JP2006283590A - 流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機構(40)の第1軸部材(31)と膨張機構(50)の第2軸部材(35)とが連結され回転軸(30)が構成されている流体機械(20)において、回転軸(30)の振れ回りを防止する。
【解決手段】第1軸部材(31)と第2軸部材(35)のうち回転子(28)が取り付けられる軸部材を、他方の軸部材と連結されている方の端部で回転自在に支持する軸受部材(51,58)を設ける。回転子(28)が取り付けられる方の軸部材は、回転子(28)を挟む両側で支持される。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機構の軸部材と膨張機構の軸部材とが連結されて回転軸が構成される流体機械に関するものである。
従来より、圧縮機構と膨張機構と電動機とが一つのケーシングに収納された流体機械が知られている。この種の流体機械は、例えば冷媒回路に設けられて、膨張機構が冷媒から動力を回収するために用いられ、圧縮機構が冷媒を圧縮するために用いられる。圧縮機構と膨張機構とは、回転軸によって連結されている。膨張機構で冷媒から回収した動力は、回転軸に伝達されて圧縮機構で冷媒の圧縮に用いられる。
この種の流体機械が特許文献1に開示されている。同文献の図6には、ケーシング内に下側から圧縮機構、電動機、膨張機構が配置された流体機械が示されている。圧縮機構と電動機と膨張機構とは、シャフトで連結されている。シャフトは、下側で圧縮機構のフロントヘッドとリアヘッドにより回転自在に支持され、上側で膨張機構のフロントヘッドとリアヘッドにより回転自在に支持されている。
特開2003−172244号公報
ここで、この種の流体機械は、その流体機械の組み立て作業を考慮して回転軸を2本の軸部材から構成する場合がある。具体的に、この場合、圧縮機構に係合する軸部材と膨張機構に係合する軸部材とを連結することによって回転軸を構成している。なお、一方の軸部材には、電動機の回転子が取り付けられる。
しかし、このように2本の軸部材が連結される回転軸は、その連結部において堅固に軸部材同士を連結することが難しく、軸部材同士を完全に一体の状態にすることが難しい。例えば、一方の軸部材の端面に係合突起を設け、他方の軸部材の端面に係合穴を設けて、係合突起を係合穴に嵌合させて軸部材同士を連結する場合、係合突起と係合穴とが完全に密着し合った状態にすることが難しく、連結部に僅かな隙間ができてしまう。
そして、この回転軸が高速回転すると、回転子に作用する遠心力の影響を受けて回転軸が連結部において変形して折れ曲がってしまうおそれがある。そして、流体機械を組み立てた時は、軸部材同士の軸心が一致していたものが、運転を重ねる度に徐々に軸心がずれてしまう。このように、2本の軸部材から回転軸が構成される流体機械では、運転を重ねると徐々に連結部の中心が回転軸の上端の中心と下端の中心とを結んだ軸心から外れ、その軸心を中心として連結部が円運動する振れ回りを生じるようになる。そして、このような流体機械では、この回転軸の振れ回りが生じると、軸部材における圧縮機構や膨張機構の摺動部で摩擦が増大するなど機械的な損失が増加し、流体機械の運転効率が低下するという問題がある。また、この振れ回りは、回転軸周りでの騒音、異常磨耗、破損などの原因にもなる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機構の軸部材と膨張機構の軸部材とが連結されて回転軸が構成されている流体機械において、回転軸の振れ回りを防止することにある。
第1の発明は、流体を圧縮する圧縮機構(40)と、流体の膨張によって動力を発生させる膨張機構(50)と、上記圧縮機構(40)と上記膨張機構(50)とを連結する回転軸(30)と、該回転軸(30)における圧縮機構(40)と膨張機構(50)との間に取り付けられる回転子(28)を有する電動機(26)とを備える流体機械を対象とする。そして、上記回転軸(30)は、上記圧縮機構(40)に係合する第1軸部材(31)と上記膨張機構(50)に係合する第2軸部材(35)とを互いに連結することによって構成され、上記回転子(28)は、上記第1軸部材(31)と上記第2軸部材(35)の何れか一方に取り付けられており、上記第1軸部材(31)と上記第2軸部材(35)のうち上記回転子(28)が取り付けられる軸部材を、他方の軸部材と連結されている方の端部で回転自在に支持する軸受部材(51,58)を備えている。
第1の発明では、回転子(28)が取り付けられる軸部材が、他方の軸部材と連結されている方の端部(回転子(28)よりも他方の軸部材との連結部側の部分)で軸受部材(51,58)によって回転自在に支持されている。回転子(28)が取り付けられる軸部材は、回転子(28)に対して軸受部材(51,58)で支持されている方と逆側で、その軸部材が係合する圧縮機構(40)又は膨張機構(50)によって支持されている。つまり、回転子(28)が取り付けられる軸部材は、回転子(28)を挟む両側で支持されている。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記回転子(28)が上記第1軸部材(31)に取り付けられ、上記第1軸部材(31)の上記第2軸部材(35)と連結されている方の端部が、上記軸受部材(51,58)によって回転自在に支持されているものである。
第2の発明では、回転子(28)が取り付けられる第1軸部材(31)が、第2軸部材(35)と連結されている方の端部で軸受部材(51,58)によって支持されている。この軸受材は、回転子(28)を挟む両側でそれぞれ軸受部材(51,58)と圧縮機構(40)とによって支持されている。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記圧縮機構(40)と上記膨張機構(50)と上記電動機(26)と上記回転軸(30)とが収納される密閉容器状のケーシング(21)を備え、上記軸受部材(58)が上記ケーシング(21)に固定されて、上記膨張機構(50)が該軸受部材(58)に固定されている。
第3の発明では、膨張機構(50)が、ケーシング(21)に固定された軸受部材(58)に固定されている。回転子(28)が取り付けられる第1軸部材(31)を回転自在に支持する軸受部材(58)は、膨張機構(50)をケーシング(21)に取り付けるための部材を兼ねている。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記第1軸部材(31)の軸心と上記第2軸部材(35)の軸心とを一致させるための位置決め手段(68)が設けられている。
第4の発明では、位置決め手段(68)を用いて、第1軸部材(31)の軸心と第2軸部材(35)の軸心とを一致させる。位置決め手段(68)は膨張機構(50)を軸受部材(58)に固定する際に使用されて、第1軸部材(31)の軸心と第2軸部材(35)の軸心とが一致した流体機械(20)が構成される。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記位置決め手段(68)は、上記軸受部材(58)と上記膨張機構(50)の一方に形成された凹部(68a)と、他方に形成されて該凹部(68a)に嵌合する凸部(68b)とによって構成されている。
第5の発明では、軸受部材(58)と膨張機構(50)の一方に凹部(68a)が形成され、他方に凸部(68b)が形成されている。膨張機構(50)を軸受部材(58)に固定する際には、凸部(68b)が凹部(68a)に嵌合することで、第1軸部材(31)の軸心と第2軸部材(35)の軸心とが一致するように膨張機構(50)が所定の位置に案内される。
