JP2006284877A - 医療用立体画像表示制御装置 - Google Patents

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Kazuhito Nakanishi
一仁 中西
Takashi Shioda
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Abstract

【課題】 画素の粗さや格子状のノイズが目立たないで立体観察が適切にできる医療用立体画像表示制御装置を提供する。
【解決手段】 手術用顕微鏡を構成する鏡体6内で左右に視差を持つように配置されたCCD18a、18bにより撮像された左右の画像は、立体画像表示制御装置9の信号処理部34を介してFMD11の左右のLCD23a、23bに表示され、術者は左右の眼でズーム光学系22a、22bを経て光学的に立体観察する。ズーム倍率を変更した場合、画素の粗さや格子状のノイズが目立たない範囲となるように、CPU38はズーム倍率を所定の範囲内となるように制御(規制)する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、観察者が医療用画像を立体視し易い条件で観察できるように表示或いは観察の条件を制御した医療用立体画像表示制御装置に関する。
近年、観察者が画像を立体画像として認識できるように構成された立体画像表示装置が、開発されている。
立体画像として、認識されるように視差をもたせた画像を左右両眼に独立して、知覚されるように画像を液晶ディスプレイなどの表示手段に画像を表示している。
例えば、特開2003−233031号公報では、観察画像を画像投影機により、画像投影パネルに投影し、立体観察する技術を開示している。この従来例によれば、術者は、顔面にHMD方式や、モニタ方式のように観察光学系や、シャッタ機能を有する眼鏡などを装着することなく、立体画像を観察することができる。
特開2003−233031号公報
手術においては、微細な神経や、血管などの処置をするために非常に微細な作業が必要となる。また、処置を行なうもの自体の大きさ、奥行きを認識する必要があるため、立体観察を行う装置が広く採用される。
上記特開2003−233031号公報においては、液晶モニタにより発生した画像投影パネルに投影し、術者は立体観察を行っている。観察している画像の解像度は、液晶モニタの解像度が反映される。つまり、画素の粗い液晶モニタにより表示していると、画像投影パネルに表示される画像も粗くなる。
細かい神経や血管の処置には、画素の粗い状態は好ましくなく、一つ一つの画素の粗さが目立つと処置の妨げになる。この粗さを目立たなくするには、術者が画像投影パネルから離れれば良いが、術部から遠ざかってしまい、処置ができなくなる場合がある。
さらには、液晶モニタを構成する実際には画像を表示していない、画素の境界部によって、2次元的な格子状のノイズが発生し、術部の立体画像の立体感を与える画質が、この格子状のノイズにより低下されてしまうことがある。
大型で高解像度の液晶モニタを用いれば、画像の粗さやノイズが目立たなくなるが、費用が高額になってしまう欠点があると共に、術部周辺部でかなりのスペースを占有してしまう欠点もある。
(発明の目的)
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、大型で高解像度の液晶モニタ等を用いることによる費用の高騰を防止でき、画素の粗さや格子状のノイズが目立たないで立体観察が適切にできる医療用立体画像表示制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、視差を有する1対の医療用撮像手段により撮像された左右の撮像信号を取得し、観察者が左右の両眼で立体視するための画像を立体表示装置に表示させる医療用立体画像表示制御装置において、
前記立体表示装置に表示される画像を前記観察者の両眼で観察する場合、前記立体表示装置の画素ピッチが目立たなく観察されるように、前記観察者の両眼で観察される画像の表示或いは観察の条件を制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
上記構成により、観察者の両眼で観察される画像の表示或いは観察の条件を制御することにより、大型で高解像度の液晶モニタ等を用いることによる費用の高騰を防止して、画素の粗さや画素ピッチによる格子状のノイズが目立つことなく、立体表示装置による画像から立体観察が適切にできるようにしている。
本発明によれば、画素の粗さや格子状のノイズが目立たなくなり、術部の観察、特に血管や神経などの細かい処置等においても、立体感が得られる適切な観察環境を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の各実施例を説明する。
図1から図9は本発明の実施例1に係り、図1は本発明の実施例1の手術用顕微鏡システムの全体構成の概略を示し、図2は鏡体周辺部を示し、図3は鏡体内部の観察光学系の構成を示し、図4はFMDの内部構成を示し、図5はFMDにおける左眼用液晶モニタの画素部周辺の拡大図を示す。
図6はFMDを装着した術者の眼により接眼光学系を介して距離Lに結像される液晶モニタの画像を光学的に観察する様子を示し、図7は立体画像表示制御装置の内部構成を示し、図8は光学的に適切な観察条件で観察するために距離Lと画素ピッチの関係等を示し、図9は本実施例におけるCPUによる制御(規制)動作の内容を示す。
本実施例は、立体撮像を行う左右の撮像素子によって撮像された画像をフェイスマウントディスプレイ(以下、FMD)で観察する際において、術者に品位の良い画像を提供することを目的とする実施例である。
まず、本発明の実施例1の構成から説明する。
図1は、本発明の実施例1を備えた手術用顕微鏡システム1の全体構成の概略を平面図で示す。
この手術用顕微鏡システム1は、例えばベッド2に載置された患者3における手術対象部位としての術部4(図2参照)の上部に、手術用顕微鏡5の鏡体6が配置される。
