JP2006281637A - 熱転写受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 バインダー樹脂を用いなくても基材シート等の他層との接着性に優れ、高温高湿下で保存した場合であっても導電層の接着性が低下しない熱転写受像シートを提供する。
【解決手段】 基材シートに染料受容層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、前記基材シートと前記染料受容層との間に導電層を有し、前記導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなることを特徴とする熱転写受像シート。

Description

本発明は、熱転写受像シートに関する。
熱転写を利用した画像の形成方法として、記録材としての熱拡散型染料(昇華型染料)をプラスチックフィルム等の基材シート上に担持させた熱転写シートと、紙やプラスチックフィルム等の別の基材シート上に該染料の染料受容層を設けた熱転写受像シートとを互いに重ね合わせてフルカラー画像を形成する熱拡散型転写方式(昇華型熱転写方式)が知られている。この方法は熱拡散型染料を色材としているためドット単位で濃度、階調を自由に調節でき、原稿通りのフルカラー画像を受像シート上に鮮明に表現することができるので、デジタルカメラ、ビデオ、コンピューター等のカラー画像形成に応用されている。その画像は、銀塩写真に匹敵する高品質なものである。
熱転写受像シートは、画像形成時において、ジャム(紙詰まり)、ダブルフィード等のプリンター内での搬送不良を防止し、また、ほこり等が原因で生じる印画抜け等のトラブルを防止するために、帯電防止性を有することが好ましい。
熱転写受像シートに帯電防止性を付与する手段として、帯電防止層を設けることが知られている。
帯電防止層として、特許文献1には、導電剤で表面処理した酸化チタンを用い熱可塑性樹脂バインダーに分散させてなる導電層を受容層と基材との間に設けた熱転写受像シートが提案されている。しかしながら、特許文献1の熱転写受像シートについては、使用する導電剤の粒径が長径1μm以上であるため該シート表面の光沢度が低下する問題があった。また、この熱転写受像シートは、表面処理に使用する導電剤が酸化スズ等の比較的濃い色調を持つ材料であるので、本来白色の酸化チタンを用いていても導電処理後は灰青色の色調となり、白色度に劣る問題があった。
特許文献2には、帯電防止層としてカチオン性アクリル樹脂導電剤を主成分とする層を、熱可塑性高分子を主成分とする基材と、染料染着性樹脂を主成分とする層との間に積層してなる熱転写受像シートが記載されている。特許文献3には、帯電防止層として熱可塑性樹脂バインダーに導電性合成層状珪酸塩を分散してなる導電層を、基材シートと染料受容層との間、又は、基材シートと受容層の設けてある側と反対側の層に形成してなる熱転写受像シートが提案されている。
しかしながら、これらのバインダー樹脂を用いた導電剤からなる帯電防止層は、(1)基材シートや他の層との接着性を考慮しながら配合比を設定しなければならず、導電剤の添加量に制限があるので、所望の帯電防止能を得るためにはある程度のコート量が必要となる問題、(2)導電剤とバインダーの相溶性も考慮しなければならず組み合わせに制約がある問題、(3)高温高湿下で保存後、導電層の接着性が低下する問題等がある。
特開平11−78255号公報 特開平4−33894号公報 特開2004−299108号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、バインダー樹脂を用いなくても基材シート等の他層との接着性に優れ、高温高湿下で保存した場合であっても導電層の接着性が低下しない熱転写受像シートを提供することにある。
本発明は、基材シートに染料受容層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、前記基材シートと前記染料受容層との間に導電層を有し、前記導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなることを特徴とする熱転写受像シートである。
本発明は、基材シートに染料受容層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、前記基材シートの前記染料受容層が設けてある側と反対側の面に導電層が形成されており、前記導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなることを特徴とする熱転写受像シートである。
以下に本発明を詳細に説明する。
(基材シート)
本発明における基材シートは、染料受容層を保持する役割を有するものである。上記基材シートは、画像形成時に加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが好ましい。