第6の発明は、上記第3乃至第5の何れか1つの発明において、上記膨張機構(50)には、上記第2軸部材(35)の第1軸部材(31)と連結されている方の端部を回転自在に支持する軸受部(51a)が形成され、上記回転軸(30)には、上記ケーシング(21)内に貯留された潤滑油が流通する給油通路(19)が形成される一方、上記第1軸部材(31)には、上記給油通路(19)に連通して上記軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面に開口する給油孔(39)が形成され、上記給油孔(39)から上記軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、上記軸受部(51a)の第2軸部材(35)の軸受面にも供給される。
第6の発明では、給油通路(19)を流通する潤滑油が、給油孔(39)から軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面に供給され、その軸受面における潤滑に用いられる。その後、軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面における潤滑に用いられた潤滑油は、軸受部(51a)の第2軸部材(35)の軸受面に供給され、その軸受部(51a)の第2軸部材(35)の軸受面における潤滑にも使用される。
第7の発明は、上記第2の発明において、上記軸受部材(51)は、互いに連結されている方の上記第1軸部材(31)の端部及び上記第2軸部材(35)の端部を共に回転自在に支持するように構成され、上記膨張機構(50)を構成する部材を兼ねている。
第7の発明では、第1軸部材(31)の端部を回転自在に支持する軸受と、第2軸部材(35)の端部を回転自在に支持する軸受とが、膨張機構(50)を構成する部材を兼ねている軸受部材(51)に設けられている。また、回転子(28)が取り付けられる第1軸部材(31)は、回転子(28)を挟む両側でそれぞれ軸受部材(51)と圧縮機構(40)とによって支持されている。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記回転軸(30)には、上記ケーシング(21)内に貯留された潤滑油が流通する給油通路(19)が形成される一方、上記第1軸部材(31)には、上記給油通路(19)に連通して上記軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面に開口する給油孔(39)が形成され、上記給油孔(39)から上記軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、上記軸受部材(51)の第2軸部材(35)の軸受面にも供給される。
第8の発明では、給油通路(19)を流通する潤滑油が、給油孔(39)から軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面に供給され、その軸受面における潤滑に用いられる。その後、軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面での潤滑に用いられた潤滑油は、軸受部材(51)の第2軸部材(35)の軸受面に供給され、軸受部材(51)の第2軸部材(35)の軸受面における潤滑にも使用される。
第9の発明は、上記第6又は8の発明において、上記膨張機構(50)は上記圧縮機構(40)の上側に配置されて、上記第2軸部材(35)は上記第1軸部材(31)の上側に配置される一方、上記第1軸部材(31)の軸受面と上記第2軸部材(35)の軸受面とには、上記回転軸(30)の回転方向に進むにつれて上側に進む螺旋状の溝(29)が形成されている。
第9の発明では、第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、上記螺旋状の溝(29)によって第1軸部材(31)の上側に配置された第2軸部材(35)の軸受面に導かれる。第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油は、螺旋状の溝(29)があるので第1軸部材(31)の軸受面から下側へは流れ落ちない。
本発明では、回転子(28)が取り付けられる軸部材が、回転子(28)を挟む両側で支持されている。回転子(28)が取り付けられる軸部材は、回転軸(30)の回転に伴いその回転子(28)に作用する遠心力が伝達されるが、回転子(28)を挟む両側で支持されているので、流体機械(20)の運転を重ねたとしても従来のように片側で支持されている場合のように軸部材(31,35)同士の連結部は変形しない。従って、軸部材(31,35)同士の軸心が互いにずれることはなく、回転軸(30)の振れ回りを防止することができる。これにより、回転軸(30)の回転に伴う圧縮機構(40)や膨張機構(50)の摺動部での機械的な損失が低減するので、流体機械(20)の運転効率を向上させることができる。また、回転軸(30)の振れ回りの防止に伴い、回転軸(30)周りでの騒音、異常磨耗、破損なども防止することができる。また、回転子(28)が取り付けられる軸部材は、回転子(28)を挟む両側で支持されているので、回転軸(30)に作用するモーメントが小さくなる。これにより、回転軸(30)の細径化を図ることができるので、流体機械(20)の製作コストを低減することができる。
また、上記第3の発明では、回転子(28)が取り付けられる第1軸部材(31)を支持する軸受部材(58)が、膨張機構(50)を固定する部材を兼ねている。従って、膨張機構(50)を支持する部材を別途に設ける必要がない。よって、部品点数を減少させることができるので、流体機械(20)の構成を簡素化することができる。
また、上記第4の発明では、膨張機構(50)を軸受部材(58)に固定する際に、位置決め手段(68)を用いて第1軸部材(31)の軸心と第2軸部材(35)の軸心とを一致させる。位置決め手段(68)を用いれば、第1軸部材(31)の軸心と第2軸部材(35)の軸心とを容易に一致させることができる。よって、この第4の発明の流体機械(20)の組み立てを容易に行うことができる。
また、上記第6の発明では、軸受部(51a)の第2軸部材(35)の軸受面における潤滑に、給油孔(39)から軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が用いられている。軸受部(51a)の第2軸部材(35)の軸受面には、回転軸(30)内を流通する潤滑油を直接供給する必要がない。従って、第2軸部材(35)の軸受部(51a)の位置に給油孔(39)を形成する必要がないので、回転軸(30)の構成を簡素化することができる。
また、上記第7の発明では、第1軸部材(31)の端部を回転自在に支持する軸受と、第2軸部材(35)の端部を回転自在に支持する軸受とが、膨張機構(50)を構成する部材を兼ねている軸受部材(51)に設けられている。つまり、膨張機構(50)を構成する軸受部材(51)を用いて、回転軸(30)の振れ回りを防止することができる。従って、流体機械(20)の構成を簡素化することができる。
また、上記第8の発明では、軸受部材(51)の第2軸部材(35)の軸受面における潤滑に、給油孔(39)から軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が用いられている。軸受部材(51)の第2軸部材(35)の軸受面には、回転軸(30)内を流通する潤滑油を直接供給する必要がない。従って、第2軸部材(35)の軸受部材(51)の位置に給油孔(39)を形成する必要がないので、回転軸(30)の構成を簡素化することができる。
