JP2006286685A - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体ウェーハの主面上に形成された欠陥または異物を検出および判別できる技術を提供する。
【解決手段】 電子顕微鏡の試料台124上に置かれた被検査半導体ウェーハ119の主面上の検査対象となる検査領域に対して、電子線110を照射して発生した二次電子および反射電子をそれぞれ二次電子検出器126および反射電子検出器1により検出し、検出信号変換回路136、2、画像描画回路138、139、3、4、比較演算回路140および欠陥判定処理回路141により欠陥または異物を検出および判別を行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体集積回路装置の製造技術に関し、特に、半導体ウェーハの主面上に形成されたプラグの欠陥または異物の検出に適用して有効な技術に関するものである。
特許文献1には、二次電子あるいは反射電子を用い、電子線電流(ビーム電流)を50pA〜5nAにしてエッジ効果を低く抑え、コントラストをほぼ均一にする接続孔(コンタクトホール)の検査方法が開示されている。
特許文献2には、二次電子を用いた被検査物の構造に適した照射エネルギーの最適値を設定し、電位コントラスト欠陥を検出する方法が開示されている。
特許文献3には、二次電子あるいは反射電子を用い、1nA〜100nAの高電子線電流(高プローブ電流)と50pA〜200pAの低電子線電流(低プローブ電流)とを切り替えてプラグを観察する方法が開示されている。
非特許文献1には、高い走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)画像のSN比(Signal to Noise ratio)を確保しつつ、実用的な画像形成時間を得るための電子ビーム電流に関する考察とそのSEM光学系の構成について述べられている。
特開2000−48752号公報 特開2000―314710号公報 特開2003―133379号公報 品田博之、牧野浩士、高藤敦子、金子豊、村越久弥、「ウェハ検査用高速大電流SEM光学系」、LSIテストシンポジウム資料、pp.151−156、2000.
半導体集積回路装置では、高集積化および高性能化のために各素子構造が微細化されると共に、各素子を接続してIC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration)を構成する配線も微細化されている。これらの配線は、例えば半導体ウェーハの主面に形成されたMIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタ、ダイオードなどの上に多層で形成され、絶縁膜を貫通するプラグによって各層の配線が接続されている。こうしたプラグあるいは配線の微細化によって、種々の欠陥または異物が発生し、それらは半導体集積回路装置の不良の原因となる。
この半導体集積回路装置に発生するプラグの欠陥(以下、「欠陥プラグ」と称する)について説明する。図32は多層配線層上に形成されたプラグを模式的に示す断面図であり、欠陥プラグではない正常プラグP1ならびに欠陥プラグとされる埋込不良プラグP2、非導通プラグP3、非開口プラグP4、半埋込不良プラグP5およびバリア導体膜もない埋込不良プラグP6を示している。なお、通常、「プラグ」といえば「正常プラグ」のことを指すが、本願においては、説明を容易にするために、正常プラグとして形成されなかった欠陥もプラグとする。また、正常プラグではない欠陥プラグを「埋込不良プラグ」、「非導通プラグ」、「非開口プラグ」および「半埋込不良プラグ」として「正常プラグ」と区別する。
まず、正常プラグP1について説明する。図32には、第n層目(nは自然数)の配線層101と、配線層101上のキャップ層102と、配線層101下のバリア層103と、キャップ層102上の層間絶縁膜104と、層間絶縁膜104に開いた接続孔105と、接続孔105側壁上のバリア導体膜106と、接続孔105に埋め込まれた導電性膜107が示されている。配線層101は例えばAl(アルミニウム)、キャップ層102は例えばTiN(窒化チタン)およびバリア層103は例えばTiN/Ti(Ti層上のTiN層)から形成される。また、バリア導体膜106は例えばTi(チタン)/TiN(窒化チタン)および導電性膜は例えばW(タングステン)から形成される。したがって、キャップ層102まで貫通している接続孔105に導電性膜107が埋め込まれて形成されるプラグが、配線層101と電気的に接続するため、すなわち配線層101と導通するため、正常なプラグ(正常プラグ)P1となる。なお、層間絶縁膜104は、配線層間を物理的、かつ電気的に遮断するため、例えばSiO(酸化シリコン)から形成される。
次に、正常プラグP1と対比して、欠陥プラグとされる埋込不良プラグP2、非導通プラグP3、非開口プラグP4、半埋込不良プラグP5およびバリア導体膜106もない埋込不良プラグP6について説明する。埋込不良プラグP2は、正常プラグP1では接続孔105に埋め込まれている導電性膜107が埋め込まれていないプラグであり、配線層101の上層に形成される配線層と導通がとれないため欠陥プラグとされる。さらに、バリア膜106も被膜されていないプラグが埋込不良プラグP6である。
また、非導通プラグP3は、正常プラグP1ではキャップ層102まで貫通している接続孔105が貫通していないプラグであり、配線層と接触がとれないため欠陥プラグとされる。また、非開口プラグP4は、本来ならば正常プラグP1が配線層上に形成されている領域であるが形成されておらず、配線層およびその上層の配線層と接触がとれないため欠陥プラグとされる。また、半埋込不良プラグP5は、正常プラグP1では接続孔105を完全に埋め込んでいる導電性膜107が、完全には埋め込まれていないプラグであり、配線層101の上層に形成される配線層と導通がとれない場合もあるため欠陥プラグとされる。
このような埋込不良プラグ、非導通プラグ、非開口プラグおよび半埋込不良プラグの欠陥プラグは、半導体集積回路装置の不良の原因となる。したがって、欠陥プラグを半導体集積回路装置の製造工程中に同定することは、その製造歩留りを向上する上で重要である。
次に、半導体集積回路装置に発生する異物について説明する。図33は、半導体集積回路装置の多層配線層の製造工程中に存在する異物10の一例を示す模式図であり、異物10が正常プラグP1上に存在する状態と、正常プラグP1上ではなく層間絶縁膜104上に存在する状態を示している。
プラグあるいは配線の微細化によって、異物10の存在は、半導体集積回路装置の不良の原因となる。図33に示すように、正常プラグP1上に異物10が存在する場合、その正常プラグP1上に形成され、電気的に接続される配線層(図示せず)は、正常プラグP1とは、異物10が障害となって電気的に接続できないと考えられる。また、正常プラグP1以外の他に、例えば層間絶縁膜104上に異物10が存在する場合であっても、その後のプラグ、配線層の形成に影響を及ぼし、また欠陥プラグを生じさせることも考えられる。したがって、異物を半導体集積回路装置の製造工程中に検出することは、その製造歩留りを向上する上で重要である。
次に、上述した欠陥プラグまたは異物を検出する本発明者らが検討した方式について説明する。図34は、電子顕微鏡を模式的に示す構成図である。なお、符号110は電子線、符号111は電子銃、符号112はコンデンサレンズ、符号113は引き出し電極、符号114はアノード電極、符号115はブランキング偏向器、符号116は絞り、符号117は反射板、符号118はE×B偏向器および符号119は被検査半導体ウェーハである。また、符号120は対物レンズ、121は走査偏向器、符号122はXステージ、符号123はYステージ、符号124は試料台、符号125は試料高さ検出器、符号126は二次電子検出器、符号127は光源、符号128は光学レンズおよび符号129はCCDカメラである。また、符号130はコンデンサレンズ電源、符号131は走査信号発生器、符号132は対物レンズ電源、符号133は試料高さ測定器、符号134は位置モニタ測長器および符号135は制御回路である。また、符号136は二次電子検出信号変換回路、符号137は画像観察用モニタ、符号138は二次電子第一画像描画回路、139は二次電子第二画像描画回路、符号140は比較演算回路、符号141は欠陥判定処理回路および符号142は試料室である。
