JP2006291261A - 高強度細線及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い引張強度を有する高耐食性高強度細線を提供する。
【解決手段】 第3伸線工程26での冷間伸線と、その後の時効工程28での時効とにより、基材よりも高い十分な引張強度の高耐食性細線10が得られる。また、基材である合金組成はNiを主成分とするものであることから、好適な磁気特性すなわち1.003程度の低透磁率が得られる。しかも、その透磁率はSUS304で代表されるオーステナイト系ステンレス鋼のように冷間若しくは温間の塑性加工で増加することがない。また、基材であるNi基合金組成は30〜45(重量)%のCrを含むことから、高い耐食性が得られる。また、基材であるNi基合金組成は高価な金属を含まないので、安価な耐食性高強度細線が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高い引張強度を有するNi基合金製の高耐食性かつ高強度の合金細線、及びその製造方法に関するものである。
たとえばジルコニアフェルール等の穴付セラミックスを粉体成形するための粉体成形用のピン、IC検査用のプローブピン、基板打ち抜きパンチ、ドットピン、マイクロシャフト等において用いる線材としては、線径を5μmから1.0mm程度までに細くすることが必要であり、且つ耐食性にすぐれるとともにたとえば650HV以上の高硬度を有する高耐食性の高強度細線が求められている。
このような用途に対し、粉末ハイス線、タングステン線を用いることが考えられる。前者の粉末ハイス線は、ハイス粉末から焼結、鍛造、焼鈍、伸線等を施すことによって線材とすることから、製造工程が煩雑である。又、焼結であり、微細空孔が形成され耐食性にも劣り、透磁率も高いという問題があった。後者のタングステン線は、比較的優れた耐食性を有するものの、非常に高価であるという欠点があった。また、SUS420J2やSUS440Cに代表されるマルテンサイト系ステンレス鋼線は高硬度で、また比較的安価であることから広く使用されているが、耐食性に劣り、また強磁性でもあることから使用用途が制約されるものであった。しかもそのようなステンレス鋼は難加工材であり、細線化を図ることは困難であった。
これに対し、特許文献1に記載されているように、0.1(質量)%以下の炭素C、2.0(質量)%以下の珪素Si、2.0(質量)%以下のマンガンMn、30〜45(質量)%のクロムCr、および1.5〜5(質量)%のアルミニウムAlを含有し、残部が不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有し、γ’相およびαCr相の複合析出により強化されたNi基高強度合金が提案されている。
特開2002−69557号公報
ところで、上記従来のNi基合金は、Niをベース(基)としているため磁性が低いという特徴がある。また、Crが添加されることによって耐食性が高くされるとともに、Alも添加されていることから、αCrとγ’が複合析出して比較的高い引張強度が得られるものの、その用途は、軸受などの比較的大型形状のもの(例えば、直径18〜30mmの棒材)を対象とするものであり、また、その製造方法も固溶化処理とその後の時効処理によるものであることから、特性も引張強さ2300MPa、硬さ670HV程度が限界であった。
したがって、前記Ni基合金を熱間圧延により細線にしたとしてもドットピンやプローブピンなどには強度不足で適しない。また、これら用途には直径1mm以下の細線が用いられることから、軸受などの大型品の適合に比して、低荷重で切損や変形の起こる可能性があるため、高硬度化だけでなく、高靭性が必要となる。
そこで、本発明者等は、前記用途に適合する高強度Ni基合金の細線とするためには、合金組成の調整だけでは難しく、さらに検討を重ねた。その結果、前記Ni基合金において加工率30%以上の伸線を施した後に、歪み取り焼鈍を経ないで、その歪みが解放されない650℃以下の温度で所定時間保持する時効処理によって、金属組織内にαCrとγ’などを微細に複合析出させることで格段に高い強度と靭性を有する細線が得られるという現象を見出した。本発明はそのような知見に基づいて為されたものである。
すなわち、請求項1に係る発明の要旨とするところは、質量%で、C:0.1%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:30〜45%、およびAl:1.5〜5%を含有し、残部が実質的に不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有し、伸線加工とその後、時効によって硬さ700HV以上であることを特徴とする高耐食かつ高強度細線である。
