本発明に係る遊技機を実施するための形態を以下に説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、遊技盤2を前後方向に貫通する開口が形成されており、該開口の後方に演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、該開口を介して遊技者から視認可能となっている。
また、開口と演出表示装置5との間には役物501(ここでは雲の形状)が配置されている。この役物501は、後述する役物ユニットの一部を構成しており、該役物ユニットの駆動により演出表示装置5の前方を上下動可能となっている。
尚、役物501は、通常時は演出表示装置5の大部分の表示を妨げないように演出表示装置5の上方に配置されている。また、役物501は、高ベース状態時は演出表示装置5の大部分の表示を妨げないように演出表示装置5の下方に配置される。以降、本実施の形態では、この役物501が、通常時に配置される演出表示装置5の上方位置を第1位置、高ベース時に配置される演出表示装置の下方位置を第2位置として説明する。
役物ユニットは、役物501に加えて、役物501を上下動させるための駆動力を発生する第1演出用モータ510(図2参照)と、第1演出用モータ510の駆動軸に連結されるプーリと、一方の端からプーリに巻き取られ他方の端が役物501に接続されるワイヤと、第1位置に役物501があるか否かを検出する第1待機位置役物センサ521(図2参照)と、第2位置に役物501があるか否かを検出する第2待機位置役物センサ522(図2参照)と、案内レール(図1および図33で示すように演出表示装置5の左右にある溝であり、この案内レールに役物501の左右の支持部がそれぞれ案内されて、役物が第1位置と第2位置との間で上下動可能とされる。)を含む。
第1待機位置役物センサ521および第2待機位置役物センサ522は、たとえばフォトセンサで構成されるが、他のセンサ、たとえば、リミットスイッチなどで構成されるようにしてもよい。
第1演出用モータ510がワイヤを巻き取る方向に回転すると、ワイヤに接続された役物501が案内レールに沿って第1位置の方向に動き、第1待機位置役物センサ521により役物501が検出されると第1演出用モータ510が停止される。第1演出用モータ510がワイヤを繰り出す方向に回転すると、ワイヤに接続された役物501が案内レールに沿って第2位置の方向に動き、第2待機位置役物センサ522により役物501が検出されると第1演出用モータ510が停止される。
演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施の形態では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施の形態においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31A(ジョイスティック)が取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。尚、小当り図柄を停止表示する場合には、例えば、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とすれば良い。尚、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とするが、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
尚、小当り図柄(例えば「2」の数字)を停止表示する場合にあっては、これら小当り図柄が確定特別図柄として導出された後に、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。具体的に小当り遊技状態では、例えば、上記した、実質的には出玉(賞球)が得られない短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作を実行すれば良い。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施の形態では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施の形態では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施の形態では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、上記した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施の形態では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施の形態では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
尚、小当り図柄を停止表示する場合にあっては、前述した小当り遊技状態に制御した後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御すれば良い。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9および演出用モータ510といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部、役物501の動作といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。尚、小当りを発生させる場合には、小当りに対応する変動表示結果指定コマンド(例えば、コマンド8CX4H(Xは1〜3の任意の値))を設定して、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知すれば良い。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンド9F00(H)は、デモンストレーション画面(デモ画面)の表示が可能であることを通知する演出制御コマンド(デモ表示可能コマンド)である。尚、本実施の形態におけるデモ表示可能コマンドは、デモ画面の表示を許可するコマンドであって、当該デモ表示可能コマンドを受信した演出制御基板12は、受信直後にデモ画面を表示するのではなく、後述するように、所定時間遊技者による操作が無かった場合に、デモ画面を表示するようにしている。尚、主基板11からデモ表示可能コマンドを送信しない態様であっても良く、演出制御基板12において、所定期間変動表示が無く、遊技者による操作も無かった場合に、デモ画面を表示する旨の判定を行うようにしても良い。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドC7XXHは、サブ基板を初期化するための演出制御コマンドであり、同時に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が初期化処理を実行したことを示す演出制御コマンド(初期化指定コマンド)である。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施の形態におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、小当りを発生させる場合において、小当りの当選確率を第1特図と第2特図とで異なるようにする場合には、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では約1/30)。すなわち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブルの構成例を示している。本実施の形態の大当り種別決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施の形態における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施の形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7に示す大当り種別決定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図7に示す大当り種別決定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、上記したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施の形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施の形態では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、保留記憶表示エリア5D,5Uにて保留記憶表示を行うための始動入賞バッファが設定されている。始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的には始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。尚、これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S72、図17参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて保留記憶表示エリア5D,5Uにおける保留記憶表示が更新される。
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図9のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図9に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10は、特別図柄プロセス処理として、図9に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施の形態では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
図11は、特別図柄通常処理として、図10のS22にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、S141の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
S141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S141;N)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(S144)、S149に移行する。
一方、S141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(S141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、S145の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、S145の処理は、S141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
S145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S145;N)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(S148)、S149に移行する。
S149においては、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(S150)。尚、このS150においては、その時点の遊技状態が、確変フラグがセットされている高確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。また、確変フラグがセットされていない低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。
このように、S149で選択される特図表示結果判定テーブルにおいては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、S150の処理では、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定される。
S150にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(S151)。そして、「大当り」であると判定された場合には(S151;Y)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(S152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図7(A)に示す大当り種別決定テーブルを選択してセットする(S153)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別決定テーブルにおいて「非確変」、「確変A」、「確変B」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(S154)。
S154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、変動表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(S155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とすればよい。
一方、S151にて「大当り」ではないと判定された場合には(S151;N)、S156に進む。
S156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、S151にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、S154における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変A」とする決定結果に応じて「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「確変B」とする決定結果に応じて「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
S156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(S157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、S145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(S145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(S158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば、演出表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(デモ表示可能コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して、いずれの保留記憶数も「0」であって、新たに変動表示が行われないことにより、既に送信されていることを示すデモ表示可能コマンド送信済フラグがセットされているか否かを判定する。このとき、デモ表示可能コマンド送信済フラグがセットされている、つまり、既に、デモ表示可能コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信(デモ表示可能コマンド送信済フラグがセットされていない場合)であれば、デモ表示可能コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示可能コマンド送信済フラグをセットし、デモ表示設定を終了する。尚、セットされたデモ表示可能コマンド送信済フラグは、前述のS157において、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新するときにクリアされる。よって、本実施の形態のデモ表示設定では、新たな変動表示が開始されない状態になったときに、1度だけ、デモ表示可能コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
図12は、変動パターン設定処理として、図10のS23にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(S161)。そして、大当りフラグがオンであれば(S161;Y)、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S162)。
S161にて大当りフラグがオフであるときには(S161;N)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(S163)。そして、時短フラグがオンであれば(S163;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S164)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオフであるとき(セットされていないとき)には(S163;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定し、該特定した合計保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(S165)。
特定した合計保留記憶数が2以上でない場合(S165;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(S166)。
