JP2006299345A - 銀粉末の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 チップ部品、PDP等の電極や回路を、大幅にファイン化、高密度、高精度、高信頼性で形成することの出来る導電ペーストの製造に最適な銀粉末の製造方法の提供するものである。
【解決手段】
マグネシウムの塩とアルミニウムの塩および硝酸銀を溶解させた水溶液に、苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び酸化銀分散した懸濁液を調製し、さらに苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウムを溶解させ、析出した酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物を大気中雰囲気下で加熱し、銀と酸化マグネシウムを調製した後、酸(硫酸、塩酸、有機酸など)で酸化マグネシウムを溶解除去して銀粉末を得る方法である。
【選択図】 なし
【解決手段】
マグネシウムの塩とアルミニウムの塩および硝酸銀を溶解させた水溶液に、苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び酸化銀分散した懸濁液を調製し、さらに苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウムを溶解させ、析出した酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物を大気中雰囲気下で加熱し、銀と酸化マグネシウムを調製した後、酸(硫酸、塩酸、有機酸など)で酸化マグネシウムを溶解除去して銀粉末を得る方法である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、チップ部品、PDP等の電極や回路を、大幅に微細化、高密度化、高精度化、高信頼性で形成することができる導電性ペーストの調製に最適な銀粉末の簡便な製造方法を提供する。
スクリーン印刷などで電気回路を形成する厚膜プロセス用金属ペースト材料には、平均粒径が0.1μm〜5.0μmの銀粉末が使用されている。
厚膜ペーストは基材上にスクリーンプリントされて、伝導性の回路パターンを形成し、次いで、乾燥、焼成されて液体有機ビヒクルを揮発させた後、銀粒子を焼結させるものである。
プリント回路技術には、高密度かつ精密な電子回路が要求されており、この要件に適合するため、導線の幅は益々狭小になり、導線の間隔も益々小さくなっている。そこで、高密度の導線を形成するために、できるだけ粒度分布が揃った銀粉末が要求されている。
厚膜ペーストは基材上にスクリーンプリントされて、伝導性の回路パターンを形成し、次いで、乾燥、焼成されて液体有機ビヒクルを揮発させた後、銀粒子を焼結させるものである。
プリント回路技術には、高密度かつ精密な電子回路が要求されており、この要件に適合するため、導線の幅は益々狭小になり、導線の間隔も益々小さくなっている。そこで、高密度の導線を形成するために、できるだけ粒度分布が揃った銀粉末が要求されている。
前述の厚膜プロセス用の金属ペーストに使用される銀粉末は、水溶液中で、銀塩のアンモニア錯塩や有機錯体等を適当な還元剤を用いて還元する湿式法で製造されてきた。
しかし、前記湿式法で得られる銀粉末は一般的に凝集が強く、ペースト化する際、凝集を解して分散させるために大きなせん断力をかける必要があった。さらに、このようにしてペースト化しても、十分に分散させることは容易ではなく、粗大な1次粒子が存在することで、微細配線や電極の薄膜化の妨げになっていた。
しかし、前記湿式法で得られる銀粉末は一般的に凝集が強く、ペースト化する際、凝集を解して分散させるために大きなせん断力をかける必要があった。さらに、このようにしてペースト化しても、十分に分散させることは容易ではなく、粗大な1次粒子が存在することで、微細配線や電極の薄膜化の妨げになっていた。
また、銀粉末調製のための原料としては、分散剤、界面活性剤、凝集防止剤、アンモニアなどの錯形成剤又は還元剤等が用いられるが、銀イオンを還元した残りの廃液中には、多量の高分子有機物や、アンモニアなどの錯形成剤が残留し、廃液の処理が非常に困難かつ高価なものとなり、その結果、銀粉末も高価なものとなっていた。
例えば、PDP用に用いられるペーストに含まれる銀粉末としては、一般的に粒径が1〜2μm程度であって表面が平滑な銀粉末が求められている。このような銀粉末を得るためには、ハイドロキノン及び亜硫酸塩を用いて銀アンモニア錯体を還元する方法が知られているが(特開平8−134513)、50℃以上の高温で反応させる必要があり、その場合にはアンモニア蒸気の揮発が激しく、爆発的な反応により突沸の危険性もあるため、作業者の安全性確保にも問題がある。
