JP2006281840A - 摺動体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 摺動部材である蓋本体4が固定部材である基部5に対して摺動移動すると、一方に設けた板バネ6の略「V」字状の係止部61(第1突起部材)が、他方に設けたリブ50、50の略「V」字状の前側突条51および後側突条52(第2突起部材)に当接後、乗り越えて蓋本体4が基部5に対して所定位置で位置決めされる。この時、係止部61の第1傾斜面61Aの傾斜角度aと後側突条の傾斜面52Aの傾斜角度bおよび係止部61の傾斜面61B(第1傾斜面)と前側突条51の第2傾斜面51Aとは異なった角度とされている。
【選択図】 図3
Description
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1傾斜角度と前記第2傾斜角度の内、鋭角となる角度は、第1傾斜角度の方が第2傾斜角度より大きく、その角度の差は3度乃至7度であることを要旨とする。
上記構成によれば、摺動移動部材が往復移動する場合においても、第1突起部材と第2突起部材のそれぞれの突出において折れ曲がり部を有する略「V」字形状であるため、第1突起部材と第2突起部材との耳障りな打撃音や、第1突起部材が第2突起部材を乗り越える時の良好な節度感を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明において、前記第1突起部材と前記第2突起部材は、いずれか一方が板バネ部材であり、他方が剛性を有する薄肉のリブであることを要旨とする。
上記構成によれば、第1突起部材と第2突起部材のいずれか一方が板バネ部材であり、他方は剛性を有する薄肉のリブとしたので、さらに耳障りな打撃音を抑えることが可能となり、第1突起部材が第2突起部材を乗り越える時の摩擦を小さくでき、良好な節度感を得ることができる。ここで、板バネ部材としては、金属製や合成樹脂製、ゴム製等の板状のバネ部材が良好に使用することができ、また、剛性を有する薄肉のリブは、板バネ部材の乗り越え時の応力で変形しない程度の剛性を有していれば良く、その肉厚は1mm〜10mm程度が良好である。さらにリブは1本である必要は無く、複数本あっても良い。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記第1突起部材が板バネ部材であり、前記第2突起部材が剛性を有するリブであることを要旨とする。
上記構成によれば、板バネ部材である第1突起部材が剛性を有するリブを乗り越えて、摺動部材が固定部材に対して摺動移動するので、この乗り越える時の節度感をさらに良好にすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の発明において、前記摺動部材が前記固定部材に対して摺動移動する際に、前記第1突起部材と前記第2突起部材との非当接時においては、少なくともいずれか一方の弾性変形可能とされた突起部材は応力が負荷されていない状態であることを要旨とする。
上記構成によれば、第1突起部材と第2突起部材のいずれか一方の弾性変形可能とされた突起部材は、摺動部材が固定部材に対して摺動移動する際に、第1突起部材と第2突起部材が当接していない状態では無負荷状態で、この両突起部材が当接した瞬間に負荷状態となるため、弾性変形可能な突起部材の急激な弾性変形が防止できるので、耳障りな打撃音とさらに抑えることができるとともに、第1突起部材が第2突起部材を乗り越える時の良好な節度感を得ることができる。
次に、蓋本体4について説明する。図2に示すように、蓋本体4は下面側に開口した断面略椀状で、その中央部よりやや後方には基部5に向けて円筒状のボス40が垂設されている。本実施形態では、ボス40の左右、前後側には、蓋本体4の裏面から十字状補強リブ41、41が設けられている。
さらに、図2に示すように、ボス40には、金属製の板バネ6がビス7で取付けられている。板バネ6は、平板状の取付部60と、取付部60の前方に取付部60より下方側に折れ曲がり部を有する略「V」字状の係止部61が延設されている。取付部60の略中央には、板バネ6をボス40に取付けるため、ビス7が貫通できる孔62が穿設されている。
次に、図4に示すように、略「V」字状の係止部61は、取付部60の突出基部から車両前方(即ち、摺動部材の摺動方向の後方側)に向かって傾斜面(第1傾斜面)61Aを有する第1突起部材を構成する。この第1傾斜面61Aでは、略「V」字状の先端の折れ曲がり部を突出端部とされている。一方、リブ50の後側突条52,52は係止部61に対向する略「V」字状をなし、第1傾斜面61Aに対向して傾斜する(即ち、リブ50の突出基部から車両後方へ傾斜)傾斜面(第2傾斜面)52Aを有する第2突起部材を構成する。
