JP2006286474A - 燃料電池用の電極構造及び燃料電池用電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 三相界面を形成する各要素の分散を均一化して、三相界面に寄与しない無効な触媒を低減すると共に有効なガス拡散パス、プロトン伝導パス、電子導電パスを形成することを可能とし、さらに高触媒利用率、低コスト、高耐久性及び高効率な燃料電池用の電極構造を提供する。
【解決手段】 触媒層とガス拡散層とからなる燃料電池用の電極構造であって、規則性を持った複数の微細穴27が膜厚方向に形成された薄膜28を備え、その薄膜28に形成された微細穴27の少なくとも内部に、触媒物質と、プロトン伝導物質と、導電物質とを担持させて触媒層21とした。規則性を持った複数の微細穴27の内部に、三相界面を構成する各要素である触媒物質とプロトン伝導物質と導電物質との混合物質である触媒混合物29を担持させているので、自ずとこれら各要素が規則性を持った微細穴27の内部で均一に分散担持され、狙い通りの電極構造を形成することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、燃料電池用の電極構造及び燃料電池用電極の製造方法に関する。
燃料電池は、高い発電性能を得るためには、燃料ガスまたは酸化剤ガスが通過するガス拡散パス(通路)と、プロトンが通過するプロトン伝導パスと、電子が通過する電子導電パスを形成する、高分子電解質(プロトン伝導物質)と電極(触媒)とガス拡散パスとからなる三相界面(以下、これを単に三相界面という)を多く形成する必要がある。
かかる燃料電池では、触媒としてPt(白金)などの高価な貴金属を使用していることから、燃料電池のコスト高を支配する大きな要因となっており、触媒使用量の低減が燃料電池開発の課題の一つになっている。
前記した三相界面の増大(特に反応触媒の増大)と触媒使用量の低減という相反する課題達成のため、触媒層内部でのガスの拡散性を向上させることにより有効な三相界面の増大を達成する方法が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
かかる方法では、触媒を担持させたカーボン粒子と電解質と造孔剤とを混在させ、該造孔剤を長手方向に所定の配向性を持たせることにより電極を形成した後、前記造孔剤を除去することによって、長手方向に所定の配向性を持たせた、複数の細孔を有してなる触媒層を製造している。
特開平10−189012号公報(第5頁から第7頁、図1から図3)
しかしながら、前記方法では、触媒を担持させたカーボン粒子と混合した造孔剤の分散は、従来の触媒スラリー分散技術の応用であり、従来の触媒スラリーと同様に分散バラツキが多く発生し、層状に形成された触媒層中の造孔剤により形成された細孔の分布もバラツキが多く発生する。
このような技術では、触媒層中のガス拡散性に多大な影響のある細孔の分布を充分制御できているとは言えず、触媒層中のガスの拡散性のバラツキも多く発生するので、結果として耐久性を含めた発電性能の低下や触媒利用率の低下が発生する。また、前記と同様の理由で、従来電極と同様に触媒層中の触媒の分散バラツキが発生し易く、結果として耐久性低下や触媒利用率の低下が発生する。
そこで、本発明は、三相界面を形成する各要素の分散を均一化して、三相界面に寄与しない無効な触媒を低減すると共に有効なガス拡散パス、プロトン伝導パス、電子導電パスを形成することを可能とし、さらに高触媒利用率、低コスト、高耐久性及び高効率な燃料電池用の電極構造及び燃料電池用電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池用の電極構造は、規則性を持った複数の微細穴が膜厚方向に複数形成された薄膜を有し、その薄膜に形成された微細穴の少なくとも内部に、触媒物質と、プロトン伝導物質と、導電物質とを担持させることで触媒層を形成している。
本発明の燃料電池用の電極構造によれば、規則性を持った複数の微細穴の内部に、三相界面を構成する各要素である触媒物質と、プロトン伝導物質と、導電物質とを担持させているので、自ずとこれら各要素が規則性を持った微細穴の内部で均一に分散担持され、狙い通りの電極構造を形成することが可能となる。したがって、三相界面に寄与しない無効な触媒を低減できると共に、有効なガス拡散パス、プロトン伝導パス、電子導電パスを形成でき、高触媒利用率、低コスト、高耐久性及び高効率などの性能を大幅に高めることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「第1の実施の形態」
