JP2006299989A - 水素エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮漏れに起因する早期着火を防止する。
【解決手段】水素を燃料とするエンジン1を始動するために作動されるスタータモータ47の消費電流を検出することにより圧縮圧力が検出されて,検出された圧縮圧力が工場出荷時における初期時の圧縮圧力よりも低下しているときに,ガスシール8,9が摩耗して圧縮漏れが生じていると判断される。圧縮漏れが生じているときは,例えば空燃比のリーン化,点火時期の遅角,EGR量の増大等の早期着火抑制の制御が実行される。早期着火抑制の制御は高負荷時のみに行ってもよく,圧縮漏れの度合いに応じて早期着火抑制の制御の度合いを変更することもできる。
【選択図】 図10

Description

本発明は気筒内に供給された水素燃料を点火プラグにより着火させるようにした水素エンジンの制御装置に関するものである。
水素エンジンでは,気筒内に供給された水素燃料を点火プラグにより着火させるようになっており,特許文献1に示すように,水素燃料を気筒内に直接噴射することも一般に行われている。
特開平7−197822号公報
ところで,水素燃料は着火性が極めて良好であり,このため,所望の点火時期前に着火されてしまう早期着火の現象が,ガソリンを燃料とするエンジンに比して生じ易いものとなる。とりわけ,エンジンの経年変化によってガスシールが摩耗して圧縮漏れが生じると,高温,高圧の既燃ガスの影響を受けて,早期着火が生じやすいものとなる。すなわち,ロータリピストンエンジンにあっては,アペックスシール等の摩耗によって,圧縮行程にある所定の作動室に対して,爆発行程あるいは排気行程にある隣の作動室から高温,高圧の既燃ガスが漏れ出て,上記所定の作動室内に供給されている水素燃料が早期着火されてしまう可能性が高くなる。また,往復動型エンジンにあっては,ピストンリングのうちガスリングが経年変化によって摩耗すると,排気行程において既燃ガスを十分に排気することが不可能となって,気筒内に排気しきれなかった高温の既燃ガスが多量に残留することとなり,この残留既燃ガスによって,気筒内に供給される水素燃料が早期着火されてしまう可能性が高くなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、早期着火を未然に防止できるようにした水素エンジンの制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
気筒内に供給された水素燃料を点火プラグにより着火させるようにした水素エンジンの制御装置において,
エンジンの圧縮漏れを検出する漏れ検出手段と,
前記漏れ検出手段により圧縮漏れが検出されたとき,気筒内での水素燃料の着火性に関連するパラメータを補正して,圧縮漏れに起因する早期着火を抑制する早期着火抑制手段と,
を備えているようにしてある。上記解決手法によれば,圧縮漏れが検出されたときは,水素燃料の着火性に関連するパラメータを早期着火を抑制する方向に補正するので,早期着火を未然に防止することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち,
前記早期着火抑制手段は,エンジンの高負荷時のみ作動される,ようにすることができる(請求項2対応)。この場合,特に早期着火を生じ易い高負荷時のみ早期着火の抑制の制御を行うことにより,高負荷時での早期着火を未然に防止しつつ,低負荷時では早期着火を抑制する補正を行わないことにより,低負荷時でのエンジンの良好な運転性確保等の上で好ましいものとなる。
前記早期着火抑制手段は,圧縮漏れの度合いが大きいときは圧縮漏れの度合いが小さいときに比して前記パラメータの補正量を大きくする,ようにすることができる(請求項3対応)。この場合,圧縮漏れの度合いに応じた適切な補正量として,早期着火を未然に防止しつつ,早期着火抑制の補正を過大に行わないようにして,エンジンの良好な運転性を確保する等の上でも好ましいものとなる。
前記圧縮漏れ検出手段は,エンジンクランキング時のスタータモータの消費電流に基づいて圧縮漏れを検出する,ようにすることができる(請求項4対応)。この場合,エンジンに付設されているスタータモータの消費電流をみることにより,圧縮漏れが生じているか否かは勿論のこと圧縮漏れの度合いをも,簡単かつ精度よく検出することができる。
