JP2006298056A - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的簡単な構成で安価な車両用シートベルト装置によって、無駄な電力消費を削減する。
【解決手段】 車両用シートベルト装置40は、車両のシートに着座した乗員をシートベルトで拘束するものであって、車両の運転状態に応じて電動モータ47が発生した駆動力により、シートベルトに拘束力を付加するようにし、電動モータの駆動力を制御部58にて制御する、乗員拘束装置である。制御部は診断手段を有する。診断手段は、電動モータの端子47a,47bに発した駆動信号に対する、電動モータ側からの応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が正常状態にあるか否かを診断する。更に診断手段は、応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が作動を禁止されている作動禁止状態であるか否かを判定し、これらの診断結果並びに判定結果に基づいて制御部の制御内容を選択する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両のシートに着座した乗員をシートベルトで拘束する車両用シートベルト装置の改良技術に関する。
近年、車両の乗員を保護するために、シートベルトやエアバッグを装備した車両の開発が進められている。これらのシートベルトやエアバッグ、すなわち乗員保護装置は、運転席の他に助手席にも装備されることが多い。
ところで、助手席には小さい子供を座らせるために、チャイルドシートを後ろ向きに取付ける場合がある。その場合に、シートベルトのプリテンショナやエアバッグの作動を、一時的に停止状態にするようにした技術が知られている(例えば、特許文献1−3参照。)。また、作動を禁止するために疑似抵抗を用いた技術も知られている(例えば、特許文献4参照。)。
特開平9−156461号公報 特開平10−138864号公報 特開2001−278003公報 特開2000−113942公報
特許文献1に示す従来の乗員保護装置は、助手席にチャイルドシートを取付けた状態でだけ作動するカットオフスイッチを設けることによって、エアバッグを一時的に停止状態にするというものである。
特許文献2に示す従来の乗員保護装置は、インストルメントパネル内に備えたカットオフスイッチを操作することによって、エアバッグを一時的に停止状態にするというものである。
特許文献3に示す従来の乗員保護装置は、助手席にチャイルドシートを取付けた状態でだけ作動するカットオフスイッチを設けることによって、シートベルトのプリテンショナやエアバッグを一時的に停止状態にするというものである。
特許文献4に示す従来の乗員保護装置は、疑似抵抗を備えたダミープラグを制御装置のコネクタに差し込むことによって、制御回路の一部を短絡させるというものである。このようにして、エアバッグ負荷を疑似抵抗と一時的に入れ替えることにより、エアバッグを一時的に停止状態にすることができる。
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示す従来の乗員保護装置は、シートベルトのプリテンショナやエアバッグを一時的に停止状態にするために、カットオフスイッチ等の新たな機能部品が必要である。しかも、制御回路には、これらの機能部品に対応するために、ハードウエアやソフトウエアを追加する必要がある。従って、乗員保護装置のコストアップの要因となるため、改良の余地がある。
また、助手席の他にもシートベルトやエアバッグを装着している場合に、これらのシート(後部席など)でも、シートベルトのプリテンショナやエアバッグを一時的に停止状態にするには、やはりカットオフスイッチ等の機能部品を設ける必要がある。例えば、全てのシートで同時に停止させる、又は必要に応じて選択した一部のシートで同時に停止させる場合などである。これでは、過剰なコストが発生するので、得策ではない。
一方、特許文献4に示す従来の乗員保護装置は、エアバッグ負荷を疑似抵抗と一時的に入れ替えるだけであるから、乗員保護装置のコストアップを解消するには、有利な手法である。
しかしながら、疑似抵抗をエアバッグ負荷の代用品としているので、制御回路は疑似抵抗とエアバッグ負荷との判別ができない。制御回路は、エアバッグ負荷を制御するための通常の制御を実行するので、不要な制御や通電を行うことになる。これでは、無駄な電力を消費し、しかも、通電による余分なノイズが発生する要因となる。
さらには、助手席からチャイルドシートを外したにもかかわらず、疑似抵抗を装着したままの場合には、助手席のエアバッグを作動できない。
