(第1の実施形態)
以下、図面を参照しつつ、遊技機の一実施形態を詳細に説明する。図1は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。それぞれの飾り図柄表示エリアにて可変表示される複数種類の飾り図柄には、例えば「1」〜「9」のいずれかといった、互いに異なる図柄番号が付されていればよい。このような飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5R、5Cにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄の可変表示が同期するとは、可変表示の開始と終了が同程度(同一または近似)のタイミングにて行われ、可変表示の期間が同程度(同一または近似)となることである。飾り図柄を示す演出画像は、識別情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定飾り図柄を示す演出画像が導出される。
例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような飾り図柄の表示状態は、飾り図柄の仮停止表示ともいい、飾り図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、飾り図柄の仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が未だ成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。このように、第1保留表示部5HRは、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。このように、第2保留表示部5HLは、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、「アクティブ表示」(「可変表示対応表示」、「消化時表示」あるいは「今回表示」などともいう)と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留記憶部5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。このように、アクティブ表示部AHAは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中または第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中に、その特図ゲームに対応する対応表示を実行可能に構成されている。
図1に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さい小図柄表示エリア5Vが設けられている。図1に示す画像表示装置5の画面上では、左上方部に小図柄表示エリア5Vが設けられている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア5Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア5Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部または全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、さらには普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置5の画面上または画面外に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色(例えば青色)で一定の時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。ただし、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識しやすい態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば図1に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の右側方といった、画像表示装置5の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置5における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示状態を確認しにくくなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識しやすい態様で表示することができる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、「普図ゲーム」(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、図2のゲートスイッチ21を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する普図保留表示器25Cが設けられている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などに対し点灯と消灯の制御を行い第1特図と第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20に対し点灯と消灯と発色の制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯する動作と消灯する動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯および消灯するための駆動電流などを供給するランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えば「センサ」と称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。また、演出制御コマンドには、異常の報知を指示する異常入賞報知コマンドも含まれる。異常報知コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して伝送されると、後述のように、演出制御基板12の制御の下でエラー報知処理(ステップS57)が実行される(図12参照)。
これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。こうして、演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御コマンドとして伝送された各種情報に基づいて、パチンコ遊技機1が備える演出用の電気部品としての演出装置を制御する。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御パターンに含まれる演出制御実行データにおいて、表示制御データは、例えば画像表示装置5の画面上における各種画像の表示態様を示している。より具体的に、表示制御データは、画像表示装置5の画面上に表示される各フレーム(フレーム周期で切替表示される単位となる画像)を構成する背景、飾り図柄や小図柄などの各種図柄、キャラクタ等を示す演出画像の種類、位置、サイズなどを指定するデータや、複数の演出画像を重畳して表示させる場合の表示順序(優先度)を指定するデータなどを含んでいればよい。演出画像の表示順序(優先度)を示すデータは、複数の演出画像のうち、いずれの演出画像を遊技者からみて前方側に配置するかを示すデータであればよい。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成された画像データメモリであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、「第1特定遊技状態」ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、「第2特定遊技状態」ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていてもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示などの所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出のさらなる一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、演出用模型(可動部材)の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型(可動部材)のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「保留表示変化」の先読み予告演出が実行される。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様とすることにより、表示色が特定色に変化する可能性が通常よりも高いことを報知(示唆)できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば予め用意されたキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。
保留表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像は、特定演出画像の一例である。なお、後述する促進表示画像Pなども特定演出画像の一例である。キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、複数回の可変表示にわたり継続して画像表示装置5の画面上に表示されてもよい。特定演出画像となるキャラクタを示す演出画像は、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の一部よりも遊技者からみて前方側の重複する位置に配置可能であればよい。この場合、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間において、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置では、特定演出画像となるキャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とする。
保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示部AHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおける表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出ともいう。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。
アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば特定演出画像となるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、この実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。このように、第1特図保留記憶部は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件は成立したが、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。このように、第2特図保留記憶部は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件は成立したが、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図5は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図8)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図5に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、図4に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図11(B1)や図11(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図11(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図11(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図5に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図7は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図7(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図7(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図3に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。確定特別図柄を停止表示させるときには、可変表示における表示結果が導出されることを特定可能な演出制御コマンドとして、図柄確定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。ステップS239の処理にて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、特図ゲームにおいて導出される特別図柄の表示結果が特定表示結果としての大当り図柄になるとともに、飾り図柄の可変表示において導出される表示結果が大当り組合せの確定飾り図柄になった後、パチンコ遊技機1における遊技状態が、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。このように、CPU103がステップS239の処理を実行することにより、遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを決定することができる。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図9に示すステップS262の処理では、例えば図11(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図11(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図11(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図11(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図11(A)に示す例では、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。一方、図11(B1)や図11(B2)に示す例では、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図11(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図11(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図11(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図11(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図10に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドは、単に変動開始コマンドともいう。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図12に示す演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行し(ステップS51)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS52)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS52;No)、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS52;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する(ステップS54)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS55)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS56)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
続いて、主基板11から演出制御コマンドに含まれる異常報知コマンドを受信した場合には、当該コマンドに応じて異常の発生を報知するエラー報知処理(ステップS57)が実行される。エラー報知処理では、例えば、演出制御用CPU120の制御の下で、異常の発生を報知するエラー画像を画像表示装置5に表示させたり、異常の発生を報知するための音声をスピーカ8L、8Rから出力させたりする。エラー報知処理の実行後はステップS52に戻る。
エラー画像は、図25(D1)に示すように、画像表示装置5の表示領域の全面に渡って表示されるもの(全画面表示)であってもよいし、図25(D2)に示すように、画像表示装置5の表示領域の一部に表示されるもの(部分表示)であってもよい。また、例えば、異常報知コマンドが異常入賞を示す場合であればエラー画像を全画面表示の態様にて表示し、異常報知コマンドが玉抜きエラー(下皿に貯留されている遊技球が規定量を超えた場合のエラー)を示す場合であれば部分表示の態様にて表示するといったように、エラーの種類(重大度)に応じてエラー画像の表示態様を変更させてもよい。
この実施の形態においては、エラー画像は、異常報知コマンドが示すエラーが解消されるまでは画像表示装置5から消去されない。したがって、可変表示結果の導出表示中(図25(D2)参照)もエラー画像は消去されず、また、後述する調整結果画像Rの表示よりもエラー画像の表示が優先されるようになっている。また、この実施の形態においては、後述のように演出効果としての音量が、遊技者の操作によって調整可能となっているが、エラー音については初期設定のままで調整不能となっている。これにより、なんらかのエラーが発生したにも関わらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったことを防止できる。
図13は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す演出制御プロセス処理では、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。保留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留表示データ記憶部の記憶データなどを用いて、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図14は、保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示とに対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。保留表示変化パターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出において変化させる保留表示の表示態様の指定を含む演出パターンである。変化演出タイミングパターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。
図15は、保留表示設定処理として、図13のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には(ステップS303;No)、保留表示変化演出を実行するか否かという保留表示変化演出の有無や、保留表示変化演出を実行する場合における演出種別を決定する(ステップS304)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、保留表示変化演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS304の処理では、保留表示変化演出を実行しない場合における「変化演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「変化演出あり(1)」または「変化演出あり(2)」の演出種別のいずれかに、決定される。
続いて、ステップS304の処理による決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS305)。このとき、決定結果が「変化演出あり(1)」または「変化演出(2)」であって「変化演出なし」ではない場合には(ステップS305;No)、表示変化の有無を決定する(ステップS307)。ステップS307の処理で決定される表示変化の有無は、保留表示変化演出の実行結果として保留表示の表示態様を変化させるか否かを示している。例えば、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化成功演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化することから、表示変化がある。これに対し、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化失敗演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化しないことから、表示変化がない。すなわち、ステップS307の処理で表示変化の有無を決定することにより、保留表示変化成功演出を実行するか保留表示変化失敗演出を実行するかが決定される。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される表示変化決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された表示変化決定テーブルを参照することなどにより、表示変化の有無を決定すればよい。ステップS307の処理では、「表示変化あり」または「表示変化なし」のいずれかに、決定される。
ステップS307の処理を実行した後には、決定結果が「表示変化なし」であるか否かを判定する(ステップS308)。このとき、決定結果が「表示変化あり」であって「表示変化なし」ではない場合には(ステップS308;No)、予め用意された複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS309)。ステップS308にて決定結果が「表示変化なし」と判定された場合や(ステップS308;Yes)、ステップS309の処理を実行した後には、予め用意された複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する(ステップS310)。そして、ステップS309の処理による保留表示変化パターンの決定結果や、ステップS310の処理による変化演出タイミングパターンの決定結果を特定可能に示すデータを、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS311)。ただし、ステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されたことにより、ステップS309の処理が実行されなかった場合には、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータは記憶されない。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS305にて「変化演出なし」と判定された場合(ステップS305;Yes)、あるいはステップS311の処理を実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS312)、保留表示設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。ステップS312の処理では、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。
図16は、保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示している。図15に示すステップS304の処理では、例えば図16(A)に示すような決定割合で、「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。図16(A)に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化演出の種別や決定割合が異なっている。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。保留番号が「1」である場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」のいずれかに決定し、「変化演出あり(2)」には決定しない。入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
保留表示変化演出の種別は、複数の保留表示変化演出パターンを保留表示の変化態様などに応じて分類したものであればよい。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(1)」の演出種別は、保留表示の表示色を変化可能とする一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化しない保留表示変化演出パターンが分類されている。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(2)」の演出種別は、保留表示の表示態様を「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化可能な保留表示変化演出パターンが分類されている。
図15に示すステップS307の処理では、例えば図16(B)に示すような決定割合で、表示変化の有無を決定する。図16(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、「表示変化あり」とする決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、必ず(100/100の決定割合で)表示変化を行う「表示変化あり」に決定される。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかである場合には、表示変化を行わない「表示変化なし」に決定される場合があり、この順に「表示変化なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出により保留表示の表示態様が変化したときには、変化しなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
なお、入賞時判定結果が「大当り」である場合に必ず「表示変化あり」に決定してしまうと、「表示変化なし」に対応して保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しなかった場合に、予告対象となる可変表示において「大当り」とならないことが確定し、遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、入賞時判定結果が「大当り」である場合にも、所定割合で「表示変化なし」に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、他の入賞時判定結果に比べて十分に低い割合で「表示変化なし」に決定されるように設定してもよい。
図17は、保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示している。図17(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1と、保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13とが、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1は、「変化演出あり(1)」の演出種別に分類され、保留表示の表示色を変化させる一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化させない。保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13は、「変化演出あり(2)」の演出種別に分類され、保留表示の表示態様を、「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化させることができる。このように、複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化演出を実行した後に表示される保留表示の表示態様などに応じて、複数の演出種別のいずれかに分類されるように設定されてもよい。
図17(B)に示すように、この実施の形態では、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7が、予め用意されている。各変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出の実行タイミングに対応する1または複数の保留番号(図17(B)にて「1」〜「3」で示す)、あるいはアクティブ表示変化演出の実行タイミングに対応するアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示中(図17(B)にて「A」で示す)を指定している。図14に示す保留表示データ記憶部では、保留番号に関連付けて変化演出タイミングパターンを示すデータが記憶される。この記憶データが示す変化演出タイミングパターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、保留表示変化演出の実行条件が成立する。可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データを消去するときに、この記憶データが示す変化演出タイミングパターンでアクティブ表示中が指定されていれば、アクティブ表示変化演出の実行条件が成立する。こうして保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行タイミングとなり、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行(開始)される。
このような保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとの組合せにより、保留表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させる保留表示変化演出と、アクティブ表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させるアクティブ表示変化演出とについて、それぞれの実行の有無と実行後における表示色(特定色)などを、始動入賞が発生したときに一括して決定することができる。すなわち、この実施の形態では、表示色変化演出について、実行の有無、実行タイミング、実行内容(変化後の表示色)などを、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したときに、一括して決定することができる。
図15に示すステップS309の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
図18は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図18(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図18(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図18(A)および図18(B)に示す決定例では、保留番号に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、保留番号が「3」または「4」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」または「2」である場合には、保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可となる。また、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、これらの保留表示変化パターンに決定不可となる。
図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP3−1は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示色(対応するアクティブ表示の表示色を含む)を青色、緑色、赤色の順に3段階で変化させる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留表示の表示色を3段階で変化させるためには、保留表示を開始した後に、少なくとも3回の可変表示が実行(開始)される必要がある。そこで、保留番号が「3」または「4」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」または「2」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に3段階で変化させることができる。保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3は、それぞれ保留表示の表示色を2段階で変化させる。そこで、保留番号が「2」〜「4」である場合には保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能とする一方、保留番号が「1」である場合にはこれらの保留表示変化パターンに決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に2段階で変化させることができる。
また、図18(A)および図18(B)に示す決定例では、入賞時判定結果が「大当り」であるか「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるかに応じて、保留表示変化パターンの決定割合が異なっている。例えば保留番号が「3」または「4」である場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1のいずれかに決定される。図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1はいずれも、保留表示の表示色が最終的に赤色となるように変化させる。このような設定により、保留表示の表示色が赤色に変化したときには、他の表示色に変化したときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図19は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図19(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図19(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図19(A)および図19(B)に示す決定例では、保留番号にかかわらず、所定割合で保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。
図16(A)に示すように、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、「変化演出あり(2)」の演出種別に決定不可となる。したがって、図15に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定する場合には、保留番号が「2」〜「4」のいずれかとなっている。図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP11〜保留表示変化パターンZHP13は、それぞれ通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる段階と、保留表示の表示色を、青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる段階とからなる2段階の変化を含んでいる。保留表示変化パターンZHP10は、保留表示の表示態様を、1段階で「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。したがって、保留番号が「2」〜「4」のいずれかであれば、保留表示の表示態様を確実に2段階で変化させることができる。
また、図19(A)および図19(B)に示す決定例では、入賞時判定結果にかかわらず、保留表示変化パターンZHP10の決定割合が、他の保留表示変化パターンの決定割合よりも十分に低くなるように設定されている。したがって、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化した後には、さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる。こうして、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆できる。
図15に示すステップS310の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出タイミングパターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出タイミングパターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定すればよい。
図20は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図15に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、図20に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図21は、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図15に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に、図21に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図20および図21に示す決定例では、図15に示すステップS309の処理により決定された保留表示変化パターンや、保留番号に応じて、決定可能な変化演出タイミングパターンや決定割合が異なっている。なお、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には、図15に示すステップS307の処理にて所定割合で「変化演出なし」に決定される。このときには、図15に示すステップS309の処理が実行されないことから、保留表示変化パターンが「なし」となる。
図20および図21に示す決定例において、ステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3のいずれかに決定された場合のうち、保留番号が「4」である場合には、所定割合で変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には、変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可となる。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は、保留番号が「3」のときに、保留表示変化タイミングとなる。保留表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留番号が「3」のときに保留表示変化演出を実行するためには、始動入賞が発生したときに保留番号「4」と関連付けて変化演出タイミングパターンが保留表示データ記憶部に記憶される必要がある。そこで、保留番号が「4」である場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可とすることで、保留番号が「3」のときに実行(開始)される可変表示に対応して保留表示変化演出を実行することができる。
図21に示す決定例において、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1は、1の保留番号を保留表示変化タイミングとして指定する。保留表示変化パターンが決定されない場合は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない。したがって、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出は、その保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに1回実行することができる。なお、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出を複数回実行できるように、変化演出タイミングパターンが決定されてもよい。
図20および図21に示す決定例において、保留表示変化パターンZHP10の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される一方、保留番号にかかわらず、変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可となる。図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP10は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP0−1は、保留表示変化タイミングとしてアクティブ表示中を指定する。このように、保留表示変化パターンZHP10の場合には変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可とすることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様には変化しないように制限を設けることができる。すなわち、「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図13に示すステップS161にて保留表示設定処理を実行した後には、変化演出用キャラクタ表示処理を実行する(ステップS162)。変化演出用キャラクタ表示処理は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示するための処理を含んでいる。また、変化演出用キャラクタ表示処理は、主基板11から伝送される変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)や図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する処理や、これらの判定結果に応じてキャラクタを示す演出画像の表示制御を行うための処理などを含んでいる。
図22は、図13のステップS162にて実行される変化演出用キャラクタ表示処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す変化演出用キャラクタ表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、キャラクタ表示中であるか否かを判定する(ステップS601)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出で用いられるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像が表示されている場合に、キャラクタ表示中であると判定すればよい。
ステップS601にてキャラクタ表示中ではない場合には(ステップS601;No)、変化演出の設定があるか否かを判定する(ステップS602)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの記憶内容を特定して、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に対応する情報が記憶されていれば、変化演出の設定があると判定すればよい。変化演出の設定がない場合には(ステップS602;No)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
ステップS602にて変化演出の設定がある場合には(ステップS602;Yes)、変化演出用キャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上にて表示を開始させる制御を行ってから(ステップS603)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS603の処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示中であるか否かの判定結果に応じて、変化演出用キャラクタの表示態様を異ならせてもよい。飾り図柄の可変表示中であるか否かは、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値から特定すればよい。より具体的に、演出プロセスフラグの値が“2”のときには、飾り図柄の可変表示中であると判定すればよい。これに対し、演出プロセスフラグの値が“2”以外のときには、飾り図柄の可変表示中ではないと判定すればよい。飾り図柄の可変表示中であると判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。一方、飾り図柄の可変表示中ではないと判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。
アクション態様は、予め用意されたアニメーションパターンに従って、変化演出用キャラクタの表示位置、大きさ、回転量、移動方向、移動速度、移動量、あるいは変化演出用キャラクタにおける形状、模様、色彩の一部または全部が、時間経過に伴い変化する変化表示(動作表示)の表示態様であればよい。アニメーションパターンに従った変化演出用キャラクタの変化は、所定周期で繰り返されてもよい。このようなアクション態様に対し、静止態様は、変化演出用キャラクタが時間経過によっても変化しない静止表示の表示態様であればよい。静止態様との対比において、アクション態様は、非静止態様あるいは行動態様ともいう。
ステップS603の処理が実行されることにより表示が開始される変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出における作用演出などで用いられるキャラクタを示す画像である。ステップS603の処理が実行されることで、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される可変表示が開始されるより前でも、その表示を開始することができる。この場合、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、複数回の可変表示にわたり画像表示装置5の画面上に表示することができる。
ステップS601にてキャラクタ表示中である場合には(ステップS601;Yes)、予め定められた表示終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS604)。表示終了タイミングは、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときや、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されたとき、保留表示変化パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出あるいはアイコン表示変化パターンパターンによるアクティブ表示変化演出の実行が終了したときのいずれかといった、予め定められた変化演出用キャラクタの表示終了条件が成立するタイミングであればよい。表示終了タイミングである場合には(ステップS604;Yes)、変化演出用キャラクタとなるキャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上における表示を終了させる制御を行ってから(ステップS605)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
変動終了タイミングではない場合には(ステップS604;No)、主基板11から伝送される変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS606)。ステップS606の処理では、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときに、変動開始コマンドの受信があったと判定すればよい。変動開始コマンドの受信があった場合には(ステップS606;Yes)、変動中表示制御を開始させる設定を行ってから(ステップS607)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS607の処理では、例えばステップS603の処理において飾り図柄の可変表示中であると判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これにより、可変表示の開始を特定可能な変動開始コマンドの受信を契機として、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、アクション態様にすることができる。
ステップS606にて変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS606;No)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS608)。図柄確定コマンドの受信がない場合には(ステップS608;No)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。これに対し、図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS608;Yes)、図柄確定時表示制御を開始させる設定を行ってから(ステップS609)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS609の処理では、例えばステップS603の処理において飾り図柄の可変表示中ではないと判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これにより、可変表示における表示結果が導出される期間において、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、静止態様にすることができる。
図23は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示している。図23(A)は、複数の表示レイヤにZ値を割り当てるZ値設定テーブルの構成例を示している。図23(B)は、Z値設定テーブルによるZ値の設定に基づく各表示レイヤの配置例を示している。この実施の形態において、複数のレイヤには、小図柄表示レイヤと、変化演出表示レイヤと、飾り図柄表示レイヤとが含まれている。小図柄表示レイヤには、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される。変化演出表示レイヤには、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタなどを示す演出画像が描画される。飾り図柄表示レイヤには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄を示す演出画像が描画される。各表示レイヤに描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いる奥行き値となるZ値が設定されている。図23(A)に示すようなZ値設定テーブルによるZ値の設定により、小図柄表示レイヤ、変化演出表示レイヤ、飾り図柄表示レイヤのそれぞれに描画される演出画像のZ値は、その演出画像が描画される表示レイヤに応じて異なる値となっている。
例えば表示制御部123のVDPは、CGROMから読み出した画像データをVRAMのフレームバッファなどに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、優先度の判定を行えばよい。そして、Z値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも優先度が高くなり、遊技者からみて前方側に配置することができる。
図23(B)に示すように、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される小図柄表示レイヤは、遊技者からみて最も前方側に配置されるように、Z値が設定される。したがって、画像表示措置5の画面上にて任意の演出画像を表示することによる表示演出が実行される場合でも、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の表示は、常に遊技者が視認可能となる。また、変化演出表示レイヤは、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられる演出画像が表示される演出領域を提供する表示レイヤであり、小図柄表示レイヤよりも後方側であるが、飾り図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるように、Z値が設定される。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられる演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。このように、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。なお、複数のレイヤは、エラー画像表示レイヤを含んでいてもよい。そして、例えば、エラー画像表示レイヤについて、小図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるようにZ値を設定することで、エラー画像(図25(D1)(D2)参照)の優先度を他の演出画像よりも高くするようにしてもよい。
図24は、図13のステップS163にて実行される演出効果設定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態では、以下に説明する演出効果設定処理を実行することで、遊技中(図25(A))や客待ちデモンストレーション表示中(図25(B))に、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量を調整可能となっている。また、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像Rが、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示される。調整結果画像Rは、図25(A)(B)(C2)などに示すように、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像Rの態様は、遊技者などに現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様などであってもよい。
なお、この実施の形態では、メニューモード中においては、メニュー画面(図25(C1))から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中(図25(C2))となったときにのみ音量の調整が可能となっている。音量調整モード選択中には、調整結果画像Rが常に表示される。また、後述するように、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待デモ表示中からメニューモードへと移行する。
図24に示す演出効果設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、メニューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中と判定し、オフ状態であればメニューモード実行中でないと判定する。なお、メニューモード実行中フラグは、後述のステップS662でオン状態にセットされ、ステップS661でオフ状態にクリアされる(図27参照)。
メニューモード実行中でない場合(ステップS701;No)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS702)。なお、調整結果画像表示中フラグは、後述のステップS708やS715でオン状態にセットされ、ステップS704、S712でオフ状態にクリアされる。
調整結果画像表示中フラグがオン状態である場合(ステップS702;Yes)、演出制御用CPU120は、調整操作受付時から予め定められた所定期間T1が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、調整操作(調整動作)は、例えばスティックコントローラ31Aなどの操作手段を用いて遊技者によってなされる操作であり、この実施の形態では、演出効果としての音量を調整するための操作である。遊技者は、例えば、スティックコントローラ31Aを左右に傾倒操作することにより、音量を予め定められた範囲内(例えば、1〜6の6段階)から調整し、傾倒操作を止めた時点での音量が調整結果としての音量として決定される。
なお、音量の決定操作は、調整操作とは別個にスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによってなされてもよい。また、音量調整のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーやダイヤル式の操作手段などであってもよい。また、操作手段の代わりに、非接触型のセンサ(例えばフォトセンサなど)を用いて、当該センサによって検出される遊技者の調整動作によって演出効果の調整が可能であってもよい。
所定期間T1は、音量の調整結果を示す調整結果画像Rの表示期間として予め定められている。所定期間T1は、遊技者が調整結果を確認するのに適切な期間であれば任意であり、この実施形態では、数秒程度(例えば2〜10秒)に設定されている。なお、調整操作受付時から所定期間T1が経過したか否かは、例えば、後述のステップS706で調整操作あり(ステップS706;Yes)と判定したことに伴って、所定のタイマに所定期間T1に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
なお、調整操作(調整動作)は、演出効果としての画像表示装置5や演出効果ランプの表示輝度(光量)を調整するための操作であってもよい。そして、調整結果画像Rは輝度の調整結果を示すものであってもよい。また、調整操作に応じて、音量と輝度との少なくとも一方が調整可能であればよい。また、音量に応じた調整結果画像が表示される所定期間と、輝度に応じた調整結果画像が表示される所定期間とは、同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
ステップS703において、調整操作受付時から所定期間T1が経過していた場合(ステップS703;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを画像表示装置5から消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS704)。このステップS704の処理により、遊技中や、デモ表示中の場合には、調整操作から所定期間T1が経過すると、調整結果画像Rが消去されることになる。ステップS704の処理に続いて、演出制御用CPU120は、ステップS706の処理を実行する。また、ステップS702やS703の処理でNo判定の場合にも、ステップS706の処理を実行する。
ステップS701において、メニューモード実行中である場合には(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中であれば(ステップS705;Yes)、ステップS706の処理を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグがオン状態であれば音量調整モード選択中であると判定し、オフ状態であれば音量調整モード選択中でないと判定する。なお、音量調整モード選択中フラグは、後述のステップS664でオン状態にセットされ、所定の場合にオフ状態にクリアされる。例えば、メニューモード実行中に音量調整以外のモード選択がなされた場合や、メニューモード実行中フラグがオフされるのに伴って、音量調整モード選択中フラグはオフ状態にクリアされる。また、音量調整モードが選択されている場合には(ステップS705;Yes)、ステップS704の処理を経ず、調整結果画像Rが常に表示される。また、デモ表示中の場合にも調整結果画像Rは所定期間T1を経過しても消去されないようにしてもよい。メニューモード実行中であっても(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中でない場合は(ステップS705;No)、演出効果設定処理を終了する。
ステップS706では、演出制御用CPU120は、調整操作があったか否かを判定する。演出制御用CPU120は、例えばスティックコントローラ31Aからの操作信号(例えば左右方向の傾倒操作を示す操作信号)が入力されている場合には、調整操作ありと判定し(ステップS706;Yes)、調整操作に応じた音量設定値をRAM122に設けられた設定値格納領域に格納する(ステップS707)。なお、ステップS707の処理においても、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された、エラー音についての音量設定値は変更されず、初期設定値のままである。
続いて、演出制御用CPU120は、調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS708)。なお、既に調整結果画像Rが表示中である場合(ステップS702でYes、ステップS703でNo、ステップS706でYesと処理が推移した場合)は、今回の調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ(前回の調整操作に応じた調整結果画像Rから更新表示し)、調整結果画像表示中フラグをオン状態のまま保つ。
ステップS708の処理の実行後や、ステップS706の処理で調整操作なしと判定した場合は(ステップS706;No)、ステップS710の処理を実行する。
ステップS710では、演出制御用CPU120は、可変表示結果導出表示期間T2(以下、単に「導出表示期間」とも言う)であるか否かを判定する。例えば、演出制御用CPU120は、後述の可変表示中演出処理において、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理を開始した際にオン状態にセットされ、当該処理を終了した際にオフ状態にクリアされるフラグに基づいて、導出表示期間T2であるか否かを判定する。導出表示期間T2は、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄の表示期間に相当するものであり、数秒程度(例えば、0.5〜1秒)に設定されている。したがって、この実施の形態では、導出表示期間T2は、前述の所定期間T1よりも短くなる。なお、導出表示期間T2は一定でなくともよく、例えば、通常状態のときよりも時短状態のときのほうが短くなるように設定するなどしてもよい。
可変表示結果の導出表示期間T2である場合(ステップS710;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS711)、オンであれば(ステップS711;Yes)、調整結果画像Rを消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS712)。これにより、調整操作から所定期間T1が経過していなくとも、導出表示期間T2であれば、調整結果画像Rが消去されることになる(後述の図26(A)(B)参照)。
一方で、可変表示結果の導出表示期間T2でない場合(ステップS710;No)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS713)、オフであれば(つまり、調整結果画像Rが表示されていなければ)(ステップS713;No)、ステップS714の処理を実行する。
ステップS714の処理では、演出制御用CPU120は、可変表示の導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内であるか否か(所定期間T1が経過していないか否か)を判定する。導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内である場合(ステップS714;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを復帰表示(再び表示)し、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS715)。これにより、ステップS712の処理で調整結果画像Rが消去されていたとしても、導出表示期間T2でなく(ステップS710;No)、導出表示期間T2が経過したが所定期間T1内である場合(ステップS714;Yes)には、図26(B)に示すように、調整結果画像Rが復帰して表示される。
ステップS713でYes判定であった場合や、ステップS705、S711、S714でNo判定であった場合や、ステップS712、S715の実行後は、演出制御用CPU120は、演出効果設定処理を終了する。
なお、導出表示期間T2において調整結果画像Rが消去されている場合は、ステップS706あるいはS707の処理を経ないようにして、調整操作を無効としたり、調整操作に応じた音量設定を無効としたりしてもよい。また、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された音量設定値を、所定のタイミングでデフォルト(初期設定値)に戻るように構成してもよい。当該所定のタイミングとしては、例えば、特定の変動後や、変動を特定回数実行後や、客待ちデモ表示復帰タイミングや、パチンコ遊技機1の再起動時などであればよい。また、所定期間T1は、互いに長さの異なる複数種類用意され、例えば遊技状態ごとに使い分けてもよい。例えば、時短状態では所定期間を10秒とし、通常状態では所定期間を5秒とするなどしてもよい。
ここで、導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図26(A)(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図26(A)(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される(ステップS712に相当)。図26(A)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図26(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され(ステップS715に相当)、所定期間T1が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T2が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図25(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中においては、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態においては、調整結果画像Rの表示領域は、図25(A)に示すように、飾り図柄の表示領域Ar(前記の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rを含む領域)の一部と重なるようになっている。
図25(B)は、デモ表示中(客待ちデモンストレーション表示中)における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」などの客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図25(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中においては、遊技者による音量調整モード選択操作があり、図25(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラ31Aの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって、図25(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーなどであってもよい。
なお、図25(A)に示す遊技中と、図25(C2)に示す音量調整モード選択中とで、調整結果画像Rの表示態様を異ならせてもよい。例えば、音量調整モード選択中の場合は、遊技中に比べて調整結果画像Rを大きく表示したり、画像表示装置5の中央に表示させたり等してもよい。
図25(D1)、(D2)は、前述したようにエラー報知処理(S57)において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態においては、エラー画像は、(i)可変表示結果の導出表示中も消去されず、(ii)調整結果画像Rよりも優先して表示される。
図13に示すステップS163にて演出効果設定処理を実行した後には、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信した場合には、演出プロセスフラグの値をアタッカー開放時演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。このアタッカー開放時演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における各種の演出動作を制御する。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図27は、可変表示開始待ち処理として、図13のステップS170にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、まず演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS651)。変動パターン指定コマンド受信フラグがオンであれば(ステップS651;Yes)、変動パターン指定コマンド受信フラグをオフ状態にクリアする(ステップS652)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値“1”に更新する(ステップS653)。
変動パターン指定コマンド受信フラグがオンでない(すなわち、変動パターン指定コマンドを受信していない)場合(ステップS651;No)には、演出制御用CPU120は、客待ちデモンストレーション(客待ちデモ)表示中であるか否かを判定する(ステップS654)。なお、客待ちデモ表示中であるか否かは、例えば、後述するステップS658の実行に伴ってオン状態にセットされる客待ちデモ表示中フラグに基づいて判定すればよい。
客待ちデモ表示中でなければ(ステップS654;No)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS655)。客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンの場合(すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信している)(ステップS655;Yes)には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かを判定する(ステップS656)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かは、例えば、図12に示すコマンド解析処理(S54)内にて客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオン状態にセットしたときに、所定のタイマに30秒に相当する値をセットするようにし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
客待ちデモ指定コマンドを受信してから30秒が経過していれば(ステップS656;Yes)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオフする(ステップS657)とともに、画像表示装置5において所定の客待ちデモンストレーション表示を開始する(ステップS658)。客待ちデモ表示としては、図25(B)に示したように「デモ表示中」などの文字列を表示する態様に限られず任意であり、例えば、所定の初期出目(例えば、「123」などの図柄の組み合わせや、「777」などの大当りを連想させる図柄の組み合わせ)を表示したり、所定のキャラクタを表示させたり、遊技機メーカのロゴタイプを表示させたりしてもよい。
なお、この実施の形態では、客待ちデモ指定コマンドを受信してから(可変表示が途切れたときに相当)30秒を経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始する場合を示しているが、このような態様に限定されない。例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信してから20秒や1分が経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。また、例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信すると直ちに客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。
ステップS658の処理に続いて、あるいは客待ちデモ表示中であった場合(ステップS654;Yes)、演出制御用CPU120は、メニュー切替操作があったか否かを判定する(ステップS659)。メニュー切替操作は、例えば、客待ちデモ表示中に受け付け可能なプッシュボタン31Bの押下操作であり、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bからの操作信号が入力されている場合にはメニュー切替操作があったと判定する。なお、メニュー切替操作を受け付け可能な操作手段は任意であり、プッシュボタン31Bに限られない。
メニュー切替操作があった場合は、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS660)。メニューモード実行中フラグがオフであれば(ステップS660;No)、客待ちデモ表示を消去してメニュー表示を開始し(画像表示装置5における表示を、図25(B)から図25(C1)のような態様に切り替え)、メニューモード実行中フラグをオン状態にセットする(ステップS662)。一方、メニューモード実行中フラグがオンであれば(ステップS660;Yes)、メニュー表示を消去して客待ちデモ表示を復帰させ(画像表示装置5における表示を、図25(C1)から図25(B)のような態様に切り替え)、メニューモード実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS661)。
ステップS662の処理に続き、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択操作があったか否かを判定する(ステップS663)。音量調整モード選択操作があったか否かは、例えば、当該操作を受け付ける操作手段(前記のようにスティックコントローラ31Aのトリガボタンや、プッシュボタン31Bなど)からの操作信号が入力されているか否かを判定すればよい。音量調整モード選択操作があった場合(ステップS663;Yes)、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグをオン状態にセットする(ステップS664)。ステップS653、S661、S664の実行後や、ステップS655、S656、S659、S663でNo判定の場合は、可変表示開始待ち処理を終了する。
図28は、可変表示開始設定処理として、図13のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
このように、ステップS321の処理により可変表示内容に応じた最終停止図柄を決定することで、特図ゲームにおける確定特別図柄の決定結果に基づいて、遊技状態を大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に関連する飾り図柄の可変表示結果を決定することができる。また、ステップS321の処理では、確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄の可変表示における表示結果として決定すればよい。
なお、ステップS321の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS321の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS321の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理が実行される(ステップS322)。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶部の記憶内容などに基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。また、変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに基づいてアクティブ表示変化演出の実行条件が成立したときに、アクティブ表示変化演出の実行設定が行われる。
ステップS322の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理(ステップS322A)を実行する。操作促進演出設定処理については、後に図32を参照して説明する。ステップS322Aの処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS323)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS322の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS323の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS324)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS325)。このときには、例えばステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
また、ステップS325の処理では、飾り図柄の変動を開始させるとともに、小図柄表示エリア5Vにおいて小図柄の変動を開始させるための設定を行う。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときに、小図柄の可変表示も開始させることができる。なお、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄(第1小図柄)と、第2特図を用いた特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄(第2小図柄)とが、別個に配置されてもよい。一例として、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第1小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける右側に配置し、第2特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第2小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける左側に配置してもよい。こうして、第1小図柄と第2小図柄のいずれが可変表示されるかを確認することで、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのいずれが実行されているかを遊技者などが特定できればよい。第1小図柄と第2小図柄を別個に配置した場合には、例えば主基板11から伝送された変動開始コマンドなどに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームと、第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれの特図ゲームにおける可変表示が開始されるかを判定すればよい。そして、第1特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第1小図柄の可変表示を開始させる一方、第2特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第2小図柄の可変表示を開始させればよい。このように、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期して第1報知情報画像となる第1小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出され、第2特図を用いた特図ゲームに同期して第2報知情報画像となる第2小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出されてもよい。
ステップS325の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS326)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。また、ステップS326の処理では、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定も行われる。例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第2保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図29(A)は、図28のステップS322にて実行される変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図29(A)に示す変化演出設定処理では、まず、保留表示データ記憶部における記憶内容を更新する(ステップS501)。すなわち、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」の記憶領域における記憶データを消去するとともに、保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」の記憶領域)における記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS501の処理に続いて、保留表示変化演出の実行タイミングである保留表示変化タイミングになるか否かを判定する(ステップS502)。ステップS502の処理では、ステップS501の処理により記憶内容を更新した保留表示データ記憶部に記憶されている1または複数の変化演出タイミングパターンについて、それぞれの変化演出タイミングパターンと関連付けられた保留番号に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。例えば図17(B)に示す変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−4、変化演出タイミングパターンTP3−6、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−3、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−3、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングになる旨の判定が行われる。
ステップS502にて保留表示変化タイミングになると判定された場合には(ステップS502;Yes)、保留表示変化演出の実行設定を行う(ステップS503)。例えばステップS503の処理では、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンの記憶内容や現状の保留表示における表示態様を特定して、表示態様を変化させるか否かの設定や、変化させる場合における変化後の表示態様の設定などが行われるようにすればよい。また、ステップS503の処理では、アクティブ表示変化演出のうちで、保留表示変化パターンの決定結果に基づきアクティブ表示の表示色を変化させる表示色変化演出の実行設定が行われてもよい。この場合には、ステップS501の処理にて保留表示データ記憶部から消去した記憶データに示された保留表示変化パターンを特定して、アクティブ表示変化演出を実行した後に表示させる表示態様の設定などが行われるようにすればよい。なお、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出のうち、キャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像の表示を開始するための設定は、図22に示されたステップS603の処理で行えばよく、ステップS503の処理では行われなくてもよい。これに対し、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において作用演出を実行するための設定は、ステップS503の処理で行うようにしてもよい。
ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定された場合や(ステップS502;No)、ステップS503の処理を実行した後には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに応じて、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS504)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されると判定した場合には(ステップS504;Yes)、アクティブ表示変化演出のうちでアイコン表示変化演出を実行するか否かというアイコン表示変化演出の有無を決定する(ステップS505)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、アイコン表示変化演出の有無を決定すればよい。ステップS505の処理では、アイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」、またはアイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」のいずれかに、決定される。
ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行されないと判定した場合には(ステップS505;No)、アクティブ表示中における表示色変化演出の実行があるか否かを判定する(ステップS506)。このとき、表示色変化演出の実行があると判定された場合には(ステップS506;Yes)、変化演出設定処理を終了する。これに対し、表示色変化演出の実行がないと判定された場合には(ステップS506;No)、ステップS505の処理に進み、アイコン表示変化演出の有無を決定する。
ステップS505の処理を実行した後には、決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS507)。決定結果が「変化演出なし」となる場合には(ステップS507;Yes)、変化演出設定処理を終了する。決定結果が「変化演出あり」となる場合には(ステップS507;No)、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定してから(ステップS508)、変化演出設定処理を終了する。
図29(B)は、アイコン表示変化演出の決定例を示している。図29(A)に示すステップS505の処理では、例えば図29(B)に示すような決定割合で、アイコン表示変化演出の有無を決定する。図29(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、「変化演出あり」とする決定割合が異なっている。例えば可変表示内容が「確変(大当り)」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「非確変(大当り)」、「リーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、アイコン表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
図30は、アイコン表示変化パターンの設定例を示している。ここでは、「擬似連」の可変表示が実行されない擬似連変動なしの場合と、「擬似連」の可変表示演出が実行されて擬似連変動が3回実行される場合とに対応して、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンを示している。擬似連変動なしの場合には、図30(A)に示すように、アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。なお、アイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」に決定されても、アイコン表示変化パターンが決定されない場合もある。この場合には、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示変化共通演出を実行した後に、アクティブ表示変化失敗演出を実行することになり、アクティブ表示の表示態様が変化しない。アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、それぞれ「?」、「チャンス」、「激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させる。
擬似連変動3回の場合には、図30(B)に示すように、アイコン表示変化パターンYDP1−1〜アイコン表示変化パターンYDP1−4、アイコン表示変化パターンYDP2−1〜アイコン表示変化パターンYDP2−4、アイコン表示変化パターンYDP3−1〜アイコン表示変化パターンYDP3−4のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動と各回の擬似連変動に対応してアイコン表示変化演出を実行する。これにより、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、複数回のアクティブ表示変化演出を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができる。なお、図15に示された保留表示設定処理のステップS310にてアクティブ表示中に表示変化させる変化演出タイミングパターンが決定された場合には、初回変動で表示色変化演出を実行する場合がある。
図30(B)に示す設定例において、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合にのみ、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様となる。さらに、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、図30(B)に示す設定例の擬似連変動3回目といった、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合の最終変動でアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。すなわち、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出にて飾り図柄が一旦仮停止(擬似連変動)する以前の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後に表示可能なアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、所定回の擬似連変動が行われた後の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。
図30(A)および図30(B)に示す設定例において、「?」、「チャンス」、「激熱」、「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンは、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図31は、アイコン表示変化パターンの決定例を示している。図29(A)に示すステップS508の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行されない擬似連変動なしの場合には、図29(A)に示すステップS508の処理により、図31(A)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が3回実行される擬似連変動3回の場合には、図29(A)に示すステップS508の処理により、図31(B)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。図31(A)および図31(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば図31(A)に示す決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可となる。また、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかに決定される一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」となる。
このような設定により、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンYAP3により変化後の表示態様として「激熱」のメッセージを報知する表示態様が表示されたときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることが確定する。また、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンが「なし」に対応してアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出となったときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」にはならず「ハズレ」となることが確定する。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることや「ハズレ」となることが確定してしまうと、可変表示が終了するまでの遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、例えば可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されるように設定してもよい。また、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。