前記圧縮漏れ検出手段は,エンジンクランキング時の気筒内圧力に基づいて圧縮漏れを検出する,ようにすることができる(請求項5対応)。この場合,圧縮漏れに直接関連した気筒内圧力によって,圧縮漏れが生じているか否かは勿論のこと圧縮漏れの度合いをも,極めて精度よく検出することができる。
前記早期着火抑制手段は,空燃比のリーン化,点火時期の遅角およびEGR量増大のうち少なくとも1つを行うことにより早期着火を抑制する,ようにすることができる(請求項6対応)。この場合,早期着火抑制を,特別な装置や特別な制御手法を別途用いることなく,空燃比のリーン化補正,点火時期の遅角補正,EGR量の増大補正というエンジン制御において一般的に行われている補正を有効に利用して簡単に行うことができる。
エンジンがロータリピストンエンジンとされている,ようにすることができる(請求項7対応)。この場合,水素エンジンとして大いに期待されているロータリピストンエンジンにおいて,早期着火を未然に防止して,水素エンジンを広く普及させる上で好ましいものとなる。
本発明によれば,早期着火を未然に防止することができる。
図1は,ハイブリッド車の駆動系統を示すもので,1はエンジン(エンジン本体)であり,このエンジン1は,実施形態では,後述するように水素燃料とガソリンとを選択的に使用するバンケル式のロータリピストンエンジンとされている。エンジン1の出力(発生トルク)は,トルクコンバータ31,クラッチ32,変速機構33を経て出力ギア34に伝達され,この出力ギア34から,中間ギア35,36,デファレンシャルギア37を経て駆動輪としての左右の前輪38に伝達される。上記変速機構33は,多段変速歯車機構あるいは無段変速機構によって構成される。
車両の駆動源として,エンジン1の他に走行用モータ41が設けられ,この走行用モータ41の出力は,ギア42,中間ギア43を介して,前記出力ギア34に伝達される。この走行用モータ41は,バッテリ44から,インバータ45を経て駆動電力が供給される。また,走行用モータ41は,車両の制動時に回生制動を行って発電するようになっており,走行用モータ41での発電電力は,インバータ45を介してバッテリ44に充電される。
エンジン1(の出力軸)が,ベルト46を介してスタータモータ47と連結されている。スタータモータ47は,バッテリ44からインバータ45を介して駆動電力が供給されて,停止状態にあるエンジン1を駆動する(クランキング)と共に,エンジン1の始動後は発電機として機能されて,このスタータモータ47での発電電力がインバータ45を介してバッテリ44に充電される。
上述のようなエンジン1と走行用モータ41とを有するハイブリッド車にあっては,あらかじめ設定された運転領域に応じて,例えばエンジン1のみの駆動,走行用モータ41のみの駆動,エンジン1と走行用モータ41との両方による駆動態様が適宜選択的に使い分けられる。
次に,図2を参照しつつ,エンジン1について説明する。ロータリピストン式とされたエンジン1は,ロータハウジングH1とサイドハウジングH2とを組み合わせせることによりその外殻が構成されて,その内部にロータRが収納されている。ロータRの周囲には,3つの作動室E1〜E3が画成されている。各作動室E1〜E3は,偏心軸CのまわりにおけるロータRの回転により拡大,収縮を繰り返して,吸気行程,圧縮行程,膨張行程,排気行程からなる一連の行程が完了される。各作動室E1〜E3は,ロータRの頂部に設けたアペックスシール8やロータRの側壁に設けたサイドシール9によって気密に画成され,このシール8,9が経年変化によって摩耗することにより,作動室E1〜E3間に漏れが生じることなる。
図1中,I1〜I3は燃料噴射弁であり,燃料噴射弁I1は,気筒内(図2では作動室E1)に直接燃料を噴射するようにロータハウジングH1に装備されている。また,第2燃料噴射弁I2は,吸気ポート2aに連なる吸気通路2に設けられ,第3燃料噴射弁I3は,第2燃料噴射弁I2の上流側において吸気通路2に設けられている。第1燃料噴射弁I1と第3燃料噴射弁I3とは,それぞれ水素(気体水素)を噴射するものであり,第2燃料噴射弁I2はガソリンを噴射するものとなっている。なお,図1中,3は排気ポート3aに連なる排気通路であり,7は点火プラグである。