また、特定した合計保留記憶数が2以上である場合(S165;Y)には、S167に進んで、合計保留記憶数が5以上であるか否かをさらに判定する(S167)。
合計保留記憶数が5以上でない場合(S167;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(S168)。
また、合計保留記憶数が5以上である場合(S167;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットする(S169)。
S162,S164,S166,S168,S169の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択された大当り用変動パターン判定テーブルまたはハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(S170)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、S170の処理にて変動パターンを決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、S170の処理には、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
S170にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(S171)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
S171の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(S172)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
S172の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(S173)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(S174)、変動パターン設定処理を終了する。
S172でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図9に示すS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図13は、特別図柄停止処理として、図10のS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S181)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(S182)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(S183)、大当りフラグがセットされていない場合(S183;N)には、S190に移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(S183;Y)には、CPU103は、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグおよび時短フラグをクリアし(S184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて大当り開始1指定コマンド(確変A)、大当り開始2指定コマンド(確変B)、大当り開始3指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(S185)。
さらにCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(S186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には16回。確変大当りBの場合には5回。)をセットする(S188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S26)に対応した値である“4”に更新する(S189)。
一方、S190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(S190;Y)には、S196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(S190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(S191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(S193)、「0」でない場合(S193;N)にはS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(S193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアした後(S194)、確変フラグまたは時短フラグのセット状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(S195)、S196に進む。
S196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図14は、大当り終了処理として、図10のS29にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(S201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(S201;N)には、大当り終了表示タイマに、演出表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S204)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(S201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(S205)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S206)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S206;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであるかを判定する(S207)。
大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(S207;Y)には、確変フラグをセットし(S208)、時短フラグをセットし(S209)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(S210)、S213に進む。
一方、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(S207;N)には、S211とS212を実行することで、時短フラグをセットするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、S213に進む。
S213では、大当りフラグをリセットし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(S214)。そして、セットされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(S215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(S216)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図15は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行する(S56)。
次いで、演出図柄の変動表示が行われていない非変動中に、演出表示装置5に表示される表示画面の制御を行う非変動中画面表示処理を実行する(S57)。
次に、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判断する(S58)。受信していない(S58でNO)と判断した場合、演出制御用CPU120は、実行する処理をS52に戻す。一方、受信した(S58でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、受信した遊技状態指定コマンドで示される遊技状態に応じた待機位置に役物501を移動させる制御を実行する(S59)。
具体的には、コマンド9500Hが受信された場合、当該コマンドで示される低確低ベース状態(通常状態)に応じた待機位置である第1位置に役物501を移動させる。コマンド9501Hが受信された場合、当該コマンドで示される低確高ベース状態(時短状態)に応じた待機位置である第2位置に役物501を移動させる。コマンド9502Hが受信された場合、当該コマンドで示される高確低ベース状態(時短なし確変状態)に応じた待機位置である第2位置に役物501を移動させる。コマンド9503Hが受信された場合、当該コマンドで示される高確高ベース状態(時短付確変状態)に応じた待機位置である第2位置に役物501を移動させる。その後、演出制御用CPU120は、実行する処理をS52に戻す。
このように、遊技中に遊技状態が変更された場合は、遊技状態に応じた待機位置に役物501が移動させられ、演出図柄の変動表示中や大当り中に、当該待機位置を起点として役物501による演出が実行される。
なお、遊技者にとって有利な状態(たとえば高確状態または高ベース状態)であれば、遊技者に有利な状態であると示唆するような第2位置を待機位置としたが、これに限定されず、いずれかが遊技者にとって不利な状態、たとえば、高確状態であっても低ベース状態である状態であれば、第1位置を待機位置としてもよい。特に、遊技者に高確状態であることを示唆しないいわゆる潜伏確変状態である場合は低ベース状態であれば、有利な状態であることが遊技者に察知されないように、第1位置を待機位置とすることが望ましい。
また、遊技者にとって有利な状態ある場合は、不利な状態である場合よりも高い割合で、遊技者に有利な状態であると示唆する位置を役物501の待機位置とするようにしてもよい。また、通常状態の場合においては、遊技者に有利な状態であると示唆しない位置(たとえば、第1位置)を待機位置として、通常状態以外の状態(たとえば、高ベース状態、高確状態)においては、遊技者に有利な状態であると示唆する位置(たとえば、第2位置)と示唆しない位置(たとえば、第1位置)とのいずれかをランダムに待機位置とするようにしてもよい。
図16は、演出制御メイン処理における初期化処理(S51)を示すフローチャートである。初期化処理では、演出制御用CPU120は、まず、初期化指定コマンドを受信したか否かを判定する(S401)。ここで、初期化指定コマンドを受信していない場合は、S401の処理を繰返す。一方、初期化指定コマンドを受信した場合は、S402〜S406の処理を行う。
S402において演出制御用CPU120は、まず、割込禁止に設定し(S402)、RAM122をクリアするRAMクリア処理を行う(S403)。そして、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)などの各種設定の初期化を行う(S404)。
次に、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判断する(S405)。遊技状態指定コマンドを受信していない(S405でNO)と判断した場合、演出制御用CPU120は、S405の処理を繰返す。なお、S405の処理を繰返さないようにしてもよい。この場合、遊技状態指定コマンドを受信していないと判断した場合、通常状態を指定する遊技状態指定コマンドを受信したこととして以後の処理(本実施の形態ではS407の処理)を実行するようにしてもよい。遊技状態指定コマンドを受信した(S405でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、役物501の初期動作試験を実行する(S406)。なお、役物501の他にも役物があれば、ここで初期動作試験を実行するようにしてもよい。
初期動作試験は、役物501が正常に動くかどうかを確認するための試験であれば、どのような試験であってもよく、たとえば、まず、役物501を第2位置まで移動させ、第2待機位置役物センサ522から、役物501を検出した旨の信号を受信したか否かを判断し、次に、役物501を第1位置まで移動させ、第1待機位置役物センサ521から、役物501を検出した旨の信号を受信したか否かを判断する試験である。
次いで、演出制御用CPU120は、S405で受信したと判断された遊技状態指定コマンドで示される遊技状態に応じた待機位置に役物501を移動させる制御を実行する(S407)。具体的には、図15のS59で説明した制御と同様の制御を実行する。
このように、初期化処理において、演出制御用CPU120によって、遊技状態を示すコマンドが受信されたことに基づいて、役物の初期動作試験(S406)および受信したコマンドが示す遊技状態に応じた位置に役物501が移動させる処理(S407)を含む役物501の初期処理が実行される。これにより、遊技状態に応じた役物501の初期処理を演出制御用CPU120に実行させることができる。なお、他にも役物があれば初期化処理において他の役物の初期処理が実行されるようにしてもよい。
その後、初期化が完了したことを示す初期化完了フラグをセットし(S408)、再び割込許可状態にし(S409)、当該初期化処理を終了する。
図17は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図18は、図17に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S261)。ここで、変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は、当該変動パターンコマンド受信待ち処理を終了する。一方、変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされている場合は、変動パターン指定コマンド受信フラグをクリアし(S262)、次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更し(S263)、当該変動パターンコマンド受信待ち処理を終了する。
図19は、図17に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。若しくは、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「0」に対応した領域)にシフトするようにしても良い。
また、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S273;N)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S274)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。若しくは、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「0」に対応した領域)にシフトするようにしても良い。
S272またはS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施の形態では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定する(S277)。尚、本実施の形態では、予告演出決定処理において、各種予告演出を決定するようにしている。例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出や、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定する。これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。
図19に示すように、S277の予告演出決定処理の後に、S278において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、S277の予告演出決定処理において、予告演出の実行が決定されたか否かを判定する。
予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、S279に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として予告演出に対応する期間を設定し(S279)、予告演出実行決定フラグをクリアして(S280)、S281に進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、S279経由することなくS281に進む。
これら予告演出開始までの期間としては、本実施の形態では、予告演出が開始されるタイミングの前に、前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、予告演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆の演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが予告演出の開始タイミングとなるので、予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すれば良い。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示される変動パターンおよび遊技状態指定コマンドで示される遊技状態に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、役物501の動作を制御するための役物制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、役物制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R、役物501、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S283)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、役物501を動作させるために演出用モータ510に対して制御信号を出力する。
