JP2006284224A - 地形の三次元データ生成方法、地形変化評価方法及び地形変化評価システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】評価領域を最近に空中から撮影したステレオ画像311と、ステレオ画像311撮影時に評価領域に設置した対空標識の測量データ301を用いて、最近の評価領域の三次元データ312とオルソフォト画像を作成する。評価領域を過去に空中から撮影したステレオ画像321と、最近撮影したステレオ画像311の双方に経時変化なく写っている地点を共通ポイント351/352として設定し、最近撮影したステレオ画像311中の共通ポイント351の座標に基づいて、この座標の経緯度標高座標361を三次元データ312より抽出する。そして、この経緯度標高座標361を、過去に撮影したステレオ画像321中の共通ポイント352の測量データとして代用し、過去の評価領域の三次元データ322とオルソフォト画像を作成する。
【選択図】図3
Description
この技術では、まず、予め、崩落が予測される領域である監視領域の三次元モデルを監視領域の空中写真(「航空写真」とも呼ばれる)と、監視領域地表に設置した標識の地上よりの三角測量値とより作成しておく。また、崩落が発生したならば、再び、監視領域の空中写真の撮影と監視領域地表に設定した基準点の地上よりの三角測量を行い、撮影した空中写真と基準点の測量値より監視領域の崩落後の三次元モデルを作成する。そして、作成した崩落後の監視領域の三次元モデルと予め作成しておいた崩落前の監視領域の三次元モデルとの差分として、崩落土砂量を算出する。
したがって、たとえば、過去のある時点から現在までの地形変化を評価しようとしても、その過去の時点において、評価領域の空中写真の撮影と評価領域に設置した標識の地上よりの測量が行われていなければ、その地形変化を評価することができない。
ここで、我が国における空中写真の撮影は地図作成のために比較的古くから行われてきている。一方で、三次元の航空測量の歴史は比較的新しく、過去の空中写真が存在する領域であっても、その時点における当該領域内の標識の地上よりの測量は行われていないことが多い。
図1に、本実施形態に係る地形評価システムの構成を示す。
図示するように、地形評価システムは、図化処理システム1と地形変化表示装置2とを備えて構成される。
図化処理システム1は、過去及び現在のオルソフォト画像やコントア図画像や三次元データを作成するシステムである。そして、図化処理システム1は、測定データ記憶部11、数値図化処理部12、共通ポイント設定部13、共通ポイント座標抽出部14、オルソフォト作成部15を備えている。また、測定データ記憶部11には、地形変化を評価する領域である評価領域の最近の空中写真である現在ステレオ画像や、過去に撮影された評価領域の空中写真である過去ステレオ画像や、現在ステレオ画像撮影時に評価領域に複数設置した対空標識の地上よりの三角測量により測量した経緯度座標を表す対空標識測量データが格納される。
過去と現在との間の地形変化の評価を行う場合、まず、地形変化の評価を行う領域である評価領域の地表上に、空中から撮影可能に対空標識を設置し、設定した対空標識の座標を地上より三角測量などにより測量し、対空標識の経緯度座標を表す対空標識測量データを得る。
次に、空中の異なる位置より画像内に評価領域がオーバーラップするように撮影した画像であるステレオ画像を、航空機を用いて撮影し、撮影したステレオ画像を現在ステレオ写真として得る。
そして、このようにして取得した対空標識測量データと、現在ステレオ写真をスキャニングしてデジタル画像化したステレオ画像とを図化処理システム1の測定データ記憶部11に格納する。また、過去に撮影された評価領域の写真をスキャニングしてデジタル画像化したステレオ画像を、過去ステレオ画像として測定データ記憶部11に格納する。
すなわち、図化処理システム1では、まず、数値図化処理部12において、測量データ記憶部に記憶されている現在ステレオ画像と対空標識測量データを用いて、評価領域の現在の三次元データとコントア図画像を作成し、現在三次元データと現在コントア図画像として地図データ記憶部21に格納する(ステップ202)。三次元データは、たとえば、 DEM(Digital Elevation Model)やTIN(Triangulated Lrregular Network)などとして生成する。なお、数値図化処理部12は、自動的に三次元データを作成する装置であってもよいし、たとえば、解析図化機やデジタル図化機などのオペレータ作業を介在して三次元データを作成する装置であってもよい。
地形変化表示装置2は、地図データ記憶部21に格納された過去及び現在のオルソフォト画像やコントア図画像や三次元データの各々の表示を行う他、これらを編集した地形評価画像の表示を行う。
