JP2006296958A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2006296958A
JP2006296958A JP2005126839A JP2005126839A JP2006296958A JP 2006296958 A JP2006296958 A JP 2006296958A JP 2005126839 A JP2005126839 A JP 2005126839A JP 2005126839 A JP2005126839 A JP 2005126839A JP 2006296958 A JP2006296958 A JP 2006296958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
game
display
state
control microcomputer
ball
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005126839A
Other languages
English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Takashi Watanabe
剛史 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2005126839A priority Critical patent/JP2006296958A/ja
Publication of JP2006296958A publication Critical patent/JP2006296958A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 遊技状態データと遊技履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することである。
【解決手段】 パチンコ遊技機の後面にあるクリアスイッチの操作に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ側で遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ側で記憶されている遊技履歴データを初期化するための遊技店用メニュー画面が飾り図柄表示装置で表示される(S421)。そして、遊技店用メニュー画面が表示されているときにのみ、パチンコ遊技機の前面にある操作キーにより履歴データクリア操作が行なわれたと判定されたこと(S422Y)を条件に、記憶されている遊技履歴データが初期化される(S423)。また、特別領域内の抽選領域へ誘導された遊技球に基づいて特別遊技状態への移行条件が成立するか否かについての抽選演出を飾り図柄表示装置の表示により行なう。
【選択図】 図36

Description

本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技者が遊技球を用いて所定の遊技を行ない、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、所定の移行条件の成立により、遊技状態を、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態から、該通常遊技状態であるときに比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示結果となりやすい特別遊技状態に移行させる制御を行なう遊技機に関する。
この種の遊技機として、従来から一般的に知られているものに、たとえば、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態に制御する)に制御され、所定の移行条件の成立により、遊技状態を、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態から、該通常遊技状態であるときに比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示結果となりやすい特別遊技状態(たとえば、確変状態)に移行させる制御を行なうものがあった。
このような遊技機における遊技進行は、遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。そして、たとえば停電の発生等により、遊技機に供給されている電源としての電力供給が停止したときに、電力供給が停止したときの遊技状態を示すバックアップデータを記憶し、後に、電力供給が開始されたときに、記憶したデータに基づいて、遊技状態を復旧する制御が行なわれる。また、このような遊技機において、電力供給が開始されたときにバックアップデータを初期化する場合には、遊技店員がクリアスイッチを操作することによりバックアップデータを初期化していた。
また、この種の遊技機については、遊技機においてアウト玉数、セーフ玉数等の遊技履歴データを蓄積記憶し、遊技機の操作に応じ、図柄表示器で遊技履歴データに基づいて遊技履歴情報を表示するものがあった(特許文献1)。さらに、この種の遊技機については、前述のように蓄積記憶した遊技履歴データをバックアップ記憶し、遊技履歴情報を、日、週、月等に跨って累積することができるように構成したものがあった(特許文献2)。このように遊技履歴データをバックアップ記憶する遊技機では、遊技店員が累積データクリアスイッチを操作することによりバックアップ記憶した遊技履歴情報が初期化される。
特開平7−051460号公報(段落番号0034−0037) 特開2002−035359号公報(段落番号0027,0040,0055、図9)
しかし、前述のような従来の遊技機においては、次のような問題があった。従来のような遊技状態のデータをバックアップ記憶する遊技機において前述のような遊技履歴データをバックアップ記憶する構成を採用する場合には、遊技状態のデータおよび遊技履歴データを初期化したいときに、各データについて個別にクリアスイッチを操作する必要がある。このため、このような遊技機においては、バックアップしたデータの初期化操作が煩雑であった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技状態データと遊技履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することが可能な遊技機を提供することである。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
(1) 遊技者が遊技球を用いて所定の遊技を行ない、所定の始動条件(始動入賞口14に遊技球が入賞する)の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類(特別図柄、飾り図柄)の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置(図1の特別図柄表示装置8、飾り図柄表示装置9を含む変動表示部)を備え、該表示装置に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、所定の移行条件の成立(例えば、特定領域への遊技球の入賞、特定領域への遊技球の所定個の入賞、非特定領域への遊技球の非入賞)により、遊技状態を、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態から、該通常遊技状態であるときに比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示結果となりやすい特別遊技状態(確変状態、時短状態)に移行させる制御を行なう遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態において遊技球が入賞可能な特別領域(図2の特別領域200)を備え、
該特別領域は、前記所定の移行条件を成立させるか否かを決定するための抽選領域(図3の抽選領域160)と、前記特別領域に入賞した遊技球を前記抽選領域に導く通路であって、前記所定の移行条件が他の通路よりも成立しやすい第1の通路(図3の第1の通路164)と、該第1の通路とは異なる通路であり前記所定の移行条件が前記第1の通路よりも成立し難い第2の通路(図3の第2の通路165)とを含み、
前記第1の通路と前記第2の通路との少なくともいずれか一方に、遊技球の通過を検出する通過検出手段(図3の第1通路通過スイッチ168)が設けられ、
前記通過検出手段が設けられている通路を通過した後に前記抽選領域から排出された遊技球を検出する排出検出手段(図6の第1通路排出スイッチ173)と、
遊技の進行を制御するための遊技制御処理を実行し、前記表示装置を制御させるための表示制御信号(演出制御コマンド)を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ(図6の遊技制御用マイクロコンピュータ99)が搭載された遊技制御基板(図6の主基板120)と、
前記表示制御信号に基づき前記表示装置を制御する表示制御用マイクロコンピュータ(図7の演出制御用マイクロコンピュータ118)が搭載された表示制御基板(図7の演出制御基板90)と、
前記遊技機の後面側(図8の電源基板910)に設けられ、操作に応じて初期化信号(クリア信号)を出力する初期化操作手段(図4のクリアスイッチ921)と、
前記遊技機の前面側(図1の打球供給皿3近傍)に設けられ、前記表示装置において所定の操作用画面(図30等の遊技店用メニュー画面)が表示されたときに、前記表示装置において前記遊技機で行なわれた遊技の履歴(遊技履歴情報)を表示させる操作(履歴データクリア、遊技履歴情報の表示)をするための表示用操作手段(図5、図6等の操作キー190)とをさらに備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記表示装置における前記変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを事前に判定する表示結果判定手段(図22の特別図柄通常処理におけるS56〜S58)と、
遊技の進行状態を示す遊技状態データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技状態データを記憶する遊技制御用記憶手段(バックアップ電源によって電源バックアップされた図6のRAM55)と、
前記初期化操作手段から出力された前記初期化信号が入力される初期化信号入力部(図6のI/Oポート部53)と、
前記初期化信号入力部に前記初期化信号が入力されているか否かを確認する遊技制御側初期化信号確認手段(図13のS7の処理を実行する部分)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていないことが確認された(図13のS7の処理においてNOと判断された)ことを条件に、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データに基づいて遊技の進行状態を復旧させる遊技制御復旧処理を実行する遊技制御復旧手段(図13のS91〜S94の処理を実行する部分)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていることが確認された(図13のS7の処理においてYESと判断された)ときに、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データを初期化させる遊技制御初期化処理を実行する遊技制御初期化手段(図13のS10〜S12の処理を実行する部分)と、を含み、
前記表示制御用マイクロコンピュータは、
前記表示装置において、識別情報の変動表示を開始させた後、前記表示結果判定手段の判定に応じた表示結果を導出表示させる制御(図35のS611、図39の演出制御プロセス処理)を行なう変動表示制御手段(図6の演出制御用マイクロコンピュータ118の表示制御機能)と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づいて、前記遊技機で行なわれた遊技の履歴を示す遊技履歴データを作成する遊技履歴データ作成手段(図44のS382の処理を実行する部分)と、
該遊技履歴データ作成手段により作成された遊技履歴データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技履歴データを記憶する表示制御用記憶手段(バックアップ電源によって電源バックアップされた図7の演出制御用マイクロコンピュータ118のRAM118c)と、
前記表示用操作手段の操作に応じて、前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて前記表示装置において前記遊技の履歴を表示させる遊技履歴表示処理を実行する遊技履歴表示処理手段(図36のS423、図41のS366)と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号(復旧コマンド)に基づき、前記遊技制御用マイクロコンピュータにおいて前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認(たとえば、図35のS604により所定時間復旧コマンドが受信されないと判断されたときに遊技状態データが初期化されたと確認)する遊技状態データ初期化確認手段(図35のS604の処理を実行する部分)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されていないことが確認された(図35のS602の処理においてYESと判断された)ことを条件に、前記表示制御用記憶手段に記憶されている前記遊技履歴データに基づいて遊技の履歴の表示を復旧可能にする遊技履歴復旧手段(図35のS606で電源断前の遊技履歴を復旧させる機能)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、前記遊技履歴データを初期化するための初期化操作用画面(図30の遊技店用メニュー画面)を表示する操作用画面表示手段(図36のS421の処理を実行する部分)と、
前記操作用画面表示手段により前記初期化操作用画面が表示されているときにのみ前記表示用操作手段による遊技の履歴を初期化する初期化操作を有効にする(図36の初期化時データ管理処理が実行されているとき、すなわち、S421により遊技店用メニュー画像が表示されているときのみ、履歴データのクリア操作が可能となる)有効化手段(図36のS421a)と、
該有効化手段により前記初期化操作が有効になっているときに前記表示用操作手段による前記初期化操作が行なわれた(図36のS422で履歴データをクリアする操作が行なわれたと判断された)か否かを判定する初期化操作判定手段(S422の処理を実行する部分)と、
該初期化操作判定手段により初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、前記表示制御用記憶手段に記憶されている前記遊技履歴データを初期化させる遊技履歴初期化処理(S423の処理を実行する部分のうち、特に履歴データのクリア操作に応じて履歴データをクリアする処理)を実行する遊技履歴初期化手段と、
前記通過検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、前記所定の移行条件を成立させるか否かについての抽選演出(特定領域に入賞する可能性の程度すなわち所定の移行条件が成立する可能性の程度を遊技者に報知するための表示演出)を前記表示装置で実行し、前記排出検出手段が遊技球を検出したことに基づいて前記抽選演出を終了する抽選演出手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99からの特殊演出開始指定コマンドの受信に基づいて特殊演出を開始し(図42のS905)、特殊演出終了指定コマンドの受信に基づいて特殊演出を終了する(図42のS909)処理を実行する部分)とをさらに含む。
このような構成によれば、遊技機への電力供給開始時において、遊技機の後面に設けられた初期化操作手段の操作に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ側で遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、電力供給停止する以前に演出制御用マイクロコンピュータ側で記憶されている遊技履歴データを初期化するための初期化操作用画面が表示装置で表示される。そして、初期化操作用画面が表示されているときにのみ有効となる表示用操作手段による初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、記憶されている遊技履歴データが初期化される。このため、遊技状態データおよび遊技履歴データを合わせて初期化するときには、遊技機の後面側に設けられた操作手段、すなわち、操作することが煩雑な操作手段の操作を、初期化操作手段という1つの操作手段を操作することに限定できる。また、その他に必要な操作を遊技機の前面側に設けられた表示用操作手段、すなわち、操作することが簡単な操作手段に割当てたことにより、遊技状態データと遊技履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することができる。さらに、表示用操作手段は遊技機の前面側に設けられているので遊技者が操作可能であるが、表示用操作手段による初期化操作は、初期化操作用画面が表示されているときにのみ有効となるので、遊技履歴データを初期化することは、遊技機の後面側に設けられた初期化操作手段を操作することが前提条件となる。このため、遊技者が勝手に遊技履歴データを初期化してしまうのを防ぐことができる。
また、遊技球が入賞可能な特別領域に、遊技球の通過により特別遊技状態への移行条件を成立させるか否かを決定するための抽選領域が設けられ、その抽選領域に、移行条件が他の通路よりも成立しやすい第1の通路と、移行条件が第1の通路よりも成立し難い第2の通路とが含まれる。そして、第1の通路と第2の通路の少なくともいずれか一方の通路を遊技球が通過したことが検出されたことに基づいて、移行条件を成立させるか否かについての抽選演出が表示装置で実行され、抽選領域から排出された遊技球が検出されたことに基づいて抽選演出が終了させられるので、特別遊技状態にするか否かの抽選結果を遊技者に提示するまでのプロセスを多様にすることによって、特別遊技状態が発生することの遊技者の期待感をより高めることができる。
(2) 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
前記遊技機への電力供給が開始された後、前記表示装置において前記識別情報(特別図柄、飾り図柄)を変動表示可能となっている変動表示可能状態(図柄を変動表示可能な変動表示可能状態時)において、所定期間にわたり前記表示装置で前記識別情報の変動表示が行なわれていないかどうかを判定する変動表示判定手段(図40のS346)と、
該変動表示判定手段により変動表示が行なわれていないと判定された(図40のS346でYESと判断された)ときに、前記遊技履歴データに基づく遊技の履歴を前記表示用操作手段による操作に応じて表示することが可能となる通常操作用画面(図32(b)の遊技者用メニュー画面)を表示する通常操作用画面表示手段(図40のS346でYESと判断され、S350で決定キーが操作されたと判断されたときに、S351での演出制御プロセスフラグが切換えられ、図41の遊技情報表示処理に進み、S364で遊技者用メニュー画面が表示される)とをさらに含む。
このような構成によれば、所定期間にわたり表示装置で識別情報の変動表示が行なわれなかったときに、遊技履歴データに基づく遊技の履歴が表示可能となる。このため、所定期間、変動表示がなければ、遊技者は、遊技の履歴を自由に見ることができる。
(3) 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
前記表示装置において前記遊技の履歴が表示中であって(図41の遊技情報表示処理が実行されているとき)、前記識別情報を変動表示させることを指令する表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力されたときに、前記表示装置において前記遊技の履歴の表示を中止する(図41のS361で変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断され、図41のS371で遊技情報表示モードフラグがリセットされ、S372で演出制御プロセスフラグが切換えられ、図39のS503の予告選択処理を行なった後、図39のS504の図柄変動開始処理に進むことにより表示が中止される)遊技履歴中止手段(図41のS371)と、
該遊技履歴中止手段により中止されたときに、前記表示装置における表示を前記識別情報の変動表示に切換える(図41のS372で演出制御プロセスフラグが切換えられ、図39のS503の予告選択処理およびS504の図柄変動開始処理が実行されることにより、図柄の変動表示の画像に切換えられる)変動表示切換手段(図41のS372)とをさらに含む。
このような構成によれば、表示装置において遊技の履歴が表示中であるときに、遊技に用いられる識別情報を変動表示させることを指令する表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力されたときには、表示装置において、遊技の履歴の表示が中止されて識別情報の変動表示に切換えられる。このため、表示装置において、遊技の履歴の表示よりも遊技に用いられる識別情報の方が優先的に実行されるので、遊技者が識別情報の変動表示を誤認識するのを防ぐことができる。さらに、変動表示が実行されるときに、表示されていた遊技の履歴の表示をわざわざ終了させる必要がなくなるので、表示を切換えるときの操作の手間を省くことができる。
(4) 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給が開始された後、前記遊技制御復旧処理と前記遊技制御初期化処理とのうちのいずれか一方が実行されたことを特定可能な電力供給開始時処理特定信号(復旧コマンド)を前記表示制御信号として出力する処理を行なう表示制御信号出力処理手段(図13のS94の処理を実行する部分)をさらに含み、
前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、前記電力供給開始時処理特定信号が入力されたか否かを判定する開始時処理特定信号入力判定手段(図35のS602〜S604の処理を実行する部分)をさらに含み、
前記遊技状態データ初期化確認手段は、前記開始時処理特定信号入力判定手段による判定に基づいて、前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認する(S604)。
このような構成によれば、遊技球への電力供給が開始された後、遊技制御用マイクロコンピュータから、遊技制御復旧処理と遊技制御初期化処理とのうちのいずれか一方が実行されたことを特定可能な電力供給開始時処理特定信号が表示制御信号として出力され、表示制御用マイクロコンピュータで、遊技球への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、電力供給開始時処理特定信号が入力されたか否かの判定に基づいて、遊技状態データが初期化されたか否かが確認される。このため、遊技状態データが初期化されたか否かを確認するために用いる表示制御信号の種類を削減することができる。
(5) 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記識別情報が所定期間変動表示されないときに表示されるデモンストレーション画像を表示させることを指令するデモ表示制御信号(デモ表示コマンド)を出力するデモ表示制御信号出力手段(図22のS596、図14のS26)をさらに含み、
前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記デモ表示制御信号出力手段により出力されたデモ表示制御信号を入力したとき(図35のコマンド解析処理でデモ表示コマンドを受信したことによりデモ表示コマンド受信フラグがセットされたとき)、前記表示装置において、表示用操作手段による操作に応じて前記遊技の履歴の表示が終了した後に、当該デモ表示制御信号に応じたデモンストレーション画像を表示させる(図41の遊技情報表示処理が実行中であるときには、演出制御プロセスをデモ表示処理に切換えるステップを含む図40の変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されず、履歴データの表示についての終了操作があった後に図41のS369により演出制御プロセスが変動パターンコマンド受信待ち処理に切換えられ、変動パターンコマンド受信待ち処理において、デモ表示コマンド受信フラグがセットされていることにより、図40のS353で演出制御プロセスがデモ表示処理に切換えられ、そのデモ表示が実行される)デモ表示切換手段(図41のS367〜S369、図40のS345〜S353)をさらに含む。
このような構成によれば、デモ表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力したときに、表示装置において、表示用操作手段による操作に応じて遊技の履歴の表示が終了した後に、当該デモ表示制御信号に応じたデモンストレーション画像が表示される。このため、せっかく表示用操作手段による操作に応じて表示させていた遊技の履歴の表示が不要にデモンストレーション画像に切換えられてしまうことが防がれる。これにより、操作の無駄をなくすことができる。
(6) 前記表示用操作手段は、操作に応じて出力される操作信号を前記表示制御用マイクロコンピュータに入力し(図7)、
前記遊技履歴表示処理手段は、前記操作信号に基づいて前記遊技履歴表示処理を実行する(図36のS422,S423、図41のS363,S366)。
このような構成によれば、表示制御用マイクロコンピュータが、表示用操作手段からの操作信号に基づいて遊技履歴表示処理を実行するので、遊技の履歴を表示させることに関する遊技制御用マイクロコンピュータの処理負担を軽減することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、遊技者が遊技球を用いて所定の遊技を行ない、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、所定の移行条件の成立により、遊技状態を、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態から、該通常遊技状態であるときに比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示結果となりやすい特別遊技状態に移行させる制御を行なう遊技機であればどのような遊技機にも適用可能である。
[第1実施形態]
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示省略)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示省略)と、機構部品等が取付けられる機構板と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4(下皿)と、遊技者の操作に応じて遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(たとえば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)に基づいて各々を識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄を変動表示して表示結果を導出表示する変動表示装置としての飾り図柄表示装置9が設けられている。この実施形態では、飾り図柄表示装置9は液晶表示装置(LCD)で構成され、左,中,右の3つの表示領域で飾り図柄(左図柄,中図柄,右図柄)が変動表示されるように構成されている。ここで、入賞とは、入賞口等の入賞領域として予め定められている領域等に遊技球が入ったことをいう。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることをいう(いわゆる再変動の前の停止を除く)。
飾り図柄表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する変動表示装置としての特別図柄表示装置8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示装置8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示装置8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、たとえば0〜99等のように、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。
飾り図柄表示装置9は、特別図柄表示装置8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。飾り図柄表示装置9で変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示装置8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。たとえば、特別図柄の表示結果が大当りが発生する大当り図柄となる場合には、飾り図柄の表示結果も大当りが発生する大当り図柄の組合せ(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる大当り図柄の組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御される。一方、特別図柄の表示結果が大当りが発生しないはずれ大当り図柄となる場合には、飾り図柄の表示結果も大当りが発生しないはずれ図柄の組合せ(ゾロ目とならない図柄の組合せ)となるように制御される。このように、特別図柄表示装置8と飾り図柄表示装置9とでは、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。
特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9は、変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて、表示装置としての変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、特別図柄表示装置8におけるリーチ表示態様とは、大当りとなる特定表示結果(「3,7」)が点滅表示している状態をリーチ表示態様またはリーチという。
また、飾り図柄表示装置9におけるリーチ表示態様とは、予め定められた図柄の組合せが停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、飾り図柄表示装置9における左、中、右の表示領域のうち有効ライン上での左、右の表示領域には同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、飾り図柄表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出が画像、ランプ、音等で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(特別図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、飾り図柄表示装置9の背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
また、飾り図柄表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。すなわち、特別図柄保留記憶表示器18は、始動記憶数のうち入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞がある毎に、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示装置8で変動表示が開始される毎に、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。この例では、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示装置8で変動表示が開始される毎に、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)を設けているが、上限数を4個以上にしてもよい。
飾り図柄表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には、開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
飾り図柄表示装置9の上方には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は、大入賞口(可変入賞球装置)を開閉する手段である。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示装置10の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示装置10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示装置10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示装置10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口(普通入賞口)29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。また、複数の入賞口(普通入賞口)29,30,33,39のそれぞれに入賞した遊技球を検出する1つの入賞口スイッチが設けられ、どの入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球も、その入賞口スイッチによって検出されるようにしてもよい。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果ランプ28a,28b,28cが設けられている。遊技効果ランプ28a,28b,28cおよび装飾ランプ25は、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、遊技効果ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、遊技効果ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカード(磁気カード)が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット装置50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される。
パチンコ遊技機1では、カードユニット装置50に受付けられたプリペイドカードの記録情報により特定される遊技者所有の残額(残高ともいう)の使用に基づいて貸出遊技媒体である貸し球が払出されることにより遊技球が遊技者に貸出(貸与)される。そして、パチンコ遊技機1においては、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて、打球供給皿3に貯留された遊技球が打球発射装置(図4参照)により弾発発射され、その遊技球が遊技領域7に打込まれることにより遊技が行なわれる。そして、遊技により入賞が生じれば、払出条件が成立し、その払出条件が成立したことに基づいて景品として、景品遊技媒体である賞球が払出される。
打球供給皿3には、カードユニット装置50を介して遊技球を借り受ける際に操作する球貸スイッチおよび返却スイッチが設けられた操作部と、飾り図柄表示装置9において後述するような遊技履歴情報等を表示する所定の操作用画面が表示されたときに、表示画面上での各種ボタン等が操作可能となる表示用操作手段としての操作キー190と(図5で後述するように複数のキーを含む)が設けられている。操作キー190は、図5を用いて後述するような複数の操作キースイッチの総称である。操作キー190は、飾り図柄表示装置9において、所定の操作用画面が表示されたときに、操作が有効となる。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レール42a,42bを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技領域7における遊技球の入口近傍には、遊技領域7内に打込まれる遊技球を検出するための磁気センサよりなる発射球センサ194が設けられている。なお、遊技領域7に打込まれる遊技球を検出するためのセンサとしては、打球発射装置への遊技球の供給路に設けられ、供給される遊技球を検出するものであってもよい。このような遊技球を検出するセンサは、遊技球を光学的に検出するセンサであってもよく、検出方式はどのような方式を採用してもよい。遊技領域7において遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示装置8における特別図柄の変動表示が開始されるとともに、飾り図柄表示装置9において飾り図柄の変動表示が開始される。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9を含む変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。特別図柄の表示結果が特定表示結果である大当り図柄となったとき(本実施の形態では、特別図柄の表示結果が特定表示結果となるときには飾り図柄の表示結果も特定表示結果である大当り図柄の組合せとなる)には、遊技状態を通常の遊技状態(大当り遊技状態以外の状態)から大当り遊技状態に移行する制御が行なわれる。大当り遊技状態においては、開閉板20が開いてから一定時間経過したという条件と、開閉板20が開いてから所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞したという条件とのうちのいずれかの条件がするまで、開閉板20が開放される。そして、所定の継続権が発生すると、開閉板20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば15ラウンド)繰り返して許容される。本実施の形態の場合、継続権は、継続条件の発生回数が所定回数に達するまで無条件で繰返し発生する。なお、継続権は、予め定められた領域に遊技球が通過すること等の所定の条件が成立したことにより繰返し発生するようにしてもよい。
また、所定の移行条件が成立すると、大当り遊技の終了後に、遊技者にとって有利な特別遊技状態として、次に大当りとなる確率が高くなる(向上する)確率変動(以下、確変という)状態に制御される。すなわち、遊技状態が確変状態という遊技者にとって有利な第1の有利状態となる。この実施の形態では、たとえば、確変状態において所定回数(100回)の変動表示が行なわれるという第1の終了条件と、確変状態において所定回数(100回)の変動表示が行なわれる前に特別図柄表示装置8において大当り図柄が表示結果として導出表示されるという第2の終了条件とのうちのいずれかの終了条件(確変状態終了条件)が成立すると、確変状態が終了する。
そして、前述の第2の終了条件が成立したときには、遊技状態が、特別図柄および飾り図柄の変動時間(変動表示の開始から終了までの時間)が短縮される変動時間短縮(以下、時短という)状態に移行する制御をすることが可能である。すなわち、遊技状態が時短状態という遊技者にとって有利な第2の有利状態となる。この実施の形態では、たとえば、確変状態において大当り図柄が表示結果として導出表示されたときにおける前述の所定回数(100回)のうちの残り回数(たとえば、50回目に大当り図柄が表示結果として導出表示されたのであれば残り回数は50回)の変動表示が行なわれるという第1の終了条件と、時短状態において残り回数の変動表示が行なわれる前に大当り図柄が表示結果として導出表示されるという第2の終了条件とのうちのいずれかの終了条件(時短状態終了条件)が成立すると、時短状態が終了する。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
前述したような第1の有利状態および第2の有利状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に含まれる。第1の有利状態としての確変状態では、普通図柄表示装置10における停止図柄が当り図柄になる確率が通常状態(確変状態以外の状態)に比べて高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が、確変状態以外の状態に比べて高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態では、特別図柄および飾り図柄の変動時間(変動表示期間)が、通常状態である場合に比べて短縮される。また、確変状態では、普通図柄表示装置10における変動表示期間(変動時間ともいう。)が通常状態に比べて短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。ただし、確変状態において、可変入賞球装置15の開放時間の延長、開放回数の増加、および、普通図柄表示装置10における変動時間の短縮はなされない(すなわち、特別図柄の変動表示結果が大当り図柄となる確率が高くなるだけで、可変入賞球装置15に関する有利/不利に関しては通常状態と同じ)ようにしてもよいし、普通図柄表示装置10における停止図柄が当り図柄になる確率を高めるようにしなくてもよい。
また、第2の有利状態としての時短状態では、特別図柄および飾り図柄の変動時間(変動表示期間)が、通常状態(確変状態および時短状態以外の状態)である場合に比べて短縮される。時短状態においても、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常状態(確変状態および時短状態以外の状態)に比べて高められるようにしたり、普通図柄表示装置10における変動時間が短縮されるようにしてもよい。さらに、確変状態において、特別図柄および飾り図柄の変動時間を短縮するようにしてもよい。
さらに、遊技盤6においては、遊技球の通過により、確変状態に移行させる所定の移行条件を成立させるか否かを決定するための抽選領域160を遊技者に視認可能にするガラス板等の窓部が、抽選領域160に臨む態様で設けられている。遊技者は、窓部を通して抽選領域160を視認できる。
図2は、大当り遊技状態において遊技球が入賞可能な特別領域200に設けられている役物等を示す説明図である。大入賞口の内部には、振分経路161、はずれ領域163、および、抽選領域160を含む領域である特別領域200が設けられている。振分経路161は、大入賞口から特別領域200に導かれた遊技球をはずれ領域163と抽選領域160とのいずれかの領域に振分ける動作を行なう遊技球誘導部材である。振分経路161は、経路切替モータ91の軸162に連結されており、経路切替モータ91により駆動される。
図2(A)に示すように、ソレノイド21によって開放状態にされた大入賞口に入賞した遊技球は、特別領域200において、振分経路161によって、はずれ領域163または抽選領域160に導かれる。振分経路161は、長手方向と直交する断面が凹状であって、遊技球が凹状部分の内部を通過可能に形成されている。振分経路161は、経路切替モータ91によって、図2(A)において実線で示される位置と破線で示される位置との間を移動する。また、大入賞口に入賞した遊技球は、カウントスイッチ23で検出される。図2(A)に示す例では、カウントスイッチ23として近接スイッチタイプのスイッチが用いられている。はずれ領域163に導かれた遊技球は、入賞球排出経路に入る。