上記の廃液の問題や反応時の加熱による安全性の問題を解決する方法として、アルカリ土類金属塩と酸化銀を混合した系を加熱し、銀粉末を得る方法が報告されている(特許文献1)。
平均粒子径が0.3〜0.5μm程度であって、粒度分布に優れた銀粉末が得られる銀粉末の製造法は現在最も要求されているところであるが、未だ得られていない。
即ち、特許文献1記載の製造法では、容易に0.1〜5μmの銀粉末を得ることができるが、還元前の酸化銀の粒度分布を狭くするとともに、アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物と酸化銀を出来るだけ均一に混合する必要がある。
加熱前に酸化銀自体の粒度分布が広い場合、又は、アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物と酸化銀が均一に混合されていない場合はいずれも、加熱還元後の銀粉末の粒度分布が広くなるという問題があった。
また、特許文献1記載の製造方法では、アルカリ土類金属と銀塩の両方、または片方を固体として混合する場合では、アルカリ土類金属塩と酸化銀とを均一に混合することが困難であり、結果、粒度分布の広い銀粉末しか得ることができない。
加熱前に酸化銀自体の粒度分布が広い場合、又は、アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物と酸化銀が均一に混合されていない場合はいずれも、加熱還元後の銀粉末の粒度分布が広くなるという問題があった。
また、特許文献1記載の製造方法では、アルカリ土類金属と銀塩の両方、または片方を固体として混合する場合では、アルカリ土類金属塩と酸化銀とを均一に混合することが困難であり、結果、粒度分布の広い銀粉末しか得ることができない。
また、アルカリ土類金属塩と銀塩との混合水溶液に苛性アルカリを添加して沈殿させ混合する方法では、アルカリ土類金属塩と銀塩とが沈殿する時のpHが重複していないため、均一に混合するためには苛性アルカリの添加速度を急速に行うか、激しい攪拌を必要とするなど工業生産的に優れるとは言い難いものである。添加速度が緩やかであったり攪拌が弱い場合には、アルカリ土類金属塩と酸化銀とを均一に混合することが困難であり、結果、粒度分布の広い銀粉末しか得ることができない。さらに、より微細な回路配線を形成するためには粒子径が1μm以下の小さな銀粉末が望まれるが、上記方法では1μm以上の粗大粒子も生成することがある。
従って、特許文献1記載の製造法では、固体混合法又は湿式混合法のいずれにおいても、元の酸化銀の粒度分布が広く、粒子径も大きくなり、結果、加熱還元後の銀粉末の粒度分布が広く、粒子径も大きくなる傾向があった。
従って、特許文献1記載の製造法では、固体混合法又は湿式混合法のいずれにおいても、元の酸化銀の粒度分布が広く、粒子径も大きくなり、結果、加熱還元後の銀粉末の粒度分布が広く、粒子径も大きくなる傾向があった。
本発明者らは湿式法において、いかに生成した酸化銀の粒度分布を狭くし、均一にアルカリ土類金属水酸化物と混合することで、加熱還元と酸処理後の銀粉末の粒子径の分布を抑えるかについて誠心誠意検討した結果、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、マグネシウム塩、アルミニウム塩及び硝酸銀を溶解させた水溶液に、苛性アルカリを加え、水酸化アルミニウムを析出させた後、さらに水溶液のpHを上昇させ、酸化銀と水酸化マグネシウムを析出させ、次いで、苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウムを溶解させ濾別した後、酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物を加熱し銀と酸化マグネシウムとした後、酸で酸化マグネシウムを溶解除去して銀粉末を得ることを特徴とする銀粉末の製造方法である。
また、本発明は、水酸化アルミニウム粒子が存在するとともに、マグネシウム塩及び硝酸銀を溶解させた水溶液に、苛性アルカリを加えて、酸化銀と水酸化マグネシウムを析出させ、次いで、苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウムを溶解させ濾別した後、酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物を加熱し銀と酸化マグネシウムとした後、酸で酸化マグネシウムを溶解除去して銀粉末を得ることを特徴とする銀粉末の製造方法である。
