JP2006299116A - 液晶組成物及び表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表示性能の高い画像表示装置を提供すること。
【解決手段】 少なくとも1種の、シルセスキオキサン化合物と、二色性色素と、ホスト液晶とを含有することを特徴とする液晶組成物、及び該液晶組成物を含有する液晶素子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シルセスキオキサン化合物と二色性色素とホスト液晶を含む液晶組成物に関する。
ディスプレイに要求される性能として、高い視認性と低消費電力が挙げられる。これを満たす液晶素子(液晶表示素子)として、ゲストホスト方式の表示素子が知られており、明るい表示が可能であって、反射型に適した表示素子として期待されている。例えば、特定の置換基を有する二色性色素とホスト液晶とを含有する液晶組成物、及びゲストホスト方式の表示素子が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、高分子と液晶分子を混合した高分子分散型液晶表示方式が提案されている。該方式は、散乱白地に基づいた目に優しい表示が可能である点、配向膜及び配向処理が不要となり塗布により製造が可能であるため安価な表示装置となる点で期待されている方式である。
しかしながら、従来のシロキサンポリマーとネマチック液晶を用いた高分子分散型液晶表示方式(非特許文献1)では、依然として、表示性能が満足すべきレベルになく、その向上が望まれていた。
さらには、高分子分散型方式とゲストホスト方式を組み合わせたゲストホスト方式高分子分散型液晶表示方式が提案されている。該方式は、偏光に依存しない光吸収状態が実現できる可能性があるため、偏光板を用いない駆動方式が可能であり、また、散乱白地に基づいた目に優しい表示が可能である。高分子としては、液晶性を示すポリマーとしてメトキフェニルエステル基を有するシロキサンポリマーが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、従来の方式では、依然として、表示性能が満足すべきレベルになく、その向上が望まれていた。
また、シルセスキオキサン化合物が、従来にない機能を発現する材料として、たとえば、末端に液晶性部分構造を有するシルセスキオキサン化合物が提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。
特開2004−75821号公報 特開平9−40955号公報 Polymer、第33巻、第1822ページ、1992年 Angew.Chem.Int.Ed.、第40巻、第2688ページ、2001年
本発明は上記課題を解決することを目的としたものであって、表示性能の高い画像表示装置を提供するものである。
かかる状況のもと、検討したところ、従来報告されているシロキサンポリマーを用いたゲストホスト液晶素子では、偏光に依存しない光吸収状態が不完全であり、表示性能が低下するという問題が存在することがわかった。
更なる鋭意検討の結果、下記手段を採用することにより、本発明の課題を解決しうることを見出した。
[1] 少なくとも一種の、シルセスキオキサン化合物と、二色性色素と、ホスト液晶とを含有することを特徴とする液晶組成物。
[2] 前記シルセスキオキサン化合物が、ペンタシクロオクタシロキサン骨格を有することを特徴とする前記[1]に記載の液晶組成物。
[3] 前記シルセスキオキサン化合物が、液晶性部分構造を有することを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の液晶組成物。
[4] 前記二色性色素が、下記一般式(1)で表される置換基を有する二色性色素を含む前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
一般式(1): −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1
一般式(1)中、Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は、各々独立にアリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrはそれぞれ0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、B1とB2で表される基の総数が3〜10の整数であり、p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。
[5] 前記二色性色素の少なくとも1種が、下記一般式(2)で表される化合物である前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2006299116
一般式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8の少なくとも一つは、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1であり、他は各々独立に水素原子又は置換基である。Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は、各々独立に、アリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrは、各々独立に0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、B1とB2の個数の和が3〜10の整数を表し、p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
[6] 前記二色性色素の少なくとも1種が、下記一般式(3)で表される化合物である前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2006299116
一般式(3)中、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の少なくとも一つは、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1であり、他は各々独立に水素原子又は置換基である。Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は各々独立にアリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrは、各々独立に0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、B1とB2の個数の和が3〜10の整数であり、p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
[7] 前記ホスト液晶が、ネマチック液晶又はスメクチック液晶であることを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
[8] 前記ホスト液晶が、二周波駆動液晶であることを特徴とする前記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
[9] 少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する液晶素子であって、
前記液晶層が前記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶素子。
本発明によれば、表示性能の高い画像表示装置を提供できる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明の液晶組成物は、少なくとも一種のシルセスキオキサン化合物と、少なくとも一種の二色性色素と、少なくとも一種のホスト液晶とを含有することを特徴とする。