抽選領域160には、通過する遊技球が、確変状態に移行させる所定の移行条件を成立させやすい(すなわち、所定の移行条件が成立しやすい)第1の通路164と、通過する遊技球が、第1の通路164よりも所定の移行条件を成立させにくい(すなわち、所定の移行条件が成立しにくい)第2の通路165とが設けられている。第1の通路164を通過した遊技球は、第1クルーン(皿部材)166に流入する。第2の通路165を通過した遊技球は、第2クルーン(皿部材)167に流入する。第1クルーン166および第2クルーン167のそれぞれは、凹上に形成され、中央部が最も凹んでいる。よって、第1クルーン166に流入した遊技球は、第1クルーン166内を周回しつつ中央部に向かう。また、第2クルーン167に流入した遊技球は、第2クルーン167内を周回しつつ中央部に向かう。
第1の通路164には、通過検出手段(通過検出器)としての第1通路通過スイッチ168が設けられている。この実施の形態では、第1通路通過スイッチ168として近接スイッチタイプのスイッチが用いられている。なお、第1通路通過スイッチ168としては、たとえば振分経路161に遊技球が当って跳ねて2回検出されないようなクッションのような振分部材を用いてもよい。その場合、遊技球が跳ね返っても検出されないくらいに振分部材とスイッチの距離を離してもよい。
図2(B)に示すように、第1クルーン166には、遊技球が通過可能な3つの流下口166aが設けられている。そのうちの2つを通過した遊技球は、特定領域スイッチ171aまたは特定領域スイッチ171bで検出される。したがって、この実施の形態では、その2つの流下口の領域が、遊技球の入賞によって所定の移行条件を成立させる特定領域に相当する。第1クルーン166におけるいずれかの流下口を通過した遊技球は、排出検出手段としての第1通路排出スイッチ173で検出される。
第2クルーン167には、遊技球が通過可能な6つの流下口167aが設けられている。そのうちの1つを通過した遊技球は、特定領域スイッチ171cで検出される。したがって、その1つの流下口の領域が、特定領域に相当する。第2クルーン167におけるいずれかの流下口を通過した遊技球は、第2通路排出スイッチ174で検出される。なお、第2通路排出スイッチ174は、第2実施形態等では必要であるが、この実施の形態では設けられていなくてもよい。
第1クルーン166は3つの流下口166aのうち2つが特定領域であり、第2クルーン167は6つの流下口167aのうち1つが特定領域である。このため、流下口のうち特定領域となる流下口の割合が大きい第1クルーン166の方が第2クルーン167と比較して確変状態に移行させる所定の移行条件を成立させやすいものであるということができる。また、第1クルーン166が第2クルーン167よりも確変状態に移行させる所定の移行条件を成立させやすいものであるため、第1クルーン166に遊技球を誘導する第1の通路164は、第2クルーン167に遊技球を誘導する第2の通路165よりも、確変状態に移行させる所定の移行条件を成立させやすいものであるということができる。
また、図2(B)に示すように、第1の通路164の縁にはリブ169が形成され、第1の通路164を通過する遊技球が第1の通路164から落下しないように構成されている。第2の通路165には、壁移動ソレノイド94によって駆動される壁部材170が設けられている。壁移動ソレノイド94がオン状態になると壁部材170は矢印方向に引込んで、遊技球が第2の通路165を通過可能になる。なお、第2の通路165にはリブは設けられていない。したがって、第2の通路165を通過している遊技球は、第2の通路165から落下する可能性がある。第2の通路165から落下した遊技球は、入賞球排出経路に入る。
図3は、振分経路161の位置と、第1の通路164および第2の通路165との関係を示す説明図である。振分経路161の位置が、図2(A)に実線で示す位置から回転して図3(A)に実線で示す位置になると、振分経路161を通過する遊技球が第1の通路164に導かれる。また、図3(B)に実線で示す位置になると、振分経路161を通過する遊技球が第2の通路165に導かれる。
図4は、パチンコ遊技機1の背面図である。パチンコ遊技機1の背面には、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球を払出すための各種の機構を装備した機構板140が設けられるとともに、前記打球操作ハンドル5に対応する裏面には、打球発射装置130が固着される。
打球発射装置130には、発射基板107が付設されている。この発射基板107によって打球発射装置130が駆動制御される。発射基板107は、基板ボックス640内に収容されている。
遊技盤6の裏面側の中央部分には、裏パック81aが取付けられている。裏パック81aの中央には、飾り図柄表示装置9が臨む開口(図示省略)が形成されており、この裏パック81aに対して、飾り図柄表示装置9と、当該飾り図柄表示装置9を収容するための液晶ボックス81bとが取付けられている。
また、液晶ボックス81bの後面には、演出制御基板ボックス125が直接取付けられる。この演出制御基板ボックス125内には、演出制御基板90、音声枠ランプ基板92、および、ランプドライバ基板93が収容して取付けられている。
図柄基板ボックス126の後面には、左側でヒンジ結合され、開閉自在となるように主基板取付ベース135が設けられている。主基板取付ベース135には、主基板ボックス136が取付けられている。主基板ボックス136内には、主基板120が収容して取付けられている。本実施の形態においては、主基板120が、遊技盤6に取付けられているため、新しい遊技盤に取り替えるときに、遊技盤自体を取り替えることにより、併せて主基板120を取り替えることができる。
ここで、主基板ボックス136の構造について説明する。主基板ボックス136は、主基板ボックスベースに主基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、主基板ボックス136が開封されたか否かを容易に判断することができる。
次に、パチンコ遊技機1の背面に設けられる機構板140の構成について説明する。図4において、機構板140は、主として賞球を貯留する賞球タンク147と該賞球タンク147に貯留された賞球を複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材148とが設けられる上部構成部と、カーブレール部を有しカーブレール部からの球を誘導する玉通路カバー部材156と入賞に基づく賞球を払出す玉払出装置154(本実施形態では、貸球も払出すが、賞球のみ払出すものでもよい)とが設けられる中間構成部と、主として遊技盤6に打込まれた入賞球を含む打球を処理するための構成および賞球を打球供給皿3,余剰球受皿4に導くための構成が設けられる下部構成部とが開口窓を構成するように機構板主体141上に一体的に形成されている。
機構板主体141は、機構板主体141のそれぞれ上部および右側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),左側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),および下部をそれぞれ構成する上部板142,左側板143および下部板144を取付ネジによって連結することにより構成されている。
次に、機構板140の構成について、各構成部毎に説明する。まず、上部構成部には、多量の賞球を貯留する賞球タンク147と、該賞球タンク147から供給される賞球を仕切壁によって複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して流下させる玉整列レール部材148と、該玉整列レール部材148によって誘導された賞球を後述する玉払出装置154に向けて左右方向から上下方向へ方向転換するカーブレール部の上方に設けられた枠用外部端子板102とがそれぞれ上部板142の所定の位置に設けられている。
また、玉整列レール部材148の下流側上部には、球ならし部材149が揺動自在に垂下され、玉整列レール部材148上を上下2段となって流下する球を球ならし部材149に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とするようになっている。玉整列レール部材148の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する枠用外部端子板102が取付けられる。枠用外部端子板102の取付部分は、凹んでおり、ハンダ面の突出部分が接触しないように形成されている。枠用外部端子板102に設けられる外部接続端子としては、外部(たとえば、管理コンピュータ)とパチンコ遊技機1との間の信号線を接続するコネクタとして、賞球数を出力するためのコネクタ等のコネクタが設けられている。
次に、上部板142に位置する中間構成部の構成について説明する。中間構成部の表面側には、球が通過する球抜き通路(図示省略)が形成されている。この球抜き通路は、後述する球抜き通路下流部と連通しており、玉整列レール部材148および賞球タンク147に待機する球を誘導してパチンコ遊技機1の外側(パチンコ遊技機1を設置する島の回収樋)に導くものである。この球抜き通路への球の誘導は、玉通路カバー部材156に設けられる球抜きストッパー(図示省略)を解除することにより行なわれる。
また、中間構成部の上部には、上記した玉整列レール部材148の下流側に接続されるカーブレール部および玉通路部を有する玉通路カバー部材156が取付けられる。玉通路カバー部材156のカーブレール部は、玉整列レール部材148から流下する球を前記球抜き通路あるいは、玉払出装置154に玉を誘導する玉通路(図示省略)のいずれかに分岐するものである。カーブレール部の下流側には、玉払出装置154が配置されている。
玉通路カバー部材156の下流側には、球切れスイッチ157が、玉払出装置154までの間に所定個数(たとえば27〜28個)の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片によって着脱自在に装着されている。球切れスイッチ157は、球を検出しなくなったときに、払出制御基板98および主基板120に信号を入力し、後に説明する玉払出装置154の後述する払出モータ115の作動を停止して賞球の払出を不能動化させるようになっている。玉通路カバー部材156の下方には、賞球および貸球の払出しを行なう玉払出装置154が取付けられている。
玉払出装置154は、玉払出部材(図示省略)をステッピングモータよりなる払出モータ115により回転駆動させることにより、玉通路カバー部材156により誘導された遊技球を1個づつ区切って払出す。玉払出部材は、円盤部が形成され、該円盤部の両側面には、それぞれ遊技球を受入れる間隔を保持して突設される複数(3つ)の突出部が形成されることで、各突出部の間は、遊技球を受入れ誘導するための凹部として形成されている。玉払出装置154における玉排出口には、払出個数カウントスイッチ116が設けられている。この払出個数カウントスイッチ116により、玉払出装置154から払出される遊技球が検出される。これにより、払出個数カウントスイッチ116からの検出信号に基づき、玉払出装置154から実際に排出された玉の数をカウントすることができる。なお、本実施の形態における玉排出口は、1つの排出口からなり、玉払出装置154から排出する球を貸球として払出す貸球排出口と、景品球として払出す景品球排出口とを兼用した形で構成されている。
次に、機構板140の下部構成部(下部板144)について説明する。下部構成部は、図4に示すように、背面から見てその右側部分に払出制御基板98を収容する払出制御基板ボックス123が取付けられ、背面から見てその左側部分に電源基板910を収容する電源基板ボックス122が取付けられている。なお、払出制御基板ボックス123も、前述した主基板ボックス136の構造と同様に構成されており、カシメ部が切断されているか否かにより、払出制御基板ボックス123が開封されたか否かを容易に判断することができる。
払出制御基板ボックス123が取付けられる下部構成部の前面側(機構板主体141の遊技盤6と対面する内側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示省略)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示省略)とが形成され、下部構成部の背面側(機構板主体141の外側)には、賞球通路、連絡通路、余剰玉通路が形成されるとともに球抜き通路下流部も形成されている。
次に、機構板140の下部構成部の背面から見て右側部分(以下、右側下部構成部という)の構成について説明する。図示を省略するが、機構板140の右側下部構成部の一側上部に賞球通路が形成され、該賞球通路の下端に上皿連通口が形成されている。この上皿連通口は、パチンコ遊技機1の前面に設けられる打球供給皿3に賞球を導くものである。上皿連通口の一側側方には、連絡通路が形成され、その連絡通路の下流に余剰玉通路が接続されている。
入賞に基づく賞球が多数払出されて打球供給皿3が賞球で満杯となり、遂には上皿連通口に到達してさらに賞球が払出し続けられたときには、賞球は、連絡通路を介して余剰玉通路に導かれ、その後、接続樋392を介して余剰球受皿4に排出される。そして、さらに賞球が払出し続けられたときには、余剰球受皿4も満杯になるが、余剰玉通路の一側側壁に設けられた満タン検知レバー部分にまで到達すると、満タン検知レバーが押圧されて満タンスイッチ((図示省略)がONされ、玉払出装置154の払出モータ115の駆動を停止して賞球および貸球の払出動作を不能動化する。このとき、打球発射装置130の後述する発射モータ601の駆動は停止しないが、停止するものであってもよい。
電源基板ボックス122は、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源基板910を収容するものである。電源基板910には、パチンコ遊技機1全体の電源をON・OFFするための電源スイッチ914、パチンコ遊技機1に設けられた各種基板(主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90)に設けられたバッアップ用のRAMでバックアップ記憶されたデータをクリアするためのクリアスイッチ921(図8も参照)および管ヒューズ等が実装されている。また、電源基板910は、電源コード117が接続される電源コネクタが実装されている。電源コード117によって電源基板910に供給される電圧は、AC100Vの電源電圧から変圧されたAC24Vの電圧(後述するトランス911により変圧される)であり、電源基板910で生成される複数の電圧は、DC30V、DC24V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)また、電源基板910は、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板120,98,90のRAMの記憶内容をバックアップ(保持)記憶するために各基板120,98,90にバックアップ電源を供給するようになっている。なお、電源基板910から電源断信号が出力されることによって主基板120は、バックアップをするための処理を行なうようになっている。なお、払出制御基板98および演出制御基板90においても同様にバックアップする処理が行なわれる。主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90におけるバックアップ処理に関しては、後で詳細に説明する。
右側下部構成部の機構板主体141の前面側(遊技盤6に当接する側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示省略)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示省略)とが形成されている。入賞球誘導通路の上方は、入賞球落下入口(図示省略)となっており、前記入賞球誘導カバー体82から放出される入賞球を受入れるようになっており、その受入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板主体141に形成された連通口(図示省略)から機構板主体141の背面側に導き、さらにその連通口から前記球抜き通路下流部(図示省略)に導くようになっている。前記球抜き通路下流部712は、右側下部構成部の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、下部構成部のほぼ中央背面側に形成される前記余剰玉通路の右側方に形成される合流排出通路に最終的に合流するようになっている。したがって、入賞球落下入口から受入れられた入賞球は、入賞球誘導通路、連通口、球抜き通路下流部、および合流排出通路を介してパチンコ遊技機1の外部に誘導されるようになっている。
遊技盤6のアウト口26から取込まれたアウト球は、遊技盤6の裏面に刻設されるアウト球排出通路(図示省略)に導かれ、さらに遊技盤収納枠部393の下部の板状部分に形成されるアウト球連通口(図示省略)を経由して上記したアウト玉通路に導かれ、連通口、合流排出通路を通ってパチンコ遊技機1の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路は、球抜き通路下流部からの抜き球、アウト玉通路からのアウト球、入賞球誘導通路からの入賞球をすべて合流してパチンコ遊技機1の外部に誘導するものである。
図5は、操作キー190の構成を示す平面図である。操作キー190は、押圧式の検出スイッチにより構成される決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193を含む。決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193は、飾り図柄表示装置9で、後述するような操作用画面が表示された状態において、操作が有効となる。上方向キー192を操作すると、操作用画面上で画像として表示される複数の操作ボタンのうち選択表示されている操作ボタンの位置が画面上で上方向に移動する表示が行なわれる。また、下方向キー193を操作すると、操作用画面上で画像として表示される複数の操作ボタンのうちの選択表示されている操作ボタンの位置が画面上で下方向に移動する表示が行なわれる。また、決定キー191を操作すると、操作用画面上で画像として表示される複数の操作ボタンのうち選択表示されている操作ボタンについて実際に操作することが決定される。なお、飾り図柄表示装置9で飾り図柄が変動表示されていないときに決定キー191を操作すると、操作用画面が表示されるようにしてもよい。
図6は、主基板120と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。なお、図6には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板98、演出制御基板90、音声枠ランプ基板92、および、ランプドライバ基板93も示されている。
主基板120には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ99と、入力ドライバ回路58と、出力回路59と、入力回路121とが搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ99(遊技制御手段ともいう)は、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって遊技の進行を制御するCPU56、および演出制御基板90等に制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部53を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。また、この実施の形態で用いられているCPU56は、ソフトウェアで割込禁止に設定できないマスク不能割込(NMI)を発生させるために使用されるマスク不能割込端子(NMI端子)と、CPU56の外部から割込(外部割込;ソフトウェアで割込禁止にできるマスク可能割込)を発生させるために使用される割込端子(INT端子)とを有する。しかし、この実施の形態では、マスク不能割込および外部割込を使用しない。そこで、NMI端子およびINT端子を、抵抗を介してVCC(+5V)にプルアップしておく。したがって、NMI端子およびINT端子の入力レベルは常にハイレベルになり、端子オープン状態の場合に比べて、ノイズ等によってNMI端子およびINT端子の入力レベルがハイレベルからローレベルに立下がって割込発生状態になる可能性が低減する。なお、CPU56は、ROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板120以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ99とは、主基板120に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部53等の周辺回路のことである。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)等がバックアップRAMに保存される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
主基板120には、電源基板910から、RAM55の記憶内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチ921が操作されたことを示すクリア信号、電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号、および遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する遊技制御用許容信号(CPU56を動作可能状態にさせるための信号)として用いられるシステムリセット信号(以下、単にリセット信号と呼ぶ)が、入力回路121を介して入力される。このようなクリア信号、電源断信号、および、リセット信号は、入力回路121からI/Oポート部53を経て遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力される。
入力ドライバ回路58は、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、第1通路通過スイッチ168、特定領域スイッチ171a,171b,171c、第1通路排出スイッチ173および第2通路排出スイッチ174(設けられている場合のみ)からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ99に与える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ99には、満タンスイッチ158および球切れスイッチ157からの信号が払出制御基板98を介して入力される。さらに、主基板120には、払出制御基板98を介して玉払出装置154に搭載されている払出個数カウントスイッチ116からの信号が入力される。出力回路59は、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を駆動して大入賞口を開閉するソレノイド21、経路切替モータ91、および、壁移動ソレノイド94を遊技制御用マイクロコンピュータ99からの指令にしたがって駆動する。
入力回路121は、電源基板910から、RAM55の記憶内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチ921が操作されたことを示すクリア信号、電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号、および遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する遊技制御用許容信号(CPU56を動作可能状態にさせるための信号)として用いられるシステムリセット信号(以下、単にリセット信号と呼ぶ)が、入力回路121を介して入力される。このようなクリア信号、電源断信号、および、リセット信号は、入力回路121からI/Oポート部53を経て遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力される。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、第1通路通過スイッチ168、特定領域スイッチ171a,171b,171c、第1通路排出スイッチ173および第2通路排出スイッチ174は、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99は、遊技の進行に応じて、ソレノイド16,21,94および経路切替モータ91を駆動制御するとともに、以下のように各種表示装置を制御する。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、表示制御信号(駆動信号)を、特別図柄表示装置8および特別図柄保留記憶表示器18に入力し、特別図柄表示装置8における特別図柄の表示制御を行なうとともに、特別図柄保留記憶表示器18の点灯制御を行なう。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄表示装置10および普通図柄保留記憶表示器41に入力し、普通図柄表示装置10における普通図柄の表示制御を行なうとともに、普通図柄保留記憶表示器41の点灯制御を行なう。
また、主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99は、遊技の進行に応じて、飾り図柄表示装置9の表示状態の制御を制御するための制御信号としての演出制御コマンドを、コマンド中継基板57を介して演出制御基板90に出力する。この演出制御コマンドは、遊技効果ランプ28a等の発光体を制御(ランプ制御)を指示するための制御信号、および、スピーカ27,27から出力する音声を制御(音声制御)するための制御信号としても用いられる。このため、演出制御コマンドは、表示制御、ランプ制御、および、音声制御を含む演出を制御するための制御信号であると言える。また、コマンド中継基板57は、演出制御基板90へ出力する情報信号を中継するものである。
演出制御基板90には、CPU(図7の演出制御用CPU118a)、RAM(図7のRAM118c)、ROM(図7のROM118b)、I/Oポート部(図7の入力ポート668,669、入出力ポート671等)等から構成される演出制御用マイクロコンピュータ118(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例、図7参照、演出制御手段ともいう)が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ118は、主基板120から入力される演出制御コマンドの種類に応じて、飾り図柄表示装置9における飾り図柄の表示制御を行なうとともに、飾り図柄の表示状態に対応して定められた演出態様で、各種ランプ等の発光手段を用いた発光制御およびスピーカ27,27を用いた音声制御を行なう。
演出制御基板90は、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応した発光制御および音声制御を行なうために、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なう。たとえば、演出制御基板90は、各種ランプを駆動するためにランプ制御コマンドを音声枠ランプ基板92へ出力し、スピーカ27,27からの遊技音を制御するために音声制御コマンドを音声枠ランプ基板92へ出力する。
音声枠ランプ基板92は、演出制御基板90から入力されるランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドに基づき、遊技状態に応じて、遊技効果ランプ28a〜28cおよびスピーカ27,27のそれぞれに駆動信号を出力し、遊技効果ランプ28a〜28cの点灯制御を行なうとともに、スピーカ27,27から出力する遊技音の制御を行なう。また、音声枠ランプ基板92は、演出制御基板90から入力されるランプ制御コマンドに基づき、装飾ランプ25,25を駆動するためのランプドライバ基板93に駆動信号を出力し、ランプドライバ基板93を介して、装飾ランプ25,25の点灯制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ118は、ROMに格納されたプログラムにしたがって動作し、主基板120から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドにしたがって飾り図柄表示装置9の表示制御を行なう。具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有するVDP(図7のVDP119)を制御することにより飾り図柄表示装置9の表示制御を行なう。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ118は、VDPに対して描画命令を出力し、その描画命令にしたがってVDPを動作させる。
演出制御基板90には、さらに、操作キー190(決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193)と、発射球センサ194とが接続されている。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドのうち、後述するような特定のコマンドに基づいて、パチンコ遊技機1の遊技履歴情報を表示するためのデータを収集する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、パチンコ遊技機1の起動時において、パチンコ遊技機1が設置されている遊技店(遊技場)の店員等の管理者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である遊技店用情報画面を、飾り図柄表示装置9に表示する。遊技店用情報画面は、操作キー190の操作が有効となる操作用画面に該当する。
遊技店用情報画面が表示されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、店員等による操作キー190の操作に応じて出力される操作信号に基づいて、前述の遊技履歴情報を管理する処理等の所定の処理を実行する。また、飾り図柄表示装置9が飾り図柄を変動表示可能な変動表示可能状態時においては、遊技者による操作キー190の操作に応じて出力される操作信号に基づいて、遊技者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である遊技者用情報画面を飾り図柄表示装置9に表示する。遊技者用情報画面は、操作キー190の操作が有効となる操作用画面に該当する。遊技者用情報画面が表示されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技者による操作キー190の操作に応じて出力される操作信号に基づいて、前述の遊技履歴情報を表示する処理等の所定の処理を実行する。
次に、払出制御基板98は、満タンスイッチ158からの満タン信号に基づいて払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる。また、満タンスイッチ158からの満タン信号は、払出制御基板98を介して主基板120に入力される。なお、満タンスイッチ158からの満タン信号が主基板120に入力されたときには、主基板120から払出制御基板98に、音声枠ランプ基板92により所定のランプまたはLEDを表示駆動させるための演出制御信号を出力し、所定のランプまたはLEDを表示駆動により満タンである旨を報知するようにしてもよい。また、満タンスイッチ158からの満タン信号を払出制御基板98に出力するので、たとえば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
また、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの入力信号に基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、払出制御基板98に賞球制御信号(払出制御コマンド)を出力する。払出制御基板98には、遊技球の払出しに関する制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ660が搭載されている。
払出制御基板98においては、払出制御用マイクロコンピュータ660が主基板120からの賞球制御信号に基づく賞球数を未払出数に加算し、玉払出装置154を駆動して未払出数分の賞球を払出す制御を行なう。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出した数を未払出数から減算する。また、払出制御用マイクロコンピュータ660は、その賞球制御信号の入力に基づいて、賞球ランプ51を表示駆動してその旨を報知する。
さらに、球切れスイッチ157からの球切れスイッチ信号に基づいて払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる。そのとき、払出制御基板98は、球切れランプ52を所定の態様で表示駆動する。
なお、満タンスイッチ158または球切れスイッチ157のいずれかがONすることで払出停止信号(払出停止コマンド)を払出制御基板98から出力して賞球等の払出が行なわれないようにし、いずれのスイッチ158,157ともOFFであれば払出可能信号(払出停止解除コマンド)を出力するというものでもよい。また、賞球ランプ51に換えて未払出がある場合、点灯する未払出報知ランプ等を設けてもよい。
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板との関係においては、主基板120から他の制御基板に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板に不法な処理プログラムを組込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板で担当しているので、主基板120の負担が軽減されるとともに、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
また、払出制御基板98には、玉払出装置154に搭載された払出センサ基板(払出モータ115の回転位置、すなわち、回転部材としての玉払出部材の停止位置を検出する位置センサが設けられた基板であり、検出信号に基づいて払出動作が行なわれたことが確認できる)、払出モータ115、および、払出個数カウントスイッチ116からの信号や、前述したように満タンスイッチ158からの満タン信号や、球切れスイッチ157からの球切れ信号が入力される。
さらに、払出制御基板98には、カードユニット装置50および残高表示基板104からの信号を中継するインターフェース基板103が接続されており、残高表示基板104に搭載されている球貸スイッチおよび返却スイッチからの信号およびカードユニット装置50から各種の情報が入力されている。さらに、前述したように、払出制御基板98には、主基板120から賞球制御信号が入力される。上記した入力信号のうち、払出センサ基板からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の払出動作において払出モータ115の停止位置、すなわち玉払出装置154の玉払出部材の停止位置を正確に制御するとともに玉払出部材が動作しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の正確な払出数を払出すように払出モータ115を駆動制御するとともに、枠用外部端子板102に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、貸球は、払出制御基板98と、カードユニット装置50との間で、インターフェース基板103を経由して各種信号の送受信が行なわれ、玉払出装置154が駆動されることにより行なわれる。
さらに、主基板120からの賞球制御信号や、スイッチから直接入力される球切れ信号および満タン信号等に基づいて払出制御基板98は、賞球の払出動作を実行せしめたり、賞球の払出動作を停止実行せしめたりする。なお、枠用外部端子板102に接続される球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの入力信号は、球切れ情報または満タン情報として外部のホール用管理コンピュータ等に出力される。
前述した打球発射装置130においては、発射モータ601を駆動するための回路が搭載された発射基板107が設けられている。打球操作ハンドル5から発射基板107には、前述したタッチセンサおよび単発発射スイッチからの信号がそれぞれ伝達される。そして、遊技者による打球操作ハンドル5の操作に応じて、発射基板107から発射モータ601に、発射モータ601を駆動するための駆動信号が出力される。発射モータ601は、発射基板107からの駆動信号にしたがって駆動される。発射基板107では、タッチセンサ回路からの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ601の駆動を停止する。
図7は、演出制御基板90、音声枠ランプ基板92およびランプドライバ基板93の回路構成例を示すブロック図である。演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御用CPU118a、ROM118b、および、RAM118cを含む。演出制御基板90において、演出制御用マイクロコンピュータ118における演出制御用CPU118aは、ROM118bに格納されたプログラムにしたがって動作し、RAM118cを作業領域として用いて各種の制御を行なう。演出制御用マイクロコンピュータ118は、コマンド中継基板57を介して主基板120から送信される取込信号(演出制御INT信号)に応じて、コマンド中継基板57、入力ドライバ667および入力ポート668を介して演出制御コマンドを受信する。
演出制御用マイクロコンピュータ118は、ROM118bに格納されたプログラムにしたがって動作し、主基板120から表示制御を指令する演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドにしたがって、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)119に描画命令を送り、その描画命令にしたがってVDP119により、LCDを用いた飾り図柄表示装置9の表示制御を行なわせる。VDP119は、GCL(グラフィックコントローラLSI)と呼ばれることもあり、画像表示を行なうための表示制御機能及び高速描画機能を有し、演出制御用マイクロコンピュータ118からの描画命令にしたがって動作し、静止画および動画の変形(拡大縮小、トリミング)や合成等の処理を行なう機能を有する。また、VDP119は、圧縮されている動画データについては、伸長する機能を有する。
VDP119は、演出制御用マイクロコンピュータ118から送られた描画命令等の命令にしたがって、描画に必要な画像データを画像ROM119aから読出して飾り図柄表示装置9に表示するための画像データを生成する。画像ROM119aは、飾り図柄表示装置9に各種の画像を表示するための画像データを記憶(格納)した記憶手段である。そして、VDP119は、生成した画像データをVRAM119bに展開する。VRAM119bは、VDP119によって生成(合成)された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、VDP119は、このような展開された画像データに基づいて飾り図柄表示装置9に画像を表示するために、VRAM119bから展開された画像データを読出して出力する。VDP119から出力される画像データは、LCD駆動回路((図示省略)によりビデオ信号に変換され、ビデオ信号が飾り図柄表示装置9に出力される。
コマンド中継基板57には、主基板120から入力された信号(演出制御コマンドを構成する演出制御信号と演出制御INT信号)を演出制御基板90に向かう方向にしか信号を通過させない(演出制御基板90から主基板120への方向には信号を通過させない)信号入力阻止手段としての単方向性回路57aが搭載されている。単方向性回路57aとして、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図7には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路57aは、コマンド中継基板57を通過する信号線それぞれに設けられる。演出制御基板90からの信号、演出制御基板90に入力される信号(操作キー190からの操作信号および発射球センサ194からの検出信号)、および演出制御基板90に接続される音声枠ランプ基板92(主基板120に接続されない基板を周辺基板ともいう。)からの信号は、コマンド中継基板57の存在によって、主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99に伝達されない。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する外部からの信号入力経路が限定され、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対して不正信号を送り込む不正行為がなされる可能性を低減できる。また、さらに、コマンド中継基板57を、その裏面が視認可能となる態様で取付けた場合、コマンド中継基板57の裏面を容易に視認することができるため、コマンド中継基板57から遊技制御用マイクロコンピュータ99へ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれたことを容易に発見することができる。
なお、本実施の形態においては、単方向性回路57aをコマンド中継基板57に設けた例について説明したが、これに限らず、単方向性回路57aは、主基板120に設けてもよく、また演出制御基板90に設けてもよい。すなわち、単方向性回路57aは、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対して不正信号が入力されることを防止できる場所に設けられている構成であればよい。
演出制御用マイクロコンピュータ118には、入力ポート669を介して、操作キー190(191,192,193)からの操作信号、および、発射球センサ194からの検出信号が入力される。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、入出力ポート671を介して音声枠ランプ基板92に対して、スピーカ27から発せられる音声を制御するための音声制御コマンドと、遊技効果ランプ28a〜28c、装飾ランプ25の点灯状態を制御するためのランプ制御コマンドとを出力する。
音声枠ランプ基板92において、CPU、ROMおよびRAM(図示省略)を含む音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、音声制御コマンドに応じたROMに格納されている制御データに基づいて音声ドライバ回路673を介し、スピーカ27を制御する。また、音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、ランプ制御コマンドに応じてROMに格納されている制御データに基づいて枠ランプドライバ回路672を介し、遊技効果ランプ28a〜28cを制御する。さらに、音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、ランプ制御コマンドに応じてROMに格納されている制御データに基づいてバスドライバ674を介し、装飾ランプ25を制御するための駆動信号を、ランプドライバ基板93に出力する。
ランプドライバ基板93では、音声枠ランプ基板92から出力されてバスドライバ675から入力された駆動信号に基づき、出力ポート676および装飾ランプドライバ回路677を介し、装飾ランプ25が制御される。なお、ランプドライバ基板93には、さらに、拡張ポート678が搭載されており、他の演出装置を駆動させることができるように構成されている。