この電子顕微鏡による画像形成は、10kV程度に加速された入射電子を用い、被検査試料である被検査半導体ウェーハ119面に300V〜3kV程度の照射エネルギーとして減速された電子を試料上に照射することで得られた二次電子を二次電子検出器126によって画像形成する方式である。
この方法では、電子線を用いることで、白色光やレーザ、あるいはUV光を用いた光学式検査装置では検出できないプラグ底部の導通状態をプラグのコントラスト変化、いわゆる電位コントラスト欠陥として電気的欠陥を検出できる特徴を備えている。この電位コントラスト欠陥を良好なコントラストで観察するために、高SN比、例えばSN比10〜18となるように、電子線の電流を100nA程度(高電子線電流)としている。
図35は、二次電子放出効率の入射電子エネルギー依存性を示す図である。図35のθ〜θは電子の試料への入射方向と試料に垂直な法線とで成す角で、入射電子が試料に対して垂直入射になるほど、二次電子放出効率δが1を越える入射エネルギーの範囲が低下することを示している。二次電子放出効率の最大値δmaxは被照射材料の仕事関数に比例する。二次電子放出効率が1以上になる条件では、例えば、図32に示した非導通プラグP3は黒くコントラストが低下したプラグ(暗い電位コントラスト欠陥)として欠陥検出することができる。一方、二次電子放出効率が1以下になる条件ではコントラスト反転が生じ、白く明るいプラグ(明るい電位コントラスト欠陥)として欠陥検出することもできる。
一般的には試料に垂直に電子線を入射するが、図35から明らかなように、被検査試料を搭載するステージに試料傾斜機能を搭載し、試料を傾斜させることにより、二次電子放出効率が1以上になる領域、あるいは1以下になる領域を意図的に拡大、縮小することが可能である。
この方法による欠陥または異物の検出について説明する。図36は、本発明者らが検討した方式での欠陥プラグの検出を説明するための図であり、(a)は差画像、(b)はプラグPの平面の状態を示す参照画像、(c)はプラグPの平面の状態を示す検査画像、(d)は欠陥プラグの検出しきい値を示している。
入射電子を試料上に照射することで得られた二次電子検出信号を二次電子第一画像描画回路138で処理した検査画像(図36(c))と、別箇所で得られた二次電子検出信号を二次電子第二画像描画回路139で処理した参照画像(図36(b))とを比較演算回路140で比較することによって、差画像(図36(a))として取得する。この差画像明るさ(階調値)を、図36(d)に示すように、各強度に応じた検出しきい値を設定することにより、欠陥として最適な差画像明るさの強度のしきい値を求め、欠陥判定処理回路によって欠陥判定がなされると同時に欠陥箇所の検出が行なわれる。
図37は、本発明者らが検討した方式で高電子線電流時に得られる参照画像または検査画像の一例を示した図であり、(a)は埋込不良プラグP2と正常プラグP1、(b)は非導通プラグP3と正常プラグP1、(c)は非開口プラグP4と正常プラグP1、(d)は正常プラグP1上の異物10、(e)は層間絶縁膜104上の異物10を示している。
本発明者らが検討したところ、電子線電流が100nA程度の場合では、電位コントラスト欠陥を高コントラストに観察できる反面、解像度が低下してしまう結果となった。このため、図37で高電子線電流時の二次電子画像として示している同図(b)の非導通プラグP3と同図(c)の非開口プラグP4との区別が困難となる問題が生じた。
また、同様に高電子線電流時の二次電子画像では、図37(a)に示すような埋込不良プラグP2が発生していた場合、高電子線電流時の二次電子画像における埋込不良プラグP2と、正常プラグP1と区別困難なコントラストとなる現象に遭遇した。
さらに、同様に高電子線電流時の二次電子画像では、図37(d)に示すような正常プラグP1上の異物10は、検出することができるが、同図(e)に示すような層間絶縁膜104上の異物10では検出することが困難となる。つまり、図37(e)の層間絶縁膜104上の異物10は、異物10が下部の層間絶縁膜104によって阻害され、半導体ウェーハから電子が供給されないため、異物10の電子が枯渇し、次第に暗くなっていき、二次電子信号として形成された画像では同図(e)のように黒くなり、層間絶縁膜104の明るさと同化し、異物として検出困難となる問題が生じた。
本発明の目的は、半導体ウェーハの主面上の欠陥または異物を、検出および判別できる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
本願で開示された一つの発明は、電子顕微鏡の試料台上に置かれた被検査半導体ウェーハの主面上の検査対象となる検査領域に対して、電子線を照射して発生した二次電子および反射電子をそれぞれ二次電子検出器および反射電子検出器により検出し、検出信号変換回路、画像描画回路、比較演算回路および欠陥判定処理回路により欠陥または異物を検出および判別を行なう。
また、本願で開示されたその他の発明の概要を以下に箇条書きにして示す。
1.以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
(a)電子顕微鏡のステージ上に置かれた半導体ウェーハの主面上の検査対象となる複数の単位検査領域に対して、電子線を照射して発生した二次電子および反射電子を検出する工程;
(b)前記二次電子により形成された第1の二次電子画像と、第2の二次電子画像とを比較し、第1の差画像を形成する工程;
(c)前記反射電子により形成された第1の反射電子画像と、第2の反射電子画像とを比較し、第2の差画像を形成する工程;
(d)前記第1の差画像と、前記第2の差画像とを比較し、前記複数の単位検査領域の欠陥または異物を検出する工程。
2.前記第1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、100nA以下である。
3.前記第1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は60nA以上、100nA以下である。
4.前記第1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、60nA未満である。
5.前記1項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、30nA未満である。
6.前記1項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、10nA未満である。
7.前記1項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記二次電子および反射電子の検出には、前記二次電子のための第1の検出器、および前記反射電子のための第2の検出器を用いる。
8.前記1項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の単位検査領域のそれぞれには、複数のプラグが同一のレイアウトで形成されている。
9.前記1項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、更に以下の工程を含む。
(e)前記半導体ウェーハの主面上に形成された配線層上に絶縁膜を形成する工程;
(f)前記(e)工程後、前記絶縁膜上にレジスト膜を形成した後、前記レジスト膜に対して、接続孔のパターンを露光する工程;
(g)前記(f)工程後、前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成した後、前記レジストパターンをエッチングマスクにして、前記絶縁膜に対してエッチングする工程;
(h)前記(g)工程後、前記接続孔に導電性膜を埋め込む工程;
(i)前記欠陥を、埋込不良、非導通、または非開口の欠陥と判別する工程;