また、上記第9の発明では、第1軸部材(31)の軸受面と第2軸部材(35)の軸受面とに上記螺旋状の溝(29)を設けて、第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、第1軸部材(31)の軸受面から下側へは流れ落ちないようにしている。第1軸部材(31)の軸受面の下側には、電動機(26)の回転子(28)がその第1軸部材(31)に取り付けられている。この第9の発明では、第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、回転子(28)の方へ流れにくくなっている。ここで、回転子(28)の周りを潤滑油が流れると、潤滑油が回転子(28)が回転する際の粘性抵抗になるので、電動機(26)の性能を低下させる。しかし、この第9の発明によれば、第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が回転子(28)の周りを流れることを抑制することができるので、回転子(28)の周りを流れる潤滑油が減少する。従って、回転子(28)が回転する際の粘性抵抗が小さくなるので、電動機(26)の性能の低下を抑制することができ、流体機械(20)の運転効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の空調機(10)は、本発明に係る流体機械を備えている。
〈空調機の全体構成〉
図1に示すように、本実施形態の空調機(10)は、流体回路(11)を備えている。この流体回路(11)には、圧縮・膨張ユニット(20)と、室外熱交換器(14)と、室内熱交換器(15)と、第1四路切換弁(12)と、第2四路切換弁(13)とが接続されている。この圧縮・膨張ユニット(20)が、本発明に係る流体機械を構成している。また、この流体回路(11)には、冷媒として二酸化炭素(CO2)が充填されている。
上記圧縮・膨張ユニット(20)は、縦長円筒形の密閉容器状に形成されたケーシング(21)を備えている。このケーシング(21)内には、圧縮機構(40)と、膨張機構(50)と、電動機(26)とが収納されている。ケーシング(21)内では、圧縮機構(40)と電動機(26)と膨張機構(50)とが下から上へ向かって順に配置されている。圧縮・膨張ユニット(20)の詳細については後述する。
上記冷媒回路(11)において、圧縮機構(40)は、その吐出側が第1四路切換弁(12)の第1のポートに、その吸入側が第1四路切換弁(12)の第4のポートにそれぞれ接続されている。一方、膨張機構(50)は、その流出側が第2四路切換弁(13)の第1のポートに、その流入側が第2四路切換弁(13)の第4のポートにそれぞれ接続されている。
また、上記冷媒回路(11)において、室外熱交換器(14)は、その一端が第2四路切換弁(13)の第2のポートに、その他端が第1四路切換弁(12)の第3のポートにそれぞれ接続されている。一方、室内熱交換器(15)は、その一端が第1四路切換弁(12)の第2のポートに、その他端が第2四路切換弁(13)の第3のポートにそれぞれ接続されている。
上記第1四路切換弁(12)と第2四路切換弁(13)は、それぞれ、第1のポートと第2のポートとが連通し且つ第3のポートと第4のポートとが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第3のポートとが連通し且つ第2のポートと第4のポートとが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わるように構成されている。
〈圧縮・膨張ユニットの構成〉
図2に示すように、圧縮・膨張ユニット(20)は、縦長で円筒形の密閉容器であるケーシング(21)を備えている。このケーシング(21)の内部には、下から上へ向かって順に、圧縮機構(40)と、電動機(26)と、膨張機構(50)とが配置されている。また、ケーシング(21)には、その胴部を貫通するように吸入管(22)と吐出管(23)と導入管(24)と導出管(25)とが設けられている。吸入管(22)は2本設けられ、他の管(23,24,25)は1本ずつ設けられている。吸入管(22)は圧縮機構(40)に、導入管(24)及び導出管(25)は膨張機構(50)にそれぞれ接続されている。一方、吐出管(23)は、ケーシング(21)内における電動機(26)と膨張機構(50)の間の空間において、後述するマウンティングプレート(58)の軸受部(58a)の高さに開口している。
圧縮機構(40)は、揺動ピストン型のロータリ圧縮機を構成している。この圧縮機構(40)は、シリンダ(41,42)とピストン(47)を2つずつ備えている。圧縮機構(40)では、下から上へ向かって順に、リアヘッド(45)と、第1シリンダ(41)と、中間プレート(46)と、第2シリンダ(42)と、フロントヘッド(44)とが積み重ねられた状態となっている。
また、圧縮機構(40)には、第1軸部材である第1クランク軸(31)が係合している。第1クランク軸(31)の下部は、リアヘッド(45)、第1シリンダ(41)、中間プレート(46)、第2シリンダ(42)、及びフロントヘッド(44)を貫通している。フロントヘッド(44)には、第1クランク軸(31)を回転自在に支持する滑り軸受である軸受部が形成されている。リアヘッド(45)にも、第1クランク軸(31)を回転自在に支持する滑り軸受である軸受部が形成されている。
この第1クランク軸(31)の下部には、2つの圧縮側偏心部(32,33)が形成されている。これら圧縮側偏心部(32,33)は、その軸心が第1クランク軸(31)の軸心に対して偏心している。下側の第1圧縮側偏心部(32)と上側の第2圧縮側偏心部(33)とでは、第1クランク軸(31)の軸心に対する偏心方向が180°ずれている。第1圧縮側偏心部(32)は第1シリンダ(41)内に、第2圧縮側偏心部(33)は第2シリンダ(42)内に、それぞれ配置されている。また、第1クランク軸(31)には、その上端面を掘り下げて形成された係合穴(34)が設けられている。この係合穴(34)は、第1クランク軸(31)の軸心に沿って下方へ延びる六角形断面の穴である。
第1及び第2シリンダ(41,42)の内部には、円筒状のピストン(47)が1つずつ配置されている。第1シリンダ(41)内では、第1圧縮側偏心部(32)がピストン(47)を貫通している。第2シリンダ(42)内では、第2圧縮側偏心部(33)がピストン(47)を貫通している。ピストン(47,47)の外周面とシリンダ(41,42)の内周面との間に圧縮室(43)が形成される。また、図示しないが、ピストン(47)の側面には平板状のブレードが突設されており、このブレードは揺動ブッシュを介してシリンダ(41,42)に支持されている。
第1及び第2シリンダ(41,42)には、それぞれ吸入ポート(48)が1つずつ形成されている。各吸入ポート(48)は、シリンダ(41,42)を半径方向に貫通し、その終端がシリンダ(41,42)の内周面に開口している。これら各吸入ポート(48)には、吸入管(22)が1本ずつ挿入されている。
フロントヘッド(44)及びリアヘッド(45)には、それぞれ吐出ポートが1つずつ形成されている。フロントヘッド(44)の吐出ポートは、第2シリンダ(42)内の圧縮室(43)をケーシング(21)の内部空間と連通させる。リアヘッド(45)の吐出ポートは、第1シリンダ(41)内の圧縮室(43)をケーシング(21)の内部空間と連通させる。また、各吐出ポートは、その終端にリード弁からなる吐出弁が設けられており、この吐出弁によって開閉される。尚、図2において、吐出ポート及び吐出弁の図示は省略する。