図29(A)に示すステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される割合は、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。例えば図16(B)に示すように、ステップS307の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合に20/100の割合で「表示変化あり」に決定される。すなわち、この場合には、80/100の割合で「表示変化なし」に決定される。これに対し、例えば図31(A)に示すように、ステップS508の処理では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に5/100の割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される。ステップS307にて「表示変化なし」に決定された場合には保留変化ガセ演出が実行され、ステップS508にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定された場合にはアクティブ変化ガセ演出が実行される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された後にアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される割合は、保留表示変化演出が実行された後に保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される割合よりも低くなる。したがって、保留表示変化演出において第1成功演出となる保留表示変化成功演出が実行される割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出において第2成功演出となるアクティブ表示変化成功演出を実行することができる。
図17(B)に示された複数の変化演出タイミングパターンのうち、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−2、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−2、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−6に決定された場合には、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなり、アクティブ表示の表示態様として表示色を特定色に変化させる表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行される。図15に示すステップS310の処理では、これらのアクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合が、アクティブ表示中に保留変化タイミングとならない変化演出タイミングパターンの決定割合よりも低くなるように設定された決定テーブルを用いて、いずれかの変化演出タイミングパターンに決定されてもよい。図29(A)に示すステップS506の処理では、アクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定すると、ステップS505の処理には進まず、アイコン表示変化演出を実行しないように制限する。そのため、アクティブ表示中に表示色変化演出が実行される割合が高くなると、アイコン表示変化演出が実行されにくくなってしまうおそれがある。そこで、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合を低下させることで、アイコン表示変化演出が実行される割合を高められるようにしてもよい。
図29(A)に示すステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定された場合には、ステップS505の処理に進むことなく変化演出設定処理を終了することで、アイコン表示変化演出が実行されないように制限する。これにより、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出と、アイコン表示変化演出となるアクティブ表示変化演出とが、重複して実行されることがないようにして、複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
図32(A)は、操作促進演出設定処理として、図28のステップS322Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS801)。可変表示結果は主基板11から送信される入賞時判定結果コマンドにより特定することができ、変動パターンは主基盤11から送信される変動パターン指定コマンドにて特定できる。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS801で特定した変動パターンがスーパーリーチの実行を伴うものであるか否かを判定する(ステップS802)。スーパーリーチ変動パターンである場合には(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグをオン状態にセットする(ステップS803)。など、当該フラグは、後述のステップS858の処理(図34)においてオフ状態にクリアされる。
続いて、演出制御用CPU120は、カットイン演出の種別を決定する(ステップS804)。例えば、演出制御用CPU120は、カットイン演出実行決定用乱数を抽出するとともに、カットイン演出種別決定用テーブル(図32(B)参照)を用いてカットイン演出の種別を決定する。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるカットイン演出種別決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたカットイン演出種別決定用テーブルを参照することなどにより、カットイン演出の種別を決定すればよい。
カットイン演出は、スーパーリーチ演出内のボタン操作の有効期間に、遊技者によるボタン操作(例えばプッシュボタン31Bの操作)があると挿入される演出であり、例えばエフェクトが施された動画や、キャラクタが登場する場面が挿入される演出である。この実施の形態では、図32(B)に示すようにカットイン演出として、互いに態様の異なるカットイン演出Aとカットイン演出Bとが用意されている。なお、ボタン操作の有効期間においては、プッシュボタン31Bの操作を促す操作促進表示がなされる(図35(C)に示すような操作促進画像Pが画像表示装置5に表示される)。ステップS804の実行後や、スーパーリーチ変動パターンでない場合(ステップS802;No)には、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理を終了する。
図32(B)に一例を示すカットイン演出種別決定用テーブルは、変動パターンがスーパーリーチ大当りとなる場合については、「カットイン演出A」が20%の確率で決定され、「カットイン演出B」が80%の確率で決定されるように構成されている。また、変動パターンがスーパーリーチハズレである場合については、「カットイン演出A」が70%の確率で決定され、「カットイン演出B」が30%の確率で決定されるように構成されている。このように決定確率が設定されていることにより、変動表示においてスーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチハズレとなる場合よりも「カットイン演出B」が実行され易くなっている。また、ノーマルリーチハズレや非リーチハズレである場合については、カットイン演出が実行されないようになっている。つまり、カットイン演出が実行される場合の方が実行されない場合よりも大当りとなる可能性が高く、カットイン演出が実行される場合にはカットイン演出Bの方がカットイン演出Aよりも大当りとなる可能性が高いようになっている。なお、図32(B)に示す決定割合はあくまで一例であり、適宜変更が可能である。例えば、スーパーリーチハズレである場合は、「カットイン演出A」と「カットイン演出B」とが同じ確率で実行されるようにしてもよい。また、カットイン演出は、二種類以上用意されてもよいし、一種類であってもよい。
図33は、可変表示中演出処理として、図13のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示中演出処理では、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図28に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
なお、保留表示変化演出のうちで保留表示変化共通演出におけるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像は、図22に示されたステップS603の処理が実行されることで表示が開始され、ステップS607、S609の処理が実行されることで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS605の処理が実行されることで表示が終了する。したがって、ステップS343の処理では、変化演出用キャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、保留表示変化演出における作用演出が実行される可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS342;No)、ステップS343の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図22に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップS342〜S345の処理に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
また、アクティブ表示変化演出のうちでアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像は、図22に示されたステップS603の処理が実行されることで表示が開始され、ステップS607、S609の処理が実行されることで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS605の処理が実行されることで表示が終了する。したがって、ステップS345の処理では、変化演出用キャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、アクティブ表示変化演出における作用演出が実行される可変表示では、ステップS345の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS345にて変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS347)。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346;No)、ステップS347の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS347A)。なお、操作促進演出実行決定フラグは、前述のステップS803の処理でオン状態にセットされ、後述のステップS858の処理でオフ状態にクリアされる。操作促進演出実行決定フラグがオンである場合(ステップS347A;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進演出処理を実行する(ステップS347B)。操作促進演出処理については、後に図34を参照して説明する。操作促進演出処理の実行後や、操作促進演出実行決定フラグがオフである場合(ステップS347A;No)には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(ステップS348)。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。また、ステップS350の処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄を導出表示させるとともに、小図柄表示エリア5Vにおいて小図柄の変動を終了させる小図柄変動終了制御を行う。この小図柄変動終了制御では、小図柄の可変表示における表示結果として、図28に示すステップS321の処理で決定された確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄表示エリア5Vにて停止表示させればよい。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2図柄を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示における表示結果となる確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了するときに、小図柄の可変表示も終了させることができる。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS351)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
なお、例えば図33に示すステップS348の処理では、飾り図柄の可変表示状態にかかわらず、小図柄が常に一定の変動態様で可変表示されるように、小図柄表示エリア5Vにおける表示制御が行われるようにすればよい。例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる場合や、「擬似連」などの可変表示演出が実行される場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部または全部にて飾り図柄が仮停止表示されるときでも、小図柄表示エリア5Vでは、小図柄が仮停止表示などされることはなく、継続して一定速度で変動する可変表示が行われるようにすればよい。
図34は、図33のステップS347Bにて実行される操作促進演出処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出処理において、まず演出制御用CPU120は、操作促進表示中であるか否かを判定する(ステップS851)。例えば、操作促進表示中であるか否かは、後述のステップS853の処理の実行に伴いオン状態にセットされ、後述のステップS855やS857の処理の実行に伴いオフ状態にクリアされる操作促進表示中フラグがオンであるか否かを判定すればよい。
操作促進表示中でない場合には(ステップS851;No)、演出制御用CPU120は、操作促進表示の実行開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS852)。操作促進表示の実行開始タイミングである場合には(ステップS852;Yes)、演出制御用CPU120は、図35(C)に示すような操作促進画像Pを画像表示装置5に表示させる(操作促進表示を開始する)(ステップS853)。なお、操作促進表示の実行及び終了のタイミングは、操作促進演出用のプロセステーブルに記述されている。
一方、操作促進表示中である場合には(ステップS851;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進表示の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS854)。操作促進表示の終了タイミングである場合には(ステップS854;Yes)、操作促進画像Pを消去し(操作促進表示を終了し)、カットインなし演出を実行する(ステップS855)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出を実行することなく、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS854にて、操作促進表示の終了タイミングである場合(ステップS854;Yes)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作の有無を判定する(ステップS856)。プッシュボタン31Bの操作有りの場合(ステップS854;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進表示を終了し、カットインあり演出を実行する(ステップS857)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出A又はBを実行し、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS855又はS857の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグをオフ状態にクリアする(ステップS858)。ステップS858の実行後や、ステップS852又はS856でNo判定である場合には、操作促進演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄や小図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203、S207の処理が実行されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206、S207の処理が実行されることにより、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS209の処理により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図5に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図15に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302の処理にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS304の処理により保留表示変化演出の有無や種別が決定される。このとき、保留表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS307の処理により表示変化の有無が決定される。表示変化ありに決定された場合にはステップS309の処理により保留表示変化パターンを決定し、表示変化なしに決定された場合にはステップS309の処理を実行せずに、ステップS310の処理により変化演出タイミングパターンが決定される。保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果は、ステップS311の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される。
図22に示すステップS602では、保留表示データ記憶部における記憶内容に基づいて、保留表示変化演出といった変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される。そして、設定があると判定された場合には、ステップS603の表示開始制御によりキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像の表示が開始される。変化演出用キャラクタを示す演出画像は、ステップS604にて表示終了タイミングであると判定されるまで、複数回の可変表示にわたり継続して表示することができる。各可変表示が開始されるときには、ステップS606にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS607の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の可変表示中(変動中)に対応したアクション態様となる。これに対し、各可変表示における表示結果が導出されるときには、ステップS608にて図柄確定コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS609の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の確定表示時に対応した静止態様となる。こうして、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の表示結果が導出される期間では、キャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とすることができる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図3に示すステップS111にて図9に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図28に示すステップS321では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて最終停止図柄などが決定され、続いてステップS322の変化演出設定処理として、図29(A)に示すような処理が実行される。変化演出設定処理では、ステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定されたときに、ステップS503にて保留表示変化演出の実行設定が行われる。なお、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出の実行設定もステップS503にて行われてもよい。ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行ありと判定された場合や、「擬似連」の可変表示演出は実行されないがステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行がないと判定された場合には、ステップS506にてアイコン表示変化演出の有無を決定する。アイコン表示変化演出を実行する場合には、ステップS508にてアイコン表示変化パターンが決定される。
ここで、図35を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。図35は、図32(A)に示す操作促進演出設定処理において、スーパーリーチ変動パターンであると判定され(ステップS802;Yes)、カットイン演出の種別が決定された場合(ステップS804)の実行例を示している。
飾り図柄の可変表示(変動)が実行され、図35(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図35(B)に示すような発展報知画像(図示例では「スーパーリーチ!」)を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作がなされると、図35(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される(ステップS710に相当)。
このような発展報知に続いて、図35(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される(操作促進表示の開始。図34に示すステップS853に相当)。そして、プッシュボタン31Bによる操作がなされると、図35(D)に示すように、所定のカットイン演出(図32(B)に示すカットイン演出A又はB)が実行される(図34のステップS856でYes判定後、ステップS858が実行された場合に相当)。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタン31Bによる操作がなされない場合には、カットイン演出は実行されない(図34のステップS854でYes判定後、ステップS855が実行された場合に相当)。その後、図35(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作がなされてから所定期間T1が経過するまでは、図35(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像P(特定演出画像の一例)とは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果導出期間T2においては、所定期間T1が経過していなくとも、図35(E)に示すように調整結果画像Rは消去される(ステップS712に相当)。これにより、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図36は、図15に示すステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−1に決定された場合における保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図36(A)に示すように、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「4」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示に同期して、小図柄の可変表示が行われている。第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」(右端から3番目)の保留表示は、図15に示すステップS304の処理にて、保留表示変化演出の種別が「変化演出あり(1)」に決定されたものとする。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は保留番号が「3」のときに保留表示変化タイミングとなる。ステップS310の処理における決定結果に対応して、ステップS311の処理では、変化演出タイミングパターンTP3−1を示すデータが、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータとともに、保留表示データ記憶部に記憶される。
図22に示す変化演出用キャラクタ表示処理では、ステップS601にてキャラクタ表示中ではないと判定されたときに、ステップS602にて変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される。このとき、保留表示データ記憶部の記憶内容に基づいて変化演出を実行するための設定があると判定されることで、ステップS603の処理が実行される。これにより、例えば図36(A)に示すようなキャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
その後、例えば図36(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像が保留番号「3」の保留表示に作用するような作用演出を含む保留表示変化共通演出が実行される。続いて、表示変化の有無や保留表示変化パターンの決定結果に応じた保留表示変化演出が実行される。例えば、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化あり」に決定されているとともにステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されている場合には、図36(C1)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。これに対し、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されていた場合には、図36(C2)に示すように、保留表示の表示態様が変化しない保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。
図36(C1)や図36(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示における表示結果となる確定飾り図柄が導出されるときにも、図22に示すステップS604の処理にて表示終了タイミングと判定されるまでは、キャラクタCH1を示す演出画像が継続して表示される。このときには、ステップS608の処理にて図柄確定コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS609の処理が実行される。これにより、確定飾り図柄が導出される期間において、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる。続いて、保留記憶数が「0」以外であることに基づいて特別図柄や飾り図柄などの可変表示が開始されるときには、図15に示すステップS606の処理にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS607の処理が実行される。これにより、可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報となる変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様となる。
図37は、アクティブ表示中における表示色変化演出やアイコン表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図37(A)に示すような飾り図柄の可変表示やキャラクタCH1を示す演出画像の表示が行われた後、例えば図37(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含むアクティブ表示変化共通演出が実行される。図37(B)に示すアクティブ表示変化共通演出は、作用対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかという点で相違するものの、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、図36(B)に示された保留表示変化共通演出と共通する演出態様となっている。アクティブ表示に対応して、図15に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されているとともにステップS310の処理にて変化演出タイミングパターンTP0−1に決定されている場合には、図37(C1)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。これに対し、図29(A)に示すステップS505の処理にて「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンYAP2に決定されていた場合には、図37(C2)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
アクティブ表示変化成功演出が実行された後、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、図22に示すステップS604の処理にて表示終了タイミングであると判定されることで、ステップS605の処理が実行される。これにより、例えば図37(C1)や図37(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、キャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させることができる。
図38は、1の保留表示に対応して複数回の保留表示変化演出が実行される演出実行例を示している。図39は、図38に示す各演出の実行タイミングを示している。図38に示す演出実行例では、第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の保留表示に対応して、図15に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP12に決定されているとともにステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−3に決定されている。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−3は、保留番号「3」と保留番号「1」のときに保留表示変化タイミングとなる。これらの保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果に基づいて、図22に示すステップS602の処理により変化演出を実行するための設定があると判定される。こうした判定結果に応じてステップS603の表示開始制御が行われることで、キャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
図39に示すタイミングT01にて、図38(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行される。これにより、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。また、図29(A)に示すステップS502の処理では、保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図39に示すタイミングT02からタイミングT03までの期間では、図33に示すステップS342の処理にて保留表示変化演出期間であると判定され、ステップS343の処理が実行される。これにより、図38(B)に示すような保留表示変化共通演出が実行可能になる。図38(B)に示す演出が実行された後には、保留番号「3」に対応する保留表示の表示態様が、図38(C)に示すような「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。図39に示すタイミングT04に達すると、図38(D)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、図22に示すステップS608の処理により図柄確定コマンドの受信があったと判定され、ステップS609の処理が実行される。これにより、飾り図柄や小図柄における可変表示の表示結果が導出されるときに、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が停止態様になる。
図38(D)に示すような可変表示の終了に続いて、図39に示すタイミングT05では、図38(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「2」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいないことから、ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定される。そのため、今回の可変表示中には保留表示変化演出が実行されない。また、図38(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行されることにより、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。
図38(E)に示すような可変表示が開始された後、図39に示すタイミングT06では、図38(F)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。続いて、図39に示すタイミングT07では、図38(G)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、主基板11から伝送された変動開始コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様になる。また、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「1」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、ステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図39に示すタイミングT08からタイミングT09までの期間では、保留表示変化演出期間となり、図38(H)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。こうした保留表示変化共通演出が実行された後には、図38(I)に示すように、保留番号「1」に対応する保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち緑色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図39に示すタイミングT10に達すると、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。
図40は、擬似連変動3回の場合における保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出(アイコン表示変化演出)の実行例を示している。図41は、図40に示す各演出の実行タイミングを示している。図41に示すタイミングT11にて、図40(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、アクティブ表示部AHAにて表示色が特定色のうち緑色となるアクティブ表示が行われるものとする。このアクティブ表示に対応して、図15に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP2−3または保留表示変化パターンZHP3−1に決定されているとともにステップS310の処理によりアクティブ表示中の保留表示変化タイミングを含む変化演出タイミングパターンが決定されている。図40(A)に示すアクティブ表示に対応する可変表示が開始されるときには、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データが消去(消化)される。このとき消去した記憶データに示された変化演出タイミングパターンに応じて、ステップS502にてアクティブ表示中における保留表示変化タイミングであると判定される。また、ステップS504の処理により「擬似連」の可変表示演出の実行があると判定されたことに基づいて、ステップS505の処理により「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理により図30(B)に示すアイコン表示変化パターンYDP2−4に決定される。
図41に示すタイミングT11では、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行される。これにより、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。その後、例えば図41に示すタイミングT12からタイミングT13までの期間では、図33に示すステップS344の処理にてアクティブ表示変化演出期間であると判定され、ステップS345の処理が実行される。これにより、図40(B)に示すようなアクティブ表示変化共通演出が実行可能になる。このアクティブ表示変化共通演出は、表示色変化演出に含まれ、図40(C)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち赤色に変化する。図41に示すタイミングT14に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、主基板11から図柄確定コマンドが伝送されない。そのため、小図柄表示エリア5Vでは小図柄の可変表示が一定速度の変動態様で継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(C)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示すタイミングT15では、図40(D)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて1回目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT16からタイミングT17までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図40(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「NEXT」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT18に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(E)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示すタイミングT19では、図40(F)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて2回目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT20からタイミングT21までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図40(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT22に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(G)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示すタイミングT23では、図40(H)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて3回目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT24からタイミングT25までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図40(I)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「激熱」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT26では、図40(J)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となってリーチ成立となる。このときには、図22に示すステップS604の処理により表示終了タイミングであると判定され、ステップS605の処理が実行されることにより、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させる。その後、ノーマルリーチやスーパーリーチなどにおけるリーチ演出が実行され、図41に示すタイミングT27に達すると、図40(K)に示すように、大当り組合せの飾り図柄が最終停止図柄として停止表示されて確定表示されてもよい。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、小図柄が停止表示される。
図38(D)、図38(F)、図38(I)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されるとともに、小図柄が停止表示されて、飾り図柄や小図柄の可変表示における表示結果が導出される期間では、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる。図23(B)に示すような表示レイヤの設定により、キャラクタCH1を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも遊技者からみて前方側の重複する位置に配置可能であり、飾り図柄を示す演出画像よりも優先して表示される。このような飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置に配置されるキャラクタCH1を示す演出画像の表示態様を静止態様とすることにより、遊技者は、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出されたことを明確に認識することができ、表示結果の誤認を防止することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の画面上に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられて飾り図柄の可変表示が行われるとともに、小図柄表示エリア5Vが設けられて小図柄の可変表示が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば小図柄表示エリア5Vが設けられていないパチンコ遊技機1において、画像表示装置5の画面上に飾り図柄を示す演出画像を表示することで、飾り図柄の可変表示を実行可能なものであってもよい。この場合でも、特定演出画像となるキャラクタなどを示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能とし、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置で表示される特定演出画像の表示態様を静止態様とすればよい。これにより、飾り図柄の可変表示における表示結果の誤認を防止することができる。
また、飾り図柄を示す演出画像を可変表示することに代えて、あるいは、このような可変表示とともに、予め用意された演出画像をアニメーション表示することにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応した表示演出を行い、特別図柄の可変表示における表示結果が導出されるときには、演出画像のアニメーション表示を中断あるいは一時停止して、可変表示の表示結果を認識可能な表示を行うことで、可変表示とは別個に表示結果を導出するものであってもよい。こうして、例えば大当り遊技状態といった遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かの決定結果に関連して表示結果を導出する関連表示を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
上記実施の形態では、「保留表示変化」の先読み予告演出や「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される場合に、特定演出画像として、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像を、複数回の可変表示にわたり表示可能であるものとして説明した。これに対し、例えば「保留表示変化」の先読み予告演出とともに、これとは異なる先読み予告演出を複数回の可変表示にわたり同時に実行可能とし、一部または全部の先読み予告演出で用いられるキャラクタなどを示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能としてもよい。この場合には、先読み予告演出で用いられる演出画像のうち、識別情報画像よりも前方側の重複する位置に配置される演出画像を特定演出画像として、可変表示中であるか表示結果が導出される期間であるかに応じて、表示態様をアクション態様にするか静止態様にするかを異ならせてもよい。
上記実施の形態では、特定演出画像の一例として、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像が表示されるものとして説明した。これに対し、特定演出画像として、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中または可変表示の開始前に表示が開始され、可変表示における表示結果が導出される期間でも継続して表示される任意の演出画像が用いられてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確率高ベース状態または高確率低ベース状態)である期間に対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードとは異なる特別演出モードである期間に対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。このように、特定演出画像として、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示され、可変表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示態様を静止態様にしてもよい。
キャラクタを示す演出画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す演出画像であればよい。飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中には、特定演出画像として動画像を再生表示することで、特定演出画像の表示態様をアクション態様としてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、動画像の再生を一時停止することで、特定演出画像の表示態様を静止態様としてもよい。
1の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定演出画像となる演出画像は、その1の飾り図柄のうち一部分を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、1の飾り図柄の全体を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよい。複数の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定演出画像となる演出画像は、それら複数の飾り図柄のうち一部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、全部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよい。
特定演出画像となる演出画像が前方側に配置可能な識別情報画像の種類や部分は、パチンコ遊技機1における遊技状態と演出状態のうち、少なくともいずれか一方に応じて異ならせてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態(低確率低ベース状態)であるときには、飾り図柄が通常図柄であるか確変図柄であるかにかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確率高ベース状態または高確率低ベース状態)であるときには、複数の飾り図柄のうち通常図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする一方、複数の飾り図柄のうち確変図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定演出画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。この場合には、遊技状態が確変状態であるときに、確変図柄が大当り組合せで導出されて確変状態が継続することに対する遊技者の注目が特定演出画像の表示によって妨げられてしまうことを防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、例えばパチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードであるときには、飾り図柄の図柄番号にかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における演出状態が複数回の可変表示にわたり通常演出モードとは異なる特別演出モードであるときには、例えば特定の人物と関連する特定の図柄番号が付された飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定演出画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。このように、特定演出画像は、少なくとも識別情報画像の一部よりも前方側の重複する位置に配置できるものであればよい。
上記実施の形態では、識別情報画像となる飾り図柄などの可変表示における表示結果が導出される期間にて、特定演出画像となる演出画像の全部について表示態様を静止態様にするものとして説明した。これに対し、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄の演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像の一部について、表示態様を静止態様にできるものであればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄などの可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像となる演出図柄の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。これに対し、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側に配置される演出画像(後方配置画像)がある場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中と同様の表示態様で、後方配置画像が表示されてもよい。例えば図23(B)に示された飾り図柄表示レイヤに描画される演出画像のZ値よりも大きい値が割り当てられて表示の優先度が低くなる表示レイヤとして、背景画像表示レイヤが設けられてもよい。背景画像レイヤには、背景画像となる演出画像が描画される。背景画像表示レイヤは、遊技者からみて最も後方側に配置されるように、Z値が設定されてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側の重複する位置または重複しない位置に配置された背景画像となる演出画像の表示態様を、可変表示中と同様の表示態様としてもよい。これにより、特定演出画像のように表示結果に誤認を生じさせ得る演出画像については静止態様とする一方、背景画像のように表示結果の誤認を生じさせない演出画像については可変表示中と同様の表示態様とすることで、演出画像の表示に対する違和感を低減できる。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中において、特定演出画像となる演出画像の表示態様をアクション態様とする一方、可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側に配置された特定演出画像となる演出画像の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像となる演出画像の表示態様を、静止態様とは異なるアイドリング態様にしてもよい。アイドリング態様として、表示結果の誤認が生じない範囲で、上記実施の形態におけるアクション態様のときとは特定演出画像の表示態様が異なるように設定された仮停止態様にしてもよい。
その他、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中において、例えば「図柄変動中」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定演出画像として表示されてもよい。これに対し、飾り図柄の可変表示などにおける表示結果が導出される期間では、例えば「図柄確定」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定演出画像として表示されてもよい。このように、可変表示中であるか表示結果が導出される期間であるかに応じて、キャラクタのセリフとして報知されるメッセージの内容を異ならせることにより、特定演出画像の表示態様を異ならせてもよい。
特定演出画像として複数部位からなるキャラクタを示す演出画像(キャラクタ画像)が表示される場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中とは異なる表示態様で、特定演出画像が表示されてもよい。
パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるように構成されたものであってもよい。このような構成において、始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、可変入賞装置を第1状態に変化させるか否かの決定結果や、第1状態に変化させるときの変化態様を複数態様のいずれかとする決定結果、あるいは、可変入賞装置の内部における遊技球の通過状況に応じて大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果の少なくともいずれかに関連して、表示結果を導出する関連演出を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽することなどにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を遊技者が視認不可能または視認困難となるように制限するものであればよい。
上記実施の形態では、図8に示すステップS242の処理にて決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、以上では、メイン側で先読み判定をしてその判定結果に対応したコマンドをサブ側に送信した例を示したが、メイン側から乱数値を示すコマンドを送信してサブ側で先読み判定をするようにしてもよい。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの前面側に設けられた演出可動機構を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、識別情報となる図柄が可変表示される表示面よりも前方側の重複する位置にて特定演出を実行可能に構成されたものにおいて、識別情報の可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報よりも前方側の重複する位置では、特定演出の演出態様を、例えば静止態様や仮停止態様といった、可変表示中における演出態様とは異なる態様とするものであればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(1−1)以上に説明したパチンコ遊技機1は、演出制御用CPU120が各部と協働して実現される調整手段と、調整画像表示手段とを備える。調整手段は、少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(調整操作)に応じて演出効果を調整可能であり、調整画像表示手段は、調整手段による調整に対応する調整結果画像R(調整画像の一例)を所定期間T1表示する。そして、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可とする。このようにしたから、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
なお、以上では、音量が調整可能な例を説明したが、調整可能な演出効果は、前述したように画像表示装置5などの表示輝度などであってもよい。また、調整可能な演出効果は、音量と輝度との少なくともいずれか一方であってもよい(つまり、音量及び輝度の双方を調整可能であってもよい)。また、調整画像は、調整操作によって音量などが変更された場合だけでなく、変更されない場合に表示されるものであってもよい。また、調整画像表示手段は、導出表示期間T2で調整画像を視認不可とするだけでなく、導出表示期間T2において、調整画像を半透明の態様で表示させたり、点滅表示させたりなどすることで、視認困難としてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。この場合、例えば、図24のステップS712の代わりに調整結果画像を視認困難な態様で表示する処理を実行し、ステップS715にて視認困難な態様での表示から復帰する(所定期間T1内であれば調整画像が復帰する)といったように演出効果設定処理を変形して構成すればよい。
(1−2)また、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可又は視認困難とし、調整画像は、促進表示画像Pなどの特定演出画像とは重畳しない位置に表示されてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、特定演出画像の視認性を担保しつつも調整画像を表示することができるため、画像表示装置5に表示される情報の認識性が低下することを抑えることができる。
なお、調整画像と重ならない位置に表示される特定演出画像は、促進表示画像Pや、発展報知画像(図35(B)参照)だけでなく、キャラクタCH1を示す画像や、前記した第4図柄を示す画像、保留表示を示す画像などであってもよい。
(1−3)また、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可又は視認困難とし、調整手段は、エラー報知に関する演出効果については調整しない、ようにしてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、エラー音や、エラー画像の表示輝度などは規定値のままとすることができるため、なんらかのエラーが発生したにも関わらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったことを防止できる。
なお、調整手段が調整しないエラー報知に関する演出効果は、エラー音量だけでなく、エラー画像が表示される際の輝度(光量)や、エラー発生時に点灯するランプ(遊技効果ランプ9など)の輝度などであってもよい。
(2)また、調整画像の表示領域の少なくとも一部が、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる(例えば図25(A)参照)、ようにしてもよい。このようにすれば、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去するため、可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
なお、調整画像の表示領域の少なくとも一部が重なる可変表示結果の導出表示領域は、飾り図柄の表示領域Ar(図25(A)参照)に限られず、小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ表示結果が導出される小図柄表示エリア5Vなどであってもよい。
(3)また、可変表示結果の導出表示中もエラー画像は消去しない(例えば図25(D2)参照)、ようにしてもよい。このようにすれば、エラー画像の視認性を確保することができる。
(4)また、調整画像の表示よりもエラー画像の表示を優先する(例えばステップS57の処理で、異常報知コマンドを受信した演出制御用CPU120が、当該コマンドが示すエラーが解消されるまでは図25(D1)、(D2)に示すようなエラー画像の表示を継続させることなど)、ようにしてもよい。このようにしても、エラー画像の視認性を確保することができる。
(5)また、調整操作が行われた場合はデモ表示を視認可能に維持するが(例えば図25(B)参照)、メニュー表示操作が行われた場合はデモ表示を消去する(例えば演出制御用CPU120が、ステップS659、S660、S662の処理を実行することなど)、ようにしてもよい。こうすれば、好適にデモ表示を行うことができる。
(6)また、識別情報の可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段(例えばステップS162の変化演出用キャラクタ表示処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、特定演出画像は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり(例えば図23(B)参照)、特定演出実行手段は、識別情報の可変表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を静止態様とする(例えば演出制御用CPU120がステップS609の処理を実行する部分など)、ようにしてもよい。このようにすれば、表示結果の誤認を防止することができる。
また、遊技機は、識別情報画像が表示される第1領域(例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rなど)よりも小さく常に視認可能な第2領域(例えば小図柄表示エリア5Vなど)にて、識別情報画像の可変表示に同期して報知情報画像の可変表示を行い表示結果を導出する常時表示手段(例えばステップS325、S350の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。このような構成においては、表示結果の誤認を防止することができる。
また、決定手段の決定結果に応じて可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報(例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドなど)を出力する情報出力手段(例えばステップS266の処理を実行するCPU103など)を備え、演出実行手段は、表示制御情報の受信を契機として、前記特定演出画像の表示態様を非静止態様としてもよい(例えば演出制御用CPU120がステップS607の処理を実行する部分など)。こうすれば、特定演出の違和感を抑制しつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、識別情報画像の可変表示の実行中に該識別情報画像の可変表示に対応する対応表示(例えばアクティブ表示など)を実行可能な対応表示手段(例えばアクティブ表示部AHAなど)と、未だ開始されていない識別情報画像の可変表示に対応する保留表示を行う保留表示手段(例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HR、第2始動入賞記憶表示エリア5HLなど)と、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出(例えば保留表示変化演出など)を実行可能な第1変化演出手段(例えばステップS343の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出(例えばアイコン表示変化演出など)を実行可能な第2変化演出手段(例えばステップS345の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、第2変化演出が実行された後には前記対応表示の表示態様として表示されない特殊態様(例えば「秘」の表示など)を含んでもよい。このような構成においては、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる第1変化演出を実行可能としつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、第2変化演出が実行された後に表示される前記対応表示の表示態様は、前記第1変化演出が実行された後には前記保留表示の表示態様として表示されない特殊態様(例えば「チャンス」や「NEXT」、「激熱」の表示など)を含んでもよい。このような構成においては、対応表示の表示態様を特殊態様に変化させる第2変化演出を実行可能としつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、前記特定演出画像は、少なくとも前記識別情報画像の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり(例えば図23(B)を参照)、前記特定演出実行手段は、前記識別情報画像の表示結果が導出される期間において、該識別情報画像よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を仮停止態様としてもよい。このような構成によれば、表示結果の誤認を防止しつつ、演出の興趣を向上させることができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、本発明は、上記の(1−1)〜(1−3)、(2)〜(6)において説明したパチンコ遊技機1の各構成の全てを備えていなくともよく、目的を達成することができれば、構成要素の削除や追加は任意である。例えば、調整画像が視認不可又は視認困難な期間は、可変表示結果の導出表示期間T2に限られない。リーチアクション(例えば全回転中)の期間などにおいて調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。つまり、調整画像を視認不可などにする期間は、遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間であればよい。また、調整画像は、促進表示画像Pなどの特定演出画像と重畳する位置に表示されてもよい。また、エラー報知に関する演出効果は、調整手段によって調整可能としてもよい。また、調整画像の表示領域は、可変表示結果の導出表示領域と重なっていなくともよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い表示結果を導出表示することが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技を制御する主基板(例えば主基板11、主基板9011など)と、遊技媒体が通過することによって賞球が払い出される所定領域(例えば、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、大入賞口となる特別可変入賞球装置907、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、一般入賞領域となる一般入賞口9050A〜9050Dなど)と、遊技媒体の所定領域への通過によって払い出される賞球に関する所定賞球情報(例えば、役連、役比など)を表示可能な賞球情報表示手段(例えば、表示モニタ9029など)と、
少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作に応じて演出効果を調整可能な調整手段(例えばステップS706、S707の処理を実行する演出制御用CPU120)と、前記調整手段による調整に対応する調整画像(例えば図35(B)〜(D)に示す調整結果画像R)を所定期間(例えば所定期間T1)表示する調整画像表示手段(例えばステップS708、S703、S704の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち、可変表示結果が導出表示される期間(例えば導出表示期間T2)で前記調整画像を視認不可又は視認困難(例えば演出制御用CPU120がステップS710〜S712の処理を実行することなど)又は視認困難(例えば調整画像を半透明表示としたり、点滅表示とすることなど)とし、
前記賞球情報表示手段は、前記所定賞球情報への視認性を妨げられないように、前記主基板上に設けられていることを特徴とする遊技機が挙げられる。
上記遊技機によれば、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、遊技釘などに対してどのような調整を加えられたかを容易に認識できる。また、上記遊技機では、主基板上に設けられる情報表示手段に、大当たり回数、遊技履歴、遊技機の現在の音量や輝度、遊技機の音量や輝度の調整履歴等が表示されるようになっていてもよい。
さらに、遊技釘などに対してどのような調整を加えられたかを容易に認識できる遊技機の形態の一例として、遊技媒体(例えば、遊技球)が通過することによって賞球が払い出される所定領域(例えば、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、大入賞口となる特別可変入賞球装置907、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、一般入賞領域となる一般入賞口9050A〜9050D)と、遊技を制御する主基板(例えば、主基板9011)に設けられ、前記遊技媒体の所定領域への通過によって払い出される賞球に関する所定情報(例えば、役連、役比)を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ9029)と、を備え、前記情報表示手段は、視認性を妨げられないように、遊技を制御する主基板上に設けられている遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
前述したように、一般入賞領域への遊技媒体の進入は、遊技媒体が進入することにより特別図柄の可変表示が実行される始動入賞領域への遊技媒体の進入と比較して、遊技への影響が低いものとなっている。また、特別図柄の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときには遊技者にとって有利な有利状態に制御されるが、この有利状態において遊技媒体が進入可能となる特定入賞領域への遊技媒体の進入と比較して、遊技者の関心は低く、興趣を高めることが困難なものとなっている。このような事情により、一般入賞領域への遊技媒体の進入が実質的に困難となるように遊技場側で遊技釘がメンテナンスされてしまう場合がある。
しかしながら遊技機メーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。そのため、本来であれば、遊技場側でも予め定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入するような(試験を通過するような)遊技釘のメンテナンス状態とされていることが望ましく、そのためには、一般入賞領域への遊技媒体の進入について遊技者の関心を高め、遊技者に一般入賞領域への遊技媒体の進入頻度を意識させる必要がある。
そこで、このような一般入賞領域を有する遊技機において、一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合の興趣をさらに高める余地が存在する。後述する実施形態に係る遊技機では、一般入賞領域を有する遊技機における遊技の興趣を高めることが可能となっている。
以下、図面を参照しつつ、遊技機の一実施形態を詳細に説明する。図42は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。また、パチンコ遊技機901は、遊技機用枠903に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠903aを有する。
遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域9010が形成されている。この遊技領域9010には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技領域9010は、左遊技領域9010Aと右遊技領域9010Bからなる。遊技領域9010は、遊技盤902において遊技球が通過可能な領域であり、遊技領域9010の中央を基準として、左側が左遊技領域9010A、右側が右遊技領域9010Bとなっている。
遊技盤902の所定位置(図42に示す例では、遊技領域9010の右側方)には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。以下では、第1特別図柄表示装置904Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。なお、特別図柄表示装置は1つであってもよい。
遊技盤902の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置905の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、画像表示装置905の表示領域では、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置905では、各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置905における表示動作は、図43に示す演出制御基板9012に搭載されている演出制御用CPU90120によって制御される。演出制御用CPU90120は、第1特別図柄表示装置904Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置905で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置904Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置905で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどがある。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)となることに対応した飾り図柄(「突確」の文字から構成される図柄)や、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア905Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置905の表示画面における右下部には、飾り図柄と特別図柄および後述する普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリア905A,905Bが設けられている。この実施の形態では、第1特図の可変表示に同期して第1特図用の第4図柄の可変表示が行われると共に、その可変表示の表示結果の導出表示が行われる第1特図用の第4図柄表示エリア905Aと、第2特図の可変表示に同期して第2特図用の第4図柄の可変表示が行われると共に、その可変表示の表示結果の導出表示が行われる第2特図用の第4図柄表示エリア905Bとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、飾り図柄の可変表示は、演出制御用CPU90120側で変動パターン指定コマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、画像表示装置905を用いた演出を行う場合、例えば、飾り図柄の可変表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、画像表示装置905上の表示画面を見ていても、現在可変表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、画像表示装置905の表示画面の一部でさらに第4図柄の可変表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在可変表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で可変表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特図用の第4図柄と第2特図用の第4図柄とを、「第4図柄」と総称することがあり、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aと第2特図用の第4図柄表示エリア905Bとを、「第4図柄表示エリア」と総称することがある。
第4図柄の変動表示(可変表示)は、第4図柄表示エリア905A,905Bを所定の表示色(例えば、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aは白色、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bは黒色)で所定の時間間隔で点灯(表示)と消灯(非表示)とを繰り返す点滅状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の可変表示と、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aにおける第1特図用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の可変表示と、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bにおける第2特図用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示装置904Aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aが、大当りを想起させる表示色(例えば赤色)で点灯(表示)されたままになる。なお、大当り種別に応じて表示色を異ならせてもよい。また、第1特別図柄表示装置904Aにおいてはずれ図柄が停止表示されるときには、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aが、はずれを想起させる表示色(例えば青色)で点灯(表示)されたままになる。このように、第1特図用の第4図柄の可変表示の表示結果は第4図柄表示エリア905Aに停止表示(導出表示)されることになる。
また、第2特別図柄表示装置904Bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bが、大当りを想起させる表示色(例えば赤色)で点灯(表示)されたままになる。なお、大当り種別に応じて表示色を異ならせてもよい。また、第2特別図柄表示装置904Bにおいてはずれ図柄が停止表示されるときには、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bが、はずれを想起させる表示色(例えば青色)で点灯(表示)されたままになる。このように、第2特図用の第4図柄の可変表示の表示結果は第4図柄表示エリア905Bに停止表示(導出表示)されることになる。
画像表示装置905の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア905Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア905Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、非表示態様(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示態様となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、非表示態様となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示態様に戻る。
すなわち、始動入賞が発生すると、始動入賞記憶表示エリア905Hには、当該始動入賞に基づいて実行される特図ゲームに対応した保留情報(図42や図72等では丸型で示されるオブジェクト)が新たに表示される表示制御が行われる。例えば、保留情報は、その保留情報に対応した特図ゲームの始動条件が成立した順序(上の例では開始条件が成立する順序でもある)に従って、左から順番に表示される。n個の保留情報が表示されているとき(n回分の特図ゲームが保留されているとき)に新たな始動入賞が発生すると、当該新たな始動入賞に対応して左からn+1番目の保留情報が新たに表示されることになる。そして、保留されている特図ゲームの開始条件が成立すると、当該特図ゲームに対応する左端の保留情報が消去されると共に、左からn番目(n≧2)の保留情報が1つずつ左にシフトされて、n−1番目に表示されることになる。
なお、特図ゲームの開始条件が成立する順序は、始動条件が発生した順序に限らず、第2特図に関する特図ゲームの開始条件が、第1特図に関する特図ゲームの開始条件よりも優先して成立する(いわゆる特図2優先変動とする)ようにしてもよい。また、これとは逆に、第1特図に関する特図ゲームの開始条件が、第2特図に関する特図ゲームの開始条件よりも優先して成立する(いわゆる特図1優先変動とする)ようにしてもよい。
なお、始動入賞記憶表示エリア905Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア905Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図42に示す例では、始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。また、画像表示装置905の右側には、可動役物1000が設けられている。
可動役物901000は、星型の部材を動作させるためのモータやランプが内蔵されている。可動役物901000は、大当りを予告する演出、例えば、後述する変動結果予告演出や先読み予告演出が実行されるときに動作(回転動作及び点灯)するようになっている。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、図43に示す普通電動役物用となるソレノイド9027によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9027がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しないまたは進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9027がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図43に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図43に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、図43に示す大入賞口扉用となるソレノイド9028によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9028がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9028がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置907に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図43に示すカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値は、「合計保留記憶数」ということもあれば、「特図保留記憶数」ということもある。
遊技盤902の所定位置(図42に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器9020は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。なお、普通図柄表示器9020は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート9041A,9041Bを通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口9050A〜9050Dの4つの一般入賞領域が設けられている。
一般入賞口9050A〜9050Dは、遊技盤面より前方(遊技者側)に突設された球受部材により構成されている。球受部材は上方から流下してきた遊技球を開口部から受け入れるものであり、球受部材の開口部の水平方向の長さ(横幅)は、遊技球1個分の直径より大きいが遊技球2個分の直径よりは小さい。従って、2個以上の遊技球が水平方向に連なって球受部材の開口部を通過することがないようになっている。また、各一般入賞口9050A〜9050Dが設けられた各球受部材の間隔は、少なくとも遊技球1個以上が通過可能な間隔となっている。また、一般入賞口9050A〜9050Dの開口部の開閉を切り替えるための入賞球装置(例えば第2始動入賞口の開閉を切り替えるための普通可変入賞球装置906Bに相当する役物)は設けられておらず、常に開放状態となっている。また、一般入賞口9050A〜9050Dに遊技球が入賞しても、入賞に基づいて特図ゲームの可変表示の始動条件及び普図ゲームの可変表示の始動条件はいずれも成立しない。
なお、この実施の形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて予め定められた数の賞球が遊技者に特定価値として付与されるものであるが、これに限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したことに伴い、可変入賞球装置、例えば、第2始動入賞口の開閉制御を行うための普通可変入賞球装置906Bや大入賞口の開閉制御を行うための特別可変入賞球装置907を作動させて、第2始動入賞口や大入賞口に遊技球が入賞し易くすることを、一般入賞口に遊技球が入賞したことにより付与される特定価値としてもよい。
また、一般入賞口に応じて遊技者に付与される特定価値を異ならせるようにしてもよく、例えば、第2一般入賞口9050Bや第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合には5個の賞球が付与されるが、第1一般入賞口9050Aや第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には10個の賞球が付与される(すなわち異なる大きさの特定価値が付与される)ようにしてもよい。また、第2一般入賞口9050Bや第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合に付与される特定価値は所定数の賞球であるが、第1一般入賞口9050Aや第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、普通可変入賞球装置906Bや特別可変入賞球装置907を作動させる(すなわち異なる種別の特定価値が付与される)ようにしてもよい。
また、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて付与される特定価値に応じて異なる演出が実行されるようにしてもよく、例えば、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて賞球が付与される場合と、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて可変入賞球装置が動作する場合とで(すなわち特定価値の種別が異なる場合に)、異なる演出が実行されるようにしてもよい。また、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて10個の賞球が付与される場合と、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて5個の賞球が付与される場合とで(すなわち特定価値の大きさが異なる場合に)、異なる演出が実行されるようにしてもよい。
第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050Dへの遊技球の入賞は、図43に示すように、それぞれに対応した第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dにより検出される。第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dにより遊技球が検出されると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
このように、この実施の形態では、4つの一般入賞口9050A〜9050Dのそれぞれに対応した入賞口スイッチが設けられていることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ90100において、一般入賞口に遊技球が入賞したことのみならず、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかも検出可能となっている。
なお、一般入賞口毎に異なる一般入賞口スイッチが設けられる構成に限らず、複数の一般入賞口に対して共通の一般入賞口スイッチが設けられるようにしてもよい。例えば、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに対して共通の一般入賞口スイッチ(左遊技領域9010Aに設けられた一般入賞口に入賞したことを検出するためのスイッチ)が設けられ、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに対して共通の一般入賞口スイッチ(右遊技領域9010Bに設けられた一般入賞口に入賞したことを検出するためのスイッチ)が設けられるようにしてもよい。また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dの全ての一般入賞口に対して共通の一般入賞口スイッチ(いずれかの一般入賞口に入賞したことを検出するためのスイッチ)が設けられるようにしてもよい。
遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。アウト口に取り込まれた遊技球は、アウト口に連絡する球回収通路(図示せず)を経由して遊技島に回収される。各入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、第1〜第4一般入賞口)に入賞した遊技球は、入賞球集合樋(図示せず)を通じて集められ、球回収通路を経由して遊技島に回収されるようになっている。球回収通路にはアウト球検出器(図示せず)が設けられている。結果として、アウト球検出器では、遊技領域9010に打ち込まれた(いずれの入賞口にも入賞せずにアウト口に導かれた遊技球、及び、いずれかの入賞口に入賞して入賞球集合樋に集められた遊技球)すべての遊技球を検出する。アウト球検出器により遊技球が検出される毎に、検出信号が演出制御基板9012に入力されることにより、演出制御用CPU90120では、遊技領域9010に打ち込まれた遊技球数、すなわちアウト数を集計可能となっている。なお、アウト球検出器が、遊技球を検出する毎に値が1ずつ増加するカウンタを備える構成となっている場合には、カウンタの値が一定数(例えば10)増加する毎に、演出制御基板9012にアウト数増加信号を出力するようにして、演出制御用CPU90120側でアウト数を一定数単位(例えば10単位)で集計可能としてもよい。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ909が設けられている。パチンコ遊技機901の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、特別可変入賞球装置907等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
ガラス扉枠903aの下部表面には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿9060が設けられている。例えば上皿9060の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン9030が設置されている。
上皿9060の右方には鍵穴9061が設けられている。遊技場の店員は、この鍵穴9061に鍵を挿入して施錠装置(図示せず)を開放状態とすることで、ヒンジ機構を利用して、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aを開閉させることが可能となる。遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aを前方に開いた状態とすることで、遊技盤(遊技釘及び入賞口を含むゲージ盤)902のメンテナンス(例えば、玉詰まりの解消措置)や、後述するモード切替スイッチ9031や表示切替スイッチ9032の操作を行うことができる。
上皿9060の直下方には、上皿9060に収容しきれない遊技球を貯留する下皿62が設けられ、上皿9060の右下方には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)9063が設けられている。例えば、打球操作ハンドル9063は、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
操作ボタン9030は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっている。なお、操作ボタン9030は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよいし、ジョイスティックのような押下操作及び傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン9030に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン9030は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン9030に対してなされた遊技者の操作行為は、操作ボタン9030の押下を検出する押下検出スイッチ(図示せず)及び操作ボタン(ジョグダイアル)9030の回転方向及び回転量を検出するロータリーエンコーダ(図示せず)によって検出される。