(j)前記埋込不良の欠陥が前記(h)工程で発生、前記非導通の欠陥が前記(g)工程で発生、または前記非開口の欠陥が前記(f)工程で発生していると判別する工程。
10.以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法。
(a)電子顕微鏡のステージ上に置かれた半導体ウェーハの主面上の検査対象となる複数の単位検査領域に対して、第1の電子線を照射して発生した第1の二次電子を検出する工程;
(b)電子顕微鏡のステージ上に置かれた前記半導体ウェーハの主面上の検査対象となる複数の単位検査領域に対して、前記第1の電子線の電流値よりも低い第2の電子線を照射して発生した第2の二次電子を検出する工程;
(c)前記第1の二次電子により形成された第1の二次電子画像と、第2の二次電子画像とを比較し、第1の差画像を形成する工程;
(d)前記第2の二次電子により形成された第3の二次電子画像と、第4の二次電子画像とを比較し、第2の差画像を形成する工程;
(e)前記第1の差画像と、前記第2の差画像とを比較し、前記複数の単位検査領域の欠陥または異物を検出する工程。
11.前記10項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の電子線の電流は60nA以上、100nA以下であり、前記第2の電子線の電流は1nA以上、60nA未満である。
12.前記10項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、更に以下の工程を含む。
(f)前記第1または第2の二次電子を検出すると同時に、反射電子を検出する工程;
(g)前記反射電子により形成された第1の反射電子画像と、第2の反射電子画像とを比較し、第3の差画像を形成する工程;
(h)前記第1の差画像と、前記第2の差画像と、前記第3の差画像とを比較し、前記複数の単位検査領域の欠陥または異物を検出する工程。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
二次電子画像および反射電子画像を形成して判定を行なうことにより、半導体ウェーハの主面上に形成されたプラグの欠陥または異物を検出できる。
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
半導体集積回路装置とは、シリコン基板(シリコンウェーハ)やサファイア基板等のような半導体または絶縁基板上に作られるものだけでなく、特に、そうでない旨明示された場合を除き、TFT(Thin-Film-Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶のようなガラスに代表される他の絶縁基板上に作られるもの等を含むものとする。
また、基板とは、半導体集積回路の製造に用いる単結晶シリコン基板(一般にほぼ平面円形状)、エピタキシャルシリコン基板、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等、並びにそれらの複合的基板を指し、半導体ウェーハに限定されることはない。
また、本願において材料に限定するとき、例えば「シリコン(Si)」といっても、特に純粋なものを特定したとき等を除き、主要な構成成分としてシリコンを含む材料をいうものとする(例えばSiGe等を含む)。「アルミニウム(Al)」等も同じである(例えばAlCu合金等を含む)。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における電子顕微鏡を模式的に示す構成図である。本実施の形態1における電子顕微鏡は、図34で示した電子顕微鏡に、反射電子検出器1、反射電子検出信号変換回路2、反射電子第一画像描画回路3、反射電子第二画像描画回路4が追加されたものである。
図1に示す二次電子検出器126は、例えば、シンチレータ(蛍光体)と光電子増倍管とを組み合わせたものを適用することができる。電子線の照射により被検査半導体ウェーハ119から放出されるエネルギーの低い二次電子を効率よく集めるために、シンチレータには試料に対して約10kVの正電位を印加する。また加速された二次電子はシンチレータにより可視光に変換され、光電子増倍管に導かれ、電気信号に変換され増幅される。
また、図1に示す反射電子検出器1は、例えばpn接合を利用した半導体検出器を適用することができる。反射電子検出器1は、被検査半導体ウェーハ119の真上に配置し、反射電子を電気信号として取り出す。なお、半導体検出器を適用したアニュラー型検出器によって、1つの検出器で二次電子と反射電子との両方を効率良く電子信号として取り出す方式を採用することもできる。
図2は、図1の電子顕微鏡を用いて被検査半導体ウェーハを検査する方法(以下、「電子線式検査方法」と称する)を示したフロー図である。まず、ローダに半導体ウェーハカセットをセットする(ステップS10)。すなわち、被検査半導体ウェーハの入った半導体ウェーハカセットをローダにセットする。
続いて、検査モードを選択し、検査条件を入力する(ステップS20、S30)。例えば操作画面より被検査半導体ウェーハを選択し、また予め登録された検査条件ファイルを指定する。
続いて、通常の検査とは異なる条件の追加(オプション追加)の有無の確認を行なう(ステップS40)。例えばデータ出力先、検査領域変更、欠陥目視確認有無、自動/手動で行なう(ステップS41〜S43)などの条件変更をオプションで行なうこともできる。
続いて、スタート・半導体ウェーハロードを行なう(ステップS50)。すなわち被検査半導体ウェーハは半導体ウェーハ搬送手段により試料交換室にロードされる。図1に示すように、この被検査半導体ウェーハ119は試料台124に搭載、保持固定された後に真空排気され、試料交換室がある程度の真空度に達したら検査のための試料室142に移載される。試料室142では、Xステージ122、Yステージ123上に試料ホルダごと載せられ、保持固定される。
続いて、ステージ上校正用パターン位置に校正用試料を移動する(ステップS60)。試料ホルダには入射する電子線の照射条件である焦点や非点を調整するための校正用試料が搭載されている。被検査半導体ウェーハ119が試料室142にロードされたら、予め記録された位置座標に基づき、校正用試料が電子光学系の下に配置されるようXステージ122、Yステージ123が移動する。
続いて、ビーム校正を行なう(ステップS70)。そして、校正用の電子線画像を取得し、手動または自動で焦点および非点の調整を実施する。この時、すでに入力・設定された検査条件ファイルの内容に基づき、入射する電子線の照射エネルギー、電子線電流、画素サイズ、検出系のゲインおよび明るさ調整用パラメータ、画像処理におけるフィルタおよび欠陥判定のためのしきい値等が設定され、これらのパラメータが入力された後に各種画像を取得表示する。
図3は、図1の電子顕微鏡における検査時電子線電流設定値変更の一例を示す図である。パラメータを入力する場合に限らず、あらかじめ低電子線電流検査、中電子線電流検査、高電子電流検査ができるように条件設定をしておくことで、容易に変更することもできる。なお、電子線電流の設定値は、低電子線電流検査では例えば10nA、中電子線電流検査では例えば60nA、高電子線電流検査では例えば100nAとすることができる。
続いて、半導体ウェーハアライメントマーク位置に移動、アライメント実行する(ステップS80)。次いで、半導体ウェーハ上キャリブレーション位置に移動、キャリブレーションを実行する(ステップS90)。
続いて、検査を行なう(ステップS100)。すなわち、被検査半導体ウェーハ119のアライメントが完了したら、被検査半導体ウェーハ119の二次電子画像および反射電子画像を取得し、検査を実行する。
図4は、被検査半導体ウェーハ119を模式的に示す平面図であり、図4(a)は被検査半導体ウェーハ119上の検査領域5を示し、図4(b)は検査領域5内の単位検査領域5a、5bを示している。ここで、図4(b)には、例えば複数のプラグPが一定の間隔でレイアウトされており、単位検査領域5aおよび5b内において、複数のプラグPのレイアウトは同一である場合が示されている。なお、複数のプラグPには、正常プラグ、欠陥プラグが含まれている。
