JP2015001197A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Hirofumi Azuma
洋文 東
増田 正典
Masanori Masuda
正典 増田
岡田 忠司
Tadashi Okada
忠司 岡田
正和 佐野
Masakazu Sano
正和 佐野
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Abstract

【課題】回転式圧縮機のシリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)の位置決め構造を簡素化するとともに、油溜まりへ油が十分に戻る構造にして摺動部の潤滑不良も防止する。
【解決手段】シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とに形成された位置決め孔(41a,45a)としてのボルト挿通孔と、この位置決め孔(41a,45a)に挿入される軸部材(B11,B13)としての締結ボルトとの間の隙間に充填材(50)を充填する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転式圧縮機に関し、特に、圧縮機構の構成要素であるシリンダ本体とシリンダヘッドの位置決め構造に関するものである。
従来、ローリングピストン型圧縮機や揺動ピストン型圧縮機の圧縮機構は、シリンダ室を有するシリンダと、シリンダ室の中で偏心回転運動をするピストンとを有している。シリンダは、一般に、環状のシリンダと、シリンダの軸方向の端面を閉塞するシリンダヘッド(フロントヘッド及びリアヘッド)とを有し、シリンダとシリンダヘッドとがボルトで圧縮機構の軸方向に締め付けられて固定されている。シリンダとシリンダヘッドを締結しているボルトは、圧縮機構で例えば液圧縮が生じて径方向に大きな力が発生する状態になってもシリンダとシリンダヘッドの位置が径方向にずれたりしないだけの十分な締結力が得られるサイズや本数が決められている。シリンダとシリンダヘッドの位置が径方向にずれてしまうとシリンダとピストンのクリアランスが不均一になって、圧縮効率が低下するためである。
上記構成では、圧縮機の大容量化に伴ってシリンダ容積が大きくなると、特に液圧縮の場合にシリンダ半径方向の荷重も過大になる。これに対しては、ボルトのサイズを大きくし、本数も増やすなどの対策が考えられる。しかし、ボルトのサイズが大きくなると、その締結力も大きくなり、シリンダヘッドなどの部材が変形するおそれがある。部材が変形すると、シリンダの壁面とピストンとの間のクリアランスが不均一になり、冷媒の漏れやピストンの異常摩耗や焼き付きなどの問題が生じるおそれがある。
一方、特許文献1には、シリンダの側面にプレートを固定し、このプレートに径方向に取り付けたボルトの位置を調整してシリンダヘッドの径方向の位置を規制する規制部を設ける構成が開示されている。この構成では、シリンダとシリンダヘッドを締結する軸方向の締結ボルトの締結力を必要以上に強くせずに、径方向のボルトでシリンダヘッドの径方向の位置を保持できるようにしている。
特開2012−132385号公報
しかしながら、特許文献1のように規制部を設ける構成は、構造が複雑であるため、組み立ても煩雑で組み立て工数が多くなる。そのため、構成を複雑にせずにシリンダとピストンの位置関係がずれないようにすることが望まれる。また、シリンダには摺動部を潤滑した後の油を排出する油排出通路が設けられるが、特許文献1の構成ではシリンダの側面に取り付ける規制部で油排出通路がふさがれやすく、圧縮機構の下方に設けられる油溜まりへ油が十分に戻らなくなって摺動部が潤滑不良になるおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダとシリンダヘッドの位置決め構造を複雑にせずにシリンダとピストンの位置関係がずれないようにし、さらに油溜まりへ油が十分に戻る構造にして摺動部の潤滑不良も防止することである。
第1の発明は、シリンダ室(51,52)を有する環状のシリンダ(42,44)と、シリンダ室(51,52)の中で偏心回転運動をするピストン(53,54)と、シリンダ(42,44)の軸方向の端面を閉塞するシリンダヘッド(41,45)とを有する圧縮機構(40)を備えた回転式圧縮機を前提としている。
そして、この回転式圧縮機は、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とに形成された位置決め孔(41a,42a,44a,45a)と、該位置決め孔(41a,42a,44a,45a)に挿入される軸部材(B11,B13)とを備え、軸部材(B11,B13)(P1,P2,P3)と位置決め孔(41a,42a,44a,45a)の間に形成される隙間に充填材(50)が充填されることを特徴としている。
この第1の発明では、軸部材(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)の間の隙間に充填材(50)を充填した状態で、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とが位置決めされて固定される。このとき、ピストン(53,54)はシリンダ(42,44)に対して芯出しされて、ピストン(53,54)とシリンダ(42,44)の間のクリアランスが均一な状態となる。圧縮機構の動作中は、ピストン(53,54)とシリンダ(42,44)が芯出しされているので,ピストン(53,54)はスムーズに動作する。また、液圧縮などでシリンダ(42,44)の径方向に大きな力が生じたとしても、軸部材(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)の間に充填材(50)を入れているので、すきまばめになっている場合と違ってシリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれてしまうことはない。