圧縮機構(40)は、リング状のマウンティングプレート(49)を介してケーシング(21)に固定されている。具体的には、マウンティングプレート(49)が溶接によってケーシング(21)に固定されており、このマウンティングプレート(49)に圧縮機構(40)のフロントヘッド(44)が図外のボルトによって固定されている。
上記電動機(26)は、ケーシング(21)の長手方向の中央部に配置されている。この電動機(26)は、ステータ(27)と回転子(28)であるロータ(28)とにより構成されている。ステータ(27)は、上記ケーシング(21)に固定されている。ロータ(28)は、ステータ(27)の内側に配置されており、第1クランク軸(31)の上部に取り付けられている。
膨張機構(50)は、揺動ピストン型のロータリ膨張機を構成している。この膨張機構(50)は、シリンダ(71,81)とピストン(75,85)とを2組ずつ備えている。膨張機構(60)では、上から下へ向かって順に、上部蓋部材(59)と、リアヘッド(52)と、第1シリンダ(71)と、中間プレート(53)と、第2シリンダ(81)と、フロントヘッド(51)とが積み重ねられた状態となっている。この状態において、第1シリンダ(71)は、その下端面が中間プレート(53)により閉塞され、その上端面がリアヘッド(52)により閉塞されている。一方、第2シリンダ(81)は、その下端面がフロントヘッド(51)により閉塞され、その上端面が中間プレート(53)により閉塞されている。
各シリンダ(71,81)は、概ねリング形状の厚板状に形成されている。第2シリンダ(81)の内径は、第1シリンダ(71)の内径よりも大きくなっている。また、第2シリンダ(81)の厚み(高さ)は、第1シリンダ(71)の厚み(高さ)よりも厚く(高く)なっている。
この膨張機構(50)には、第2軸部材である第2クランク軸(35)が係合している。第2クランク軸(35)は、フロントヘッド(51)、第2シリンダ(81)、中間プレート(53)、第1シリンダ(71)、及びリアヘッド(52)を貫通している。フロントヘッド(51)には、第2クランク軸(35)を回転自在に支持する滑り軸受である軸受部(51a)が形成されている。リアヘッド(52)にも、第2クランク軸(35)を回転自在に支持する滑り軸受である軸受部が形成されている。第2クランク軸(35)は、上部が上部蓋部材(59)の下面に形成された凹部に嵌め込まれ、下部がフロントヘッド(51)の下面の第2クランク軸(35)の周囲に形成された円筒状の凸部(68b)から僅かに突出している。
この第2クランク軸(35)には、2つの膨張側偏心部(36,37)が形成されている。これら膨張側偏心部(36,37)は、その軸心が第2クランク軸(35)の軸心に対して偏心している。上側の第1膨張側偏心部(36)と下側の第2膨張側偏心部(37)とでは、第2クランク軸(35)の軸心に対する偏心方向が一致している。ただし、第2膨張側偏心部(37)の偏心量は、第1膨張側偏心部(36)の偏心量よりも大きくなっている。第1膨張側偏心部(36)は第1シリンダ(71)内に、第2膨張側偏心部(37)は第2シリンダ(81)内に、それぞれ配置されている。
また、第2クランク軸(35)には、その下端面に係合突起(38)が突設されている。この係合突起(38)は、第2クランク軸(35)の下端面から下方へ延びる六角柱状の突起である。係合突起(38)の断面形状は、第1クランク軸(31)の係合穴(34)の断面形状に対応した六角形となっている。第1クランク軸(31)と第2クランク軸(35)とは、第2クランク軸(35)の係合突起(38)を第1クランク軸(31)の係合穴(34)へ挿入することによって連結され、回転軸である1本のシャフト(30)を構成している。シャフト(30)は、圧縮機構(40)と膨張機構(50)とを連結している。
図3にも示すように、第1シリンダ(71)内には第1ピストン(75)が、第2シリンダ(81)内には第2ピストン(85)がそれぞれ設けられている。第1及び第2ピストン(75,85)は、何れも円環状あるいは円筒状に形成されている。第1ピストン(75)の内径は第1膨張側偏心部(36)の外径と、第2ピストン(85)の内径は第2膨張側偏心部(37)の外径とそれぞれ概ね等しくなっている。そして、第1ピストン(75)には第1膨張側偏心部(36)が、第2ピストン(85)には第2膨張側偏心部(37)がそれぞれ貫通している。
上記第1ピストン(75)は、その外周面が第1シリンダ(71)の内周面に、下端面が中間プレート(53)に、上端面がリアヘッド(52)にそれぞれ摺接している。第1シリンダ(71)内には、その内周面と第1ピストン(75)の外周面との間に第1流体室(72)が形成される。一方、上記第2ピストン(85)は、その外周面が第2シリンダ(81)の内周面に、下端面がフロントヘッド(51)に、上端面が中間プレート(53)にそれぞれ摺接している。第2シリンダ(81)内には、その内周面と第2ピストン(85)の外周面との間に第2流体室(82)が形成される。
上記第1及び第2ピストン(75,85)のそれぞれには、ブレード(76,86)が1つずつ一体に設けられている。ブレード(76,86)は、ピストン(75,85)の半径方向へ延びる板状に形成されており、ピストン(75,85)の外周面から外側へ突出している。
上記各シリンダ(71,81)には、一対のブッシュ(77,87)が一組ずつ設けられている。各ブッシュ(77,87)は、内側面が平面となって外側面が円弧面となるように形成された小片である。一対のブッシュ(77,87)は、ブレード(76,86)を挟み込んだ状態で設置されている。各ブッシュ(77,87)は、その内側面がブレード(76,86)と、その外側面がシリンダ(71,81)と摺動する。そして、ピストン(75,85)と一体のブレード(76,86)は、ブッシュ(77,87)を介してシリンダ(71,81)に支持され、シリンダ(71,81)に対して回動自在で且つ進退自在となっている。
第1シリンダ(71)内の第1流体室(72)は、第1ブレード(76)によって仕切られており、図3における第1ブレード(76)の左側が高圧側の第1高圧室(73)となり、その右側が低圧側の第1低圧室(74)となっている。第2シリンダ(81)内の第2流体室(82)は、第2ブレード(86)によって仕切られており、図3における第2ブレード(86)の左側が高圧側の第2高圧室(83)となり、その右側が低圧側の第2低圧室(84)となっている。
上記第1シリンダ(71)と第2シリンダ(81)とは、それぞれの周方向におけるブッシュ(77,87)の位置が一致する姿勢で配置されている。言い換えると、第2シリンダ(81)の第1シリンダ(71)に対する配置角度が0°となっている。上述のように、第1膨張側偏心部(36)と第2膨張側偏心部(37)とは、第2クランク軸(35)の軸心に対して同じ方向へ偏心している。従って、第1ブレード(76)が第1シリンダ(71)の外側へ最も退いた状態になるのと同時に、第2ブレード(86)が第2シリンダ(81)の外側へ最も退いた状態になる。
上記中間プレート(53)には、連通路(54)が設けられている。この連通路(54)は、中間プレート(53)を貫通するように形成されている。中間プレート(53)における第1シリンダ(71)側の面では、図3における第1ブレード(76)の右側の箇所に連通路(54)の一端が開口している。中間プレート(53)における第2シリンダ(81)側の面では、第2ブレード(86)の左側の箇所に連通路(54)の他端が開口している。つまり、この連通路(54)は、第1低圧室(74)と第2高圧室(83)とを連通させている。そして、連通路(54)を介して互いに連通した第1低圧室(74)と第2高圧室(83)が、1つの膨張室を形成している。膨張機構(50)では、各流体室(72,82)で冷媒が膨張することによって発生した動力を回収し、その動力が圧縮機構(40)に伝達される。