この鏡体6は、自在アーム7の先端に取り付けられ、この自在アーム7の後端は、架台8に立設された支柱部8aの上端側に取り付けられている。
また、この架台8の内部には、鏡体6に内蔵された左右の撮像素子により撮像される撮像信号に対する立体画像表示処理を行う立体画像表示制御装置9が内蔵されている。この立体画像表示制御装置9は、術者10のフェイスに着脱自在にマウント(装着)されるFMD11と接続され、立体画像表示処理により生成した左右の映像信号(画像信号)をFMD11内部の左右の画像表示素子に出力し、左右の画像表示素子に左右の画像が表示されるようにする。
また、後述するように、この立体画像表示制御装置9は、術者10により左右の画像が画素ピッチが目立たないで立体視がし易い適切な観察条件で観察されるようにFMD11内に設けたズーム光学系のズーム倍率を制御(規制)する。
図2は、術部4に対向するように配置される鏡体6周辺部を示す。この術部4に対向するように配置される鏡体6は、3次元的に自由な位置に配置可能な自在アーム7により支持されている。術者10は、FMD11をかけ、術部4付近で手術を行う際に、FMD11により立体観察を行う。
図3は、鏡体6に内蔵された観察光学系(撮像光学系)の構成を示す。
図3に示すように鏡体6の先端には、術部4からの光束を集光する口径の大きい左右で共通となる対物レンズ15が取り付けられている。
この対物レンズ15に対向して左右に離間した左右の光軸Ol,Or上には、ズーム倍率を可変できる一対のズーム光学系16a及び16bと、一対の結像レンズ17a及び17bとが配置されている。また、この一対の結像レンズ17a及び17bの各結像位置には立体撮像を行うために、一対の撮像素子としての例えば電荷結合素子(CCDと略記)18a及び18bが配置されている。
これらCCD18a、18bは、立体画像表示制御装置9と電気的に接続され(図7参照)、CCD18a、18bにより撮像された左右の撮像信号から左右の映像信号が生成される。
図4は、FMD11の内部構成を示す。
図4に示すようにFMD11の本体部11A内には、左右に離間して結像レンズ21a、21bと、FMD用のズーム光学系22a、22bと、左眼及び右眼観察用の画像表示素子としての液晶モニタ(以下、LCDと略記)23a、23bとが順次配置されている。
そして、結像レンズ21a及びズーム光学系22aからなる左眼用接眼光学系と、結像レンズ21b及びズーム光学系22bからなる右眼用接眼光学系とを介して、術者10は、LCD23a、23bに表示される左右の画像を観察することにより立体画像として認識できるようにしている。
FMD用のズーム光学系22a、22bは、それぞれボールネジ状等のシャフト24a、24bに取り付け部材を介してシャフト24a、24bの軸方向に移動自在に取り付けられている。
また、シャフト24a、24bの一端には、それぞれモータ25a、25bが取り付けられ、モータ25a、25bを回転駆動することにより、シャフト24a、24bを回転し、ズーム光学系22a、22bを軸方向に移動してズーム倍率を変更できるようにしている。
各モータ25a、25bには、その回転移動量を検出するエンコーダ26a、26bが設けてある。また、FMD本体部11Aの左右の側面には、モータ25a、25bを動作させるための、ズームスイッチ27a、27bが設けられている。ズームスイッチ27a、27bは、ズーム倍率を大きくする拡大側と、ズーム倍率を小さくし、観察範囲が拡大する縮小側(広角側)のスイッチを備えている。
モータ25a、25b、エンコーダ26a、26b及びズームスイッチ27a、27bは、信号線28の一端にそれぞれ接続され、これら信号線28は、FMD11における例えば一方の支持フレーム11Bから外部に延出され、図1に示した立体画像表示制御装置9に接続されている。
図5は、左眼観察用のLCD23aの画素周辺部の拡大図であり、右眼観察用のLCD23bについても同様の構成である。
液晶パネル31の下層には、バックライト32が配置され、液晶パネル31の上層には一定の画素ピッチPをもった画素33が2次元的に配列している。
図6は、術者10により光学的に観察される観察画像を示す図である。
LCD23aに表示された画像は、ズーム光学系22a、結像レンズ21aを通り、術者10の左眼10aによりその虚像が観察される。結像レンズ21aを通過する光束の両端を通るように、術者10の左眼10aから直線を延ばすと、術者10の左眼10aには、L(m)先に、LCD23aに表示された左眼用画像がある大きさを持った画像として観察される。
なお、術者10の右眼10bでも同様にLCD25bの右眼用画像がある大きさを持った画像として観察される(図6では左眼10aの場合と同様であるので、省略している)。
図7は、図1の立体画像表示制御装置9の構成を示す。
この立体画像表示制御装置9は、鏡体6内に配置された左右の画像撮像手段としてのCCD18a、18bにより撮像された左右の撮像信号に対する信号処理及びFMD11のLCD23a、23bに画像を表示する信号処理とを行う信号処理部34と、FMD11のズームスイッチ27a、27bの指示操作により、ズーム光学系22a、22bを駆動するためにモータ25a、25bを駆動制御するモータ制御部35とを備えている。
CCD18a、18bにより撮像された左右の撮像信号は、信号処理部34内の左右の映像処理回路36a、36bに入力され、映像処理回路36a、36bは、左右の映像信号を生成する。
左右の映像信号は、左右のLCDドライバ37a、37bに入力され、LCDドライバ37a、37bは、それぞれLCD23a、23bに画像を表示する画像信号に変換して、LCD23a、23bに出力する。そして、LCD23a、23bには、左右の画像が表示される。
また、FMD11のズームスイッチ27a、27bの操作による操作信号は、モータ制御部35内のCPU38に入力され、このCPU38は、操作信号に従ってモータ25a、25bを回転駆動するモータドライブ回路39a、39bを制御する。なお、CPU38は、ズームスイッチ27a、27bにおける一方が操作された場合、対となるモータ25a、25bをそれぞれ回転駆動するようにモータドライブ回路39a、39bを制御する。