この検査領域5は、上記検査条件ファイルにおいて予め指定されている。検査時には、Xステージ122、Yステージ123を連続、あるいは断続的に移動しながら入射電子線を被検査半導体ウェーハ119の所定の領域に照射し、二次電子画像および反射電子画像を逐次形成する。この二次電子画像および反射電子画像は、入射電子線が検査半導体ウェーハ119に照射された時に発生する二次電子および反射電子により形成される画像であり、同じ領域をそれぞれ二次電子による画像と反射電子による画像として取得される。ここで、本願では、二次電子画像および反射電子画像として取得された領域を単位検査領域とする。例えば図4(b)に示す被検査半導体ウェーハ119の検査領域5に入射電子線が照射され、二次電子画像および反射電子画像として取得された領域が、例えば単位検査領域5aの領域となる。
次いで、これら二次電子画像および反射電子画像を形成しながら画像信号を二次電子検出信号変換回路136および反射電子検出変換回路2を通し、二次電子第一画像描画回路138、二次電子第二画像描画回路139、反射電子第一画像描画回路3、反射電子第二画像描画回路4に送信し、各画像信号を比較しながら、比較演算回路140で差画像形成等の処理を行なう。
例えば、電子線電流を100nA程度とし、被検査半導体ウェーハ119上のプラグPが、正常プラグP1の他に、プラグPの欠陥である非導通プラグP3および非開口プラグP4が存在する場合において、欠陥の検出ならびに非導通プラグP3と非開口プラグP4との判定について説明する。
図5は、正常プラグP1、非導通プラブP3および非開口プラグP4に対する二次電子画像および反射電子画像を示す説明図であり、図5(a)は正常プラグP1、および非導通プラグP3または非開口プラグP4の二次電子第一画像、二次電子第二画像およびその差画像、図5(b)は正常プラグP1および非導通プラグP3の反射電子第一画像、反射電子第二画像およびそれらの差画像、図5(c)は正常プラグP1および非開口プラグP4の反射電子第一画像、反射電子第二画像およびそれらの差画像を示している。
図5に示すように、参照画像として二次電子第二画像を、検査画像として二次電子第一画像を用いて、その参照画像と検査画像との差画像を形成し、欠陥の有無を判断することができる。この二次電子第一画像および二次電子第二画像は、それぞれ図4(b)での単位検査領域5aおよび5bに対応している。したがって、差画像から欠陥箇所が検出された場合は、検査画像である二次電子第一画像が示す領域である単位検査領域5a内に、欠陥があると検出することができる。
また、図5(a)に示すように、二次電子第一画像、二次電子第二画像およびそれらの差画像から、正常プラグP1と、非導通プラグP3あるいは非開口プラグP4とを、区別することができる。しかし、前記発明が解決しようとする課題で説明したように、この二次電子第一画像、二次電子第二画像およびそれらの差画像からは、非導通プラグP3と非開口プラグP4とを区別することができない。そこで、図5(b)および図5(c)に示すように、反射電子第一画像、反射電子第二画像およびそれらの差画像を用いることにより、非導通プラグP3と非開口プラグP4との区別を可能とする方式を提示している。
つまり、二次電子第一画像、二次電子第二画像およびそれらの差画像ならびに反射電子第一画像、反射電子第二画像およびそれらの差画像から、欠陥を検出し、さらに非導通プラグP3と非開口プラグP4との判定をすることができる。
続いて、欠陥箇所画像取得・目視確認・分類入力を行なう(ステップS110)。すなわち、検査終了後はこれらの欠陥箇所の画像を確認し、画像取得、目視確認、分類入力等の必要な操作および外部記憶媒体への保存、転送等を実施する。
続いて、検査結果を出力する(ステップS120)。すなわち、欠陥判定処理回路141で欠陥と判定された箇所は、欠陥箇所の座標、信号値および欠陥のサイズ等が自動的に記憶され、操作画面内の半導体ウェーハマップ上の相当する箇所に欠陥ありのマークが表示される。また、これらのマークを指定することにより、指定座標にXステージ122、Yステージ123を移動させ、画像観察用モニタ137上に指定座標の二次電子画像および反射電子画像が表示される。また、隣接同一箇所の二次電子画像および反射電子画像、並びにこれらの差画像を表示することも可能である。
続いて、被検査半導体ウェーハをアンロードする(ステップS130)。すなわち、検査を終了し、被検査半導体ウェーハ119をアンロードする。
以上説明したように、半導体ウェーハの主面上に形成された欠陥プラグを高感度に検出できる。すなわち、電位コントラスト欠陥に限定することなく、反射電子を用いた検出方法によって、より形状不良検出の高感度化にも威力を発揮する。
ここで、反射電子を用いた検出方法がより形状不良検出の高感度化に威力を発揮する理由を以下に記述する。図6は入射電子を照射した場合に被照射面から放出する電子のスペクトル図である。また、図7は検出器に対する二次電子および反射電子の挙動を模式的に示す説明図である。
放出電子の発生量を電子のエネルギー別に見ると、二次電子は領域Aの10eV以内と低エネルギーであり、反射電子は領域Bの数百eV〜数keVと高エネルギーである。二次電子は入射線の一部が試料中の原子に衝突する際、原子中の電子にエネルギーを与え、与えたエネルギーがある値以上であるとき、原子中の電子が試料から飛び出したものである。このため、二次電子は数eV程度の低エネルギーで試料表面近傍に浮遊している。
一方、反射電子は入射線の一部が試料中で弾性、あるいは非弾性で散乱し、再び電子の入射した試料面へ飛び出した電子であるため、ほぼ入射電子のエネルギーと同じエネルギーを持つ。このため、反射電子は試料の入射角に依存した出射角で放出されるので、この反射電子を検出し画像形成することにより、試料形状をコントラストとして強く画像に反映することができる。
図8は、被検査半導体ウェーハ表面での二次電子および反射電子の挙動を模式的に示す説明図である。二次電子は図8(a)に示すように、放出時の二次電子のエネルギーが低いため、試料表面の電界の影響を強く受ける。正常のプラグは試料面とほぼ平行に電界のポテンシャルが存在するため、比較的二次電子を抽出しやすいが、非導通箇所で放出した二次電子は試料表面の電界の影響を強く受け、電界に沿って再びプラグ内へ戻される。そのため、電位コントラストが発生し、暗い電位コントラスト欠陥となって非導通箇所の検出が可能となる。
一方、反射電子は図8(b)に示すように、放出時の反射電子のエネルギーが高いため、試料表面の電界の影響を受けることなく、正常プラグ、非導通プラグのいずれにおいても反射電子のコントラストは一様で電位コントラスト欠陥としては画像形成には寄与しない。しかし、試料面に対する強い方向性を有しているので、形状欠陥あるいは埋め込み不良などに関しては高感度化に威力を発揮することが可能となるのである。
次に、本実施の形態1における半導体集積回路装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図9は、半導体集積回路装置のプロセスフローの概略を示すフロー図である。素子分離および半導体素子等を形成した後(ステップS200)、層間絶縁膜を形成する(ステップS210)。次いで、半導体素子等との接続孔を形成してから導電性膜を埋め込み、コンタクト用のプラグを形成する(ステップS220)。次いで、第1の配線層形成のための成膜および加工を行なう(ステップS230)。次いで、第1の配線層上に層間絶縁膜を堆積した後(ステップS210)、第2の配線層との接続孔を形成して、コンタクト用のプラグと同様に導電性膜の埋め込みビア用のプラグを形成する(ステップS220)。次いで、1層目と同様にして第2の配線層を形成する(ステップS230)。例えば半導体集積回路装置が4層配線構造であれば、第4の配線層まで、このサイクルを繰り返した後、パッシベーション膜を堆積し(ステップS240)、外部と電気的に接続するためのパッドを形成して終了する。