上記第2シリンダ(81)には、導出ポート(56)が形成されている。導出ポート(56)は、第2シリンダ(81)の内周面のうち、図3におけるブッシュ(87)のやや右側の箇所に開口し、第2低圧室(84)と連通可能となっている。また、この導出ポート(56)には、導出管(25)が挿入されている。
上記リアヘッド(52)と上部蓋部材(59)とには、該リアヘッド(52)と上部蓋部材(59)とを上下方向に連続して貫通する導入ポート(55)が形成されている。導入ポート(55)は、図3における第1流体室(74)の上側のやや左寄りの位置に開口し、第1高圧室(73)と連通可能となっている。この導入ポート(55)には、導入管(24)が挿入されている。
フロントヘッド(51)の下側には、そのフロントヘッド(51)の下面に密着する円板状のマウンティングプレート(58)が設けられている。マウンティングプレート(58)は、溶接によってケーシング(21)に固定されている。フロントヘッド(51)は、図外のボルトによってそのマウンティングプレート(58)に固定されている。これによって、膨張機構(50)は、マウンティングプレート(58)を介してケーシング(21)に固定されている。
マウンティングプレート(58)の中央には、下側に突設する円筒状の軸受部(58a)が形成されている。この軸受部(58a)は、第1クランク軸(31)の上端部を回転自在に支持する滑り軸受を構成している。マウンティングプレート(58)は、軸受部材を構成している。
マウンティングプレート(58)の上面の中央には、上記凸部(68b)が嵌め込まれる凹部(68a)が形成されている。この凸部(68b)と凹部(68a)とは、本発明に係る位置決め手段(68)を構成している。この凹部(68a)の側壁面は、上部がテーパ−面でその下が円筒面になっている。この円筒面の径は、凸部(68b)の外周面の径とほぼ一致している。これによって、本実施形態の圧縮・膨張ユニット(20)の組み立てにおいてマウンティングプレート(58)にフロントヘッド(51)を固定する際に、凸部(68b)を凹部(68a)に嵌合することで第1クランク軸(31)の軸心と第2クランク軸(35)の軸心とを容易に一致させることができる。また、凹部(68a)の深さは、凸部(68b)の高さよりも大きくなっている。凸部(68b)が凹部(68a)に嵌め込まれた状態において、凸部(68b)の下端面の下側には、僅かに空間が形成されている。第1クランク軸(31)の上端と第2クランク軸(35)の下端とは、この空間内に位置している。
マウンティングプレート(58)の上面には、凹部(68a)を囲うように円形の溝が形成されている。円形の溝には、Oリング(70)が埋設されている。Oリング(70)の上端は、フロントヘッド(51)の下面に密着している。
ケーシング(21)内の底部には、潤滑油が貯留されている油溜りが形成されている。シャフト(30)を構成する第1クランク軸(31)の下端部には、油溜りに浸漬された遠心式の油ポンプ(18)が設けられている。油ポンプ(18)は、シャフト(30)の回転により油溜りの潤滑油を汲み上げるように構成されている。この油ポンプ(18)は、シャフト(30)内を上下方向に延びて圧縮機構(40)と膨張機構(50)とに連通する給油通路(19)に接続されている(図4参照)。そして、油ポンプ(18)は、給油通路(19)を通じて圧縮機構(40)の摺動部と膨張機構(50)の摺動部とに油溜りの潤滑油を供給するように構成されている。
また、図4に示すように、上部蓋部材(59)の凹部におけるシャフト(30)の上端面の上側には、給油通路(19)が開口する排油空間(64)が形成されている。膨張機構(50)とマウンティングプレート(58)とには、この排油空間(64)からマウンティングプレート(58)の下面に至る排油通路(17)が形成されている。排油通路(17)の出口端は、マウンティングプレート(58)の下面から電動機(26)のステータ(27)の上側まで延びる排油管(16)に接続されている。シャフト(30)の上端面から排油空間(64)に排出された潤滑油は、排油通路(17)と排油管(16)とを流通して、電動機(26)のステータ(27)の上側に排出される。
第1クランク軸(31)には、給油通路(19)に連通して軸受部(58a)の第1クランク軸(31)の軸受面に開口する給油孔(39)が形成されている。この給油孔(39)は、軸受部(58a)の第1クランク軸(31)の軸受面の下寄りの位置に開口している。また、軸受部(58a)の第1クランク軸(31)の軸受面と、フロントヘッド(51)の軸受部(51a)の第2クランク軸(35)の軸受面とには、螺旋状の溝(29)が形成されている。この溝(29)は、シャフト(30)の回転方向に進むにつれて上側に進む螺旋状に形成されている。給油孔(39)から軸受部(58a)の第1クランク軸(31)の軸受面に供給された油は、シャフト(30)の回転に伴いこの螺旋状の溝(29)によって上方へ導かれ、フロントヘッド(51)の軸受部(51a)の第2クランク軸(35)の軸受面に供給される。
−運転動作−
上記空調機(10)の動作について説明する。ここでは、空調機(10)の冷房運転時及び暖房運転時の動作について説明し、続いて膨張機構(50)の動作について説明する。
〈冷房運転〉
冷房運転時には、第1四路切換弁(12)及び第2四路切換弁(13)が図1に破線で示す状態に切り換えられる。この状態で圧縮・膨張ユニット(20)の電動機(26)に通電すると、冷媒回路(11)で冷媒が循環して蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
圧縮機構(40)で圧縮された冷媒は、吐出管(23)を通って圧縮・膨張ユニット(20)から吐出される。この状態で、冷媒の圧力は、その臨界圧力よりも高くなっている。この吐出冷媒は、室外熱交換器(14)へ送られて室外空気へ放熱する。室外熱交換器(14)で放熱した高圧冷媒は、流入管を通って膨張機構(50)へ流入する。膨張機構(50)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒から動力が回収される。膨張後の低圧冷媒は、流出管を通って室内熱交換器(15)へ送られる。室内熱交換器(15)では、流入した冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却される。室内熱交換器(15)から出た低圧ガス冷媒は、吸入管(22)を通って圧縮機構(40)へ吸入される。圧縮機構(40)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。
〈暖房運転〉
暖房運転時には、第1四路切換弁(12)及び第2四路切換弁(13)が図1に実線で示す状態に切り換えられる。この状態で圧縮・膨張ユニット(20)の電動機(26)に通電すると、冷媒回路(11)で冷媒が循環して蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