モータドライブ回路39a、39bは、CPU38の制御によりモータドライブ信号をモータ25a、25bに出力し、モータ25a、25bは、シャフト24a、24bをそれぞれ回転して、ズーム光学系22a、22bをシャフト24a、24bの軸方向に移動して、両ズーム光学系22a、22bのズーム倍率を(左右のズーム倍率が同じ値となるように)同時に変更する。
この場合、モータ25a、25bの回転駆動量(つまり、ズーム倍率と対応する)は、エンコーダ26a、26bにより検出され、エンコーダ26a、26bによる検出信号は、CPU38に入力される。
このCPU38は、予めROM40に格納された所定の画像観察条件の情報を満たす範囲内となるようにモータドライブ回路39a、39bの駆動動作を制御する。つまり、このCPU38は、術者10による左右の画像観察条件が適正な画像観察条件となるように画像観察条件を制御或いは規制する。
また、このROM40には、CPU38の制御動作(規制動作)を規定する制御プログラムも格納されている。
このような構成の本実施例では、術者10がFMD11を装着してズームスイッチ27a、27bを操作した場合、CPU38は、その操作による操作信号に従ってモータドライブ回路39a、39bを制御し、モータ25a、25bにモータドライブ信号を出力させてモータ25a、25bを駆動する。
この場合、CPU38はエンコーダ26a、26bの検出信号をモニタ(監視)して、ズーム倍率が変更された場合、適正な画像観察条件から逸脱する境界付近に達すると、モータドライブ信号の出力を停止する制御動作を行い、常時適正な画像観察条件が維持されるように制御する。
この適正な画像観察条件について、図8(A)及び図8(B)を参照して説明する。
図8(A)は、術者10の左眼10aにより光学的に観察されるLCD23a′の画素ピッチP′の関係を示す図である。つまり、図6に示すようにL(m)先にある大きさをもって観察される画像における一部を拡大して示す図である。なお、右眼10b側でも同様の関係となるので一方のみ示す。
図8(A)のように、L(m)先にある大きさをもって光学的に観察される画素33′における画素ピッチをP′を、左眼10aにより光学的に観察した場合、その左眼10aにより画素ピッチP′を見込む角をθとする。
図7に示したCPU38は、図8(A)において、ズーム光学系22aが、以下の式(1)を満たす範囲内でのみ移動するように制御動作を行う。
P′/tan(l/30)° < L < P′/tan(l/60)° (1)
つまり、図8(A)における角θが(1/30)°から(l/60)°までとなるように制御する。
図8(A)の画像観察条件は、術者10がLCD23aの画像を、例えばL=1000mm(=1m)離れた位置に20インチのサイズで投影した投影サイズとした場合、画素の粗さが目立たない高い解像度で表示でき、かつ画素ピッチP′が目立たない、つまり画素ピッチP′による格子状のノイズを低減して観察できる条件から導出している。
LCD23aの表示画素数を水平、垂直画素数1400×1050程度とし、4:3のアスペクト比とした場合、投影サイズを20インチとすると、その水平、垂直のサイズは図8(B)に示すようになる。そして、図8(B)の状態からズーム倍率を大きくすることにより、2倍まで拡大して観察できるようにする。
この場合、画素ピッチPが投影された場合の画素ピッチをP′とした場合、ズーム倍率が2から1までとすると、光学的に観察される画素ピッチP′は、0.58mm〜0.29mmまで変化する。この条件下では術者10は、画素ピッチP′が殆ど消えた、つまり格子状のノイズが殆ど無い状態で高精細で立体視に適した画像観察ができることになる。この場合のように画素ピッチP′が目立たないで立体視を適切に行うことができるように観察条件を設定する条件式が式(1)に相当する。
なお、視野範囲は、以下の作用の説明においては、ズーム倍率が1に設定された場合にLCD23a、23bに表示される画像を観察できるように設定されているとする(この場合には、ズーム倍率が大きくされると、視野範囲のために実際に観察される範囲が狭くなる)。
このような構成の本実施例においては、画素ピッチP′が目立たないで観察できるように観察条件をCPU38により制御(規制)することにより、格子状のノイズが殆ど無い状態で高精細で立体視することができる観察環境を提供できるようにしていることが特徴となっている。
次に本実施例の作用を以下に説明する。
術者10は、FMD11を装着し、図示しない電源スイッチを押して、FMD11により、画像の観察を始める。
すると、手術用顕微鏡5の鏡体6内の左右のCCD18a、18bで撮像された左右の画像は、立体画像表示制御装置9内の信号処理部34内の映像処理回路36a、36bによる映像信号生成の処理と、LCDドライバ37a、37bによる表示処理を経て、左右のLCD23a、23bに左右の画像がそれぞれ表示されるようになる。
また、立体画像表示制御装置9内のCPU38は、ROM40の制御プログラムを読み込み、この制御プログラムによる制御動作を開始する。そして、CPU38は、図9のステップS1に示すようにモータドライブ回路39a、39bを制御して、ズーム光学系22a、22bを初期状態に設定する。
初期状態としては、式(1)を満たす条件下で、ズーム倍率を可変範囲の例えば中央値にした設定状態であるとする。この設定状態に限定されるものでない。また、終了時に所定の状態に設定するようにしても良い。
そして、LCD23a、23bに表示される左右の画像は、ズーム光学系22a、22b及び結像レンズ21a、21bを通り、術者10の左右の眼10a、10bで観察されることにより立体認識できる。
この時、図6或いは図8(A)のように、術者10にとっては、式(1)
P′/tan(l/30)° < L < P′/tan(l/60)° (1)
を満たす条件における両境界の中央付近の距離に設定された状態で、ある大きさを持った左右の画像を直接、観察していることと等価な状態になる。
術者10は、図示しないスイッチ等を操作して、鏡体6を所望とする位置に移動し、術部4をFMD11により観察する。