本発明では、シルセスキオキサン化合物を用いることにより、シルセスキオキサン化合物、ホスト液晶及び二色性色素を含有するゲストホスト方式において、偏光に依存しない光吸収状態を実現することが可能となった。この結果、従来より表示性能の高い、画像表示装置が得られた。
通常のネマチック液晶は一軸配向状態を示すため、この一軸配向したネマチック液晶と二色性色素を混合した液晶組成物では、互いに直交した直線偏光のうち片側の直線偏光しか吸収されず、半分の光が透過してしまうことになるが、シルセスキオキサン化合物を含む液晶組成物を表示素子の液晶層に用いることで、コントラストが改良される。
更に詳細なシルセスキオキサン化合物の存在による本発明の効果については明らかとなっていないが、シルセスキオキサン骨格が剛直でかつ等方的な立体構造を有しているため、ホスト液晶の一軸配向状態が適度に乱されて、二色性色素の配向が一軸配向から等方的な配向へと変化するというような作用が発揮されているものと推測される。
さらには、メモリー性を有するホスト液晶を用いると、電圧印加を止めた後でも、電圧印加時の状態を保持している性質(メモリー性)があるため、情報を書き換えるときのみ電圧を印加すればよく、消費電力が極めて小さくなるというメリットを有する。
<シルセスキオキサン化合物>
本発明に用いられるシルセスキオキサン化合物について説明する。
本発明に用いられるシルセスキオキサン化合物としては、ラダー構造、かご型構造、不完全縮合型構造のいかなるものでもよいが、好ましくは、3次元的な形状を有するかご型構造がよい。すなわち、1次元的な線状、2次元的な平面状ではなく、3次元的な形状であることが好ましい。
好ましい骨格としては、ペンタシクロオクタシロキサン骨格が挙げられる。とくに、好ましくは、下記一般式(4)で表される化合物である。
Figure 2006299116
式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は、各々独立にアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基を表し、これらの基は、置換基を有していてもいなくてもよい。
アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シリルオキシ基としては、好ましくは炭素数1〜60、より好ましくは炭素数1〜40、さらに好ましくは炭素数1〜30のアルキル基又はシクロアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−ブチルシクロヘキシル基、4−ペンチルシクロヘキシル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基)、炭素数6〜60、好ましくは炭素数6〜40、さらに好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基)、炭素数1〜60、好ましくは炭素数2〜40、さらに好ましくは炭素数4〜30の置換又は無置換のヘテロアリール基(例えば、ピリジル基、5−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基)、炭素数1〜60、好ましくは炭素数1〜40、さらに好ましくは炭素数1〜30のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基)、炭素数6〜60、好ましくは炭素数6〜40、さらに好ましくは炭素数6〜30のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基)、炭素数1〜60、好ましくは炭素数2〜40、さらに好ましくは炭素数4〜30の置換又は無置換のシリルオキシ基(例えばトリメチルシリルオキシ基、ジメチルフェニルシリルオキシ基)が挙げられる。
置換基としては以下の置換基群Vが挙げられる。
(置換基群V)
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素)、メルカプト基、シアノ基、カルボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基)、炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスルホニル基)、ニトロ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、トリクロロアセチル基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えば、メタンスルフィニル基、エタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8の置換又は無置換のアミノ基(例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリノ基、ジフェニルアミノ基、4−メチルフェニルアミノ基、4−エチルフェニルアミノ基、3−n−プロピルフェニルアミノ基、4−n−プロピルフェニルアミノ基、3−n−ブチルフェニルアミノ基、4−n−ブチルフェニルアミノ基、3−n−ペンチルフェニルアミノ基、4−n−ペンチルフェニルアミノ基、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ基、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミノ基、2−チアゾリルアミノ基、2−オキサゾリルアミノ基、N,N−メチルフェニルアミノ基、N,N−エチルフェニルアミノ基)、
炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えば、トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基)、炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えば、トリメチルヒドラジノ基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えば、ウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えば、スクシンイミド基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基)、炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、さらに好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ基、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ基、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ基、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ基)、炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、さらに好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば、2−ピリジルチオ基、3−ピリジルチオ基、4−ピリジルチオ基、2−キノリルチオ基、2−フリルチオ基、2−ピロリルチオ基)、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基)、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の無置換アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基(例えば、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、カルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、アセチルアミノメチル基、またここでは炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えば、ビニル基、エチニル基、1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにする)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、さらに好ましくは炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル基、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル基、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル基、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数4〜6の置換又は無置換のヘテロアリール基(例えば、ピリジル基、5−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基)。
