向)に切り替える。
ベルト式無段変速機30は、プライマリ軸31のプライマリプーリ34とセカンダリ軸32のセカンダリプーリ35とにベルト33を巻き掛け、プライマリプーリ34およびセカンダリプーリ35のV溝幅を油圧アクチュエータ(駆動手段)36,37で調整することにより、ベルト33の巻き掛け径を変えて無段変速機30による変速比を制御する構成である。
プライマリ軸31は、トルクコンバータ10の入力シャフト16と略同軸となるように転がり軸受61,62を介してフロントケース5およびリヤケース6に支持されている。一方のセカンダリ軸32は、プライマリ軸31と平行となるように転がり軸受63,64を介してフロントケース5およびリヤケース6に支持されている。
プライマリプーリ34は、プライマリ軸31の外周に一体に形成される固定シーブ34aと、プライマリ軸31の外周に軸方向変位可能に装着される可動シーブ34bとからなり、可動シーブ34bを油圧アクチュエータ36で駆動することにより両シーブ34a,34b間のV溝幅が変更される。
一方のセカンダリプーリ35は、セカンダリ軸32の外周に一体に形成される固定シーブ35aと、セカンダリ軸32の外周に軸方向変位可能に装着される可動シーブ35bとからなり、可動シーブ35bを油圧アクチュエータ37で駆動することにより両シーブ35a,35b間のV溝幅が変更される。
なお、セカンダリプーリ35の側方には、パーキングギヤ38が設けられている。
最終減速機40は、互いに噛合する二つのカウンタドリブンギヤ41,42と、ファイナルドライブギヤ43とを有している。
第1のカウンタドリブンギヤ41は、ベルト式無段変速機30のセカンダリ軸32と連結されるシャフト44に固定されている。
第2のカウンタドリブンギヤ42およびファイナルドライブギヤ43は、セカンダリ軸32と略平行に配置されたインターミディエートシャフト45にそれぞれ軸方向に離隔して固定されている。
なお、シャフト44は、転がり軸受65,66を介して、また、インターミディエートシャフト45は、転がり軸受67,68を介して支持されている。
差動装置50は、最終減速機40から受ける回転動力を左右一対のアクスルシャフト51,52に連結される車輪3に適宜の比率で分配して伝達するものであり、デフケース53内に配置されている。
次に、本発明の特徴構成について、図1、図3〜図6に基づいて詳細に説明する。
図1には、図2に示したベルト式無段変速機30におけるセカンダリ軸32のリヤケース(固定部材)6に対する支持構造を拡大して示している。
図1に示すように、セカンダリ軸32において外端側(リヤケース6寄り)の転がり軸受64について、内輪無しタイプのころ軸受としている。
具体的に、外端側の転がり軸受64は、軸方向両端に径方向内向きの鍔を有する外輪64aと、この外輪64aの内周に配置される複数のころ64bと、各ころ64bをその径方向内向きへの脱落を防止するよう保持する保持器64cとを有している。
なお、各ころ64bを非脱落とするために、図3に示すように、保持器64cの肉厚方向中心位置における直径を、各ころ64bの中心を結ぶ円の直径(PCD)よりも小さくしている。ただし、各ころ64bは、保持器64cのポケット内で所定の遊びを持つように収納配置されているので、径方向や周方向に若干がたつくようになっている。
この外端側の転がり軸受64は、リヤケース6に設けられている凹部6a内に嵌入されており、このリヤケース6における凹部6aの開口側には、外端側の転がり軸受64を抜け止めするためのストッパプレート71がボルト(符号省略)により取り付けられている。
なお、転がり軸受64の外輪64aは、この実施形態において、リヤケース6の凹部6aに嵌入することによって十分な強度を持つようになるから、図示しているように薄肉鋼板のプレス成形品とすることにより、製造コストの低減ならびに軽量化が図られている。この外輪64aは、当然ながら、一般的な厚肉の切削品であってもよい。
ストッパプレート71は、円環状に形成されているとともに、その外周の円周数ヶ所には径方向外向きに突出する取付片71a・・・が設けられている。このストッパプレート71をリヤケース6に取り付けた状態では、ストッパプレート71の内孔の中心とリヤケース6の凹部6aの中心とが略同軸となるように設定されている。
このストッパプレート71の内径寸法は、保持器64cの肉厚方向中心での直径寸法より小さく設定されることによって、保持器64cの軸方向への飛び出しを防止するようにしている。但し、ストッパプレート71の内径部分は、保持器64cとの干渉を避けるように、セカンダリ軸32の組み込み方向上流側へ張り出されており、この張り出し部71bによってストッパプレート71の内径側と外径側とが軸方向に段付き形状となっている。
また、ストッパプレート71の内径寸法は、セカンダリ軸32の外周面に対して非接触となるように僅かな隙間を持つように設定されている。
そして、ストッパプレート71の内周面には、リヤケース6に転がり軸受64を組み込んでから、この転がり軸受64の内径にセカンダリ軸32を組み込む際に、セカンダリ軸32を転がり軸受64に対しラフに芯合わせするためのラフガイド面72が設けられている。
