JP2006292548A - 光学式検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安価に製造が可能でかつ小型の部品についても精度よく検出できる高性能の光学式検出装置を提供する。
【解決手段】 光学式検出装置は、ワークが通過する検出通路114に光を照射する発光素子122および投光レンズ123と、検出通路114に照射された光を受光する受光レンズ124および受光素子とを備え、検出通路114は、投光窓を有する第1の壁面115aと、受光窓を有する第2の壁面115bと、これら第1および第2の壁面115a,115bに交差し、かつ互いに対向して配置された鏡面からなる第3および第4の壁面とによって規定される。そして、発光素子122は、投光レンズ123の焦点位置に配設される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、検出通路に照射された光を受光することにより、被検出対象物が検出通路を通過したか否かを検出する光学式検出装置に関する。
従来、生産工場等において、小型の部品(たとえば、LEDチップに代表される半導体チップ、抵抗、コンデンサ等の電子部品)の数を数える装置として、光学式検出装置が利用されている。この光学式検出装置は、4つの壁面にて規定される通路に被検出対象物である小型部品が通過する透明のパイプを挿通配置し、一の壁面から照射された光を対向する壁面にて検出することにより、パイプ中を通過する小型部品の数を数えるように構成されたものである。
この種の光学式検出装置が開示された文献として、実開昭61−174684号公報(特許文献1)がある。この特許文献1に開示された光学式検出装置にあっては、透明パイプが挿通配置される検出通路を規定する一の壁面に発光素子を直線方向に複数個連設するとともに、この一の壁面に対向する壁面に広大な受光面を有する受光素子を配設し、さらにこれら発光素子が配設された壁面と受光素子が配設された壁面とを架け渡す一対の壁面の表面を鏡面とすることにより、受光素子の受光面において均一な照度が得られるように工夫がなされている。
実開昭61−174684号公報
この種の光学式検出装置においては、検出エリアを小型の部品がエアブローもしくは自由落下により通過するように構成される場合が多く、そのため小型部品の落下位置が定まらないことになり、ある程度の大きさの検出エリアが必要となる。このある程度の大きさをもった検出エリア内において、確実に小型部品の通過の有無を検出するためには、検出エリア内における個々の位置での検出精度を均一化することが重要となる。しかしながら、上記特許文献1に開示の光学式検出装置においては、検出エリア内の一部分に被検出対象物である小型部品が通過するパイプが配置される構成であるため、検出エリア内、特にパイプ中においての検出精度を均一化することが困難であり、以下のような課題が生じていた。
まず、第1に、被検出対象物である部品の小型化により、上記構成のままではその検出精度に自ずと限界が生じてしまうことが挙げられる。たとえば、近年において生産ラインに投入される被検出対象物としての半導体チップにあっては、0.2mm角程度にまで小型化されたものも見られるようになっており、上記構成の光学式検出装置にあっては、このような小型の部品の正確な検出が非常に困難となってきている。これは、部品の小型化により、部品によって遮光される光の量も非常に小さいものとなっているためであり、通路中に配置されるパイプの存在により、その光路が複雑化した上記構成の光学式検出装置においては、単に受光面における照度の均一化を図ったのみでは、パイプ内の端の部分を通過する小型部品の検出が行なえない場合があり、検出精度の向上には必ずしもつながらないためである。
第2に、複数個の発光素子が必要となり、製造コストを圧迫するという課題が挙げられる。これは、湾曲面を有するパイプの表面において光が屈折したり反射したりするためであり、被検出対象物が通過するパイプの中にまで十分な量の光が届くようにするためには、そもそもの照射量を多くすることが必要となり、そのため必然的に発光素子の量を増やすことが必要となるためである。
このように、従来の構成の光学式検出装置においては、製造コストが高い上に検出精度に限界が生じてきており、何らかの改良を行う必要があった。
したがって、本発明は、上述の問題点を解決すべくなされたものであり、安価に製造が可能でかつ小型の部品についても精度よく検出できる高性能の光学式検出装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく光学式検出装置は、被検出対象物が通過する検出通路に光を照射する投光部と、上記検出通路に照射された光を受光する受光部とを備えてなるものである。上記検出通路は、上記投光部から出射された光が透過する投光窓を有する第1の壁面と、上記第1の壁面に対向して配置され、上記検出通路に照射された光が透過する受光窓を有する第2の壁面と、これら第1および第2の壁面に交差し、かつ互いに対向して配置された鏡面からなる第3および第4の壁面とによって規定される。上記投光部は、光源と、上記光源から出射される光を透過する投光レンズとを含み、上記光源は、上記投光レンズの焦点位置を含む領域に配設されている。