先ず、燃料電池スタックの全体構成について簡単に説明する。図1は燃料電池スタックの全体構成を示す斜視図、図2は燃料電池単セルの拡大断面図である。
燃料電池スタック1は、図1に示すように、燃料ガス(水素ガス)と酸化剤ガス(酸素)の反応により起電力を生じる単位電池としての燃料電池単セル2を所定数だけ積層した積層体3とされ、その積層体3の両端に集電板4、絶縁板5およびエンドプレート6を配置し、該積層体3をタイロッド7で締め付け、そのタイロッド7の端部にナット14を螺合させることで構成されている。
この燃料電池スタック1では、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷媒(冷却水)をそれぞれ各燃料電池単セル2のセパレータ(図示は省略する)に形成された各流路に流通させるための燃料ガス導入口8、燃料ガス排出口9、酸化剤ガス導入口10、酸化剤ガス排出口11、冷媒導入口12および冷媒排出口13を、一方のエンドプレート6に形成している。
かかる構成の燃料電池スタック1においては、燃料ガスは、燃料ガス導入口8より導入されてセパレータに形成された燃料ガス流路を流れ、燃料ガス排出口9より排出される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス導入口10より導入されてセパレータに形成された酸化剤ガス流路を流れ、酸化剤ガス排出口11より排出される。冷媒は、冷媒導入口12より導入されてセパレータに形成された冷媒流路を流れ、冷媒排出口13より排出される。
燃料電池単セル2は、図2に示すように、一面側から燃料ガスが供給され、他面側から酸化剤ガスが供給される膜電極接合体(MEA:membrane electrode assembly)15と、この膜電極接合体15の一面に配置されるアノードセパレータ16と、膜電極接合体15の他面に配置されるカソードセパレータ17とから構成され、これらアノードセパレータ16とカソードセパレータ17で膜電極接合体15を挟み込むように積層された構造とされている。
膜電極接合体15は、例えば水素イオン(プロトン)を通す高分子電解質膜である固体高分子電解質膜18と、この固体高分子電解質膜18の一面に設けられるアノード電極19と、固体高分子電解質膜18の他面に設けられるカソード電極20とからなる。アノード電極19は、固体高分子電解質膜18側に配置される触媒層21と、アノードセパレータ16側に配置されるガス拡散層22とからなり、カソード電極20も同様に、固体高分子電解質膜18側に配置される触媒層23と、カソードセパレータ17側に配置されるガス拡散層24とからなる。
アノードセパレータ16には、発電に寄与するアクティブ領域(固体高分子電解質膜18と接する中央部分の領域)に、燃料ガスを流通させるための燃料ガス流路25が形成されている。一方、カソードセパレータ17には、アクティブ領域に酸化剤ガスを流通させるための酸化剤ガス流路26が形成されている。
本実施の形態では、アノード電極19とカソード電極20を構成する触媒層21、23とガス拡散層22、23のうち、特に触媒層21、23の構造について図3及び図4を参照して説明する。また、アノード電極19とカソード電極20を構成するそれぞれの触媒層21、23は同一構造であるため、以下、アノード電極19側の触媒層21を例にとって説明する。
図3は規則性を持った複数の微細穴が膜厚方向に形成された薄膜の斜視図、図4は薄膜に形成した微細穴の少なくとも内部に触媒物質とプロトン伝導物質と導電物質とを担持させて形成した触媒層の要部拡大断面図である。
本実施の形態の触媒層21は、規則性を持った複数の微細穴27が膜厚方向に形成された薄膜28を備え、その薄膜28に形成された微細穴27の少なくとも内部に、触媒物質と、プロトン伝導物質と、導電物質とを担持させることで形成されている。図4中、微細穴27の内壁面に沿って描かれた丸印は、触媒物質とプロトン伝導物質と導電物質とからなる触媒混合物29である。
薄膜28は、例えばポリイミドなどの樹脂やナフィオン(Dupon社の登録商標名)などの電解質から形成される。この他、薄膜28は、触媒物質、プロトン伝導物質、導電物質の少なくとも何れかで形成することもできる。薄膜28を触媒物質で形成する場合は、触媒と担持体とし、また、薄膜28を導電物質で形成する場合は、カーボン粒子とバインダー(粒子)とにより形成する。
