JP2006289336A - 重金属類含有水の処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 澱物を沈降させるのに時間を要せず、装置を簡易化できる重金属類含有水の処理装置を提供する。
【解決手段】 重金属類含有水に含まれる重金属類を還元剤により還元することにより澱物を形成する反応槽2と、この澱物を含む重金属類含有水が導入される固液分離手段4と、澱物の一部を反応槽に再供給する返泥ライン41と、固液分離手段によって分離された澱物を固形分にして排出する排出ライン42とを設け、上記固液分離手段として、遠心力を制御する制御手段を備えた遠心分離機5を用いるとともに、制御手段により、澱物から水分を除去した固形分を排出ラインから排出する第1運転モードと、第1運転モードよりも遠心力が低く設定されて澱物を含む濃縮スラリーを返泥ラインから反応槽へ再供給する第2運転モードとを切換可能にした重金属類含有水の処理装置とした。また、この遠心分離機の水分排出部に着磁手段を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 重金属類含有水に含まれる重金属類を還元剤により還元することにより澱物を形成する反応槽2と、この澱物を含む重金属類含有水が導入される固液分離手段4と、澱物の一部を反応槽に再供給する返泥ライン41と、固液分離手段によって分離された澱物を固形分にして排出する排出ライン42とを設け、上記固液分離手段として、遠心力を制御する制御手段を備えた遠心分離機5を用いるとともに、制御手段により、澱物から水分を除去した固形分を排出ラインから排出する第1運転モードと、第1運転モードよりも遠心力が低く設定されて澱物を含む濃縮スラリーを返泥ラインから反応槽へ再供給する第2運転モードとを切換可能にした重金属類含有水の処理装置とした。また、この遠心分離機の水分排出部に着磁手段を設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、酸化還元反応を利用して重金属類を含む排水等から重金属類を除去する重金属類含有水の処理装置に関するものである。
近年、特許文献1に示すように、排水に含まれる重金属等の有害物質を除去する排水処理装置として、還元剤を添加して、還元された有害物質と澱物を形成する反応槽及びその後段に設けられた澱物を沈降させるクラリファイナーやシックナーなどの沈降槽を備えた装置が知られている。この排水処理装置においては、沈降した澱物の一部を、反応槽に再循環させ、残部を固形分として排出している。
しかしながら、上述の沈降槽を用いた場合には、澱物を沈降させるために時間を要するという問題がある。
さらに沈降させた澱物に水分が残余するため、沈降した澱物の一部をそのまま再循環させることはできるが、残部を固形分にして排出させることはできない。このため排水処理装置には、排出工程前にフィルタープレス等の脱水槽を設ける必要があり、装置が大型化するという問題がある。
さらに沈降させた澱物に水分が残余するため、沈降した澱物の一部をそのまま再循環させることはできるが、残部を固形分にして排出させることはできない。このため排水処理装置には、排出工程前にフィルタープレス等の脱水槽を設ける必要があり、装置が大型化するという問題がある。
特に、還元剤として還元性鉄化合物を用いて、有害物質を還元して除去する場合には、還元性鉄化合物がフェライトに酸化され、有害物質及びその還元物を共沈させて、澱物として除去している。この場合にも、澱物を沈降させるのに時間を要するため、一般に凝集剤を使用して、沈降作用を促している。
ところが、凝集剤を使用した場合には、フェライト生成反応が阻害されやすく、フェライト化が不完全な場合には、澱物を沈降させ難くなるという悪循環が生じている。
ところが、凝集剤を使用した場合には、フェライト生成反応が阻害されやすく、フェライト化が不完全な場合には、澱物を沈降させ難くなるという悪循環が生じている。