尚、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。
図20は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。次に、演出制御用CPU120は、役物501による演出を実行するタイミングであるか否かを判断し(S304)、そのタイミングであれば、役物501による演出を実行するように演出モータ510に制御信号を出力する(S305)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S306)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S307)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、役物制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S309)。
次に、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S310)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S311)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S312)。
また、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S313)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
図21〜図27は、演出制御メイン処理における非変動中画面表示処理(S57)を示すフローチャートである。図21に示すように、非変動中画面表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、初期化完了フラグがセットされているか否かを判定する(S411)。尚、初期化完了フラグがセットされている状態は、電源投入直後の最初の割込処理である状態を示している。ここで、初期化完了フラグがセットされている場合は、当該初期化完了フラグをクリアし(S421)、表示結果演出に加えて音量調整案内表示(図30(C))を開始し(S421+)、後述するS435に進む。尚、初期化完了フラグをクリアしたときに実行される表示結果演出では、例えば、「135」等の予め設定されている初期化停止図柄(デフォルト停止図柄)による表示結果演出の表示が開始される。一方、初期化完了フラグがセットされていない場合は、S412に進む。
尚、本実施の形態では、S421+にて表示結果演出を実行するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、S421+において、表示結果演出を実行せずに(各演出図柄が揺れ動く演出を実行せずに)、停止図柄の表示のみを行うようにしても良い。また、停止図柄の表示を行わないようにして音量調整案内表示のみを行うようにしても良い。
S412において演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値であるか否か、つまり変動中や大当り遊技中でない非変動中であるか否かを判定する。ここで、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値である場合は、S413に進む。一方、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値でない場合は、S417に進む。
S417において演出制御用CPU120は、第1〜第6タイマや確認音出力中タイマなどの各種タイマのうち、いずれかのタイマがカウント中であるか否かを判定する。尚、第1〜第6タイマは、後述するように、演出表示装置5に表示される表示画面(表示画像)に応じて設けられたタイマであり、それぞれの表示画面(表示画像)が表示開始した時点から所定時間の経過をカウントし、タイムアップした時点で異なる表示画面(表示画像)に切り替えるために設けられている。また、確認音出力中タイマは、後述するように、音量調整操作があったときに、確認音が出力開始した時点から所定時間の経過をカウントし、タイムアップした時点で確認音の出力を終了するために設けられている。ここで、いずれのタイマもカウント中でない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、いずれかのタイマがカウント中である場合は、カウント中のタイマを終了し(S418)、S419に進む。
S419において演出制御用CPU120は、終了したタイマに対応する処理が実行中であるか否かを判定する。尚、終了したタイマに対応する処理とは、例えば、第1〜第6タイマに対応した表示画面(表示画像)の表示処理や確認音出力中タイマに対応した確認音の出力処理となっている。ここで、終了したタイマに対応する処理がない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、終了したタイマに対応する処理がある場合は、対応する処理を終了し(S420)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
このように、本実施の形態において、後述する表示結果演出(図30(B))や音量調整案内表示(図30(C))やデモ画面(図30(D))や社名画面(図30(E))や音量調整画面(図30(F))が表示中に、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値でなくなった場合、つまり変動表示が開始されると、表示中の画面(画像)が終了して変動表示画面が開始されるようになっている。
また、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値である場合に進むS413において、演出制御用CPU120は、デモ画面の表示を指定するデモ表示可能コマンドが受信されたことを示すデモ表示可能コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、デモ表示可能コマンド受信フラグがセットされていない場合は、後述するS422に進む。一方、デモ表示可能コマンド受信フラグがセットされている場合は、デモ表示可能コマンド受信フラグをクリアし(S414)、第1タイマに(t1)に対応したカウンタ値をセットし(S415)、当該第1タイマ(t1)のカウントを開始し(S416)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
尚、第1タイマ(t1)とは、演出図柄の変動表示が停止(図30(A))してから(主基板11からデモ表示可能コマンドを受信してから)カウントが開始されるタイマであって、変動停止直後の演出である表示結果演出(図30(B))の実行を開始するまでの所定時間(t1)をカウントするタイマである。本実施の形態では、第1タイマ(t1)に0.5秒に対応する値がセットされる。
この第1タイマ(t1)にセットされる値は、演出図柄の変動表示が停止してから、遊技者が停止した演出図柄を把握するために充分な時間であり、当該時間が経過した後に表示結果演出(図30(B))の実行が開始される。尚、保留記憶がある場合には、当該時間が経過した後に次の変動表示が開始されるようになっている。つまり当該時間は、変動表示が連続して行われる場合に、連続する変動表示の演出効果を維持しつつ、各変動表示にて停止した演出図柄を把握し易い時間となっている。そして、表示結果演出(図30(B))の実行の開始までの時間が当該時間と同一となっている。
また、デモ表示可能コマンド受信フラグがセットされていない場合に進むS422において、演出制御用CPU120は、第1〜第6タイマの各タイマのうち、いずれかのタイマがカウント中であるか否かを判定する。ここで、いずれのタイマもカウント中でない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、いずれかのタイマがカウント中である場合は、当該カウント中のタイマを1減算し(S423)、S424に進む。
S424において演出制御用CPU120は、第1タイマ(t1)がカウント中であるか否かを判定する。ここで、第1タイマ(t1)がカウント中である場合は、後述するS430に進む。一方、第1タイマ(t1)がカウント中でない場合は、S425に進む。
S425において演出制御用CPU120は、第2タイマ(t2またはt2’)がカウント中であるか否か、つまり表示結果演出の画像のみ(図30(B))が表示中であるか否かを判定する。ここで、第2タイマ(t2またはt2’)がカウント中である場合は、後述するS434に進む。一方、第2タイマ(t2またはt2’)がカウント中でない場合は、S426に進む。
尚、第2タイマ(t2またはt2’)とは、表示結果演出(図30(B))の実行を開始してからカウントが開始されるタイマであって、音量調整操作ができることを遊技者に対して案内する音量調整案内表示(図30(C))の表示を開始するまでの待ち期間(t2またはt2’)をカウントするタイマである。
本実施の形態では、第2タイマとして、演出図柄の変動表示が停止(図30(A))してから表示結果演出(図30(B))に移行した場合にセットされる第1待ち期間(t2)と、音量調整画面(図30(F))から表示結果演出(図30(B))に移行した場合にセットされる第2待ち期間(t2’)と、に対応する値がセットされる。尚、第1待ち期間(t2)に15秒に対応する値がセットされ、第2待ち期間(t2’)に7秒に対応する値がセットされる。
この第2タイマ(t2またはt2’)にセットされる値は、遊技盤2の構成に基づいて算出される値であって、遊技球を発射し始めてから始動入賞が発生する平均時間よりも若干長い時間に対応した値となっている。つまり遊技者が遊技球を打ち続けている場合には、次の始動入賞が発生して音量調整案内表示が表示されないまま遊技を続けられる値となっている。尚、第2タイマ(t2またはt2’)にセットされる値は、前述の第1タイマ(t1)にセットされる値よりも大きな値となっており、表示結果演出(図30(B))の実行を開始したことを遊技者が充分に認識できる時間が確保できる値となっている。
図30(C)に示すように、音量調整案内表示とは、スティックコントローラ31Aの傾動操作を行うことで音量調整画面に移行することが可能な旨を遊技者に対して案内する表示である。尚、本実施の形態では、スティックコントローラ31Aの画像と「音量調整」の文字情報を表示することで、音量調整案内表示を構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スティックコントローラ31Aの画像のみで音量調整案内表示を構成しても良いし、文字情報のみで音量調整案内表示を構成しても良い。
尚、本実施の形態では、第2タイマにセットされる第1待ち期間(t2)の値(時間)として15秒に対応する値を開示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、通常変動の変動時間が12秒程度である場合は、これに対応して12秒よりも若干長い時間に対応した値でも良い。また、一番長い変動時間よりも長い時間に対応した値でも良い。また、上限数まで保留記憶数がある場合に、これら全ての保留記憶が消化されるまでの合計の変動時間に対応した値でも良い。
尚、第2タイマにセットされる第2待ち期間(t2’)の値(時間)として7秒に対応する値を開示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第2待ち期間(t2’)の時間は、第1待ち期間(t2)の時間よりも短い時間であればどのような値であっても良く、例えば、第1待ち期間(t2)に30秒に対応する値がセットされた場合には、第2待ち期間(t2’)に10秒や15秒などに対応する値がセットされても良い。
S426において演出制御用CPU120は、第3タイマ(t3)がカウント中であるか否か、つまり表示結果演出の表示に加えて音量調整案内表示(図30(C))が表示中であるか否かを判定する。ここで、第3タイマ(t3)がカウント中である場合は、後述するS438に進む。一方、第3タイマ(t3)がカウント中でない場合は、S427に進む。
尚、第3タイマ(t3)とは、音量調整案内表示(図30(C))の表示を開始してからカウントが開始されるタイマであって、デモ画面(図30(D))の表示を開始するまでの所定時間(t3)をカウントするタイマである。本実施の形態では、第3タイマ(t3)に20秒に対応する値がセットされる。
尚、第3タイマ(t3)にセットされる値は、前述した第2タイマ(t2またはt2’)にセットされる値よりも大きな値となっており、表示結果演出のみの画面(図30(B))よりも、音量調整案内表示(図30(C))を含めた画面の方がよりも長い時間表示され、遊技者が音量調整画面に移行する操作が可能であることを認識するための時間を確保している。
S427において演出制御用CPU120は、第4タイマ(t4)がカウント中であるか否か、つまりデモ画面(図30(D))が表示中であるか否かを判定する。ここで、第4タイマ(t4)がカウント中である場合は、後述するS449に進む。一方、第4タイマ(t4)がカウント中でない場合は、S428に進む。
尚、第4タイマ(t4)とは、デモ画面(図30(D))の表示を開始してからカウントが開始されるタイマであって、デモ画面から社名画面(図30(E))に移行するまでの所定時間(t4)をカウントするタイマである。本実施の形態では、第4タイマ(t4)に30秒に対応する値がセットされる。この第4タイマ(t4)にセットされる値は、デモ画面における演出時間(ムービーの再生時間)に対応している。
また、デモ画面における演出時間は、30秒よりも長い時間であっても良い。複数種類のデモ画面があり、それぞれのデモ画面の演出時間が異なる場合には、これら各演出時間に対応する値を第4タイマ(t4)に適宜セットするようにしても良い。
S428において演出制御用CPU120は、第5タイマ(t5)がカウント中であるか否か、つまり音量調整画面(図30(F))が表示中であるか否かを判定する。ここで、第5タイマ(t5)がカウント中である場合は、後述するS461に進む。一方、第5タイマ(t5)がカウント中でない場合は、S429に進む。
尚、第5タイマ(t5)とは、音量調整画面(図30(F))の表示を開始してからカウントが開始されるタイマであって、音量調整画面から表示結果演出の実行が開始される画面(図30(B))に戻るまでの所定時間(t5)をカウントするタイマである。本実施の形態では、第5タイマ(t5)に30秒に対応する値がセットされる。
S429において演出制御用CPU120は、第6タイマ(t6)がカウント中であるか否か、つまり社名画面(図30(E))が表示中であるか否かを判定する。ここで、第6タイマ(t6)がカウント中である場合は、後述するS481に進む。一方、第6タイマ(t6)がカウント中でない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。
尚、第6タイマ(t6)とは、社名画面(図30(E))の表示を開始してからカウントが開始されるタイマであって、デモ画面(図30(D))に戻るまでの所定時間(t6)をカウントするタイマである。尚、後述するように、社名画面(図30(E))の表示中に音量調整操作がある場合には音量調整画面(図30(F))に移行するまでの所定時間(t6)をカウントするタイマとなる。本実施の形態では、第6タイマ(t6)に5秒に対応する値がセットされる。
尚、第5タイマ(t5)にセットされる値は、遊技者が操作を行っていないことが明確な時間に対応した値となっている。本実施の形態では、第5タイマ(t5)に30秒に対応する値がセットされているが、これは、30秒程度の所定時間操作が行われていないときには、遊技者が他の行動、例えば、カードユニット(図示略)を操作しているか、遊技者が既に席を離れ状態であるなどの状態が想定できるため設けられた時間である。また、遊技者が操作の仕方が分からなくなっている場合、例えば、ボタンの位置が分からないなどの場合も有り得るため、30秒以上の長い時間を想定すると、遊技者が音量調整画面(図30(F))の表示を煩わしく思う可能性もあるため、本実施の形態では、30秒に対応する値がセットされる。
尚、第1〜第6タイマの各タイマにセットされる値は、本実施の形態に例示した値に限らず、その他の値であっても良い。また、第1〜第6タイマの各タイマにセットされる値は、固定された値でなくても良く、制御状態や演出などに応じて適宜変更される値であっても良い。
図22に示すように、第1タイマ(t1)がカウント中である場合に進むS430において、演出制御用CPU120は、第1タイマ(t1)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第1タイマ(t1)がタイムアップしていない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、第1タイマ(t1)がタイムアップした場合は、第2タイマに第1待ち期間(t2)に対応したカウンタ値をセットし(S431)、当該第2タイマ(t2)のカウントを開始し(S432)、表示結果演出(図30(B))の表示を開始し(S433)、当該非変動中画面表示処理を終了する。尚、後述するように、第2タイマに第2待ち期間(t2’)に対応したカウンタ値をセットされる場合もある(S431+)。
