JP2006295948A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】面積を抑えたDACを有する半導体装置を作成する。
【解決手段】n個の抵抗A、A、…、An−1と、n個の抵抗B、B、…、Bn−1と、
互いに異なる電位に保たれた2つの電源電圧線L及び電源電圧線Hと、n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1と、n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1と、出力線と、セレクタ回路を有する半導体装置であって、
外部から入力されるnビットのデジタル信号によって制御され、かつn個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1に入力されるnビットのデジタル信号の反転信号が、それぞれn個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1に入力され、出力線からアナログ階調電圧信号が出力され、出力線から出力された信号は、セレクタ回路に入力され、当該セレクタ回路によって選択されるソース信号線に順次供給される。
【選択図】図1

Description

本願発明は、D/A変換(デジタル/アナログ変換)回路(DAC:Digital-Analog Converter)に関する。特に、半導体装置の駆動回路に用いられるDACに関する。また、このDACを用いた半導体装置に関する。
最近安価なガラス基板上に半導体薄膜を形成した半導体装置、例えば薄膜トランジスタ(TFT)を作製する技術が急速に発達してきている。その理由は、半導体装置(特にアクティブマトリクス型液晶表示装置、EL表示装置)の需要が高まってきたことによる。
アクティブマトリクス型液晶表示装置は、マトリクス状に配置された数十〜数百万個もの画素領域にそれぞれTFTが配置され、各画素電極に出入りする電荷をTFTのスイッチング機能により制御するものである。
その中でも、表示装置の高精細化、高画質化に伴い、高速駆動が可能なデジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置が注目されてきている。
従来のデジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置の構造の概略図を図15に示す。従来のデジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、図15に示すようにソース信号線側シフトレジスタ1401、外部から入力されるデジタル信号のアドレス線(a〜d)1402、ラッチ回路1(LAT1)1403、ラッチ回路2(LAT2)1404、ラッチパルス線1405、D/A変換回路1406、階調電圧線1407、ソース信号線(データ線)1408、ゲート信号線側シフトレジスタ1409、ゲート信号線(走査線)1410、および画素TFT1411などによって構成されている。ここでは、4ビットのデジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置を例にとっている。なお、ラッチ回路1 1403およびラッチ回路2 1404(LAT1およびLAT2)は、それぞれ4個のラッチ回路が便宜上一まとめに示されている。
外部から入力されるデジタル信号のアドレス線(a〜d)1402に供給されるデジタル信号が、ソース信号線側シフトレジスタ1401からのタイミング信号により全てのLAT1 1403に順次書き込まれる。なお、本明細書において、全てのLAT1をLAT1群と総称する。
LAT1群に対するデジタル信号の書き込みが一通り終了するまでの時間は、1ライン期間と呼ばれる。すなわち、一番左側のLAT1に対して外部から入力されるデジタル信号の書き込みが開始される時点から、一番右側のLAT1に対して外部から入力されるデジタル信号の書き込みが終了する時点までの時間間隔が1ライン期間である。
LAT1群に対するデジタル信号の書き込みが終了した後、LAT1群に書き込まれたデジタル信号は、ソース信号線側シフトレジスタ1401の動作タイミングに合わせて、ラッチパルス線1405にラッチシグナルが入力された時に全てのLAT2 1404に一斉に送出され、書き込まれる。なお、本明細書において、全てのLAT2をLAT2群と総称する。
デジタル信号をLAT2群に送出し終えたLAT1群には、ソース信号線側シフトレジスタ1401からの信号により、再びデジタルデコーダのアドレス線(a〜d)1402に供給されるデジタル信号の書き込みが順次行なわれる。
この2順目の1ライン期間の開始に合わせてLAT2群に送出されたデジタル信号がD/A変換回路1406に入力され、そのデジタル信号に応じたアナログの階調電圧信号に変換され、ソース信号線1408に供給される。
アナログの階調電圧信号は、1ライン期間の間対応するソース信号線1408に供給される。ゲート信号線側シフトレジスタ1409から出力される走査信号によって、対応する画素TFT1411のスイッチングが行われ、ソース信号線1411からのアナログの階調電圧信号によって液晶分子が駆動される。
上述した動作を走査線の数だけ繰り返すことによって1画面(1フレーム)が形成される。一般に、アクティブマトリクス型液晶表示装置では、1秒間に60フレームの画像の書き換えが行われている。
ここで、上述したデジタル駆動回路に用いられている従来のD/A変換回路を説明する。図16を参照する。
従来の4ビットのD/A変換回路は、スイッチ(sw0〜sw15)および階調電圧線(V0〜V15)を有している。図15におけるデジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置のLAT2群1404から供給される4ビットのデジタル信号によってスイッチ(sw0〜sw15)のうち1つが選択され、選択されたスイッチに接続されている階調電圧線からソース信号線1408に電圧が供給される仕組みになっている。
ここで説明している従来の4ビットのD/A変換回路の場合、スイッチの数は16個であり、階調電圧線の数は16本である。実際のアクティブマトリクス型液晶表示装置においては、スイッチ自体の面積は大きい。また図16に示すD/A変換回路が、1本のソース信号線に対して1つ設けられることになるので、駆動回路全体の面積が大きくなってしまう。
従来用いられている4ビットのD/A変換回路の別の例を取りあげてみる。図17に示す4ビットのD/A変換回路は、先に説明した4ビットのD/A変換回路と同じように、LAT2群1404から供給される4ビットのデジタル信号によって複数のスイッチ(sw0〜sw15)のうち1つが選択され、選択されたスイッチに接続されている階調電圧線からソース信号線1408に電圧が供給される仕組みになっている。
図17に示されるD/A変換回路において、階調電圧線は、5本(V0〜V4)であり、先に説明した図16に示されるような4ビットのD/A変換回路よりも少ない。しかし、スイッチの数は依然16個である。よって、駆動回路全体の面積の縮小を図ることは難しい。
ここでは、4ビットのデジタル信号をアナログの階調電圧信号に変換するD/A変換回路について説明しているが、ビット数が増えると、スイッチの数は指数関数的に増加していく。つまり、nビットのデジタル信号を変換する従来のD/A変換回路においては、2n個のスイッチが必要となってしまう。したがって、駆動回路の面積を抑えることが難しい。
上述したようなD/A変換回路を有する駆動回路は、その面積を抑えることが難しく、半導体表示装置、特にアクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化を妨げる原因の一つとなっている。
また、半導体表示装置の高精細化のためには、画素数の増加、つまりはソース信号線の増加が必要となってくる。しかし、上述したように、ソース信号線が増加すると、D/A変換回路の数も増加することになり、駆動回路の面積は増大し、このことが高精細化への妨げの原因の一つとなっている。
上述した理由により、D/A変換回路の面積を小さく抑えることが切望されている。
また上述した抵抗分割型DACの他に、容量で容量分割を行う抵抗分割型DACもある。容量分割型DACを動作させるには、容量に電荷を蓄える期間と、容量に蓄えた電荷を放電してGND(グラウンド)と同じ電荷にリセットする期間とが必要であり、動作速度が遅かった。
そこで、本願発明は上述した問題を鑑みてなされたものであり、D/A変換回路の面積を小さく抑えることを目的とする。
本願発明のDACは、nビットのデジタル信号のそれぞれに対応しているn個の抵抗A0、A1、…、An-1からなる抵抗A群と、n個の抵抗B0、B1、…、Bn-1とからなる抵抗B群とを有している。そして抵抗A群と抵抗B群の抵抗値の一般式は2n-1Rである(nは1以上の自然数、Rは正数)。また本願発明のDACは、nビットのデジタル信号のそれぞれに対応しているn個のスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1とからなるスイッチSWa群と、n個のスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1とからなるSWb群とを有している。さらに本願発明のDACは、互いに異なる電位に保たれた2つの電源電圧線L及び電源電圧線Hと、出力線とを有している。
スイッチSWa群のスイッチがオンになると、電源電圧線Lと出力線とがn個の抵抗A0、A1、…、An-1からなる抵抗A群を介して接続される。また同様に、スイッチSWb群のスイッチがオンになると、電源電圧線Hと出力線とがn個の抵抗B0、B1、…、Bn-1からなる抵抗B群を介して接続される。
逆にスイッチSWa群のスイッチがオフになると、電源電圧線Lと出力線との接続が切り離される。また同様に、スイッチSWb群のスイッチがオフになると、電源電圧線Hと出力線との接続が切り離される。
前記スイッチSWa群は、外部から入力されるnビットのデジタル信号によって制御され、また前記nビットのデジタル信号の反転信号によってSWb群が制御される。そして入力されたnビットのデジタル信号に対応したアナログ階調電圧信号が、出力線から出力される。
本願発明のDACでは、従来のDACのようにデジタル信号のビット数と同じ数のスイッチまたは階調電圧線を設ける必要はない。よってDACの面積を抑えることが可能になり、駆動回路及び半導体装置の小型化が可能になった。
また従来のDACではデジタル信号のビット数が増えると、スイッチの数は指数関数的に増加させる必要があった。しかし本願発明ではnビットのデジタル信号を変換させる場合、スイッチの数は2n個となった。このようにビット数が増えても、従来のDACに比べてスイッチ数の増加を抑えることが可能になり、駆動回路、半導体装置の小型化が可能になった。
また、DAC自体の面積が抑えられるので、画素数を増加させる、つまりはソース信号線を増加させることによって、D/A変換回路の数が増加しても、駆動回路の面積が抑えられ、高精細な半導体装置の作製が可能になった。
また容量分割型DACとは違い、容量に電荷を蓄える期間と、容量に蓄えた電荷を放電してGND(グラウンド)と同じ電荷にリセットする期間とが必要ではなくなるため、容量分割型DACと比較して動作速度が速くなった。
以下に本願発明のDACを、ある実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1に本願発明のDAC回路図の実施の形態の1つを示す。図1に示す本願発明のDACは、nビットのデジタル信号をアナログの階調電圧信号に変換する。
なお本願発明において、nは自然数である。
図1(A)〜(D)に示すように本願発明のDACは、n個の抵抗A0、A1、…、An-1およびn個の抵抗B0、B1、…、Bn-1を有している。なお、n個の抵抗A0、A1、…、An-1を総称して、抵抗A群と呼ぶ。またn個の抵抗B0、B1、…、Bn-1を総称して、抵抗B群と呼ぶ。
抵抗A群を構成するそれぞれの抵抗は、A1=R、A2=2R、A3=22R、…、An-1=2n-1Rである。また抵抗B群を構成するそれぞれの抵抗は、B1=R、B2=2R、B3=22R、…、Bn-1=2n-1Rである。なお本願発明においてRは抵抗値を示すための定数である。
本願発明において、n個の抵抗A0、A1、…、An-1およびn個の抵抗B0、B1、…、Bn-1は2個以上の端子を有する。上記端子には、抵抗に入力、及び抵抗から出力させるための入出力端子と、それ以外に抵抗の入出力に共通な共通端子とがある。以下本願発明においては、抵抗の2つの入出力端子を抵抗の端部と称する。
また本願発明のDACは、n個のスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1およびn個のスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1を有している。なお、n個のスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1を総称して、スイッチSWa群と呼ぶ。またn個のスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1を総称して、スイッチSWb群と呼ぶ。さらにスイッチSWa群およびスイッチSWb群を総称して、スイッチSW群と呼ぶ。なお本実施の形態においてはスイッチSW群の内部抵抗は0とみなすが、スイッチSW群の内部抵抗を計算に入れて回路設計しても良い。
本願発明において、n個のスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1およびn個のスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1はそれぞれ、スイッチに入力、及びスイッチから出力させるための入出力端子を有する。また入出力端子の他に、スイッチの入出力に共通な共通端子とを有することもある。以下、本願発明においては、スイッチの2つの入出力端子を、スイッチの端部と称する。
また本願発明のDACは、出力線、電源電圧線L、電源電圧線Hを有する。DACの有する出力線から、デジタル信号から変換されたアナログの階調電圧信号が出力される。出力線から出力されるアナログの階調電圧信号の出力電位をVoutとする。
電源電圧線Lおよび電源電圧線Hは、DACの外に設けられた電源に接続されており、一定の電位に保持されている。電源電圧線Lは電源電位VLに、電源電圧線Hは電源電位VHに、それぞれ保持されている。
なお、電源電位VL及び電源電位VHは、共にグランド(GND)の電位を基準としている。
また、本明細書において接続するとは、電気的に導通することを意味する。電気的に導通するとは程度の問題である。電気を流されたものが目的とする機能を果たしたり、電気を流されたもの自体の目的とする機能が損なわれたりした場合、電気的に導通していると定義する。また本明細書において、接続が切り離されるとは、電気的に導通していない状態と定義する。
なお、電源電位VHと電源電位VLの関係において、VH<VLの場合と、VH>VLの場合とでは、出力電位Voutには互いに反転したアナログ信号が出力される。ここではVH>VLの場合の出力を正相とし、VH<VLの場合の出力を逆相とする。
ここで、本願発明のDACの回路構成について説明する。
抵抗A0の両端部は、それぞれ、スイッチSWa0と出力線とに接続されている。抵抗A0と接続されていないスイッチSWa0の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
また、抵抗A1の両端部は、それぞれ、スイッチSWa1と出力線とに接続されている。抵抗A1と接続されていないスイッチSWa1の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
さらに、抵抗A2の両端部は、それぞれ、スイッチSWa2と出力線とに接続されている。抵抗A2と接続されていないスイッチSWa2の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
同様に、抵抗An-1の両端部は、それぞれ、スイッチSWan-1と出力線とに接続されている。抵抗An-1と接続されていないスイッチSWan-1の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
このように、抵抗A0、A1、…、An-1のそれぞれの両端部は、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれと出力線とに接続されている。抵抗A0、A1、…、An-1のそれぞれと接続されていない、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれの一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
同様に、抵抗B0、B1、…、Bn-1とスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1との関係も、抵抗A0、A1、…、An-1と、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1との関係と同様である。つまり、抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれの両端部は、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれと出力線とに接続されている。抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれとは接続されていないスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれの一端部は、電源電圧線Hに接続されている。
