JP2006282944A - 高強度ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 常温、高温時の機械特性、疲労特性、流動性に優れた炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物を得る方法、およびその方法により得られるポリアミド樹脂組成物、成形品を提供する。
【解決手段】 炭素数が4〜10の脂肪族ジアミンおよび炭素数が4〜10のジカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂(A)100重量部に対して、
炭素繊維(B)40〜200重量部、銅化合物(C)0.01〜3重量部、
分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.1〜3重量部からなるポリアミド樹脂組成物であり、脂肪族ポリアミド樹脂(A)の98%硫酸法による相対粘度が1.8〜2.5の範囲からなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物およびその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は常温、高温時の機械特性、疲労特性、流動性に優れた炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物およびその成形品を得ることができるポリアミド樹脂組成物およびその製造方法に関する。
ポリアミド樹脂は、その優れた成形性、機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性などを利用して、自動車、機械関連の部品の他、建材等の構造部材などに成形品として広範囲に利用されている。これらの分野でのポリアミド樹脂の開発経緯は基本的には金属材料からの代替が主体であり、軽量化、防錆化などの利点の多い部品から実用化が進んできた。特に自動車分野では、燃費向上の為の軽量化、低コスト化、部品のモジュール化、一体化を目的に、金属から樹脂へのシフトが積極的に進んでいる。
自動車部品、なかでも自動車エンジンルーム内部品(例えばエンジンマウント、エアサスペンションタンク、インテークマニホールド等の構造部品)へ適用する場合には、高い機械特性、耐熱性、耐疲労特性等が要求される。これらの特性を満足させる方法としてはガラス繊維強化ポリアミド樹脂において強化材の充填濃度を高め、初期の機械的物性を向上させて疲労寿命を伸ばす方法が一般的であったが、高充填領域になると、製品比重が大きくなり軽量化効果が小さくなることや、強化材同士が折れることによる引張特性や疲労特性の低下、流動性の低下による製品ショート等が起こり、機械特性、成形性ともに満足のいくものではない。
特許文献1では、炭素繊維のロービングをカットしたチョップド繊維を熱可塑性樹脂と溶融混練してペレット化することにより、低比重で高い機械特性を持つ成形品を得ることができることが記載されている。しかしながら、特許文献1に記載されたポリアミド樹脂組成物では、ガラス繊維と同様に、高充填領域になると炭素繊維同士の折れ、炭素繊維と樹脂との接着不足よる引張特性や疲労特性の低下が懸念される。
また、特許文献2では、炭素繊維ロービングに熱可塑性樹脂を被覆し、切断してペレット化する、いわゆるプルトージョン法により、低比重で高い機械特性を持つ成形品を得ることができることが記載されている。特許文献2に記載されたポリアミド樹脂組成物では、初期の炭素繊維長が長いことにより引張特性、疲労特性に優れる。しかしながら、特許文献1と同様に炭素繊維と樹脂との接着不足よる機械特性や疲労特性の低下が懸念される。
特開2004−26982号公報 特開2000−71245号公報
本発明の課題は、常温、高温時の機械特性、疲労特性、流動性に優れた炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物を得る方法、およびその方法により得られるポリアミド樹脂組成物、成形品を提供することである。
すなわち本発明は、
(1)炭素数が4〜10の脂肪族ジアミンおよび炭素数が4〜10のジカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維(B)40〜200重量部、銅化合物(C)0.01〜3重量部、分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.1〜3重量部からなるポリアミド樹脂組成物であり、前記ポリアミド樹脂(A)の98%硫酸法による相対粘度が1.8〜2.5の範囲からなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
(2)脂肪族ポリアミド(A)が、ポリヘキサメチレンアジパミドである(1)のポリアミド樹脂組成物、
(3)炭素繊維(B)がポリアクリロニトリル系炭素繊維である(1)または(2)のポリアミド樹脂組成物、
(4)分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.2〜1重量部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかのポリアミド樹脂組成物、
(5)(1)〜(4)のいずれかのポリアミド樹脂組成物からなる成形品、
(6)炭素数が4〜10の脂肪族ジアミン、炭素数が4〜10のジカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂(A)100重量部に対して、銅化合物(C)0.01〜3重量部、分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.1〜3重量部からなる成分を溶融混練した後に、炭素繊維(B)40〜200重量部を配合することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかのポリアミド樹脂組成物の製造方法、
を提供するものである。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、機械特性、疲労特性、流動性に優れるため、エンジンマウント、エアサスペンションタンク、インテークマニホールド等の構造部品等幅広い分野に利用できる。
