JP2006281109A - 光触媒膜の形成方法 - Google Patents

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優 横山
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Abstract

【課題】 光触媒粒子の有効な表面積を低減させることなく、成膜することができる光触媒膜の形成方法を提供する。
【解決手段】 基材表面に、酸化チタン等の光触媒粒子とラテックス粒子とを1:1〜1:3の割合で含むコーティング膜を形成し、その後、コーティング膜を300〜500℃で熱処理することにより、前記ラテックス粒子を気化消失させ、その跡として規則的に配列した空孔が形成され、かつ、光触媒の表面積が低減されない均一な光触媒膜を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塗料、繊維製品、インテリア、シックハウス解消剤、工業排水・排ガスの無害化処理剤等に用いられ、有害物の分解・除去、消臭、抗菌、防汚、防曇等の作用を奏する光触媒膜の形成方法に関する。
酸化チタン等の光触媒粒子は、一般に、紫外光の照射を受けることによって、有害物の分解・除去、消臭、抗菌、防汚、防曇等の作用を奏することが知られており、既に、これらの作用を利用した塗料、繊維製品、インテリア、シックハウス解消剤、工業排水・排ガスの無害化処理剤等の様々な製品が実用化されている。
上記のように、光触媒粒子は、光の照射により、その触媒作用を奏するものであるが、どのような態様で使用されるか、また、どのように基材に固定させるかについては、依然として開発研究の余地が大きく、種々の検討が行われている。
例えば、高速道路の防音壁やトンネル内の照明に使用される照明装置に、汚染原因物質の分解反応を促進するために、酸化チタン等の光触媒粒子を用いたコーティング膜が形成されている。
前記コーティング膜は、通常、表面処理されたガラス等の表面に、ディップ法、印刷法、スプレー法、スピンコーティング法等の方法により、光触媒粒子を含む液体を塗布することにより形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−152447号公報
しかしながら、上記のような従来の光触媒コーティング膜は、バインダを使用して光触媒を固定化させるものであるため、光触媒粒子は、その表面がバインダに覆われ、露出表面積が小さくなり、十分な光触媒活性を得ることができないという課題を有していた。
このため、バインダを用いたコーティング膜においては、光触媒の能力を十分に活かすことができず、前記防音壁の汚染や照明装置の光度低下を十分に抑制することができなかった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、光触媒粒子の有効な表面積を低減させることなく、成膜することができる光触媒膜の形成方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る光触媒膜の形成方法は、光触媒粒子とラテックス粒子とを含むコーティング膜を形成した後、該コーティング膜を300〜500℃で熱処理することを特徴とする。
上記方法によれば、バインダを用いずに、かつ、光触媒粒子の有効な表面積を低減させることなく、均一な光触媒膜を形成することができ、光触媒性能を十分に発揮させることができる。
前記光触媒膜の形成方法においては、前記光触媒粒子とラテックス粒子との割合が1:1〜1:3であることが好ましい。
上記混合割合であれば、適度な割合で規則的に配列した空孔部分を有する均一な光触媒膜が形成され、光触媒の表面積を増大させることができる。
上述したとおり、本発明によれば、光触媒粒子の有効な表面積を低減させることなく、光触媒膜を形成することができる。
したがって、本発明によって形成された光触媒膜は、光触媒粒子本来の光触媒性能、すなわち、分解、除去、消臭、抗菌、防汚、防曇等の作用を奏するものであり、繊維製品、建材、自動車等への内装材、家具、家電製品、住宅設備等における様々な基材に対応可能であり、優れた光触媒効果を発揮することができる。
さらに、光触媒膜の表面積の増大効果により、色素増感型太陽電池電極や血液浄化剤への応用も可能である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明に係る光触媒膜の形成方法は、光触媒粒子とラテックス粒子とを含むコーティング膜を形成した後、熱処理を施し、光触媒膜を形成するものである。
このようにして形成された光触媒膜は、光触媒粒子の露出面積が大きいため、煤等の汚染物質が光触媒粒子と直接接触しやすく、該汚染物質の分解除去が促進される等、光触媒性能を十分に発揮することができる。
本発明において用いられるラテックスは、分散濃度が30〜40%程度の成膜用の一般的なものでよく、混合される光触媒粒子との均一分散性等の観点から、ラテックス粒子の粒径が200〜500nmのものであることが好ましい。
また、ラテックス粒子は、後の工程における300〜500℃での熱処理により気化消失するものであれば、種類は問わない。具体的には、ポリスチレン系、スチレンブタジエン系、天然ゴムラテックス系等のものを用いることができる。
本発明における光触媒粒子は、薄膜の光触媒膜を形成する観点から、粒径5〜50nm程度であることが好ましく、10nm程度のものを用いることがより好ましい。
また、光触媒粒子は、光触媒性能を有しており、後の300〜500℃の熱処理においても、光触媒性能が低下することなく、残存するものである必要がある。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ニッケル、硫化亜鉛等があるが、これらのうち、光触媒性能の観点から、特に、酸化チタンが好適に用いられる。さらに、例えば、白金、窒素等がドープされた可視光活性型酸化チタンを用いれば、紫外線に限らず、可視光照射により光触媒性能を発揮することができる。