水素燃料を用いるかガソリンを用いるかは,例えば運転者のマニュアル操作によって選択的に切換えられるが,水素を燃料としてエンジン1を運転する場合における2つの燃料噴射弁I1とI3との燃料噴射態様は,例えば図3に示すように設定される。すなわち,低回転域(例えば800〜2500rpm)では,直噴式の燃料噴射弁I1からのみの水素燃料噴射とされ,その噴射タイミングは,吸気ポート2aが閉じられた後の圧縮行程中とされる。中回転域(例えば2500〜5000rpm)では,直噴式の燃料噴射弁I1からのみの水素燃料噴射とされ,その噴射タイミングは,吸気行程の早い時期とされる。さらに,高回転域(例えば5000〜7000rpm程度)では,直噴式の燃料噴射弁I1からの水素燃料噴射と,第3燃料噴射弁I3からの水素燃料噴射(予混合噴射)とが行われる。この場合,第1燃料噴射弁I1からは,全噴射燃料量の20%程度の燃料量が圧縮行程の早い時期に噴射され,第3燃料噴射弁I3からは,全噴射燃料量の80%程度の燃料量が吸気行程の早い時期に噴射される。
図4は,各燃料噴射弁I1〜I3に対する燃料供給系統例を示す。この図4において,10は水素燃料を貯溜した燃料タンクであり,例えば数百気圧という高圧の水素燃料が貯溜されている。この燃料タンク10から伸びる水素燃料用の燃料系路11が,途中で2本に分岐されて,一方の分岐系路11aが第1燃料噴射弁I1に接続され,他方の分岐系路11bが第3燃料噴射弁I3に接続されている。分岐系路11a,11bには,電磁式の遮断弁15あるいは16が接続されている。第1燃料噴射弁からのみ燃料噴射を行うタイミングでは遮断弁16が閉じられ,第3燃料噴射弁I3からのみ燃料噴射を行うタイミングでは遮断弁15が閉じられる。燃料系路11には,燃圧を調整する(燃料タンク10内の圧力よりも小さい圧力に低下させる)燃圧レギュレータ12が接続されている。
図4において,20はガソリンを貯溜した燃料タンクである。この燃料タンク20から伸びるガソリン用の燃料系路21が,第2燃料噴射弁I2に接続されている。燃料系路21には,燃料タンク20側から順次,燃料ポンプ22,燃圧レギュレータ23が接続されている。第2燃料噴射弁I2に対しては,燃圧レギュレータ12で燃圧調整された後の比較的低い圧力のガソリンが供給される。
図5は,圧縮漏れに起因する早期着火を防止するための制御系統例を示すもので,Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUには,各種センサS1〜S4からの信号が入力される。S1は,マニュアル操作されて,スタータモータ47をエンジン1の始動のために駆動させる指令(マニュアル指令)を行うスタータスイッチである。S2は,インバータ45内に組み込まれた電流センサであり,圧縮漏れ検出のためにスタータモータ47の消費電流(駆動電流)を検出する。S3は,エンジン回転数を検出する回転数センサである。S4は,エンジン負荷を検出するものであり,例えば吸気通路に設けた吸気量を検出するエアフローセンサやアクセル開度センサとされる。
コントローラUによる制御の概略について,図6〜図9を参照しつつ説明する。まず,図6の(b)は,エンジン1の始動のためにスタータモータ47を駆動したときのエンジン回転数の変化の様子を示すものであり,α時点が,エンジン回転数がアイドル回転数(例えば700rpm)付近でかつアイドル回転数よりも若干小さい所定回転数(例えば500rpm)となった時点を示し,この所定回転数となる前まではエンジン1を着火させる制御が行われず,所定回転数となった時点以降において,エンジン1の着火が開始される(燃料噴射の実行および点火実行)。このように,かなり高い回転数になるまで着火が行われないようにして,走行中でのエンジン1の始動がスムーズに行われかつ運転者に違和感(特に振動)を与えないようにしている。
図6の(a)は,エンジン1の始動途中における圧縮圧力の変化の様子を示すもので,実線が圧縮漏れがない工場出荷時の状態を示し,波線が経年変化によってかなり大きな圧縮漏れを生じた場合を示す。この図6の(b)から明らかなように,圧縮漏れを生じると,エンジン1の始動途中での圧縮圧は工場出荷時に比してかなり低下されることになる。
