JP2006294887A - バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体基板とサブコレクタ層の間のPN接合容量を低減して高速動作性を有するヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】バイポーラトランジスタは、P型半導体基板の上部に形成されたN型サブコレクタ層と、半導体基板とサブコレクタ層の間に形成されたN型ディープウェル層と、サブコレクタ層の上に形成されたN型コレクタ層と、コレクタ層の上に形成されたP型ベース層と、ベース層の上に形成されたN型多結晶半導体膜からなるエミッタ電極とを備え、ディープウェル層の不純物ピーク濃度はサブコレクタ層の不純物ピーク濃度よりも小さく、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域では、該不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有している。
【選択図】図1
【解決手段】バイポーラトランジスタは、P型半導体基板の上部に形成されたN型サブコレクタ層と、半導体基板とサブコレクタ層の間に形成されたN型ディープウェル層と、サブコレクタ層の上に形成されたN型コレクタ層と、コレクタ層の上に形成されたP型ベース層と、ベース層の上に形成されたN型多結晶半導体膜からなるエミッタ電極とを備え、ディープウェル層の不純物ピーク濃度はサブコレクタ層の不純物ピーク濃度よりも小さく、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域では、該不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、バイポーラトランジスタ及びその製造方法に関し、特に、Si/SiGe,Si/SiGeC等のヘテロ接合を有した高性能バイポーラトランジスタの構造及びその製造方法に関するものである。
近年、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBTと略す)は、シリコンホモ接合バイポーラトランジスタに比べて優れた高速動作性・高電流駆動能力を持つことから、高速・高集積を必要とする移動体通信等の通信用デバイスとして利用されている。特に、バイポーラトランジスタにSi/SiGe(シリコン/シリコン・ゲルマニウム合金),Si/SiGeC(シリコン/シリコン・ゲルマニウム・カーボン合金)等のヘテロ接合構造を組み込んで、100GHzを越える遮断周波数を持つHBTが実現されている(例えば、特許文献1)。
以下、特許文献1に記載されている、従来のHBTの構成について説明する。この従来例の特徴は、シリコン(Si)基板の上に埋め込み型のサブコレクタ層を有すること、外部ベース層(多結晶SiGe膜)にイオン注入を行うこと、及び、ポリエミッタ電極(エミッタコンタクト層)にイオン注入された不純物の横広がりの影響をスペーサーによって低減することである。
この時、ポリエミッタ電極のポリシリコン膜厚は約140nmである。また、外部ベース層への追加注入の条件は、ボロン(B)の場合で、加速エネルギー60keV,ドーズ量2×1015cm-2程度であり、フッ化ボロン(BF2)の場合で、加速エネルギー30keV,ドーズ量1×1015cm-2程度である。上記の構成により、外部ベース層に注入された不純物が実質的にエミッタ層に侵入することを防止している。
特開平9−186172号公報
しかしながら、上記従来のHBTの構造では、P型シリコン基板上に高濃度のN型サブコレクタ層を形成しているため、シリコン基板とサブコレクタ層の間のPN接合容量(以下、CS接合容量と略す)からなる寄生容量を持っている。HBTの高性能化に伴い、サブコレクタ層の不純物濃度は高くなる傾向にあり、それに伴いCS接合容量は増大することになる。本来、CS接合容量は寄生容量である限り不要であり、その容量値は小さいことが望ましい。
前記に鑑み、本発明は、サブコレクタ層の構造を工夫することにより、コレクタ抵抗を低減させると共に寄生容量を低減できるバイポーラトランジスタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るバイポーラトランジスタは、第1導電型不純物を含む半導体基板と、半導体基板の上部に形成された第2導電型不純物を含むサブコレクタ層と、半導体基板とサブコレクタ層の間に形成された第2導電型不純物を含むディープウェル層と、サブコレクタ層の上に形成された第2導電型不純物を含むコレクタ層と、コレクタ層の上に形成された第1導電型不純物を含むベース層と、ベース層の上に形成された第2導電型不純物を含む多結晶半導体膜からなるエミッタ電極とを備え、ディープウェル層の不純物ピーク濃度はサブコレクタ層の不純物ピーク濃度よりも小さく、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域では、該不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有していることを特徴とする。