また、請求項2に係る発明の要旨とするところは、前記請求項1に係る発明において、前記高強度細線は、その金属組織内に第2相を析出させるものであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の要旨とするところは、前記請求項1または2に係る発明において、細線は、1.0mm以下の直径を有するものであることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の要旨とするところは、前記請求項1乃至3のいずれかに係る発明において、前記高強度細線は、750〜850HVの高硬度特性を有するものであることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の要旨とするところは、前記請求項1乃至4のいずれかに係る発明において、前記高強度細線は、(a) 3.0(質量)%以下のTi、Zr、および/またはHf、(b) 3.0(質量)%以下のNb、Ta、および/またはV、(c) 3.0(質量)%以下のCo、10(質量)%以下のMo、および/または3.0(質量)%以下のWを、Mo+0.5Wで10(質量)%以下、(d) 5(質量)%以下のCu、0.015(質量)%以下のB、0.01(質量)%以下のMg、および/または0.1(質量)%以下のREMのうちの少くとも1つを添加物として含むことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の要旨とするところは、質量%で、C:0.1%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:30〜45%、およびAl:1.5〜5%を含有し、残部が実質的に不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有する高耐食性高強度細線の製造方法であって、(a) 前記Ni基合金組成を有する線材を加工率30%以上で伸線する伸線工程と、(b) その伸線工程によって細径化された線材を温度650℃以下で所定の時間保持する時効処理工程とを、含むことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、特にCrを30〜45(質量)%と多量に添加することで金属組織内にα相が析出、またAlを1.5〜5.0(質量)%添加することでγ’相が析出している前記組成のNi基合金を用い、また、α相やγ’相などの第2相は、伸線加工とその後の時効処理によって、析出する。したがって、線径が小さい細線でありながらも、特にドットピンや打ち抜きパンチなどに好適する耐衝撃用の細線として、高強度と高靭性を備えており、用途の拡大に寄与するものである。
しかも本発明では、前記Crを含有するNi合金でもあることから高い耐食性を有する。又、Niをベースとしているため、磁性が低く塑性加工を施しても磁性は上昇しない。従って、電子部品用例えばマイクロシャフトなどへの応用も可能である。また、基材のNi合金は高価な元素は含まないことから、安価に細線を製造できる。
また、請求項2の発明によれば、前記第2相は、αCr、γ’によるものとしており、強度、硬さを向上させる。
したがって、請求項3による直径1mm以上の細線において用途拡大を図るとともに、請求項4の発明では、前記高強度細線が、750〜850HVの高硬度特性を有するものであることから、耐久性の高い、粉体成形用のピン、IC検査用のピン、基板打ち抜きパンチ、ドットピン、マイクロシャフト等としての展開拡大を図ることができる。
また、請求項5に係る発明によれば、(a) 3.0(質量)%以下のTi、Zr、および/またはHf、(b) 3.0(質量)%以下のNb、Ta、および/またはV、(c) 3.0(質量)%以下のCo、10(質量)%以下のMo、および/または3.0(質量)%以下のWを、Mo+0.5Wで10(質量)%以下、(d)5(質量)%以下のCu、0.015(質量)%以下のB、0.01(質量)%以下のMg、および/または0.1(質量)%以下のREMのうちの少くとも1つ添加物として含まれているので、各添加物に対応した特性の改善が得られる。