次に、パチンコ遊技機901における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機901では、左遊技領域9010Aに設けられた第1通過ゲート9041A、右遊技領域9010Bに設けられた第2通過ゲート9041Bを通過した遊技球が、図43に示す第1通過ゲート9041Aに対応した第1ゲートスイッチ9021A、第2通過ゲート9041Bに対応した第2ゲートスイッチ9021Bによって検出されたことといった、普通図柄表示器9020にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図43に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図43に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄(はずれ図柄)が停止表示されれば「ハズレ」となる。確定特別図柄としての特定の特別図柄(大当り図柄)は、大当りの種別に応じて異なるものであり、例えば、確変大当りと非確変大当りとで確定特別図柄は異なる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定状態としての大当り遊技状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置907の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンド遊技が実行される。こうしてラウンド遊技の実行中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤902の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンド遊技を終了させる。大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技の実行回数が、例えば15回となる。なお、ラウンド遊技の実行回数の異なる複数種類の大当り種別を設けてもよい。
大当り状態が終了した後には、遊技者にとって有利な有利状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御が実行される時短状態や、時間短縮制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態に制御される。
ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定状態や時短状態、確変状態とは異なる遊技状態としての通常状態であり、パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。これに対して、時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。また、確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは所定回数(例えば8回)の特図ゲームが実行されるまで継続する。
大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される大当り(種別)は、「確変大当り」とも称される。大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御されずに時短状態に制御される大当り(種別)は、「非確変大当り」とも称される。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機901における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されている期間と同一であればよい。高開放制御が実行されている状態を高ベース状態、高開放制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置905の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア905Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、「リーチ演出表示」(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置905における表示動作のみならず、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」や「滑り」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板9011の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうちのいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
また、大当り組合せとなる飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中に、特図表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されていることを予告・報知する先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。
前述したように、遊技領域9010は、左遊技領域9010Aと右遊技領域9010Bからなり、遊技者は、打球操作ハンドル(操作ノブ)の操作量(回転量)を調整することにより、左遊技領域9010Aに向けて遊技球を発射する左打ちと、右遊技領域9010Bに向けて遊技球を発射する右打ちとを切り替えることができる。
パチンコ遊技機901では、左遊技領域9010Aに遊技球を発射した場合(左遊技領域9010Aに遊技球が進入した場合)には、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、右遊技領域9010Bに遊技球を発射した場合よりも高い割合で遊技球が第1始動入賞口に入賞するようになっている。また、遊技状態が通常状態のときには、遊技状態が確変状態及び時短状態のときよりも、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が長く且つ普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率が低いため、通常状態において左遊技領域9010Aに発射された遊技球が第2始動入賞口に入賞する割合は、第1始動入賞口に入賞する割合と比較して極めて低いものとなっている。
一方、パチンコ遊技機901では、右遊技領域9010Bに遊技球を発射した場合(右遊技領域9010Bに遊技球が進入した場合)には、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに遊技球を発射した場合と比較して、第1始動入賞口に遊技球が入賞する割合が極めて低いか、または、第1始動入賞口には遊技球が入賞しないようになっている。そのため、通常状態において仮に右打ちを行ったとしても、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合は、通常状態において左打ちを行ったときに遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合と比較して極めて低い。従って、遊技者は通常状態において左打ちを行うこととなる。
また、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が第2通過ゲート9041Bを通過する割合は、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が第1通過ゲート9041Aを通過する割合よりも高くなっている。そして、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が開放状態の第2始動入賞口に入賞する割合は、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が開放状態の第2始動入賞口に入賞する割合よりも高くなっている。
そして、確変状態及び時短状態では、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が通常状態よりも短縮され且つ普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率が通常状態よりも高い。従って、確変状態及び時短状態で右打ちを行った場合に遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合は、確変状態及び時短状態で左打ちを行った場合に遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合よりも高い。従って、遊技者は確変状態及び時短状態において右打ちを行うこととなる。
また、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が開放状態の大入賞口に入賞する割合は、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が開放状態の大入賞口に入賞する割合よりも高くなっている。従って、遊技者は大当り遊技状態において右打ちを行うこととなる。このように、遊技者は、通常状態では左打ちを行い、大当り遊技状態の発生に伴い右打ちに切り替え、大当り遊技状態終了後の確変状態または時短状態において右打ちを継続し、通常状態への移行(例えば大当り遊技状態を伴わない確変状態または時短状態の終了)に伴い左打ちに戻すことになる。
また、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が左遊技領域9010Aに設けられている第1一般入賞口9050Aまたは第2一般入賞口9050Bに入賞する割合は、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bが設けられている位置、並びに、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が第1一般入賞口9050Aまたは第2一般入賞口9050Bに入賞する割合よりも高くなっている。一方、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が右遊技領域9010Bに設けられている第3一般入賞口9050Cまたは第4一般入賞口9050Dに入賞する割合は、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dが設けられている位置、並びに、図示しない遊技釘または遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が第3一般入賞口9050Cまたは第4一般入賞口9050Dに入賞する割合よりも高くなっている。
なお、左遊技領域9010Aに設けられている複数の一般入賞口(第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050B)の一部または全部について、左遊技領域9010Aに発射された遊技球のみが入賞可能であり、右遊技領域9010Bに発射された遊技球は入賞しない構成としてもよく、右遊技領域9010Bに設けられている複数の一般入賞口(第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050D)の一部または全部について、右遊技領域9010Bに発射された遊技球のみが入賞可能であり、左遊技領域9010Cに発射された遊技球は入賞しない構成としてもよい。
このように、通常状態では左打ちが行われるため、4つの一般入賞口のうち、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞する確率が高く、大当り遊技状態、並びに、確変状態及び時短状態では、右打ちが行われるため、4つの一般入賞口のうち、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞する確率が高い。遊技状態等に応じて、遊技球が発射される遊技領域が変化することに伴い、遊技球が入賞し易い一般入賞口も変化する。なお、通常状態において遊技球が進入する左遊技領域9010Aには、遊技球が入賞し易い位置に一般入賞口を設け、大当り遊技状態、並びに、確変状態及び時短状態において遊技球が進入する右遊技領域9010Bには、遊技球が入賞し難い位置に一般入賞口を設ける(あるいはその逆とする)というように、遊技状態に応じて一般入賞口への入賞頻度が変化するようにしてもよい。
パチンコ遊技機901には、例えば図43に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、音声ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤902などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。払出制御基板は、賞球の払出を制御する基板であり、払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御基板は、賞球個数を示すデータが設定された賞球個数コマンドの受信(主基板9011から制御信号として伝送される。)に応じて、球払出装置(図示せず)などから構成される払出機構(賞球を払い出す機構)を駆動して、賞球の払い出しを実行する。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送するスイッチ回路90110、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号をソレノイド9027、9028に伝送するソレノイド回路90111などが搭載されている。
また、スイッチ回路90110は、異常検出用センサ群9026(詳しくは後述する)からの信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。詳しくは後述するが、異常検出用センサ群9026は、パチンコ遊技機901で発生した異常を検出するためのものである。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R及び遊技効果ランプ909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ909などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。音声ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ909などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図43に示すように、主基板9011には、第1ゲートスイッチ9021A、第2ゲートスイッチ9021B、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dからの検出信号を伝送する配線が接続されている。
なお、第1ゲートスイッチ9021A、第2ゲートスイッチ9021B、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A〜第4一般入賞口スイッチ9024Dは、例えば「センサ」と称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板9011には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板9011には、異常検出用センサ群9026からの信号を伝送する配線が接続されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。主基板9011には、例えば中継基板9015に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ90100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板9011から中継基板9015を介して演出制御基板9012へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板9015から主基板9011への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板9012や中継基板9015の側から主基板9011側に信号が伝わる余地はない。
中継基板9015には、例えば主基板9011から演出制御基板9012に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板9011対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板9012対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板9012から中継基板9015への信号の入力を阻止して、主基板9011から演出制御基板9012へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板9012の側から主基板9011側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板9015において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板9011にて遊技制御用マイクロコンピュータ90100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板9011への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置905における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ908L、908Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
そのような演出制御コマンドには、例えば、遊技状態(通常状態、確変状態、または時短状態)を指定する遊技状態指定コマンド、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド、特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンド、画像表示装置905における飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンド、大当り遊技状態の開始や終了を指定する大当り開始指定コマンド、大当り終了指定コマンド、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに出力される始動入賞コマンド、一般入賞口に遊技球が入賞したときに出力される一般入賞口指定コマンド、大入賞口に遊技球が入賞したときに出力される大入賞口入賞コマンド等が含まれる。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/Output port)90105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ90100ではCPU90103がROM90101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90100(またはCPU90103)が実行する(または処理を行う)ということは、具体的には、CPU90103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板9011とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
図43に示すように、演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板9012には、画像表示装置905に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板9013に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、音声ランプ制御基板9014に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、可動役物901000に対して制御信号を伝送するための配線などが接続されている。また、演出制御基板9012には、操作ボタン9030に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、押下検出スイッチ(図示せず)及びロータリーエンコーダ(図示せず)から伝送するための配線も接続されている。さらに、演出制御基板9012には、後述するモード切替スイッチ9031における操作部の位置(第1位置または第2位置)に対応した信号を伝送するための配線、及び、後述する表示切替スイッチ9032における操作部の位置(第1位置または第2位置)に対応した信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909や装飾用LEDといった発光体、操作ボタン9030、可動役物901000、さらには、演出用役物が備える可動部材などが含まれる演出装置(演出用の電気部品)を用いた演出動作の制御を行うために、演出制御パターンを構成するパターンデータが予め複数種類記憶されている。
図43に示す演出制御基板9012に搭載された表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部90123は、画像表示装置905の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部90123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011などから伝送された演出制御コマンド、押下検出スイッチ及びロータリーエンコーダから伝送された操作検出信号、並びに、モード切替スイッチ9031の状態を確認可能とする信号及び表示切替スイッチ9032の状態を確認可能とする信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板9012の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O90125の出力ポートからは、画像表示装置905へと伝送される映像信号や、音声制御基板9013へと伝送される指令(効果音信号)、音声ランプ制御基板9014へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される、可動役物901000へと伝送される指令(駆動信号)などが出力される。
音声制御基板9013には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板9013では、演出制御基板9012から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ908L、908Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
音声ランプ制御基板9014には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、音声ランプ制御基板9014では、演出制御基板9012から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ909などに供給する。
この実施の形態では、パチンコ遊技機901において異常が発生した場合に、当該発生した異常を、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rを制御して音声により報知したり、音声ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を制御して光によって報知したり、表示制御部90123を介して画像表示装置905の表示領域に異常の報知画像(エラーメッセージ)を表示させたりして報知する。異常としては、磁気異常、振動異常、及び電波異常等があり、異常検出用センサ群9026などを用いて検出される。
異常検出用センサ群9026は、パチンコ遊技機901において発生する異常を検出するための1以上のセンサなどから構成される。異常検出用センサ群9026は、センサに限らず、異常を検出するための回路、センサには該当しない各種の検出スイッチなどを含んでもよい。異常検出用センサ群9026は、異常を検出すためのものから構成されていればよい。異常検出用センサ群9026それぞれに含まれるセンサなどは、異常の種類それぞれに応じて、1以上用意される。異常検出用センサ群9026が具体的にどのようなものを含むかは、パチンコ遊技機901の仕様などによって決定されればよい。パチンコ遊技機901において発生する異常とは、パチンコ遊技機901において行う通常の遊技では起こらないまたは極めて起こりにくい現象(例えば、パチンコ遊技機901に対する不正行為があったときに生じる磁気異常、振動異常、及び電波異常などの現象)や遊技の進行の妨げになりうる現象などのことをいい、特に、遊技者や遊技ホール(パチンコ店など)の従業員に報知が必要な現象のことをいう。
異常検出用センサ群9026に含まれるものとしては、例えば、磁気を検出する磁気センサ、振動を検出する振動センサ、所定の電波(所定波長帯域の電波など)を検出する電波検出センサなどがある。例えば、これらセンサなどが、異常検出用センサ群9026に含まれるようにすればよい。なお、異常の検出は、公知の方法を適宜利用することができる。遊技制御用マイクロコンピュータ90100が、磁気異常、振動異常、及び電波異常等を異常検出用センサ群9026からの出力信号に基づいて検出すると、異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905におけるエラーメッセージの表示、スピーカ908L、908Rからの警告音の出力、遊技効果ランプ909における異常発生時の発光態様等により異常が発生したことの報知が行われる。例えば、異常が発生した場合には、図84(f)に示すように、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
ここで、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、及び遊技効果ランプ909等の報知手段によって、異常が発生したことのみならず、磁気異常、振動異常、電波異常及び前面ドアの開放のいずれの種別の異常が検出されたのかを特定可能に報知するようにしてもよい。
磁気異常の報知とは、磁気異常(磁石がパチンコ遊技機901の近傍にあるという異常、この場合、不正行為がある可能性がある。)を検出したときに行われる異常の報知である。磁石によって遊技媒体を移動させ、入賞口に入賞させたり、遊技媒体を入賞口に誘導するため所定領域を遊技媒体で詰まらせたりする不正行為がある。磁気異常の報知によって、このような行為が行われることを未然に防止する。例えば、異常検出用センサ群9026の1つのセンサとして、磁気を検出するための磁気センサを設ける。CPU90103は、当該磁気センサからの信号が所定の閾値以上の磁力を示すものであるかを判定することで、磁気異常の有無を判定する(磁力を示す→磁気異常有り)。磁気異常が検出された場合、当該磁気異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905等において磁気異常の報知が行われる。例えば、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「磁気エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
振動異常の報知とは、例えば、特別可変入賞球装置907が設けられたパチンコ遊技機などにおいて実行され得る異常の報知である。故意にパチンコ遊技機を揺らすことにより遊技媒体の流下方向を大入賞口等の入賞口寄りに変化させる不正行為がある。振動異常の報知によって、このような行為が行われることを未然に防止する。例えば、異常検出用センサ群9026の1つのセンサとして、振動を検出するための振動センサを設ける。CPU90103は、当該振動センサからの信号が所定の閾値以上の強さの振動を示すものであるかを判定することで、振動による異常(振動異常)の有無を判定する(所定の閾値以上の強さの振動を示す→振動異常有り)。振動異常が検出された場合、当該振動異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905等において振動異常の報知が行われる。例えば、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「振動エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
電波異常の報知とは、電波異常(所定の電波がパチンコ遊技機901に到達する異常、この場合、不正行為がある可能性がある。)を検出したときに行われる異常の報知である。始動口スイッチ(第1始動口スイッチ9022Aおよび第2始動口スイッチ9022B)、カウントスイッチ9023などに電波をあてることで、これらスイッチのオン/オフを切り替えるなどし、入賞を不正に発生させ賞球を得る不正行為がある。電波異常の報知によって、このような行為が行われることを未然に防止する。例えば、異常検出用センサ群9026の1つのセンサとして、所定の電波(所定波長帯域の電波など)を検出するための電波検出センサを設ける。CPU90103は、当該電波検出センサからの信号が前記所定の電波の受信を示しているかを判定することで、電波異常の有無を判定する(所定の電波の受信を示す→電波異常有り)。電波異常が検出された場合、当該電波異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905等において電波異常の報知が行われる。例えば、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「電波エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032は、いずれもDIPスイッチ(Dual In−line Package switch)により構成されており、遊技盤902の遊技領域外に設けられている。DIPスイッチにより構成されるモード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032は、操作部を第1位置と第2位置とに切り替えることにより(例えばスライド式の場合には、つまみの位置を一端側と他端側とに切り替えることにより)、演出制御用CPU90120により実行される処理(制御プログラム)を切り替え可能とするものである。遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aが閉じている状態では、ガラス扉枠903aが遊技盤902の前面を覆っているため、遊技者はモード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032を操作不能となっている。なお、モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032は、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aが閉じている状態(図42に示される状態)では、ガラス扉枠903aを介して遊技者から視認不能な位置に設置されているため、図42では図示していない。
前述したように、遊技場の店員は、鍵穴9061に鍵を挿入して施錠装置(図示せず)を開放状態として、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aを前方に開くことで、遊技盤902に設けられているモード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032の操作(DIPスイッチの切り替え)が可能となる。そして、モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032の操作が完了すると、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aが閉じている状態に戻し、鍵穴9061に鍵を挿入して施錠装置(図示せず)を閉鎖状態とする。
モード切替スイッチ9031の操作部が第1位置の場合には、演出制御用CPU90120のモード切替端子の電圧がLowの状態となり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置の場合には、演出制御用CPU90120のモード切替端子の電圧がHighの状態となる。演出制御用CPU90120は、モード切替端子の電圧がLowの場合には、モード切替スイッチ9031の操作部が第1位置となっていること、すなわち、画像表示装置905に遊技者向けの情報(例えばデモ画面等)を表示する遊技モードであることを特定して、後述する入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示しない。一方、演出制御用CPU90120は、モード切替端子の電圧がHighの場合には、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていること、すなわち、画像表示装置905に店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数等)を表示するメンテナンスモードであることを特定して、後述する入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示する。
表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置の場合には、演出制御用CPU90120の表示切替端子の電圧がLowの状態となり、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合には、演出制御用CPU90120の表示切替端子の電圧がHighの状態となる。演出制御用CPU90120は、表示切替端子の電圧がLowの場合には、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置となっていること、すなわち、画像表示装置905に一般入賞口への入賞数を表示する許可が行われていないことを特定して、後述する表示制御用テーブルに基づく情報(一般入賞口への入賞数を特定可能な情報)を画像表示装置905に表示することを禁止する。一方、演出制御用CPU90120は、表示切替端子の電圧がHighの場合には、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置となっていること、すなわち、画像表示装置905に一般入賞口への入賞数を表示する許可が行われていることを特定して、後述する表示制御用テーブルに基づく情報(一般入賞口への入賞数を特定可能な情報)を画像表示装置905に表示することを許可する。
この実施の形態では、モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032が、遊技盤902の前面側(遊技者と相対する面)に設けられているが、モード切替スイッチ9031及び/または表示切替スイッチ9032を、遊技盤902の裏面側(遊技島側)に設けるようにしてもよい。このような構成とする場合には、遊技機用枠903のヒンジ機構を利用して、遊技機用枠903に対して遊技盤902を前方に回動させることで、遊技盤902の裏面側に設けられたモード切替スイッチ9031及び/または表示切替スイッチ9032を操作可能となる。
主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドとして、前述したように始動入賞コマンドがある。始動入賞コマンドとしては、第1始動入賞口または第2始動入賞口のいずれに対して始動入賞が発生したかを示す始動入賞口指定コマンドや、第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞時における大当り判定結果及び大当り種別判定結果を示す始動入賞時判定結果指定コマンド等が存在する。
CPU90103は、第1始動入賞口への遊技球の有効始動入賞、すなわち、第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値未満の状態での第1始動入賞口への遊技球の入賞、を検出すると、乱数回路90104から大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を抽出し、抽出した大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を、第1特図用の乱数格納領域における第1保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第1保留記憶数)に対応した格納領域に格納すると共に、始動入賞口指定コマンドとして「第1始動入賞口」を指定するコマンドをセットする。また、CPU90103は、抽出した(格納した)大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態もしくは時短状態、または確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する始動入賞時判定を実行する。
この始動入賞時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、抽出した(格納した)大当り種別判定用乱数が、第1特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。例えば、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、「非確変大当り」を指定するコマンド、または「確変大当り」を指定するコマンドをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第1始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板9012に出力する。
なお、CPU90103は、第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値に達している状態での第1始動入賞口への遊技球の始動入賞(すなわち第1始動入賞口に応じた賞球は払い出されるものの特図ゲームの対象とはならない無効始動入賞)を検出すると、始動入賞口指定コマンドとして「第1始動入賞口」を指定するコマンドをセットすると共に、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、有効始動入賞ではないことを指定するブランクデータをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第1始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンド(ブランクデータ)を演出制御基板9012に出力する。
CPU90103は、第2始動入賞口への遊技球の有効始動入賞、すなわち、第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値未満の状態での第2始動入賞口への遊技球の入賞、を検出すると、乱数回路90104から大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を抽出し、抽出した大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を、第2特図用の乱数格納領域における第2保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第2保留記憶数)に対応した格納領域に格納すると共に、始動入賞口指定コマンドとして「第2始動入賞口」を指定するコマンドをセットする。また、CPU90103は、抽出した(格納した)大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態もしくは時短状態、または確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する始動入賞時判定を実行する。
この始動入賞時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、抽出した(格納した)大当り種別判定用乱数が、第2特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。例えば、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、「非確変大当り」を指定するコマンド、または「確変大当り」を指定するコマンドをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第2始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板9012に出力する。
なお、CPU90103は、第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値に達している状態での第2始動入賞口への遊技球の始動入賞(すなわち第2始動入賞口に応じた賞球は払い出されるものの特図ゲームの対象とはならない無効始動入賞)を検出すると、始動入賞口指定コマンドとして「第2始動入賞口」を指定するコマンドをセットすると共に、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、有効始動入賞ではないことを指定するブランクデータをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第2始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンド(ブランクデータ)を演出制御基板9012に出力する。
なお、この実施の形態では、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数に基づいて、当該始動入賞に対応した特図の可変表示結果を判定し、その判定結果に基づいて先読み予告演出を実行するようにしているが、このような形態に限らず、始動入賞時に抽出された変動パターン判定用乱数に基づいて、当該始動入賞に対応した可変表示の変動パターンを判定し、その判定結果に基づいて先読み予告演出を実行するようにしてもよい。例えば、始動入賞時の判定結果がスーパーリーチの変動パターンである場合には、始動入賞時の判定結果が非リーチの変動パターンである場合と比較して高い割合で先読み予告演出を実行するようにするとよい。
具体的には、CPU90103は、第1始動入賞口への遊技球の有効始動入賞を検出すると、乱数回路90104から変動パターン判定用乱数を抽出し、抽出した変動パターン判定用乱数を、大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数と共に、第1特図用の乱数格納領域における第1保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第1保留記憶数)に対応した格納領域に格納する。また、CPU90103は、第2始動入賞口への遊技球の有効始動入賞を検出すると、乱数回路90104から変動パターン判定用乱数を抽出し、抽出した変動パターン判定用乱数を、大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数と共に、第2特図用の乱数格納領域における第2保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第2保留記憶数)に対応した格納領域に格納する。
ここで、ROM90101には、図49(A)に示すはずれ変動パターンの各々に対応した乱数範囲が設定されたはずれ用変動パターン判定テーブルと、図49(B)に示す大当り変動パターンの各々に対応した乱数範囲が設定された大当り用変動パターン判定テーブルとが記憶されている。
CPU90103は、始動入賞時判定の判定結果(始動入賞時判定結果指定コマンドにより指定される表示結果)が「はずれ」である場合には、はずれ用変動パターン判定テーブルを参照して、抽出した(格納した)変動パターン判定用乱数が、いずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定し、特定した変動パターンが「非リーチはずれ」、「ノーマルリーチはずれ」、及び「スーパーリーチはずれ」のいずれの変動パターンであるかを指定する始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドをセットする。
一方、CPU90103は、始動入賞時判定の判定結果(始動入賞時判定結果指定コマンドにより指定される表示結果)が「非確変大当り」及び「確変大当り」のいずれかである場合には、大当り用変動パターン判定テーブルを参照して、抽出した(格納した)変動パターン判定用乱数が、いずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定し、特定した変動パターンが「ノーマルリーチ大当り」及び「スーパーリーチ大当り」のいずれの変動パターンであるかを指定する始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドをセットする。
なお、CPU90103は、無効始動入賞を検出すると、始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドとして、有効始動入賞ではないことを指定するブランクデータをセットする。
そして、CPU90103は、セットした始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドを、前述した始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドと共に、始動入賞時のコマンドとして演出制御基板9012に出力する。
演出制御用CPU90120は、「第1始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びに、ブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域における第1保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第1保留記憶数)に対応した格納領域に格納し、「第2始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びに、ブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、第2特図用の始動入賞コマンド格納領域における第2保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第2保留記憶数)に対応した格納領域に格納する。演出制御用CPU90120は、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を確認することにより、開始条件の成立以前に第1特図または第2特図の表示結果(及び変動パターン)を推定して、先読み予告演出を実行することが可能となる。
一方、演出制御用CPU90120は、「第1始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びにブランクデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、第1始動入賞口への無効始動入賞が発生したことを特定して、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を第1特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納せず(先読み予告演出の実行対象から除外し)、後述する入賞履歴記憶領域には第1始動入賞口への入賞履歴を記憶させることが可能であり、「第2始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びにブランクデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、第2始動入賞口への無効始動入賞が発生したことを特定して、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納せず(先読み予告演出の実行対象から除外し)、後述する入賞履歴記憶領域には第2始動入賞口への入賞履歴を記憶させることが可能である。
主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドとして、前述したように変動パターン指定コマンドがある。以下に示すように、主基板9011は、特別図柄の可変表示を開始するときに、導出表示される特図表示結果に応じた変動パターンを決定して、当該変動パターンを演出制御基板9012に通知するための変動パターン指定コマンドを出力する。演出制御基板9012のROM90121には、予め各変動パターンに対応した演出制御用データが記憶されており、演出制御用CPU90120は、受信した変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対応した演出制御用データを選択し、選択した演出制御用データに従って演出制御を実行する。
CPU90103は、第1開始条件が成立して第1特図の可変表示が実行されるときに、第1特図用の乱数格納領域に格納されている大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を読み出すと共に、それ以降の格納領域の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。そして、読み出した大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態もしくは時短状態、または確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する開始時判定を実行する。
この開始時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、CPU90103は、「はずれ」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、はずれ用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「はずれ変動パターン」を決定する。
大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、読み出した大当り種別判定用乱数が、第1特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、大当り用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「大当り変動パターン」を決定する。
そして、CPU90103は、第1特図の変動開始を指定する変動開始コマンドと共に、セットした可変表示結果通知コマンド、及び、決定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを出力する。
CPU90103は、第2開始条件が成立して第2特図の可変表示が実行されるときに、第2特図用の乱数格納領域に格納されている大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を読み出すと共に、それ以降の格納領域の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。そして、読み出した大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態もしくは時短状態、または確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する開始時判定を実行する。
この開始時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、CPU90103は、「はずれ」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、はずれ用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「はずれ変動パターン」を決定する。
大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、読み出した大当り種別判定用乱数が、第2特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、大当り用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「大当り変動パターン」を決定する。
そして、CPU90103は、第2特図の変動開始を指定する変動開始コマンドと共に、セットした可変表示結果通知コマンド、及び、決定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを出力する。
演出制御用CPU90120は、第1特図の変動開始を指定する変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、及び、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出制御用データを選択すると共に、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定する。そして、飾り図柄の可変表示を開始すると共に選択された演出制御用データに基づいて演出制御を実行する。これに伴い、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を削除すると共に、それ以降の格納領域の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。
また、演出制御用CPU90120は、変動パターンに対応したリーチ状態の成立タイミングをROM90121に記憶しており、受信した変動パターン指定コマンドに対応したリーチ状態の成立タイミングでリーチ状態が成立するように、飾り図柄の可変表示を制御する。すなわち、演出制御用CPU90120では、変動パターンに応じたリーチ状態の成立タイミングを把握可能となっている。
演出制御用CPU90120は、第2特図の変動開始を指定する変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、及び、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出制御用データを選択すると共に、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定する。そして、飾り図柄の可変表示を開始すると共に選択された演出制御用データに基づいて演出制御を実行する。これに伴い、第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を削除すると共に、それ以降の格納領域の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したことを第1一般入賞口スイッチ9024A〜第4一般入賞口スイッチ9024Dが検出すると、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したかを指定する一般入賞口指定コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力される。すなわち、第1一般入賞口スイッチ9024Aにより遊技球が検出されると、第1一般入賞口9050Aへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力され、第2一般入賞口スイッチ9024Bにより遊技球が検出されると、第2一般入賞口9050Bへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力され、第3一般入賞口スイッチ9024Cにより遊技球が検出されると、第3一般入賞口9050Cへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力され、第4一般入賞口スイッチ9024Dにより遊技球が検出されると、第4一般入賞口9050Dへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力される。
従って、演出制御用CPU90120は、受信した一般入賞口指定コマンドに基づいて、一般入賞口への遊技球の入賞、及び、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかを特定可能となっている。また、前述したように、演出制御用CPU90120は、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに、いずれの始動入賞口に遊技球が入賞したのかを指定する始動入賞口指定コマンドを受信するようになっている。これにより、演出制御用CPU90120は、入賞が発生した一般入賞口を特定可能な情報、入賞が発生した始動入賞口を特定可能な情報を、入賞の発生順序に従ってRAM90122の入賞履歴記憶領域に記憶することが可能となっている。
演出制御用CPU90120は、受信した一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口(遊技球が入賞した一般入賞口)が、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれであるかを確認し、また、受信した始動入賞口指定コマンドが指定する始動入賞口(遊技球が入賞した始動入賞口)が、第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれであるかを確認して、各一般入賞口及び各始動入賞口への入賞履歴をRAM90122に記憶する。例えば、第2一般入賞口9050B、第1始動入賞口、第1一般入賞口9050A、第2始動入賞口、第3一般入賞口9050Cの順序で遊技球が入賞した場合には、[第2一般入賞口,第1始動入賞口,第1一般入賞口,第2始動入賞口,第3一般入賞口]という履歴がRAM90122の入賞履歴記憶領域に記憶される。
また、始動入賞口への入賞と一般入賞口への入賞とが、所定期間内に発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを、一般入賞口指定コマンドよりも優先して先に送信してもよい。例えば、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022Bのいずれかの始動口スイッチによる検出と、第1一般入賞口スイッチ9024A〜第4一般入賞口スイッチ9024Dのいずれかの一般入賞口スイッチによる検出とが、ほぼ同時(例えば、同じ割込み処理内)に確認された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを、一般入賞口指定コマンドよりも優先して先に送信するとよい。このような送信順序とすることで、演出制御用CPU90120では、一般入賞口指定コマンドを受信したときに、既に、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを受信していることを把握可能であり、一般入賞口への入賞に基づいて実行される特定演出として、先に受信した始動入賞時判定結果指定コマンドに基づく先読み予告演出を実行可能となる。
なお、一般入賞口への入賞が、所定期間内に複数回発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、予め定められた優先順位に従って、複数の一般入賞口指定コマンドを送信するものとする。例えば、第1一般入賞口スイッチ9024Aによる検出と、第2一般入賞口スイッチ9024Bによる検出とが、ほぼ同時(例えば、同じ割込み処理内)に確認された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、より入賞が困難な一般入賞口への入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを優先して先に送信してもよい。また、一般入賞口に応じて付与される賞球数が異なる場合には、賞球数がより多い一般入賞口への入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを優先して先に送信してもよい。
また、大入賞口に遊技球が入賞したことをカウントスイッチ9023が検出すると、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する大入賞口入賞コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力される。従って、演出制御用CPU90120は、受信した大入賞口入賞コマンドに基づいて、大入賞口への遊技球の入賞を特定可能であり、前述した始動入賞口への入賞履歴及び一般入賞口への入賞履歴と同様に、入賞履歴記憶領域に大入賞口への入賞履歴を記憶させることが可能である。
また、演出制御用CPU90120は、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを受信してから大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドを受信するまでの期間における、大入賞口入賞コマンドの受信回数及び一般入賞口指定コマンドの受信回数をそれぞれ区別して集計することが可能である。これにより、大当り遊技状態に制御されている期間における大入賞口への入賞回数及び一般入賞口への入賞回数をそれぞれ区別して集計可能であり、その集計結果を図48に示すように画像表示装置905に表示させることも可能となる。
また、遊技領域9010に遊技球が発射されているときには、通常、ある程度の頻度で、始動入賞口、一般入賞口、及び大入賞口のいずれかに遊技球が入賞する。飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、所定期間(例えば1分間)、始動入賞口、一般入賞口、及び大入賞口のいずれにも遊技球が入賞していない場合には、遊技者が遊技を行っていない非遊技状態にある可能性が高い。そのため、演出制御用CPU90120は、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)受信しなかった場合には、遊技が終了したと判定する遊技終了判定を行うことが可能である。
図44(a)は、RAM90122に記憶されている入賞数管理テーブルにより管理される入賞数情報の一例を示す図である。この入賞数管理テーブルにおいて、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dの各一般入賞口への入賞数が記憶されている。演出制御用CPU90120は、大当り開始指定コマンド及び大当り終了指定コマンド、遊技状態指定コマンド、並びに、一般入賞口指定コマンドに基づいて、各一般入賞口への入賞数を遊技状態毎に集計することができる。なお、遊技状態指定コマンドは、遊技状態が変化するタイミング(この場合の遊技状態指定コマンドは制御される遊技状態を指定するものであり、例えば、大当り遊技状態終了時や時短状態終了時に送信される)、あるいは、特別図柄の可変表示が開始されるタイミング(この場合の遊技状態指定コマンドは特図ゲームが実行されるときの遊技状態を指定するものである)で送信される。
この例において、第2一般入賞口9050Bへの入賞数は50であり(全期間合計)、そのうち、通常状態における入賞数が46であり、大当り遊技状態における入賞数が2、確変状態における入賞数が1、時短状態における入賞数が1となっている。すなわち、左打ち期間における入賞数が46であり、右打ち期間における入賞数が4である。また、一般入賞口への入賞数の合計は108であり、そのうち左打ち期間における入賞数が81であり、右打ち期間における入賞数は27である。
このように、各一般入賞口への入賞数と共に、左打ち期間における入賞数及び右打ち期間における入賞数が個別に記憶され、画像表示装置905に表示される(または、パチンコ遊技機901に対応して設けられるカードユニットや呼出ランプ装置等の遊技用装置に送信されて遊技用装置が備える表示装置に表示される、もしくは、情報管理装置に送信されて情報管理装置が備える表示装置に表示される)ことにより、遊技場では、各一般入賞口への遊技球の入賞し易さを把握して、遊技釘のメンテナンスに役立てることができる。例えば、ある一般入賞口への遊技球の入賞数が過度に多いまたは少ない場合には、その一般入賞口の近辺の遊技釘に曲がりや破損が生じていることを推定して、遊技釘のメンテナンスを行うことができる。
入賞数管理テーブルの入賞数情報(各一般入賞口への入賞数、各遊技状態における一般入賞口への入賞数、左打ち期間及び右打ち期間における一般入賞口への入賞数、一般入賞口への合計入賞数を含む)は、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置の場合(メンテナンスモードの場合)に画像表示装置905に表示され、第1位置の場合(遊技モードの場合)には表示されない。遊技場の店員は、モード切替スイッチ9031を第1位置から第2位置に切り替えて、入賞数管理テーブルの入賞数情報を表示させ、これを参考に遊技釘のメンテナンスを行い、一般入賞口への遊技球の入賞頻度を適切にする。そして、メンテナンス完了後にモード切替スイッチ9031を第2位置から第1位置に戻す。
この実施の形態において、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)によらず、また、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)によらず、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっている期間は継続して画像表示装置905に表示されるようになっている。但し、このような形態に限られるものではなく、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、遊技状態に応じて画像表示装置905に表示可能なものであってもよく、例えば、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっており且つ通常状態においてのみ表示可能であり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていても、確変状態、時短状態、大当り遊技状態では表示されないようにしてもよい。
また、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、特図ゲームの実行状況に応じて画像表示装置905に表示可能なものであってもよく、例えば、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっており、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特図ゲームの保留記憶数が0の期間においてのみ表示可能であり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていても、特別図柄の可変表示が実行されている期間や、特図ゲームの保留記憶数が0ではない期間は表示されないようにしてもよい。また、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、普図ゲームの実行状況に応じて画像表示装置905に表示可能なものであってもよく、例えば、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっており、普通図柄の可変表示が実行されておらず且つ普図ゲームの保留記憶数が0の期間においてのみ表示可能であり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていても、普通図柄の可変表示が実行されている期間や、普図ゲームの保留記憶数が0ではない期間は表示されないようにしてもよい。
入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報は、モード切替スイッチ9031の設定状態、表示切替スイッチ9032の設定状態、及び、操作ボタン9030による表示設定(図46(1)〜(3)の設定画面における設定)によらず、一般入賞口指定コマンドの受信に基づいて更新される。また、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報は、遊技場の営業終了後にパチンコ遊技機901の情報出力端子から遊技情報管理装置(例えば遊技場内に設けられた図示しないホールコンピュータ)に送信され、遊技情報管理装置において遊技機毎の入賞数情報が営業日毎に記憶されることになる。また、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報は、前述した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が、当該入賞履歴記憶領域に対応した特定演出の実行等に基づいて消去(リセット)された場合であっても消去されず、遊技情報管理装置への送信が完了した後、あるいは、店員のリセット操作(例えば入賞数管理テーブルの入賞数情報を画像表示装置905に表示している状態における操作ボタン9030の操作)により消去される。
例えば、遊技場の店員は、入賞数管理テーブルの入賞数情報が画像表示装置905に表示されている状態(モード切替スイッチ9031が第2位置(表示設定)の状態)において、操作ボタン9030を所定時間(例えば2秒以上)押下することにより、入賞数管理テーブルに記憶されている全項目の入賞数(各一般入賞口の入賞数及び一般入賞口の合計入賞数)を0にリセットすることが可能である。
図44(b)は、RAM90122に記憶されている表示制御用テーブルにより管理される入賞数情報の一例を示す図である。この表示制御用テーブルにおいて、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dの各一般入賞口への入賞数が記憶されている。演出制御用CPU90120は、一般入賞口指定コマンドに基づいて、各一般入賞口への入賞数を集計することができる。この例において、一般入賞口への合計入賞数は11であり、そのうち、第1一般入賞口9050Aへの入賞数が3、第2一般入賞口9050Bへの入賞数が5、第3一般入賞口9050Cへの入賞数が2、第4一般入賞口9050Dへの入賞数が1となっている。
図45に示すように、表示制御用テーブルの入賞数情報(具体的には合計入賞数に応じた数のオブジェクト表示)は、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(表示設定の場合)であって且つ操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われている場合に、画像表示装置905に表示される。表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置の場合(非表示設定の場合)には、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われているか否かによらず、表示制御用テーブルの入賞数情報は表示されない(表示が禁止される)。また、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(表示設定の場合)であっても、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われていない場合(非表示設定の場合)には、表示制御用テーブルの入賞数情報は表示されない。
すなわち、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により入賞数情報の表示禁止設定を行った場合には、遊技者の表示設定操作によらず、一般入賞口への入賞数が表示されないようになっている。遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により入賞数情報の表示許可設定を行った場合にのみ、遊技者の表示設定操作に応じて一般入賞口への入賞数が表示される。
また、この実施の形態では、一般入賞口への遊技球の入賞に基づく特定演出(特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行するようにしているが、この特定演出に関しても、図45に示すように、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(実行許可設定の場合)であって且つ操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定(特定演出の実行設定)が行われている場合に実行可能となる。表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置の場合(実行不許可設定の場合)には、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定(特定演出の実行設定)が行われているか否かによらず、特定演出は実行されない(実行が禁止される)。また、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(実行許可設定の場合)であっても、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われていない場合(非実行設定の場合)には、特定演出は実行されない。
すなわち、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により特定演出の実行不許可設定を行った場合には、遊技者の実行設定操作によらず、特定演出の実行が禁止されるようになっている。遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により特定演出の実行許可設定を行った場合にのみ、遊技者の実行設定操作に応じて特定演出が実行可能となる。
このように、この実施の形態では、一般入賞口への入賞数を報知するか否かの設定が、特定演出を実行するか否かの設定を兼ねており、設定するための操作手段も共通である(遊技場側:表示切替スイッチ9032,遊技者側:操作ボタン9030)。このような形態に限らず、一般入賞口への入賞数を報知するか否かと、特定演出を実行可能とするか否かとを、個別に設定可能としてもよく、異なる操作手段により設定するようにしてもよい。
表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報は、モード切替スイッチ9031の設定状態、表示切替スイッチ9032の設定状態、及び、操作ボタン9030による表示設定(図46(1)〜(3)の設定画面における設定)によらず、一般入賞口指定コマンドの受信に基づいて更新される。また、表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報(各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数)は、前述した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が、当該入賞履歴記憶領域に対応した特定演出(AまたはB)の実行等に基づいて消去(リセット)された場合であっても消去されず、演出制御用CPU90120により遊技終了判定が行われたとき、例えば、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)受信しなかったときに消去(0にリセット)される。
表示制御用テーブルで記憶されている各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数が、遊技終了判定に基づいて0にリセットされた場合には、画像表示装置905に表示される一般入賞口への入賞数も0にリセットされる。例えば、後述する図47の画面において「一般入賞」の文字の右側に表示されていたコイン型のオブジェクト(入賞対応表示)が表示されなくなり、表示オブジェクト数が0となる。なお、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されていない状態のときに、表示制御用テーブルで記憶されている各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数が、遊技終了判定に基づいて0にリセットされた場合には、次に、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されるときに、そのときの表示制御用テーブルで記憶されている合計入賞数(例えば合計入賞数に対応した数のオブジェクト)が表示されることになる。
また、遊技場の店員または遊技者は、表示制御用テーブルの入賞数情報が画像表示装置905に表示されている状態(合計入賞数相当のオブジェクトが表示されている状態)において、操作ボタン9030を所定時間(例えば2秒以上)押下することにより、上記遊技終了判定によらず、表示制御用テーブルに記憶されている全項目の入賞数(各一般入賞口の入賞数及び一般入賞口の合計入賞数)を0にリセットさせることが可能であり、これに伴い画像表示装置905に表示されている入賞数情報も0にリセットされる(表示されていたオブジェクトが全て消去される)。
遊技者の表示設定操作は、図46に示すように、特図ゲームの進行及び普図ゲームの進行に関連しないデモ画面の表示中に操作ボタン9030を操作することにより受け付けられる。遊技者が遊技を行っていない状態(例えば、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)以上受信していない状態)では、画像表示装置905にデモ画面が表示され、デモ画面の表示中に所定間隔で図46(1)の画面が表示される。
図46(1)の画面では、「一般入賞数の表示設定は決定ボタンを押して下さい。」というメッセージが表示されると共に、操作ボタン9030を模した画像がその下方に表示され、操作ボタン9030を押下するように促す矢印が表示される。遊技者が、指示に従い操作ボタン9030を押下すると、図46(2)の選択画面が表示される。選択画面では、「表示する」の文字を含むアイコン及び「表示しない」の文字を含むアイコンが表示される共に、「ジョグダイアルで選択した後決定ボタン」というメッセージが表示され、さらに、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を回動操作した後に押下するように促す矢印が表示される。
一般入賞口への入賞数を表示させるようにする場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を左に回動操作することにより「表示する」の文字を含むアイコンを選択し、一般入賞口への入賞数を表示させないようにする場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を右に回動操作することにより、「表示しない」の文字を含むアイコンを選択する。この例では、「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態にある。
そして、図46(2)で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、図46(3)に示すように、「一般入賞数を表示します。」というメッセージが表示され、図46(4)の通常のデモ画面に戻る。この設定操作により、図47及び図48に示すように、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示可能となり、遊技者がこれを把握することができる。ここで、設定操作完了時点において表示制御用テーブルで記憶されている合計入賞数(例えば図47における合計入賞数に対応した数のオブジェクト)が直ちに表示されるものとする。なお、合計入賞数は設定操作完了後に直ちに表示させるものではなく、設定操作完了後に特別図柄の可変表示が実行されたとき(遊技終了判定が行われなくなったとき)に画像表示装置905に表示されるようにしてもよい。
一方、図46(2)で「表示しない」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、「一般入賞数を表示しません。」というメッセージが表示され、図46(4)の通常のデモ画面に戻る。この設定操作により、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されないようになる。
ここで、この実施の形態では、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置にある場合にのみ、すなわち、遊技場側で、表示制御用テーブルで記憶される入賞数情報を画像表示装置905に表示させる許可を行っている場合にのみ、図46(1)〜(3)に示すような、一般入賞口への入賞数を表示するか否かを設定するための画面が画像表示装置905に表示されるものとする。表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置にある場合、すなわち、遊技場側で、表示制御用テーブルで記憶される入賞数情報を画像表示装置905に表示させる許可を行っていない場合には、図46(1)〜(3)に示すような、一般入賞口への入賞数を表示するか否かを選択させるための画面自体が表示されない。その結果、前述した図45に示したように、遊技者の表示設定/非表示設定によらず、表示切替スイッチ9032の非表示設定のみによって、一般入賞口への入賞数が表示されないことに決定される。
このように、一般入賞口への遊技球の入賞数を表示するか否かに関して、遊技場や遊技者の意向を反映させることができる。この実施の形態では、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)に設定した場合にのみ、遊技者は一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定可能となっている。すなわち、この実施の形態では、遊技場の意向が遊技者の意向よりも優先されるようになっている。そのため、遊技場側では、遊技者に一般入賞口への入賞数を知られたくない場合、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)に設定するとよい。
また、遊技場の意向が遊技者の意向よりも優先される場合において、仮に、遊技場側で、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)に設定したにもかかわらず(遊技者側の設定に関係無く一般入賞口への入賞数を表示しないことが既に決定されているにもかかわらず)、図46(1)〜(3)に示したような遊技者側での設定画面を表示させるようにした場合、遊技者が自らの設定操作により一般入賞口への入賞数を表示させることができるようになると誤認することになる。
このような誤認を防止すべく、この実施の形態では、遊技場側で、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)に設定したときには(遊技者側の設定に関係無く一般入賞口への入賞数を表示しないことが既に決定されているときには)、図46(1)〜(3)に示したような遊技者側での設定画面を表示させないようにしている。すなわち、「遊技者側での設定操作に応じて一般入賞口への入賞数を表示させることが可能となること」の報知自体を行わないようにしている。
遊技場側での表示設定(表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置とする)及び遊技者側での表示設定(図46(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下する)により、一般入賞口への入賞数を表示させることに決定された場合には、図47(1)に示すように、画像表示装置905の画面下部に「一般入賞」の文字が表示される。そして、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に遊技球が入賞すると、図47(2)に示すように、「一般入賞」の文字の右側にコイン型のオブジェクト(入賞対応表示)が表示される。
画像表示装置905に表示されるコイン型のオブジェクトの数は、前述した表示制御用テーブルの合計入賞数に対応している。図47(3)に示すように、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に遊技球が入賞する毎に、表示制御用テーブルの合計入賞数が1ずつ加算されることに伴い、コイン型のオブジェクトの数も増加する。また、コイン型のオブジェクトには「10」という数字が含まれており、これは、一般入賞口に遊技球が入賞したときに付与される賞球数を示している。従って、遊技者は、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数も把握可能となっている。なお、各入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口、大入賞口)に遊技球が入賞したときに付与される賞球数は、予めROM90121に記憶されているものとする。
このように、一般入賞口への遊技球の入賞に対応させたオブジェクトを表示し、入賞数の増加に応じて表示するオブジェクトの数を増加させるようにすることで、遊技者は、一般入賞口に遊技球が入賞したこと、及び、一般入賞口への遊技球の入賞数を容易に把握することが可能となっている。
演出制御用CPU90120により遊技終了判定が行われたときには、前述したように、表示制御用テーブルに記憶されている各一般入賞口への遊技球の入賞数及び合計入賞数が0にリセットされることに伴い、図47(4)に示すように、「一般入賞」の文字の右側に表示されていたコイン型のオブジェクトが全て消去される。すなわち、一般入賞口への入賞数が0であることが報知されることになる。
このように、遊技終了判定が行われたとき、すなわち、遊技機が非遊技状態であることが特定された場合には、報知されている一般入賞口への入賞数を0にリセットする(一般入賞口への入賞がないことが表示される状態とする)ことで、その後に当該遊技機で遊技を行う遊技者に一般入賞口への入賞数が把握されてしまうことを防止することができる。
この実施の形態では、遊技終了判定の条件と前述したデモ画面に移行する条件とを共通の条件とすることにより、デモ画面への移行時に、報知されている一般入賞口への入賞数が0にリセットされることになる。このように、デモ画面を表示するときに、報知されている一般入賞口への入賞数を0にリセットするようにしてもよい。
なお、前述したように、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置(表示位置)に設定されているが遊技者用設定画面(図46)において一般入賞数を表示しないように設定された場合には、図47で示した一般入賞口への入賞毎に表示するオブジェクトを増加させる表示制御は実行されない。これらの場合には、図47に示される「一般入賞数」の文字自体が表示されず、一般入賞口への入賞数(表示制御用テーブルの合計入賞数)にかかわらずコイン型のオブジェクト自体も表示されない。
なお、一般入賞口への入賞毎に表示するオブジェクト(通常オブジェクトとする)の数を増加させると、入賞数が多くなるにつれて画面が見づらくなるため、通常オブジェクトが所定数(例えば10)に達した場合には、該所定数の通常オブジェクトに替えて1の特殊オブジェクト(例えば「100」という数字が含まれる通常オブジェクトとは異なる態様のオブジェクト)を表示させるようにするとよい。これにより、所定数分の通常オブジェクトの表示領域を要することなく、1の特殊オブジェクトの表示領域で所定数の入賞回数及びこれに相当する賞球数を報知することができる。
また、この実施の形態では、一般入賞口への1回の入賞毎に、表示されるオブジェクトが1ずつ増加する例を示しているが、このような形態に限らず、一般入賞口への複数回の入賞に応じてオブジェクトが表示されるようにしてもよい。例えば、一般入賞口への5回の入賞毎に、表示されるオブジェクトが1ずつ増加するようにしてもよい。
また、遊技場側での表示設定(表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置とする)及び遊技者側での表示設定(図46(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下する)により、一般入賞口への入賞数を表示させることに決定された場合には、図48に示すように、大当り遊技状態に制御されている期間において、大入賞口への入賞数と共に、一般入賞口への入賞数が表示されることになる。
図48(1)は、大当り遊技状態に制御されたときに画像表示装置905に表示される画面である。1回目のラウンド遊技が開始されるときに、「一般入賞数」の文字が表示され、その右側には当該大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数が表示されると共に、「大入賞数」の文字が表示され、その右側には当該大当り遊技状態における大入賞口への入賞数が表示される。この例では、当該大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数が未だ0であり、一般入賞口に遊技球が入賞した場合に付与される賞球数が10であることにより[0×10]と表示されている。また、当該大当り遊技状態における大入賞口への入賞数が未だ0であり、大入賞口に遊技球が入賞した場合に付与される賞球数が15であることにより[0×15]と表示されている。また、当該大当り遊技状態において、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[0×10]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[0×15]との合算数が0であることにより[合計0球]と表示されている。
図48(2)に示すように、1回目のラウンド遊技を行った結果、大入賞口(特別可変入賞球装置907)に遊技球が7回入賞し、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に遊技球が1回入賞したことにより、一般入賞数は1となり、大入賞数は7に更新されている。また、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[1×10]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[7×15]との合算数が115であることにより[合計115球]と表示されている。なお、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[1×10=10球]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[7×15=105球]とを個別に表示するようにしてもよい。
さらに、図48(3)に示すように、2回目〜15回目(最終)のラウンド遊技を行った結果、当該大当り遊技状態において、大入賞口(特別可変入賞球装置907)に遊技球が計105回入賞し、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に遊技球が計3回入賞したことにより、一般入賞数は3となり、大入賞数は105に更新されている。また、当該大当り遊技状態において、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[3×10]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[105×15]との合算数が1605であることにより[合計1605球]と表示されている。
このように、大当り遊技状態に制御されている期間における一般入賞口への入賞数を、大入賞口への入賞数と区別して表示することにより、遊技者は、大入賞口への入賞数のみならず、一般入賞口への入賞数に関しても関心を抱くことになる。また、大入賞口への入賞数に応じた賞球数と、一般入賞口への入賞数に応じた賞球数とを区別して表示することにより、遊技者は、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数のみならず、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数に対しても関心を抱くことになる。
なお、大当り遊技状態に制御されている期間における一般入賞口への入賞数に限らず、確変状態または時短状態における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしてもよく、通常状態における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。また、右打ち期間(大当り遊技状態、または、確変状態もしくは時短状態)における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしてもよく、左打ち期間(通常状態)における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。また、特別図柄の可変表示が所定回数(例えば特図ゲームの保留記憶数に相当する回数)実行される期間における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。
なお、前述したように、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置(表示位置)に設定されているが遊技者用設定画面(図46)において一般入賞数を表示しないように設定された場合には、図48で示した大当り遊技状態に制御されている期間における一般入賞口への入賞数を表示する表示制御は実行されない。これらの場合には、図48に示される「一般入賞数」の文字自体が表示されず、大当り遊技状態に制御されている期間における、一般入賞口への入賞数及びこれに相当する賞球数、並びに、一般入賞口への入賞数に相当する賞球数と大入賞口への入賞数に相当する賞球数との合算数、がいずれも表示されない。大入賞口への入賞数及び該入賞数に相当する賞球数のみが表示される。
なお、図47に示した例では、オブジェクトに一般入賞口に対応した賞球数(10)が表示される例について説明したが、画像表示装置905には一般入賞口に対応した賞球数が表示されないようにしてもよい。また、図48に示した例では、一般入賞口に対応した賞球数(10)及び一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数が表示される例について説明したが、画像表示装置905にはこれらが表示されないようにしてもよい。
このように、一般入賞口への入賞数のみを表示して、一般入賞口に対応した賞球数や一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数は表示しないようにしてもよい。このような構成とすることで、遊技機の設計過程において、一般入賞口に対応した賞球数が変更される場合に、その変更に応じて画像表示装置905の表示情報も変更しなければならなくなる事態を防止することができる。なお、これとは逆に、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数のみを表示するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合には、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面自体が表示されない(入賞数の表示/非表示切替が可能であること自体を遊技者に報知しない)例について説明したが、このような形態に限らず、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合であっても、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面を表示する(入賞数の表示/非表示切替が可能であることを遊技者に報知する)ようにしてもよい。
このような構成とする場合に、仮に遊技者が、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面において、一般入賞口への入賞数を表示するように設定した場合であっても、演出制御用CPU90120は、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されていることに基づいて、画像表示装置905に一般入賞口への入賞数を表示しないようにする(遊技場設定を優先する)。このとき、遊技場設定の優先により入賞数を表示することができない旨を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。