図30(B)に示すように、本実施の形態における表示結果演出では、演出図柄の変動表示が停止した状態から、各演出図柄が揺れ動く演出が行われる。尚、本実施の形態では、演出図柄の変動表示が停止した直後に、いきなり音量調整案内表示(図30(C))を行わずに、表示結果演出のみを第1待ち期間(t2)に亘って実行するようになっている。例えば、いきなり音量調整案内表示を行うと、変動表示が終了したことをあからさまに表現することとなり、遊技者が不愉快になってしまう虞がある。そのため、いきなり音量調整案内表示を行わずに、第1待ち期間(t2)に亘って表示結果演出のみを実行することで、変動表示の余韻を表現しつつ、音量調整案内表示を違和感なく行うことを可能にしたものである。
図23に示すように、第2タイマ(t2またはt2’)がカウント中である場合に進むS434において、演出制御用CPU120は、第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップしていない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップした場合は、第3タイマに(t3)に対応したカウンタ値をセットし(S435)、当該第3タイマ(t3)のカウントを開始し(S436)、表示結果演出に加えて音量調整案内表示(図30(C))の表示を開始し(S437)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
図30(C)に示すように、本実施の形態における音量調整案内表示では、表示画面の右下に、プッシュボタン31Bの画像とともに、音量調整画面に移行することが可能な旨の表示がなされる。
図24に示すように、第3タイマ(t3)がカウント中である場合に進むS438において、演出制御用CPU120は、音量調整操作(スティックコントローラ31Aの傾動操作)があるか否かを判定する。ここで、音量調整操作がある場合は、S444に進む。一方、音量調整操作がない場合は、S439に進む。
S439において演出制御用CPU120は、第3タイマ(t3)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第3タイマ(t3)がタイムアップしていない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、第3タイマ(t3)がタイムアップした場合は、表示結果演出表示を終了し(S440)、S441に進む。尚、本実施の形態では、表示結果演出表示が終了しても画面に表示中の音量調整案内表示は終了せずに、後述のデモ画面(図30(D))においても、引き続き音量調整案内表示が表示される。
S441において演出制御用CPU120は、第4タイマに(t4)に対応したカウンタ値をセットし、当該第4タイマ(t4)のカウントを開始し(S442)、遊技状態指定コマンドで示される遊技状態に応じたデモ画面(図30(D),図31)の表示を開始し(S443)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
また、音量調整操作がある場合に進むS444において、演出制御用CPU120は、第3タイマ(t3)のカウントを終了し、表示結果演出表示を終了し(S445)、S446に進む。尚、本実施の形態では、表示結果演出表示が終了しても画面に表示中の音量調整案内表示は終了せずに、後述の音量調整画面(図30(F))においても、引き続き音量調整案内表示が表示される。更に、音量調整画面では、音量調整案内表示とともに、表示結果演出(図30(B))の画面に復帰するための「戻る」の操作案内表示がなされる。
S446において演出制御用CPU120は、第5タイマに(t5)に対応したカウンタ値をセットし、当該第5タイマ(t5)のカウントを開始し(S447)、音量調整画面(図30(F))の表示を開始し(S448)、音量を確認するための確認音の出力等を行う後述する第1音量調整処理を実行し(S448+)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
図30(F)に示すように、本実施の形態における音量調整画面の表示中は、遊技者がスティックコントローラ31Aを傾動する音量調整操作を行うことで、スピーカ8L,8Rから出力される音量を遊技者が希望する音量に変更することができる。
図25に示すように、第4タイマ(t4)がカウント中である場合に進むS449において、演出制御用CPU120は、音量調整操作(スティックコントローラ31Aの傾動操作)があるか否かを判定する。ここで、音量調整操作がある場合は、S456に進む。一方、音量調整操作がない場合は、S450に進む。
S450において演出制御用CPU120は、第4タイマ(t4)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第4タイマ(t4)がタイムアップしていない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、第4タイマ(t4)がタイムアップした場合は、デモ画面表示を終了し(S451)、S452に進む。
S452において演出制御用CPU120は、音量調整案内表示を終了し、第6タイマに(t6)に対応したカウンタ値をセットし(S453)、当該第6タイマ(t6)のカウントを開始し(S454)、社名画面(図30(E))の表示を開始し(S455)、当該非変動中画面表示処理を終了する。尚、本実施の形態における社名画面は、白地の背景画面に、当該パチンコ遊技機1を製造したメーカー名およびロゴマークなどの表示がなされる画面であって、メーカーが遊技者に対して優先的に見せたい画面となっている。
また、音量調整操作がある場合に進むS456において、演出制御用CPU120は、第4タイマ(t4)のカウントを終了し、デモ画面表示を終了し(S457)、第5タイマに(t5)に対応したカウンタ値をセットし(S458)、当該第5タイマ(t5)のカウントを開始し(S459)、音量調整画面(図30(F))の表示を開始し(S460)、音量を確認するための確認音の出力等を行う後述する第1音量調整処理を実行し(S460+)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
図26に示すように、第5タイマ(t5)がカウント中である場合に進むS461において、演出制御用CPU120は、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する。ここで、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S465に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマを1減算し(S462)、S463に進む。
S463において演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマがタイムアップしたか否かを判定する。ここで、確認音出力中タイマがタイムアップしていない場合は、S465に進む。一方、確認音出力中タイマがタイムアップした場合は、確認音の出力を終了し(S464)、S465に進む。
S465において演出制御用CPU120は、「戻る」の操作(プッシュボタン31Bの押下)があるか否かを判定する。ここで、「戻る」の操作がある場合は、第5タイマ(t5)のカウントを終了し(S466)、S468に進む。一方、「戻る」の操作がない場合は、S467に進む。
S467において演出制御用CPU120は、第5タイマ(t5)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第5タイマ(t5)がタイムアップしていない場合は、S471に進む。一方、第5タイマ(t5)がタイムアップした場合は、S468に進む。
S468において演出制御用CPU120は、音量調整画面を終了する。そして、確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(S469)。ここで、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S431+に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、確認音の出力を終了し(S470)、S431+に進む。
図22に示すように、S431+において演出制御用CPU120は、第2タイマに第2待ち期間(t2’)に対応したカウンタ値をセットする。そして、当該第2タイマ(t2’)のカウントを開始し(S432)、表示結果演出(図30(B))の表示を開始し(S433)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
図30(B)に示すように、本実施の形態における表示結果演出では、音量調整画面表示(図30(F))が終了した後から、変動停止直後の状態の演出図柄が表示され、各演出図柄が揺れ動く演出が行われる。尚、本実施の形態では、音量調整画面表示が終了した後には、前述した第1待ち期間(t2)よりも短い第2待ち期間(t2’)が経過したときに、音量調整案内表示(図30(C))を表示するようになっている。
尚、例えば、変形例においては、S431+において第2待ち期間(t2’)に対応したカウンタ値がセットされた場合には、表示結果演出(図30(B))の表示を開始せずに、変動表示の停止画面(図30(A)参照)に戻って、当該非変動中画面表示処理を終了するようにしても良い。つまり変動表示の停止画面(図30(A)参照)から第2待ち期間(t2’)経過後に、音量調整案内表示(図30(C))を表示するようにしても良い。この場合にあっては、音量調整画面表示を終了した時点から停止画面(図30(A))を表示する期間(t1’)と第2待ち期間(t2’)との合計期間(t1’+t2’)を、第1タイマの期間(t1)と第1待ち期間(t2)との合計期間(t1+t2)よりも短い期間に設定して、音量調整案内表示(図30(C))を表示するようにすれば良い。
図26に示すように、S471において演出制御用CPU120は、音量調整操作(スティックコントローラ31Aの傾動操作)があるか否かを判定する。ここで、音量調整操作がない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、音量調整操作がある場合は、S472に進む。
S472において演出制御用CPU120は、カウント中の第5タイマ(t5)をリセットするとともに、再び第5タイマ(t5)のカウントを開始し(S472)、後述する第1音量調整処理を実行し(S473)、当該非変動中画面表示処理を終了する。尚、本実施の形態では、S472においてカウント中の第5タイマ(t5)をリセットするとともに、再び第5タイマ(t5)のカウントを開始することで、遊技者が意図しないで画面が切り替わってしまうことを防止できる。
図27に示すように、第6タイマ(t6)がカウント中である場合に進むS481において、演出制御用CPU120は、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する。ここで、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S485に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマを1減算し(S482)、S483に進む。
S483において演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマがタイムアップしたか否かを判定する。ここで、確認音出力中タイマがタイムアップしていない場合は、S485に進む。一方、確認音出力中タイマがタイムアップした場合は、確認音の出力を終了し(S484)、S485に進む。
S485において演出制御用CPU120は、第6タイマ(t6)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第6タイマ(t6)がタイムアップしていない場合は、S497に進む。一方、第6タイマ(t6)がタイムアップした場合は、S486に進む。
S486において演出制御用CPU120は、社名画面(図30(E))の表示を終了する。そして、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(S487)。ここで、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S489に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、確認音の出力を終了し(S488)、S489に進む。
S489において演出制御用CPU120は、音量調整操作があったこと、つまり社名画面(図30(E))の表示中に音量調整操作があったことを示す音量調整操作済フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、音量調整操作済フラグがセットされている場合は、S493に進む。一方、音量調整操作済フラグがセットされていない場合は、S490に進む。
S490において演出制御用CPU120は、第4タイマに(t4)に対応したカウンタ値をセットし、当該第4タイマ(t4)のカウントを開始し(S491)、図24のS443と同様、デモ画面(図30(D))の表示を開始し(S492)、当該デモ画面における音量調整案内表示の表示を開始し(S492+)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
尚、本実施の形態では、社名画面(図30(E))の表示が終了した後に、音量調整操作済フラグがセットされていない場合に、デモ画面(図30(D))の表示を開始するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果演出(図30(B))や音量調整案内表示(図30(C))の表示を開始するようにしても良い。
S493において演出制御用CPU120は、音量調整操作済フラグをクリアする。そして、第5タイマに(t5)に対応したカウンタ値をセットし(S494)、当該第5タイマ(t5)のカウントを開始し(S495)、音量調整画面(図30(F))の表示を開始し(S496)、当該非変動中画面表示処理を終了する。尚、音量調整画面(図30(F))は、当該表示が開始されたときに既に設定されている音量に対応した音量段階が強調表示された状態で表示される。つまり、音量調整画面が表示される直前に、遊技者による音量調整操作があった場合には、既に調整された音量に対応した音量段階が強調表示された状態で表示される。
また、第6タイマ(t6)がタイムアップしていない場合に進むS497において、演出制御用CPU120は、音量調整操作(スティックコントローラ31Aの傾動操作)があるか否かを判定する。ここで、音量調整操作がない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、音量調整操作がある場合は、当該音量調整操作があったことを示す音量調整操作済フラグをセットし(S498)、後述する第2音量調整処理を実行し(S499)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
次に、音量調整画面について詳述する。音量調整画面は、スピーカ8L,8Rから出力される音量の調整を行うための画面である。図30(F)に示すように、音量調整画面では、複数の音量段階(丸で囲まれた「2」〜「14」)が表示されている。各音量段階(「2」〜「14」)は、それぞれ、音量の設定に用いられる段階になっている。各音量段階のうち、強調表示されている音量段階(図30(F)では「10」)が、現在の音量段階になる。強調表示される音量段階は、スティックコントローラ31Aを傾動することによる音量調整操作によって変更される。音量段階が変更されると、変更後の段階と現在の音量段階に基づいて、音量が設定される。つまり、図30(F)の設定画面における強調表示された音量段階を操作によって変更することで音量が変更される。尚、演出時などの音量は、常に一定ではなく、設定される音量は、例えば、演出時などに出力されることが許容される最大の音量である。また、本実施の形態では、社名画面(図30(E))の表示中であっても、音量調整操作によって音量段階が変更される。
尚、本実施の形態では、遊技者が音量の設定を自由に行えるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技場の店員が、遊技者が行う音量の設定範囲を制限できるようにしても良い。例えば、店員のみがアクセスできるパチンコ遊技機1の背面などに、選択切替スイッチ等を設けるようにし、この選択切替スイッチ等により遊技者が設定可能な音量の範囲を規定するように適宜選択できるようにしても良い。
また、本実施の形態では、音量調整画面が表示中であるときに、音量の調整が行えるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、音量調整画面が表示中であること以外にも、変動表示が行われておらず、保留記憶数が0となっているか否かを条件に、音量の調整が行えるようにしても良いし、保留記憶数が0となってから所定期間が経過したことを条件に、音量の調整が行えるようにしても良い。また、変動表示中であるか、大当り中であるかにかかわらず、常に音量等の調整が行えるようにしても良い。
次に、前述した非変動中画面表示処理のS448+またはS460+において音量調整画面(図30(F))に移行する際、またはS473において音量調整画面の表示中に実行される第1音量調整処理について詳述する。
図28は、第1音量調整処理を示すフローチャートである。この第1音量調整処理において、まず、演出制御用CPU120は、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(S801)。ここで、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、当該第1音量調整処理を終了する。一方、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S802に進む。
S802において演出制御用CPU120は、遊技者が行った音量調整操作が最大音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最大音量への変更操作でない場合は、S805に進む。一方、最大音量への変更操作である場合は、S803に進む。