図6の(c)は,エンジン1の始動途中におけるスタータモータ47の消費電流(駆動電流)が変化する様子を示してあり,実線が圧縮漏れがない工場出荷時の状態を示し,波線が経年変化によってかなり大きな圧縮漏れを生じた場合を示す。この図6の(c)から明らかなように,スタータモータ47の消費電流は,圧縮漏れが生じていると圧縮圧力の反力が小さくなるために,工場出荷時に比してかなり低下されることになる。
図7は,スタータモータ47の起動トルクと圧縮圧力との関係を示すものであり,圧縮圧力が小さいほど起動トルクが小さくなることが理解される。また,図8は,スタータモータ47の起動トルクと消費電流との関係を示すものであり,起動トルクが小さいほど消費電流が小さくなることが理解される。図7,図8から,スタータモータ47の消費電流が小さいということは,起動トルクが小さくなって圧縮圧力が低下していること,つまりシール8,9が摩耗して圧縮漏れを生じていることを示すことになる。さらに,スタータモータ47の消費電流が小さいほど,圧縮漏れの度合いが大きい(圧縮圧力が小さい)ということも理解される。このように,スタータモータ47の消費電流をみることによって,圧縮漏れが生じているか否と共に,圧縮漏れの度合いをも検出することが可能となる。
圧縮漏れを生じると,水素燃料が噴射された作動室に対して,爆発行程や排気行程にある隣の他の作動室からの高温,高圧の既燃ガスが少なからず漏れ出て,水素燃料が噴射された作動室内において,点火プラグ7による正規の点火時期の前に着火(自己着火)されてしまう可能性つまり早期着火の可能性が高くなる。この早期着火を防止するために,早期着火の抑制の制御が行われるが,実施形態では,空燃比のリーン化と点火時期の遅角とによって早期着火を抑制するようにしてある。すなわち,空燃比をリーン化することにより,着火しずらくなって燃焼圧力が低下されるので,圧縮漏れ量が低減されて,早期着火が抑制されることになる(水素燃料が供給されている作動室に対して,隣の作動室にある既燃ガスの漏れ量が小さくなる)。また,点火時期の遅角を行うことにより,燃焼圧力の低下のみならず燃焼温度も低下されるので,早期着火がより抑制されることになる。
上記空燃比のリーン化の度合いと点火時期の遅角の度合いは,圧縮漏れの度合いが大きいほど大きくされる。すなわち,図9に示すように,工場出荷時の初期時の値に比して,圧縮漏れの度合いが大きくなるほど(図9左方側に位置するほど),空燃比がよりリーン化され,また点火時期がより遅角される。
前述したようなコントローラUによるより具体的な制御例について,図10に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお,以下の説明でQはステップを示す。また,図10のフローチャートは,エンジン1を始動する指令(自動指令)があったとき,あるいはスタータスイッチS1がオンされたときにスタートされる。
まず,Q1において,現在エンジン1が停止中であるか否かが判別される。このQ1の判別でNOのときは,Q2において,エンジン1の始動のために,スタータモータ47が駆動される。次いで,Q3において,エンジン1の始動途中における圧縮圧力が検出されるが,この圧縮圧力の検出は前述のようにスタータモータ47の消費電流を検出することにより関接的に行われる(図7,図8への照合)。
Q3の後,Q4において,検出された圧縮圧力が工場出荷時の初期圧力と比較される。Q5では,Q4での比較結果に基づいて,圧縮漏れがあるか否かが判別される。このQ5の判別でYESのとき,つまり圧縮漏れが生じているときは,Q6において,高負荷運転時であるか否かが判別される。このQ6では,例えば,アクセル開度が2/3以上開かれたとき,あるいは実際の吸気量が最大吸気量の2/3以上であるときに,高負荷時であると判別する。このQ6の判別でYESのときは,Q8において,図9に照合して,圧縮漏れの度合いに応じた空燃比のリーン化および点火時期の遅角が行われる。