第2の発明は、第1の発明において、上記圧縮機構(40)が、第1シリンダ(42)と第1シリンダヘッド(41)とを有する第1圧縮機構(40A)と、第2シリンダ(44)と第2シリンダヘッド(45)とを有する第2圧縮機構(40B)と、第1シリンダ(42)と第2シリンダ(44)の間に装着されるミドルプレート(43)とを有し、上記軸部材(B11,B13)が、第1シリンダ(42)及び第1シリンダヘッド(41)に形成された第1位置決め孔(41a,42a)に充填材を介して挿入される第1軸部材(B11)と、第2シリンダ(44)及び第2シリンダヘッド(45)に形成された第2位置決め孔(44a,45a)に充填材(50)を介して挿入される第2軸部材(B13)とを有していることを特徴としている。
この第2の発明では、第1圧縮機構(40A)と第2圧縮機構(40B)を重ねて構成される2シリンダ型の圧縮機構(40)において、各軸部材(B11,B13)と各位置決め孔(41a,42a)(44a,45a)の間に充填材(50)を入れることにより、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれてしまうのを防止できる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、上記軸部材(B11,B13)が、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とを締結する締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の一部により構成され、上記軸部材(B11,B13)の軸部とシリンダヘッド(41,45)の位置決め孔(41a,45a)の間に充填材(50)が充填されていることを特徴としている。
この第3の発明では、軸部材である締結ボルト(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)との間に充填材(50)を充填することにより、第1,第2の発明と同様に、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれてしまうのを防止できる。
第4の発明は、第1または第2の発明において、上記軸部材(P1,P2,P3)が、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とを位置決めする位置決めピンであり、上記位置決めピン(P1,P2,P3)と位置決め孔(41c,42c,44c,45c)との間の隙間に充填材(50)が充填されていることを特徴としている。
第5の発明は、第4の発明において、上記位置決め孔(41c,42c,44c,45c)が、上記位置決めピン(P1,P2)に対して、シリンダ(42,44)に形成された部分とシリンダヘッド(41,45)に形成された部分の一方(42c,44c)が締まりばめになり、他方(41c,45c)がすきまばめになるように構成され、上記位置決め孔(41c,45c)と位置決めピン(P1,P2)がすきまばめになる部分に充填材(50)が充填されていることを特徴としている。
第6の発明は、第4の発明において、上記位置決め孔(41c,42c,44c,45c)が、上記位置決めピン(P1,P2)に対して、シリンダ(42,44)に形成された部分(42c,44c)とシリンダヘッド(41,45)に形成された部分(41c,45c)は、の両方がすきまばめになるように構成され、上記位置決め孔(41c,42c,44c,45c)と位置決めピン(P1,P2)の間には、シリンダ(42,44)に形成された部分とシリンダヘッド(41,45)に形成された部分に充填材(50)が充填されていることを特徴としている。
第7の発明は、第2の発明において、上記位置決め孔(41d,42d,43d,44d,45d)が、上記第1圧縮機構(40A)、第2圧縮機構(40B)及びミドルプレート(43)を貫通して形成されるとともに、上記位置決めピン(P3)に対して全体がすきまばめになるように形成され、上記位置決め孔(41d,42d,43d,44d,45d)と位置決めピン(P3)の間には、第1圧縮機構(40A)に形成された部分と第2圧縮機構(40B)に形成された部分とミドルプレート(43)に形成された部分に充填材(50)が充填されていることを特徴としている。
上記第4〜第7の発明では、位置決めピン(P1,P2,P3)と位置決め孔(41c,42c,44c,45c)との間に充填材(50)を充填することにより、第1,第2の発明と同様に、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれてしまうのを防止できる。
従来は締結ボルトとボルト挿通孔の間に隙間があるために、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の位置がずれるおそれがあったのに対し、本発明によれば、軸部材(B11,B13)と位置決め孔(ボルト挿通孔)(41a,45a)の間に充填材(50)を入れることにより隙間をなくしているので、すべての締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)を通常の締結力で締め付けるだけで、大きな力が生じたときでもシリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれるのを防止できる。したがって、圧縮機構(40)の円滑な動作を保証できる。