本実施の形態におけるランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ118と音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aとの間で、双方向通信(コマンド受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
また、電源監視回路920からのリセット信号は、音声枠ランプ基板92に搭載された音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aに入力される。また、電源監視回路920からのリセット信号は、音声枠ランプ基板92を経由し、さらに演出制御基板90に搭載された入出力ポート671を介して、演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。また、電源監視回路920からの電源断信号は、音声枠ランプ基板92に搭載された音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aに入力される。また、電源監視回路920からの電源断信号は、音声枠ランプ基板92を経由し、さらに演出制御基板90に搭載された入出力ポート671を介して、演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118におけるRAM118cの少なくとも一部は、電源基板910に搭載されているバックアップ電源によって電源バックアップされている。この実施の形態では、一部のRAM領域(以下、バックアップ領域という)が電源バックアップされているとする。よって、パチンコ遊技機1に対して電力供給がなされていないときにも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、演出制御用マイクロコンピュータ118のRAM118cのバックアップ領域の記憶内容が保存される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ118におけるRAM118cの全部の領域がバックアップ電源によって電源バックアップされるようにしてもよい。
次に、電源基板910の構成を図8のブロック図を参照して説明する。図8は、電源基板910の構成例を示すブロック図である。電源基板910には、パチンコ遊技機1内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、パチンコ遊技機1において、電源基板910の外に設けられていてもよい。交流電源(AC100V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、電源基板910の外部に設けられ、交流電源から印加されるAC100Vの電圧をAC24Vの電圧に変圧して電源基板910に供給するためのものであり、その出力電圧がAC24Vである。また、トランス911の出力側(二次側)の出力端子には、電源基板910に設けられた電源スイッチ914の入力端子が接続されている。電源基板910において、電源スイッチ914の出力端子には、過電圧保護回路としてのバリスタ918の入力端子が接続されている。これにより、電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、トランス911により変圧されたAC24Vの電圧の電力は、電源スイッチ914を介し、バリスタ918の出力端子から電源基板910の内部に供給される。なお、電源基板910への電力の供給は、前述したトランス911を用いずに、AC24Vの交流電源からそのAC24Vの電圧を直接的に電源基板910へ印加する構成を用いて行なうようにしてもよい。
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板120、払出制御基板98および演出制御基板90等)と独立して設置され、パチンコ遊技機1内の各基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路915において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のレギュレータIC(図8では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す)を有し、VSLに基づいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。したがって、外部からのパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
図8に示すように、電源スイッチ914からバリスタ918を介して出力されたAC24Vは、そのままコネクタ922Bに供給される。また、VLPは、コネクタ922Cに供給される。VCC、VDDおよびVSLは、コネクタ922A,922B,922Cに供給される。
コネクタ922Aに接続されるケーブルは、主基板120に接続される。コネクタ922Bに接続されるケーブルは、払出制御基板98に接続される。コネクタ922Cに接続されるケーブルは、音声枠ランプ基板92に接続される。そして、演出制御基板90およびランプドライバ基板93には、コネクタ922Cから供給される各電圧が、音声枠ランプ基板92を経由して供給される。このパチンコ遊技機1においては、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90のそれぞれにおいて、データがバックアップされる。したがって、コネクタ922A,922B,922Cには、VBBも供給されている。ここで、922CからのVBBは、音声枠ランプ基板92を経由して演出制御基板90に供給される。
また、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリア信号が出力され、コネクタ922Aを介して主基板120に送信される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、クリアスイッチ921は、押しボタン構造以外の他の構成であってもよい。また、クリアスイッチ921は、パチンコ遊技機1において、たとえば払出制御基板98等の電源基板910以外の基板やパチンコ遊技機1の後面側であればその他の場所に設けられていてもよい。
さらに、電源基板910には、電気部品制御基板に搭載されているマイクロコンピュータに対するシステムリセット信号としてのリセット信号を作成するとともに、電源断信号を出力する電源監視回路920と、電源監視回路920からのリセット信号を増幅してコネクタ922A,922B,922Cに出力するとともに、電源断信号を増幅してコネクタ922Aおよびコネクタ922Bに出力する出力ドライバ回路925が搭載されている。リセット信号は、リセットレベルではマイクロコンピュータの動作を停止(禁止)させる動作停止信号として用いられ、非リセットレベルになるとマイクロコンピュータの動作を可能にする動作可能信号として用いられる。なお、本実施の形態においては、音声枠ランプ基板92を経由したリセット信号が、演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。しかし、演出制御用マイクロコンピュータ118へのシステムリセット信号の入力パターンとしてはこれに限るものではない。たとえば、主基板120や払出制御基板98を経由したシステムリセット信号が入力される入力パターンであってもよい。
電源監視回路920は、電源断信号を出力する電圧低下監視手段とシステムリセット信号を生成するリセット信号生成手段とを実現する回路である。なお、電圧低下監視手段とリセット信号生成手段とは、各々、別の回路により構成してもよい。電源監視回路920として、市販の停電監視リセットモジュールICを使用することができる。電源監視回路920は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧(たとえば+24V)が所定値(たとえば+5V)以下になった期間が、予め決められている時間(たとえば56ms)以上継続すると電源断信号を出力する。具体的には、電源断信号をオン状態(ローレベル)にする。また、電源監視回路920は、たとえば、VCCが+4.5V以下になると、システムリセット信号をローレベルにする。
なお、電源監視回路920としては、電圧が所定値以下になった期間が所定時間以上継続したか否かを判断することにより、電圧が所定値以下になったか否かを判断するものに限らず、たとえば、ダイオード回路から構成される一般的な全波整流回路を用いて得られるパルスを検出することにより、電圧が所定値以下になったか否かを判断するようにしてもよい。たとえば、全波整流回路により交流波を全波整流して得られるパルスのうち、振幅が所定値以上のパルスをカウントするものであって、所定期間カウントされなかったときに電圧が所定値以下となったと判断するものであってもよい。
電源監視回路920は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止する際には、電源断信号を出力(ローレベルにする)してから所定期間が経過したことを条件にリセット信号をローレベルにする。所定期間は、主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118が、後述する電源断処理を実行するのに十分な時間である。すなわち、電源監視回路920は、電圧低下信号としての電源断信号を出力した後、遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御用マイクロコンピュータ118が、電源断処理を実行完了した後に、動作停止信号(リセット信号のローレベル)を出力する。また、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始され、VCCがたとえば+4.5Vを越えるとシステムリセット信号をハイレベルにするのであるが、その場合に、電源断信号が出力されなくなってから(ハイレベルにしてから)所定期間が経過したことを条件にシステムリセット信号をハイレベルにする。したがって、システムリセット信号がハイレベルになったことに応じて各電気部品制御基板(主基板120を含む)に搭載されているマイクロコンピュータがプログラムにしたがって制御を開始するときに、電源断信号は必ずオフ状態になっている。
電源監視回路920からの電源断信号は、払出制御基板98において、所定の入力ポートを介して払出制御用マイクロコンピュータ660に入力される。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ660は、所定の入力ポートの入力信号を監視することによってパチンコ遊技機1への電力供給の停止の発生を確認することができる。また、主基板120において、電源監視回路920からの電源断信号は、入力回路121からI/Oポート部53を介して遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力される(図6参照)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、I/Oポート部53の入力信号を監視することによってパチンコ遊技機1への電力供給の停止の発生を確認することができる。また、演出制御基板90において、電源監視回路920からの電源断信号は、入出力ポート671を介して演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される(図7参照)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ118は、入出力ポート671の入力信号を監視することによってパチンコ遊技機1への電力供給の停止の発生を確認することができる。
一方、電源監視回路920からのリセット信号は、所定の入力ポートを介して払出制御用マイクロコンピュータ660のリセット端子に入力されるしたがって、払出制御用マイクロコンピュータ660は、リセット端子の入力状態を監視することによって、払出制御動作の実行状態とするタイミングおよび払出制御動作の停止状態とするタイミングを確認することができる。また、電源監視回路920からのリセット信号は、入力回路121からI/Oポート部53を介して遊技制御用マイクロコンピュータ99のリセット端子に入力される(図6参照)。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、リセット端子の入力状態を監視することによって、遊技制御動作の実行状態とするタイミングおよび遊技制御動作の停止状態とするタイミングを確認することができる。また、電源監視回路920からのリセット信号は、入出力ポート671を介して演出制御用マイクロコンピュータ118のリセット端子に入力される(図7参照)。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ118は、リセット端子の入力状態を監視することによって、払出制御動作の実行状態とするタイミングおよび払出制御動作の停止状態とするタイミングを確認することができる。
なお、この実施の形態では、電源監視回路920が所定電位の電源の出力を監視し、外部からパチンコ遊技機1に供給される電力の供給停止に関わる検出条件として、電源基板910に供給される電圧(この実施の形態ではAC24V)から作成された所定の直流電圧が所定値以下になったことを用いたが、検出条件は、それに限られず、外部からの電力が途絶えたことを検出できるのであれば、他の条件を用いてもよい。たとえば、交流波そのものを監視して交流波が途絶えたことを検出条件としてもよいし、交流波をディジタル化した信号を監視して、ディジタル信号が平坦になったことをもって交流波が途絶えたことを検出条件としてもよい。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図9は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタ(数値データ更新手段)を説明するための図である。図9には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R8の8種類のランダムカウンタが示されている。
R1は、特別図柄表示装置8の変動表示について大当り状態を発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための大当り判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「486」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、2msec毎に1ずつ加算更新されることとなる。始動口スイッチ14aにより有効な始動入賞が検出されると、それに応じてこのR1から乱数が抽出されて始動入賞記憶のデータとしてRAM55に記憶される。そして、特別図柄表示装置8について、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶された抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り図柄の組合せとして大当りを発生させることが決定されて前述した大当り遊技状態の制御が行なわれ、一致しない場合には、変動表示の表示結果をはずれとすることが決定されて遊技状態が変化しない。確変状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、非確変状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、どの種類の大当り図柄を特別図柄表示装置8に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための大当り図柄決定用のランダムカウンタである。R2は、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。
R2の値と大当り図柄(「3,7」)との関係が予め定められており、R2から抽出された値に応じて特別図柄表示装置8の表示結果が「3,7」のいずれかの大当り図柄として決定される。このように特別図柄が大当り図柄となるときには、それに対応して、飾り図柄表示装置9の表示結果がいずれかのゾロ目よりなる大当り図柄の組合せの表示結果となるように制御される。これらの表示結果が導出表示されると、変動表示結果が大当りとなり、大当り遊技状態が発生する。また、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させずにはずれとすることが決定され、かつ、後述するリーチ判定用のランダムカウンタR5の抽出値に基づいてリーチとすることが決定されたとき(表示結果を後述するリーチはずれとするとき)には、R2の抽出値に基づいて、リーチ時に表示されるリーチ図柄を決定する。
R3は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させずにはずれとすることが事前決定されているときに、どの種類のはずれ図柄を特別図柄表示装置8に表示結果として表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのはずれ図柄決定用のランダムカウンタである。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間にそれぞれ1ずつ加算更新される。
R2の値とはずれ図柄(「0〜2,4〜6,8,9」)との関係が予め定められており、R2から抽出された値に応じて特別図柄表示装置8の表示結果が「0〜2,4〜6,8,9」のいずれかのはずれ図柄として決定される。このように特別図柄がはずれ図柄となるときには、それに対応して、飾り図柄表示装置9の表示結果がゾロ目以外のいずれかの図柄の組合せよりなるはずれ図柄の組合せとなるように制御される。はずれ図柄の表示結果が導出表示されると、変動表示結果がはずれとなり、大当り遊技状態が発生しない。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、特別図柄表示装置8(飾り図柄表示装置9も含む)の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための変動パターン決定用のランダムカウンタである。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「149」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで変動パターン決定用のランダムカウンタR4から抽出されたカウンタの値により、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。
R5は、特別図柄表示装置8(飾り図柄表示装置9も含む)について、前述の大当り判定においてはずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)か、のいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用のランダムカウンタである。
R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄表示装置8の表示結果とする図柄を決定する前の段階で、R5から抽出された乱数が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、普通図柄表示装置10の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R6は、「0」からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。ゲートスイッチ32aにより有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれる。
R7は、前述したR1の初期値をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R7は、「0」からカウントアップしてその上限である「486」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎およびおよび割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。
R8は、前述したR6の初期値をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R8は、「0」からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎およびおよび割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。
図10は、大当り判定用のランダムカウンタR1の値と大当り判定値との関係の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、所定の時期に、R1のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10に示す大当り判定値に一致すると、大当りとすることに決定する。
確変状態では、特別図柄の変動の結果(最終停止図柄、単に停止図柄ともいう。)が大当り図柄となる確率が、確変状態でない状態(低確率状態)に比べて高められる。すなわち、確変状態では高確率で大当りとする判定がされる。この実施の形態では、確変状態では、確変状態でない状態と比べて、大当りとする確率が10倍に高められている。
大当りとすることに決定された場合には、特別図柄および飾り図柄の変動表示が終了すると、大入賞口が所定回を限度として繰り返し開放する大当り遊技状態になる。そして、大当り遊技状態において、遊技球が特別領域200内の特定領域に入賞すると、確変状態に移行する状態になる。
また、この実施の形態では遊技者にとって有利な第1の有利状態としての確変状態が終了すると、時短状態を開始する条件が成立していれば、遊技状態が、第2の有利状態としての変動時間短縮(時短)状態に移行するように制御される。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示期間)が、時短状態でない場合に比べて短縮される。なお、短縮の態様(各変動パターンについてどの程度短くするのか、どの変動パターンを短くするのか等)は、確変状態(確変時短状態を含む。)における態様と同一でもよい。
時短状態を開始する条件は、遊技状態を確変状態にする制御がなされてから所定回数の特別図柄および飾り図柄の変動が終了する前に確変状態が終了したことである。具体的には、確変状態での変動表示において特別図柄および飾り図柄の変動表示結果が大当り図柄となったときに、確変状態が終了する。この実施の形態では、所定回は、100回とする。したがって、遊技状態を確変状態にする制御がなされてから100回の特別図柄の変動表示が終了する前に確変状態が終了した場合には、残りの回数の変動表示について時短状態に制御される。たとえば、遊技状態を確変状態にする制御がなされてから30回の変動表示がされた時点で確変状態が終了したときには、残り70回の変動表示について時短状態に制御される。なお、所定回を抽選によって複数種類のうちから選択してもよい。時短状態は、所定回数の変動表示が終了するまで(上の例では残り70回の変動表示が終了するまで)、または、大当りが発生するまで継続する。時短状態では、特別図柄および飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄および飾り図柄の変動表示が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。また、時短状態においても、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常状態に比べて高められ、始動入賞が生じやすくなるよう構成されている場合には、大当り遊技が行なわれる可能性はより高まる。
図11は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。
図11に示す例では、変動パターン#1〜#6の6種類が用いられるが、通常状態の時(確変状態でもなく時短状態でもない遊技状態)に比べて、確変状態および時短状態では、変動時間は短い。図11における通常時の変動時間のデータは、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の取り得る値に対応させて、第1の変動表示パターンテーブルである通常時変動パターンテーブルとしてROM54に記憶されている。また、図11における確変時/時短時の変動時間のデータは、R4の取り得る値に対応させて、第2の変動表示パターンテーブルである確変時/時短時変動パターンテーブルとしてROM54に記憶されている。つまり、変動表示が実行されるときの変動パターンは、遊技状態に応じて、通常時変動パターンテーブルまたは確変時/時短時変動パターンテーブルを参照し、抽出されたR4の値に基づいて1つの変動パターンに選択決定される。
複数の変動パターン#1〜#6においては、リーチ状態となったときにリーチ演出を行なう変動パターンであるリーチ変動パターンが複数含まれている。したがって、前述のランダムカウンタR1の抽出値に基づいて表示結果が大当りとなるときには、このような複数のリーチ変動パターンのうちから、実行する変動パターンが選択される。また、前述のランダムカウンタR5の抽出値に基づいてはずれとなるリーチとなるときには、このような複数のリーチ変動パターンのうちから、実行する変動パターンが選択される。また、表示結果が大当りとならず、はずれとなるリーチにもならないときには、リーチ変動パターンを除く複数の変動パターンのうちから、実行する変動パターンが選択される。
図11に示すように、確変時/時短時変動パターンテーブルに設定されている変動パターンの平均変動表示時間は、通常時変動パターンテーブルに設定されている変動表示パターンの平均変動表示時間よりも短い。すなわち、同じ変動パターン(同じ乱数値に基づいて選択される変動パターン)で、確変時/時短時変動パターンテーブルに設定されているものは、通常時変動パターンテーブルに設定されているものよりも変動時間が短い。なお、通常時変動パターンテーブルに設定されているものの変動時間よりも確変時/時短時変動パターンテーブルに設定されているものの変動時間が長い変動パターンがあったとしても、変動パターンすべての平均を取ると、通常時変動パターンテーブルに設定されている変動時間よりも、確変時/時短時変動パターンテーブルに設定されている変動時間の方が短くなっていればよい。また、変動時間そのものではなく、たとえば、リーチ表示態様が同じであって、リーチとなる前の時間に差を付ける(確変時/時短時変動パターンテーブルについての方がリーチとなる前の時間が短い)ように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、確変状態でも時短状態でも同じ確変時/時短時変動パターンテーブルが用いられるが、確変状態では第1の変動表示パターンテーブルを用い時短状態では第2の変動表示パターンテーブルを用いるというように異なる内容の変動表示パターンテーブルを用いるようにしてもよい。また、通常時(確変時および時短時以外の状態時)と確変時と時短時とで、それぞれ、異なる内容の変動表示パターンテーブルを用いるようにしてもよい。
また、図11に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。よって、この実施の形態では、通常時と、確変時/時短時とで変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)が兼用されることになる。たとえば、2バイト目が01(H)の変動パターンコマンドは、通常時でも使用され、確変時/時短時でも使用される。この実施の形態の場合には、後述する図21を用いて説明するように、遊技状態が通常状態となったこと、遊技状態が確変状態となったこと、および、遊技状態が時短状態となったことが、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ118に演出制御コマンドにより通知される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技状態が、通常状態、確変状態、および、時短状態のうちのいずれの状態にあるかを常に記憶して認識し、認識している遊技状態と、受信した変動パターンコマンドとに基づいて、通常時変動パターンテーブルと、確変時/時短時変動パターンテーブルとを使い分けて変動パターンを認識し、飾り図柄の変動表示を行なう。
なお、通常時と、確変時/時短時とで変動パターンコマンドを全く別にしてもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ118は、変動パターンコマンドによって、遊技状態が通常状態時か否かを判定することができる。また、通常時、確変時、時短時で、変動パターンコマンドを全く別にしてもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ118は、変動パターンコマンドによって、遊技状態が、通常時か、確変時か、時短時かを判定することができる。また、通常時、確変時、時短時で、同じ種類の変動パターンについてはEXTのデータを同じにして、演出制御コマンドの1バイト目を変えることによって、通常時、確変時、時短時のいずれであるかを判定することができるようにしてもよい。
次にパチンコ遊技機1の動作について説明する。図12および図13は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ99へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ99が実行するメイン処理を示すフローチャートである。電源基板910からのリセット信号の入力レベルがハイレベル(オフ状態)になると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、割込禁止に設定する(ステップS(以下、単にSという)1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。
次いで、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行する。具体的には、まず、ウェイトカウンタ1に、初期化ウェイト回数指定値1をセットする(S81)。また、ウェイトカウンタ2に、初期化ウェイト回数指定値2をセットする(S82)。なお、ウェイトカウンタ1,2として、遊技制御用マイクロコンピュータ99が内蔵する汎用のレジスタ(HLレジスタやBCレジスタ)が用いられる。そして、ウェイトカウンタ2の値が0になるまでウェイトカウンタ2の値を1ずつ減算する(S83,S84)。ウェイトカウンタ2の値が0になったらウェイトカウンタ1の値を1減算し(S85)、ウェイトカウンタ1の値が0になっていなければ(S86)、S82に戻る。ウェイトカウンタ1の値が0になっていれば、ソフトウェア遅延処理を終了する。
以上のようなソフトウェア遅延処理によって、ほぼ、[(初期化ウェイト回数指定値1)×(初期化ウェイト回数指定値2)×(S83,S84の処理時間)]だけ、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。換言すれば、所望の時間だけ遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができるように、初期化ウェイト回数指定値1,2の値が決定される。なお、初期化ウェイト回数指定値1,2の値は、ROM54に設定されている。また、ここで説明したソフトウェア遅延処理は一例であって、他の方法によってソフトウェア遅延処理を実現してもよい。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ99は、(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)として、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
ソフトウェア遅延処理を終了すると、内蔵デバイスレジスタの初期化(内蔵デバイスの入出力割り当て等の設定)を行なうとともに、内蔵デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化を行なう(S4)。PIOの初期化とは、たとえば、出力ポートの全ビットにオフ状態の値を設定することである。CTCの初期化とは、タイマのモード設定等のことである。
この実施の形態で用いられている遊技制御用マイクロコンピュータ99には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0:割込要求を行なった内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)を遊技制御用マイクロコンピュータ99の内部データバス上に送出する。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、遊技制御用マイクロコンピュータ99は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行なう必要がある。
割込モード1:割込が受付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
割込モード2:遊技制御用マイクロコンピュータ99の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。したがって、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行なうときに割込ベクタを送出する機能を有している。
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のS2において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は割込モード2に設定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、払出起動指令(払出起動コマンド)を払出制御基板98に送信する払出起動コマンド送信処理を実行した後(S5)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S6)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、入力ポート1を介して入力されるクリアスイッチ921からのクリア信号の出力状態を1回だけ確認する(S7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、通常の初期化処理を実行する(S10〜S15)。クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態である場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアスイッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、たとえば、遊技店員は、クリアスイッチ921を押下しながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否かを確認する(S8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような保護処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ99はバックアップありと判定する。そのような保護処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ99は初期化処理を実行する。
保護処理が行なわれていたか否かは、後述する電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、バックアップRAM領域のデータ保護処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域にデータ保護処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したらバックアップありと判定してもよい。
バックアップありと判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S15の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、遊技制御用マイクロコンピュータ99の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、その内容にしたがって演出制御基板90および払出制御基板98のそれぞれに、電力供給が復旧した旨を示す復旧コマンドが送信されるように制御する(S94)。そして、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。そして、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容にしたがって払出制御基板98のRAMのバックアップ記憶データを初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。
そして、S15において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ99に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰り返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。ここで、表示用乱数とは、前述したランダムカウンタR1〜R8のうちR2〜R5のカウント値である。表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのランダムカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数とは、前述したランダムカウンタR1〜R8のうちR7,R8のカウント値である。初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。後述する遊技制御処理における乱数更新処理において、R1,R6のランダムカウンタの値が1周(カウンタの取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのランダムカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されたとき、および、電力供給が停止したときのマイクロコンピュータの動作の様子を以下に説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されDC+24V電源の電圧が所定値を越えると、電源断信号がオフ状態になる。また、VCCの値が所定値を越えるとリセット信号がハイレベルになる。なお、上述したように、電源監視回路920は、電源断信号をオフ状態にしてからリセット信号をハイレベルにする。リセット信号は、主基板120、払出制御基板98、および音声枠ランプ基板92に入力される。また、リセット信号は、音声枠ランプ基板92を介して演出制御基板90に入力する。そして、主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。
主基板120に入力されたリセット信号が遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力すると(入力レベルがハイレベルになると)、遊技制御用マイクロコンピュータ99が動作可能状態(マイクロコンピュータがリセットされてプログラムを実行する状態になること)になる。動作可能状態になると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、セキュリティチェックプログラムに基づいて、ROMの内容が正当であるか否かを確認するためのセキュリティチェック処理を実行する。そして、セキュリティチェック処理を終了すると、ソフトウェア遅延処理を実行する。その後、払出起動コマンドの送信処理を実行し、次いで、クリアスイッチ921からのクリア信号の出力状態のチェック処理を行なった後、遊技制御処理を開始する。なお、クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態を示していたら、RAMクリア処理等を行なう。
払出制御用マイクロコンピュータ660は、リセット信号がハイレベルになると動作可能状態になる。動作可能状態になると、まず、初期設定処理の一部を実行する。その後、主基板120から払出起動コマンドが送信されてくるのを待ち、払出起動コマンドを受信できたら、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの初期化コマンドと復旧コマンドとの出力状態のチェック処理を行なった後、払出制御処理を開始する。なお、クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態を示していたら、RAMクリア処理等を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、クリアスイッチ921からの出力信号の状態のチェック処理を行なう直前に払出起動コマンドを送信し、払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出起動コマンドを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの初期化コマンドと復旧コマンドとのうち、いずれのコマンドが出力されてきているかをチェックする処理を行なう。また、セキュリティチェック処理およびソフトウェア遅延処理の実行によって、遊技制御用マイクロコンピュータ99が払出起動コマンド送信処理を開始する時点では、払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出起動コマンドが送信されてくるのを待つ状態になっている。
よって、たとえば、払出制御用マイクロコンピュータ660が初期化コマンドおよび復旧コマンドのチェック処理を行なったにもかかわらず、遊技制御用マイクロコンピュータ99がクリアスイッチ921からの出力信号の状態のチェック処理を行なわないという状況が生ずることが防止される。逆に、遊技制御用マイクロコンピュータ99はクリアスイッチ921からの出力信号の状態のチェック処理を行なったにもかかわらず、払出制御用マイクロコンピュータ660が初期化コマンドおよび復旧コマンドのチェック処理を行なわないという状況が生ずることが防止される。すなわち、操作手段の操作に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ99および払出制御用マイクロコンピュータ660の双方における各記憶手段の内容を確実に初期化できる。
パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止すると、DC+24V電源の電圧も徐々に低下するのであるが、電源監視回路920は、DC+24V電源の電圧が所定値を下回ると、電源断信号を出力する(ローレベルにする)。電源断信号は、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90に入力されている。主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118は、電源断信号が出力されたことに応じて、電力供給停止時処理(電源断時制御処理ともいう。)を実行する。そして、電源監視回路920は、VCCが所定値を下回ると、リセット信号をローレベルにする。主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118は、リセット信号がローレベルになったことに応じてシステムリセットされる。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御用マイクロコンピュータ118は、動作しない状態になる。なお、電源監視回路920は、電源電圧が低下していくときに、電源断信号を出力した時点から、所定時間が経過すると、リセット信号をローレベルにする。