上記の構成によると、CS接合容量が低減されたバイポーラトランジスタを実現することができる。
上記の構成において、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域の不純物濃度は、ディープウェル層の不純物ピーク濃度よりも低く、且つ半導体基板の不純物濃度よりも大きいことが好ましい。
上記の構成において、サブコレクタ層の第2導電型不純物はヒ素又はアンチモンであり、ディープウェル層の第2導電型不純物はリンであることが好ましい。
上記の構成において、コレクタ層はシリコン単一組成を有し、ベース層はSiGe又はSiGeCからなる混晶組成を有していることが好ましい。
また、本発明に係るバイポーラトランジスタの製造方法は、第1導電型不純物を含む半導体基板に第2導電型不純物を選択的にイオン注入してサブコレクタ層を形成する工程と、サブコレクタ層の上にエピタキシャル成長して第2導電型不純物を含むコレクタ層を形成する工程と、半導体基板とサブコレクタ層の間に第2導電型不純物を選択的にイオン注入してディープウェル層を形成する工程と、コレクタ層の上にエピタキシャル成長して第1導電型不純物を含むベース層を形成する工程と、ベース層の上に第2導電型不純物を含む多結晶半導体膜からなるエミッタ電極を形成する工程とを備え、ディープウェル層の不純物ピーク濃度はサブコレクタ層の不純物ピーク濃度よりも小さく、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域では、該不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有していることを特徴とする。
上記の構成によると、CS接合容量が低減されたバイポーラトランジスタを簡便な方法で容易に製造することができる。
上記の構成において、サブコレクタ層の形成工程では低加速エネルギーで第2導電型不純物をイオン注入し、ディープウェル層の形成工程では高加速エネルギーで第2導電型不純物をイオン注入することが好ましい。
上記の構成において、サブコレクタ層の第2導電型不純物はヒ素又はアンチモンであり、ディープウェル層の第2導電型不純物はリンであることが好ましい。
上記の構成において、コレクタ層はシリコン単一組成を有し、ベース層はSiGe又はSiGeCからなる混晶組成を有していることが好ましい。
以上説明したように、本発明に係るバイポーラトランジスタ及びその製造方法によると、低抵抗なサブコレクタ層と共にシリコン基板とサブコレクタ層の間の寄生容量の低減を実現することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るバイポーラトランジスタについて説明する。図1は本実施形態に係るバイポーラトランジスタの断面図である。
図1に示すように、本実施形態のHBTは、P型シリコン基板1の表面部に形成されたN+型サブコレクタ層2と、サブコレクタ層2の上にエピタキシャル成長によって形成され、コレクタとなるN型シリコン単結晶層3と、サブコレクタ層2の下に形成されたN型ディープウェル層4と、シリコン酸化膜からなるシャロートレンチ5と、シャロートレンチ5の下方に形成され、シリコン酸化膜8及びポリシリコン膜7からなるディープトレンチ6と、コレクタとはシャロートレンチ5を挟み離間した部位に形成されたN+型コレクタ引き出し層9とを備えている。
ここで、ディープウェル層4の不純物ピーク濃度は、サブコレクタ層2の不純物ピーク濃度よりも小さい。また、ディープウェル層4の不純物プロファイルとサブコレクタ層2の不純物プロファイルとが交わる領域では、後述するように、不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有している。
次に、シリコン単結晶層3の上に形成され、P型単結晶のSi/SiGeC層30aと、シャロートレンチ5の上に形成され、P+型多結晶のSi/SiGeC層30bと、単結晶のSi/SiGeC層30aの上に形成され、エミッタ開口部を有するシリコン酸化膜31と、シリコン酸化膜31の上に形成され、エミッタ開口部を埋めて単結晶のSi/SiGeC層30aに接触するN+型ポリシリコン膜からなるポリエミッタ電極33と、単結晶のSi/SiGeC層30aの上部に形成されたN+型エミッタ層35と、ポリエミッタ電極33及びシリコン酸化膜31の側面に形成されたシリコン酸化膜からなるサイドウォール36と、ポリエミッタ電極33、Si/SiGeC層30a,30b及びコレクタ引き出し層9の上部に形成されたCoシリサイド層37とを備えている。
ここで、単結晶のSi/SiGeC層30aのうちエミッタ層35とシリコン単結晶層3(コレクタ)とに挟まれた領域が真性ベース層となる。また、Si/SiGeC層30aのうち真性ベース層を除く領域と多結晶のSi/SiGeC層30bとCoシリサイド層37とが外部ベース層34となる。なお、本実施形態のSiGeC膜は、エミッタ側からコレクタ側に向かってバンドギャップが徐々に小さくなるGeの傾斜組成を有している。