である。
である。
本発明に係る銀粉末の製造法により、平均粒子径が0.3〜0.5μm程度であって、粒度分布に優れた銀粉末を簡便に得ることが可能となる。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
本発明においては、アルミニウム塩、マグネシウム塩及び銀塩を溶解した水溶液を用意するか、又は、水酸化アルミニウム粒子を含む水懸濁液にマグネシウム塩及び銀塩を添加・混合する。
アルミニウム塩としてはハロゲン化塩以外であれば良く、例えば、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム又は硫酸アルミニウム等である。マグネシウム塩としては、ハロゲン化塩以外であれば良く、例えば、硝酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等ある。銀塩としては、硝酸銀を用いることができる。
それぞれの混合割合は、酸化銀が分解して生成する金属銀の重量に対して、アルミニウム塩およびマグネシウム塩がそれぞれ0.1倍以上、2倍以下が好ましい。
なお、水溶液中の銀塩の濃度は、1〜30重量%であることが好ましい。
アルミニウム塩、マグネシウム塩及び銀塩を含有する水溶液を用いた場合には、苛性アルカリなどを徐々に添加して、水溶液のpHを5〜8に制御して、水酸化アルミニウム粒子を析出させる。
次いで、苛性アルカリなどを添加して、水溶液のpHを上昇させて、pHが9〜10程度で酸化銀を析出させる。
更に、pHを上昇させて、pHを11〜12程度に制御することによって、水酸化マグネシウムを析出させるとともに水酸化アルミニウムを溶解させる。
反応液より酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物をロ取し、水洗・乾燥した後、350℃以上で加熱還元することで、銀粉末と酸化マグネシウムの混合物が得られる。
混合物を酸洗浄することにより酸化マグネシウムを溶解させ銀粉末の凝集体が得られる。
洗浄に用いる酸としては、硝酸以外の酸を用いればよく塩酸、硫酸などの鉱酸、酢酸、ギ酸など酸化マグネシウムを溶解する能力のある酸を用いれば良い。
得られた銀粉末の凝集体は、銀粒子が互いに弱く凝集しており、一般的な粉砕機で容易に粉砕・分散でき、粒度分布の狭い銀粉末を得ることができる。
得られた銀粉末は、1.0μm以上の大粒子がほとんど見られず、平均粒子径0.3〜0.5μmであり、粒度分布は0.1〜1.0μmである。
<作用>
粒度分布が狭く、容易に粉砕・分散可能な銀粉末が得られるメカニズムを以下のように考えている。
まず、水酸化アルミニウムを析出させた後、水酸化銀を析出させた場合、銀イオンは「+」の電荷を持っているので、アルカリ性で表面電荷が「−」と考えられる水酸化アルミニウム表面に吸着され、水酸化アルミニウムに囲まれた状態で水酸化銀が析出する。さらに容易に酸化銀へと変化すると考えられる。さらに、析出してくる酸化銀の表面電荷も「+」と考えられるので(難溶性イオン結晶表面に銀イオンが付着していると考えられる)、水酸化アルミニウムからはずれることなく、銀イオンと同様アルミニウム水酸化物表面に吸着されながら粒子成長する。このように常に水酸化アルミニウムに囲まれた状態であるため、粒子同士の凝集や結晶核の成長による粒度分布の広がりが抑制されると考えられる。
pHをさらに上げ水酸化マグネシウムを析出させるとともに水酸化アルミニウムを溶解させることで、加熱時の結晶成長および凝集の防止役となる水酸化マグネシウムを形成することが出来る。水酸化アルミニウムは単体ではpHが上昇すると比較的早く水に溶解するが、水酸化マグネシウムが共存すると溶解速度が遅くなることが確かめられた。
この水酸化アルミニウムの水への溶解性速度の減少により生成した酸化銀粒子同士の過度な凝集を防ぎながら水酸化マグネシウムへとゆっくりと変換することが可能になると考えられる。
このようにpHを段階的に上昇させることで、粒度分布の狭い酸化銀を水酸化マグネシウム中に均一に混合でき、その後の加熱還元後に得られる銀粉末は加熱還元前の粒度分布をほぼ維持しており、粒度分布に優れた銀粉末が得られる。
粒度分布が狭く、容易に粉砕・分散可能な銀粉末が得られるメカニズムを以下のように考えている。