S803において演出制御用CPU120は、現在設定されている音量が今回以前の操作によって最大音量にされたものであって、既に最大音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最大音量に変更済みでない場合は、S809に進む。一方、既に最大音量に変更済みである場合は、現在設定されている最大音量の音量段階に対応した確認音の出力を開始し(S804)、S811に進む。
また、S805において演出制御用CPU120は、遊技者が行った音量調整操作が最小音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最小音量への変更操作でない場合は、S809に進む。一方、最小音量への変更操作である場合は、S806に進む。
S806において演出制御用CPU120は、現在設定されている音量が今回以前の操作によって最小音量にされたものであって、既に最小音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最小音量に変更済みでない場合は、S809に進む。一方、既に最小音量に変更済みである場合は、現在設定されている最小音量の音量段階に対応した確認音の出力を開始し(S807)、S811に進む。
S809において演出制御用CPU120は、遊技者による音量調整操作の内容に応じて音量を設定する制御を行う。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ31Aを左に傾倒操作する操作である場合、音量段階を一段階下げるように設定する制御を行う。尚、現在の設定が最低段階であれば、前述のS806からS807に進むことにより最低段階が維持されることとなる。当該遊技者の操作がスティックコントローラ31Aを右に傾倒操作する操作である場合、音量段階を一段階上げるように設定する制御を行う。尚、現在の設定が最高段階であれば、前述のS803からS804に進むことにより最高段階が維持されることとなる。尚、このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量で演出などが実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、設定された音量段階に対応した確認音の出力を開始し(S810)、S811に進む。
S811において演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマに(k1)に対応したカウンタ値をセットし、当該確認音出力中タイマ(k1)のカウントを開始し(S812)、S813に進む。
尚、確認音出力中タイマには、確認音の出力時間に対応する値(k1)がセットされる。本実施の形態では、確認音出力中タイマ(k1)に0.2秒に対応する値がセットされる。この確認音出力中タイマ(k1)にセットされる値は、遊技者が設定された音量を確認できる程度の出力時間となっている。また、この確認音出力中タイマのタイマ値は、確認音の出力時間と同一でなくても良く、確認音の出力時間よりも若干長い時間であっても良いし、若干短い時間であっても良い。更に、確認音の出力時間は、出力する音量に応じて異なる長さであっても良く、その場合には、各確認音の出力時間に応じた確認音出力中タイマのタイマ値が、タイマカウントの開始時にセットされる。
尚、S804,S807,S810における確認音の出力は、演出制御用CPU120が音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力を行うことによってスピーカ8L,8Rから出力される。また、この確認音は、遊技者が変更後の音量を確認できる程度の短い期間出力される効果音や音声ボイス等で構成されている。
そして、S813において演出制御用CPU120は、音量調整画面(図30(F))における各音量段階の強調表示を、設定された音量段階に対応する表示に変更し、当該第1音量調整処理を終了する。
次に、前述した非変動中画面表示処理のS499において社名画面(図30(E))の表示中に音量調整操作があったときに実行される第2音量調整処理について詳述する。尚、本実施の形態における第2音量調整処理では、前述の第1音量調整処理のS813の処理が無いこと以外は、第1音量調整処理と同様の処理を行うようになっている。
図29は、第2音量調整処理を示すフローチャートである。この第2音量調整処理において、まず、演出制御用CPU120は、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(S901)。ここで、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、当該第2音量調整処理を終了する。一方、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S902に進む。
S902において演出制御用CPU120は、遊技者が行った音量調整操作が最大音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最大音量への変更操作でない場合は、S905に進む。一方、最大音量への変更操作である場合は、S903に進む。
S903において演出制御用CPU120は、現在設定されている音量が今回以前の操作によって最大音量にされたものであって、既に最大音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最大音量に変更済みでない場合は、S909に進む。一方、既に最大音量に変更済みである場合は、現在設定されている最大音量の音量段階に対応した確認音の出力を開始し(S904)、S911に進む。
また、S905において演出制御用CPU120は、遊技者が行った音量調整操作が最小音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最小音量への変更操作でない場合は、S909に進む。一方、最小音量への変更操作である場合は、S906に進む。
S906において演出制御用CPU120は、現在設定されている音量が今回以前の操作によって最小音量にされたものであって、既に最小音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最小音量に変更済みでない場合は、S909に進む。一方、既に最小音量に変更済みである場合は、現在設定されている最小音量の音量段階に対応した確認音の出力を開始し(S907)、S911に進む。
S909において演出制御用CPU120は、遊技者による音量調整操作の内容に応じて音量を設定する制御を行う。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ31Aを左に傾倒操作する操作である場合、音量段階を一段階下げるように設定する制御を行う。尚、現在の設定が最低段階であれば、前述のS906からS907に進むことにより最低段階が維持されることとなる。当該遊技者の操作がスティックコントローラ31Aを右に傾倒操作する操作である場合、音量段階を一段階上げるように設定する制御を行う。尚、現在の設定が最高段階であれば、前述のS903からS904に進むことにより最高段階が維持されることとなる。尚、このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量で演出などが実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、設定された音量段階に対応した確認音の出力を開始し(S910)、S911に進む。
S911において演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマに(k1)に対応したカウンタ値をセットし、当該確認音出力中タイマ(k1)のカウントを開始し(S912)、当該第1音量調整処理を終了する。尚、確認音出力中タイマには、第1音量調整処理と同様に、確認音の出力時間に対応する値(k1)がセットされる。
尚、S904,S907,S910における確認音の出力は、演出制御用CPU120が音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力を行うことによってスピーカ8L,8Rから出力される。また、この確認音は、遊技者が変更後の音量を確認できる程度の短い期間出力される効果音や音声ボイス等で構成されている。
尚、第1及び第2音量調整処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することで、確認音が出力中に行われた音量変更のための操作を無効にするようになっており、遊技者が短期間に連続して操作を行ったときに、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止できる。また、現在が最低段階である音量を更に下げようとした場合には、最低段階である音量に応じた確認音を出力し、現在が最高段階である音量を更に上げようとした場合には、最高段階である音量に応じた確認音を出力するため、遊技者は、音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを把握できるようになっている。
尚、本実施の形態では、第1及び第2音量調整処理において、確認音出力中タイマがカウント中である場合に、音量調整の操作が無効になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確認音出力中タイマ以外でも、先の音量調整の操作があった時点から所定時間の経過をカウントするタイマを設けるようにし、当該タイマがカウント中には、後の音量調整の操作を無効にするようにしても良い。
このように、非変動中画面表示処理を実行することで、図30に示す流れで各画面が切り替わるようになっている。
図30(A)に示すように、演出図柄の変動表示が停止してから所定時間(t1)が経過すると、図30(B)に示すように、各演出図柄が揺れ動く表示結果演出が開始される。そして、第1待ち期間(t2)が経過すると、図30(C)に示すように、表示画面の右下に音量調整案内表示が表示される。尚、本実施の形態では、第1待ち期間(t2)が経過しても、各演出図柄が揺れ動く表示結果演出が継続されると同時に、音量調整案内表示が表示されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、音量調整案内表示が表示されると、表示結果演出の実行が終了しても良く、通常の演出図柄の停止状態と音量調整案内表示とを行うようにしても良い。
尚、演出図柄の変動表示が停止した状態(図30(A))から、いきなり音量調整案内表示(図30(C))を表示してしまうと、遊技者は、変動表示が継続しているものと誤認してしまう虞がある。例えば、「擬似連」などの変動表示演出が実行中に、仮停止に伴ってなんらかの操作を促す操作予告演出がある場合などに、音量調整案内表示(図30(C))の出現が操作予告演出であると誤認してしまう虞がある。そのため、本実施の形態では、演出図柄の変動表示が停止した状態(図30(A))から、第1待ち期間(t2)が経過するまで音量調整案内表示(図30(C))を行わないようにしている。
尚、表示結果演出(変動停止後に行う演出)は、演出図柄が揺れ動く態様でなくても良く、例えば、特定の背景画像などを表示するものでも良い。また、表示結果演出の画面の表示態様は、同一のものに限らず、その他の表示態様があっても良く、例えば、時短状態あるいは高ベース状態に対応する複数の表示結果演出の画面を設けるようにしても良い。図30(B)に示す表示結果演出の画面と図30(C)に示す音量調整案内表示の開始画面とが互いに異なる背景であっても良い。尚、図30(C)に示す音量調整案内表示の開始画面は、少なくとも音量調整案内表示がなされている画面であればよい。
図30(C)に示すように、音量調整案内表示の表示中に、遊技者が音量調整操作を行うと、確認音が出力されるとともに音量調整画面に切り替わる(図30(F)参照)。また、音量調整案内表示の表示中に、音量調整操作がない状態で所定時間(t3)が経過すると、遊技状態指定コマンドで示される遊技状態に応じたデモ画面が開始される(図30(D)参照)。
図30(F)に示すように、音量調整画面の表示中に、遊技者が「戻る」の操作(ボタン操作)を行うと、表示結果演出のみの画面(図30(B))に切り替わる。また、音量調整画面の表示中に、操作がない状態で所定時間(t5)が経過することでも、表示結果演出のみの画面(図30(B))に切り替わる。そして、この表示結果演出のみの画面(図30(B))に切り替わってから第2待ち期間(t2’)が経過すると、図30(C)に示すように、表示画面の右下に音量調整案内表示が表示される。
このように、前述した第1待ち期間(t2)よりも短い時間である第2待ち期間(t2’)の経過後に、音量調整案内表示が表示されることで、遊技者が再び音量調整画面表示(図30(F))に戻りたい場合に、音量調整案内表示により音量調整操作が有効であることを遊技者に迅速に認識させることができる。また、音量調整画面(図30(F))の終了後は、既に変動表示が停止していることを遊技者が認識できていると想定されるので、第1待ち期間(t2)よりも短い時間である第2待ち期間(t2’)の経過後に、音量調整案内表示が表示されても、変動表示の停止直後であると誤認されることがなく、変動表示が終了したことをあからさまに表現することにならないので、遊技者が不愉快になってしまう虞がない。
尚、本実施の形態では、音量調整画面(図30(F))の表示中に、遊技者が「戻る」の操作(ボタン操作)を行ったとき、または、操作がない状態で所定時間(t5)が経過したときに、表示結果演出のみの画面(図30(B))に切り替わるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果演出のみの画面(図30(B))を経由せずに、音量調整画面(図30(F))の表示終了直後から、音量調整案内表示の画面(図30(C))に切り替わるようにしても良い。つまり本実施の形態における第2待ち期間(t2’)に対応する時間が0秒であっても良い。このようにすることで、音量調整画面の表示が終了するときも、音量調整案内表示が表示されるので、再度音量調整画面に移行できることを遊技者に把握させることができる。
また、音量調整画面(図30(F))の表示中に、遊技者が「戻る」の操作(ボタン操作)を行ったとき、または、操作がない状態で所定時間(t5)が経過したときに、変動表示の停止画面(図30(A)参照)に戻るようにしても良い。そして、第2待ち期間(t2’)経過後に、音量調整案内表示(図30(C))を表示するようにしても良い。
尚、音量調整画面(図30(F))の表示中に、遊技者がスティックコントローラ31Aを傾動する音量調整操作を行うことで、前述したように、音量調整を行うことができる。そして、この音量調整操作を行う度に、設定された音量段階が強調表示されるとともに、設定された音量で確認音が出力されるので、遊技者は強調表示と確認音とにより音量が適宜設定されたことを認識することができる。
図30(D)に示すように、デモ画面の表示中に、遊技者が音量調整操作を行うと、確認音が出力されるとともに音量調整画面に切り替わる(図30(F)参照)。また、デモ画面の表示中に、操作がない状態で所定時間(t4)が経過すると、デモ画面が終了するとともに当該デモ画面に表示中の音量調整案内表示も終了し、社名画面に切り替わる(図30(E)参照)。そして、社名画面の表示が開始されてから操作がない状態で所定時間(t6)が経過すると、再びデモ画面に切り替わるようになっており、社名画面とデモ画面とが交互に切り替わるようになっている。
尚、本実施の形態では、デモ画面の表示中には、音量調整案内表示がなされるが、社名画面の表示中には、音量調整案内表示が終了(消去)されるので、音量調整案内表示により社名画面の視認性が阻害されることがない。そのため、メーカーが遊技者に対して優先的に見せたい社名画面が音量調整案内表示により見え難くなってしまうことを防止できる。
尚、本実施の形態では、デモ画面(図30(D))の表示中に、操作がない状態で所定時間(t4)が経過すると、社名画面(図30(E))に切り替わるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、デモ画面(図30(D))の表示中に、操作がない状態で所定時間(t4)が経過すると、表示結果演出のみの画面(図30(B))や音量調整案内表示の画面(図30(C))などに切り替わるようにしても良い。また、デモ画面(図30(D))の表示中に、操作がない状態で所定時間(t4)が経過すると、パチンコ遊技機1の制御状態を、電力消費を抑えた節電モードに移行させ、当該節電モードであることを示す節電画面に切り替えるようにしても良い。
尚、デモ画面(図30(D))の表示中に、演出図柄の変動表示が開始させるときに、音量調整案内表示の画面(図30(C))が一瞬表示されてから、変動表示の画面に切り替えるようにしてもよい。また、表示結果演出の画面(図30(B))が一瞬表示されてから、変動表示の画面に切り替えるようにしてもよい。
尚、音量調整案内表示の画面(図30(C))の表示態様は、同一のものに限らず、その他の表示態様があっても良く、例えば、時短状態あるいは高ベース状態に対応する複数の音量調整案内表示の画面を設けるようにしても良い。
また、本実施の形態では、デモ画面(図30(D))から音量調整案内表示の画面(図30(C))に切り替わったときに、各演出図柄が揺れ動く表示結果演出と同時に、音量調整案内表示が表示されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、デモ画面(図30(D))から音量調整案内表示の画面(図30(C)に切り替わったときに、表示結果演出を実行せずに、通常の演出図柄の停止状態と音量調整案内表示とを行うようにしても良い。