以下に本発明の実施形態を説明する。文中の「重量」とは「質量」を意味する。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A)とは、ジアミンとジカルボン酸を主たる原料とする樹脂である。その原料の代表例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、(2,2,4−または2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、およびアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーもしくはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明において、とくに好適に用いられるポリアミド樹脂は、200℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、具体的な例としてはポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)およびこれらの混合物ないし共重合体などが挙げられる。
好ましいものとしては、ナイロン66、ナイロン610であり、さらに好ましいものとしてはナイロン66である。これらのポリアミド樹脂は成形性、耐熱性、靱性、表面性などの必要特性に応じて混合物として用いることも実用上好適である。ここで用いられるポリアミドの重合度については、JIS−K6810に従って98%硫酸中濃度1%、25℃で測定する相対粘度が1.8〜2.5の範囲のものが好ましく、2.0〜2.5の範囲のものがとくに好ましい。相対粘度がこの範囲に有ると流動性、機械特性のバランスに優れ、本発明に好適である。相対粘度が1.8未満では炭素繊維強化ポリアミドの熱、疲労特性の耐久性が悪く、2.5を越えると炭素繊維折れに起因する機械特性の低下や流動性低下を起こすため、好ましくない。
本発明のポリアミド樹脂組成物を構成する炭素繊維(B)は、少なくとも部分的にはグラファイト構造を有する繊維状材料を意味する。具体例としては、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、リグニン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブや、これらを2種類以上ブレンドして構成されたものを含む。とりわけ、得られる成形品の力学的特性、導電性および経済性とのバランスに優れるポリアクリロニトリル系炭素繊維が好ましく使用される。
本発明において、炭素繊維(B)の形状には特に制限はなく、例えば、連続繊維であるロービング形状、所定の長さにカットしたチョップド糸形状、粉砕したミルド糸形状等が使用できる。
さらには、取扱性を考慮して、表面をサイジング剤で処理した炭素繊維を使用することがより好ましい。かかるサイジング剤としては、熱可塑性樹脂もしくは熱硬化性樹脂であることが好ましい。例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、スチレン系、フェノール系、フェノキシ系、ポリエーテルスルホン系、ウレタン系エポキシ系の重合体または共重合体が挙げられ、これらを1種もしくは2種以上を併用しても良い。
サイジング剤の付着量については特に制限はないが、成形材料を調製する際の取扱性の観点から、炭素繊維100重量%に対し0.1〜10重量%が好ましく、0.2〜5重量%がより好ましい。
本発明の炭素繊維(B)の配合量は、ポリアミド(A)100重量部に対して、40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部である。配合量が40重量部未満であると、十分な物性を得ることができず、200重量部を越える場合は、炭素繊維の補強効果が飽和する上、流動性が低下するため好ましくない。
また、本発明における炭素繊維の他、様々な繊維状および非繊維状無機充填材を配合することも可能である。本発明における無機充填材の例としては、ガラス繊維、チタン酸ウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、ホウ酸アルミウイスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状無機充填材、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ミルドガラスファイバー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状無機充填材などが挙げられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれらは複数種類併用することも可能である。また、これら無機充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物を使用することは、より優れた機械的特性や外観性を得る意味において好ましい。
本発明においては、銅化合物(C)を用いることで高い耐熱性を得ることができる。本発明における銅化合物(C)の例としては、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅のハロゲン化銅、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅などの無機酸銅化合物、酢酸銅、ラウリン酸銅、ステアリン酸銅、ナフテン酸銅、カプリン酸銅等の有機酸銅化合物が挙げられるが、その中でもヨウ化銅、酢酸銅が好ましく、より好ましくはヨウ化銅である。
これらの配合量はポリアミド100重量部に対して、0.01〜0.3重量部、特に好ましくは0.01〜0.1重量部である。配合量が0.01重量部未満であると、十分な耐熱性を得ることができず、0.3重量部を越える場合は、耐熱性が飽和して増量による効果がなくなってしまい、逆に、押出機、成形機の銅による腐食を早めてしまう。
また、本発明における銅化合物(C)はハロゲン化アルカリと併用して用いることでより高い耐熱性を得ることができる。ハロゲン化アルカリとしては、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化マグネシウム等を挙げることができ、好ましくはヨウ化カリウムである。好ましい配合量としては、上記銅化合物(C)中の銅1原子に対し、該ハロゲン化アルカリ中のハロゲン原子が0.3〜4原子の割合である。0.3原子未満であると、耐熱性向上の効果がみられず、4原子を越える場合は、耐熱性が飽和して増量による効果がなくなってしまい、逆に、押出機、成形機のハロゲン化アルカリによる腐食を早めてしまう。