圧縮機構(40)で圧縮された冷媒は、吐出管(23)を通って圧縮・膨張ユニット(20)から吐出される。この状態で、冷媒の圧力は、その臨界圧力よりも高くなっている。この吐出冷媒は、室内熱交換器(15)へ送られる。室内熱交換器(15)では、流入した冷媒が室内空気へ放熱し、室内空気が加熱される。室内熱交換器(15)で放熱した冷媒は、流入管を通って膨張機構(50)へ流入する。膨張機構(50)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒から動力が回収される。膨張後の低圧冷媒は、流出管を通って室外熱交換器(14)へ送られ、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(14)から出た低圧ガス冷媒は、吸入管(22)を通っての圧縮機構(40)へ吸入される。圧縮機構(40)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。
〈圧縮・膨張ユニットの動作〉
圧縮機構(40)部の動作について説明する。圧縮・膨張ユニット(20)の圧縮機構(40)は、電動機(26)によって駆動される。すなわち、電動機(26)が駆動して発生する動力が第1クランク軸(31)を通じて圧縮機構(40)に伝達されると、圧縮側偏心部(32,33)が回動する。上記圧縮側偏心部(32,33)が回動すると、この圧縮側偏心部(32,33)に摺動自在に外接するピストン(47,47)が第1シリンダ(41)及び第2シリンダ(42)内で揺動運動を行う。
冷媒は、ピストン(47,47)の揺動運動に従って吸入ポート(48,48)から第1シリンダ(41)及び第2シリンダ(42)の各圧縮室(43,43)に吸入される。吸入された冷媒は、各圧縮室(43,43)で圧縮され、冷媒である二酸化炭素(CO2)の臨界圧力以上の所定圧力を越えるまで圧縮される。所定圧力を越えた冷媒は、吐出弁を通じて吐出ポートからケーシング(21)の内部空間に吐出される。そして、圧縮機構(40)から吐出された冷媒は、電動機(26)の内部の隙間を上向きに流れ、吐出管(23)からケーシング(21)の外部へ吐出される。
膨張機構(50)部の動作について図5を参照しながら説明する。まず、第1シリンダ(71)内の第1高圧室(73)へ超臨界状態の高圧冷媒が流入する過程について説明する。上記第2クランク軸(35)の回転角が0°の状態から第2クランク軸(35)が僅かに回転すると、導入ポート(55)が第1高圧室(73)に開口して、導入ポート(55)から第1高圧室(73)へ高圧冷媒が流入し始める。その後、第2クランク軸(35)の回転角が60°,120°,180°,240°,300°と次第に大きくなるにつれて、第1高圧室(73)へ高圧冷媒が流入してゆく。この第1高圧室(73)への高圧冷媒の流入は、第2クランク軸(35)の回転角が360°に達するまで続く。
続いて、膨張機構(50)部において冷媒が膨張する過程について説明する。第1高圧室(73)への冷媒の流入が完了した状態において、第2クランク軸(35)の回転角が再び0°の状態から第2クランク軸(35)が僅かに回転すると、第1低圧室(74)と第2高圧室(83)とが連通路(54)を介して互いに連通し、第1低圧室(74)から第2高圧室(83)へと冷媒が流入し始める。その後、第2クランク軸(35)の回転角が60°,120°,180°,240°,300°と次第に大きくなるにつれ、第2低圧室(84)の容積が次第に減少すると同時に第1高圧室(73)の容積が次第に増加し、結果として第1低圧室(74)と第2高圧室(83)との合計容積が次第に増加してゆく。この合計容積の増加は、第2クランク軸(35)の回転角が360°に達する直前まで続く。そして、この合計容積が増加する過程で冷媒が膨張し、この冷媒の膨張によって第2クランク軸(35)が回転駆動される。このように、第1低圧室(74)内の冷媒は、連通路(54)を通って第2高圧室(83)へ膨張しながら流入してゆく。
続いて、第2シリンダ(81)内の第2低圧室(84)から冷媒が流出してゆく過程について説明する。第2高圧室(83)への冷媒の流入が完了した状態において、第2クランク軸(35)の回転角が再び0°の状態から第2クランク軸(35)が僅かに回転すると、第2低圧室(84)は導出ポート(56)に連通し始める。つまり、第2低圧室(84)から導出ポート(56)へと冷媒が流出し始める。その後、第2クランク軸(35)の回転角が60°,120°,180°,240°,300°と次第に大きくなってゆき、その回転角が360°に達するまでの間に亘って、第1低圧室(74)から膨張後の低圧冷媒が流出してゆく。
潤滑油が油溜りから汲み上げられ、圧縮機構(40)や膨張機構(50)などに供給される過程について説明する。油溜りの潤滑油は、シャフト(30)の回転に伴って油ポンプ(18)に吸い上げられ、給油通路(19)に送り込まれる。そして、給油通路(19)に送り込まれた潤滑油は、その給油通路(19)を上向きに流通し、圧縮機構(40)や膨張機構(50)などに供給されてそれぞれの摺動部の潤滑に利用される。また、シャフト(30)の上端面から排出された潤滑油は、排油通路(17)と排油管(16)とを流通して、電動機(26)のステータ(27)の上側に排出される。
また、給油通路(19)に送り込まれた潤滑油は、上記給油孔(39)からマウンティングプレート(58)の軸受部(58a)の第1クランク軸(31)の軸受面にも供給される。この軸受面に供給された潤滑油は、螺旋状の溝(29)によって上方へ導かれながら、マウンティングプレート(58)の軸受部(58a)の第1クランク軸(31)の軸受面において潤滑を行う。そして、フロントヘッド(51)の軸受部(51a)の第2クランク軸(35)の軸受面に供給されて、その軸受面において潤滑を行う。
ここで、第1クランク軸(31)とロータ(28)との軸心を完全に一致させることは現実的には不可能である。このため、シャフト(30)が回転すると、ロータ(28)に作用する遠心力に起因して第1クランク軸(31)に曲げモーメントが作用する。従来のように圧縮機構(40)側の軸受であるフロントヘッド(44)やリアヘッド(45)でのみ第1クランク軸(31)が支持されていると、第1クランク軸(31)の上端には大きな曲げモーメントが作用するので、シャフト(30)が変形して、そのシャフト(30)の振れ回りが発生する。しかし、この実施形態の流体機械(20)では、第1クランク軸(31)の上端部をマウンティングプレート(58)によって支持しているので、シャフト(30)はほとんど変形しない。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、ロータ(28)が取り付けられる第1クランク軸(31)が、ロータ(28)を挟む両側でマウンティングプレート(58)と圧縮機構(40)とによって支持されている。ロータ(28)が取り付けられる第1クランク軸(31)は、シャフト(30)の回転に伴いそのロータ(28)に作用する遠心力が伝達されるが、ロータ(28)を挟む両側で支持されているので、流体機械(20)の運転を重ねたとしても従来のように片側で支持されている場合のように第1クランク軸(31)と第2クランク軸(35)との連結部は変形しない。従って、第1クランク軸(31)の軸心と第2クランク軸(35)の軸心とが互いにずれることはなく、シャフト(30)の振れ回りを防止することができる。これにより、シャフト(30)の回転に伴う圧縮機構(40)や膨張機構(50)の摺動部での機械的な損失が低減するので、流体機械(20)の運転効率を向上させることができる。また、シャフト(30)の振れ回りの防止に伴い、シャフト(30)周りでの騒音、異常磨耗、破損なども防止することができる。また、ロータ(28)が取り付けられる第1クランク軸(31)は、ロータ(28)を挟む両側で支持されているので、シャフト(30)に作用するモーメントが小さくなる。これにより、シャフト(30)の細径化を図ることができるので、流体機械(20)の製作コストを低減することができる。
