JP2006291298A - アルミニウム合金及びこの合金を使用したスライドファスナー - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明はファスナー材等の使用用途に求められる強度、硬度等の機械的特性を維持する高強度なアルミニウム合金を提供するものである。
【解決手段】 一般式:AlaMgbCuc、AldMgeCufXg(XはMn及び/又はCr)、AlhMgiCujZnk又はAllMgmCunZnpXq(XはMn及び/又はCr)(a〜qは質量%で、a、d、h、lは残部、4.3≦b、e、i、m≦5.5、0.5≦c、f、j、n≦1.0、0<k、p≦1.0、0.05<g、q≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにj+k、n+p≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
【選択図】 なし
【解決手段】 一般式:AlaMgbCuc、AldMgeCufXg(XはMn及び/又はCr)、AlhMgiCujZnk又はAllMgmCunZnpXq(XはMn及び/又はCr)(a〜qは質量%で、a、d、h、lは残部、4.3≦b、e、i、m≦5.5、0.5≦c、f、j、n≦1.0、0<k、p≦1.0、0.05<g、q≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにj+k、n+p≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
【選択図】 なし
Description
本発明は、高強度なアルミニウム合金に関し、特には、スライドファスナーのエレメント、止具、スライダー、引手等のスライドファスナー構成部品に適用され、さらにはスナップボタン、ボタン、各種係止具などのファスナー製品及びその構成部品に適用される冷間加工性、耐食性、さらには強度に優れたアルミニウム合金に関する。
従来、例えばスライドファスナーやスナップボタン、係止具等の構成部品として、主に丹銅、真鍮等のCu−Zn合金、洋白等のCu−Zn−Ni、Al合金、Al−Mg合金、Al−Mg−Mn−Cr合金が使用されている。その中でも特許文献1に記載のAl−Mg−Mn−Cr系合金は、耐食性、成形性に優れファスナー材などの使用用途に求められる強度、硬度等の機械的特性を備えると共に、金属光沢に優れたアルミニウム合金について記載されている。
金属製のスライドファスナー等の構成部品やスナップボタン、ボタンなどの各種係止具を成形する場合、一般的には熱間圧延、冷間圧延、プレス加工、鍛造等を施し加工硬化させて所定の形状に成形される。そして、この後の油分除去のため、水洗したのち約130℃程度の温度で乾燥させる必要があるが、上記乾燥工程の熱履歴により、材料の内部に存在する歪が緩和され、加工硬化により高めた硬度が低下してしまうということがあり、強度の点では改善の余地があった。
そこで、本発明は、使用用途に求められる強度、硬度等の機械的特性を維持する高強度なアルミニウム合金を提供することを目的とする。
(1)一般式:AlaMgbCuc(a、b、cは質量%で、aは残部、4.3≦b≦5.5、0.5≦c≦1.0、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
(2)一般式:AldMgeCufXg(XはMn及び/又はCr)(d,e,f,gは質量%で、dは残部、4.3≦e≦5.5、0.5≦f≦1.0、0.05<g≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
(3)一般式:AlhMgiCujZnk(h,i,j,kは質量%で、hは残部、4.3≦i≦5.5、0.5≦j≦1.0、0<k≦1.0、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにj+k≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
(4)一般式:AllMgmCunZnpXq(XはMn及び/又はCr)(l,m,n,p,qは質量%で、lは残部、4.3≦m≦5.5、0.5≦n≦1.0、0<p≦1.0、0.05<q≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにn+p≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