次に本願発明のDACの動作について説明する。
スイッチSWa0がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A0とが接続される。言い換えると、スイッチSWa0がオンになると、抵抗A0のスイッチSWa0と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa0がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A0は接続が切り離される。
また、スイッチSWa1がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A1とが接続される。言い換えると、スイッチSWa1がオンになると、抵抗A1のスイッチSWa1と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa1がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A1は接続が切り離される。
さらに、スイッチSWa2がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A2とが接続される。言い換えると、スイッチSWa2がオンになると、抵抗A2のスイッチSWa2と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa2がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A2は接続が切り離される。
同様に、さらに、スイッチSWan-1がオンになると、電源電圧線Lと抵抗An-1とが接続される。言い換えると、スイッチSWan-1がオンになると、抵抗An-1のスイッチSWan-1と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWan-1がオフになると、電源電圧線Lと抵抗An-1は接続が切り離される。
このように、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれがオンになると、電源電圧線Lと抵抗A0、A1、…、An-1のそれぞれとが接続される。
言い換えると、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれがオンになると、抵抗A0、A1、…、An-1のスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれがオフになると、電源電圧線Lと抵抗A0、A1、…、An-1のそれぞれは接続が切り離される。
同様に、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれがオンになると、電源電圧線Hと抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれとが接続される。言い換えると、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれがオンになると、抵抗B0、B1、…、Bn-1のスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1と接続されている端部が、電源電位VHと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれがオフになると、電源電圧線Hと抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれは接続が切り離される。
スイッチSWa群およびスイッチSWb群のオンまたはオフの制御は、DACに入力されるデジタル信号Da0、Da1、…、Dan-1によって決まる。なお、デジタル信号Da0、Da1、…、Dan-1を総称してデジタル信号Daと呼ぶ。
デジタル信号の値は、HiまたはLoのいずれかである。説明の都合上Hiのときデジタル信号の値を1、Loのときデジタル信号の値を0と定義する。デジタル信号は、Da0が最下位ビット(LSB)で、Dan-1が最上位ビット(MSB)と定義する。
またデジタル信号Da0、Da1、…、Dan-1を反転させた信号をDb0、Db1、…、Dbn-1とする。つまりDa0が1だとDb0は0、逆にDa0が0だとDb0は1となる。なお、デジタル信号Db0、Db1、…、Dbn-1を総称してデジタル信号Dbと呼ぶ。
デジタル信号DaがDACに入力されると、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1にデジタル信号Daが入力され、デジタル信号DbがスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1に入力される。
スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれに入力されるデジタル信号Daが1だと、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれはオンになる。そしてスイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれに入力されるデジタル信号Dbは、デジタル信号Daを反転させたものなので0であり、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれはオフとなる。
逆にスイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれに入力されるデジタル信号Daが0だと、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれはオフとなる。そしてその時スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれに入力されるデジタル信号Dbは、デジタル信号Daを反転させたものなので1であり、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれはオンとなる。
このようにスイッチSWa群と、スイッチSWb群とは、それぞれ互いに連動している。
1ビット目のデジタル信号Da0について考えると、DACにDa0=1のデジタル信号が入力されると、デジタル信号Da0に対応するスイッチSWa0にDa0が入力され、スイッチSWa0がオンになる。その結果、スイッチSWa0に対応する抵抗A0に、電源電圧線Lの電源電位VLがかかる。
Da0=1のとき、Db0=0である。デジタル信号Db0は対応するスイッチSWb0に入力されるので、スイッチSWb0はオフになる。その結果、スイッチSWb0に対応する抵抗B0は、電源電圧線Hと接続が切り離される。
デジタル信号Da1、Da2、…、Dan-1についても、デジタル信号Da0同じことが言える。
図1(A)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Daが全て1の場合のDACの動作を説明する。
入力されるデジタル信号Da(Da0、Da1、…、Dan-1)が全て1の場合、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1は全てオンとなり、出力線は抵抗A0、A1、…、An-1のそれぞれを介して電源電圧線Lと接続される。そしてその時デジタル信号Db(Db0、Db1、…、Dbn-1)は全て0であるので、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1は全てオフとなり、出力線は電源電圧線Hと接続が切り離された状態となる。
その結果、電源電圧線Lの電源電位VLがそのまま出力線から出力される。DACの出力線からの出力電位をVoutは、Vout(Da0=Da1=…=Dan-1=1)=VLとなる。
図1(B)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Daが全て0の場合のDACの動作を説明する。
入力されるデジタル信号Daが全て0の場合、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1は全てオフとなり、出力線は電源電圧線Lと接続が切り離された状態となる。そしてデジタル信号Dbは全て1であるので、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1は全てオンとなり、出力線は抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれを介して電源電圧線Hと接続される。
その結果、電源電圧線Hの電源電位VHがそのまま出力線から出力される。DACの出力線からの出力電位Voutは、Vout(Da0=Da1=…=Dan-1=0)=VHとなる。
図1(C)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Daのうち、Da0のみが0で、Da1、Da2、…、Dan-1は全て1の場合のDACの動作を説明する。
Da0が0なので、SWa0はオフ、逆にSWb0はオンとなり、出力線は抵抗B0を介して電源電圧線Hに接続される。一方、Da1、Da2、…、Dan-1は全て1なので、SWa1、SWa2、…、SWan-1は全てオンとなって、逆にSWb1、SWb2、…、SWbn-1はオフとなり、出力線は抵抗A1、A2、…、An-1を介して電源電圧線Lに接続される。
抵抗A0、A1、…、An-1のうち、オンになっているスイッチSWa1、SWa2、…、SWan-1に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗A1、A2、…、An-1が該当する)の合成抵抗をATとする。また抵抗B0、B1、…、Bn-1のうちオンになっているスイッチSWb0に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗B0が該当する)の合成抵抗をBTとする。
合成抵抗ATの逆数は、オンになっているスイッチSWa1、SWa2、…、SWn-1に接続されている抵抗A1、A2、…、An-1のそれぞれの逆数の和に等しい。(式1)
Figure 2006295948
式1aをATについて求めると、式2が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、オンになっているスイッチSWb0に接続されている抵抗B0の逆数に等しい。(式3)
Figure 2006295948
式3をBTについて求めると、式4が得られる。
Figure 2006295948
式2及び式4で求められた合成抵抗ATと合成抵抗BTを用いて、DACの出力線からの出力電位Vout(Da0=0、Da1=Da2=…=Dn-1=1)を求める。出力電位Vout(Da0=0、Da1=Da2=…=Dn-1=1)は、式2の合成抵抗ATを、式2の合成抵抗ATと式4の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差を掛けたものである。(式5)
Figure 2006295948
このようにスイッチのオン、オフによって、nビットのデジタル信号を、アナログの階調電圧信号に変換することができる。
図1(D)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Daのうち、Da0およびDa1が0で、Da2、Da3、…、Dan-1は全て1の場合のDACの動作を説明する。
Da0およびDa1が0なので、SWa0およびSWa1はオフとなって、逆にSWb0およびSWb1はオンとなり、出力線は抵抗B0、B1を介して電源電圧線Hに接続される。一方、Da2、Da3、…、Dan-1は全て1なので、SWa2、SWa3、…、SWan-1は全てオンとなり、逆にSWb2、SWb3、…、SWbn-1は全てオフとなり、出力線は抵抗A2、A3、…、An-1を介して電源電圧線Lに接続される。
抵抗A0、A1、…、An-1のうち、オンになっているスイッチSWa2、SWa3、…、SWan-1に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗A2、A3、…、An-1が該当する)の合成抵抗をATとする。また抵抗B0、B1、…、Bn-1のうちオンになっているスイッチSWb0およびSWb1に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗B0、B1が該当する)の合成抵抗をBTとする。
合成抵抗ATの逆数は、オンになっているスイッチSWa2、SWa3、…、SWn-1に接続されている抵抗A2、A3、…、An-1のそれぞれの逆数の和に等しい。(式6)
Figure 2006295948
式6をATについて求めると、式7が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、オンになっているスイッチSWb0、SWb1に接続されている抵抗B0、B1それぞれの逆数の和に等しい。(式8)
Figure 2006295948
式8をBTについて求めると、式9が得られる。
Figure 2006295948
式7及び式9で求められた合成抵抗ATと合成抵抗BTを用いて、DACの出力線からの出力電位Vout(Da0=Da1=0、Da2=Da3=…=Dan-1=1)
を求める。出力電位Vout(Da0=Da1=0、Da2=Da3=…=Dan-1=1)は、式7の合成抵抗ATを、式7の合成抵抗ATと式9の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差を掛けたものである。(式10)
Figure 2006295948
このようにスイッチのオン、オフによって、nビットのデジタル信号を、アナログの階調電圧信号に変換することができる。
以上は、式1〜式10を用いて個々のデジタル信号の値が具体的にわかっている場合について説明したものだが、以下に本願発明のDACの合成抵抗AT、合成抵抗BTおよび出力電位Voutを一般式にて表す。
合成抵抗ATの逆数は、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のうちオンになっているスイッチに接続されている抵抗のそれぞれの逆数の和に等しい。スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のうち、オンになっているのは、入力されるデジタル信号Da0、Da1、…、Dan-1が1のスイッチである。よって、合成抵抗ATの逆数は、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1に接続されている抵抗A0、A1、…、An-1のそれぞれの逆数に、スイッチSWa0、SWa1、…、SWan-1のそれぞれに対応するデジタル信号Daの値を掛けたものの和に等しい。(式11)
Figure 2006295948
式11をATについて求めると、式12が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1に接続されている抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれの逆数に、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれに対応するデジタル信号Dbの値を掛けたものの和に等しい。(式13)
Figure 2006295948
式13をBTについて求めると、式14が得られる。
Figure 2006295948
出力電位Voutは、式12の合成抵抗ATを、式12の合成抵抗ATと式14の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差を掛けたものである。(式15)
Figure 2006295948
このようにデジタル信号Daの値によって定まる出力電位Voutが出力線から出力される。式15からもわかるように、出力電位Voutは抵抗値Rの値によっては定まらない。また、出力電位VoutはVHとVLとの差によってその振幅を決定することができる。
本願発明のDACでは、従来のDACのようにデジタル信号のビット数と同じ数のスイッチまたは階調電圧線を設ける必要はない。よってDACの面積を抑えることが可能になり、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化が可能になった。
また従来のDACでは、デジタル信号のビット数が増えると、スイッチの数を指数関数的に増加させる必要があった。しかし本願発明ではnビットのデジタル信号を変換させる場合、スイッチの数は2n個となった。このようにビット数が増えても、従来のDACに比べてスイッチ数の増加を抑えることが可能になり、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化が可能になった。
また、DAC自体の面積が抑えられるので、画素数を増加させる、つまりはソース信号線を増加させることによって、D/A変換回路の数が増加しても、駆動回路の面積が抑えられ、高精細なアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製が可能になった。