また、請求項6に係る発明によれば、質量%で、C:0.1%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:30〜45%、およびAl:1.5〜5%を含有し、残部が実質的に不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有する線材を30%以上の加工率で伸線する伸線工程と、その伸線工程によって細径化された線材を650℃以下の温度で所定の時間保持する時効処理工程とにより、基材よりも十分に高い強度を有する高強度細線が得られる。また、基材である合金組成はNiを主成分とするものであることから、好適な磁気特性すなわち低透磁率を有する非磁性高強度細線が得られる。しかも、従来のSUS440Cなどのマルテンサイト系ステンレス鋼に比して、伸線加工性にすぐれることから容易に細線化でき、歩留向上を図ることができる。また、基材であるNi基合金組成は30〜45(質量)%のCrを含むことから、高い耐食性を有する高強度細線が得られる。また、基材であるNi基合金組成は高価な金属を含まないので、安価な高強度細線が得られる。
以下に、本発明の高耐食性高強度細線の基本的な態様を構成する各合金成分の作用と、組成範囲の限定理由を説明する。
C:0.1(質量)%以下、好ましくは0.08(質量)%以下
Cは溶製時に脱酸剤として作用するほか、Ti、ZrおよびHfのグループに属する元素、またはNb、TaおよびVのグループに属する元素が存在する場合は、それらと炭化物を形成して、固溶化熱処理時の結晶粒粗大化を防止するとともに、粒界の強化に寄与する。0.1(質量)%を超える添加は、過剰な炭化物を形成し、強度および靭性を低下させるだけでなく伸線時に断線の起点となる。好ましい含有量の上限界は0.08(質量)%である。
Si:2.0(質量)%以下
Siは脱酸剤として必要であるが、多量の添加は、強度および靭性の低下を招く。その限界は、2.0(質量)%である。1.0(質量)%以下が好ましい。
Mn:2.0(質量)%以下
MnもSiと同様、脱酸剤として有用であるが、過大な添加はやはり強度および靭性の低下を招く。上限として、2.0(質量)%を設定した。これも、1.0(質量)%以下が好ましい。
Cr:30〜45(質量)%
Crはα相を形成する主要な元素であり、α相がγ’相と複合析出することで高強度と高硬度が得られるという点で、重要な元素である。もちろん、耐食性にも寄与する。これらの効果は、30(質量)%に満たない量では十分に得られず、一方で45(質量)%を超える添加は、加工性の低下を招く。より好適な範囲は、32〜42(質量)%である。
Al:1.5〜5.0(質量)%
Alはγ’相を形成する重要な元素であり、さらに耐高温腐食性の向上にも役立つ。この効果は1.5(質量)%に達しない添加では得られず、また添加量が5.0(質量)%を超えると、加工性が悪くなる。好ましい範囲は、2.0〜4.5(質量)%である。
本発明に高耐食性高強度細線の変更態様において任意に添加する各グループの合金成分の作用と、組成範囲の限定理由はつぎのとおりである。
Ti、ZrおよびHfの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0(質量)%以下
これらの元素は、γ’相を形成するAlと置換することによりγ’相の固溶強化に寄与し、合金の強度をさらに高める働きがあるから、Alと複合して添加するとよい。ただし、添加量が3.0(質量)%を超えると、加工性が悪くする。3種の元素のうちで、強度の向上に最も効果的なものはTiであり、その添加量の最適な範囲は2.0(質量)%以下である。ZrおよびHfには、結晶粒界に偏析して粒界を強化する効果もある。Zr及びHfの添加量は、0.1(質量)%以下のところに最適範囲がある。
Nb、TaおよびVの1種または2種以上を(2種以上の場合は合計で):3.0(質量)%以下
Nb、TaおよびVも、Ti、ZrおよびHfと同様な機構で、すなわちγ’相を形成するAlと置換することによりγ’相の固溶強化に寄与し、合金の強度をさらに高める作用がある。しかし、3.0(質量)%を超える添加は、加工性を悪くする。これら3種の元素のうちで、添加効果が最も高いものはNbおよびTaであり、その添加量の最適な範囲は2.0(質量)%以下である。Vの最適な添加量は、0.5(質量)%以下である。
Co:3.0(質量)%以下、Mo:10(質量)%以下および(または)W:10(質量)%以下を、Mo+0.5W:10(質量)%以下
Coは、固溶強化により合金の強度を高める。γ’相の析出量を増大させる存在でもある。しかしCoは高価な材料であるから、多量の添加は得策といえず、現実的な上限は、3.0(質量)%である。MoおよびWもまた、固溶強化により合金の強度を高める。Moには、耐食性を向上させる働きもある。Mo+0.5Wが10(質量)%を超えると、加工性や耐高温腐食性を損なう。MoもWも高価な材料であるから、多量の添加は合金のコストを高めて不利である。