このラフガイド面72は、セカンダリ軸32の組み込み方向先端側つまりリヤケース6側(外端側)からセカンダリ軸32の組み込み方向後端側つまりセカンダリプーリ35側(内端側)へ向けて漸次拡径するテーパ形状とされている。
なお、このラフガイド面72は、ストッパプレート71の外端面から若干中心寄りへ入り込んだ位置から始まっており、そのために、ストッパプレート71の外端側には、僅かな円筒面が残っている。また、ラフガイド面72の大径側角部および小径側角部は、丸く面取りしてもよい。
そして、セカンダリ軸32の外周の端縁には、転がり軸受64の内径にセカンダリ軸32を組み込む際に、セカンダリ軸32の組み込み進展に伴い転がり軸受64のころ64bそれぞれを径方向外向きに押して各ころ64bを外輪64aに内接させながら、セカンダリ軸32を転がり軸受64に対し芯合わせするためのガイド面32aが設けられている。
このガイド面32aは、セカンダリ軸32の端縁へ向けて漸次縮径するテーパ形状とされている。なお、このガイド面の傾斜角度は、従来一般的な場合と同様、芯合わせ時にセカンダリ軸32がころ64bに干渉してころ64bの転動面を損傷しにくくするように例えば20〜30度と緩く設定されている。また、ガイド面32aの大径側角部および小径側角部は、丸く面取りしてもよい。
このような構成であれば、要するに、ベルト式無段変速機30を組み立てるにあたって、リヤケース6の凹部6a内に転がり軸受64を組み込むとともに、この転がり軸受64に対しセカンダリ軸32を組み込む際に、転がり軸受64に対するセカンダリ軸32の芯合わせを二段階に分けて行うことができる。
具体的に、上記セカンダリ軸32の組み込み時の様子について、図4から図6を参照して説明する。
まず、図4に示すように、転がり軸受64をリヤケース6の凹部6a内に嵌入し、ストッパプレート71をリヤケース6に取り付ける。この状態では、転がり軸受64の各ころ64bが径方向ならびに軸方向に動きうるので、各ころ64bの姿勢は、例えば図4および図5に示すようにそれぞれ所定角度α傾いて不揃いになりやすい。
ここで、セカンダリ軸32の一端を、ストッパプレート71の内孔に挿入するのであるが、このとき、例えば図5に示すように、セカンダリ軸32の中心軸線Sがストッパプレート71の中心軸線Oに対し径方向のずれΔh1が存在している場合、セカンダリ軸32の端縁角部あるいはガイド面32aがストッパプレート71のラフガイド面72に当接することになる。
このようになると、セカンダリ軸32の組み込み進展に伴い、ラフガイド面72の調心作用でもってセカンダリ軸32が径方向(図5矢印X参照)に徐々に変位させられることになって、前記径方向ずれΔh1が徐々に小さくなり、最終的には、セカンダリ軸32がストッパプレート71の内孔に挿入されることになる。
引き続き、セカンダリ軸32の挿入を進める。このとき、例えば図6に示すように、セカンダリ軸32の中心軸線Sが転がり軸受64の中心軸線Pに対し径方向のずれΔh2が存在していたり、あるいは各ころ64bの姿勢が図5および図6に示すようにそれぞれ所定角度α傾いて不揃いになっていたりしている場合、図6に示すように、セカンダリ軸32の端縁角部あるいはガイド面32aが、転がり軸受64の各ころ64b群の一方軸端角部に当接することになる。
このようになると、セカンダリ軸32の組み込み進展に伴い、セカンダリ軸32のガイド面32aの調心作用でもってセカンダリ軸32自身が径方向(図6矢印X参照)に徐々
に変位させられることになって、前記径方向ずれΔh2を徐々に小さくしつつ、ころ64bそれぞれを径方向外向きに押して各ころ64bを外輪64aに内接させるようにして、セカンダリ軸32が転がり軸受64の内側に入り込むことになる。
以上説明したようなセカンダリ軸32の支持構造では、ベルト式無段変速機30の組み立てにあたって、リヤケース6の凹部6aに嵌入固定した転がり軸受64に、セカンダリ軸32を組み込む際に、セカンダリ軸32を2段階に分けて芯合わせすることができる。
これにより、転がり軸受64のころ64bの転動面に対するセカンダリ軸32の一端角部の干渉を避けながらも、簡単かつ迅速に作業を進めることが可能になる。
しかも、セカンダリ軸32の一端側に設けるガイド面32aにより芯合わせする際の径方向変位量を、一つのガイド面で芯合わせする従来例に比べて小さくすることが可能になるから、セカンダリ軸32のガイド面32aの軸方向長さを可及的に短くすることが可能になり、その分、セカンダリ軸32の全長を短くして製造コストを低減することが可能になる。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。
(1)上記実施形態では、FF車両用のベルト式無段変速機30の軸支持構造を例に挙げたが、例えばFR(フロントエンジン・リアドライブ)車両用のベルト式無段変速機の軸支持構造にも適用できる。これらの無段変速機において本発明の特徴構成と無関係の細部の構成については特に限定されず、どのような構成を採用したものであってもよい。さらには、本発明に係る軸支持構造は、例えば工作機械、プリンタや複写機の送り装置等のように、あらゆる機器に備える回転軸の支持構造のすべてに適用することができる。