このため本発明は、澱物を沈降させるために時間を要せず、かつ、装置を簡易化できる重金属類含有水の処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、重金属類含有水に含まれる重金属類を当該重金属類含有水に添加された還元剤により還元することにより澱物を形成する反応槽と、当該反応槽において生成された澱物を含む重金属類含有水が導入される固液分離手段と、上記澱物の一部を上記反応槽に再供給する返泥ラインと、上記固液分離手段によって分離された上記澱物を固形分にして排出する排出ラインとを有する重金属類含有水の処理装置において、上記固液分離手段として、遠心力を制御する制御手段を備えた遠心分離機を用いるとともに、当該制御手段により、上記澱物から水分を除去した固形分を上記排出ラインから排出する第1運転モードと、上記第1運転モードよりも遠心力が低く設定されて上記澱物を含む濃縮スラリーを上記返泥ラインから上記反応槽へ再供給する第2運転モードとを、切換可能とすることを特徴とする重金属類含有水の処理装置である。
ここで、上記重金属類とは、例えば、セレン、カドミウム、六価クロム、鉛、亜鉛、銅、ニッケル、ヒ素、アンチモンなどの各種重金属元素や金属元素を包含するものである。
そして、上記重金属類含有水とは、上記重金属類を含む水の総称であり、自然発生的および人為的に生じた各種の廃水や排水等を含み、例えば、工場排水や下水、海水、河川水、沼や湖池の水、地表の溜まり水、河川等の堰止域の水、地下の流水や溜まり水、暗渠の水等であって、上記重金属類を含有するものをいう。
そして、上記重金属類含有水とは、上記重金属類を含む水の総称であり、自然発生的および人為的に生じた各種の廃水や排水等を含み、例えば、工場排水や下水、海水、河川水、沼や湖池の水、地表の溜まり水、河川等の堰止域の水、地下の流水や溜まり水、暗渠の水等であって、上記重金属類を含有するものをいう。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の重金属類含有水の処理装置において、前記反応槽において、前記還元剤として用いられる還元性鉄合物がフェライトに酸化されて、前記有害物質及びその還元物並びに上記フェライトを含む還元性鉄化合物の酸化物により上記澱物を形成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の重金属類含有水の処理装置において、上記遠心分離機には、上記澱物から除去された水分及び上記重金属類含有水中の水分を排出する水分排出部に、着磁する手段を備えた磁性体が設けられていることを特徴とする。
上述の請求項1に記載の発明によれば、遠心分離機を用いたため、沈降槽を用いる場合と比較して、短時間で澱物から水分を除去することができる。
また、第1運転モードにおいては、遠心力を高く設定することで、澱物から水分を除去した固形分としたうえで排出することができる。このため、沈降槽の他に脱水槽を設けずに重金属類含有水の処理装置を構成することができる。
さらに、第2運転モードにおいては、遠心力を第1運転モードより低く設定することで、所望の水分保持率を有する濃縮スラリーを繰り返し反応槽に再供給することができる。
さらに、第2運転モードにおいては、遠心力を第1運転モードより低く設定することで、所望の水分保持率を有する濃縮スラリーを繰り返し反応槽に再供給することができる。
以上のように第1運転モード又は第2運転モードに設定することにより、遠心分離機のみで水分保持率の異なる澱物を、排出ライン又は返泥ラインに供給することができ、装置の簡易化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、還元剤として還元性鉄化合物を用いたため、フェライトを含む沈澱により、有害物質を還元し、澱物として徐々に沈降化する。そして、重金属類含有水の処理装置において、遠心分離機を用いたため、凝集剤を用いて沈降化させなくても、この澱物を効率よく分離除去することができる。