本発明は、比較的簡単な構成で安価な車両用シートベルト装置によって、無駄な電力消費を削減することができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車両のシートに着座した乗員をシートベルトで拘束する車両用シートベルト装置であって、車両の運転状態に応じて電動モータが発生した駆動力により、シートベルトに拘束力を付加するようにし、電動モータの駆動力を制御部にて制御するようにした車両用シートベルト装置において、
制御部は、電動モータの端子に発した駆動信号に対する、電動モータ側からの応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が正常状態にあるか否かを診断する診断手段を有し、
更にこの診断手段は、応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が作動を禁止されている作動禁止状態であるか否かを判定し、これらの診断結果並びに判定結果に基づいて制御部の制御内容を正常状態の制御、故障処理及び作動禁止状態の制御の中から選択するように構成したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、駆動信号が、電動モータの端子に発した制御電圧であり、応答信号が、制御電圧を停止した後の前記端子における電圧波形を含み、診断手段が、電圧波形に基づいて、作動禁止状態の判定を実行するように構成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、車両用シートベルト装置は、作動禁止状態であることを報知する報知手段を備えていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、シートベルトに拘束力を付加する電動モータに対して、駆動信号を発し、この駆動信号に対する電動モータ側の応答信号に基づいて、診断手段により、車両用シートベルト装置が正常状態にあるか否かを、診断(故障診断)することができる。このため、電動モータの特性に適した精密な故障診断を、適切に且つ容易に行うことができる。
しかも、この診断手段によれば、正常か否かの診断だけではなく、更に応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が作動を禁止されている作動禁止状態であるか否かを、判定(作動禁止判定)することができる。従って、これらの診断結果並びに判定結果に基づいて、制御部の制御内容を正常状態の制御、故障処理及び作動禁止状態の制御の中から選択して実行することができる。
例えば、制御部に対し、電動モータの代わりに疑似抵抗を備えたダミープラグを一時的に入れ替えて、接続した場合には、入れ替えられた電動モータだけを一時的に停止状態にすることができる。この場合に、制御部から電動モータ側に発した駆動信号に対する応答信号の形態は、電動モータと疑似抵抗とでは、当然のことながら全く異なる。従って、制御部に接続されているものが、電動モータであるか疑似抵抗であるかを、診断手段は容易に且つ正確に判定することができる。この結果、車両用シートベルト装置が作動禁止状態であることを判定し、この判定結果に基づいて、制御部の制御内容を作動禁止状態における制御にすることができる。
つまり、作動禁止状態であるから、入れ替えられた電動モータに対して、制御部から不要な駆動信号を発する必要はない。不要な制御や通電を行わないので、無駄な電力消費を削減するとともに、通電による不要なノイズの発生を抑制することができる。
さらに診断手段は、単に故障診断をする機能だけではなく、更に作動禁止判定をする機能をも兼ね備えている。すなわち、診断手段は、電動モータ側の応答信号を共用し、この応答信号に基づいて故障診断と作動禁止判定の両方を実行する。つまり、診断手段の一部を拡張するだけで、作動禁止判定をする機能を兼ねることができる。このため、作動禁止判定をするための新たな判定手段を追加する必要はない。また、作動禁止判定のために新たなセンサを備える必要はない。しかも、電動モータの代わりに疑似抵抗を一時的に入れ替えた場合であっても、制御システムの動作に影響を及ぼすことなく、精密な故障診断を、より適切に行うことができる。
このようなことから、比較的簡単な構成で安価な車両用シートベルト装置によって、無駄な電力消費を削減するとともに、通電による不要なノイズの発生を抑制することができる。ノイズを抑制することにより、車両に搭載された他の通信システムに与えるノイズの影響を、極力排除することができる。
請求項2に係る発明では、制御部からの制御電圧(駆動信号)を停止した後に、電動モータの端子における電圧波形(応答信号)に基づいて、診断手段で作動禁止状態の判定を行うことができる。