また、シリコン基板1を覆うシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜38と、層間絶縁膜38を貫通して各Coシリサイド層37に到達する接続孔を埋めるWプラグ39と、層間絶縁膜38の上に形成され、各Wプラグ39に接続されるアルミニウム合金膜からなる金属配線40とを備えている。
次に、本発明の実施形態に係るバイポーラトランジスタの製造方法について説明する。図2〜図12は本実施形態に係るバイポーラトランジスタの製造工程を示す断面図である。なお、レジスト膜の除去工程については説明を省略している。
まず、図2に示すように、(001)面を主面とするP型シリコン基板1の表面にフォトリソグラフィーを用いて、サブコレクタ層の形成領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜を注入マスクとして用いて、加速エネルギー約30keV,ドーズ量約4.7×1015cm-2の条件で、シリコン基板1にヒ素(As)イオンを選択的に注入する。その後、熱処理を行うことにより、HBTの形成領域に深さ約1μmのN型サブコレクタ層2を形成する。この時、サブコレクタ層2内のヒ素のピーク濃度は約6×1019cm-3である。
次に、シリコン基板1の上にN型不純物をin−situドープしながらシリコン単結晶層3(第1の半導体層)を厚さ約450nmでエピタキシャル成長させる。この時、シリコン単結晶3内の不純物濃度は約1×1015cm-3である。その後、フォトリソグラフィーを用いて、再びサブコレクタ層の形成領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜を注入マスクとして用いて、加速エネルギー約700keV,ドーズ量約1.0×1013cm-2の条件で、シリコン基板1にリン(P)イオンを注入して、HBTの形成領域にサブコレクタ層2より深く、且つ後述するディープトレンチ6より浅く、例えば深さが約1〜3μmのN型ディープウェル層4を形成する。この時、N型ディープウェル層4内のリンのピーク濃度は約4×1017cm-3であり、サブコレクタ層2内のヒ素濃度よりも十分に低い。
次に、図3に示すように、分離層として、シリコン酸化膜が埋め込まれたシャロートレンチ5と、アンドープポリシリコン膜7及びこれを取り囲むシリコン酸化膜8により構成されるディープトレンチ6とを形成する。各トレンチ5、6の深さはそれぞれ約0.3μm、約3μmである。
次に、図4に示すように、フォトリソグラフィーを用いて、コレクタ引き出し層の形成領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜を注入マスクとして用いて、加速エネルギー約60keV,ドーズ量約3×1015cm-2の条件で、リンイオンをシリコン単結晶層3に選択的に注入する。その後、温度が850℃程度で30分程度の熱処理を行って、シャロートレンチ6の間にN+型コレクタ引き出し層9を形成する。
次に、図5に示すように、減圧CVD法によりシリコン基板1の上に厚さ約50nmのシリコン酸化膜28と、厚さ約100nmのポリシリコン膜29とを順次堆積する。
次に、図6に示すように、フォトリソグラフィーを用いて、HBTの形成領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜をエッチングマスクとして用いて、エッチングによりポリシリコン膜29をパターニングして、外部ベース層の形成領域を開口する。続いて、ポリシリコン膜29の開口部に露出している酸化膜28をフッ酸により除去し、シリコン単結晶層3(コレクタ)の表面を露出させる。
次に、図7に示すように、UHV−CVD法によりシリコン基板1の上に厚さ約70nmのシリコンバッファ層を堆積した後に、SiGeC膜とシリコン膜とを順次エピタキシャル成長する。この時、シリコン単結晶層3の上に厚さ約70nmのSiGeC膜と厚さ約30nmのシリコン膜とからなる厚さ約100nmのSi/SiGeC層30a(第2の半導体層)が成長され、シャロートレンチ5(シリコン酸化膜)及びポリシリコン膜29の上に厚さ約30nmの多結晶シリコンと厚さ35nmの多結晶SiGeC膜と厚さ約15nmの多結晶シリコン膜とからなる厚さ約80nmの多結晶のSi/SiGeC層30bが成長される。また、in−situドープにより、SiGeC膜にはボロン(B)が導入されて、SiGeC膜はP型になっている。
次に、図8に示すように、UHV−CVD法によりシリコン基板1の上に厚さ約30nmのシリコン酸化膜31及び厚さ約50nmで濃度が約3×1015cm-3のリンを含むポリシリコン膜32を順次堆積する。その後、フォトリソグラフィーを用いて、エミッタの形成領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜をエッチングマスクとして用いて、ドライエッチングによりポリシリコン膜32をパターニングして、エミッタ開口部45を形成する。その後、ウエットエッチングによりエミッタ開口部45内のシリコン酸化膜31を除去する。