図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により実行されるタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、タイマ割込処理において、以下のような処理を行なう。
タイマ割込処理では、まず、電源基板910から電源断信号が出力されているか否かを確認して所定のバックアップ動作を行なう電源断処理(S21)を実行した後、S22〜S33の割込処理である遊技制御処理を実行する。遊技制御処理においては、まず、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の各種スイッチの状態を入力し、それらの検出状態を判定する処理が行なわれる(S22)。
次に、予め定められたランダムカウンタの値を更新するための乱数更新処理を行なう(S23)。S23における乱数更新処理は、前述のR1〜R8のそれぞれを更新するための処理である。
そして、特別図柄プロセス処理を行なう(S24)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示装置8、開閉板20等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行なう(S25)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、飾り図柄表示装置9による飾り図柄の表示等による演出を制御するための演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する飾り図柄コマンド制御処理を行なう(S26)。さらに、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S27)。
そして、各入賞口への入賞を検出するためのスイッチの検出信号に基づいて、賞球数の設定等が行なわれる。始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S28)。具体的には、これらの検出手段のうちのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板98に賞球個数を示す賞球制御信号を出力する。払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660は、賞球個数を示す賞球制御信号に応じて玉払出装置154を駆動する。
そして、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S29)。また、パチンコ遊技機1の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S30)。さらに、所定の動作条件が成立したときに、ソレノイド16,21,94および経路切替モータ91等の駆動手段のうち、動作条件が成立したものを駆動させるための駆動信号を出力する駆動信号出力処理(S31)が行なわれる。駆動信号出力処理において出力された駆動信号に基づき、ソレノイド16,21,94および経路切替モータ91が駆動され、対応する装置の動作状態が制御される。たとえば、可変入賞球装置15や開閉板20を開状態または閉状態としたり、壁部材170の位置を切替えたり、振分経路161の遊技球誘導部材を回転させたりするために、ソレノイドおよびモータ等の駆動手段が駆動される。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S32)。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示装置8の表示状態を制御するための駆動信号をセット(出力)する処理が行なわれる。これにより、特別図柄表示装置8の表示状態が制御される。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S33)。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示装置10の表示状態を制御するための駆動信号をセット(出力)する処理が行なわれる。これにより、普通図柄表示装置10の表示状態が制御される。その後、割込許可状態に設定し(S34)、リターンする。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msec毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図15および図16は、図14のS21の電源断処理の一例を示すフローチャートである。電源断処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、次のような処理を実行する。まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(S450)。オン状態でなければ、RAM55に形成されているバックアップ監視タイマの値を0クリアする(S451)。オン状態であれば、バックアップ監視タイマの値を1増やす(S452)。そして、バックアップ監視タイマの値が判定値(たとえば2)と一致すれば(S453)、S454以降の電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態(遊技状態データ)を保存させるための電力供給停止時処理(電源断時制御処理)を実行する状態に移行する。なお、「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
バックアップ監視タイマと判定値とを用いることによって、判定値に相当する時間だけ電源断信号のオン状態が継続したら、電力供給停止時処理が開始される。すなわち、ノイズ等で一瞬電源断信号のオン状態が発生しても、誤って電力供給停止時処理が開始されるようなことはない。なお、バックアップ監視タイマの値は、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定期間はバックアップ電源によって保存される。したがって、メイン処理におけるS8では、バックアップ監視タイマの値が判定値と同じ値になっていることによって、電力供給停止時処理の処理結果が保存されていることを確認できる。
電力供給停止時処理においては、パリティデータを作成する(S454〜S463)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(S454)、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の先頭アドレスに相当するチェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(S455)。また、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の最終アドレスに相当するチェックサム算出回数をセットする(S456)。
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(S457)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(S458)、ポインタの値を1増やし(S459)、チェックサム算出回数の値を1減算する(S460)。そして、S457〜S460の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(S461)。
チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(S462)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(S463)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(S471)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
さらに、ROM54に格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(S472)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(S473)。また、ポインタの値を1増やし(S474)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(S475)。さらに、ポインタの値を1増やし(S476)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(S477)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(S478)。その後、処理数を1減らし(S479)、処理数が0でなければS474に戻る。処理数が0であれば、すなわち、クリアすべき出力ポートをすべてクリアしたら、タイマ割込を停止し(S481)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(S482)。電源断信号がオフ状態になった場合には復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(S1のアドレス)を設定してリターン命令を実行し(S483)、RETI(Return from interrupt)によりタイマ割込処理を終了し、メイン処理に戻る。具体的には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技用の装置を制御(自身で制御することと、他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信することの双方を含む概念)する状態に戻る。
また、ループ処理では、リセット信号がローレベルのオン状態となったか否かを監視する(S484)。リセット信号がオン状態になった場合、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99によりリセット信号がオン状態となったことが確認された場合に、当該遊技制御用マイクロコンピュータ99がシステムリセット状態となる(システムリセットされる)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、始動の状態である動作停止状態に戻される。本実施の形態におけるリセット信号をオン状態とするための検出電圧の電圧レベルは、前述したように遊技制御用マイクロコンピュータ99の駆動電圧(たとえば4V)よりも高い+4.5Vに設定されている。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、駆動電圧よりも高い電圧が未だ供給されているときであっても、積極的に動作停止状態となる。
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、S454〜S481の電力供給停止時処理が実行され、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、遊技制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
この実施の形態では、RAM55がバックアップ電源によって電源バックアップ(パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても所定期間はRAM55の内容が保存されこと)されている。この例では、S452〜S479の処理によって、バックアップ監視タイマの値とともに、電源断信号が出力されたときのRAM55の内容に基づくチェックサムもRAM55のバックアップ領域に保存される。パチンコ遊技機1への電力供給が停止した後、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、上述したS91〜S94の処理によって、RAM55に保存されているデータ(電力供給が停止した直前の遊技制御用マイクロコンピュータ99による制御状態である遊技状態を示すデータ(たとえば、プロセスフラグの状態、大当り中フラグの状態、確変フラグの状態、出力ポートの出力状態等)を含む)にしたがって、遊技状態を、電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、電力供給停止の期間が所定期間を越えたらバックアップ監視タイマの値とチェックサムとが正規の値とは異なるはずであるから、その場合には、S10〜S14の初期化処理が実行される。
以上のように、電力供給停止時処理(電力の供給停止のための準備処理)によって、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実にRAM55の一部の領域に保存される。よって、停電等による電源断が生じても、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。
また、電源断信号がオフ状態になった場合には、S1に戻る。その場合、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータが設定されているので、S91〜S94の遊技状態復旧処理が実行される。よって、電力供給停止時処理を実行した後に払出制御基板98からの電源断信号がオフ状態になったときには、遊技の進行を制御する状態に戻る。したがって、電源瞬断等が生じても、遊技制御処理が停止してしまうようなことはなく、自動的に、遊技制御処理が続行される。
なお、払出制御基板98に対して送信される接続確認信号は、出力ポートをクリアする処理によってオフ状態に設定される。また、S92およびS12の作業領域の設定では、接続確認信号に対応した出力ポートバッファの内容が、接続確認信号のオン状態に対応した値に設定される。そして、S28の賞球処理が実行されると、出力ポートバッファの内容が出力ポートに出力されるので、払出制御基板98への接続確認信号がオン状態になる。したがって、接続確認信号は、主基板120の立ち上がり時に出力される(オン状態になる)ことになる。なお、電源瞬断等から復帰した場合も、接続確認信号が出力される。
図17は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図17に示す特別図柄プロセス処理は、図14におけるS24の具体的な処理である。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S211)、始動口スイッチ通過処理(S212)を行なった後に、内部状態に応じて、S200〜S208のうちのいずれかの処理を行なう。始動口スイッチ通過処理では、始動入賞記憶数(保留記憶数)が最大値である4に達しているかどうかを確認し、保留記憶数が4に達していなければ、保留記憶数の値を1増やし、大当り判定用ランダムカウンタR1等の予め定められたランダムカウンタの値(乱数の値)を抽出し、その抽出値を、RAM55に形成された保存領域のうち、保留記憶数の値に対応した保存領域に格納する。なお、保留記憶数の値を1増やすことは、具体的には、保留記憶数カウンタの値を1増やすことである。また、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのランダムカウンタからカウント値を読出して、読出したカウント値を乱数値とすることである。また、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタや保存領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
特別図柄通常処理(S200):特別図柄の変動表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数を確認する。保留記憶数が0でなければ、最も古い保留記憶におけるランダムカウンタR1の抽出値に基づいて、特別図柄の変動表示の結果を大当りとするかはずれとするかを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS201に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(S201):前述した大当り図柄決定用のランダムカウンタR2またははずれ図柄決定用のR3の抽出値に基づいて、特別図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS202に移行するように更新する。また、はずれ図柄を決定するときには、リーチ判定用のランダムカウンタR5の抽出値に基づいてリーチ判定を行ない、R2の抽出値に基づいて、リーチ時に表示されるリーチ図柄(大当り図柄)を決定する。
変動パターン設定処理(S202):前述した変動パターン決定用のランダムカウンタR4の抽出値に基づいて、通常時変動パターンテーブルまたは確変時/時短時変動パターンテーブルを参照して、複数種類の変動パターンの中から実行する変動パターンを選択決定する。各変動パターンには、前述したように変動時間が予め定められているので、変動パターンを決定することは、変動時間を決定するということと同じ意味となる。そして、特別図柄表示装置8における特別図柄の変動表示を開始させるための設定が行なわれる。これにより、S32が実行されるときに特別図柄表示装置8の駆動信号が出力され、特別図柄の変動表示が開始される。また、演出制御基板90に対して、大当りとするか否かを指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを送信するための設定を行なう。これにより、前述のS26が実行されるときに、これら演出制御コマンドが出力され、飾り図柄の変動表示が開始される。また、変動パターンに応じた変動時間タイマをスタートさせる。これにより、変動時間が管理される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS203に移行するように更新する。
特別図柄変動処理(S203):所定時間(S202の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS204に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(S204):変動パターンに応じて設定された変動時間タイマがタイムアップすることに応じて、特別図柄表示装置8における変動表示を停止して停止図柄を表示させる。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS205に応じた値に更新する。そうでない場合には、内部状態をS200に応じた値に更新する。なお、演出制御基板90における演出制御用マイクロコンピュータ118は、変動時間が経過すると独自に飾り図柄の変動表示を停止させる制御を実行するが、遊技制御用マイクロコンピュータ99が、飾り図柄表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御してもよい。その場合、たとえば、変動時間が経過したときに、飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ118に送信し、演出制御用マイクロコンピュータ118が、飾り図柄停止コマンドの受信に応じて飾り図柄の停止図柄を導出表示(停止表示)すればよい。
大入賞口開放前処理(S205):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して開閉板20を開動作させて大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS206に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(S206):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板90に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉鎖する。また、最後のラウンドで大入賞口の閉成条件が成立したときには、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS207に移行するように更新し、最後のラウンドよりも前のラウンドで大入賞口の閉成条件が成立したときには、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS205に移行するように更新する。
特定領域有効時間処理(S207):遊技球が特定領域に入賞するか否かを所定時間検出する。遊技球が特定領域に入賞したことを検出せずに所定時間が経過したら、または、遊技球が特定領域に入賞したことが検出されたら、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS208に移行するように更新する。ただし、この回の大当り遊技中に既に遊技球が特定領域に入賞したことが検出されている場合には、所定時間の経過を待たずに内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS208に移行するように更新するようにしてもよい。
大当り終了処理(S208):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態をS200に移行するように更新する。
図18は、大当り遊技中における振分経路161と壁部材170の動作の一例を示す説明図である。なお、図18に例示する動作は、遊技制御用マイクロコンピュータ99によって、大当り遊技状態を構成する各ラウンド(大入賞口が開放している状態)毎に制御される。また、振分経路161は、大当り遊技が開始されるまでは、開閉板20と平行な状態に維持されている。
大当り遊技状態において各ラウンドが開始すると、振分経路161は、経路切替モータ91によって、遊技球がはずれ領域(非抽選領域)163に誘導される状態(図2(A)参照)になるように移動される。なお、移動中に振分経路161に流入した遊技球は、振分経路161の先端からこぼれ落ちて入賞球排出経路に入る。図2(A)に示す状態で所定期間停止した後、振分経路161は、経路切替モータ91によって、遊技球が第1の通路164に誘導される状態(図3(A)参照)になるように移動される。図3(A)に示す状態で所定期間停止した後、振分経路161は、経路切替モータ91によって、遊技球が第2の通路165に誘導される状態(図3(B)参照)になるように移動される。図3(B)に示す状態で所定期間停止した後、振分経路161は、経路切替モータ91によって、はずれ領域163に誘導される状態(図2(A)参照)になるように移動される。ラウンドが終了するまで、以上の動作を繰り返す。
遊技球が第1の通路164に誘導される状態において(図3(A)参照)、遊技球が大入賞口の内部の特別領域200に入ると、遊技球は、第1クルーン166に誘導される。第1クルーン166に誘導された遊技球は、比較的高い割合で特定領域に入賞する。また、遊技球が第2の通路165に誘導される状態において(図3(B)参照)、遊技球が大入賞口の内部の特別領域200に入ると、遊技球は、第2クルーン167に誘導される。第2クルーン167に誘導された遊技球は、比較的低い割合で特定領域に入賞する。
また、遊技球が第2の通路165に誘導される状態において、壁部材170の状態は、壁移動ソレノイド94によって、交互に、遊技球の通過を可能にする状態と通過を阻止する状態とになる。壁部材170が遊技球の通過を阻止する状態になっているときには、第2の通路165に進入した遊技球は壁部材170で跳ね返されて入賞球排出経路に入る。
以上のように、遊技球が第1の通路164に誘導される場合には、遊技球が特定領域に入賞して、遊技状態を通常状態から確変状態に移行させるための所定の移行条件が成立しやすい。また、遊技球が第2の通路165に誘導される場合には、所定の移行条件が成立しにくい。したがって、遊技者は、遊技球が第1の通路164に誘導されることを強く期待するとともに、第1の通路164に誘導されるようなタイミングで遊技球を発射する傾向になる。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99が特別領域200内の役物(部材)を複雑に制御することによって、遊技者に対して、従来のパチンコ遊技機1にはない新たな興趣を与えることができる。さらに、ラウンド毎に特別領域200内の役物の動作態様を変えたり、ROM54に複数種類の役物の動作パターンを記憶させ、遊技制御用マイクロコンピュータ99が、たとえば乱数を用いた抽選等によって、使用する動作パターンを決定し、決定した動作パターンをROM54から読出して、それにしたがって役物を制御するように構成してもよい。
さらに、この実施の形態では、大当り遊技状態において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、飾り図柄表示装置9で抽選演出を行なう。抽選演出とは、第1ラウンドが開始されてから抽選結果(遊技球が特定領域に入賞するか、特定領域に入賞しないことが確定すること)が出るまで実行される表示演出であり、特定領域に入賞する可能性の程度を遊技者に報知するための表示演出である。また、可能性の程度とは、特定領域に遊技球が入賞する可能性がどの程度であるかを示す概念であり、可能性の程度が高いということは特定領域に遊技球が入賞する可能性が高い(たとえば、特定領域が設けられている領域に流入した遊技球が多い、非特定領域が設けられている領域に流入した遊技球が少ない、特定領域が設けられている部材が移動可能に設けられている場合に部材の位置が特定領域に遊技球が流入し易い位置になったときに遊技球がその部材に流入、特定領域が設けられている領域の手前に遊技球を貯留する部材が設けられている場合にその部材に貯留された遊技球の数が多い等)ことを意味し、可能性の程度が低いということは特定領域に遊技球が入賞する可能性が低いことを意味する。
図19および図20は、抽選演出の一例を示す説明図である。この例では、演出制御用マイクロコンピュータ118は、ラウンド開始時に、川に架かった橋の画像が飾り図柄表示装置9に表示されるように制御する(図19(A)参照)。また、橋を渡り始める人が飾り図柄表示装置9に表示されるように制御する。なお、2ラウンド目以降において、すでに遊技球が特定領域を通過している場合に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、ラウンド開始時に、図19(A)に示す表示を行なわない。
ラウンドが開始され、遊技球が第1通路通過スイッチ168で検出された後、遊技球が特定領域を通過していないうちは、演出制御用マイクロコンピュータ118は、飾り図柄表示装置9において人が橋を渡っているような表示がなされるように制御する(図19(B)参照)。また、ラウンド開始後、遊技球が特定領域を通過したときには、演出制御用マイクロコンピュータ118は、飾り図柄表示装置9において人が橋を渡りきったような表示がなされるように制御する(図20(C)参照)。そして、ラウンドの終了条件が成立しても、遊技球が特定領域を通過しなかった(具体的には、ラウンドの終了条件が成立した後、第1通路通過スイッチ168で検出された遊技球が第1通路排出スイッチ173で検出されるまでの時間が経過するまで判定される)場合には、飾り図柄表示装置9において人が橋から落ちたような表示がなされるように制御する(図20(D)参照)。なお、ラウンドの終了条件は、たとえばカウントスイッチ23が10個の遊技球を検出したこと、または、カウントスイッチ23が10個の遊技球を検出する前に予め決められている時間が経過したことである。
また、図19および図20に示す抽選演出は一例であって、遊技者に役物によって確変状態とするか否かの抽選が行なわれていることを報知できれば、どのような抽選演出の態様を用いてもよい。たとえば、飾り図柄表示装置9において表示されるキャラクタによって抽選演出を実行する場合に、ラウンド中に第1の通路を通過した遊技球数(通過数)と第1クルーン166から排出された遊技球数(排出数)とが同数になったらキャラクタを初期位置に戻すような演出を行なってもよい。また、遊技球が第1通路通過スイッチ168で検出されたら飾り図柄表示装置9の画面全体を抽選演出の画面に切替えて抽選演出を開始し、通過数と排出数とが同数になったら、飾り図柄表示装置9の画面を、抽選演出開始前に行なわれていた大当り遊技の演出に戻すようにしてもよい。
図21は、演出制御コマンドの内容の一例を表形式で示す説明図である。図21に示す例において、コマンド8001(H)〜8006(H)は、特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄表示装置9において変動表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドとしての変動パターンコマンドであり、図11に示す変動パターン#1〜#6に対応するコマンドである。また、変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。さらに、変動パターンコマンドは、変動時間を指定するためのコマンドでもある。
コマンド9000(H)は、飾り図柄の最終停止図柄を大当り図柄(特別図柄の表示結果が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような図柄、一般に左中右の図柄が揃った状態)とすることを指定する演出制御コマンド(大当り指定コマンド)であり、コマンド9001(H)は、飾り図柄の最終停止図柄を大当り図柄としないことを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドであり、大当り開始指定コマンド(B000(H))、大当り終了指定コマンド(B001(H))、大入賞口開放時表示コマンド(B1XX(H))、大当り表示開始時コマンド(B200(H))、および、大入賞口開放前表示コマンド(B2XX(H))を含む。
コマンドD000(H)は、特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9で所定時間以上(たとえば60秒)図柄の変動表示が行なわれていないときに所定のデモンストレーション画像を表示する客待ちデモンストレーション表示(以下、デモ表示と略称する)を指定する演出制御コマンド(デモ表示コマンド)である。コマンドD001(H)は、エラー表示を指定する演出制御コマンド(エラー指定コマンド)である。コマンドD002(H)は、エラー表示の解除を指定する演出制御コマンド(エラー解除指定コマンド)である。
また、コマンドE400(H)は、有利状態としての特別遊技状態(確変状態または時短状態)から通常状態になったときに送信される演出制御コマンド(通常表示指定コマンド)であり、コマンドE401(H)は、通常状態から確変状態(高確率状態)になったときに送信される演出制御コマンド(高確率表示指定コマンド)であり、コマンドE402(H)は、確変状態から時短状態になったときに送信される演出制御コマンド(時短表示指定コマンド)である。
コマンドE501(H)は、特殊演出(この例では抽選演出)の開始を指定する演出制御コマンド(特殊演出開始指定コマンド)である。コマンドE502(H)は、特殊演出の終了を指定する演出制御コマンド(特殊演出終了指定コマンド)である。コマンドE600(H)は、遊技球が特定領域を通過したことが検出されると送信される演出制御コマンド(特定領域通過指定コマンド)である。コマンドE7XX(H)は、第1通路通過スイッチ168が検出した遊技球数の値をEXTバイトに設定した演出制御コマンド(通過遊技球数指定コマンド)である。コマンドE8XX(H)は、第1通路排出スイッチ173が検出した遊技球数の値をEXTバイトに設定した演出制御コマンド(排出遊技球数指定コマンド)である。
コマンドF000(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給開始時においてバックアップRAMの保存されていたデータに基づいて復旧処理が実行されたときに、復旧処理が実行されたことを示す演出制御コマンド(復旧コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ118は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が開始されてから所定期間内に復旧コマンドを受信しなかった場合には、初期化処理が行なわれたものと判断し、後述するような演出制御用マイクロコンピュータ118のRAM118cのバックアップ領域に記憶された履歴データを初期化するとともに、飾り図柄表示装置9に予め定められた初期画面を表示する。また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が開始されてから所定期間内に復旧コマンドを受信した場合には、後述するような演出制御用マイクロコンピュータ118のRAM118cのバックアップ領域に記憶された履歴データを、初期化せずに、遊技履歴情報を復旧するために用いるとともに、飾り図柄表示装置9で、復旧処理が実行されたことを報知するための画面を表示する。
コマンドF001(H)は、遊技球の入賞に応じて4個の払出しが行なわれるときに4個の払出しが行なわれることを示すために送信される演出制御コマンド(第1払出個数コマンド)である。コマンドF002(H)は、遊技球の入賞に応じて7個の払出しが行なわれるときに7個の払出しが行なわれることを示すために送信される演出制御コマンド(第2払出個数コマンド)である。コマンドF002(H)は、遊技球の入賞に応じて15個の払出しが行なわれるときに15個の払出しが行なわれることを示すために送信される演出制御コマンド(第3払出個数コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、払出制御用マイクロコンピュータ660に賞球制御信号(賞球個数コマンド)を送信した後に、所定のタイミングで賞球制御信号により指定した払出個数と同じ個数を示すように、第1払出個数コマンド〜第3払出個数コマンドのうちのいずれかのコマンドを演出制御コマンドとして演出制御用マイクロコンピュータ118へ送信する。
演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118は、主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99から上述した演出制御コマンドを受信すると図21に示された内容に応じて飾り図柄表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプやLEDの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図21に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板120から演出制御基板90に送信される。たとえば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも主基板120から演出制御基板90に送信される。
図22,図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S200)を示すフローチャートである。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、大当り遊技中において、遊技球が特定領域に入賞すると、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118に、特定領域通過指定コマンド(E600(H))を送信する。その後、その大当り遊技中では、さらに遊技球が特定領域に入賞しても特定領域通過指定コマンドを送信しない。すなわち、特定領域通過指定コマンドは、大当り遊技中において1回だけ送信される。もちろん、大当り遊技中において遊技球が特定領域に入賞しなかった場合には1回も送信されない。また、ラウンド間(2ラウンド目以降の大入賞口開放前処理)および最終ラウンド後に実行される特定領域通過有効時間処理において、ラウンド中に第1の通路164を通過した遊技球がすべて抽選領域160から排出されたときに、特殊演出終了指定コマンド(E502(H))を演出制御用マイクロコンピュータ118に送信する。なお、特定領域通過指定コマンドを送信した後には、第1の通路164を通過した遊技球がすべて抽選領域160から排出されたか否かを確認する処理を行なわない。
図22を参照して、特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、特別図柄の変動を開始することができる状態(たとえば特別図柄プロセスフラグの値がS200を示す値となっている場合)には(S51)、保留記憶数(始動入賞記憶数)の値を確認する(S52)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がS200を示す値となっている場合とは、特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
保留記憶数が0でなければ、後述するS521に進む。一方、保留記憶数が0であれば、デモ表示フラグがセットされているか否かを判別する(S591)。ここで、デモ表示フラグは、特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9で所定時間以上(たとえば60秒)図柄の変動表示が行なわれていないときに行なわれるデモンストレーション表示(以下、デモ表示と略称する)が行なわれるときにセットされるフラグである。デモ表示フラグがセットされているときには、リターンする。一方、デモ表示フラグがセットされていないときには、非変動時間計測フラグがセットされているか否かを判別する(S592)。ここで、非変動時間計測フラグは、特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9(変動表示部)で図柄の変動表示が行なわれていない時間としての非変動時間を計測するときにセットされるフラグである。
非変動時間計測フラグがセットされているときには、変動表示部で図柄の変動表示が行なわれていない非変動時間を計測するための非変動時間タイマの値を更新する(S594)。一方、非変動時間計測フラグがセットされていないときには、非変動時間計測フラグをセットした(S593)後に、非変動時間タイマの値を更新する(S594)。非変動時間タイマは、予め定められた時間に対応する数値データを減算更新していくものでもよく、予め定められた時間に対応する値になるまで数値データを加算更新していくものでもよい。
次に、計測値が所定時間(たとえば、60秒)になったことにより非変動時間タイマがタイムアップしているか否かを判別する(S595)。非変動時間タイマがタイムアップしていないときには、リターンする。一方、非変動時間タイマがタイムアップしているときには、デモ表示コマンドを送信するための設定を行なう(S596)。このようにデモ表示コマンドが設定されると、図14のS26において演出制御用マイクロコンピュータ118に対してデモ表示コマンドが出力される。そして、前述したデモ表示フラグをセットし(S597)、リターンする。このように演出制御コマンドを送信する際に具体的に行なわれる処理は、次のとおりである。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROM118aにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、飾り図柄コマンド制御処理(S26)において、前述のようにアドレスがセットされた演出制御コマンドを送信する。
また、前述のS52で保留記憶数が0でないと判別されたときには、非変動時間計測フラグがセットされているか否かを判別する(S521)。非変動時間計測フラグがセットされているときには、非変動時間計測フラグをリセットし(S522)、非変動時間タイマをリセットして(S523)、S524に進む。これにより、保留記憶が生じたときには、非変動時間を計測するために用いられたデータがリセットされる。一方、非変動時間計測フラグがセットされていないときには、そのままS524に進む。
S524では、デモ表示フラグがセットされているか否かを判別する。デモ表示フラグがセットされているときには、デモ表示フラグをリセットし(S525)、S53に進む。これにより、保留記憶が生じたときには、デモ表示をするために用いられていたデータがリセットされる。一方、デモ表示フラグがセットされていないときには、そのままS53に進む。
S53では、RAM55の保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(S53)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタの値を1減らし)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S54)。すなわち、保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする処理を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、乱数格納バッファからランダムカウンタR1の抽出値である大当り判定用乱数を読出し(S55)、大当り判定処理を実行する(S56)。大当り判定処理は、読出した大当り判定用乱数が、予め決められている大当り判定値(図10参照)と一致したら大当りとすることに決定する処理である。すなわち、通常時には図10の左側に示す通常時大当り判定値テーブルの設定値と読出した大当り判定用乱数とを比較し、確変時には図10の右側に示す確変時大当り判定値テーブルの設定値と大当り判定用乱数とを比較する。大当りとすることに決定した場合には(S57)、大当りフラグをセットする(S58)。そして、確変フラグがセットされている場合には、図23のS65に移行する(S59)。時短フラグがセットされている場合には、図23のS74に移行する。S57で大当りとすることに決定されていない場合には、図23のS61に移行する。
S61では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(S61)。セットされていれば、確変回数カウンタの値を−1する(S62)。確変回数カウンタは、あと何回の特別図柄の変動がなされたときに確変状態が終了するのかを示す回数(変動表示可能回数)が設定されているカウンタであり、初期値が100回に設定される(図29のS195)。また、時短回数カウンタの値も−1する(S63)。ただし、既に0になっている場合には減算しない。時短回数カウンタは、あと何回の特別図柄の変動表示がなされたときに時短状態が終了するのかを示す回数(変動表示可能回数)が設定されているカウンタであり、初期値が100回に設定される(図29のS196)。この実施の形態では、遊技状態を確変状態にする制御がなされてから所定回数の特別図柄の変動が終了する前に確変状態が終了した場合には、残りの回数の特別図柄の変動について時短状態に制御されるので、S63の処理が実行される。
そして、確変回数カウンタの値が0になった場合には、確変フラグをリセットして確変状態を終了させる(S64,S65)。そのとき、時短回数カウンタがまだ0になっていないことを条件として、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させ(S66,S67)、時短表示指定コマンド(E402(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S68)。たとえば、前述のS59からS65に進む場合は、確変回数カウンタの値が0になっていない確変状態において大当りとなることにより確変状態が終了する場合であり、時短回数カウンタがまだ0になっていないので、遊技状態が時短状態に移行させられる(S66,S67,S68)。このように時短表示指定コマンドが設定されると、図14のS26において演出制御用マイクロコンピュータ118に対して時短表示指定コマンドが出力される。そして、S76に移行する。S66で時短回数カウンタの値が既に0になっていることを確認したら、S75に移行する。