このように被検出対象物が通過する検出通路を4つの壁面にて構成し、かつ光源を投光レンズの略焦点位置に配置し、さらに光軸と平行な方向に延在する壁面を鏡面にて構成することにより、光源を単一の光源にて構成することが可能で、かつ検出エリアの個々の点における検出精度を均一化させた光学式検出装置とすることができる。したがって、高性能の光学式検出装置を安価に提供することが可能になる。なお、上記における鏡面とは、必ずしも全反射面までをも要求するものではなく、検出通路のどの部分を被検出対象物が通過しても確実に検出できる程度に検出通路内における光強度分布を実質的に均一化することができる反射特性を有した面のことを意味している。
上記本発明に基づく光学式検出装置にあっては、上記投光窓が、上記第1の壁面が上記第3の壁面と交差する部分から上記第1の壁面が上記第4の壁面と交差する部分にまで延在していることが好ましい。
このように構成することにより、投光窓を透過して検出通路に出射された光が、検出通路の幅方向の全域にわたって照射されるようになるため、鏡面である第3および第4の壁面への入射光が実質的にすべて検出通路に反射されるようになり、確実に検出エリアの個々の点における検出精度を均一化することができる。
上記本発明に基づく光学式検出装置にあっては、上記受光窓が、上記第2の壁面が上記第3の壁面と交差する部分から上記第2の壁面が上記第4の壁面と交差する部分にまで延在していることが好ましい。
このように構成することにより、検出通路に照射された光が実質的にすべて受光窓を介して受光部に導入されるようになるため、精度よく被検出対象物を検出することができる。
上記本発明に基づく光学式検出装置にあっては、上記第3および第4の壁面が実質的に平行に配置されていることが好ましい。
このように構成することにより、検出エリアの個々の点における検出精度をより均一化させることが可能になる。
上記本発明に基づく光学式検出装置にあっては、上記検出通路の上記投光窓および上記受光窓が形成された部分よりも入口側に位置する部分に、上記検出通路側に向かって突出する突出部が設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、検出エリアに面する部分の検出通路表面に被検出対象物が接触することが防止されるようになるため、検出エリアに面する部分の検出通路表面を保護することが可能になり、長期間使用しても検出精度が低下しない光学式検出装置とすることができる。
上記本発明に基づく光学式検出装置にあっては、上記突出部が上記検出通路を囲繞するように上記第1ないし第4の壁面に連続して形成されていることが好ましい。
このように構成することにより、投光窓および受光窓の表面ならびに鏡面を確実に保護できるようになるため、長期間にわたって高精度の検出精度が維持された光学式検出装置とすることができる。
上記本発明に基づく光学式検出装置にあっては、上記検出通路の開口面積が入口側から出口側に向かうにつれて減じることとなるように、上記突出部の入口側の表面が傾斜面にて構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、検出通路に突出部を設けた場合にも被検出対象物の投入可能エリアを広く確保することができるとともに、被検出対象物の検出通路内における詰まりが防止されるようになる。
本発明によれば、安価に製造が可能でかつ小型の部品についても精度よく検出できる高性能の光学式検出装置とすることができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図を参照して説明する。なお、以下に示す一実施の形態においては、本発明が適用される光学式検出装置の検出ヘッド部分について特に詳細に説明することとする。
図1は、本発明の一実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッドの概略斜視図である。また、図2は、図1に示す光学式検出装置の検出ヘッドの図1中におけるII−II線に沿った断面図であり、図3は、III−III線に沿った断面図である。まず、これらの図を参照して、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッドの構造について説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッド100は、筐体としての下部ケース111と上部ケース112とを備える。下部ケース111は、上面に開口を有する有底箱状の形状を有しており、上部ケース112は、この下部ケース111の開口を閉塞するように下部ケース111に取り付けられる。これら下部ケース111および上部ケース112からなる筐体の内部には、各種の部品が収容されている。筐体の長手方向の一方の端面からは、光ファイバ125と電気コード126とが引き出されている。