なお、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合に、図46(1)の遊技者設定画面は表示する(入賞数の表示/非表示切替が可能であることは遊技者に報知する)が、遊技者の設定操作は無効としてもよい。例えば、図46(1)の遊技者設定画面において操作ボタン9030が押下された場合であっても、図46(2)の選択画面には移行せず、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを選択不能としてもよい。
このように、この実施形態では、遊技場設定を遊技者設定よりも優先しているが、これとは逆に、遊技者設定を遊技場設定よりも優先するようにしてもよい。すなわち、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)であるか第2位置(表示位置)であるかによらず、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面を画像表示装置905に表示可能として、図46(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示され(図47及び図48の表示制御が実行され)、図46(2)の選択画面で「表示しない」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されない(図47及び図48の表示制御が実行されない)ようにしてもよい。
また、遊技場設定と遊技者設定とを同じ優先度として、受け付けた設定操作の順序に従って、一般入賞口への入賞数を表示するか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、最後に受け付けた設定操作(最新の設定操作)を優先して一般入賞口への入賞数を表示するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合であっても、その後に図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示する(図47及び図48の表示制御が実行される)。また、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させない設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示する(図47及び図48の表示制御が実行される)。一方、表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合であっても、その後に図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させない設定とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示しない(図47及び図48の表示制御が実行されない)。また、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示しない(図47及び図48の表示制御が実行されない)。
また、この実施の形態では、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であると共に、遊技者が操作ボタン9030を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であるが、このような形態に限らず、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技者側では一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定できない(例えば図46(1)〜(3)に示したような遊技者側での設定画面を設けない)ようにしてもよい。このように、遊技場側においてのみ、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としてもよい。
また、これとは逆に、遊技者(及び遊技場の店員)が操作ボタン9030を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技場側のみが一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能とする手段を設けない(例えば表示切替スイッチ9032を設けない)ようにしてもよい。このような構成とする場合には、遊技者及び遊技場の店員が共通の設定操作(操作ボタン9030の操作)により、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能となる。このように、遊技者及び遊技場が共通の設定操作により、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としてもよい。
また、この実施の形態では、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が画像表示装置905に表示されるようにしているが、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が、パチンコ遊技機901に対応して設けられる情報表示装置、例えば、パチンコ遊技機901の側方に設けられるカードユニットの表示装置や、パチンコ遊技機901の上方に設けられる呼出ランプ装置に送信され、情報表示装置にて表示されるようにしてもよい。また、パチンコ遊技機901の遊技情報を管理する情報管理装置(例えばホールコンピュータ)に、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が送信され、情報管理装置において、遊技機毎の一般入賞口への入賞数が記憶され、表示装置に表示されるようにしてもよい。なお、パチンコ遊技機901にモード切替スイッチ9031が設けられない構成として、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が当該遊技機(画像表示装置905)には表示されず、情報表示装置や情報管理装置でのみ表示されるようにしてもよい。
この実施の形態では、モード切替スイッチ9031の設定により入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が画像表示装置905に表示され、表示切替スイッチ9032の設定により表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報が画像表示装置905に表示可能となる例について説明したが、このように、入賞数管理テーブル及び表示制御用テーブルの各々の表示制御を行うための個別のスイッチを設けることなく、入賞数管理テーブル及び表示制御用テーブルの両方の表示制御を行うための共通スイッチを設けるようにしてもよい。例えば、共通スイッチを表示設定とすることにより、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報及び表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報がいずれも画像表示装置905に表示され、共通スイッチを非表示設定とすることにより、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報及び表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報がいずれも画像表示装置905に表示されないようにしてもよい。
図49(A)には、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)以外の特別図柄(はずれ図柄)が停止表示される場合に、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)により決定されるはずれ変動パターンが例示されている。また、図49(B)には、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される場合に、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)により決定される大当り変動パターンが例示されている。各変動パターン毎に特図変動時間が定められていることにより、変動パターン指定コマンドを受信した演出制御用CPU90120では、特図変動時間に応じた演出を実行可能となる。
はずれ変動パターンのうち、PX001及びPX002は、非リーチはずれの演出態様となる変動パターンであり、PX003は、ノーマルリーチはずれの演出態様となる変動パターンであり、PX004は、スーパーリーチはずれの演出態様となる変動パターンである。大当り変動パターンのうち、PY003は、ノーマルリーチ大当りの演出態様となる変動パターンであり、PY004は、スーパーリーチ大当りの演出態様となる変動パターンである。ここで、スーパーリーチの変動パターンとは、リーチ状態の成立後にバトル演出が実行される変動パターンである。ノーマルリーチの変動パターンとは、リーチ状態の成立後にバトル演出が実行されない変動パターンである。
バトル演出とは、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、その勝敗により大当りとなるか否かを示唆する演出である。スーパーリーチはずれの変動パターンであるPX004では、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する敗北演出が実行されるのに対して、スーパーリーチ大当りの変動パターンであるPY004では、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する勝利演出が実行される。
演出制御用CPU90120は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ90100において開始条件が成立して特図の可変表示が実行されるときに、可変表示結果通知コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信する。これにより、特図の可変表示が実行されているとき(確定特別図柄の停止表示前)に、当該可変表示の確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されること(すなわち大当り遊技状態に制御されること)を予告する変動結果予告演出を実行可能となっている。
図50(a)に示す変動結果予告演出では、スピーカ908L、908Rから「今がチャンス!」という音声が出力される音声演出のみが実行される第1態様の変動予告演出と、音声演出と共に、可動役物901000が動作(回転動作及び点灯)する役物演出が実行される第2態様の変動予告演出とを実行可能となっている。このような演出態様の相違により、現在実行されている(開始条件が成立している)可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を示唆することが可能となっている。
演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞に基づく特定演出(特定演出A:変動結果予告演出)の実行条件が成立したときに、乱数回路90124から抽出した予告演出決定用乱数に基づいて、変動結果予告演出の態様を決定する。具体的には、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミング(一般入賞口への入賞に基づく入賞条件が成立したタイミング)で、変動結果予告演出の態様が決定されると共に、該決定された態様で変動結果予告演出が実行される。なお、後述するように、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されていない状態であれば、変動結果予告演出の実行が保留されるか、または変動結果予告演出を実行しない。
例えば、最後に受信した可変表示結果通知コマンドが指定する可変表示結果(現在実行されている可変表示の可変表示結果)が「はずれ」を指定している場合には、80%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の変動予告演出を実行し、20%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の変動予告演出を実行する。一方、最後に受信した可変表示結果通知コマンドが指定する可変表示結果(現在実行されている可変表示の可変表示結果)が「大当り」を指定している場合には、25%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の変動予告演出を実行し、75%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の変動予告演出を実行する。
また、演出制御用CPU90120は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ90100において第1始動入賞口または第2始動入賞口への有効始動入賞が発生したときに、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを受信する。これにより、特図の開始条件が成立する以前に、未だ実行されていない可変表示の確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されること(すなわち大当り遊技状態に制御されること)を予告する先読み予告演出を実行可能となっている。
図50(b)に示す先読み予告演出では、スピーカ908L、908Rから「もうすぐチャンス!」という音声が出力される音声演出のみが実行される第1態様の先読み予告演出と、音声演出と共に、可動役物901000が動作(回転動作及び点灯)する役物演出が実行される第2態様の先読み予告演出とを実行可能となっている。このような演出態様の相違により、始動条件が成立したにもかかわらず開始条件が成立していない可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を示唆することが可能となっている。
演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞に基づく特定演出(特定演出B:先読み予告演出)の実行条件が成立したときに、乱数回路90124から抽出した予告演出決定用乱数に基づいて、先読み予告演出の態様を決定する。具体的には、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミング(一般入賞口への入賞に基づく入賞条件が成立したタイミング)で、先読み予告演出の態様が決定されると共に、該決定された態様で先読み予告演出が実行される。なお、後述するように、保留記憶数が0の状態であれば、先読み予告演出の実行が保留されるか、または先読み予告演出を実行しない。
例えば、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンドに、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが含まれていない場合(全て「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドである場合)には、85%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の先読み予告演出を実行し、15%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の先読み予告演出を実行する。一方、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンドに、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが含まれている場合には、10%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の先読み予告演出を実行し、90%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の先読み予告演出を実行する。
この実施の形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される特定演出を実行可能なものである。実行中の可変表示の表示結果が大当り図柄となるか否かを予告する変動結果予告演出は、この実施の形態において特定演出Aとして実行される。また、開始条件が成立していない可変表示の表示結果が大当り図柄となるか否か、すなわち保留記憶に大当りと判定されたものが含まれるか否かを予告する先読み予告演出は、この実施の形態において特定演出Bとして実行される。
この実施の形態では、一般入賞口への入賞数を報知するか否かの設定が、特定演出を実行可能とするか否かの設定を兼ねており、一般入賞口への入賞数を報知する設定が行われている場合(表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(実行許可設定の場合)であって且つ操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定(特定演出の実行設定)が行われている場合)にのみ、演出制御用CPU90120は、特定演出を実行可能となる。
前述したように、演出制御用CPU90120は、一般入賞口指定コマンド及び始動入賞口指定コマンドを受信する毎に、RAM90122の入賞履歴記憶領域に、受信したコマンドが指定した入賞口の入賞履歴を記憶するようにしているが、この入賞履歴記憶領域は、特定演出毎に設けられている。すなわち、この実施の形態では、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域と、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域とが別個に設けられており、例えば、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050D、の順序で入賞が発生すると、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域及び特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域のそれぞれに[第1一般入賞口,第2一般入賞口、第1始動入賞口,第2始動入賞口、第3一般入賞口、第4入賞口]という入賞履歴が記憶されることになる。
演出制御用CPU90120は、特定演出Aのみを実行可能な演出形態においては、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域に入賞履歴を記憶する毎に(いずれかの入賞口への入賞が発生したタイミングで)、入賞条件が成立したか否かを確認し、入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Aの実行を決定する。また、特定演出Bのみを実行可能な演出形態においては、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域に入賞履歴を記憶する毎に(いずれかの入賞口への入賞が発生したタイミングで)、入賞条件が成立したか否かを確認し、入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Bの実行を決定する。また、特定演出A及び特定演出Bを実行可能な演出形態においては、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域及び特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域に入賞履歴を記憶する毎に(いずれかの入賞口への入賞が発生したタイミングで)、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴において特定演出Aに対応した入賞条件が成立したか否かを確認し、特定演出Aに対応した入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Aの実行を決定し、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴において特定演出Bに対応した入賞条件が成立したか否かを確認し、特定演出Bに対応した入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Bの実行を決定する。
また、演出制御用CPU90120は、入賞条件の成立に基づいて特定演出A(変動結果予告演出)の実行が決定されると、特定演出A実行フラグをセットする。そして、入賞条件が成立したタイミングにおいて、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されている場合には、前述したように、その可変表示結果に応じた特定演出Aの態様(音声演出のみ、または、音声演出及び役物演出の両方)を決定し、決定された態様の変動結果予告演出を実行すると共に、特定演出A実行フラグを消去する。すなわち、変動結果予告演出を保留することなく、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで特定演出Aを実行する。
一方、入賞条件が成立したタイミングにおいて、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されていない場合には、変動結果予告演出の対象が存在しないため、特定演出Aの実行を保留して特定演出A実行フラグをセットしたままの状態とする。演出制御用CPU90120は、特定演出A実行フラグがセットされていることにより、特定演出Aの実行が決定されたが、該特定演出Aが実行されておらず保留状態となっていることを把握可能となっている。そして、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)の開始条件が成立したときに、実行される可変表示の可変表示結果に基づいて特定演出Aの態様を決定し、保留状態となっていた特定演出Aを実行すると共に、セットされていた特定演出A実行フラグを消去する。
なお、このような形態に限らず、入賞条件が成立したタイミングにおいて、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されていない場合には、特定演出Aの実行を保留することなく特定演出Aの実行を中止して、その後に可変表示の開始条件が成立した場合であっても特定演出Aを実行しないようにしてもよい。
また、演出制御用CPU90120は、入賞条件の成立に基づいて特定演出B(先読み予告演出)の実行が決定されると、特定演出B実行フラグをセットする。そして、入賞条件が成立したタイミングにおいて、保留記憶数(以下、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数とする。)が1以上である場合には、前述したように、1以上の始動入賞時判定結果に応じた特定演出Bの態様(音声演出のみ、または、音声演出及び役物演出の両方)を決定し、決定された態様の先読み予告演出を実行すると共に、特定演出B実行フラグを消去する。すなわち、先読み予告演出を保留することなく、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで特定演出Bを実行する。
一方、入賞条件が成立したタイミングにおいて、保留記憶数が0である場合には、先読み予告演出の対象が存在しないため、特定演出Bの実行を保留して特定演出B実行フラグをセットしたままの状態とする。演出制御用CPU90120は、特定演出B実行フラグがセットされていることにより、特定演出Bの実行が決定されたが、該特定演出Bが実行されておらず保留状態となっていることを把握可能となっている。そして、始動入賞口への入賞が発生したことにより始動条件が成立したとき(保留記憶数が1以上となったとき)に、始動入賞時判定結果に基づいて特定演出Bの態様を決定し、保留状態となっていた特定演出Bを実行すると共に、セットされていた特定演出B実行フラグを消去する。
なお、このような形態に限らず、入賞条件が成立したタイミングにおいて、保留記憶数が0である場合には、特定演出Bの実行を保留することなく特定演出Bの実行を中止して、その後に始動条件が成立して保留記憶数が1以上となった場合であっても、特定演出Bを実行しないようにしてもよい。
また、演出制御用CPU90120は、パチンコ遊技機901への電源供給が停止した場合(例えば、電断が検知された場合)には、入賞履歴記憶領域(特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域及び特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域)に記憶されている入賞履歴、及び、特定演出実行フラグ(特定演出A実行フラグ及び特定演出B実行フラグ)を全て消去する。これにより、特定演出(変動結果予告演出,先読み予告演出)の実行中、あるいは、特定演出の実行が決定された後に当該特定演出が未だ実行されていない状態で、パチンコ遊技機901への電源供給が停止し、その後に電源供給が再開された場合であっても、実行中であった特定演出あるいは実行することが決定された特定演出は改めて実行されない。すなわち、パチンコ遊技機901への電源供給が開始されてから所定期間は、入賞履歴及び特定演出実行フラグが消去されていることにより、特定演出が実行されないようになっている。電源供給が開始されてからの入賞履歴に基づいて入賞条件が成立したことが確認されたときに、新たに特定演出が実行される。
[第1演出形態]
図51に示す第1演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定し、50%の割合で特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1の入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定し、20%の割合で特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第2の入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第1演出形態、及び、後述する第2演出形態〜第4演出形態では、(1)通常状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合は、(2)確変状態または時短状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも高くなっている。確変状態及び時短状態において、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、第2始動入賞口への遊技球の入賞状況や、飾り図柄の可変表示に興味を持つため、仮に特定演出を実行したとしても、通常状態のときと同様の興趣を生じさせることは困難である。そのため、確変状態または時短状態では、通常状態と比較して特定演出の実行割合を低下させ、特定演出の興趣低下を抑制するようにしている。
なお、後述する第2演出形態〜第4演出形態では、第1演出形態と異なり、特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を決定するものではない。後述する第2演出形態〜第4演出形態は、いずれも入賞条件が成立することにより特定演出を実行可能なものであるが、(2)確変状態または時短状態における入賞条件は、(1)通常状態における入賞条件よりも多くの入賞数が必要とされる。そのため、(1)通常状態における特定演出の実行割合は、(2)確変状態または時短状態における特定演出の実行割合と比較して高くなる。
このように、遊技状態に応じて特定演出の実行割合を相違させることにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。なお、第1演出形態〜第4演出形態の例とは逆に、(2)確変状態または時短状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合を、(1)通常状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも高くなるようにしてもよい。
なお、後述する第2演出形態〜第4演出形態においても、第1演出形態と同様に、入賞条件が成立したときに、特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。例えば、第2演出形態〜第4演出形態において、通常状態において要求される第1の入賞条件と、確変状態または時短状態において要求される第2の入賞条件とが同じ入賞条件であり、第1演出形態のように、通常状態における入賞条件成立時の抽選確率と、確変状態または時短状態における入賞条件成立時の抽選確率とを相違させることにより、通常において特定演出が実行される割合と、確変状態または時短状態において特定演出が実行される割合とを相違させるようにしてもよい。
また、遊技状態のみならず、可変表示の表示結果や始動入賞時の判定結果に応じて異なる割合で特定演出を実行するようにしてもよい。例えば、可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には、可変表示の表示結果がはずれ図柄となる場合と比較して、高い割合で特定演出が実行されるようにしてもよく、始動入賞時に大当りと判定された保留記憶が存在する場合には、始動入賞時に大当りと判定された保留記憶が存在しない場合(始動入賞時にはずれと判定された保留記憶のみが存在する場合)と比較して、高い割合で特定演出が実行されるようにしてもよい。また、1の可変表示期間において特定演出が実行される回数を所定回数に制限する(例えば、種別によらず特定演出を1回のみ実行可能とする、あるいは、異なる種別の特定演出については各種別毎に1回のみ実行可能とする等)ようにしてもよい。
[第2演出形態]
図51に示す第2演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのうち2以上の一般入賞口に、それぞれ1回以上ずつ遊技球が入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのうち2以上の一般入賞口に、それぞれ2回以上ずつ遊技球が入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、第2演出形態、並びに、後述する第3演出形態及び第4演出形態においては、通常状態において特定演出を実行するために必要となる一般入賞口への入賞数と、確変状態または時短状態において特定演出を実行するために必要となる一般入賞口への入賞数とが異なることにより、遊技状態に応じて、一般入賞口への遊技球の入賞数に興味を持たせることができる。
また、第2演出形態においては、特定演出を実行するために、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのうち2以上の一般入賞口に対して、それぞれ少なくとも1回以上ずつの遊技球の入賞が条件となっている。このように、複数存在する一般入賞口のそれぞれに対しての入賞を特定演出の実行条件とすることで、一般入賞口への入賞の有無のみならず、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したかについて興味を持たせることができる。
なお、第2演出形態、並びに、後述する第3演出形態及び第4演出形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ90100により大当り遊技状態に制御されたことに基づいて、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU90120が受信したときに、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、いずれも消去されるものとしている。
また、第2演出形態、並びに、後述する第3演出形態及び第4演出形態においては、入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、遊技状態が変更されたことに基づいては消去されないようになっている。従って、第1の入賞条件が成立するということは、通常状態において入賞履歴記憶領域の入賞履歴を確認した結果、第1の入賞条件が成立したということであり、必ずしも通常状態のみの入賞履歴に基づいて第1の入賞条件が成立したとは限らない。同様に、第2の入賞条件が成立するということは、確変状態または時短状態において入賞履歴記憶領域の入賞履歴を確認した結果、第2の入賞条件が成立したということであり、必ずしも確変状態または時短状態のみの入賞履歴に基づいて第2の入賞条件が成立したとは限らない。なお、このような形態に限らず、通常状態から確変状態または時短状態への移行、確変状態または時短状態から通常状態への移行に基づいて、入賞履歴記憶領域の入賞履歴を消去するようにしてもよい。すなわち、通常状態のみの入賞履歴に基づいて第1の入賞条件が成立したか否かを確認し、確変状態または時短状態のみの入賞履歴に基づいて第2の入賞条件が成立したか否かを確認するようにしてもよい。
[第3演出形態]
図51に示す第3演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に合計3回以上遊技球が入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に合計5回以上遊技球が入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
ここで、120秒の期間は、特定演出Aの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて開始される(例えば特定演出A用タイマが120秒にセットされる)。そして、120秒の期間内に入賞条件が成立しなければ(特定演出A用タイマがタイムアウトすると)、特定演出Aが実行されることなく特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。一方、120秒の期間内に入賞条件が成立すると(特定演出A用タイマのタイムアウト前に入賞条件が成立すると)、特定演出Aが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、通常状態において特定演出を実行するために必要となる入賞頻度(所定期間内の入賞数)と、確変状態または時短状態において特定演出を実行するために必要となる入賞頻度(所定期間内の入賞数)とが異なることにより、遊技状態に応じて、一般入賞口への入賞頻度に興味を持たせることができる。
また、第3演出形態において、所定期間(120秒間)における最初の一般入賞口への入賞時に実行されていた可変表示を対象とする特定演出Aが実行される場合(1の可変表示期間のみの入賞履歴によって入賞条件が成立する場合)もあれば、所定期間(120秒間)における最初の一般入賞口への入賞時に実行されていた可変表示とは異なる可変表示を対象とする特定演出Aが実行される場合(複数の可変表示期間における入賞履歴によって入賞条件が成立する場合)もある。
なお、第3演出形態のように、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数となったときに特定演出が実行されるような形態として、所定回数の特別図柄の可変表示が実行される期間における一般入賞口への入賞数が所定数となったときに特定演出が実行されるようにしてもよい。例えば、特図ゲームの保留記憶が全て消化されるまで、すなわち、保留記憶数相当の特別図柄の可変表示が実行される期間内における一般入賞口への入賞数が所定数となったときに特定演出が実行されるようにしてもよい。
[第4演出形態]
図51に示す第4演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)、始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれか)、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、始動入賞口(第1始動入賞口,第2始動入賞口)、始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれか)、さらに、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、一般入賞口及び一般入賞口とは異なる他の入賞口(第1始動入賞口,第2始動入賞口)への入賞順序が特定の順序となることを条件として特定演出が実行されることにより、一般入賞口への入賞状況のみならず、一般入賞口及び他の入賞口への入賞順序に対して興味を持たせることができる。
なお、一般入賞口に連続して遊技球が入賞する回数、他の入賞口に連続して遊技球が入賞する回数について幅を持たせるようにしてもよい。例えば、始動入賞口に3回以上連続して入賞した後に、一般入賞口に2回以上連続して入賞したことにより入賞条件が成立するものであってもよい。また、複数の一般入賞口のいずれに入賞したのか、あるいは、複数の他の入賞口のいずれに入賞したのかについても、入賞条件としてもよい。例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件が成立するものであってもよい。また、始動入賞口への入賞が発生した後に一般入賞口への入賞が発生するという順序に限らず、一般入賞口への入賞が発生した後に始動入賞口への入賞が発生することにより入賞条件が成立するものであってもよい。
また、複数の一般入賞口への遊技球の入賞順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしてもよい。例えば、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が複数の一般入賞口に入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、さらに、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050D、という順序で遊技球が複数の一般入賞口に入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立するようにしてもよい。
また、複数の一般入賞口への遊技球の入賞と、1または複数の始動入賞口への遊技球の入賞順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしてもよい。例えば、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第1始動入賞口、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第1始動入賞口、第2一般入賞口9050B、さらに、第3一般入賞口9050C、第2始動入賞口、第4一般入賞口9050D、という順序で遊技球が入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立するようにしてもよい。
また、一般入賞口への進入と、始動入賞口への進入の順序に限らず、一般入賞口への進入と、大入賞口への進入の順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしてもよく、一般入賞口への進入と、第1通過ゲート9041Aまたは第2通過ゲート9041Bへの進入の順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしてもよい。また、遊技球の進入に基づいて大当り種別(例えば確変大当り)が決定される特定領域が設けられている場合には、一般入賞口への進入と、該特定領域への進入の順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしてもよい。
なお、第1演出形態〜第4演出形態では、特定演出として変動結果予告演出(特定演出A)を実行する例について説明したが、特定演出として先読み予告演出(特定演出B)を実行するようにしてもよい。
[第5演出形態〜第8演出形態]
図52に示す第5演出形態〜第8演出形態では、第1演出形態〜第4演出形態と異なり、(1)通常状態である場合と、(2)確変状態または時短状態である場合とで、入賞条件が相違せず、共通の入賞条件となっている。第5演出形態〜第8演出形態の例では、それぞれ、第1演出形態〜第4演出形態における第1の入賞条件、すなわち、通常状態で採用されていた入賞条件を、共通の入賞条件として設けている。そして、(1)入賞条件が成立したときの遊技状態が通常状態である場合には、特定演出として変動結果予告演出(特定演出A)を実行し、(2)入賞条件が成立したときの遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、特定演出として先読み予告演出(特定演出B)を実行する。これにより、遊技球が一般入賞口に入賞したときの遊技状態に応じて、特定演出の種別を相違させることができ、遊技球が一般入賞口に入賞したことに基づいて実行される特定演出の興趣を向上させることができる。
図52に示す第5演出形態では、演出制御用CPU90120は、入賞条件が成立すると、50%の割合で特定演出の実行を決定する。そして、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Aを実行し、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。一方、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、特定演出Bを実行し、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。
図52に示す第6演出形態〜第8演出形態では、演出制御用CPU90120は、入賞条件が成立したときの遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Aを実行し、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。一方、入賞条件が成立したときの遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、特定演出Bを実行し、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。
なお、第6演出形態〜第8演出形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ90100により大当り遊技状態に制御されたことに基づいて、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU90120が受信したときに、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、いずれも消去されるものとしている。また、第6演出形態〜第8演出形態においては、入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、遊技状態が変更されたことに基づいては消去されないようになっている。なお、このような形態に限らず、通常状態から確変状態または時短状態への移行、確変状態または時短状態から通常状態への移行に基づいて、入賞履歴記憶領域の入賞履歴を消去するようにしてもよい。
なお、第7演出形態において、特定演出A及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて特定演出用タイマが120秒にセットされる。そして、特定演出用タイマがタイムアウトすると、特定演出A及び特定演出Bがいずれも実行されることなく、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。一方、特定演出用タイマのタイムアウト前に入賞条件が成立すると、(1)通常状態の場合には、特定演出Aが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去され、(2)確変状態または時短状態の場合には、特定演出Bが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。
[第9演出形態〜第12演出形態]
図53に示す第9演出形態〜第12演出形態では、第1演出形態〜第8演出形態と異なり、(1)通常状態である場合と、(2)確変状態または時短状態である場合とで、入賞条件が相違しており、且つ、入賞条件の成立に基づいて実行される特定演出の種別も相違している。すなわち、(1)通常状態において第1の入賞条件が成立した場合には、特定演出として変動結果予告演出(特定演出A)を実行し、(2)確変状態または時短状態において第2の入賞条件が成立した場合には、特定演出として先読み予告演出(特定演出B)を実行する。これにより、遊技球が一般入賞口に入賞したときの遊技状態に応じて、特定演出の実行割合、及び、特定演出の種別を相違させることができ、遊技球が一般入賞口に入賞したことに基づいて実行される特定演出の興趣を向上させることができる。
図53に示す第9演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、50%の割合で特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立し、20%の割合で特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
図53に示す第10演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bの両方に、それぞれ1回以上ずつ遊技球が入賞することにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dの両方に、それぞれ2回以上ずつ遊技球が入賞することにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立し、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
なお、第9演出形態〜第12演出形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ90100により大当り遊技状態に制御されたことに基づいて、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU90120が受信したときに、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、いずれも消去されるものとしている。また、第9演出形態〜第12演出形態においては、入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、遊技状態が変更されたことに基づいては消去されないようになっている。なお、このような形態に限らず、通常状態から確変状態または時短状態への移行、確変状態または時短状態から通常状態への移行に基づいて、入賞履歴記憶領域の入賞履歴を消去するようにしてもよい。
図53に示す第11演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、120秒以内に、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに、合計3回以上遊技球が入賞することにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに、合計5回以上遊技球が入賞することにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立し、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
なお、第11演出形態において、特定演出Aの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて特定演出A用タイマが120秒にセットされる。そして、特定演出A用タイマがタイムアウトすると、特定演出Aが実行されることなく、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、特定演出A用タイマのタイムアウト前に、通常状態において第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。また、特定演出Bの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて特定演出B用タイマが120秒にセットされる。そして、特定演出B用タイマがタイムアウトすると、特定演出Bが実行されることなく、特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、特定演出B用タイマのタイムアウト前に、確変状態または時短状態において第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bが実行されると共に、特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
図53に示す第12演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1始動入賞口、第1始動入賞口、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態または時短状態である場合には、第2始動入賞口、第2始動入賞口、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050D、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
第9演出形態〜第12演出形態のように、特定演出を実行するための遊技球の入賞対象となる一般入賞口(第12演出形態では一般入賞口及び始動入賞口)を、遊技状態に応じて異ならせることにより、遊技状態に応じて適切に特定演出が実行されるようになっている。なお、第9演出形態〜第12演出形態では、通常状態において第1の入賞条件を成立させるために入賞させるべき対象入賞口と、確変状態または時短状態において第2の入賞条件を成立させるために入賞させるべき対象入賞口とが、全て異なっている例を示しているが、このような形態に限らず、通常状態における対象入賞口と、確変状態または時短状態における対象入賞口とが、一部共通であってもよい。例えば、第1の入賞条件と、第2の入賞条件のいずれにも、第2一般入賞口9050Bへの入賞が含まれるようにしてもよい。
[第13演出形態〜第16演出形態]
図54に示す第13演出形態〜第16演出形態は、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合が、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合よりも高いものである。
ここで、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間とは、具体的には、リーチ演出(ノーマルリーチ,スーパーリーチ)を伴う変動パターンの可変表示におけるリーチ状態成立以後から確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示されるまでの期間である。また、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間とは、具体的には、リーチ演出(ノーマルリーチ,スーパーリーチ)を伴う変動パターンの可変表示が実行されている期間を除いた期間、または、リーチ演出(ノーマルリーチ,スーパーリーチ)を伴う変動パターンの可変表示の開始以後からリーチ状態成立前までの期間である。
第13演出形態〜第16演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件は、それぞれ、第1演出形態〜第4演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件と同じものとなっている。いずれの演出形態に関しても、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合は、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合よりも高くなる。このように、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、特定演出の実行割合を相違させることにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。
[第17演出形態〜第20演出形態]
図55に示す第17演出形態〜第20演出形態は、入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行するものである。
第17演出形態〜第20演出形態における入賞条件は、それぞれ、第5演出形態〜第8演出形態における入賞条件(共通の入賞条件)と同じものとなっている。いずれの演出形態に関しても、入賞条件(共通の入賞条件)が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行するようになっている。このように、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、異なる種別の特定演出を実行することにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。
[第21演出形態〜第24演出形態]
図56に示す第21演出形態〜第24演出形態は、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行するものである。
第21演出形態〜第24演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件は、それぞれ、第9演出形態〜第12演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件と同じものとなっている。いずれの演出形態に関しても、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行する。このように、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、特定演出の実行割合を相違させ、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、異なる種別の特定演出を実行することにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。
[第25演出形態及び第26演出形態]
図57に示す第25演出形態では、第1演出形態〜第24演出形態と異なり、遊技状態や遊技期間によらず、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に合計3回以上遊技球が入賞したことにより第1の入賞条件が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。また、遊技状態や遊技期間によらず、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に合計5回以上遊技球が入賞したことにより第2の入賞条件が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
図57に示す第26演出形態では、第1演出形態〜第24演出形態と異なり、遊技状態や遊技期間によらず、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に合計3回以上遊技球が入賞したことにより第1の入賞条件が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。また、遊技状態や遊技期間によらず、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D)に合計5回以上遊技球が入賞したことにより第2の入賞条件が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、遊技状態や遊技期間に関係無く、一般入賞口への入賞数や入賞頻度(所定期間内の入賞数)に応じて異なる演出が実行されることにより、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に興味を持たせることができる。この例では、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に応じて演出態様(出力される音声)が異なると共に、予告の対象となる可変表示が異なる(特定演出A:実行されている可変表示,特定演出B:実行されていない可変表示)ものであるが、これに限らず、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に応じて、可変表示の表示結果を示唆するか否かが異なる演出(例えば、可変表示の表示結果を予告する演出と、可変表示の表示結果に関連しない演出と)を実行可能なものであってもよく、遊技状態を示唆するか否かが異なる演出(例えば高確率状態であることを報知する演出と、遊技状態に関連しない演出と)を実行可能なものであってもよい。
上述したように、この実施の形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口指定コマンドの受信により、一般入賞口への入賞が発生したこと及び第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれに遊技球が入賞したかを特定可能であり、始動入賞口指定コマンドの受信により、始動入賞口への入賞が発生したこと及び第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを特定可能であり、大入賞口入賞コマンドの受信により、大入賞口への入賞が発生したことを特定可能となっている。そのため、入賞数管理テーブルとして、図58に示す形態の入賞数管理テーブルを記憶し、これを更新可能である。
第2始動入賞口は普通可変入賞球装置906Bにより形成され、普通可変入賞球装置906Bが開放制御される(遊技球が入賞しないまたは入賞困難な閉鎖状態から遊技球が入賞可能または入賞し易い開放状態に切り替えられる)ことにより、遊技球が入賞可能となる。また、大入賞口は、特別可変入賞球装置907により形成され、特別可変入賞球装置907が開放制御される(遊技球が入賞しないまたは入賞困難な閉鎖状態から遊技球が入賞可能または入賞し易い開放状態に切り替えられる)ことにより、遊技球が入賞可能となる。そのため、図58に示すように、第2始動入賞口及び特別可変入賞球装置907は、役物の作動により遊技球が入賞可能となる役物入賞口に区分される。一方、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D及び第1始動入賞口は、常時開放されており、役物の作動によらず遊技球が入賞可能となっている非役物入賞口に区分される。
図58の入賞数管理テーブルにおいて、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D、第1始動入賞口及び第2始動入賞口、並びに大入賞口、の各入賞口に遊技球が入賞したときに付与される賞球数(各入賞口に対応した賞球数であり、本例では10,10,10,10,2,2,15)が記憶されている。そして、各入賞口毎に、当該入賞口に遊技球が入賞した回数である入賞数(本例では11,36,22,14,754,315,420)と、入賞数に賞球数を乗じた払出数(当該入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数の合計であり、本例では110,360,220,140,1508,630,6300)が記憶されている。
そして、入賞比率として、(1)各入賞口の入賞数の合計(本例では1572)に対しての、各入賞口の入賞数(それぞれ11,36,22,14,754,315,420)の割合と、(2)各入賞口の入賞数の合計(本例では1572)に対しての、非役物入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D及び第1始動入賞口)の入賞数(11+36+22+14+754)の割合、及び、役物入賞口(第2始動入賞口及び大入賞口)の入賞数(315+420)の割合と、(3)各入賞口の入賞数の合計(本例では1572)に対しての、大入賞口以外の入賞数(11+36+22+14+754+315)の割合、及び、大入賞口の入賞数(420)の割合と、が記憶されている。
また、払出比率として、(1)各入賞口の払出数の合計(本例では9268)に対しての、各入賞口の払出数(それぞれ110,360,220,140,1508,630,6300)の割合と、(2)各入賞口の払出数の合計(本例では9268)に対しての、非役物入賞口(第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D及び第1始動入賞口)の払出数(110+360+220+140+1508)の割合、及び、役物入賞口(第2始動入賞口及び大入賞口)の払出数(630+6300)の割合と、(3)各入賞口の払出数の合計(本例では9268)に対しての、大入賞口以外の払出数(110+360+220+140+1508+630)の割合、及び、大入賞口の払出数(6300)の割合と、が記憶されている。
ここで、前述したように、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置(表示位置)とされている期間は、演出制御用CPU90120は、入賞数管理テーブルに記憶されている各情報を画像表示装置905に表示する。従って、遊技場の店員は、各入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数の合計(9268)に対しての、役物入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数(110+360+220+140+1508)の割合(以下「第1払出比率」と称し、本例では74.77%である)を把握可能となる。また、各入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数の合計(9268)に対しての、大入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数(6300)の割合(以下「第2払出比率」と称し、本例では67.98%である)を把握することができる。
ここで、演出制御用CPU90120は、第1払出比率が、予め定められた所定の第1基準比率(例えば70%)よりも高い場合には、その旨を特定可能な態様で報知するものとする。図58の例では、第1払出比率(74.77%)が、第1基準比率(70%)を超えていることにより、第1払出比率の表示領域が太枠で強調表示されている。また、演出制御用CPU90120は、第2払出比率が、予め定められた所定の第2基準比率(例えば60%)よりも高い場合には、その旨を特定可能な態様で報知するものとする。図58の例では、第2払出比率(67.98%)が、第2基準比率(60%)を超えていることにより、第2払出比率の表示領域が太枠で強調表示されている。
このように、演出制御用CPU90120は、第1払出比率及び第2払出比率を画像表示装置905に表示可能なものであり、予め定められた第1基準比率及び第2基準比率との比較結果を把握可能な態様で表示することが可能なものである。なお、モード切替スイッチ9031の設定によらず、例えば、表示切替スイッチ9032の設定及び操作ボタン9030による設定操作によって第1払出比率及び第2払出比率が画像表示装置905に表示されるようにしてもよく、画像表示装置905にデモ画面が表示されているときに、第1払出比率及び第2払出比率も表示されるようにしてもよい。また、第1払出比率及び第2払出比率が、遊技場側や遊技者側の設定によらず表示されるようにしてもよい。また、第1払出比率及び第2払出比率が、遊技状態に応じて表示されるようにしてもよく、例えば、大当り遊技状態に制御されているときに表示されるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU90120は、算出した第1払出比率及び第2払出比率を、パチンコ遊技機901に対応して設けられる遊技用装置(例えばカードユニットや呼出ランプ装置)に出力して、遊技用装置において、受信した第1払出比率及び第2払出比率を記憶して、表示装置に表示させることが可能となっている。また、演出制御用CPU90120は、算出した第1払出比率及び第2払出比率を、ホールコンピュータ等の情報管理装置に送信して、情報管理装置において、各遊技機の第1払出比率及び第2払出比率を記憶して、表示装置に表示させることが可能となっている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、演出制御用CPU90120に対して、一般入賞口指定コマンド、始動入賞口指定コマンド、大入賞口入賞コマンドを出力するときに、これらのコマンドに相当する外部出力情報として、一般入賞口への入賞が発生したこと及び第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれに遊技球が入賞したかを特定可能な情報、始動入賞口への入賞が発生したこと及び第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを特定可能な情報、大入賞口への入賞が発生したことを特定可能な情報を、対応する遊技用装置(カードユニット,呼出ランプ装置)や情報管理装置(ホールコンピュータ)等の外部装置に出力するものとする。
これにより、一般入賞口指定コマンドに相当する情報、始動入賞口指定コマンドに相当する情報、大入賞口入賞コマンドに相当する情報、すなわち、第1払出比率及び第2払出比率を特定可能とするための情報を受信した外部装置において、図58に示す形態の入賞数管理テーブルを遊技機毎に記憶し、これを更新することが可能となる。これにより各遊技機毎の第1払出比率及び第2払出比率を把握することができる。また、各遊技機毎に、第1払出比率が第1基準比率を超えているか否か、第2払出比率が第2基準比率を超えているか否かを把握することができる。
また、パチンコ遊技機901の入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報(図44または図58の各項目の値)の集計期間に関しては、集計期間について何ら設定が行われていない場合、パチンコ遊技機901の電源供給が開始されてから電源供給が停止されるまでの期間となっている。パチンコ遊技機901の電源供給停止に伴い、入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報はリセットされ(各入賞口への入賞数が0となり)、パチンコ遊技機901の電源供給が再開されたときには、入賞数管理テーブルに記憶されている各入賞口への入賞数は0の状態となっている。すなわち、パチンコ遊技機901の電源供給が停止された場合に、入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報はバックアップされずに消去されるようになっている。
パチンコ遊技機901の入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報(図44または図58の各項目の値)の集計期間に関しては、遊技場側で設定することが可能であり、例えば、操作ボタン9030を用いて当該遊技機に関する集計期間(例えば10時間,あるいは3時間等)を設定することが可能である。また、遊技用装置(カードユニットや呼出ランプ装置)において遊技場の店員が入力装置等により所望の集計期間を入力して、入力された集計期間が対応するパチンコ遊技機901に送信され、集計期間として設定される(RAM90122に記憶される)ようにしてもよい。また、情報管理装置(ホールコンピュータ)において遊技場の管理者が入力装置等により所望の集計期間を入力して、入力された集計期間が各パチンコ遊技機901(例えば、設定対象として選択されたパチンコ遊技機901)に送信され、集計期間として設定される(RAM90122に記憶される)ようにしてもよい。そして、パチンコ遊技機901において、設定された集計期間(例えば10時間)毎の入賞数管理テーブルを作成して、これらを画像表示装置905に表示させたり、対応して設けられる遊技用装置(カードユニット,呼出ランプ装置)に出力して該遊技用装置の表示装置に表示させたり、情報管理装置(ホールコンピュータ)に出力して該情報管理装置の表示装置に表示させたりすることが可能となる。
また、パチンコ遊技機901から出力される、一般入賞口指定コマンドに相当する情報、始動入賞口指定コマンドに相当する情報、大入賞口入賞コマンドに相当する情報に基づいて入賞数管理テーブルの入賞数情報(図44または図58の各項目の値)を記憶し、更新する外部装置において、外部装置が備える入力装置により集計期間を設定することで、設定された集計期間(例えば10時間)毎の入賞数管理テーブルを作成して、外部装置が備える表示装置に表示させることが可能となる。例えば、外部装置がパチンコ遊技機901に対応して設けられる遊技用装置(カードユニットや呼出ランプ装置)である場合には、対応する遊技機に関する所定期間毎の入賞数管理テーブルを表示装置に表示させることが可能であり、外部装置が遊技機毎の遊技情報を管理する情報管理装置である場合には、各遊技機について、所定期間毎の入賞数管理テーブルを表示装置に表示させることが可能となる。
[第27演出形態]
前述した特定演出A及び特定演出Bは、いずれもその演出態様により特図ゲームにおける可変表示結果を予告するものであるが、一般入賞口9050A〜9050Dへの遊技球の入賞に関連して実行される特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない演出を実行することも可能である。図59には、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない演出として、特定演出C(ポイント付与演出)が例示されている。
図60に示す第27演出形態及び後述する第29演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出Cの実行の有無を判定し、実行すると決定した場合には特定演出Cを実行する。特定演出Cが実行されることにより、RAM90122に形成されているポイント記憶領域の合計ポイントが1加算されると共に、図59に示すように、画像表示装置905には「1point」の文字を含む画像902000が表示される。
すなわち、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、1ポイントを付与するか否かの抽選が行われるようになっており、抽選に当選した場合には、1ポイントが付与されるポイント付与演出が実行される演出形態となっている。ポイント記憶領域の合計ポイントに応じて遊技者に特典が付与される。
例えば、合計ポイントが5に達した場合(5回当選した場合)には、画像表示装置905に、画像提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示される。遊技者はその二次元コードを、所有する情報端末の二次元コードリーダにより読み取らせる(撮像する)ことで画像提供サーバにアクセスして、所望の待受画像等を情報端末にダウンロードさせることができる。また、合計ポイントが10に達した場合(10回当選した場合)には、画像表示装置905に、楽曲提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示される。遊技者はその二次元コードを、自らが所有する情報端末の二次元コードリーダにより読み取らせる(撮像する)ことで楽曲提供サーバにアクセスして、所望の楽曲を情報端末にダウンロードさせることができる。
第27演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合で特定演出Cを実行し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合で特定演出Cを実行する。なお、演出制御用CPU90120は、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド及び特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100より受信することにより、特別図柄の可変表示が実行されている期間であるか否かを特定可能となっている。
なお、特定演出Aや特定演出Bと同様に、特定演出Cに対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。特定演出Cが実行される毎に、特定演出Cに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
ここで、RAM90122に形成されているポイント記憶領域の合計ポイントは、入賞履歴記憶領域の入賞履歴によらず(入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去されたとしてもリセットされることなく)、10に達した後(本例では楽曲提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示された後)に0にリセットされ、特定演出Cが実行されることに伴い改めて1ずつ加算される。
第27演出形態及び後述する第29演出形態では、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合は、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも低く設定されている。(1)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)の期間で特定演出を実行したとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、特定演出を実行することで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)の期間よりも高い割合で特定演出を実行することにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
また、特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出C(ポイント付与演出)を実行することにより、特図ゲームの実行状況や保留記憶数によらず、適切なタイミングで特定演出を実行可能となり、特定演出の興趣を損なうことがない。例えば、特定演出として、特定演出Aのように特図ゲームにおける可変表示結果に関連した演出を採用した場合、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、このタイミングにおける変動結果予告の対象が存在しない。そのため、特定演出を実行しない(一般入賞口への入賞に基づく特定演出の実行を中止する)か、または、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立するまで実行を保留しておく(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出を実行せず、その後に特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したタイミングで特定演出を実行する)ことになる。これにより、特定演出の実行頻度が低下したり、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより興趣が低下するおそれがある。特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出を採用することにより、このような問題を回避することができる。
なお、第27演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、特定演出Cを実行せず、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合にのみ、特定演出Cを実行可能としてもよい。また、第27演出形態に示した例とは逆に、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合が、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも高くなるように設定してもよい。
[第28演出形態]
第28演出形態では、第27演出形態と異なり、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定することはしていない。第28演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、100%の割合で特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、特定演出Aを実行しない。
なお、特定演出Aは、図50(a)に示したように、音声演出のみが実行される第1態様と、音声演出と共に役物演出が実行される第2態様のいずれの態様であるかによって、開始条件が成立している可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を、可変表示結果が導出表示されるよりも前に示唆する変動結果予告演出である。また、特定演出Bは、図50(b)に示したように、音声演出のみが実行される第1態様と、音声演出と共に役物演出が実行される第2態様のいずれの態様であるかによって、始動条件が成立したにもかかわらず開始条件が成立していない可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を示唆する先読み予告演出である。さらに、特定演出Cは、図59に示したように、特図ゲームに関する可変表示の表示結果(大当り図柄となるか否か)及び普図ゲームに関する可変表示の表示結果(当り図柄となるか否か)のいずれにも関連しない演出であり、一般入賞口への入賞に応じてポイントを遊技者に付与するものである。
このように、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合には、特定演出Aを実行しない(前述した「特定演出Aの実行を保留しておき、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに実行する」という処理も行わない)ものとしており、(1)の期間である場合にのみ、特定演出Aが実行されるようになっている。特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第28演出形態では、特定演出として、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで実行されている特図ゲームにおける可変表示結果に関連する特定演出A(変動結果予告演出)を実行することにより、特定演出に対しての興味を向上させるようにしている。しかしながら、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、このタイミングにおける変動結果予告の対象が存在しない。この場合に、特定演出Aの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Aを実行せず)、その後、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに特定演出Aを実行するようにした場合、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより却って興趣が低下するおそれがある。そのため、第28演出形態では、(2)の期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、特定演出Aを実行しないようにしている。
なお、第28演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(図柄変動期間内)である場合には、80%の割合で特定演出Aを実行するようにし、(2)の期間(図柄変動期間外)である場合には、20%の割合で特定演出Aを実行するようにしてもよい。このような形態とする場合には、(2)の期間(図柄変動期間外)で一般入賞口への入賞が発生したときに、特定演出Aの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Aを実行せず)、その後、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに特定演出Aを実行する。このように、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(図柄変動期間内)である場合と、(2)の期間(図柄変動期間外)である場合とで、いずれも特定演出Aを実行可能とし、異なる割合で特定演出Aを実行するようにしてもよい。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(図柄変動期間内)である場合には、さらに、実行中の特図ゲームの可変表示結果や、実行中の飾り図柄の可変表示においてリーチ演出が実行されるか否か等に応じて、特定演出Aの実行割合が異なるようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、確定飾り図柄を大当り図柄とすることに決定している場合には、80%の割合で特定演出Aを実行するようにし、確定飾り図柄をはずれ図柄とすることに決定している場合には、20%の割合で特定演出Aを実行するようにしてもよい。
[第29演出形態]
第29演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)保留記憶数(例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数とする)が1以上の期間内である場合、(2)保留記憶数は0であるが特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合で特定演出Cを実行する。一方、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)保留記憶数が0であり且つ特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合で特定演出Cを実行する。
すなわち、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているかまたは少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)または(2)の期間である場合)には、20%の割合で特定演出Cを実行し、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)には、80%の割合で特定演出Cを実行するものである。
特定演出Cが実行される毎に、特定演出Cに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第29演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているかまたは少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)または(2)の期間である場合)に特定演出が実行される割合は、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)に特定演出が実行される割合よりも低く設定されている。(1)及び(2)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出や先読み予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)及び(2)の期間で特定演出を実行したとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(3)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、特定演出を実行することで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)及び(2)の期間よりも高い割合で特定演出を実行することにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
また、特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出C(ポイント付与演出)を実行することにより、特図ゲームの実行状況や保留記憶数によらず、適切なタイミングで特定演出を実行可能となり、特定演出の興趣を損なうことがない。例えば、特定演出として、特定演出Bのように保留記憶数が1以上である場合にのみ実行可能となる先読み予告演出を採用した場合、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、保留記憶数が0である期間の場合には、このタイミングにおける先読み予告の対象が存在しない。そのため、特定演出を実行しない(一般入賞口への入賞に基づく特定演出の実行を中止する)か、または、保留記憶数が1以上となるまで実行を保留しておく(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出を実行せず、その後に特図ゲームに関する可変表示の始動条件が成立したタイミングで特定演出を実行する)ことになる。これにより、特定演出の実行頻度が低下したり、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより興趣が低下するおそれがある。特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出を採用することにより、このような問題を回避することができる。
なお、第29演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているかまたは少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)または(2)の期間である場合)には、特定演出Cを実行せず、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)にのみ、特定演出Cを実行可能としてもよい。また、第29演出形態に示した例とは逆に、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているかまたは少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)または(2)の期間である場合)に特定演出が実行される割合が、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)に特定演出が実行される割合よりも高くなるように設定してもよい。
また、特図ゲームに関する可変表示が開始されるタイミング(開始条件が成立したタイミング)と、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが所定期間内(例えば0.2秒以内であり同時を含む)にある場合には、直ちに特定演出を実行することなく、可変表示が開始されてから所定期間経過後(例えば5秒経過後)に特定演出を実行するようにしてもよい。これによれば、特定演出が、開始条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものではないにもかかわらず(例えば特定演出Bや特定演出Cである場合に)、開始条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものであると誤解させることを防止することができる。また、始動入賞口に遊技球が入賞したタイミング(始動条件が成立したタイミング)と、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが所定期間内(例えば0.2秒以内であり同時を含む)にある場合には、直ちに特定演出を実行することなく、保留記憶数が増加してから所定期間経過後(例えば5秒経過後)に特定演出を実行するようにしてもよい。これによれば、特定演出が、始動条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものではないにもかかわらず(例えば特定演出Aや特定演出Cである場合に)、始動条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものであると誤解させることを防止することができる。
[第30演出形態]
第30演出形態では、第29演出形態と異なり、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定することはしていない。第30演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)保留記憶数(例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数とする)が1以上の期間内である場合には、100%の割合で特定演出B(先読み予告演出)を実行し、(2)保留記憶数は0であるが特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合、(3)保留記憶数が0であり且つ特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、特定演出Bを実行しない。
このように、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)または(3)の期間である場合には、特定演出Bを実行しない(前述した「特定演出Bの実行を保留しておき、保留記憶数が1以上となったときに実行する」という処理も行わない)ものとしており、(1)の期間である場合にのみ、特定演出Bが実行されるようになっている。特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第30演出形態では、特定演出として、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで保留されている特図ゲームの可変表示結果に関連する特定演出B(先読み予告演出)を実行することにより、特定演出に対しての興味を向上させるようにしている。しかしながら、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、保留記憶数が0である(2)または(3)の期間である場合には、このタイミングにおける先読み予告の対象が存在しない。この場合に、特定演出Bの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Bを実行せず)、その後、保留記憶数が1以上となったときに特定演出Bを実行するようにした場合、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより却って興趣が低下するおそれがある。そのため、第30演出形態では、(2)または(3)の期間(保留記憶数が0の期間)に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、特定演出Bを実行しないようにしている。
なお、第30演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(保留記憶有りの期間内)である場合には、80%の割合で特定演出Bを実行するようにし、(2)または(3)の期間(保留記憶無しの期間内)である場合には、20%の割合で特定演出Bを実行するようにしてもよい。このような形態とする場合には、(2)または(3)の期間(保留記憶無しの期間内)で一般入賞口への入賞が発生したときに、特定演出Bの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Bを実行せず)、その後、保留記憶数が1以上となったときに特定演出Bを実行する。このように、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(保留記憶有りの期間内)である場合と、(2)または(3)の期間(保留記憶無しの期間内)である場合とで、いずれも特定演出Bを実行可能とし、異なる割合で特定演出Bを実行するようにしてもよい。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(保留記憶有りの期間内)である場合には、さらに、その保留記憶に関する特図ゲームの可変表示結果や、その保留記憶に関する特図ゲームの実行に伴う飾り図柄の可変表示においてリーチ演出が実行されるか否か等に応じて、特定演出Bの実行割合が異なるようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが始動入賞コマンド格納領域に格納されている場合(すなわち、特図ゲームの可変表示結果が大当り図柄となる保留記憶が存在する場合)には、80%の割合で特定演出Bを実行するようにし、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが始動入賞コマンド格納領域に格納されていない場合(すなわち、特図ゲームの可変表示結果が大当り図柄となる保留記憶が存在しない場合)には、20%の割合で特定演出Bを実行するようにしてもよい。
[第31演出形態]
図61に示す第31演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、100%の割合で特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、100%の割合で特定演出C(ポイント付与演出)を実行するようにしている。
このように、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間である場合と、(2)の期間である場合とで、異なる種別の特定演出を実行するものとしている。これにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行される演出に関心を抱かせることができ、興趣を向上させることができる。なお、特定演出(特定演出Aまたは特定演出C)が実行される毎に、当該特定演出に対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第31演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで実行されている特図ゲームにおける可変表示結果に関連する特定演出A(変動結果予告演出)を実行することにより、特定演出に対しての興味を向上させるようにしている。しかしながら、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、このタイミングにおける変動結果予告の対象が存在しない。この場合に、一切の特定演出を実行しないようにすると、特定演出の実行頻度が低下してしまう。一方、特定演出の実行頻度を低下させないようにするため、特定演出Aの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Aを実行せず)、その後、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに特定演出Aを実行するようにした場合、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより却って興趣が低下するおそれがある。
第31演出形態では、(2)の期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、特定演出Aに代わり、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出Cを実行することにより、このような問題を回避することができる。なお、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を必ず実行する(100%の割合で実行する)形態に限らず、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を所定の割合(例えば50%)で実行するようにしてもよい。
[第32演出形態]