また、充填材(50)を用いることにより、ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の締結力を必要以上に大きくしなくてもよいので、特に大容量の圧縮機においても締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズを大きくする必要がなくなる。このため、大きなサイズのボルトによる過大な締結力で圧縮機構(40)の構成部品が変形するような問題が生じるのを防止できる。
また、ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズが大きくなると、ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の配置が不均等になって圧縮機構(40)の締結力も不均等になる結果、圧縮ガスが漏れたり焼き付きが生じたりすることが考えられるが、本発明によれば、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズを大きくしなくてもよいので、そのような問題も生じない。
上記第2の発明によれば、第1圧縮機構(40A)と第2圧縮機構(40B)が重ねて構成される2シリンダ型の圧縮機構(40)において、第1の発明と同様に、大きな力が生じたときでもシリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれるのを防止できる。したがって、圧縮機構(40)の円滑な動作を保証できる。また、圧縮機構(40)の構成部品が変形したり、圧縮ガスが漏れたりするような問題も、第1の発明と同様に防止できる。
上記第3の発明によれば、締結ボルト(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)との間に充填材(50)を充填することにより、第1,第2の発明と同様の効果を奏することができる。
上記第4〜第7の発明によれば、位置決めピン(P1,P2,P3)と位置決め孔(41c,42c,44c,45c)との間に充填材(50)を充填することにより、第1,第2の発明と同様の効果を奏することができる。
図1は、実施形態1に係る圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 図2は、実施形態1に係る圧縮機構を拡大した縦断面図である。 図3は、図2のIII−III線断面図である。 図4は、実施形態1の圧縮機構の平面図である。 図5は、実施形態1の圧縮機構の底面図である。 図6は、実施形態2に係る圧縮機構を拡大した縦断面図である。 図7は、実施形態2の圧縮機構の平面図である。 図8は、実施形態2の圧縮機構の底面図である。 図9は、実施形態2の変形例に係る圧縮機構を拡大した縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
図1に示している本発明の実施形態1に係る圧縮機(10)は、空気調和装置、冷却装置、給湯装置等の冷凍装置に適用される。圧縮機(10)は、凝縮器、膨張弁、蒸発器とともに冷媒回路に接続される。冷媒回路では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。つまり、冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮された冷媒が、凝縮器で凝縮し、膨張弁で減圧された後、蒸発器で蒸発する。
圧縮機(10)は、縦長の円筒形の密閉容器であるケーシング(11)を備えている。ケーシング(11)には、円筒形状の胴部(12)と、胴部(12)の上端及び下端にそれぞれ固定された上部鏡板(13)及び下部鏡板(14)が設けられている。上部鏡板(13)は、下側に開口する椀状に形成され、下端の外周縁部が胴部(12)の上端内周面に溶接される。下部鏡板(14)は、上側に開口する椀状に形成され、上端の外周縁部が胴部(12)の下端内周面に溶接される。
上部鏡板(13)の中央部には、吐出管(20)が上下に延びて貫通している。また、上部鏡板(13)には、斜め上方に膨出する膨出部(15)が形成されている。膨出部(15)は、上面が平坦な面によって形成されている。膨出部(15)には、外部電源の電力を電動機(30)へ供給するためのターミナル(25)が取り付けられている。
ケーシング(11)の内部には、電動機(30)と圧縮機構(40)とが設けられている。
電動機(30)は、圧縮機構(40)の上側に配置されている。電動機(30)は、ステータ(31)とロータ(32)とを備えている。ステータ(31)は、ケーシング(11)の胴部(12)の内周面に固定されている。また、ロータ(32)は、ステータ(31)の内側に配置されている。ロータ(32)には、ケーシング(11)の内部を上下に延びる駆動軸(33)が連結されている。ケーシング(11)の内部空間(S)は、電動機(30)の下側の一次空間(S1)と、電動機(30)の上側の二次空間(S2)(油分離空間)とに区画される。これらの空間(S1,S2)は、いずれも圧縮機構(40)の吐出流体(高圧冷媒)で満たされる。つまり、圧縮機(10)は、いわゆる高圧ドーム式(ケーシング(11)の内部が高圧圧力になる形式)で構成されている。
駆動軸(33)は、主軸部(33a)と、第1偏心部(33b)と、第2偏心部(33c)とを備えている。主軸部(33a)は、圧縮機構(40)の主軸受け(48)及び副軸受け(49)によって回転自在に支持されている。第1偏心部(33b)は、第2偏心部(33c)の上側に形成されている。これらの偏心部(33b,33c)は、主軸部(33a)に対して偏心する方向が、互いに180°ずれている。