Cu:5(質量)%以下、B:0.015(質量)%以下、Mg:0.01(質量)%以下、Ca:0.01(質量)%およびREM:0.1(質量)%以下の1種または2種以上
Cuは冷間加工性を改善する。さらに、耐硫酸腐食性を顕著に向上させる効果もある。多量の添加は熱間加工性にとって好ましくないから、5(質量)%以内の添加に止めるべきである。B、MgおよびCaは、いずれも熱間加工性を改善する。Bは、これに加えて結晶粒界に偏析して粒界を強化し、クリープ強度を高めるのにも役立つ。MgおよびCaは、溶解時に脱酸および脱硫を意図して添加することもある。いずれも過大な添加は、かえって熱間加工性を低下させる。そこで添加量の上限として、Bについては0.015(質量)%、MgおよびCaについては0.01(質量)%を設けた。REMは、高温で使用する部品の耐酸化性を高める。この効果は、主として、密着したスケールの剥離を抑制するという機構を通じて得られる。しかし、熱間加工性にとっては好ましくない存在であるから、0.1(質量)%以下の添加に止める。
不純物として混入してくる合金元素のうち、もっとも可能性が高いのは、Feである。Feは合金の強度、高温および常温の耐食性を低くする傾向があるので、原料を吟味するなどして、なるべく混入量を低く抑える。許容できる限界は5(質量)%であるが、できれば3(質量)%以下に止めたい。
本発明では、このように合金組成と、また伸線加工及びそれに続く時効処理によって、細線金属組織内に微細な第2相を析出させることで、細線自体の硬さを700HV以上の高強度特性とする。この第2相としては、例えばαCr(アルファクロム)及びγ’(ガンマプライム:NiAl)が好適であるが、これに代えて、あるいはこれと複合して例えば炭窒化物や非金属介在物であってもよい。また、その形態については、例えば実施例による図6(5000倍)に見られるように複数の微細粒子が面積比30%以上で分布している。
本発明では伸線加工率30%以上とし、より好ましくは50〜95%として加工硬化を図り、強度アップすることが好ましい。また伸線加工は、通常は冷間連続伸線が採用できるが、伸線による歪が無くならない例えば200〜600℃程度の温度下で行う温間伸線によるものであってもよい。
次に、時効処理については、本発明では650℃以下の温度、より好ましくは450〜550℃とし、この温度下で所定時間(例えば0.5〜10Hr)保持し加熱することで、金属組織内に微細な第2相を析出させることができる。なお、加熱温度が400℃を下回る場合は十分な析出は得られにくく、650℃を超えると伸線によって導入された歪が解放され、また第2相も粗大化して十分な強度が得られ難いこととなるが、このような温度であっても、例えば加熱時間を変化することである程度の調整は可能となる。
なお、本発明では「高強度細線」を対象としながらもその特性としては「ビッカース硬さ(HV)」を用いるものとしている。その理由は、金属材料において、引張強さと硬さとは相互に関連する材料特性として知られ(例えば「鉄鋼便覧」日本鉄鋼協会、昭和48年発行、P.1642など)、また700HV以上の高硬度材の引張り強さは、引張試験方法ではチャック破断等のため測定が困難なことから、本発明では強度の評価項目としてビッカース硬さを用いることとしており、その測定は、例えばJIS―Z2244「ビッカース硬さ試験」により任意断面での数点の測定値の平均値から求める。
このように本発明の高強度細線は機械的特性・耐食性を備え、また非磁性でもあることから、腐食環境中でも使用され、ドットピンやマイクロ機器用のシャフト、プローブ用ピン、その他種々の用途に用いられるとともに、特に耐摩耗用としても、使用可能である。
ここで、前述の非磁性とは、本明細書では透磁率が1.05以下であるものを意味する。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は簡略化されており、それら各部の寸法等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の高耐食性非磁性高強度細線の一実施例である細線10の製造工程を説明するための工程図である。図1の原材料線材12は、表1に示すNi基合金組成の化学成分(質量%)を有し、たとえば真空溶解し、インゴットとした後に、均熱処理(1150℃×16hr)し、さらに鍛造が施されることによって70mmφの棒材とされた後、熱間線材圧延によって9.5mmφの線材とされ、次いで金属組織内の析出物を固溶させる固溶化熱処理(1150℃×30min/水冷)が施され、且つ皮剥されたものである。この原材料線材12には、酸化物、炭化物、窒化物などの非金属介在物が含まれるが、溶解や精錬時における真空溶解やAOD処理により、更には、Al、Mnの添加による脱酸、脱窒、脱硫によって酸化物、炭化物、窒化物などは少なくされている。又、表1には後述する比較材(SUS420J2、SUS304、SKH51)の化学式成分も併せて示す。