次に、蓋本体4が基部5に対して摺動移動する動きについて説明する。蓋本体4は前述の通りアームレストとしても機能し、図示しないガイド手段によって基部5に対して手動などの方法によって前後方向に摺動移動することができる。先ず、図4の矢印で示すように、蓋本体4が基部5に対して後方に摺動移動すると、係止部61の第1傾斜面61Aが後側突条52に当接する(図3の実線で示す状態)。さらに、蓋本体4を摺動移動させると、板バネ6が弾性変形して係止部61が剛性を有する後側突条52を乗り越える。この乗り越えた状態では、ストッパ壁54が前側ストッパ突起42に当接して蓋本体4を基部5に対して後端位置で固定することができる。
次に、蓋本体4は後端での固定位置から基部5に対して車両前方に摺動移動することができる。この時には、板バネ6が弾性変形して後側突条52の後側から前側に乗り越えることにより後方への移動とは反対の前方に摺動移動する。この摺動移動時においては、前述の通り、蓋本体4は図示しないガイド手段により案内されて摺動移動し、板バネ6の略「V」字状の係止部61の下端部はリブ50の上端から離隔した状態、即ち、板バネ6には応力が負荷されていない状態で前方へ摺動移動する。
図3に示すように、蓋本体4は、前方へ摺動移動すると、板バネ6の係止部61が前側突条51に当接する。さらに、蓋本体4を基部5に対して前方に摺動移動させると、板バネ6が弾性変形して係止部61が剛性を有する前側突条51を乗り越える。この時には、係止部61の前方側の傾斜面61Bが第1傾斜面を構成し、前側突条51の後方側の傾斜面51Aが第2傾斜面を構成する。ここで、第1傾斜面61Bと第2傾斜面51Aとの角度の関係は、前述の第1傾斜面61Aと第2傾斜面52Aとの関係と同じである。さらに、この状態では、図3の2点鎖線で示すように、後側ストッパ突起43がストッパ突条55に当接して、蓋本体4を基部5に対して前端位置で固定することができる。
なお、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
Claims (8)
- 固定部材と該固定部材に対して摺動移動する摺動部材とを有し、該摺動部材側には該固定部材側に向けて突出し突出基部より突出端部が該摺動部材の摺動方向に対して後方側となるような第1傾斜面を有する第1突起部材が設けられ、該固定部材には該第1突起部材に対向して該摺動部材側に向けて突出し突出基部より突出端部が該摺動部材の摺動方向に対して前方側となるような第2傾斜面を有する第2突起部材が設けられ、該第1突起部材と該第2突起部材の少なくともいずれか一方が弾性変形可能とされて、該第1突起部材の突出端部が該摺動部材の摺動移動により該第2突起部材の突出端部乗り越えるように構成された摺動体構造において、
前記摺動部材が前記固定部材に対して摺動移動して、前記第1突起部材が前記第2突起部材に当接した点において、前記摺動部材の摺動方向に平行な線(摺動方向が曲線の場合はその接線)と前記第1突起部材が交差して形成される角度(第1傾斜角度)と同様に前記第2突起部材が交差して形成される角度(第2傾斜角度)とは異なった角度であることを特徴とする摺動体構造。 - 前記第1傾斜角度と前記第2傾斜角度の内、鋭角となる角度は、前記第1傾斜角度のほうが前記第2傾斜角度より大きいことを特徴とする請求項1に記載の摺動体構造。
- 前記第1傾斜角度と前記第2傾斜角度の内、鋭角となる角度は、第1傾斜角度のほうが第2傾斜角度より大きく、その角度の差は2度乃至10度であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の摺動体構造。
- 前記第1傾斜角度と前記第2傾斜角度の内、鋭角となる角度は、第1傾斜角度の方が第2傾斜角度より大きく、その角度の差は3度乃至7度であることを特徴とする請求項3に記載の摺動体構造。
- 前記摺動部材は往復移動可能とされるとともに、前記第2突起部材は前記摺動部材が往復移動した際に、前記第1突起部材の往復移動の両移動端に対応して設けられており、前記第1突起部材と前記第2突起部材とは、それぞれの突出端部において折れ曲がり部を有する略「V」字形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の摺動体構造。
- 前記第1突起部材と前記第2突起部材は、いずれか一方が板バネ部材であり、他方が剛性を有するリブであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の摺動体構造。
- 前記第1突起部材が板バネ部材であり、前記第2突起部材が剛性を有するリブであることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の摺動体構造。
- 前記摺動部材が前記固定部材に対して摺動移動する際に、前記第1突起部材と前記第2突起部材との非当接時においては、少なくともいずれか一方の弾性変形可能とされた突起部材は応力が負荷されていない状態であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の摺動体構造。
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