電動モータを停止させたときには、逆起電圧が発生するので、電動モータの端子における電圧波形(応答信号)の時間的な変化は、比較的緩慢である。これに対し、電動モータを疑似抵抗と入れ替えたときには、制御部からの制御電圧(駆動信号)を停止したときに、電圧波形(応答信号)がすぐに低下し、その状態を維持する。このため、電圧波形を監視することによって、制御部に接続されているものが、電動モータであるか疑似抵抗であるかを、より一層明確に判定することができる。
請求項3に係る発明では、作動禁止状態であるときに、報知手段によって報知するので、車両の使用者の意志に反して作動禁止状態にすることを防ぐことができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る車両の助手席及びシートベルト装置の模式図であり、車両10の室内に設置された助手席20及び車両用シートベルト装置40を正面から見て表したものである。
助手席20(シート20)は、シートクッション21と、シートクッション21に起倒可能に設けたシートバック22と、シートバック22の上部に設けたヘッドレスト23とからなる。
車両用シートベルト装置40は、シート20に着座した乗員(図示せず)をシートベルト41で拘束するものであり、乗員の一方の肩部及び腰部を同時に拘束するシートベルト41を、車体11の側部下部に固定されたリトラクタ42(ベルト巻取り器42)にて巻き取ることができる。
このような車両用シートベルト装置40は、例えば、シートベルト41を車体11の側部上部のアッパアンカ43、シート20に対しアッパアンカ43とは反対側の下部のセンタアンカ44、アッパアンカ43側の下部のロアアンカ45の、3点で支持するようにした3点式の構成である。センタアンカ44は、車体側のバックルに対してタングを取外し可能にワンタッチで装着する、掛け止め機構からなる。
リトラクタ42は、車両10の運転状態(衝突時又は衝突予知時)に応じて、シートベルト41の緩み部分を巻き取るプリテンショナ46を備える。プリテンショナ46は、車両10の運転状態に応じて電動モータ47が発生した駆動力により、シートベルト41に拘束力を付加することによって、シートベルト41の緩み部分を巻き取る、電動式プリテンショナである。
ところで、図1に示すように、助手席20には小さい子供を座らせるために、チャイルドシート30を後ろ向きに取付ける場合がある。車両用シートベルト装置40は、助手席20にチャイルドシート30を取付けたときに、助手席20のためのシートベルト41のプリテンショナ46の作動だけを、一時的に停止状態にするように構成したことを特徴とする。
図2は本発明に係る車両用シートベルト装置の回路図である。図2に示すように、車両用シートベルト装置40の回路は、直流電源であるバッテリ51と、イグニッションスイッチ52(メインスイッチ52)と、バッテリ51からの電圧を一定の低電圧に変換する電源回路53と、加速度センサ等の各種センサからなるセンサ群54と、電動モータ47を電気的にオン・オフ制御するドライバ回路55と、ドライバ回路55を制御するための駆動電圧を発するドライバ昇圧回路56と、電動モータ47の端子47a,47bにおける電圧を検出する電圧検出部57と、電動モータ47の駆動力を制御する制御部58とからなる。
ドライバ回路55は、バッテリ51からイグニッションスイッチ52、メインリレー61及びフィルタ回路62を介して電動モータ47に供給される電力を、オン・オフ制御することで、電動モータ47をオン・オフさせるものであり、主に図示せぬ4個の電界効果型トランジスタ(FET)をH字状に結線した、いわゆるHブリッジからなる。
なお、ドライバ回路55における出力端子、すなわちコネクタ55a,55bに、端子47a,47bを取り外し可能に差し込むことによって、ドライバ回路55に電動モータ47を接続することができる。
ドライバ昇圧回路56は、ドライバ回路55における4個の電界効果型トランジスタに対し、制御用のパルス幅変調信号(PWM信号)を個別に発することで、ドライバ回路55をオン・オフ制御するとともに、4個の電界効果型トランジスタに発するパルス幅変調信号の電圧を制御するものである。
制御部58は、バッテリ51からイグニッションスイッチ52及び電源回路53を介して電力を供給されるとともに、センサ群54及び電圧検出部57の信号を受けて、メインリレー61及びドライバ昇圧回路56を制御するものである。
つまり、制御部58は、電動モータ47を駆動するときは、先ずメインリレー61をオンにし、次にドライバ昇圧回路56に駆動信号であるパルス幅変調信号(PWM信号)を発することで、ドライバ昇圧回路56を介してドライバ回路55を制御し、この結果、電動モータ47をオン・オフ制御することになる。
