JP2006294132A - 磁気記録媒体のオーバーライト評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】評価対象の磁気ディスクについての所望の記録周波数f1における、あるべきオーバーライト値OWを精度良く推定する。
【解決手段】所望の記録周波数を含む周波数帯域における記録周波数としてのLF周波数f1と、このLF周波数f1についてのオーバーライト値OWとの関係を示す記録周波数特性曲線100を、前記周波数帯域における複数の異なる各LF周波数f1ごとに測定したオーバーライト値OW(図中のプロット点)から最小二乗法により統計的に求め、この特性曲線100に基づいて所望の記録周波数におけるオーバーライト値を推定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンピュータや情報端末の記録装置として用いられている磁気記録装置に搭載される磁気ディスク等の磁気記録媒体の特性評価において、重要な評価項目となっているオーバーライト値を評価する方法としての、磁気記録媒体のオーバーライト評価方法に関する。
なお、以下各図において同一の符号は同一もしくは相当部分を示す。
コンピュータや情報端末の記憶装置などに広く用いられている磁気記録装置である磁気ディスク装置は、磁気ディスクをスピンドル(スピンドルモータの主軸)に固定すると共に、磁気ヘッドを備えたヘッドスライダをキャリッジに支持し、スピンドルの駆動による磁気ディスクの回転と、キャリッジの駆動による磁気ヘッドの移動によって、ヘッドスライダを磁気ディスクの表面上に浮上させながら磁気ヘッドでこの磁気ディスク面を走査し、磁気ヘッドによって磁気ディスク上の指定されたトラックに磁気データを書き込み(記録し)、また指定されたトラックから磁気データを読み出す(再生する)。
現在、一般に使用される磁気ディスク装置では、磁気ディスクにデータを書き込む方式として、古いデータを消去しないで、新しいデータを上書きするオーバーライト方式を採用している。このため、磁気ディスクの開発段階および量産における試験工程においては、磁気ディスクのオーバーライト特性を定量的に評価することが必要とされている。
磁気ディスクのオーバーライト特性を評価する一般の手法は以下のとおりである。即ち、まず所望の測定対象のトラックおよびその周辺を直流消磁する。次に数MHzから数10MHzの一定周波数(以下、この周波数を記録周波数、又はLF周波数という(なお、LFは低周波の意))を有する信号を測定対象トラックに書き込み、LF周波数における信号成分(基本波成分)を測定する。
続いて、LF信号の数倍の周波数(以下、この周波数を上書き周波数、またはHF周波数という(なお、HFは高周波の意))を有する信号を同一トラックに上書きしてLF周波数における信号成分を測定する。この上書き後のLF信号成分は、はじめに書き込んだLF信号の残留分である。
オーバーライト特性を評価するためのオーバーライト値は、上記したオーバーライト(上書き)後に残留するLF周波数の信号成分の、オーバーライト前のLF周波数の信号成分に対する比率として求められる。
さて、磁気ディスク装置の記録容量の増大は、今もなお進んでおり、それに伴って磁気ディスクの径方向の密度(いわゆる線記録密度)も増大しており、磁気ヘッドのライト(書き込み)幅は小さくなる方向である。そのため、磁気ディスクの評価装置における磁気ヘッドの位置決めには、より高い精度が求められる。
さらに、近年、磁気記録装置を搭載する装置として、ポータブル音楽プレーヤー、携帯電話などが想定されるようになってきており、小径化した磁気ディスクの需要が大きくなっている。小径磁気ディスクは、従来の磁気ディスクに比べて厚さが薄く、このため、磁気ディスクの内径孔を評価装置のスピンドルに装着して、磁気ディスクを固定する際に発生する、保持具と磁気ディスクとの片当りや、保持具と磁気ディスクとの間に侵入した異物の存在等に起因するディスクの歪み変形が大きくなり、無視できないものとなる。
こうした磁気ディスクの歪み変形は、磁気ヘッドの磁気ディスク表面からの浮上量を変動させ、また、磁気ヘッドの位置決め精度の低下をもたらし、信号評価に影響する。
オーバーライト値の測定時には、ヘッド浮上量やヘッド位置の変動の影響が特に顕著で、測定値のばらつきが発生しやすい。そのため従来は、測定を複数回行い、得られた測定値の平均値、あるいは、最頻値(つまり、最も出現頻度の高い測定値)を取って対処するのが一般的であった。
なお、特許文献1には被測定磁気ディスクの1個のトラックの全セクタに消去される最小周波数の信号(LF信号)を記録し、次に重ね書きする最大周波数の信号(HF信号)を前記トラックの一部のセクタに記録し、重ね書きされていないセクタからのLF信号と重ね書きされているセクタからのLF信号とを同時に再生してその出力の大きさを比較することでオーバーライト特性の測定誤差を少なくする磁気ディスクの試験方法が開示されている。