下部ケース111と上部ケース112とが組付けられた状態において、これらの略中央部には、上下方向に貫通する検出通路114が形成されている。この検出通路114は、水平方向の断面が矩形となるように第1ないし第4の4つの壁面にて構成されている。このうち、図2に示すように、下部ケース111と上部ケース112とからなる筐体の長手方向には、互いに対向しかつ平行に配置された第1および第2の壁面115a,115bが位置しており、下部ケース111と上部ケース112とからなる筐体の短手方向には、互いに対向しかつ平行に配置された第3および第4の壁面115c,115dが位置している。これら第1ないし第4の壁面115a,115b,115c,115dによって規定される検出通路114は、被検出対象物である小型の部品が通過する通路である。
図2に示すように、下部ケース111と上部ケース112とからなる筐体の長手方向の一端部には、光源としての発光素子(LED)122が配置されている。この発光素子122は、配線基板121に実装されており、この配線基板121を介して上述の電気コード126に電気的に接続されている。
発光素子122と検出通路114との間には、発光素子122側から順に、投光レンズ123、絞り板131およびカバーガラス132が配置されている。投光レンズ123は、発光素子122から出射された光を略平行光として検出通路114に照射するためのレンズである。絞り板131は、投光レンズ123を介して照射される光をスリット形状に絞るための板である。カバーガラス132は、検出通路114の第1の壁面115aの一部を構成するものであり、投光レンズ123を保護するためのカバーである。ここで、発光素子122および投光レンズ123が、検出通路114に光を照射するための投光部に相当し、絞り板131およびカバーガラス132によって、投光部から出射された光が透過する投光窓が形成されることになる。
また、図2に示すように、下部ケース111と上部ケース112とからなる筐体の長手方向の他端部には、光ファイバ125が配置されている。この光ファイバ125は、後述する受光レンズ124によって集光された光を後述する光学式検出装置の本体に伝送するためのものである。
光ファイバ125と検出通路114との間には、検出通路114側から順に、カバーガラス133、絞り板134および受光レンズ124が配置されている。カバーガラス133は、検出通路114の壁面115bの一部を構成するものであり、受光レンズ124を保護するためのカバーである。絞り板134は、検出通路114に照射された光をスリット形状に絞るための板である。受光レンズ124は、検出通路114に照射された光を集光するためのレンズである。ここで、受光レンズ124、光ファイバ125および後述する受光素子が、検出通路114に照射された光を受光するための受光部に相当し、カバーガラス133および絞り板134によって、検出通路114に照射された光が透過する受光窓が形成されることになる。
図1ないし図3においては図示を省略しているが、検出ヘッド100から引き出された光ファイバ125および電気コード126は、光学式検出装置の本体部に接続される。光学式検出装置の本体部には、アンプ部が設けられ、このアンプ部より電気コード126を介して検出ヘッド100内に配設された発光素子122に電流が供給される。また、光学式検出装置の本体部に設けられたアンプ部には、受光素子(PD)が設置されており、検出ヘッド100内に一端が配置された光ファイバ125を介して伝送された光は、この受光素子によって受光される。受光素子によって受光された光は、電気信号に変換され、アンプ部内部にて閾値と比較・判定され、その結果が出力されることとなる。