また、上記実施形態では、ロータ(28)が取り付けられる第1クランク軸(31)を支持するマウンティングプレート(58)が、膨張機構(50)を固定する部材を兼ねている。従って、膨張機構(50)を支持する部材を別途に設ける必要がない。よって、部品点数を減少させることができるので、流体機械(20)の構成を簡素化することができる。
また、上記実施形態では、膨張機構(50)をマウンティングプレート(58)に固定する際に、位置決め手段(68)である凹部(68a)と凸部(68b)とを用いて第1クランク軸(31)の軸心と第2クランク軸(35)の軸心とを一致させる。位置決め手段(68)を用いれば、第1クランク軸(31)の軸心と第2クランク軸(35)の軸心とを容易に一致させることができる。よって、この実施形態の流体機械(20)の組み立てを容易に行うことができる。
また、上記実施形態では、軸受部(51a)の第2クランク軸(35)の軸受面における潤滑に、給油孔(39)からマウンティングプレート(58)の第1クランク軸(31)の軸受面に供給された潤滑油が用いられている。軸受部(51a)の第2クランク軸(35)の軸受面には、シャフト(30)内を流通する潤滑油を直接供給する必要がない。従って、第2クランク軸(35)の軸受部(51a)の位置に給油孔(39)を形成する必要がないので、シャフト(30)の構成を簡素化することができる。
また、上記実施形態では、第1クランク軸(31)の軸受面と第2クランク軸(35)の軸受面とに螺旋状の溝(29)を設けて、第1クランク軸(31)の軸受面に供給された潤滑油が、第1クランク軸(31)の軸受面から下側へは流れ落ちないようにしている。第1クランク軸(31)の軸受面の下側には、電動機(26)のロータ(28)がその第1クランク軸(31)に取り付けられている。従って、第1クランク軸(31)の軸受面に供給された潤滑油が、ロータ(28)の方へ流れにくくなっている。ここで、ロータ(28)の周りを潤滑油が流れると、潤滑油がロータ(28)が回転する際の粘性抵抗になるので、電動機(26)の性能を低下させる。しかし、この実施形態によれば、第1クランク軸(31)の軸受面に供給された潤滑油がロータ(28)の周りを流れることを抑制することができるので、ロータ(28)の周りを流れる潤滑油が減少する。従って、ロータ(28)が回転する際の粘性抵抗が小さくなるので、電動機(26)の性能の低下を抑制することができ、流体機械(20)の運転効率を向上させることができる。
また、上記実施形態では、吐出管(23)がマウンティングプレート(58)の軸受部(58a)の高さに開口している。従って、マウンティングプレート(58)の軸受部(58a)の下端から潤滑油がシャフト(30)を伝って流れ落ちて、シャフト(30)の回転によってその潤滑油が飛散したとしても、吐出管(23)に流入しない。マウンティングプレート(58)は、吐出管(23)が開口する高さでシャフト(30)を覆って、吐出管(23)から吐出される潤滑油の量を減少させる機能を有している。
−実施形態の変形例1−
実施形態の変形例1について説明する。この変形例1は、位置決め手段(68)を構成するフロントヘッド(51)に形成された凸部(68b)及びマウンティングプレート(58)に形成された凹部(68a)の位置及び形状を変更したものである。この変形例1の流体機械(20)における膨張機構(50)の縦断面図を図6に示す。
マウンティングプレート(58)の上面には、Oリング(70)が埋設された溝の外側に凹部(68a)が形成されている。凹部(68a)は、2つの円形の窪みよって構成されている。また、フロントヘッド(51)の下面には、凹部(68a)に嵌合させる2つの円柱状の凸部(68b)がその凹部(68a)の位置に対応して設けられている。凸部(68b)の径は、凹部(68a)の円形の窪みの径と同じである。シャフト(30)の軸心から凸部(68b)の中心までの距離と、シャフト(30)の軸心から凹部(68a)の円形の窪みの中心までの距離は同じである。また、凸部(68b)の高さは、凹部(68a)の円形の窪みの深さと同じである。
−実施形態の変形例2−
実施形態の変形例2について説明する。この変形例2は、位置決め手段(68)として円柱状の位置決めピン(68c)を備えている。この変形例2の流体機械(20)における膨張機構(50)の縦断面図を図7に示す。以下に上記変形例1と異なる点について説明する。
フロントヘッド(51)の下面には、凸部(68b)ではなく、凹部(68a)が形成されている。フロントヘッド(51)の凹部(68a)は、マウンティングプレート(58)の凹部(68a)と同じ形状で同じ位置に設けられている。位置決めピン(68c)の径は、フロントヘッド(51)の凹部(68a)の径、又はマウンティングプレート(58)の凹部(68a)の径と同じである。また、位置決めピン(68c)の高さは、フロントヘッド(51)の凹部(68a)の深さとマウンティングプレート(58)の凹部(68a)の深さとの合計に等しい。
フロントヘッド(51)をマウンティングプレート(58)に固定する際は、一方の凹部(68a)に位置決めピン(68c)が挿入し、その位置決めピン(68c)の突出部を他方の凹部(68a)に嵌め込む。
−実施形態の変形例3−
実施形態の変形例3について説明する。この変形例3は、上記実施形態とは異なり、フロントヘッド(51)を固定するためのマウンティングプレート(58)が設けられていない。この変形例3の流体機械(20)における膨張機構(50)の縦断面図を図8に示す。
この膨張機構(50)のフロントヘッド(51)の下面には、下側に突設する円筒状の軸受部(51a)が形成されている。この軸受部(51a)は、第1クランク軸(31)の上端部と第2クランク軸(35)の下端部とをそれぞれ回転自在に支持している。フロントヘッド(51)は、軸受部材を構成している。つまり、本変形例で3では、膨張機構(50)の構成部材であるフロントヘッド(51)が軸受部材を兼ねている。
第1クランク軸(31)には、給油通路(19)に連通して軸受部(51a)の第1クランク軸(31)の軸受面に開口する給油孔(39)が形成されている。この給油孔(39)は、軸受部(51a)の第1クランク軸(31)の軸受面の下寄りの位置に開口している。また、この軸受部(51a)の軸受面には、上端から下端に亘って螺旋状の溝(29)が形成されている。この溝(29)は、シャフト(30)の回転方向に進むにつれて上側に進む螺旋状に形成されている。給油孔(39)から軸受部(51a)の第1クランク軸(31)の軸受面に供給された油は、この螺旋状の溝(29)によって上方へ導かれ、軸受部(51a)の第2クランク軸(35)の軸受面に供給される。
また、この変形例3では、ケーシング(21)の厚みが上記実施形態に比べて大きくなっている。従って、ケーシング(21)内の圧力が上昇しても、そのケーシング(21)がほとんど膨らまない。よって、マウンティングプレート(58)によって膨張機構(50)をケーシング(21)に固定しなくても、膨張機構(50)がケーシング(21)から外れることはない。
この変形例3では、第1クランク軸(31)の上端部を回転自在に支持する軸受と、第2クランク軸(35)の下端部を回転自在に支持する軸受とが、膨張機構(50)を構成する部材であるフロントヘッド(51)に設けられている。つまり、膨張機構(50)を構成するフロントヘッド(51)を用いて、シャフト(30)の振れ回りを防止することができる。従って、流体機械(20)の構成を簡素化することができる。