図30(E)に示すように、社名画面の表示中に、遊技者が音量調整操作を行うと、確認音が出力される。そして、社名画面の表示中には、遊技者が音量調整操作を行っても、直ぐに音量調整画面(図30(F))に切り替わらずに、社名画面の表示が開始されてから所定時間(t6)が経過した後に、音量調整画面に切り替わる(図30(F)参照)。そのため、社名画面の表示が終了する前に遊技者が音量調整操作を行っても、音量調整画面に切り替わってしまって社名画面が途中で見えなくなることがなく、予め決められた所定時間(t6)に亘って表示が継続されるようになっている。
尚、本実施の形態では、社名画面の表示中に遊技者が音量調整操作を行っても直ぐに音量調整画面(図30(F))に切り替わらないので、予め決められた所定時間(t6)が経過する以前に終了すること、つまり音量調整画面により社名画面の視認性が阻害されることがない。そのため、メーカーが遊技者に対して優先的に見せたい社名画面が音量調整案内表示により見え難くなってしまうことを防止できる。また、社名画面の表示中に遊技者が音量調整操作を行っときには、音量調整画面に切り替わる前であっても確認音が出力されるので、遊技者は音量が調整されたことを認識することができる。
尚、本実施の形態では、社名画面の表示中に遊技者が音量調整操作を行った場合に確認音が出力されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確認音が出力される変わりに、遊技機に設けられた所定のLEDランプが点灯される態様などであっても良く、画面表示を変更せずに遊技者に操作を受け付けたことを報知する報知手段であれば、どのような態様であっても良い。
図31は、非変動中のデモ画面と役物との関係を示す説明図である。図15のS59で説明したように、遊技状態指定コマンドが受信されると、役物501が遊技状態に応じた待機位置に移動される。このため、図31(A)で示すように、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であれば、役物501の待機位置が第1位置とされる。また、図31(B)で示すように、遊技状態が通常状態以外(低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態)であれば、役物501の待機位置が第2位置とされる。
このため、デモ画面は、遊技状態に応じた役物501の待機位置に応じた態様とされる。具体的には、役物501が第1位置にあるときは、図31(A)で示すように、演出表示装置5において、役物501の雲の下にキャラクタが表示され、雲からキャラクタに下向きに光が射しているように表示される。役物501が第2位置にあるときは、図31(B)で示すように、演出表示装置5において、役物501の雲の上にキャラクタが表示され、雲からキャラクタに上向きに光が射しているように表示される。
このように、遊技中に遊技状態に応じた待機位置に役物501が移動されてから役物501による演出が実行されるパチンコ遊技機1において、非遊技中に役物501の待機位置に応じた態様の表示が行なわれる。このため、非遊技中の表示の態様について遊技状態に応じた役物501の位置との関係を適切にすることができる。
また、図31(A)および図31(B)で示すように、役物501は、待機位置において演出表示装置の表示を部分的に遮蔽するが、デモ表示は、遊技状態に応じて位置および内容が異ならせられる。デモ表示は、遊技状態に応じてデモ表示の主体(登場キャラクタ)が異なるなど全く異なるものであってもよい。
また、図31(A)および図31(B)で示すように、デモ表示と協調した役物501による演出が実行される。なお、図31(A)および図31(B)においては、役物501が待機位置で静止しているように示されているが、役物501がデモ表示と協調して動作するようにしてもよい。デモ表示と協調した役物による演出とは、デモ表示と役物による演出とが協調しているという印象を遊技者に与える演出であり、具体的には、デモ表示の主体(たとえば、表示されたキャラクタや物)に役物を近接させて動作させる演出であってもよいし、デモ表示の主体や背景が役物に関連しているような演出(たとえば、役物の色彩および模様などに合わせた背景をデモ表示として表示する演出、役物の形状に合わせた主体をデモ表示として表示する演出)であってもよいし、役物の動作に合わせてデモ表示の主体や背景が動く演出(たとえば、役物が飛行可能な物である場合、デモ表示の背景が役物の飛行に合わせて流れる背景)であってもよいし、役物への補助エフェクトとしてデモ表示を行なう演出(たとえば、役物が輝く物である場合に、輝きを表現するデモ表示を行なう演出)であってもよいし、役物とデモ表示の主体とが一体となる演出(たとえば、役物のロボットとデモ表示のロボットとが合体する演出)であってもよい。
図32は、変動中の画面と役物との関係を示す説明図である。図32(A)を参照して、非遊技中でないときにも、通常状態においては、役物501の待機位置は第1位置とされる。通常状態においては、普通可変入賞球装置6Bがほとんど開放されないため、遊技者は普通入賞球装置6Aの第1始動入賞口に遊技球を始動入賞させる必要があるので、始動入賞が発生し難い。このため、通常状態においては、遊技者は第1保留記憶表示エリア5D,第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示を確認しながら遊技を行なうため、保留記憶表示が重要な表示である。本実施の形態においては、通常状態において、このような演出表示装置5の下の方に表示されている重要な保留記憶表示が役物501によって遮蔽されないように、役物501の待機位置が演出表示装置5の上方の側の第1位置とされる。
一方、図32(B)を参照して、非遊技中でないときにも、通常状態以外においては、役物501の待機位置は第2位置とされる。通常状態以外においては(特に高ベース状態であれば)、普通可変入賞球装置6Bが開放され易くされるため、遊技者は普通入賞球装置6Aの第1始動入賞口だけでなく開放された普通可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口にも遊技球を始動入賞させることができるので、始動入賞が発生し易い。これにより、通常状態以外においては、遊技者は、始動入賞口への入賞に対する賞球も得るために、第1保留記憶表示エリア5D,第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示を特に確認せずに遊技を行なうため、保留記憶表示は特に重要な表示でない。このため、本実施の形態においては、通常状態以外の遊技状態において、演出表示装置5の下の方に表示されている保留記憶表示が第2位置の役物501によって遮蔽されても構わない。この場合であっても、遊技者は役物501の斜め上から保留記憶表示を視認することができるので、保留記憶表示が遮蔽されていることは特に問題とならない。
なお、高確低ベース状態などの低ベース状態であれば普通可変入賞球装置6Bが開放され易くされないので、保留記憶表示を視認し易い位置に役物501を移動させるようにしてもよい。また、高ベース状態においても、保留記憶表示を視認し易い位置に役物501を移動させるようにしてもよい。
次に、変形例における非変動中画面表示処理の一例を図33及び図34を参照して説明する。尚、図33及び図34は、前述した図22及び図23に対応した変形例となっている。
図33に示すように、変形例では、S431+において演出制御用CPU120が第2タイマに第2待ち期間(t2’)に対応したカウンタ値をセットした後に、音量調整画面表示(図30(F))が既に表示された後であることを示す調整画面既表示フラグをセットする(S431a)。そして、当該第2タイマ(t2’)のカウントを開始し(S432)、表示結果演出(図30(B))の表示を開始し(S433)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
図34に示すように、S434において演出制御用CPU120は、第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップしたか否かを判定する。ここで、第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップした場合は、S434aに進む。一方、第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップしていない場合は、S434cに進む。
S434aにおいて演出制御用CPU120は、調整画面既表示フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、調整画面既表示フラグがセットされていない場合は、S435に進む。一方、調整画面既表示フラグがセットされている場合は、当該調整画面既表示フラグをクリアしてから(S434b)、S435に進む。
S435において演出制御用CPU120は、第3タイマに(t3)に対応したカウンタ値をセットする。そして、当該第3タイマ(t3)のカウントを開始し(S436)、表示結果演出に加えて音量調整案内表示(図30(C))の表示を開始し(S437)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
S434cにおいて演出制御用CPU120は、調整画面既表示フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、調整画面既表示フラグがセットされていない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、調整画面既表示フラグがセットされている場合は、S434dに進む。
S434dにおいて演出制御用CPU120は、音量調整操作(スティックコントローラ31Aの傾動操作)があるか否かを判定する。ここで、音量調整操作がない場合は、該非変動中画面表示処理を終了する。一方、音量調整操作がある場合は、調整画面既表示フラグをクリアし(S434e)、第2タイマ(t2またはt2’)のカウントを終了し(S434f)、表示結果演出表示を終了し(S434g)、第5タイマに(t5)に対応したカウンタ値をセットし(S434h)、当該第5タイマ(t5)のカウントを開始し(S434i)、音量調整画面(図30(F))の表示を開始し(S434j)、音量を確認するための確認音の出力等を行う後述する第1音量調整処理を実行し(S434k)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
変形例では、演出図柄の変動表示が停止(図30(A))してから表示結果演出(図30(B))に移行した場合に第1待ち期間(t2)がセットされた第2タイマのカウント中には、音量調整操作を無効とし、音量調整画面(図30(F))から表示結果演出(図30(B))に移行した場合に第2待ち期間(t2’)がセットされた第2タイマのカウント中には、音量調整操作を有効とすることができる。そのため、音量調整画面(図30(F))の終了直後には、遊技者の操作により迅速に音量調整画面(図30(F))に復帰できる。
次に、さらに他の変形例における各画面の流れについて図35を参照して説明する。
図35(A)に示すように、演出図柄の変動表示が停止してから所定時間(t1)が経過すると、図35(B)に示すように、各演出図柄が揺れ動く表示結果演出が開始される。そして、第1待ち期間(t2)が経過すると、図35(C)に示すように、表示画面の右下にメニュー案内表示が表示される。
図35(C)に示すように、メニュー案内表示の表示中に、遊技者がボタン操作を行うと、メニュー画面に切り替わる(図35(D)参照)。また、メニュー案内表示の表示中に、操作がない状態で所定時間(t3)が経過すると、メニュー案内表示を終了するとともにデモ画面が開始される(図35(E)参照)。尚、前述した実施の形態では、デモ画面の表示中であっても音量調整案内表示が表示されるが、本変形例では、デモ画面の表示中には、メニュー案内表示が消去される点が異なっている。
図35(D)に示すように、メニュー画面の表示中に、遊技者がボタン操作を行うと、表示結果演出のみの画面(図35(B))に切り替わる。また、メニュー画面の表示中に、操作がない状態で所定時間(t5)が経過することでも、表示結果演出のみの画面(図35(B))に切り替わる。そして、この表示結果演出のみの画面(図35(B))に切り替わってから第2待ち期間(t2’)が経過すると、図35(C)に示すように、表示画面の右下にメニュー案内表示が表示される。
尚、メニュー画面(図35(D))の表示中に、「音量調整」、「遊技説明」、「ミニゲーム」の各選択項目のうち、いずれかの選択項目を遊技者がスティックコントローラ31Aおよびプッシュボタン31Bの操作により選択することで、選択項目に対応する画面(図30参照)に切り替わる。そして、選択項目に対応する画面の表示中に、操作がない状態で所定時間(t6)が経過すると、デモ画面が開始される(図35(E)参照)。尚、選択項目に対応する画面の表示中に、遊技者が操作を行っている場合は、デモ画面に移行しないようになっており、最後に操作があった時点から、操作がない状態で所定時間(t6)が経過すると、デモ画面が開始される(図35(E)参照)。また、選択項目に対応する画面(図30参照)において、「戻る」のボタン操作がある場合は、メニュー画面のトップページ(図35(D))に切り替わるようになっている。更に、本変形例では、各選択項目に対応する画面(図30)において、1の選択項目に対応する画面から他の選択項目に対応する画面に切り替えることはできず、一度メニュー画面のトップページ(図35(D))に戻ってから、他の選択項目に対応する画面に切り替えるようになっている。
尚、本変形例では、「音量調整」、「遊技説明」、「ミニゲーム」の各選択項目のうち、いずれかの選択項目に対応する処理が実行中であっても、所定時間(t6)が経過するとデモ画面が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「音量調整」、「遊技説明」、「ミニゲーム」の各選択項目にそれぞれ異なる所定時間(t6)をセットし、実行中の処理に応じてデモ画面が開始される時間が異なるようにしても良い。
尚、本変形例では、メニュー画面の表示中に、「音量調整」、「遊技説明」、「ミニゲーム」の各選択項目が表示されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、メニュー画面の表示中に表示される選択項目として、その他の選択項目が設けられても良く、例えば、遊技者の遊技履歴を2次元バーコード等にして出力する「遊技履歴出力」などの選択項目が設けられても良い。
図35(E)に示すように、デモ画面の表示中に、遊技者がボタン操作を行うと、メニュー画面に切り替わる(図35(D)参照)。つまりデモ画面の表示中であっても遊技者の操作が受け付けられる。また、デモ画面の表示中に、操作がない状態で所定時間(t4)が経過すると、メニュー案内表示の画面に切り替わる(図35(C)参照)。そして、メニュー案内表示の画面において操作がない状態で所定時間(t3)が経過すると、再びデモ画面に切り替わるようになっており、メニュー案内表示の画面とデモ画面とが交互に切り替わるようになっている。
図36は、変形例におけるメニュー案内表示と役物との関係を示す説明図である。図35(C)で示したメニュー案内表示5Bは、演出表示装置5の下の方に表示されていることが示されているが、役物501の待機位置が演出表示装置5の下の方の第2位置の場合、メニュー案内表示5Bが役物501に遮蔽されてしまう。図30(C)で示した音量調整案内表示、ならびに、図30および図35の他の表示についても、同様のことが言える。
本変形例においては、図36(A)で示されるように、役物501の待機位置が演出表示装置5の上の方の第1位置である場合は、役物501に遮蔽されることが望ましくない表示(ここでは、メニュー案内表示5B)を、演出表示装置5の下の方に表示させる。図36(B)で示されるように、役物501の待機位置が演出表示装置5の下の方の第2位置である場合は、役物501に遮蔽されることが望ましくない表示を、演出表示装置5の上の方に表示させる。
また、役物501に遮蔽されることがさらに望ましくない重要度の比較的高い表示(ここでは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける演出図柄、第4図柄5A)は、役物501が遊技状態に応じたいずれの待機位置であっても遮蔽されない位置(ここでは演出表示装置5の上下の中程)に表示させる。これにより、いずれの遊技状態であっても役物501によって重要度の比較的高い表示を視認し難くしてしまうことを防止できる。なお、役物501が動くときは重要度の比較的高い表示であっても一瞬、遮蔽されることがあるが、一瞬であり、かつ、役物501の斜め上下方向からは視認できるため、遮蔽不能となることはない。
図37は、変形例における初期化処理の第1の一例を示すフローチャートである。図37を参照して、この変形例における初期化処理は、前述した図16の初期化処理のステップS405およびステップS406を入替えて、それぞれ、ステップS405AおよびステップS406Aとしたものである。
このように、遊技状態指定コマンドで示される遊技状態によって処理の内容が異ならない処理(ここでは、ステップS405Aの役物の初期動作試験を実行する処理)については、図37で示すように、遊技状態指定コマンドを受信する前に実行するようにしてもよいし、図16で示したように、遊技状態指定コマンドを受信した後に実行するようにしてもよい。いずれにしても、パチンコ遊技機1が起動されたときに遊技状態に応じた位置に役物501が移動させられる。
図38は、変形例における初期化処理の第2の一例を示すフローチャートである。図38を参照して、この変形例における初期化処理は、前述した図16の初期化処理と異なり、遊技状態に応じた待機位置への役物501の移動は行なわない。初期化処理においては、役物501について、図16のステップS406と同様の初期動作試験を実行し(S405B)、遊技状態に関わらず所定の待機位置(たとえば第1位置)に役物を移動させる(S407B)。そして、図15のステップS58でパチンコ遊技機1の起動後に最初に(たとえば、起動後の最初の変動開始時に)遊技状態指定コマンドが受信されたと判断されたときに、遊技状態指定コマンドで示される遊技状態に応じた待機位置に役物501が移動される(S59)。たとえば、遊技状態に応じた待機位置が第1位置であれば初期化処理時の所定の待機位置である第1位置のままの位置を維持し、遊技状態に応じた待機位置が第2位置であれば初期化処理時の所定の待機位置である第1位置から第2位置に移動させる。このようにしても、パチンコ遊技機1が起動されたときに遊技状態に応じた位置に役物501が移動させられる。