このようにして、制御部58から電動モータ47の端子47a,47bに駆動信号を発して、電動モータ47を駆動させることができる。駆動信号は、電動モータ47の端子47a,47bに発した制御電圧である。
さらに制御部58は、報知切替スイッチ63のスイッチ信号に応じて、報知器64を制御することができる。
報知切替スイッチ63は手動操作式スイッチであり、例えば車室内のインストルメントパネルに配置することになる。報知器64は、電動モータ47を作動禁止状態に制御しているときに、この状態であることを報知するものであり、例えば車室内のインストルメントパネルに配置したブザー等の報音器や表示器からなる、報知手段である。
図3は本発明に係るドライバ回路周りの回路図である。図3に示すように、ドライバ回路55に対して、電動モータ47の代わりにダミープラグ71を一時的に入れ替えることができる。詳しく説明すると、ダミープラグ71は疑似抵抗72を備える。ドライバ回路55のコネクタ55a,55bに対して、電動モータ47の端子47a,47bを抜き取り、その後にダミープラグ71を差し込んで接続することで、制御部58(図2参照)に対し、電動モータ47の代わりにダミープラグ71を一時的に入れ替えて、電動モータ47を一時的に停止状態にすることができる。
次に、制御部58に対し、電動モータ47の代わりにダミープラグ71を一時的に入れ替えたときの作用を、図2及び図3を参照しつつ図4に基づいて説明する。
図4(a)〜(c)は本発明に係る車両用シートベルト装置の作用図であり、横軸を時間としたタイムチャートで各部の作動を示す。
先ず、制御部58に電動モータ47を接続した状態の作用を、図4(a)及び図4(b)に基づき説明する。
制御部58がオンの駆動信号(制御電圧)を発している間、電動モータ47の端子47a,47b間の電圧は正電圧である。つまり、電動モータ47は駆動されて回転する。
その後、制御部58が駆動信号を停止、すなわちオフ信号とすることによって、電動モータ47の駆動を停止する。このときの端子47a,47b間の電圧波形(応答信号)は、図4(b)に示す線S1のように一旦急降下する。
しかし、電動モータ47のロータは慣性によって回転を継続しようとする。この結果、端子47a,47b間に逆起電圧が発生する。このため、端子47a,47b間における電圧は、速やかに上昇に転じた後に、線S2のように再び徐々に降下する。このような徐々に降下する電圧波形(応答信号)は、シートベルト41(図1参照)を巻き取るときの実際の負荷、すなわち、実負荷の大きさに応じて異なる。
次に、制御部58に疑似抵抗72を接続した状態の作用を、図4(a)及び図4(c)に基づき説明する。
制御部58がオンの駆動信号(制御電圧)を発している間、疑似抵抗72の端子72a,72b間の電圧は正電圧である。その後、制御部58が駆動信号を停止、すなわちオフ信号としたときの端子72a,72b間の電圧波形(応答信号)は、図4(c)に示す線S11のように一旦急降下した後に、線S12のように速やかに0(零)に戻り、その状態を維持する。つまり、図4(b)に示す線S2のような、再び徐々に降下する特性はない。
以上の説明をまとめると、電動モータ47を停止させたときに、逆起電圧が発生するので、電動モータ47の端子47a,47bにおける電圧波形(応答信号)の時間的な変化は、図4(b)に示す線S2のように比較的緩慢である。
これに対し、電動モータ47を疑似抵抗72と入れ替えたときには、制御部58からの制御電圧(駆動信号)を停止したときに、線S12のように電圧波形(応答信号)がすぐに低下し、その状態を維持する。
このため、電圧波形を監視することによって、制御部58に接続されているものが、電動モータ47であるか疑似抵抗72であるかを、より一層明確に判定することができる。
次に、上記図2に示す制御部58をマイクロコンピュータとした場合の制御フローについて、図5及び図6に基づき説明する。図中、ST××はステップ番号を示す。特に説明がないステップ番号については、番号順に進行する。以下、図1及び図2を参照しつつ説明する。
図5は本発明に係る制御部の制御フローチャート(その1)である。
ST01;初期設定をする。具体的には、それぞれの実カウント値Cu1,Cu2,Cu3を0にセットする。
ST02;イグニションスイッチ51のスイッチ信号(オン、オフ)を読み込む。
ST03;イグニションスイッチ51がオンであるか否かを調べ、YESならST04に進み、NOならST02に戻る。つまり、イグニションスイッチ51がオンになるまで、ST02を繰り返す。
