JP2006287077A - 回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トリアジンチオール誘導体の性質として、有機物と金属イオンとの結合のし易さを最大に利用することができ、また、マスクの除去が容易で効率よく行うこと。
【解決手段】 形成した絶縁性基体1に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜2を生成させ、上記絶縁性基体の回路となる部分2aを露出させ、非回路となる部分2bに被覆材料を射出することにより三次元的にマスク3を形成し、上記マスクの被覆材料は生分解性樹脂、水溶性樹脂などから選ばれた素材に紫外線吸収剤を添加したもので、紫外線Lにより回路となる部分を露光し、上記マスクを除去するところにある。
【選択図】 図1
【解決手段】 形成した絶縁性基体1に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜2を生成させ、上記絶縁性基体の回路となる部分2aを露出させ、非回路となる部分2bに被覆材料を射出することにより三次元的にマスク3を形成し、上記マスクの被覆材料は生分解性樹脂、水溶性樹脂などから選ばれた素材に紫外線吸収剤を添加したもので、紫外線Lにより回路となる部分を露光し、上記マスクを除去するところにある。
【選択図】 図1
Description
本発明は、絶縁性基体にマスクを介して紫外線を遮断させ回路パターニングする回路基板の製造方法に関する。
従来の回路基板、成形回路部品の製造方法として、めっきグレードの液晶ポリマーを射出して回路部品の外形形状に合致する一次成形品を成形し、この一次成形品の表面を粗面化し、この一次成形品をキャビティ内にインサートして二次成形品を成形し、この二次成形品を成形した後露出している回路部分に触媒を付与し、この触媒付与部分に化学銅めっき、または化学ニッケルめっきして、前記粗面化した面とアンカー効果、つまり機械的結合により接合した回路を形成するもであった(特許文献1)。また、非導電性物質のめっき方法として、基体の表面をエッチングして表面粗面化工程の後で、金属核付与し、トリアジンチオール皮膜を形成し、光照射した後で、めっきするものが知られている(特許文献2)。
特開平11−145583号公報
特開平5−195235号公報
解決しようとする問題点は、特許文献1、2のように表面粗面化して回路部分を機械的結合により接合させたものでは、高周波信号を通電した場合、反射波が発生して伝達ロスが多くなる問題がある。そこで、本発明の目的はトリアジンチオール誘導体皮膜を介して無電解めっきと絶縁性基体とを化学結合させることにより、この無電解めっきの導体層と絶縁性基体との界面がスムースであるので、高周波信号の反射ロスが少ない高性能の回路基板、特に三次元の回路を安価に提供できる製造方法を提供することにある。
本発明に係る回路基板の製造方法の第1の特徴は、絶縁性基体にマスクを介して紫外線を遮断させ回路パターニングする方法であって、その第1の特徴は、絶縁性基体を形成する工程と、上記絶縁性基体に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜を生成させる工程と、上記絶縁性基体の回路となる部分を露出させ、非回路となる部分に被覆材料を射出することにより三次元的にマスクを形成する工程と、上記マスクの被覆材料は生分解性樹脂、水溶性樹脂、加水分解性樹脂、酵素分解性樹脂、有機酸溶解性樹脂のいずれかから選ばれた素材に紫外線吸収剤(赤外線吸収剤)を添加したものであり、紫外線により回路となる部分を露光する工程と、上記マスクを除去する工程とを含むところにある。
また、本発明の第2の特徴は、前記第1の特徴のマスクを除去する工程の後に、次の工程を含むもので、それは上記非回路となる部分の未重合の皮膜(モノマー)を除去する工程と、上記回路となる部分を酸で還元し活性化する工程と、上記露光により重合された皮膜(ポリマー)に、無電解めっきにより金属を析出する工程である。
本発明の効果は、トリアジンチオール誘導体の性質として、有機物と金属イオンとの結合のし易さを最大に利用することができ、また、マスクに生分解樹脂などを使用することによりマスクの除去が容易で効率よくできる。露光により光と酸素の影響によりチオール基が不飽和基に付加する反応と、ジスルフイド結合を形成する反応によって進む。このようにして構成された重合物は三次元化する。これらの反応により表面上にトリアジンチオールの光重合膜、つまりポリマー膜が形成される。