(5)上記(1)〜(4)に記載のアルミニウム合金が、スライドファスナーの構成部品であるエレメント、止具、引手及びスライダーから成る群から選ばれる少なくとも1種の材料として使用されていることを特徴とするスライドファスナー。
(2)一般式:AldMgeCufXg(XはMn及び/又はCr)(d,e,f,gは質量%で、dは残部、4.3≦e≦5.5、0.5≦f≦1.0、0.05<g≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
(3)一般式:AlhMgiCujZnk(h,i,j,kは質量%で、hは残部、4.3≦i≦5.5、0.5≦j≦1.0、0<k≦1.0、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにj+k≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
(4)一般式:AllMgmCunZnpXq(XはMn及び/又はCr)(l,m,n,p,qは質量%で、lは残部、4.3≦m≦5.5、0.5≦n≦1.0、0<p≦1.0、0.05<q≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにn+p≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
(5)上記(1)〜(4)に記載のアルミニウム合金が、スライドファスナーの構成部品であるエレメント、止具、引手及びスライダーから成る群から選ばれる少なくとも1種の材料として使用されていることを特徴とするスライドファスナー。
本発明のアルミニウム合金は、スライドファスナーのエレメント、止具、スライダー、引手等のスライドファスナー構成部品、さらにはスナップボタン、ボタン、各種係止具などのファスナー製品及びその構成部品に必要とされる冷間加工性、耐食性、強度等において優れた特性を有する。
以下、本発明を適用するスライドファスナー用アルミニウム合金について説明する。本発明において、上記一般式に示される組成とすることによって、本発明の目的を達成することができる。
<Mg>
Mgは、マトリックスであるAl中に固溶することにより合金の機械的性質(強度,硬度)を向上させる効果がある。Mgの組成割合(b、e、i、m)は4.3以上5.5以下であり、好ましくは4.5(質量%)以上5.0(質量%)以下である。4.3(質量%)より小さいと機械的特性が不足する。また5.5(質量%)より大きいと鋳造工程でβ相が形成され、その後の熱間圧延や冷間圧延時に割れを生じやすくなると共に、耐食性が低下する。好ましい形態である4.5〜5.0(質量%)とすることにより、より機械的特性及び冷間加工性を備えたものとすることができる。
Mgは、マトリックスであるAl中に固溶することにより合金の機械的性質(強度,硬度)を向上させる効果がある。Mgの組成割合(b、e、i、m)は4.3以上5.5以下であり、好ましくは4.5(質量%)以上5.0(質量%)以下である。4.3(質量%)より小さいと機械的特性が不足する。また5.5(質量%)より大きいと鋳造工程でβ相が形成され、その後の熱間圧延や冷間圧延時に割れを生じやすくなると共に、耐食性が低下する。好ましい形態である4.5〜5.0(質量%)とすることにより、より機械的特性及び冷間加工性を備えたものとすることができる。
<Cu>
Cuは固溶強化により耐食性や加工性を損なうことなくより効果的に強度を高めることができる。Cuの組成割合(c、f、j、n)は0.5(質量%)以上1.0(質量%)以下である。また適量を添加した場合には、加工後の熱処理時における軟化を防ぐことができる。特に、冷間圧延によって導入された転位の移動を溶質原子(Cu)が妨げてくれるので熱処理による強度低下を抑えることができる。
Cuの組成割合が0.5(質量%)より小さいとその効果が少なく、1.0(質量%)より大きいと冷間加工性や耐食性が劣るため、特にファスナー用材料として適さない。
Cuは固溶強化により耐食性や加工性を損なうことなくより効果的に強度を高めることができる。Cuの組成割合(c、f、j、n)は0.5(質量%)以上1.0(質量%)以下である。また適量を添加した場合には、加工後の熱処理時における軟化を防ぐことができる。特に、冷間圧延によって導入された転位の移動を溶質原子(Cu)が妨げてくれるので熱処理による強度低下を抑えることができる。
Cuの組成割合が0.5(質量%)より小さいとその効果が少なく、1.0(質量%)より大きいと冷間加工性や耐食性が劣るため、特にファスナー用材料として適さない。
<Cr,Mn>