これら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造も取ることができる。さらに、これらの置換基上にさらに此処までに説明したVの説明で示した置換基が置換していてもよい。
また、本発明のシルセスキオキサン化合物は、液晶性を示す機能を与える部分構造(以下、「メソゲン」と称する場合あり。)を有することが好ましい。液晶性を示す機能を与える部分構造としては、いかなる構造であってもよいが、液晶便覧編集委員会編、液晶便覧、丸善、2000年の第3章、第8節の「高分子液晶」に記載されているものが挙げられる。例えば、アゾメチン、シアノビフェニル、シアノフェニルエステル、アルキル置換フェニルエステル、アルコキシ置換フェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどを部分構造にもつ基が挙げられる。好ましくは、フェニルエステルを部分構造にもつ基である。
一般式(4)におけるR21、R22、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は、好ましくは、シリルオキシ基であり、より好ましくはジアルキルシリルオキシ基であり、更に好ましくはジメチルシリルオキシ基であり、特に好ましくは、下記一般式(5)で表されるシリルオキシ基である。
Figure 2006299116
一般式(5)において、Xは単結合又は酸素原子を表し、Yはメソゲンを表す。nは、0〜30のいずれかの整数であり、好ましくは、1〜15のいずれかの整数である。
また、一般式(4)におけるR21、R22、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は、それぞれ異なっていても同一であってもよいが、製造上の観点からは同一であることが好ましい。
以下に本発明のシルセスキオキサン化合物の具体例を示すが、本発明はこれによって限定されるものではない。
Figure 2006299116
Figure 2006299116
Figure 2006299116
Figure 2006299116
Figure 2006299116
本発明にかかるシルセスキオキサン化合物は、一般的な合成法に準じて合成することができるが、例えば、文献(Angew.Chem.Int.Ed.第40巻、第2688頁、2001年)記載の方法が参考となる。
好ましくは、末端がヒドロキシシリル基が連結したシルセスキオキサン化合物と末端がビニル基であるメソゲン化合物とを、白金触媒によるヒドロシリル化反応によりカップリングさせる方法である。
<二色性色素>
本発明の液晶組成物は、二色性色素を含有する。
本発明において、二色性色素に用いられる発色団はいかなるものであってもよいが、表示性能を高めるという効果をより得やすくするという観点からは、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素、フェノキサゾン色素(フェノキサジン−3−オン)などが挙げられ、具体的には、 「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」( A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載されているものが挙げられる。
この中でも、好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、フェノキサゾン色素であり、さらに好ましくはアントラキノン色素及び/又はフェノキサゾン色素である。特に、本発明の二色性色素は、これらの色素であって、下記一般式(1)で表される置換基を有することが好ましい。
一般式(1): −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1
一般式(1)中、Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、特に好ましくは硫黄原子である。
一般式(1)中、B1及びB2は、各々独立にアリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、いずれも置換基を有していてもいなくてもよい。
1及びB2で表されるアリーレン基としては、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜10のアリーレン基である。好ましいアリーレン基の具体例を挙げると、フェニレン基、ナフタレン基、アントラセン基である。特に好ましくは、置換フェニレン基であり、さらに好ましくは1,4−フェニレン基である。B1及びB2で表されるヘテロアリーレン基としては、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10のヘテロアリーレン基である。好ましいヘテロアリーレン基の具体例は、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環及びトリアゾール環からなる基、及びこれらが縮環して形成される縮環の2個の炭素原子から水素をそれぞれ1個ずつ除いて得られるヘテロアリーレン基である。
1及びB2の表す2価の環状脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数4〜30、より好ましくは炭素数6〜20の2価の環状脂肪族炭化水素基である。好ましい2価の環状脂肪族炭化水素基の具体例は、シクロヘキサンジイル、シクロペンタンジイルであり、より好ましくはシクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロペンタンー1,3−ジイル基であり、特に好ましくは、(E)−シクロヘキサン−1,4−ジイル基である。
1及びB2の表す2価のアリーレン基、2価のヘテロアリーレン基及び2価の環状炭化水素基は、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、上記置換基群Vが挙げられる。
置換基群Vのうち、B1及びB2の表す2価のアリーレン基、2価のヘテロアリーレン基及び2価の環状炭化水素基の置換基として好ましいものは、上述のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、さらに好ましくは、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子である。
一般式(1)におけるQ1は2価の連結基を表し、炭素原子、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子から構成される原子団からなる連結基である。