なお、変動パターン指定コマンドや背景コマンドなど他のコマンドで遊技状態が特定可能な場合は、パチンコ遊技機1の起動後に最初に当該コマンドが受信されたときに、当該コマンドで示される遊技状態に応じた待機位置に役物501が移動されるようにしてもよい。
また、図38の初期化処理においては役物を所定位置には移動させずに、パチンコ遊技機1の起動後の所定の遊技状態を特定可能なコマンドを受信したときに、初めて、役物を遊技状態に応じた待機位置に移動させるようにしてもよい。
次に、以上で説明した実施の形態によって得られる効果を説明する。
(1−1) 遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
第1位置および第2位置に移動可能な演出用の可動物(たとえば、役物501)と、
遊技状態(たとえば、通常状態、確変状態、時短状態。回数付時短の前半,後半の状態であってもよい。)を特定可能な制御情報(たとえば、図3(A)の遊技状態指定コマンド)を送信可能な遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1位置および前記第2位置のうち前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させてから、前記可動物による演出を実行する演出制御手段(たとえば、演出制御用CPU120、図15のステップS59,図20のステップS305)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記遊技機が起動されたときに、前記制御情報を受信したことに基づいて、前記第1位置および前記第2位置のうち受信した前記制御情報が示す前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させることを含む初期処理を実行する初期処理制御手段(たとえば、図16のステップS405,ステップS407)を含む。
このような構成によれば、演出制御手段によって遊技状態に応じた位置に可動物を移動させてから可動物による演出が実行される遊技機において、遊技機が起動されたときに遊技制御手段が把握している遊技状態に応じた位置に可動物が移動させられる。その結果、遊技状態に応じた可動物の初期処理を演出制御手段に実行させることが可能な遊技機を提供することができる。
(1−2) 遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
第1位置および第2位置に移動可能な演出用の可動物(たとえば、役物501)と、
遊技状態(たとえば、通常状態、確変状態、時短状態。回数付時短の前半,後半の状態であってもよい。)を特定可能な制御情報(たとえば、図3(A)の遊技状態指定コマンド)を送信可能な遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1位置および前記第2位置のうち前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させてから、前記可動物による演出を実行する演出制御手段(たとえば、演出制御用CPU120、図15のステップS59,図20のステップS305)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記遊技機が起動されたときに、前記遊技状態に依らない所定の初期処理を前記制御情報の受信前に実行した後、前記制御情報を受信したことに基づいて、前記第1位置および前記第2位置のうち受信した前記制御情報が示す前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させる初期処理を実行する初期処理制御手段(たとえば、図37のステップS405A,ステップS406A,ステップS407)を含む。
このような構成によれば、演出制御手段によって遊技状態に応じた位置に可動物を移動させてから可動物による演出が実行される遊技機において、遊技機が起動されたときに遊技制御手段が把握している遊技状態に応じた位置に可動物が移動させられる。その結果、遊技状態に応じた可動物の初期処理を演出制御手段に実行させることが可能な遊技機を提供することができる。
(1−3) 可変表示を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
第1位置および第2位置に移動可能な演出用の可動物(たとえば、役物501)と、
遊技状態(たとえば、通常状態、確変状態、時短状態。回数付時短の前半,後半の状態であってもよい。)を特定可能な制御情報(たとえば、図3(A)の遊技状態指定コマンド)を送信可能な遊技制御手段と、
前記第1位置および前記第2位置のうち前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させてから、前記可動物による演出を実行する演出制御手段(たとえば、演出制御用CPU120、図15のステップS59,図20のステップS305)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記遊技機が起動されたときに前記遊技状態に依らない所定の初期処理を実行した後、前記可変表示の開始時に前記制御情報を受信したことに基づいて、前記第1位置および前記第2位置のうち受信した前記制御情報が示す前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させる初期処理制御手段(たとえば、図38のステップS405B,ステップS407B,図15のステップS59の起動後1回目の実行)を含む。
このような構成によれば、演出制御手段によって遊技状態に応じた位置に可動物を移動させてから可動物による演出が実行される遊技機において、遊技機が起動されたときに遊技制御手段が把握している遊技状態に応じた位置に可動物が移動させられる。その結果、遊技状態に応じた可動物の初期処理を演出制御手段に実行させることが可能な遊技機を提供することができる。
(1−4) 上記(1−1)から(1−3)のいずれかの遊技機において、
前記第1位置および前記第2位置に前記可動物があることをそれぞれ検出するセンサ(たとえば、第1待機位置役物センサ521、第2待機位置役物センサ522)をさらに備え、
前記初期処理制御手段は、前記遊技状態に応じた位置に設けられた前記センサによる前記可動物の検出に基づいて前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させる。
このような構成によれば、遊技状態に応じた可動物の初期処理をより確実に実行させることができる。
(1−5) 上記(1−1)から(1−4)のいずれかの遊技機において、
表示手段(たとえば、演出表示装置5)をさらに備え、
前記可動物は、前記第1位置および前記第2位置において前記表示手段の表示を部分的に遮蔽し(たとえば、図31,図32,図36参照)、
前記表示手段は、前記遊技状態に応じて表示の位置を異ならせる(たとえば、図31,図36参照)。
このような構成によれば、遊技状態に応じた可動物の位置に応じて適切な表示を行なうことができる。
(1−6) 上記(1−5)の遊技機において、
前記表示手段は、いずれの前記遊技状態であっても前記第1位置および前記第2位置の前記可動物によって遮蔽されない位置において、所定の表示(たとえば、エラー表示、第4図柄)を行なう(たとえば、図36参照)。
このような構成によれば、可動物による演出が実行される前には、遊技状態に応じた位置に可動物が移動されるが、遊技状態に応じた位置に可動物がある場合は所定の表示が可動物によって遮蔽されない。その結果、いずれの遊技状態であっても可動物によって所定の表示を視認し難くしてしまうことを防止できる。
(1−7) 上記(1−1)から(1−6)のいずれかの遊技機において、
表示手段(たとえば、演出表示装置5)をさらに備え、
前記表示手段は、非遊技期間に前記可動物が前記第1位置にあるか前記第2位置にあるかに応じた態様(たとえば、内容、表示位置)の表示(たとえば、デモ表示)を行なう(たとえば、図24のステップS443、図31,図36参照)。
このような構成によれば、遊技状態に応じた位置に可動物を移動させてから可動物による演出が実行される遊技機において、非遊技期間に可動物の位置に応じた態様の表示が行なわれる。その結果、非遊技期間の表示について遊技状態に応じた可動物の位置との関係を適切にすることができる。
(2−1) 遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
表示手段(たとえば、演出表示装置5)と、
第1位置および第2位置に移動可能な演出用の可動物(たとえば、501)と、
前記第1位置および前記第2位置のうち遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させてから、前記可動物による演出を実行する可動物制御手段(たとえば、演出制御用CPU120、図15のステップS59,図20のステップS305)とを備え、
前記表示手段は、非遊技期間に前記可動物が前記第1位置にあるか前記第2位置にあるかに応じた態様(たとえば、内容、表示位置)の表示(たとえば、デモ表示)を行なう(たとえば、図24のステップS443、図31,図36参照)。
このような構成によれば、遊技状態に応じた位置に可動物を移動させてから可動物による演出が実行される遊技機において、非遊技期間に可動物の位置に応じた態様の表示が行なわれる。その結果、非遊技期間の表示の態様について遊技状態に応じた可動物の位置との関係を適切にすることが可能な遊技機を提供することができる。
(2−2) 上記(2−1)の遊技機において、
前記可動物は、前記第1位置および前記第2位置において前記表示手段の表示を部分的に遮蔽し(たとえば、図31,図32,図36参照)、
前記表示手段は、前記遊技状態に応じて前記非遊技期間に行なう表示の位置を異ならせる(たとえば、図31,図36参照)。
このような構成によれば、可動物による演出が実行される前の遊技状態に応じた位置の可動物によって表示手段の表示が部分的に遮蔽される状況において、遊技状態に応じた位置に非遊技期間の表示が行なわれる。その結果、非遊技期間の表示の位置について遊技状態に応じた可動物の位置との関係を適切にすることができる。
(2−3) 上記(2−1)または(2−2)の遊技機において、
前記表示手段は、前記遊技状態に応じて前記非遊技期間に行なう表示の内容を異ならせる(たとえば、図31(A),図31(B)のそれぞれで異なるキャラクタにしてもよい。)。
このような構成によれば、遊技状態に応じた位置に可動物が移動される状況において、遊技状態に応じた内容で非遊技期間の表示が行なわれる。その結果、非遊技期間の表示の内容について遊技状態に応じた可動物の位置との関係を適切にすることができる。
(2−4) 上記(2−1)から(2−3)のいずれかの遊技機において、
前記可動物制御手段は、前記非遊技期間に行なう表示と協調した前記可動物による演出を実行する(たとえば、図31参照)。
このような構成によれば、非遊技期間において可動物による演出は表示と協調して実行される。その結果、非遊技期間の演出の興趣を向上させることができる。
(2−5) 上記(2−1)から(2−4)のいずれかの遊技機において、
前記可動物は、前記第1位置および前記第2位置において前記表示手段の表示を部分的に遮蔽し、
前記表示手段は、いずれの前記遊技状態であっても前記第1位置および前記第2位置の前記可動物によって遮蔽されない位置において、所定の表示(たとえば、エラー表示、第4図柄)を行なう(たとえば、図36参照)。
このような構成によれば、可動物による演出が実行される前には、遊技状態に応じた位置に可動物が移動されるが、遊技状態に応じた位置に可動物がある場合は所定の表示が可動物によって遮蔽されない。その結果、いずれの遊技状態であっても可動物によって所定の表示を視認し難くしてしまうことを防止できる。
(2−6) 上記(2−1)から(2−5)のいずれかの遊技機において、
前記遊技機が起動されたときに、前記制御情報を受信したことに基づいて、前記第1位置および前記第2位置のうち受信した前記遊技状態に応じた位置に前記可動物を移動させることを含む初期処理を実行する初期処理制御手段(たとえば、図16のステップS405,ステップS407、図37のステップS405A,ステップS406A,ステップS407、図38のステップS405B,ステップS407B,図15のステップS59の起動後1回目の実行)をさらに備える。
このような構成によれば、遊技状態に応じた位置に可動物を移動させてから可動物による演出が実行される遊技機において、遊技機が起動されたときに遊技状態に応じた位置に可動物が移動させられる。その結果、遊技状態に応じた可動物の初期処理を実行させることができる。
(2−7) 上記(2−1)から(2−6)のいずれかの遊技機において、
遊技者による操作を受け付け可能な操作手段(たとえば、図21〜図27に示す非変動中画面表示処理にて音量調整操作の有無の判定処理を行うことで音量調整操作を検出)と、
前記非遊技期間に前記操作手段にて受け付けた操作に対応する操作対応処理(たとえば、図30(F)の音量調整画面を表示、または、確認音の出力)を実行する操作対応処理手段(たとえば、図28及び図20に示す第1及び第2音量調整処理を実行)をさらに備え、
前記表示手段は、
前記操作手段にて操作の受け付けが可能であることを示す操作可能画像(たとえば、図30(C)及び図30(D)に示す音量調整案内表示)と、該操作可能画像とは異なる画像であって遊技機に関する特別画像(たとえば、図30(E)に示す社名画面)とを表示することが可能であり、
前記非遊技期間における通常期間(たとえば、図30(E)に示す社名画面が表示されていない期間)であるときには前記操作可能画像を前記表示手段に表示させ、前記通常期間と異なる特別期間(たとえば、図30(E)に示す社名画面が表示される期間)であるときには前記操作可能画像を表示せずに前記特別画像を表示する(たとえば、図25に示す非変動中画面表示処理のS450において第4タイマ(t4)がタイムアップしたときに進むS455において社名画面表示を開始させる)。
このような構成によれば、遊技機に関する特別画像が操作可能画像により見え難くなってしまうことを防止できる。
(3) また、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、図25に示す非変動中画面表示処理のS450において第4タイマ(t4)がタイムアップしたときに進むS455において社名画面表示を開始することで、パチンコ遊技機1に関する社名画面(図30(E))が音量調整案内表示(図30(C))により見え難くなってしまうことを防止できる。
(4) また、本実施の形態によれば、図27に示す非変動中画面表示処理のS497にて音量調整操作があった場合に図29に示す第2音量調整処理のS910にて確認音を出力することで、パチンコ遊技機1に関する社名画面(図30(E))が音量調整画面(図30(F))により見え難くなってしまうことを防止できる。
(5) また、本実施の形態によれば、図27に示す非変動中画面表示処理のS497にて音量調整操作があった場合にS498において音量調整操作済フラグをセットし、さらに第6タイマ(t6)がタイムアップしたときのS489において音量調整操作済フラグがセットされている場合に進むS496において音量調整画面表示を開始することで、パチンコ遊技機1に関する社名画面(図30(E))が音量調整画面(図30(F))により見え難くなってしまうことを防止できる。
(6) また、本実施の形態によれば、変動表示の表示結果が導出表示された後には、第1待ち期間(t2)が経過するまで音量調整案内表示(図30(C))が表示されないので、遊技興趣が低下せず、かつ音量調整画面(図30(F))の表示を終了した後には、第1期間よりも短い第2待ち期間(t2’)の経過で音量調整案内表示(図30(C))の表示が行われるので、遊技者が再び音量調整画面(図30(F))を表示させたい場合に、スティックコントローラ31Aを傾動する音量調整操作が可能であることを遊技者に迅速に認識させることができる。
(7) また、本実施の形態によれば、演出制御用CPU120が、図21に示す非変動中画面表示処理のS411において初期化完了フラグがセットされているときに進むS411+において表示結果演出に加えて音量調整案内表示(図30(C))を開始することで、電力供給が開始されたときは、変動表示の表示結果が導出表示された後に表示される表示結果演出のみの画面(図30(B))を省いて、迅速に音量調整画面に移行できることを遊技者に把握させることができる。
尚、本実施の形態では、主基板11から演出制御基板12に初期化指定コマンドが送信されることで、演出制御用CPU120が、電力供給が開始されたことを把握し、音量調整案内表示を開始するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、初期化指定コマンドを用いずに、主基板11において電源投入後に初期化処理を実行したときの遊技制御用タイマ割込処理において、デモ表示可能コマンドを演出制御基板12に送信するようにし、該デモ表示可能コマンドの受信に基づいて、演出制御用CPU120が、音量調整案内表示を開始するようにしても良い。
(8) また、本実施の形態によれば、演出制御用CPU120が図23に示す非変動中画面表示処理において第2タイマ(t2またはt2’)がタイムアップするまで、つまり第1待ち期間または第2待ち期間が経過するまで、音量調整操作があるか否かの判定を行わないことで、変動表示の表示結果が導出表示された直後などに、音量調整操作によって音量調整画面が表示されて遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
(9) また、本実施の形態によれば、図30(E)に示す社名画面の終了後の図30(D)に示すデモ画面において音量調整案内表示を表示することで、遊技者に優先的に見せたい社名画面(図30(E))が音量調整案内表示により見え難くなってしまうことを防止しつつ、遊技者に対して特別期間の開始前から終了後に亘って操作手段による操作が可能であることを遊技者に迅速に認識させることができる。