ST04;駆動信号を1パルスだけ出力する。この1パルスの駆動信号は電動モータ47を正回転させる、すなわち乗員をシートベルト41で拘束する方向に回転させる信号である。この1パルスの駆動信号は、車両用シートベルト装置40の状態及び作動禁止状態を診断、判定するために発する信号であるから、例えば電動モータ47を10〜20msecだけ空転させる、極く短時間の信号でよい。
なお、1パルスの駆動信号は電動モータ47を逆回転させる、すなわちシートベルト41を緩める方向に回転させる信号とすることができる。逆回転させた場合には、乗員に対するシートベルト41の拘束力を弱めるので、乗員に不快感を与えることがない。このため、正回転の場合に比べて、電動モータ47を空転させる時間を多少長くすることができる。
ST05;1パルスの駆動信号に対する、電動モータ47側からの応答信号の波形を検出する。応答信号の波形については、電圧検出部57で検出すればよい。
ST06;応答信号の波形が予め設定されている「実負荷の特性」に一致するか(概ね一致を含む)否かを調べ、YESならST07に進み、NOなら図6のST21に進む。
ここで、実負荷の特性とは、車両用シートベルト装置40(特に電動モータ47)が正常に機能している場合の、標準の応答信号の波形のことであり、図4(b)で線S2のように表すことができる。なお、実負荷の特性のデータについては、例えば、制御部58に内蔵されているROMに記憶しておき、適宜読み出せばよい。
ST07;実カウント値Cu2=0にリセットするとともに、実カウント値Cu3=0にリセットする。
ST08;実カウント値Cu1に1を加算する(Cu1=Cu1+1)。
ST09;実カウント値Cu1が、予め設定された一定の基準カウント値Csに達したか否かを調べ、YESならST10に進み、NOならST04に戻る。つまり、ST04〜ST09のステップを一定回数だけ繰り返しても、応答信号の波形が「実負荷の特性」に一致するという結果に変化がない場合には、車両用シートベルト装置40が正常状態にあると判断して、YESとなる。
ST10;車両用シートベルト装置40が正常状態にあるので、通常のシートベルト制御を実行した後に、この制御を終了する。つまり、助手席20にチャイルドシート30を取付けていない状態において、車両10の衝突時又は衝突予知時に電動モータ47が駆動し、プリテンショナ46によってシートベルト41の緩み部分を巻き取ることができる。
図6は本発明に係る制御部の制御フローチャート(その2)である。
ST21;ST06においてNOの判断だったので、応答信号の波形が予め設定されている「疑似負荷の特性」に一致するか(概ね一致を含む)否かを調べ、YESならST22に進み、NOならST30に進む。
ここで、疑似負荷の特性とは、電動モータ47を疑似抵抗72と入れ替えた場合の、標準の応答信号の波形のことであり、図4(c)で線S12のように表すことができる。なお、疑似負荷の特性のデータについては、例えば、制御部58に内蔵されているROMに記憶しておき、適宜読み出せばよい。
ST22;実カウント値Cu1=0にリセットするとともに、実カウント値Cu3=0にリセットする。
ST23;実カウント値Cu2に1を加算する(Cu2=Cu2+1)。
ST24;実カウント値Cu2が、予め設定された一定の基準カウント値Csに達したか否かを調べ、YESならST25に進み、NOなら図5のST04に戻る。つまり、ST04〜ST06及びST21〜ST24のステップを一定回数だけ繰り返しても、応答信号の波形が「疑似負荷の特性」に一致するという結果に変化がない場合には、車両用シートベルト装置40が作動禁止状態にあると判断して、YESとなる。
ST25;車両用シートベルト装置40は、助手席20にチャイルドシート30が取付けられている、作動禁止状態にある。このため、作動禁止状態のシートベルト制御を実行する。つまり、助手席20のためのシートベルト41のプリテンショナ46の作動だけを、一時的に停止状態にする。なお、他のシートにおけるシートベルト41については、通常のシートベルト制御を実行する。
ST26;報知切替スイッチ63のスイッチ信号(オン、オフ)を読み込む。
ST27;報知切替スイッチ63がオンであるか否かを調べ、YESならST28に進み、NOならST29に進む。
ST28;報知器64を作動させて、助手席20にチャイルドシート30が取付けられた状態、すなわち作動禁止状態にあることを乗員に報知して、この制御を終了する。
ST29;報知器64を停止させた後に、この制御を終了する。
ST30;実カウント値Cu1=0にリセットするとともに、実カウント値Cu2=0にリセットする。
ST31;実カウント値Cu3に1を加算する(Cu3=Cu3+1)。