請求項3に記載の発明によれば、遠心分離機は、上記澱物から除去された水分及び上記重金属類含有水中の水分を排出する水分排出部に、着磁する手段を備えた磁性体が設けられているため、例えば、還元剤として用いた還元性鉄化合物等が、重金属類を還元することにより酸化されて磁性物質になると、この磁性物質が、生成された澱物とともに着磁した磁性体に付着するため、上記水分中に混入した細かい澱物を取り出すことができる。
本発明に係る重金属類含有水の処理装置の一実施形態を、図1ないし図3を用いて説明する。
この重金属類含有水の処理装置においては、図1に示すように、薬剤添加槽1、4槽の反応槽2及び緩衝槽3が順次連続して設けられている。
各々の反応槽2は、反応槽本体21と、その上部中央に一体となって設けられている断面積が反応槽本体よりも小さい管状部材22とから概略構成されている。
各々の反応槽2は、反応槽本体21と、その上部中央に一体となって設けられている断面積が反応槽本体よりも小さい管状部材22とから概略構成されている。
この反応槽本体21は、断面四角形状に形成されており、その上部が、管状部材22に向けて断面積が漸次小さくなることにより、周縁部から中央に向けて漸次上面に向かう傾斜面211によって形成されている。
一方、管状部材22は、断面円形状に形成されており、重金属類含有水と大気との界面が内部に位置する高さに設けられている。
一方、管状部材22は、断面円形状に形成されており、重金属類含有水と大気との界面が内部に位置する高さに設けられている。
各々反応槽本体21の連結部には、その底部に立設され、その上部に空間が設けられた配設板212と、その天井に垂設され、その下部に空間が設けられた配設板213とが設置され、これにより前段の反応槽2上部から後段の反応槽2の下部に向けて流路が形成されている。
反応槽2の管状部材22には、上方の基台(図示されない)に載置された攪拌機25用のモータから延出する回転軸が挿通されており、この回転軸の下端部に攪拌翼が、反応槽本体21の下部中央部に位置するように設けられている。
緩衝槽3は、上部が開放されており、その後段には、固液分離手段4が移送ポンプを介装した配管34により接続されている。
この固液分離手段4は、遠心分離機5と、三方弁40aと、それらの制御手段(図示を略す。)とが設けられている。
この固液分離手段4は、遠心分離機5と、三方弁40aと、それらの制御手段(図示を略す。)とが設けられている。
この遠心分離機5内には、モータ5bに接続された回転軸5aを中心として回転可能にされた筒状の分離かご5cが設けられている。
そして、遠心分離機5の分離かご5cの外部には、分離された水分を排出するための排出管43(水分排出部)が連結して設けられている。
そして、遠心分離機5の分離かご5cの外部には、分離された水分を排出するための排出管43(水分排出部)が連結して設けられている。
この排出管43は、一部が磁性体からなる管部43aにより構成されており、この磁性体を着磁させる手段として交流電源に接続された励磁コイル44が設けられている。
なお、磁性体からなる管部43aの換わり磁性体からなるフィルターを内部に備えていてもよい。
なお、磁性体からなる管部43aの換わり磁性体からなるフィルターを内部に備えていてもよい。
また、遠心分離機5の底部には、ポンプ40bが介装された配管40が設けられ、この配管40の端部には三方弁40aにより返泥ライン41及び排出ライン42が接続されている。
また、上記制御手段により、遠心分離機5の遠心力及び三方弁40aの接続が制御されて、第1運転モードと、第2運転モードとが設定されるようになっている。
この第1運転モードでは、澱物から水分を除去して、固形分とするように、遠心力が高く設定され、三方弁40aは配管40と排出ライン42とが接続されるようになっている。
この第1運転モードでは、澱物から水分を除去して、固形分とするように、遠心力が高く設定され、三方弁40aは配管40と排出ライン42とが接続されるようになっている。
他方、第2運転モードでは、澱物を含む濃縮スラリーとするように、第1運転モードより遠心力が低く設定され、三方弁40aは配管40と返泥ライン41とが接続されるようになっている。
この他に、各々回転所用時間が設定されるようになっている。