駆動軸(33)の下部には、遠心式の油ポンプ(34)が取り付けられている。油ポンプ(34)は、ケーシング(11)の底部の油溜まり(16)に溜まる油に浸漬する。駆動軸(33)の内部には、油ポンプ(34)で汲み上げた油が流れる油流路(35)が形成されている。油流路(35)は、駆動軸(33)の中を軸方向に延び、その下流側が4本の給油穴(図示省略)に連続している。各給油穴は、始端が油流路(35)に連通し、終端が駆動軸(33)の外周側に向かって開口している。より詳細に、第1給油穴は、主軸受け(48)の内周面に向かって開口し、第2給油穴は、第1ピストン(53)の内周面に向かって開口している。第3給油穴は、第2ピストン(54)の内周面に向かって開口し、第4給油穴は、副軸受け(49)の内周面に向かって開口している。
駆動軸(33)とともに油ポンプ(34)が回転すると、油溜まり(16)の油が油ポンプ(34)に吸い込まれる。この油は、油流路(35)から各給油穴へ分流し、各摺動部の潤滑に利用される。
図2に示すように、圧縮機構(40)は、2つの圧縮室でそれぞれ冷媒を圧縮する2気筒(2シリンダ)式の圧縮機構に構成されている。また、圧縮機構(40)は、環状のシリンダ(42,44)の内部をピストン(53,54)が偏心回転する回転式の圧縮機構で構成されている。より詳細には、図3に示すように、圧縮機構(40)は、ブッシュ(57)に保持されるブレード(55)とピストン(53,54)とが一体に形成され、シリンダ(42,44)の内部をピストン(53,54)が揺動しながら回転する、揺動ピストン式の圧縮機構で構成されている。
図2に示すように、圧縮機構(40)は、ケーシング(11)の胴部(12)の下部寄りに固定されている。圧縮機構(40)は、上側から下側へ向かって順に、第1シリンダヘッドであるフロントヘッド(41)、第1シリンダ(42)、ミドルプレート(43)、第2シリンダ(44)、及び第2シリンダヘッドであるリアヘッド(45)が積層されて構成されている。フロントヘッド(41)は、ケーシング(11)の胴部(12)に焼き嵌めによって固定されている。フロントヘッド(41)の中央部には、上方に向かって突出した上記主軸受け(48)が形成されている。第1シリンダ(42)及び第2シリンダ(44)は上下に円形の開口面を有する環状に形成されている。ミドルプレート(43)は、駆動軸(33)が貫通する円板状に形成されている。リアヘッド(45)の中央部には、下方に向かって突出した上記副軸受け(49)が形成されている。
圧縮機構(40)では、第1シリンダ(42)の上側の開口面(軸方向の上側の端面)がフロントヘッド(41)で閉塞され、第1シリンダ(42)の下側の開口面がミドルプレート(43)で閉塞され、第1シリンダ(42)の内部に第1シリンダ室(51)が区画された第1圧縮機構(40A)が構成されている(図3参照)。また、圧縮機構(40)では、第2シリンダ(44)の上側の開口面がミドルプレート(43)で閉塞され、第2シリンダ(44)の下側の開口面(軸方向の下側の端面)がリアヘッド(45)に閉塞され、第2シリンダ(44)の内部に第2シリンダ室(52)が区画された第2圧縮機構(40B)が構成されている。以上のように、第1圧縮機構(40A)は第1シリンダ(42)とフロントヘッド(41)とを有し、第2圧縮機構(40B)は第2シリンダ(44)とリアヘッド(45)とを有していて、第1シリンダ(42)と第2シリンダ(44)の間に、第1圧縮機構(40A)と第2圧縮機構(40B)で共有される上記ミドルプレート(43)が装着されている。
第1シリンダ室(51)には、第1偏心部(33b)が挿通される環状の上記第1ピストン(53)が収容されている。第2シリンダ室(52)には、第2偏心部(33c)が挿通される環状の上記第2ピストン(54)が収容されている。第1シリンダ(42)には、第1吸入管(21)が径方向に延びて接続されている。第1吸入管(21)は、第1シリンダ室(51)の吸入室(低圧室)に連通している。第2シリンダ(44)には、第2吸入管(22)が径方向に延びて接続されている。第2吸入管(22)は、第2シリンダ室(52)の吐出室(高圧室)に連通している。
また、フロントヘッド(41)には、図3に示す第1吐出ポート(63)が設けられている(図1,図2では省略)。第1吐出ポートは、流入端が第1シリンダ室(51)の吐出室(高圧室)に連通している。第1吐出ポートの流出端は、上側マフラー部材(46)の内部に開口している。上側マフラー部材(46)の内部は、連通口(図示省略)を通じて一次空間(S1)と連通している。
リアヘッド(45)には、第2吐出ポート(64)が設けられている(図1,図2では省略)。第2吐出ポートは、流入端が第2シリンダ室(52)の吐出室(高圧室)に連通している。第2吐出ポートの流出端は、下側マフラー部材(47)の内部に開口している。
次いで、各シリンダ(42,44)の内部構造について図3を参照しながら説明する。なお、第1シリンダ(42)と第2シリンダ(44)の基本的な構造は同じである。そこで、図3では、第1シリンダ(42)を代表して示している。
各シリンダ室(51,52)には、それぞれ環状のピストン(53,54)が収容されている。各ピストン(53,54)の内部には、偏心部(クランク軸(33b,33c))がそれぞれ嵌挿されている。これにより、ピストン(53,54)の旋回中心は、駆動軸(33)の主軸部(33a)の軸心O1に対して偏心することになる。ピストン(53,54)の外周面には、それぞれブレード(55)が連結している。ブレード(55)は、ピストン(53,54)の外周面から径方向外方へ延びた縦長の直方体状に形成される。