上記基材シートの材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の樹脂フィルム又はシートが使用できる。
上記基材シートの材料としては、更に、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙(ポリオレフィン系合成紙、ポリスチレン系合成紙、合成樹脂内添紙等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂含浸紙(合成樹脂エマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙等)、セルロース繊維紙等の紙類を用いることができる。
上記基材シートとしては、例えば、上記樹脂フィルム又はシート、紙類、上記樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色フィルム、基材シート内部にミクロボイドを有するシート等が挙げられる。
また、上記材料を任意に組合わせて成形した積層体も、上記基材シートとして使用することができる。
上記積層体としては、例えば、セルロース繊維紙と合成紙との積層体、セルロース繊維紙と樹脂フィルム又はシートとの積層体等が挙げられる。
上記基材シートは、導電層との接着性を向上させる目的で、少なくとも一方の面に易接着処理を行ってもよい。本発明において、上記易接着処理は、帯電性が高い樹脂ベースの基材シートを用いた場合に特に効果が確認される。
本発明における基材シートの厚みは、通常3〜300μm程度であるが、機械的適性等の点で、75〜175μmであることが好ましい。
本発明において、基材シートとその上に設ける層との接着性を向上する点で、基材シートの表面に易接着処理やコロナ放電処理を施すことが好ましい。
(導電層)
本発明における導電層は、上記基材シートと上記染料受容層との間に形成されているものであってもよいし、上記基材シートの上記染料受容層が設けてある側と反対側に形成されているものであってもよい。
本発明において、上記導電層は1層であってもよいし、後述の導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなる組成が異なる層を2以上積層したものであってもよいし、層間に後述の易接着層が介在する2以上の層を積層したものであってもよい。上記導電層は、基材シートの両面に形成したものであってもよい。
本発明における導電層は、導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなるものである。
上記導電性コロイド状無機顔料超微粒子としては、例えば、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸金属塩;アルミナ又はアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、疑ベーマイト等)、酸化マグネシウム、酸化チタン等の金属酸化物類;炭酸マグネシウム等の炭酸塩;等、従来公知の化合物を使用することができるが、金属酸化物類、炭酸塩が好ましく、金属酸化物類がより好ましく、アルミナ又はアルミナ水和物が更に好ましく、特に、アルミナゾルが好ましい。
上記導電層は、1種の上記導電性コロイド状無機顔料超微粒子のみを用いて形成してなるものであってもよいし、2種以上の上記導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなるものであってもよい。
上記導電性コロイド状無機顔料超微粒子の平均粒径は、通常100nm以下、好ましくは50nm以下、特に好ましくは3〜30nmである。
上記導電性コロイド状無機顔料超微粒子は、平均粒径が上記範囲内にある場合、後述の接着性、搬送性等に関する効果を充分に発揮できる。
本発明において、上記導電性コロイド状無機顔料超微粒子は、水系溶媒にゾル状に分散しやすくする目的で、塩酸、酢酸等の分散安定剤を配合して酸性タイプに処理したものであってもよいし、微粒子電荷をカチオンにしたものであってもよいし、表面処理したものであってもよい。
本発明における導電性コロイド状無機顔料超微粒子は、例えば、アルミナゾル100(日産化学工業社製)、アルミナゾル200(日産化学工業社製)等、市販品であってもよい。
上記導電層は、白色度、隠蔽性の付与、調色等の目的に応じて、種々の顔料、染料、蛍光増白剤、その他添加剤を、帯電防止性を損なわない範囲で有するものであってもよい。
本発明における導電層は、表面抵抗率が23℃、相対湿度60%である環境下に1×10〜1×1011Ω/□であることが好ましい。特に好ましくは1×10〜1×10Ω/□である。