まず、水酸化アルミニウムを析出させた後、水酸化銀を析出させた場合、銀イオンは「+」の電荷を持っているので、アルカリ性で表面電荷が「−」と考えられる水酸化アルミニウム表面に吸着され、水酸化アルミニウムに囲まれた状態で水酸化銀が析出する。さらに容易に酸化銀へと変化すると考えられる。さらに、析出してくる酸化銀の表面電荷も「+」と考えられるので(難溶性イオン結晶表面に銀イオンが付着していると考えられる)、水酸化アルミニウムからはずれることなく、銀イオンと同様アルミニウム水酸化物表面に吸着されながら粒子成長する。このように常に水酸化アルミニウムに囲まれた状態であるため、粒子同士の凝集や結晶核の成長による粒度分布の広がりが抑制されると考えられる。
pHをさらに上げ水酸化マグネシウムを析出させるとともに水酸化アルミニウムを溶解させることで、加熱時の結晶成長および凝集の防止役となる水酸化マグネシウムを形成することが出来る。水酸化アルミニウムは単体ではpHが上昇すると比較的早く水に溶解するが、水酸化マグネシウムが共存すると溶解速度が遅くなることが確かめられた。
この水酸化アルミニウムの水への溶解性速度の減少により生成した酸化銀粒子同士の過度な凝集を防ぎながら水酸化マグネシウムへとゆっくりと変換することが可能になると考えられる。
このようにpHを段階的に上昇させることで、粒度分布の狭い酸化銀を水酸化マグネシウム中に均一に混合でき、その後の加熱還元後に得られる銀粉末は加熱還元前の粒度分布をほぼ維持しており、粒度分布に優れた銀粉末が得られる。
以下、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
200mLビーカーに硝酸銀(9.5g)、硝酸アルミニウム・9水和物(9.5g)、硝酸マグネシウム(9.5g)を計り取り、蒸留水(50mL)に溶解させた。水溶液は酸性を示した。該水溶液をよく攪拌しながら18N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6にすることで水酸化アルミニウムを析出させた。さらに水酸化ナトリウムを添加しpHを10にすることで酸化銀を生成させた。さらに、水酸化ナトリウムを添加しpHを13にすることで水酸化マグネシウムを析出させた。pHを13に保ったまま攪拌を続け水酸化アルミニウムを溶解させた。
析出した水酸化マグネシウムと酸化銀をブフナーロートにてロ取し、蒸留水で洗浄を繰り返した。得られた固形物をドライオーブンで80℃、3時間で乾燥後、350℃、1時間大気中加熱を行った。得られた固形物を希硫酸で処理することで酸化マグネシウムを除去し、蒸留水で洗浄し、粒度分布の狭い銀粒子の凝集体が得られた(図1)。
得られた銀粒子粉末は5.8gであり、収率98%であった。電子顕微鏡観察の結果、平均粒子径は0.4μm、粒度分布は0.2〜0.7μmであった。
200mLビーカーに硝酸銀(9.5g)、硝酸アルミニウム・9水和物(9.5g)、硝酸マグネシウム(9.5g)を計り取り、蒸留水(50mL)に溶解させた。水溶液は酸性を示した。該水溶液をよく攪拌しながら18N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6にすることで水酸化アルミニウムを析出させた。さらに水酸化ナトリウムを添加しpHを10にすることで酸化銀を生成させた。さらに、水酸化ナトリウムを添加しpHを13にすることで水酸化マグネシウムを析出させた。pHを13に保ったまま攪拌を続け水酸化アルミニウムを溶解させた。
析出した水酸化マグネシウムと酸化銀をブフナーロートにてロ取し、蒸留水で洗浄を繰り返した。得られた固形物をドライオーブンで80℃、3時間で乾燥後、350℃、1時間大気中加熱を行った。得られた固形物を希硫酸で処理することで酸化マグネシウムを除去し、蒸留水で洗浄し、粒度分布の狭い銀粒子の凝集体が得られた(図1)。
得られた銀粒子粉末は5.8gであり、収率98%であった。電子顕微鏡観察の結果、平均粒子径は0.4μm、粒度分布は0.2〜0.7μmであった。
<実施例2>
500mLビーカーに硝酸銀(100g)、硝酸アルミニウム・9水和物(100g)、硝酸マグネシウム(100g)を計り取り、蒸留水(200mL)に溶解させた。水溶液は酸性を示した。該水溶液をよく攪拌しながら18N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6にすることで水酸化アルミニウムを析出させた。
さらに水酸化ナトリウムを添加し反応溶液のpHを10にすることで酸化銀を生成させた。さらに、水酸化ナトリウムを添加し反応溶液のpHを13にすることで水酸化マグネシウムを析出させた。反応溶液のpHを13に保ったまま攪拌を続け水酸化アルミニウムを溶解させた。