図4は、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッドを実際に生産ラインに取付けた状態を示す模式断面図である。図4に示すように、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッド100を実際に生産ラインに取付けた状態においては、上述の検出ヘッド100の検出通路114がパイプ201の中空部201aおよびパイプ202の中空部202aを中継するように取付けられる。より具体的には、検出ヘッド100の上面側において、検出ヘッド100とパイプ201とがアタッチメント211,212,213によって取付けられ、検出ヘッド100の下面側において、検出ヘッド100とパイプ202とがアタッチメント214,215によって取付けられる。これにより、検出ヘッド100の検出通路114がパイプ201の中空部201aおよびパイプ202の中空部202aのそれぞれに接続されることになり、パイプ201内の中空部201aを通過した被検出対象物である小型部品が、光学式検出装置の検出ヘッド100に設けられた検出通路114を通過し、その後、パイプ202内の中空部202aへと導入されることになる。したがって、本実施の形態における光学式検出装置においては、検出ヘッド100の検出通路114中にパイプが挿通配置されることがなく、上述の検出通路114を規定する第1ないし第4の壁面115a,115b,115c,115dによって囲われた空間のすべてが検出エリアに相当することになる。なお、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッド100は、図4に示す如くのアタッチメント211〜215を用いた取付け構造以外の取付け構造を採用して生産ラインに取付けることも当然に可能である。また、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッド100は、検出通路114中をパイプが挿通するように取付けることも可能であり、具体的な取付け構造は、使用条件等を考慮して適宜変更されるものである。
図5は、本実施の形態における光学式検出装置の検出部を模式的に表した図である。図5に示すように、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッド100においては、投光レンズ123の焦点位置を含む領域に、光源としての発光素子122が配設される。すなわち、光源としての発光素子122の特定の部分(たとえば図示する検出部中央)から放射状に出射された光の各々が、投光レンズ123によって平行光となるような位置関係に、発光素子122と投光レンズ123とが配置されている。
実際には、図5に示すように、光源としての発光素子122は、点光源として作用せずに面光源として作用するため、このように発光素子122と投光レンズ123を配置した場合にも、発光素子122から出射される光のすべてが平行光化されるわけではなく、実際には幾何光学的に広がりをもったものとなる。このため、本実施の形態における光学式検出装置においては、検出通路114を規定する第3および第4の壁面115c,115dを鏡面とすることにより、完全には平行光化されずにこれら第3および第4の壁面115c,115dに入射する光をほぼすべて正反射させることにより、検出エリアの個々の点における検出精度の均一化を実現している。
ここで、鏡面とは、当該面に沿った入射角で入射した光を鏡面的に反射することができる程度の反射面に仕上げられた面のことを意味し、面単体の表面粗さとしてみれば、いわゆる拡散面と呼ばれる表面状態に相当する面ではなく、光沢面と呼ばれる表面状態に相当する面である。具体的には、中心線平均粗さ(Ra)で±5μm以下、好ましくは±2μm以下、さらに好ましくは0.2μm以下とする。なお、上述の鏡面的に反射するとは、検出通路を通過する被検出対象物を誤検知しないように検出通路内の光強度分布を実質的に均一にすることができるように反射するということを意味しており、厳密な意味での鏡面、たとえば全反射面までをも要求するものではない。
なお、図5に示すように、光ファイバ125の受光面は、受光レンズ124の焦点位置を含む領域に配設される。これにより、受光面における照度の均一化も同時に図られることになる。
また、本実施の形態における光学式検出装置にあっては、第1の壁面115aと第3の壁面115cとが交差する検出通路114のコーナー部から第1の壁面115aと第4の壁面115dとが交差する検出通路114のコーナー部にまで達するように、投光窓が形成されている。さらに、本実施の形態における光学式検出装置にあっては、第2の壁面115bと第3の壁面115cとが交差する検出通路114のコーナー部から第2の壁面115bと第4の壁面115dとが交差する検出通路114のコーナー部にまで達するように、受光窓が形成されている。このように構成することにより、投光窓を透過して検出通路114に出射された光が、検出通路114の幅方向の全域にわたって照射されるようになるため、鏡面である第3および第4の壁面115c,115dへの入射光が実質的にすべて検出通路114に反射されるようになり、また、検出通路114に照射された光が実質的にすべて受光窓を介して受光部に導入されるようになる。その結果、確実に検出エリア114の個々の点における検出精度を均一化することができるようになり、精度よく被検出対象物を検出することができるようになる。