次に、図9で示した半導体集積回路装置のプラグ形成(ステップS220)について詳説する。図10は、4層配線構造の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。図11は、多層配線層に形成されたビア用のプラグのプロセスフローの一例を示すフロー図である。図12〜図17は製造工程中における半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。図18および図19は、電子線式検査方法により得られた二次電子画像および反射電子画像を模式的に示す説明図である。なお、図10に示した配線層101上のビア用のプラグPの製造過程において、本実施の形態で示す電子線式検査方法を適用する一例を説明する。
図10に示すように、配線層101上部および下部にそれぞれキャップ層102、バリア層103を有した配線層101と、導電性膜107がバリア導体膜106によって囲まれたビア用のプラグPと、配線層101間を物理的、かつ電気的に遮断する層間絶縁膜104を有する4層配線構造の配線層101とプラグPの断面図を示している。
キャップ層102の一実施例としてTiN(窒化チタン)を、バリア層103の一実施例としてTiN/Ti(Ti層上のTiN層)を、配線層101の一実施例としてAl(アルミニウム)を挙げることができる。
層間絶縁膜104の一実施例としてPTEOS(プラズマTEOS:tetra ethyl ortho silicate: Si(OC))/PSiO(プラズマSiO)/SiOF(フッ素をドープしたSiO)/SRO(silicon rich oxide)を挙げることができる。
バリア導体膜106の一実施例としてTi(チタン)/TiN(窒化チタン)を、導電性膜107の一実施例としてW(タングステン)を挙げることができる。
図10に示す導通状態解析箇所C1〜C3の部分のプラグ埋め込み前およびプラグ埋め込み後において、本実施の形態で示す電子線式検査方法を適用することによって、プラグPの導通検査、すなわち正常プラグか、欠陥プラグかの判定が可能である。
図12に示すように、層間絶縁膜104上に反射防止膜6およびポジ型のフォトレジスト膜7を形成した後(ステップS221)、マスクパターン8が形成されたフォトマスク9を用いて、露光を行なう(ステップS222)。ここでフォトレジスト膜7上に異物10が存在しているとする。また、露光を行なうと異物10が付着している部分は異物10によって感光されず、図13で示す非開口部11が形成される。この非開口部11は、プラグ形成工程終了後において非開口プラグP4となる。なお、図12中の符号16は、露光源である。
続いて、図13に示すように、現像しフォトレジスト膜7をマスクとし、層間絶縁膜104をエッチングする(ステップS223)。ここで、エッチングが不足することにより非導通孔12が形成される場合がある。この非導通孔12は孔加工が十分でなかった箇所であり、プラグ形成工程後において非導通プラグP3となる。なお、図13に示す接続孔105は正常にエッチング加工された箇所である。
続いて、図14に示すように、アッシングによりフォトレジスト膜を除去する(ステップS224)。この段階で上述した電子線式検査方法を適用することができる。例えば100nAの高電子線電流の二次電子画像を用いて検査した場合、図18に示すように、接続孔105が正常な接続孔として、非導通孔12および非開口部11が電位コントラスト欠陥として検出される。すなわち照射エネルギーが二次電子放出効率1を越える範囲である場合、非導通孔12および非開口部11は正常な接続孔105よりも黒く暗い電位コントラスト欠陥となる。また、反射電子画像を用いて検査した場合、非導通孔12は孔部の存在を、非開口部11は孔部が存在しないことを判別できる。
また、例えば異物10が層間絶縁膜104上に、接続孔105を塞ぐように存在していた場合、図18に示すように、高電子線電流の二次電子画像では正常な接続孔105に対して、非導通孔12、非開口部11と同様に異物10が電位コントラスト欠陥として検出される。また、反射電子画像を用いて検査した場合、異物10は、非導通孔12および非開口部11と区別できる。
続いて、図15に示すように、接続孔105にバリア導体膜106を被覆する(ステップS225)。ここで、異物10が、接続孔105を塞ぐように付着していた場合、その接続孔105内にはバリア導体膜106が被覆されず、さらにその後の工程の導電性膜も埋め込まれない。したがって、この接続孔105の箇所は、プラグ形成工程終了後において埋込不良プラグ(バリア導体膜なし)P6となる。
続いて、図16に示すように、接続孔105に導電性膜107を埋め込む(ステップS226)。ここで、バリア導体膜106埋め込み後から導電性膜107埋め込みまでの間に異物10が、接続孔105上に付着した場合、その接続孔105内には導電性膜107が埋め込まれない。したがって、この接続孔105の箇所は、プラグ形成工程終了後において埋込不良プラグ(バリア導体膜あり)P2となる。なお、図16中の符号12’は、非導通プラグである。
また、例えば、接続孔105が高いアスペクト比の場合や、接続孔105の径が小さい場合、その接続孔105に導電性膜107を形成するために用いるガスが十分に入らないことによるシーム(seam)15が発生し、埋め込み不全が起こる場合もある。したがって、この接続孔105の箇所は、プラグ形成工程終了後において半埋込不良プラグP5となる。
続いて、図17に示すように、導電性膜107埋め込み後の表面の凹凸段差を平坦化する(ステップS227)。平坦化処理として、CMP(chemical and mechanical polishing:化学的機械研磨)等の手法を挙げることができる。以上によりプラグ形成工程を終了する。なお、上述した半埋込不良プラグP5は、導電性膜107の埋め込み後のCMPによる電荷蓄積がCMP薬液と反応して、プラグ−基板間に電流を発生させ、導電性膜107を溶解させる、いわゆる電池効果によっても形成される場合がある。
図17に示す製造工程後の段階で、すなわちプラグ形成工程終了後において、上述した電子線式検査方法を適用し、埋め込み後におけるプラグの欠陥の検出および判別を実施することもできる。図19に示すように、例えば100nAの高電子線電流の二次電子画像を用いて、正常プラグP1、埋込不良プラグP2、半埋込不良プラグP5およびバリア導体膜106のない埋込不良プラグP6と、非導通プラグP3および非開口プラグP4とを検出および判別する。続いて、高電子線電流の反射電子画像を用いて、正常プラグP1、埋込不良プラグP2、半埋込不良プラグP5、バリア導体膜のない埋込不良プラグP6、非導通プラグP3および非開口プラグP4を検出および判別することができる。
したがって、例えば、半導体集積回路装置の製造工程中において、本実施の形態で示す電子線式検査方法を適用して欠陥プラグを検出し、さらに、種々ある欠陥プラグから特定の欠陥プラグを判別できるので、その特定された欠陥プラグが大量に発生する工程およびその前後工程の異常、条件等を調べることで、欠陥プラグによる半導体集積回路装置の製造歩留り低下を抑えることができる。言い換えると、半導体集積回路装置の製造歩留りを向上することができる。
具体的に図11を用いて説明すると、プラグ形成工程終了後、本実施で示す電子線式検査方法を適用して、埋込不良プラグP2が検出された場合は、導電性膜埋め込み工程(ステップS226)およびその前後工程の異常、条件等を調べることで、半導体集積回路装置の製造歩留りを向上することができる。また、同様に非導通プラグP3が検出された場合はエッチング工程(ステップS223)、非開口プラグP4が検出された場合は露光工程(ステップS222)、半埋込不良プラグP5が検出された場合は導電性膜埋め込み工程(ステップS226)あるいは平坦化工程(ステップS227)、埋込不良プラグP6の場合はバリア導体膜被覆工程(ステップS225)、およびその前後工程の異常、条件等を調べることで、半導体集積回路装置の製造歩留りを向上することができる。
また、図5を用いて説明したように、中電子線電流から高電子線電流の範囲(60nA〜100nA程度)の二次電子画像だけでは区別できなかった非導通プラグP3と非開口プラグP4(図5(a)参照)とを、反射電子画像と併せて用いることにより、判別することができる。つまり、図5に示したように、中電子線電流あるいは高電子線電流で検出した電位コントラスト欠陥について、反射電子画像同士を比較することにより、反射電子差画像で欠陥信号の現れなかったものが非導通プラグP3(図5(b)参照)、欠陥信号の現れたものが非開口プラグP4(図5(c)参照)となる。