この他に、各々回転所用時間が設定されるようになっている。
また、上記制御手段により、上記第1運転モード及び第2運転モードが、他方の運転モードに切り換えられるようになっている。
さらに、上記制御手段により、上記第2運転モードが微調整されるようになっており、所望の水分保持率の濃縮スラリーとするように遠心分離機5の遠心力が微調整されるようになっている。
さらに、上記制御手段により、上記第2運転モードが微調整されるようになっており、所望の水分保持率の濃縮スラリーとするように遠心分離機5の遠心力が微調整されるようになっている。
上記返泥ライン41は、濃縮スラリーを再供給するために薬剤添加槽1中の条件槽12に接続されている。
この薬剤添加槽1は、図2に示すように、仕切板10によって、排水槽11と条件槽12とが独立して設けられている。このうち排水槽11には、処理される重金属類含有水の供給管と還元性鉄化合物としてのFeSO4の供給管とが接続されている。他方、条件槽12には、返泥ライン41とアルカリ性物質としてCa(OH)2を添加するための供給管とが接続されている。
この薬剤添加槽1は、図2に示すように、仕切板10によって、排水槽11と条件槽12とが独立して設けられている。このうち排水槽11には、処理される重金属類含有水の供給管と還元性鉄化合物としてのFeSO4の供給管とが接続されている。他方、条件槽12には、返泥ライン41とアルカリ性物質としてCa(OH)2を添加するための供給管とが接続されている。
このように構成された重金属類含有水の処理装置を用いて排水を処理する場合の作用について、以下に説明する。
まず、重金属を含む排水を薬剤添加槽1の一部である排水槽11に供給し、還元性鉄化合物を添加する。ここで還元性鉄化合物とは、FeSO4やFeCl2等の第1鉄化合物の他、重金属等の有害物質に対し還元性を示す鉄化合物を意味するが、本実施形態においてはFeSO4を添加する。
すると、FeSO4が添加された排水は、排水槽11との連結部から初段の反応槽2に流入する。
すると、FeSO4が添加された排水は、排水槽11との連結部から初段の反応槽2に流入する。
一方、薬剤添加槽1の一部である条件槽12においては、澱物のpH値が11〜13となるように定量のCa(OH)2を添加する。その後、条件槽12に連結される流入口から初段の反応槽2に流入すると、排水槽11から流入するFeSO4の加水分解によりpH値が低下して、pH値が8.5〜11程度に保持されながら、排水が攪拌翼によって攪拌されることにより、酸化還元反応が生じる。
より詳細には、添加されたFeSO4がグリーンラスト(示性式の一例[Fe(II)4Fe(III)2(OH)12]2+[SO4nH2O]2-)に、さらにグリーンラストが緩慢に酸化され、磁性を有するフェライト(Fe3O4)となる。
他方、グリーンラストの還元力により、排水に含まれる重金属がセレンである場合には、一部6価セレン(SeO4 2-)を4価セレン(SeO3 2-)や金属セレン(Se)に還元する。この際、グリーンラストとフェライトとの混合沈澱が形成され、これに上記4価セレン等が取り込まれて澱物が形成される。
他方、グリーンラストの還元力により、排水に含まれる重金属がセレンである場合には、一部6価セレン(SeO4 2-)を4価セレン(SeO3 2-)や金属セレン(Se)に還元する。この際、グリーンラストとフェライトとの混合沈澱が形成され、これに上記4価セレン等が取り込まれて澱物が形成される。
そして、FeSO4が添加された排水は、初段の反応槽、2段目、3段目、4段目の反応槽へと、流入するに従い、グリーンラストとフェライトとの混合沈澱によるセレンの除去反応が進行する。
次に、澱物が含まれる排水は、4段目の反応槽2の流出口から緩衝槽3へと流入する。
緩衝槽3は、反応槽2に接続して設けられ、上部が開放されているため、その水位が反応槽2の排水の水位と同一になる。このため、緩衝槽3における排水と大気との界面の位置を調整することによって、反応槽2における排水と大気との界面の位置を管状部材22内に保持する。