以上のように構成することにより、光源を単一の発光素子にて構成することが可能で、かつ検出エリアにおける個々の点において検出精度を均一化させることが可能になり、検出精度が高く維持された高性能の光学式検出装置とすることができる。その結果、近年の微細化された電子部品に代表されるような0.2mm角程度の小型部品にあっても、確実にその通過が検出されるようになり、検出漏れが防止されるようになる。したがって、高性能の光学式検出装置を安価に提供することが可能になる。
本実施の形態における光学式検出装置にあっては、上述のように、検出通路114を規定する第1ないし第4の壁面115a,115b,115c,115dの検出エリアに面する部分が、カバーガラス132,133または鏡面にて構成されている。このため、これら検出エリアに面する部分にワークが衝突し、表面に傷等が生じることによって凹凸ができた場合には、カバーガラス132,133の表面においては光の屈折や反射が生じ、また鏡面においては乱反射が生じることとなり、長期間の使用によって徐々に検出エリア内における検出精度の均一化が阻害され、検出精度の低下を引き起こすおそれがある。そこで、本実施の形態における光学式検出装置にあっては、図1ないし図3に示すように、検出通路114の所定位置に、ワークの通過位置を規制する突出部としてのガイド突部112aを設けている。以下においては、このガイド突部112aについて詳説する。
図6は、本実施の形態における光学式検出装置の検出通路近傍における一部破断斜視図である。また、図7および図8は、本実施の形態における光学式検出装置の検出通路を通過するワークの経路を示す模式断面図であり、図7は、図6に示す矢印X方向と平行な方向に検出ヘッドを切断した場合の断面図であり、図8は、図6に示す矢印Y方向と平行な方向に検出ヘッドを切断した場合の断面図である。
図6ないし図8に示すように、本実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッド100にあっては、投光窓136および受光窓(図示せず)が形成された部分よりも入口側(ワークの通過方向(図6中における矢印W方向)の上流側)に位置する部分の検出通路114の壁面に、検出通路114の内側に向かって突出する突出部としてのガイド突部112aが設けられている。このガイド突部112aは、検出ヘッド100を上方から見た場合に、検出エリア138に面する部分の検出通路114の壁面部分よりも内側に突出するように設けられており、検出エリア138に導入される直前にワーク300を検出通路114の中央部に集める働きをするものである。
このように構成することにより、エアブローや自由落下によって検出ヘッドの検出通路に導入されたワークが、これら検出エリアに面する部分に衝突することが回避されるようになるため、投光窓の表面や受光窓の表面ならびに鏡面に傷等が生じることがなくなり、長期間使用した場合の検出精度の低下が防止されるようになる。したがって、高性能でかつ高信頼性の光学式検出装置とすることができる。
なお、本実施の形態における光学式検出装置にあっては、このガイド突部112aが、検出通路114を囲繞するように第1ないし第4の壁面115a,115b,115c,115dに連続して設けられている。このため、図7ないし図8に示すように、検出エリア138に面する部分の検出通路114の壁面部分のすべてが上記ガイド突部112aの先端よりも後退した位置(外側の位置)に配置されることになり、ワーク300がこれらの面と接触することが回避されるようになる。
また、このガイド突部112aの入口側の表面は、入口側から出口側に向かうにつれてその開口面積が減じることとなるように傾斜面にて構成されている。このため、ワーク300を投入することができる投入可能エリアA1を減じることなくワーク300の実落下エリアA2を絞ることができ、ワーク300の投光窓および受光窓ならびに鏡面への接触を回避することができるとともに、ワーク300がこのガイド突部112aの形成位置において詰まることも防止されるようになる。
図9は、本実施の形態における光学式検出装置の変形例を示す模式断面図である。上述の本実施の形態における光学式検出装置においては、ガイド突部を、その表面が入口側から出口側に向かうにつれてその開口面積が減じることとなるように傾斜面にて構成した場合を例示したが、ガイド突部の形状は必ずしもこのような形状に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。たとえば、図9に示すように、特に表面を傾斜面とすることなく、検出エリア138の上流側において検出通路114の開口面積が小さく、かつ検出エリア138を含む部分から下流側において検出通路114の開口面積が大きくなるようなガイド突部112bの形状としてもよい。また、ガイド突部は必ずしも設けられている必要はなく、必要に応じて設置することとすればよい。