また、二種類の埋込不良プラグP2、P6は、反射電子画像を用いることにより、図17のバリア導体膜が被覆された埋込不良プラグP2とバリア導体膜が被覆されていない埋込不良プラグP6とを画像から区別することができるので、埋込不良プラグの発生原因となる異物がどの段階で発生しているのか、その発生工程を限定することが可能となり、欠陥の発生原因と発生工程の特定に威力を発揮することができる。
また、二次電子放出効率が1以上となる入射電子領域を用いた場合に、二次電子画像を用いた欠陥検査では、正常プラグP1上の異物10(図37(d)参照)は白く明るい電位コントラスト欠陥として顕在化することが可能であるのに対し、層間絶縁膜104上の異物10(図37(e)参照)は黒く暗い状態となるため、顕在化せず、欠陥と認識されにくい問題点があった。このような場合に関しても、反射電子画像を用いることで形状を強調し、異物10を顕在化することで欠陥検出を可能とすることができる。
(実施の形態2)
前記実施の形態1は、電子線電流を60nA以上、100nA以下とした電子線を半導体ウェーハ面に照射して発生した二次電子および反射電子を検出して、半導体ウェーハ面の欠陥または異物を検出する場合について説明した。本実施の形態では、前記実施の形態で示した60nA以上、100nA以下の高電子線電流で行なった検査後に、1nA以上、60nA未満の低電子線電流で検出し、より確実に半導体ウェーハ面の欠陥または異物を検出する場合について説明する。なお、前記実施の形態と重複する説明は割愛する。
本実施の形態では、60nA以上、100nA以下の高電子線電流で行なった検査後に、前記実施の形態1で示した電子線式検査方法を適用する。そのビーム校正(ステップS70)を行なう際に、例えば、10nAの低電子線電流に設定することができる。なお、図3で示したように、あらかじめ低電子線電流検査、中電子線電流検査、および高電子線電流検査ができるように条件設定をしておくことで、容易に低電子線電流検査へと変更することができる。
したがって、本実施の形態では、高電子線電流の二次電子画像および反射電子画像、低電子線電流の二次電子画像および反射電子画像が検出される。これらの画像信号を図1で示した二次電子検出信号変換回路136および反射電子検出信号変換回路2へ通し、さらに二次電子第一画像描画回路138、二次電子第二画像描画回路139、反射電子第一画像描画回路3、反射電子第二画像描画回路4に送信し、各画像信号を比較しながら、比較演算回路140で差画像形成等の処理が行なわれる。
図20は、正常プラグP1、埋込不良プラグP2および非導通プラグP3に対する高電子線電流時の二次電子画像および低電子線電流時の二次電子画像を示す説明図であり、図20(a)は高電子線電流時の正常プラグP1および非導通プラグP3の二次電子第一画像、二次電子第二画像およびその差画像、図20(b)は高電子線電流時の正常プラグP1および埋込不良プラグP2の二次電子第一画像、二次電子第二画像およびその差画像、図20(c)は低電子線電流時の正常プラグP1および埋込不良プラグP2の二次電子第一画像、二次電子第二画像およびその差画像を示している。
図20に示すように、参照画像として二次電子第二画像を、検査画像として二次電子第一画像を用いて、その参照画像と検査画像との差画像を形成し、欠陥の有無を判断することができる。この二次電子第一画像および二次電子第二画像は、それぞれ図4(b)での単位検査領域5aおよび5bに対応している。そして、検査時には、Xステージ122、Yステージ123を連続、あるいは断続的に移動しながら差画像を形成し、検査しきい値(図36参照)に応じた検査感度で欠陥有無の判定を行なっていく。
高電子線電流検査では、アッシングによりレジストを除去後(図14参照)、導電性膜埋め込み後の凹凸段差を平坦化後(図17参照)の両段階で、図20(a)に示すように、正常プラグP1と非導通プラグP3とを電位コントラスト欠陥として検出可能である。しかし、その副作用として、プラグ材料を全く埋め込まれなかった埋込不良プラグP2は、アッシングによりレジストを除去後(図14参照)の段階で正常に開口された接続孔105と等価となってしまう。このため、図20(b)に示すように正常プラグP1と埋込不良プラグP2のコントラストは同一となる。
しかし、図20(c)に示すように、図20(b)に示す高電子線電流検査では区別できなかった埋込不良プラグP2を、低電子線電流(理想的には1nA程度)を用いた二次電子画像同士の比較検査で検出することができる。これは、低電子線電流にするためにコンデンサレンズと対物レンズによって入射電子の放出角を狭くしたため、入射電子の軌道を絞り、実質的な解像度を向上したためである。放出角の具体的な数値は、特開2003−133379号公報に開示されている。
図21は、各電子線電流検査に対する各欠陥の検出適正を示す説明図である。図22は、電子線電流に対する画像取得時間への影響を示す説明図である。
図21では、検査適正を比較表として、低電子線電流検査と中・高電子線電流検査とに分けて示している。また、非特許文献1には、電子線電流に対する画像取得時間に関する検討がなされており、図22に示すように、低電子線電流を用いると画像取得時間が増加することが一般に知られている。従って、低電子線電流を用いる場合には、被検査試料の検査箇所を限定した定点検査を実施することを推奨する。上記検討では、図22より、1cm当り約16分を要する10nA程度の電子線電流を用いるのが実際の半導体ウェーハ製造過程で適用する検査時間として妥当であると考えられる。
次に、図10に示した配線層101上のビア用のプラグPの製造過程において、本実施の形態で示す電子線式検査方法を適用した場合について説明する。図23は、電子線式検査方法により得られた二次電子画像および反射電子画像を模式的に示す説明図である。
まず、例えば、100nAの高電子線電流の二次電子画像を用いて、正常プラグP1、埋込不良プラグP2、半埋込不良プラグP5およびバリア導体膜のない埋込不良プラグP6と、非導通プラグP3、および非開口プラグP4とを検出および判別する。続いて、低電子線電流の二次電子画像を用いて、正常プラグP1、埋込不良プラグP2、半埋込不良プラグP5、バリア導体膜のない埋込不良プラグP6、非導通プラグP3および非開口プラグP4を検出および判別することができる。続いて、高電子線電流、または低電子線電流の反射電子画像を用いて、正常プラグP1、埋込不良プラグP2、半埋込不良プラグP5、バリア導体膜のない埋込不良プラグP6、非導通プラグP3および非開口プラグP4を、より確実に検出、および判別することができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1および2では、図10に示した配線層101上のプラグPの製造過程における電子線式検査方法の適用について説明した。本実施の形態では、Cuデュアルダマシンの製造過程における電子線式検査方法の適用について説明する。なお、前記実施の形態1および2と重複する説明は割愛する。
図24〜図30は製造工程中における半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。ライナー層(Cu拡散防止層)21、エッチストッパ層22、ハードマスク層23から成る絶縁膜バリア層と、Cu用層間絶縁膜24、およびCuめっき層25とCuシード膜/バリア導体膜26から形成されるCuデュアルダマシンの断面構成の一例が示されている。ライナー層21、およびエッチストッパ層22の一実施例としてSiCNを、ハードマスク層23の一実施例としてSiNを挙げることができる。また、Cu用層間絶縁膜24の一実施例としてTEOS/FSG(FをドープしたSiO)を挙げることができる。Cuシード膜下のバリア導体膜26の一実施例としてTa(タンタル)/TaN(窒化タンタル)を挙げることができる。