(2)上記実施形態では、ラフガイド面72およびガイド面32aは、テーパ状に限らず、若干の丸みを帯びた形状の傾斜面であってもかまわないし、さらに、段階的に傾斜する多段テーパ面でもかまわない。
(3)図7および図8に示すように、セカンダリ軸32の外端側を支持するための外端側の転がり軸受64については、保持器64cを無くした構成であってもよい。このタイプの転がり軸受64では、各ころ64bがキーストン効果により径方向内向きに脱落しないようになっている。この場合も、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
本発明に係る軸支持構造の一実施形態で、図2の一部を拡大して示す断面図であり、上半分にはセカンダリプーリに対するベルト巻き掛け径を小さくした状態、下半分にはセカンダリ軸に対するベルト巻き掛け径を大きくした状態を示している。 図1の軸支持構造の適用対象となるベルト式無段変速機を模式的に示す概略構成図である。 図1の(3)−(3)線断面の矢視図である。 図3においてセカンダリ軸を組み込む前の転がり軸受の状態を示す側面図である。 図4の状態からセカンダリ軸を組み込むときの様子を示す動作説明図である。 図5の続きを示す動作説明図である。 本発明に係る軸支持構造の他の実施形態で、図1に対応する図である。 図7の(8)−(8)線断面の矢視図である。
符号の説明
6 リヤケース
6a リヤケースの軸受配置用の凹部
30 ベルト式無段変速機
32 セカンダリ軸
32a セカンダリ軸のガイド面
64 セカンダリ軸支持用の転がり軸受(ころ軸受)
64a 外輪
64b ころ
64c 保持器
71 ストッパプレート
72 ストッパプレートのラフガイド面

Claims (6)

  1. 固定部材にラジアルタイプのころ軸受を介して軸の一端を支持し、前記固定部材に前記ころ軸受を軸方向へ抜け止めするストッパプレートを取り付けた構造であって、
    前記ころ軸受は、前記軸を内輪部材とする内輪無しタイプとされ、
    前記ストッパプレートの内周には、前記固定部材に前記ころ軸受を組み込んでから、このころ軸受の内径に前記軸を組み込む際に、前記軸をころ軸受に対しラフに芯合わせするためのラフガイド面が設けられ、
    前記軸の外周の端縁には、当該軸の組み込み進展に伴い前記ころ軸受のころそれぞれを径方向外向きに押して各ころを外輪に内接させながら、当該軸を前記ころ軸受に対し芯合わせするためのガイド面が設けられていることを特徴とする軸支持構造。
  2. 前記ころ軸受は、軸方向両端に径方向内向きの鍔を有する外輪と、この外輪の内周に配置される複数のころと、各ころをその径方向内向きへの脱落を防止するよう保持する保持器とを有することを特徴とする請求項1に記載の軸支持構造。
  3. 前記保持器の軸方向両端は、前記外輪の両鍔の内周で案内されるようになっていて、前記ストッパプレートは、円環状に形成されているとともに、その内径部分が前記保持器との干渉を避けるよう軸の組み込み方向上流側へ張り出す段付き形状とされていることを特徴とする請求項2に記載の軸支持構造。
  4. 前記ラフガイド面は、前記軸の組み込み方向先端側から当該軸の組み込み方向後端側へ向けて漸次拡径するテーパ形状とされていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の軸支持構造。
  5. 前記ガイド面は、前記軸の端縁へ向けて漸次縮径するテーパ形状とされていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の軸支持構造。
  6. プライマリプーリが設けられかつエンジンの回転動力が入力されるプライマリ軸と、セカンダリプーリが設けられかつ前記プライマリ軸と平行に配置されるよう一端がころ軸受を介してケースに支持されるセカンダリ軸と、前記プライマリプーリとセカンダリプーリとに掛け渡されたベルトと、前記両プーリに対する前記ベルトの巻き掛け径を制御する駆動手段とを有するベルト式無段変速機であって、
    前記セカンダリ軸の一端の支持構造が、請求項1から5のいずれかに記載の軸支持構造とされていることを特徴とするベルト式無段変速機。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113635A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Daihatsu Motor Co Ltd ベルト式無段変速機
JP2009019643A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Advics:Kk リングモールド型ブーツおよびその製造方法
CN110043622A (zh) * 2018-01-17 2019-07-23 舍弗勒技术股份两合公司 用于可枢转地容纳减振设备的枢转元件

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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