また容量分割型DACとは違い、容量に電荷を蓄える期間と、容量に蓄えた電荷を放電してGND(グラウンド)と同じ電荷にリセットする期間とが必要ではなくなるため、容量分割型DACと比較して動作速度が速くなった。
(実施の形態2)
本実施の形態では、2ビットのデジタル信号をアナログの階調電圧信号に変換するDACを薄膜トランジスタを用いて作製した例について説明する。本実施の形態ではこのビット数に限定されない。
図5(A)に本願発明の実施の形態の1つである、2ビットのデジタル信号をアナログの階調電圧信号に変換するDACの詳しい回路図を示す。DACにIN0からデジタル信号Da0、IN1からデジタル信号Da1をそれぞれ入力する。
DACにIN0から入力されたデジタル信号Da0はSWa0に入力され、デジタル信号Da0によってSWa0のオンまたはオフが決まる。またデジタル信号Da0がインバーターによって反転させられたデジタル信号Db0はSWb0に入力され、デジタル信号Db0によってSWb0のオンまたはオフが決まる。Db0はDa0を反転させた信号なので、SWa0がオンだとSWb0はオフ、SWa0がオフだとSWb0はオンとなる。
IN1にデジタル信号Da1が入力された場合も、上述したIN0にデジタル信号Da0が入力された場合と同様にSWa1およびSWb1がデジタル信号Da1によって制御される。
図5(B)に本実施の形態で用いるインバーターの具体的な回路図の一例を示す。Vinから1または0のデジタル信号が入力される。本実施の形態においては、1はHiの信号を、0はLoの信号を示す。Vddhはデジタル信号のHiと同じ電源電位が、Vssはデジタル信号のLoと同じ電源電位が印加されていることを示す。
VinにHiのデジタル信号を印加するとVoutからLoのデジタル信号が出力される。逆に、VinにLoのデジタル信号を印加するとVoutからHiのデジタル信号が出力される。
本実施の形態の場合、DACに設ける抵抗は、スイッチSW群を形成している薄膜トランジスタ(TFT)の内部抵抗を利用する。TFTの内部抵抗とは、TFTの活性層が有するチャネル形成領域の、ソース領域とドレイン領域とを結ぶ方向における抵抗である。図6に本実施の形態で用いたスイッチSW群の具体的な回路図の一例を示す。
図6に示すように、スイッチSW群はNチャネル型薄膜トランジスタ(Nチャネル型TFT)と、Pチャネル型薄膜トランジスタ(Pチャネル型TFT)とを有している。Nチャネル型TFT及びPチャネル型TFTはそれぞれのソース領域とドレイン領域とが、一方は出力線に、もう一方は電源電圧線に接続されている。
スイッチSW群に1のデジタル信号が印加されると、スイッチSW群のNチャネル型TFTとPチャネル型TFTのソース領域とドレイン領域とが、電気的に導通した状態となり、スイッチSW群がオンとなる。
逆に0のデジタル信号が印加されるとスイッチSW群のNチャネル型TFTとPチャネル型TFTのソース領域とドレイン領域とが、電気的に導通していない状態となり、スイッチSW群がオフとなる。
図7にスイッチSW群に用いられている薄膜トランジスタの上面図の一例を示す。活性層と、ゲート電極とが、図7に示すように設けられている。ゲート電極は、ゲート信号線の一部をゲート電極として機能させている。図示してはいないが、活性層とゲート電極との間にはゲート絶縁膜が設けられている。
一導電性を有する不純物が添加されているソース領域およびドレイン領域が活性層に設けられている。またソース領域とドレイン領域の間には、ゲート電極に電圧がかかるとチャネルを形成するチャネル形成領域が設けられている。
チャネル形成領域において、ソース領域とドレイン領域を結んだ方向の長さをチャネル長(L)と定義する。またソース領域とドレイン領域を結んだ方向に対して垂直方向の長さをチャネル幅(W)と定義する。
薄膜トランジスタ(TFT)の内部抵抗の抵抗値はチャネル長(L)が等しい場合、チャネル幅(W)によって、その値が決まる。内部抵抗の抵抗値はそのチャネル幅に反比例するので、TFTの内部抵抗の抵抗値を2倍にしたいときはチャネル幅(W)を半分に、TFTの内部抵抗の抵抗値を22倍にしたいときはチャネル幅(W)を1/22倍にすれば良い。
なお本実施の形態において、Nチャネル型TFTおよびPチャネル型TFTの内部抵抗の抵抗値は、DACから出力されるアナログの階調電圧信号に悪影響が出ない程度に等しくすることが肝要である。
なお、本実施の形態では図5で示した回路図に基づいたDACについて説明したが、本実施の形態はこの回路図に限定されるわけではなく、設計者が適宜用途に応じて変更することも可能である。
また本実施の形態では、チャネル幅(W)を制御することによって薄膜トランジスタの内部抵抗の抵抗値を変える例を示したが、チャネル長Lを制御することによって行っても良い。TFTの内部抵抗の抵抗値はチャネル長Lに比例する。
よってTFTの内部抵抗の抵抗値を2倍にしたいときはチャネル長(L)を2倍に、TFTの内部抵抗の抵抗値を22倍にしたいときは、チャネル長を(L)を22倍にすれば良い。またチャネル長(L)とチャネル幅(W)を両方とも制御することで、TFTの内部抵抗の抵抗値を制御することも可能である。
本願発明のDACでは、従来のDACのようにデジタル信号のビット数と同じ数のスイッチまたは階調電圧線を設ける必要はない。よってDACの面積を抑えることが可能になり、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化が可能になった。
また従来のDACでは、デジタル信号のビット数が増えると、スイッチの数を指数関数的に増加させる必要があった。しかし本願発明ではnビットのデジタル信号を変換させる場合、スイッチの数は2n個となった。このようにビット数が増えても、従来のDACに比べてスイッチ数の増加を抑えることが可能になり、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化が可能になった。
また、DAC自体の面積が抑えられるので、画素数を増加させる、つまりはソース信号線を増加させることによって、D/A変換回路の数が増加しても、駆動回路の面積が抑えられ、高精細なアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製が可能になった。
また容量分割型DACとは違い、容量に電荷を蓄える期間と、容量に蓄えた電荷を放電してGND(グラウンド)と同じ電荷にリセットする期間とが必要ではなくなるため、容量分割型DACと比較して動作速度が速くなった。
さらに本実施の形態では、スイッチが有する薄膜トランジスタの内部抵抗を利用してDACを構成しているる。よって実施の形態1の場合と違って新たに抵抗を設ける必要がなく、DACの面積、ひいてはDACを有する半導体装置の面積を抑えることが可能になる。またDAC自体の作成工程数を抑えることができる。
以下に、本願発明のDACの実施例について説明する。なお、本願発明のDACの具体的な構成は、以下の実施例の構成に限定されるわけではない。
(実施例1)
本実施例では、4ビットデジタル信号に対応したDACの例について、図2を用いて説明する。
図2に示す本実施例のDACは、4ビットのデジタル信号Da(Da0、Da1、…、Da3)をアナログの階調電圧信号に変換する。本実施例では、電源電位VHを5V、電源電位VLを0Vに設定するが、本願発明はこの値に限られない。
図2(A)〜(D)に示すように本願発明のDACは、4個のスイッチSWa0、SWa1、…、SWa3と、4個のスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3とを有している。また、4個の抵抗A0、A1、…、A3と、4個の抵抗B0、B1、…、B3とを有している。
ここで、本実施例のDACの回路構成について説明する。
抵抗A0の両端部は、それぞれ、スイッチSWa0と出力線とに接続されている。抵抗A0と接続されていないスイッチSWa0の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。なお本実施例においてはスイッチSW群の内部抵抗は0とみなすが、スイッチSW群の内部抵抗を計算に入れて回路設計しても良い。
また、抵抗A1の両端部は、それぞれ、スイッチSWa1と出力線とに接続されている。抵抗A1と接続されていないスイッチSWa1の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
さらに、抵抗A2の両端部は、それぞれ、スイッチSWa2と出力線とに接続されている。抵抗A2と接続されていないスイッチSWa2の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
同様に、抵抗A3の両端部は、それぞれ、スイッチSWa3と出力線とに接続されている。抵抗A3と接続されていないスイッチSWa3の一端部は、電源電圧線Lに接続されている。
同様に、抵抗B0、B1、…、B3とスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3との関係も、抵抗A0、A1、…、A3と、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3との関係と同様である。つまり、抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれの両端部は、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3、のそれぞれと出力線とに接続されている。抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれとは接続されていない、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれの一端部は、電源電圧線Hに接続されている。
次に本実施例のDACの動作について説明する。
スイッチSWa0がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A0とが接続される。言い換えると、スイッチSWa0がオンになると、抵抗A0のスイッチSWa0と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa0がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A0は接続が切り離される。
また、スイッチSWa1がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A1とが接続される。言い換えると、スイッチSWa1がオンになると、抵抗A1のスイッチSWa1と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa1がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A1は接続が切り離される。
さらに、スイッチSWa2がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A2とが接続される。言い換えると、スイッチSWa2がオンになると、抵抗A2のスイッチSWa2と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa2がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A2は接続が切り離される。
同様に、スイッチSWa3がオンになると、電源電圧線Lと抵抗A3とが接続される。言い換えると、スイッチSWa3がオンになると、抵抗A3のスイッチSWa3と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa3がオフになると、電源電圧線Lと抵抗A3は接続が切り離される。
このように、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれがオンになると、電源電圧線Lと抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれとが接続される。言い換えると、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれがオンになると、抵抗A0、A1、…、A3のスイッチSWa0、SWa1、…、SWa3と接続されている端部が、電源電位VLと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれがオフになると、電源電圧線Lと抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれは接続が切り離される。
同様に、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれがオンになると、電源電圧線Hと抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれとが接続される。言い換えると、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれがオンになると、抵抗B0、B1、…、B3のスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3と接続されている端部が、電源電位VHと同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれがオフになると、電源電圧線Hと抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれは接続が切り離される。
スイッチSWa群およびスイッチSWb群のオンまたはオフは、DACに入力されるデジタル信号Da0、Da1、…、Da3によって決まる。
デジタル信号DaがDACに入力されると、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3にデジタル信号Daが入力され、デジタル信号Daを反転させたデジタル信号DbがスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3に入力される。
スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれに入力されるデジタル信号Daが1だと、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれはオンになる。そしてスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれに入力されるデジタル信号Dbは、デジタル信号Daを反転させたものなので0であり、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれはオフとなる。
逆にスイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれに入力されるデジタル信号Daが0だと、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれはオフとなる。そしてその時スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれに入力されるデジタル信号Dbは、デジタル信号Daを反転させたものなので1であり、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれはオンとなる。
このようにスイッチSWa群と、スイッチSWb群とは、それぞれ互いに連動している。
図2(A)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Da(Da0、Da1、…、Da3)が全て1の場合のDACの動作を説明する。
DACに入力されるデジタル信号Da0、Da1、…、Da3が全て1だった場合、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3は全てオンとなり、出力線は抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれを介して電源電圧線Lと接続される。逆にデジタル信号Db0、Db1、…、Db3は全て0となるので、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3は全てオフとなり、出力線は電源電圧線Hと接続が切り離された状態となる。(図2(A))
その結果、電源電圧線Lの電源電位VLがそのまま出力線から出力される。DACの出力線からの出力電位をVoutは、Vout(Da0=Da1=…=Da3=1)=VL=0Vとなる。
図2(B)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Daのうち、Da0のみが0で、Da1、Da2、Da3は全て1の場合のDACの動作を説明する。
Da0が0なので、SWa0はオフ、逆にSWb0はオンとなり、出力線は抵抗B0を介して電源電圧線Hに接続される。一方、Da1、Da2、Da3は全て1なので、SWa1、…、SWa3は全てオンとなり、逆にSWb1、SWb2、SWb3は全てオフとなり、出力線は抵抗A1、A2、A3を介して電源電圧線Lに接続される。
抵抗A0、A1、…、A3のうち、オンになっているスイッチSWa1、SWa2、SWa3に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗A1、A2、A3が該当する)の合成抵抗をATとする。また抵抗B0、B1、…、B3のうちオンになっているスイッチSWb0に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗B0が該当する)の合成抵抗をBTとする。