前記コーティング膜の形成は、例えば、光触媒粒子とラテックスの混合液を用いたディッピング法により行うことができる。具体的には、前記混合液と基板とを入れた容器をホットプレート上に載置し、60℃程度に加熱して、分散媒を蒸発させ、基板上に薄膜を堆積させる蒸発法を用いることができる。
なお、前記混合液は、光触媒粒子およびラテックス粒子の分散性を良好に保持する観点から、pHを10程度に調整しておくことが好ましい。もしくは、高分子分散剤を添加することが望ましい。
本発明においては、上記のようにして形成したコーティング膜を300〜500℃で熱処理する。
上記のように、前記コーティング膜中においては、光触媒粒子とラテックス粒子が均一に分散しており、熱処理を行うことにより、ラテックス粒子が気化し、消失した跡として規則的に配列した空孔が形成される。
このため、前記熱処理温度は、ラテックス粒子を完全に気化させる観点から、300〜500℃とし、好ましくは、450℃前後とする。
上記のようにして得られた光触媒膜は、実施例において後述するとおり、SEMにより観察すると、図1および図2に示すように、均質なものである。
したがって、本発明に係る方法によれば、光触媒粒子をバインダにより固定化させる必要はなく、光触媒の露出面積を大きくすることができ、しかも、バインダにより固定化するよりも均一な光触媒膜として形成することができる。
前記光触媒粒子とラテックス粒子との混合比率は、1:1〜1:3であることが好ましい。
ラテックス粒子が前記比率よりも多い場合、均一な光触媒膜を形成することはできるが、形成される光触媒膜中の空孔部分が多くなり、光触媒の表面積が減少し、光触媒性能が低下する。
一方、ラテックス粒子が前記比率よりも少ない場合、光触媒膜における光触媒の表面積は、従来とはあまり変わらず、形成される光触媒膜中の空孔部分が少なくなる。
前記光触媒粒子とラテックス粒子との混合比率は、光触媒膜における空孔の状態が最密充填構造に近くなり、光触媒の表面積が最も大きくなることから、1:2程度であることが最も好ましい。
本発明において光触媒膜を形成する基材は、前記熱処理温度に耐え得るものであればいずれでもよいが、光触媒粒子のより優れた付着性を得る観点からは、特に、表面に微細な凹凸を有するセラミックス、ガラス等であることが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
平均粒径10nmの酸化チタン光触媒粒子(多木化学株式会社製)33重量%と、平均粒径500nmのポリスチレン系ラテックス(デューク・サイエンティフィック・コーポレーション(Duke Scientific Corporation)製)67重量%とを混合し、NaOHを添加して、pH10に調整した。
この混合液中にガラス基板を浸漬させ、60℃で溶媒を蒸発させるディップコート法により、ガラス基板上に厚さ10μmのコーティング膜を形成した。
このガラス基板を450℃で熱処理し、ラテックスを消失させ、光触媒膜を形成した。
得られた光触媒膜のSEM写真を図1(拡大倍率50,000倍)および図2(拡大倍率5,000倍)に示す。
図1,2のSEM写真において、黒い丸い穴として観察される部分は、ラテックス粒子が熱処理によって気化消失した跡であり、白い骨格状の部分は、残存する酸化チタンである。これらの写真から分かるように、規則的に空孔が配列した光触媒膜が得られた。
[実施例2]
酸化チタン光触媒粒子の配合量を50重量%、ラテックスの配合量を50重量%とし、それ以外については実施例1と同様にして、光触媒膜を形成した。
[実施例3]
酸化チタン光触媒粒子の配合量を25重量%、ラテックスの配合量を75重量%とし、それ以外については実施例1と同様にして、光触媒膜を形成した。
[比較例1]
ラテックス粒子を含まず、酸化チタン光触媒粒子のみを含むコーティング液を用いて、それ以外については実施例1と同様にして、光触媒膜を形成した。
(光触媒性能の評価試験)
上記実施例および比較例において得られた各光触媒膜に、ディーゼルエンジン車の排気ガスを光透過率を50%となるまで付着させ、該付着面とその裏面から紫外光を1時間照射した後、光透過率を測定した。
形成された光触媒膜は、実施例1においては、空孔が最密充填構造に近く、比較例1に比べて光触媒の表面積が大きいものであった。
また、実施例2においては、実施例1の場合よりも空孔部分が少なく、光触媒の表面積は比較例1とほとんど変わらない程度であった。
実施例3においては、実施例1の場合よりも空孔部分が多く、光触媒の表面積は比較例1よりも小さかった。
また、光触媒性能の評価試験の結果、実施例1においては、比較例1に比べて、光透過率が20%大きく、酸化チタンのみで形成した光触媒膜よりも、光触媒性能が向上していることが認められた。
実施例2の場合は、光透過率は、比較例1の場合と同等であり、実施例3の場合には、比較例1の場合よりも低かった。
実施例1に係る光触媒膜のSEM写真(拡大倍率50,000倍)である。 実施例1に係る光触媒膜のSEM写真(拡大倍率5,000倍)である。

Claims (2)

  1. 光触媒粒子とラテックス粒子とを含むコーティング膜を形成した後、該コーティング膜を300〜500℃で熱処理することを特徴とする光触媒膜の形成方法。
  2. 前記光触媒粒子とラテックス粒子との割合が1:1〜1:3であることを特徴とする請求項1記載の光触媒膜の形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010018503A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Hokkaido Univ 高い光触媒活性を示す酸化タングステン
JP2011094252A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Toshiba Materials Co Ltd 繊維表面への光触媒粒子の固着方法

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