このように、本実施の形態では、表示結果演出のみの画面(図30(B))が表示中に、音量調整操作が無効になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、音量調整案内表示(図30(C))がなされる前であって、表示結果演出のみの画面(図30(B))が表示中であっても、音量調整操作を有効にして音量調整画面に移行するようにしても良い。また、音量調整案内表示(図30(C))が開始されてから、音量調整操作を有効にしても良い。少なくとも音量調整案内表示(図30(C))がなされているときは、音量調整操作が有効であることが望ましい。
(10) また、変形例によれば、演出制御用CPU120が、デモ画面の表示中には、メニュー案内表示が消去されることで、音量調整案内表示がデモ画面に表示されて冗長になることを防止できる。
(11) また、変形例によれば、図36(D)に示すメニュー画面における選択項目に対応する画面の表示中に、遊技者が操作を行っている場合は、デモ画面に移行しないようになっていることで、意図しないデモ画面の表示を防止できる。
(12) 尚、本実施の形態によれば、演出制御用CPU120が、図28及び図29に示す第1及び第2音量変更操作処理のS804及びS904において遊技者が操作可能な音量段階の範囲内の最大音量に対応した確認音を出力する部分、またはS807及びS907において遊技者が操作可能な音量段階の範囲内の最小音量に対応した確認音を出力することで、所定範囲を超えて音量の設定を行うために音量変更の操作が行われたときに、所定範囲を超過する直前の音量に応じた音量の確認音を出力するので、遊技者に所定範囲を超えて設定しようとしていることを認識させることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(1) 例えば、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
(2) また、本実施の形態では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(3) また、前記実施の形態では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
(4) その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(5) 前記実施の形態における技術思想は、遊技を行うための遊技機全般に適用できる。例えば、遊技媒体として遊技球を遊技領域に発射して所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となるパチンコ遊技機1に限定されず、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機に適用することもできる。より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされたスロットマシンにも適用できる。例えば、パチンコ遊技機1と同様に、音量調整や光量調整を行うことができるスロットマシンなどの遊技機にも適用できる。これら遊技機であっても、リプレイが成立してゲームが終了した場合には、自動でBETが行われるので、音量設定などを制限してもよい。音量の調整などは、ジョグダイヤルや処理の調整ボタン、スティックコントローラ、スロットマシンのレバーやストップボタンなどによって行えばよい。音量などを調整するときは、メニュー画面などから設定画面を表示して調整可能としてもよいし、調整ボタンなどの専用の操作部が操作されたことに応じて画面に前記段階表示を表示するようにしてもよい。
(6) また、前記変形例では、メニュー画面における各選択項目を選択するときに、遊技者がスティック操作およびボタン操作を行い、メニュー画面を終了するときに、遊技者がボタン操作を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、メニュー画面における各選択項目を選択するときに、画面への遊技者の接触(タッチ操作)を検知するセンサを設け、遊技者が選択項目へのタッチ操作を行い、メニュー画面を終了するときに、遊技者がボタン操作を行うようにしても良い。
(7) また、前記変形例では、メニュー画面において「音量調整」の選択項目をスティック操作およびボタン操作により選択しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、メニュー画面において「音量調整」の選択項目が表示中に、スティック操作(左右方向に操作)を行うことで、メニュー画面へ直接移行できるようにしても良い。また、メニュー画面を介することなしに、たとえば、メニュー画面に代えて、十字キーやスティック等の画像を表示して操作案内を行い、該操作案内に応じた操作があったことに応じて音量(輝度)調整画面、ミニゲーム画面、遊技説明画面などに移行するようにしても良い。つまり、本発明における「特定画像」とは、メニュー画面のトップページに限らず、上記の画面(音量調整、遊技説明、ミニゲームなどの画面)を含んでいる。
(8) また、前記実施の形態では、スティックコントローラ31Aが1つのみ搭載されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のプッシュボタンを設けるようにしても良く、例えば、1のボタンには音量調整画面に切り替える操作、他のボタンには音量を調整する操作などを割り当てるようにしても良い。
(9) 尚、各操作態様については、前記実施の形態に限らず、音量調整画面を表示するための操作(検知)がモーションセンサなどの検知であっても良いし、ボタンの操作であっても良い。
(10) また、前記実施の形態では、第2待ち期間(t2’)がセットされた第2タイマがタイムアップしたときに、第2タイマのカウントが終了し、第2待ち期間(t2’)がセットされた第2タイマのカウント中に、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値になったときに、第2タイマのカウントが終了し、前記変形例では、第2待ち期間(t2’)がセットされた第2タイマのカウント中に音量調整操作が有効となっており、該音量調整操作が行われることで、第2タイマのカウントが終了するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他のタイミングで第2タイマのカウントが終了しても良い。例えば、遊技球の発射を検出して第2タイマのカウントを終了しても良いし、音量調整操作以外の操作、例えば、ボタン操作がなされることで第2タイマのカウントを終了しても良い。
(11) 尚、特に図示はしないが、遊技場に設置されたパチンコ遊技機1と、インターネットに接続された管理サーバと、遊技者が携行する携帯端末(携帯電話機)と、から遊技システム構成し、パチンコ遊技機1と、管理サーバと、は2次元コード読み取り機能、パスワード音声の出力機能及び履歴記録音声の入力機能、並びにインターネットへの接続機能を備える携帯端末を介してデータのやり取りを行うことが可能とし、遊技者がパチンコ遊技機1にて遊技を行った際の遊技履歴データを携帯端末にて取得し、当該携帯端末を介して管理サーバに送信して管理できるようにしても良い。この場合に、リーチ変動パターンのリーチ前演出が実行される毎に、遊技履歴データにおけるレベルや経験値に所定値を付与するようにしても良い。そして、遊技者がリーチ前演出を短縮した場合には、遊技履歴データにおけるレベルや経験値に対する前記所定値の付与をしないよう構成しても良い。また、遊技者がリーチ前演出を短縮した場合であっても、遊技履歴データにおけるレベルや経験値に対する前記所定値の付与をするものであっても良い。更に、パチンコ遊技機1では、2次元コードやパスワード等のコード出力画面を表示可能としても良い。
(12) また、前記実施の形態では、本発明の特定画像として音量調整画面やメニュー画面を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定画像は遊技者の操作を受け付けて所定処理を行うための画面であればどのような画面であっても良い。例えば、音量調整画面の代わりに遊技機に設けられた演出用ランプの輝度を調整する光量調整画面を特定画像としても良いし、2次元コードやパスワード等のコード出力画面を特定画像としても良い。
(13) 更に、例えば、光量調整画面を特定画像とした場合に、遊技者が輝度を調整する光量調整操作を行ったときに、当該操作が受け付けられたことを示す確認音を出力するようにしても良い。つまり、本発明における操作対応処理とは、前記実施の形態のように音量調整画面の表示処理と音量調整操作時の確認音の出力処理のみならず、光量調整画面の表示処理と当該光量調整操作時の確認音の出力処理であっても良い。また、光量調整画面の表示処理と当該調整後の光量に対応する輝度でランプ等を光らせる確認点灯を行う処理とが本発明の操作対応処理であっても良い。このように本発明の操作対応処理は、音量調整に関する操作のみならず、光量調整に関する操作やその他の操作であっても良く、遊技者の操作に対応して実行される処理であれば操作対応処理に含まれる。特に、本発明の所定の報知を行う処理とは、確認音の出力のみならず、ランプの点灯であっても良いし、その他にも役物等の部材が動作して報知を行うものであっても良く、遊技者の操作に対応して報知を行うものであれば所定の報知を行う処理に含まれる。
(14) 尚、表示結果演出の画面やデモ画面の表示領域の一部に、設定された音量段階が強調表示されるインジケータ画像を表示し、表示結果演出の画面やデモ画面に加えて当該インジケータ画像が表示された画面を本発明の特定画像としても良い。
(15) また、前記実施の形態では、本発明の特別画像として社名画面を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別画像は優先的に見せたい画面であればその他の画面であっても良い。例えば、遊技機の演出において用いられている著作権を有するコンテンツを違法に使用する著作権侵害行為について注意喚起する画面を特別画像としても良いし、遊技機が設置される遊技店におけるハウスルール(遊技店内の規則)等について説明する画面を特別画像としても良いし、広告宣伝に用いる画面を特別画像としても良いし、パチンコ遊技機1の機種名を表示する画面を特別画像としても良いし、当該機種に関する各種情報を表示する画面を特別画像としても良い。
(16) また、デモ画面が表示される客待ち期間中において、ミニゲームを実行できるようにし、当該ミニゲームの表示画面を特別画像としても良く、デモ画面の表示中には、音量調整案内表示(操作可能画像)が表示され、ミニゲームの表示画面に切り替わると音量調整案内表示を消去するようにしても良い。
(17) また、演出表示装置(メイン液晶)の他に副演出表示装置(サブ液晶)を設けるようにし、メイン液晶において表示結果演出の画面やデモ画面の表示中には、音量調整案内表示もメイン液晶に表示するようにし、メイン液晶において社名画面(特別画像)の表示中には、音量調整案内表示(操作可能画像)をサブ液晶に表示するようにしても良い。
(18) また、前記実施の形態では、本発明の特別期間としてデモ画面等の表示が行われる非変動中において社名画面が表示される期間を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別期間は社名画面が表示される期間以外であっても良い。例えば、変動表示期間における大当り中のファンファーレ画像が表示される期間を特別期間としても良いし、リーチ演出中において確定画像を表示する期間を特別期間としても良い。つまりファンファーレ画像や確定画像を特別画像としても良い。
(19) また、前記実施の形態では、本発明の通常期間として演出制御用CPU120が変動パターンコマンド受信待ち処理を実行している非遊技期間において、社名画面が表示されていない期間、つまり非変動中画面表示処理にて第1〜5タイマがカウント中である期間を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常期間は、演出制御用CPU120が変動パターンコマンド受信待ち処理を実行している期間以外が含まれるようにしても良い。例えば、遊技者が遊技球を発射する操作をしていない場合には、変動中や大当り遊技中であっても、非遊技期間に含めるようにし、当該非遊技期間における社名画面が表示されていない期間を通常期間としても良い。
(20) また、前記実施の形態では、本発明の非遊技期間として演出制御用CPU120が変動パターンコマンド受信待ち処理を実行している期間であって、変動中や大当り遊技中でない非変動中の期間(非変動期間)を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、非遊技期間としては、少なくとも遊技者が遊技を行っていない期間であれば良い。例えば、遊技球の発射を検出する球発射検出センサにより検出された信号を演出制御基板12の側に入力するようにし、演出制御用CPU120が遊技球の発射操作を把握できるようにし、演出制御用CPU120が変動パターンコマンド受信待ち処理を実行している期間であっても、遊技者が遊技球を発射する操作をしている場合には、当該遊技球を発射する操作をしている期間を非遊技期間に含めないようにしても良い。
(21) また、前記実施の形態では、非変動中画面表示処理のS499において実行される第2音量調整処理(図29)を実行したときに、社名画面(特別画像)の視認性を妨げないように、社名画面の表示が終了するまで音量調整画面(特定画像)を表示しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、社名画面が表示中であっても、社名画面の視認性を妨げない態様であれば、音量調整画面を表示するようにしても良く、例えば、社名画面の片隅に音量調整画面を通常より小さく表示するようにしても良い。
(22) また、前記実施の形態では、変動停止後に通常期間としての表示結果演出の画面(図30(B))やデモ画面(図30(D))が表示される期間が経過した後に、特別期間として社名画面が表示される期間になる例を示している。つまり、前記実施の形態では、変動停止後に通常期間になり、当該通常期間が経過した後に、特別期間になる構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動停止後に特別期間になるようにし、当該特別期間が経過した後に、通常期間になる構成であっても良い。
(23) 上記実施の形態では、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する例を示した。しかし、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、例えば「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示又はスクロール表示することなども飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すことなども普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
(24) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成としたが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
また、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、本実施の形態はスロットマシンに適用することも可能である。この場合、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを採用してもよく、あるいは、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
(25) 前述した実施の形態においては、役物501を遊技状態に応じた待機位置に移動させるタイミングは、図16、図37および図38で示したように、予め初期化処理で定められたタイミングであることとした。しかし、これに限定されず、このタイミングを遊技店の店員が設定可能なように構成してもよい。たとえば、図16、図37および図38で示したいずれかのタイミングを設定可能なように構成してもよい。
(26) 前述した実施の形態においては、第1位置および第2位置にそれぞれ図2で示した第1待機位置役物センサ521および第2待機位置役物センサ522を備えるようにした。しかし、これに限定されず、役物が所定位置にあるか否かを検出可能なセンサを1つ設けて、役物の移動距離を検出可能なセンサをさらに設けて、所定位置からの移動距離によって役物の位置を特定可能なように構成してもよいし、役物のアクチュエータをステッピングモータとしてステッピングモータで移動位置を指定した位置決め制御をすることで役物の位置を特定可能なように構成してもよい。
(27) 前述した実施の形態においては、役物の待機位置を異ならせる遊技状態が、高ベース状態または低ベース状態、および、高確状態または低確状態の組合せであることとした。しかし、遊技状態に応じて役物の待機位置を異ならせるのであれば、これに限定されず、高ベース状態であるか低ベース状態であるかに応じて役物の待機位置を異ならせてもよいし、高確状態であるか低確状態であるかに応じて役物の待機位置を異ならせてもよいし、回数制限付きの時短状態または確変状態の所定回数より前の状態と後の状態とで役物の待機位置を異ならせてもよい。
(28) 前述した実施の形態においては、役物501が上下に移動可能であることとした。しかし、これに限定されず、役物は、左右に移動可能であってもよいし、予め定められた経路に沿って移動可能であってもよいし、上下左右斜め方向をランダムに移動可能であってもよい。いずれの場合であっても、遊技状態に応じた複数の待機位置を設けるようして、前述したように役物を制御するようにすればよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。