合成抵抗ATの逆数は、オンになっているスイッチSWa1、SWa2、SWa3に接続されている抵抗A1、A2、A3のそれぞれの逆数の和に等しい。(式16)
Figure 2006295948
式16をATについて求めると、式17が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、オンになっているスイッチSWb0に接続されている抵抗B0の逆数に等しい。(式18)
Figure 2006295948
式18をBTについて求めると、式19が得られる。
Figure 2006295948
式17及び式19で求められた合成抵抗ATと合成抵抗BTを用いて、DACの出力線からの出力電位Vout(Da0=0、Da1=Da2=D3=1)を以下の式20によって求める。出力電位Vout(Da0=0、Da1=Da2=D3=1)は、式17の合成抵抗ATを、式17の合成抵抗ATと式19の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差である5を掛けたものである。
Figure 2006295948
このようにスイッチのオン、オフによって、nビットのデジタル信号を、アナログの階調電圧信号に変換することができる。
図2(C)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Daのうち、Da0およびDa1が0で、Da2およびDa3が1の場合のDACの動作を説明する。
Da0およびDa1が0なので、SWa0およびSWa1はオフとなって、逆にSWb0およびSWb1はオンとなり、出力線は抵抗B0およびB1を介して電源電圧線Hに接続される。一方、Da2およびDa3は1なので、SWa2およびSWa3はオンとなって、逆にSWb2およびSWb3はオフとなり、出力線は抵抗A2およびA3を介して電源電圧線Lに接続される。
抵抗A0、A1、…、A3のうち、オンになっているスイッチSWa2およびSWa3に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗A2、A3が該当する)の合成抵抗をATとする。また抵抗BのうちオンになっているスイッチSWb0およびSWb1に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗B0、B1が該当する)の合成抵抗をBTとする。
合成抵抗ATの逆数は、オンになっているスイッチSWa2、SWa3に接続されている抵抗A2、A3のそれぞれの逆数の和に等しい。(式21)
Figure 2006295948
式21をATについて求めると、式22が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、オンになっているスイッチSWb0、SWb1に接続されている抵抗B0、B1のそれぞれの逆数の和に等しい。(式23)
Figure 2006295948
式23をBTについて求めると、式24が得られる。
Figure 2006295948
式22及び式24で求められた合成抵抗ATと合成抵抗BTを用いて、DACの出力線からの出力電位Vout(Da0=Da1=0、Da2=D3=1)を以下の式25によって求める。出力電位Vout(Da0=Da1=0、Da2=D3=1)は、式22の合成抵抗ATを、式22の合成抵抗ATと式24の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差である5を掛けたものである。
Figure 2006295948
このようにスイッチのオン、オフによって、nビットのデジタル信号を、アナログの階調電圧信号に変換することができる。
図2(D)を用いて、本願発明のDACに入力されるデジタル信号Da(Da0、Da1、…、Da3)のうち、Da2のみが0で、Da0、Da1およびDa3は全て1の場合のDACの動作を説明する。
Da2が0の場合、SWa2はオフ、逆にSWb2はオンとなり、出力線は抵抗B2を介して電源電圧線Hに接続される。一方、Da0、Da1およびDa3は全て1なので、SWa0、SWa1およびSWa3はオンとなり、逆にSWb0、SWb1およびSWb3はオフとなり、出力線は抵抗Aのうちの抵抗A0、A1、A3を介して電源電圧線Lに接続される。
抵抗A0、A1、…、A3のうち、オンになっているスイッチSWa0、SWa1およびSWa3に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗A0、A1、A3が該当する)の合成抵抗をATとする。また抵抗BのうちオンになっているスイッチSWb2に接続されている全ての抵抗(この場合抵抗B2が該当する)の合成抵抗をBTとする。
合成抵抗ATの逆数は、オンになっているスイッチSWa0、SWa1、SWa3に接続されている抵抗A0、A1、A3のそれぞれの逆数の和に等しい。(式26)
Figure 2006295948
式26をATについて求めると、式27が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、オンになっているスイッチSWb3に接続されている抵抗B3の逆数に等しい。(式28)
Figure 2006295948
式28をBTについて求めると、式29が得られる。
Figure 2006295948
式27及び式29で求められた合成抵抗ATと合成抵抗BTを用いて、DACの出力線からの出力電位Vout(Da2=0、Da0=Da1=Da3=1)を以下の式30によって求める。出力電位Vout(Da2=0、Da0=Da1=Da3=1)は、式27の合成抵抗ATを、式27の合成抵抗ATと式29の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差である5を掛けたものである。
Figure 2006295948
このようにスイッチのオン、オフによって、nビットのデジタル信号を、アナログの階調電圧信号に変換することができる。
以上は、式16〜式30を用いてデジタル信号の値が具体的にわかっている場合について説明したものだが、本実施例のDACの合成抵抗AT、合成抵抗BTおよび出力電位Voutを一般式にて表す。
合成抵抗ATの逆数は、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のうちオンになっているスイッチに接続されている抵抗のそれぞれの逆数の和に等しい。スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のうち、オンになっているのは、入力されるデジタル信号Da0、Da1、…、Da3が1のスイッチである。よって、合成抵抗ATの逆数は、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3に接続されている抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれの逆数に、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれに対応するデジタル信号Daの値を掛けたものの和に等しい。
(式31)
Figure 2006295948
式31をATについて求めると、式32が得られる。
Figure 2006295948
また同様に、合成抵抗BTの逆数は、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3に接続されている抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれの逆数に、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれに対応するデジタル信号Dbの値を掛けたものの和に等しい。(式33)
Figure 2006295948
式33をBTについて求めると、式34が得られる。
Figure 2006295948
出力電位Voutは、式32の合成抵抗ATを、式32の合成抵抗ATと式34の合成抵抗BTとの和で割ったものに、電源電位VHと電源電位VLの差を掛けたものである。(式35)
Figure 2006295948
このようにデジタル信号Daの値によって定まる出力電位Voutが出力線から出力される。式35からもわかるように、出力電位Voutは抵抗値Rの値によっては定まらない。
本実施例ののDACでは、従来のDACのようにデジタル信号のビット数と同じ数のスイッチまたは階調電圧線を設ける必要はない。よってDACの面積を抑えることが可能になり、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化が可能になった。
また従来のDACではデジタル信号のビット数が増えると、スイッチの数を指数関数的に増加させる必要があった。しかし本願発明ではビット数が増えても、従来のDACに比べてスイッチ数の増加を抑えることが可能であり、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化も可能になった。
また、DAC自体の面積が抑えられるので、画素数を増加させる、つまりはソース信号線を増加させることによって、D/A変換回路の数が増加しても、駆動回路の面積が抑えられ、高精細なアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製が可能になった。
本実施例ではVHを5V、VLを0Vとしたが、本願発明はこの値に限定されない。出力電位VoutはVHとVLとの差によってその振幅を決定することができる。また本実施例ではデジタル信号が4ビットの場合について説明したが、デジタル信号のビット数はこの値に限定されない。
(実施例2)
本実施例においては、実施例1のDACを、アクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動回路に用いた場合について説明する。
図3は、本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略をブロック図で示したものである。301はソース信号線駆動回路Aであり、302はソース信号線駆動回路Bである。303はゲート信号線駆動回路である。304は画素部である。305はデジタルビデオデータ分割回路(SPC;Serial-to-Parallel Conversion Circuit)である。
ソース信号線駆動回路A301は、ソース信号線側シフトレジスタ回路(240ステージ×2のシフトレジスタ回路)301−1、ラッチ回路1(960×8デジタルラッチ回路)301−2、ラッチ回路2(960×8デジタルラッチ回路)301−3、セレクタ回路1 301−4、D/A変換回路(DAC)301−5、セレクタ回路2 301−6を有している。その他、バッファ回路やレベルシフタ回路(いずれも図示せず)を有している。また、説明の便宜上省略したが、レベルシフト回路を含む構成としても良い。
ソース信号線駆動回路B302は、ソース信号線駆動回路A301と同
じ構成を有する。なお、ソース信号線駆動回路A301は、奇数番目のソース信号線に映像信号(アナログの階調電圧信号)を供給し、ソース信号線駆動回路B302は、偶数番目のソース信号線に映像信号を供給するようになっている。
なお、本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置においては、回路レイアウトの都合上、画素部304の上下を挟むように2つのソース信号線駆動回路Aおよびソース信号線駆動回路Bを設けたが、回路レイアウト上、可能であれば、ソース信号線駆動回路を1つだけ設けるようにしても良い。
また、303はゲート信号線駆動回路であり、シフトレジスタ回路、バッファ回路、レベルシフタ回路等(いずれも図示せず)を有している。
画素部304は、1920×1080(横×縦)の画素を有している。各画素には画素TFTが配置されており、各画素TFTのソース領域にはソース信号線が、ゲート電極にはゲート信号線が接続されている。また、各画素TFTのドレイン領域には画素電極が接続されている。各画素TFTは、各画素TFTに接続された画素電極への映像信号(アナログの階調電圧信号)の供給を制御している。各画素電極に映像信号(アナログの階調電圧信号)が供給され、各画素電極と対向電極との間に挟まれた液晶に電圧が印加され液晶が駆動される。
ここで、本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置の動作および信号の流れを説明する。
まず、ソース信号線駆動回路A301の動作を説明する。ソース信号線側シフトレジスタ回路301−1にクロック信号(CK)およびスタートパルス(SP)が入力される。ソース信号線側シフトレジスタ回路301−1は、これらのクロック信号(CK)およびスタートパルス(SP)に基づきタイミング信号を順に発生させ、バッファ回路等(図示せず)を通して後段の回路へタイミング信号を順次供給する。
ソース信号線側シフトレジスタ回路301−1からのタイミング信号は、バッファ回路等によってバッファされる。タイミング信号が供給されるソース信号線には、多くの回路あるいは素子が接続されているために負荷容量(寄生容量)が大きい。この負荷容量が大きいために生ずるタイミング信号の立ち上がりまたは立ち下がりの鈍りを防ぐために、このバッファ回路が設けられる。
バッファ回路によってバッファされたタイミング信号は、ラッチ回路1(301−2)に供給される。ラッチ回路1(301−2)は、デジタル信号を処理するラッチ回路を960ステージ有してる。ラッチ回路1(301−2)は、前記タイミング信号が入力されると、デジタルビデオデータ分割回路から供給されるデジタル信号を順次取り込み、保持する。
ラッチ回路1(301−2)の全てのステージにデジタル信号の書き込みが一通り終了するまでの時間は、1ライン期間と呼ばれる。すなわち、ラッチ回路1(301−2)の中で一番左側のステージのラッチ回路にデジタル信号の書き込みが開始される時点から、一番右側のステージのラッチ回路にデジタル信号の書き込みが終了する時点までの時間間隔が1ライン期間である。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間を1ライン期間と呼ぶこともある。
1ライン期間の終了後、シフトレジスタ回路301−1の動作タイミングに合わせて、ラッチ回路2(301−3)にラッチシグナル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、ラッチ回路1(301−2)に書き込まれ保持されているデジタル信号は、ラッチ回路2(301−3)に一斉に送出され、ラッチ回路2(301−3)の全ステージに書き込まれ、保持される。
デジタル信号をラッチ回路2(301−3)に送出し終えたラッチ回路1(301−2)には、ソース信号線側シフトレジスタ回路301−1からのタイミング信号に基づき、再びデジタルビデオデータ分割回路から供給されるデジタル信号の書き込みが順次行われる。
この2順目の1ライン期間中には、ラッチ回路2(301−3)に書き込まれ、保持されているデジタル信号が、セレクタ回路1(301−4)によって順次選択され、D/A変換回路(DAC)301−5に供給される。なお本実施例では、セレクタ回路1(301−4)においては、1つのセレクタ回路がソース信号線4本に対応している。なお、セレクタ回路については、本出願人による特許出願である特願平9−286098号に記載されているものを用いることができる。
セレクタ回路301−4で選択されたデジタル信号がDAC301−5に供給される。
DAC301−5は、デジタル信号をアナログの階調電圧信号に変換し、セレクタ回路2(301−6)によって選択されるソース信号線に順次供給される。
本実施例のDACはデジタル信号に対応しており、その動作は、上述の実施例1の動作に従い、出力Voutは上述の式5で示される。
ソース信号線に供給されるアナログの階調電圧信号は、ソース信号線に接続されている画素部304の画素TFTのソース領域に供給される。
302はソース信号線駆動回路Bであり、その構成はソース信号線駆動回路A301と同じである。ソース信号線駆動回路B302は、偶数番目のソース信号線に映像信号(アナログの階調電圧信号)を供給する。
ゲート信号線駆動回路303においては、シフトレジスタ(図示せず)からのタイミング信号がバッファ回路(図示せず)に供給され、対応するゲート信号線(走査線)に供給される。ゲート信号線には、1ライン分の画素TFTのゲート電極が接続されており、1ライン分全ての画素TFTを同時にONにしなくてはならないので、バッファ回路には電流容量の大きなものが用いられる。
このように、ゲート信号線駆動回路からの走査信号によって対応する画素TFTのスイッチングが行われ、ソース信号線駆動回路からのアナログの階調電圧信号が画素TFTに供給され、液晶分子が駆動される。
305はデジタルビデオデータ分割回路(SPC;Serial-to-Parallel Conversion Circuit)である。デジタルビデオデータ分割回路305は、外部から入力されるデジタル信号の周波数を1/mに落とすための回路である。外部から入力されるデジタル信号を分割することにより、駆動回路の動作に必要な信号の周波数も1/mに落とすことができる。
本願発明のDACは、本実施例で示した構成のアクティブマトリクス型液晶表示装置以外にも、用いることは可能である。本願発明のDACを用いることによって、駆動回路、アクティブマトリクス型液晶表示装置の小型化が可能になった。