次に、図9に示すように、シリコン基板1の上にin−situドープを伴う減圧CVDにより、厚さ400nm程度で濃度が1〜5×1020cm-3程度のN型不純物(例えばリン)を含むN+型ポリシリコン膜を堆積する。その後、フォトリソグラフィーを用いて、N+型ポリシリコン膜の上にポリエミッタ電極部分を覆うレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜をエッチングマスクとして用いて、異方性エッチングによりN+型ポリシリコン膜とポリシリコン膜32をパターニングしてポリエミッタ電極33を形成する。
次に、ポリエミッタ電極33をエッチングマスクとして用いて、ウエットエッチングによりシリコン酸化膜31のうちポリエミッタ電極33によって覆われていない部分を除去する。その後、外部ベースの抵抗を低減するために、Si/SiGeC層30a,30bにシリコン基板1の表面に実質的に垂直な方向(チャネリングを生じない程度の傾きしかない方向)から、加速エネルギー約5keV,ドーズ量約2×1015cm-3の条件でボロンの追加注入を行う。
次に、図10に示すように、フォトリソグラフィーを用いて、ポリエミッタ電極33及び多結晶のSi/SiGeC層30bのうち外部ベース層34となる領域を覆うレジスト膜(図示せず)を形成し、レジスト膜をエッチングマスクとして用いて、多結晶のSi/SiGeC層30bのうち外部ベース層34よりも外側に位置する部分を除去する。
次に、図11に示すように、減圧CVD法によりシリコン基板1の上に厚さが約30〜100nm程度のシリコン酸化膜を堆積した後、温度が900℃程度で、時間が10〜15秒程度の熱処理を行って、ポリエミッタ電極33からSi/SiGeC層30a中のシリコン膜内にリンを拡散させてエミッタ層35を形成する。その後、前記シリコン酸化膜を異方性エッチングして、ポリエミッタ電極33の側面にサイドウォール36を形成する。この時、ポリエミッタ電極33、Si/SiGeC層30a,30b及びコレクタ引き出し層9の各上面にシリコン面が露出する。
次に、図12に示すように、スパッタリングによりシリコン基板1の上にCo膜を形成した後に、加熱してCoとSiとを反応させて、ポリエミッタ電極33、Si/SiGeC層30a,30b及びコレクタ引き出し層9の各上部にCoシリサイド層37を形成する。その後、Coの未反応層を除去した後に、アニールを行うことによりCoシリサイド層37を低抵抗化する。
これ以降の工程では、周知の多層配線工程プロセスを用いる。すなわち、シリコン基板1の上にシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜38を堆積した後に、層間絶縁膜38を貫通してポリエミッタ電極33、Si/SiGeC層30b及びコレクタ引き出し層9の各Coシリサイド層37に到達する接続孔を形成する。その後、各接続孔内にタングステン(W)膜を埋め込んでWプラグ39を形成した後に、スパッタリングにより、層間絶縁膜38の上にアルミニウム合金膜を形成し、配線領域のレジスト膜をマスクとして用いて、アルミニウム合金膜をパターニングすることにより、各Wプラグ39に接続された金属配線40を形成する。このようにして、本実施形態のHBTが完成する。
次に、上記のバイポーラトランジスタにおける、CS接合容量のバイアス依存性のシミュレーション結果について説明する。図13はシミュレーションに用いたCS接合部における不純物プロファイルを示す模式図である。図14はCS接合容量における空乏層幅のバイアス依存性を示すグラフである。ここでは、簡単のために各拡散層の不純物プロファイルは一定とし、各不純物濃度も桁が変わっているものと仮定した。
従来の階段型のPN接合の場合には、バイアスに対して空乏層幅は単調に増加するだけである。一方、本発明による、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域に凹み部を持つPN接合の場合には、バイアスが所定の値を越えると空乏層が急激に伸びる領域があり、これが凹み部の領域に相当する。その後、サブコレクタ層に空乏層が到達すると、空乏層幅の伸びが低下して従来の階段型と同程度になる。このため、寄生容量は空乏層幅に反比例するので、凹み部を持つPN接合構造でCS接合の寄生容量を低減することができる。ここで、交差領域の不純物濃度は、ディープウェル層の不純物ピーク濃度以下で、半導体基板の不純物濃度以上であれば良いが、ディープウェル層の不純物ピーク濃度よりも低く、且つ半導体基板の不純物濃度よりも大きいことが望ましい。
なお、本実施形態において、ディープウェル層の不純物プロファイルとサブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域に凹み部を有する場合について説明したが、凹み部に代えて平坦部であっても従来の場合によりも寄生容量は低減される。また、N型ディープウェル層の形成はN型シリコン単結晶層3の形成後に行ったが、N型シリコン単結晶層3の形成前であっても良いことは言うまでもない。