Mn、Crはいずれも添加することで晶出物が分散し、強度を高めることができる。Mn、Crの組成割合(g、q)は0.05(質量%)を超え0.2(質量%)以下である。Mn、Crの組成割合が0.05(質量%)以下であると必要とする晶出物が十分に分散せず強度不足となり、0.2(質量%)より大きくなると巨大な金属間化合物が晶出するため加工性が低下してしまう。
このため、AlaMgbCucの組成の合金又はAlhMgiCujZnkの組成の合金にMn及び又はCrを添加することが好ましい。
また、XとしてMn及びCrを同時に含むときは、Mn及びCrのそれぞれの添加量を0、0.05(質量%)を超え、0.2(質量%)以下とする。
Mn、Crはいずれも添加することで晶出物が分散し、強度を高めることができる。Mn、Crの組成割合(g、q)は0.05(質量%)を超え0.2(質量%)以下である。Mn、Crの組成割合が0.05(質量%)以下であると必要とする晶出物が十分に分散せず強度不足となり、0.2(質量%)より大きくなると巨大な金属間化合物が晶出するため加工性が低下してしまう。
このため、AlaMgbCucの組成の合金又はAlhMgiCujZnkの組成の合金にMn及び又はCrを添加することが好ましい。
また、XとしてMn及びCrを同時に含むときは、Mn及びCrのそれぞれの添加量を0、0.05(質量%)を超え、0.2(質量%)以下とする。
<Zn>
ZnはCuだけ添加した場合に比べて(耐食性や加工性を犠牲にすることなく)固溶強化により高強度が得られる。Znの組成割合(k、p)は0を超え1.0以下である。Znの組成割合が1.0(質量%)より大きくなると加工性や耐食性が劣るため、ファスナー用材料として適さない。さらにCu+Znの含有量(j+k又はn+p)は1.5(質量%)以下とすることが好ましい。1.5質量%を超えてしまうと、粒界析出物が生じやすくなってしまい加工性や耐食性が劣るため、ファスナー用材料として適さない。
ZnはCuだけ添加した場合に比べて(耐食性や加工性を犠牲にすることなく)固溶強化により高強度が得られる。Znの組成割合(k、p)は0を超え1.0以下である。Znの組成割合が1.0(質量%)より大きくなると加工性や耐食性が劣るため、ファスナー用材料として適さない。さらにCu+Znの含有量(j+k又はn+p)は1.5(質量%)以下とすることが好ましい。1.5質量%を超えてしまうと、粒界析出物が生じやすくなってしまい加工性や耐食性が劣るため、ファスナー用材料として適さない。
<不可避的不純物>
本発明において、不可避的不純物として質量%でSi≦0.06、Fe≦0.20、Ti≦0.01、Be≦0.0001等が含まれているが、上記組成範囲内であれば、不可避不純物とみなしてもよい。
本発明において、不可避的不純物として質量%でSi≦0.06、Fe≦0.20、Ti≦0.01、Be≦0.0001等が含まれているが、上記組成範囲内であれば、不可避不純物とみなしてもよい。
以下、本発明の合金の使用用途のひとつであるスライドファスナーを図面に基づき具体的に説明する。
図1は、スライドファスナーの概念図であり、図1に示すようにスライドファスナーは、一端側に芯部2が形成された一対のファスナーテープ1、1とファスナーテープ1の芯部2に所定の間隔をおいて加締め固定(装着)されたエレメント3と、エレメント3の上端及び下端でファスナーテープ1の芯部2に加締め固定された上止具4及び下止具5と、対向する一対のエレメント3間に配され、エレメント3の噛合及び開離を行うための上下方向に摺動自在なスライダー6とからなる。なお、上記においてファスナーテープ1の芯部2にエレメント3が装着されたものがスライドファスナーチェーン7である。また、図1に示すスライダー6は、図示されていないが断面矩形状の板状体からなる長尺体に多段階にてプレス加工を施し、所定間隔ごとに切断し、スライダー胴体を作製し、さらに必要に応じてスプリング及び引手を装着したものである。さらに、引手断面矩形状の板状体から、所定形状ごとに打ち抜き、これをスライダー胴体に加締め固定したものである。なお、下止め具は、蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具とし、スライダーの開離操作にて一対のスライドファスナーチェーンを分離できるようにしたものであっても構わない。