(実施例3)
本実施例では、実施例1に示した4ビットDACの別の例について、図4を用いて説明する。
図4に示す本実施例のDACは、4ビットのデジタル信号Da(Da0、Da1、…、Da3)をアナログの階調電圧信号に変換する。本実施例では4ビットのデジタル信号に対応するDACについて説明するが、本願発明はこのビット数に限定されない。また本実施例では、電源電位VHを6V、電源電位VLを2Vに設定するが、本願発明はこの電源電位の値に限定されない。
図4に示すように本願発明のDACは、4個のスイッチSWa0、SWa1、…、SWa3と、4個のスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3とを有している。
また、4個の抵抗A0、A1、…、A3と、4個の抵抗B0、B1、…、B3とを有している。
抵抗A0の両端部は、それぞれ、スイッチSWa0と電源電圧線Lとに接続されている。抵抗A0と接続されていないスイッチSWa0の一端部は、出力線に接続されている。
抵抗A1、A2、A3についても同様である。このように、抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれの両端部は、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれと電源電圧線Lとに接続されている。抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれと接続されていない、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれの一端部は、出力線に接続されている。
同様に、抵抗B0、B1、…、B3とスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3との関係も、抵抗A0、A1、…、A3と、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3との関係と同様である。つまり、抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれの両端部は、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれと電源電圧線Hとに接続されている。抵抗B0、B1、…、Bn-1のそれぞれとは接続されていない、スイッチSWb0、SWb1、…、SWbn-1のそれぞれの一端部は、出力線に接続されている。
次に本実施例のDACの動作について説明する。
スイッチSWa0がオンになると、出力線と抵抗A0とが接続される。言い換えると、スイッチSWa0がオンになると、抵抗A0のスイッチSWa0と接続されている端部と出力線とが同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa0がオフになると、出力線と抵抗A0は接続が切り離される。
スイッチSW1、SW2、SWa3についても同様である。スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれがオンになると、出力線と抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれとが接続される。言い換えると、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれがオンになると、スイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれと接続されている抵抗A0、A1、…、A3のそれぞれの端部と出力線とが同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWa0、SWa1、…、SWa3のそれぞれがオフになると、出力線と抵抗A0、A1、…、A3は接続が切り離される。
スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3についても同様である。スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれがオンになると、出力線と抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれとが接続される。言い換えると、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれがオンになると、スイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれと接続されている抵抗B0、B1、…、B3のそれぞれの端部と出力線とが同じ電位に保たれる。逆にスイッチSWb0、SWb1、…、SWb3のそれぞれがオフになると、出力線と抵抗B0、B1、…、B3は接続が切り離される。
本実施例と実施例1との異なるところは、スイッチと抵抗とを設ける位置が入れ替わっていることである。本実施例では抵抗がスイッチよりも電源電圧線側に設けられており、一方実施例1ではスイッチが抵抗よりも電源電圧線側に設けられている。
なお本実施例では全ての抵抗がスイッチよりも電源電圧線側に設けられた構成を示したが、本願発明は一部の抵抗をスイッチよりも電源電圧線側に設け、残りのスイッチを抵抗よりも電源電圧線側に設ける構成としても良い。
(実施例4)
本実施例では、本願発明の半導体表示装置の一例であるアクティブマトリクス型液晶表示装置の、画素部のTFT及び画素部の周辺に設けられる駆動回路のTFTを同時に作製する方法の一例について、図8〜図10を用いて説明する。なお、本実施例は一例であって、本願発明はこの作製方法に限られない。
図8(A)において、アクティブマトリクス基板6001には、無アルカリガラス基板や石英基板を使用することが望ましい。その他にもシリコン基板や金属基板の表面に絶縁膜を形成したものをアクティブマトリクス基板としても良い。
そして、アクティブマトリクス基板6001のTFTが形成される表面には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜からなる下地膜をプラズマCVD法やスパッタ法で100〜400nmの厚さに形成した。例えば下地膜として、窒化シリコン膜6002を25〜100nm、ここでは50nmの厚さに、酸化シリコン膜6003を50〜300nm、ここでは150nmの厚さとした2層構造で形成すると良い。下地膜はアクティブマトリクス基板からの不純物汚染を防ぐために設けられるものであり、石英基板を用いた場合には必ずしも設けなくても良い。
次に下地膜の上に20〜100nmの厚さの、非晶質シリコン膜を公知の成膜法で形成した。非晶質シリコン膜は含有水素量にもよるが、好ましくは400〜550℃で数時間加熱して脱水素処理を行い、含有水素量を5atom%以下として、結晶化の工程を行うことが望ましい。また、非晶質シリコン膜をスパッタ法や蒸着法などの他の作製方法で形成しても良いが、膜中に含まれる酸素、窒素などの不純物元素を十分低減させておくことが望ましい。ここでは、下地膜と非晶質シリコン膜とは、同じ成膜法で形成することが可能であるので、両者を連続形成しても良い。下地膜を形成後、一旦大気雰囲気にさらされないようにすることで表面の汚染を防ぐことが可能となり、作製されるTFTの特性バラツキを低減させることができる。
非晶質シリコン膜から結晶質シリコン膜を形成する工程は、公知のレーザー結晶化技術または熱結晶化の技術を用いれば良い。また、シリコンの結晶化を助長する触媒元素を用いて熱結晶化の方法で結晶質シリコン膜を作製しても良い。その他に、微結晶シリコン膜を用いても良いし、結晶質シリコン膜を直接堆積成膜しても良い。さらに、単結晶シリコンを基板上に貼りあわせるSOI(Silicon On Insulators)の公知技術を使用して結晶質シリコン膜を形成しても良い。
こうして形成された結晶質シリコン膜の不要な部分をエッチング除去して、島状半導体層6004〜6007を形成した。結晶質シリコン膜のnチャネル型TFTが作製される領域には、しきい値電圧を制御するため、あらかじめ1×1015〜5×1017cm-3程度の濃度でボロン(B)を添加しておいても良い。
次に、島状半導体層6004〜6007を覆って、酸化シリコンまたは窒化シリコンを主成分とするゲート絶縁膜6008を形成した。ゲート絶縁膜6008は、10〜200nm、好ましくは50〜150nmの厚さに形成すれば良い。
例えば、プラズマCVD法でN2OとSiH4を原料とした窒化酸化シリコン膜を75nm形成し、その後、酸素雰囲気中または酸素と塩酸の混合雰囲気中、800〜1000℃で熱酸化して115nmのゲート絶縁膜としても良い。(図8(A))
島状半導体層6004、6007の全面と、島状半導体層6005の一部(チャネル形成領域となる領域を含む)及び島状半導体層6006の一部(チャネル形成領域となる領域を含む)にレジストマスク6009〜6012を形成し、n型を付与する不純物元素を添加して低濃度不純物領域6013〜6015を形成した。この低濃度不純物領域6013〜6015は、後に駆動回路のnチャネル型TFTに、ゲート絶縁膜を介してゲート電極と重なるLDD(Lightly Doped Drain)領域(本明細書中ではLov領域という。なお、ovとはoverlapの意味である。)を形成するための不純物領域である。なお、ここで形成された低濃度不純物領域に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n-)で表すこととする。従って、本明細書中では低濃度不純物領域6013〜6015をn-領域と言い換えることができる。
ここではフォスフィン(PH3)を質量分離しないでプラズマ励起したイオンドープ法でリンを添加した。勿論、質量分離を行うイオンインプランテーション法を用いても良い。この工程では、ゲート絶縁膜6008を通してその下の半導体層にリンを添加した。添加するリン濃度は、5×1017〜5×1018atoms/cm3の範囲にするのが好ましく、ここでは1×1018atoms/cm3とした。(図8(B))
その後、レジストマスク6009〜6012を除去し、窒素雰囲気中で400〜900℃、好ましくは550〜800℃で1〜12時間の熱処理を行ない、この工程で添加されたリンを活性化する工程を行なった。
第1の導電膜6016を、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれた元素またはいずれかを主成分とする導電性材料で、10〜100nmの厚さに形成した。第1の導電膜6016としては、例えば窒化タンタル(TaN)や窒化タングステン(WN)を用いることが望ましい。さらに、第1の導電膜6016上に第2の導電膜6017をTa、Ti、Mo、Wから選ばれた元素またはいずれかを主成分とする導電性材料で、100〜400nmの厚さに形成した。例えば、Ta膜を200nmの厚さに形成すれば良い。また、図示しないが、第1の導電膜6016の下に第1の導電膜6016、及び第2の導電膜6017(特に第2の導電膜6017)の酸化防止のためにシリコン膜を2〜20nm程度の厚さで形成しておくことは有効である。
(図8(C))
レジストマスク6018〜6020を形成し、第1の導電膜6016及び第2の導電膜6017(以下、積層膜として取り扱う)をエッチングして、pチャネル型TFTのゲート電極6021を形成した。なお、nチャネル型TFTとなる領域の上には全面を覆うように導電膜6022、6023を残した。
そして、レジストマスク6018〜6020をそのまま残してマスクとし、pチャネル型TFTが形成される半導体層6004の一部に、p型を付与する不純物元素を添加する工程を行った。ここではボロンをその不純物元素として、ジボラン(B26)を用いてイオンドープ法(勿論、イオンインプランテーション法でも良い)で添加した。ここでは5×1020〜3×1021atoms/cm3の濃度にボロンを添加した。なお、ここで形成された不純物領域に含まれるp型を付与する不純物元素の濃度を(p++)で表すこととする。従って、本明細書中では不純物領域6024、6025をp++領域と言い換えることができる。(図9(A))
なお、この工程において、レジストマスク6018〜6020を使用してゲート絶縁膜6008をエッチング除去して、島状半導体層6004の一部を露出させた後、p型を付与する不純物元素を添加する工程を行っても良い。その場合、加速電圧が低くて済むため、島状半導体膜に与えるダメージも少ないし、スループットも向上する。
次に、レジストマスク6018〜6020を除去した後、レジストマスク6026〜6029を形成し、nチャネル型TFTのゲート電極6030〜6032を形成した。このときゲート電極6030はn-領域6013とゲート絶縁膜6008を介して重なるように形成した。また、ゲート電極6031はn-領域6014、6015とゲート絶縁膜6008を介して重なるように形成した。(図9(C))
次に、レジストマスク6026〜6029を除去し、レジストマスク6033、6034を形成した。そして、nチャネル型TFTにおいて、ソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域を形成する工程を行なった。レジストマスク6034はnチャネル型TFTのゲート電極6032を覆う形で形成した。これは、後の工程において画素部のnチャネル型TFTに、ゲート電極と重ならないようにLDD領域を形成するためである。
そして、n型を付与する不純物元素を添加して不純物領域6035〜6041を形成した。ここでも、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法(勿論、イオンインプランテーション法でも良い)で行い、この領域のリンの濃度は1×1020〜1×1021atoms/cm3とした。なお、ここで形成された不純物領域6039〜6041に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n+)で表すこととする。従って、本明細書中では不純物領域6039〜6041をn+領域と言い換えることができる。また、不純物領域6035〜6038は既にn-領域が形成されていたので、厳密には不純物領域6039〜6041よりも若干高い濃度でリンを含む。(図9(B))
なお、この工程において、レジストマスク6033、6034およびゲート電極6030、6031をマスクとしてゲート絶縁膜6008をエッチングし、島状半導体膜6005〜6007の一部を露出させた後、n型を付与する不純物元素を添加する工程を行っても良い。その場合、加速電圧が低くて済むため、島状半導体膜6005〜6007に与えるダメージも少ないし、スループットも向上する。(図9(C))
次に、レジストマスク6033、6034を除去し、画素部のnチャネル型TFTとなる島状半導体層6007にn型を付与する不純物元素を添加する工程を行った。こうして形成された不純物領域6042〜6045には前記n-領域と同程度かそれより少ない濃度(具体的には5×1016〜1×1018atoms/cm3)のリンが添加されるようにした。なお、ここで形成された不純物領域6042〜6044に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n--)で表すこととする。従って、本明細書中では不純物領域6042〜6045をn--領域と言い換えることができる。また、この工程ではゲート電極で隠された不純物領域6070、6074、6075を除いて全ての不純物領域にn--の濃度でリンが添加されているが、非常に低濃度であるため無視して差し支えない。(図10(A))
次に、後に第1の層間絶縁膜の一部となる保護絶縁膜6046を形成した。保護絶縁膜6046は窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜またはそれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。また、膜厚は100〜400nmとすれば良い。
その後、それぞれの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化するために熱処理工程を行った。この工程はファーネスアニール法、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)で行うことができる。ここではファーネスアニール法で活性化工程を行った。加熱処理は、窒素雰囲気中において300〜650℃、好ましくは400〜550℃、ここでは450℃、2時間の熱処理を行った。
さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、島状半導体層6004〜6007を水素化する工程を行った。この工程は熱的に励起された水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。(図10(B))
活性化工程を終えたら、保護絶縁膜6046の上に0.5〜1.5μm厚の層間絶縁膜6047を形成した。前記保護絶縁膜6046と層間絶縁膜6047とでなる積層膜を第1の層間絶縁膜とした。
その後、それぞれのTFTのソース領域またはドレイン領域に達するコンタクトホールが形成され、ソース電極6048、6050、6052、6054と、ドレイン電極6049、6051、6053、6055を形成した。図示していないが、本実施例ではこの電極を、Ti膜を100nm、Tiを含むアルミニウム膜300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成した3層構造の積層膜とした。