また、特許文献2には前記した残留LF信号およびHF信号の読み出し電圧を、それぞれ均一な薄い膜厚と厚い膜厚を有する2枚のマスターディスクに対して行われた、良好な基準磁気ヘッドによる読み出し基準電圧にそれぞれ換算して比較することで客観的に信頼性のある検査データを得ようとするオーバーライト特性の検査方式が開示されている。
特開平2−128374号公報 特開平4−60901号公報 H.N.Bertram,Theory of MagneticRecording,Cambridge University Press
しかしながら、上述した従来のオーバーライト値の測定方法では、望ましくない状態での測定値が多く含まれる可能性が大きく、本来得られるべき値とは異なる値を測定値として採用する可能性があり、測定値の信頼性に欠けるという問題があった。
本発明はこうした問題を解消し、オーバーライト測定値の信頼性をより高めることができる磁気記録媒体のオーバーライト評価方法を提供することを課題とする。
この課題を解決するために請求項1の磁気記録媒体のオーバーライト評価方法は、
磁気記録装置に搭載される磁気ディスク(1)等の磁気記録媒体についてのオーバーライト特性を評価する磁気記録媒体のオーバーライト評価方法であって、
所望の記録周波数を含む周波数帯域における記録周波数と該記録周波数についてのオーバーライト値との関係を示す特性曲線(100など)を、前記周波数帯域における複数の異なる各記録周波数(f1)ごとに測定したオーバーライト値(OW)から統計的に求め、この特性曲線に基づいて所望の記録周波数における、あるべきオーバーライト値を精度良く推定するようにする。
また請求項2に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法は、請求項1に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法において、
前記特性曲線を統計的に求めるための、前記複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値として、その複数回の測定値の最頻値を用いるようにする。
また、請求項3に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法は、請求項1または2に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法において、
前記磁気記録媒体を記録層の磁化容易軸方向が磁気ディスク面と平行な長手記録媒体とし、前記オーバーライト値をOW、前記記録周波数をf1、パラメータをPおよびQとしたとき、前記特性曲線が次式(01)で表されるものとし、
OW=P+Q・log(f1) ・・・(01)
このパラメータPおよびQを前記周波数帯域における複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値から統計的に決定するようにする。
また請求項4に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法は、請求項1ないし3のいずれかに記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法において、
前記複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値の前記特性曲線に対するばらつきを、この記録周波数とオーバーライト値との間の相関係数(R)などの統計値によって評価し、この評価値が予め規定された値から外れている場合には、当該の測定したオーバーライト値および求めた特性曲線を無効とする。
本発明の作用は以下の如くである。即ち、本発明では、評価対象となる磁気ディスクのオーバーライト特性を評価するにあたり、記録信号の周波数を複数の異なる周波数に設定してこの各設定周波数ごとのオーバーライト値を測定し、この測定データから評価対象磁気ディスクについての記録周波数とオーバーライト値との関係を示す記録周波数特性曲線を統計的に求め、この記録周波数特性曲線に基づいて評価対象磁気ディスクの所望の記録周波数におけるオーバーライト値を精度良く推定するものである。
その際、各々の記録周波数においてオーバーライト値を複数回測定してその測定値の最頻値を求め、この最頻値を用いてオーバーライト値の記録周波数特性曲線を統計的に求めることで周波数特性曲線の精度を高める。
さらに、評価対象磁気ディスクが、その記録層の磁化容易軸方向が磁気ディスク面に平行な長手記録媒体である場合には、理論的に得られるオーバーライト値の記録周波数特性の式をもとにして、測定結果の統計的解析を行うことにより、より信頼性の高い周波数特性曲線を得るようにする。