まず、図24に示すように、反射防止膜6上に形成されたフォトレジスト膜7を露光し、現像する。続いて、図25に示すように、ハードマスク層23のみ溝加工を行なう。続いて、図26に示すように、フォトレジスト膜7を除去し、反射防止膜6を形成後再びフォトレジスト膜7を形成し露光、現像を行なう。
続いて、図27に示すように、Cuめっき層25上のライナー層21までビア加工を行なう。続いて、図28に示すように、フォトレジスト膜7を除去し、ハードマスク層23をマスクとして、溝加工を行なう。
続いて、図29に示すように、Cuめっき層25上のライナー層21を加工した段階で、Cu表面が現れる。ここで、導通状態解析箇所C4の部分について、電子線式検査方法を適用し、Cu埋め込み前の欠陥検査を実施することができる。例えば、図29でCuめっき層25上のライナー層21の残膜が存在する場合、ビア加工が不十分な場合、あるいは、ビア加工時のエッチングによる絶縁性の反応生成物が堆積した場合などでは、該当箇所を電位コントラスト欠陥として検出することができる。この段階で、高電子線電流、中電子線電流、あるいは低電子線電流の二次電子画像を用いて検査した場合、照射エネルギーが二次電子放出効率1を越える範囲では、非導通、残膜、絶縁性の反応生成物が堆積した場合、および非開口のビア部は黒い電位コントラスト欠陥となる。また、反射電子画像を用いて検査した場合、非導通孔、導通孔底部の残膜、あるいは導通孔底部に絶縁性の反応生成物が堆積した場合は孔部の存在を、非開口部は孔部が存在しないことを区別できる。また、同様に溝加工が不十分な場合においても、溝部のエッチストッパ層22上の残渣、あるいは溝部自体の形状不良をパターン欠陥として欠陥検出可能である。
続いて、図30に示すように、Cuシード膜/バリア導体膜26を被覆後、Cuシード膜をシード層としてCu電解メッキ、Cu平坦化処理を行ない、Cuめっき層25を形成する。ここで、Cu平坦化処理はCMP(化学的機械研磨)を一実施例として挙げることができる。
ここで、導通状態解析箇所C5の部分について、電子線式検査方法を適用することができる。高電子線電流、中電子線電流、あるいは低電子線電流の二次電子画像を用いて検査した場合、ビア部の非導通、非開口を電位コントラスト欠陥として検出することができる。また、反射電子画像を用いて検査した場合では、溝部の形状不良をパターン欠陥として検出可能である。
上述したように、図29に示したCuめっき層25上のライナー層21加工の段階では、溝部のエッチストッパ層22上の残渣、あるいは溝部とビア部の形状不良が反射電子を用いた画像で検出可能であり、ビア部では非導通、あるいは非開口が高電子線電流、中電子線電流、あるいは低電子線電流による二次電子画像および反射電子画像で区別可能である。同様に、ビア部、あるいは溝部でエッチングによる絶縁性の反応生成物が堆積していた場合、電位コントラスト欠陥として、その箇所を検出することが可能である。
また、図30の段階では、ビア部非導通が高電子線電流、中電子線電流、あるいは低電子線電流による二次電子画像で検出可能であることに加え、溝部非開口の二次電子画像および反射電子画像での区別も可能となる。また、ビア部導通不良箇所は電位コントラスト欠陥として検出可能である。
図29、図30のいずれの場合も、溝部(配線部)の形状不良およびパターン欠陥等が発生している箇所が欠陥として二次電子画像、反射電子画像のいずれを用いた場合でも検出可能であり、反射電子画像を用いた場合では異物、Cu埋め込み不良に加え、配線欠けや断線、あるいは平坦化処理段階で発生したCuスクラッチ等のいわゆる形状欠陥やパターン欠陥を顕在化するのに有力な方法となる。
本願に示す電子線式検査方法は、本実施の形態で示したデュアルダマシンの構造に限定されることなく、シングルダマシンの構造でも同一であり、また、埋め込み材料はCu電解メッキに限定されることはなく、考えうる材料、方法を用いたものでも同様の効果が得られることは明らかである。
図31は、局所接続プラグ、およびコンタクトプラグを有する半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。
図31に示すような局所接続孔、あるいは局所接続プラグ(導通状態解析箇所C6)、シェアードコンタクト(ゲートとソース/ドレイン拡散層との分配接続)の形態を有する局所接続孔あるいは局所接続プラグ(導通状態解析箇所C7)、および、局所接続プラグ上のコンタクト孔(接続孔)あるいはコンタクトプラグ(導通状態解析箇所C8)に関しても電子線式検査方法を適用することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、半導体ウェーハの主面上の欠陥または異物を、検出および判別に適用した場合について説明したが、金属材料、医用材料、生体材料および電気・電子デバイス材料等にも適用することができる。
本発明は、半導体集積回路装置を製造する製造業に幅広く利用されるものである。
本発明の実施の形態1における電子顕微鏡を模式的に示す構成図である。 図1の電子顕微鏡を用いて被検査半導体ウェーハを検査する方法を示したフロー図である。 図1の電子顕微鏡における検査時電子線電流設定値変更の一例を示す図である。 被検査半導体ウェーハを模式的に示す平面図であり、(a)は被検査半導体ウェーハ上の検査領域を示し、(b)は検査領域内の単位検査領域を示す。 正常プラグ、非導通プラブおよび非開口プラグに対する二次電子画像および反射電子画像を示す説明図であり、(a)は正常プラグ、および非導通プラグまたは非開口プラグ、(b)は正常プラグおよび非導通プラグ、(c)は正常プラグおよび非開口プラグの説明図である。 入射電子を照射した場合に被照射面から放出する電子のスペクトル図である。 検出器に対する二次電子および反射電子の挙動を模式的に示す説明図である。 被検査半導体ウェーハ表面での二次電子および反射電子の挙動を模式的に示す説明図である。 半導体集積回路装置のプロセスフローの概略を示すフロー図である。 4層配線構造の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 多層配線層に形成されたビア用のプラグのプロセスフローの一例を示すフロー図である。 本実施の形態1における製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図12に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図13に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図14に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図15に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図16に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 電子線式検査方法により得られた二次電子画像および反射電子画像を模式的に示す説明図である。 電子線式検査方法により得られた二次電子画像および反射電子画像を模式的に示す説明図である。 正常プラグ、埋込不良プラグおよび非導通プラグに対する高電子線電流時の二次電子画像および低電子線電流時の二次電子画像を示す説明図であり、(a)は高電子線電流時の正常プラグおよび非導通プラグ、(b)は高電子線電流時の正常プラグおよび埋込不良プラグ、(c)は低電子線電流時の正常プラグおよび埋込不良プラグの説明図である。 各電子線電流検査に対する各欠陥の検出適正を示す説明図である。 電子線電流に対する画像取得時間への影響を示す説明図である。 電子線式検査方法により得られた二次電子画像および反射電子画像を模式的に示す説明図である。 