CPU38は、ステップS1の処理の後、ステップS2に示すようにズームスイッチ27a、27bの操作待ちの状態になる。
術部4の中心部を拡大したり、神経や血管などの細かい処置をするために、観察画像を拡大観察する際には、術者10は、ズームスイッチ27a、27bの拡大側を操作する。ズームスイッチ27a、27bの拡大側を操作すると、その操作信号がモータ制御部35内のCPU38に入力され、CPU38は、ステップS3に示すようにモータドライブ回路39a、39bの動作を制御して、ズーム倍率を変更する。
つまり、モータドライブ回路39a、39bは、モータ25a、25bに、ズーム光学系22a、22bを拡大側に移動する回転方向に回転させるモータドライブ信号を送る。 モータ25a、25bは、モータドライブ信号が印加されることにより回転動作を開始し、シャフト24a、24bを回転させる。シャフト24a、24bの回転に基いて、ズーム光学系22a、22bが移動し、ズーム倍率が大きくなるように変更される。
この場合、CPU38は、エンコーダ26a、26bの検出信号を監視して、ROM40内に格納されている式(1)に相当する情報と比較し、式(1)を満たす範囲内ではズーム倍率の変更を受け付ける。
そして、ステップS4に示すように、CPU38は、エンコーダ26a、26bの検出信号を監視して式(1)の境界付近に達したか否かの判定を行う。境界付近に達していない場合にはステップS2に戻り、ズームスイッチ27a、27bの操作に対応してズーム倍率の変更を行うことができる。
また、術部周辺部の広範囲な画像を得る場合にも同様にズームスイッチ27a、27bの縮小側を操作し、ズーム倍率を変更することもできる。
上記のどちらの場合にも、術者に観察される画像は、条件式(1)の範囲に入っている。
ステップS4の判定において、CPU38は、エンコーダ26a、26bの検出信号が式(1)の境界付近に達したと判定した場合には、ステップS5に示すようにモータドライブ回路39a、39bのモータドライブ信号の出力動作を停止させ、モータ25a、25bの回転動作を停止する。そして、ズーム倍率が式(1)の条件から逸脱しないようにズーム倍率の変更を制御する。
そして、CPU38は、常時、式(1)が確保される状態に保つように制御(規制)する。
なお、上述の説明では、ズーム倍率を小さくした状態でLCD23a、23bの表示サイズ全体が観察できる程度に視野範囲が設定してあることを想定しているが、ある程度以上のズーム倍率までケラレが発生しないで画角を変えて観察できるように視野範囲を大きく設定しても良い。
このように作用する本実施例は、以下の効果を有する。
本実施例においては、小さな液晶表示素子を採用しているので、解像度を大きくしても低コストで実現でき、実際に光学的に観察する状態は大きなサイズの高解像度の画像表示素子を観察しているのと等価な状態で、画素の粗さが目立たないで、かつ格子状のノイズが殆ど無い状態で立体認識がし易い状態で画像観察ができる。つまり、低コストで、立体観察に適した品位の良い画像を提供できる状態にできる。
また、術者が装着するFMD11により立体観察を可能にしているので、術部周辺部において設置場所の制約が無い状態で立体視ができる。つまり、立体表示装置を設置するためのスペースを術部周辺部に確保する必要が無く、使い易いものとなる。
また、FMD11のズーム倍率を変更する操作を行い、ズーム倍率を変更設定した場合にも、画素の粗さが気になることなく、術部の観察が適正な観察条件内で可能となる。従って、術者にとって、立体観察する操作性が大幅に向上する。また、立体観察下での手術をスムーズに進め易くなる。
また、本実施例においては、観察画像のサイズの変更が可能であり、術者10は、適正に観察できる範囲内において、所望の大きさで立体観察ができる。
次に本発明の実施例2を図10から図17を参照して説明する。本実施例は、左右の撮像素子によって撮像された画像を視差バリア方式の液晶モニタで観察する際において、術者に品位の良い画像を提供することを目的とする実施例である。実施例1と異なる部分を以下に説明する。
図10は、実施例2の手術用顕微鏡システム1Bの配置を示す図である。この手術用顕微鏡システム1Bは、図1の手術用顕微鏡システム1において、FMD11の代わりに、視差バリア方式のLCD41が採用されている。
また、この視差バリア方式のLCD41の近傍には、LCD41と術者10との距離を測定する測距装置42が配置されている。図10では、視差バリア方式のLCD41の上部に測距装置42を配置した例を示し、この測距装置42は、例えば光を用いてLCD41の表示面に表示される画像を直接、観察する術者10の(LCD41に対する)観察距離を測定する。
このLCD41は、例えば自在アーム43を介して架台44により支持されている。この架台44の内部には、自在アーム43を駆動するアーム駆動部45が設けてある。
また、本実施例における手術用顕微鏡5における架台8の内部には、立体画像表示処理を行う立体画像表示制御装置9Bが内蔵されており、この立体画像表示制御装置9Bには、測距装置42から測距した場合のタイミング情報が入力される。
立体画像表示制御装置9Bは、測距装置42からのタイミング情報により、距離を算出し、その算出した距離が術者10に対してLCD41の画像表示距離が適正であるか否かの判断を行い、判断結果に応じて画像表示距離が適正な範囲になるようにアーム駆動部45を駆動制御する。
つまり、術者10からLCD41の画像表示距離が適正な範囲から外れている場合には、立体画像表示制御装置9Bは、図10の符号Bで示す(術者10に対向する距離)方向に移動し、適正な範囲内となるように制御(規制)する。
また、立体画像表示制御装置9Bは、適正な範囲内であると判定した場合には、その判定結果の情報として例えば指標46(図11参照)をLCD41に表示する制御を行うことにより、術者10はその指標46の観察から適正であることを確認することができるようにしている。
LCD41は、例えば15インチサイズのXGA型の視差バリア方式で構成される立体画像装置表示装置である。