そして、前記薄膜28には、複数の微細穴27が複数形成されている。かかる微細穴27は、例えば平面視六角形状をなす柱状の貫通穴としてその膜厚方向に形成され、一定の規則性を持って配列されている。例えば、これら微細穴27は、縦横にそれぞれ数行数列とする規則性を持って形成される。
微細穴27の大きさとしては、直径φ0.1μm〜φ100μm、深さ1μm〜20μm程度することが好ましい。直径がφ0.1μm未満であると、電解質が微細穴27に入ならなくなり、また直径がφ100μmを越えると、発電に寄与しない領域が増える。また、微細穴27の深さが1μm未満の場合には、触媒層としての厚みが確保できず、その深さが20μmを越えると、今度は発電効率が低下する。
そして、前記微細穴27には、触媒物質とプロトン伝導物質と導電物質とからなる三相界面を構成する各要素を混合した触媒混合物29が担持されている。すなわち、触媒混合物29は、微細穴27の内壁面にその膜厚方向に沿ってほぼ均一に隙間無く担持されると共に、ガス拡散層22と接触する面上にも担持されている。
前記触媒混合物29が微細穴27に担持されることで、燃料ガスまたは酸化剤ガスが通過するガス拡散パスと、プロトンが通過するプロトン伝導パスと、電子が通過する電子導電パスが形成される。
ここで、規則性を持った複数の微細穴27を膜厚方向に形成した薄膜28を形成するには、マイクロマシニングまたはエッチング処理により、微細穴27を形成するためのコア型を作製し、そのコア型に溶融・溶解させた樹脂やナフィオンを射出成形した後、該コア型から樹脂及びナフィオンを取り出すことで製造される。コア型としては、例えば厚み10μm、一辺5cm程度の正方形状の型を使用する。このコア型を使用することで、精度の高い微細穴27を規則正しく複数形成する。
触媒混合物29を微細穴27の内部に担持させるには、触媒物質とプロトン伝導物質と導電物質を混合し、それに溶媒(水とアルコール)を混ぜた触媒スラリーを、スプレー法を用いて塗着させる、または電着法を用いて電着させる、或いはコータ法を用いて塗着させる。例えば、触媒物質にはPt(白金)が使用され、プロトン伝導物質にはナフィオンが使用され、導電物質にはカーボン粒子がそれぞれ使用される。
以上のように、本実施の形態によれば、機械加工またはエッチング加工によって形成された寸法精度の高いコア型を使用して、薄膜28に複数の微細穴27を規則性を持って形成しているので、微細穴27自体が規則正しく形成されていることから、薄膜全体で見ると触媒混合物29が膜全体にわたって均一に分散担持される。
したがって、本実施の形態によれば、狙い通りの電極構造を形成することが可能となり、三相界面に寄与しない無効な触媒を低減できると共に、有効なガス拡散パス、プロトン伝導パス、電子導電パスを形成でき、高触媒利用率、低コスト、高耐久性及び高効率など、燃料電池として要求される全ての性能を大幅に高めることができる。
また、本実施の形態によれば、微細穴27を柱状としたので、触媒層21の厚み方向へのガス(燃料ガス及び酸化剤ガス)の拡散性を向上させることができ、有効なガス拡散パス、プロトン伝導パス及び電子導電パスを形成することができる。
また、本実施の形態によれば、微細穴27を貫通穴としているので、この微細穴27に分散担持された触媒混合物29が固体高分子電解質膜18とガス拡散層22に対してその接触面積を増大させ、それらの間の電気抵抗を大幅に低減させる。これにより、発電した電子を効率良く取り出すことができ、燃料電池としての出力アップにも繋がる。
また、本実施の形態によれば、少なくとも触媒物質、プロトン伝導物質、導電物質の何れか(三相界面を形成する各要素)で薄膜28を構成しているので、触媒層21中に含まれる本来発電に寄与しない物質を除去でき、触媒層体積(特に厚み)を減少させることができる。したがって、積層構造をとる燃料電池において、積層厚みを減少させることができ、小型化を実現でき、自動車などの搭載スペースを燃料電池で圧迫させることがなくなる。さらに、本実施の形態によれば、触媒層21の厚みを薄くできるので、特にアノード電極19とカソード電極20間のプロトン伝導抵抗が低減でき、高性能な燃料電池を提供することが可能となる。
「第2の実施の形態」
図5は薄膜に形成した微細穴を錐体状とした触媒層を、固体高分子電解質膜の両面に設けたときの要部拡大断面図である。