S61において確変フラグがセットされていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(S71)。セットされていれば、時短回数カウンタの値を−1する(S72)。時短回数カウンタの値が0になった場合には(S73)、時短フラグをリセットして時短状態を終了させ(S74)、演出制御基板90に対して、通常状態に戻ったことを通知するために、通常表示指定コマンド(E400(H))を送信するための設定を行なう(S75)。また、前述のようにS60からS74に進む場合は、時短回数カウンタの値が0になっていない時短状態において大当りとなることにより時短状態が終了する場合であり、時短回数カウンタがまだ0になっていないが、時短状態が終了させられる(S74,S75)。このように通常表示指定コマンドが設定されると、図14のS26において演出制御用マイクロコンピュータ118に対して通常表示指定コマンドが出力される。そして、RAM55に形成されている特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄停止図柄設定処理(S201)に対応した値に更新する(S76)。
ここから
図24,図25は、特別図柄プロセス処理のうち、大当り遊技状態における第1ラウンド開始前またはラウンド間(ラウンドインターバル)で実行される大入賞口開放前処理(S205)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1ラウンド開始前であるか否かを確認し、第1ラウンド開始前であればS121に移行する(S91A)。
第1ラウンド開始前でなければ、すなわち第2ラウンド以降の開始前であれば、遊技球が特定領域を通過したことを示す特定領域通過フラグがセットされているか否かを確認する(S92A)。特定領域通過フラグがセットされていれば、大当り遊技中に確変状態に移行させるための所定の移行条件が既に成立しているので、S93A以降の処理を実行せずにS121に移行する。S93A以降の処理は、抽選演出に関わる処理である。
S93Aにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、監視用タイマが既に動作中でなければ(S93A)、監視用タイマとして使用されるRAM55の領域に監視用タイマ値をセットする(S94A)。監視用タイマは、遊技球が第1通路通過スイッチ168で検出された後、所定期間(ラウンド開始時からの所定期間)内に第1通路排出スイッチ173で検出されなかったことを監視するためのタイマである。すなわち、遊技球が抽選領域160に停留していることを監視するためのタイマである。
なお、この実施の形態では、図2に示されたようなクルーンが抽選領域160内の役物として設けられているが、そのような役物は一例であって、他のタイプの役物を採用することもできる。たとえば、役物として、幾つかの遊技球が貯留されると初めて遊技球が特定領域に入賞可能になるものを採用することもできる。その場合、不正に遊技球を貯留させて不正に遊技球を特定領域に入賞させるといった不正行為がなされることが予想される。そこで、そのような役物を採用した場合を考慮し、遊技球を不正に貯留させる不正行為を監視するために監視用タイマが用いられている。なお、不正行為がなされない場合には、一般に、役物に流入した遊技球は、所定時間内に役物から流出するはずである。
そして、第1通路通過スイッチ168がオンした(遊技球を検出した状態になった)場合には、RAM55に形成されている通過数カウンタの値を+1する(S95,S96)。ここで、通過数カウンタは、第1の通路164を通過した遊技球の数を計数するためのカウンタである。また、通過数カウンタの値をEXTバイトに設定した通過遊技球数指定コマンド(E7XX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S97)。このように通過遊技球数指定コマンドが設定されると、図14のS26において通過遊技球数指定コマンドが出力される。
また、第1通路排出スイッチ173がオンした(遊技球を検出した状態になった)場合には、RAM55に形成されている排出数カウンタの値を+1する(S99,S100)。ここで、排出数カウンタは、第1クルーン166の流下口から払出移出された遊技球の数を計数するためのカウンタである。また、排出数カウンタの値をEXTバイトに設定した排出遊技球数指定コマンド(E8XX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S101)。このように排出遊技球数指定コマンドが設定されると、図14のS26において排出遊技球数指定コマンドが出力される。
さらに、いずれかの特定領域スイッチ171a,171b,171cがオンした(遊技球を検出した状態になった)場合には、RAM55に形成されている特定領域通過フラグをセットし(S102,S103)、特定領域通過指定コマンド(E600(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S104)。このように特定領域通過指定コマンドが設定されると、図14のS26において特定領域通過指定コマンドが出力される。
また、通過数カウンタの値と排出数カウンタの値とを比較し(S105)、それらが一致していたら、監視用タイマをクリアした後(S116)、特殊演出終了指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定をし(S117)、S121に移行する。このように特殊演出終了指定コマンドが設定されると、図14のS26において特殊演出終了指定コマンドが出力される。一致していない場合には、S111に移行する。
S111では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、監視用タイマの値を−1する。監視用タイマの値が0になっていない(タイムアウトしていない)場合には(S112)、処理を終了する。
監視用タイマがタイムアップした場合には、エラー表示指定コマンド(D001(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S113)。このようにエラー表示指定コマンドが設定されると、図14のS26においてエラー表示指定コマンドが出力される。エラー表示指定コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ118は、飾り図柄表示装置9にエラーを報知する表示をするための制御を行なう。
その後、遊技店員等が操作可能なスイッチが押下されるのを待ち(S114)、押下されたことを検出したら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、エラー解除指定コマンド(D002(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行ない(S117)、S121に移行する。このようにエラー解除指定コマンドが設定されると、図14のS26においてエラー解除指定コマンドが出力される。なお、遊技店員等が操作可能なスイッチは、たとえば遊技盤6の裏面に設置される。遊技店員等が操作可能なスイッチとしてクリアスイッチ921を兼用してもよい。
なお、監視用タイマはラウンドインターバルの開始時にセットされたが、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ラウンドの開始時に監視用タイマ(1ラウンドの継続可能時間+ラウンドインターバル時間として定められている時間、たとえば35秒)をセットするようにしてもよい。また、ラウンドインターバルは、所定時間継続するが、所定時間(ラウンドインターバル時間)を計測するためのタイマに関する制御は図24および図25のフローチャートでは省略されている。
以上のような制御によって、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、最終ラウンドよりも前(所定回未満)のそれぞれのラウンド(回)の入賞容易状態の開始(ラウンド開始)から所定時間以内に、通過検出手段としての第1通路通過スイッチ168により検出されたすべての遊技球が排出検出手段としての第1通路排出スイッチ173により検出されないときには、次回の入賞容易状態への制御を停止するので、特別領域200に遊技球を不正に停留させて不正に特別遊技状態に移行させるような不正行為を防止することができる。
また、入賞容易状態の開始時から所定時間以内に、通過検出手段により検出されたすべての遊技球が排出検出手段により検出されないときに、演出制御用マイクロコンピュータ118が報知手段としての飾り図柄表示装置9にその旨を表示することにより報知をするので、特別領域200に遊技球を不正に停留させて不正に特別遊技状態に移行させるような不正行為を防止することができる。なお、この実施の形態では、飾り図柄表示装置9でエラーが発生したことを報知するが、ランプ等他の装置を用いてエラーが発生したことを報知してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、入賞容易状態の開始時から所定時間以内に、通過検出手段により検出されたすべての遊技球が排出検出手段により検出されないときに、遊技の進行を停止させる(S114でループして遊技進行制御が進まない)ので、特別領域200に遊技球を不正に停留させて不正に特別遊技状態に移行させるような不正行為を防止することができる。
なお、この実施の形態では、遊技の進行を停止させているときに、入賞が生じた場合に賞球払出は行なわれないが(S114でループするので)、次ラウンドへの遊技の進行を停止させているときに入賞が生じた場合には賞球払出を行なうようにしてもよい。その場合には、S114でループせず、遊技の進行を停止させている旨の内部フラグをセットして大入賞口開放前処理を終了させる。
そして、次に(2ms後およびその後の2ms毎)大入賞口開放前処理を開始するときに、操作スイッチのオンを検出するようにして、操作スイッチのオンを検出したらS115に移行する。
なお、この実施の形態では、遊技球が特定領域を通過した後にはS111〜S115のエラー報知のための処理は実行されないが、遊技球が特定領域を通過した後でも、S111〜S115の処理を実行するようにしてもよい。たとえば、あるラウンドにおいて遊技球が特定領域を通過した場合に、それより後のラウンドにおいて、監視用タイマを用いてS111〜S115の処理を実行するようにしてもよい。
S121では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、大入賞口を開放する制御を行なう。すなわち、ソレノイド21を駆動させる。また、大入賞口の開放時間を管理するための開放時間タイマに開放許容時間に相当する値をセットし(S122)、RAM55に形成されている大入賞口入賞カウンタの値をクリアする(S123)。ここで、大入賞口入賞カウンタは、大入賞口から内部に受入れたれた遊技球の数を計数するためのカウンタである。さらに、大入賞口開放時表示コマンド(B1XX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S124)。このように大入賞口開放時表示コマンドが設定されると、図14のS26において大入賞口開放時表示コマンドが出力される。演出制御用マイクロコンピュータ118では、このような大入賞口開放時表示コマンドを受信すると、大入賞口開放時表示コマンドに応じて飾り図柄表示装置9に大当り遊技状態でのラウンド数を表示する制御を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(S206)に応じた値に更新する(S125)。
図26,図27は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S206)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、開放時間タイマの値を−1する(S131)。そして、開放時間タイマの値が0になっているか否かを判断する(S132)。開放時間タイマの値が0になっているとき(タイムアウトしたとき)には、S136に移行する。一方、開放時間タイマが0になっていないときには、カウントスイッチ23がオンした(遊技球を検出した)か否かを判断する(S133)。カウントスイッチ23がオンしたときには、大入賞口入賞カウンタの値を+1する(S134)。そして、大入賞口入賞カウンタの値が10になっているか否かを判断する(S135)。大入賞口入賞カウンタの値が10になっているときには、ラウンドが終了したと判断してS136に移行する。
S136では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、大入賞口を閉成する処理を行なう。そして、ラウンドが最終ラウンドであるか否かを判断する(S137)。最終ラウンドであるときには、監視タイマをセットし(S139)、特別図柄プロセスフラグの値を特定領域通過有効時間処理(S207)に対応した値に更新して(S140)、リターンする。なお、S139でセットされた監視タイマは、特定領域通過有効時間処理で使用される。一方、最終ラウンドでないときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S205)に対応した値に更新して(S138)、リターンする。
前述のS135により、大入賞口入賞カウンタの値が10になっていないと判断されたとき、すなわち、ラウンドが終了していないときには、第1通路通過スイッチ168がオンしたか否かを判断する(S141)。第1通路通過スイッチ168がオンしていないときには、後述するS145に進む。一方、第1通路通過スイッチ168がオンしているときには、通過数カウンタの値を+1する(S142)。そして、通過数カウンタの値をEXTバイトに設定した通過遊技球数指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S143)。これにより、前述のS26が実行されるときに、通過遊技球数指定コマンドが出力される。さらに、通過数カウンタの値が0から1に変化したときには、特殊演出開始指定コマンド(E501(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S144)。これにより、前述のS26が実行されるときに、特殊演出開始指定コマンドが出力される。S144の後、S145に進む。
S145では、また、第1通路排出スイッチ173がオンしたか否かを判断する。そして、第1通路排出スイッチ173がオンしているときには、排出数カウンタの値を+1する(S146)。また、排出数カウンタの値をEXTバイトに設定した排出遊技球数コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S147)。これにより、前述のS26が実行されるときに、排出遊技球数指定コマンドが出力される。
さらに、特定領域通過フラグがセットされているか否かを判断する(S148A)。特定領域通過フラグがセットされているときには、後述するS151に進む。一方、特定領域通過フラグがセットされていないときには、いずれかの特定領域スイッチ171a,171b,171cがオンしたか否かを判断する(S148)。オンしていないときには、S151に進む。一方、オンしているときには、特定領域通過フラグをセットし(S149)、特定領域通過指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S150)。これにより、前述のS26が実行されるときに、特定領域通過指定コマンドが出力される。なお、S149,S150の処理は、大当り遊技中において1回だけ実行される。既に、S149,S150が実行されている場合には、特定領域通過フラグがセットされているので、S149,S150を再度実行することはない(S148A)。
S151では、通過数カウンタの値と排出数カウンタの値とを比較する。それらが一致していないときには、リターンする。一方、それらが一致していないときには、通過数カウンタおよび排出数カウンタをクリアする(S152)。通過数カウンタの値と排出数カウンタの値とが一致したということは、第1クルーン166に流入したすべての遊技球が第1クルーン166から排出されたことを意味する。つまり、所定の移行条件を成立させやすい領域から遊技球がなくなったことを意味する。したがって、このような場合には、所定の移行条件が成立しやすい状況にないことを遊技者に視認させるための演出を演出制御用マイクロコンピュータ118が行なう。
そして、通過数カウンタの値(この場合には0)をEXTバイトに設定した通過遊技球数指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S153)。これにより、前述のS26が実行されるときに、通過遊技球数指定コマンドが出力される。また、排出数カウンタの値(この場合には0)をEXTバイトに設定し排出遊技球数指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行ない(S154)、リターンする。これにより、前述のS26が実行されるときに、排出遊技球数指定コマンドが出力される。
図28は、大入賞口の開放処理において最終ラウンドと判定された後に実行される特定領域通過有効時間処理(S207)を示すフローチャートである。まず、特定領域通過フラグがセットされているか否かを確認する(S161)。特定領域通過フラグがセットされているときには、特別図柄プロセスフラグを大当り終了処理(S208)に相当する値に更新して(S178)、リターンする。
一方、特定領域通過フラグがセットされていないときには、第1通路通過スイッチ168がオンしたか否かを判断する(S162)。第1通路通過スイッチ168がオンしていないときには、後述するS165に進む。一方、第1通路通過スイッチ168がオンしているときには、通過数カウンタの値を+1する(S163)。また、通過数カウンタの値をEXTバイトに設定した通過遊技球数指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S164)。これにより、前述のS26が実行されるときに、通過遊技球数指定コマンドが出力される。S164の後、S165に進む。
S165では、第1通路排出スイッチ173がオンしたか否かを判断する。第1通路排出スイッチ173がオンしていないときには、後述するS168に進む。第1通路排出スイッチ173がオンしているときには、排出数カウンタの値を+1する(S166)。また、排出数カウンタの値をEXTバイトに設定した排出遊技球数指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S167)。これにより、前述のS26が実行されるときに、排出遊技球数指定コマンドが出力される。S167の後、S168に進む。
S168では、いずれかの特定領域スイッチ171a,171b,171cがオンしたか否かを判断する。オンしているときには、特定領域通過フラグをセットし(S169)、特定領域通過指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S170)。これにより、前述のS26が実行されるときに、特定領域通過指定コマンドが出力される。S170の後、S171に進む。なお、既に特定領域通過フラグがセットされている場合には、S161からS178に進むので、S169,S170の処理を行なわない。
S171では、通過数カウンタの値と排出数カウンタの値とを比較する(S171)、それらが一致しているときには、特殊演出終了指定コマンドを演出制御基板90に送信するための設定を行ない(S177)、S178に進む。これにより、前述のS26が実行されるときに、特殊演出終了指定コマンドが出力される。一方、それらが一致していない場合には、S172に移行する。
S172では、監視タイマの値を−1する。そして、監視タイマの値が0になっていない(タイムアウトしていない)かどうかを判断する(S173)。監視タイマの値が0になっていないときには、リターンする。
一方、監視タイマの値が0になっているときには、エラー表示指定コマンド(D001(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S174)。これにより、前述のS26が実行されるときに、エラー表示指定コマンドが出力される。エラー表示指定コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ118は、飾り図柄表示装置9にエラーを報知するための表示を行なう。
その後、遊技店員等が操作可能なスイッチが押下されるのを待ち(S175)、押下されたことを検出したときに、エラー解除指定コマンドを演出制御基板90に送信し(S176)、S177に移行する。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S208)を示すフローチャートである。大当り終了処理においては、まず、演出制御用マイクロコンピュータ118に、大当り終了コマンドを送信するための設定を行なう(S191)。これにより、前述のS26が実行されるときに、大当り終了が出力される。そして、特定領域通過フラグがセットされているか否かを確認する(S192)。
特定領域通過フラグがセットされていないときには、S197に進み、特別図柄プロセスフラグを特別図柄通常処理(S200)に応じた値に更新し、リターンする。一方、特定領域通過フラグがセットされているときには、特定領域通過フラグをリセットし(S193)、確変フラグをセットし(S194)、確変回数カウンタに100をセットし(S195)、時短回数カウンタに所定値(たとえば、100)をセットする(S196)。そして、S197に進み、特別図柄プロセスフラグを特別図柄通常処理(S200)に応じた値に更新し、リターンする。
次に、飾り図柄表示装置9において表示される遊技店用情報画面および遊技者用情報画面について説明する。遊技店用情報画面は、パチンコ遊技機1に電力の供給が開始された後、飾り図柄表示装置9が飾り図柄を変動表示可能となる変動表示可能状態になるまでのとき、すなわち、起動時に表示される画像であり、パチンコ遊技機1が設置されている遊技店(遊技場)の店員等の管理者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である。また、遊技者用情報画面は、飾り図柄表示装置9が飾り図柄を変動表示可能な変動表示可能状態時において表示可能な画像であり、遊技者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である。
遊技店用情報画面は、遊技店用メニュー画面、履歴データクリア画面、および、オプション画面を含む。履歴データクリア画面は、パチンコ遊技機1で行なわれた遊技の履歴を示す履歴データを初期化する(データを削除する)操作(初期化操作)が可能となる画面である。ここで、履歴データは、演出制御用マイクロコンピュータ118において収集され、演出制御用マイクロコンピュータ118のRAM118cのバックアップ領域に記憶され、後述するような遊技履歴情報を表示するために設けられる。この履歴データは、停電後の復旧時において、引続き使用することが可能となる。また、オプション画面は、遊技者用メニュー画面が表示されたときに、履歴データを用いて表示する複数種類の遊技履歴のそれぞれについて、表示するか否か(表示/非表示)を管理することが可能となる画面である。また、遊技店用メニュー画面は、遊技店用情報画面で実行可能となる前述したような事項をメニュー形式で表示する画面である。
遊技店用情報画面としては、まず、遊技店用メニュー画面が表示される。そして、操作キ−190による選択操作および決定操作に応じて、遊技店用メニュー画面から履歴データクリア画面とオプション画面とのいずれかの表示に移行する。
図30は、飾り図柄表示装置9で表示される遊技店用メニュー画面を示す表示画面図である。図30の(a)〜(c)に示すように、遊技店用メニュー画面においては、遊技店用メニュー画面に関するメッセージを表示するメッセージ表示部440が表示されるとともに、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、履歴データクリアボタン441、オプションボタン442、および、戻るボタン443が表示される。遊技店用メニュー画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。遊技店用メニュー画面の表示開始段階では、履歴データクリアボタン441を枠で囲む表示が行なわれている。遊技店用メニュー画面では、打球供給皿3に設けられ、図30の(d)に示すような操作キー190において、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
また、メッセージ表示部440においては、選択されているボタンが操作されたときに可能となる事項を示すメッセージが表示される。たとえば、履歴データクリアボタン441が選択されているときには、(a)のように、「大当り回数等の履歴データをクリアします。」というメッセージが表示される。オプションボタン442が選択されているときには、(b)のように、「遊技者に閲覧表示する項目を選択することができます。」というメッセージが表示される。戻るボタン443が選択されているときには、(c)のように、「遊技状態に戻ります。」というメッセージが表示される。これにより、操作者が各ボタンの機能を容易に把握することができるようになる。
図30の(a)のように履歴データクリアボタン441が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が、後述する図31の(a)に示される履歴データクリア画面に移行する。また、図30の(b)のようにオプションボタン442が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が後述する図31の(c)に示されるオプション画面に移行する。また、図30の(c)のように戻るボタン443が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が通常の遊技状態(飾り図柄の変動表示の実行が可能な状態)の表示画面(通常遊技画面)に移行する。
図31は、飾り図柄表示装置9で表示される履歴データクリア画面およびオプション画面を示す表示画面図である。図31においては、(a),(b)に履歴データクリア画面が示され、(c)にオプション画面が示されている。図31の(a)に示すように、履歴データクリア画面においては、履歴データの初期化に関するメッセージを表示するメッセージ表示部444が表示されるとともに、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、はいボタン445、および、いいえボタン446が表示される。
履歴データクリア画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。オプション画面の表示開始段階では、はいボタン445を枠で囲む表示が行なわれている。オプション画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。また、履歴データクリア画面に移行した段階では、メッセージ表示部444において、「履歴データをクリアします」というメッセージが表示される。そして、操作キー190において、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。はいボタン445が選択された状態で、決定キー191が操作されると、RAM118cにバックアップ記憶されている履歴データの初期化(クリア)が実行され、図31の(b)に示すように、メッセージ表示部444において、「クリアしました」というメッセージが表示されることにより、履歴データが初期化されたことが報知され、その後、図30に示す遊技店用メニュー画面に戻る。このような状況での決定キー191が操作されることが、初期化操作と呼ばれる。なお、履歴データが初期化されたことが報知された後は、飾り図柄表示装置9が通常遊技画面に移行するように制御してもよい。
図31の(c)に示すように、オプション画面においては、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、大当り間情報管理ボタン448、演出紹介管理ボタン449、大当り確率管理ボタン450、および、スランプグラフ管理ボタン451が表示されるとともに、戻るボタン452が表示される。大当り間情報とは、大当り遊技状態が発生する間に実行された特別図柄の変動表示の回数等の大当り間の情報である。演出紹介とは、大当り予告およびリーチ等の変動表示の演出を紹介する情報である。ここで、大当り予告とは、大当り遊技状態が発生することを予告することをいい、実際に大当り遊技状態が発生するときの予告と、実際には大当り遊技状態が発生しないときの予告とを含む。大当り確率とは、大当り遊技状態が発生する確率を示す情報である。スランプグラフは、時間推移にしたがった差玉数をグラフ形式で示す情報である。また、差玉数は、パチンコ遊技機1から払出された賞球と、打球発射装置130に供給された球との差数をいう。
オプション画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。オプション画面の表示開始段階では、大当り間情報管理ボタン448を枠で囲む表示が行なわれている。オプション画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
大当り間情報管理ボタン448、演出紹介管理ボタン449、大当り確率管理ボタン450、および、スランプグラフ管理ボタン451のそれぞれについては、決定キー191が操作されるごとに、表示することを示す「ON」という文字と、非表示にすることを示す「OFF」という文字とのいずれか一方が表示される。そして、選択されているボタンについては、決定キー191が操作されるごとに、表示することを示す「ON」という文字と、非表示にすることを示す「OFF」という文字とが交互に表示される。各ボタンについては、「ON」という文字が表示されると、ボタンにより示す遊技履歴の情報を表示可能にする設定が行なわれ、「OFF」という文字が表示されると、ボタンにより示す遊技履歴の情報を表示不可能にする設定が行なわれる。また、戻るボタン452が選択された状態で決定キー191が操作されると、図30に示す遊技店用メニュー画面に戻る。
次に、遊技者用情報画面を具体的に説明する。遊技者用情報画面は、遊技者用メニュー画面、大当り間情報画面、演出紹介画面、大当り確率画面、および、スランプグラフ画面を含む。大当り間情報画面は、前述した大当り間情報を表示する画面である。演出紹介画面は、前述した演出紹介を表示する画面である。大当り確率画面は、前述した大当り確率の情報を表示する画面である。スランプグラフ画面は、前述したスランプグラフの情報を表示する画面である。遊技者用情報画面は、特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9の変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれなかったという条件が成立し、かつ、遊技者用情報画面を表示するための操作が行なわれたときに表示可能となる。
遊技者用情報画面としては、まず、遊技者用メニュー画面が表示され、そして、操作キ−190による選択操作および決定操作に応じて、遊技店用メニュー画面から大当り間情報画面、演出紹介画面、大当り確率、および、スランプグラフのうちのいずれかの表示に移行する。
図32は、飾り図柄表示装置9で表示される遊技者用メニュー画面を示す表示画面図である。特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9の変動表示が所定期間(20秒)行なわれなかったという条件が成立したときには、図32の(a)に示すように、飾り図柄46を表示した画面において、遊技者用情報画面の表示を有効化することが可能となる有効ボタン453が飾り図柄表示装置9で表示される。有効ボタン453は、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンである。このような有効ボタン453が表示された画面は、操作キー190の操作が有効となる操作用画面に該当する。図32の(a)のように有効ボタン453が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が、図32の(a)のように飾り図柄46を表示した画面から図32の(b)に示される遊技者用メニュー画面に移行する。
遊技者用メニュー画面においては、遊技者用メニュー画面に関するメッセージを表示するメッセージ表示部454が表示されるとともに、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、大当り間情報ボタン455、演出紹介ボタン456、大当り確率ボタン457、スランプグラフボタン458、および、戻るボタン459が表示される。遊技者用メニュー画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。遊技者用メニュー画面の表示開始段階では、大当り間情報ボタン455を枠で囲む表示が行なわれている。遊技者用メニュー画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
また、メッセージ表示部454においては、選択されているボタンが操作されたときに可能となる事項を示すメッセージが表示される。たとえば、大当り間情報ボタン455が選択されているときには、(a)のように、「大当り図柄と変動回数を表示します。」というメッセージが表示される。これにより、操作者が各ボタンの機能を容易に把握することができるようになる。
図32の(b)のように大当り間情報ボタン455が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が、後述する図33の(a)に示される大当り間情報画面に移行する。また、演出紹介ボタン456が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が、後述する図33の(b)に示される演出紹介画面に移行する。また、大当り確率ボタン457が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が、後述する図33の(c)に示される大当り確率画面に移行する。また、スランプグラフボタン458が選択された状態で決定キー191が操作されると、飾り図柄表示装置9の表示が、後述する図34に示されるスランプグラフ画面に移行する。
図33は、飾り図柄表示装置9で表示される大当り間情報画面、演出紹介画面、および、大当り確率画面を示す表示画面図である。図33においては、(a)に大当り間情報画面が示され,(b)に演出紹介画面が示され、(c)に大当り確率画面が示されている。
図33の(a)に示すように、大当り間情報画面においては、大当り遊技状態が発生するごとに、飾り図柄表示装置9に変動表示結果として導出表示された大当り図柄と、大当り遊技状態が発生する間(電源投入後の最初の大当り遊技状態のときには、電源投入後、最初の大当り遊技状態が発生するまでの間)において特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9の変動表示が行なわれた回数(大当り間変動表示回数)とが対応付けられ、大当り遊技状態の発生順番にしたがって示された大当り間情報表460が表示される。さらに、大当り間情報画面においては、戻るボタン461が表示される。大当り間情報画面では、戻るボタン461を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図32の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
図33の(b)に示すように、演出紹介画面においてはボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、予告ボタン462、Aリーチボタン463、Bリーチボタン464、登場キャラクタボタン465、および、戻るボタン466が表示される。ここで、Aリーチは、予め定められた複数種類のリーチのうち、特定のリーチであり、Bリーチは、Aリーチ以外の所定のリーチである。また、登場キャラクタは、飾り図柄表示装置9での変動表示において登場(表示)するキャラクタである。この演出紹介画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。遊技者用メニュー画面の表示開始段階では、大当り間情報ボタン455を枠で囲む表示が行なわれている。演出紹介画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
予告ボタン462が選択された状態で決定キー191が操作されると、大当り予告が行なわれるときの演出表示を紹介する画像が飾り図柄表示装置9で表示される。Aリーチボタン463が選択された状態で決定キー191が操作されると、Aリーチでの演出表示を紹介する画像が飾り図柄表示装置9で表示される。Bリーチボタン464が選択された状態で決定キー191が操作されると、Bリーチでの演出表示を紹介する画像が飾り図柄表示装置9で表示される。登場キャラクタボタン465が選択された状態で決定キー191が操作されると、登場キャラクタを紹介する画像が飾り図柄表示装置9で表示される。戻るボタン466が選択された状態で決定キー191が操作されると、図32の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
図33の(c)に示すように、大当り確率画面においては、パチンコ遊技機1についての大当りの発生確率の設計値と、大当りの発生確率の実測値とを表形式で並べて示す大当り確率表467が表示されるとともに、戻るボタン468が表示される。ここで、大当りの発生確率の実測値は、演出制御用マイクロコンピュータ118が、大当りが発生するまでに実行された変動表示回数を、変動表示結果がはずれ図柄の組合せとするはずれ指定コマンドを受信するごとに計数していき、変動表示結果が大当り図柄の組合せとする大当り指定コマンドを受信したときに、計数した変動表示回数の逆数を演算により求めることにより算出することにより得られるものであり、RAM118cに記憶されて大当りの発生確率の実測値のために用いられる。大当り確率画面では、戻るボタン468を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図32の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
図34は、飾り図柄表示装置9で表示されるスランプグラフ画面を示す表示画面図である。図34に示すように、スランプグラフ画面においては、縦軸に差玉数(賞球個数−打球発射装置への供給個数)、横軸に経過時間をとり、時間経過に応じた差玉数の推移を示すスランプグラフ469が表示されるとともに、戻りボタン470が表示される。ここで、スランプグラフ469に用いられる差玉数は、演出制御用マイクロコンピュータ118が、受信した第1〜第3賞球個数コマンドに基づいて賞球個数を計数していくとともに、発射球センサ194からの検出信号に基づいて打球発射装置130への供給個数を計数していき、所定の時間間隔で賞球個数の計数値から供給個数の計数値を減算して差玉数を算出する演出を実行することにより得られ、RAM118cに記憶されてスランプグラフを表示するために用いられる。スランプグラフ画面では、戻るボタン470を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図32の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ118の動作を説明する。図35は、演出制御用マイクロコンピュータ118が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始され、リセット信号がハイレベルになると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御メイン処理を開始する。演出制御メイン処理では、演出制御用マイクロコンピュータ118が以下のような処理を行なう。まず、RAM118cにおけるバックアップ領域以外のRAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等の初期化を行なうための初期化処理を行なう(S601)。ただし、前述した履歴データについては、前述したように遊技店用情報画面が表示されたときに初期化することが可能となるので、この段階では初期化が実行されない。
次に、復旧コマンドを受信したか否かが判断される(S602)。復旧コマンドを受信しているときには、後述するS606に進む。一方、復旧コマンドを受信していないときには、コマンド判定カウンタが1だけ減算される(S603)。ここで、コマンド判定カウンタは、パチンコ遊技機1に電力供給が開始されたとき、すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ118がリセット信号を受信したときからの経過時間を計数するための計時手段であり、前述の初期化処理の実行時において所定時間に相当するカウント値にセットされ、S603が実行されるごとにカウントダウンされる。コマンド判定カウンタの計時時間としてセットされる所定時間は、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ99から復旧コマンドが送信されてくる可能性がある最長の時間に設定される。したがって、コマンド判定カウンタによる計時時間が終了するまでに演出制御用マイクロコンピュータ118が復旧コマンドを受信しないときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99で復旧処理ではなく初期化処理が実行されたものと判断される。
次に、コマンド判定カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される(S604)。つまり、S604では、復旧コマンドが送信されてくる可能性がある時間が経過したか否かが判断される。コマンド判定カウンタの値が「0」になっていないときには、S602に戻り、前述した処理が繰返し実行される。このように、S602〜S604により、パチンコ遊技機1に電力が供給されたときから所定時間内に復旧コマンドが入力されたか否かを判定する復旧コマンド入力判定処理が行なわれる。
復旧コマンド入力判定処理が行なわれている間に復旧コマンドが受信されると、前述したようにバックアップ記憶された履歴データに基づく遊技履歴の表示を可能とする遊技履歴復旧処理が行なわれる(S606)。具体的に、遊技履歴復旧処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ99で行なわれる遊技状態復旧処理の場合と同様に、ROM118bに格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM118c内の領域)に設定する。その作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。そして、バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されており、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。このような遊技履歴復旧処理が行なわれることにより、ROM118bにバックアップ記憶された履歴データを用いて、前述のような各種遊技履歴情報を表示することが可能となる。一方、復旧コマンド入力判定処理が行なわれている間に復旧コマンドが受信されず、コマンド判定カウンタが「0」になったと判断されたときには、前述した遊技店用情報画面を表示し、バックアップ記憶された履歴データを初期化することを可能とする初期化時データ管理処理が実行される(S605)。初期化時データ管理処理の処理内容については、図36を用いて後述する。