第32演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)保留記憶数(例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数とする)が1以上の期間内である場合には、100%の割合で特定演出B(先読み予告演出)を実行し、(2)保留記憶数は0であるが特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、100%の割合で特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(3)保留記憶数が0であり且つ特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、100%の割合で特定演出C(ポイント付与演出)を実行するようにしている。
このように、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間である場合と、(2)の期間である場合と、(3)の期間である場合とで、それぞれ異なる種別の特定演出を実行するものとしている。これにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行される演出に関心を抱かせることができ、興趣を向上させることができる。なお、特定演出(特定演出A,特定演出B,または特定演出C)が実行される毎に、当該特定演出に対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第32演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間内である場合、すなわち、先読み予告の対象が存在する期間である場合には、特定演出B(先読み予告演出)を実行し、(2)の期間内である場合、すなわち、先読み予告の対象は存在しないが変動結果予告の対象は存在する期間である場合には、特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(3)の期間である場合、すなわち、先読み予告の対象及び変動結果予告の対象のいずれも存在しない場合には、特定演出C(ポイント付与演出)を実行するようにしている。
このように、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで直ちに実行可能となる特定演出を選択して、これを実行することにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を適切に向上させるようにしている。なお、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を必ず実行する(100%の割合で実行する)形態に限らず、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を所定の割合(例えば50%)で実行するようにしてもよい。
なお、第32演出形態においては、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、保留記憶数が1以上となっている場合は、そのタイミングで特別図柄の可変表示が実行されているか否かによらず、すなわち、変動結果予告の対象が存在するか否かによらず、先読み予告演出を実行するようにしている。すなわち、「変動結果予告の対象及び先読み予告の対象がいずれも存在する」場合には、先読み予告演出が優先して実行されることになる。このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、保留記憶数が1以上となっている場合、そのタイミングで特別図柄の可変表示が実行されているときには、変動結果予告演出を実行し、そのタイミングで特別図柄の可変表示が実行されていないときには、先読み予告演出を実行するようにしてもよい。すなわち、「変動結果予告の対象及び先読み予告の対象がいずれも存在する」場合に、変動結果予告演出を優先して実行するようにしてもよい。
[第27演出形態〜第32演出形態の変形例]
第27演出形態〜第32演出形態において、さらに、一般入賞口に遊技球が入賞したときの状態に応じて、特定演出の実行割合を異ならせるようにしてもよい。ここでいう「状態」とは、遊技機における遊技の結果として生じたものであり、遊技機における遊技に基づく状態である。その状態の区分に応じて、特定演出の実行割合を異ならせるものとする。例えば、第27演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)図柄変動期間内である場合に、そのときの遊技状態が通常状態であれば30%の割合で特定演出Cを実行し、そのときの遊技状態が確変状態または時短状態であれば10%の割合で特定演出Cを実行する。一方、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)図柄変動期間外である場合には、そのときの遊技状態が通常状態であれば100%の割合で特定演出Cを実行し、そのときの遊技状態が確変状態または時短状態であれば60%の割合で特定演出Cを実行するものとする。これによれば、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を一層高めることができる。
また、第27演出形態〜第32演出形態において、さらに、一般入賞口に遊技球が入賞したときの状態に応じて、実行される特定演出の種別を異ならせるようにしてもよい。例えば、第31演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)図柄変動期間内である場合に、そのときの保留記憶数が0であれば特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、そのときの保留記憶数が1以上であれば特定演出B(先読み予告演出)を実行する。一方、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)図柄変動期間外である場合には、そのときの保留記憶数が0であれば特定演出C(ポイント付与演出)を実行し、そのときの保留記憶数が1以上であれば特定演出B(先読み予告演出)を実行するものとする。これによれば、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を一層高めることができる。
このように特定演出の実行割合、あるいは、特定演出の種別を異ならせるための状態の区分は、(1)遊技状態が通常状態であるか、(2)遊技状態が確変状態または時短状態であるか、あるいは(1)保留記憶数が1以上であるか、(2)保留記憶数が0であるか、というものに限られない。例えば、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間であるか、(2)リーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間であるか、という区分であってもよい。また、(1)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間であるか、(2)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であってもよい。さらに、これらの区分の相違に応じて、特定演出の実行割合及び特定演出の種別の両方が異なるようにしてもよい。
特定演出C(ポイント付与演出)は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される他の特定演出A及びBと同様に、図45の表示設定テーブルに従って、実行の有無が切り替えられるようになっている。具体的には、表示切替スイッチ9032が表示設定(第2位置)となっており、且つ、遊技者操作(図46の設定画面における操作ボタン9030を用いた設定操作)により表示設定がされている場合にのみ実行可能となっている。このように、特定演出Cを実行するか否かに関しても、遊技場や遊技者の意向を反映させることができるようになっている。
なお、特定演出C(ポイント付与演出)は、一般入賞口への1回の入賞につき1ポイントが付与されるものに限らず、一般入賞口への1回の入賞につき2ポイントあるいは3ポイントが付与されるものであってもよい。付与されるポイント数は、例えば、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかに応じて異なるものであってもよく、一般入賞口に遊技球が入賞したときの遊技機の状態、例えば、遊技状態が、通常状態であるか、または、確変状態もしくは時短状態であるかという区分等に応じて異なるものであってもよい。
また、特定演出C(ポイント付与演出)において、一般入賞口への入賞以外の要因に応じてポイントが付与されるものであってもよく、例えば、始動入賞口への入賞に応じてポイントが付与されるようにしてもよく、リーチ状態の成立等に応じてポイントが付与されるようにしてもよい。
[第33演出形態]
図62には、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて段階的に演出態様が変化する演出として、特定演出D(ゲージ更新演出)が例示されている。図62に示されるように、特定演出D(ゲージ更新演出)とは、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて、画像表示装置905に表示されているゲージ画像902100における充填領域902100aを、最低0段階から最高10段階まで段階的に変化させることが可能な演出である。
図62(a)の例では、第1一般入賞口9050A〜9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに応じて、ゲージ画像902100における充填領域902100a(ゲージ画像中の黒い部分)が、0段階(白い部分が10/10を占めている状態)から1段階(黒い部分が1/10を占めており白い部分が9/10を占めている状態)に増加している(ゲージ+1)。また、 図62(b)の例では、第1一般入賞口9050A〜9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに応じて、ゲージ画像902100における充填領域902100aが、0段階から3段階(黒い部分が3/10を占めており白い部分が7/10を占めている状態)に増加している(ゲージ+3)。
このように、ゲージ画像902100における充填領域902100aが、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて増加してゆき、10段階に達した場合(ゲージ画像中の黒い部分が10/10を占めている状態となった場合)には、遊技者に対して特典が付与されるものとする。例えば、前述した特定演出Cと同様に、画像表示装置905に、画像提供サーバまたは楽曲提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示され、遊技者が所望の画像または楽曲を画像提供サーバまたは楽曲提供サーバから情報端末にダウンロード可能となる。
これに限らず、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達した場合には、特殊なキャラクタが画像表示装置905に表示されるようにしてもよく、遊技中のBGMとして特殊な楽曲が出力可能となるようにしてもよい。あるいは、充填領域902100aが10段階に達したタイミングで実行されている特図ゲームに関する可変表示の表示結果が大当り図柄となる可能性を予告する変動結果予告演出を実行するようにしてもよく、充填領域902100aが10段階に達したタイミングで保留されている特図ゲームに関する可変表示の表示結果が大当り図柄となる可能性を予告する先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
すなわち、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達した場合に提供される特典は、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない演出であってもよく、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連する演出であってもよい。また、遊技状態に関連する演出であってもよく、遊技状態に関連しない演出であってもよい。また、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達する毎に、異なる演出が実行されるようにしてもよい。また、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達したときの遊技状態等に応じて、異なる演出が実行されるようにしてもよい。
ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達した場合には、画像表示装置905へのメッセージ表示やスピーカ908L、908Rからの音声出力等により、その旨の報知が行われ、その後にゲージ画像902100における充填領域902100aが0段階にリセットされる。リセット後は、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて、改めてゲージ画像902100における充填領域902100aが増加することになる。
図63〜図64に示す第33演出形態〜第37演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて、ゲージ画像902100における充填領域902100aの段階(以下、「ゲージレベル」と称する)を1段階増加させるか否かを判定し、実行すると決定した場合には、ゲージレベルを現在よりも1段階増加させる。すなわち、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、ゲージレベルを1段階増加させるか否かの抽選が行われるようになっており、抽選に当選した場合には、ゲージレベルが1段階増加する。
第33演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。なお、演出制御用CPU90120は、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド及び特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100より受信することにより、特別図柄の可変表示が実行されている期間であるか否かを特定可能となっている。
なお、特定演出A〜特定演出Cと同様に、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第33演出形態、並びに、後述する第34演出形態、第36演出形態、及び第37演出形態では、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも低く設定されている。(1)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第33演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルを増加させず、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能としてもよい。また、第33演出形態に示した例とは逆に、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合が、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高くなるように設定してもよい。
[第34演出形態]
第34演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒以上であるときには、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒未満であるときには、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、演出制御用CPU90120は、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド及び特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100より受信することにより、特別図柄の可変表示が実行されている期間であるか否かを特定可能であると共に、特別図柄の可変表示が終了するまで(確定特別図柄が停止表示されるまで)の残り時間を特定可能となっている。例えば、変動開始コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信したときに、変動パターン指定コマンドにより指定される特別図柄の変動時間を、変動時間タイマの値としてセットすることにより、演出制御用CPU90120では、変動時間タイマの値がタイムアウトするまでの残り時間を、特別図柄の可変表示が終了するまで(確定特別図柄が停止表示されるまで)の残り時間として特定可能となっている。また、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示されるため、演出制御用CPU90120では、変動時間タイマの値がタイムアウトするまでの残り時間を、飾り図柄の可変表示が終了するまで(確定飾り図柄が停止表示されるまで)の残り時間として特定可能となっている。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第34演出形態では、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、停止表示される確定飾り図柄がどのようになるかに興味を持つ。そのため、(3)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、確定飾り図柄が停止表示されるまで猶予があるため、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第34演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、(3)の期間である場合には、ゲージレベルを増加させないようにしてもよい。また、第34演出形態に示した例とは逆に、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合が、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定してもよい。
また、第34演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2)または(3)のいずれか)である場合において、実行されている特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる割合でゲージレベルを増加させるようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には70%の割合でゲージレベルを増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合には40%の割合でゲージレベルを増加させる一方、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には30%の割合でゲージレベルを増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合には10%の割合でゲージレベルを増加させるようにしてもよい。
[第35演出形態]
保留されている特図ゲームにおける可変表示結果を予告する先読み予告演出として、前述したように特定演出Bを例示した。図50(b)に示した特定演出Bでは、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンドに、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが含まれているか否かに基づいて、先読み予告演出の演出態様を第1態様(音声演出のみ)とするかまたは第2態様(音声演出及び役物演出)とするか決定するようにしている。すなわち、特定演出Bのような先読み予告演出において、先読み予告の対象となる可変表示(以下、ターゲット変動と称する)は、遊技者に対して報知されておらず、遊技者は、ターゲット変動を把握困難となっている。
先読み予告演出として、ターゲット変動を報知する演出を採用することも可能である。例えば、前述したように、始動入賞記憶表示エリア905Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。演出制御用CPU90120は、始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに、「大当り」を指定するコマンドであれば、当該コマンドに対応した表示部位を、「はずれ」を指定するコマンドに対応した表示部位とは異なる特殊態様(例えば金色)で表示する保留変化演出を実行することが可能である。この場合におけるターゲット変動とは、特殊態様で表示された表示部位に対応した可変表示であり、遊技者はターゲット変動までに実行される残り可変表示回数を把握可能である。
例えば、始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに、「大当り」を指定するコマンドであれば、70%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を特殊態様で表示し、30%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を通常態様で表示する。一方、始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに、「はずれ」を指定するコマンドであれば、5%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を特殊態様で表示し、95%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を通常態様で表示するものとする。このように、始動入賞時に、当該始動入賞により生じた保留記憶に対応した表示部位を特殊態様で表示するようにした場合、特殊態様の表示部位が、可変表示ゲームの実行毎(開始条件の成立毎)に左に移動してゆくことになり、当該特殊態様の表示部位に対応した可変表示ゲーム(先読み予告のターゲットとなっている可変表示)の開始条件が成立したときに、当該特殊態様の表示部位が始動入賞記憶表示エリア905Hから消えることになる。このような態様では、始動入賞から当該始動入賞に対応した可変表示ゲームの開始条件が成立するまでの期間、保留変化演出が実行されていることになる。
すなわち、可変表示ゲームの始動条件が成立した順序に従って可変表示ゲームの開始条件が成立する場合には、保留変化演出が実行されることで、特殊態様で表示された表示部位(保留変化演出のターゲットとなっている可変表示の保留記憶に対応した表示情報)よりも左に存在する通常態様の表示部位(保留変化演出のターゲットとなっていない可変表示の保留記憶に対応した表示情報)の数によって、保留変化演出のターゲットとなっている可変表示が実行されるまでの残りの可変表示ゲーム数を把握可能となる。
なお、表示部位を特殊態様で表示させるタイミングは始動入賞時に限られない。例えば、始動入賞時は表示部位を通常態様で表示させておき、所定の演出を経た後に通常態様から特殊態様に変化させるようにしてもよく、開始条件が成立したタイミング(各表示部位の表示態様が左にシフトするタイミング)で通常態様から特殊態様に変化させるようにしてもよい。これらの態様では、先読み予告のターゲットとなる可変表示に対応した表示部位が通状態様から特殊態様に変化したタイミングから、当該先読み予告のターゲットとなっている可変表示の開始条件が成立するまでの期間、保留変化演出が実行されていることになる。
第35演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)先読み予告演出が実行されておらず且つターゲット変動も実行されていない期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位が存在せず且つターゲット変動の実行期間でもない場合)には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する2以上の特図ゲームが存在する場合)には、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する1の特図ゲームが存在する場合)には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)先読み予告演出の終了に伴うターゲット変動の実行期間である場合(保留変化演出における特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームの開始条件が成立したことに基づく可変表示が実行されている期間である場合)には、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第35演出形態では、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合、(4)ターゲット変動までの残り可変表示回数が0のとき(ターゲット変動の実行期間中)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、次に実行されるターゲット変動に興味を持つ。また、(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、現在実行されているターゲット変動に興味を持つ。そのため、(3)(4)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、ターゲット変動が実行されるまで猶予があるため、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)(4)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第35演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、(3)(4)の期間である場合には、ゲージレベルを増加させないようにしてもよい。また、第35演出形態に示した例とは逆に、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上であるときにゲージレベルが増加する割合が、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっているときにゲージレベルが増加する割合、(4)ターゲット変動の実行期間であるときにゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定してもよい。
また、第35演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2),(3),(4)のいずれか)である場合において、ターゲット変動における可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる割合でゲージレベルを増加させるようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合には70%の割合でゲージレベルを増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合には40%の割合でゲージレベルを増加させ、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合には30%の割合でゲージレベルを増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合には20%の割合でゲージレベルを増加させ、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合には15%の割合でゲージレベルを増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合には10%の割合でゲージレベルを増加させるようにしてもよい。
[第36演出形態]
第36演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間である場合には、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間である場合には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加し、(4)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間である場合には、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第36演出形態では、(3)リーチ変動におけるリーチ状態成立前に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(4)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高く設定されている。(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、リーチ状態成立以後の停止表示していない残りの飾り図柄に興味を持つ。そのため、(4)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(3)の期間では、リーチ状態が成立していないため、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(4)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第36演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、(4)の期間である場合には、ゲージレベルを増加させないようにしてもよい。また、第36演出形態に示した例とは逆に、(3)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間であるときにゲージレベルが増加する割合が、(4)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間であるときにゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定してもよい。
[第37演出形態]
図64に示す第37演出形態では、複数の一般入賞口のうちいずれに入賞したかに応じて、ゲージレベルを増加させる割合が異なるものとなっている。第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第37演出形態では、(1)図柄変動期間内と、(2)図柄変動期間外とで、ゲージレベルが増加する割合が異なっており、さらに、第2一般入賞口9050Bまたは第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合と、第1一般入賞口9050Aまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合とで、ゲージレベルが増加する割合が異なっている。遊技球が入賞した一般入賞口に応じてゲージレベルが増加する割合が異なることにより、遊技者はいずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかについても興味を持つことになり、興趣を向上させることができる。
例えば、遊技領域9010の中央寄りに設けられている第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cへの遊技球の入賞よりも、遊技領域9010の端寄りに設けられている第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dへの遊技球の入賞が困難である場合には、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合を、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合よりも高くすることにより、より入賞が困難な一般入賞口への入賞に対する興趣を高めるようにするとよい。
なお、第37演出形態において、第1一般入賞口または第4一般入賞口に遊技球が入賞した場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、第2一般入賞口または第3一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、ゲージレベルを増加させないようにしてもよい。また、第37演出形態に示した例とは逆に、第1一般入賞口9050Aまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合が、第2一般入賞口9050Bまたは第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定してもよい。
[第38演出形態]
図65及び図66に示す第38演出形態〜第42演出形態では、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定することはしていない。また、第38演出形態〜第42演出形態において、一般入賞口への1回の入賞に応じて増加するゲージレベルは1段階に限られない。例えば、図62(b)に示されるように、一般入賞口への1回の入賞に応じてゲージレベルを3段階増加させる場合もある。
第38演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルが1段階増加し(ゲージ+1)、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの4回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第38演出形態、並びに、後述する第39演出形態、第41演出形態、及び第42演出形態では、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも少なく設定されている。(1)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第38演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)として、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)としてもよい。また、第38演出形態に示した例とは逆に、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数が、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数よりも多くなるように設定してもよい。
また、ゲージレベルが10段階に達したときに付与される特典として、異なる価値の特典が付与される場合があるものとする。例えば、ゲージレベルが10段階に達したときに、画像のみをダウンロード可能な二次元コードが表示される場合と、画像および楽曲をダウンロード可能な二次元コードが表示される場合があるものとする。このとき、前者よりも後者の方が、付与される特典価値が大きい。ゲージレベルが増加する段階数により、ゲージレベルが10段階に達したときに付与される特典価値の大きさを示唆するようにしてもよい。例えば、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合に、特典価値が小さい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)として、特典価値が大きい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば40%(1段階だけ変化させる割合は60%)として、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合に、特典価値が小さい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば50%(1段階だけ変化させる割合は50%)として、特典価値が大きい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)としてもよい。
[第39演出形態]
第39演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒以上であるときには、ゲージレベルが2段階増加する(ゲージ+2)。第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒未満であるときには、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの4回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第39演出形態では、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも高く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、停止表示される確定飾り図柄がどのようになるかに興味を持つ。そのため、(3)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、確定飾り図柄が停止表示されるまで猶予があるため、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第39演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)として、(3)の期間である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としてもよい。また、第39演出形態に示した例とは逆に、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数が、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定してもよい。
また、第39演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2)または(3)のいずれか)である場合において、実行されている特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる段階でゲージレベルを増加させるようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを3段階増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させる一方、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを1段階増加させるようにしてもよい。
[第40演出形態]
第40演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)先読み予告演出が実行されておらず且つターゲット変動も実行されていない期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位が存在せず且つターゲット変動の実行期間でもない場合)には、ゲージレベルが4段階増加する(ゲージ+4)。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する2以上の特図ゲームが存在する場合)には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する1の特図ゲームが存在する場合)には、ゲージレベルが2段階増加する(ゲージ+2)。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)先読み予告演出の終了に伴うターゲット変動の実行期間である場合(保留変化演出における特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームの開始条件が成立したことに基づく可変表示が実行されている期間である場合)には、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの3回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第40演出形態では、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの増加数、(4)ターゲット変動までの残り可変表示回数が0のとき(ターゲット変動の実行期間中)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも多く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、次に実行されるターゲット変動に興味を持つ。また、(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、現在実行されているターゲット変動に興味を持つ。そのため、(3)(4)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、ターゲット変動が実行されるまで猶予があるため、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)(4)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第40演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)とし、(3)(4)の期間である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としてもよい。また、第40演出形態に示した例とは逆に、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上であるときにゲージレベルが増加する段階数が、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっているときにゲージレベルが増加する段階数、(4)ターゲット変動の実行期間であるときにゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定してもよい。
また、第40演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2),(3),(4)のいずれか)である場合において、ターゲット変動における可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる割合でゲージレベルを増加させるようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを4段階増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを3段階増加させ、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを3段階増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させ、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを1段階増加させるようにしてもよい。
[第41演出形態]
第41演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが4段階増加する(ゲージ+4)。また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間である場合には、ゲージレベルが2段階増加し(ゲージ+3)、(4)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間である場合には、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの3回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第41演出形態では、(3)リーチ変動におけるリーチ状態成立前に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(4)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも多く設定されている。(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、リーチ状態成立以後の停止表示していない残りの飾り図柄に興味を持つ。そのため、(4)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(3)の期間では、リーチ状態が成立していないため、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(4)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第41演出形態において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)とし、(4)の期間である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としてもよい。また、第41演出形態に示した例とは逆に、(3)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間であるときにゲージレベルが増加する段階数が、(4)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間であるときにゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定してもよい。
[第42演出形態]
図66に示す第42演出形態では、複数の一般入賞口のうちいずれに入賞したかに応じて、ゲージレベルを増加させる段階数が異なるものとなっている。第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルが2段階増加する(ゲージ+2)。
また、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが4段階増加する(ゲージ+4)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの3回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第42演出形態では、(1)図柄変動期間内と、(2)図柄変動期間外とで、増加するゲージレベルの段階数が異なっており、さらに、第2一般入賞口9050Bまたは第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合と、第1一般入賞口9050Aまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合とで、増加するゲージレベルの段階数が異なっている。遊技球が入賞した一般入賞口に応じて増加させるゲージレベルの段階数が異なることにより、遊技者はいずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかについても興味を持つことになり、興趣を向上させることができる。
例えば、遊技領域9010の中央寄りに設けられている第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cへの遊技球の入賞よりも、遊技領域9010の端寄りに設けられている第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dへの遊技球の入賞が困難である場合には、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数を、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数よりも多くすることにより、より入賞が困難な一般入賞口への入賞に対する興趣を高めるようにするとよい。
なお、第42演出形態において、第1一般入賞口または第4一般入賞口に遊技球が入賞した場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)とし、第2一般入賞口または第3一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としてもよい。また、第42演出形態に示した例とは逆に、第1一般入賞口9050Aまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数が、第2一般入賞口9050Bまたは第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定してもよい。
[第33演出形態〜第42演出形態の変形例]
第33演出形態〜第37演出形態における、ゲージレベルを増加させるか否かを決定するための基準となる区分、第38演出形態〜第42演出形態における、増加させるゲージレベルの段階数を決定するための基準となる区分は、上記の例に限られるものではない。例えば、ゲージレベルを増加させるか否かを決定するための区分、増加させるゲージレベルの段階数を決定するための区分は、(1)遊技状態が通常状態であるか、(2)遊技状態が確変状態または時短状態であるか、という区分であってもよい。また、(1)保留記憶数が1以上であるか、(2)保留記憶数が0であるか、という区分であってもよい。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であってもよい。
なお、ゲージ画像902100は、充填領域902100aが最少0段階であるときにも表示されているものであるが、このゲージ画像902100が表示される条件を設けるようにしてもよい。例えば、遊技状態が通常状態であるときにゲージ画像902100が表示され、ゲージレベルを増加させる演出が実行可能となるが、遊技状態が確変状態または時短状態のときには、ゲージ画像902100を表示させない(ゲージレベルを増加させる演出が実行されない)ようにしてもよい。
ゲージ画像902100の表示やゲージレベルを増加させる演出は、所定の演出が実行されている期間において実行されるものであり、所定の演出が実行されていない期間には実行されないようにしてもよい。例えば、画像表示装置905に表示される飾り図柄の背景画像が所定の背景画像である期間(所定の演出ステージ期間)においてのみ、一般入賞口に遊技球が入賞したときにゲージ画像902100が表示されるまたはゲージレベルが増加するようにしてもよい。また、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける表示部位が所定の態様(例えば、特殊態様に変化する可能性があることを示唆する白色)で表示されている期間においてのみ、一般入賞口に遊技球が入賞したときにゲージ画像902100が表示されるまたはゲージレベルが増加するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU90120が、演出制御基板9012に設けられる図示しないRTC(リアルタイムクロック)が所定時刻になったタイミングで一斉演出(同一機種の遊技機において所定時刻となったときに同時に実行される演出)を実行する場合には、一斉演出の実行期間中に一般入賞口に遊技球が入賞したときに、ゲージ画像902100が表示されるまたはゲージレベルが増加するようにしてもよい。
また、ゲージレベルを増加させる際に、所定の演出音をスピーカ908L、908Rから出力させるようにしてもよい。この際に、増加させるゲージレベルの段階数に応じて異なる演出音を出力させるようにしてもよく、例えば、ゲージレベルを3段階増加させる場合には、ゲージレベルを1段階増加させる場合と比較して、演出音の音量を大きくするようにしてもよい。
また、特図ゲームに関連した演出音や、普図ゲームに関連した演出音とは異なる音量で、ゲージレベルを増加させる演出音を出力するようにするとよい。例えば、ゲージレベルを増加させる演出音の音量が、普図ゲームに関連した演出音の音量よりは大きいが、特図ゲームに関連した演出音の音量よりも小さいようにしてもよい。また、ゲージレベルを増加させる演出音の音量が、特図ゲームに関連した演出音の音量よりは大きいが、遊技機エラーを報知するエラー音の音量よりも小さいようにしてもよい。
また、ゲージレベルを増加させる演出音の音量が、状態に応じて異なるようにしてもよい。例えば、通常状態における音量が、確変状態または時短状態における音量よりも大きいようにしてもよい。
また、一般入賞口への入賞に応じて段階的に演出態様が変化する特定演出は、ゲージレベルを変化させる特定演出Dのようなものに限らず、表示されているキャラクタの態様が段階的に変化する(例えば表示されているキャラクタのサイズが拡大する、あるいは、キャラクタが所有するアイテムが変化する)ものであってもよく、遊技者が選択可能なキャラクタが段階的に増加するものであってもよい。また、可動役物の態様や位置が段階的に変化するものであってもよく、遊技効果ランプ909の発光色が段階的に変化するものであってもよい。また、スピーカ908L、908Rから出力される音声が段階的に変化するものであってもよい。
特定演出D(ゲージ更新演出)は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される他の特定演出A〜Cと同様に、図45の表示設定テーブルに従って、実行の有無が切り替えられるようになっている。具体的には、表示切替スイッチ9032が表示設定(第2位置)となっており、且つ、遊技者操作(図46の設定画面における操作ボタン9030を用いた設定操作)により表示設定がされている場合にのみ実行可能となっている。このように、特定演出Dを実行するか否かに関しても、遊技場や遊技者の意向を反映させることができるようになっている。
[第43演出形態]
前述した特定演出A〜特定演出Dは、いずれも一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される演出であるが、一般入賞口に遊技球が入賞しないときに特定演出を実行するようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、10分間の遊技期間において、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、図67に示すように、一般入賞口の形態を模した画像及び「一般入賞がありません。」という文字を含む報知画像902200等を、画像表示装置905に表示する特定演出Eを実行可能なものである。
このように、特定演出とは、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて実行される演出に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞しないことに基づいて実行される演出(一般入賞口への入賞困難性を示唆する演出)であってもよい。すなわち、特定演出は、一般入賞口への遊技球の入賞という遊技イベントに関連した演出(遊技イベントの発生あるいは遊技イベントの未発生に伴い実行される演出)であればよい。
図68に示す第43演出形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口に遊技球が入賞していない期間を判定するための非入賞判定タイマを記憶している。演出制御用CPU90120は、非入賞判定タイマの値が0(電源供給開始時の初期値は0であるものとする)のときに遊技制御用マイクロコンピュータ90100から、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかのコマンドを受信したときには、非入賞判定タイマの値として10分をセットして、タイマをスタートさせる。そして、非入賞判定タイマがタイムアウトする前に(タイマセットから10分経過前に)、一般入賞口指定コマンドを受信した場合には、非入賞判定タイマの値として再度10分をセットして、再度タイマをスタートさせる。
一方、非入賞判定タイマがタイムアウトするまでの間に一般入賞口指定コマンドを受信しなかったことにより、非入賞判定タイマがタイムアウトすると、図67に示すように、報知画像902200を画像表示装置905に表示する特定演出Eを実行する。なお、特定演出Eが実行されたときは、非入賞判定タイマの値として再度10分をセットして、再度タイマをスタートさせる。特定演出E(報知画像902200の表示)は、所定期間(例えば10秒間)継続される。この場合における非入賞判定タイマの値は、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングからの経過時間に応じた値となっている。
また、演出制御用CPU90120は、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)1回も受信しなかった場合には、遊技が終了したと判定する遊技終了判定を行い、非入賞判定タイマの更新を一時停止する(タイマの値が更新されないようにする)。非入賞判定タイマの更新が一時停止されると、非入賞判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的には特定演出Eの実行)が制限される。これにより、遊技が行われていない期間においては特定演出Eが実行されない(特定演出Eの実行を禁止する)。なお、非入賞判定タイマの更新が一時停止されていないときには、演出制御用CPU90120は、非入賞判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的にはタイマの値が0となるタイムアウトの検出に応じた特定演出Eの実行)が可能となる。そして、非入賞判定タイマの更新が一時停止されている状態で、演出制御用CPU90120が、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかを受信した場合には、非入賞判定タイマの更新を再開する。
すなわち、非入賞判定タイマは、遊技者が遊技を行っている(遊技終了判定がされていない)期間に更新されるものであり、遊技者が遊技を行っている期間内において、10分間の一般入賞口への入賞数が0となったときにタイムアウトする(そのタイムアウトを演出制御用CPU90120が検出する)ようになっている。その結果、遊技者が遊技を行っているときに、10分間、一般入賞口への入賞が発生しなければ特定演出Eが実行される。
なお、上記の演出形態において、遊技者が遊技を行っているか否かを、遊技領域9010に向けて遊技球が発射されているか否かにより判定するようにしてもよい。例えば、遊技領域9010の遊技球入口付近に発射検出センサを設けておき、発射検出センサが遊技球を検出しているか否かに応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしてもよい。また、打球操作ハンドル9063が操作されているか否か(打球発射装置が備える発射モータが動作しているか否か)に応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしてもよい。
このように、遊技者が遊技を行っているにもかかわらず、所定期間(10分の遊技期間)において一般入賞口への入賞が発生しなかった場合には、特定演出Eを実行して、一般入賞口への入賞が発生していないことを報知する。この報知によって、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生していないことを把握して、遊技を行う際の参考(例えば台選びの判断材料)とすることができる。また、遊技場においては、特定演出Eが実行される(あるいは特定演出Eの実行頻度が高い)パチンコ遊技機901を把握することにより、一般入賞口への入賞頻度がより高くなるように遊技釘のメンテナンスを行うといった措置をとることが可能となる。
また、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず一般入賞口への入賞が発生していない場合には、特定演出Eが実行されるが、遊技者により遊技が行われていないことにより一般入賞口への入賞が発生していない場合には、非入賞判定タイマを一時停止する(演出制御用CPU90120が、非入賞判定タイマのタイムアウトに基づいた処理を実行しないようにする)ことで、特定演出Eの実行が制限される。
なお、遊技者により遊技が行われていないことにより一般入賞口への入賞が発生していないと判定された場合にも、特定演出Eを実行するようにしてもよく、この場合には、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず一般入賞口への入賞が発生していないと判定された場合よりも低い割合で、特定演出Eが実行されるようにしてもよい。
[第44演出形態]
特定演出Eとして、所定期間内に一般入賞口への入賞が発生しなかったこと(一般入賞口への入賞数が1未満であったこと)を報知するものに限らず、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数未満であることを特定可能に報知するようにしてもよい。第44演出形態では、演出制御用CPU90120は、所定期間における一般入賞口への遊技球の入賞数をカウントするための入賞数判定タイマを記憶している。演出制御用CPU90120は、入賞数判定タイマの値が0(電源供給開始時の初期値は0であるものとする)のときに遊技制御用マイクロコンピュータ90100から、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかのコマンドを受信したときには、入賞数判定タイマの値として30分をセットして、タイマをスタートさせる。このときRAM90122に形成されている入賞数カウンタ領域の値は0にセットする。そして、入賞数判定タイマがタイムアウトするまでの期間(タイマセットから30分間)に、一般入賞口指定コマンドを受信する毎に、入賞数カウンタ領域の値に1を加算する。
そして、演出制御用CPU90120は、入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミングにおける入賞数カウンタ領域の値が、予め定められた所定数(例えば3)未満である場合には、特定演出Eにおいて、所定期間内の入賞数が所定数未満であることを報知する、及び/または、所定期間内の入賞数を報知する。例えば、「30分間の一般入賞数が3未満です。」というメッセージ、及び/または、「30分間の一般入賞数が1しかありません。」というメッセージを画像表示装置905に表示する。
なお、特定演出Eが実行されたときは、入賞数判定タイマの値として再度30分をセットして、再度タイマをスタートさせる。特定演出Eは、所定期間(例えば10秒間)継続される。この場合における入賞数判定タイマの値は、特定演出Eが開始されてからの経過時間に応じた値となっている。一方、入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミングにおける入賞数カウンタ領域の値が、予め定められた所定数(例えば3)以上である場合には、特定演出Eを実行することなく、入賞数判定タイマの値として再度30分をセットして、再度タイマをスタートさせる。
また、演出制御用CPU90120は、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)1回も受信しなかった場合には、遊技が終了したと判定する遊技終了判定を行い、入賞数判定タイマの更新を一時停止する(タイマの値が更新されないようにする)。入賞数判定タイマの更新が一時停止されると、入賞数判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的には特定演出Eの実行)が制限される。これにより、遊技が行われていない期間においては特定演出Eが実行されない(特定演出Eの実行を禁止する)。なお、入賞数判定タイマの更新が一時停止されていないときには、演出制御用CPU90120は、入賞数判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的にはタイマの値が0となるタイムアウトの検出に応じた特定演出Eの実行)が可能となる。そして、入賞数判定タイマの更新が一時停止されている状態で、演出制御用CPU90120が、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかを受信した場合には、入賞数判定タイマの更新を再開する。
すなわち、入賞数判定タイマは、遊技者が遊技を行っている(遊技終了判定がされていない)期間に更新されるものであり、遊技者が遊技を行っている期間内において、30分が経過したときにタイムアウトする(そのタイムアウトを演出制御用CPU90120が検出する)ようになっている。そのタイムアウトの際に、30分間の遊技期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少なかった場合のみ特定演出Eが実行される。
なお、上記の演出形態において、遊技者が遊技を行っているか否かを、遊技領域9010に向けて遊技球が発射されているか否かにより判定するようにしてもよい。例えば、遊技領域9010の遊技球入口付近に発射検出センサを設けておき、発射検出センサが遊技球を検出しているか否かに応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしてもよい。また、打球操作ハンドル9063が操作されているか否か(打球発射装置が備える発射モータが動作しているか否か)に応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしてもよい。
このように、遊技者が遊技を行っているにもかかわらず、所定期間(30分の遊技期間)における一般入賞口への入賞数が所定数未満である場合には、特定演出Eを実行して、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数未満であることを報知する。この報知によって、遊技者は、一般入賞口への入賞頻度が低いことを把握して、遊技を行う際の参考(例えば台選びの判断材料)とすることができる。また、遊技場においては、特定演出Eが実行される(あるいは特定演出Eの実行頻度が高い)パチンコ遊技機901を把握することにより、一般入賞口への入賞頻度がより高くなるように遊技釘のメンテナンスを行うといった措置をとることが可能となる。
また、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、特定演出Eが実行されるが、遊技者により遊技が行われていないことにより所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、入賞数判定タイマを一時停止する(演出制御用CPU90120が、入賞数判定タイマのタイムアウトに基づいた処理を実行しないようにする)ことで、特定演出Eの実行が制限される。
なお、遊技者により遊技が行われていないことにより所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数未満となっていると判定された場合にも、特定演出Eを実行するようにしてもよく、この場合には、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数未満となっていると判定された場合よりも低い割合で、特定演出Eが実行されるようにしてもよい。
[第45演出形態]
第43演出形態及び第44演出形態では、演出制御用CPU90120が、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ない(0も含む)と判定された場合に、そのときの状況によらず特定演出Eを実行することとしたが、この判定がされたときの状態に応じて、特定演出Eの実行割合を異ならせるようにしてもよい。第45演出形態では、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを実行し、(2)確変状態または時短状態である場合には、特定演出Eを実行しないようにしている。
なお、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを例えば80%の割合で実行し、(2)確変状態または時短状態である場合には、特定演出Eを例えば20%の割合で実行するようにしてもよい。このように、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたときの遊技状態に応じて、異なる割合で特定演出Eを実行するようにするとよい。
[第46演出形態]
第43演出形態及び第44演出形態では、演出制御用CPU90120が、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ない(0も含む)と判定された場合に、そのときの状況によらず共通態様で特定演出Eを実行することとしたが、この判定がされたときの状態に応じて、特定演出Eの演出態様を異ならせるようにしてもよい。第46演出形態では、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを第1態様(画像表示+音声出力)で実行し、(2)確変状態または時短状態である場合には、特定演出Eを第2態様(画像表示のみ)で実行するようにしている。
特定演出Eの第1態様とは、具体的には、画像表示装置905に、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない旨を表示する画像表示による報知と共に、その旨を伝える音声をスピーカ908L、908Rから出力させる音声出力による報知を行う態様であり、特定演出Eの第2態様とは、画像表示による報知のみを行い、音声出力による報知を行わない態様である。
なお、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを例えば80%の割合で第1態様で実行し(20%割合で第2態様で実行し)、(2)確変状態または時短状態である場合には、特定演出Eを例えば20%の割合で第1態様で実行する(80%の割合で第2態様で実行する)ようにしてもよい。このように、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたときの遊技状態に応じて、異なる態様の特定演出Eを実行するようにするとよい。
[第43演出形態〜第46演出形態の変形例]
第43演出形態〜第46演出形態において実行される特定演出Eは、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される他の特定演出A〜Dと同様に、図45の表示設定テーブルに従って、実行の有無が切り替えられるようになっている。具体的には、表示切替スイッチ9032が表示設定(第2位置)となっており、且つ、遊技者操作(図46の設定画面における操作ボタン9030を用いた設定操作)により表示設定がされている場合にのみ実行可能となっている。このように、特定演出Eを実行するか否かに関しても、遊技場や遊技者の意向を反映させることができるようになっている。
例えば、遊技場側において、特定演出Eを実行させたくない場合には、表示切替スイッチ9032を非表示設定(第1位置)に切り替えることにより、遊技者設定によらず特定演出Eが実行されなくなる。このような構成となっていることにより、特定演出Eを実行するか否か、すなわち一般入賞口への入賞しにくさを報知させるか否かに関しても、遊技場側の意向を優先して反映させることができる。
また、RAM90122に記憶されるようになっている、第43演出形態における非入賞判定タイマの値、並びに、第44演出形態における入賞数判定タイマの値及び入賞数カウンタ領域の値は、いずれも電断時においてバックアップされておらず、パチンコ遊技機901への電源供給が停止されると、これに伴い消去される。そして、パチンコ遊技機901への電源供給が再開されたときには、第43演出形態における非入賞判定タイマの初期状態、及び、第44演出形態における入賞数判定タイマの初期状態は、いずれも無効状態となっており、演出制御用CPU90120により所定時間がセットされるときまではタイマの値が参照されない。また、第44演出形態における入賞数カウンタ領域の初期値は、パチンコ遊技機901への電源供給が再開されたときには0となる。
このように、パチンコ遊技機901への電源供給の停止に伴い、一般入賞口への入賞数はバックアップされることなく消去され、電源供給が再開されたときには、改めて0から加算が開始されることになる。このような構成とすることにより、電断時のバックアップ手段を設けなければならない制御負担を回避することができる。
第45演出形態及び第46演出形態のように、特定演出Eの実行割合、あるいは、特定演出Eの演出態様を異ならせるための区分は、(1)遊技状態が通常状態であるか、(2)遊技状態が確変状態または時短状態であるかに限られない。例えば、(1)保留記憶数が1以上であるか、(2)保留記憶数が0であるか、という区分であってもよい。また、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間であるか、(2)リーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間であるか、という区分であってもよい。また、(1)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間であるか、(2)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であってもよい。さらに、これらの区分の相違に応じて、特定演出Eの実行割合及び特定演出Eの態様の両方が異なるようにしてもよい。
なお、第43演出形態〜第46演出形態において実行される特定演出Eは、所定の遊技期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合に実行されるものである。このような形態に限らず、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのうち、特定の一般入賞口のみを対象として、所定期間における該特定の一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合に特定演出Eを実行するようにしてもよい。例えば、第1一般入賞口9050Aや第4一般入賞口9050Dよりも遊技球の入賞頻度が高い第2一般入賞口9050Bや第3一般入賞口9050Cのみを対象として、所定の遊技期間における一般入賞口への入賞数をカウントし、カウントされた入賞数が所定数よりも少ない場合に特定演出Eを実行するようにしてもよい。
また、第43演出形態〜第46演出形態において、一定時間内(10分間あるいは30分間)での一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、特定演出Eを実行することにしているが、一般入賞口への入賞数を判定するための期間は、これに限られない。当該期間は、特図ゲームの実行回数により規定されるものであってもよく、例えば、特図ゲームに関する可変表示が100回実行される期間としてもよい。また、当該期間は、遊技機への電源供給開始から現時点までの期間であってもよく、複数の営業日数により規定される期間(例えば1週間や1ヶ月)であってもよい。また、当該期間は、所定の遊技状態に制御されている期間であってもよく、例えば、通常状態に制御されている期間(左打ちで遊技が行われている期間)や、確変状態または時短状態に制御されている期間(右打ちで遊技が行われている期間)であってもよい。
さらに、所定期間における一般入賞口への遊技球の入賞数が所定数よりも少ないか否かを判定する方法として、以下の方法を用いるようにしてもよい。
(a)遊技領域9010に発射された所定の打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしてもよい。打球発射装置が備える発射モータの駆動中は、1分間で概ね100発の遊技球が遊技領域9010に発射されることになる。そのため、例えば、1000発の打込玉数(10分間の遊技期間に相当)に対しての一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合に、特定演出Eを実行するようにしてもよい。また、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしてもよい。
また、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしてもよい。例えば、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が低割合である場合には、キャラクタAが出現して一般入賞口への入賞頻度が低レベルであることを報知し、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が低割合よりも高い中割合である場合には、キャラクタBが出現して一般入賞口への入賞頻度が中レベルであることを報知し、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が中割合よりも高い高割合である場合には、キャラクタCが出現して一般入賞口への入賞頻度が高レベルであることを報知するようにしてもよい。
(b)所定期間における一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしてもよい。例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したときに10個の遊技球が賞球として払い出される場合には、30分間の遊技期間で一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が30個(入賞3回分)より少ない場合に、特定演出Eを実行するようにしてもよい。また、遊技領域9010に発射された所定の打込玉数(例えば1000発)に対しての一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしてもよく、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしてもよい。また、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしてもよい。
このように、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が所定数よりも少ないか否かを判定するようにしてもよい。なお、遊技球が入賞した一般入賞口によって異なる数の賞球が払い出されるケースであっても、このような形態を適用可能である。
(c)始動入賞口への所定の入賞数(例えば100)に対しての、一般入賞口への入賞数が所定数(例えば5)よりも少ないか否かを判定するようにしてもよく、始動入賞口への入賞数に対しての一般入賞口への入賞数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に特定演出Eを実行するようにしてもよい。また、始動入賞口への入賞に応じて払い出された所定の賞球数(例えば10000)に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしてもよく、始動入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしてもよい。また、始動入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしてもよい。
また、例えば、遊技状態が通常状態であるときに払い出された所定期間の全賞球数(始動入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数と一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の合計数)に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしてもよい。また、その割合に応じて異なる態様の特定演出を実行するようにしてもよい。
(d)当該遊技機における所定の消費金額(例えば1000円)に対しての、一般入賞口への入賞数が所定数(例えば2回)よりも少ないか否かを判定するようにしてもよく、当該遊技機における消費金額に対しての一般入賞口への入賞数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に特定演出Eを実行するようにしてもよい。このような形態では、遊技機に使用される遊技媒体の貸出単価(例えば4円,あるいは1円等)に応じて、異なる所定数(例えば4円であれば2回,1円であれば8回等)、あるいは異なる所定の割合(例えば4円であれば2回/1000円,1円であれば8回/1000円等)が適用される。また、当該遊技機における消費金額に対しての、一般入賞口への入賞数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしてもよい。
[第47演出形態]
図71に示す第47演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて画像表示装置905にキャラクタが表示され、キャラクタが表示されている期間内に、第1始動入賞口への遊技球の有効始動入賞(すなわち第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値未満の状態での第1始動入賞口への遊技球の入賞)及び第2始動入賞口への遊技球の有効始動入賞(すなわち第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値未満の状態での第2始動入賞口への遊技球の入賞)のいずれかが発生したことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、当該発生した有効始動入賞に基づく可変表示ゲームを含む保留されている可変表示ゲームに対応した表示部位を通常態様から特殊態様に変化させる保留変化演出が実行される。
なお、演出制御用CPU90120は、有効始動入賞が発生したことに基づいて、当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームに対応した表示部位を、通常態様を経ずに当初から特殊態様で表示させる保留変化演出を実行するようにしてもよい。例えば、新たな有効始動入賞が発生したときに、表示されているキャラクタが杖を振り上げる等のアクションを行ったことに伴い、その新たな有効始動入賞に対応した可変表示ゲームに対応した表示部位を通常態様ではなく特殊態様で表示させる(保留情報の表示当初より、最後に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した特殊態様の保留情報が存在する状態とする)ようにしてもよい。
ここで、第47演出形態、並びに、後述する第48演出形態及び第49演出形態では、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口のいずれかに遊技球が入賞する毎に、乱数回路90124からキャラクタ決定用乱数を抽出する。そして、抽出されたキャラクタ決定用乱数に基づいて、キャラクタを出現させるか否か、及び、キャラクタを出現させる場合にはキャラクタA〜Cのいずれを出現させるかを、図69のキャラクタ判定用テーブルに示された割合で決定する。
なお、演出制御用CPU90120によるキャラクタ決定用乱数の抽出は、所定の条件が成立している場合にのみ行うようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態に制御されていないことを条件としてキャラクタ決定用乱数を抽出するようにすることで、大当り遊技状態に制御されている期間内は、キャラクタを出現させないように制限することができる。また、可変表示ゲームが実行されている期間内においてリーチ状態成立以降は、キャラクタ決定用乱数を抽出しないようにすることで、リーチ状態成立以降はキャラクタを出現させないようにすることも可能となる。
図69の例では、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050Aへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、10%の割合でキャラクタAを出現させることに決定し、30%の割合でキャラクタBを出現させることに決定し、60%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。また、第2一般入賞口9050Bへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、50%の割合でいずれのキャラクタも出現させないことに決定し、35%の割合でキャラクタAを出現させることに決定し、10%の割合でキャラクタBを出現させることに決定し、5%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。
また、演出制御用CPU90120は、第3一般入賞口9050Cへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、90%の割合でいずれのキャラクタも出現させないことに決定し、10%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。また、第4一般入賞口9050Dへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、75%の割合でいずれのキャラクタも出現させないことに決定し、25%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。
すなわち、この例では、左遊技領域9010Aに設けられた第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bのいずれかに遊技球が入賞した場合には、右遊技領域9010Bに設けられた第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現することになる。遊技者は、遊技状態が通常状態のときには左遊技領域9010Aに遊技球を発射し、遊技状態が確変状態または時短状態のときには右遊技領域9010Bに遊技球を発射するため、通常状態においては、確変状態または時短状態よりも高い割合でキャラクタが出現することになる。
そして、第47演出形態〜第49演出形態では、キャラクタが表示されている期間において所定条件(有効始動入賞,リーチ状態)が成立したことに基づいて、特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(台詞による変動結果予告演出))を実行するようになっているため、これらの演出形態では、遊技状態が通常状態のときには、遊技状態が確変状態または時短状態のときよりも高い割合で特定演出が実行可能となる。
このように、通常状態では、確変状態及び時短状態と比較して不利であり遊技者の遊技、例えば特図ゲームの可変表示への関心が低い状態にあるため、キャラクタの出現頻度及び特定演出の実行頻度が高くなるようにすることで、興趣を向上させるようにしている。一方、確変状態及び時短状態では、通常状態と比較して有利であり遊技者の遊技、例えば特図ゲームの可変表示への関心が高い状態にあるため、キャラクタの出現頻度及び特定演出の実行頻度が高いままだと、却って興趣を損ねることにもなりかねない。そこで、確変状態及び時短状態では、キャラクタの出現頻度及び特定演出の実行頻度を低く設定することとしている。
なお、図69に示される例に限らず、同じ一般入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、遊技状態に応じてキャラクタが出現する割合が異なるようにしてもよく、例えば、通常状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には50%の割合でキャラクタが出現するが、確変状態及び時短状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には10%の割合でキャラクタが出現するようにしてもよい。
また、通常状態でのみキャラクタが出現可能であり、確変状態及び時短状態ではキャラクタを出現させないようにしてもよい。このように、「一方の状態における演出の実行割合を他方の状態における演出の実行割合と異ならせる」ことには、一方の状態においてのみ演出を実行可能として、他方の状態においては演出を実行しないことが含まれるものとする。また、図69に示される例とは逆に、確変状態及び通常状態におけるキャラクタの出現割合が、通常状態におけるキャラクタの出現割合よりも高くなるようにしてもよい。
また、図69の例では、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞した場合には、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現するようになっている。また、第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現するようになっている。この実施の形態では、左遊技領域9010Aに遊技球が発射された場合には、第1一般入賞口9050Aよりも第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞する頻度が高く、右遊技領域9010Bに遊技球が発射された場合には、第4一般入賞口9050Dよりも第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞する頻度が高い。すなわち、遊技球が入賞し難い一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、遊技球が入賞し易い一般入賞口に遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現することになる。なお、これとは逆に、遊技球が入賞し易い一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、遊技球が入賞し難い一般入賞口に遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現するようにしてもよい。
また、図69の例では、通常状態において遊技球が入賞する頻度が高い第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合に表示される可能性のあるキャラクタは、キャラクタA〜Cとなっているが、確変状態及び時短状態において遊技球が入賞する頻度が高い第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合に表示される可能性のあるキャラクタは、キャラクタCのみとなっている。通常状態と比較して遊技興趣が高い遊技状態である確変状態及び時短状態では、「キャラクタが出現したものの所定条件が成立することなくキャラクタの表示期間が経過する」事態が発生することにより、興趣低下を招いてしまうことが考えられるため、最も表示期間が長いキャラクタCのみを表示可能としている。
なお、図69に示される例に限らず、同じ一般入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、遊技状態に応じて出現するキャラクタが異なるようにしてもよく、例えば、通常状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合にはキャラクタA〜Cが表示される可能性があるが、確変状態及び時短状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合にはキャラクタCのみが表示される可能性があるようにしてもよい。また、図69に示される例とは逆に、確変状態及び通常状態において表示される可能性のあるキャラクタの数が、通常状態において表示される可能性のあるキャラクタの数よりも多くなるようにしてもよい。
図70は、画像表示装置905に表示された各キャラクタの表示期間を示す図である。キャラクタA〜Cは、いずれも一般入賞口への入賞に基づいて表示させるキャラクタが決定されたタイミングで直ちに画像表示装置905に表示されるものとする。すなわち、キャラクタは一般入賞口への入賞発生直後に表示されることにより、一般入賞口への入賞が発生したことを遊技者は容易に把握することができる。
画像表示装置905にキャラクタAが表示された場合、(1)表示開始から1分以内に所定条件が成立(有効始動入賞,リーチ状態の成立)しなかった場合には、キャラクタAの表示開始から1分経過したタイミングでキャラクタAが画面から消去され、(2)表示開始から1分以内に所定条件が成立した場合には、該所定条件の成立に基づく特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(変動結果予告演出))が終了したタイミングでキャラクタAが画面から消去される。
(1)における所定条件とは、パチンコ遊技機901における遊技に関連した条件(遊技の進行に伴い実行される演出に関連した条件を含む)である。なお、有効始動入賞が発生した場合であっても、当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームを含めた可変表示ゲームの保留数が1となる場合には、その可変表示ゲームは始動条件が成立した直後に開始条件が成立することになる(保留情報が消去される)ので、表示されているキャラクタによる保留変化演出を実行させるための期間を確保することが困難となる。そのため、有効始動入賞後の可変表示ゲームの保留数が所定数(本例では1)以下となる場合には保留変化演出を実行せず、有効始動入賞後の可変表示ゲームの保留数が所定数(本例では1)よりも多い場合には保留変化演出を実行させるようにしてもよい。
また、大当り遊技状態に移行したときや、前述した演出制御用CPU90120による遊技終了判定が行われたときにも、キャラクタの消去が行われるようにしてもよい。また、パチンコ遊技機901への電源供給が停止される直前に画像表示装置905に表示されていたキャラクタは、電源供給の再開後に改めて表示されないものとする。すなわち、電断前に表示されていたキャラクタを電源供給再開後に改めて画像表示装置905に表示させるためのバックアップ処理は行われないものとする。
なお、特定演出F(保留変化演出)が実行されることには、出現したキャラクタが所定のアクションを行ったことに伴い(すなわち、表示されたオブジェクトの態様の変化に伴って)、保留記憶に対応した表示部位の態様が変化した場合と変化しなかった場合の両方が含まれるものとする。また、特定演出F(保留変化演出)が終了するタイミングとは、キャラクタが所定のアクションを完了するタイミングであり、具体的には、図72(e)に示すように、出現したキャラクタ903000(本例ではキャラクタAとしているが、特定演出F(保留変化演出)においてキャラクタBが出現する場合やキャラクタCが出現する場合もある)が有する杖903001の先から出された炎903002により各保留記憶に対応した表示部位が覆われるアクション演出が一定時間行われた(予め定められたアクション演出期間が経過した)タイミングである。
また、特定演出G(変動結果予告演出)が実行されるということは、図73(f)及び(g)に示すように、出現したキャラクタ903100(本例ではキャラクタBとしているが、特定演出G(変動結果予告演出)においてキャラクタAが出現する場合やキャラクタCが出現する場合もある)が所定の台詞を発するということであり、特定演出G(変動結果予告演出)が終了するタイミングとは、キャラクタの台詞が一定時間表示された(予め定められた台詞表示期間が経過した)タイミングである。
画像表示装置905にキャラクタBが表示された場合、(1)表示開始から2分以内に所定条件が成立(有効始動入賞,リーチ状態の成立)しなかった場合には、キャラクタBの表示開始から2分経過したタイミングでキャラクタBが画面から消去され、(2)表示開始から2分以内に所定条件が成立した場合には、該所定条件の成立に基づく特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(変動結果予告演出))が終了したタイミングでキャラクタBが画面から消去される。
画像表示装置905にキャラクタCが表示された場合、(1)表示開始から3分以内に所定条件(有効始動入賞,リーチ状態の成立)が成立しなかった場合には、キャラクタCの表示開始から3分経過したタイミングでキャラクタCが画面から消去され、(2)表示開始から3分以内に所定条件が成立した場合には、該所定条件の成立に基づく特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(変動結果予告演出))が終了したタイミングでキャラクタCが画面から消去される。