また、理論的に得られる記録周波数特性に基づいて推定された周波数特性曲線に対する、オーバーライト値の測定値のばらつきを、例えば記録周波数とオーバーライト値との相関係数などの統計値によって評価し、こうして定量的に評価したばらつきの値が、あらかじめ設定した規定値よりも大きくなった場合には測定を中止することにより、誤った測定値を取り込むことを未然に防止する。
従来技術では、評価対象となる磁気ディスクについて、所望の記録周波数で複数回、測定したオーバーライト値を統計処理することで、あるべきオーバーライト値を推定する方法を用いている。このような方法の場合、測定値のばらつきの影響を少なくするには測定回数を多くするしか方法がなかった。
さらに、何らかの影響で、測定値が本来の値からずれている場合、統計集団全体が、その影響を受けているため、統計処理でもずれを取り除くことはできない。例えば、使用している磁気ヘッドの書き込み特性が、所望の記録周波数で不足している場合など、その影響を取り除いて評価することは不可能である。
他方、本発明によれば、記録周波数とこの記録周波数についてのオーバーライト値との関係を示す周波数特性曲線を、複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値から統計的に求め、この特性曲線に基づいて所望の記録周波数における、あるべきオーバーライト値を推定するようにしたので、上記のような測定値のばらつきやずれの影響をより少なくしてオーバーライト値を評価できる場合が多い。
また、評価対象の磁気ディスクが長手記録媒体の場合、従来のようにオーバーライト値の測定データを統計処理するだけの方法では、統計値のなかで、どの程度のばらつきまで許容するのかに恣意性があったが、本発明では、理論式をもとに統計処理で求めたオーバーライト値の記録周波数特性曲線からのばらつきを相関計数などの統計値で評価するようにしたので、所定の評価値から外れた測定データは恣意性なく無効と判定することで、測定値が何らかの影響で誤った値を示した場合にもそれを察知して棄却することが可能になる。
本実施例においては、記録層の磁化容易軸方向が磁気ディスク面に平行な(つまり水平方向に向いている)長手記録媒体である磁気ディスクを評価対象とするオーバーライト特性の評価方法について述べる。
図4は本実施例の信号評価装置の基本的な構成を示す模式図である。この信号評価装置は、大別してスピンスタンド01と回路系からなる。スピンスタンド01には、磁気ディスク1を主軸(スピンドル)に装着し回転させるスピンドルモータ3、先端部に磁気ヘッド2を保持するサスペンション4aを図外のVCM(ボイスコイルモータ)によって回転駆動し、磁気ヘッド2を磁気ディスク1上の任意のトラック位置にロードするロータリポジショナ4等からなるヘッド駆動制御部が設けられている。
回路系は、磁気ヘッド2に書き込み電流を送るライトアンプ、書き込みデータを発生する信号発生部、磁気ヘッド2からの読み出し電流を増幅するリードアンプ等からなるR/W(リード/ライト)アンプ部5と、読み出し信号の測定を行う測定部6からなる。
測定部6は、磁気ヘッド2の出力値を測定するオシロスコープや、同じく出力値を周波数分解するスペクトラムアナライザなどから構成する場合もあるし、また、それらの機能を包含した測定装置を用いる場合もある。また、図4の信号評価装置は、磁気ディスク1および磁気ヘッド2の制御や測定結果の解析を行う図外のコンピュータに接続されている。
本実施例における、オーバーライト値の測定手順は以下に示すとおりである。まず、スピンスタンド01のスピンドルに評価対象の磁気ディスク1を固定し、回転させた後、磁気ヘッド2を磁気ディスク1上にロードし、所望のトラックに移動させ、測定対象トラックおよびその周辺を磁気ヘッド2にて直流消磁する。
次に、数MHzから数10MHzの一定の記録周波数(LF周波数)f1を有するLF信号を測定対象トラックに書き込み、磁気ヘッド2にてその記録信号を読み出す。そして読み出し信号をスペクトラムアナライザで周波数分解して、その中のLF周波数f1の信号成分(つまり基本波成分)を測定し、その値をVlとする。
続いて、LF周波数f1の複数倍、本例では6倍の上書き周波数f2を有するHF信号を同一トラックに上書きする。そして再び、その読み出し信号を周波数分解して、その中のLF周波数f1の信号成分を測定し、その値をV2とする。
オーバーライトの値を一般にOWとすると、このオーバーライト値OWは、オーバーライト後に残留するLF周波数f1の信号成分V2の、オーバーライト前のLF周波数f1の信号成分Vlに対する比率として、次式(1)で算出される。
OW=20Log(V2/V1)〔dB〕 ・・・(1)
上記の測定を、所望の記録周波数を含む周波数帯域の、複数の異なる周波数を上記LF周波数f1に選んで行う。また、各LF周波数についての測定は複数回行うことにより、評価の信頼性を高める。本実施例では、各LF周波数について、5回ずつ測定を行っている。