図11は、図10における鏡体6周辺部の構成を示している。術者10は、視差バリア方式のLCD41に表示される画像を肉眼で観察して術部4に対する手術等の処置を行う。
図12は、測距装置42の光学系の構成を示す。
距離測定用の光を発する発光素子(LEDと略記)47と、集光レンズ48とが同一の光軸上に配置されている。この光軸に隣接して(術者10で反射された光を集光する)受光レンズ49と、集光された光を受光して電気信号に変換する受光素子50とが同一の光軸上に配置されている。
図13は、測距装置42の構成と、LCD41に画像を表示する立体画像表示制御装置9B周辺部の構成を示す。
測距装置42は、測距の指示操作を行う測距スイッチ51に接続されたLED制御部52を備え、このLED制御部52は、測距スイッチ51が操作されると、LED47を発光させる信号をLED47に供給して発光させる。
また、このLED制御部52は、LED47を発光させた場合には、発光させたタイミング(時刻)のタイミング信号を立体画像表示制御装置9B内のCPU53により構成される距離演算部53aに送る。
この距離演算部53aは、LED制御部52からのタイミング信号と共に、受光素子50から、受光して光電変換された信号が入力されると、距離算出の演算を行う。
つまり、この距離演算部53aは、LED制御部52から入力されるタイミング信号から受光素子50により受光した信号が入力される時間差により、術者10までの距離を演算により算出する。
また、CPU53は、距離演算の結果に対して判定部53bにおいて適正な画像表示距離の範囲内か否か判定を行う。この判定を行う場合、例えばROM54に格納された情報と比較することにより行う。
また、この判定部53bによる判定結果が適正な画像表示距離の範囲内でない場合には、判定部53bは、アーム駆動部45に制御信号を送り、アーム駆動部45を駆動させてLCD41を移動し、適正な画像表示距離の範囲内となるように制御する。
また、判定部53bは、適正な画像表示距離の範囲内に設定した情報を映像処理部55に送る。
この映像処理部55は、鏡体6内の左右のCCD18a、18bからの撮像信号から左右の映像信号を生成する処理と、左右の映像信号から視差バリア方式のLCD41に視差バリア方式で表示する駆動信号に変換して視差バリア方式のLCD41に出力する。
また、この映像処理部55は、判定部53bからの情報をLCD41に指標46として表示する処理も行う。
図14は、視差バリア方式のLCD41に画像を表示した場合における左右の眼10a、10bで立体視する様子を示す。
LCD41の画素の並びは、左眼用画素57aと右眼用画素57bと、これら両画素57a、57bの間に設けられた視差バリア58とが、術者10に関してその左右方向(図14では上下方向)に規則的に配列されている。
そして、図14に示すように左眼10aには、左眼用画素57aが、右眼10bには右眼用画素57bをそれぞれ観察できるようにその間に視差バリア58が設けてある。
また、図15はLCD41の表面を拡大した図を示す。
図14でも示したようにLCD41の画素は、左右方向に隣接する左眼用画素57aと右眼用画素57bとの間に、視差バリア58が設けられている。この場合、左右方向の画素ピッチの間隔は、P1、上下方向の画素ピッチはP2である。
図16は、術者10の左眼10aと画素ピッチPの関係を示した図である。術者10から距離Lに配置されたLCD41を観察した場合、画素ピッチPを角θで観察することになり、本実施例においてもこの画素ピッチPが式(1)に対応する式(1′)、つまり
P/tan(l/30)° < L < P/tan(l/60)° (1′)
の条件が満たされるようにCPU53は、アーム駆動部45を制御する。
このLCD41は、例えば15インチサイズのXGA型の液晶表示装置とした場合には、このLCD41の左右方向の画素ピッチをPとした場合、
P/tan(l/60)°=34.4cm
P/tan(l/30)°=68.8cm (2)
となる。
そして、CPU53は、常時LCD41がこれら34.4cmと68.8cmとの間の距離L(つまり、34.4cm<L<68.8cm)となるように制御する。
このような構成による本実施例の作用を説明する。
術者10は、図示しない電源スイッチを押して、LCD41により、画像の観察を始める。左右のCCD18a、18bで撮像された画像は、映像処理部55でLCD41に表示する画像に変換され、LCD41にその画像が表示される。また、CPU53は、動作状態となり、図17に示すようにステップS11のLED制御部52からのタイミング信号の入力待ちの状態、つまり測距操作を待つ状態となる。
術者は、図示しないスイッチを用いて、鏡体6を所望とする観察位置に移動させ、術部4の画像をLCD41に表示し、その表示された画像を観察する。
術者10は、観察位置に立ち、測距スイッチ51を押し、測距操作をする。すると、LED制御部52は、LED47を発光させる。LED47の光は、集光レンズ48を介して、術者10側に進行し、術者10により反射された光は、受光レンズ49を通り、受光素子50で検出される。
LED制御部52は、LED47に対して動作信号を発信したタイミングで、CPU53の距離演算部53aに送信する。
また、受光素子50は、受光したタイミングの信号を距離演算部53aに送信する。CPU53の距離演算部53aは、ステップS12に示すようにこれらの信号から、LCD41から術者10までの距離を演算により算出する。算出した距離情報は、判定部53bに送られる。
判定部53bは、ステップS13に示すように算出された距離が、式(1′)の条件を満たすか否かの判定を行う。つまり、式(2)の境界の距離34.4cmと68.8cmとの間の距離Lに入っているか否かの判定を行う。
そして、式(1′)の条件を満たすと判定した場合には、CPU53の判定部53bは、ステップS14に示すように映像処理部55に対し、図11に示したようにLCD41に適正な距離範囲内にある旨を表す指標46を表示する信号を送り、画像上に指標46を表示させることにより、術者10に告知する。
術者10は、その指標46を確認することでLCD41との距離が適切であるか確認することができる。