緩衝槽3は、反応槽2に接続して設けられ、上部が開放されているため、その水位が反応槽2の排水の水位と同一になる。このため、緩衝槽3における排水と大気との界面の位置を調整することによって、反応槽2における排水と大気との界面の位置を管状部材22内に保持する。
次に、緩衝槽3内の排水を、その水位により生じる水圧を利用して、移送ポンプの併用により固液分離手段4の遠心分離機5へと導入する。
固液分離手段4においては、澱物を固液分離するため、制御手段により、モータ5bの回転速度により定まる遠心力と、その運転時間とを、例えば図3に示すように調整する。
すなわち、固液分離手段4においては、制御手段を用いて、まず三方弁40aにより配管40と排出ライン42とを接続する。次に、遠心分離機5を遠心力7000G〜9000Gとして、例えば15分間運転し、澱物から水分を除去して固形分とし、排出ライン42から系外に排出する(第1運転モード)。その後、遠心分離機5を例えば15分間停止させる。
次いで、三方弁40aにより配管40と返泥ライン41とを接続する。次に、遠心分離機5を、第1運転モードより遠心力を低く(遠心力500G〜1500G)設定し、かつ所用時間を短く(例えば1分間)設定して、澱物を含む濃縮スラリーとし、返泥ライン41から条件槽12に供給する(返送汚泥)(第2運転モード)。なお、制御手段により、遠心分離機5の遠心力を微調整して、所望の水分保持率の濃縮スラリーとする。その後、遠心分離機5を例えば15分間停止させる。
すなわち、固液分離手段4においては、制御手段を用いて、まず三方弁40aにより配管40と排出ライン42とを接続する。次に、遠心分離機5を遠心力7000G〜9000Gとして、例えば15分間運転し、澱物から水分を除去して固形分とし、排出ライン42から系外に排出する(第1運転モード)。その後、遠心分離機5を例えば15分間停止させる。
次いで、三方弁40aにより配管40と返泥ライン41とを接続する。次に、遠心分離機5を、第1運転モードより遠心力を低く(遠心力500G〜1500G)設定し、かつ所用時間を短く(例えば1分間)設定して、澱物を含む濃縮スラリーとし、返泥ライン41から条件槽12に供給する(返送汚泥)(第2運転モード)。なお、制御手段により、遠心分離機5の遠心力を微調整して、所望の水分保持率の濃縮スラリーとする。その後、遠心分離機5を例えば15分間停止させる。
また、これと並行して排水中の水分及び澱物から除去した水分は、排出管43により外部へ排出する。
その際、交流電源を入れて、励磁コイル44を通電させることにより、磁性体からなる管部43aを着磁させる。すると、上記水分中に混入した澱物が、磁性物質であるため管部43aに付着する。
次いで、管部43aに一定量以上の澱物が付着したときに、交流電源を切り、励磁コイル44への通電を停止させて、磁性体からなる管部43aを消磁させる。その後、管部43aを振動、揺動させることにより、管部43a付着した澱物を除去する。
その際、交流電源を入れて、励磁コイル44を通電させることにより、磁性体からなる管部43aを着磁させる。すると、上記水分中に混入した澱物が、磁性物質であるため管部43aに付着する。
次いで、管部43aに一定量以上の澱物が付着したときに、交流電源を切り、励磁コイル44への通電を停止させて、磁性体からなる管部43aを消磁させる。その後、管部43aを振動、揺動させることにより、管部43a付着した澱物を除去する。
上記第2の運転モードにより返泥ライン41から条件槽12に戻された澱物は、条件槽12において、アルカリ性物質としてのCa(OH)2が添加され、pH11〜13に調整される。
次いで、上記条件槽12においてCa(OH)2を添加した澱物を、前述の排水槽11においてFeSO4を添加した排水と共に反応槽2へ供給する。
そしてFeSO4を添加した排水とCa(OH)2を添加した澱物とが反応槽2において混合されて混合溶液となり、前述のように攪拌翼により攪拌され、澱物を形成しながら、緩衝槽3、遠心分離機5へ流れる。その後も前述と同様にして、遠心分離機5の運転モードを第1運転モードとして、固形分を排出ライン42により排出し、次に第2運転モードとして澱物を含む濃縮スラリーを返泥ライン41により条件槽12へ再供給する。このようにして濃縮スラリーを、澱物として繰り返し再供給する。