本明細書において、上記導電層の表面抵抗率は、熱転写受像シート作成時、(1)基材シートの染料受容層側の面に設けた導電層については、染料受容層用塗工液等の該導電層上に塗布する塗工液を塗布する前に、(2)基材シートの染料受容層と反対側の面に設けた導電層については、裏面層用塗工液等の該導電層上に塗布する塗工液を塗布する前に、何れの導電層についても、JIS K 6911に準拠して、温度23℃で相対湿度60%の環境下で、高抵抗率測定機(Hiresta IP MCP−HT250、ダイアインスツルメンツ社製)にて導電層表面を測定して得た値である。
上記導電層は、水性媒体に導電性コロイド状無機顔料超微粒子を分散させてなる導電層用塗工液を用いて基材シート又は後述の易接着層上に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
上記導電層は、水性媒体に導電性コロイド状無機顔料超微粒子を分散させてなる導電層用塗工液を用いて形成するものであるので、帯電防止性能に優れていることに加え、導電剤をバインダー樹脂に分散させてなる従来の導電層用塗工液を用いてなる導電層に比べ、基材シートと染料受容層との接着性が良好であり、高温多湿下における保存安定性にも優れている。
上記導電層用塗工液における水性媒体としては、水、イソプロピルアルコール等の水溶性アルコール、水と水溶性アルコールとの混合液等が挙げられる。
上記導電層用塗工液は、導電性コロイド状無機顔料超微粒子が水性媒体100質量部に対し1〜300質量部であることが好ましい。
本発明において、導電層用塗工液は、乾燥後の塗布量が0.1〜10g/mの範囲で塗布することが可能であるが、優れた帯電防止性を付与する点で、上記塗布量が好ましくは0.15g/m以上、より好ましくは0.2g/m以上の量で塗布することができ、また、帯電防止性が充分である点で、上記塗布量が好ましくは5g/m以下、より好ましくは3g/m以下の量で塗布することができる。
即ち、本発明における導電層は、導電性コロイド状無機顔料超微粒子の使用量が従来の導電剤より少なくても、帯電防止効果を発揮することができる。
上記乾燥は、通常、導電性コロイド状無機顔料超微粒子がゾル状から乾燥ゲル状になるように熱風乾燥等により行う。本発明における導電層は、上記乾燥工程を経て形成されるので、導電性無機顔料超微粒子が固着した状態にあり、強度が高く、帯電防止性能が安定して良い。
(染料受容層)
本発明における染料受容層は、基材シートの少なくとも一方の面に、熱転写シートから移行してくる拡散性の染料を受容し、形成された画像を維持するために設けられるものである。
上記染料受容層は、少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含有しているものである。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリルエステル、ポリスチレン、ポリスチレンアクリル等のビニル系樹脂;ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のアセタール系樹脂;飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の各種ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;セルロースアセテート等のセルロース系樹脂;ポリオレフィン系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のポリアミノ系樹脂;等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂は、1種のみ使用してもよいし、2種以上を各樹脂が相溶する範囲内で混合して使用してもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、中でも、活性水素を有するものが好ましい。上記活性水素は、各熱可塑性樹脂の安定性を考慮し、熱可塑性樹脂の末端に存在することが好ましい。
本発明においてビニル系樹脂を使用する場合、ビニルアルコールに由来する構成部分の割合が30質量%以下であるビニル系樹脂が好ましい。
本発明において、上記染料受容層は、画像形成時における熱転写シートとの熱融着を防ぐために離型剤を配合してなるものであってもよい。
上記離型剤としては、特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、リン酸エステル系可塑剤、フッ素系化合物等を用いることができるが、特にシリコーンオイルが好ましく用いられる。
上記シリコーンオイルとしては、エポキシ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル等、ポリエーテル変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが好ましく用いられる。本発明では、中でも、ビニル変性シリコーンオイル及びハイドロジェン変性シリコーンオイルとの反応物がよい。