このように、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、画像表示装置905にキャラクタが直ちに表示されることにより、遊技者に、一般入賞口に遊技球が入賞した後の状態であることを認識させることができる。また、キャラクタが表示されている期間は所定条件が成立することにより特定演出が実行可能となる特定期間であり、キャラクタが表示されていない期間に所定条件が成立したとしても、該所定条件の成立に基づく特定演出は実行されないため、遊技者は「キャラクタが表示されている今のうちに所定条件を成立させれば特定演出が実行される」と認識して、所定条件を成立させるべく遊技を行うことになり、特定演出が実行されるまで遊技の興趣が高められる。
また、表示されるキャラクタに応じて表示期間が異なることにより、いずれのキャラクタが表示されているのかについて遊技者に関心を持たせることができる。キャラクタの種別を確認した遊技者は、そのキャラクタの表示期間、すなわち、特定演出を実行させるべく所定条件を成立させなければならない期間を把握可能となる。これにより、特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。
また、前述したように、一般入賞口に応じて各キャラクタの出現割合、すなわち所定条件を成立させなければならない特定期間の設定割合が異なることにより、遊技者はいずれの一般入賞口に遊技球が入賞するかについて興味を持つことになる。
(特定演出F(保留変化演出)の具体例)
図71に示す第47演出形態では、画像表示装置905にキャラクタA〜Cのいずれかが表示されている状態で、有効始動入賞が発生した場合には、特定演出Fとして、表示されているキャラクタのアクションを伴う保留変化演出が実行される。有効始動入賞の発生とは、前述したように、第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値未満の状態での第1始動入賞口への遊技球の入賞、及び、第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値未満の状態での第2始動入賞口への遊技球の入賞が発生することである。
演出制御用CPU90120は、「第1始動入賞口」指定または「第2始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド、及びブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したことに基づいて、有効始動入賞の発生を認識することができる。図72に、第47演出形態における保留変化演出の具体例を示す。
図72(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が2であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームのうち、最初に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されており、2番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した表示部位(左から2番目)が通常態様で表示されているものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞したことに基づいて、35%の割合でキャラクタAを出現させることに決定したものとする(図69を参照)。図72(b)では、この決定に基づいて、演出制御用CPU90120が、画像表示装置905に杖903001を持ったキャラクタ903000(キャラクタA)を表示している。キャラクタAは一般入賞直後に画面に出現するものとする。
そして、キャラクタAの出現から1分以内に、第1始動入賞口への有効始動入賞が発生して、所定条件が成立したものとする。図72(c)では、これに伴い、保留記憶数が3となり、3番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した表示部位(左から3番目)が通常態様で表示されている。有効始動入賞の発生、すなわちキャラクタが表示されている状態における所定条件の成立を検出した演出制御用CPU90120は、3つの保留記憶それぞれに対応した表示部位を、通常態様から特殊態様に変化させるか否かを各々判定する。
ここで、演出制御用CPU90120は、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域及び第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に記憶されている各始動入賞時判定結果指定コマンド(ブランクデータではない有効なデータを含むものとなっている)を確認する。そして、図72(d)に示すように、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドに関しては、80%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させることに決定し、20%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないことに決定する。一方、「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドに関しては、10%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させることに決定し、90%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないことに決定する。
この例においては、最初及び2番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドに関しては、いずれも当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないこと(保留変化無し)に決定し、3番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドに関してのみ、当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させること(保留変化有り)に決定したものとする。
そして、演出制御用CPU90120は、図72(e)に示すように、キャラクタ903000(キャラクタA)が杖903001の先を始動入賞記憶表示エリア905Hに向けると共に、杖903001の先から出された炎903002により各保留記憶に対応した表示部位が囲まれるという態様のアクション演出を実行させる。
さらに、演出制御用CPU90120は、図72(f)に示すように、このアクション演出の実行に伴い、左端及び左から2つめの表示部位に関しては、前述した決定に基づいて表示態様を通常態様のまま変化させず、左から3つめの表示部位に関しては、前述した決定に基づいて表示態様を通常態様から特殊態様に変化させるものとする。アクション演出が予め定められた所定期間実行されると、杖903001を持ったキャラクタ903000(キャラクタA)、及び、杖903001の先から出された炎903002が画面から消去される。
このアクション演出に伴う表示部位の態様変化の結果、遊技者にとっては、一般入賞口への入賞に基づいて出現したキャラクタ903000(キャラクタA)がアクションを行ったことにより、左から3つめの表示部位が通常態様から特殊態様に変化したと認識して、現在実行されている可変表示ゲームから3つ後に実行される可変表示ゲームに期待することになる。
一方、図72(c)及び(d)において、開始条件が成立していない3つの可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドに関して、いずれも当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないこと(保留変化無し)に決定した場合には、図72(e)に示したアクション演出が行われた後も、図72(g)に示すように、3つの保留記憶に対応した3つの保留部位がいずれも通常態様のまま変化していない。
このように、「キャラクタが表示されている期間内に有効始動入賞が発生したこと」を契機に特定演出F(保留変化演出)が実行されることにより、キャラクタ表示期間に有効始動入賞が発生するか否かに興味を持たせることができ、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。また、可変表示ゲームの進行に関係しない一般入賞口への入賞というイベントを契機に未だ開始条件が成立していない可変表示ゲームの表示結果を予告するという演出構成により、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。
また、キャラクタ903000(キャラクタA)のアクションに伴い、未だ開始条件が成立していない可変表示ゲームに対応した表示部位のうち、いずれかの表示部位の表示態様が通常態様から特殊態様に変化するか否か、さらに、変化する場合には、いずれの表示部位の表示態様が通常態様から特殊態様に変化するか、に注目させることができる。すなわち、遊技者が期待できる可変表示ゲームが示唆されることにより、興趣を向上させることができる。
また、一般入賞口への入賞を示唆する演出(キャラクタAの出現)と、開始条件が成立していない可変表示ゲームの表示結果を示唆する演出(キャラクタAのアクション)とが、共通のオブジェクト(キャラクタA)により構成されていることにより、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。そして、可変表示ゲームの進行に関連しない一般入賞口への入賞と、開始条件が成立していない可変表示ゲームの表示結果とが、共通のオブジェクトにより示唆されることにより、キャラクタの出現及びアクションに関する遊技者の興味を高めることができる。
なお、特定演出F(保留変化演出)は、保留変化演出を実行する契機となった有効始動入賞(所定条件が成立したと判定される契機となった有効始動入賞)に対応した可変表示ゲーム(最後に始動条件が成立した可変表示ゲーム)を含む保留されている可変表示ゲーム各々をターゲットとして、表示結果を予告するようになっているが、このような形態に限らず、保留変化演出を実行する契機となった有効始動入賞(所定条件が成立したと判定される契機となった有効始動入賞)に対応した可変表示ゲーム(最後に始動条件が成立した可変表示ゲーム)のみをターゲットとして、その表示結果を予告するようにしてもよい。また、これとは逆に、保留変化演出を実行する契機となった有効始動入賞(所定条件が成立したと判定される契機となった有効始動入賞)に対応した可変表示ゲーム(最後に始動条件が成立した可変表示ゲーム)を除いた可変表示ゲームをターゲットとして、その表示結果を予告するようにしてもよい。
(キャラクタの消去処理)
なお、特定演出A〜特定演出Dと同様に、特定演出F(保留変化演出)に対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。特定演出Fが実行されると、演出制御用CPU90120は、表示しているキャラクタを画面から消去すると共に、特定演出Fに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴及び第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれかへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図71の入賞履歴リセット条件)。
また、特定演出Fが実行されることなく、表示されたキャラクタが予め定められた表示期間の経過により消去されると、これに伴い、特定演出Fに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図71の入賞履歴リセット条件)。
図74(A)は、特定演出F(保留変化演出)が実行される場合における各キャラクタの表示期間を示すタイミングチャートである。この図において、飾り図柄の可変表示ゲームが、可変表示1、可変表示2、可変表示3、可変表示4の順序で実行されるものとする。可変表示1が実行されているときに、(1)のタイミングで、一般入賞口9050A〜9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、キャラクタA〜Cのいずれかが画面に表示される。
表示されたキャラクタがキャラクタAの場合には、有効始動入賞が発生することなく出現から1分を経過した(2)のタイミングでキャラクタAが非表示となる。この間、可変表示1が終了して可変表示2が開始されているが、可変表示1の終了及び可変表示2の開始に伴っては、キャラクタAは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタAの出現から1分以内に有効始動入賞が発生した場合には、アクション演出の終了後にキャラクタAが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタBの場合には、有効始動入賞が発生することなく出現から2分を経過した(3)のタイミングでキャラクタBが非表示となる。この間、可変表示1が終了して可変表示2が開始され、さらに、可変表示2が終了して可変表示3が開始されているが、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、並びに、可変表示2の終了及び可変表示3の開始に伴っては、キャラクタBは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタBの出現から2分以内に有効始動入賞が発生した場合には、アクション演出の終了後にキャラクタBが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタCの場合には、有効始動入賞が発生することなく出現から5分を経過したタイミングでキャラクタCが非表示となる。この例では、キャラクタCの出現から5分を経過する前の、(4)のタイミングで有効始動入賞が発生していることにより、キャラクタが非表示となることなくアクション演出が実行されて、アクション演出の終了する(5)のタイミングで、1以上の保留記憶に対応した表示部位が通常態様から特殊態様に変化している。この間、可変表示1が終了して可変表示2が開始され、可変表示2が終了して可変表示3が開始され、さらに、可変表示3が終了して可変表示4が開始されているが、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、可変表示2の終了及び可変表示3の開始、並びに、可変表示3の終了及び可変表示4の開始に伴っては、キャラクタCは非表示とはならず継続して表示されている。
このように、キャラクタが一旦表示されると、「所定条件が成立する」かまたは「所定条件が成立することなく予め定められた期間が経過する」までは、継続して表示されるようになっている。そして、「所定条件が成立する」及び「所定条件が成立することなく予め定められた期間が経過する」のうち、いずれか早い方のタイミングでキャラクタが非表示となる。
[第48演出形態]
図71に示す第48演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて画像表示装置905にキャラクタが表示され、キャラクタが表示されている期間内に、リーチ状態が成立したことに基づいて、実行されている可変表示ゲーム(リーチ状態を伴う変動パターンの可変表示ゲーム)の表示結果に応じた台詞が表示される。すなわち、キャラクタの表示制御に関しては、第47演出形態と同様であるが、キャラクタの表示期間内に成立させるべき所定条件、及び、所定条件成立時に実行される特定演出の種別が異なるものである。
(特定演出G(変動結果予告演出)の具体例)
図71に示す第48演出形態では、画像表示装置905にキャラクタA〜Cのいずれかが表示されている状態で、リーチ状態が成立した場合には、特定演出Gとして、表示されているキャラクタの台詞表示を伴う変動結果予告演出が実行される。演出制御用CPU90120は、前述したように、変動パターンに応じたリーチ状態の成立タイミングを把握可能となっている。そのため、リーチ状態を伴う可変表示ゲームを実行しており、且つ、リーチ状態を伴う可変表示ゲームの残り時間が予め定められたリーチ状態成立のタイミングとなったときに、リーチ状態が成立したことを把握して、このときキャラクタが表示されていれば特定演出Gを実行することが可能である。図73に、第48演出形態における変動結果予告演出の具体例を示す。
図73(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が1であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない1の可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されているものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞したことに基づいて、30%の割合でキャラクタBを出現させることに決定したものとする(図69を参照)。図73(b)では、この決定に基づいて、演出制御用CPU90120が、画像表示装置905に杖903101を持ったキャラクタ903100(キャラクタB)を表示している。キャラクタBは一般入賞直後に画面に出現するものとする。
そして、図73(c)では、キャラクタBの出現後に、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「2」、右が「1」、中が「3」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。そして、図73(d)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。
そして、キャラクタBの出現から2分以内に、リーチ状態が成立して、所定条件が成立したものとする。図73(e)では、リーチ状態の成立に伴い、画面上部に「リーチ!」の文字3050が表示されている。リーチ状態の成立、すなわちキャラクタが表示されている状態における所定条件の成立を検出した演出制御用CPU90120は、キャラクタBの台詞を決定する。
ここで、演出制御用CPU90120は、実行されている飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果を、大当り組合せとすることに決定されているかまたはハズレ組合せとすることに決定されているかを確認する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した最後の変動パターン指定コマンドが、大当り用の変動パターン指定コマンドであるか、または、はずれ用の変動パターン指定コマンドであるかを確認するようにしてもよい。
そして、図73(f)に示すように、可変表示ゲームの表示結果を大当り組合せとすることに決定されている場合には、25%の割合で「チャンス!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定し、75%の割合で「激熱!!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定する。一方、可変表示ゲームの表示結果をハズレ組合せとすることに決定されている場合には、90%の割合で「チャンス!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定し、10%の割合で「激熱!!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定する。
この例においては、「激熱!!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示させることに決定したものとする。この決定に基づいて、演出制御用CPU90120は、図73(g)に示すように、キャラクタ903100(キャラクタB)が杖903101を振り上げると共に、「檄熱!!」という台詞903102を発する態様の演出を実行させる。台詞903102が予め定められた所定期間表示されると、杖903101を持ったキャラクタ903100(キャラクタB)、及び、キャラクタ903100から発された台詞903102が画面から消去される。
その結果、遊技者にとっては、一般入賞口への入賞に基づいて出現したキャラクタ903100(キャラクタB)の台詞により、リーチ演出の結果として、大当り組合せとなる飾り図柄が最終停止表示される可能性が高いことを把握することができる。
このように、「キャラクタが表示されている期間内にリーチ状態が成立すること」を契機に特定演出G(変動結果予告演出)が実行されることにより、キャラクタ表示期間にリーチ状態が成立するか否かに興味を持たせることができ、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。また、可変表示ゲームの進行に関係しない一般入賞口への入賞というイベントを契機に、未だ表示結果が導出表示されていない可変表示ゲームの表示結果を予告するという演出構成により、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。また、キャラクタ903000(キャラクタA)の台詞に注目させることができ、キャラクタ表示演出の興趣を向上させることができる。
また、一般入賞口への入賞を示唆する演出(キャラクタBの出現)と、表示結果が導出表示されていない可変表示ゲームの表示結果を示唆する演出(キャラクタBの台詞)とが、共通のオブジェクト(キャラクタB)により構成されていることにより、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。そして、可変表示ゲームの進行に関連しない一般入賞口への入賞と、確定していない可変表示ゲームの表示結果とが、共通のオブジェクトにより示唆されることにより、キャラクタの出現及び台詞に関する遊技者の興味を高めることができる。
なお、第48演出形態では、リーチ状態が成立したこと、すなわち飾り図柄の可変表示が所定態様となったことを契機として、キャラクタが所定の台詞を発する特定演出Gを実行するようにしているが、このような形態に限らず、飾り図柄の可変表示の態様によらず飾り図柄の可変表示が実行されたことを契機として特定演出Gを実行するようにしてもよい。また、例えば、飾り図柄の可変表示が実行されているときに特定演出Gとは異なる所定の予告演出(例えば可変表示ゲームの開始直後に実行されるステップアップ予告演出)が実行されたことを契機として特定演出Gが実行されるようにしてもよい。
また、第48演出形態では、飾り図柄の可変表示の態様によらず、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいてキャラクタが表示される例について説明したが、このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行されている飾り図柄の可変表示が所定態様となることを条件としてキャラクタが表示されるようにしてもよく、例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行されている飾り図柄の可変表示がリーチ状態となること(リーチ変動パターンの可変表示ゲームが実行されていること)を条件として、キャラクタが表示されるようにしてもよい。
(キャラクタの消去処理)
なお、特定演出A〜特定演出D,及び特定演出Fと同様に、特定演出G(変動結果予告演出)に対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。特定演出Gが実行されると、演出制御用CPU90120は、表示しているキャラクタを画面から消去すると共に、特定演出Gに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図71の入賞履歴リセット条件)。
また、特定演出Gが実行されることなく、表示されたキャラクタが予め定められた表示期間の経過により消去されると、これに伴い、特定演出Gに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図71の入賞履歴リセット条件)。
図74(B)は、特定演出G(変動結果予告演出)が実行される場合における各キャラクタの表示期間を示すタイミングチャートである。この図において、飾り図柄の可変表示ゲームが、可変表示1、可変表示2、可変表示3、可変表示4の順序で実行されるものとし、このうち可変表示4においてのみリーチ演出が実行されリーチ状態が成立するものとする。可変表示1が実行されているときに、(11)のタイミングで、一般入賞口9050A〜9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、キャラクタA〜Cのいずれかが画面に表示される。
表示されたキャラクタがキャラクタAの場合には、リーチ状態が成立することなく出現から1分を経過した(12)のタイミングでキャラクタAが非表示となる。この間、可変表示1の終了及び可変表示2の開始に伴っては、キャラクタAは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタAの出現から1分以内にリーチ状態が成立した場合には、台詞表示演出の終了後にキャラクタAが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタBの場合には、リーチ状態が成立することなく出現から2分を経過した(13)のタイミングでキャラクタBが非表示となる。この間、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、並びに、可変表示2の終了及び可変表示3の開始に伴っては、キャラクタBは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタBの出現から2分以内にリーチ状態が成立した場合には、台詞表示演出の終了後にキャラクタBが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタCの場合には、リーチ状態が成立することなく出現から5分を経過したタイミングでキャラクタCが非表示となる。この例では、キャラクタCの出現から5分を経過する前の、(14)のタイミングでリーチ状態が成立していることにより、キャラクタが非表示となることなく台詞表示演出が実行される。この間、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、可変表示2の終了及び可変表示3の開始、並びに、可変表示3の終了及び可変表示4の開始に伴っては、キャラクタCは非表示とはならず継続して表示されている。
[第49演出形態]
前述した第47演出形態及び第48演出形態では、キャラクタA〜Cのいずれの種別のキャラクタが表示されているかによらず、所定条件が成立しさえすれば特定演出が実行される例を示したが、特定種別のキャラクタが表示されているときにのみ、それに応じた種別の特定演出が実行されるようにしてもよい。
例えば、図71に示す第49演出形態では、キャラクタAまたはBのいずれかを表示している期間内に有効始動入賞が発生したことに基づいて特定演出F(保留変化演出)が実行されるようになっており、仮に、キャラクタCが表示されている期間内に有効始動入賞が発生したとしても特定演出F(保留変化演出)は実行されない。また、キャラクタCを表示している期間内にリーチ状態が成立したことに基づいて特定演出G(変動結果予告演出)が実行されるようになっており、仮に、キャラクタAまたはBが表示されている期間内にリーチ状態が成立したとしても特定演出G(変動結果予告演出)は実行されない。
このように、表示されるキャラクタの種別、すなわち、一般入賞口に遊技球が入賞したことを報知する報知態様に応じて、特定演出を実行可能とするための所定条件、及び、該所定条件の成立に基づいて実行される特定演出の種別が異なるようにしてもよい。
なお、表示されるキャラクタの種別によらず、特定演出を実行可能とするための所定条件は共通であるものの、表示されるキャラクタの種別に応じて、所定条件が成立したときに実行される特定演出の種別は異なるようにしてもよい。例えば、キャラクタAまたはBが表示されている期間内に有効始動入賞が発生した場合には、特定演出F(保留変化演出)が実行される(特定演出G(変動結果予告演出)は実行されない)が、キャラクタCが表示されている期間内に有効始動入賞が発生した場合には、特定演出G(変動結果予告演出)が実行される(特定演出F(保留変化演出)は実行されない)ようにしてもよい。
また、表示されるキャラクタの種別に応じて、特定演出を実行可能とするための所定条件が異なるが、表示されるキャラクタの種別によらず、それぞれに対応した所定条件が成立したときに実行される特定演出の種別は共通であるようにしてもよい。例えば、キャラクタAまたはBが表示されている期間内に有効始動入賞が発生した場合には、特定演出F(保留変化演出)が実行される(その期間内に仮にリーチ状態が成立しても特定演出Fは実行されない)が、キャラクタCが表示されている期間内にリーチ状態が成立した場合にも、特定演出F(保留変化演出)が実行される(その期間内に仮に有効始動入賞が発生しても特定演出Fは実行されない)ようにしてもよい。
また、キャラクタが表示されている期間内に、(1)リーチ状態の成立よりも先に有効始動入賞が発生した場合には、表示中のキャラクタがアクションを行う特定演出F(保留変化演出)を実行した後にキャラクタを消去し、(2)有効始動入賞よりも先にリーチ状態が成立した場合には、表示中のキャラクタが台詞を発する特定演出G(変動結果予告演出)を実行した後にキャラクタを消去するようにしてもよい。このように、1のキャラクタの表示期間内に(1)及び(2)という複数の所定条件が成立する可能性が存在するようにしておき、複数の所定条件のうち先に成立した所定条件に対応した種別の特定演出を実行するようにしてもよい。
また、キャラクタが表示されている期間内に、(1)リーチ状態の成立よりも先に有効始動入賞が発生した場合には、表示中のキャラクタがアクションを行う特定演出F(保留変化演出)を実行した後にキャラクタを消去し、(2)有効始動入賞よりも先にリーチ状態が成立した場合にも、表示中のキャラクタがアクションを行う特定演出F(保留変化演出)を実行した後にキャラクタを消去するようにしてもよい。このように、1のキャラクタの表示期間内に(1)及び(2)という複数の所定条件が成立する可能性が存在するようにしておき、いずれかの所定条件が成立したときに特定演出を実行するようにしてもよい。
[第47演出形態〜第49演出形態の変形例]
図70の例では、キャラクタが表示されてから予め定められた特定期間内に所定条件が成立して特定演出が実行された場合には、これを契機として特定期間の終了前にキャラクタが消去される例について説明したが、このような形態に限らず、一旦表示されたキャラクタは、特定演出が実行された後であっても特定期間が終了するまでは継続して表示されるようにしてもよい。
このような形態とした場合には、キャラクタが表示されている期間内において所定条件が成立する毎に特定演出が実行されるようにしてもよい。例えば、一般入賞口への入賞に基づいてキャラクタCが表示された場合には、キャラクタCが表示されている5分間は、有効始動入賞が発生してもキャラクタCが画面から消えずに継続して表示され、その5分間に有効始動入賞が発生する毎に特定演出F(保留変化演出)を実行するようにしてもよい。
図70の例では、キャラクタの表示期間が予め定められた一定期間(1分間、2分間、5分間)である例について説明したが、このような形態に限らず、キャラクタの表示期間は、例えば、予め定められた回数の可変表示ゲームが実行されるまでの期間としてもよく、キャラクタが表示されたときに実行されている可変表示ゲームが終了するまでの期間としてもよく、キャラクタが表示されたときの遊技状態(例えば、通常状態、確変状態または時短状態、大当り遊技状態)が終了するまでの期間としてもよい。
また、表示期間によらず所定条件が成立するまでは継続して表示されるキャラクタが存在するようにしてもよい。すなわち、このようなキャラクタが一旦表示されると、表示開始からの経過時間によらず、所定条件が成立して特定演出が実行されるまでは、そのキャラクタが消去されないものとする。
また、表示するキャラクタの種別を決定するよりも先に、キャラクタの表示期間を決定して、その表示期間に応じてキャラクタを選択するようにしてもよい。例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したときに、演出制御用CPU90120が、キャラクタの表示期間を1分、2分、及び3分のうち何れの期間とするかを決定して、決定された表示期間が1分であれば、キャラクタAが70%の割合で選択され、キャラクタBが20%の割合で選択され、キャラクタCが10%の割合で選択され、決定された表示期間が2分であれば、キャラクタBが70%の割合で選択され、キャラクタAが15%の割合で選択され、キャラクタCが15%の割合で選択され、決定された表示期間が3分であれば、キャラクタCが70%の割合で選択され、キャラクタBが20%の割合で選択され、キャラクタAが10%の割合で選択されるようにしてもよい。例えば、何れの一般入賞口に遊技球が入賞したかに応じて、あるいは、遊技状態に応じて異なる表示期間が決定されるようにしてもよい。
また、特定演出を実行可能とするために成立させるべき所定条件は、前述した有効始動入賞やリーチ状態の成立に限らず、大当り遊技状態の発生、所定種別の大当り遊技状態(例えば確変大当り、あるいはラウンド数が最多の大当り)の発生、大当り遊技状態において付与された賞球数が所定数に達したこと、大当り遊技状態が連続した数(連続した数=大当り遊技状態の終了後に確変状態または時短状態に制御される大当り遊技状態が連続した数+1)が所定回数に達したこと、大当り遊技状態の終了、所定の遊技状態(例えば確変状態)に制御されたこと、表示結果がハズレ組合せとなる可変表示ゲームが所定回数連続したこと、「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」)の変動パターンの可変表示ゲームが所定回数連続したこと、保留記憶数が所定数に達したこと等、の他の条件、すなわち遊技に伴い成立する条件であればよい。また、特定演出は、特別図柄の可変表示が実行されている期間に限らず、大当り遊技状態に制御されている期間等の特別図柄の可変表示(特別図柄の可変表示に対応した演出)が実行されていない期間に行われるものであってもよい。
第47演出形態及び第49演出形態では、始動条件は成立したが開始条件が成立していない可変表示の表示結果を予告する予告演出が保留変化演出である例を示したが、このような形態に限らず、例えば、前述した図50(b)に示されるように、大当り保留が存在するか否かに応じて、音声のみの演出を実行するかまたは音声及び可動役物901000による演出を実行するかの割合が異なるような先読み予告演出であってもよく、後述する第50演出形態や第51演出形態に示されるようなチャンス目予告演出であってもよい。また、先読み予告のターゲットとなる可変表示までの残り可変表示回数が遊技者に報知されるカウントダウン予告演出であってもよい。
第47演出形態及び第49演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてキャラクタが表示された後に、有効始動入賞が発生することで、表示されているキャラクタが保留情報の態様を変化させる保留変化演出を実行する例を示したが、このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したときに、保留されている各可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドや始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドを確認して、表示結果が大当りとなる可変表示ゲームやリーチ状態を伴う可変表示ゲームが存在する場合には、存在しない場合よりも高い割合でキャラクタを出現させるようにしてもよい。また、表示結果が大当りとなる可変表示ゲームやリーチ状態を伴う可変表示ゲームが存在する場合には、存在しない場合よりも特定のキャラクタが出現する割合が高くなるようにしてもよい。また、表示結果が大当りとなる可変表示ゲームやリーチ状態を伴う可変表示ゲームが存在する場合と、存在しない場合とで異なる種別のキャラクタが出現するようにしてもよい。そして、キャラクタの出現後に有効始動入賞が発生したときに(所定条件が成立した場合に)、表示されているキャラクタが保留情報の態様を変化させる保留変化演出を実行するようにするとよい。
また、第47演出形態〜第49演出形態において、大当り遊技状態に制御されたときには、表示されていたキャラクタを消去すると共に、大当り遊技状態に制御されている期間中は、一般入賞口に遊技球が入賞したとしても新たにキャラクタを出現させないようにすることで、特定演出が実行されないようにしてもよい。これにより、大当り遊技状態への制御に伴い実行される各種の演出(例えばファンファーレ演出、ラウンド中演出、エンディング演出等)に遊技者の意識を集中させて、これら各種の演出を邪魔しないようにすることができる。
第47演出形態〜第49演出形態では、キャラクタの表示期間内に所定条件が成立した場合には、必ず特定演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、キャラクタの表示期間内に所定条件が成立した場合であっても、所定の割合で特定演出が実行されるようにしてもよい。例えば、キャラクタAの表示期間内に所定条件が成立した場合には25%の割合で特定演出が実行され、キャラクタBの表示期間内に所定条件が成立した場合には50%の割合で特定演出が実行され、キャラクタCの表示期間内に所定条件が成立した場合には100%の割合で特定演出が実行される等、表示されているキャラクタに応じて所定条件が成立したときの特定演出の実行割合を異ならせるようにしてもよい。
ここで、第47演出形態〜第49演出形態において、キャラクタが表示されているときに一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、当該一般入賞口への入賞に基づく新たなキャラクタの表示は行わず、既に表示されているキャラクタを継続して表示するものとする。すなわち、演出制御用CPU90120は、一般入賞口に遊技球が入賞したときに、いずれのキャラクタも表示されていないことを条件として、図69に示した割合でキャラクタ表示の有無及び表示させるキャラクタが決定され、その決定に基づいてキャラクタが表示されるものとしている。
なお、このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したときにキャラクタが表示されている場合には、既に表示されている先の一般入賞に基づくキャラクタに代わり(既に表示されていたキャラクタは消去し)、後の一般入賞に基づくキャラクタを表示するようにしてもよい。
また、既に表示されている先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間と、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間とを比較して、先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間の方が長ければそのまま継続して表示して、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示は行わず、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間の方が長ければ、先の一般入賞に基づくキャラクタに代わり(既に表示されていたキャラクタは消去し)、後の一般入賞に基づくキャラクタを表示するようにしてもよい。
このような形態において、先の一般入賞に基づくキャラクタに代わり(既に表示されていたキャラクタは消去し)、後の一般入賞に基づくキャラクタを表示するときに、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間に、既に表示されていた先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間を加算する(両者が加算された期間を、新たに表示されるキャラクタの表示期間とする)ようにしてもよい。
また、第47演出形態〜第49演出形態において、キャラクタの表示期間内に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、当該一般入賞口への入賞に基づく新たなキャラクタの表示は行わないものの、既に表示されていたキャラクタの残り表示期間を延長するようにしてもよい。ここで延長する期間(残り表示期間に加算する時間)としては、既に表示されているキャラクタについて定められている表示期間(例えばキャラクタAが表示されていれば1分)であってもよい。また、キャラクタの表示期間内に一般入賞口への入賞が発生したときにも、図69に示した割合でいずれかのキャラクタが決定されるようにしておき、決定されたキャラクタ(ただし新たに表示はされないキャラクタ)に応じた表示期間(例えばキャラクタBなら2分)が、既に表示されているキャラクタの残り表示期間に加算されるようにしてもよい。
(複数キャラクタの表示)
また、一般入賞口に遊技球が入賞したときにキャラクタが表示されている場合には、既に表示されている先の一般入賞に基づくキャラクタと共に(既に表示されていたキャラクタを消去せず)、後の一般入賞に基づくキャラクタも併せて表示するようにしてもよい。例えば、キャラクタAが表示されているときに一般入賞口に遊技球が入賞して、新たにキャラクタBを表示させると決定された場合には、既に表示されていたキャラクタAに加えて新たにキャラクタBも画像表示装置905に表示されるようにしてもよい。
このような形態とした場合には、先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間に、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間を加算した期間を、両方のキャラクタの共通表示期間とするようにしてもよい。この場合には、該共通の表示期間が経過する前に所定条件が成立すると、特定演出が実行されて、いずれか一方のキャラクタまたは両方のキャラクタが消去される。また、所定条件が成立することなく共通の表示期間が経過すると、両方のキャラクタが消去される。
また、第1キャラクタ(例えばキャラクタA)及び第2キャラクタ(例えばキャラクタB)がいずれも画像表示装置905に表示されている状態で、先に、第1キャラクタに対応した第1所定条件(例えば有効始動入賞)が成立すると共に、該第1所定条件の成立に基づく第1特定演出(例えば特定演出F(保留変化演出))が実行されると、第1キャラクタが消去されて第2キャラクタのみが表示された状態となり、次に、第2キャラクタに対応した第2所定条件(例えばリーチ状態)が成立すると共に、該第2所定条件の成立に基づく第2特定演出(例えば特定演出G(変動結果予告演出))が実行されると、第2キャラクタも消去されるようにしてもよい。ここで、第1キャラクタと第2キャラクタとは同じ種別のキャラクタであってもよい。
このような形態とした場合に、第1所定条件と第2所定条件とを共通の条件(例えば有効始動入賞の発生)としてもよく、その場合には、第1キャラクタ及び第2キャラクタがいずれも画像表示装置905に表示されている状態で、該共通の条件の成立(例えば1回のみの有効始動入賞の発生)に基づいて、第1キャラクタによる第1特定演出及び第2キャラクタによる第2特定演出の双方が実行されて、第1キャラクタ及び第2キャラクタがいずれも消去されることになる。
また、第1特定演出と第2特定演出とを同じ種別の演出(例えば特定演出F(保留変化演出))としてもよく、その場合には、第1キャラクタ及び第2キャラクタがいずれも画像表示装置905に表示されている状態で、第1キャラクタに対応した第1所定条件(例えば有効始動入賞)が成立すると、ある種別の特定演出(特定演出F(保留変化演出))が実行されて、第1キャラクタが消去されて第2キャラクタのみが表示された状態となり、次に、第2キャラクタに対応した第2所定条件(例えばリーチ状態)が成立すると、再び同じ種別の特定演出(特定演出F(保留変化演出))が実行されて、第2キャラクタが消去されるようにしてもよい。
また、第49演出形態のように、第1キャラクタ(キャラクタAまたはB)が表示されている期間であれば第1条件の成立(有効始動入賞の発生)に応じて第1特定演出(特定演出F)を実行可能であり、第2キャラクタ(キャラクタC)が表示されている期間であれば第2条件の成立(リーチ状態の成立)に応じて第2特定演出(特定演出G)を実行可能な形態である場合に、第1キャラクタ及び第2キャラクタのいずれか一方のみを画像表示装置905に表示可能である(第1キャラクタ及び第2キャラクタの両方を同時に表示しない)ものとする。ここで、第2特定演出が実行された場合には第1特定演出が実行された場合よりも有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御される割合が高い場合には、第2キャラクタが第1キャラクタよりも優先して表示されるものとする。例えば、第1キャラクタが表示されているときに、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて第2キャラクタを表示させることに決定された場合には、第1キャラクタを消去して第2キャラクタを新たに表示させるものとする。一方、第2キャラクタが表示されている場合には、これに代えて第1キャラクタを表示させる制御は行われないものとする。
一方、第1キャラクタ及び第2キャラクタを同時に画像表示装置905に表示させることが可能な構成となっている場合には、第1条件の成立に応じて第1特定演出を実行し、第2条件の成立に応じて第2特定演出を実行することが可能である。但し、第1特定演出及び第2特定演出がいずれも同じ可変表示ゲームを対象とした演出であり且つ実行期間が重複するような場合(例えばいずれも同じ可変表示ゲームの変動結果予告演出でありリーチ状態の成立直後に実行されるような場合)には、第2特定演出を第1特定演出よりも優先して実行するものとし、このとき第1特定演出は実行されないものとする。
[第50演出形態]
図75に示す第50演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画像表示装置905にボタンアイコン904000が新たに表示され(図76等を参照)、表示されているボタンアイコン904000の数に応じて、実行可能となる特定演出の種別が異なるものである。ここで、本演出形態における特定演出は、いずれも遊技者に何らかの操作を促すものであり、遊技者の動作が検出されたことに基づいて可変表示ゲームの表示結果を予告可能な演出である。特定演出として、カットイン予告演出(特定演出H)、擬似連予告演出(特定演出I)、及び、チャンス目予告演出(特定演出J)の3種別を設けている。
図75の表示情報条件とは、各特定演出が実行されるために必要なボタンアイコン904000の表示数であり、少なくとも表示情報条件に示される数のボタンアイコン904000が表示されていなければ、各特定演出は実行されない。具体的には、カットイン予告演出はボタンアイコン904000が1以上表示されていなければ実行されず、擬似連予告演出はボタンアイコン904000が2以上表示されていなければ実行されず、チャンス目予告演出はボタンアイコン904000が3以上表示されていなければ実行されない。
画像表示装置905に表示されるボタンアイコン904000は、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に1ずつ増加して、予め定められた最大数(例えば5)までを画像表示装置905に表示可能であるものとする。そして、特定演出が実行されると、その特定演出実行前のボタンアイコン904000の表示数から、その特定演出の実行に必要とされたボタンアイコン904000の表示数を減算した数のボタンアイコン904000が、特定演出の実行後に画像表示装置905に表示されることとなる。例えば、5つのボタンアイコン904000が表示されている状態で、(1)カットイン予告演出(必要となるボタンアイコンの表示数=1)が実行されると、カットイン予告演出実行後のボタンアイコンの4000の表示数は4となり、(2)擬似連予告演出(必要となるボタンアイコンの表示数=2)が実行されると、擬似連予告演出実行後のボタンアイコンの4000の表示数は3となり、(3)チャンス目予告演出(必要となるボタンアイコンの表示数=3)が実行されると、チャンス目予告演出実行後のボタンアイコンの4000の表示数は2となる。
(カットイン予告演出)
特定演出Hとして設けられているカットイン予告演出とは、リーチ状態の成立後に、その可変表示パターンの可変表示の表示結果を、画面に表示される文字の内容により予告する演出である。カットイン予告演出は、図75に示すように、(1)1以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う変動パターンで可変表示ゲームが実行された場合に、所定の連打操作を行うように報知がされて、(3)遊技者が所定の連打操作を行うことで実行可能となる。
なお、ボタンアイコン904000が1つも表示されていない状態で、リーチ状態を伴う変動パターンで可変表示ゲームが実行された場合には、カットイン予告演出に係る連打操作の報知がされず、カットイン予告演出は実行されない。また、リーチ状態を伴わない変動パターンの可変表示ゲームにおいては、カットイン予告演出に係る連打操作の報知がされず、カットイン予告演出は実行されないようになっている。
また、カットイン予告演出においては、可変表示ゲームが実行されている期間内にリーチ状態が成立し、その後に遊技者が操作ボタン9030を複数回操作するようになっているため、リーチ演出が実行される変動パターンによる可変表示ゲームの実行を条件としている。図76を用いて、カットイン予告演出の具体的態様について説明する。
図76(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が1であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない1の可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されているものとする。
演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、1つめのボタンアイコン904000を画面左端に表示させる。図76(b)では、ボタンアイコン904000が表示されていない状態から、1つのボタンアイコン904000が表示された状態に画面が更新されている。また、合計で1以上のボタンアイコン904000が画面に表示されたことに伴い、「所定の操作示唆条件の成立後にカットイン予告演出が実行可能となる」旨を示す「カットイン」の文字904000aが表示されている。ここでいう所定の操作示唆条件とは、(1)1以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う変動パターンの可変表示ゲームが実行されることである。
そして、図76(c)では、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「4」、右が「2」、中が「8」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
ここで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲームの開始条件の成立に基づいて、当該可変表示ゲームの変動パターンがリーチ状態を伴うリーチ変動パターンであるか否かを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて確認する。そして、開始される可変表示ゲームがリーチ変動パターンである場合には、カットイン予告演出の操作示唆条件が成立したと判定する。
そして、図76(d)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。
リーチ変動パターンの可変表示ゲームにおいて、演出制御用CPU90120は、図76(e)に示すように、リーチ状態が成立したときに、「リーチ!」の文字904080を表示させる演出を実行する。そして、操作示唆条件が成立したことに基づいて、図76(f)に示すように、画面中央に、上から順に「連打!」の文字、下向きの複数の矢印、及び操作ボタン9030を模した画像、並びに、操作が有効となる残り期間を示唆するタイムバーから構成される連打示唆情報904100を表示する。これにより、遊技者は、操作ボタン9030を押す操作を連続して行うべきことを認識する。
また、演出制御用CPU90120は、連打示唆情報904100の表示に伴い、表示されているボタンアイコン904000のうちの、カットイン予告演出の実行に要する1つのボタンアイコン904000を消去する。これにより、表示されるボタンアイコン904000の数が0となり、実行可能な特定演出が存在しなくなったことに伴い、「カットイン」の文字904000aを画面から消去する。
連打示唆情報904100を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を所定回数以上連続して行うものとする。演出制御用CPU90120は、連打示唆情報904100を表示してからの経過時間に応じてタイムバーの表示を更新する。タイムバーは表示された時点で5段階中の5段階の状態となっており、表示から1秒経過する毎に1段階ずつ減少するものとする。演出制御用CPU90120は、図76(g)に示すように、タイムバーが5段階中の0段階となるまで(例えば表示開始から5秒以内)に、操作ボタン9030が所定回数(例えば10回)以上操作されると、カットイン態様を決定し、決定した態様に応じたカットイン画面を画像表示装置905に表示する。
具体的には、演出制御用CPU90120は、連打示唆条件が成立した場合に、図76(h)に示すように、実行される可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せの最終停止図柄となる場合には、20%の割合で「チャンス!」の文字を表示し、80%の割合で「檄熱!!」の文字を表示することに決定し、実行される可変表示ゲームの表示結果がハズレ組合せの最終停止図柄となる場合には、80%の割合で「チャンス!」の文字を表示し、20%の割合で「檄熱!!」の文字を表示することに決定する。
そして、演出制御用CPU90120は、決定した文字を含む画面を画像表示装置905に表示させるカットイン予告演出を実行する。図76(i)の例では、「檄熱!!」の文字904200が画面全体に大きく表示されている。
なお、演出制御用CPU90120は、連打示唆情報904100の表示開始から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が所定回数(例えば10回)以上操作されなかった場合には、「チャンス!」及び「激熱!!」のいずれの文字も画面に表示させないものとする。
(擬似連予告演出)
特定演出Iとして設けられている擬似連予告演出とは、一の可変表示ゲーム内で、一旦は仮停止された飾り図柄を再度上下方向にスクロール表示させる再変動を行うことにより、あたかも複数回の飾り図柄の可変表示が連続して実行されているかのように見せる演出である。再変動が行われる場合には、遊技者の各図柄停止操作に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに飾り図柄として擬似連図柄(本例では「NEXT」の文字により構成される)が仮停止されるものとする。
擬似連予告演出は、図75に示すように、(1)2以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)変動時間が8秒以上の変動パターンで可変表示ゲームが実行された場合に、所定の各図柄停止操作を行うように報知がされて、(3)遊技者が所定の各図柄停止操作を行うことで実行可能となる。
また、擬似連予告演出においては、1回の可変表示ゲームが実行されている期間内に遊技者が操作ボタン9030を3回操作するよう(各図柄停止操作を3回行う)になっているため一定の操作時間を要し、変動時間が一定時間(本例では8秒)以上の変動パターンの可変表示ゲームの実行を条件としている。図77及び図78を用いて、擬似連予告演出の具体的態様について説明する。
図77(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が1であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない1の可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されているものとする。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したことに基づいて、1つのボタンアイコン904000が画面左端に表示されており、「所定の操作示唆条件の成立後にカットイン予告演出が実行可能となる」旨を示す「カットイン」の文字904000aが表示されている。
さらに、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、2つめのボタンアイコン904000を画面左端に表示させる。図77(b)では、1つのボタンアイコン904000が表示されている状態から、2つのボタンアイコン904000が表示された状態に画面が更新されている。また、合計で2以上のボタンアイコン904000が画面に表示されたことに伴い、「所定の操作示唆条件の成立後に擬似連予告演出が実行可能となる」旨を示す「擬似連」の文字904000bが表示されている。ここでいう所定の操作示唆条件とは、(1)2以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)変動時間が8秒以上の変動パターンで可変表示ゲームが実行されることである。
そして、図77(c)では、2つめのボタンアイコン904000が表示された後に、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「5」、右が「1」、中が「7」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
ここで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲームの開始条件の成立に基づいて、当該可変表示ゲームの変動時間が8秒以上であるか否かを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて確認する。そして、開始される可変表示ゲームの変動時間が8秒以上である場合には、擬似連予告演出の操作示唆条件が成立したと判定する。
操作示唆条件が成立した場合に、演出制御用CPU90120は、図77(d)に示すように、開始される可変表示ゲームの変動パターンが、リーチ状態を伴わない非リーチの変動パターンである場合には、15%の確率で擬似連図柄を仮停止させる(再変動を実行させる)ことに決定し、85%の割合で擬似連図柄を仮停止させない(再変動を実行させない)ことに決定する。一方、開始される可変表示ゲームの変動パターンが、リーチ状態を伴うリーチ変動パターンである場合には、100%の確率で擬似連図柄を仮停止させる(再変動を実行させる)ことに決定する。
演出制御用CPU90120は、擬似連図柄を仮停止させることに決定された場合には、遊技者の各図柄停止操作に応じて、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに仮停止させる飾り図柄、及び、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに仮停止させる飾り図柄を決定すると共に、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに擬似連図柄を仮停止させることに決定する。
前述したように、演出制御用CPU90120は、変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、及び、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出制御用データを選択すると共に、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するようにしている。擬似連図柄を仮停止させることに決定した場合に、遊技者の各図柄停止操作に応じて飾り図柄表示エリア905L及び905Rに仮停止させる「左」及び「右」の飾り図柄は、決定した確定飾り図柄(最終停止図柄)を構成する「左」及び「右」の飾り図柄と異なるものであってもよく、同じものであってもよい。
演出制御用CPU90120は、擬似連図柄を仮停止させないことに決定された場合には、遊技者の各図柄停止操作に応じて、「左」の飾り図柄表示エリア905L、「右」の飾り図柄表示エリア905R、及び、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに、決定した確定飾り図柄(最終停止図柄)を構成する「左」、「右」、及び「中」の飾り図柄をそれぞれ揺動停止させることに決定する。すなわち、再変動が行われないときには、遊技者の各図柄停止操作に応じて確定飾り図柄(最終停止図柄)を揺動停止させることに決定する。
このように、再変動の有無および再変動を行う場合の仮停止図柄が決定されると、図77(e)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。飾り図柄の可変表示開始に伴い、図77(f)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに、上から順に「押せ!」の文字、下向きの矢印、及び、操作ボタン9030を模した画像から構成される操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
また、演出制御用CPU90120は、操作示唆情報904050の表示に伴い、表示されているボタンアイコン904000のうちの、擬似連予告演出の実行に要する2つのボタンアイコン904000を消去する。これにより、表示されるボタンアイコン904000の数が0となり、実行可能な特定演出が存在しなくなったことに伴い、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bを画面から消去する。
「左」の飾り図柄表示エリア905Lに表示された操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うことにより、図77(g)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに飾り図柄(本例では「1」)が揺動停止される。揺動停止とは、飾り図柄が上下方向のスクロール表示はされていないものの、完全には停止せず揺れ動いている状態(最終停止表示はされていない状態)である。ここで揺動停止される飾り図柄は、擬似連図柄を停止させることが決定されていた場合には、予め決定されていた仮停止図柄の組合せを構成する「左」の飾り図柄であり、擬似連図柄を停止させないことが決定されていた場合には、予め決定されていた確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを構成する「左」の飾り図柄である。
「左」の飾り図柄が揺動停止されると、次いで、演出制御用CPU90120は、図77(g)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに、操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
「右」の飾り図柄表示エリア905Rに表示された操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うことにより、図77(h)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに飾り図柄(本例では「2」)が揺動停止される。ここで揺動停止される飾り図柄は、擬似連図柄を停止させることが決定されていた場合には、予め決定されていた仮停止図柄の組合せを構成する「右」の飾り図柄であり、擬似連図柄を停止させないことが決定されていた場合には、予め決定されていた確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを構成する「右」の飾り図柄である。
「右」の飾り図柄が揺動停止されると、次いで、演出制御用CPU90120は、図77(h)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに、操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
「中」の飾り図柄表示エリア905Cに表示された操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、図77(d)のテーブルに基づいて、擬似連図柄を仮停止させることに決定していた場合には、図78(i)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに「NEXT」の文字により構成される擬似連図柄が揺動停止される。これにより、予め決定されていた「左」「中」「右」の仮停止図柄の組合せが仮停止表示されることになる。そして、図78(j)に示すように、所定時間の仮停止表示を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が再開される再変動が行われる。再変動後には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。
一方、演出制御用CPU90120は、図77(d)のテーブルに基づいて、擬似連図柄を仮停止させないことに決定していた場合には、図78(k)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに予め決定されていた確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを構成する「中」の飾り図柄が揺動停止される。これにより、予め決定されていた「左」「右」「中」の確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが揺動停止されることになる。そして、図78(l)に示すように、所定期間の揺動停止を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。
なお、演出制御用CPU90120は、操作示唆情報904050の表示から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が操作されなかった場合にも、擬似連図柄を仮停止させることに決定していた場合には、予め決定していた仮停止図柄の組合せを仮停止表示させて再変動を実行するものとする。すなわち、一旦、擬似連図柄を仮停止させることに決定された場合には、操作が行われなかったとしても自動的に仮停止図柄の組合せが仮停止表示されて、再変動が実行されるものとする。
なお、本例では、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、変動時間が8秒以上の変動パターンにより可変表示ゲームが実行される、という操作示唆条件が成立している場合には、その変動パターンがリーチ状態を伴うか否かにかかわらず(すなわち指定された変動パターンの演出態様によらず)、操作示唆情報904050を表示するようにしているが、このような形態に限らず、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、リーチ状態を伴う変動パターンで可変表示ゲームが実行される、ことを操作示唆条件としてもよい。このような操作示唆条件とする場合には、そのリーチ状態を伴う可変表示ゲームの表示結果が大当りとなる場合に、表示結果がはずれとなる場合よりも高い割合で擬似連図柄を仮停止させるようにするとよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側で決定される変動パターン毎に擬似連予告演出の実行の有無が予め設定されている場合、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信される変動パターン指定コマンドによって擬似連図柄を仮停止させるように指定されているようなケースでは、演出制御用CPU90120は、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、該擬似連図柄を仮停止させるように指定されている変動パターン指定コマンドを受信する(擬似連予告演出を伴う変動パターンにより可変表示ゲームを実行する)、ことを操作示唆条件としてもよく、前述した例のように、指定された変動パターンによらず、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、所定時間以上の変動時間で可変表示ゲームが実行される、ことを操作示唆条件としてもよい。
(チャンス目予告演出)
特定演出Jとして設けられているチャンス目予告演出とは、先読み予告のターゲットとなる可変表示ゲームより前に実行される可変表示ゲームの表示結果として、大当り組合せとなる飾り図柄の表示結果とは異なる表示結果であるチャンス目を最終停止表示させることにより、遊技者に、先読み予告のターゲットとなる可変表示ゲームの表示結果を予告するものである。
本例では、「左」及び「中」の各飾り図柄表示エリア905L及び905Cに、同じ奇数の飾り図柄が最終停止表示され、且つ、「右」の飾り図柄表示エリア905Rには、「左」及び「中」の各飾り図柄表示エリア905L及び905Cに最終停止表示される奇数の飾り図柄よりも1大きい偶数の飾り図柄を最終停止表示させることで、チャンス目となる「左」「中」「右」の飾り図柄の組み合わせが完成するものとする。
すなわち、本例においてチャンス目となる「左」、「中」、「右」の飾り図柄の組み合わせは「112」、「334」、「556」、及び「778」のいずれかである。遊技者の全図柄停止操作に応じて、チャンス目となる飾り図柄の組み合わせを最終停止表示させることが可能となるものとする。
チャンス目予告演出は、図75に示すように、(1)3以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う可変表示ゲームが保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わない場合に、所定の全図柄停止操作を行うように報知がされて、(3)遊技者が所定の全図柄停止操作を行うことで実行可能となる。
また、チャンス目予告演出においては、1回の可変表示ゲームにおいて、遊技者が操作ボタン9030を1回のみ操作することで「左」、「中」、「右」の飾り図柄の組み合わせが揺動停止される。すなわち、1回の可変表示ゲームにおいて「左」、「右」、「中」の各飾り図柄をそれぞれ揺動停止させるための各図柄停止操作を3回要求される擬似連予告演出とは異なり、1回の可変表示ゲームにおいて要求される操作(全図柄停止操作)は1回のみである。図79及び図80を用いて、チャンス目予告演出の具体的態様について説明する。
図79(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が3であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない3の可変表示ゲームに対応した各表示部位(左端,左から2番目,及び、左から3番目)がそれぞれ通常態様で表示されているものとする。
ここで、演出制御用CPU90120は、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド、及び、第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドを確認して、保留されている3の可変表示ゲームのうち、最初に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左端の表示部位)に対応した変動パターンが非リーチの変動パターンであり、2番目に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左から2番目の表示部位)に対応した変動パターンが非リーチの変動パターンであり、3番目に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左から3番目の表示部位)に対応した変動パターンがリーチの変動パターンであることを把握しているものとする。
また、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dに遊技球が複数回(少なくとも2回以上)入賞したことに基づいて、2つのボタンアイコン904000が画面左端に表示されており、「所定の操作示唆条件の成立後にカットイン予告演出が実行可能となる」旨を示す「カットイン」の文字904000a、及び、「所定の操作示唆条件の成立後に擬似連予告演出が実行可能となる」旨を示す「擬似連」の文字904000bが表示されている。
演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、3つめのボタンアイコン904000を画面左端に表示させる。図79(b)では、2つのボタンアイコン904000が表示されている状態から、3つのボタンアイコン904000が表示された状態に画面が更新されている。また、合計で3以上のボタンアイコン904000が画面に表示されたことに伴い、「所定の操作示唆条件の成立後にチャンス目予告演出が実行可能となる」旨を示す「チャンス目」の文字904000cが表示されている。ここでいう所定の操作示唆条件とは、(1)3以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う可変表示ゲームが保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わないことである。
そして、図79(c)では、3つめのボタンアイコン904000が表示された後に、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「5」、中が「9」、中が「6」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
ここで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲームの開始条件の成立に基づいて、開始条件が成立した可変表示ゲームの変動パターンがリーチ状態を伴わない非リーチの変動パターンであり、また、保留されている2の可変表示ゲームのうち、最初に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左端の表示部位)に対応した変動パターンが非リーチの変動パターンであり、2番目に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左から2番目の表示部位)に対応した変動パターンがリーチの変動パターンであることに基づいて、チャンス目予告演出の操作示唆条件が成立したと判定する。
操作示唆条件が成立した場合に、演出制御用CPU90120は、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲーム(当該開始条件が成立した可変表示ゲームを含む2回の可変表示ゲーム)のそれぞれに関して、可変表示が開始された後に遊技者に全図柄停止操作を要求することを決定する。また、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せとなるかまたはハズレ組合せとなるかを、その可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドまたは始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドに基づいて確認する。
そして、図79(d)に示すように、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、75%の割合でチャンス目を停止させ、25%の割合で非チャンス目(チャンス目以外のハズレ組合せ)を停止させることに決定し、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果がハズレ組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、25%の割合でチャンス目を停止させることに決定し、75%の割合で非チャンス目を停止させることに決定する。
演出制御用CPU90120は、チャンス目を停止させることに決定された場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じて、チャンス目を構成する、「左」及び「中」の飾り図柄表示エリア905L及び905Cに停止させる奇数の飾り図柄、並びに、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに揺動停止させる偶数の飾り図柄を決定する。
演出制御用CPU90120は、チャンス目を停止させないことに決定された場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じて、「左」の飾り図柄表示エリア905L、「中」の飾り図柄表示エリア905C、及び、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)を構成する飾り図柄をそれぞれ揺動停止させることに決定する。すなわち、遊技者の全図柄停止操作に応じて、非チャンス目となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を揺動停止させることに決定する。
このように、チャンス目停止の有無およびチャンス目停止を行う場合の停止図柄が決定されると、図79(e)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが2つとなり、左から3番目の表示部位が非表示態様となっている。飾り図柄の可変表示開始に伴い、図79(f)に示すように、画面中央に、「全図柄を止めろ!」の文字904200を大きく表示すると共に、上から順に「押せ!」の文字、下向きの矢印、及び、操作ボタン9030を模した画像から構成される操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「左」、「中」、「右」の全ての飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。なお、チャンス目予告演出では、前述した擬似連予告演出とは異なり、操作ボタン9030を1回のみ操作することで、「左」、「中」、「右」の全ての飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに飾り図柄が停止される。
また、演出制御用CPU90120は、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示に伴い、表示されているボタンアイコン904000のうちの、チャンス目予告演出の実行に要する3つのボタンアイコン904000を消去する。これにより、表示されるボタンアイコン904000の数が0となり、実行可能な特定演出が存在しなくなったことに伴い、「カットイン」の文字904000a、「擬似連」の文字904000b、及び「チャンス目」の文字904000cを画面から消去する。
次いで、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、図79(d)のテーブルに基づいて、非チャンス目を停止させることに決定していた場合には、図79(g)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを揺動停止させる。そして、図79(h)に示すように、所定期間の揺動停止を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。ここでは非チャンス目の確定飾り図柄として、左が「4」、中が「9」、右が「7」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
なお、演出制御用CPU90120は、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が操作されなかった場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じて非チャンス目を停止することに決定されていた場合に、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを揺動停止させるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、前述したように、次の可変表示ゲームについても遊技者に全図柄停止操作を要求することが決定されていることに基づいて、次の可変表示ゲームの開始条件が成立したときにも、前の可変表示ゲームと同様にチャンス目停止の有無を決定する。すなわち、図80(i)に示すように、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、75%の割合でチャンス目を停止させ、25%の割合で非チャンス目を停止させることに決定し、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果がハズレ組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、25%の割合でチャンス目を停止させることに決定し、75%の割合で非チャンス目を停止させることに決定する。
さらに、演出制御用CPU90120は、前の可変表示ゲームと同様に、チャンス目を停止させることに決定された場合または非チャンス目を停止させることに決定された場合に、遊技者の全図柄停止操作に応じて揺動停止させる飾り図柄の組合せを決定する。
このように、チャンス目停止の有無およびチャンス目停止を行う場合の停止図柄が決定されると、図80(j)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが1つとなり、左から2番目の表示部位が非表示態様となっている。飾り図柄の可変表示開始に伴い、図80(k)に示すように、画面中央に、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「左」、「中」、「右」の全ての飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
次いで、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、図80(i)のテーブルに基づいて、チャンス目を停止させることに決定していた場合には、図80(l)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに、決定されたチャンス目を構成する飾り図柄の組合せを揺動停止させる。そして、図80(m)に示すように、所定期間の揺動停止を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。ここではチャンス目の確定飾り図柄として、左が「1」、中が「1」、右が「2」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
なお、演出制御用CPU90120は、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が操作されなかった場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じてチャンス目を停止することに決定されていた場合であっても、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを揺動停止させるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲーム、すなわちチャンス目予告演出のターゲットとなっているリーチ変動パターンの可変表示ゲームについては、遊技者に全図柄停止操作を要求することが決定されていないため、次の可変表示ゲームの開始条件が成立したときには、チャンス目停止の有無は決定しない。そして、図80(n)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。
リーチ変動パターンの可変表示ゲームにおいて、演出制御用CPU90120は、図80(o)に示すように、リーチ状態が成立したときに、「リーチ!」の文字904080を表示させる演出を実行する。
以上に説明した第50演出形態では、カットイン予告演出、擬似連予告演出、及び、チャンス目予告演出は、いずれも、一般入賞口に遊技球が入賞した後の状態、すなわち、ボタンアイコン904000が表示されている状態において、各予告演出に応じた遊技者の操作を契機として実行可能となっている。このように、一般入賞口への遊技球の入賞後の遊技者の操作を条件として実行される特定演出を設けることにより、一般入賞口に遊技球が入賞した場合の興趣を高めることができる。
また、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画面に表示されるボタンアイコン904000が増加することで、遊技者は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口のいずれかに遊技球が入賞したことを認識可能となっている。
また、ボタンアイコン904000が1以上表示されている状態でカットイン予告演出の操作示唆条件が成立すると、カットイン予告演出に対応した操作として連打操作を促す報知がされ、ボタンアイコン904000が2以上表示されている状態で擬似連予告演出の操作示唆条件が成立すると、擬似連予告演出に対応した操作として各図柄停止操作を促す報知がされ、ボタンアイコン904000が3以上表示されている状態でチャンス目予告演出の操作示唆条件が成立すると、チャンス目予告演出に対応した操作として全図柄停止操作を促す報知がされることにより、遊技者がどのような操作を行うことで特定演出を実行可能となるかを把握することができる。
また、ボタンアイコン904000の表示数に応じて、表示数が1以上のときには「カットイン」の文字904000aが表示され、表示数が2以上のときには「擬似連」の文字904000bが表示され、表示数が3以上のときには「チャンス目」の文字904000cが表示されることにより、遊技者は表示されているボタンアイコン904000の数に応じて実行可能となる特定演出の種別を把握することができる。これにより、一般入賞口への遊技球の入賞数に興味を持たせることができる。
なお、実行可能となる特定演出の種別と共に、その特定演出を実行させるために必要となる操作を報知するようにしてもよい。例えば、ボタンアイコン904000の表示数に応じて、表示数が1以上のときには「カットイン」の文字904000aの横に「連打」の文字が表示され、表示数が2以上のときには「擬似連」の文字904000bの横に「各図柄停止」の文字が表示され、表示数が3以上のときには「チャンス目」の文字904000cの横に「全図柄停止」の文字が表示されることにより、遊技者は実行可能となる特定演出の種別に応じて要求される操作を把握することができる。
ここで、この実施の形態では、複数種別の特定演出の各々に対応した操作示唆条件が同時に成立する場合が存在する。例えば、ボタンアイコン904000が2以上表示されている状態では、可変表示ゲームの開始条件が成立したときに、その変動パターンがリーチ状態を伴う変動パターンであり、且つ、その変動パターンの変動時間が8秒以上である場合があり、この場合には、カットイン予告演出実行のための連打操作を促す報知(連打示唆情報904100の表示)と、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける操作示唆情報904050の表示)のいずれを行うべきかが問題となる。この実施の形態では、その特定演出の実行に要するボタンアイコン904000の数の多い方を、優先して実行するものとする。従って、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(ボタンアイコン904000が2以上必要)は、カットイン予告演出実行のための連打操作を促す報知(ボタンアイコン904000が1以上必要)よりも優先して行われるものとする。
また、ボタンアイコン904000が3以上表示されている状態では、非リーチの変動パターンの可変表示ゲームの開始条件が成立したときに、その非リーチの変動パターンの変動時間が8秒以上であり、且つ、保留されている可変表示ゲームがリーチ変動パターンである場合があり、この場合には、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける操作示唆情報904050の表示)と、チャンス目予告演出実行のための全図柄停止操作を促す報知(各可変表示ゲームにおける「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示)のいずれを行うべきかが問題となる。この場合には、チャンス目予告演出実行のための全図柄停止操作を促す報知(ボタンアイコン904000が3以上必要)は、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(ボタンアイコン904000が2以上必要)よりも優先して行われるものとする。
また、この実施の形態では、表示されているボタンアイコン904000の数が、特定演出の実行に要するボタンアイコン904000の数(カットイン予告演出であれば1,擬似連予告演出であれば2,チャンス目予告演出であれば3)よりも多い場合には、当初表示されていたボタンアイコン904000の数から特定演出の実行に要したボタンアイコン904000の数を減算した数のボタンアイコン904000が、該特定演出の実行後にも引き続き表示されることになっている。
例えば、ボタンアイコン904000が4以上表示されている状態で、チャンス目予告演出が実行されると、チャンス目予告演出の実行後にも、引き続き表示されるボタンアイコン904000が1つ残っているため、「カットイン」の文字904000aは画面に表示されたままとなる。その後に、リーチ変動パターンの可変表示ゲームが開始されるときに、カットイン予告演出の操作示唆条件が成立して、連打操作を促す報知が行われることになる。
また、この実施の形態では、可変表示ゲームが開始されるときに、各特定演出に応じた操作示唆条件が成立しているか否かを判定するようにしている(ボタンアイコン904000の数を確認すると共に可変表示ゲームの変動パターンを確認するようにしている)が、このような形態に限らず、可変表示ゲームが実行されているときに、各特定演出に応じた操作示唆条件が成立しているか否かを判定するようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU90120は、リーチ状態が成立したタイミングで、ボタンアイコン904000が1以上表示されているか否かを判定して、表示されていれば、連打を行わせるための連打示唆情報904100を表示するようにしてもよい。また、演出制御用CPU90120は、可変表示ゲームの終了(表示結果の導出表示)までの残り時間が所定時間(例えば残り10秒)となったタイミングで、ボタンアイコン904000が2以上表示されているか否かを判定して、表示されていれば、各図柄停止操作を行わせるための操作示唆情報904050を表示するようにしてもよい。また、演出制御用CPU90120は、有効始動入賞が発生したタイミングで、リーチ状態を伴う可変表示ゲーム(当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームを含む)が保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わない場合に、ボタンアイコン904000が3以上表示されているか否かを判定して、表示されていれば、全図柄停止操作を行わせるための「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を表示するようにしてもよい。すなわち、ボタンアイコン904000の表示数が予め定められた所定数に達したタイミングで実行されている可変表示ゲーム内において(次に実行される可変表示ゲームの開始条件成立を待たずに)、所定の操作を行うべき旨の報知や特定演出が実行されるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づきボタンアイコン904000が1以上となったタイミングで、実行されている可変表示ゲームがリーチ変動パターンであるか否かを判定して、リーチ変動パターンである場合には、リーチ状態が成立したタイミングで、連打を行わせるための連打示唆情報904100を表示するようにしてもよい。また、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づきボタンアイコン904000が2以上となったタイミングで、実行されている可変表示ゲームの終了(表示結果の導出表示)までの残り時間が所定時間(例えば残り10秒)以上あるか否かを判定して、所定時間以上ある場合には、その可変表示ゲームの終了(表示結果の導出表示)までの残り時間が所定時間(例えば残り10秒)となったタイミングで、各図柄停止操作を行わせるための操作示唆情報904050を表示するようにしてもよい。また、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づきボタンアイコン904000が3以上となったタイミングで、リーチ状態を伴う可変表示ゲーム(当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームを含む)が保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わないものであるか否かを判定して、リーチ状態を伴う可変表示ゲームが保留されており且つその可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わないものである場合には、実行されている可変表示ゲームにおいて、全図柄停止操作を行わせるための「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を表示するようにしてもよい。すなわち、ボタンアイコン904000の表示数が予め定められた所定数に達したタイミングで実行されている可変表示ゲーム内において(次に実行される可変表示ゲームの開始条件成立を待たずに)、所定の操作を行うべき旨の報知や特定演出が実行されるようにしてもよい。
また、第50演出形態では、所定の操作(連打操作、各図柄停止操作、全図柄停止操作)を行わせるべく報知をするための操作示唆条件が、いずれも可変表示ゲームに関する条件(表示態様や変動時間)であり、所定の操作が行われたことにより可変表示ゲームの実行中に特定演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、操作示唆条件は、例えば、大当り遊技状態に関する条件(例えば大当り遊技状態に制御されているか否か、大当り種別が確変大当りであるか否か、及び、ラウンド数が所定数よりも多いか否か等)であってもよく、大当り遊技状態において所定の操作が行われた場合に特定演出が実行されるようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態に制御されている期間内に、ボタンアイコン904000の表示数が所定数に達したときに、遊技者に所定の操作を行うよう促す報知を行い、所定の操作が行われたときには、その大当り遊技状態が確変大当りであるか否か、あるいはその大当り遊技状態のラウンド数が所定数より多いか否かを報知する演出を実行するようにしてもよい。また、遊技状態が確変状態(但し確変状態であることを遊技者が認識し難い演出モードとする)に制御されている期間内に、ボタンアイコン904000の表示数が所定数に達したときに、遊技者に所定の操作を行うよう促す報知を行い、所定の操作が行われたときには、遊技状態が確変状態であるか否かを報知する演出を実行するようにしてもよい。
また、第50演出形態では、ボタンアイコン904000の表示数が1のときにも、操作示唆条件の成立に基づいて連打操作を促す報知が行われ、連打操作に応じてカットイン予告演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、ボタンアイコン904000の表示数が所定数以上(例えば2以上、あるいは3以上)でなければ、所定の操作を促す報知が行われず(例えば、連打操作、各図柄停止操作、及び全図柄停止操作のいずれの操作を促す報知も行われず)、特定演出が実行されない(例えば、カットイン予告演出、擬似連予告演出、及びチャンス目予告演出のいずれの特定演出も実行されない)ようにしてもよい。
(一発告知の例)