第2の実施の形態では、微細穴27を錐体状とし、その微細穴27に触媒物質、プロトン伝導物質、導電物質を混合した触媒混合物29を分散担持させている。錐体状としては、ガス拡散層22と接触する側から固体高分子電解質膜18と接触する側に向かって次第にその開口径が大から小になるような円錐体形状である。もちろん、この微細穴27は、角錐体状であっても構わない。
なお、錐体状の微細穴27とした場合は、第1の実施の形態のように平面視六角形状の柱状の微細穴27と同じく、直径φ0.1μm〜φ100μm、深さ1μm〜20μm程度することが好ましい。
このように、本実施の形態によれば、微細穴27を錐体状とすることで、ガス拡散層22側から固体高分子電解質膜18側に進むに連れて順次消費されるガス濃度減少による低濃度ガスとなる固体高分子電解質膜18側の触媒担持量を低減させることができ、触媒利用率の向上を図ることができる。つまり、ガス濃度が少ない固体高分子電解質膜18近傍部では、ガス交換ができる適量の触媒混合物29があれば良いため、それほど多くの触媒混合物29は不要となるから微細穴27を円錐体とすることで、少量の触媒混合物29でガス交換効率を高めることができる。
「第3の実施の形態」
図6は薄膜を固体高分子電解質膜に一体的に形成したときの要部拡大断面図、図7は薄膜を固体高分子電解質膜に一体的に形成する工程を示すフローチャートである。
第3の実施の形態では、規則性を持った複数の微細穴27が膜厚方向に形成された薄膜28を固体高分子電解質膜18の表面上に一体的に形成されている。これら薄膜28と固体高分子電解質膜18とを一体的に形成するには、二通りの方法がある。
一つ目の方法としては、第1の実施の形態で使用したコア型を応用して、規則性を持った微細穴27が複数形成された薄膜28と、固体高分子電解質膜18と、同じく規則性を持った微細穴27が複数形成された薄膜28とを一体成形する。
二つ目の方法としては、図7のステップS1の処理でナフィオン溶液を調剤してナフィオン膜(厚み50μm、縦横5cmの正方形)を作製した後、ステップS2の処理でナフィオン膜の両面に、予め作製した薄膜28(厚み10μm、縦横5cmの正方形)をそれぞれ張り合わせる。そして、ステップS3の処理で触媒物質、プロトン伝導物質、導電物質に溶媒(水とアルコール)を混合して触媒スラリーを調製し、この触媒スラリーをステップS4の処理で薄膜28の微細穴27の内部にスプレー塗布する。その後、ステップS5の処理で、これら薄膜28と固体高分子電解質膜18と薄膜28の積層体を、150℃、1MPa、10分程度のホットプレスで熱処理し、触媒電極を完成する(ステップS6の処理)。
このように、固体高分子電解質膜18と、触媒混合物29が担持された薄膜28(触媒層21)が一体的に形成されているので、それらの間の界面接触抵抗を無くすことができ、アノード電極19とカソード電極20間のプロトン伝導抵抗を低減させることができる。したがって、本実施の形態によれば、発電効率が向上し、高性能な燃料電池が得られる。
「第4の実施の形態」
図8は導電物質をカーボンナノチューブとしたときの触媒層の要部拡大断面図である。
第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様、規則性を持った複数の微細穴27が膜厚方向に形成された薄膜28を使用し、その微細穴27の内部にカーボンナノチューブ30を配向担持させた後、プロトン伝導物質と触媒物質を担持処理させることで触媒層21を形成している。
カーボンナノチューブ30を配向担持させるには、例えばプラズマCVD法(化学気相成長法)を用いる。プラズマCVD法とは、基本的には触媒金属と炭素源の炭化水素を共存させ、650℃〜1300℃のプロセス温度でナノチューブを合成させるCVD法に対して、プラズマを付与することにより、プラズマ粒子により原料分子を分解し、また触媒を活性にする効果を付与する工法である。プラズマCVD法では、プロセス低温を600℃にまで低減することが可能である。さらに、外部から印加した電界やプラズマが持つシースポテンシャルによる電界により成長方向を規定できる。
本実施の形態によれば、導電物質にカーボンナノチューブ30を使用しているので、均一径及び均一長さに成形できるカーボンナノチューブ30の特性を利用し、微細穴27の内部の三相界面構造をより微細に制御することができ、三相界面に寄与しない無効な触媒を低減し、有効なガス拡散パス、プロトン伝導パス、電子導電パスを形成することができる。したがって、このカーボンナノチューブ30を導電物質として使用した触媒層21を使用することで、高触媒利用率、低コスト、高耐久性及び高効率な燃料電池を得ることができる。