1が表す2価の連結基としては、好ましくは炭素数0〜60、より好ましくは炭素数0〜30、さらに好ましくは炭素数0〜10の2価の連結基である。また、Q1が表す2価の連結基としては、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アミド基、エーテル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原子又はアルキル基、アリール基を表す)、アゾ基、アゾキシ基、複素環2価基を1つ又はそれ以上組み合わせて構成される炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。
1で表されるアルキレン基として、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、シクロヘキシルー1,4−ジイル基を挙げることができる。
1で表されるアルケニレン基として、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10のアルケニレン基であり、例えば、エテニレン基を挙げることができる。
1で表されるアルキニレン基として、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10のアルキニレン基であり、例えば、エチニレン基を挙げることができる。
−NR−基におけるRの表すアルキル基において、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、Rのアリール基において、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜10のアリール基である。
1で表される複素環として、好ましくは、ピペラジン基であり、たとえば、ピペラジンー1,4−ジイル基を挙げることができる。
1の表す2価の連結基として、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基、エルテル基、カルボニル基、及びそれらを組み合わせた基である。
1の表す2価の連結基として、特に好ましくは、アルキレン基、エステル基である。
1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
一般式(1)におけるC1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表す。
1として好ましくは、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又はシクロアルキル基、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアシル基、炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基である。
上記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基は、置換基を有していてもいなくてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
1で表されるアルキル基の置換基としては、置換基群Vのうち、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(とくにメトキシ基)、アリール基(とくにフェニル基)であることが好ましい。
1で表されるアルコキシ基の置換基としては、置換基群Vのうち、ハロゲン原子(フッ素原子)、アルコキシ基(とくにメトキシ基、エトキシ基)、アリール基(とくにフェニル基)であることが好ましい。
1で表されるアルコキシカルボニル基の置換基としては、置換基群Vのうち、ハロゲン原子(フッ素原子)、アルコキシ基(とくにメトキシ基)であることが好ましい。
1で表されるアシル基の置換基としては、置換基群Vのうち、ハロゲン原子(フッ素原子)、アルコキシ基(とくにメトキシ基)であることが好ましい。
1で表されるアシルオキシ基の置換基としては、置換基群Vのうち、ハロゲン原子(フッ素原子)、アルコキシ基(とくにメトキシ基)であることが好ましい。
1で表されるアルキル基及びシクロアルキル基としての具体例は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−ブチルシクロヘキシル基、4−ペンチルシクロヘキシル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基を挙げることができる。
1で表されるアルコキシ基としての具体例は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基、トリフルオロメトキシ基を挙げることができる。
1で表されるアシルオキシ基としての具体例は、例えば、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基を挙げることができる。
1で表されるアシル基としての具体例は、例えば、アセチル基、ホルミル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基を挙げることができる。
1で表されるアルコキシカルボニル基としての具体例は、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基を挙げることができる。
1は特に好ましくは、アルキル基又はアルコキシ基であり、さらに好ましくは、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基又はトリフルオロメトキシ基である。
jは0又は1を表し、好ましくは0である。
p、q、rはそれぞれ0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、(p+r)×nは3〜10の整数であり、p、q又はrが2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。
好ましいp、q、r及びnの組合せを以下に記す。
(i) p=3、q=0、r=0、n=1
(ii) p=4、q=0、r=0、n=1
(iii) p=5、q=0、r=0、n=1
(iv) p=2、q=0、r=1、n=1
(v) p=2、q=1、r=1、n=1
(vi) p=1、q=1、r=2、n=1
(vii) p=3、q=1、r=1、n=1
(viii) p=2、q=0、r=2、n=1
(ix) p=1、q=1、r=1、n=2
(x) p=2、q=1、r=1、n=2
特に好ましくは、(i)p=3、q=0、r=0、n=1;(iv)p=2、q=0、r=1、n=1;及び(v)p=2、q=1、r=1、n=1;の組合せである。
さらに、−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1は、液晶性を示す部分構造を含むことが好ましい。ここでいう液晶とは、いかなるフェーズであってもよいが、好ましくはネマチック液晶、スメクチック液晶、ディスコティック液晶であり、特に好ましくは、ネマチック液晶あるいはスメクチック液晶である。
−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない(図中、波線は連結位置を表す)。
Figure 2006299116
Figure 2006299116
本発明に用いられる二色性色素は、−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基を1以上有しているのが好ましく、1〜8個有しているのがより好ましく、1〜4個有しているのがさらに好ましく、特に好ましくは1又は2個有している場合である。
前記一般式(1)で表される置換基の好ましい構造は、下記の組み合わせである。
〔1〕 Hetが硫黄原子であり、B1がアリール基又はヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=2、q=0、r=1及びn=1を表す構造。
〔2〕 Hetが硫黄原子であり、B1がアリール基又はヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=1、q=0、r=2及びn=1を表す構造.