そしてFeSO4を添加した排水とCa(OH)2を添加した澱物とが反応槽2において混合されて混合溶液となり、前述のように攪拌翼により攪拌され、澱物を形成しながら、緩衝槽3、遠心分離機5へ流れる。その後も前述と同様にして、遠心分離機5の運転モードを第1運転モードとして、固形分を排出ライン42により排出し、次に第2運転モードとして澱物を含む濃縮スラリーを返泥ライン41により条件槽12へ再供給する。このようにして濃縮スラリーを、澱物として繰り返し再供給する。
上述のように澱物を含む濃縮スラリーを繰り返し再供給するのは、澱物中又は澱物と共に再供給される4価セレン等を取り込んでいない混合沈澱中に一部含まれるグリーンラストにより、排水中に含まれるセレンが沈澱化されると共に、グリーンラストの酸化により、フェライトの割合が増加することによって、圧密性、沈降性の良好な澱物の形成量を増加させるためである。
このため、遠心分離機5から濃縮スラリーを返送汚泥として薬剤添加槽1に再供給する割合は、澱物及び混合沈澱中の2価鉄イオンと全鉄イオンの比(Fe2+/全Feイオン)が0.4〜0.8となるように調整する。
このため、遠心分離機5から濃縮スラリーを返送汚泥として薬剤添加槽1に再供給する割合は、澱物及び混合沈澱中の2価鉄イオンと全鉄イオンの比(Fe2+/全Feイオン)が0.4〜0.8となるように調整する。
上述の実施形態においては、遠心分離機5を用いることにより、遠心力を高く設定(遠心力7000G〜9000G)した第1運転モードの場合には、短時間で澱物から水分を除去することができる。
さらに、第2運転モードにおいては、遠心力を第1運転モードにより低く設定(遠心力500G〜1500G)することで、所望の水分保持率を有する濃縮スラリーを繰り返し条件槽12に再供給することができる。特に、制御手段により、遠心力を微調整することで、湿度や温度の変化に応じて、容易に所望の水分保持率の濃縮スラリーを再供給することができる。
さらに、第2運転モードにおいては、遠心力を第1運転モードにより低く設定(遠心力500G〜1500G)することで、所望の水分保持率を有する濃縮スラリーを繰り返し条件槽12に再供給することができる。特に、制御手段により、遠心力を微調整することで、湿度や温度の変化に応じて、容易に所望の水分保持率の濃縮スラリーを再供給することができる。
以上のように第1運転モード又は第2運転モードに設定することで、遠心分離機5のみで水分保持率の異なる澱物を、排出ライン42又は返泥ライン41に供給することができ、排水処理装置の簡易化を図ることができる。
この排水処理装置において、遠心分離機5を用いたため、還元剤としてFeSO4を用いた場合にも、沈降に時間を要するグリーンラストとフェライトとの混合沈澱の沈降を促進させ、繰り返す事によりセレンの除去反応を進行させることができる。
また、反応槽2は、反応槽本体21よりも内部断面積の小さい管状部材22が、上記排水と大気との界面が位置する高さに設けられているため、完全な大気遮断雰囲気ではないが、排水と大気との接触面積を最小限に抑制し、大気中の酸素によるFeSO4及びグリーンラストの酸化や、セレンの酸化を防止することができる。このため、FeSO4がグリーンラストを経て、フェライトに緩慢に酸化されることによりセレンを還元し、効率よく澱物を沈降させることができる。
さらに、反応槽本体21は、その上部が、上記傾斜面211によって形成されているため、大気中の酸素が排水中に混入した場合にも、上記傾斜面に沿って酸素を上昇させ、管状部材から外部へ排出することができる。このため、排水と大気との接触時間を最小限に抑制し、FeSO4がフェライトに緩慢に酸化されることによりセレンを還元することができる。
さらに、上述の反応槽2は、攪拌機25が挿通された管状部材22を利用して、排水と大気との接触面積を最低限に抑制したため、セレンを還元し排水から除去するという簡易な装置構造とすることによって、メンテナンスの頻度を低減することができる。