一方、各シリンダ(42,44)には、略円形状のブッシュ孔(56)が形成されている。ブッシュ孔(56)は、シリンダ室(51,52)に連通するように該シリンダ室(51,52)の外周面の内側に形成されている。各ブッシュ孔(56)には、それぞれ一対のブッシュ(57,57)が嵌合している。ブッシュ(57)は、軸直角断面が、略弓形状に形成される。ブッシュ(57)は、ブッシュ孔(56)の内周面に摺接する円弧部(57a)と、平坦な面を形成する平坦部(57b)とを有している。そして、ブッシュ孔(56)では、一対のブッシュ(57,57)の平坦部(57b,57b)同士が対向するように配置され、平坦部(57b,57b)の間にブレード溝(58)が形成される。上述したブレード(55)は、このブレード溝(58)に挿通される。これにより、ブレード(55)は、ブッシュ(57,57)によって径方向に摺動自在に保持され、且つブッシュ孔(56)では、ブッシュ(57,57)が、円弧部(57a)の円弧中心O2を支点に揺動自在となる。この結果、ピストン(53,54)は、シリンダ室(51,52)の内周面と摺接しながら、該内周面に沿って偏心回転運動を行う。
各シリンダ室(51,52)は、ブレード(55)によって低圧室(L-P)と高圧室(H-P)とにそれぞれ区画されている。具体的に、シリンダ室(51,52)では、ブレード(55)の一方の側面(図3の右下側面)側に低圧室(L-P)が区画され、ブレード(55)の他方の側面(図3の左上側面)側に高圧室(H-P)が区画される。
各シリンダ(42,44)には、上述した吸入管(21,22)がそれぞれ接続される吸入ポート(61,62)が形成される。各吸入ポート(61,62)は、一対のブッシュ(57)のうち低圧室(L-P)寄りのブッシュの近傍に形成される。各吸入ポート(61,62)は、一端がシリンダ室(51,52)に開口し、他端がシリンダ(42,44)の外部に開口するように径方向に延びている。第1吸入ポート(61)は、流入端が第1吸入管(21)に連通し、流出端が第1シリンダ室(51)の低圧室(L-p)に連通する。第2吸入ポート(62)は、流入端が第2吸入管(22)に連通し、流出端が第2シリンダ室(52)に連通する。
第1シリンダ室(51)の高圧室(H-p)の上側には、上述した第1吐出ポート(63)が形成されている。即ち、第1吐出ポート(63)は、流入端が第1シリンダ室(51)の高圧室(H-p)と連通し、流出端が上側マフラー部材(46)の内部に連通するように、フロントヘッド(41)を軸方向に貫通している。また、第2シリンダ室(52)の高圧室(H-P)の下側には、上述した第2吐出ポート(64)が形成されている。即ち、第2吐出ポート(64)は、流出端が第2シリンダ室(52)の高圧室(H-P)と連通し、流出端が下側マフラー部材(47)の内部に連通するように、リアヘッド(45)を軸方向に貫通している。下側マフラー部材(47)の内部の空間は、図示していない連通路を介して上側マフラー部材(46)の内部の空間に連通している。
図4は圧縮機構の平面図、図5は圧縮機構の底面図である。図に示すように、フロントヘッド(41)及びリアヘッド(45)と、その間の第1シリンダ(42)、ミドルプレート(43)及び第2シリンダ(44)は、複数の締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)で締結されて一体化されている。
具体的には、図2に示すように、フロントヘッド(41)には、ピッチ円周上の8カ所にボルト挿通孔(41a)が形成されている。第1シリンダ(42)には、上記ピッチ円周上の8カ所に、交互にボルト挿通孔(42a)とネジ穴(42b)とが形成されている。ミドルプレート(43)には、上記ピッチ円周上の8カ所にボルト挿通孔(43a)が形成されている。第2シリンダ(44)には、上記ピッチ円周上の8カ所に、ボルト挿通孔(44a)とネジ穴(44b)とが第1シリンダ(42)と互い違いの位置関係で形成されている。また、リアヘッド(45)には、上記ピッチ円周上の8カ所にボルト挿通孔(45a)が形成されている。
複数の締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)には、相対的に短い8本の第1締結ボルト(B11,B12,B13,B14)と、相対的に長い8本の第2締結ボルト(B21,B22)が含まれている。締結ボルト(B11,B12,B21)はフロントヘッド(41)側から圧縮機構(40)に締め付けるボルトであり、締結ボルト(B13,B14,B22)はリアヘッド(45)側から圧縮機構に締め付けるボルトである。
そして、フロントヘッド(41)側では、第1締結ボルト(B11,B12)のうちの2本(B11)をまず締め付けるときに、この第1締結ボルト(B11)とボルト挿通孔(41a)との間の隙間に接着剤などの充填材(50)を充填しながら、第1シリンダ(42)と第1ピストン(53)の芯出しをする。また、リアヘッド側では、第1締結ボルト(B13,B14)のうちの2本(B13)をまず締め付けるときに、この第1締結ボルト(B13)とボルト挿通孔(45a)との間に充填材(50)を充填しながら、第2シリンダ(44)と第2ピストン(54)の芯出しをする。
その後、残りの第1締結ボルト(B12,B14)と第2締結ボルト(B21,B22)をすべて締め付けることにより、圧縮機構(40)を図2の状態に組み立てる。このとき、第1締結ボルト(B12)はフロントヘッド(41)側からネジ穴(42b)に締め付け、第2締結ボルト(B21)はフロントヘッド(41)側からネジ穴(44b)に締め付け、第1締結ボルト(B14)はリアヘッド側からネジ穴(44b)に締め付け、第2締結ボルト(B22)はリアヘッド側からネジ穴(42b)に締め付けられる。
本実施形態の構成において、フロントヘッド(41)側の2本の第1締結ボルト(B11)とリアヘッド(45)側の2本の第1締結ボルト(B13)は、シリンダ(42,45)を位置決めするための軸部材になっている。この位置決め用の軸部材が挿入されるフロントヘッド(41)及びリアヘッド(45)のボルト挿通孔(41a,45a)は、圧縮機構(40)の各部材の芯出しをするための位置決め孔になっている。