特に好ましい構造は、
〔1〕 Hetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキシル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基)を表し、j=1、p=2、q=0、r=1及びn=1である下記一般式(a−1)で表される構造、
〔2〕 Hetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基)を表し、j=1、p=1、q=0、r=2及びn=1である下記一般式(a−2)で表される構造、である。
Figure 2006299116
前記一般式(a−1)及び(a−2)中、Ra1〜Ra12は、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。該置換基としては、前述の置換基群Vから選ばれる置換基が挙げられる。Ra1〜Ra12は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子(特にフッ素原子)、アルキル基、アリール基、アルコキシ基であるのが好ましい。Ra1〜Ra12で表されるアルキル基、アリール基及びアルコキシ基のうち、好ましいものは、前述の置換基群Vに記載のアルキル基、アリール基、及びアルコキシ基と同義である。
前記一般式(a−1)及び(a−2)中、Ca1及びCa2は、それぞれ、アルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10のアルキル基である。とくに好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基を表す。
アゾ色素はモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素などいかなるものであってもよいが、好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素である。アゾ色素に含まれる環構造としては芳香族環(ベンゼン環、ナフタレン環など)のほかヘテロ環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環など)であってもよい。
アントラキノン色素の置換基としては、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を含むものが好ましく、例えば、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基である。該置換基の置換数はいかなる数であってもよいが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、特に好ましくはジ置換、トリ置換である。該置換基の置換位置はいかなる場所であってもよいが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,2,4,5位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
アントラキノン系色素としては、より好ましくは、下記一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2006299116
一般式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8の少なくとも一つは、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1であり、他は各々独立に、水素原子又は置換基である。
−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1において、Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は、各々独立に、アリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrはそれぞれ0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。(p+r)×nは3〜10の整数を表し、より好ましくは、3〜6の整数である。p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
ここで、Het,B1、B2、Q1、C1、j、p、q、r、及びnの好ましい範囲は、それぞれ前記一般式(2)で記載したHet、B1、B2、Q1、C1、j、p、q、r、及びnの好ましい範囲と同様である。
一般式(2)における前記置換基としては、前記置換基群Vを挙げることができ、好ましくは、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、アリール基(フェニル基等)、アルコキシ基(メトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基等)であり、より好ましくは、ハロゲン原子(特にフッ素原子)、アルキル基(特に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)である。
また、更に好ましくは、一般式(2)において、R1、R4、R5、及びR8の少なくとも一つが、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1の場合である。
フェノキサゾン色素(フェノキサジン−3−オン)の置換基としては、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を含むものが好ましく、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基が好ましい例として挙げられる。
フェノキサゾン色素として、より好ましくは、下記一般式(3)で表される化合物である。
Figure 2006299116
一般式(3)中、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の少なくとも一つ以上は、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1であり、他はそれぞれ水素原子又は置換基である。
Hetは硫黄原子又は酸素原子であり、B1及びB2は、各々独立にアリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrはそれぞれ0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。(p+r)×nは3〜10の整数であり、より好ましくは、3〜6の整数である。p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
ここで、B1、B2、Q1、C1、p、q、r、及びnの好ましい範囲は、それぞれ前記一般式(1)で記載したB1、B2、Q1、C1、p、q、r、及びnの好ましい範囲と同様である。
一般式(3)における前記置換基としては、前記置換基群Vを挙げることができ、好ましくは、アリールカルバモイル基、アミノ基、ハロゲン原子(特に、フッ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基等)、アリール基(フェニル基等)であり、より好ましくは、アリールカルバモイル基、アミノ基、である。