本発明に係る回路基板の製造方法は、絶縁性基体にマスクを介して紫外線を遮断させ回路パターニングする方法であって、具体的には次の工程から構成されている。
先ず、図1(A)は 絶縁性基体1を形成する工程であって、金型を閉じた状態でキャビティ内にめっきグレードの液晶ポリマーを射出して形成する。この液晶ポリマーは芳香族ポリエステル系のもので、例えば「ベクトラ」(ポリプラスチック株式会社製の商品名)のめっきグレードC810がある。
シリンダー温度320℃、金型温度110℃、射出圧力1200Kg/cm2、冷却時間20秒の条件で射出成型する。
次に、図1(B)のように、絶縁性基体1に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜2を生成する。(例えば、特開平10−237047参照)。
次に、図1(B)のように、絶縁性基体1に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜2を生成する。(例えば、特開平10−237047参照)。
そこで、図1(C)に示すように、絶縁性基体1の回路となる部分を露出させた状態、つまり非回路となる部分を被覆する被覆材料を射出して、この基体1に密着した状態で三次元的にマスク3を形成する。これは通常の上下の金型の対抗面に、基体1の外周に所定の空隙を有する形状に合致する形状のキャビテイが形成されており、回路となる部分には突条が突設してある。そのため、金型を閉じた状態で皮膜材料を射出した後で、金型から取り出すと、マスク3が形成された二次成形品が成形されている。
マスク3の被覆材料は生分解性樹脂、水溶性樹脂、加水分解性樹脂、酵素分解性樹脂、有機酸溶解性樹脂のいずれかから選ばれた素材に紫外線吸収剤を添加したもので、この生分解性かつ水溶性樹脂としてはポリビニルアルコール(PVA)があり、生分解かつ加水分解性樹脂としてはポリL乳酸樹脂(PLLA)、澱粉樹脂、加水分解性かつ酵素分解性樹脂としてポリブチレン サクシネートラクテート樹脂(PBSL)があり、有機酸溶解性樹脂として共重合ナイロン、ポリアミドとポリアミドポアミンと交換反応したポリアミド(例えば、特開2004−59829参照)がある。
紫外線吸収剤として「トミソーブ 100」(株式会社エーピーアイコーポレーション製の商品名)、「SEESORB 706」(2-(2H-benzotriazole-2-yl)-4-mentyl-6-(3,4,5,6-tetrahydrophthalimidylmethyl)phenol、シプロ化成株式会社製の商品名)があり、この「トミソーブ 100」はベンゾトリアゾール系UVAの中でも最も低波長に最大吸収を持っており、特に、PVC、PVDC、スチレン系、ポリエステル系、アクリル系ポリマーなどに有用である。
そこで、図1(D)に示すように、紫外線Lの拡散光により絶縁性基体1の回路となる部分、つまりマスク3により被覆されていない部分を露光する。このように紫外線Lで基体1を露光すると、この露光された部分のトリアジンチオール誘導体の皮膜2は、光重合により感光部2aとなり、ポリマー化する。露光により光と酸素の影響によりチオール基が不飽和基に付加する反応と、ジスルフイド結合を形成する反応によって進む。このようにして構成された重合物は三次元化する。
これらの反応により表面上にトリアジンチオールの光重合膜、つまりポリマー膜が形成される。マスク3により被覆されて露光されなかった部分は未感光部2bであって、モノマーの状態のままである。なお、この実施の態様は拡散光を照射した例であるが、平行光を照射してもよい。
次は、図1(E)に示すマスク3を除去する工程となる。例えば、PBSLを素材とするマスク3は、アルカリ水溶液とリパーゼ酵素液の混合液によるアルカリ分解と酵素分解を併用して分解する。この酵素分解は、リパーゼ酵素1〜10重量%の水溶液で、温度25〜80℃の水溶液に1〜240分浸漬してマスク3を除去する。また、ポリ乳酸等樹脂を素材とするマスク3の除去は、アルカリ水溶液分解並びに加水分解により除去するもので、詳しくは、濃度2〜15重量%程度で、温度25〜70℃程度の苛性アルカリ(NaOH,KOHなど)水溶液に1〜120分浸漬して除去する。なお、ポリ乳酸樹脂はアルカリ水溶液で加水分解する性質を有し、酸性水溶液に対して耐性を示す性質があるためアルカリ水溶液で簡単に分解する。