(表1)
図1において、酸洗工程14では、たとえばソルト+塩酸、硫酸、弗硝酸を用いて金属表面を清浄化する酸洗が、上記原材料線材12に対して行われる。次いで、被膜工程16では、たとえば炭素、二硫化モリブデン等の潤滑剤が上記原材料線材12の表面に被膜される。次に、第1伸線工程18では、伸線ダイスを強制的に通過させることにより原材料線材12が冷間で伸線されて、80.5%の加工率で5.0mmφから2.21mmφへ伸線される。次いで、第1焼鈍工程20において、冷間伸線により導入された歪みを除去するために1150℃の歪み取り焼鈍が施される。次に、第2伸線工程22では、第1伸線工程18と同様に伸線ダイスを強制的に通過させることにより前工程の線材が冷間で伸線されて、83.4%の加工率で2.21mmφから0.9mmφへ伸線される。次いで、第2焼鈍工程24において、第1焼鈍工程20と同様の歪み取り焼鈍が施される。このように、伸線と歪取り焼鈍は必要に応じて、随時くり返し行うことができる。
続いて、最終の伸線工程である第3伸線工程26では、伸線ダイス30を強制的に通過させることにより前工程の線材が冷間で伸線されて、88.9%の加工率で0.9mmφから0.3mmφへ伸線される。図2は、上記第3伸線工程26での伸線を説明する図である。伸線ダイス30は、下流側では0.3mmφの穴径であるが上流側では0.9mmφよりもやや大きい穴径を有するテーパ状の伸線穴を有するダイヤモンド32を中心部に備えている。上流側から0.9mmφの前工程の線材が下流側から引かれて強制的に通過させられることにより、0.3mmφの細線10が形成される。ここで、上記加工率( %) は、伸線前の断面積をS、伸線後の断面積をSとすると、( 1−S/S) ×100で表される。
そして、続く時効工程28においては、第3伸線工程26を経た状態のままであって歪み取り焼鈍をしていない0.3mmφの細線10に対して、たとえば熱処理炉を用いて500℃×1hr(時間)の時効が行われる。この時効では、第3伸線工程26での伸線の歪みが導入されている細線10の金属組織内に10μm以下の微細な析出物を均一に分布させるように、その歪みが解放されない温度すなわち550℃の温度で所定時間保持した。上記温度および保持時間は、材料や加工率毎に実験的に求められる。なお、上記析出物は、前述の酸化物、炭化物、窒化物等の非金属介在物とは異なり、αCr(アルファクローム)、γ’(ガンマプライム:NiAl)などの強度を高めるために有益な相であり、時効により粒子状として金属組織中に析出させる。その分布状態は図6に示す。その図6は実施例の試験細線No.1の縦断面における顕微鏡写真(1000倍および5000倍)である。
このようにして得られた細線10によれば、第3伸線工程26での冷間伸線とその後の時効工程28での時効とにより、基材よりも高い十分な特性を有する細線が得られる。表2に示すようにSUS420J2材は、1ダイスの加工率を小さくすることで細径化はできたが、断線が多く歩留50%の結果であった。また、本発明による試験細線の硬さは、表3に示すように従来の粉末ハイスであるSKH51から得られる細線に近い硬さが得られた。また、基材である合金組成はNiを主成分とし、さらに30〜50(質量)%のCrを含むものであることから、表4に示すように、SUS304材よりも良好な耐食性が得られ、更に、表5に示すように、好適な磁気特性すなわち1.003程度の低い透磁率μが得られた。しかも、その表5に示すように、その透磁率はSUS304材のように冷間または温間の塑性加工で増加することがない。また、基材であるNi基合金組成は高価な金属を含まないので、安価な高耐食性高強度細線が得られる。
(表2)
表2の試験細線は、上記実施例の細線10と同じ工程を経て作製した0.9mmφの線材より採取されたものであって、第2伸線工程22によるものである。また、表3のSUS420J2は、表1に示した化学成分から構成された0.9mmφの線材から採取して焼入1050℃後、焼戻150℃で処理した試験片である。
(表3)
鋼種/合金 硬さ 曲げ強度 縦弾性係数 引張強さ
単位 HV MPa MPa MPa
試験細線(0.3φ) 820 4800 252000 4800
SKH51(粉末ハイス) 820 4300 230000 3200
SUS420J2(0.3φ) 620 3200 180000 2200