次に、パッシベーション膜6056として、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜で50〜500nm(代表的には200〜300nm)の厚さで形成した。その後、この状態で水素化処理を行うとTFTの特性向上に対して好ましい結果が得られた。例えば、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行うと良く、あるいはプラズマ水素化法を用いても同様の効果が得られた。なお、ここで後に画素電極とドレイン電極を接続するためのコンタクトホールを形成する位置において、パッシベーション膜6056に開口部を形成しておいても良い。
その後、有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜6057を約1μmの厚さに形成した。有機樹脂としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。有機樹脂膜を用いることの利点は、成膜方法が簡単である点や、比誘電率が低いので、寄生容量を低減できる点、平坦性に優れる点などが上げられる。なお上述した以外の有機樹脂膜や有機系SiO化合物などを用いることもできる。ここでは、アクティブマトリクス基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用い、300℃で焼成して形成した。
次に、画素部となる領域において、第2の層間絶縁膜6057上に遮蔽膜6058を形成した。遮蔽膜6058はアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはタンタル(Ta)から選ばれた元素またはいずれかを主成分とする膜で100〜300nmの厚さに形成した。そして、遮蔽膜6058の表面に陽極酸化法またはプラズマ酸化法により30〜150nm(好ましくは50〜75nm)の厚さの酸化膜である誘電体6059を形成した。ここでは遮蔽膜6058としてアルミニウム膜またはアルミニウムを主成分とする膜を用い、誘電体6059として酸化アルミニウム膜(アルミナ膜)を用いた。
なお、ここでは遮蔽膜6058の表面のみに誘電体6059を設ける構成としたが、誘電体6059をプラズマCVD法、熱CVD法またはスパッタ法などの気相法によって第2の層間絶縁膜6057上に、遮蔽膜6058を覆うように形成しても良い。その場合も誘電体6059の膜厚は30〜150nm(好ましくは50〜75nm)とすることが好ましい。また誘電体6059として、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、DLC(Diamond like carbon)膜または有機樹脂膜を用いても良い。さらに、これらを組み合わせた積層膜を用いても良い。
次に、第2の層間絶縁膜6057及びパッシベーション膜6056にドレイン電極6055に達するコンタクトホールを形成し、画素電極6060、6061、6062を形成した。なお、画素電極6061、6062はそれぞれ隣接する別の画素の画素電極である。画素電極6060、6061、6062は、透過型アクティブマトリクス型液晶表示装置とする場合には透明導電膜を用い、反射型のアクティブマトリクス型液晶表示装置とする場合には金属膜を用いれば良い。
ここでは透過型のアクティブマトリクス型液晶表示装置とするために、酸化インジウム・スズ(ITO)膜を100nmの厚さにスパッタ法で形成した。
また、この時、画素電極6060と遮蔽膜6058とが誘電体6059を介して重なった領域6063に保持容量が形成された。
こうして同一基板上に、駆動回路部と画素部とを有したアクティブマトリクス基板が完成した。なお、駆動回路部にはpチャネル型TFT6091、nチャネル型TFT6092、nチャネル型TFT6093、が形成され、画素部にはnチャネル型TFTでなる画素TFT6094が形成された。
駆動回路のpチャネル型TFT6091には、チャネル形成領域6064、ソース領域6065、ドレイン領域6066がそれぞれp+領域で形成された。また、nチャネル型TFT6092には、チャネル形成領域6067、ソース領域6068、ドレイン領域6069、ゲート絶縁膜6008を介してゲート電極6030と重なったLDD領域(以下、Lov領域という。なお、ovとはoverlapの意である。)6070が形成された。この時、ソース領域6068、ドレイン領域6069はそれぞれ(n-+n+)領域で形成され、Lov領域6070はn-領域で形成された。
また、nチャネル型TFT6093には、チャネル形成領域6071、ソース領域6072、ドレイン領域6073、ゲート絶縁膜6008を介してゲート電極6031と重なったLDD領域(以下、Lov領域という。なお、ovとはoverlapの意である。)6074、6075が形成された。この時、ソース領域6072、ドレイン領域6073はそれぞれ(n-+n+)領域で形成され、Lov領域6074、6075はn-領域で形成された。
また、画素部のTFT(画素TFT)6094には、チャネル形成領域6076、6077、ソース領域6078、ドレイン領域6080、ゲート絶縁膜6008を介してゲート電極6032と重ならないLDD領域(以下、Loff領域という。なお、offとはoffsetの意である。)6081〜6084、Loff領域6082、6083に接したn+領域6079が形成された。この時、ソース領域6078、ドレイン領域6080はそれぞれn+領域で形成され、Loff領域6081〜6084はn--領域で形成された。
チャネル長3〜7μmに対してLov領域の長さは0.5〜3.0μm、代表的には1.0〜1.5μmとすれば良い。また、画素TFT6094に設けられるLoff領域6081〜6084の長さは0.5〜3.5μm、代表的には2.0〜2.5μmとすれば良い。
上記実施例によって作製された液晶表示装置には、様々な液晶を用いることが可能である。例えば、1998, SID, "Characteristics and Driving Scheme of Polymer-Stabilized Monostable FLCD Exhibiting Fast Response Time and High Contrast Ratio with Gray-Scale Capability" by H. Furue et al.や、1997, SID DIGEST, 841, "A Full-Color Thresholdless Antiferroelectric LCD Exhibiting Wide Viewing Angle with Fast Response Time" by T. Yoshida et al.や、1996, J. Mater. Chem. 6(4), 671-673, "Thresholdless antiferroelectricity in liquid crystals and its application to displays" by S. Inui et al.や、米国特許第5594569 号に開示された液晶を用いることが可能である。
ある温度域において反強誘電相を示す液晶を反強誘電性液晶という。反強誘電性液晶を有する混合液晶には、電場に対して透過率が連続的に変化する電気光学応答特性を示す、無しきい値反強誘電性混合液晶と呼ばれるものがある。この無しきい値反強誘電性混合液晶は、V字型の電気光学応答特性を示すものがあり、その駆動電圧が約±2.5V程度(セル厚約1μm〜2μm)のものも見出されている。
ここで、V字型の電気光学応答を示す無しきい値反強誘電性混合液晶の印加電圧に対する光透過率の特性を示す図を図11に示す。図11に示すグラフの縦軸は透過率(任意単位)、横軸は印加電圧である。なお、液晶表示装置の入射側の偏光板の透過軸は、液晶表示装置のラビング方向にほぼ一致する無しきい値反強誘電性混合液晶のスメクティック層の法線方向とほぼ平行に設定されている。また、出射側の偏光板の透過軸は、入射側の偏光板の透過軸に対してほぼ直角(クロスニコル)に設定されている。
図11に示されるように、このような無しきい値反強誘電性混合液晶を用いると、低電圧駆動かつ階調表示が可能となることがわかる。
また、このような低電圧駆動の無しきい値反強誘電性混合液晶を、デジタル方式で駆動するソース信号線駆動回路を有する液晶表示装置に用いた場合にも、D/A変換回路の出力電圧を下げることができるので、D/A変換回路の動作電源電圧を下げることができ、ドライバの動作電源電圧を低くすることができる。よって、液晶表示装置の低消費電力化および高信頼性が実現できる。
よって、このような低電圧駆動の無しきい値反強誘電性混合液晶を用いることは、比較的LDD領域(低濃度不純物領域)の長さが小さいTFT(例えば、0nm〜500nmまたは0nm〜200nm)を用いる場合においても有効である。
また、一般に、無しきい値反強誘電性混合液晶は自発分極が大きく、液晶自体の誘電率が高い。このため、無しきい値反強誘電性混合液晶を液晶表示装置に用いる場合には、画素に比較的大きな保持容量が必要となってくる。よって、自発分極が小さな無しきい値反強誘電性混合液晶を用いるのが好ましい。また、液晶表示装置の駆動方法を線順次駆動とすることにより、画素への階調電圧の書き込み期間(ピクセルフィードピリオド)を長くし、保持容量が小くてもそれを補うようにしてもよい。
なお、このような無しきい値反強誘電性混合液晶を用いることによって低電圧駆動が実現されるので、液晶表示装置の低消費電力が実現される。
(実施例5)
本願発明のD/A変換回路は様々な半導体装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、EL表示装置)に用いることができる。また、それら半導体装置を表示媒体として組み込んだ電子機器全てに本願発明を実施できる。
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図12乃至図14に示す。
図12(A)はパーソナルコンピュータであり、本体2001、画像入力部2002、表示装置2003、キーボード2004で構成される。本願発明を画像入力部2002、表示装置2003やその他の信号制御回路に適用することができる。
図12(B)はビデオカメラであり、本体2101、表示装置2102、音声入力部2103、操作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部2106で構成される。本願発明を表示装置2102、音声入力部2103やその他の信号制御回路に適用することができる。
図12(C)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表示装置2205で構成される。本願発明は表示装置2205やその他の信号制御回路に適用できる。
図12(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体2301、表示装置2302、アーム部2303で構成される。本願発明は表示装置2302やその他の信号制
御回路に適用することができる。
図12(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いる装置であり、本体2401、表示装置2402、スピーカ部2403、記録媒体2404、操作スイッチ2405で構成される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本願発明は表示装置2402やその他の信号制御回路に適用することができる。
図12(F)はデジタルカメラであり、本体2501、表示装置2502、接眼部2503、操作スイッチ2504、受像部(図示しない)で構成される。本願発明を表示装置2502やその他の信号制御回路に適用することができる。
図13(A)はフロント型プロジェクターであり、光源光学系及び表示装置2601、スクリーン2602で構成される。図13(A)において表示装置はアクティブマトリクス型液晶表示装置である。本願発明は表示装置やその他の信号制御回路に適用することができる。
図13(B)はリア型プロジェクターであり、本体2701、光源光学系及び表示装置2702、ミラー2703、スクリーン2704で構成される。図13(B)において表示装置はアクティブマトリクス型液晶表示装置である。本願発明は表示装置やその他の信号制御回路に適用することができる。
なお、図13(C)は、図13(A)及び図13(B)中における光源光学系及び表示装置2601、2702の構造の一例を示した図である。光源光学系及び表示装置2601、2702は、光源光学系2801、ミラー2802、2804〜2806、ダイクロイックミラー2803、光学系2807、表示装置2808、位相差板2809、投射光学系2810で構成される。投射光学系2810は、投射レンズを備えた複数の光学レンズで構成される。この構成は、表示装置2808を三つ使用しているため三板式と呼ばれている。また、図13(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等を設けてもよい。
また、図13(D)は、図13(C)中における光源光学系2801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系2801は、リフレクター2811、光源2812、レンズアレイ2813、2814、偏光変換素子2815、集光レンズ2816で構成される。なお、図13(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等を設けてもよい。
図13(C)は三板式の例を示したが、図14(A)は単板式の一例を示した図である。図14(A)に示した光源光学系及び表示装置は、光源光学系2901、表示装置2902、投射光学系2903で構成される。投射光学系2903は、投射レンズを備えた複数の光学レンズで構成される。図14(A)に示した光源光学系及び表示装置は図13(A)及び図13(B)中における光源光学系及び表示装置2601、2702に適用できる。また、光源光学系2901は図13(D)に示した光源光学系を用いればよい。なお、表示装置2902にはカラーフィルター(図示しない)が設けられており、表示映像をカラー化している。
また、図14(B)に示した光源光学系及び表示装置は、図14(A)の応用例であり、カラーフィルターを設ける代わりに、RGBの回転カラーフィルター円板2905を用いて表示映像をカラー化している。図14(B)に示した光源光学系及び表示装置は図13(A)及び図13(B)中における光源光学系及び表示装置2601、2702に適用できる。
また、図14(C)に示した光源光学系及び表示装置は、カラーフィルターレス単板式と呼ばれている。この方式は、表示装置2916にマイクロレンズアレイ2915を設け、ダイクロイックミラー(緑)2912、ダイクロイックミラー(赤)2913、ダイクロイックミラー(青)2914を用いて表示映像をカラー化している。投射光学系2917は、投射レンズを備えた複数の光学レンズで構成される。図14(C)に示した光源光学系及び表示装置は図13(A)及び図13(B)中における光源光学系及び表示装置2601、2702に適用できる。また、光源光学系2911としては、光源の他に結合レンズ、コリメータレンズを用いた光学系を用いればよい。
以上の様に、本願発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜4のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
(実施例6)
本実施例では、本願発明のD/A変換回路を有するEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を作製した例について説明する。なお、図18(A)は本願発明のD/A変換回路を有するEL表示装置の上面図であり、図18(B)はその断面図である。
図18(A)、(B)において、4001は基板、4002は画素部、4003はソース信号線駆動回路、4004はゲート信号線駆動回路であり、それぞれの駆動回路は配線4005を経てFPC(フレキシブルプリントサーキット)4006に至り、外部機器へと接続される。
このとき、画素部4002、ソース信号線駆動回路4003及びゲート信号線駆動回路4004を囲むようにして第1シール材4101、カバー材4102、充填材4103及び第2シール材4104が設けられている。
図18(B)は図18(A)をA−A’で切断した断面図に相当し、基板4001の上にソース信号線駆動回路4003に含まれる駆動TFT(但し、ここではnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを図示している。)4201及び画素部4002に含まれる電流制御用TFT(EL素子への電流を制御するTFT)4202が形成されている。
本実施例では、駆動TFT4201には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTが用いられ、電流制御用TFT4202には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTが用いられる。また、画素部4002には電流制御用TFT4202のゲートに接続された保持容量(図示せず)が設けられる。
駆動TFT4201及び画素TFT4202の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)4301が形成され、その上に画素TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極(陽極)4302が形成される。画素電極4302としては仕事関数の大きい透明導電膜が用いられる。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。