このように、樹脂マスク3に生分解樹脂などを使用し、このようなマスク3の素材に対応して、アルカリ水溶液でアルカリ分解、並びに加水分解により除去する方法、アルカリ水溶液とリパーゼ酵素液の混合液によりアルカリ分解と酵素分解を併用してマスク3を容易に除去することができる。
そして、図1(F)に示すように、トリアジンチオール誘導体の皮膜2で、非回路となる部分であるためマスク3により被覆され、露光されなかった部分は未感光部2bであり、この未重合の皮膜はモノマーのままであるため、この未感光部の除去は簡単である。
このとき、回路となる部分は前記したようにマスク3から露出し感光されるが、この感光部2aである回路となる部分を酸で還元し活性化する。
そして、最後に図1(G)に示すように、露光により重合されポリマーの皮膜に、無電解めっき4により金属を析出して回路パターンを形成する。
なお、この回路パターンは三次元的であるが、二次元的なものの場合も本発明は適用できる。
なお、この回路パターンは三次元的であるが、二次元的なものの場合も本発明は適用できる。
発明の活用例として、電子回路の三次元化、さらに、携帯電話の内蔵アンテナのエレメント形成の技術開発などに利用できる。
1 絶縁性基体
2 金属核触媒含有トリアジンチオール誘導体皮膜
2a 皮膜の感光部
2b 皮膜の未感光部
3 マスク
4 回路パターン(無電解めっき)
2 金属核触媒含有トリアジンチオール誘導体皮膜
2a 皮膜の感光部
2b 皮膜の未感光部
3 マスク
4 回路パターン(無電解めっき)
Claims (2)
- 絶縁性基体にマスクを介して紫外線を遮断させ回路パターニングする方法であって、
絶縁性基体を形成する工程と、
上記絶縁性基体に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜を生成させる工程と、
上記絶縁性基体の回路となる部分を露出させ、非回路となる部分を被覆材料を射出することにより三次元的にマスクを形成する工程と、
上記マスクの被覆材料は生分解性樹脂、水溶性樹脂、加水分解性樹脂、酵素分解性樹脂、有機酸溶解性樹脂のいずれかから選ばれた素材に紫外線吸収剤を添加したものであり、
紫外線により上記回路となる部分を露光する工程と、
上記マスクを除去する工程と
を含むことを特徴とする回路基板の製造方法。 - 絶縁性基体にマスクを介して紫外線を遮断させ回路パターニングする方法であって、
絶縁性基体を形成する工程と、
上記絶縁性基体に、コロイド状金属核触媒を含有させたトリアジンチオール誘導体の皮膜を生成させる工程と、
上記絶縁性基体の回路となる部分を露出させ、非回路となる部分に被覆材料を射出することにより三次元的にマスクを形成する工程と、
上記マスクの被覆材料は生分解性樹脂、水溶性樹脂、加水分解性樹脂、酵素分解性樹脂、有機酸溶解性樹脂のいずれかから選ばれた素材に紫外線吸収剤(赤外線吸収剤)を添加したものであり、
紫外線により上記回路となる部分を露光する工程と、
上記マスクを除去する工程と、
上記非回路となる部分の未重合の皮膜を除去する工程と、
上記回路となる部分を酸で還元し活性化する工程と、
上記露光により重合された皮膜に、無電解めっきにより金属を析出する工程と
を含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2009302081A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Sulfur Chemical Institute Inc | 成形回路部品の製造方法 |
KR20110099980A (ko) * | 2010-03-03 | 2011-09-09 | 삼성전자주식회사 | 전자 부품 및 그 제조 방법 |
JPWO2010029635A1 (ja) * | 2008-09-11 | 2012-02-02 | パイオニア株式会社 | 金属配線の形成方法、及び金属配線を備えた電子部品 |
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2005
- 2005-04-04 JP JP2005107027A patent/JP2006287077A/ja active Pending
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KR20110099980A (ko) * | 2010-03-03 | 2011-09-09 | 삼성전자주식회사 | 전자 부품 및 그 제조 방법 |
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