本発明では分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)を用いることにより炭素繊維とポリアミドとの接着性を更に向上させることができる。本発明における、分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)としては、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられるが、分子中に芳香族環を含まないものがより好ましく、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシランが好ましい。分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)の好ましい配合量は、ポリアミド100重量部に対して、0.1〜3重量部、特に好ましくは0.2〜1重量部である。配合量が0.1重量部未満であると、ポリアミドと炭素繊維の十分な密着を得ることができず、3重量部を越える場合は、密着が飽和して増量による効果がなくなってしまい、逆に高温特性が低下してしまい、好ましくない。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物の目的を損なわない範囲で、要求される特性に応じて他のポリアミド樹脂他のポリマー類、添加剤、耐候剤、結晶核剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤などを添加することも可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物の調製方法は、炭素繊維ロービングに、マトリックスであるポリアミドを被覆、好ましくは押出被覆してからカッティングする方法や、ポリアミドを単軸あるいは2軸押出機など公知の機器に供給して溶融混練する方法などを挙げることができるが、押出機にて溶融混練する方法が好ましい。
溶融混練の方法については特に限定されないが、各原料を一括して押出機に供給する方法、供給口を2つ以上有する押出機を使用し、第一の(上流側の)供給口から任意の1ないし複数の成分を供給し、第二以降の(下流側の)供給口から残りの任意の1ないし複数の成分を供給する方法が挙げられるが、供給口を2つ以上有する押出機を使用する方法が好ましい。すなわち、本発明のポリアミド樹脂組成物製造方法では、第一の(上流側の)供給口からポリアミド樹脂(A)、銅化合物(C)とシランカップリング剤(D)を供給して(A)、(C)、(D)成分を溶融混練した後、さらに下流側の供給口から炭素繊維(B)成分を配合することが好ましい。
このようにして得られた本発明の組成物は公知の方法により成形品として加工することができる。得られる成形品はエンジンマウント、エアサスペンションタンク、インテークマニホールド等の自動車構造部品に好ましく使用できる。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
(1)一般機械特性
以下の標準方法に従って測定した。
引張強さ、引張伸び
ASTM D638に準拠して行った。1号ダンベル型試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm))を用い、試験速度10mm/minで23℃、140℃にて試験を行った。
曲げ強さ、曲げ弾性率
ASTM D790に準拠して行った。曲げ試験片(試験片厚み:1/4インチ(6.4mm))を用い、試験速度3mm/minで23℃、140℃にて試験を行った。
Izod衝撃強さ
ASTM D256に準拠して行った。衝撃試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm)、カットノッチ)を用いて23℃にて試験を行った。
(2)耐熱エージング性
ASTM D638に準拠して行った。1号ダンベル型試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm))を150℃にて500h乾熱処理を行い、処理後の試験片を試験速度10mm/minで23℃にて試験を行った。
(3)疲労特性
JISK7119に準拠して行った。疲労試験片(試験片厚み:10mm)を作成し、島津製作所製曲げ疲れ試験機TB−10Bを用いて周波数30Hz、温度140℃にて評価を行った。25MPaにおける破断までの繰り返し回数を測定した。繰り返し回数は、n=5の平均とした。
(4)流動性
厚み2mmのスパイラルフロー金型を用いて流動長を評価した。成形機は東芝機械IS80型射出成形機を用い、シリンダー温度280℃(実施例1〜3,5〜10、比較例1,2,4〜10)、260℃(実施例4、比較例3)、金型温度95℃、射出−冷却時間15−15秒、射出速度70%、射出圧力70%にて行い、21〜30ショットの平均をスパイラルフロー流動長とした。
(5)ポリアミド樹脂(A)の調整
ポリアミドa,b,c,e,f
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩と投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内を十分窒素置換した後、撹拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大20kg/cm2(G)に調整しながら最終到達温度は270℃とし、水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。
ポリアミドd
ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の等モル塩と投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内を十分窒素置換した後、撹拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大20kg/cm2(G)に調整しながら最終到達温度は250℃とし、水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。
ポリアミドg
ε−カプロラクタムと投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内を十分窒素置換した後、撹拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大20kg/cm2(G)に調整しながら最終到達温度は250℃とし、水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。
ポリアミドh
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の等モル塩、ε−-カプロラクタムをそれぞれ80:15:5の重量比で投入し、投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内を十分窒素置換した後、撹拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大20kg/cm2(G)に調整しながら最終到達温度は270℃とし、水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。