析出した水酸化マグネシウムと酸化銀をブフナーロートにてロ取し、蒸留水で洗浄を繰り返した。得られた固形物をドライオーブンで80℃、3時間で乾燥後、350℃、1時間大気中加熱を行った。得られた固形物を希硫酸で処理することで酸化マグネシウムを除去し、蒸留水で洗浄し、粒度分布の狭い銀粒子の凝集体が得られた。
得られた銀粒子粉末は61gであり、収率98%であった。電子顕微鏡観察の結果、平均粒子径は0.3μm、粒度分布は0.2〜0.8μmであった。
500mLビーカーに硝酸銀(100g)、硝酸アルミニウム・9水和物(100g)、硝酸マグネシウム(100g)を計り取り、蒸留水(200mL)に溶解させた。水溶液は酸性を示した。該水溶液をよく攪拌しながら18N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6にすることで水酸化アルミニウムを析出させた。
さらに水酸化ナトリウムを添加し反応溶液のpHを10にすることで酸化銀を生成させた。さらに、水酸化ナトリウムを添加し反応溶液のpHを13にすることで水酸化マグネシウムを析出させた。反応溶液のpHを13に保ったまま攪拌を続け水酸化アルミニウムを溶解させた。
析出した水酸化マグネシウムと酸化銀をブフナーロートにてロ取し、蒸留水で洗浄を繰り返した。得られた固形物をドライオーブンで80℃、3時間で乾燥後、350℃、1時間大気中加熱を行った。得られた固形物を希硫酸で処理することで酸化マグネシウムを除去し、蒸留水で洗浄し、粒度分布の狭い銀粒子の凝集体が得られた。
得られた銀粒子粉末は61gであり、収率98%であった。電子顕微鏡観察の結果、平均粒子径は0.3μm、粒度分布は0.2〜0.8μmであった。
<比較例1>
200mLビーカーに硝酸銀(9.5g)、硝酸マグネシウム(9.5g)を計り取り、蒸留水(50mL)に溶解させた。水溶液は酸性を示した。該水溶液をよく攪拌しながら18N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを13に酸化銀と水酸化マグネシウムを析出させた。析出した水酸化マグネシウムと酸化銀をブフナーロートにてロ取し、蒸留水で洗浄を繰り返した。得られた固形物をドライオーブンで80℃、3時間で乾燥後、350℃、1時間大気中加熱を行った。得られた固形物を希硫酸で処理することで酸化マグネシウムを除去し、蒸留水で洗浄し、銀粒子の凝集体が得られた(図2)。得られた銀粒子粉末は凝集が激しく、粒度分布が広いものであった。得られた銀粒子粉末は5.8gであり、収率98%であった。電子顕微鏡観察の結果、平均粒子径は0.6μm、粒度分布は0.3〜2.0μmであった。
200mLビーカーに硝酸銀(9.5g)、硝酸マグネシウム(9.5g)を計り取り、蒸留水(50mL)に溶解させた。水溶液は酸性を示した。該水溶液をよく攪拌しながら18N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを13に酸化銀と水酸化マグネシウムを析出させた。析出した水酸化マグネシウムと酸化銀をブフナーロートにてロ取し、蒸留水で洗浄を繰り返した。得られた固形物をドライオーブンで80℃、3時間で乾燥後、350℃、1時間大気中加熱を行った。得られた固形物を希硫酸で処理することで酸化マグネシウムを除去し、蒸留水で洗浄し、銀粒子の凝集体が得られた(図2)。得られた銀粒子粉末は凝集が激しく、粒度分布が広いものであった。得られた銀粒子粉末は5.8gであり、収率98%であった。電子顕微鏡観察の結果、平均粒子径は0.6μm、粒度分布は0.3〜2.0μmであった。
Claims (2)
- マグネシウム塩、アルミニウム塩及び硝酸銀を溶解させた水溶液に、苛性アルカリを加え、水酸化アルミニウムを析出させた後、さらに水溶液のpHを上昇させ、酸化銀と水酸化マグネシウムを析出させ、次いで、苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウムを溶解させ濾別した後、酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物を加熱し銀と酸化マグネシウムとした後、酸で酸化マグネシウムを溶解除去して銀粉末を得ることを特徴とする銀粉末の製造方法。
- 水酸化アルミニウム粒子が存在するとともに、マグネシウム塩及び硝酸銀を溶解させた水溶液に、苛性アルカリを加えて、酸化銀と水酸化マグネシウムを析出させ、次いで、苛性アルカリを加えて水酸化アルミニウムを溶解させ濾別した後、酸化銀と水酸化マグネシウムの混合物を加熱し銀と酸化マグネシウムとした後、酸で酸化マグネシウムを溶解除去して銀粉末を得ることを特徴とする銀粉末の製造方法。
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