本実施の形態3における製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図24に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図25に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図26に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図27に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図28に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 図29に続く製造工程中の半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 局所接続プラグおよびコンタクトプラグを有する半導体集積回路装置を模式的に示す断面図である。 本発明者らが検討した多層配線層上に形成されたプラグを模式的に示す断面図である。 半導体集積回路装置の多層配線層の製造工程中に存在する異物の一例を示す模式図である。 電子顕微鏡を模式的に示す構成図である。 二次電子放出効率の入射電子エネルギー依存性を示す図である。 本発明者らが検討した方式での欠陥プラグ検出を示す説明図であり、(a)は差画像、(b)はプラグの平面の状態を示す参照画像、(c)はプラグの平面の状態を示す検査画像、(d)は欠陥プラグの検出しきい値の説明図である。 本発明者らが検討した方式で得られる参照画像または検査画像の一例を示す説明図であり、(a)は埋込不良プラグと正常プラグ、(b)は非導通プラグと正常プラグ、(c)は非開口プラグと正常プラグ、(d)は正常プラグ上の異物、(e)は酸化膜上の異物の説明図である。
符号の説明
1 反射電子検出器
2 反射電子検出信号変換回路
3 反射電子第一画像描画回路
4 反射電子第二画像描画回路
5 検査領域
5a 単位検査領域
5b 単位検査領域
6 反射防止膜
7 フォトレジスト膜
8 マスクパターン
9 フォトマスク
10 異物
11 非開口部
12 非導通孔
12’ 非導通プラグ
15 シーム
16 露光源
21 ライナー層
22 エッチストッパ層
23 ハードマスク層
24 Cu用層間絶縁膜
25 Cuめっき層
26 Cuシード膜/バリア導体膜
101 配線層
102 キャップ層
103 バリア層
104 層間絶縁膜
105 接続孔
106 バリア導体膜
107 導電性膜
110 電子線
111 電子銃
112 コンデンサレンズ
113 引き出し電極
114 アノード電極
115 ブランキング偏向器
116 絞り
117 反射板
118 E×B偏向器
119 被検査半導体ウェーハ
120 対物レンズ
121 走査偏向器
122 Xステージ
123 Yステージ
124 試料台
125 試料高さ検出器
126 二次電子検出器
127 光源
128 光学レンズ
129 CCDカメラ
130 コンデンサレンズ電源
131 走査信号発生器
132 対物レンズ電源
133 試料高さ測定器
134 位置モニタ測長器
135 制御回路
136 二次電子検出信号変換回路
137 画像観察用モニタ
138 二次電子第一画像描画回路
139 二次電子第二画像描画回路
140 比較演算回路
141 欠陥判定処理回路
C1〜C8 導通状態解析箇所
P プラグ
P1 正常プラグ
P2 埋込不良プラグ(バリア導体膜あり)
P3 非導通プラグ
P4 非開口プラグ
P5 半埋込不良プラグ
P6 埋込不良プラグ(バリア導体膜なし)

Claims (12)

  1. 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
    (a)電子顕微鏡のステージ上に置かれた半導体ウェーハの主面上の検査対象となる検査領域に対して、電子線を照射して発生した二次電子および反射電子を検出する工程;
    (b)前記二次電子により形成された第1の二次電子画像と、第2の二次電子画像とを比較し、第1の差画像を形成する工程;
    (c)前記反射電子により形成された第1の反射電子画像と、第2の反射電子画像とを比較し、第2の差画像を形成する工程;
    (d)前記第1の差画像と、前記第2の差画像とを比較し、前記検査領域の欠陥または異物を検出する工程。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、100nA以下である。
  3. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は60nA以上、100nA以下である。
  4. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、60nA未満である。
  5. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、30nA未満である。
  6. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記電子線の電流は1nA以上、10nA未満である。
  7. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記二次電子および反射電子の検出には、前記二次電子のための第1の検出器、および前記反射電子のための第2の検出器を用いる。
  8. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記検査領域のそれぞれには、複数のプラグが一定の間隔でレイアウトされている。
  9. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、更に以下の工程を含む。
    (e)前記半導体ウェーハの主面上に形成された配線層上に絶縁膜を形成する工程;
    (f)前記(e)工程後、前記絶縁膜上にレジスト膜を形成した後、前記レジスト膜に対して、接続孔のパターンを露光する工程;
    (g)前記(f)工程後、前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成した後、前記レジストパターンをエッチングマスクにして、前記絶縁膜に対してエッチングする工程;
    (h)前記(g)工程後、前記接続孔に導電性膜を埋め込む工程;
    (i)前記欠陥を、埋込不良、非導通、または非開口の欠陥と判別する工程;
    (j)前記埋込不良の欠陥が前記(h)工程で発生、前記非導通の欠陥が前記(g)工程で発生、または前記非開口の欠陥が前記(f)工程で発生していると判別する工程。
  10. 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
    (a)電子顕微鏡のステージ上に置かれた半導体ウェーハの主面上の検査対象となる検査領域に対して、第1の電子線を照射して発生した第1の二次電子を検出する工程;
    (b)電子顕微鏡のステージ上に置かれた前記半導体ウェーハの主面上の検査対象となる検査領域に対して、前記第1の電子線の電流よりも低い第2の電子線を照射して発生した第2の二次電子を検出する工程;
    (c)前記第1の二次電子により形成された第1の二次電子画像と、第2の二次電子画像とを比較し、第1の差画像を形成する工程;
    (d)前記第2の二次電子により形成された第3の二次電子画像と、第4の二次電子画像とを比較し、第2の差画像を形成する工程;
    (e)前記第1の差画像と、前記第2の差画像とを比較し、前記検査領域の欠陥または異物を検出する工程。
  11. 請求項10記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の電子線の電流は60nA以上、100nA以下であり、前記第2の電子線の電流は1nA以上、60nA未満である。
  12. 請求項10記載の半導体集積回路装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
    (f)前記第1または第2の二次電子を検出すると同時に、反射電子を検出する工程;
    (g)前記反射電子により形成された第1の反射電子画像と、第2の反射電子画像とを比較し、第3の差画像を形成する工程;
    (h)前記第1の差画像と、前記第2の差画像と、前記第3の差画像とを比較し、前記検査領域の欠陥または異物を検出する工程。
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