ST32;実カウント値Cu3が、予め設定された一定の基準カウント値Csに達したか否かを調べ、YESならST33に進み、NOなら図5のST04に戻る。つまり、ST04〜ST06、ST21及びST30〜ST32のステップを一定回数だけ繰り返した結果、応答信号の波形が「実負荷の特性」と「疑似負荷の特性」の、どちらの特性にも一致しないという結果に変化がない場合には、車両用シートベルト装置40が故障状態にあると判断して、YESとなる。
ST33;車両用シートベルト装置40が故障状態にあるので、故障処理を実行した後に、この制御を終了する。
以上の説明から明らかなように、制御部58は診断手段81(図5及び図6参照)を有する。つまり、診断手段81は、ステップST04〜ST09、ST21〜ST24及びST30〜ST32の集合体からなる。
詳しく説明すると、診断手段81は、電動モータ47の端子47a,47bに発した駆動信号(ST04)に対する、電動モータ47側からの応答信号(ST05)に基づいて、車両用シートベルト装置40が正常状態にあるか(ST06〜ST09)否か(ST21及びST30〜ST32)を診断するように構成したことを特徴とする。
更に診断手段81は、応答信号(ST05)に基づいて、車両用シートベルト装置40が作動を禁止されている作動禁止状態であるか否かを判定し(ST21)、これらの診断結果並びに判定結果に基づいて制御部58の制御内容を正常状態の制御(ST10)、故障処理(ST33)及び作動禁止状態の制御(ST25)の中から選択するように構成したことを特徴とする。
駆動信号は、電動モータ47の端子47a,47bに発した制御電圧である。応答信号は、制御電圧を停止した後の端子47a,47bにおける電圧波形を含む。診断手段81は、電圧波形に基づいて、作動禁止状態の判定を実行するように構成したものである。
車両用シートベルト装置40は上記構成、作用を有するので、次のような効果を発揮する。
すなわち、シートベルト41に拘束力を付加する電動モータ47に対して、駆動信号を発し、この駆動信号に対する電動モータ47側の応答信号に基づいて、診断手段81により、車両用シートベルト装置40が正常状態にあるか否かを、診断(故障診断)することができる。このため、電動モータ47の特性に適した精密な故障診断を、適切に且つ容易に行うことができる。
しかも、この診断手段81によれば、正常か否かの診断だけではなく、更に応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置40が作動を禁止されている作動禁止状態であるか否かを、判定(作動禁止判定)することができる。従って、これらの診断結果並びに判定結果に基づいて、制御部58の制御内容を正常状態の制御、故障処理及び作動禁止状態の制御の中から選択して実行することができる。
例えば、制御部58に対し、電動モータ47の代わりに疑似抵抗72を備えたダミープラグ71を一時的に入れ替えて、接続した場合には、入れ替えられた電動モータ47だけを一時的に停止状態にすることができる。この場合に、制御部58から電動モータ47側に発した駆動信号に対する応答信号の形態は、電動モータ47と疑似抵抗72とでは、当然のことながら全く異なる。従って、制御部58に接続されているものが、電動モータ47であるか疑似抵抗72であるかを、診断手段81は容易に且つ正確に判定することができる。この結果、車両用シートベルト装置40が作動禁止状態であることを判定し、この判定結果に基づいて、制御部58の制御内容を作動禁止状態における制御にすることができる。
つまり、作動禁止状態であるから、入れ替えられた電動モータ47に対して、制御部58から不要な駆動信号を発する必要はない。不要な制御や通電を行わないので、無駄な電力消費を削減するとともに、通電による不要なノイズの発生を抑制することができる。
さらに診断手段81は、単に故障診断をする機能だけではなく、更に作動禁止判定をする機能をも兼ね備えている。すなわち、診断手段は、電動モータ47側の応答信号を共用し、この応答信号に基づいて故障診断と作動禁止判定の両方を実行する。つまり、診断手段81の一部を拡張するだけで、作動禁止判定をする機能を兼ねることができる。このため、作動禁止判定をするための新たな判定手段を追加する必要はない。また、作動禁止判定のために新たなセンサを備える必要はない。しかも、電動モータ47の代わりに疑似抵抗72を一時的に入れ替えた場合であっても、制御システムの動作に影響を及ぼすことなく、精密な故障診断を、より適切に行うことができる。
このようなことから、比較的簡単な構成で安価な車両用シートベルト装置40によって、無駄な電力消費を削減するとともに、通電による不要なノイズの発生を抑制することができる。ノイズを抑制することにより、車両10に搭載された他の通信システムに与えるノイズの影響を、極力排除することができる。