また、更に好ましくは、一般式(3)において、R11、R14、R16の少なくとも一つが、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1の場合である。
以下に、本発明に使用可能なアントラキノン色素及び/又はフェノキサゾン色素の二色性色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 2006299116
Figure 2006299116
Figure 2006299116
Figure 2006299116
以下に、本発明に使用可能なアゾ系二色性色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 2006299116
以下に本発明に使用可能なジオキサジン系二色性色素ならびにメロシアニン系二色性色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 2006299116
前記一般式(1)で表される置換基を有する二色性色素は、公知の方法を組み合わせて合成することができる。例えば、特開2003−192664号公報等の記載の方法に従い合成することができる。
<ホスト液晶>
本発明の液晶組成物に使用可能なホスト液晶は、本発明の化合物と共存し得るものであれば特に制限はないが、例えば、ネマチック相あるいはスメクチック相を示す液晶化合物が利用できる。その具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第154〜192頁及び第715〜722頁に記載の液晶化合物を用いることができる。TFT駆動に適したフッ素置換されたホスト液晶を使用することもできる。例えば、Merck社の液晶(ZLI−4692、MLC−6267、6284、6287、6288、6406、6422、6423、6425、6435、6437、7700、7800、9000、9100、9200、9300、10000など)、チッソ社の液晶(LIXON5036xx、5037xx、5039xx、5040xx、5041xxなど)が挙げられる。
本発明に使用するホスト液晶の誘電率異方性は、正であっても負であってもよい。誘電率異方性が正のホスト液晶を水平配向させた場合には、電圧無印加時には液晶は水平に配向しているために二色性色素も水平となり光を吸収する。一方、電圧印加時に液晶分子が垂直に傾いてくるため二色性色素も垂直に傾き、その結果光を透過するようになる。すなわち、電圧印加時には白表示、電圧無印加時には黒表示を行うモードとなる。誘電率異方性が負のホスト液晶を垂直配向させる場合には、電圧無印加時には液晶は垂直に配向しているために二色性色素も垂直となり光を吸収することなく透過する。一方、電圧印加時に液晶分子が水平に傾いてくるため二色性色素も水平に傾き、その結果光を吸収するようになる。すなわち、電圧無印加時には白表示、電圧印加時には黒表示を行うモードとなる。誘電率異方性が負の液晶となるためには、液晶分子の短軸に誘電率異方性が大きななるような構造にする必要があるが、例えば、「月刊デイスプレイ」(2000年、4月号)の第4頁〜9頁に記載のもの、Synlett.,第4巻、第389頁〜396頁、1999年に記載のものが挙げられる。なかでも、電圧保持率の観点から、フッ素系置換基を有する誘電率異方性が負の液晶が好ましい。例えば、Merck社の液晶(MLC−6608、6609、6610など)が挙げられる。
ゲストホスト方式の表示素子とは、ネマチック液晶中に2色性色素を溶解させた液晶組成物をセル中に封入し、これに電場を与え、電場による液晶の動きに合わせて、2色性色素の配向を変化させ、セルの吸光状態を変化させることによって表示する方式である。このゲストホスト方式の素子では、従来の液晶表示方式と比較して、偏光板を用いない駆動方式が可能であるため、より明るい表示となる。
また、本発明のゲストホスト方式液晶には、二周波駆動液晶を用いることができる。本発明の画像表示装置において、二波長駆動液層を用いることにより、配向膜を用いなくても配向を変化させ、可逆的に行えるという効果が認められる。二周波駆動液晶とは、該液晶に印加される電場の周波数が低周波数領域の場合に正の誘電率異方性を示し、高周波数領域の場合に誘電率異方性の符号が負に逆転する液晶である。日本学術振興会第142委員会編、液晶デバイスハンドブック、日刊工業新聞社、1989年、第189〜192頁に詳しい。その具体例として、イーストマン・コダック社の二周波駆動液晶を示す。
Figure 2006299116
この他にも、市販の二周波駆動液晶材料として、チッソ社製DF−02XX、DF−05XX、FX−1001、FX−1002、メルク社製MLC−2048などを挙げることができる。
本発明で用いられる二周波駆動液晶は、複数の液晶化合物の混合物であってもよい。さらに、印加される電場の低周波数領域と高周波数領域で誘電率異方性の符号が逆転しない液晶化合物を含んでもよい。
液晶層に印加される電圧の周波数領域の好ましい範囲は、用いる液晶組成物の種類、該液晶組成物のクロスオーバー周波数等によって異なるが、一般的には該液晶組成物に印加される電場の周波数領域は、0.1Hz〜10MHzであるのが好ましく、1Hz〜1MHzであるのがより好ましい。
二周波駆動液晶の場合には、低周波領域及び高周波領域の電圧が用いられる。低周波数領域として用いられるのは、一般的には0.1Hz〜100kHzであることが好ましく、1Hz〜10kHzであることがより好ましく、10Hz〜10kHzであることがさらに好ましい。また、高周波数領域としては、一般的には100Hz〜10MHzであることが好ましく、100Hz〜1MHzであることがより好ましく、1kHz〜1MHzであることがさらに好ましい。
本発明では、ホスト液晶の物性を所望の範囲に変化させることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲にすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、カイラル化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの化合物を含有させてもよい。そのような添加剤は、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTN、STN用カイラル剤が挙げられる。本発明として、好ましい形態のひとつは、カイラル化合物を添加したカイラルネマチック液晶相を利用したモードである。カイラル化合物としては、たとえば、メルク社製のR−811、S−811、R−1082、S−1082などが利用できる。カイラル化合物の比率は、0.01〜15質量%が好ましく、0.5〜6質量%が特に好ましい。
<液晶組成物>
本発明の液晶素子における、ホスト液晶及び二色性色素の含有量については特に制限はないが、二色性色素の含有量はホスト液晶の含有量に対して0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜6質量%であることが特に好ましい。
また、二色性色素の含有量は、液晶組成物を調整し、その液晶組成物を封入した液晶セルの吸収スペクトルをそれぞれ測定して、液晶セルとして所望の光学濃度を示すのに必要な色素濃度を決定することが望ましい。