上記離型剤の添加量は、上記熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜30質量部であることが好ましい。
上記染料受容層は、上記熱可塑性樹脂及び上記離型剤に加え、必要に応じて各種添加剤を配合してなるものであってもよい。
上記添加剤として、例えば、上記染料受容層の白色度を向上させ転写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等の顔料や充填剤を使用することができるし、また、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等、公知の添加剤も適宜使用することができる。
本発明における染料受容層は、導電層が該染料受容層と基材シートとの間に形成されているものである場合、表面抵抗率が23℃、相対湿度60%である環境下に1×10〜1×1013Ω/□であることが好ましい。特に好ましくは1×10〜1×1010Ω/□である。
本発明の熱転写受像シートは、染料受容層の表面抵抗率が上記範囲内にあり、帯電防止性に安定して優れているので、印画時における搬送性に優れており、紙づまり等が生じにくい。上記熱転写受像シートは、印画前において好ましくは上記範囲内の表面抵抗率を有するが、印画後においても表面抵抗率の上昇を抑制することができ、例えば上記範囲内の表面抵抗率を印画後においても維持することができる。
本発明における上記染料受容層の表面抵抗率は、上述の導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなるものなので、容易に上記範囲内の値となると考えられる。
本明細書において、上記染料受容層の表面抵抗率は、JIS K 6911に準拠して、温度23℃で相対湿度60%の環境下で、高抵抗率測定機(Hiresta IP MCP−HT250、ダイアインスツルメンツ社製)にて、画像形成前の熱転写受像シートの染料受容層面(表面)を測定した値である。
上記染料受容層は、(1)上述の樹脂、並びに、必要に応じて添加する上記離型剤及び添加剤等を、溶剤、希釈剤等にて分散又は溶解させることにより染料受容層用塗工液を調製し、(2)得られた染料受容層用塗工液を基材シート又は導電層上等に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
上記染料受容層用塗工液は、その10〜50質量%を上述の樹脂が占めることが好ましい。
上記溶剤としては、特に限定されず、水、水溶性アルコール、及び、これらの混合物等の水性媒体;メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤;等が挙げられる。上記溶剤は、1種のみ使用してもよいし、2種以上のものを混合して使用してもよい。
上記染料受容層用塗工液は、乾燥後の塗布量が0.5〜6g/mであるように塗工することが好ましい。
上記乾燥後の塗布量が0.5g/m未満であると、例えば、基材シート上に直接染料受容層を設けた場合には、基材シートの剛性等が要因でサーマルヘッドとの密着が不充分となり、ハイライト部の画像がざらつくことがある。一方、乾燥後の塗布量が6g/mを越えると、例えば、OHP投影時の高濃度部で僅かに黒ずんで見えるようになる場合がある。
(裏面層)
本発明の熱転写受像シートは、基材シートの染料受容層を設けた面と反対側(以下、「裏面側」と称する。)の面に、印画時の搬送性の向上、カール防止、スリップ性向上等の目的で、裏面層を設けてなるものであってもよい。
本発明における裏面層は、上述の導電層が裏面側に形成されている場合、該導電層上に形成してなるものであってよい。
上記裏面層は、バインダー樹脂にフィラー等の添加剤を添加した組成物から形成することができる。
上記バインダー樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ハロゲン化ポリマー等が挙げられる。
上記添加剤としてフィラーを配合した場合、プリンター内での熱転写受像シートの搬送性が向上し、また、ブロッキング防止等の効果があるので熱転写受像シートの保存性も向上することができる。
上記フィラーとしては、有機フィラー、無機フィラー等が挙げられる。
上記有機フィラーとしては、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックス等が挙げられる。なかでも、ポリアミド系フィラーが好ましく、耐水性に優れる点で、ナイロン12フィラーがより好ましい。
上記無機フィラーとしては、二酸化ケイ素、金属酸化物等が挙げられる。
上記裏面層におけるフィラーの配合比率は、0.01〜200質量%であることが好ましい。上記配合比率が0.01質量%未満の場合には、滑り性が不充分となり、プリンターの給紙時等において紙詰まり等の支障をきたす傾向が生じる。また、200質量%を越える場合には、滑りすぎて印画に色ずれなどが生じやすくなることがあるので、好ましくない。