また、第50演出形態では、仮停止図柄を各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに停止させるために、各エリア毎の3回の操作を行わせているが、確定飾り図柄(最終停止図柄)を各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに停止させるために、各エリア毎の3回の操作を行わせるようにしてもよい。すなわち、演出制御用CPU90120が、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定すると、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに操作示唆情報904050を表示させて、操作ボタン9030の操作に応じて最終停止図柄を構成する左図柄を揺動停止させ、次いで、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに操作示唆情報904050を表示させて、操作ボタン9030の操作に応じて最終停止図柄を構成する右図柄を揺動停止させ、最後に、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに操作示唆情報904050を表示させて、操作ボタン9030の操作に応じて最終停止図柄を構成する中図柄を揺動停止させるようにしてもよい。このような構成では、大当り図柄の組合せが最終停止図柄となる場合には、遊技者の3回の操作に応じて、「左」、「右」、「中」の図柄表示エリア905L、905R、905Cに順次同一の飾り図柄が停止されることにより、遊技者の操作に対する期待感を高めることができる。
なお、「左」、「右」、「中」の図柄表示エリアに、通常の飾り図柄(例えば英数字の「1」〜「8」の画像)の組合せとは異なる、特殊飾り図柄の組合せを停止させることにより、遊技者に所定の操作を促す報知を行い、さらに遊技者の所定の操作に応じて、当該可変表示ゲームの表示結果が大当りとなるかまたははずれとなるか(あるいは確変大当りとなるかまたは非確変大当りとなるか等)を報知する特定演出を実行するようにしてもよい。例えば、「左」及び「右」の図柄表示エリアに、それぞれ操作ボタン9030を模した画像である特殊飾り図柄を停止させ(あるいは、「左」及び「右」の図柄表示エリアには通常の飾り図柄を停止させ)、「中」の図柄表示エリアには、「連打!」という文字の画像を停止させる。そして、「連打!」という文字の画像を認識した遊技者が連打操作を行うことにより、画像表示装置905に、その可変表示ゲームの表示結果(例えば、「大当り!」という文字の画像または「ハズレ」という文字の画像)が表示されるようにしてもよい。
また、このような形態とした場合に、「中」の図柄表示エリアに停止される文字の画像に応じて(所定の操作を行うように示唆する報知態様に応じて)、当該可変表示ゲームの表示結果が大当りとなる割合(あるいは確変大当りとなる割合)が異なるようにしてもよい。例えば、「中」の図柄表示エリアに、操作ボタン9030を短く何回も押す操作を行うよう示唆する「連打!」の文字の画像が特殊図柄として停止されたときよりも、操作ボタン9030を長く1回押す操作を行うよう示唆する「長押し!」の文字の画像が特殊図柄として停止されたときの方が、表示結果が大当りとなる割合が高くなるようにしてもよい。このように、リーチ状態を経ずに、遊技者の操作に応じて可変表示ゲームの表示結果が報知される演出を特定演出として実行するようにしてもよい。なお、1の可変表示ゲームが実行されている期間内に、「左」、「右」、「中」の図柄表示エリアに、特殊飾り図柄の組合せを複数回停止させるようにして、特殊飾り図柄の組合せが停止される毎に、遊技者が所定の操作を行うようにしてもよい。この場合には、所定の操作毎(但し最後の所定の操作を除く)に表示結果を示唆する予告演出が実行され、最後の所定の操作に応じて表示結果が報知されるようにしてもよい。
なお、第50演出形態では、一般入賞口への2回以上の入賞を条件として各図柄停止操作が有効となり、さらに各図柄停止操作に応じて擬似連予告演出が実行され、一般入賞口への3回以上の入賞を条件として全図柄停止操作が有効となり、さらに全図柄停止操作に応じてチャンス目予告演出が実行される例を示したが、所定の操作を行うべき旨の報知(所定の操作が有効となることの条件)は、一般入賞口への4回以上の入賞を条件としてもよい。
[第51演出形態]
図75に示す第51演出形態では、第50演出形態と異なり、遊技状態に応じて実行可能となる特定演出が異なるものとする。第51演出形態では、連打操作を要するカットイン予告演出は、遊技状態が通常状態、並びに、確変状態及び時短状態のいずれのときにも実行可能となっている。一方、各図柄停止操作を要する擬似連予告演出は、遊技状態が通常状態のときにのみ実行可能となっており、全図柄停止操作を要するチャンス目予告演出は、遊技状態が確変状態または時短状態のときにのみ実行可能となっている。
なお、カットイン予告演出と擬似連予告演出とでは、通常状態において同時に操作示唆条件が成立する場合があるが、この場合には、より多い数のボタンアイコン904000を要する擬似連予告演出を実行するための各図柄停止操作が優先して促される。一方、擬似連予告演出と、チャンス目予告演出とでは、実行可能な遊技状態が異なるため、同時に操作示唆条件が成立することはない。
仮に、通常状態のときに表示されているボタンアイコン904000の数が3以上となっていても、通常状態ではチャンス目予告演出が実行されないことにより、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bは表示されるが、「チャンス目」の文字904000cは表示されない。仮に、確変状態または時短状態のときに表示されているボタンアイコン904000の数が3以上となっていても、確変状態または時短状態では擬似連予告演出が実行されないことにより、「カットイン」の文字904000a及び「チャンス目」の文字904000cは表示されるが、「擬似連」の文字904000bは表示されない。
このように、一般入賞口に遊技球が入賞したときの遊技状態に応じて、報知される特定演出の種別、すなわち実行可能となる特定演出の種別が異なることにより、遊技状態に応じて適切に興趣を異ならせることが可能となる。
なお、本演出形態では、より多い数のボタンアイコン904000を要する予告演出を優先して実行するようにしているが、このような形態に限らず、遊技者にとって、より期待度の高い予告演出を優先して実行するようにしてもよい。例えば、同一の可変表示ゲームを対象としてカットイン予告演出の操作示唆条件と擬似連予告演出の操作示唆条件とが成立した場合には、より大当りとなる割合が高い予告演出(例えば擬似連予告演出)を優先して実行するようにするとよい。
[第52演出形態]
図81に示す第52演出形態では、第50演出形態及び第51演出形態と異なり、一般入賞口への遊技球の入賞に応じてボタンアイコン904000は表示されず、一般入賞口への遊技球の入賞毎に、文字904000a〜904000cのいずれかを表示させるか否か、及び、表示させる場合には、「カットイン」の文字904000a、「擬似連」の文字904000b、及び「チャンス目」の文字904000cのいずれを表示させるかを決定するものである。図82(A)には、各一般入賞口への入賞に応じて、文字904000a〜904000cのいずれかを表示させるか否か、及び、表示させる場合には文字904000a〜904000cのいずれを表示させるかを決定するための表示情報判定テーブルを示す。
演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞した場合には、25%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、75%の割合で「擬似連」の文字904000bを画面に表示させることに決定する。また、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には、50%の割合で文字904000a〜904000cのいずれも表示させないことに決定し、25%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、25%の割合で「擬似連」の文字904000bを画面に表示させることに決定する。
また、第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合には、80%の割合で文字904000a〜904000cのいずれも表示させないことに決定し、10%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、10%の割合で「チャンス目」の文字904000cを画面に表示させることに決定する。また、第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、70%の割合で文字904000a〜904000cのいずれも表示させないことに決定し、10%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、20%の割合で「チャンス目」の文字904000cを画面に表示させることに決定する。
そして、前述した第50演出形態及び第51演出形態と同様に、「カットイン」の文字904000aが表示されている状態で、リーチ変動パターンの可変表示ゲームが開始された場合には、連打操作を行うよう報知して、連打操作に応じてカットイン予告演出を実行し、「擬似連」の文字904000bが表示されている状態で、変動時間が8秒以上の変動パターンの可変表示ゲームが開始された場合には、各図柄停止操作を行うよう報知して、各図柄停止操作に応じて擬似連予告演出を実行し、「チャンス目」の文字904000cが表示されている状態においてリーチ変動パターンの可変表示ゲームが保留されており、それよりも前に実行される可変表示ゲームが全て非リーチの変動パターンである場合には、全図柄停止操作を行うよう報知して、全図柄停止操作に応じてチャンス目予告演出を実行する。
図82(A)の例では、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞した場合には100%の割合で文字904000a〜904000cのいずれかが表示され、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には50%の割合で文字904000a〜904000cのいずれかが表示され、第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合には20%の割合で文字904000a〜904000cのいずれかが表示され、第4一般入賞口50Cに遊技球が入賞した場合には30%の割合で文字904000a〜904000cのいずれかが表示されるようになっている。
このように、遊技球が入賞した一般入賞口に応じて、実行可能となる特定演出の種別が報知される割合、及び、特定演出が実行可能となる割合が異なることにより、いずれの一般入賞口に遊技球が進入するかに注目させ、興趣を向上させることができる。
また、左遊技領域9010Aに発射された遊技球は、第1一般入賞口9050Aよりも第2一般入賞口9050Bに入賞し易く、右遊技領域9010Bに発射された遊技球は、第4一般入賞口9050Dよりも第3一般入賞口9050Cに入賞し易いように構成されているとすると、より入賞し難い一般入賞口(通常状態であれば第1一般入賞口9050A,確変状態または時短状態であれば第4一般入賞口9050D)に遊技球が入賞した場合に、特定演出が実行される割合が高いことになる。
また、第1一般入賞口9050Aまたは第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bのいずれかが表示される可能性があるが、「チャンス目」の文字904000cは表示されないようになっている。一方、第3一般入賞口9050Cまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、「カットイン」の文字904000a及び「チャンス目」の文字904000cのいずれかが表示される可能性があるが、「擬似連」の文字904000bは表示されないようになっている。
このように、遊技球が入賞した一般入賞口に応じて、実行可能となる特定演出の報知態様、及び、実行可能となる特定演出の種別が異なることにより、いずれの一般入賞口に遊技球進入するかに注目させ、興趣を向上させることができる。
また、遊技状態が通常状態のときには、左遊技領域9010Aに遊技球が発射され、遊技状態が確変状態または時短状態のときには、右遊技領域9010Bに遊技球が発射されるため、第1一般入賞口9050Aまたは第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞する通常状態においては、第3一般入賞口9050Cまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞する確変状態または時短状態よりも、文字904000a〜904000cのいずれかが表示される割合が高く、また、特定演出の実行割合が高いことになる。
遊技状態が通常状態のときには興趣が低下し易いため、文字904000a〜904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を高めることで、興趣低下を防止するようにしている。一方、遊技状態が確変状態または時短状態のときには、特図ゲームや普図ゲームに遊技者の関心が向かうため、文字904000a〜904000cの表示や操作示唆条件の成立に基づく特定演出の実行は寧ろ遊技の邪魔になるケースがあるため、文字904000a〜904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を通常状態よりも低くするようにしている。このように、一般入賞口に遊技球が入賞することの興趣を、遊技状態に応じて適切に異ならせることが可能となっている。
また、図82(A)に示した例に限らず、遊技状態が確変状態または時短状態のときには、遊技状態が通常状態のときよりも文字904000a〜904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を高めるようにしてもよく、図82(A)に示した例とは逆に、第3一般入賞口9050Cまたは第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、第1一般入賞口9050Aまたは第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合よりも高い割合で、文字904000a〜904000cを表示させるようにしてもよい。また、図82(A)において、擬似連予告演出は、第1一般入賞口9050Aまたは第2一般入賞口9050Bへの入賞時にのみ実行可能となっているが、同様に、第3一般入賞口9050Cまたは第4一般入賞口9050Dへの入賞時にのみ実行可能となる特定演出を設けるようにしてもよい。
また、図82(A)に示した例に限らず、図82(B)に示すように、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dの各入賞口毎に、遊技球が入賞したときの遊技状態が通常状態である場合には、遊技球が入賞したときの遊技状態が確変状態または時短状態である場合よりも、文字904000a〜904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を高くするようにしてもよい。なお、図82(B)に示した例とは逆に、確変状態または時短状態において各一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、通常状態において各一般入賞口に遊技球が入賞した場合よりも高い割合で、文字904000a〜904000cを表示させるようにしてもよい。また、図82(B)において、遊技状態が通常状態であるときにのみ実行可能な特定演出を設けるようにしてもよく、遊技状態が確変状態または時短状態であるときにのみ実行可能な特定演出を設けるようにしてもよい。
なお、遊技状態が通常状態であるか、または、確変状態もしくは時短状態であるかに応じて、文字904000a〜904000cが表示される割合や特定演出が実行される割合を異ならせる例に限らず、例えば、大当り遊技状態に制御されているか否か、大当り遊技状態において付与された賞球数が所定数に達したか否か、大当り遊技状態が連続した数(連続した数=大当り遊技状態の終了後に確変状態または時短状態に制御される大当り遊技状態が連続した数+1)が所定回数に達したか否か、表示結果がハズレ組合せとなる可変表示ゲームが所定回数連続したか否か、「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」)の変動パターンの可変表示ゲームが所定回数連続したか否か、保留記憶数が所定数に達したか否か等、の他の条件に応じて、文字904000a〜904000cが表示される割合や特定演出が実行される割合を異ならせるようにしてもよい。
[画像表示装置905の画面における各画像の表示エリア]
画像表示装置905の画面に表示可能な各画像の表示エリアを次のように設定してもよい。以下、画像表示装置905の画面に表示可能な画像の最大幅を(X+1)画素とし、最大高さを(Y+1)画素とする。そして、表示画面の左上隅の画素の座標を(0,0)とし、表示画面の右下隅の画素の座標を(X,Y)とする。このとき、図83(a)に示すように、座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第1エリアαと定義し、座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第2エリアβと定義する。第1エリアαと第2エリアβとの間に重複する領域は存在しない。また、本例では第2エリアβは第1エリアαよりも広い領域である。
第1エリアαには、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び、第2始動入賞口への入賞数等の、各入賞口への入賞数に関連する入賞数情報が表示可能となっている。第2エリアβには、図83(a)に示されるように、エラーメッセージ表示エリア5E、第4図柄表示エリア905A、905B、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、及び始動入賞記憶表示エリア905Hが設けられている。なお、図83及び図84の例において、第2エリアβにおいては背景画像を視認可能であるが、第1エリアαでは背景画像を視認不能となっている。
本例において、演出データとしてROM90121に記憶されている背景画像の全体像は、後述する図85の(b)(c)に示されるように、全体の幅が(X+1)画素であり、全体の高さが(Y+1)画素であり、キャラクタDが山の頂部付近を登っており、キャラクタEが山の麓付近を登っている態様の画像である。図83(b)(c)及び図84(e)(f)の例では、背景画像の全体領域[座標(0,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のうち、第2エリアβに相当する領域[座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のみが遊技者に視認可能となっている。背景画像の全体領域のうち、第1エリアαに相当する領域[座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域]は遊技者に視認不能である。
従って、図83(b)(c)及び図84(e)(f)の例において、遊技者は、背景画像の座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタDを視認可能であるが、背景画像の座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタEは視認不能である。
図83(b)(c)及び図84(e)(f)の例では、第1エリアαに、(1)当日における一般入賞口への入賞数の合計である「本日の一般入賞数」と、(2)当日における第1始動入賞口への入賞数の合計である「本日のヘソ入賞数」と、(3)当日における第2始動入賞口への入賞数の合計である「本日の電チュー入賞数」の3項目が表示されている。
この実施の形態では、前述したように、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞が発生したときに、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dのいずれに遊技球が入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信し、始動入賞口への入賞が発生したときに、第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したのかを指定する始動入賞口指定コマンドを受信する。従って、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び第2始動入賞口への入賞数を個別に集計可能である。本例では、(1)「本日の一般入賞数」が70、(2)「本日のヘソ入賞数」が521、(3)「本日の電チュー入賞数」が217となっている。このように、一般入賞口への入賞数と始動入賞口への入賞数を対比可能に表示させることで、各入賞口への入賞状況を相対的に把握可能となる。
また、図83(b)及び図84(e)の例では、第2エリアβにおいて、第4図柄表示エリア905Aで第1特図用の第4図柄が可変表示されている状態であり、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで飾り図柄が可変表示されている状態である。また、始動入賞記憶表示エリア905Hには、1回の特図ゲームの保留に対応した1つの保留情報として、丸型のオブジェクトが左端に表示されている。これら、可変表示中の第4図柄の画像、可変表示中の飾り図柄の画像、及び、保留情報の画像は、いずれも第2エリアβ内にのみ表示されている。
第4図柄の表示レイヤ、飾り図柄の表示レイヤ、及び、保留情報の表示レイヤは、いずれも背景画像の表示レイヤよりも上位であるものとする。ここで、ある画像の表示レイヤが他の画像の表示レイヤよりも上位であるということは、ある画像と他の画像とが重畳表示されるときに、ある画像の視認性を他の画像の視認性よりも優先する表示制御を行うということである。具体的には、図83(b)(c)及び図84(e)(f)の例において、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報の各画像が表示されている領域と背景画像の一部領域とが重複しているが、この場合に、重複領域に関しては、表示レイヤが背景画像よりも上位である第4図柄、飾り図柄、及び、保留情報を視認容易(視認可能を含む)とする一方、背景画像を視認困難(視認不能を含む)とする表示制御を行っている。従って、遊技者から見た場合に、第4図柄、飾り図柄、及び、保留情報は、背景画像よりも手前(遊技者側)に表示されているように見える。
また、この実施の形態では、エラーメッセージの表示レイヤは、飾り図柄の表示レイヤよりも上位であるものとする。具体的には、図83(a)及び図84(f)に示すように、飾り図柄が表示される領域とエラーメッセージが表示される領域とは重複しているが、この場合に、重複領域に関しては、表示レイヤが飾り図柄よりも上位であるエラーメッセージを視認容易(視認可能を含む)とする一方、飾り図柄を視認困難(視認不能を含む)とする表示制御を行っている。従って、遊技者から見た場合に、エラーメッセージは、飾り図柄よりも手前(遊技者側)に表示されているように見える。
なお、背景画像の全体領域のうち第2エリアβに相当する領域のみを遊技者に視認可能とするための表示制御として、背景画像の全体領域のうち第2エリアβに相当する領域のみを背景画像の表示レイヤに設定し、背景画像の全体領域のうち第1エリアαに相当する領域は背景画像の表示レイヤに設定しない(すなわち背景画像のうち[座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のみの画像データを用いる)ようにしてもよい。
また、背景画像の全体領域のうち第2エリアβに相当する領域のみを遊技者に視認可能とするための他の表示制御として、背景画像の全体領域を背景画像の表示レイヤに設定する(すなわち背景画像全体[座標(0,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]の画像データを用いる)が、背景画像の表示レイヤよりも上位の表示レイヤにおいて、第1エリアαに相当する領域に入賞数情報用の別の背景画像(例えば白色で無地の画像)を設定することで、下位の表示レイヤの背景画像の第1エリアαに相当する領域を視認できないようにしてもよい。なお、このような構成とした場合において、入賞数情報用の別の背景画像(例えば白色で無地の画像)に所定の透過率(当該表示レイヤの下位の表示レイヤの画像の視認容易性であり、0%のときに視認不能となる)を設定しておくことにより、下位の表示レイヤの画像を視認可能としてもよく、所定の透過率を設定することで、下位の表示レイヤの背景画像の第1エリアαに相当する領域を視認可能となり、キャラクタEを視認可能な状態になる。
また、第1エリアαに表示される入賞数情報の表示レイヤは、第1エリアαにおいて表示可能な他の情報の表示レイヤよりも上位である。そのため、第1エリアαにおける他の情報の表示によって入賞数情報の視認性が低下することはない。また、入賞数情報の表示レイヤは、第1エリアαには表示領域が存在しないエラーメッセージと同じ表示レイヤであってもよく、エラーメッセージよりも上位の表示レイヤであってもよく、エラーメッセージよりも下位の表示レイヤであってもよい。例えば、入賞数情報の表示レイヤは、全ての表示レイヤの中で最も上位であり、他の情報の表示領域(第1エリアαに表示されるかまたは第2エリアβに表示されるか)によらず、視認性が低下することがないようにしてもよい。
図83(b)に示すように、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示は、いずれも第2エリアβ内にて行われるものであるため、これらの画像が画像表示装置905に表示されていることによっては、第1エリアα内に表示されている入賞数情報としての、一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)、第1始動入賞口への入賞数(「本日のヘソ入賞数」)、及び、第2始動入賞口への入賞数(「本日の電チュー入賞数」)の視認性が妨げられることはない。これにより、遊技者は、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示によらず、入賞数情報を適切に把握することができる。
そして、画像表示装置905において、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合には、図83(d)に示すように、演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したことに基づいて、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)が更新される。このように、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示が行われているときに一般入賞口への入賞が発生すると、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。すなわち、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示によっては、入賞数情報が更新されるときの視認性は妨げられない。これにより、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生したことと、その結果として一般入賞口への入賞数が更新されたことを容易に把握することができる。
そして、特別図柄の可変表示が終了して表示結果が停止表示されるときには、図83(c)に示すように、第1特図用の第4図柄の可変表示が終了して表示結果が停止表示されると共に、飾り図柄の可変表示も終了して表示結果が停止表示される。本例では、第4図柄表示エリア905Aが、はずれを想起させる表示色で点灯(表示)されたままの状態となっている(表示結果が停止表示されている)ものとし、確定飾り図柄として、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに「5,3,1」となるはずれ図柄が停止表示されている。
ここで、図83(c)に示すように、停止表示されている(表示結果が導出表示されている状態の)第4図柄、及び、停止表示されている(表示結果が導出表示されている状態の)飾り図柄は、いずれも第2エリアβ内に表示されているため、これらの画像が画像表示装置905に表示されていることによっては、第1エリアα内に表示されている入賞数情報としての、一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)、第1始動入賞口への入賞数(「本日のヘソ入賞数」)、及び、第2始動入賞口への入賞数(「本日の電チュー入賞数」)の視認性が妨げられることはない。これにより、遊技者は、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示によらず、入賞数情報を適切に把握することができる。
そして、画像表示装置905において、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合には、図83(d)に示すように、演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したことに基づいて、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)が更新される。このように、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示が行われているときに一般入賞口への入賞が発生すると、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。すなわち、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示によっては、入賞数情報が更新されるときの視認性は妨げられない。これにより、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生したことと、その結果として一般入賞口への入賞数が更新されたことを容易に把握することができる。
なお、図83(b)(c)(d)の例では、一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新されている例を示しているが、第1始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、第4図柄の可変表示及び停止表示、並びに、飾り図柄の可変表示及び停止表示によらず、第1始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。また、第2始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、第4図柄の可変表示及び停止表示、並びに、飾り図柄の可変表示及び停止表示によらず、第2始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。
図84(e)(f)に示すように、演出制御用CPU90120が、異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信すると、画像表示装置905においてエラーメッセージ(本例では「エラーが発生しました。」という文字の画像)の表示が行われる。前述したように、エラーメッセージの表示レイヤは、飾り図柄の表示レイヤよりも上位である。そのため、飾り図柄が可変表示されているとき、あるいは、飾り図柄が停止表示されているときに、演出制御用CPU90120が異常検出指定コマンドを受信した場合には、飾り図柄が表示される領域とエラーメッセージが表示される領域との重複範囲に関して、エラーメッセージを視認容易(視認可能を含む)とする一方、飾り図柄を視認困難(視認不能を含む)とする表示制御を行っている。従って、図84(f)の例では、遊技者から見た場合に、エラーメッセージは、可変表示中の飾り図柄(あるいは停止表示されている状態の飾り図柄)よりも手前(遊技者側)に表示されているように見える。
図84(f)に示すように、エラーメッセージの表示は第2エリアβ内にて行われるものであるため、エラーメッセージが画像表示装置905に表示されていることによっては、第1エリアα内に表示されている入賞数情報としての、一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)、第1始動入賞口への入賞数(「本日のヘソ入賞数」)、及び、第2始動入賞口への入賞数(「本日の電チュー入賞数」)の視認性が妨げられることはない。これにより、遊技者は、エラーメッセージの表示によらず、入賞数情報を適切に把握することができる。
そして、画像表示装置905において、エラーメッセージの表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合には、図84(g)に示すように、演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したことに基づいて、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)が更新される。このように、エラーメッセージの表示が行われているときに一般入賞口への入賞が発生すると、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。すなわち、エラーメッセージの表示によっては、入賞数情報が更新されるときの視認性は妨げられない。これにより、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生したことと、その結果として一般入賞口への入賞数が更新されたことを容易に把握することができる。
なお、図84(f)(g)の例では、一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新されている例を示しているが、第1始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、エラーメッセージの表示によらず、第1始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。また、第2始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、エラーメッセージの表示によらず、第2始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。
また、図84(f)の例では、異常検出指定コマンドの受信に基づいて単に異常が発生したことを報知する「エラーが発生しました。」という文字を表示するようにしているが、これに限らず、異常検出指定コマンドが指定する異常の種別に応じて異なるエラーメッセージを表示するようにしてもよい。例えば、磁気異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信したときには「磁気エラーが発生しました。」という文字を表示し、振動異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信したときには「振動エラーが発生しました。」という文字を表示し、電波異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信したときには「電波エラーが発生しました。」という文字を表示してもよい。
なお、本例では、図83(a)に示すように、座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第1エリアαと定義し、座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第2エリアβと定義したが、入賞数情報が表示可能な第1エリア、並びに、飾り図柄、第4図柄、保留情報、及びエラーメッセージが表示可能な第2エリアは、矩形領域に限らず、画面上において互いに重複しない任意の領域であればよい。
(入賞数情報の表示/非表示設定)
図45において説明したように、ガラス扉枠903aを前方に開いて操作する(遊技場の店員は操作可能であるが遊技者は操作不能な)表示切替スイッチ9032の操作部が表示位置(第2位置)に設定されており、且つ、遊技者用設定画面(図46を参照)において、遊技者の操作によって一般入賞口への入賞数を表示する設定が行われているときに、一般入賞口への入賞数等に関連する入賞数情報が表示されることになっている。
図83及び図84に示した例は、このようにして入賞数情報を表示する設定が行われている状態における画面の表示態様であり、入賞数情報を表示する設定が行われている場合には、第1エリアαに、一般入賞口への入賞数のみならず、第1始動入賞口(いわゆる「ヘソ」)への入賞数及び第2始動入賞口(いわゆる「電チュー」)への入賞数も併せて表示されるものとする。すなわち、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030の操作に応じて、第1始動入賞口への入賞数や第2始動入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定可能である。
ここで、図45において説明したように、表示切替スイッチ9032の操作部が非表示設定(第1位置)とされている場合には、操作ボタン9030により入賞数情報(一般入賞口への入賞数、並びに、第1始動入賞口への入賞数及び第2始動入賞口への入賞数等)を表示する設定が行われているか否かによらず、入賞数情報は画像表示装置905の画面に表示されない。また、表示切替スイッチ9032の操作部が表示設定(第2位置)とされている場合であっても、操作ボタン9030により入賞数情報を表示する設定が行われていない場合(非表示設定の場合)には、入賞数情報は画像表示装置905の画面に表示されない。
図85(b)(c)に示す例は、このようにして入賞数情報を表示させない設定が行われている状態における画面の表示態様であり、入賞数情報を表示させない設定が行われている場合には、第1エリアαに、一般入賞口への入賞数は表示されず、第1始動入賞口(いわゆる「ヘソ」)への入賞数及び第2始動入賞口(いわゆる「電チュー」)への入賞数も表示されない。
このように、遊技場側の設定操作に応じて、また、遊技者側の設定操作に応じて入賞数情報を表示させるか否かを設定可能とすることにより、遊技場側の都合に応じて、また、遊技者側の判断に応じて入賞数情報を表示可能となる。
図85(a)(b)(c)に示すように、入賞数情報を表示しない設定とした場合には、入賞数情報を表示する設定とした場合と比較して、エラーメッセージ表示エリア5E、第4図柄表示エリア905A,905B、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、及び、始動入賞記憶表示エリア905H、の各領域は共通である。すなわち、第2エリアβに表示されるエラーメッセージ、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報の各画像の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)は、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで変化しない。これにより、入賞数情報を表示させるか否かを設定する設定変更に伴う表示制御を簡素化するようにしている。
一方で、入賞数情報を表示させない設定とした場合、図85(a)(b)(c)に示すように、入賞数情報を表示させる設定とした場合(図83及び図84の表示例)とは異なり、第1エリアα及び第2エリアβにおいて背景画像を視認可能である。図85(a)(b)(c)の例では、背景画像の全体領域[座標(0,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のうち、第1エリアαに相当する領域[座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域]、及び、第2エリアβに相当する領域[座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]の両方、すなわち、背景画像の全体領域が遊技者に視認可能となっている。
従って、図85(a)(b)(c)の例において、遊技者は、背景画像の座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタDを視認可能であると共に、背景画像の座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタEも視認可能である。
このように、特定の画像(エラーメッセージ、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報)の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)に関しては、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで変化させない(共通化する)ことにより制御負担を軽減する一方で、他の画像(背景画像)に関しては、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで視認可能な範囲を異ならせるようにすることで、入賞数情報が表示されない場合の興趣を向上させるようにしている。
そして、図85(b)に示すように、画像表示装置905において、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合にも、図85(d)に示すように、入賞数情報を表示しない設定としていることにより、一般入賞口への入賞数は表示されない。また、図85(c)に示すように、画像表示装置905において、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合にも、図85(d)に示すように、入賞数情報を表示しない設定としていることにより、一般入賞口への入賞数は表示されない。
なお、図85(b)(c)(d)の例では、一般入賞口への入賞が発生した場合にも一般入賞口への入賞数が表示されない例を示しているが、入賞数情報を表示しない設定としている場合には、第1始動入賞口への入賞が発生した場合にも第1始動入賞口への入賞数が表示されず、第2始動入賞口への入賞が発生した場合にも第2始動入賞口への入賞数は表示されない。このように、各入賞口への入賞数を表示させるか否かを、遊技者の操作に応じて設定可能である。
(入賞数情報の各項目)
図86には、第1エリアαに表示可能な入賞数情報の項目例を示している。なお、図86は、いずれも一般入賞口への入賞数に関連した項目であるが、これと同様に、第1始動入賞口への入賞数に関連した項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した項目を第1エリアαに表示可能である。
遊技機の電源投入時からの各一般入賞口への入賞数の合計値である「本日の一般入賞数(A1とする)」を表示可能である。演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている一般入賞数カウンタの値を0と設定しておき、一般入賞口指定コマンドの受信毎に一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算することにより、A1を集計可能となっている。
また、遊技機の電源投入時からの総アウト数に対してのA1の割合である「本日の一般入賞比率(A2とする)」を表示可能である。演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されているアウト数カウンタの値を0と設定しておき、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎にアウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、総アウト数を集計可能となっており、総アウト数に対してのA1の割合を算出することでA2を集計可能となっている。
また、遊技機の電源投入時からの各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「本日の一般賞球数(A3とする)」を表示可能である。また、遊技機の電源投入時からの総賞球数に対してのA3の割合である「本日の一般賞球比率(A4とする)」を表示可能である。
ROM90121には、第1始動入賞口及び第2始動入賞口、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050D、並びに大入賞口の各入賞口について定められた賞球数が記憶されている。演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている一般賞球数カウンタの値を0と設定しておき、一般入賞口指定コマンドの受信毎に、その一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を、一般賞球数カウンタの値に加算することにより、A3を集計可能となっている。また、演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている賞球数カウンタの値を0と設定しておき、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口への入賞を指定する大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、賞球数カウンタの値に加算することにより、総賞球数を集計可能となっており、総賞球数に対してのA3の割合を算出することでA4を集計可能となっている。
また、演出制御用CPU90120は、遊技状態指定コマンドにより遊技状態が指定されることにより、現在の遊技状態が低ベース状態であるかまたは高ベース状態であるかを特定して、低ベース状態における入賞数情報(B1〜B4)及び高ベース状態における入賞数情報(C1〜C4)を区分して集計可能である。
具体的には、低ベース状態における各一般入賞口への入賞数の合計値である「低ベース状態の一般入賞数(B1とする)」を表示可能であり、高ベース状態における各一般入賞口への入賞数の合計値である「高ベース状態の一般入賞数(C1とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中一般入賞数カウンタの値、及び、高ベース中一般入賞数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が通常状態である期間は、一般入賞口指定コマンドの受信毎に低ベース中一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算することにより、B1を集計可能であり、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が確変状態または時短状態のいずれかである期間は、一般入賞口指定コマンドの受信毎に高ベース中一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算することにより、C1を集計可能となっている。
また、低ベース状態におけるアウト数に対してのB1の割合である「低ベース状態の一般入賞比率(B2とする)」を表示可能であり、高ベース状態におけるアウト数に対してのC1の割合である「高ベース状態の一般入賞比率(C2とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中アウト数カウンタの値、及び、高ベース中アウト数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、通常状態においては、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎に低ベース中アウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、低ベース中アウト数を集計可能となっており、低ベース中アウト数に対してのB1の割合を算出することでB2を集計可能となっている。一方、確変状態または時短状態においては、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎に高ベース中アウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、高ベース中アウト数を集計可能となっており、高ベース中アウト数に対してのC1の割合を算出することでC2を集計可能となっている。
また、低ベース状態における各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「低ベース状態の一般賞球数(B3とする)」を表示可能であり、高ベース状態における各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「高ベース状態の一般賞球数(C3とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中一般賞球数カウンタの値、及び、高ベース中一般賞球数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が通常状態である期間は、受信した一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を低ベース中一般賞球数カウンタの値に加算することにより、B3(「低ベース状態の一般賞球数」)を集計可能であり、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が確変状態または時短状態のいずれかである期間は、受信した一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を高ベース中一般賞球数カウンタの値に加算することにより、C3(「高ベース状態の一般賞球数」)を集計可能となっている。
また、低ベース状態における賞球数に対してのB3の割合である「低ベース状態の一般賞球比率(B4とする)」を表示可能であり、高ベース状態における賞球数に対してのC3の割合である「高ベース状態の一般賞球比率(C4とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中賞球数カウンタの値、及び、高ベース中賞球数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、通常状態においては、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、低ベース中賞球数カウンタの値に加算することにより、低ベース中賞球数を集計可能となっており、低ベース中賞球数に対してのB3の割合を算出することでB4(「低ベース状態の一般賞球比率」)を集計可能となっている。一方、確変状態または時短状態においては、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、高ベース中賞球数カウンタの値に加算することにより、高ベース中賞球数を集計可能となっており、高ベース中賞球数に対してのC3の割合を算出することでC4(「高ベース状態の一般賞球比率」)を集計可能となっている。
このように、遊技状態毎に、一般入賞口への入賞数に関連した情報を集計可能であるため、遊技者は、現在の遊技状態に応じた情報を把握することが可能となる。例えば、遊技状態が低ベース状態(通常状態)のときには、B1〜B4の項目に注目し、遊技状態が高ベース状態(確変状態または時短状態)のときには、C1〜C4の項目に注目することになる。
なお、演出制御用CPU90120は、遊技状態が低ベース状態のときには、B1〜B4の項目を第1エリアαに表示する一方、C1〜C4の項目は表示せず、遊技状態が高ベース状態のときには、C1〜C4の項目を第1エリアαに表示する一方、B1〜B4の項目は表示しないようにしてもよい。また、遊技状態にかかわらずB1〜B4の項目、及びC1〜C4の項目を第1エリアαに表示するものの、低ベース状態においては、B1〜B4の項目を、C1〜C4の項目よりも視認し易い態様で(例えば大きく)表示し、高ベース状態においては、C1〜C4の項目を、B1〜B4の項目よりも視認し易い態様で(例えば大きく)表示するようにしてもよい。
(設定期間における入賞数情報の集計)
また、演出制御用CPU90120は、遊技者が設定した期間における入賞数情報を集計可能となっており、設定期間における各一般入賞口への入賞数の合計値である「設定期間の一般入賞数(D1とする)」を第1エリアαに表示可能である。
演出制御用CPU90120は、後述する図87に示す遊技者の操作に応じた集計期間が設定されると、RAM90122に記憶されている設定期間中一般入賞数カウンタの値を0と設定すると共に、集計タイマの値を設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットして、集計タイマをスタートさせる。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に、設定期間中一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算して、集計タイマがタイムアウトしたとき(設定した集計期間が経過したとき)の設定期間中一般入賞数カウンタの値を、D1として第1エリアαに表示する。
なお、アウト数が増加している期間(例えば、アウト球検出器から検出信号を最後に受信してから所定期間内)は集計タイマを更新させる一方、アウト数が増加していない期間(例えば、アウト球検出器から検出信号を最後に受信してから所定期間経過後)は集計タイマを更新させずに停止状態としてもよい。このようにして、遊技球が遊技領域9010に発射されていない期間を集計期間から除外するようにしてもよい。
また、集計タイマがタイムアウトしてD1が第1エリアαに表示されると、設定期間中一般入賞数カウンタの値が再び0にリセットされると共に、集計タイマの値が再び設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットされ、集計タイマが再びスタートする。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に設定期間中一般入賞数カウンタの値が加算され、集計タイマが再びタイムアウトしたとき(設定した集計期間が再び経過したとき)の設定期間中一般入賞数カウンタの値が、D1として第1エリアαに表示される。このように、遊技者が設定した集計期間毎に、その集計期間に対応したD1が表示されることになる。
また、設定期間における遊技機のアウト数に対してのD1の割合である「設定期間の一般入賞比率(D2とする)」を表示可能である。演出制御用CPU90120は、RAM90122に記憶されている設定期間中一般入賞数カウンタの値を0に設定したときに、これと併せて、RAM90122に記憶されている設定期間中アウト数カウンタの値を0と設定しておき、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎に設定期間中アウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、設定期間におけるアウト数を集計可能となっており、設定期間におけるアウト数に対してのD1の割合を算出することでD2を集計可能となっている。
また、設定期間における各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「設定期間の一般賞球数(D3とする)」を表示可能である。また、設定期間における賞球数に対してのD3の割合である「設定期間の一般賞球比率(D4とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、後述する図87に示す遊技者の操作に応じた集計期間が設定されると、RAM90122に記憶されている設定期間中一般賞球数カウンタの値を0と設定すると共に、集計タイマの値を設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットして、集計タイマをスタートさせる。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に、その一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を、設定期間中一般賞球数カウンタの値に加算して、集計タイマがタイムアウトしたとき(設定した集計期間が経過したとき)の設定期間中一般賞球数カウンタの値を、D3として第1エリアαに表示する。
また、集計タイマがタイムアウトしてD3が第1エリアαに表示されると、設定期間中一般賞球数カウンタの値が再び0にリセットされると共に、集計タイマの値が再び設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットされ、集計タイマが再びスタートする。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に設定期間中一般賞球数カウンタの値が加算され、集計タイマが再びタイムアウトしたとき(設定した集計期間が再び経過したとき)の設定期間中一般賞球数カウンタの値が、D3として第1エリアαに表示される。このように、遊技者が設定した集計期間毎に、その集計期間に対応したD3が表示されることになる。
また、演出制御用CPU90120は、RAM90122に記憶されている設定期間中一般賞球数カウンタの値を0に設定したときに、これと併せて、RAM90122に記憶されている設定期間中賞球数カウンタの値を0と設定しておき、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口への入賞を指定する大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、設定期間中賞球数カウンタの値に加算することにより、設定期間における賞球数を集計可能となっており、設定期間における賞球数に対してのD3の割合を算出することでD4を集計可能となっている。
なお、演出制御用CPU90120が受信する一般入賞口指定コマンドは、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかを指定するものであるため、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A〜第4一般入賞口9050Dへの各入賞数を個別に集計して、一般入賞口毎にA1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,及びD1〜D4に相当する項目を集計して、集計値を第1エリアαに表示することが可能となっている。
以上に示した一般入賞口への入賞数に関連した各項目、並びに、後述する第1始動入賞口への入賞数に関連した各項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した各項目のうち、いずれを第1エリアαに表示させるのかは、遊技状態等に応じて自動的に決定されるようにしてもよい。例えば、低ベース状態では項目B1〜B4を表示し、高ベース状態ではC1〜C4を表示するようにしてもよい。また、以上に示した一般入賞口への入賞数に関連した各項目、並びに、後述する第1始動入賞口への入賞数に関連した各項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した各項目のうち、いずれを第1エリアαに表示させるのかを、遊技場側の操作(例えば、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030を使用した操作)により選択可能としてもよく、遊技者側の操作(例えば、操作ボタン9030を使用した操作)により選択可能としてもよい。
また、以上に示した一般入賞口への入賞数に関連した各項目、並びに、後述する第1始動入賞口への入賞数に関連した各項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した各項目に関しては、各々の項目に応じた基準値が設けられており、ROM90121には、各々の項目に関連付けてその基準値が記憶されている。従って、演出制御用CPU90120は、第1エリアαに表示されている項目の集計値が、その項目の基準値に達しているか否かを確認し、集計値が基準値に達していない場合には、後述する図87(4)に示すように、第1エリアαに表示されている項目の集計値が、その項目の基準値に達していない旨を報知するメッセージを表示することが可能である。これにより、遊技者は、第1エリアαに表示されている項目の集計値が、当該項目の基準値と比較して有利な値となっているか否かを把握して、遊技機を選択するための(当該遊技機における遊技を継続すべきか否かの)判断材料とすることができる。
次に、集計期間の設定方法について、図87を用いて説明する。例えば、図87の集計期間設定画面は、前述した図46(2)の選択画面において、一般入賞口への入賞数を表示させるようにする選択が行われた場合に、さらに集計期間を設定するか否かを選択させるための選択画面が表示され、その選択画面において集計期間を設定する選択が行われた場合(集計期間を設定する意思が確認された場合)に表示される画面であるものとする。
図87(1)の設定画面では、「集計期間を設定して下さい。」というメッセージが表示されると共に、操作ボタン9030を模した画像がその下方に表示される。設定画面では、「10分」の文字を含むアイコン、「30分」の文字を含むアイコン、及び「60分」の文字を含むアイコンが表示される共に、「ジョグダイアルで選択した後決定ボタン」というメッセージが表示され、さらに、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を回動操作した後に押下するように促す矢印が表示される。
集計期間を10分に設定する場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を左に回動操作することにより「10分」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、「設定期間は10分です。」というメッセージが表示され、集計期間が10分に設定される。すなわち、D1〜D4の設定期間は10分となる。また、集計期間を30分に設定する場合には、図87(1)に示すように、「30分」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、図87(2)に示すように、「設定期間は30分です。」というメッセージが表示され、集計期間が30分に設定される。すなわち、D1〜D4の設定期間は30分となる。また、集計期間を60分に設定する場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を右に回動操作することにより「60分」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、「設定期間は60分です。」というメッセージが表示され、集計期間が60分に設定される。すなわち、D1〜D4の設定期間は60分となる。
このように、遊技者の操作に応じて、所望の集計期間を設定することが可能である。図87の例では、集計期間として30分が設定されている。従って、図87(3)に示すように、第1エリアαには、30分あたりの一般入賞口への入賞数が「設定期間の一般入賞数(D1)」として表示される。図87(3)の例では、30分あたりの一般入賞口への入賞数の基準値として30が記憶されているのに対して、30分あたりの一般入賞口への入賞数の集計値が37であるため、集計値は基準値を超えている。従って、集計値が基準値に達していない旨の報知はなされていない。
一方、図87(4)の例では、30分あたりの一般入賞口への入賞数の基準値として30が記憶されているのに対して、30分あたりの一般入賞口への入賞数の集計値が29であるため、集計値が基準値に達していない。従って、集計値が基準値に達していない旨の報知(「基準値(30回/30分)より下です。」というメッセージの表示)がされている。
(始動入賞口への入賞数に関連する項目)
なお、演出制御用CPU90120は、始動入賞口への入賞が発生したときに、第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに入賞したのかを指定する始動入賞口指定コマンドを受信するため、第1〜第4一般入賞口のいずれに入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信した場合の集計処理と同様の方法によって、「本日の第1始動入賞口への入賞数(A1に相当)」、「本日の第1始動入賞口への入賞比率(A2に相当)」、「本日の第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(A3に相当)」、及び「本日の総賞球数に対しての本日の第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」、並びに、「本日の第2始動入賞口への入賞数(A1に相当)」、「本日の第2始動入賞口への入賞比率(A2に相当)」、「本日の第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(A3に相当)」、及び「本日の総賞球数に対しての本日の第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
また、「低ベース状態における第1始動入賞口への入賞数(B1に相当)」、「低ベース状態における第1始動入賞口への入賞比率(B2に相当)」、「低ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(B3に相当)」、及び「低ベース状態において付与された賞球数に対しての低ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(B4に相当)」、並びに、「低ベース状態における第2始動入賞口への入賞数(B1に相当)」、「低ベース状態における第2始動入賞口への入賞比率(B2に相当)」、「低ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(B3に相当)」、及び「低ベース状態において付与された賞球数に対しての低ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(B4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
また、「高ベース状態における第1始動入賞口への入賞数(C1に相当)」、「高ベース状態における第1始動入賞口への入賞比率(C2に相当)」、「高ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(C3に相当)」、及び「高ベース状態において付与された賞球数に対しての高ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(C4に相当)」、並びに、「高ベース状態における第2始動入賞口への入賞数(C1に相当)」、「高ベース状態における第2始動入賞口への入賞比率(C2に相当)」、「高ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(C3に相当)」、及び「高ベース状態において付与された賞球数に対しての高ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(C4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
また、「設定期間における第1始動入賞口への入賞数(D1に相当)」、「設定期間における第1始動入賞口への入賞比率(D2に相当)」、「設定期間における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(D3に相当)」、及び「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」、並びに、「設定期間における第2始動入賞口への入賞数(D1に相当)」、「設定期間における第2始動入賞口への入賞比率(D2に相当)」、「設定期間における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(D3に相当)」、及び「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
(役連、役比の表示)
また、遊技機901では、主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100においても、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行っている。さらに、遊技機901では、主基板9011に設けられた図90及び図91に示す表示モニタ9029に役連、役比などの情報が表示可能とされている。
上述のように、遊技機メーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入しているかが確認される。さらに、遊技機を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入しているかが確認される。そこで、後述する実施形態に係る遊技機では、一般入賞領域を有する遊技機において、どのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。以下、役物比率等の表示について説明する。以下、主基板9011における遊技球の集計及び役物比率等の表示について説明する。
図90に示す主基板9011は、遊技に関する制御を行う基板である。主基板9011は、図92に示すように基板ケース90201に封入されており、図92(A)に示すように、主基板9011の中央には表示モニタ9029(例えば、7セグメント)が配置されている。表示モニタ9029は、主基板9011を視認する際の正面に配置されている。主基板9011は、ガラス扉枠903aを開放していない状態では視認できないので、主基板9011を視認する際の正面とは、ガラス扉枠903aを開放した状態における遊技盤902の裏面側を視認する際の正面であり、遊技機901の正面とは異なる。ただし、主基板9011を視認する際の正面と遊技機901の正面とが共通するようにしてもよい。
主基板9011には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計され、表示モニタ9029は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役連(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)を表示するようになっている。役連とは、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、6000個の賞球数における第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の役連(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、リングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。さらに、60000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの累計の役連(%)、役比(%)を算出することができる。
表示モニタ9029は、60000個分の役連(%)、役比(%)、及び累計の役連(%)、役比(%)を所定時間(例えば、30秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で4つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに2分要するが、遊技が進行することで集計される第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、60000個分の役連(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、60000個分の役連(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、60000個分の役連(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、遊技機から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。このため、役連は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。
役連=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70小数点以下3桁切り捨て)として求められる。
しかしながら、遊技機に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
本例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。
ここで、遊技機に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法では遊技機に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
第3の演算方法では遊技機で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
また、基板ケース90201は、透光性を有する材質で形成されており、主基板9011、及び表示モニタ9029が視認可能になっている。基板ケース90201には主基板9011に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板9011の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板9011に設けられた表示モニタ9029は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ9029の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板9011を視点としての真正面を意味し、主基板9011を視認しようとする従業員等と主基板9011との間を意味する。
また、基板ケース90201には主基板9011の種類、機種、スペックなどを表示するためのシールが設けられている。これらの孔部、放熱孔、シールは、表示モニタ9029の表示を遮らないように配置されている。具体的には、図91に示すように、主基板9011の第1部(例えば、主基板9011の中央部)に表示モニタ9029を配置した場合に、主基板9011における第1部と異なる第2部(例えば、主基板9011の周囲部)に他の電気部品などを配置し、主基板9011の第2部に対応する基板ケースの部位に孔部、放熱孔、シールを配置するようにしてもよい。特に、放熱孔は、表示モニタ9029が発する熱を放出するためには、表示モニタ9029の近傍に設けることが好適である。この場合でも、放熱孔は、表示モニタ9029の真正面にはない位置に配置されるのが好適である。これによれば、表示モニタ9029に視認性を妨げることがないので、入賞に関する情報の確認がし易い。
また、主基板9011の第2部に対応する基板ケース90201の部位に配線が重ならないようにすることが好ましい。具体的には、配線の一のコネクタが接続される孔部と、その配線の他のコネクタが接続される接続先に主基板9011の第2部に対応する基板ケース90201の部位が重ならないようにする。これによれば、配線により表示モニタ9029の視認性が妨げられることを防止することができる。
また、主基板9011には、遊技機のエラーを表示するための7セグメント表示器が設けられているが、表示モニタ9029の7セグメントとの誤認を避けるため、所定距離離すか、他の電子部品を挟んで配置するようにすることが好ましい。ここでいう他の電子部品は、例えば、CPUなどの大型の制御部品であると望ましい。
また、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域(リングバッファ、10セット合計バッファ(最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計したもの)、賞球合計数バッファ)はリセットボタンが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。リングバッファについては後にさらに説明する。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、エラー表示や警告表示などを行ってもよいし、エラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。エラー表示や警告表示については後にさらに説明する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ90100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。19876/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ9029に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ90100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(または役連(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタに役比(%)、役連(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のランプの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
また、表示モニタ9029は役比(%)と、役連(%)とを7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば30秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を30秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を30秒後に役連(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と役連(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。
また、7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。図91に示す表示モニタ9029では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。
また、上記の計算方法においては総獲得球数、役物獲得球数、連続役物獲得球数をカウンタに集計していく例を示したが、集計方法としては、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計したうえで、役物獲得球数のカウンタ、連続役物獲得球数のカウンタへ集計する値を算出してもよい。また、アタッカーに個別に設けられたセンサと、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数のカウンタ、連続役物獲得球数のカウンタへ集計する値を算出してもよい。以下、役連役比の表示について、具体的に説明する。以下の具体例では、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する例を説明する。
遊技機901における主基板9011には、図90に示すように、表示モニタ9029が接続されている。主基板9011は、遊技機901において、図91に示すように、遊技機用枠903に設けられた遊技盤902(図42参照)の裏面側に設けられている。遊技盤902の裏面側には、主基板9011以外の他、演出制御基板9012、音声制御基板9013、音声ランプ制御基板9014、電源基板、払出制御基板、発射制御基板などの各周辺基板も設けられている。主基板9011は、主基板9011以外の各周辺基板とは重ならない位置に配置されている。なお、主基板9011は、これらの各周辺基板と重なっていてもよい。特に、主基板9011は、各周辺基板の上側となるように重なっていてもよい。
主基板9011におけるRAM90102には、第1ゲート通過数カウンタ、第2ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ、第2一般入賞数カウンタ、第3一般入賞数カウンタ、第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。
第1ゲート通過数カウンタは、第1ゲートスイッチ9021Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2ゲート通過数カウンタは、第2ゲートスイッチ9021Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ9022Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ9022Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
第1一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ9024Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2一般入賞数カウンタは、第2一般入賞口スイッチ9024Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第3一般入賞数カウンタは、第3一般入賞口スイッチ9024Cが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第4一般入賞数カウンタは、第4一般入賞口スイッチ9024Dが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタが、カウントスイッチ9023が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
また、主基板9011には、クリアスイッチが接続されている。クリアスイッチは、遊技盤902の裏側面において、従業員等が容易に操作できない位置に配置されている。クリアスイッチを操作することにより、後に説明するRAM90102に記憶された役連や役比に用いるデータがクリアされる。クリアスイッチは、役連や役比の算出などに障害が生じた場合など、役連や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に操作されるスイッチである。このため、通常の役連や役比の算出を行うためのデータの収集を行っている際には、操作する必要がないスイッチである。また、クリアスイッチを操作すると、データのクリアのほかにクリアスイッチ操作信号が主基板9011に送信される。
また、主基板9011には、RTC90106が設けられている。主基板9011は、RTC90106によって現在時刻を検出できる。RTC90106は、初期設定を行うことで所定の時刻や経過時間などを測定できるが、この実施形態では、RTC90106は、遊技場の営業可能時間を計測可能とされている。
主基板9011は、図92(A)に示すように、基板ケース90201に収容されている。基板ケース90201には、かしめピン9011Bが取り付けられている。このかしめピン9011Bが設けられていることにより、主基板9011が基板ケース90201に完全に封入された状態となり、主基板9011に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース90201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、表示モニタ9029は、主基板9011上に設けられている。また、基板ケース90201には、主基板9011が封入されたことを証明するための封印シール9011Sが貼られている。封印シール9011Sは例えば基板ケース90201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール9011Sは、主基板9011からは離れた位置に配置されており、表示モニタ9029の真正面など、表示モニタ9029の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ9029は、封印シール9011Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ9029は、第1表示部9029A、第2表示部9029B、第3表示部9029C、及び第4表示部9029Dを備えている。第1表示部9029A〜第4表示部9029Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部9029A〜第4表示部9029Dは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ9029には、図92(B)に示す表示No1〜4の各項目が表示される。上位2桁の第1表示部9029A及び第2表示部9029Bには集計期間が表示され、下位2桁の第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の役連が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の役連が表示され、表示No2では、総累計の役比が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が60000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、役連、役比の算出を開始してからの通算、または役連、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、役連や役比は、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、役連は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数は、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。
表示No1の短期役連が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期役連が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bには、短期役連が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計役連が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計役連が表示される場合には、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役連が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板9011は、役連及び役比を算出するにあたり、アタッカー、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数の集計を行っている。CPU90103は、メイン処理において、第1ゲートスイッチ9021A及び第2ゲートスイッチ9021B、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、並びに、第1一般入賞口スイッチ9024A〜第4一般入賞口スイッチ9024Dの各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認する状態確認処理を行っている。
この各スイッチの状態確認処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、第1ゲートスイッチ9021A、第2ゲートスイッチ9021Bから検出信号が出力された場合には、第1ゲート通過数カウンタ,第2ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ,第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ9023から検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ、第2一般入賞数カウンタ、第3一般入賞数カウンタ、第4一般入賞数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM90102に記憶されている。
このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、すなわち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
主基板9011のCPU90103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM90102に記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。
ここで区分される入賞口ごとの賞球数は、図93に示すように、一般入賞口賞球(第1一般入賞口〜第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM90102は、総賞球数も記憶している。なお、CPU90103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM90102は、これらの賞球数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域〜第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域〜第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM90102には、入賞口毎に、第1記憶領域〜第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM90102には、10セット分及び総累計の役比及び役連を記憶する役連役比記憶領域を備えている。主基板9011のCPU90103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び役連を算出し、10セット分及び総累計の役比及び役連を記憶する役連役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び役連を記憶する役連役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び役連は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
ここで、主基板9011のCPU90103のメモリ空間について説明する。図94は主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。CPU90103は、上述の内蔵レジスタ、ROM90101、RAM90102などにアクセスするためのメモリ空間を有している。具体的には、図94のメモリマップに示すように、ROM90101のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(この実施形態では、0000H〜2FFFH(Hは16進数を示す。以下、同じ)のうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)に割り当てられ、CPU90103は、このROM領域を指定してROM90101からのデータの読み出しを行う。また、この実施形態では、ROM領域を第一領域〜第八領域の8つの領域に分けて管理を行っており、第一領域は0000Hから始まる領域としている。
また、内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のレジスタエリア(この実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU90103は、このレジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
また、RAM90102のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(この実施形態では、F000H〜F3FFH)に割り当てられ、CPU90103は、このRWM領域を指定してRAM90102からのデータの読み出しやRAM90102へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(この実施形態では、3000H〜EFFFH、F400H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
また、RAM90102の記憶領域に対応するRAM領域(この実施形態では、0000H〜2FFFHの16Kバイト領域)は、図95に示すように、RAM制御領域、非使用領域、RAMデータ領域及びその他領域で構成されている。このRAM制御領域に対応するRAM90102の記憶領域には、CPU90103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)やCPU90103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される制御プログラム用のデータ(単に、制御プログラムデータと称する場合がある)が一時的に記憶され、RAMデータ領域に対応するRAM90102の記憶領域には、上記の制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、上述の各種抽選データ)が一時的に記憶される。
また、非使用領域に対応するRAM90102の記憶領域及びその他領域に対応するRAM90102の記憶領域には、役連や役比の表示に用いるデータが一時的記憶される。例えば、非使用領域に対応するRAM90102の記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の役連役比記憶領域が設けられている。またその他領域に対応するRAM90102の記憶領域には、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の役連役比記憶領域が設けられている。なお、非使用領域に対応するRAM90102の記憶領域と、その他領域に対応するRAM90102の記憶領域とには、サブルーチンの先頭アドレスが互いに異なるデータがそれぞれ記憶されている。
なお、この実施形態では、RAM領域の各々のアドレスに対応するRAM90102の記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、上述の各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM90102の記憶領域に1バイト毎に分割して記憶している。
また、主基板9011は、表示モニタ9029に対して、役連及び役比を表示する制御を行う。ここで、主基板9011は、複数の項目を順次表示する制御を行う。図96(A)は、役物比率表示装置に表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図96(A)に示すように、表示モニタ9029に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期役連が表示される。表示No1の短期役連の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期役連の表示では、図96(B−1)に示すように、第1表示部9029Aに「y」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「6.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、短期役連が表示される。例えば、短期役連が41%の場合、第3表示部9029Cに「4.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が30秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期役連の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図96(B−2)に示すように、第1表示部9029Aに「y」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「7.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第3表示部9029Cに「4.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が30秒間継続すると、表示No3の総累計役連が表示される。表示No3の総累計役連の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計役連の表示では、図96(B−3)に示すように、第1表示部9029Aに「A」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「6.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役連が表示される。例えば、総累計役連が58%の場合、第3表示部9029Cに「5.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が30秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図96(B−4)に示すように、第1表示部9029Aに「A」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「7.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第3表示部9029Cに「6.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が30秒間継続すると、図96(B−5)に示すように、表示No1の短期役連が表示される。以後、表示No1の短期役連〜表示No4の総累計役比の表示が30秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期役連のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No4の総累計役比は赤色とされる。このように、表示モニタ9029は、短期役連、短期役比、総累計役連、総累計役比を30秒ごとに切り替えて表示する。