また、図10は、本実施の形態における光学式検出装置の検出部の変形例を示す模式図である。上述の実施の形態においては、鏡面である第3および第4の壁面が平行に配置された場合を例示して説明を行なったが、必ずしもこれらの壁面が平行に配置される必要はなく、たとえば図10に示すように、投光部側において第3および第4の壁面の間の距離が大きくかつ受光部側においてこれらの間の距離が短くなるように、第3および第4の壁面を設置してもよい。
また、上述の実施の形態においては、受光レンズと受光素子との間に光ファイバを設置し、これら受光レンズ、光ファイバおよび受光素子によって受光部を構成した場合を例示して説明を行なったが、光ファイバを用いずに検出ヘッドに受光素子を配置し、受光レンズと受光素子のみによって受光部を構成することとしてもよい。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッドの概略斜視図である。 図1に示す光学式検出装置の検出ヘッドの図1中におけるII−II線に沿った断面図である。 図1に示す光学式検出装置の検出ヘッドの図1中におけるIII−III線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出ヘッドを実際に生産ラインに取付けた状態を示す模式断面図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出部を模式的に表した図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出通路近傍における一部破断斜視図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出通路を通過するワークの経路を示す検出ヘッドの長手方向に沿った模式断面図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出通路を通過するワークの経路を示す検出ヘッドの短手方向に沿った模式断面図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の変形例を示す模式断面図である。 本発明の実施の形態における光学式検出装置の検出部の変形例を示す模式図である。
符号の説明
100 検出ヘッド、111 下部ケース、112 上部ケース、112a,112b ガイド突部、114 検出通路、115a,115b,115c,115d 壁面、121 配線基板、122 発光素子、123 投光レンズ、124 受光レンズ、125 光ファイバ、126 電気コード、131,134 絞り板、131a,134a スリット、132,133 カバーガラス、136 投光窓、138 検出エリア、201,202 パイプ、201a,202a 中空部、211,212,213,214,215 アタッチメント、300 ワーク。

Claims (7)

  1. 被検出対象物が通過する検出通路に光を照射する投光部と、前記検出通路に照射された光を受光する受光部とを備えた光学式検出装置であって、
    前記検出通路は、前記投光部から出射された光が透過する投光窓を有する第1の壁面と、前記第1の壁面に対向して配置され、前記検出通路に照射された光が透過する受光窓を有する第2の壁面と、これら第1および第2の壁面に交差し、かつ互いに対向して配置された鏡面からなる第3および第4の壁面とによって規定され、
    前記投光部は、光源と、前記光源から出射される光を透過する投光レンズとを含み、
    前記光源は、前記投光レンズの焦点位置を含む領域に配設されている、光学式検出装置。
  2. 前記投光窓は、前記第1の壁面が前記第3の壁面と交差する部分から前記第1の壁面が前記第4の壁面と交差する部分にまで延在している、請求項1に記載の光学式検出装置。
  3. 前記受光窓は、前記第2の壁面が前記第3の壁面と交差する部分から前記第2の壁面が前記第4の壁面と交差する部分にまで延在している、請求項1または2に記載の光学式検出装置。
  4. 前記第3および第4の壁面は、平行に配置されている、請求項1から3のいずれかに記載の光学式検出装置。
  5. 前記検出通路は、前記投光窓および前記受光窓が形成された部分よりも入口側に位置する部分に、前記検出通路の内側に向かって突出する突出部を有している、請求項1から4のいずれかに記載の光学式検出装置。
  6. 前記突出部は、前記検出通路を囲繞するように、前記第1ないし第4の壁面に連続して形成されている、請求項5に記載の光学式検出装置。
  7. 前記突出部の入口側の表面は、前記検出通路の開口面積が入口側から出口側に向かうにつれて減じることとなるように傾斜面にて構成されている、請求項5または6に記載の光学式検出装置。
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