図1は、スライドファスナーの概念図であり、図1に示すようにスライドファスナーは、一端側に芯部2が形成された一対のファスナーテープ1、1とファスナーテープ1の芯部2に所定の間隔をおいて加締め固定(装着)されたエレメント3と、エレメント3の上端及び下端でファスナーテープ1の芯部2に加締め固定された上止具4及び下止具5と、対向する一対のエレメント3間に配され、エレメント3の噛合及び開離を行うための上下方向に摺動自在なスライダー6とからなる。なお、上記においてファスナーテープ1の芯部2にエレメント3が装着されたものがスライドファスナーチェーン7である。また、図1に示すスライダー6は、図示されていないが断面矩形状の板状体からなる長尺体に多段階にてプレス加工を施し、所定間隔ごとに切断し、スライダー胴体を作製し、さらに必要に応じてスプリング及び引手を装着したものである。さらに、引手断面矩形状の板状体から、所定形状ごとに打ち抜き、これをスライダー胴体に加締め固定したものである。なお、下止め具は、蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具とし、スライダーの開離操作にて一対のスライドファスナーチェーンを分離できるようにしたものであっても構わない。
図2は図1に示されるスライドファスナーのエレメント3、上止具4及び下止具5の製造方法及びファスナーテープ1の芯部への取付けの仕方を示す図である。図に示すようにエレメント3は、断面略Y字状からなる異形線8を所定寸法ごとに切断し、これをプレス成形することにより、係合頭部9を形成し、ファスナーテープ1の芯部2へ両脚部10を加締めることにより、装着される。
前記上止具は、断面矩形状の矩形線11(平角線)を所定寸法ごとに切断し、曲げ加工により略断面コ字状に成形し、その後、ファスナーテープ1の芯部2へ加締めることにより、装着される。下止具は、略断面X字状からなる異形線12を所定寸法ごとに切断し、その後ファスナーテープ1の芯部2へ加締めることにより、装着される。なお、図においては、エレメント3、上下止具4、5が同時にファスナーテープ1に装着されるようになっているが、実際は、ファスナーテープ1に連続的にエレメント3を取付け、まずファスナーチェーンを作製し、ファスナーチェーンの止具取付け領域のエレメント3を取り外し、この領域のエレメント3に近接して所定の止具4又は5を装着するものである。
以上のように製造及び取付けを行うため、スライドファスナーの構成部品となるエレメント、止具、スライダー、引手等は、冷間加工性に優れた合金とする必要がある。
図3は、ボタンの製造方法を示す図面である。図3に示すように断面矩形状の板状体13からなる長尺体を所定の形状ごとに打ち抜き、これをプレス成形することにより図に示すようにボタンの表面部材を成形する。ボタンの表面部材は図に示すようにボタンの取付け部材に加締め固定され、これが被服あるいはテープに縫着される。
<製造方法>
例えばスライドファスナーのようなスライダーの摺動により高い負荷がかかるような場所に使用される成形品の場合、その成形品には高い強度が要求され冷間圧延により加工ひずみを与えることが重要となる。よって本発明の合金の製造方法としては、480℃〜510℃の範囲で加熱し、急冷した後、70%以上で冷間圧延をおこなうことが好ましい。加熱温度が480℃より低いと溶体化処理が不十分であり、510℃より高いと共晶融解の恐れがあるので好ましくない。さらに本発明品の製造方法においては高温での固溶状態を室温まで持ちきたすためには急冷することが必要となる。
例えばスライドファスナーのようなスライダーの摺動により高い負荷がかかるような場所に使用される成形品の場合、その成形品には高い強度が要求され冷間圧延により加工ひずみを与えることが重要となる。よって本発明の合金の製造方法としては、480℃〜510℃の範囲で加熱し、急冷した後、70%以上で冷間圧延をおこなうことが好ましい。加熱温度が480℃より低いと溶体化処理が不十分であり、510℃より高いと共晶融解の恐れがあるので好ましくない。さらに本発明品の製造方法においては高温での固溶状態を室温まで持ちきたすためには急冷することが必要となる。
さらに本発明は、前記冷間圧延した合金に110℃〜150℃の範囲で4min〜1時間の熱処理を行った場合の強度低下率が+5.0%以内であってさらに熱処理後の硬度が135Hv以上であることが必要となる。これは、上記スライドファスナーやその他係止具のような製造方法において、所定形状に冷間圧延または成形した際、加工で利用した油分等を除去するために水洗し乾燥させる必要があり、そのときの熱履歴による強度低下が最小限に抑えられていることを意味し、例えばファスナーエレメント等の係止具に適用する際の必要な強度を十分に確保している。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
[実施例1〜10、比較例1〜7]