一方、判定部53bは、測定された距離が(1′)式を満たしていないと判定した場合には、ステップS15に示すようにアーム駆動部45を駆動してLCD41を移動し、ステップS11に戻る。従って、術者は再度、測距スイッチ51を操作する。このようにして、式(1′)を満たす距離となるように制御する。そして、適正な距離範囲内に変更されると、ステップS14により指標46が表示されるようになる。
なお、ステップS15によりアーム駆動部45を駆動する場合、算出された距離からどれだけ移動すれば良いかが分かるので、通常は1回アーム駆動部45を駆動すれば式(1′)を満たす適正な距離範囲内に設定できる。
本実施例は以下の効果を有する。
視差バリア方式のLCD41による表示装置においても、実施例1と同様の効果が得られる。
また、FMD11の場合とは異なり、術者10は、周囲の視野が遮られることなく立体視できるため、術具の受け渡しや、裸眼での術部4の確認を、よりスムーズに行うことができる。
なお、上記の説明では15インチサイズのXGA型の液晶表示装置とした場合で説明したが、これよりも、近くで観察する場合、より高精細なLCDを用いてもよいし、もしくは、表示サイズの小さいLCDを用いてもよい。
また、上記の実施例では、適正な距離範囲から逸脱する場合には、自動的に適正な距離範囲となるようにLCD41の位置を移動するようにしているが、より簡略化して例えば判定部53bにより判定結果を指標46の表示位置等に表示するようにしても良い。
例えば、適正な距離範囲の場合には、適正な距離範囲であることを示す表示を行い、適正な距離範囲から逸脱していると判定した場合には、例えば○○cm近づきすぎていますとか○○cm離れすぎています等の表示を行うようにしても良い。
また、上記ステップS13の判定結果において、適正な距離範囲から逸脱していると判定した場合、適正な範囲の境界の距離から例えば○○cm近づきすぎている場合には、○○cm近づきすぎていますとLCD41に表示した後、ステップS15に示すように適正な距離になるようにLCD41を移動しても良い。
或いは、適正な範囲の境界の距離から例えば○○cm近づきすぎています。このため適正な距離になるようにLCD41を移動しますとLCD41に表示した後、ステップS15に示すように適正な距離になるようにLCD41を移動しても良い。
適正な距離範囲から離れすぎた方向に逸脱した場合にも同様に表示等を行って、LCD41を移動するようにしても良い。
次に本発明の実施例3を図18から図21を参照して説明する。本実施例は左右の撮像素子によって撮像された画像をプロジェクタでホログラムパネルに投影し、術者が立体観察する際において、術者に品位の良い画像を提供することを目的とする実施例である。実施例2と異なる部分を以下に説明する。
図18は本実施例の手術用顕微鏡/内視鏡システム1Cの概略を示す。
本実施例の手術用顕微鏡/内視鏡システム1Cは、図10のLCD41の代わりにホログラム(レンズ)或いはフレネルレンズを形成したホログラムパネル61が採用され、さらにこのホログラムパネル61にはプロジェクタ62により左右の画像が投影され、回折により術者10の左右の目で、左右の画像をそれぞれ観察できるようにしている。
このホログラムパネル61は3次元的に自由な位置に配置可能な自在アーム41により支持されている。この自在アーム41は、図示しない架台によって支持されている。
また、プロジェクタ62は、架台63により支持されている。
画像が投影される投影パネルとしてのホログラムパネル61は、例えば304.1mm×228.1mmの15インチサイズであり、プロジェクタ62はXGAの解像度を持つ画像をホログラムパネル61に投影する。プロジェクタ62は、ホログラムパネル61から例えば1m離れた距離に配置され、このホログラムパネル61にXGAの解像度の画像が投影されるようにしている。
そして、術者10は、式(1′)を満たす位置、或いは式(2)の2つの境界距離の間の位置で観察することは、実施例2と同じである。
また、この手術用顕微鏡/内視鏡システム1Cにおいては、自在アーム7の先端の装着部7aには、鏡体6Aを取り付けたり、この鏡体6Aの内部の撮像素子とは種類が異なる鏡体6B(図19参照)に付け替えて装着することができる。
また、図18に示す鏡体6Aから立体内視鏡撮像装置としての立体内視鏡&カメラ64に付け替えて使用することもできるようにしている。この立体内視鏡&カメラ64は、例えば光学式の立体内視鏡の左右の接眼部に左右の撮像素子を内蔵した立体撮像用のカメラヘッド67が装着されたものである。
図19は、本実施例における画像を表示する電気系の概略の構成を示す。
鏡体6A内部には、標準解像度用のCCD、具体的にはNTSC規格に準拠した映像信号を生成するNTSC用CCD65a、65bが配置されており、また鏡体6Bには、ハイビジョン用CCD66a、66b(図19ではHD用CCDと略記)が内蔵されている。
また、立体内視鏡&カメラ64のカメラヘッド67には、NTSC用CCD65a、65bが配置されている。
NTSC用CCD65a、65b、或いはハイビジョン用CCD66a、66bは、CCD検出部(或いは撮像信号検出部)68より検出される。
CCD検出部68は、画像処理部69に接続され、画像処理部69は、CCD検出部68により検出されたCCDに対応した画像処理(映像処理)を行う。そして画像処理部69により処理された画像が、プロジェクタ62内部のLCD70に表示される。このLCD70は左右の表示素子からなる。
このLCD70の左右の表示素子に表示された左右の画像は、図18のようにホログラムパネル61に左右の投影光学系を経て投影され、術者10は、投影により生成された画像を左右の眼で立体視することができるようにしている。
また、本実施例における画像処理部69は、CCD検出部68により検出されたCCDの画素数サイズに応じて、LCD70に表示される画像サイズを制御する。そして、LCD70に表示される画像サイズに応じて、ホログラムパネル61に投影される画像サイズが常時、観察に適したものとなるように制御する。