遊技履歴復旧処理または初期化時データ管理処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S607)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S607において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ118は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S608)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、まず、タイマ割込フラグをクリアし、電源断信号が出力された否かを監視する電源断処理を実行する(S609)。電源断処理の内容については、図37および図38を用いて後述する。次に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S610)。コマンド解析処理においては、受信されてコマンド受信バッファに格納されている演出制御コマンドを読出し(読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される)、受信した演出制御コマンドが図21に一部を例示した演出制御コマンドのうちのどの演出制御コマンドに該当するかを解析し、受信したコマンドに対応した有効フラグとしての受信フラグをセットする。たとえば、変動パターンコマンドを受信したのであれば、受信フラグとして、変動パターン受信フラグをセットする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御プロセス処理を行なう(S611)。演出制御プロセス処理の内容については、図39を用いて後述する。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して飾り図柄表示装置9の表示制御を含む演出制御を実行する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193を含む操作キー190からの操作信号を入力ポート669を介して入力し、さらに、前述した音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aからの応答信号(ランプ制御応答信号、音声制御応答信号等)を入出力ポート671を介して入力するデータ入力処理を実行する(S612)。本実施の形態において、主基板120と演出制御基板90との間の信号経路上に設置されているコマンド中継基板57には、単方向性回路57aが設けられている(図7参照)。したがって、演出制御基板90からの信号、演出制御基板90に入力される信号(操作キー190からの操作信号および発射球センサ194からの検出信号)、および演出制御基板90に接続される音声枠ランプ基板92(主基板120に接続されない基板を周辺基板等)からの信号は、コマンド中継基板57の存在によって、主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99に伝達されない。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する外部からの信号入力経路が限定され、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対して不正信号を送り込む不正行為がなされる可能性を低減できる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、前述したような遊技履歴情報等の情報を表示するために必要となる遊技データを収集するとともに、遊技の履歴を示す履歴データを作成してRAM118cに記憶させる遊技データ収集処理を実行する(S613)。遊技データ収集処理の内容については、図44を用いて後述する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S614)。乱数更新処理においては、たとえば、変動表示結果として導出表示する飾り図柄の組合せを決定するために用いる図柄決定用のランダムカウンタ、および、大当り予告を実行するか否かを決定するための演出決定用のランダムカウンタ等の複数のランダムカウンタの値が更新される。その後、S607のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板120からの演出制御用のINT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ118の割込端子に入力されている。たとえば、主基板120からのINT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ118においてタイマ割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドデータをコマンド受信バッファに格納する。
図36は、図35のS605による初期化時データ管理処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ118は、以下のように、初期化時データ管理処理を実行する。
まず、図30の(a)に示すような遊技店用メニュー画面が表示される(S421)。そして、履歴データの初期化操作が有効化される(S421a)。たとえば、S421aにおいて、履歴データの初期化操作が許可されたことを示す初期化操作有効化フラグをセットし、この初期化操作有効化フラグがセットされていない状態ではRAM118cの履歴データを初期化するプログラムが起動しないように制御するのである。次に、履歴データクリアボタン441、オプションボタン442、および、戻るボタン443のうちのいずれかの操作ボタンが操作されたか否かが判断される(S422)。このような判断は、操作ボタンが操作されるまで繰返し実行される。ただし、ここでは図示を省略するが、いずれかの操作ボタンが所定期間操作されないときは、初期化時データ管理処理が終了し、リターンする。そして、いずれかの操作ボタンが操作されたと判断されると、操作ボタンの操作に応じたデータ処理および画像表示が実行される(S423)。つまり、操作ボタンの操作に応じて、たとえば、履歴データの初期化、遊技履歴の情報の表示/非表示の設定、および、画像表示をするために必要となるデータの設定等のデータ処理が実行されるとともに、図30および図31を用いて説明したような各種画像の表示が行なわれる。S422およびS423が実行される状態では、履歴データの初期化操作が有効化されているので、履歴データの初期化操作が行なわれたときには、RAM118cの履歴データを初期化するプログラムが実行されて、RAM118cの履歴データが初期化される。
次に、S422で判断された操作ボタンの操作において、遊技店用メニュー画面での戻るボタン443の操作、すなわち、遊技店用メニュー画面の終了操作があったか否かが判断される(S424)。終了操作がなかったと判断されたときには、S422に戻って、前述した処理が繰返し実行される。一方、終了操作があったと判断されたときには、履歴データの初期化操作が無効化される(S425)。たとえば、S425において、初期化操作有効化フラグをリセットし、以後の処理においてRAM118cの履歴データを初期化するプログラムが起動しないように制御するのである。また、ここでは図示を省略するが、前述したようにいずれかの操作ボタンが所定期間操作されないことにより初期化時データ管理処理が終了するときにも、初期化操作有効化フラグがリセットされる。そして、初期化時データ管理処理が終了し、リターンする。なお、初期化時データ管理処理においては、変動パターンコマンド等の入賞があったことを示す演出制御コマンドを受信したか否かを判断できるようにしておき、入賞があったときにも、初期化操作有効化フラグをリセットして初期化時データ管理処理を終了するようにしてもよい。
このような初期化時データ管理処理は、履歴データを初期化することができる処理である。前述したように、初期化時データ管理処理は、予め定められた期間内に復旧コマンドが送信されなかったとき、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が実行されたときに実行される。さらに言い換えると、初期化時データ管理処理は、電源投入時において遊技店員等の管理者によりクリアスイッチ921が操作されたことに応じて初期化処理が実行されたことを条件として、実行されることとなる。このため、初期化時データ管理処理において可能となる履歴データの初期化の実行は、通常の遊技中において遊技者が簡単に操作できないようなパチンコ遊技機1の後面に存在するクリアスイッチ921が操作されたことが前提条件となる。このため、遊技者が勝手に遊技履歴データを初期化してしまうことが防がれる。
図37および図38は、図35のS609による電源断処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ118は、電源断処理において以下のような処理を行なう。まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(S301)。オン状態でなければ、演出制御基板90が備えるRAM118cに形成されるバックアップ監視タイマの値を0クリアする(S302)。オン状態であれば、RAM118cに形成されるバックアップ監視タイマの値を1増やす(S303)。そして、バックアップ監視タイマの値が判定値(たとえば2)と一致すれば(S304)、S305以降の電力供給停止時処理を実行する。つまり、演出制御を実行する状態から演出制御の制御状態を保存させるための電力供給停止時処理(電源断時制御処理)を実行する状態に移行する。
バックアップ監視タイマと判定値とを用いることによって、判定値に相当する時間だけ電源断信号のオン状態が継続したら、電力供給停止時処理が開始される。すなわち、ノイズ等で一瞬電源断信号のオン状態が発生しても、誤って電力供給停止時処理が開始されるようなことはない。なお、バックアップ監視タイマの値は、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定期間はバックアップ電源によって保存される。したがって、演出制御メイン処理では、バックアップ監視タイマの値が判定値と同じ値になっていることによって、電力供給停止時処理の処理結果が保存されていることを確認できる。
電力供給停止時処理においては、パリティデータを作成する(S305〜S314)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(S305)、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の先頭アドレスに相当するチェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(S306)。また、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の最終アドレスに相当するチェックサム算出回数をセットする(S307)。
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(S308)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(S309)、ポインタの値を1増やし(S310)、チェックサム算出回数の値を1減算する(S311)。そして、S308〜S311の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(S312)。
チェックサム算出回数の値が0になったら、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(S313)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(S314)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(S315)。以後、演出制御用マイクロコンピュータ118に設けられたRAM118cのアクセスができなくなる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ118に設けられたROM118bに格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(S316)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
そして、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(S317)。また、ポインタの値を1増やし(S318)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(S319)。さらに、ポインタの値を1増やし(S320)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(S321)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(S322)。その後、処理数を1減らし(S323)、処理数が0でなければS318に戻る(S324)。処理数が0であれば(S324のY)、すなわち、クリアすべき出力ポートをすべてクリアしたら、タイマ割込を停止し(S325)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(S326)。電源断信号がオフ状態になった場合には、復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(S401のアドレス)を設定してリターン命令を実行し(S329)、RETIによりタイマ割込処理を終了し、メイン処理に戻る。
また、ループ処理では、リセット信号がローレベルのオン状態となったか否かを監視する(S327)。リセット信号がオン状態になった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ118がシステムリセット状態となる(システムリセットされる)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ118は、始動の状態である動作停止状態に戻される。この例では、演出制御用マイクロコンピュータ118が、その駆動電圧(たとえば4V)よりも高い電圧が未だ供給されているときに積極的に動作停止状態となるように、リセット信号をオン状態とするための検出電圧の電圧レベルが設定される。
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、電力供給停止時処理が実行され、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAM118cへストアされ、RAM118cへのアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、タイマ割込が禁止状態に設定される。
以上のように演出制御用マイクロコンピュータ118においては、RAM118cの一部の領域を電源バックアップするための処理が行なわれることにより、履歴データを、電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実にRAM118cに保存される。よって、停電等による電源断が生じても、所定期間内に電源が復旧すれば、履歴データを電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、RAM118cの一部の領域(履歴データを記憶する領域)が電源バックアップされるのではなく、RAM118cの全領域が電源バックアップされるようにしてもよい。
図39は、図35のS611による演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてS500〜S508のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S500):変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、演出制御プロセスフラグの値をS503に応じた値に更新する。一方、変動パターンコマンドが受信されたことが確認できなければ、遊技情報表示処理を実行するための条件の成立に応じて演出制御プロセスフラグの値をS502に応じた値に更新し、また、デモ表示を実行するための条件の成立に応じて演出制御プロセスフラグの値をS501に応じた値に更新する。変動パターンコマンド受信待ち処理の内容については、図40を用いて後述する。
デモ表示処理(S501):飾り図柄表示装置9で実行するデモ表示を実行し、デモ表示を終了するための条件の成立(変動パターンコマンドを受信したこと等)に応じて、演出制御プロセスフラグの値をS503に応じた値に更新する。
遊技情報表示処理(S502):飾り図柄表示装置9において、遊技者用メニュー画面を表示するとともに、操作に応じて遊技履歴情報等を表示し、終了操作に応じて、演出制御プロセスフラグの値をS500に応じた値に更新する。また、変動パターンコマンドを受信したことに応じて、演出制御プロセスフラグの値をS503に応じた値に更新する。遊技情報表示処理の内容は、図41を用いて後述する。
予告選択処理(S503):変動表示を実行する際に、例えばキャラクタ画像を用いた予告演出(特別図柄の停止図柄が大当り図柄となることを事前に報知するための演出)を行なうか否かの選択決定と、行なう場合の予告演出の種類の選択決定とを、前述した演出決定用のランダムカウンタの抽出値に基づいて行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動開始処理(S504)に対応した値に更新する。つまり、変動パターンコマンドを受信したことに応じて変動表示を実行するときには、図柄変動開始処理(S504)が実行される前に、予告選択処理が実行される。
図柄変動開始処理(S504):変動パターンコマンドに応じて複数定められている飾り図柄の変動パターンから、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンを、実際に飾り図柄表示装置9での変動表示に使用する変動パターンとして決定する。そして、図柄決定用のランダムカウンタの抽出値に基づいて、飾り図柄の停止図柄(表示結果)を決定し、RAM118cに記憶する。より具体的には、変動パターンコマンドとともに当り指定コマンドを受信したときには、飾り図柄の停止図柄をいずれかの大当り図柄の組合せにランダムに決定する。また、はずれ指定コマンドを受信したときであって、変動パターンコマンドとしてリーチ変動パターンコマンドを受信したときには、飾り図柄の停止図柄をいずれかのリーチはずれ図柄の組合せ(変動表示途中でリーチとなった後に表示結果がはずれになる図柄の組合せ)にランダムに決定する。また、はずれ指定コマンドを受信したときであって、変動パターンコマンドとしてリーチ変動パターンコマンド以外のコマンドを受信したときには、飾り図柄の停止図柄をいずれかの非リーチはずれ図柄の組合せ(変動表示途中でリーチとならずに表示結果がはずれになる図柄の組合せ)にランダムに決定する。また、飾り図柄表示装置9における飾り図柄(左、中、右の図柄)の変動を開始させる。その後、演出制御プロセスフラグの値をS505に応じた値に更新する。
図柄変動中処理(S505):飾り図柄表示装置9での飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、飾り図柄の左右図柄の停止制御を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS506に応じた値に更新する。
図柄停止待ち処理(S506):変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指定する演出制御コマンド(図柄停止コマンド)を受信していたら、飾り図柄表示装置9での飾り図柄の変動を停止し、停止図柄を表示する制御を行なう。その後、飾り図柄表示装置9での飾り図柄の停止図柄が大当り図柄の組合せとなるときは、演出制御プロセスフラグの値をS507に応じた値に更新し、飾り図柄表示装置9での飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄の組合せとなるときは、演出制御プロセスフラグの値をS500に応じた値に更新する。
大当り表示処理(S507):飾り図柄表示装置9での飾り図柄の変動時間の終了後、大当り表示をする制御を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をステップS508に応じた値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS508):飾り図柄表示装置9での大当り図柄の組合せの表示結果導出表示後の大当り遊技中の制御を行なう。たとえば、ソレノイド21により開閉板20を駆動して大入賞口を開放させることを示す大入賞口開放前表示や大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行なう。その後、大当り遊技が終了したときに、演出制御プロセスフラグの値をステップS500に応じた値に更新する。
図40は、図39のS500による変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理では、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S341)。つまり、変動パターンコマンドを受信したか否かが判断される。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、変動パターンコマンド受信フラグがリセットされる(S342)。次に、無変動時間カウンタの値が「0」にクリア(初期化)される(S343)。ここで、無変動時間カウンタとは、飾り図柄表示装置9で飾り図柄の変動表示が行なわれていない時間(特別図柄表示装置8で特別図柄の変動表示が行なわれていない時間でもある)、すなわち、無変動時間を計時するための計時手段である。そして、演出制御プロセスフラグの値が予告選択処理(S503)に対応した値に更新される(S344)。このように演出制御プロセスフラグの値が更新されると、予告選択処理が行なわれた後、図柄変動開始処理(S504)が実行されることにより、変動表示が行なわれて行くこととなる。
一方、S341において、変動パターンコマンド受信フラグがセットされていないと判断されたときは、デモ表示コマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S345)。つまり、デモ表示コマンドを受信したか否かが判断される。デモ表示コマンド受信フラグがセットされていないと判断されたときは、前述した無変動時間カウンタの値が、予め定められた設定値(20秒間に相当する値)となっているか否が判断される(S346)。無変動時間カウンタの値が設定値となっていないと判断されたときは、無変動時間カウンタの値が「1」だけ加算更新され(S347)、リターンする。これにより、無変動時間カウンタの値が設定値となっていない間には、変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されるごとに無変動時間カウンタの値が加算更新される。この無変動時間カウンタは、前述したように、変動パターンコマンドを受信したことに応じてクリアされる。一方、無変動時間カウンタの値が設定値となっていると判断されたときは、飾り図柄表示装置9において、図32の(a)に示すような有効ボタン453の画像が表示中であるか否が判断される(S348)。
有効ボタン453の画像が表示中ではないと判断されたときには、有効ボタン453の画像を表示し(S349)、決定キー191が操作されたか否かが判断される(S350)。一方、有効ボタン453の画像が表示中ではないと判断されたときには、有効ボタン453の画像がすでに表示されているので、そのまま決定キーが操作されたか否かの判断が行なわれる(S350)。決定キー191が操作されていないと判断されたときは、リターンする。一方、決定キー191が操作されたと判断されたときは、演出制御プロセスフラグの値がS502の遊技情報表示処理に応じた値に更新され(S351)、リターンする。これにより、次回の演出制御プロセス処理において、遊技情報表示処理に移行する。このように、無変動時間が所定時間になったときに、すなわち、所定時間にわたり変動表示が行なわれなかったことを条件に、操作キー190が有効化される。
また、前述のS345によりデモ表示受信フラグがセットされていると判断されたときには、S352によりデモ表示コマンド受信フラグをリセット(S352)し、演出制御プロセスフラグの値がS501のデモ表示処理に応じた値に更新され(S353)、リターンする。これにより、デモ表示コマンドを受信すると、次回の演出制御プロセス処理において、変動パターンコマンド受信待ち処理からデモ表示処理に移行する。
図41は、遊技情報表示処理を示すフローチャートである。遊技情報表示処理では、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S361)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていないと判断されたときは、遊技情報表示モードフラグがセットされているか否が判断される(S362)。ここで、遊技情報表示モードフラグは、演出制御プロセスで遊技情報表示処理が選択されており、飾り図柄表示装置9に遊技者用メニュー画面が表示された後の状態であることを示すフラグである。
遊技情報表示モードフラグがセットされていないと判断されたときは、図32の(b)のような遊技者用メニュー画面が飾り図柄表示装置9に表示されるとともに(S364)、遊技情報表示モードフラグがセットされ(S365)、リターンする。これにより操作キ−190の操作による遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が有効化される。一方、遊技情報表示モードフラグがセットされていると判断されたときは、遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が行なわれたか否かが判断される(S363)。具体的には、たとえば、図32〜図34に示す各種操作ボタンが操作されたか否かが判断される。
遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が行なわれていないと判断されたときは、リターンする。一方、遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が行なわれたと判断されたときは、操作ボタンの操作に応じたデータ処理および画像表示が実行される(S366)。つまり、操作ボタンの操作に応じて、画像表示をするために必要となるデータの設定等のデータ処理が実行されるとともに、図32〜図34を用いて説明したような各種画像が飾り図柄表示装置9に表示される。
次に、S366で判断された操作ボタンの操作において、遊技者用メニュー画面での戻るボタン459の操作、すなわち、遊技者用メニュー画面の終了操作があったか否かが判断される(S367)。終了操作がなかったと判断されたときには、リターンする。一方、終了操作があったと判断されたときには、遊技情報表示モードフラグがリセットされる(S368)。そして、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値に更新される(S369)。
また、前述したS361で変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、変動パターンコマンド受信フラグがリセットされ(S370)、遊技情報表示モードフラグがリセットされる(S371)。そして、演出制御プロセスフラグの値が予告選択処理(S503)に対応した値に更新され(S372)、リターンする。このように演出制御プロセスフラグの値が更新されると、予告選択処理が行なわれた後、図柄変動開始処理(S504)が実行されることにより、変動表示が行なわれて行くこととなる。これにより、飾り図柄表示装置9で遊技者用メニュー画面が表示された後の操作に基づいて遊技履歴情報等の情報が表示されている状態で変動パターンコマンドが受信されたときには、飾り図柄表示装置9で飾り図柄の変動表示が開始されることとなる。
図42,図43は、演出制御プロセス処理における大当り遊技中処理(S508)を示すフローチャートである。
大当り遊技中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から大当り終了指定コマンドを受信して大当り遊技の終了を認識したら(S901)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S500)に対応した値に更新する(S902)。
大当り遊技が終了していない場合には、後述するような特殊演出中であることを示すフラグである特殊演出中フラグがセットされているか否かに基づいて、特殊演出中であるか否かを確認する(S903)。特殊演出中でなければ(特殊演出が開始されていなければ)、特殊演出開始指定コマンドを受信しているか否かを確認する(S904)。特殊演出開始指定コマンドを受信していなければ、リターンする。特殊演出開始指定コマンドを受信していれば、飾り図柄表示装置9において特殊演出を開始されるように制御する(S905)。具体的には、VDP119に、抽選演出の表示を行なわせるためのデータを出力する。S905においては、さらに、特殊演出を開始させることに伴って、特殊演出中であることを示すフラグである特殊演出中フラグがセットされる。VDP119は、飾り図柄表示装置9に、図19(A)に示すような特殊演出に関する初期状態を表示する。そして、S906に移行する。一方、前述のS903で特殊演出中であれば、そのままS906に移行する。
S906では、遊技球が特定領域を通過したか否かを確認する。具体的には、特定領域通過指定コマンドを受信したか否かを確認する。遊技球が特定領域を通過した場合には、抽選によって確変状態とすることに決定されたことを遊技者に想起させるような表示演出が行なわれるように制御する(S907)。具体的には、VDP119に、図20(C)に示すような画像を表示させるためのデータを出力する。そして、処理を終了する。S907においては、さらに、確変状態とすることを想起させる表示演出をして特殊演出を終了させることに伴って、特殊演出中フラグがリセットされる。
特殊演出終了指定コマンドを受信した場合には(S908)、抽選によって確変状態とすることには決定されないことを遊技者に想起させるような表示演出が行なわれるように制御する(S909)。具体的には、VDP119に、図20(D)に示すような画像を表示させるためのデータを出力する。そして、処理を終了する。S909においては、さらに、確変状態とすることには決定されないことを想起させる表示演出をして特殊演出を終了させることに伴って、特殊演出中フラグがリセットされる。
図20(C)に示す画像と図20(D)に示す画像とのうちのいずれかの画像を表示させたときには、特殊演出は終了したとする。また、特殊演出終了指定コマンドは、最初の遊技球が特定領域を通過した後には遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信されてこない。よって、演出制御用マイクロコンピュータ118は、特定領域通過指定コマンドと特殊演出終了指定コマンドとのうちのいずれかを受信したら、特殊演出は終了したと判断できる。
S908において特殊演出終了指定コマンドを受信していないことを確認した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から受信した通過遊技球数指定コマンドに基づいて、第1の通路164を通過した遊技球の累計が増加したか否かを確認する(S912)。増加したことを確認した場合には、橋を渡っている人が前進するような画像が表示されるように制御する(S913:図19(B)参照)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99から受信した排出数コマンドによって第1クルーン166から排出された遊技球の累計が増加したか否かを確認する(S914)。増加したことを確認した場合には、橋を渡っている人が後退するような画像が表示されるように制御する(S915:図19(B)参照)。
S912〜S915の制御が実行されるときには、遊技球は未だ特定領域を通過していないので、遊技者に、確変状態とするための所定の移行条件が成立していない間、所定の移行条件を成立させやすい第1の通路164を遊技球が通過すると人が前進し、特定領域を通過せずに遊技球が第1クルーン166から排出されたら人が後退するような画像表示による演出を飾り図柄表示装置9において見せることができる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、通過遊技球数指定コマンドおよび排出数コマンドに基づいて、通過数および排出数(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ99における通過数カウンタの値および排出数カウンタの値)が0になったことを確認したときには、特殊演出に係る表示状態を、図19(A)に示すような初期状態にさせる制御を行なう(S916,S917)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、エラー表示指定コマンドを受信した場合には、VDP119にエラーが発生した旨の画面を表示させ(S918,S919)、エラー解除指定コマンドを受信した場合には、VDP119にエラーが発生した旨の画面を消去させる(S920,S921)。S920でエラー解除指定コマンドを受信していない場合には、リターンする。
以上に説明したように、この実施の形態では、特別領域200に入賞した遊技球を抽選領域160に導く通路であって、所定の移行条件を成立させやすい第1の通路164と、第1の通路164とは異なる通路であり特別領域200に入賞した遊技球を抽選領域160に導く通路であって、所定の移行条件を成立させ難い第2の通路165とが設けられ、第1の通路164に遊技球の通過を検出する通過検出手段(第1通路通過スイッチ168)が設けられ、通過検出手段が設けられている通路を介して抽選領域から排出された遊技球を検出する排出検出手段(第1通路排出スイッチ173)と、通過検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、所定の移行条件を成立させるか否かについての抽選演出を飾り図柄表示装置9で実行し、排出検出手段が遊技球を検出したことに基づいて抽選演出を終了する構成になっているので、特別遊技状態にするか否かの抽選結果を遊技者に提示するまでのプロセスを複雑にすることによって、特別遊技状態が発生することの遊技者の期待感をより高めることができる。また、第1の通路164の通路を通過した遊技球が排出されたら抽選演出を終了するので、抽選演出をむやみに長引かせて遊技者が興ざめしてしまうようなことを防止できる。
なお、抽選演出の種類は1種類に限られず、複数種類用意されていてもよい。複数種類の抽選演出がある場合には、たとえば、複数種類の抽選演出を示すデータと選択値とが対応付けられて設定された演出パターンテーブルをROM118bに予め格納し、演出制御用マイクロコンピュータ118が、たとえば乱数を発生させて、発生した乱数値に一致する選択値に対応した抽選演出を演出パターンテーブルから選択する。
また、ここでは、特定領域スイッチ171a,171b,171cが遊技球を検出したことに基づいて抽選演出(特殊演出)を終了させ、特定領域スイッチ171a,171b,171cが遊技球を検出しなかった場合には、第1通路通過スイッチ168で検出された遊技球がすべて第1通路排出スイッチ173で検出されたときに抽選演出を終了させたが(図24,図25に示す大入賞開放前処理を参照、特にS105,S117)、特定領域スイッチ171a,171b,171cが遊技球を検出した場合でも、第1通路通過スイッチ168で検出された遊技球がすべて第1通路排出スイッチ173で検出されたときに抽選演出を終了させるようにしてもよい。
なお、図26,図27に示す大入賞口開放中処理では、第1通路通過スイッチ168で検出された遊技球がすべて第1通路排出スイッチ173で検出されたときに抽選演出を終了させる処理を行なっていないが、そのような処理を大入賞口開放中処理でも行なってもよい。大入賞口開放中処理でもそのような処理を行なう場合には、たとえば、1個目の遊技球が第1通路通過スイッチ168で検出され、その遊技球が、2個目の遊技球が大入賞口に入賞する前に第1通路排出スイッチ173で検出されたときには、その時点で、抽選演出は終了する。
また、確変フラグや時短フラグがセット/リセットされたときの変動開始時に、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、試験端子処理(図14におけるS30)において、その状態を示す信号を、たとえば主基板120に実装可能なコネクタに対して出力するようにしてもよい。コネクタに、外部装置に接続されるケーブルを接続することによって、試験装置等の外部装置において、確変フラグや時短フラグの状態を観測することができる。このように、特別遊技状態の開始および終了をパチンコ遊技機1外部に出力する信号出力手段を設けることにより、役物によって確変抽選を行なうようにしても、特別遊技状態の開始および終了を外部装置で把握することができる。
また、この実施の形態では、各種ランプ等の発光体が、演出制御用マイクロコンピュータ118によって、音声枠ランプ基板92およびランプドライバ基板93を介して制御されるが、それらの発光体を遊技制御用マイクロコンピュータ99が直接的に制御してもよい。その場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、確変フラグや時短フラグがセット/リセットされたときに、その変化を把握可能に発光体の発光状態を制御するようにしてもよい。このように、遊技状態を報知するための報知手段を設け、特別遊技状態の開始および終了を認識可能に報知手段を制御する報知制御手段を遊技制御手段に含めることによって、遊技者は、より容易に遊技状態を把握することができる。
なお、この実施の形態では、遊技球が第2の通路165を通った後、特定領域に入賞して確変状態に移行する条件が成立した場合には、抽選演出が行なわれないが、その場合に、図20(C)に例示されたような確変状態となることを報知するための演出を行なってもよい。また、第2の通路165を遊技者に視認不能に構成して、遊技球が第1の通路164を通って抽選演出が開始された後、他の遊技球が第2の通路165を通った後、特定領域に入賞して確変状態に移行する条件が成立した場合には、一旦、確変状態とならないことを報知するための演出(図20(D)参照)を行なってから、図20(C)に例示されたような確変状態となることを報知するための演出を行なってもよい。その場合、復活演出とかが可能になり、遊技者に期待感を提供できるとともに、遊技者に意外性を提供できる。
図44は、図35のS613による遊技データ収集処理を示すフローチャートである。遊技データ収集処理では、遊技データ収集用の信号の入力があったか否が判断される(S381)。ここで、遊技データ収集用の信号とは、前述したような履歴データを作成するために収集する遊技データを示す信号をいう。具体的に、遊技データ収集用の信号としては、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの大当り指定コマンド、はずれ指定コマンド、第1〜第3払出個数コマンド、および、発射球センサ194からの検出信号が含まれる。大当り指定コマンドおよびはずれ指定コマンドは、前述した大当り間情報および大当り確率のそれぞれを表示するための履歴データ作成のために用いられる。また、第1〜第3払出個数コマンドおよび発射球センサ194の検出信号は、前述したスランプグラフを表示するための履歴データ作成のために用いられる。
遊技データ収集用の信号の入力がなかったと判断されたときは、リターンする。一方、遊技データ収集用の信号の入力があったと判断されたときは、入力された信号等の遊技データに基づく履歴データの作成および更新をする処理が行なわれる(S382)。具体的には、次のように履歴データが作成されるとともに、履歴データが更新される。
変動表示が行なわれるときには、大当り指定コマンドまたははずれ指定コマンドと、変動パターンコマンドとが入力されるが、はずれ指定コマンドが入力されたときには、大当り間情報の表示のために用いるはずれとなる変動表示回数のデータが更新されるとともに、大当り確率の表示における大当り確率の実測値の算出のために用いるはずれの変動表示回数のデータが更新される。
また、大当り指定コマンドまたははずれ指定コマンドのうち、大当り指定コマンドが入力されたときには、S504の図柄変動開始処理において前述したように決定された飾り図柄の大当り図柄の組合せを示すデータがRAM118cから読出される。そして、その大当り図柄の組合せを大当り図柄として表示するとともに、前述のように更新されるはずれの変動表示回数のデータを大当り間変動表示回数として表示する大当り間情報を表示するための履歴データが作成される。さらに、大当り指定コマンドまたははずれ指定コマンドのうち、大当り指定コマンドが入力されたときには、大当り確率の表示における大当り確率の実測値を算出するために用いる大当りとなる変動表示回数のデータが更新される。そして、そのデータと、前述のように更新される大当り確率での実測値の算出のために用いるはずれとなる変動表示回数のデータとに基づいて、大当り確率の実測値(累積値)が算出され、その算出値を大当り確率の実測値として表示するための履歴データが作成される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118では、前述したスランプグラフで表示される差玉数を計数するための差玉数カウンタが設けられる。具体的に、第1〜第3払出個数コマンドが入力されたときには、その入力されたコマンドにより示される賞球払出個数が、差玉数カウンタの値に加算される。また、発射球センサ194からの検出信号が入力されたときには、その検出信号が入力されるごとに、差玉数カウンタの値が減算される。これにより、差玉数カウンタは、賞球の払出しがあるごと、および、打球が発射されるごとに更新される。このように差玉数カウンタが更新されるごとに、スランプグラフで差玉数を表示するための履歴データ(差玉数と差玉数の計数開始からの経過時間とを関係付けたデータ)が作成される。また、発射球センサ194からの検出信号が入力されるごとに計数値を加算更新することより遊技領域7への打込球数を計数する打込球数カウンタを設け、大当りとすることを示す変動パターンコマンドが入力されるごとに、そのときの打込球数カウンタの計数値を大当り間の打込球数(1回の大当り遊技状態に制御されるまでに遊技領域7への打込みに要した遊技球数)を表示するための履歴データとして作成してもよい(打込球数カウンタの計数値は、大当りとすることを示す変動パターンコマンドが入力されるごとにリセットする)。その場合には、そのように集計された大当り間の打込球数のデータを、前述の大当り間情報として、大当り間情報表460とともに、または、大当り間情報表460とは別に表示する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118において、カウントスイッチ23が検出した遊技数を計数するカウントスイッチ検出球数カウンタと、第1通路通過スイッチ168が検出した遊技球数を計数する第1通路通過球数カウンタとを設け、カウントスイッチ検出球数カウンタの計数値と第1通路通過球数カウンタの計数値とを対比して表示するための履歴データを作成し、その履歴データを用いて、特別領域200に導かれた遊技球数と、その遊技球数のうち第1の通路164に導かれた遊技球数との関係を示す第1通路誘導情報を飾り図柄表示装置9に遊技履歴情報として表示するようにしてもよい。その第1通路誘導情報は、前述の各種の遊技履歴情報と同様に遊技者用メニュー画面に表示し、操作キー190の操作に応じて具体的な内容が表示されるようにする。具体的には、次のように各カウンタでの計数を行なう。カウントスイッチ23が遊技球を検出するごとに、その検出が行なわれたことを示す演出制御コマンドであるカウントスイッチ検出コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ99が送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118では、カウントスイッチ検出コマンドを受信するごとにカウントスイッチ検出球数カウンタを加算更新する。また、前述のように、第1通路通過スイッチ168が遊技球を検出するごとに通過遊技球数指定コマンドが送信されるが、演出制御用マイクロコンピュータ118では、通過遊技球数指定コマンドを受信するごとに第1通路通過球数カウンタを加算更新する。このようにして第1通路誘導情報を表示することにより、遊技者が、パチンコ遊技機1における第1の通路164への遊技球の導かれやすさを容易に確認することができる。