そして、画素電極4302の上には絶縁膜4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極4302の上に開口部が形成されている。この開口部において、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネッセンス)層4304が形成される。EL層4304は公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることができる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
EL層4304の形成方法は公知の蒸着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
EL層4304の上には遮光性を有する導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)からなる陰極4305が形成される。また、陰極4305とEL層4304の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空中で両者を連続成膜するか、EL層4304を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極4305を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
そして陰極4305は4306で示される領域において配線4005に電気的に接続される。配線4005は陰極4305に所定の電圧を与えるための配線であり、異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。
以上のようにして、画素電極(陽極)4302、EL層4304及び陰極4305からなるEL素子が形成される。このEL素子は、第1シール材4101及び第2シール材4104によって基板4001に貼り合わされたカバー材4102で囲まれ、充填材4103により封入されている。
カバー材4102としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
但し、EL素子からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
また、充填材4103としては紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。この充填材4103の内部に吸湿性物質(好ましくは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しうる物質を設けておくとEL素子の劣化を抑制できる。
また、充填材4103の中にスペーサを含有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの圧力を緩和するバッファ層として陰極4305上に樹脂膜を設けることも有効である。
また、配線4005は異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4005は画素部4002、ソース信号線駆動回路4003及びゲート信号線駆動回路4004に送られる信号をFPC4006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的に接続される。
また、本実施例では第1シール材4101の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第2シール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気から遮断する構造となっている。こうして図18(B)の断面構造を有するEL表示装置となる。
ここで画素部のさらに詳細な断面構造を図19に、上面構造を図20(A)に、回路図を図20(B)に示す。図19、図20(A)及び図20(B)では共通の符号を用いるので互いに参照すれば良い。
図19において、基板4401上に設けられたスイッチング用TFT4402は、公知の方法を用いて作製されたnチャネル型TFTである。また、4403で示される配線は、スイッチング用TFT4402のゲート電極4404a、4404bを電気的に接続するゲート配線である。
なお、本実施例ではチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
また、スイッチング用TFT4402のドレイン配線4405は電流制御用TFT4406のゲート電極4407に電気的に接続されている。なお、電流制御用TFT4406は公知の方法を用いて作製されたpチャネル型TFTである。
なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
スイッチング用TFT4402及び電流制御用TFT4406の上には第1パッシベーション膜4408が設けられ、その上に樹脂からなる平坦化膜4409が形成される。平坦化膜4409を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成されるEL層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従って、EL層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
また、4410は透明導電膜からなる画素電極(EL素子の陽極)であり、電流制御用TFT4406のドレイン配線4417に電気的に接続される。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。
画素電極4410の上にはEL層4411が形成される。なお、図19では一画素しか図示していないが、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応したEL層を作り分けている。また、本実施例では蒸着法により低分子系有機EL材料を形成している。具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として70nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3にキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素を添加することで発光色を制御することができる。
但し、以上の例はEL層として用いることのできる有機EL材料の一例であって、これに限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせてEL層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い。例えば、本実施例では低分子系有機EL材料をEL層として用いる例を示したが、高分子系有機EL材料を用いても良い。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。
これらの有機EL材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
次に、EL層4411の上には導電膜からなる陰極4412が設けられる。本実施例の場合、導電膜としてアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もしくは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良い。
この陰極4412まで形成された時点でEL素子4413が完成する。なお、ここでいうEL素子4413は、画素電極(陽極)4410、EL層4411及び陰極4412で形成されたコンデンサを指す。
次に、本実施例における画素の上面構造を図20(A)を用いて説明する。スイッチング用TFT4402のソース領域はソース配線(ソース信号線)4415に接続され、ドレイン領域はドレイン配線4405に接続される。また、ドレイン配線4405は電流制御用TFT4406のゲート電極4407に電気的に接続される。また、電流制御用TFT4406のソース領域は電源供給線4416に電気的に接続され、ドレイン領域はドレイン配線4417に電気的に接続される。また、ドレイン配線4417は点線で示される画素電極(陽極)4418に電気的に接続される。
このとき、4419で示される領域には保持容量が形成される。保持容量4419は、電源供給線4416と電気的に接続された半導体膜4420、ゲート絶縁膜と同一層の絶縁膜(図示せず)及びゲート電極4407との間で形成される。また、ゲート電極4407、第1層間絶縁膜と同一の層(図示せず)及び電源供給線4416で形成される容量も保持容量として用いることが可能である。
(実施例7)
本実施例では、実施例6とは異なる画素構造を有したEL表示装置について説明する。説明には図21を用いる。なお、図20と同一の符号が付してある部分については実施例6の説明を参照すれば良い。
図21において電流制御用TFT4501は公知の方法を用いて作製されたnチャネル型TFTである。勿論、電流制御用TFT4501のゲート電極4502はスイッチング用TFT4402のドレイン配線4405に電気的に接続されている。また、電流制御用TFT4501のドレイン配線4503は画素電極4504に電気的に接続されている。
本実施例では、導電膜からなる画素電極4504がEL素子4507の陰極として機能する。具体的には、アルミニウムとリチウムとの合金膜を用いるが、周期表の1族もしくは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良い。
画素電極4504の上にはEL層4505が形成される。なお、図21では一画素しか図示していないが、本実施例ではG(緑)に対応したEL層を蒸着法及び塗布法(好ましくはスピンコーティング法)により形成している。具体的には、電子注入層として20nm厚のフッ化リチウム(LiF)膜を設け、その上に発光層として70nm厚のPPV(ポリパラフェニレンビニレン)膜を設けた積層構造としている。
次に、EL層4505の上には透明導電膜からなる陽極4506が設けられる。本実施例の場合、透明導電膜として酸化インジウムと酸化スズとの化合物もしくは酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物からなる導電膜を用いる。
この陽極4506まで形成された時点でEL素子4507が完成する。なお、ここでいうEL素子4507は、画素電極(陰極)4504、EL層4505及び陽極4506で形成されたコンデンサを指す。
EL素子4507に加える電圧が10V以上といった高電圧の場合には、電流制御用TFT4501においてホットキャリア効果による劣化が顕在化してくる。このような場合に、電流制御用TFT4501がLDD領域4509を有するnチャネル型TFTであることは有効である。
また、本実施例の電流制御用TFT4501はゲート電極4502とLDD領域4509との間にゲート容量と呼ばれる寄生容量を形成する。このゲート容量を調節することで図20(A)、(B)に示した保持容量4419と同等の機能を持たせることも可能である。特に、EL表示装置をデジタル駆動方式で動作させる場合においては、保持容量のキャパシタンスがアナログ駆動方式で動作させる場合よりも小さくて済むため、ゲート容量で保持容量を代用しうる。
なお、EL素子に加える電圧が10V以下、好ましくは5V以下となった場合、上記ホットキャリア効果による劣化はさほど問題とならなくなるため、図21においてLDD領域4509を省略した構造のnチャネル型TFTを用いても良い。
(実施例8)
本実施例では、実施例6もしくは実施例7に示したEL表示装置の画素部に用いることができる画素構造の例を図22(A)〜(C)に示す。なお、本実施例において、4601はスイッチング用TFT4602のソース配線(ソース信号線)、4603はスイッチング用TFT4602のゲート配線(ゲート信号線)
、4604は電流制御用TFT、4605はコンデンサ、4606、4608は電源供給線、4607はEL素子とする。
図22(A)は、二つの画素間で電源供給線4606を共通とした場合の例である。即ち、二つの画素が電源供給線4606を中心に線対称となるように形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
また、図22(B)は、電源供給線4608をゲート配線4603と平行に設けた場合の例である。なお、図22(B)では電源供給線4608とゲート配線4603とが重ならないように設けた構造となっているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この場合、電源供給線4608とゲート配線4603とで専有面積を共有させることができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
また、図22(C)は、図22(B)の構造と同様に電源供給線4608をゲート配線4603と平行に設け、さらに、二つの画素を電源供給線4608を中心に線対称となるように形成する点に特徴がある。また、電源供給線4608をゲート配線4603のいずれか一方と重なるように設けることも有効である。この場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
(実施例9)
本実施例では、本願発明を実施したEL表示装置の画素構造の例を図23(A)、(B)に示す。なお、本実施例において、4701はスイッチング用TFT4702のソース配線(ソース信号線)、4703はスイッチング用TFT4702のゲート配線(ゲート信号線)、4704は電流制御用TFT、4705はコンデンサ(省略することも可能)、4706は電源供給線、4707は電源制御用TFT、4708はEL素子、4709は電源制御用ゲート配線とする。電源制御用TFT4707の動作については特願平11−341272号を参照すると良い。
また、本実施例では電源制御用TFT4707を電流制御用TFT4704とEL素子4708との間に設けているが、電源制御用TFT4707とEL素子4708との間に電流制御用TFT4704が設けられた構造としても良い。また、電源制御用TFT4707は電流制御用TFT4704と同一構造とするか、同一の活性層で直列させて形成するのが好ましい。
また、図23(A)は、二つの画素間で電源供給線4706を共通とした場合の例である。即ち、二つの画素が電源供給線4706を中心に線対称となるように形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
また、図23(B)は、ゲート配線4703と平行に電源供給線4710を設け、ソース配線4701と平行に電源制御用ゲート配線4711を設けた場合の例である。なお、図23(B)では電源供給線4710とゲート配線4703とが重ならないように設けた構造となっているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この場合、電源供給線4710とゲート配線4703とで専有面積を共有させることができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
(実施例10)
本実施例では、本願発明を実施したEL表示装置の画素構造の例を図24(A)、(B)に示す。なお、本実施例において、4801はスイッチング用TFT4802のソース配線(ソース信号線)、4803はスイッチング用TFT4802のゲート配線(ゲート信号線)、4804は電流制御用TFT、4805はコンデンサ(省略することも可能)、4806は電源供給線、、4807は消去用TFT、4808は消去用ゲート配線、4809はEL素子とする。消去用TFT4807の動作については特願平11−338786号を参照すると良い。
消去用TFT4807のドレインは電流制御用TFT4804のゲート電極に接続され、電流制御用TFT4804のゲート電圧を強制的に変化させることができるようになっている。なお、消去用TFT4807はnチャネル型TFTとしてもpチャネル型TFTとしても良いが、オフ電流を小さくできるようにスイッチング用TFT4802と同一構造とすることが好ましい。
また、図24(A)は、二つの画素間で電源供給線4806を共通とした場合の例である。即ち、二つの画素が電源供給線4806を中心に線対称となるように形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
また、図24(B)は、ゲート配線4803と平行に電源供給線4810を設け、ソース配線4801と平行に消去用ゲート配線4811を設けた場合の例である。なお、図24(B)では電源供給線4810とゲート配線4803とが重ならないように設けた構造となっているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この場合、電源供給線4810とゲート配線4803とで専有面積を共有させることができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
(実施例11)
本願発明のD/A変換回路を用いたEL表示装置は画素内にいくつのTFTを設けた構造としても良い。例えば、四つ乃至六つまたはそれ以上のTFTを設けても構わない。本願発明はEL表示装置の画素構造に限定されずに実施することが可能である。