上記裏面層は、上記樹脂を硬化剤により硬化して形成したものが好ましい。上記裏面層において、上記バインダー樹脂は硬化剤と反応し、硬化して架橋することにより、導電層を裏面側に形成する場合における該導電層及び/又は基材シートとの接着が良く、また耐熱保存性、耐溶剤性等が向上した熱転写受像シートを得ることができる。
上記硬化剤としては、一般的に公知のものが使用できるが、なかでも、イソシアネート化合物が好ましい。
上記硬化剤の添加量は、樹脂1反応基当量に対して1〜2当量であることが好ましい。1当量未満であると、架橋が不充分であり、また、耐熱性、耐溶剤性が悪くなる。また、2当量より大きいと、成膜後に残留した硬化剤に起因して経時変化が生じることがあり、また、後述の裏面層用塗工液の寿命が短くなることもある。
上記裏面層は、(1)上述のバインダー樹脂及び必要に応じて添加する添加剤等を、溶剤、希釈剤等にて分散又は溶解させることにより裏面層用塗工液を調製し、(2)得られた裏面層用塗工液を、裏面側に導電層を形成する場合における該導電層又は基材シート上に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
上記裏面層用塗工液は、その10〜50質量%を上述の樹脂が占めることが好ましい。
上記裏面層用塗工液における溶剤としては、例えば、水、水溶性アルコール、及び、これらの混合物等の水性媒体;メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤;等を使用することができる。
上記裏面層用塗工液は、乾燥後の塗布量が0.5〜4g/mであるように塗工することが好ましい。
上記乾燥後の塗布量が0.5g/m未満であると、上述の効果が得られないことがあり、一方、乾燥後の塗布量が4g/mを越えると、印画時の搬送性が低下することがある。
本発明における裏面層は、導電層が該裏面層と基材シートとの間に形成されているものである場合、表面抵抗率が23℃、相対湿度60%である環境下に1×10〜1×1011Ω/□であることが好ましい。特に好ましくは1×10〜1×10Ω/□である。
(易接着層)
本発明の熱受像転写シートは、上述の導電層の接着性が良いので特に必須ではないが、基材シート、導電層及び染料受容層、並びに、必要に応じて設ける裏面層の何れかの層の間に、易接着層を設けてなるものであってもよい。
本発明の熱受像転写シートは、易接着層を1層のみ有するものであってもよいし、2層以上有するもよく、2層以上有する場合、各易接着層の組成は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
上記易接着層は、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の接着性樹脂を水性媒体に溶解又は分散させてなる易接着層用塗工液を塗布し、乾燥して形成することができる。
(シールタイプの熱転写受像シート)
本発明の熱転写受像シートは、上述の導電層が、(1)上述の基材シートと上述の染料受容層との間、又は、(2)上述の基材シートの上記染料受容層が設けてある側と反対側において形成されていれば、基材シートの一方の面に染料受容層を設け、基材シートの他方の面に粘着剤等を用いた接着剤層と公知の剥離紙を順に設けた、シールタイプの熱転写受像シートであってもよい。
上記接着剤層は、上述の染料受容層と同じ手順にて形成することができる。上記接着剤層の形成に使用する塗工液は、帯電防止性を向上させる目的で、帯電防止剤を添加したものであってもよい。上記帯電防止剤としては、例えば、脂肪酸エステル、硫酸エステル、リン酸エステル、アミド類、4級アンモニウム塩、ベタイン類、アミノ酸類、アクリル系樹脂、エチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
上記帯電防止剤の添加量は、樹脂100質量部に対し0.1〜2質量部であることが好ましい。
上記接着剤層における塗工液は、乾燥後の塗布量が0.5〜4g/mであるように塗工することが好ましい。
(熱転写受像シートの作成)
本発明の熱転写受像シートは、例えば、基材シート上に導電層及び染料受容層をこの順に形成するか、又は、基材シートの一方の面に導電層を形成し、他方の面に染料受容層を形成することにより作成することができる。また、上述したように、各層の間に易接着層を形成してもよいし、基材シートの裏面側に裏面層を形成してもよい。
各層の形成は、上述の各塗工液を塗布し、乾燥することより行うことができる。
各塗工液の塗布は、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の方法にて行うことができる。
本発明の熱転写受像シートの作成において、形成される導電層、染料受容層、及び、基材シートとの間に導電層を有する態様における裏面層は、それぞれ上述の範囲内の表面抵抗率を示すことが好ましい。
(熱転写受像シートを用いた画像形成)