軸部材(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)の間の隙間には充填材(50)が充填されているので、運転中に大きな力が加わっても、各部材(41〜45)の位置ずれが抑えられる。なお、フロントヘッド(41)側とリアヘッド(45)側でシリンダ(42,44)の位置がずれるのを防止するために、フロントヘッド(41)側とリアヘッド(45)のそれぞれで、位置決めに必要な最小限の箇所である2カ所に充填材を設けるようにしているが、2カ所よりも多くの箇所に充填材を設けてもよい。
なお、上記充填材(50)には、例えば、約150℃の耐熱性、耐フロン性、及び耐油性を有する接着剤が用いられる。また、接着剤の代わりに、低温溶融金属であるはんだを用いてもよい。
−運転動作−
本実施形態に係る圧縮機(10)の運転動作について図1〜図3を参照しながら説明する。ケーシング(11)の外部の電源をONにすると、外部電力がターミナル(25)に供給される。その結果、ターミナル(25)からリード線を経由して、電動機(30)へ電流が供給され、電動機(30)が運転される。
電動機(30)が運転状態になると、ステータ(31)の内部でロータ(32)が回転する。これにより、駆動軸(33)が回転駆動され、各ピストン(53,54)が各シリンダ室(51,52)の内部で偏心回転運動を行う。この結果、第1シリンダ室(51)と第2シリンダ室(52)との双方において、冷媒がそれぞれ圧縮される。
具体的に、各シリンダ室(51,52)では、図3に示すピストン(53)の回転に伴い低圧室(L-P)の容積が徐々に大きくなる。これにより、吸入管(21,22)及び吸入ポート(61,62)から低圧室(L-P)へ低圧低温の冷媒が吸入される。ピストン(53)が更に回転し、低圧室(L-P)が吸入ポート(61,62)と遮断されると、この低圧室(L-P)が高圧室(H-P)となる。そして、ピストン(53)が更に回転すると、高圧室(H-P)の容積が徐々に小さくなる。これにより、高圧室(H-P)で冷媒が圧縮される。この高圧室(H-P)が吐出ポート(63,64)と連通し且つ高圧室(H-P)の圧力が所定値を越えると、吐出ポート(63,64)の吐出弁が押し上げられ、吐出ポート(63,64)が開放される。
第1吐出ポート(63)から上方に吐出された冷媒は、上側マフラー部材(46)の内部へ流出し、一次空間(S1)へ送られる。第2吐出ポート(64)から下方へ吐出された冷媒は、下側マフラー部材(47)の内部へ流出する。この冷媒は、下側マフラー部材(47)の内部から連通路に流入し、上側マフラー部材(46)の内部へ流出する。
上側マフラー部材(46)の内部で合流した冷媒は、一次空間(S1)へ流出し、電動機(30)のステータ(31)のスロットやコアカット内の隙間を通じて上方へ流れ、電動機(30)の上側の二次空間(S2)へ流出する。その際に、冷媒中に含まれる油が分離される。油が分離された冷媒は、吐出管(20)に流入し、吐出管(20)の外部へ送られる。
本実施形態では、第1締結ボルトの2本(B11,B13)を位置決め用の軸部材にし、位置決め孔(41a,45a)との間の隙間に接着剤などの充填材(50)を充填するようにしている。そして、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心を合わせた状態で、位置決め用の軸部材である締結ボルト(B11,B13)を、位置決め孔(41a,45a)との間に充填材(50)を介在させた状態で締め付けることにより、圧縮機構が効率よく円滑に動作する状態を確保する。その上で、他の締結ボルト(B12,B14,B21,B22)を締め付けて、圧縮機構の各構成部材を一体化する。
そして、軸部材(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)の間に充填材(50)を入れていて、この部分をすきまばめにしていないので、例えば圧縮機構(40)で液圧縮が生じるなど、大きな力が発生したとしても、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれてしまうことはない。
−実施形態1の効果−
従来は締結ボルトとボルト挿通孔の間に隙間があるために、シリンダ(42,44)とピストン(53,54)の位置がずれるおそれがあったのに対し、この実施形態1によれば、軸部材である締結ボルト(B11,B13)と位置決め孔(41a,45a)の間に充填材(50)を入れることにより、すべての締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)を通常の締結力で締め付けるだけで、大きな力が生じたときでもシリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれるのを防止できる。したがって、圧縮機構(40)の円滑な動作を保証できる。
また、充填材(50)を用いることにより、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の締結力を必要以上に大きくしなくてもよいので、特に大容量の圧縮機においても締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズを大きくする必要がなくなる。このため、大きなサイズのボルトによる過大な締結力で圧縮機構(40)の構成部品が変形するような問題が生じるのを防止できる。
また、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズが大きくなると、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の配置が不均等になって圧縮機構(40)の締結力も不均等になる結果、圧縮ガスが漏れることが考えられるが、本実施形態によれば、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズを大きくしなくてもよいので、そのような問題も生じない。