以上説明したように、本発明は、移動体通信等の通信用デバイスに搭載されるバイポーラトランジスタ等に有用である。
1 シリコン基板
2 サブコレクタ層
3 シリコン単結晶層
4 ディープウェル層
5 シャロートレンチ
6 ディープトレンチ
7 アンドープポリシリコン膜
8 シリコン酸化膜
9 コレクタ引き出し層
28 酸化膜
29 ポリシリコン膜
30a 単結晶のSi/SiGeC層
30b 多結晶のSi/SiGeC層
31 シリコン酸化膜
32 ポリシリコン膜
33 ポリエミッタ電極
34 外部ベース層
35 エミッタ層
36 サイドウォール
37 Coシリサイド層
38 層間絶縁膜
39 Wプラグ
40 アルミニウム金属配線
45 エミッタ開口部
2 サブコレクタ層
3 シリコン単結晶層
4 ディープウェル層
5 シャロートレンチ
6 ディープトレンチ
7 アンドープポリシリコン膜
8 シリコン酸化膜
9 コレクタ引き出し層
28 酸化膜
29 ポリシリコン膜
30a 単結晶のSi/SiGeC層
30b 多結晶のSi/SiGeC層
31 シリコン酸化膜
32 ポリシリコン膜
33 ポリエミッタ電極
34 外部ベース層
35 エミッタ層
36 サイドウォール
37 Coシリサイド層
38 層間絶縁膜
39 Wプラグ
40 アルミニウム金属配線
45 エミッタ開口部
Claims (8)
- 第1導電型不純物を含む半導体基板と、
前記半導体基板の上部に形成された第2導電型不純物を含むサブコレクタ層と、
前記半導体基板と前記サブコレクタ層の間に形成された第2導電型不純物を含むディープウェル層と、
前記サブコレクタ層の上に形成された第2導電型不純物を含むコレクタ層と、
前記コレクタ層の上に形成された第1導電型不純物を含むベース層と、
前記ベース層の上に形成された第2導電型不純物を含む多結晶半導体膜からなるエミッタ電極とを備え、
前記ディープウェル層の不純物ピーク濃度は前記サブコレクタ層の不純物ピーク濃度よりも小さく、
前記ディープウェル層の不純物プロファイルと前記サブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域では、該不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有していることを特徴とするバイポーラトランジスタ。 - 前記ディープウェル層の不純物プロファイルと前記サブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域の不純物濃度は、前記ディープウェル層の不純物ピーク濃度よりも低く、且つ前記半導体基板の不純物濃度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記サブコレクタ層の第2導電型不純物はヒ素又はアンチモンであり、前記ディープウェル層の第2導電型不純物はリンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記コレクタ層はシリコン単一組成を有し、前記ベース層はSiGe又はSiGeCからなる混晶組成を有していることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項に記載のバイポーラトランジスタ。
- 第1導電型不純物を含む半導体基板に第2導電型不純物を選択的にイオン注入してサブコレクタ層を形成する工程と、
前記サブコレクタ層の上にエピタキシャル成長して第2導電型不純物を含むコレクタ層を形成する工程と、
前記半導体基板と前記サブコレクタ層の間に第2導電型不純物を選択的にイオン注入してディープウェル層を形成する工程と、
前記コレクタ層の上にエピタキシャル成長して第1導電型不純物を含むベース層を形成する工程と、
前記ベース層の上に第2導電型不純物を含む多結晶半導体膜からなるエミッタ電極を形成する工程とを備え、
前記ディープウェル層の不純物ピーク濃度は前記サブコレクタ層の不純物ピーク濃度よりも小さく、
前記ディープウェル層の不純物プロファイルと前記サブコレクタ層の不純物プロファイルとが交わる領域では、該不純物プロファイルの凹み部又は平坦部を有していることを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。 - 前記サブコレクタ層の形成工程では低加速エネルギーで前記第2導電型不純物をイオン注入し、前記ディープウェル層の形成工程では高加速エネルギーで前記第2導電型不純物をイオン注入することを特徴とする請求項5に記載のバイポーラトランジスタの製造方法。
- 前記サブコレクタ層の第2導電型不純物はヒ素又はアンチモンであり、前記ディープウェル層の第2導電型不純物はリンであることを特徴とする請求項5又は6に記載のバイポーラトランジスタの製造方法。
- 前記コレクタ層はシリコン単一組成を有し、前記ベース層はSiGe又はSiGeCからなる混晶組成を有していることを特徴とする請求項5〜7のうち何れか1項に記載のバイポーラトランジスタの製造方法。
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