本発明の熱転写受像シートにおける受像面に画像形成を行う方法としては、特に限定されず、公知の熱拡散型転写方式(昇華型熱転写方式)にて行うことができる。
上記画像形成の際に使用する熱転写シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム等の基材シート上に、熱拡散型染料(昇華型染料)を含む染料層を設けた従来の熱転写シートを使用することができる。
上記熱転写シートとしては、特に、ポリアセタール系樹脂からなる染料層とポリエステル樹脂からなる基材シートとからなるものが好ましい。
(保護層)
本発明の熱転写受像シートは、該熱転写受像シートの受像面に画像形成後、画像形成面に保護層を転写してなるものであってもよい。上記保護層を転写することにより、得られるシートの耐光性を更に向上させることができ、また耐皮脂性等の耐久性をも向上させることができる。
上記保護層は、熱可塑性樹脂、熱架橋性樹脂、電離放射線架橋樹脂等、公知の保護層形成用樹脂から形成することができる。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂等が挙げられる。
上記保護層は、熱可塑性樹脂、熱架橋性樹脂及び電離放射線架橋樹脂を1種又は2種以上配合してなるものであってもよい。
上記保護層は、上記樹脂に加え、必要に応じ、紫外線遮断樹脂、紫外線吸収剤、導電性樹脂、フィラー等、上述の染料受容層に関して説明した添加剤を適宜配合してなるものであってもよい。
上記保護層は、1層のみから構成されるものであってもよいし、組成等が異なる2層以上の層を積層して構成されるものであってもよい。
上記保護層は、熱転写受像シート(印画物)への転写性、接着性等を良好にするために、接着層を有するものであってもよい。
上記接着層は、従来公知のものから形成することができるが、ガラス転移温度(Tg)が50〜80℃の熱可塑性樹脂から形成することがより好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等から上記範囲内のガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。また、接着性の点で、上記熱可塑性樹脂は、平均分子量の小さい方が好ましい。
上記保護層は、層全体で、通常0.1〜30μm、好ましくは0.5〜5μmの厚みとすることができる。
本発明の熱転写受像シートは、上記構成よりなるので、バインダー樹脂を用いなくても基材シートや他の層との接着性に優れた導電層を有し、高温高湿下で保存しても層間接着性に優れ、帯電防止性に安定して優れ、強度を維持することができる。上記熱転写受像シートは、バインダー樹脂を用いる必要がないので、導電層のコート量を従来より低減しても所望の帯電防止能を得ることが可能であり、また、導電性コロイド状無機顔料超微粒子とバインダー樹脂との相溶性を考慮する必要もない。上記熱転写受像シートは、導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなるものであるので、例えば元々黒色等に着色した従来の導電剤を用いる必要がなく、シートの白色度を低下させることがない。
本発明の熱転写受像シートは、帯電防止性に安定して優れているので、画像形成時において、ジャム(紙詰まり)、ダブルフィード等の搬送不良を防止することができ、また、ほこり等が原因で生じる印画抜け等のトラブルを防止することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例のみに限定されるものではない。
なお、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
実施例1
(1)導電層の形成
基材シートとして、厚さ100μmの白ポリエチレンテレフタレート〔PET〕フィルム(ルミラー、東レ社製)を用い、その一方の面に、下記組成の導電層用塗工液1を乾燥後の塗布量が0.2g/mになるようにミヤバーを用いて塗布し、乾燥させて導電層を形成した。
<導電層用塗工液1>
アルミナゾル(アルミナゾル100、塩酸安定型;日産化学工業社製) 50部
水 25部
イソプロピルアルコール〔IPA〕 25部
(2)染料受容層の形成
次に、上記導電層表面に下記組成の染料受容層用塗工液1を乾燥後の塗布量が4.0g/mになるように塗布し、乾燥させて染料受容層を形成した。
<染料受容層用塗工液2>
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業社製) 19.6部
シリコーン(X62−1212、信越化学工業社製) 2.0部
触媒(CAT−PL−50T、信越化学工業社製) 0.2部
メチルエチルケトン 39.1部
トルエン 39.1部
(3)裏面層の形成
更に、基材シートの染料受容層の設けてある側と反対側に、下記組成の裏面層用塗工液1を乾燥時1.5g/mになるように塗布し、乾燥させて裏面層を形成し、本発明の熱転写受像シート(a)を得た。