[実施例1〜3,5〜12]、[比較例1,2,4〜11]
ポリアミドおよび下記原料を表1および表2に示す割合で配合し、日本製鋼所社製二軸押出機TEX−44で280℃にて溶融混練後ペレット化した。混練方法は、ポリアミド(A)、銅化合物(C)、シランカップリング剤(D)、ハロゲン化アルカリ(40重量%水溶液)を上流側の供給口から供給し、下流側の供給口から炭素繊維を供給し溶融混練してペレタイズした。得られたペレットを80℃、12時間の条件で除湿乾燥した。次にこのペレットを東芝機械IS80型射出成形機を用いて成形した。成形条件はシリンダー温度280℃、金型温度95℃、射出−冷却時間15−15秒、射出速度70%、充填下限圧力+10Kg/cm(G)とした。
[実施例4]、[比較例3]
ポリアミドおよび下記原料を表1および表2に示す割合で配合し、日本製鋼所社製二軸押出機TEX−44で260℃にて溶融混練後ペレット化した。混練方法は、ポリアミド(A)、銅化合物(C)、シランカップリング剤(D)、ハロゲン化アルカリ(40重量%水溶液)を上流側の供給口から供給し、下流側の供給口から炭素繊維を供給し溶融混練してペレタイズした。得られたペレットを80℃、12時間の条件で除湿乾燥した。次にこのペレットを東芝機械IS80型射出成形機を用いて成形した。成形条件はシリンダー温度260℃、金型温度95℃、射出−冷却時間15−15秒、射出速度70%、充填下限圧力+10Kg/cm(G)とした。
<ポリアミド樹脂(A)>
ポリアミドa〜h
<炭素繊維(B)>
ポリアクリロニトリル系炭素繊維:東レ(株)製TS−12
<銅化合物(C)>
ヨウ化銅:シグマアルドリッチジャパン製97%1級
酢酸銅:東京化成工業製97%<
<シランカップリング剤(D)>
シランカップリング剤a:N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン(東レダウコーニングシリコーン(株)製SH6026)
シランカップリング剤b:N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(東レダウコーニングシリコーン(株)製SH6020)
シランカップリング剤c:3―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製KBE403)
<ハロゲン化アルカリ>
ヨウ化カリウム:シグマアルドリッチジャパン製99.5%1級
Figure 2006282944
Figure 2006282944
実施例1〜12により得られたポリアミド樹脂組成物は、常温、高温時の機械特性、疲労特性、流動性のバランスに優れる。なかでも、実施例11により得られたポリアミド樹脂組成物は、常温、高温時の機械特性、疲労特性、流動性のバランスが最も優れていた。
比較例1により得られたポリアミド樹脂組成物は、相対粘度が低いため、機械特性に優れるものの耐熱エージング性、疲労特性に劣った。
比較例2により得られたポリアミド樹脂組成物は、相対粘度が高いため、機械特性、疲労特性および流動性に劣った。
比較例3により得られたポリアミド樹脂組成物は、ジアミン、ジカルボン酸からなるポリアミドではないため、高温時の機械特性に劣った。
比較例4により得られたポリアミド樹脂組成物は、脂肪族ポリアミドではないため、高温時の機械特性、疲労特性に劣った。
比較例5により得られたポリアミド樹脂組成物は、炭素繊維配合量が少ないため、機械特性、疲労特性に劣った。
比較例6により得られたポリアミド樹脂組成物は、炭素繊維配合量が多いため、機械特性、疲労特性および流動性に劣った。
比較例7により得られたポリアミド樹脂組成物は、銅化合物が配合されていないため、耐熱エージング性に劣った。
比較例8により得られたポリアミド樹脂組成物は、銅化合物が配合されていないため、耐熱エージング性に劣った。
比較例9により得られたポリアミド樹脂組成物は、アミノ含有シランカップリング剤が配合されていないため、機械特性、疲労特性に劣った。
比較例10により得られたポリアミド樹脂組成物は、アミノ含有シランカップリング剤が多いため、高温時の機械特性、疲労特性に劣った。
比較例11により得られたポリアミド樹脂組成物は、配合されているシランカップリング剤にアミノ基が存在しないため、機械特性、疲労特性に劣った。

Claims (6)

  1. 炭素数が4〜10の脂肪族ジアミンおよび炭素数が4〜10のジカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維(B)40〜200重量部、銅化合物(C)0.01〜3重量部、分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.1〜3重量部からなるポリアミド樹脂組成物であり、脂肪族ポリアミド樹脂(A)の98%硫酸法による相対粘度が1.8〜2.5の範囲からなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 脂肪族ポリアミド(A)が、ポリヘキサメチレンアジパミドである請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 炭素繊維(B)がポリアクリロニトリル系炭素繊維である請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.2〜1重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなる成形品。
  6. 炭素数が4〜10の脂肪族ジアミンおよび炭素数が4〜10のジカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂(A)100重量部に対して、銅化合物(C)0.01〜3重量部、分子中にアミノ基を持つシランカップリング剤(D)0.1〜3重量部からなる成分を溶融混練した後に、炭素繊維(B)40〜200重量部を配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012062335A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Unitika Ltd ポリアミド樹脂組成物、該ポリアミド樹脂組成物の製造方法および該ポリアミド樹脂組成物を用いてなる成形体

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JP2012062335A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Unitika Ltd ポリアミド樹脂組成物、該ポリアミド樹脂組成物の製造方法および該ポリアミド樹脂組成物を用いてなる成形体

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