図1は横軸にLF周波数f1を、縦軸にオーバーライト値OW〔dB〕をそれぞれとり、各LF周波数f1ごとのオーバーライト値OWの測定結果をプロットした特性図の一実施例を示す。
次に、本測定結果から、評価対象磁気ディスクについてのオーバーライト値の記録周波数特性曲線を推定する方法を述べる。
図2は、長手記録媒体の磁気ディスク1の磁気ヘッド2に対向する部分の断面内における書き込み前後の磁化分布を模式的に描いた図で、磁気ディスク断面内の水平方向の矢印は一般にその方向を含む磁化を示している。ここで図2(a)は直流磁化状態の磁化11としての、以下に述べる書き換え前の原磁化11aを示し、本例ではこの原磁化11aの方向は磁気ヘッド2の書込み方向Wと逆の方向を向いているものとする。なお、この書込み方向Wは回転している磁気ディスク1に対して磁気ヘッド2が相対的に移動する方向としている。
図2(b)は、図2(a)の直流磁化状態の磁気ディスク1に対し、磁気ヘッド2により直流磁化である原磁化11aと逆方向の磁界を与えて上書き磁化しようとしている状態で、11(11b)はこのようにして磁気ディスク1内に生ずる逆方向磁化を示す。
なお、βはギャップgを隔ててトラック方向に並ぶ磁気ヘッド2の対の磁極2a、2bによって磁気ディスク1に加わる印加磁界が反転したビット反転位置であり、μはこのとき磁気ディスク1内の磁化が反転する磁化遷移点である。
また、図2(c)は、図2(a)の直流磁化状態の磁気ディスク1に対し、磁気ヘッド2により原磁化11aと同方向の磁界を与えて上書き磁化しようとしている状態で、11(11c)はこのようにして磁気ディスク1内に生ずる同方向磁化を示す。なお、μは磁化遷移点である。
この図2に示すように、長手記録媒体において、図2(a)の信号書き込み前の磁化11aに対し、図2(b)のように書き込まれる信号の磁化の方向が逆方向である場合、磁化遷移点μの位置は、磁気ヘッド2から発生する磁界に基づくビット反転位置βから時間間隔Δ分、ずれた(遅れた)位置になるが、図2(c)のように記録信号の磁化方向が信号書き込み前の磁化11aと同じ方向である場合は、このずれΔは発生しない。
即ち、一般に磁化遷移するとき、つまり磁化遷移点μの書込み方向W側(本例では左側)の磁化を書込むとき、この左側の書込磁化が上書き前の磁化と反対であれば書き込みにくいので、遷移点μがΔだけ、書込み方向の左側にシフトする(遅れる)が、左側の書込磁化が上書き前の磁化と同方向であればシフトしない。
このため、図3(a)のように一方向に直流消磁された状態の磁気ディスク1に、周波数f1のLF信号を書き込んだときの磁化状態は図3(b)のようになり、このときの再生信号出力V1(f)は次式(2)で表される(非特許文献1参照)。
V1(f)=V(f)[exp(iπfΔ/2)−exp(iπf/f1)]
・・・(2)
なお、fは変数としての周波数、V(f)は磁化遷移点での孤立波をフーリエ変換したものである(ただし、非特許文献1で区別されている、磁化方向による波形の違いは無視する)。
次に、周波数f2=6*f1のHF信号を、図3(b)の状態の磁気ディスク1にオーバーライトした時の磁化分布を考察する。この場合、上述のように磁化遷移点μの書込み方向W側(本例では左側)のHF信号f2の磁化方向が、上書きされる図3(b)のLF信号の磁化と同方向であれば、磁化遷移点のずれΔは発生しないが、逆方向であれば、ずれΔが発生する。そこで、HF信号を上書きした際の磁化パターンは、図3(c)の実施例に示すようになる。これから、HF信号を上書きした後の信号出力は次式(3)で表される。
V2(f)=V(f)[exp(iπfΔ/2)−exp(iπf/f2)
+exp(iπf(2/f2+Δ/2))−exp(3iπf/f2)
+exp(iπf(4/f2+Δ/2))−exp(5iπf/f2)
+exp(6iπf/f2) −exp(iπf(7/f2+Δ/2))
+exp(8iπf/f2) −exp(iπf(9/f2+Δ/2))
+exp(10iπf/f2)−exp(iπf(11/f2+Δ/2))]
・・・(3)
この式(3)の括弧[ ]内における12個の指数関数の各項が、順次、図3(c)中の磁化遷移点μ1〜μ12に対応している。
従って、オーバーライト値OWは、次式(4)で表される。
OW=20log(V2(f1)/V1(f1))
=20log10((3πΔ/2)(√3)f1) ・・・(4)
なお、この式(4)は、より一般的に次式(01)に書換えられる。
OW=P+Q・log(f1) ・・・(01)
ここで、PおよびQは磁気ディスクの性質やHF周波数f2によって定まる定数(パラメータ)である。
よって式(4)や(01)から、オーバーライト値OWはLF記録周波数f1に対して対数的に変化することがわかる。この知見に基づいて、オーバーライト測定結果から、本実施例で評価した磁気ディスクのオーバーライト値の記録周波数特性曲線、つまり、LF記録周波数f1とこの記録周波数f1について得られるべきオーバーライト値との関係を示す特性曲線を、最小二乗法によって推定したのが、図1中の実線の曲線(オーバーライト値の記録周波数特性曲線)100である。あとは、この特性曲線100から、所望の記録周波数f1における、あるべきオーバーライト値を推定することができる。