前記Q1の判別でNOのとき,Q5の判別でNOのとき,あるいはQ6の判別でNOのときは,それぞれQ7に移行して,通常の制御が実行される(空燃比のリーン化および点火時期の遅角なし)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。エンジンとしては,往復動型エンジンであってもよい。また使用燃料としては,水素以外に,例えば天然ガスやプロパンガス等を選択的に用いるものであってもよく,水素燃料のみを用いるものであってもよい。早期着火の抑制のために,EGR量を増大補正するものであってもよい。すなわち,排気通路中の排気ガスを,エンジン1の外部に配設したEGR通路を介して吸気通路へ還流させる場合に,圧縮漏れが生じたときに還流される排気ガス量(EGR量)を増大補正させるようにしてもよく(燃焼温度の低下),圧縮漏れの度合いが大きいほど増大補正量を大きくすることもできる。空燃比のリーン化と点火時期に遅角とEGR量増大とのうち,いずれか1つのみを実行することによって早期着火の抑制を行うようにしてもよく,あるいは任意の2以上の組み合わせによって早期着火の抑制を行うようにしてもよい。
圧縮漏れを,気筒内の圧力を直接検出する圧力センサを利用して検出するようにしてもよい。エンジン1としては,ハイブリッド車用に限らず,エンジンのみによって走行されるような車両用であってもよく,また車両用に限定されないものである。低負荷時においても,圧縮漏れに対応した早期着火抑制の制御を実行するようにしてもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明が適用されたエンジンを有する車両の駆動系統例を示すもの。 図1に示すエンジンを概略的に示す図。 水素燃料の噴射タイミング等の一例を示す図。 燃料噴射弁への燃料供給系統を示す図。 コントローラによる制御系統をブロック図的に示す図。 クランキング時に,圧縮圧力とエンジン回転数とスタータモータの消費電流とが変化する様子を示す図。 圧縮圧力とスタータモータの起動トルクとの関係を示す特性図。 スタータモータの起動トルクとその消費電流との関係を示す特性図。 圧縮圧力の低下度合い応じた空燃比のリーン化の度合いと点火時期の遅角の度合いとの関係を示す特性図。 図5に示すコントローラの制御例を示すフローチャート。
符号の説明
U:コントローラ
S1:スタータスイッチ
S2:電流センサ
S3:エンジン回転数センサ
S4:エンジン負荷センサ
I1,I3:燃料噴射弁(水素燃料用)
E1〜E3:作動室(気筒)
1:エンジン
7:点火プラグ
8,9:シール(作動室間のシール)
10:燃料タンク(水素燃料用)
47:スタータモータ

Claims (7)

  1. 気筒内に供給された水素燃料を点火プラグにより着火させるようにした水素エンジンの制御装置において,
    エンジンの圧縮漏れを検出する漏れ検出手段と,
    前記漏れ検出手段により圧縮漏れが検出されたとき,気筒内での水素燃料の着火性に関連するパラメータを補正して,圧縮漏れに起因する早期着火を抑制する早期着火抑制手段と,
    を備えていることを特徴とする水素エンジンの制御装置。
  2. 請求項1において,
    前記早期着火抑制手段は,エンジンの高負荷時のみ作動される,ことを特徴とする水素エンジンの制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において,
    前記早期着火抑制手段は,圧縮漏れの度合いが大きいときは圧縮漏れの度合いが小さいときに比して前記パラメータの補正量を大きくする,ことを特徴とする水素エンジンの制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において,
    前記圧縮漏れ検出手段は,エンジンクランキング時のスタータモータの消費電流に基づいて圧縮漏れを検出する,ことを特徴とする水素エンジンの制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において,
    前記圧縮漏れ検出手段は,エンジンクランキング時の気筒内圧力に基づいて圧縮漏れを検出する,ことを特徴とする水素エンジンの制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において,
    前記早期着火抑制手段は,空燃比のリーン化,点火時期の遅角およびEGR量増大うち少なくとも1つを行うことにより早期着火を抑制する,ことを特徴とする水素エンジンの制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において,
    エンジンがロータリピストンエンジンとされている,ことを特徴とする水素エンジンの制御装置。
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