<裏面層用塗工液1>
アクリル樹脂(BR−85、三菱レイヨン社製) 19.8部
ナイロンフィラー(MW−330、神東塗料社製) 0.6部
メチルエチルケトン 39.8部
トルエン 39.8部
実施例2
上記導電層用塗工液1を、下記組成の導電層用塗工液2に代えて導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、本発明の熱転写受像シート(b)を得た。
<導電層用塗工液2>
アルミナゾル(アルミナゾル200、酢酸安定型;日産化学工業社製) 50部
水 25部
IPA 25部
実施例3
(1)導電層の形成
基材シートとして、厚さ100μmの白PETフィルム(ルミラー、東レ社製)を用い、その一方の面に上記導電層用塗工液1を乾燥後の塗布量が0.2g/mになるようにミヤバーを用いて塗布し、乾燥させて導電層を形成した。
(2)裏面層及び染料受容層の形成
次に、上記裏面層用塗工液1を上記導電層表面に乾燥後の塗布量が1.5g/mになるように塗布し、乾燥させて裏面層を形成した。
また、基材シートの他方の面に上記染料受容層用塗工液1を乾燥後の塗布量が4.0g/mになるように塗布し、乾燥させて染料受容層を形成して、本発明の熱転写受像シート(c)を得た。
実施例4
(1)導電層の形成
基材シートとして、厚さ100μmの白PETフィルム(ルミラー、東レ社製)を用い、その両方の面に上記導電層用塗工液1を乾燥後の塗布量が0.2g/mになるようにミヤバーを用いて塗布し、乾燥させて導電層を形成した。
(2)裏面層及び染料受容層の形成
次に、上記裏面層用塗工液1を上記2つの導電層のうち一方の導電層の表面に乾燥後の塗布量が1.5g/mになるように塗布し、乾燥させて裏面層を形成した。
また、上記2つの導電層のうち他方の導電層の表面に上記染料受容層用塗工液1を乾燥後の塗布量が4.0g/mになるように塗布し、乾燥させて染料受容層を形成して、本発明の熱転写受像シート(d)を得た。
比較例1
上記導電層用塗工液1を下記組成の導電層用塗工液3に変え、乾燥後の塗布量が2.0g/mになるようにミヤバーを用いて塗布し、乾燥させて導電層を形成する以外は、実施例1と同様にして、熱転写受像シート(e)を得た。
<導電層用塗工液3>
導電性合成層状珪酸塩(ラポナイトJS、ウィルバー・エリス社製) 10.0部
ポリエステル樹脂(ポリエスターWR905、日本合成化学社製) 10.0部
水 80.0部
比較例2
上記導電層用塗工液1を下記組成の導電層用塗工液4に変えて、乾燥後の塗布量が2.0g/mになるようにミヤバーを用いて塗布し、乾燥させて導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、熱転写受像シート(f)を得た。
<導電層用塗工液4>
導電性針状結晶(FT−1000、石原産業社製) 20.0部
ポリウレタン樹脂(ニッポランN−5199、日本ポリウレタン社製) 20.0部
メチルエチルケトン 25.0部
トルエン 25.0部
IPA 10.0部
比較例3
上記導電層用塗工液1を下記組成の導電層用塗工液5に変えて、乾燥後の塗布量が2.0g/mになるようにミヤバーを用いて塗布し、乾燥させて導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、熱転写受像シート(g)を得た。
<導電層用塗工液5>
アニオン性帯電防止剤(ケミスタットSA−09、三洋化成社製) 20.0部
ポリエステル樹脂(ポリエスターWR905、日本合成化学社製) 20.0部
水 20.0部
IPA 10.0部
試験例
上記熱転写受像シート(a)〜(g)について、市販の昇華用熱転写シートを用いてCP−2000プリンター(三菱電機社製)にて画像形成を行い、搬送性を調べた。
また、上記画像形成の前後における各熱転写受像シート及び染料受容層形成前におけるシートについて表面抵抗率を測定し、また、上記画像形成前における各熱転写受像シートについて接着性を測定した。
具体的な評価方法は下記の通りである。
(搬送性)
上記プリンターに各熱転写受像シート(サイズ:210mm×297mm)を10枚ずつ連続して搬送して、評価した。判断基準は以下に従った。
○:異常なし。
×:プリンター中でジャムが発生した。
(表面抵抗率)
上記染料受容層形成前(実施例3〜4では、染料受容層形成前であり且つ裏面側の導電層について裏面層形成前)において、及び、染料受容層形成後(裏面層も形成した後)にあっては上記画像形成の前と後において、JIS K 6911に準拠して、温度23℃で相対湿度60%の環境下で、高抵抗率測定機(Hiresta IP MCP−HT250、ダイアインスツルメンツ社製)にて、熱転写受像シートの染料受容層面(表面)側と裏面側における表面抵抗率を測定した。表1において、上段の数値は染料受容層(表面)側の表面抵抗率を示すが、「染料受容層形成前」は、実施例3では基材シート表面、その他の実施例1、2及び4並びに比較例1、2及び3では導電層表面の測定値であり、「染料受容層形成後」は、何れの実施例・比較例ともに染料受容層表面の測定値である。また、表1において、下段の数値は裏面側の表面抵抗率を示すが、「染料受容層形成前」は、実施例3及び4では導電層表面、その他の実施例1及び2並びに比較例1、2及び3では裏面層表面の測定値であり、「染料受容層形成後」は、何れの実施例・比較例ともに裏面層表面の測定値である。