次に、S382により作成および更新された履歴データが演出制御用マイクロコンピュータ118のRAM118cに記憶される(S383)。そして、リターンする。
なお、この実施の形態においては、第1の通路164と、第1の通路164よりも所定の移行条件を成立させにくい第2の通路165とのうち、第1の通路164を遊技球が通過したことが検出されたときに、前述のような抽選演出を開始し、ラウンド中に第1の通路164を通過した遊技球がすべて抽選領域160から排出されたときに抽選演出を終了させる例を示した。しかし、これに限らず、第2の通路164を遊技球が通過したことが検出されたときに、抽選演出を開始し、ラウンド中に第2の通路165を通過した遊技球がすべて抽選領域160から排出されたときに抽選演出を終了させる制御を行なうようにしてもよい。また、第1の通路164を遊技球が通過したことが検出されたときに前述の抽選演出を開始可能であり、第2の通路164を遊技球が通過したことが検出されたときに前述の抽選演出を開始可能である構成を採用してもよい。つまり、抽選演出は、第1の通路164と第2の通路165との少なくとも一方に通過検出手段としての通路通過スイッチを設け、その通過通過スイッチにより遊技球が通過したことが検出されたときに実行できるようにすればよい。
[第2実施形態]
第1実施形態では、遊技球が第1の通路164を通過したことが検出されると、抽選演出が開始されたが、この実施の形態では、第1の通路164と第2の通路165とのそれぞれに通路通過スイッチを設け、いずれかの通路を遊技球が検出したときに抽選演出を開始する例を説明する。
たとえば、図45に示すように、第1の通路164に第1通路通過スイッチ168Aを設け、第2の通路165に第2通路通過スイッチ168Bを設ける。なお、第2通路通過スイッチ168Bは、第2クルーン167に進入する遊技球を検出するような位置に設けられる。よって、第2通路排出スイッチ174(図2等参照)は、第2クルーン167に進入したすべての遊技球を検出する。また、図45に示された構成以外のパチンコ遊技機1の構成は、第1実施形態の場合と同じである。ただし、第2通路排出スイッチ174の検出信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力されている。
そして、この実施の形態では、第1通路通過スイッチ168Aが先に遊技球を検出した(第1の通路164を通過した)場合と、第2通路通過スイッチ168Bが先に遊技球を検出した(第2の通路165を通過した)場合とで、特殊演出(抽選演出)の演出態様が異なる。
たとえば、図46に示すように、遊技球が第1の通路164を通過した場合には、演出態様Aで特殊演出を実行し、遊技球が第2の通路165を通過した場合には、演出態様Bで特殊演出を実行する。図46に示す例では、演出態様Aと演出態様Bとは、橋を示す画像の態様が異なっている。なお、図46(A)〜(D)に示す演出態様を表すデータは、演出制御用マイクロコンピュータ118におけるROM118bに記憶されている。
図47は、第2実施形態における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図47においては、図21に示した演出制御コマンドと異なるコマンドのみが示されている。
コマンドE7XX(H)は、遊技球が第1通路通過スイッチ168Aを通過したことが検出されたときに送信される演出制御コマンド(第1通過遊技球数指定コマンド)である。2バイト目のXXには、通過遊技球の累積数が設定される。コマンドE8XX(H)は、遊技球が第1通路排出スイッチ173を通過したことが検出されたときに送信される演出制御コマンド(第1排出遊技球数指定コマンド)である。2バイト目のXXには、排出遊技球の累積数が設定される。また、コマンドE9XX(H)は、遊技球が第2通路通過スイッチ168Bを通過したことが検出されると送信される演出制御コマンド(第2通過遊技球数指定コマンド)である。2バイト目のXXには、通過遊技球の累積数が設定される。コマンドEAXX(H)は、遊技球が第2通路排出スイッチ174を通過したことが検出されると送信される演出制御コマンド(第2排出遊技球数指定コマンド)である。2バイト目のXXには、排出遊技球の累積数が設定される。コマンドEB01(H)は、特殊演出態様Aを指定する演出制御コマンド(特殊演出態様Aコマンド)である。コマンドEB02(H)は、特殊演出態様Bを指定する演出制御コマンド(特殊演出態様Bコマンド)である。
図48,図49は、この実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ99が実行する大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。図48には大入賞口開放前処理の一部が示されているが、その他の部分は、図24,図25に示す第1実施形態の場合と同じである。
大入賞口開放前処理においては、第1通路通過スイッチ168Aがオンした状態(遊技球を検出した状態)になったか否かを確認する(S95A)。第1通路通過スイッチ168Aがオンした状態になった場合には、RAM55に形成されている第1通過数カウンタの値を+1する(S96A)。そして、第1通過数カウンタの値をEXTバイトに設定した第1通過遊技球数指定コマンド(E7XX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S97A)。これにより、前述のS26が実行されるときに、第1通過遊技球数指定コマンドが出力される。そして、S99Aに進む。
一方、第1通路通過スイッチ168Aがオンした状態になっていない場合には、第2通路通過スイッチ168Bがオンした状態(遊技球を検出した状態)になったか否かを確認する(S95B)。第2通路通過スイッチ168Bがオンした状態になった場合には、RAM55に形成されている第2通過数カウンタの値を+1する(S96B)。そして、また、第2通過数カウンタの値をEXTバイトに設定した第2通過遊技球数指定コマンド(E9XX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S97B)。これにより、前述のS26が実行されるときに、第2通過遊技球数指定コマンドが出力される。そして、S99Bに進む。
S99Aでは、第1通路排出スイッチ173がオンした状態になった(遊技球を検出した状態になった)か否かを確認する。第1通路排出スイッチ173がオンした状態になった場合には、RAM55に形成されている第1排出数カウンタの値を+1する(ステップ100A)。また、第1排出数カウンタの値をEXTバイトに設定した第1排出遊技球数指定コマンド(E8XX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S101A)。これにより、前述のS26が実行されるときに、第1排出遊技球数指定コマンドが出力される。そして、S102に進む。
S99Bでは、第2通路排出スイッチ174がオンした(遊技球を検出した状態になった)場合には、RAM55に形成されている第2排出数カウンタの値を+1する(ステップ100B)。また、第2排出数カウンタの値をEXTバイトに設定した第2排出遊技球数指定コマンド(EAXX(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S101B)。これにより、前述のS26が実行されるときに、第2排出遊技球数指定コマンドが出力される。そして、S102に進む。
S102では、いずれかの特定領域スイッチ171a,171b,171cがオンした状態になった(遊技球を検出した状態になった)か否かを確認する(S102)。いずれかの特定領域スイッチ171a,171b,171cがオンした状態になった場合には、RAM55に形成されている特定領域通過フラグをセットし(S103)、特定領域通過指定コマンド(E600(H))を演出制御基板90に送信するための設定を行なう(S104)。これにより、前述のS26が実行されるときに、特定領域通過指定コマンドが出力される。そして、S102に進む。制御を行なう(S104)。
そして、演出態様Aコマンドが送信されている後であるか否かを確認する(S104A)。演出態様Aコマンドが送信されている後であるときには、第1通過数カウンタの値と第1排出数カウンタの値とが一致し、かつ、第2通過数カウンタの値と第2排出数カウンタの値とが一致しているかどうかを確認する(S105A)。そして、S105Aにおいていずれもが一致しているときには、S116に進む。一方、S105Aにおいていずれかが一致していない場合には、S111に進む。その後の制御は第1実施形態の場合と同じである。
一方、S104Aで演出態様Aコマンドが送信されている後でないとき(演出態様Bコマンドが送信されている後であるとき)には、第1通過数カウンタの値と第1排出数カウンタの値とが一致し、かつ、第2通過数カウンタの値と第2排出数カウンタの値とが一致しているかどうかを確認する(S105B)。そして、S105Bにおいていずれもが一致しているときには、S116に進む。一方、S105Bにおいていずれかが一致していない場合には、S111に進む。その後の制御は第1実施形態の場合と同じである。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、大入賞口開放中処理でも、S95A〜S101Bの処理と同様の処理を実行する。また、この実施の形態では、大入賞口開放中処理で、第1通過数カウンタの値が0から1に変化したときには、演出態様Aコマンド(F001(H))と特殊演出開始指定コマンド(E501(H))とを演出制御基板90に送信するための処理を行なう。また、第2通過数カウンタの値が0から1に変化したときには、演出態様Bコマンド(F002(H))と特殊演出開始指定コマンド(E501(H))とを演出制御基板90に送信するための処理を行なう(図27におけるS144の変形)。ただし、演出態様Aコマンドを送信したときには、その後に第2通過数カウンタの値が0から1に変化しても演出態様Bコマンドを送信しない。また、演出態様Bコマンドを送信したときには、その後に第1通過数カウンタの値が0から1に変化しても演出態様Aコマンドを送信しない。これにより、後に遊技球を検出した方の通路通過スイッチに対応する抽選演出が無効にされる。
図50は、第2実施形態における演出制御用マイクロコンピュータ118が実行する大当り遊技中処理を示すフローチャートである。図50には大当り遊技中処理の一部が示されているが、その他の部分は、第1実施形態の図42,図43に示す大当り遊技中処理と同じである。したがって、ここでは、第1実施形態の図42,図43に示す大当り遊技中処理と異なる処理の部分を主に説明する。
図50に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ118は、S904Cで特殊演出開始指定コマンドを受信したと確認されたときに、演出態様Aコマンドを受信している場合には、演出態様Aの抽選演出(図46参照)を開始し、演出態様Bコマンドを受信している場合には、演出態様Bの抽選演出(図46参照)を開始する(S905C)。これにより、演出態様Aの抽選演出と演出態様Bの抽選演出とのうち、先に遊技球を検出した方の通路通過スイッチに対応する抽選演出を実行することができる。
以上のような制御によって、第1の通路164を通過する遊技球を検出する第1の通過検出手段(第1通路通過スイッチ168A)と、第2の通路165を通過する遊技球を検出する第2の通過検出手段(第2通路通過スイッチ168B)とを備えたパチンコ遊技機1において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1の通過検出手段に対応する抽選演出(演出態様A)と第2の通過検出手段(演出態様B)に対応する抽選演出とのうち、先に遊技球を検出した方の通過検出手段に対応する抽選演出を実行することができる。そして、後に遊技球を検出した方の通過検出手段に対応する抽選演出を無効にする(S903,S904,S905C)。ここで、無効にするとは、実行しないことを意味する。このような実施の形態でも、特別遊技状態にするか否かの抽選結果を遊技者に提示するまでのプロセスを複雑にすることによって、特別遊技状態が発生することの遊技者の期待感をより高めることができる。また、この実施の形態では、特別領域200における遊技球の通過状態と抽選演出とを整合させることができる。さらに、抽選演出が中途半端に終わることなく、遊技者の期待感を削いでしまうようなことが防止される。
なお、この実施の形態では、先に遊技球を検出した方の通路通過スイッチに対応(先に遊技球が通過した方の通路に対応)する抽選演出を実行したが、所定の移行条件を成立させ難い第2の通路165に対応する抽選演出が開始された後、第1の通路164を遊技球が通過したときには、抽選演出の態様を、第1の通路通過スイッチに対応する抽選演出に切替えるようにしてもよい。すなわち、遊技者が注目する方の通路に対応する抽選演出を優先するようにしてもよい。この場合には、第2の通路165に対応する抽選演出が無効にされる。
また、先に遊技球が通過した方の通路に対応した抽選演出を開始した後、その遊技球がクルーンから排出された場合に、他方の通路を通過した遊技球(後の遊技球)が未だクルーンから排出されていないときには、その通路に対応した抽選演出に切替えるようにしてもよい。
さらに、所定の移行条件を成立させやすい第1の通路164に対応する抽選演出が開始された後、第1の通路164から遊技球が排出されたときに、飾り図柄表示装置9の画面を抽選演出開始前に行なわれていた大当り遊技状態の演出に戻し、その後、第2の通路165を遊技球が通過したときには、あらためて第2の通路165に対応する抽選演出を行なうようにしてもよい。また、遊技球が第1の通路164または第2の通路165を通過したときに、飾り図柄表示装置9の画面全体を抽選演出の画面に切替えて抽選演出を開始し、通過数と排出数とが同数になったときに、飾り図柄表示装置9の画面を、抽選演出開始前に行なわれていた大当り遊技の演出に戻し、その後、遊技球が第1の通路164または第2の通路165を通過したときに、大当り遊技状態の演出への切り替え以前に行なわれていた抽選演出に戻すようにしてもよい。
また、第2実施形態においては、演出制御用マイクロコンピュータ118において、第1通路通過スイッチ168Aが検出した遊技球数を計数する第1通路通過球数カウンタと、第2通路通過スイッチ168Bが検出した遊技球数を計数する第2通路通過球数カウンタとを設け、第1通路通過球数カウンタの計数値と第2通路通過球数カウンタの計数値とを対比して表示するための履歴データを作成し、その履歴データを用いて、第1の通路164に導かれた遊技球数と第2の通路165に導かれた遊技球数との関係を示す通路誘導情報を飾り図柄表示装置9に遊技履歴情報として表示するようにしてもよい。その通路誘導情報は、前述の各種の遊技履歴情報と同様に遊技者用メニュー画面に表示し、操作キー190の操作に応じて具体的な内容が表示されるようにする。具体的には、次のように各カウンタでの計数を行なう。前述のように、第1通路通過スイッチ168Aが遊技球を検出するごとに第1通過遊技球数指定コマンドが送信されるが、演出制御用マイクロコンピュータ118では、第1通過遊技球数指定を受信するごとに第1通路通過球数カウンタを加算更新する。そして、第2通路通過スイッチ168Bが遊技球を検出するごとに第2通過遊技球数指定コマンドが送信されるが、演出制御用マイクロコンピュータ118では、第2通過遊技球数指定を受信するごとに第2通路通過球数カウンタを加算更新する。このようにして通路誘導情報を表示することにより、遊技者が、パチンコ遊技機1において第1の通路164と第2の通路165とのそれぞれへの遊技球の導かれやすさを容易に確認することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) パチンコ遊技機1への電力供給開始時において、パチンコ遊技機1の後面に設けられたクリアスイッチ921の操作に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ99側で遊技状態データが初期化されたことが、演出制御用マイクロコンピュータ118側で図35のS604により所定時間復旧コマンドが受信されないと判断されたことにより確認される。そのような確認がされたときには、図47のS421により、演出制御用マイクロコンピュータ118側で記憶されている遊技の履歴データを初期化するための遊技店用メニュー画面が、図30に示すように飾り図柄表示装置9で表示される。そして、図36の初期化時データ管理処理が実行されているとき、すなわち、S421により遊技店用メニュー画面が表示されているときのみ、操作キー190による履歴データのクリア操作が可能となり、操作キー190による初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、記憶されている遊技履歴データがS423により初期化される。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ99側での遊技状態データと、演出制御用マイクロコンピュータ118側での遊技履歴データとを合わせて初期化するときには、パチンコ遊技機1の後面側に設けられた操作手段、すなわち、操作することが煩雑な操作手段の操作を、クリアスイッチ921という1つの操作手段を操作することに限定できる。また、その他に必要な操作をパチンコ遊技機1の前面側に設けられた表示用操作手段としての操作キー190、すなわち、操作することが簡単な操作手段に割当てたことにより、遊技状態データと遊技の履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することができる。さらに、操作キー190はパチンコ遊技機1の前面側に設けられているので遊技者が操作可能であるが、操作キー190による履歴データの初期化操作は、遊技店用メニュー画面が表示されているときにのみ有効となるので、遊技の履歴データを初期化することは、パチンコ遊技機1の後面側に設けられたクリアスイッチ921を操作することが前提条件となる。このため、遊技者が勝手に遊技の履歴データを初期化してしまうのを防ぐことができる。
また、図6、図7に示すように、クリア信号が、電源監視回路920から直接的に払出制御用マイクロコンピュータ660に入力されるのではなく、電源監視回路920から遊技制御用マイクロコンピュータ99を介し、初期化コマンドとして払出制御用マイクロコンピュータ660に入力するようにできる。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ99でRAMの初期化処理が行なわれたときには、必ず、払出制御用マイクロコンピュータ660でもRAMの初期化処理が行なわれることとなる。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ99と払出制御用マイクロコンピュータ660とのいずれか一方のみでRAMの初期化処理が行なわれる状態が生じることが防がれる。
また、図2に示すように、遊技球が入賞可能な特別領域200に、遊技球の通過により確変状態への移行条件を成立させるか否かを決定するための抽選領域160が設けられ、その抽選領域160に、移行条件が他の通路よりも成立しやすい第1の通路164と、移行条件が第1の通路よりも成立し難い第2の通路165とが含まれる。そして、図42のS905に示すように、最初の遊技球が第1の通路164を通過して通過数カウンタの値が0から1に変化したときに遊技制御用マイクロコンピュータ99から出力される特殊演出開始指定コマンドを受信したことに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ118が抽選演出を開始し、図42のS909に示すように、ラウンド中に第1の通路164を通過した遊技球がすべて抽選領域160から排出されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ99から出力される特殊演出終了指定コマンドを受信したことに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ118が特殊演出を終了することにより、図19および図20に示すように、第1の通路164を遊技球が通過したことが検出されたことに基づいて、移行条件を成立させるか否かについての抽選演出が実行され、抽選領域160から排出された遊技球が検出されたことに基づいて抽選演出が終了させられるので、確変状態にするか否かの抽選結果を遊技者に提示するまでのプロセスを多様にすることによって、確変状態が発生することの遊技者の期待感をより高めることができる。
これに対し、たとえば、従来技術の1つである特許文献3(特開2000−42207号公報では、確変状態を発生させるための特別の条件が、第1入賞口に遊技球が入賞したことに応じて開放する領域に設けられている第2入賞口に遊技球が入賞したときに所定の抽選を行ない、抽選結果が確変状態を発生させることになったことであるように構成されている遊技機が開示されている(段落0008−0011、図3)。そのような遊技機は、遊技球を遊技領域に発射して遊技を行っている遊技者に、遊技球の入賞によって大当りやリーチ状態の発生を期待させるだけでなく、遊技球の入賞によって確変状態が発生することを期待させることができる。しかし、このような特許文献3に記載されている遊技機は、遊技球の入賞によって確変状態が発生することを期待させることができるが、抽選結果を表示させるだけになって、遊技者に対して、識別情報の表示結果を期待させる場合の興趣と大差がない興趣しか与えることができず、飽きられてしまうことがあり、確変状態が発生することの期待感を高められなかった。この点について、本実施の形態では、前述のように、第1の通路164を遊技球が通過したことが検出されたことに基づいて、移行条件を成立させるか否かについての抽選演出が飾り図柄表示装置9で実行され、抽選領域160から排出された遊技球が検出されたことに基づいて抽選演出が終了させられるので、確変状態にするか否かの抽選結果を遊技者に提示するまでのプロセスを多様にすることによって、確変状態が発生することの遊技者の期待感をより高めることができる。
(2) 図40のS346〜S351および図41のS361〜S366に示されるように、所定期間にわたり特別図柄表示装置8および飾り図柄表示装置9で飾り図柄の変動表示が行なわれなかったときに、遊技の履歴データに基づく遊技の履歴情報が表示可能となる。このため、このため、所定期間、変動表示がなければ、遊技者は、履歴情報を自由に見ることができる。
(3) 飾り図柄表示装置9において遊技の履歴が表示中であるときに、飾り図柄を変動表示させることを指令する変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されたときには、図35のS610のコマンド解析処理において変動パターンコマンド受信フラグがセットされ、図41のS361でYESと判断されて、S372で演出制御プロセスフラグが切換えられ、図39でのS504の図柄変動開始処理に進み、遊技履歴情報の表示が中止されて飾り図柄が変動表示する画像に切換えられる。このため、飾り図柄表示装置9において、遊技履歴情報の表示よりも飾り図柄の変動表示の方が優先的に実行されるので、遊技者が飾り図柄の変動表示、特に、飾り図柄の変動表示結果を誤認識するのを防ぐことができる。さらに、飾り図柄の変動表示が実行されるときに、表示されていた遊技の履歴の表示をわざわざ終了させる必要がなくなるので、表示を切換えるときの操作の手間を省くことができる。
(4) 遊技制御用マイクロコンピュータ99からの復旧コマンドは、パチンコ遊技機1に電力の供給が開始されてから所定時間以内に演出制御用マイクロコンピュータ118が受信したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99で復旧処理が実行されたことが特定でき、そのような所定時間以内に演出制御用マイクロコンピュータ118が受信しなかったときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が実行されたことが特定できる信号である。このため、演出制御用マイクロコンピュータ118で、パチンコ遊技機1への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、復旧コマンドが入力されたか否かの判定に基づいて、遊技状態データが初期化されたか否かが確認される。このため、遊技状態データが初期化されたか否かを確認するために用いる演出制御コマンドの種類を削減することができる。
(5) 図41の遊技情報表示処理が実行中であるときには、演出制御プロセスをデモ表示処理に切換えるステップを含む図40の変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されず、履歴データの表示についての終了操作があった後に図52のS369により演出制御プロセスが変動パターンコマンド受信待ち処理に切換えられ、変動パターンコマンド受信待ち処理において、デモ表示コマンド受信フラグがセットされていることにより、図40のS353で演出制御プロセスがデモ表示処理に切換えられ、そのデモ表示が実行される。このため、飾り図柄表示装置9において遊技の履歴情報が表示中であるときにおいて、デモ表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されたときに、飾り図柄表示装置9において、操作キー190による操作に応じて遊技の履歴情報の表示が終了した後に、当該デモ表示コマンドに応じたデモンストレーション画像が表示される。このため、せっかく操作キー190による操作に応じて表示させていた遊技の履歴情報の表示が不要にデモンストレーション画像に切換えられてしまうことが防がれる。これにより、操作の無駄をなくすことができる。
(6) 図36のS422,S423、図41のS363,S366に示されるように、演出制御用マイクロコンピュータ118が、操作キー190からの操作信号に基づいて遊技の履歴情報を表示する処理を実行するので、遊技の履歴を表示させることに関する遊技制御用マイクロコンピュータ99の処理負担を軽減することができる。
(7) 図6,図7に示すように遊技領域7に打込まれる遊技球を検出する発射球センサ194の検出信号が演出制御用マイクロコンピュータ118に入力され、図44のS383により履歴データとして集計されるので、遊技履歴データに基づいて、大当り遊技状態が発生するまでに遊技領域7への打込まれた遊技球数を把握することができる。このため、大当り遊技状態が発生するまでに遊技領域7への打込まれた遊技球数を遊技の履歴として表示させることに基づいて、大当り遊技状態が発生しやすい実績を有するパチンコ遊技機1であるかどうかというような遊技機の優劣を遊技者が容易に判断することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ118において、クリアスイッチ921の操作に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が行なわれたか否かの判断を、電力が供給され始めてから所定時間以内に復旧コマンドを受信したか否かに基づいて判断する(復旧コマンドを受信しないときは初期化処理が行なわれたと判断する)例を示した。しかし、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が行なわれたか否かの判断は、次のように行なうようにしてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ99から復旧コマンドを送信しないようにし、クリアスイッチ921の操作に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が行なわれたときに初期化コマンドを送信するように設定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、電力が供給され始めてから所定時間以内に初期化コマンドを受信したときに、初期化処理が行なわれたと判断し、その所定時間以内に初期化コマンドを受信しないときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99で復旧処理が行なわれたと判断する。
(2) 前述した実施の形態では、払出起動コマンド(払出起動指令)と賞球制御信号とは同じ信号線で伝達されたが、それらを伝達する信号線を分けてもよい。また、前述した実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ660は賞球制御信号の受信に応じて賞球BUSY信号を送信しているが、すなわち、賞球制御信号については双方向通信が行なわれているが、賞球制御信号を、単方向通信(遊技制御用マイクロコンピュータ99は払出制御用マイクロコンピュータ660から応答をとらない。)によって伝達するようにしてもよい。さらに、前述した実施の形態において用いられていた払出起動コマンドおよび賞球制御信号の形態を他の形態にしてもよい。たとえば、1バイトまたは2バイトのコマンドとし、8ビットの信号線で伝達するようにしてもよい。なお、2バイトのコマンドとした場合には、各バイトについて取込信号が送信される。
(3) 前述した実施の形態では、電源基板910から主基板120および払出制御基板98に、電源断信号、リセット信号、およびクリア信号を出力する例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、電源基板910から払出制御基板98に、電源断信号、リセット信号、およびクリア信号を出力し、払出制御基板98を経由して主基板120に入力するものであってもよい。これにより、電源監視回路920からの電源断信号、リセット信号、およびクリア信号が、払出制御基板98を介して主基板120に入力されるので、配線を簡略化して、遊技機のコストを低減させることができる。なお、この場合、払出制御基板98から電源断信号、リセット信号、クリア信号を出力されるタイミングを調整するものであってもよい。たとえば、払出制御用マイクロコンピュータ660により主基板120に出力するタイミングを遅延する処理を行なうようなものであってもよい。また、払出制御用マイクロコンピュータ660により所定の条件が成立したと判断されたときに、主基板120に出力する処理を行なうようなものであってもよい。
(4) 前述した実施の形態では、電源基板910に電源監視回路920が搭載されている例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、電源監視回路920を払出制御基板98に搭載するものであってもよい。これにより、電源基板910から払出制御基板98に対して、少なくとも電源断信号を伝達するための信号線(ケーブル)を設ける必要はない。よって、電源基板910から電気部品制御基板への信号線数をさらに減らすことができる。さらに、電源断信号を伝達する信号線の基板間での全体的な長さが短くなるので、電源断信号のノイズが乗る可能性を低減することができる。
(5) 前述した実施の形態では、電源基板910から主基板120および払出制御基板98に、直流電力を供給する例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、電源基板910から主基板120に供給される直流電力を、払出制御基板98を経由させるようにしてもよい。さらに、払出制御基板98を経由して演出制御基板90等の他のサブ基板にも伝達・供給されるようにしてもよい。このような構成によれば、電源基板910から主基板120および払出制御基板98に電力を供給するための電源ケーブルを1本(複数種類の電源ラインを含む。)だけ敷設すればよい。電源断信号、リセット信号、クリア信号を伝達する信号線の設置位置は、電源からのノイズが乗らないように、電源ケーブルの設置位置から離れていることが好ましいのであるが、電源基板910から1本の電源ケーブルを引き出せばよいことから、電源断信号、リセット信号、クリア信号を伝達する信号線と電源ケーブルとを分離しやすくなる。
(6) 前述した実施の形態において、ソフトウェアにより遊技制御用マイクロコンピュータ99の立ち上げを遅延する例について説明したが、これに限らず、遅延回路等を介する等して、遊技制御用マイクロコンピュータ99の立ち上げをハード的に遅延(ハードウェア回路による遅延)するようにしてもよい。遅延回路を用いる場合には、予め設定した遅延量で決まる期間だけ、遊技制御用マイクロコンピュータ99の立ち上げを遅延することになる。具体的には、電源監視回路920からのリセット信号を、払出制御用マイクロコンピュータ660および演出制御用マイクロコンピュータ118と、遅延回路との双方に入力し、遅延量で決まる期間が経過した後に、遅延回路から遊技制御用マイクロコンピュータ99にリセット信号を入力するように構成してもよい。なお、遅延回路は、電源基板910に設けてもよく、払出制御基板98に設けてもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、電源監視回路920からの電源断信号が払出制御用マイクロコンピュータ660および演出制御用マイクロコンピュータ118と、遊技制御用マイクロコンピュータ99との双方にほぼ同タイミングで入力され、電源断信号が入力されると同時に電力供給停止時処理を遊技制御側と、払出制御側および演出制御側とで実行される例について説明した。しかし、これに限らず、遊技制御側において電力供給停止時処理が開始されるタイミングが、払出制御側において電力供給停止時処理が開始されるタイミングよりも、先になるように制御を行なうようにしてもよい。これにより、電源断時において、払出制御側において電力供給停止時処理が開始されるタイミングが遅延するため、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの制御信号の取りこぼし等による遊技者の不利益を防止することができる。具体的な手段としては、前述したソフトウェア遅延処理を実行することにより、または、遅延回路を設けることにより、電源監視回路920からの電源断信号を払出制御用マイクロコンピュータ660および演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されるタイミングを遅延させるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、賞球REQ信号によって払出要求を行ない、賞球制御信号によって払出数が指定されたが、賞球制御信号によって払出要求および払出数の指定を行なうように構成してもよい。その場合、払出制御用マイクロコンピュータは、賞球制御信号が出力されているときは、同時に払出要求がなされていると判定すればよい。そのような構成によれば、賞球REQ信号を用いる必要はない。
(9) 前述した実施の形態においては、カードユニット装置50(記録媒体処理装置)で使用される記録媒体が磁気カード(プリペイドカード)であったが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型のICカードであってもよい。また、記録媒体処理装置が識別符号に基づいて記録情報を特定できる構成とされている場合には、記録媒体は、記録情報を特定可能な識別符号等の情報を少なくとも記録媒体処理装置が読出可能に記録できるようなものであってもよい。さらに、記録媒体は、たとえばバーコード等の所定の情報記録シンボル等が読出可能にプリントされたものであってもよい。また、記録媒体の形状は、カード状のものに限られず、たとえば円盤形状や球状、あるいはチップ形状等、どのような形状とされていてもよい。
(10) 前述した実施の形態におけるパチンコ遊技機は、主として、始動入賞に基づいて特別図柄表示装置8等に変動表示(可変表示ともいう)される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機(第一種のパチンコ遊技機)であったが、始動入賞に基づいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機(第二種のパチンコ遊技機)や、始動入賞に基づいて変動表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機(第二種のパチンコ遊技機)であってもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、各種の信号のやりとりに関し、送信/受信や出力/入力という異なる表現を用いているが、送信と出力あるいは受信と入力は、ほぼ同じ意味で用いており、これらの表現は相互に入替可能であることは言うまでもない。なお、制御コマンド等の多くの意味を持つ信号のやりとりについて送信/受信とするとともに、オン/オフの切換えによって情報を伝達するための信号のやりとりについて出力/入力として、送信/受信と出力/入力とを使い分けしている場合もある。この場合においても、それらの表現は相互に入替可能である。
(12) 前述した実施の形態においては、信号のオン/オフ状態は、ハイレベル状態/ローレベル状態であってもよく、逆に、ローレベル状態/ハイレベル状態であってもよい。また、信号のオン/オフ状態は、信号出力状態/信号出力停止状態であってもよく、逆に、信号出力停止状態/信号出力状態であってもよい。同様に、入力信号のオン/オフ状態は、信号入力状態/信号入力停止状態であってもよく、逆に、信号入力停止状態/信号入力状態であってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、遊技店用メニュー画面および遊技者用メニュー画面を飾り図柄表示装置9に表示する例を示した。しかし、これに限らず、遊技店用メニュー画面および遊技者用メニュー画面は、飾り図柄表示装置9とは別の表示装置(たとえば、飾り図柄を変動表示せずに特別図柄を変動表示する遊技機においては、特別図柄を変動表示する表示装置、前述した第二種の遊技機においては、大当りのラウンド継続回数を決定する変動表示を行なう表示装置等)に表示するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、遊技の演出を制御する手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御用マイクロコンピュータを設けた。しかし、これに限らず、表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、クリア信号が、電源基板910から入力回路121等を介して主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力され、そして、遊技制御用マイクロコンピュータ99のメイン処理により、払出制御用のクリア信号としての初期化コマンドが主基板120の出力回路662から払出制御基板98に入力される例を示した。これに限らず、クリア信号を、電源基板910から入力回路121を介して主基板120に入力し、遊技制御用マイクロコンピュータ99を介さずに、主基板120の出力回路662から払出制御基板98に入力するような構成を採用してもよい。
(16) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS95,S96、図27のS141,S142、図28のS162,S163の処理を実行する部分)をさらに備え、
前記抽選演出手段は、前記通過数カウント手段によるカウント値が更新されたときに抽選演出の態様を変化させる演出態様変化手段(演出制御用マイクロコンピュータ118における図43のS912,S913の処理を実行する部分)を含む。
このような構成によれば、通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段を備え、抽選演出手段が、通過数カウント手段によるカウント値が更新されたときに抽選演出の態様を変化させる演出態様変化手段を含むので、遊技の進行状態に応じて演出の態様を変化させることができ、特別遊技状態が発生することの遊技者の期待感をさらに高めることができる。
(17) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS95,S96、図27のS141,S142、図28のS162,S163の処理を実行する部分)をさらに備え、
前記抽選演出手段は、前記通過数カウント手段がカウントした数の遊技球が前記排出検出手段で検出されたときに抽選演出を終了する抽選演出終了手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ118における、遊技制御用マイクロコンピュータ99の図24のS105、図28のS171の判断処理に基づいて送信した特殊演出終了指定コマンドの受信に応じて図42のS909の処理を実行する部分)を含む。
このような構成によれば、通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段を備え、抽選演出手段が、通過数カウント手段がカウントした数の遊技球が排出検出手段で検出されたときに抽選演出を終了する抽選演出終了手段を含むので、特別領域に遊技球が存在している限り抽選演出が継続され、また、抽選演出の実行期間にバリエーションを持たせて、抽選演出の演出効果を高めることができる。
(18) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記抽選演出手段が実行する抽選演出を複数種類記憶する抽選演出記憶手段(演出制御用マイクロコンピュータ118におけるROM)をさらに備え、
前記抽選演出手段は、所定の移行条件が成立する可能性の程度に応じて、前記前記抽選演出記憶手段に記憶された複数種類の抽選演出から、実行する抽選演出を選択する抽選演出選択手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ118における図43のS912〜S917の処理を実行する部分)を含む。
このような構成によれば、抽選演出手段が、所定の移行条件が成立する可能性の程度に応じて、複数種類の抽選演出から、実行する抽選演出を選択する抽選演出選択手段を含むので、抽選演出の実行期間において演出のバリエーションを増やして抽選演出の演出効果を高めることができ、また、所定の移行条件の満足度を遊技者に容易に把握させることができる。
(19) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記通過検出手段は、
前記第1の通路を通過する遊技球を検出する第1の通過検出器(図45の第1通路通過スイッチ168A)と、
前記第2の通路を通過する遊技球を検出する第2の通過検出器(図45の第2通路通過スイッチ168B)とを含み、
前記抽選演出手段が実行する前記第1の通過検出器に対応する抽選演出(図46における演出態様A参照)を複数種類記憶する第1の抽選演出記憶手段(演出制御用マイクロコンピュータ118におけるROM118b)と、
前記第1の通過検出器が遊技球を検出したときに前記第1の記憶手段が記憶する抽選演出のなかから前記抽選演出手段が実行する抽選演出を選択する第1の抽選演出選択手段(演出制御用マイクロコンピュータ118における図50のS905Cの処理を実行する部分)と、