すなわち、たとえば、制御部28は、GUI制御部25、入力装置27を介して、オペレータより、過去オルソフォト画像や現在オルソフォト画像の表示が指示されると、画像合成部22に地図データ記憶部21に記憶された現在オルソフォト画像や過去オルソフォト画像の表示を指示する。そして、画像合成部22は、指示に従い地図データ記憶部21に記憶された過去オルソフォト画像や現在オルソフォト画像を読み出し、GUI制御部25を介して表示装置26に、図4a、bに示すように過去オルソフォト画像や現在オルソフォト画像を表示する。
以上のように、本実施形態によれば、対空標識の設置や地上よりの測量を行うことなく過去に空中写真の撮影が行われた領域について、当該過去の時点から、その後に空中写真の撮影及び対空標識の地上よりの測量が行われた時点までの地形変化を評価することができるようになる。したがって、過去に空中写真の撮影が行われた任意の領域について、過去から現在までの地形変化の評価を行うことができる。
Claims (4)
- 対象とする地理的領域である対象領域を過去に撮影した空中写真である過去空中写真に基づいて、当該過去空中写真撮影時の対象領域の三次元形状を表す三次元データを生成する三次元データ生成方法であって、
前記過去空中写真を撮影した時点より時間的に後の時点である後方時点において、経緯度標高座標を測量済みの対空標識が設置された前記対象領域を空中より撮影し、前記後方時点の対象領域の空中写真である後方時点空中写真を作成するステップと、
前記後方時点空中写真と、前記対空標識の経緯度標高座標とより当該後方時点の対象領域の三次元形状を表す後方時点三次元データを生成するステップと、
前記後方時点空中写真と前記過去空中写真の双方に写っている経時変化が認められない地点を共通ポイントとして設定するステップと、
前記後方時点三次元データから前記共通ポイントの経緯度標高座標を取得するステップと、
前記過去空中写真と前記共通ポイントの経緯度標高座標とより、当該過去空中写真撮影時の対象領域の三次元形状を表す三次元データを生成するステップとを有することを特徴とする三次元データ生成方法。
- 経時的な地形変化を評価する地形変化評価方法であって、
地形変化を評価する二つの時点のうちの時間的に後方の時点である後方時点において、地形変化の評価の対象とする地理的領域である対象領域を空中より撮影した空中写真である後方時点空中写真と、当該後方時点空中写真に写り込んでいる対空標識について測量された経緯度標高座標より、当該後方時点の前記対象領域の三次元形状を表す後方時点三次元データを生成するステップと、
地形変化を評価する二つの時点のうちの時間的に前方の時点である前方時点において、前記対象領域を空中より撮影した空中写真である前方時点空中写真と、前記後方時点空中写真との双方に写っている経時変化が認められない地点を共通ポイントとして設定するステップと、
前記後方時点三次元データから前記共通ポイントの経緯度標高座標を取得するステップと、
前記前方時点空中写真と前記共通ポイントの経緯度標高座標とより、当該前方時点の前記対象領域の三次元形状を表す前方時点三次元データを生成するステップと、
前記前方時点三次元データと前記後方時点三次元データとの差分に基づいて、前記前方時点と後方時点との間の経時的な地形変化を評価するステップとを有することを特徴とする地形変化評価方法。
- 経時的な地形変化を評価する地形変化評価システムであって、
地形変化を評価する二つの時点のうちの時間的に後方の時点である後方時点において、地形変化の評価の対象とする地理的領域である対象領域を空中より撮影した空中写真である後方時点空中写真と、当該後方時点空中写真に写り込んでいる対空標識について測量された経緯度標高座標よりの、当該後方時点の前記対象領域の三次元形状を表す後方時点三次元データの生成に用いられる図化機と、
地形変化を評価する二つの時点のうちの時間的に前方の時点である前方時点において、前記対象領域を空中より撮影した空中写真である前方時点空中写真と、前記後方時点空中写真との双方に写っている経時変化が認められない地点を共通ポイントとして設定し、前記後方時点三次元データから前記共通ポイントの経緯度標高座標を取得する共通ポイント座標設定取得手段と、
前記前方時点空中写真と前記共通ポイントの経緯度標高座標とよりの、当該前方時点の前記対象領域の三次元形状を表す前方時点三次元データを生成に用いられる前記図化機と同一または異なる図化機と、
前記前方時点三次元データと前記後方時点三次元データとの差分に基づいて、前記前方時点と後方時点との間の経時的な地形変化を表す評価画像を出力する評価画像出力手段とを有することを特徴とする地形変化評価システム。
- 請求項3記載の地形変化評価システムであって、
前記評価画像出力手段は、前記前方時点三次元データと前記後方時点三次元データとの標高の差分の程度毎の区域を、前記前方時点空中写真または前記後方時点空中写真に基づいて作成した前記対象領域のオルソフォト画像上に、各区域に対応する前記標高の差分の程度に応じた形態で示した画像を、前記評価画像として出力することを特徴とする地形変化評価システム。
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