なお、測定条件は、(1)温度23℃で相対湿度60%、又は(2)温度0℃で湿度は規定しない(成り行き)の各環境下とした。
(保存後の基材との接着性)
上記各熱転写受像シートを40℃90%RHの条件の環境下に48時間保存した後に、各熱転写受像シートの導電層が設けられた側の接着性を粘着テープ(サイズ:縦200mm×横12mm)による剥離試験にて調べた。
粘着テープには市販のメンディングテープ(ニチバン社製)を用いた。
評価は目視にて行い、以下の基準に従った。
○:基材から剥離しない。
△:基材から部分的に剥離する。
×:基材から完全に剥離する
各評価結果を表1に示す。
Figure 2006281637
熱転写受像シート(a)〜(d)は、導電剤の乾燥時塗工量が熱転写受像シート(e)〜(g)よりも遥かに少ないにもかかわらず、充分に低い表面抵抗率を達成することができることがわかった。
また、熱転写受像シート(a)〜(d)は、高温高湿度下での保存後であっても熱転写受像シート(e)〜(g)よりも優れた基材との接着性を保持しているのみならず、印画前後において染料受容層の表面抵抗率が上昇しなかったが、熱転写受像シート(e)〜(g)は、印画によって染料受容層の表面抵抗率が上昇し、熱転写受像シート(g)は、23℃×相対湿度60%と0℃とで表面抵抗率値が異なり、搬送性に劣ることが確認されたが、これは、0℃のような低温下では空気中の水分の絶対量が少なくなるが、この水分変化の影響を受けて帯電防止効果が劣ってしまうものと考えられる。本発明の熱転写受像シートは、0℃のような低温下であっても帯電防止性能の悪化が認められず、帯電防止性能が従来のものより安定していることが分かった。
本発明の熱転写受像シートは、上記構成よりなるので、バインダー樹脂を用いなくても基材シートや他の層との接着性に優れた導電層を有し、高温高湿下で保存しても層間接着性に優れ、帯電防止性に安定して優れ、強度を維持することができる。上記熱転写受像シートは、バインダー樹脂を用いる必要がないので、導電層のコート量を従来より低減しても所望の帯電防止能を得ることが可能であり、また、導電性コロイド状無機顔料超微粒子とバインダー樹脂との相溶性を考慮する必要もない。上記熱転写受像シートは、導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなるものであるので、着色した従来の導電剤を用いる必要がなく、シートの白色度を低下させることがない。
本発明の熱転写受像シートは、帯電防止性に安定して優れているので、画像形成時において、ジャム(紙詰まり)、ダブルフィード等の搬送不良を防止することができ、また、ほこり等が原因で生じる印画抜け等のトラブルを防止することができる。

Claims (6)

  1. 基材シートに染料受容層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、前記基材シートと前記染料受容層との間に導電層を有し、前記導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなることを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 前記染料受容層は、表面抵抗率が23℃、相対湿度60%である環境下に1×10〜1×1013Ω/□である請求項1に記載する熱転写受像シート。
  3. 基材シートに染料受容層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、前記基材シートの前記染料受容層が設けてある側と反対側の面に導電層が形成されており、前記導電層が導電性コロイド状無機顔料超微粒子を用いて形成してなることを特徴とする熱転写受像シート。
  4. 更に、前記導電層の前記基材シートと反対側の面に裏面層を設けてなる請求項3記載の熱転写受像シートであって、
    前記裏面層は、表面抵抗率が23℃、相対湿度60%である環境下に1×10〜1×1011Ω/□である熱転写受像シート。
  5. 前記導電性コロイド状無機顔料超微粒子は、アルミナゾルである請求項1〜4のいずれか1項に記載する熱転写受像シート。
  6. 前記導電層は、表面抵抗率が23℃、相対湿度60%である環境下に1×10〜1×1011Ω/□である請求項1〜5のいずれか1項に記載する熱転写受像シート。
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