また、充填材(50)にはんだを用いると、ヤング率が接着剤などの樹脂よりも大きいので、弾性変形による位置ずれを小さくできる。なお、樹脂のヤング率が一般的な金属の1/50程度とすると、圧縮動作に伴う弾性変形量は1μm程度になる。
《発明の実施形態2》
図6〜図8に示す本発明の実施形態2について説明する。
実施形態2の圧縮機構(40)は、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)とは別に、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(フロントヘッド及びリアヘッド)(41,45)とを位置決めする位置決めピン(軸部材)(P1,P2)を設けて、位置決めピン(P1,P2)と位置決め孔(41c,45c)(42c,44c)との間の隙間に充填材を充填するようにした例である。
上記位置決め孔(41c,45c)(42c,44c)は、上記位置決めピン(P1,P2)に対して、第1シリンダ(42)及び第2シリンダ(44)に形成された部分(42c,44c)が締まりばめになり、フロントヘッド(41)及びリアヘッド(45)に形成された部分(41c,45c)がすきまばめになるように構成されている。そして、このすきまばめの部分に充填材(50)が充填されている。
この実施形態2においても、軸部材である位置決めピン(P1,P2)と位置決め孔(41c,45c)の間に充填材(50)を入れることにより、すべての締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)を通常の締結力で締め付けるだけで、大きな力が生じたときでもシリンダ(42,44)とピストン(53,54)の中心がずれるのを防止できる。したがって、圧縮機構(40)の円滑な動作を保証できる。
また、充填材(50)を用いることにより、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の締結力を必要以上に大きくしなくてもよいので、特に大容量の圧縮機においても締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズを大きくする必要がなくなる。このため、大きなサイズの締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)による過大な締結力で圧縮機構(40)の構成部品が変形するような問題が生じるのを防止できる。
また、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズが大きくなると、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の配置が不均等になって圧縮機構(40)の締結力も不均等になる結果、圧縮ガスが漏れることが考えられるが、本実施形態によれば、締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)のサイズを大きくしなくてもよいので、そのような問題も生じない。
−実施形態2の変形例−
(変形例1)
図6の実施形態2において、位置決め孔(41c,45c)(42c,44c)は、位置決めピン(P1,P2)に対して、第1シリンダ(42)及び第2シリンダ(44)に形成された部分とフロントヘッド(41)及びリアヘッド(45)に形成された部分のすべてがすきまばめになるように構成してもよい。その場合、位置決め孔(41c,45c)(42c,44c)と位置決めピン(P1,P2)の間には、第1シリンダ(42)及び第2シリンダ(44)に形成された部分とフロントヘッド(41)及びリアヘッド(45)に形成された部分のすべてに充填材(50)が充填される。
このように構成しても、図6〜図8の実施形態2と同様の効果を奏することができる。
(変形例2)
図9に示すように、位置決め孔(41d,42d,43d,44d,45d)を、第1圧縮機構(40A) 、第2圧縮機構(40B)及びミドルプレート(43)を貫通して形成するとともに、フロントヘッド(41)の上端からリアヘッド(45)の下端までのびる位置決めピン(P3)に対して全体がすきまばめになるように形成してもよい。この場合、位置決め孔(41d,42d,43d,44d,45d)と位置決めピン(P3)の間には、第1圧縮機構(40A)に形成された部分と第2圧縮機構(40B)に形成された部分とミドルプレート(43)に形成された部分に充填材が充填される。
このように構成しても、図6〜図8の実施形態2及び変形例1と同様の効果を奏することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記各実施形態では、本発明をシリンダ(42,44)が2つある2気筒型の圧縮機構(40)に適用した例を説明したが、単気筒型の圧縮機に適用するなど、シリンダの数を変更してもよい。
また、図6の実施形態2において、場合によっては、位置決め孔(41c,45c)(42c,44c)を、位置決めピン(P1,P2)に対して、シリンダヘッド(フロントヘッド及びリアヘッド)(41,45)に形成された部分(41c,45c)が締まりばめになり、シリンダ(42c,44c)に形成された部分がすきまばめになるように構成してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、回転式圧縮機に設けられる圧縮機構の構成要素であるシリンダとシリンダヘッドの位置決め構造について有用である。
10 回転式圧縮機
40 圧縮機構
40A 第1圧縮機構
40B 第2圧縮機構
41 フロントヘッド(第1シリンダヘッド)
41a,42a 第1位置決め孔