(実施例12)
本実施例は、本願発明のD/A変換回路を用いた電子機器の、実施例5とは異なる例について説明する。
図25(A)はディスプレイであり、筐体2601、支持台2602、表示装置2603等を含む。本願発明は表示装置2603やその他の信号制御回路に適用することができる。
図25(B)は頭部取り付け型のディスプレイの一部(右片側)であり、本体2701、信号ケーブル2702、頭部固定バンド2703、スクリーン部2704、光学系2705、表示装置2706等を含む。本願発明は表示装置2706やその他の信号制御回路に適用できる。
以上の様に、本願発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜4、6〜11のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
本願発明のDACの回路図。 本願発明のDACの回路図。 本願発明のDACを用いたアクティブマトリクス液晶表示装置の概略ブロック図。 本願発明のDACの回路図。 本願発明のDACの詳しい回路図。 本願発明のDACに用いられるスイッチおよび抵抗の回路図。 本願発明のDACに用いられるスイッチおよび抵抗を構成するTFTの上面図。 TFTの作製工程を示す断面図。 TFTの作製工程を示す断面図。 TFTの作製工程を示す断面図。 無しきい値反強誘電性混合液晶の印加電圧に対する光透過率の特性を示す図。 本願発明の半導体装置を組み込んだ電子機器の概略図。 本願発明の半導体装置を用いた三板式フロントプロジェクタおよびリアプロジェクタの概略構成図。 本願発明の半導体装置を用いた単板式プロジェクタの概略構成図。 従来のデジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置の構造の概略図。 従来のDACの回路図。 従来のDACの回路図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の上面図及び断面図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の断面図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の上面図及び回路図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の画素部の断面図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の回路図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の画素部の回路図。 本願発明の半導体装置の1つであるEL表示装置の画素部の回路図。 本願発明の半導体装置を組み込んだ電子機器の概略図。
符号の説明
301 ソース信号線駆動回路A
302 ソース信号線駆動回路B
303 ゲート信号線駆動回路
304 画素部
305 デジタルビデオデータ分割回路

Claims (12)

  1. n個の抵抗A、A、…、An−1と、
    n個の抵抗B、B、…、Bn−1と、
    互いに異なる電位に保たれた2つの電源電圧線L及び電源電圧線Hと、
    n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1と、
    n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1と、
    出力線と、
    を有するD/A変換回路と、
    セレクタ回路を有し、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1R(nは1以上の自然数、Rは正数)であり、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1Rであり、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Lに接続されており、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Hに接続されており、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1及び前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1は、外部から入力されるnビットのデジタル信号によって制御され、かつ前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1に入力される前記nビットのデジタル信号の反転信号が、それぞれ前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1に入力され、前記出力線からアナログ階調電圧信号が出力され、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Lとの接続は切り離され、前記電源電圧線Hの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Hとの接続は切り離され、前記電源電圧線Lの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記出力線から出力された信号は、前記セレクタ回路に入力され、当該セレクタ回路によって選択されるソース信号線に順次供給されることを特徴とする半導体装置。
  2. n個の抵抗A、A、…、An−1と、
    n個の抵抗B、B、…、Bn−1と、
    互いに異なる電位に保たれた2つの電源電圧線L及び電源電圧線Hと、
    薄膜トランジスタを有するn個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1と、
    薄膜トランジスタを有するn個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1と、
    出力線と、
    を有するD/A変換回路と、
    セレクタ回路を有し、
    前記薄膜トランジスタは、ソース領域、ドレイン領域およびチャネル形成領域を有する活性層と、ゲート電極と、前記活性層と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜と、を有し、
    前記ソース領域および前記ドレイン領域には、チタン膜、チタンを含むアルミニウム膜、チタン膜の3層構造の積層膜からなるソース電極およびドレイン電極がそれぞれ接続され、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1R(nは1以上の自然数、Rは正数)であり、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1Rであり、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Lに接続されており、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Hに接続されており、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1及び前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1は、外部から入力されるnビットのデジタル信号によって制御され、かつ前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1に入力される前記nビットのデジタル信号の反転信号が、それぞれ前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1に入力され、前記出力線からアナログ階調電圧信号が出力され、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Lとの接続は切り離され、前記電源電圧線Hの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Hとの接続は切り離され、前記電源電圧線Lの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記出力線から出力された信号は、前記セレクタ回路に入力され、当該セレクタ回路によって選択されるソース信号線に順次供給されることを特徴とする半導体装置。
  3. n個の抵抗A、A、…、An−1と、
    n個の抵抗B、B、…、Bn−1と、
    互いに異なる電位に保たれた2つの電源電圧線L及び電源電圧線Hと、
    薄膜トランジスタを有するn個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1と、
    薄膜トランジスタを有するn個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1と、
    出力線と、
    を有するD/A変換回路と、
    セレクタ回路を有し、
    前記薄膜トランジスタは、ソース領域、ドレイン領域およびチャネル形成領域を有する活性層と、ゲート電極と、前記活性層と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜と、を有し、
    前記ソース領域および前記ドレイン領域には、チタン膜、チタンを含むアルミニウム膜、チタン膜の3層構造の積層膜からなるソース電極およびドレイン電極がそれぞれ接続され、
    前記ソース電極およびドレイン電極上に窒化シリコン膜が形成され、当該窒化シリコン膜上に有機樹脂膜が形成され、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1R(nは1以上の自然数、Rは正数)であり、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1Rであり、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Lに接続されており、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Hに接続されており、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1及び前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1は、外部から入力されるnビットのデジタル信号によって制御され、かつ前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1に入力される前記nビットのデジタル信号の反転信号が、それぞれ前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1に入力され、前記出力線からアナログ階調電圧信号が出力され、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Lとの接続は切り離され、前記電源電圧線Hの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Hとの接続は切り離され、前記電源電圧線Lの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記出力線から出力された信号は、前記セレクタ回路に入力され、当該セレクタ回路によって選択されるソース信号線に順次供給されることを特徴とする半導体装置。
  4. n個の抵抗A、A、…、An−1と、
    n個の抵抗B、B、…、Bn−1と、
    互いに異なる電位に保たれた2つの電源電圧線L及び電源電圧線Hと、
    n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1と、
    n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1と、
    出力線と、
    を有するD/A変換回路と、
    セレクタ回路を有し、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1及び前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1は、並列に接続されたNチャネル型薄膜トランジスタ及びPチャネル型薄膜トランジスタをそれぞれ有し、前記Pチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極には、前記Nチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極に入力される信号の反転信号がインバーターを介して入力され、
    前記Nチャネル型薄膜トランジスタおよび前記Pチャネル型薄膜トランジスタは、ソース領域、ドレイン領域およびチャネル形成領域を有する活性層と、ゲート電極と、前記活性層と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜と、を有し、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1R(nは1以上の自然数、Rは正数)であり、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1の抵抗値は、それぞれR、2R、…、2n−1Rであり、
    前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗A、A、…、An−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Lに接続されており、
    前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれの両端部は、前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部と前記出力線とに接続されており、前記n個の抵抗B、B、…、Bn−1のそれぞれとは接続されていない前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1のそれぞれの一端部は、前記電源電圧線Hに接続されており、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1及び前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1は、外部から入力されるnビットのデジタル信号によって制御され、かつ前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1に入力される前記nビットのデジタル信号の反転信号が、それぞれ前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1に入力され、前記出力線からアナログ階調電圧信号が出力され、
    前記n個のスイッチSWa、SWa、…、SWan−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Lとの接続は切り離され、前記電源電圧線Hの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記n個のスイッチSWb、SWb、…、SWbn−1が全てオフしているとき、前記出力線と前記電源電圧線Hとの接続は切り離され、前記電源電圧線Lの電源電位がそのまま前記出力線から出力され、
    前記出力線から出力された信号は、前記セレクタ回路に入力され、当該セレクタ回路によって選択されるソース信号線に順次供給されることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか1項において、前記ゲート電極は、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた元素またはいずれかを主成分とする導電性材料を用いて形成されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5において、前記ゲート電極の下にシリコン膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6において、シリコン膜の厚さは2〜20nmであることを特徴とする半導体装置。
  8. 前記半導体装置とはアクティブマトリクス型液晶表示装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の半導体装置。
  9. 前記半導体装置とはエレクトロルミネッセンス表示装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の半導体装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の前記半導体装置を有するコンピュータ。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の前記半導体装置を有するビデオカメラ。
  12. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の前記半導体装置を有するDVD装置。



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