なお、上述の解析を行う際に、オーバーライト値の測定を行った段階で、測定値の最頻値をとる方法を併用し、この最頻値を用いて解析を行うようにすれば、さらに精度は高まる。
また、上述の解析で、最小二乗法によって特性曲線を求める際に、記録周波数f1とオーバーライト値OWとの間の相関関係数Rも求めておく。そして、相関係数Rの二乗が、たとえば0.9以下になった場合は、測定結果のばらつきが異常に大きいか、もしくは、何らかの要因にて測定に問題が起こったとみなし、測定を中止する。本実施例では相関係数Rの二乗が0.9446になり、測定は信頼できると認定した。
本発明の一実施例としての評価対象磁気ディスクについての複数のLF記録周波数ごとのオーバーライト値の測定結果と、この測定結果から理論式に基づいて統計的に推定したオーバーライト値の記録周波数特性曲線を示す図 直流消磁状態の長手記録媒体の磁気ディスクに対する書き込み信号の磁化方向による磁化遷移点のシフトの相違を説明する模式図 直流消磁状態の長手記録媒体の磁気ディスクにLF信号を書き込んだのち、LF信号の6倍の周波数のHF信号を上書きする際に生ずる磁化遷移のパターン列を示す模式図 磁気ディスクの信号評価装置の構成例を示す模式図
符号の説明
01 スピンスタンド
1 磁気ディスク
2 磁気ヘッド
11 磁化
100 オーバーライト値の記録周波数特性曲線
R 相関係数
μ(μ1〜μ12) 磁化遷移点
β ビット反転位置
Δ 磁化遷移点のシフト量
f1 LF周波数(記録周波数)
f2 HF周波数(上書き周波数)
W 磁気ディスクに対する磁気ヘッドの書込方向

Claims (4)

  1. 磁気記録装置に搭載される磁気ディスク等の磁気記録媒体についてのオーバーライト特性を評価する磁気記録媒体のオーバーライト評価方法であって、
    所望の記録周波数を含む周波数帯域における記録周波数と該記録周波数についてのオーバーライト値との関係を示す特性曲線を、前記周波数帯域における複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値から統計的に求め、この特性曲線に基づいて所望の記録周波数における、あるべきオーバーライト値を精度良く推定することを特徴とする磁気記録媒体のオーバーライト評価方法。
  2. 請求項1に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法において、
    前記特性曲線を統計的に求めるための、前記複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値として、その複数回の測定値の最頻値を用いることを特徴とする磁気記録媒体のオーバーライト評価方法。
  3. 請求項1または2に記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法において、
    前記磁気記録媒体を記録層の磁化容易軸方向が磁気ディスク面と平行な長手記録媒体とし、前記オーバーライト値をOW、前記記録周波数をf1、パラメータをPおよびQとしたとき、前記特性曲線が次式(01)で表されるものとし、
    OW=P+Q・log(f1) ・・・(01)
    このパラメータPおよびQを前記周波数帯域における複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値から統計的に決定するようにしたことを特徴とする磁気記録媒体のオーバーライト評価方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された磁気記録媒体のオーバーライト評価方法において、
    前記複数の異なる各記録周波数ごとに測定したオーバーライト値の前記特性曲線に対するばらつきを、この記録周波数とオーバーライト値との間の相関係数などの統計値によって評価し、この評価値が予め規定された値から外れている場合には、当該の測定したオーバーライト値および求めた特性曲線を無効とすることを特徴とする磁気記録媒体のオーバーライト評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010073290A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Fuji Electric Device Technology Co Ltd オーバーライト特性の測定におけるイメージ妨害信号を回避する制御方法、および、その制御装置

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