44a,45a 第2位置決め孔
41c,42c,44c,45c 位置決め孔
41d,42d,43d,44d,45d 位置決め孔
42 第1シリンダ
43 ミドルプレート
44 第2シリンダ
45 リアヘッド(第2シリンダヘッド)
50 充填材
51 第1シリンダ室
52 第2シリンダ室
53 第1ピストン
54 第2ピストン
B11 第1軸部材(締結ボルト)
B13 第2軸部材(締結ボルト)
B13,B14,B21,B22 締結ボルト
P1,P2,P3 位置決めピン(軸部材)

Claims (7)

  1. シリンダ室(51,52)を有する環状のシリンダ(42,44)と、シリンダ室(51,52)の中で偏心回転運動をするピストン(53,54)と、シリンダ(42,44)の軸方向の端面を閉塞するシリンダヘッド(41,45)とを有する圧縮機構(40)を備えた回転式圧縮機であって、
    シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とに形成された位置決め孔(41a,42a,44a,45a)と、該位置決め孔(41a,42a,44a,45a)に挿入される軸部材(B11,B13)(P1,P2,P3)とを備え、軸部材(B11,B13)(P1,P2,P3)と位置決め孔(41a,42a,44a,45a)の間の隙間に充填材(50)が充填されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮機構(40)は、第1シリンダ(42)と第1シリンダヘッド(41)とを有する第1圧縮機構(40A)と、第2シリンダ(44)と第2シリンダヘッド(45)とを有する第2圧縮機構(40B)と、第1シリンダ(42)と第2シリンダ(44)の間に装着されるミドルプレート(43)とを有し、
    上記軸部材(B11,B13)は、第1シリンダ(42)及び第1シリンダヘッド(41)に形成された第1位置決め孔(41a,42a)に充填材を介して挿入される第1軸部材(B11)と、第2シリンダ(44)及び第2シリンダヘッド(45)に形成された第2位置決め孔(44a,45a)に充填材(50)を介して挿入される第2軸部材(B13)とを有していることを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項1または2において、
    上記軸部材(B11,B13)は、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とを締結する締結ボルト(B11,B12,B13,B14,B21,B22)の一部により構成され、
    上記軸部材(B11,B13)の軸部とシリンダヘッド(41,45)の位置決め孔(41a,45a)の間に充填材(50)が充填されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項1または2において、
    上記軸部材(P1,P2,P3)は、シリンダ(42,44)とシリンダヘッド(41,45)とを位置決めする位置決めピンであり、
    上記位置決めピン(P1,P2,P3)と位置決め孔(41c,42c,44c,45c)との間の隙間に充填材(50)が充填されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  5. 請求項4において、
    上記位置決め孔(41c,42c,44c,45c)は、上記位置決めピン(P1,P2)に対して、シリンダ(42,44)に形成された部分とシリンダヘッド(41,45)に形成された部分の一方(42c,44c)が締まりばめになり、他方(41c,45c)がすきまばめになるように構成され、
    上記位置決め孔(41c,45c)と位置決めピン(P1,P2)がすきまばめになる部分に充填材(50)が充填されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  6. 請求項4において、
    上記位置決め孔(41c,42c,44c,45c)は、上記位置決めピン(P1,P2)に対して、シリンダ(42,44)に形成された部分(42c,44c)とシリンダヘッド(41,45)に形成された部分(41c,45c)は、の両方がすきまばめになるように構成され、
    上記位置決め孔(41c,42c,44c,45c)と位置決めピン(P1,P2)の間には、シリンダ(42,44)に形成された部分とシリンダヘッド(41,45)に形成された部分に充填材(50)が充填されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  7. 請求項2において、
    上記位置決め孔(41d,42d,43d,44d,45d)は、上記第1圧縮機構(40A)、第2圧縮機構(40B)及びミドルプレート(43)を貫通して形成されるとともに、上記位置決めピン(P3)に対して全体がすきまばめになるように形成され、
    上記位置決め孔(41d,42d,43d,44d,45d)と位置決めピン(P3)の間には、第1圧縮機構(40A)に形成された部分と第2圧縮機構(40B)に形成された部分とミドルプレート(43)に形成された部分に充填材(50)が充填されていることを特徴とする回転式圧縮機。
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JP2018059515A (ja) * 2017-12-08 2018-04-12 三菱電機株式会社 回転圧縮機
JP2020532683A (ja) * 2017-09-06 2020-11-12 上海海立電器有限公司 圧縮機及びその製造方法

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