本発明の液晶素子における、シルセスキオキサン化合物とホスト液晶の含有量については特に制限はないが、シルセスキオキサン化合物の含有量はホスト液晶の含有量に対して1〜95質量%であることが好ましく、5〜70質量%であることが特に好ましい。さらに好ましくは5〜30質量%である。
1質量%未満では、偏光に依存しない配列状態を形成することが困難となり、95質量%を超えて存在すると、電解応答性が低下しやすくなる場合がある。
<表示素子>
本発明の表示素子は、少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する表示素子であって、該液晶層が上記液晶組成物を含有してなる。
本発明の液晶素子に用いられる基板としては、通常、ガラスあるいはプラスチック基板が用いられ、プラスチック基板が好ましい。本発明に用いられるプラスチック基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられ、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレンン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルホン(PSF)、ポリエステルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ポリイミド(PI)などが挙げられる。好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。
プラスチック基板の厚みは、特に規定されないが30μm〜700μmが好ましく、より好ましくは40μm〜200μm、さらに好ましくは50μm〜150μmである。さらにいずれの場合もヘイズは3%以下が好ましく、より好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下、全光透過率は70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
プラスチック基板には、必要により本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤、染顔料、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、無機微粒子、剥離促進剤、レベリング剤及び潤滑剤などの樹脂改質剤を添加しても良い。
前記プラスチック基板は光透過性及び非光透過性のいずれであってもよい。前記支持体として、非光透過性支持体を用いる場合には、光反射性を有する白色の支持体を用いることができる。白色支持体としては、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機顔料を添加したプラスチック基板が挙げられる。なお、前記支持体が表示面を構成する場合は、少なくとも可視域の光に対して光透過性を有することが必要である。
基板については、たとえば、日本学術振興会第142委員会編、液晶デバイスハンドブック、日刊工業新聞社、1989年、第218〜231頁に詳しい。
基板上には、電極層が形成され、該電極層は好ましくは透明電極である。透明電極層としては、例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。透明電極については、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。透明電極は、スパッタ法、ゾルゲル法、印刷法により形成することができる。
本発明の液晶素子は、単純マトリックス駆動方式あるいは薄膜トランジスタ(TFT)などを用いたアクテイブマトリックス駆動方式を用いて駆動することができる。駆動方式については、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第387〜460頁に詳細が記載され、本発明の液晶素子の駆動方法として利用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<実施例1>
(シルセスキオキサン化合物No.1−9の合成)
Figure 2006299116
(ステップ1)
原料(M−1)(関東化学製)5.9g、11−ブロモウンデセン(アルドリッチ製)10g及びヨウ化カリウム0.05gを水酸化カリウム6.4gのエタノール水溶液40ml中で、外温80℃のオイルバスにて加熱攪拌を20時間行った。反応液を冷却後、塩酸にて中和して得られた結晶をろ別し、中間体(M−2)11gを得た。NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3) : 8.05(2H、d)、6.94(2H、d)、5.8−5.9(1H、m)、5.0−5.2(2H、m)、4.0(2H、t)、2.0−2.1(2H、m)、1.9(2H、m)、1.2−1.6(12H、m)。
(ステップ2)
中間体(M−2)4.0gと原料(M−3)(東京化成製)2.7gの塩化メチレン溶液30ml中に、ジメチルアミノピリジン0.25gとジシクロヘキサカルボジイミド4.0gを添加し、室温下12時間攪拌した。生成した結晶をろ過し、ろ液をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、中間体(M−4)を得た。NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3) : 8.10(2H、d)、7.18(2H、d)、6.9−7.0(4H、m)、5.8−5.9(1H、m)、5.0−5.2(2H、m)、4.1(2H、t)、4.0(2H、t)、2.0−2.1(2H、m)、1.9(4H、m)、1.4−1.7(18H、m)、0.9−1.0(3H、t)。
(ステップ2)
中間体(M−4)2.0gと原料(M−5)(アルドリッチ製)0.5gのトルエン溶液20ml中に、ヘキサクロロジヒドロ白金触媒(和光純薬製)を少量添加し、外温80℃のオイルバスにて加熱攪拌を8時間行った。反応液を冷却後、シリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物(No.1−9)1.4gを白色固体として得た。NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3) : 8.10(16H、d)、7.18(16H、d)、6.9−7.0(32H、m)、4.1(16H、t)、4.0(16H、t)、1.8−2.0(32H、m)、1.2−1.5(176H、m)、0.9(24H、t)、0.6(16H、m)、0.1−0.15(48H、s)。
(本発明の液晶組成物の評価)
前記二色性色素の具体例化合物(2−2)及び(2−8)は、特開2003−192664号公報記載の方法に従い合成した。
二色性色素(2−2)50mg、シルセスキオキサン化合物(No.1−9)0.1g、二周波駆動ネマチック液晶1(アルドリッチ製)1.0gの混合物を、120℃のホットプレート上で1時間加熱した。該液晶組成物を室温にまで、冷却させ、1晩放置させ、本発明の液晶組成物Aを調製した。また、比較用として、シルセスキオキサン化合物(No.1−9)を添加せず、その他は液晶組成物Aの調製と同様にして液晶組成物Bを調製した。
同様にして、二色性色素(2−2)の代わりに、二色性色素(2−8)を添加した以外は、液晶組成物Aと同様にして液晶組成物Cを調製した。また、比較用として、シルセスキオキサン化合物(No.1−9)を添加せず、その他は液晶組成物Aの調製と同様にして液晶組成物Dを調製した。