次に、表3の試験細線は、上記実施例の細線10と同じ工程を経て作製したNo.1の試験片であって、時効処理工程28後の0.3mmφであり、粉末ハイスは、表1に示す成分の粉末に粉体成形、焼結、鍛造、焼鈍、伸線等を施すことによって得られた0.3 mmφの線材より採取された試験片である。
このように、本発明による試験細線は、SUS420J2よりすぐれ、SKH51に及ぶものであって、引張強さも約4800MPaである。
(表4)
鋼種/合金 腐食減量(g/m ・h)
--------------------------------------
試験細線 0.3
SUS304 403
但し、表4の試験細線は表2のNo.1と同様であり、SUS304は表1に示した化学成分から構成された0.9mmφの線材から採取された冷間伸線のままの試験片を沸騰させた5%濃度のHSOを用いてJISG0591に定められた方法で腐食試験が行われた。
この結果から明らかなように本発明の試験細線は他の細線に比して腐食減量が極めて少なく0.3g/m ・hであった。さらにJISG0577によって孔食電位を計測したが、その結果もJISG0577に示しているように200〜500mVvsS.C.Eとすぐれていることが確認された。
(表5)
鋼種 透磁率μ
----------------------------
試験細線 1.003(伸線加工のまま)
1.003(時効後)
SUS304 6 〜7
但し、表5の試験細線およびSUS304は表4と同様であり、冷間伸線後に測定された透磁率が示されている。
以下において、本発明者等が行った加工率と引張強度或いは硬さとの関係、時効条件と硬さとの関係を求めるために行った実験例をそれぞれ説明する。
加工硬化特性を求めるために、線材の伸線の加工率(%)と引張強度(MPa)或いは伸び(%)・絞り(%)との関係が、以下に示す実験条件1を用いて求められた。
(実験条件1)
(a) 試験片
前記と同様のNi基合金の5.0mmφの線材を、加工率が零である5.0mmφから最大2.21mmφ(加工率80.5%)まで複数段階の伸線を行って加工率が0%、10.0%、20.0%、40.0%、45.0%、50.0%、60.0%、70.0%、80.5%である9種類の試験線材(時効前)を用意した。
(b) 引張試験方法
ISO6892に準拠した試験方法に従って引張強度、伸び、絞りを各試験片についてそれぞれ測定した。
図3は、上記実験条件1を用いて求められた線材の加工率(%)と引張強度(MPa)或いは伸び(%)・絞り(%)との関係を示している。図3において、◇印は引張強度を、△印は絞りを、□印は伸びをそれぞれ示している。図3に示す関係から、伸線の加工率が増加するに伴い引張強度は高くなり、加工率が80%に到達すると1800MPaが得られる。一方、伸びは伸線の加工率が20%までは減少傾向を示すが、それ以上の加工率では一定値となる。絞りは伸線の加工率が増加しても40乃至50%の範囲内にあって高い水準が維持される。本実験例のNi基合金の線材では、その伸線の加工率の増加に伴い引張強度は増加するものの絞りは高位に安定しているため、加工率が大きくなっても伸線性に優れている(ねばりがある)という特性を示している。また、磁性特性については、伸線加工による変化はほとんど認められなかった。
次に、時効硬化特性を求めるために、線材の伸線の加工率(%)と硬さ(HV)との関係が、時効前の試験線材と時効後の試験線材とについて、実験条件2を用いて求められた。
(実験条件2)
(a) 時効
熱処理炉を用いて大気中で475℃で16hr保持し、その後に空冷した。
(b) テストピース
前記と同様のNi基合金の0.9mmφの線材を、加工率零である0.9mmφから最大0.3mmφ(加工率88.9%)まで複数段階の伸線を行って伸線の加工率が0%、15.0%、30.0%、40.0%、50.0%、60.0%、70.0%、75.0%、80.0%、85.0%、88.9%である11種類の試験線材(時効前)を用意するとともに、同様の11種類の試験線材に対して、前記の条件で時効を施した別の試験線材を用意した。
(c) 硬さ試験方法
ビッカース硬さ試験機を用いて、JISZ2244に準拠した試験法に従って荷重9.8N測定した。
図4は、上記実験条件2を用いて求められた線材の加工率(%)と硬さ(HV)との関係を示している。図4において、◇印は時効前の試験線材についての硬さを、□印は時効後の試験線材についての硬さをそれぞれ示している。図4に示す関係から、時効前の試験線材は、伸線の加工率が増加するにともなって硬さも増加し、90%加工で500HVの硬さが得られている。これに対し、時効後の試験線材は、加工率が30%付近まで上記時効前の試験線材の硬さを少し上まわるだけでそれと略同様に変化するが、加工率が30%を超えると硬さが急激に増加しているのが認められた。