表1に示した組成の合金からなるAl合金を常法により溶製し、(直径約10cm)の鋳造材を得た。この鋳造材に均質化処理した後、直接押出機を用いて押出加工を行い、所定の線径(φ4mm)の棒材を得た。続いて480〜510℃の範囲で30分から2時間の加熱を行った後、200℃/min以上の冷却速度で急冷した。その後、70%以上の冷間圧延を行い、110℃〜150℃の範囲で4min〜1時間の熱処理を行う前後の硬度、0.2%耐力、伸び、耐食性等についてそれぞれ評価した。
[実施例1〜10、比較例1〜7]
表1に示した組成の合金からなるAl合金を常法により溶製し、(直径約10cm)の鋳造材を得た。この鋳造材に均質化処理した後、直接押出機を用いて押出加工を行い、所定の線径(φ4mm)の棒材を得た。続いて480〜510℃の範囲で30分から2時間の加熱を行った後、200℃/min以上の冷却速度で急冷した。その後、70%以上の冷間圧延を行い、110℃〜150℃の範囲で4min〜1時間の熱処理を行う前後の硬度、0.2%耐力、伸び、耐食性等についてそれぞれ評価した。
[比較例8、9]
表1に示す組成を有したAl合金を常法により溶製し、鋳造して鋳造材を得る(直径約10cm)。この鋳造材に均質化処理した後、直接押出機を用いて押出加工を行い、所定の線径(φ4mm)の棒材を得た。続いて500℃1hでの加熱を行った後、200℃/min以上の冷却速度で急冷する。その後、70%の冷間圧延を行い、ついで40%温間圧延を200℃で行った。
表1に示す組成を有したAl合金を常法により溶製し、鋳造して鋳造材を得る(直径約10cm)。この鋳造材に均質化処理した後、直接押出機を用いて押出加工を行い、所定の線径(φ4mm)の棒材を得た。続いて500℃1hでの加熱を行った後、200℃/min以上の冷却速度で急冷する。その後、70%の冷間圧延を行い、ついで40%温間圧延を200℃で行った。
<評価>
[冷間加工性]
溶体化処理後の棒材を任意の圧下率で冷間圧延し、目視にて亀裂の有無を調べた。亀裂が発生しない最大の圧下率を限界加工率とし、その限界加工率が70%以上のものについては○、70%未満の場合については×とした。
[冷間加工性]
溶体化処理後の棒材を任意の圧下率で冷間圧延し、目視にて亀裂の有無を調べた。亀裂が発生しない最大の圧下率を限界加工率とし、その限界加工率が70%以上のものについては○、70%未満の場合については×とした。
[硬度]
冷間圧延直後のサンプルと、冷間圧延後110℃〜150℃の範囲で4min〜1時間の熱処理を行った後のサンプルとを冷間圧延材の圧延方向に垂直な面を物理研磨によって鏡面とし、評価用サンプルとした。荷重50gfのマイクロビッカスー硬度計にて硬さを測定し、硬度が135Hv以上のものを○、135Hv未満のものを×とした。さらに冷間圧延直後と上記熱処理後の硬度との硬度から強度低下率を算出し、強度低下率が±5%以内のものを○、そうでないものを×とした。
冷間圧延直後のサンプルと、冷間圧延後110℃〜150℃の範囲で4min〜1時間の熱処理を行った後のサンプルとを冷間圧延材の圧延方向に垂直な面を物理研磨によって鏡面とし、評価用サンプルとした。荷重50gfのマイクロビッカスー硬度計にて硬さを測定し、硬度が135Hv以上のものを○、135Hv未満のものを×とした。さらに冷間圧延直後と上記熱処理後の硬度との硬度から強度低下率を算出し、強度低下率が±5%以内のものを○、そうでないものを×とした。
[耐力、伸び]
冷間圧延直後の板材から圧延方向と平行に引張試験片(13B号試験片)を切り出し、万能試験機(島津製作所製;AG−1000)にて引張試験を行い、耐力と伸びを求めた。
冷間圧延直後の板材から圧延方向と平行に引張試験片(13B号試験片)を切り出し、万能試験機(島津製作所製;AG−1000)にて引張試験を行い、耐力と伸びを求めた。
[耐食性]
冷間圧延直後の板材から長さ8×8mmに切断し、表面を鏡面研磨して供試材とし、塩水噴霧試験を行った。試験は5%NaCl溶液を用いて、35℃、1,2,4,8日間の条件で行った。試験後、表面の色の観察、さらに光学顕微鏡による試験片断面観察を行い、変色の度合いと孔食の数で評価し、変色なし、孔食発生数5個/mm未満のものを○、そうでないものを×とした。
冷間圧延直後の板材から長さ8×8mmに切断し、表面を鏡面研磨して供試材とし、塩水噴霧試験を行った。試験は5%NaCl溶液を用いて、35℃、1,2,4,8日間の条件で行った。試験後、表面の色の観察、さらに光学顕微鏡による試験片断面観察を行い、変色の度合いと孔食の数で評価し、変色なし、孔食発生数5個/mm未満のものを○、そうでないものを×とした。
[総合判定]
上記冷間加工性、高硬度(135Hv以上)、強度低下率が±5%以内、耐食性を満たすものを○、そうでないものを×とした。