また、主基板9011では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域〜第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び役連を記憶する役連役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。
アクティブバッファ及びリングバッファにおける更新では、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。例えば、図97に示すように、第0記憶領域〜第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」であったとする。このときに、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域〜第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。また、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。
第0記憶領域〜第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
また、図90に示す異常検出用センサ群9026には、ガラス扉枠903aの開放を検出するドア開放センサが含まれている。ガラス扉枠903aの開放は、従業員が行う際には異常には相当しないが、従業員以外の者が行うときには、異常に相当することが多い。このため、この実施形態では、ガラス扉枠903aの開放を検出するドア開放センサを異常検出用センサ群9026に含めている。ドア開放センサは、ガラス扉枠903aの開放を検出したときに、開放信号を主基板9011に送信する。
ドア開放は、従業員による場合の正常なガラス扉枠903aの開放と、従業員以外の者等による異常なガラス扉枠903aの開放とがある。ここでは、異常なガラス扉枠903aの開放を想定してドア開放の検出が行われる。また、従業員がガラス扉枠903aを開放した正常なガラス扉枠903aの開放であっても、ドア開放は検出されるが、ガラス扉枠903aの開放を従業員等が認識していることが多いので、特段の問題は生じないようにすることができる。
続いて、主基板9011で実行される役連役比の表示に関する制御について説明する。主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、RAM90102におけるRAM制御領域及びRAMデータ領域がクリアされる。このため、電源基板からの電力供給が開始されたときには、RAM90102の非使用領域及びその他領域に記憶される役連や役比の表示に用いるデータは、クリアされることなく維持される。RAM90102の非使用領域及びその他領域に記憶される役連や役比の表示に用いるデータは、クリアスイッチが操作されることでクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。初期設定を行った後、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。役連・役比関連処理は、このタイマ割込み処理で実行される。
図98は、役連・役比関連処理の手順を示すフローチャートである。主基板9011では、図98に示すように、役連・役比関連処理において、異常操作が検出されたか否か判断する(ステップS90101)。異常操作が検出されたか否かは、クリアスイッチからクリアスイッチ操作信号が送信されたか否かで判断する。
その結果、クリアスイッチ操作信号が送信されており、異常操作が検出された場合(ステップS90101;YES)には、警告表示準備を行い(ステップS90102)、ステップS90103に進む。また、クリアスイッチ操作信号が送信されておらず、異常操作が検出されない場合(ステップS90101;NO)には、入賞情報を取得する(ステップS90103)。入賞情報は、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、並びに、第1一般入賞口スイッチ9024A〜第4一般入賞口スイッチ9024Dのいずれかによって遊技球が検出されることによって取得される。
続いて、現在の時刻が営業時間内であるか否かを判断する(ステップS90104)。現在の時刻が営業時間内であるか否かは、RTC90106によって計測されて判断される。その結果、現在の時刻が営業時間内である場合には(ステップS90104;YES)、ガラス扉枠903aが閉鎖されているか否かを判断する(ステップS90105)。ガラス扉枠903aが閉鎖されているか否かは、ドア開放センサから開放信号が送信されたか否かによって判断される。
その結果、ドア開放センサから開放信号が出力されておらず、ガラス扉枠903aが閉鎖されている場合には(ステップS90105;YES)、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞しているか否かを判断する(ステップS90106)。ここでの単位時間及び所定球数は、通常の遊技では入賞し得ない状態を想定した数値が設定される。具体的には、遊技球の発射は、最大1分間100発であるため、例えば、1分間に100個を上限として適宜決定できる。より具体的には、単位時間が1秒間である場合に所定球数が5個、または、単位時間が10秒である場合に所定個数が30個などである。単位時間は、RTC90106によって計測される。また、アタッカーへの遊技球の入賞個数は、カウントスイッチ9023による遊技球の検出個数によって計測される。
その結果、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞していない場合(ステップS90106;NO)には、ステップS90103で取得した入賞情報に応じた賞球数を加算する賞球数加算処理を行う(ステップS90107)。なお、賞球数加算処理は、警告表示準備が行われていない場合に行う。ここで、警告表示準備が行われている場合には、そのまま役連・役比関連処理を終了する。賞球数加算処理では、図93に示す第0記憶領域における一般入賞口(ソデ)、一般入賞口(ヘソ)、普通電役賞球(電チュー)、特別電役賞球(アタッカー)の各賞球数を加算する。
また、賞球数加算処理では、アクティブバッファにおける第0記憶領域における一般入賞口(ソデ)、一般入賞口(ヘソ)、普通電役賞球(電チュー)、特別電役賞球(アタッカー)の各賞球数の賞球合計を算出する。ここで、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000となった場合には、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。また、リングバッファにおける第10記憶領域に記憶されていた数値を消去する。
続いて、算出タイマがタイムアップした(算出タイマ=0)か否かを判断する(ステップS90108)。その結果、算出タイマがタイムアップしていない場合(ステップS90108;NO)には、そのまま役連・役比関連処理を終了する。また、算出タイマがタイムアップしている場合(ステップS90108;YES)には、算出タイマをセット(算出タイマ=2000ms)する(ステップS90109)。
それから、ステップS90107で加算して得られた賞球数(賞球合計)が算出実行数となっているか否かを判断する(ステップS90110)。算出実行数は、適宜の数とすることができるが、例えばリングバッファにおける第0記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第1記憶領域〜第10記憶領域に移動させる基準となる賞球合計の6000個よりもわずかに少ない数、例えば5900個とすることができる。また、算出実行数は、6000個から最大払出し球数を減じた数よりもわずかに小さい数とすることが好適である。
その結果、賞球数(賞球合計)が算出実行数となっていない場合には(ステップS90110;NO)、そのまま役連・役比関連処理を終了する。また、賞球数が算出実行数となっている場合には(ステップS90110;YES)、役連及び役比を算出する(ステップS90111)。ここでは、短期役連、短期役比、累計役連(総累計役連)、累計役比(総累計役比)をそれぞれ算出する。このため、短期役連、短期役比、累計役連、累計役比は、いずれも同一割込み内で算出される。その後、役連・役比表示処理を行って(ステップS90112)、役連・役比関連処理を終了する。
また、ステップS90104で営業時間内でないと判断した場合(ステップS90104;NO)、ステップS90105で扉枠が閉鎖していないと判断した場合(ステップS90105;NO)、ステップS90106で単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞していると判断した場合(ステップS90106;YES)には、エラー表示準備を行う(ステップS90113)。その後、役連・役比関連処理を終了する。
次に、役連・役比表示制御処理について説明する。図99は、役連・役比表示制御処理の手順を示すフローチャートである。図99に示すように、役連・役比表示制御処理では、役連・役比表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90201)。役連・役比表示準備処理が済んでいないと判断した場合(ステップS90201;NO)には、エラー表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90202)。
その結果、エラー表示準備が済んでいると判断した場合(ステップS90202;YES)には、エラー表示を行う(ステップS90203)。エラー表示は、適宜行うことができる。例えば、表示モニタ9029の上位2桁に「E」「R」を表示し、下位2桁に「0」「1」を表示することができる。また、エラー表示を行う際に、他の表示装置、例えば画像表示装置905、第1特別図柄表示装置904Aに、第2特別図柄表示装置904B等に所定のエラー表示を行ってもよいし、遊技効果ランプ909を適宜のパターンで点灯、点滅などさせてもよい。あるいは、スピーカ908L、908Rから所定の警報音を発生させてもよい。あるいは、主基板9011に設けられた遊技機のエラーを表示するための7セグメント表示器に適宜の表示を行ってもよい。また、これらを組み合わせて行ってもよい。
エラー表示を行ったら、警告表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90204)。また、ステップS90202において、エラー表示準備が済んでいるか否かを判断いないと判断した場合(ステップS90202;NO)にも、警告表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90204)。
その結果、警告表示準備が済んでいると判断した場合(ステップS90204;YES)には、警告表示を行う(ステップS90205)。警告表示は、警告表示以外の表示とは異なるように、適宜行うことができる。例えば、表示モニタ9029の上位2桁に「E」「R」を表示し、下位2桁に「0」「6」を表示することができる。このとき、警告がなされる状態であることを示すために、表示モニタ9029を点滅させてもよいし、表示モニタ9029の表示の色を変化させながら表示させてもよい。あるいは、表示モニタ9029の表示の明度を高くして表示を行ってもよい。このように、警告表示は、他の表示よりも目立つようにして行うのが好適である。
また、警告表示を行う際に、他の表示装置、例えば画像表示装置905、第1特別図柄表示装置904Aに、第2特別図柄表示装置904B等に所定の警告表示を行ってもよいし、遊技効果ランプ909を適宜のパターンで点灯、点滅などさせてもよい。あるいは、スピーカ908L、908Rから所定の警告音を発生させてもよい。あるいは、主基板9011に設けられた遊技機のエラーを表示するための7セグメント表示器に適宜の表示を行ってもよい。また、これらを組み合わせて行ってもよい。
警告表示を行ったら、役連・役比制御処理を終了する。また、ステップS90204で警告表示準備が済んでいないと判断した場合(ステップS90204;NO)にも、役連・役比制御処理を終了する。
また、役連・役比表示準備が済んでいると判断した場合(ステップS90201;YES)には、短期役連表示を行う(ステップS90206)。続いて、短期役連表示を開始して所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90207)。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90207;NO)には、ステップS90206に戻り、短期役連表示を継続する。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90207;YES)には、ステップS90208に進む。こうして、短期役連表示は、30秒(30000ms)間継続して行われる。
続いて、短期役比表示を行い(ステップS90208)、短期役比表示を開始して所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90209)。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90209;NO)には、ステップS90208に戻り、短期役比表示を継続する。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90209;YES)には、ステップS90210に進む。こうして、短期役比表示は、30秒間継続して行われる。
続いて、累積役連表示を行い(ステップS90210)、累積役連表示を開始して所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90211)。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90211;NO)には、ステップS90210に戻り、累積役連表示を継続する。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90211;YES)には、ステップS90212に進む。こうして、累積役連表示は、30秒間継続して行われる。
続いて、累積役比表示を行い(ステップS90212)、累積役比表示を開始して所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90213)。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90213;NO)には、ステップS90212に戻り、累積役比表示を継続する。こうして、短期役比表示は、30秒間継続して行われる。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90213;YES)には、役連・役比制御処理を終了する。
このように、上記の遊技機901では、主基板9011に設けられた表示モニタ9029によって短期役連、短期役比、累積役連、累積役比を表示している。また、表示モニタ9029は、視認性を妨げられないように、遊技を制御する主基板9011上に設けられている。このため、遊技盤に設けられた遊技釘(障害釘)や風車などについてどのような調整が加えられたかを認識できる。
また、表示モニタ9029は、主基板9011を視認する際の正面に配置されている。このため、表示モニタ9029に対する視認性が妨げられることを防止できる。また、主基板9011は、基板ケース90201に設けられた放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029が放熱孔によって見にくくならないようにすることができる。したがって、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029に対する視認性が妨げられることを防止できる。
また、主基板9011は、主基板9011以外の各周辺基板とは重ならない位置に配置されている。このため、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029が演出制御基板9012などの周辺基板によって見にくくならないようにすることができる。したがって、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029に対する視認性が妨げられることを防止できる。
また、表示モニタ9029には、電チューやアタッカーの通過によって払い出された賞球と、一般入賞口の通過によって払い出された賞球との関係に関する役連や役比を表示することができる。また、表示モニタ9029は、短期役連と累計役連など、所定情報を所定期間ごとに切り替えて表示可能である。このため、複数の期間についての情報を表示するための表示器を設ける必要がないので、部品点数の削減に寄与することができる。
また、表示モニタ9029には、賞球数が6000個となるごとの役連(短期役連)や役比(短期役比)が表示されるので、総賞球数が6000個となるなど、一定の単位に対応した期間の数値を容易に認識することができる。所定単位に対応した期間は、賞球数が6000個となる以外の期間であってもよい。例えば、賞球数が1000個、10000個となる期間でもよい。あるいは、賞球数ではなく時間を単位としてもよい。例えば、所定単位に対応した期間を1時間、3時間、10時間などの適宜の時間としてもよい。
また、表示モニタ9029は、賞球数が6000個となるごとの役連(短期役連)や役比(短期役比)のほか、累計役連及び累計役比を切り替えて表示している。このため、所定単位ごとの短期役連や短期役比と累計役連や累計役比などを容易に比較することができる。また、表示モニタ9029は、かしめられた基板ケース内に収容された主基板9011に設けられている。このため、表示モニタ9029における表示を改ざんするなどの不正の防止に寄与することができる。
また、遊技機901は、適正な所定情報が表示できなくなる不正を検知検出する検出手段を備えている。ここでの不正とは、例えば遊技上の営業時間外における賞球数の計数、扉枠の開放中における賞球数の計数、許容入賞数を超えた遊技球の入賞などがある。遊技機901は、遊技場の営業時間内で稼働するものであり、営業時間以外の時間における賞球の計数は、不正行為である蓋然性が高い。また、遊技機901は、扉枠を閉じて遊技を行うものであり、扉枠の開放中の賞球の計数は、不正行為である蓋然性が高い。
また、遊技機901の遊技中、遊技球は、一定の速度を超えて発射させることができない。例えば、遊技球の発射は、最大1分間100発である。このため、1分間での遊技球の入賞の上限数はほぼ100個となる。したがって、例えば1分間に100個、あるいは12秒間に20個を超える遊技球の入賞が検出された場合には、不正行為があった蓋然性が極めて高くなる。
遊技機901では、不正を検知するために、営業時間内でない場合、ガラス扉枠903aが閉鎖されていない場合、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞している場合の賞球数の加算を排除している。したがって、これらの不正による役連、役比の情報などの改ざんを抑制することができる。なお、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞している場合の賞球数に代えて、単位時間あたりの払出球数に基づいて不正を検出してもよい。
また、上記の遊技機901では、RAM90102が備えるアクティブバッファの第0記憶領域が所定の容量である6000個となった場合に、リングバッファにおける第10記憶領域に記憶されていた数値を消去する。このため、リングバッファが容量不足となることを防ぐことができる。
また、リングバッファでは、第1記憶領域〜第10記憶領域が設けられており、アクティブバッファの第0記憶領域のデータがリングバッファの第1記憶領域に移動する場合、第10記憶領域のデータが消去される。このため、消去されるデータが所定単位ごととされるので、リングバッファの容量不足を防ぐことができる。また、消去されずに残るデータを多くしておくことができる。
なお、アクティブバッファの第0記憶領域のデータをリングバッファの第1記憶領域に移動させる際、リングバッファにおける第9記憶領域のデータを第10記憶領域に移動させる。このとき、第10記憶領域のデータを消去して、第9記憶領域のデータを移動させてもよいし、第10記憶領域のデータに第9記憶領域のデータを上書きしてもよい。この場合でも、リングバッファの容量不足を防ぐことができる。
アクティブバッファの第0記憶領域のデータをリングバッファの第1記憶領域に移動させる際、リングバッファでは、その一部の記憶領域である第10記憶領域のデータが消去される。このため、消去されるデータを少なくすることができるので、リングバッファの容量不足を防ぐことができるとともに、多くのデータで役連や役比を算出できる。
なお、リングバッファのデータを消去する際には、その一部第10記憶領域のデータを消去するのみではなく、第1記憶領域〜第10記憶領域のデータの全てを消去するようにしてもよい。この場合、リングバッファの容量不足をより好適に防ぐことができる。また、所定の条件に応じてリングバッファの一部または全部のデータを消去するようにしてもよい。例えば、営業時間開始時最初には、リングバッファの全部のデータを消去し、以後はリングバッファの一部のデータを消去するようにしていもよい。
また、上記の例では、リングバッファにおけるデータの移動について説明しているが、リングバッファ以外のデータ、例えば総累計を記憶する記憶領域についても、同様に一部や全部のデータを消去するようにしてもよい。
また、上記の遊技機901では、短期役連、短期役比、累計役連、累計役比の各データを30秒の周期ごとに表示している。このため、各データを容易に比較することができる。なお、各データを表示する周期は30秒ではなく、適宜の周期としてもよい。例えば、10秒毎としてもよいし、1分毎としてもよい。または、1時間ごととしてもよい。また、表示されるデータは、短期役連、短期役比、累計役連、累計役比のデータ以外のデータとしてもよいし、これらのデータの一部のみとしてもよい。
また、短期役連、短期役比、累計役連、累計役比の各データを30秒の周期ごとに表示するにあたり、短期役連については、他のデータと異なる表示を行っている。具体的には、短期役連については赤字で表示し、他のデータは緑字で表示している。このため、短期役連から新たなデータを表示することを認識させることができる。
また、上記の遊技機901では、異常操作が行われたときに、警告表示を行うようにしている。具体的に、クリアスイッチが操作された場合に異常操作として警告を表示する。クリアスイッチは、役連や役比の算出などに障害が生じた場合に操作されるいわば非常用のスイッチである。このスイッチが操作されると、役連や役比のデータの改ざんを行うことができるので、クリアスイッチの操作を異常操作として検出する。遊技機901では、この異常操作を警告表示によって警告できるので、データの改ざんなどの不正を抑制することができる。
また、上記の遊技機901では、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dからの検出信号に基づいて得られる賞球数に基づいて、役連や役比を算出している。例えば、アタッカーに個別に設けられたセンサ(カウントスイッチ9023)と、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数のカウンタ、連続役物獲得球数のカウンタへ集計して役連や役比を算出した場合、どの入賞口からの払い出しなのかを特定しづらく、役比、役連の算出が複雑になってしまう虞がある。この点、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dによって遊技媒体が入賞したことを検出して、その検出結果から得られる賞球数に基づいて、役連や役比を算出ことにより、各入賞口への入賞に基づいて賞球数判断できる。したがって、役連や役比を簡単に算出することができるとともに、精度よく算出することができる。
(入賞数情報の表示制御及び表示項目に関する変形例)
(1)上記の実施形態では、一般入賞口、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への入賞数に関連した項目を第1エリアαに表示可能な例について説明したが、これらの項目に限らず、例えば、ゲート9041A、9041Bを遊技球が通過した回数に関連した項目を第1エリアαに表示するようにしてもよい。遊技球がゲート9041A、9041Bを通過したときに、遊技球がいずれのゲートを通過したのかを指定する通過ゲート指定コマンドを、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)から演出制御基板9012(演出制御用CPU90120)に送信することにより、演出制御用CPU90120では、ゲート9041A、9041Bを遊技球が通過した回数を集計して、第1エリアαに表示可能である。
例えば、第1〜第4一般入賞口のいずれに入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信した場合の集計処理と同様の方法によって、本日のゲート通過回数(A1に相当)、本日のゲート通過比率(A2に相当)、低ベース状態のゲート通過回数(B1に相当)、低ベース状態のゲート通過比率(B2に相当)、高ベース状態のゲート通過回数(C1に相当)、高ベース状態のゲート通過比率(C2に相当)、設定期間のゲート通過回数(D1に相当)、及び、設定期間のゲート通過比率(D2に相当)を集計して、第1エリアαに表示可能である。また、ゲート毎に(ゲート9041A、9041B各々に関して)これらの項目を集計して、第1エリアαに表示可能である。
(2)また、演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信するため、大入賞口への入賞数を集計可能であると共に、大入賞口への入賞に基づいた付与された賞球数を集計して、第1エリアαに表示可能である。
例えば、第1〜第4一般入賞口のいずれに入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信した場合の集計処理と同様の方法によって、「本日の大入賞口への入賞数(A1に相当)」、「本日の大入賞口への入賞比率(A2に相当)」、「本日の大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(A3に相当)」、「本日の総賞球数に対しての本日の大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」、「設定期間における大入賞口への入賞数(D1に相当)」、「設定期間における大入賞口への入賞比率(D2に相当)」、「設定期間における大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(D3に相当)」、及び「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
ここで、「本日の総賞球数に対しての本日の大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」や、「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」が、所定の割合(例えば60%)よりも高いときには、その旨を報知するようにしてもよい。例えば、第1エリアαに、「大入賞口賞球比率が基準値(60%)を超えています。」というメッセージを表示してもよい。
また、総賞球数に対しての、普通可変入賞球装置906Bにより開閉制御される第2始動入賞口への入賞に基づいて付与される賞球数と特別可変入賞球装置907により開閉制御される大入賞口への入賞に基づいて付与される賞球数との合計の割合が、所定の割合(例えば70%)よりも高いときには、その旨を報知するようにしてもよい。例えば、第1エリアαに、「役物賞球比率が基準値(70%)を超えています。」というメッセージ等を表示してもよい。
(3)上記の実施形態では、主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100と共に、演出制御用CPU90120が、各進入領域への遊技球の進入時に遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した各コマンドに基づいて各進入領域への遊技球の進入数を集計する例について説明したが、主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100の主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100において、各進入領域への遊技球の進入数を集計し、あるいは演出制御用CPU90120が、各進入領域への遊技球の進入時に遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した各コマンドに基づいて各進入領域への遊技球の進入数を集計することも可能である。
なお、主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100または演出制御用CPU90120において集計された各進入領域への遊技球の進入数(各スイッチに対応したカウンタの値)は、演出制御用CPU90120に送信されて、画像表示装置905に表示可能である。例えば、集計された各進入領域への進入数を指定するコマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力することで、演出制御用CPU90120において、当該コマンドに基づいて各進入領域への進入数を特定して、第1エリアαに表示させることが可能である。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側で集計された各進入領域への進入数を、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904B等の、主基板9011に設けられている表示装置に表示させるようにしてもよい。また、始動入賞口への入賞回数に対しての一般入賞口への入賞回数の比率が所定の基準割合に達していないときには、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bに、特別図柄の可変表示の表示結果とは異なる特定表示を行うことで、その旨を報知するようにしてもよい。なお、集計された結果が表示される主基板9011に設けられた表示装置としては、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904B等に限らず、集計された結果を表示するために専用に設けられた表示装置であってもよい。また、表示装置は、ランプ、LED、7セグメント、液晶表示装置、ELパネル、導光板など、どのような形態であってもよい。
RAM90102に記憶されている各カウンタの値(各進入領域への進入数)は、例えば、RAM90102に記憶されている遊技状態フラグ(確変状態や時短状態等を遊技制御用マイクロコンピュータ90100で特定可能とするための遊技状態に応じたフラグ)等をリセットするためのリセット操作が遊技場側(例えば店員)によって行われたときに、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bに表示されるか、または、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力され、画像表示装置905に一定期間表示されるようにしてもよい。リセット操作とは、主基板9011に接続された図示しないリセットボタンの操作である。リセットボタンは、遊技盤902の裏面側(遊技島側)に設けられており、遊技機用枠903のヒンジ機構を利用して、遊技機用枠903に対して遊技盤902を前方に回動させることで、遊技盤902の裏面側に設けられたリセットボタンを操作可能となる。
(4)上記の実施形態では、遊技者が設定した集計期間における入賞数情報(D1〜D4)を第1エリアαに表示可能である例について説明したが、遊技者の操作によらず、予め遊技機において集計期間が設定されており(例えば、特定の期間(例えば60分)が記憶されているか、または、遊技場側の操作によって設定されており)、その設定された集計期間における入賞数情報(D1〜D4に相当)が、第1エリアαに表示されるようにしてもよい。例えば、60分あたりの一般入賞口への入賞数を集計して、集計値を第1エリアαに表示し、その集計値が予め定められた基準値(例えば60回/60分)未満である場合には、その旨を報知するようにしてもよい。
(5)また、特定の入賞口への入賞が所定期間発生しない場合には、第1エリアαにその旨を報知するようにしてもよい。例えば、一般入賞口への入賞数が10分間発生していない場合には、第1エリアαに、「10分間一般入賞無し。」というメッセージを表示するようにしてもよい。この所定期間に関しては、遊技場側の操作(例えば、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030を使用した操作)により設定可能としてもよく、遊技者側の操作(例えば、操作ボタン9030を使用した操作)により設定可能としてもよい。
(6)なお、始動入賞口と一般入賞口への入賞割合が特定の割合(例えば1:1)となるような振分装置を備える遊技機に対しても、上記の実施形態を適用して、各入賞口への入賞数に関連した入賞数情報を第1エリアαに表示可能である。例えば、特開2014−117434に開示される遊技機は、振分装置が受け入れた遊技球を第1始動入賞口と第2始動入賞口に交互に振り分ける構成となっているが、このような振分装置を備えることにより、振分装置が受け入れた遊技球を始動入賞口と一般入賞口に交互に振り分けるようにすることも可能である。振分装置が始動入賞口と一般入賞口に交互に遊技球を振り分ける構成の遊技機に関しても、上記の実施形態を適用して、各入賞口への入賞数に関連した入賞数情報を第1エリアαに表示可能である。ただし、始動入賞口への入賞回数に応じて一般入賞口への入賞回数も自ずと定まるため、上記のように始動入賞口への入賞数に対しての一般入賞口への入賞数の割合を表示させる必要は無い。
(7)図87では、遊技者の操作に応じて集計期間を設定可能であるが、遊技者の操作に応じて入賞数情報をリセットして、リセットしたタイミングから入賞数情報の集計を開始するようにしてもよい。例えば、遊技者が集計開始の操作を行うことで、第1エリアαに表示される一般入賞口への入賞数が0にリセットされ、その後に、演出制御用CPU90120が、一般入賞口指定コマンドを受信する毎に、第1エリアαに表示される一般入賞口への入賞数が1ずつ増加するようにしてもよい。
また、一旦設定された集計期間を、設定期間の経過前に遊技者の操作に応じて変更可能としてもよい。例えば、当初は集計期間を30分と設定したものの、早く集計結果を知るために、設定期間経過前に遊技者が再設定操作を行い、集計期間を10分に短縮するようにしてもよい。また、当初は集計期間を10分と設定したものの、より長い期間の集計結果を知るために、設定期間経過前に遊技者が再設定操作を行い、集計期間を30分に延長するようにしてもよい。また、一旦設定された集計期間を、設定期間の経過後に遊技者の操作に応じて延長可能としてもよい。例えば、設定された集計期間である10分が経過して一旦はその10分間の集計結果が表示された後に、さらに長い集計期間の集計結果を把握するために、遊技者が延長操作を行い、集計期間を50分延長して60分とする(結果として、10分間の集計結果とその10分間を含む60分間の集計結果が両方得られる)ようにしてもよい。
(8)なお、画像表示装置905に表示されるデモ画面において、あるいは、遊技が行われている状態(遊技終了判定がされておらずデモ画面が表示されていない状態)における第1エリアαにおいて、遊技盤面に設けられている各入賞口が、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び、一般入賞口のいずれの入賞口であるかを説明する画像を表示するようにしてもよく、また、各入賞口の賞球数を報知するようにしてもよい。
(9)上記の実施形態では、遊技場設定を遊技者設定よりも優先しているが、これとは逆に、遊技者設定を遊技場設定よりも優先するようにしてもよい。すなわち、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)であるか第2位置(表示位置)であるかによらず、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面を画像表示装置905に表示可能として、図46(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、入賞数情報が画像表示装置905に表示され(図83及び図84の表示制御が実行され)、図46(2)の選択画面で「表示しない」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、入賞数情報が画像表示装置905に表示されない(図85の表示制御が実行される)ようにしてもよい。
また、遊技場設定と遊技者設定とを同じ優先度として、受け付けた設定操作の順序に従って、入賞数情報を表示するか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、最後に受け付けた設定操作(最新の設定操作)を優先して入賞数情報を表示するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合であっても、その後に図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させる設定とした場合には、入賞数情報を表示する(図83及び図84の表示制御が実行される)。また、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させない設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合には、入賞数情報を表示する(図83及び図84の表示制御が実行される)。一方、表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合であっても、その後に図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させない設定とした場合には、入賞数情報を表示しない(図85の表示制御が実行される)。また、図46(1)〜(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させる設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合には、入賞数情報を表示しない(図85の表示制御が実行される)。
また、この実施の形態では、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であると共に、遊技者が操作ボタン9030を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であるが、このような形態に限らず、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技者側では入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定できない(例えば図46(1)〜(3)に示したような遊技者側での設定画面を設けない)ようにしてもよい。このように、遊技場側においてのみ、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としてもよい。
また、これとは逆に、遊技者(及び遊技場の店員)が操作ボタン9030を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技場側のみが入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能とする手段を設けない(例えば表示切替スイッチ9032を設けない)ようにしてもよい。このような構成とする場合には、遊技者及び遊技場の店員が共通の設定操作(操作ボタン9030の操作)により、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能となる。このように、遊技者及び遊技場が共通の設定操作により、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としてもよい。
(10)なお、図86等で説明した、各入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への入賞数に関する入賞数情報は、モード切替スイッチ9031の操作部が表示位置(第2位置)となっているメンテナンスモードにおいてのみ、画像表示装置905に表示されるようにして、モード切替スイッチ9031の操作部が非表示位置(第1位置)となっている遊技モードにおいては、画像表示装置905に表示されないようにしてもよい。すなわち、図44(a)に示した入賞数管理テーブルの情報と同じように扱われてもよい。
このように、図86等で説明した各入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への入賞数に関する入賞数情報は、遊技場の店員が所定の操作を行った場合にのみ画像表示装置905に表示可能であり、遊技者は通常見ることができない情報であってもよい。例えば、遊技者が遊技を行うことが可能な状態(例えば、デモ画面が表示されている状態)や、遊技終了判定が行われていない状態(特図ゲームが実行されている状態、普図ゲームが実行されている状態、及び大当り遊技状態を含む)等においては、画像表示装置905に表示されない情報であり、遊技機の電源供給の開始から所定期間(例えば1分間であり、デモ画面が表示される前)のみ表示可能となるようにしてもよく、あるいは、遊技機の電源供給を停止するための操作が行われたときに所定期間(例えば1分間)のみ表示可能となるようにしてもよい。
(11)また、図86等で説明した、各入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への入賞数に関する入賞数情報は、メンテナンスモード及び遊技モードのいずれのモードにおいても、画像表示装置905に表示可能としてもよい。このような構成とする場合に、メンテナンスモードにおいては、第1エリアα及び第2エリアβの全体に入賞数情報を表示可能であるのに対して、遊技モードにおいては、第1エリアαのみに入賞数情報を表示可能となるようにしてもよい。すなわち、遊技が行われていない期間と遊技が行われている可能性がある期間とで、入賞数情報の表示領域を異ならせるようにしてもよい。
また、メンテナンスモードにおいては、集計されている全項目の入賞数情報が表示されるのに対して、遊技モードにおいては、一部の項目(遊技場側や遊技者の操作により設定された項目または予め定められた主要項目)の入賞数情報が表示されるようにしてもよい。すなわち、遊技が行われていない期間と遊技が行われている可能性がある期間とで、表示させる入賞数情報の項目を異ならせるようにしてもよい。
(12)また、遊技モードにおいて、遊技終了判定が行われたことによりデモ画面が表示されている期間は、第1エリアα及び第2エリアβの全体に入賞数情報を表示可能であるのに対して、遊技終了判定が行われておらず遊技中と判定されている期間は、第1エリアαのみに入賞数情報を表示可能となるようにしてもよい。すなわち、遊技が行われていないと判定される期間と遊技が行われていると判定される期間とで、入賞数情報の表示領域を異ならせるようにしてもよい。
また、遊技終了判定が行われたことによりデモ画面が表示されている期間は、集計されている全項目の入賞数情報が表示されるのに対して、遊技終了判定が行われておらず遊技中と判定されている期間は、一部の項目(遊技場側や遊技者の操作により設定された項目または予め定められた主要項目)の入賞数情報が表示されるようにしてもよい。すなわち、遊技が行われていないと判定される期間と遊技が行われていると判定される期間とで、表示させる入賞数情報の項目を異ならせるようにしてもよい。
(13)上記の実施形態では、特定の画像(エラーメッセージ、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報)の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)に関しては、入賞数情報を表示する設定(図83及び図84)と入賞数情報を表示しない設定(図85)とで変化させない(共通化する)一方で、他の画像(背景画像)に関しては、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで視認可能な範囲を異ならせるようにしているが、このような形態に限らず、図88に示すように、入賞数情報を表示する設定(図88(a))と入賞数情報を表示しない設定(図88(b))とで、入賞数情報以外の背景画像を含む全ての画像の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)を共通化するようにしてもよい。これにより、入賞数情報の表示/非表示設定による制御負担を軽減することができる。
(14)上記の実施形態では、飾り図柄の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)を、入賞数情報を表示する設定(図83及び図84)と入賞数情報を表示しない設定(図85)とで変化させない(共通化する)こととしたが、飾り図柄の表示位置や表示範囲を、入賞数情報の表示/非表示設定に応じて異ならせるようにしてもよい。例えば、図89に示すように、入賞数情報を表示する設定(図89(a))における、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの間隔よりも、入賞数情報を表示しない設定(図89(b))における、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの間隔を広くしてもよい。すなわち、入賞数情報を表示させない場合には、画面全体を使用して飾り図柄の可変表示が実行されるようにしてもよい。本例では、入賞数情報を表示させない場合の飾り図柄表示エリア905Lが、第1エリアαに含まれるようになっている。このように、入賞数情報を表示させない場合には、第1エリアαにおける飾り図柄の可変表示または停止表示を許容するようにしてもよい。このように、画面全体を使用して演出を実行することで興趣を高めるようにしてもよい。
(15)上記の実施形態では、遊技機のエラーとして、磁気異常、振動異常、及び電波異常を例示したが、これらに限らず、遊技機のエラーは、前面ドアの開放異常、払出機構の異常(賞球異常など)、大入賞口の不正入賞異常(大入賞口が開放していないのに大入賞口への入賞が検知される異常)、あるいは、パチンコ遊技機901の各種部材の動作不良等であってもよい。
[他の変形例]
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。なお、上記の各演出形態に示された遊技機の制御及び構成を任意に組み合わせるようにしてもよく、上記の各演出形態に示された遊技機の制御及び構成と、以下の変形例に示された遊技機の制御及び構成を任意に組み合わせるようにしてもよい。
上記の実施形態において、遊技盤面の遊技釘や遊技球の流下方向を規定する部材の配置により、ゲート9041Bを通過しなかった遊技球は、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに入賞可能であるものとする。このような構成とすることにより、確変状態または時短状態において、遊技球がゲート9041B を通過しない場合にも、それよりも下流側に設けられた一般入賞口への入賞を期待できることで遊技興趣の低下を抑制することができる。また、ゲート9041Bを通過しなかった遊技球は、ゲート9041Bを通過した遊技球よりも高い割合で、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに入賞するようにしてもよい。このような構成とすることにより、確変状態または時短状態において、遊技球がゲート9041B を通過する頻度が低い場合にも、それよりも下流側に設けられた一般入賞口への入賞を期待できることで遊技興趣の低下を抑制することができる。さらに一般入賞口への入賞に基づいて特定演出が実行されることで、遊技興趣をより高めることができる。
上記の実施形態において、遊技状態に応じて異なる割合で特定演出を実行することには、ある遊技状態においてのみ特定演出を実行可能であり、他の遊技状態では特定演出を実行しないことも含まれる。また、上記の実施形態において、遊技期間に応じて異なる割合で特定演出を実行することには、ある遊技期間においてのみ特定演出を実行可能であり、他の遊技期間では特定演出を実行しないことも含まれる。
上記の実施形態において、第1の状態のときに、第1の状態とは異なる第2の状態のときよりも高い割合で演出を実行することには、第1の状態においてのみ演出を実行可能であり、第2の状態では演出を実行しないことも含まれる。ここで、第1の状態と第2の状態との区分は、前述した遊技状態に応じた区分の他、保留記憶数に応じた区分、特図ゲームの実行期間に応じた区分(特図ゲームに関する可変表示が実行されているか否かという区分)、変動パターンの種別に応じた区分(例えば、実行されている可変表示の変動パターンがリーチ演出を伴う変動パターンであるか否かという区分、あるいは、実行されている可変表示の変動パターンが擬似連演出を伴う変動パターンであるか否かという区分)、特定の演出タイミングに応じた区分(例えば、リーチ演出を伴う変動パターンにおけるリーチ状態の成立前であるか成立以後であるかという区分、あるいは、擬似連演出を伴う変動パターンにおける擬似連演出の実行前であるか実行以後であるかという区分)等がある。
第1演出形態〜第12演出形態において、(1)通常状態、及び、(2)確変状態または時短状態の、いずれか一方の場合にのみ特定演出を実行可能としてもよい。例えば、(1)通常状態の場合にのみ、特定演出を実行可能として、(2)確変状態または時短状態の場合には、特定演出を実行しないようにしてもよい。また、第13演出形態〜第24演出形態において、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間、及び、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間、のいずれか一方の場合にのみ特定演出を実行可能としてもよい。例えば、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間の場合にのみ、特定演出を実行可能として、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間の場合には、特定演出を実行しないようにしてもよい。
第1演出形態〜第12演出形態では、遊技状態が、(1)通常状態であるか、あるいは、(2)確変状態または時短状態であるかに応じて、特定演出の実行割合や、実行される特定演出の種別が異なるが、大当り遊技状態に制御されているときには、遊技状態が通常状態であるときと共通の演出実行条件に基づいて、特定演出の実行の有無や、実行する特定演出の種別を決定するようにしてもよく、確変状態または時短状態であるときと共通の演出実行条件に基づいて、特定演出の実行の有無や、実行する特定演出の種別を決定するようにしてもよい。また、遊技状態の区分は、(1)通常状態であるか、(2)確変状態または時短状態であるか、というものに限らず、例えば、(1)高ベース状態であるか、(2)高ベース状態ではないか、という区分であってもよく、(1)大当り遊技状態であるか、(2)大当り遊技状態ではないか、という区分であってもよい。
第13演出形態〜第24演出形態では、遊技期間が、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間であるか、あるいは、(2)リーチ変動の期間外またはリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間であるかに応じて、特定演出の実行の有無や、実行する特定演出の種別を決定するようにしているが、このような遊技期間の区分に限らず、例えば、(1)保留記憶数が1以下の期間であるか、(2)保留記憶数が2以上の期間であるか、という区分であってもよく、(1)飾り図柄の可変表示が実行されている期間であるか、(2)飾り図柄の可変表示が実行されていない期間であるか、という区分であってもよい。
また、(1)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間であるか、(2)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であってもよい。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であってもよい。
第1〜第4演出形態や、第13〜第16演出形態では、特定演出として、特定演出A及び特定演出Bのいずれか一方のみを実行可能であるが、特定演出A及び特定演出Bの両方を実行可能としてもよい。すなわち、入賞条件が成立したときに、変動結果予告演出と先読み予告演出のうち、所定の条件に合致した一方を実行する(例えば保留記憶数が1以下である場合には変動結果予告演出を実行し、保留記憶数が2以上である場合には先読み予告演出を実行する)ようにしてもよく、その両方を同時に実行するようにしてもよい。例えば、先読み予告演出が、保留記憶に対応した表示情報(表示部位)の態様を変化させる演出である場合には、前述した変動結果予告演出(音声演出のみ,あるいは音声演出及び役物演出)と先読み予告演出とを同時に実行可能であり、遊技者は変動結果予告演出と先読み予告演出の両方が実行されたことを把握可能である。また、可変表示の表示結果や始動入賞時判定結果に基づいて、実行する特定演出を決定するようにしてもよい。例えば、入賞条件の成立時に実行されている可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には、変動結果予告演出を優先して実行し、入賞条件の成立時に実行されている可変表示の表示結果がはずれ図柄であるが始動入賞時判定において大当りと判定された保留記憶が存在する場合には、先読み予告演出を優先して実行するようにするとよい。
上記の実施形態では、演出制御用CPU90120によって非遊技状態であると判定された期間においてのみ(デモ画面が表示されている場合にのみ)、操作ボタン9030によって入賞数を表示させるか否かを設定可能となる例について説明したが、このような形態に限らず、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)によらず、また、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)によらず、操作ボタン9030によって入賞数を表示させるか否かを設定可能としてもよい。すなわち、遊技が行われている期間、例えば飾り図柄の可変表示が実行されている期間や大当り遊技状態に制御されている期間であっても、操作ボタン9030によって入賞数を表示させるか否かを設定可能としてもよい。このような構成において、一般入賞口への入賞数を表示させる設定となった場合には、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)によらず、また、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)によらず、表示制御用テーブルの合計入賞数を直ちに表示する。
上記の実施形態では、表示切替スイッチ9032の操作が可能な期間に関して制限が設けられていないため、遊技場側ではガラス扉枠903aを開放可能な状態であれば、表示切替スイッチ9032を操作して、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定可能となっている。このような形態に限らず、遊技場側における設定操作が可能な期間を制限するようにしてもよい。例えば、表示切替スイッチ9032を設けない構成として、遊技場側において一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定する場合にも、図46(1)〜(3)に示す設定画面において操作ボタン9030により選択及び決定を行うものとする。このような構成において、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)に応じて、または、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)に応じて、図46(1)〜(3)に示す設定画面を表示しないようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態に制御されている期間、確変状態または時短状態に制御されている期間、特図ゲームが実行されている期間、特図ゲームの保留記憶数が0ではない期間等は、図46(1)〜(3)に示す設定画面を表示せず、遊技場側における設定操作を禁止するようにしてもよい。
上記の実施形態では、遊技者が操作不能な表示切替スイッチ9032の切り替えにより、遊技場側で一般入賞口への入賞数を表示させる設定(操作部を第2位置に設定)とした場合にのみ、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを遊技者側で設定可能とするための設定画面(図46(1)〜(3))を表示させるようにしているが、このような形態に限らず、遊技場側のみが操作可能な表示切替スイッチ9032を設けない構成として、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを遊技者側及び遊技場側の両者で設定可能とするための共通設定画面(図46(1)〜(3)と同様の画面であり、操作ボタン9030の操作により一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを選択して決定するための画面)を表示させるようにしてもよい。このような共通設定画面を表示させる構成において、遊技場の店員が一般入賞口への入賞数を表示させない設定とした場合であっても、その後に、遊技者が一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合には、後に受け付けた設定が適用されることにより画像表示装置905には一般入賞口への入賞数が表示されるようにしてもよい。
また、遊技場側のみが操作可能な表示切替スイッチ9032の切り替えにより一般入賞口への入賞数を表示させる設定(操作部を第2位置に設定)とした場合と、操作ボタン9030の操作により一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合とで、共通の情報(例えば表示制御用テーブルで記憶されている各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数)を画像表示装置905に表示させるようにしてもよい。このような構成において、表示切替スイッチ9032の切り替えにより共通の情報を表示させない設定とした場合であっても、その後に、操作ボタン9030の操作により共通の情報を表示させる設定とした場合には、後の受け付けた設定が適用されることにより画像表示装置905には共通の情報が表示されるようにしてもよい。
上記の実施形態において、一般入賞口への入賞数を表示可能な期間(遊技状態)に制限を設けるようにしてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示が実行されている期間においては、リーチ状態が成立してから確定飾り図柄を導出表示するまでの期間は、一般入賞口への入賞数を表示させないようにしてもよい。また、確変状態や時短状態等の所定の遊技状態においては、一般入賞口への入賞数を表示させないようにしてもよい。このような形態において、いずれの期間(遊技状態)において一般入賞口への入賞数を表示可能とするかまたは表示させないようにするかに関して、遊技場側の設定手段(例えば表示切替スイッチ9032)により設定可能としてもよく、遊技者側の設定手段(例えば操作ボタン9030)により設定可能としてもよい。
上記の実施形態において、パチンコ遊技機901において、遊技者が操作ボタン9030によって遊技者ID(例えば遊技者が所有する記録媒体のIDや、ウェブサイトに登録されている個人識別用ID)等を入力することで、遊技者ID入力以降からの一般入賞口への入賞数等を含む遊技データが集計可能となっており、当該パチンコ遊技機901における遊技を終了するときに操作ボタン9030を操作することで、遊技者ID入力以降から集計された遊技データを2次元コードとして画像表示装置905に出力するようにしてもよい。遊技者は2次元コード(遊技者ID及び遊技データを特定可能な情報)を、2次元コード読取機能を有する情報端末で撮像することにより、当該情報端末と、インターネットに接続されている情報管理サーバとの間で通信が行われ、2次元コードから特定された遊技者IDに関連付けて情報管理サーバで記憶されている遊技データに、2次元コードから特定された遊技データが追加され、情報管理サーバで管理されていた遊技データが更新される。遊技者は、情報端末により情報管理サーバにアクセスして、記憶されている自己の遊技データ(遊技者IDに関連付けられた遊技データ)を確認することができるため、結果として一般入賞口への入賞数を把握可能となる。このような形態において、2次元コードを画像表示装置905に表示可能とするか否かに関して、遊技場側の設定手段(例えば表示切替スイッチ9032)により設定可能としてもよく、遊技者側の設定手段(例えば操作ボタン9030)により設定可能としてもよい。
このような形態とした場合には、情報管理サーバで遊技者ID毎に記憶されている一般入賞口への入賞数に応じて、当該遊技者に特典が付与されるようにしてもよい。例えば、一般入賞口への入賞数が所定数を超えたときには、その遊技者IDの遊技者に対して、情報端末にて使用可能な背景画像やアプリケーションソフトウェア等が特典として付与されるようにしてもよい。また、一般入賞口への入賞数に応じたポイントが遊技者に付与され、情報管理サーバでは遊技者IDと対応付けて当該遊技者の所有ポイント数を管理するようにしてもよい。そして、遊技者が、所有ポイントの一部または全部を特典と交換可能としてもよい。
上記の実施形態では、パチンコ遊技機901が、一般入賞口への入賞数を表示する例について説明したが、一般入賞口への入賞数を表示するものではなく、一般入賞口に遊技球が入賞したことを報知するものであってもよい。例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、入賞報知のメッセージが画像表示装置905に表示されるようにしてもよく、スピーカ908L、908Rから入賞報知の効果音や音声が出力されるようにしてもよい。このような構成とした場合において、上記の実施形態と同様に、一般入賞口に遊技球が入賞したことを報知するか否かに関して、遊技場側の設定手段(例えば表示切替スイッチ9032)により設定可能としてもよく、遊技者側の設定手段(例えば操作ボタン9030)により設定可能としてもよい。
(1)パチンコ遊技機901において、一般入賞口への入賞状況を報知するようにしてもよい。具体的には、画像表示装置905に各一般入賞口への入賞数や入賞頻度(遊技領域への発射玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合、あるいは、時間あたりの一般入賞口への入賞数)を表示するようにしてもよく、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に応じて遊技効果ランプ909の発光態様を変化させるようにしてもよい。また、一般入賞口への入賞が発生したときに、一般入賞口への入賞をスピーカ908L、908Rから音声報知するようにしてもよい。このような音声報知とすることで、一般入賞口への入賞頻度を遊技等が把握し易くなる。また、一般入賞口への入賞が発生したときに、打球操作ハンドルや操作ボタン9030等を振動させるようにしてもよい。このような体感報知とすることで、一般入賞口への入賞頻度を遊技等が把握し易くなる。
各一般入賞口への入賞数や入賞頻度は、画像表示装置905に表示可能である他、パチンコ遊技機901と通信可能に接続されたホールコンピュータ等の管理装置に出力され、管理装置では、遊技機毎に各一般入賞口への入賞数を管理可能となっている。この情報は、例えば、遊技機のメンテナンスに役立てることができる。
(2)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞したときに効果音が出力されるようにしてもよく、始動入賞口等の他の入賞口に入賞したときとは異なる効果音を出力させるようにするとよい。このような構成において、一般入賞口それぞれについて、入賞時の効果音を異ならせるようにしてもよい。また、このような構成において、特定の一般入賞口に入賞した場合には効果音が出力されないようにしてもよい。
(3)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、予告演出の実行割合や演出態様を変化させるようにしてもよい。このような構成において、例えば、一般入賞口に遊技球が入賞した後に実行される最初の飾り図柄可変表示において、予告演出の実行割合や演出態様が変化し、所定期間、例えば予め定められた可変表示回数が実行されるまでは、変化後の実行割合や演出態様が継続されるようにするとよい。
(4)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、楽曲(BGM)を変化させるようにしてもよい。このような構成において、例えば、一般入賞口に遊技球が入賞した後に実行される最初の飾り図柄可変表示の開始から楽曲を変化させ、所定期間、例えば予め定められた可変表示回数が実行されるまでは、変化後の楽曲が継続されるようにするとよい。また、一般入賞口への入賞数が所定値に達した場合には、特定の楽曲(例えば、大当り中楽曲)が出力されるようにしてもよい。また、一般入賞口に遊技球が入賞したこと、あるいは、一般入賞口への遊技球の入賞数が所定数に達したことに基づいて、遊技者が複数の楽曲(BGM)の中から再生させる楽曲(BGM)を選択可能となるようにしてもよい。
また、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、再生中の楽曲を継続して出力するようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態に制御されているときに、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、大当り遊技状態終了後も大当り中楽曲を継続して出力するようにしてもよい。また、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、飾り図柄の背景画像及び楽曲(BGM)を変化させるステージチェンジを実行するようにしてもよい。なお、複数の一般入賞口のいずれに入賞したのかに応じて、移行先のステージ(背景画像及び楽曲)を異ならせるようにしてもよい。
(5)上記の実施形態では、一般入賞口への入賞に基づいて実行される特定演出が、特図ゲームの表示結果に関連した変動結果予告演出及び先読み予告演出である例について説明したが、このような形態に限らず、特定演出は特図ゲームの表示結果に関連しない演出であってもよい。例えば、複数の一般入賞口のうち遊技球が入賞していない一般入賞口を表示して、その一般入賞口に遊技球が入賞するとキャラクタが出現するような演出であってもよい。
(6)パチンコ遊技機901において、遊技球が遊技領域に発射されているにもかかわらず、所定期間、一般入賞口に遊技球が入賞しない場合、あるいは一般入賞口への入賞頻度が閾値未満である場合には、画像表示装置905に一般入賞口への入賞が発生していないことを表示する等の特定の報知を実行するようにしてもよい。また、遊技球が遊技領域に発射されているにもかかわらず、所定期間、複数の一般入賞口のうち特定の一般入賞口のみに遊技球が入賞しない場合、あるいは特定の一般入賞口への入賞頻度が閾値未満である場合には、画像表示装置905に当該特定の一般入賞口への入賞が発生していないことを表示する等の特定の報知を実行するようにしてもよい。
(7)パチンコ遊技機901において、特定の時刻(例えば60分毎)に一斉演出が実行される場合に、一斉演出が実行されるまでの一般入賞口への入賞数に応じて、あるいは、一斉演出期間中の一般入賞口への入賞に応じて特定演出を実行するようにしてもよい。また、飾り図柄の可変表示中における一般入賞口への入賞に応じて飾り図柄が変化したり、停止図柄が変化したり、滑り演出が実行されるようにしてもよい。
(8)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画像表示装置905に表示されるオブジェクトを1個ずつ増加させて、一般入賞口への入賞及び入賞回数を認識し易くしてもよい。また、パチンコ遊技機901において、一般入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数のみを累積加算するようにしておき、一般入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数が所定数に達した場合には、「100発突破!」と画像表示装置905に表示する等の特定演出を実行するようにしてもよい。なお、一般入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数が所定数に達したタイミングが、不正検出や故障検出に基づく遊技機エラーの報知がされている期間である場合には、特定演出よりも遊技機エラーの報知を優先して表示し、遊技機エラーの報知終了後に保留されていた特定演出を実行するものとする。
(9)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、入賞音を出力するようにしておき、遊技機エラーの報知中は、入賞音よりも遊技機エラーの報知音を優先して出力させるようにしてもよい。また、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画像表示装置905に入賞表示を行うようにしておき、遊技機エラーの報知中は、入賞表示よりも遊技機エラーの表示を優先して出力させるようにしてもよい。
(10)パチンコ遊技機901において、大当り遊技状態に制御されているときに、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出された賞球数と、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出された賞球数とを加算して、[大当り遊技状態において払い出された賞球数]として画像表示装置905に表示するようにしてもよい。このような構成とする場合、表示中の[大当り遊技状態において払い出された賞球数]に、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数の加算が行われているときに、併せて一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数の加算が行われるようにするとよい。すなわち、1回の表示更新あたりの賞球数の増加を見かけ上大きくするようにしてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞タイミングに応じて[大当り遊技状態において払い出された賞球数]を更新し、一般入賞口への遊技球の入賞タイミングに応じて[大当り遊技状態において払い出された賞球数]を更新する、というように個別の入賞タイミングに応じて表示更新を行うようにしてもよい。
(11)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に応じて賞球数を異ならせるようにしてもよい。例えば、左遊技領域9010Aの第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には、10個の賞球が払い出されるが、右遊技領域9010Bの第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、5個の賞球が払い出されるようにしてもよい。
(12)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球を入賞させるように煽る演出を実行するようにしてもよい。例えば、第6演出形態及び第7演出形態、並びに第14演出形態のように、複数の一般入賞口のそれぞれに遊技球を入賞させることにより特定演出が実行されるような形態では、該複数の一般入賞口のうち遊技球が入賞していない一般入賞口を画像表示装置905により報知して、当該遊技球が入賞していない一般入賞口を狙うように遊技者に示唆する演出を実行するようにするとよい。また、第8演出形態及び第16演出形態のように、複数の入賞口に特定の順序で遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行されるような形態では、入賞させるべき入賞口及び入賞させるべき順序を画像表示装置905により報知して、遊技者に把握させるようにするとよい。例えば、第8演出形態の特定演出Aを実行させるためには、まず、「第1一般入賞口を狙え!」と表示して、第1一般入賞口9050Aへの入賞が確認された後、次に、「第1始動入賞口を狙え!」と表示し、第1始動入賞口への入賞が確認された後、最後に、「第2一般入賞口を狙え!」と表示して、第2一般入賞口9050Bへの入賞が確認された後、特定演出Aを実行する。
(13)また、遊技領域9010に、一般入賞口に向かう遊技球の誘導経路が設けられており、誘導経路に遊技球が進入したことを進入センサにより検出可能な構成となっている場合には、進入センサにより遊技球が検出されたことに基づいて、遊技球が一般入賞口に入賞することを事前に報知する演出を実行するようにしてもよい。これにより、遊技者が、一般入賞口への遊技球の入賞を見逃す可能性を低下させることができる。また、一般入賞口への遊技球の入賞から賞球の払い出しが実行されるまでの期間を一定期間確保しておき、その期間内で一般入賞口への遊技球の入賞に基づく演出を実行するようにしてもよい。
(14)画像表示装置905の下方に、遊技球が転動可能なステージが設けられている場合には、ステージ上に、一般入賞口や、一般入賞口に連なる誘導経路への進入口を設ける構成としておき、その一般入賞口や、誘導経路への進入口に遊技球が進入するか否かについて遊技者に興味を抱かせるようにしてよい。
(15)一般入賞口への入賞毎に画像表示装置905に表示されたオブジェクトの表示態様が更新される演出を実行するようにしてもよい。例えば、一般入賞口への入賞毎にキャラクタが成長してゆき、所定の入賞数となったとき(キャラクタが最終段階まで成長したとき)には所定の完了演出(特典の付与等)を実行するようにしてもよい。また、一般入賞口への入賞毎に、ゲージが増加するような演出を実行し、所定の入賞数となったとき(ゲージが最大限まで達したとき)には所定の完了演出(特典の付与等)を実行するようにしてもよい。このような形態の演出において、一般入賞口に応じて異なるオブジェクトを表示させるようにしておき、遊技球が一般入賞口に入賞したときに、当該一般入賞口に対応したオブジェクトの表示態様のみが更新されるようにしてもよい。
(16)上記の実施形態では、入賞条件成立時の遊技状態に応じて、実行される特定演出の種別(変動結果予告演出、先読み予告演出)が異なり、また、スピーカ908L、908Rから出力される音声が異なる例について説明したが、このような形態に限らず、遊技状態に応じて、遊技効果ランプ909の発光態様を異ならせるようにしてもよい。なお、確変状態や時短状態では、通常状態と比較して遊技効果ランプ909による演出や再生される楽曲が興趣を向上させる派手なものとなっているケースが多いため、特定演出の態様も、より遊技者にとって分かり易く派手な態様とするようにしてもよい。
(17)遊技領域9010に一定数の遊技球を発射したにもかかわらず、一般入賞口への入賞数や入賞頻度が基準値に満たない場合には、遊技者に対して、通常は把握することが困難な遊技機の情報、例えば、潜伏確変状態やリミッタ等を報知するようにしてもよい。
(18)上記の実施形態においては、入賞条件の成立直後に特定演出が実行される例について説明したが、仮に、特図の可変表示が実行されておらず且つ保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)も0の状態で入賞条件が成立した場合には、変動結果予告演出及び先読み予告演出のいずれも実行することはできない。この場合には、特図ゲームの表示結果に関連しない演出(例えば特定キャラクタの出現や特定楽曲の再生)を特定演出として実行するようにするとよい。
(19)また、特図の可変表示が実行されておらず且つ保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)も0の状態で入賞条件が成立した場合には、特定演出の実行を保留しておき、その後に、特図の可変表示が実行されたタイミング、あるいは、保留記憶数が2以上となったタイミングで特定演出を実行するようにしてもよい。すなわち、入賞条件の成立に基づいて直ちに特定演出を実行せず、特図ゲームの始動条件が成立したこと、あるいは、特図ゲームの開始条件が成立したことに基づいて保留していた特定演出を実行するようにしてもよい。
(20)上記の実施形態において、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨(例えば「一般入賞口への入賞数が少なすぎます。」というメッセージ)を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。ここで、モード切替スイッチ9031の設定に基づいて店員向けの情報(入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報)が画像表示装置905に表示されるメンテナンスモードとされている期間においてのみ、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨を画像表示装置905に表示するとよい。遊技場の店員は、メンテナンスモードにおいて所定期間、遊技領域9010に遊技球を発射させることにより、一般入賞口への遊技球の入賞状況に異常があるか否かを確認することができる。なお、モード切替スイッチ9031の設定によらず、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。また、一般入賞口への入賞数の表示制御と同様に、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030による設定に基づいて、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。
(21)上記の実施形態において、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より多い場合には、一般入賞口に遊技球が過度に入賞している旨(例えば「一般入賞口への入賞数が多すぎます。」というメッセージ)を画像表示装置905に表示するようにしてもよい。ここで、モード切替スイッチ9031の設定に基づいて店員向けの情報(入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報)が画像表示装置905に表示されるメンテナンスモードとされている期間においてのみ、一般入賞口に遊技球が過度に入賞している旨を画像表示装置905に表示するとよい。遊技場の店員は、メンテナンスモードにおいて所定期間、遊技領域9010に遊技球を発射させることにより、一般入賞口への遊技球の入賞状況に異常があるか否かを確認することができる。
(22)上記の実施形態では、パチンコ遊技機901から遊技情報を管理する遊技情報管理装置に対して、演出制御基板9012の入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報を送信し、遊技情報管理装置において各遊技機の入賞数情報を管理するようにしている。このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が、一般入賞口への遊技球の入賞を検出したときに一般入賞信号を出力する(例えば1回の入賞毎に1パルスの信号を出力する)ことにより、遊技情報管理装置が、一般入賞信号の受信に基づいて遊技機毎の一般入賞口への入賞数を管理するようにしてもよい。また、遊技情報管理装置は、遊技情報として、所定期間(例えば1時間)あたりの一般入賞口への入賞数や、所定の打込玉数(例えば6000発)あたりの一般入賞口への入賞数や一般入賞口への入賞率(一般入賞口への入賞数÷打込玉数)を算出して遊技機毎に管理するようにしてもよい。
(23)上記の実施形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞毎に、画像表示装置905に表示させるオブジェクトを増加させる例について説明したが、このような形態に限らず、一般入賞口への入賞毎に、画像表示装置905に表示されているオブジェクトの態様が変化するようにしてもよい。例えば、画像表示装置905に表示されているキャラクタの表情が一般入賞口への入賞数に応じて変化するようにしてもよい。
(24)上記の実施形態では、メンテナンスモードであるときに、店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数や払出数等)として入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示することで報知する例について説明したが、このような形態に限られず、スピーカ908L、908Rを用いた音声による報知や、遊技効果ランプ909や装飾用LED、7セグメントの点灯/消灯制御によって報知するようにしてもよい。また、入賞数管理テーブルの情報を全て報知する形態に限られず、払出数や入賞比率等が予め定められた基準範囲となっていない(または基準範囲内である)入賞口の情報についてのみ報知するようにしてもよい。
(25)上記の実施形態では、メンテナンスモードであるときに、店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数や払出数等)として入賞数管理テーブルの情報を、図58に示すように遊技において実行される演出とは関連のない態様で報知(表示)する例について説明したが、このような形態に限られず、遊技において実行される演出の態様に応じた態様で報知するようにしてもよい。演出の態様に応じた態様で報知されることで、図58に示すような表データのみで報知される場合と比較して、何れの種類の機種の情報であるかについて報知態様を確認するだけで容易に把握することができるようになる。なお、遊技において実行される演出とは、デモ画面演出、予告演出、リーチ演出、大当り中演出など、どのような演出であってもよく、画像表示装置905に表示される演出に限らず、音声やランプによる演出であってもよい。また、演出の態様に応じた態様で報知するとは、例えば、予告演出やリーチ演出中に登場するキャラクタが入賞数管理テーブルの情報を読み上げるような表示や音声の出力を行ったり、変動の有無に関わらず画像表示装置905に表示され予告や遊技の説明等を行う常駐キャラクタが入賞数管理テーブルの情報を読み上げるような表示や音声の出力を行えばよい。また、キャラクタ画像に限られず、遊技で表示される背景画像とともに入賞数管理テーブルの情報が表示されるようにしてもよい。
(26)上記の実施形態では、店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数や払出数等)として入賞数管理テーブルの情報を表示させるために操作されるモード切替スイッチ9031等の操作手段が、遊技者が操作不能であって遊技場の店員のみが操作可能となる位置に設けられる例について説明したが、このような形態に限られず、遊技者および遊技場の店員が操作不能であって、遊技機の点検者や検査員、製造者などの関係者のみが操作可能な位置に設けられるようにしてもよい。また、上記の遊技者以外の者であれば操作可能な位置に設けられるようにしてもよい。
(27)上記の実施形態では、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域を最大2バイトのカウンタが10個設けられたリングバッファを用いたが、最大3バイトのカウンタや最大4バイトのカウンタを設けることもできる。このとき、遊技機から払い出された遊技媒体(賞球)の総獲得球数から前述の役比(%)および役連(%)の2種類を上述した表示モニタ9029に表示するにあたっての計算方法は前述した方法に限られず以下のようにしてもよい。図100に示すように最大4バイトで構成されたカウンタによって、総獲得球数、役物獲得球数、連続役物獲得球数のそれぞれを集計する場合、その上位16ビットを使用して計算を行ってもよい。ちなみに4バイトのカウンタによって、獲得球数が1日30000個であると仮定した場合に、4294836225(4バイト)/30000(1日あたりの獲得球数)=143161.2075、143161.2075/365日=約392、となり、392年分の集計を賄える計算となる。
(28)上記の実施形態では、図92(A)に示すように、基板ケース90201に収容された主基板9011上の中央部に表示モニタ9029が設けられた例を説明したが、表示モニタ9029は、他の位置に設けられていてもよい。
例えば、図101(A)に示すように、表示モニタが設けられていない主基板9011Cと、主基板9011Cとは別に表示基板11Dを設け、主基板9011Cと表示基板9011Dとをハーネス9011Eで接続して、表示基板9011Dに表示モニタ9029を設けてもよい。この場合、表示モニタ9029に表示する役連や役比の算出やこれらの算出に用いるためのデータの受信は、主基板9011Cで行われる。主基板9011Cは、算出した役連や役比、さらにはこれらを表示するための制御に関する情報を表示基板9011Dに対してハーネス9011Eを介して送信する。表示基板9011Dでは、主基板9011Cから送信されたデータに基づいて、表示モニタ9029に役連や役比を表示すればよい。
また、主基板9011C及び表示基板9011Dは、かしめ基板ケースである基板ケース90201Aに収納されている。基板ケース90201Aには、図92(A)に示す基板ケース90201と同様、かしめピン9011Bが取り付けられている。このかしめピン9011Bが設けられていることにより、主基板9011C及び表示基板9011Dが基板ケース90201Aに完全に封入された状態となり、主基板9011Cに対する不正行為を防止するようになっている。また、基板ケース90201Aにおいても、図92(A)に示す基板ケース90201と同様、孔部や放熱孔が設けられ、所定のシールが設けられている。これらの孔部、放熱孔、シールは、表示モニタ9029の表示を遮らないように配置されている。
また、図101(B)に示すように、表示基板9011Dについては、かしめ基板ケースである基板ケース90201Bの外側に設け、主基板9011Cを基板ケース90201Bに封入するようにしてもよい。この例において、表示基板9011Dには、ハーネス9011Eで主基板9011Cに接続されている。
また、図101(C)に示すように、表示基板9011Dを基板ケース90201Cに封入し、主基板9011Cを基板ケース90201Bに封入するようにしてもよい。この例において、表示基板9011Dには、ハーネス9011Eで主基板9011Cに接続されている。また、基板ケース90201Cにおいても、図92(A)に示す基板ケース90201と同様、孔部や放熱孔が設けられ、所定のシールが設けられている。これらの孔部、放熱孔、シールは、表示モニタ9029の表示を遮らないように配置されている。なお、表示基板9011Dを封入する基板ケース90201Cは、かしめ基板ケースでなくてもよいし、かしめ基板ケースであってもよい。
また、図101(D)に示すように、図91(A)に示す基板ケース90201の表面にラベルが貼り付けられており、ラベル9011Rには、かしめ使用記録が記載されるようになっていてもよい。ここで、ラベル9011Rは、表示モニタ9029の一部を隠す位置に配置されていてもよい。このように、ラベル9011Rによって表示モニタ9029の一部が隠されていることにより、例えばガラス扉枠903aを開放した際に、遊技者が簡単に役連や役比を視認できないようにできる。また、ラベル9011Rを貼り付ける場合でも、表示モニタ9029を隠さない位置に貼り付けてもよい。
また、上記の実施形態では、可動役物として、ソレノイドによって開閉する大入賞口(アタッカー)や第2始動入賞口(電チュー)といった電動役物が用いられているが、これらの電動役物に代えて、遊技球の自重によって開閉を行ういわゆる機械式役物を可動役物としてもよい。また、表示モニタ9029としては、7セグメントのLEDを用いているが、7セグメントに代えてドット表示、表示画面などとしてもよい。また、LEDに代えて、液晶表示装置や、有機EL、蛍光表示管などとしてもよい。
また、上記の実施形態では、表示モニタ9029に表示する内容、例えば役連や役比の表示等とは無関係にガラス扉枠903aを開放させてエラー解除などの対応をすることがある。例えば、遊技球の払出しを行うために、遊技盤903の裏側には、遊技球(補給球)を補給する補給機構が設けられていることがある。この補給機構において、球詰まりが生じた場合などには、ガラス扉枠903aを開放させて球詰まりを解消させてエラー解除を行うことがある。このような表示モニタ9029に表示する内容とは無関係にガラス扉枠903aを開放させてエラー解除を行う場合などには、表示モニタ9029に対する役連や役比等の表示を行わないようにしてもよい。
また、このときに表示モニタ9029に対する役連や役比等の表示を行わないようにするために、役連や役比等の表示に対するエラーが発生していないことを条件としてもよい。ここでの役連や役比等の表示に対するエラーとは、例えば、図98に示すステップS90101で判断される異常操作の検出やステップ104で判断される営業時間内の入賞情報の取得、ステップS90106で判断される単位時間当たりにおけるアタッカーに対する所定数以上の入賞の検出としてもよい。このような役連や役比等の表示に対するエラーが発生していないことを条件とすることにより、遊技者に役連や役比等の情報が見られてしまう事態を抑制できる。
また、表示モニタ9029に表示する内容とは無関係にガラス扉枠903aを開放させてエラー解除を行い、エラー解除が完了した後は、表示モニタ9029に対する役連や役比等を表示するまで所定期間例えば1分間待機し、所定時間が経過した後に表示するようにしてもよい。エラーの発生の解除後は、エラー発生の原因を完全に取り除くことができずに、同様のエラーが続いて発生することが少なくない。表示モニタ9029に対する役連や役比等の表示を所定時間が経過した後に行うことにより、このようなエラー発生時にも遊技者に役連や役比等の情報が見られてしまう事態を抑制できる。ここでの所定期間は任意に設定することができ、5分や10分等の1分より長い時間としてもよいし、30秒等の1分よりも短い時間としてもよい。また、エラーの原因に応じて所定時間を設定するようにしてもよい。例えば、補給機構における球詰まりの場合と、画像表示装置905の故障の場合では、補給機構の球詰まりの方の所定期間を長く設定してもよい。
また、主基板9011には、表示モニタ9029以外の表示装置、例えばエラーを表示するための7セグメント表示器(以下「エラー表示器」という)が設けられている。このエラー表示器は、表示モニタ9029から離れた位置に配置されていることが好適である。具体的には、表示モニタ9029が主基板9011の右側1/3の位置に配置され、エラー表示器が主基板9011の左側1/3の位置に配置されていてもよい。また、表示モニタ9029を分かりやすくするために、表示モニタ9029が主基板9011のどこにあるかを基板ケース90201上に文字で印刷しておいてもよいし、基板ケース90201にシールを貼り付けたりしておいてもよい。
(29)上記の実施の形態において、
パチンコ遊技機を例として役比(%)や役連(%)を算出し、表示モニタにおいて表示することを説明したが、スロットマシンにおいてパチンコ遊技機における役比(%)や役連(%)に相当する値を算出し表示するようにしてもよい。
以下にスロットマシンにおける役連(%)の算出方法について説明する。スロットマシンは、賭数を設定することにより図柄の変動が開始可能となり、図柄の変動の結果に応じて入賞が発生する。スロットマシンにおける入賞には、遊技用価値の付与を伴う付与入賞、賭数を設定することなく図柄の変動が開始可能となる再遊技入賞、付与入賞の発生確率が向上する特別遊技状態に移行させるボーナス入賞がある。ここで、スロットマシンにおける役連(%)は、図柄の変動が所定回数行なわれる期間のうち、図柄の変動の結果による付与入賞が発生して得られた遊技用価値の累計(前述のパチンコ遊技機における総獲得球数に相当)に対して、特別遊技状態に移行している期間において図柄の変動の結果による付与入賞が発生して得られた遊技用価値の累計(前述のパチンコ遊技機における連続役物獲得球数に相当)の比率で表される。例えば、6000回の図柄の変動が行なわれる期間において、該期間に得られた遊技用価値の一例であるメダルの数が16000枚である場合に、特別遊技状態に移行している期間において付与入賞により得られたメダルの数が9000枚である場合、9000を16000で除算して得られる0.56が役連(%)となる。
なお、算出した役比(%)や役連(%)を主基板の中央に設けられた表示モニタ(例えば、7セグメント)において表示する例を示したが、これに限らず、払出制御基板などの他の基板や、遊技盤面、遊技機用枠(台枠)等に表示モニタを設けるようにしてもよい。また、役比(%)や役連(%)を表示するための専用の表示モニタを設けるものに限らず、既存の表示装置(例えば、画像表示装置905、エラーを表示するための7セグメント表示器、スロットマシンにおけるクレジット表示器や払出数表示器など)を用いて役比(%)や役連(%)を表示するようにしてもよい。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板(サブ側)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つないしそれ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、主基板(メイン側)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様(例えば前変動パターン)を示すコマンド(例えば前変動パターン指定コマンド)を送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合にはいわゆる第2停止の後)の変動時間や変動態様(例えば後変動パターン)を示すコマンド(例えば後変動パターン指定コマンド)を送信する様にしてもよい。
この場合、演出制御基板は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、主基板の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つないしそれ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の外れ図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、上述の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機901といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。