具体的には後述するようにハイビジョン用CCD66a、66bの場合には、LCD70のの最大画面にフルサイズで表示し、NTSC用CCD65a、65bの場合には、その中央部に所定サイズで表示する。従って、このLCD70に表示される画像サイズに応じて、ホログラムパネル61に投影される画像サイズは、LCD70に表示される画像サイズと比例する。
このような構成による本実施例の作用を説明する。
事前に術部4に応じて、使用する鏡体6A或いは6Bを決定する。例えば、ハイビジョン用CCD66a、66bの鏡体6Bを自在アーム7に取り付ける。そして、図示しないスイッチを押し、ハイビジョン用CCD66a、66bによる撮像を開始する。
CCD検出部68は、ハイビジョンの撮像信号を受け取ると、その撮像信号がハイビジョン撮像信号である検出情報を画像処理部69に伝達する。
画像処理部69は、伝達された検出情報により、LCD70を最大画面で表示するように設定し、プロジェクタ62は、画像の投影を開始する。ホログラムパネル61には、図20の領域81Aのように水平方向には、水平方向の最大サイズ(304.1mm)に表示され、垂直方向には横方向のサイズの9/16倍に当たる171mmの範囲に表示される。
このときの画素の大きさは、
水平方向 304.1mm/1920画素=0.16mm
垂直方向 171mm/1125画素相当=0.15mm
となる。このため、条件式(1′)を満たす画素ピッチPに当てはめて適正な観察の距離範囲Lを求めると、その観察距離Lは、275mmから516mmの範囲となる。
術者10は、この距離範囲内では、ホログラムパネル61に投影された画像を画素ピッチが目立つことなく立体視し易い状態で観察することができる。
また、NTSC用のCCD65a、65bの鏡体6Aに変更した場合には、CCD検出部68は、NTSCの撮像信号を受け取ると、撮像信号がNTSCあることを画像処理部69に伝達する。
画像処理部69は、LCD70で表示するための画像処理し、ホログラムパネル61に水平方向に115mm、垂直方向に79mmの画像として投影されるようにする。
画像処理部69で処理された画像がLCD70に表示され、プロジェクタ62はその画像の投影を開始する。
ホログラムパネル61には、図21の領域81Bのように表示され、画素の大きさは、 水平方向 115mm/720画素=0.16mm
垂直方向 79mm/525画素相当=0.15mm
となり、ハイビジョン用CCD66a、66bで撮像した場合と同じ大きさになる。つまり、式(1′)から導きだされる適正な観察範囲は、ハイビジョン用CCD66a、66bで撮像した場合と同じ大きさになる。
例えば、内視鏡観察には、観察視野が狭いためNTSC用CCD65a.65bを用い、顕微鏡観察には、観察範囲が広いため、ハイビジョン用CCD66a、66bを用いて、使い分けをしてもよい。
本実施例は以下の効果を有する。
実施例2のようなLCD41のような構成だけでなく、プロジェクタ62についても同様の効果が得られる。
また、術部4を撮像するために画素数が異なるCCDを内蔵した鏡体を替えたとしても、投影される画角を変更しているため、画素の粗さが目立つことなく品位の良い状態で画像観察ができるようになる。
なお、図19の2点鎖線で示すようにホログラムパネル61に測距装置42を取り付けると共に、画像処理部69内の図示しないCPUの制御により、実施例2と同様にさらにホログラムパネル61を支持する自在アーム41をアーム駆動部45により駆動できるようにしても良い。
このようにして、ホログラムパネル61と術者10との距離が式(1′)から逸脱する距離となる場合には、式(1′)を満たす距離範囲となるように制御しても良い。
なお、上述した各実施例の他に、術前に撮像(撮影)した患者のCT・MR画像をもとに2つの異なる点から見た2つの画像から構築するナビゲーション装置の場合にも適用できる。
この場合にも、2つの画像は互いに視差を持ち、術者10等の観察者により立体観察される。よって、観察者は、ナビゲーション装置により構築される術前画像から立体観察することができ、病巣など、術部に関する画像をリアルに見ることができる。
また、手術用顕微鏡や立体内視鏡等で撮像した左右の画像を画像ファイリング装置に記録し、画像ファイリング装置から読み出して表示するような場合にも適用できる。
また、光学的画像を光電変換して撮像する光学的な撮像手段の他に、超音波振動子により超音波で撮像した超音波信号に対して超音波観察装置により超音波画像を生成して、この超音波画像を表示する場合に適用することもできる。また、この場合、離間して配置した1対の超音波振動子により立体超音波画像を生成するようにしても良い。
なお、例えば実施例1において、LCD23a、23bは小型であるので、より解像度を高くした場合にもコストが嵩むことを防止できる。従って、より高解像度のものを採用できるような場合を考慮すると、例えば式(1)における条件を緩和して、例えばP′(1/30)°<Lのようにしても良い。これに対応して、式(1′)も同様に緩和した条件にしても良い。
また、上述した各実施例を部分的に組み合わせる等して構成される実施例も本発明に属する。
[付記]
1.請求項1において、前記制御手段は、前記条件の情報を格納した情報格納手段を有する。
2.付記1において、前記制御手段は、前記情報格納手段に格納された情報を用いて前記画像の表示或いは観察の条件を制御する。
3.請求項1において、前記医療用撮像手段は、手術用顕微鏡であることを特徴とする。4.請求項1において、前記医療用撮像手段段は、内視鏡であることを特徴とする。
5.請求項1において、前記医療用撮像手段は、術前画像などを記録したナビゲーション装置であることを特徴とする。
6.請求項1において、前記医療用撮像手段は、超音波観測装置であることを特徴とする。
7.請求項1において、前記立体表示装置は、フェイスマウントディスプレイであることを特徴とする。
8.請求項1において、前記立体表示装置は、液晶モニタであることを特徴する。
9.請求項1において、前記立体表示装置は、プロジェクタと投影パネルであることを特徴とする。
10.視差を有する1対の医療用撮像手段により左右の撮像信号を取得する立体撮像装置と、