更に、特開平9−40955号公報の実施例1に記載のメトキシフェニルエステル基を有する下記シロキサンポリマー0.1gをシルセスキオキサン化合物(No.1−9)0.1gの代わりに用いた以外は同様にして、液晶組成物Eを調製した。
Figure 2006299116
<液晶素子の作製>
上記で得られた液晶組成物の各々を、再度120℃に加熱し、該温度を保持したまま市販の液晶セル用基板に注入し、液晶素子を各々作製した。用いた液晶セル用基板は、E.H.C.社製のもので、ITO透明電極層が形成されたガラス板(厚さ0.7mm)であり、セルギャップ10μm、エポキシ樹脂シール付きのものであった。なお、ITO透明電極上には、配向膜を付設しなかった。
<二周波駆動適性の評価>
上記で得られた液晶素子に関して、二周波駆動適性を評価するため、低周波数の電圧として60Hz、20Vの交流電圧を、高周波数の電圧として100kHz、20Vの交流電圧を印加させた。
低周波数の電圧を印加させた場合における光が透過する状態、並びに高周波数の電圧を印加させた場合における光を吸収する状態におけるコントラスト比を各々の試料で測定した。結果を下表に示す。
Figure 2006299116
本発明の液晶素子は、コントラスト比が高くなることがわかった。これは、シルセスキオキサン化合物を添加することで、光の吸収状態で偏光に依存しない吸収状態が実現できているためであることが確認された。すなわち、本発明の液晶素子は二周波駆動に基づいた光シャッターとして有効に作用することがわかった。
<実施例2>
実施例1において、二色性色素(2−2)50mg、シルセスキオキサン化合物(No.1−9)0.1g、二周波駆動ネマチック液晶1(アルドリッチ製)1.0gの比率で混合させたところを、下表に示すように変更した以外は同様にして、液晶素子を作製し、その評価を行った。結果を下表に示す。
Figure 2006299116
二色性色素、シルセスキオキサン化合物、及びホスト液晶の配合比率を変更しても、液晶素子は、コントラスト比が高いことがわかった。特に、ホスト液晶に対して、二色性色素が0.5〜6質量%、シルセスキオキサン化合物が5〜30質量%の場合に、コントラスト比が高くなることが明らかとなった。

Claims (9)

  1. 少なくとも1種の、シルセスキオキサン化合物と、二色性色素と、ホスト液晶とを含有することを特徴とする液晶組成物。
  2. 前記シルセスキオキサン化合物が、ペンタシクロオクタシロキサン骨格を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 前記シルセスキオキサン化合物が、液晶性の部分構造を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液晶組成物。
  4. 前記二色性色素が、下記一般式(1)で表される置換基を有する二色性色素を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    一般式(1): −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1
    〔一般式(1)中、Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は、各々独立にアリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrはそれぞれ0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、B1とB2で表される基の総数が3〜10の整数であり、p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。〕
  5. 前記二色性色素の少なくとも1種が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2006299116
    〔一般式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8の少なくとも一つは、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1であり、他は各々独立に水素原子又は置換基である。Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は、各々独立に、アリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrは、各々独立に0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、B1とB2の個数の和が3〜10の整数を表し、p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。〕
  6. 前記二色性色素の少なくとも1種が、下記一般式(3)で表される化合物である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2006299116
    〔一般式(3)中、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の少なくとも一つは、−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1であり、他は各々独立に水素原子又は置換基である。Hetは酸素原子又は硫黄原子であり、B1及びB2は各々独立にアリーレン基、ヘテロアリーレン基又は2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を表し、jは0又は1を表し、p、q及びrは、各々独立に0〜5の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、B1とB2の個数の和が3〜10の整数であり、p、q及びrがそれぞれ2以上の時、2以上のB1、Q1及びB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。〕
  7. 前記ホスト液晶が、ネマチック液晶又はスメクチック液晶であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  8. 前記ホスト液晶が、二周波駆動液晶であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  9. 少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する液晶素子であって、
    前記液晶層が請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶素子。
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JP2009541246A (ja) * 2006-06-19 2009-11-26 チバ ホールディング インコーポレーテッド 有色シルセスキオキサン
KR101575025B1 (ko) * 2013-02-15 2015-12-07 전북대학교산학협력단 실세스퀴옥세인 유도체, 이의 제조 방법 및 이를 포함하는 액정 표시 소자

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