「第5の実施の形態」
第5の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、薄膜28に規則性を持った複数の微細穴27を形成し、その微細穴27の内部にプロトン伝導物質と導電物質とを担持させた後、その導電物質に触媒を吸着させることで触媒層21を形成する。
この第5の実施の形態の製造方法によれば、触媒のない状態で薄膜28を形成した後に、触媒を吸着させることで、微細穴27中のガス拡散パスの成立した領域のみに触媒物質を担持させることができる。つまり、有効に働く三相界面形成部のみに触媒物質を担持させることができ、それにより触媒利用率の大幅な向上が図れると共に低コストな燃料電池を得ることが可能となる。
燃料電池スタックの全体構成を示す斜視図である。 燃料電池単セルの拡大断面図である。 規則性を持った複数の微細穴が膜厚方向に形成された薄膜の斜視図である。 薄膜に形成した微細穴の少なくとも内部に触媒物質とプロトン伝導物質と導電物質とを担持させて形成した触媒層の要部拡大断面図である。 薄膜に形成した微細穴を錐体状とした触媒層を、固体高分子電解質膜の両面に設けたときの要部拡大断面図である。 薄膜を固体高分子電解質膜に一体的に形成したときの要部拡大断面図である。 薄膜を固体高分子電解質膜に一体的に形成する工程を示すフローチャートである。 導電物質をカーボンナノチューブとしたときの触媒層の要部拡大断面図である。
符号の説明
1…燃料電池スタック
2…燃料電池単セル
15…膜電極接合体
18…固体高分子電解質膜(高分子電解質膜)
19…アノード電極
20…カソード電極
21、23…触媒層
22、24…ガス拡散層
27…微細穴
28…薄膜
29…触媒混合物
30…カーボンナノチューブ

Claims (8)

  1. 触媒層とガス拡散層とからなる燃料電池用の電極構造であって、
    規則性を持った複数の微細穴が膜厚方向に形成された薄膜を備え、
    前記薄膜に形成された微細穴の少なくとも内部に、触媒物質と、プロトン伝導物質と、導電物質とを担持させて触媒層とした
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用の電極構造であって、
    前記微細穴を柱状とした
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  3. 請求項1に記載の燃料電池用の電極構造であって、
    前記微細穴を錐体状とした
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  4. 少なくとも請求項1から請求項3の何れか一つに記載の燃料電池用の電極構造であって、
    前記微細穴を貫通穴とした
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  5. 少なくとも請求項1から請求項4の何れか一つに記載の燃料電池用の電極構造であって、
    前記薄膜を、少なくとも触媒物質、プロトン伝導物質、導電物質の何れかで形成した
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  6. 少なくとも請求項1から請求項3の何れか一つに記載の燃料電池用の電極構造であって、
    前記薄膜は、前記高分子電解質膜に一体的に形成されている
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  7. 少なくとも請求項1から請求項4の何れか一つに記載の燃料電池用の電極構造であって、
    前記導電物質をカーボンナノチューブとした
    ことを特徴とする燃料電池用の電極構造。
  8. 触媒層とガス拡散層とからなる燃料電池用電極の製造方法であって、
    薄膜に規則性を持った複数の微細穴を形成する工程と、
    前記微細穴の少なくとも内部に、プロトン伝導物質と導電物質とを担持させる工程と、
    前記導電物質に触媒を吸着させる工程とにより、前記触媒層を形成する
    ことを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
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