前記抽選演出手段が実行する前記第2の通過検出器に対応する抽選演出(図46における演出態様B参照)を複数種類記憶する第2の抽選演出記憶手段(演出制御用マイクロコンピュータ118におけるROM118b)と、
前記第2の通過検出器が遊技球を検出したときに前記第2の記憶手段が記憶する抽選演出のなかから前記抽選演出手段が実行する抽選演出を選択する第2の抽選演出選択手段(演出制御用マイクロコンピュータ118における図50のS905Cの処理を実行する部分)と、
前記第1の抽選演出選択手段により選択された抽選演出が実行されているときには前記第2の抽選演出選択手段による抽選演出の選択を無効にする第1の無効化手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における大入賞口開放中処理を実行する部分(図27のS144参照)、ただし、第1通過数カウンタの値が0から1に変化したときには、演出態様Aコマンドを演出制御基板90に送信する制御を行ない、演出態様Aコマンドを送信したら、その後に第2通過数カウンタの値が0から1に変化しても演出態様Bコマンドを送信しない制御を行なう第2実施形態による。および、演出制御用マイクロコンピュータ118における図39のS507,S508、図50のS905Cの処理を実行する部分)と、
前記第2の抽選演出選択手段により選択された抽選演出が実行されているときには前記第1の抽選演出選択手段による抽選演出の選択を無効にする第2の無効化手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ99における大入賞口開放中処理を実行する部分(S144参照)、ただし、第2通過数カウンタの値が0から1に変化したときには、演出態様Bコマンドを演出制御基板90に送信する制御を行ない、演出態様Bコマンドを送信したら、その後に第1通過数カウンタの値が0から1に変化しても演出態様Aコマンドを送信しない制御を行なう第2実施形態による。および、演出制御用マイクロコンピュータ118における図39のS507,S508、図50のS905Cの処理を実行する部分)とをさらに備えた。
このような構成によれば、通過検出手段が、第1の通路を通過する遊技球を検出する第1の通過検出器と、第2の通路を通過する遊技球を検出する第2の通過検出器とを含み、抽選演出手段が実行する第1の通過検出器に対応する抽選演出を複数種類記憶する第1の記憶手段と、第1の通過検出器が遊技球を検出したときに第1の記憶手段が記憶する抽選演出のなかから抽選演出手段が実行する抽選演出を選択する第1の選択手段と、抽選演出手段が実行する第2の通過検出器に対応する抽選演出を複数種類記憶する第2の記憶手段と、第2の通過検出器が遊技球を検出したときに第2の記憶手段が記憶する抽選演出のなかから抽選演出手段が実行する抽選演出を選択する第2の選択手段と、第1の選択手段により選択された抽選演出が実行されているときには第2の選択手段による抽選演出の選択を無効にする第1の無効化手段と、第2の選択手段により選択された抽選演出が実行されているときには第1の選択手段による抽選演出の選択を無効にする第2の無効化手段とを備えているので、特別領域における遊技球の通過状態と抽選演出とを整合させることができる。
(20) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記通過検出手段は、
前記第1の通路を通過する遊技球を検出する第1の通過検出器(図45の第1通路通過スイッチ168A)と、
前記第2の通路を通過する遊技球を検出する第2の通過検出器(図45の第2通路通過スイッチ168B)とを含み、
前記第1の通過検出器が検出した遊技球の数をカウントする第1通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図48のS95A,S96Aの処理を実行する部分)と、
前記第2の通過検出器が検出した遊技球の数をカウントする第2通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図48のS95B,S96Bの処理を実行する部分)とをさらに備え、
前記抽選演出手段は、前記第1通過数カウント手段によるカウント値と前記第2通過数カウント手段によるカウント値とに応じて抽選演出の態様を変化させる演出変化手段を含む(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ118における図43のS913,S915の処理を実行する部分)。
このような構成によれば、第1の通過検出器が検出した遊技球の数をカウントする第1通過数カウント手段と、第2の通過検出器が検出した遊技球の数をカウントする第2通過数カウント手段とを備え、抽選演出手段が、第1通過数カウント手段によるカウント値と第2通過数カウント手段によるカウント値とに応じて抽選演出の態様を変化させる演出変化手段を含むので、特別領域における遊技球の通過状態に対応した抽選演出を行なうことができ、遊技者に遊技の進行状況を把握させやすくすることができる。
(21) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態において、予め定められた所定回(例えば、15回)を限度として、前記特定遊技状態に移行する前に比べて前記特別領域200を遊技球が入賞しやすい入賞容易状態(開閉板20が大入賞口を開放した状態)に繰り返し制御する特定遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ99における図25のS121、図26のS137の処理を実行する部分)に繰り返し制御する特定遊技状態制御手段をさらに含み、
前記通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS95,S96、図27のS141,S142、図28のS162,S163の処理を実行する部分)をさらに備え、
前記特定遊技状態制御手段は、前記所定回未満のそれぞれの回の前記入賞容易状態の開始から所定時間以内に、前記通過数カウント手段によりカウントされた数の遊技球が前記排出検出手段により検出されないときに、次回の入賞容易状態への制御を停止する制御停止手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS112,S114の処理を実行する部分、ただし、入賞が生じた場合には賞球払出を行なう)を含む。
このような構成によれば、特定遊技状態制御手段が、所定回未満のそれぞれの回の入賞容易状態の開始から所定時間以内に、通過数カウント手段によりカウントされた数の遊技球が排出検出手段により検出されないときには、次回の入賞容易状態への制御を停止する制御停止手段を含むので、特別領域に遊技球を不正に停留させて不正に特別遊技状態に移行させるような不正行為を防止することができる。
(22) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態において、予め定められた所定回(例えば、15回)を限度として、前記特定遊技状態に移行する前に比べて前記特別領域200を遊技球が入賞しやすい入賞容易状態(開閉板20が大入賞口を開放した状態)に繰り返し制御する特定遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ99における図25のS121、図26のS137の処理を実行する部分)をさらに含み、
前記通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS95,S96、図27のS141,S142、図28のS162,S163の処理を実行する部分)をさらに備え、
前記特定遊技状態制御手段は、前記所定回未満のそれぞれの回の前記入賞容易状態の開始から所定時間以内に、前記通過数カウント手段によりカウントされた数の遊技球が排出検出手段により検出されないときに、その旨を報知するための制御を行なう報知制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS115の処理を実行する部分、および演出制御用マイクロコンピュータ118における図43のS918,S919の処理を実行する部分)を含む。
このような構成によれば、特定遊技状態制御手段は、所定回未満のそれぞれの回の入賞容易状態の開始から所定時間以内に、通過数カウント手段によりカウントされた数の遊技球が排出検出手段により検出されないときに、その旨を報知するための制御を行なう報知制御手段を含むので、特別領域に遊技球を不正に停留させて不正に特別遊技状態に移行させるような不正行為を防止することができる。
(23) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態において、予め定められた所定回(例えば、15回)を限度として、前記特定遊技状態に移行する前に比べて前記特別領域200を遊技球が入賞しやすい入賞容易状態(開閉板20が大入賞口を開放した状態)に繰り返し制御する特定遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ99における図25のS121、図26のS137の処理を実行する部分)をさらに含み、
前記通過検出手段が検出した遊技球の数をカウントする通過数カウント手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS95,S96、図27のS141,S142、図28のS162,S163の処理を実行する部分)をさらに備え、
前記特定遊技状態制御手段は、前記所定回未満のそれぞれの回の前記入賞容易状態の開始から所定時間以内に、前記通過数カウント手段によりカウントされた数の遊技球が前記排出検出手段により検出されないときに、遊技の進行を停止させる遊技進行停止手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99における図24のS112,S114の処理を実行する部分)を含む。
このような構成によれば、特定遊技状態制御手段は、所定回未満のそれぞれの回の入賞容易状態の開始から所定時間以内に、通過数カウント手段によりカウントされた数の遊技球が排出検出手段により検出されないときに、遊技の進行を停止させる遊技進行停止手段を含むので、特別領域に遊技球を不正に停留させて不正に特別遊技状態に移行させるような不正行為を防止することができる。
(24) 前述した実施の形態では、1個の遊技球が特定領域に入賞すると所定の移行条件が成立して確変状態に移行するようにしたが、所定個の遊技球が特定領域に入賞すると所定の移行条件が成立するようにしてもよい。その場合には、たとえば、前述した実施の形態に比べて、特定領域の数を増やす。前述した実施の形態では、遊技球が特定領域に入賞した場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ99が、最初の1個についてのみ特定領域通過指定コマンドを送信したが、この例では、遊技球が特定領域に入賞する度に特定領域通過指定コマンドを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、特定領域通過指定コマンドの受信回数をカウントして、所定個(一例として75個)の遊技球が特定領域に入賞したと判定すると、所定の条件が成立したような表示演出を行なう。
(25) 前述した実施の形態では、遊技球が特定領域に入賞したことに基づいて所定の移行条件が成立して確変状態に移行するようにしたが、遊技球が非特定領域に入賞したことに基づいて所定の移行条件が成立しないようにしてもよい。すなわち、大当り遊技中に、遊技球が非特定領域に入賞しないことを条件に、所定の移行条件を成立させる。この例では、特定領域には、遊技球を検出するスイッチを設けずに、非特定領域に遊技球を検出するスイッチ(非特定領域スイッチ)を設ける。そして、遊技球が非特定領域を通過して非特定領域スイッチによって検出されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99が、非特定領域通過指定コマンドを送信する。その他の遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御は、第1の実施の形態の場合と同じである。この例では、1個の遊技球が非特定領域に入ると所定の移行条件が成立しないようにしてもよく、複数個(所定個)の遊技球が非特定領域に入ると所定の移行条件が成立しないようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ118が非特定領域通過指定コマンドの受信回数をカウントし、そのカウント値に基づいて所定の移行条件が成立しないようになったか否か判定してもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ99が非特定領域に入賞した遊技球数をカウントし、そのカウント値に基づいて所定の移行条件が成立しなかったことを示す演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ118に送信するようにしてもよい。
(26) 遊技制御用マイクロコンピュータ99が、第1の通過検出器(第1通路通過スイッチ168A)が検出した遊技球の数をカウントし、第2の通過検出器(第2通路通過スイッチ168B)が検出した遊技球の数をカウントし、演出制御用マイクロコンピュータ118が、遊技制御用マイクロコンピュータ99による第1通過数カウンタのカウント値と第2通過数カウンタのカウント値とに応じて抽選演出の態様を変化させる制御を行なうようにしてもよい。そのような構成を採用すれば、特別領域200における遊技球の通過状態に対応した抽選演出を行なうことができ、遊技者に遊技の進行状況を把握させやすくすることができる。
(27) 遊技機には、大当り遊技状態よりも遊技価値が低いが遊技者にとって有利な遊技状態となる(以下、小当り遊技状態という。)制御を次のように行なうものがある。たとえば、特別図柄の停止図柄が予め決められた小当り図柄になると小当り遊技状態が開始される。大当り遊技状態では大入賞口が15回開放するが、小当り遊技状態では15回よりも少ない回数(例えば5回、1回でもよい)大入賞口が開放する。なお、大入賞口の開放回数を同じにして、開放時間を、大当り遊技状態の場合に比べて、少なくしてもよい。このような小当り遊技状態を実行する遊技機においては。大当り遊技状態中と小当り遊技状態中との両方で抽選演出を実行させ、大当り遊技状態中である場合と、小当り遊技状態中である場合とで、抽選演出の演出態様を異ならせてもよい。たとえば、大当り遊技状態中である場合には、橋を渡る人が服を着ているような抽選演出を実行し、小当り遊技状態中である場合には、橋を渡る人が服を着ていないような抽選演出を実行する。
(28) 前述した実施の形態に示したような演出制御は、変動表示部として、所定の始動条件の成立に基づいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を変動表示し表示結果を導出表示する第1飾り図柄表示装置と、所定の始動条件の成立に基づいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を変動表示し表示結果を導出表示する第2飾り図柄表示装置とが設けられたパチンコ遊技機において実行するようにしてもよい。この場合には、第1飾り図柄表示装置および第2飾り図柄表示装置に対応する変動表示部として、第1特別図柄表示装置および第2特別図柄表示装置の2つの特別図柄表示装置が設けられる。このように変動表示部(飾り図柄表示装置と特別図柄表示装置との組合せ)が複数設けられたパチンコ遊技機1においては、一方の変動表示部で大当りの表示結果が導出表示されたときに、大当り遊技状態となり、大入賞口が開放され、前述したような抽選演出が、大当りの表示結果が導出表示された変動表示部において実行される。なお、抽選演出は、大当りの表示結果が導出表示された変動表示部においてのみ実行されてもよく、大当りの表示結果が導出表示されていない変動表示部においてのみ実行されてもよく、大当りの表示結果が導出表示された変動表示部と大当りの表示結果が導出表示されていない変動表示部との両方において実行されてもよい。
(29) 前述した実施の形態においては、所定の移行条件の成立により、遊技状態を、通常遊技状態から、該通常遊技状態であるときに比べて識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となりやすい特別遊技状態として、確変状態を例示した。しかし,これに限らず、特別遊技状態としては、確変状態の代わりに時短状態を用いてもよい。つまり、前述のような所定の移行条件が成立したときに確変状態の代わりに時短状態に移行する制御を行なうようにしてもよい。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなる。このため、識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となりやすいという観点において時短状態は確変状態と共通する遊技状態であると言える。
(30) 前述した実施の形態においては、さらに次のような手段が含まれている。
前記通過検出手段は、
前記第1の通路を通過する遊技球を検出する第1の通過検出器(図45の第1通路通過スイッチ168A)と、
前記第2の通路を通過する遊技球を検出する第2の通過検出器(図45の第2通路通過スイッチ168B)とを含み、
前記遊技履歴データ作成手段(図44のS382の処理を実行する部分)は、前記遊技制御用マイクロコンピュータからの前記第1の通過検出器により遊技球が検出されたことを示す第1の表示制御信号(第1通過遊技球数指定コマンド)および前記第2の通過検出器により遊技球が検出されたことを示す第2の表示制御信号(第2通過遊技球数指定コマンド)に基づいて、前記第1の通路を通過した遊技球数と前記第2の通路を通過した遊技球数との履歴を示す遊技履歴データを作成し(第2実施形態なお書き)、
前記遊技履歴表示処理手段(図36のS423、図41のS366)は、前記表示用操作手段(図5、図6等の操作キー190)の操作に応じて、前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて前記表示装置において、前記第1の通路を通過した遊技球数と前記第2の通路を通過した遊技球数との履歴を示す遊技の履歴(通路誘導情報)を表示させる遊技履歴表示処理を実行する(第2実施形態なお書き)。
このような構成によれば、遊技者が、パチンコ遊技機1において第1の通路164と第2の通路165とのそれぞれへの遊技球の導かれやすさを容易に確認することができる。
(31) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 特別領域に設けられている役物等を示す説明図である。 振分経路の位置と第1の通路および第2の通路との関係を示す説明図である。 パチンコ遊技機の背面図である。 操作キーの構成を示す平面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、音声枠ランプ基板およびランプドライバ基板の回路構成例を示すブロック図である。 電源基板の構成例を示すブロック図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定用のランダムカウンタの値と大当り判定値との関係の一例を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータにより実行されるタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。 電源断処理の一例を示すフローチャートである。 電源断処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 大当り遊技中における振分経路と壁部材の動作の一例を示す説明図である。 抽選演出の一例を示す説明図である。 抽選演出の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を表形式で示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 特定領域通過有効時間処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 飾り図柄表示装置で表示される遊技店用メニュー画面を示す表示画面図である。 飾り図柄表示装置で表示される履歴データクリア画面およびオプション画面を示す表示画面図である。 飾り図柄表示装置で表示される遊技者用メニュー画面を示す表示画面図である。 飾り図柄表示装置で表示される大当り間情報画面、演出紹介画面、および、大当り確率画面を示す表示画面図である。 飾り図柄表示装置で表示されるスランプグラフ画面を示す表示画面図である。 演出制御用マイクロコンピュータが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 初期化時データ管理処理を示すフローチャートである。 電源断処理の一例を示すフローチャートである。 電源断処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 遊技情報表示処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における大当り遊技中処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における大当り遊技中処理を示すフローチャートである。 遊技データ収集処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1の通路および第2の通路の構成を示す明図である。 第2実施形態における抽選演出を説明するための説明図である。 第2実施形態における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第2実施形態における大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における大当り遊技中処理を示すフローチャートである。
符号の説明
14 始動入賞口、8 特別図柄表示装置、9 飾り図柄表示装置、1 パチンコ遊技機、200 特別領域、160 抽選領域、164 第1の通路、165 第2の通路、168 第1通路通過スイッチ、173 第1通路排出スイッチ、99 遊技制御用マイクロコンピュータ、120 主基板、118 演出制御用マイクロコンピュータ、90 演出制御基板、910 電源基板、3 打球供給皿、190 操作キー、55 RAM、53 I/Oポート部、118c RAM。

Claims (6)

  1. 遊技者が遊技球を用いて所定の遊技を行ない、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、所定の移行条件の成立により、遊技状態を、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態から、該通常遊技状態であるときに比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示結果となりやすい特別遊技状態に移行させる制御を行なう遊技機であって、
    前記特定遊技状態において遊技球が入賞可能な特別領域を備え、
    該特別領域は、前記所定の移行条件を成立させるか否かを決定するための抽選領域と、前記特別領域に入賞した遊技球を前記抽選領域に導く通路であって、前記所定の移行条件が他の通路よりも成立しやすい第1の通路と、該第1の通路とは異なる通路であり前記所定の移行条件が前記第1の通路よりも成立し難い第2の通路とを含み、
    前記第1の通路と前記第2の通路との少なくともいずれか一方に、遊技球の通過を検出する通過検出手段が設けられ、
    前記通過検出手段が設けられている通路を通過した後に前記抽選領域から排出された遊技球を検出する排出検出手段と、
    遊技の進行を制御するための遊技制御処理を実行し、前記表示装置を制御させるための表示制御信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータが搭載された遊技制御基板と、
    前記表示制御信号に基づき前記表示装置を制御する表示制御用マイクロコンピュータが搭載された表示制御基板と、
    前記遊技機の後面側に設けられ、操作に応じて初期化信号を出力する初期化操作手段と、
    前記遊技機の前面側に設けられ、前記表示装置において所定の操作用画面が表示されたときに、前記表示装置において前記遊技機で行なわれた遊技の履歴を表示させる操作をするための表示用操作手段とをさらに備え、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
    前記表示装置における前記変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを事前に判定する表示結果判定手段と、
    遊技の進行状態を示す遊技状態データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技状態データを記憶する遊技制御用記憶手段と、
    前記初期化操作手段から出力された前記初期化信号が入力される初期化信号入力部と、
    前記初期化信号入力部に前記初期化信号が入力されているか否かを確認する遊技制御側初期化信号確認手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていないことが確認されたことを条件に、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データに基づいて遊技の進行状態を復旧させる遊技制御復旧処理を実行する遊技制御復旧手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていることが確認されたときに、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データを初期化させる遊技制御初期化処理を実行する遊技制御初期化手段と、を含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、
    前記表示装置において、識別情報の変動表示を開始させた後、前記表示結果判定手段の判定に応じた表示結果を導出表示させる制御を行なう変動表示制御手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づいて、前記遊技機で行なわれた遊技の履歴を示す遊技履歴データを作成する遊技履歴データ作成手段と、
    該遊技履歴データ作成手段により作成された遊技履歴データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技履歴データを記憶する表示制御用記憶手段と、
    前記表示用操作手段の操作に応じて、前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて前記表示装置において前記遊技の履歴を表示させる遊技履歴表示処理を実行する遊技履歴表示処理手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づき、前記遊技制御用マイクロコンピュータにおいて前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認する遊技状態データ初期化確認手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されていないことが確認されたことを条件に、前記表示制御用記憶手段に記憶されている前記遊技履歴データに基づいて遊技の履歴の表示を復旧可能にする遊技履歴復旧手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、前記遊技履歴データを初期化するための初期化操作用画面を表示する操作用画面表示手段と、
    前記操作用画面表示手段により前記初期化操作用画面が表示されているときにのみ前記表示用操作手段による遊技の履歴を初期化する初期化操作を有効にする有効化手段と、
    該有効化手段により前記初期化操作が有効になっているときに前記表示用操作手段による前記初期化操作が行なわれたか否かを判定する初期化操作判定手段と、
    該初期化操作判定手段により初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、前記表示制御用記憶手段に記憶されている前記遊技履歴データを初期化させる遊技履歴初期化処理を実行する遊技履歴初期化手段と、
    前記通過検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、前記所定の移行条件を成立させるか否かについての抽選演出を前記表示装置で実行し、前記排出検出手段が遊技球を検出したことに基づいて前記抽選演出を終了する抽選演出手段とをさらに含むことを特徴とする、遊技機。
  2. 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
    前記遊技機への電力供給が開始された後、前記表示装置において前記識別情報を変動表示可能となっている変動表示可能状態において、所定期間にわたり前記表示装置で前記識別情報の変動表示が行なわれていないかどうかを判定する変動表示判定手段と、
    該変動表示判定手段により変動表示が行なわれていないと判定されたときに、前記遊技履歴データに基づく遊技の履歴を前記表示用操作手段による操作に応じて表示することが可能となる通常操作用画面を表示する通常操作用画面表示手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
    前記表示装置において前記遊技の履歴が表示中であって、前記識別情報を変動表示させることを指令する表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力されたときに、前記表示装置において前記遊技の履歴の表示を中止する遊技履歴中止手段と、
    該遊技履歴中止手段により中止されたときに、前記表示装置における表示を前記識別情報の変動表示に切換える変動表示切換手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給が開始された後、前記遊技制御復旧処理と前記遊技制御初期化処理とのうちのいずれか一方が実行されたことを特定可能な電力供給開始時処理特定信号を前記表示制御信号として出力する処理を行なう表示制御信号出力処理手段をさらに含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、前記電力供給開始時処理特定信号が入力されたか否かを判定する開始時処理特定信号入力判定手段をさらに含み、
    前記遊技状態データ初期化確認手段は、前記開始時処理特定信号入力判定手段による判定に基づいて、前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記識別情報が所定期間変動表示されないときに表示されるデモンストレーション画像を表示させることを指令するデモ表示制御信号を出力するデモ表示制御信号出力手段をさらに含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記デモ表示制御信号出力手段により出力されたデモ表示制御信号を入力したとき、前記表示装置において、表示用操作手段による操作に応じて前記遊技の履歴の表示が終了した後に、当該デモ表示制御信号に応じたデモンストレーション画像を表示させるデモ表示切換手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記表示用操作手段は、操作に応じて出力される操作信号を前記表示制御用マイクロコンピュータに入力し、
    前記遊技履歴表示処理手段は、前記操作信号に基づいて前記遊技履歴表示処理を実行することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
JP2005126839A 2005-04-25 2005-04-25 遊技機 Withdrawn JP2006296958A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126839A JP2006296958A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126839A JP2006296958A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006296958A true JP2006296958A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37465763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005126839A Withdrawn JP2006296958A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006296958A (ja)

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009233345A (ja) * 2008-03-06 2009-10-15 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機
JP2010131287A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機
JP2013153808A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Sammy Corp 弾球遊技機
JP2013236784A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 Sammy Corp 遊技機
JP2014023749A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2014023750A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2014124351A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2014124262A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2014124344A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2014138736A (ja) * 2012-12-21 2014-07-31 Takao Co Ltd 遊技機
JP2014171723A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Kyoraku Sangyo Co Ltd 遊技機
JP2015027537A (ja) * 2014-09-17 2015-02-12 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2015037659A (ja) * 2014-11-20 2015-02-26 株式会社藤商事 遊技機
JP2015043873A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 株式会社藤商事 弾球遊技機
JP2015091307A (ja) * 2013-10-03 2015-05-14 株式会社高尾 遊技機
JP2015180382A (ja) * 2015-07-14 2015-10-15 株式会社藤商事 弾球遊技機
JP2016013327A (ja) * 2014-07-02 2016-01-28 株式会社平和 パチンコ機
JP2016083541A (ja) * 2016-02-03 2016-05-19 豊丸産業株式会社 パチンコ機
JP2016093702A (ja) * 2016-02-19 2016-05-26 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2016198640A (ja) * 2016-09-07 2016-12-01 株式会社三共 遊技機
JP2016198641A (ja) * 2016-09-07 2016-12-01 株式会社三共 遊技機
JP2017035545A (ja) * 2016-11-04 2017-02-16 株式会社三共 遊技機
JP2017035546A (ja) * 2016-11-04 2017-02-16 株式会社三共 遊技機
JP2017140125A (ja) * 2016-02-08 2017-08-17 株式会社三洋物産 遊技機
JP2017140375A (ja) * 2016-12-29 2017-08-17 株式会社三洋物産 遊技機
JP2018061816A (ja) * 2016-12-29 2018-04-19 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019000359A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 株式会社平和 遊技機
JP2019000360A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 株式会社平和 遊技機
JP2021166770A (ja) * 2019-08-05 2021-10-21 株式会社三洋物産 遊技機
JP2022031564A (ja) * 2021-03-05 2022-02-18 株式会社三洋物産 遊技機

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009233345A (ja) * 2008-03-06 2009-10-15 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機
JP2010131287A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機
JP2013153808A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Sammy Corp 弾球遊技機
JP2013236784A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 Sammy Corp 遊技機
JP2014023749A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2014023750A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2014138736A (ja) * 2012-12-21 2014-07-31 Takao Co Ltd 遊技機
JP2014138735A (ja) * 2012-12-21 2014-07-31 Takao Co Ltd 遊技機
JP2014124262A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2014124344A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2014124351A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2014171723A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Kyoraku Sangyo Co Ltd 遊技機
JP2015043873A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 株式会社藤商事 弾球遊技機
JP2015091307A (ja) * 2013-10-03 2015-05-14 株式会社高尾 遊技機
JP2016013327A (ja) * 2014-07-02 2016-01-28 株式会社平和 パチンコ機
JP2015027537A (ja) * 2014-09-17 2015-02-12 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2015037659A (ja) * 2014-11-20 2015-02-26 株式会社藤商事 遊技機
JP2015180382A (ja) * 2015-07-14 2015-10-15 株式会社藤商事 弾球遊技機
JP2016083541A (ja) * 2016-02-03 2016-05-19 豊丸産業株式会社 パチンコ機
JP2017140125A (ja) * 2016-02-08 2017-08-17 株式会社三洋物産 遊技機
JP2016093702A (ja) * 2016-02-19 2016-05-26 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2016198641A (ja) * 2016-09-07 2016-12-01 株式会社三共 遊技機
JP2016198640A (ja) * 2016-09-07 2016-12-01 株式会社三共 遊技機
JP2017035545A (ja) * 2016-11-04 2017-02-16 株式会社三共 遊技機
JP2017035546A (ja) * 2016-11-04 2017-02-16 株式会社三共 遊技機
JP2017140375A (ja) * 2016-12-29 2017-08-17 株式会社三洋物産 遊技機
JP2018061816A (ja) * 2016-12-29 2018-04-19 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019000359A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 株式会社平和 遊技機
JP2019000360A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 株式会社平和 遊技機
JP2021166770A (ja) * 2019-08-05 2021-10-21 株式会社三洋物産 遊技機
JP7207462B2 (ja) 2019-08-05 2023-01-18 株式会社三洋物産 遊技機
JP2022031564A (ja) * 2021-03-05 2022-02-18 株式会社三洋物産 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006296958A (ja) 遊技機
JP6152358B2 (ja) 遊技機
JP4837347B2 (ja) 遊技機
JP7104334B2 (ja) ぱちんこ遊技機
JP6228102B2 (ja) 遊技機
JP6038066B2 (ja) 遊技機
JP6845441B2 (ja) ぱちんこ遊技機
JP7161003B2 (ja) 遊技機
JP2006288545A (ja) 遊技機
JP2017158954A (ja) 遊技機
JPH10113446A (ja) 遊技用装置
JP4656928B2 (ja) 弾球遊技機
JP2006280531A (ja) 遊技機
JP2011115225A (ja) 遊技機
JP6228103B2 (ja) 遊技機
JP6152359B2 (ja) 遊技機
JP6475657B2 (ja) 遊技機
JP6475655B2 (ja) 遊技機
JP6475656B2 (ja) 遊技機
JP2006212252A (ja) 遊技機
JP7263051B2 (ja) 遊技機
JP2017158953A (ja) 遊技機
JP4641793B2 (ja) 弾球遊技機
JP7076403B2 (ja) 遊技機
JP7076401B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701