上記冷間加工性、高硬度(135Hv以上)、強度低下率が±5%以内、耐食性を満たすものを○、そうでないものを×とした。
[組織観察]
TEM(透過型電子顕微鏡)観察を行い、本発明合金が本質的にマトリックスがアルミニウムの固溶体からなり、結晶粒内にβ相やCu、Znを含む第2相の存在しない組織構造であることを確認した。
TEM(透過型電子顕微鏡)観察を行い、本発明合金が本質的にマトリックスがアルミニウムの固溶体からなり、結晶粒内にβ相やCu、Znを含む第2相の存在しない組織構造であることを確認した。
本発明材について上記組成範囲にすることで、スライドファスナーに求められる70%以上冷間加工性はいずれもクリアしているのに対し、比較例1についてはCu+Znの量が上記範囲外であるので、70%以上の冷間圧延をすることができなかった。また比較例2、4についても同様に、Cuが多かったり、Mgが多かったりすることによる成形性の低下により、70%以上の冷間圧延を行うことができなかった。硬度については、本発明はいずれも冷間圧延直後の強度はいずれも硬度が135Hv以上と高いことがわかる。さらに強度低下率をみても、本発明品は±5%以内におさまっており、いずれも高い硬度を維持していることがわかる。それに対し比較例は強度が低く、スライドファスナー製品の必要製品に満たないものや、強度低下率が高く冷間加工で向上した硬度が熱処理による熱履歴により低下しているものが多くみられた。耐食性についても本発明品はいずれについても良好な結果を示した。
本発明のアルミニウム合金は冷間加工性、耐食性及び強度において優れており、スライドファスナーのエレメント、止具、スライダー、引手等のスライドファスナー構成部品に適用され、さらにはスナップボタン、ボタン、各種係止具などのファスナー製品及びその構成部品の用途に好適に使用することができる。
1 ファスナーテープ
2 芯部
3 エレメント
4 上止具
5 下止具
6 スライダー
7 スライドファスナーチェーン
8 異形線
9 係合頭部
10 脚部
11 矩形線
12 異形線
13 板状体
14 表面部材
15 取付部材
2 芯部
3 エレメント
4 上止具
5 下止具
6 スライダー
7 スライドファスナーチェーン
8 異形線
9 係合頭部
10 脚部
11 矩形線
12 異形線
13 板状体
14 表面部材
15 取付部材
Claims (5)
- 一般式:AlaMgbCuc(a、b、cは質量%で、aは残部、4.3≦b≦5.5、0.5≦c≦1.0、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
- 一般式:AldMgeCufXg(XはMn及び/又はCr)(d,e,f,gは質量%で、dは残部、4.3≦e≦5.5、0.5≦f≦1.0、0.05<g≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
- 一般式:AlhMgiCujZnk(h,i,j,kは質量%で、hは残部、4.3≦i≦5.5、0.5≦j≦1.0、0<k≦1.0、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにj+k≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
- 一般式:AllMgmCunZnpXq(XはMn及び/又はCr)(l,m,n,p,qは質量%で、lは残部、4.3≦m≦5.5、0.5≦n≦1.0、0<p≦1.0、0.05<q≦0.2、不可避的不純物を含み得る)で示される組成を有し、さらにn+p≦1.5の関係式が成り立つことを特徴とするアルミニウム合金。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミニウム合金が、スライドファスナーの構成部品であるエレメント、止具、引手及びスライダーから成る群から選ばれる少なくとも1種の材料として使用されていることを特徴とするスライドファスナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005114175A JP2006291298A (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | アルミニウム合金及びこの合金を使用したスライドファスナー |
Applications Claiming Priority (1)
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