観察者が左右の両眼で立体視するための画像を表示する立体表示装置と、
前記立体撮像装置からの左右医の撮像信号から前記立体表示装置に立体視するための画像を表示させる信号処理を行う信号処理装置と、
を備えた医療用立体画像表示システムにおいて、
前記立体表示装置に表示される画像を前記観察者の両眼で観察する場合、前記立体表示装置の画素ピッチが少なくとも目立たなく観察されるように、前記観察者の両眼で観察される画像の表示或いは観察の条件を制御する制御手段を設けたことを特徴とする医療用立体画像表示システム。
11.請求項1又は付記10において、前記制御手段は、前記立体表示装置に表示される画像を前記観察者の両眼で観察する場合における観察者と前記立体表示装置間の光学的な距離をLとし、かつ前記観察者の両眼により光学的に観察される画像における画素ピッチをPとした場合、前記条件として前記距離Lが、
P/tan(1/30)°< L
の条件式を満たすように制御することを特徴とする。
術部等を左右に視差を有する医療用撮像装置により撮像し、立体表示装置に表示された画像を術者等の観察者は左右の画像として立体視する場合、画素ピッチによる格子状ノイズが目立たないで観察されるように観察者と立体表示装置との距離等が適切な範囲内となるように制御しているので、立体観察がし易くなり、手術等を行い易い環境を実現できる。
図1は本発明の実施例1の手術用顕微鏡システムの全体構成の概略図。 図2は鏡体周辺部を示す斜視図。 図3は鏡体内部の観察光学系の構成を示す図。 図4はFMDの内部構成を示す図。 図5はFMDにおける左眼用液晶モニタの画素部周辺の拡大図。 図6はFMDを装着した術者の眼により接眼光学系を介して距離Lに結像される液晶モニタの画像を光学的に観察する様子を示す図。 図7は立体画像表示制御装置の内部構成を示すブロック図。 図8は光学的に適切な観察条件で観察するために距離Lと画素ピッチの関係等を示す説明図。 図9は本実施例におけるCPUによる制御(規制)動作の内容を示すフローチャート。 図10は本発明の実施例2の手術用顕微鏡システムの全体構成の概略図。 図11は鏡体周辺部を示す斜視図。 測距装置の光学系の構成を示す図。 測距装置と立体画像表示制御装置の電気系の構成を示すブロック図。 視差バリア方式で立体観察する様子を示す図。 視差バリア方式の液晶モニタにおける一部を拡大して示す図。 術者が液晶モニタの画素ピッチを観察する場合の角度θを示す図。 実施例2の動作内容を示すフローチャート。 図18は本発明の実施例3の手術用顕微鏡/内視鏡システムの概略図。 実施例3における電気系の概略の構成を示すブロック図。 ハイビジョン用撮像素子の場合にホログラムパネルに投影される画像の領域を示す図。 NTSC用撮像素子の場合にホログラムパネルに投影される画像の領域を示す図。
符号の説明
1…手術用顕微鏡システム
2…ベッド
3…患者
4…術部
5…手術用顕微鏡
6…鏡体
7…自在アーム
8…架台
9…立体画像表示制御装置
10…術者
11…FMD
15…対物レンズ
16a、16b…ズーム光学系
17a、17b…結像レンズ
18a、18b…CCD
21a、21b…結像レンズ
22a、22b…ズーム光学系
23a、23b…LCD
24a、14b…シャフト
25a、25b…モータ
26a、26b…エンコーダ
27a、27b…ズームスイッチ
31…液晶パネル
32…バックライト
33…画素
34…信号処理部
35…モータ制御部
36a、36b…映像処理回路
37a、37b…LCDドライブ回路
38…CPU
39a、39b…モータドライブ回路
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (5)

  1. 視差を有する1対の医療用撮像手段により撮像された左右の撮像信号を取得し、観察者が左右の両眼で立体視するための画像を立体表示装置に表示させる医療用立体画像表示制御装置において、
    前記立体表示装置に表示される画像を前記観察者の両眼で観察する場合、前記立体表示装置の画素ピッチが目立たなく観察されるように、前記観察者の両眼で観察される画像の表示或いは観察の条件を制御する制御手段を設けたことを特徴とする医療用立体画像表示制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記立体表示装置に表示される画像を前記観察者の両眼で観察する場合における観察者と前記立体表示装置間の光学的な距離をLとし、かつ前記観察者の両眼により光学的に観察される画像における画素ピッチをPとした場合、前記条件として前記距離Lが、
    P/tan(1/30)°< L < P/tan(1/60)°
    の条件式を満たすように制御することを特徴とする請求項1に記載の医療用立体画像表示制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記観察者が前記立体表示装置に表示される画像を観察する場合、前記観察者と前記立体表示装置間に配置された光学系によるズーム倍率を制御することにより、前記画素ピッチが目立たなく観察されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の医療用立体画像表示制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記立体表示装置の画素ピッチが目立たなく観察されるように前記観察者から所定の距離範囲内となるように前記立体表示装置の位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の医療用立体画像表示制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記立体表示装置の画素ピッチが目立たなく観察されるように前記立体表示装置に表示される画像の表示サイズを所定の範囲内に入るように制御することを特徴とする請求項1に記載の医療用立体画像表示制御装置。
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