さらにまた、制御部58からの制御電圧(駆動信号)を停止した後に、電動モータ47の端子47a,47bにおける電圧波形(応答信号)に基づいて、診断手段81は作動禁止状態の判定を行うことができる。
電動モータ47を停止させたときには、逆起電圧が発生するので、電動モータ47の端子47a,47bにおける電圧波形(応答信号)の時間的な変化は、比較的緩慢である。これに対し、電動モータ47を疑似抵抗72と入れ替えたときには、制御部58からの制御電圧(駆動信号)を停止したときに、電圧波形(応答信号)がすぐに低下し、その状態を維持する。このため、電圧波形を監視することによって、制御部58に接続されているものが、電動モータ47であるか疑似抵抗72であるかを、より一層明確に判定することができる。
さらにまた、作動禁止状態であるときに、報知手段64によって報知するので、車両10の使用者の意志に反して作動禁止状態にすることを防ぐことができる。
なお、本発明の実施の形態において、疑似抵抗72の抵抗値を、特定の値に設定することができる。特定の値に設定した場合には、この値と異なる抵抗値の抵抗を疑似抵抗72の代わりに制御部58に接続したときに、この抵抗が不正な部材であることを、検出することができる。
この特定の値としては、例えば、電動モータ47や疑似抵抗72が劣化する等の要因によって、これらの部品の電気特性が変化した場合であっても、実負荷(電動モータ47)と疑似負荷(疑似抵抗7)とを判別することが可能な抵抗値に、設定することが好ましい。このように設定することで、劣化による検出への影響を排除することができるとともに、精度良く判別可能となる。すなわち、電動モータ47と疑似抵抗72との区別や、電動モータ47及び疑似抵抗72が正常であるか否かの判別をすることができる。さらには、他の機種の電動モータ47や疑似抵抗72を誤って組付けたときに、これを検出する等にも、応用することができる。
本発明の車両用シートベルト装置40は、助手席20にチャイルドシート30を取付け可能な乗用車に好適である。
本発明に係る車両の助手席及びシートベルト装置の模式図である。 本発明に係る車両用シートベルト装置の回路図である。 本発明に係るドライバ回路周りの回路図である。 本発明に係る車両用シートベルト装置の作用図である。 本発明に係る制御部の制御フローチャート(その1)である。 本発明に係る制御部の制御フローチャート(その2)である。
符号の説明
10…車両、20…シート(助手席)、30…チャイルドシート、40…車両用シートベルト装置、41…シートベルト、46…プリテンショナ、47…電動モータ、47a,47b…電動モータの端子、58…制御部、63…報知切替スイッチ、64…報知手段、71…ダミープラグ、72…疑似抵抗、81…診断手段。

Claims (3)

  1. 車両のシートに着座した乗員をシートベルトで拘束する車両用シートベルト装置であって、前記車両の運転状態に応じて電動モータが発生した駆動力により、前記シートベルトに拘束力を付加するようにし、前記電動モータの駆動力を制御部にて制御するようにした車両用シートベルト装置において、
    前記制御部は、前記電動モータの端子に発した駆動信号に対する、電動モータ側からの応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が正常状態にあるか否かを診断する診断手段を有し、
    更にこの診断手段は、前記応答信号に基づいて、車両用シートベルト装置が作動を禁止されている作動禁止状態であるか否かを判定し、これらの診断結果並びに判定結果に基づいて前記制御部の制御内容を正常状態の制御、故障処理及び作動禁止状態の制御の中から選択するように構成したことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  2. 前記駆動信号は、前記電動モータの端子に発した制御電圧であり、
    前記応答信号は、前記制御電圧を停止した後の前記端子における電圧波形を含み、
    前記診断手段は、前記端子における電圧波形に基づいて、作動禁止状態の判定を実行するように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用シートベルト装置。
  3. 前記車両用シートベルト装置は、前記作動禁止状態であることを報知する報知手段を備えていることを特徴とした請求項1又は請求項2記載の車両用シートベルト装置。
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