また、この変形例3では、一つの部材であるフロントヘッド(51)に第1クランク軸(31)の軸受と第2クランク軸(35)の軸受とが設けられている。ここで、上記実施形態のうように第1クランク軸(31)の軸受と第2クランク軸(35)の軸受とが別々の部材に設けられていると、第1クランク軸(31)の軸心と第2クランク軸(35)の軸心とを一致させるための位置決め手段(68)を、上記実施形態のフロントヘッド(51)やマウンティングプレートに正確に設ける必要がある。しかし、この変形例3では、フロントヘッド(51)を貫通する上記両クランク軸(31,35)の軸受が真っ直ぐになっていれば、第1クランク軸(31)の軸心と第2クランク軸(35)の軸心とは一致するので、フロントヘッド(58)を上記実施形態よりも容易に製作することができるようになる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
膨張機構(50)に係合する第2クランク軸(35)にロータ(28)を取り付けて、第1クランク軸(31)と第2クランク軸(35)との連結部が、電動機(26)と圧縮機構(40)との間に位置するようにしてもよい。この場合、圧縮機構(40)のフロントヘッド(44)、若しくは圧縮機構(40)をケーシング(21)に固定するためのマウンティングプレート(49)が、第2クランク軸(35)の下端部を回転自在に支持する滑り軸受を構成する。
また、軸受部材(58)をマウンティングプレートとは別途に設け、その軸受部材(58)を膨張機構(50)から離れた下方に固定するようにしてもよい。この軸受部材(58)は、1クランク軸(31)の上端部を回転自在に支持する滑り軸受を構成する。軸受部材(58)は、電動機(26)と膨張機構(50)との間の膨張機構(50)から離れた位置でケーシング(21)に固定される。なお、マウンティングプレートは、膨張機構(50)をケーシング(21)に固定するためだけに用いられる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、圧縮機構の軸部材と膨張機構の軸部材とが連結されて回転軸(30)が構成される流体機械について有用である。
実施形態の冷媒回路の概略構成図である。 実施形態の圧縮・膨張ユニットの縦断面図である。 実施形態の膨張機構における要部の横断面を示す拡大断面図である。 実施形態の膨張機構の拡大断面図である。 実施形態の膨張機構におけるクランク軸の回転角60°毎の流体室の状態を示す要部断面図である。 実施形態の変形例1の膨張機構の拡大断面図である。 実施形態の変形例2の膨張機構の拡大断面図である。 実施形態の変形例3の膨張機構の拡大断面図である。
符号の説明
19 給油通路
20 流体機械
21 ケーシング
26 電動機
28 ロータ(回転子)
29 螺旋状の溝
30 シャフト(回転軸)
31 第1クランク軸(第1軸部材)
35 第2クランク軸(第2軸部材)
39 給油孔
40 圧縮機構
50 膨張機構
51 フロントヘッド(軸受部材)
51a 軸受部
58 マウンティングプレート(軸受部材)
68 位置決め手段
68a 凹部
68b 凸部

Claims (9)

  1. 流体を圧縮する圧縮機構(40)と、流体の膨張によって動力を発生させる膨張機構(50)と、上記圧縮機構(40)と上記膨張機構(50)とを連結する回転軸(30)と、該回転軸(30)における圧縮機構(40)と膨張機構(50)との間に取り付けられる回転子(28)を有する電動機(26)とを備える流体機械であって、
    上記回転軸(30)は、上記圧縮機構(40)に係合する第1軸部材(31)と上記膨張機構(50)に係合する第2軸部材(35)とを互いに連結することによって構成され、
    上記回転子(28)は、上記第1軸部材(31)と上記第2軸部材(35)の何れか一方に取り付けられており、
    上記第1軸部材(31)と上記第2軸部材(35)のうち上記回転子(28)が取り付けられる軸部材を、他方の軸部材と連結されている方の端部で回転自在に支持する軸受部材(51,58)を備えていることを特徴とする流体機械。
  2. 請求項1において、
    上記回転子(28)は、上記第1軸部材(31)に取り付けられ、
    上記第1軸部材(31)の上記第2軸部材(35)と連結されている方の端部が、上記軸受部材(51,58)によって回転自在に支持されていることを特徴とする流体機械。
  3. 請求項2において、
    上記圧縮機構(40)と上記膨張機構(50)と上記電動機(26)と上記回転軸(30)とが収納される密閉容器状のケーシング(21)を備え、
    上記軸受部材(58)が上記ケーシング(21)に固定されて、上記膨張機構(50)が該軸受部材(58)に固定されていることを特徴とする流体機械。
  4. 請求項3において、
    上記第1軸部材(31)の軸心と上記第2軸部材(35)の軸心とを一致させるための位置決め手段(68)が設けられていることを特徴とする流体機械。
  5. 請求項4において、
    上記位置決め手段(68)は、上記軸受部材(58)と上記膨張機構(50)の一方に形成された凹部(68a)と、他方に形成されて該凹部(68a)に嵌合する凸部(68b)とによって構成されていることを特徴とする流体機械。
  6. 請求項3乃至5の何れか1つにおいて、
    上記膨張機構(50)には、上記第2軸部材(35)の第1軸部材(31)と連結されている方の端部を回転自在に支持する軸受部(51a)が形成され、
    上記回転軸(30)には、上記ケーシング(21)内に貯留された潤滑油が流通する給油通路(19)が形成される一方、
    上記第1軸部材(31)には、上記給油通路(19)に連通して上記軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面に開口する給油孔(39)が形成され、
    上記給油孔(39)から上記軸受部材(58)の第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、上記軸受部(51a)の第2軸部材(35)の軸受面にも供給されることを特徴とする流体機械。
  7. 請求項2において、
    上記軸受部材(51)は、互いに連結されている方の上記第1軸部材(31)の端部及び上記第2軸部材(35)の端部を共に回転自在に支持するように構成され、上記膨張機構(50)を構成する部材を兼ねていることを特徴とする流体機械。
  8. 請求項7において、
    上記回転軸(30)には、上記ケーシング(21)内に貯留された潤滑油が流通する給油通路(19)が形成される一方、
    上記第1軸部材(31)には、上記給油通路(19)に連通して上記軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面に開口する給油孔(39)が形成され、
    上記給油孔(39)から上記軸受部材(51)の第1軸部材(31)の軸受面に供給された潤滑油が、上記軸受部材(51)の第2軸部材(35)の軸受面にも供給されることを特徴とする流体機械。
  9. 請求項6又は8において、
    上記膨張機構(50)は上記圧縮機構(40)の上側に配置されて、上記第2軸部材(35)は上記第1軸部材(31)の上側に配置される一方、
    上記第1軸部材(31)の軸受面と上記第2軸部材(35)の軸受面とには、上記回転軸(30)の回転方向に進むにつれて上側に進む螺旋状の溝(29)が形成されていることを特徴とする流体機械。
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