さらに、時効特性を求めるために、時効温度および時効時間と硬さとの関係が、同じ材質の試験線材について、実験条件3を用いて求められた。
(実験条件3)
(a) 試験片
前記と同様のNi基合金から採取されており、加工率が80.5%の2.21mmφの線材と加工率が88.9%の0.3mmφの線材とを、試験片として用意した。
(b) 時効条件
上記の試験片は時効前のものと時効後のものとの両方から採取した。時効は、熱処理炉を用いて、大気中で行い、保持温度400、450、500、550℃で、それぞれ1、4、8、16時間保持した。その結果の1例を図5に示している。
(c)靭性試験
次に、本発明による高強度細線の曲げ試験によって、靭性を評価することとした。
試験は、前記条件(500℃で4Hr保持)で時効処理した直径0.3mmの本発明による高強度細線と、比較細線として、表3によるSHK51(粉末ハイス)及びSUS420J2の同線径の細線を各々用い、試験は、長さ80mmの各細線をU字状に曲げて破線に至る直前の曲率半径で評価した。
その結果、比較細線のSKH51(粉末ハイス)では曲率半径15mmで、またSUS420J2材では9mmで各々で破断したのに対し、本発明の細線は10mmまで曲げることができた。このことから本発明の細線は、硬さが820HVと非常に高いにもかかわらず、大きな曲げに耐えることが確認された。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施例である細線の製造工程を説明する工程図である。 図1の工程図における第3伸線工程を説明する図である。 実験条件1を用いて求められた線材の加工率(%)と引張強度(MPa)或いは伸び(%)・絞り(%)との関係を示す図である。 実験条件2を用いて求められた線材の特性変化の1例を示す図である。 実験条件3を用いて求められた線材の特性変化の1例を示す図である。 本発明の高強度細線の顕微鏡写真の一例である。
符号の説明
10:細線(耐食性高強度細線)
26:第3伸線工程(伸線工程)
28:時効工程

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.1%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:30〜45%、およびAl:1.5〜5%を含有し、残部が実質的に不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有し、伸線加工とその後の時効処理によって硬さが700HV以上であることを特徴とする高耐食性高強度細線。
  2. 前記高強度細線は、その金属組織内に第2相を析出させてなる請求項1の高耐食性高強度細線。
  3. 前記高強度細線は、1.0mm以下の直径を有するものである請求項1または2の高耐食性高強度細線。
  4. 前記高強度細線は、750〜850HVの高硬度特性を有するものである請求項1乃至3のいずれかの高耐食性高強度細線。
  5. 前記高強度細線は、
    (a) 3.0(質量)%以下のTi、Zr、および/またはHf、
    (b) 3.0(質量)%以下のNb、Ta、および/またはV、
    (c) 3.0(質量)%以下のCo、10(質量)%以下のMo、および/または3.0(質量)%以下のWを、Mo+0.5Wで10(質量)%以下、
    (d) 5(質量)%以下のCu、0.015(質量)%以下のB、0.01(質量)%以下のMg、および/または0.1(質量)%以下のREM
    のうちの少くとも1つを添加物として含むものである請求項1乃至4のいずれかの高耐食性高強度細線。
  6. 質量%で、C:0.1%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:30〜45%、およびAl:1.5〜5%を含有し、残部が実質的に不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有する高耐食性高強度細線の製造方法であって、
    前記Ni基合金組成を有する線材を30%以上の加工率で伸線する伸線工程と、
    該伸線工程によって細径化された線材を所定の650℃以下の温度で所定の時間保持する時効処理工程と
    を、含むことを特徴とする高耐食高強度細線の製造方法。
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