なお、本発明の重金属類含有水の処理装置は、上述の実施の形態に限られない。例えば、第1運転モードと第2運転モードのサイクルは、上述のタイムサイクルに限定されず、濃縮スラリーの水分保持率等に応じて変化させてもよい。
1・・・薬剤添加槽
2・・・反応槽
3・・・緩衝槽
4・・・固液分離手段
5・・・遠心分離機
5a・・・回転軸
5c・・・分離かご
10・・・仕切板
11・・・排水槽
12・・・条件槽
21・・・反応槽本体
22・・・管状部材
25・・・攪拌機
34、40・・・配管
40a・・・三方弁
40b・・・ポンプ
41・・・返泥ライン
42・・・排出ライン
43・・・排出管
211・・・傾斜面
212、213・・・配設板
2・・・反応槽
3・・・緩衝槽
4・・・固液分離手段
5・・・遠心分離機
5a・・・回転軸
5c・・・分離かご
10・・・仕切板
11・・・排水槽
12・・・条件槽
21・・・反応槽本体
22・・・管状部材
25・・・攪拌機
34、40・・・配管
40a・・・三方弁
40b・・・ポンプ
41・・・返泥ライン
42・・・排出ライン
43・・・排出管
211・・・傾斜面
212、213・・・配設板
Claims (3)
- 重金属類含有水に含まれる重金属類を当該重金属類含有水に添加された還元剤により還元することにより澱物を形成する反応槽と、
当該反応槽において生成された澱物を含む重金属類含有水が導入される固液分離手段と、
上記澱物の一部を上記反応槽に再供給する返泥ラインと、
上記固液分離手段によって分離された上記澱物を固形分にして排出する排出ラインと
を有する重金属類含有水の処理装置において、
上記固液分離手段として、遠心力を制御する制御手段を備えた遠心分離機を用いるとともに、
当該制御手段により、上記澱物から水分を除去した固形分を上記排出ラインから排出する第1運転モードと、
上記第1運転モードよりも遠心力が低く設定されて上記澱物を含む濃縮スラリーを上記返泥ラインから上記反応槽へ再供給する第2運転モードとを、切換可能とすることを特徴とする重金属類含有水の処理装置。 - 前記反応槽においては、前記還元剤として用いられる還元性鉄合物がフェライトに酸化されて、前記有害物質及びその還元物並びに上記フェライトを含む還元性鉄化合物の酸化物により上記澱物を形成することを特徴とする請求項1に記載の重金属類含有水の処理装置。
- 上記遠心分離機は、上記澱物から除去された水分及び上記重金属類含有水中の水分を排出する水分排出部に、着磁する手段を備えた磁性体が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の重金属類含有水の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005242677A JP2006289336A (ja) | 2004-09-27 | 2005-08-24 | 重金属類含有水の処理装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004279613 | 2004-09-27 | ||
JP2005079032 | 2005-03-18 | ||
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JPS63190696A (ja) * | 1987-01-30 | 1988-08-08 | Kawasaki Steel Corp | ルスナ−電解槽廃液の処理方法 |
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JPH0780478A (ja) * | 1993-09-13 | 1995-03-28 | Kurita Water Ind Ltd | クロム含有排水の処理方法 |
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