JP2006280763A - ミシンのモータ制御回路 - Google Patents

ミシンのモータ制御回路 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの回転速度の検出を安価に、かつ、環境温度、ミシントルクに依存されることなく回転速度制御できること。
【解決手段】 目標速度nからモータ側速度として換算したミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δを加算した補正目標実速度Wを算出し、それをモータ3の回転指示を行う目標速度nに加算してモータ速度偏差値△Vを算出し、モータ速度偏差値△Vによって駆動回路4のパルス幅を設定するものであるから、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とする。したがって、位置センサ8のような機械的なパルス発生器によって常に回転速度が監視し、逆起電力検出回路2の出力を補正しているから、高価な機械的なパルス発生器を複数使用することなく、かつ、廉価な逆起電力検出回路2の出力を補正して使用することにより、モータ3の回転速度の検出を安価に、環境温度、ミシントルクに依存されることなく回転速度制御できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシン用のモータの回転速度制御を行うミシンの制御回路に関するもので、特に、ミシン用のモータから、そのモータの速度を検出し、希望する目標回転速度に一致させるミシンのモータ制御回路に関するものである。
従来のミシンのモータ制御回路の基本的な技術思想は、特許文献1、特許文献2に掲載のように、フォトインタラプタとエンコーダディスク(100パルス/回転)とを組み付け、パルス幅の計測、パルス数の計測によって速度を検出する方法を採用している。
また、従来のミシンのモータ制御回路において、モータの逆起電力による電圧値から速度を求める方法の基本的な技術思想も、特許文献3に掲載されている。
これらの基本的なモータの速度検出方法は共に公知である。
そして、演算手段がカウンタの計数結果によりミシンプーリ径とモータプーリ径とをベルトで接続し、そのプーリ比率を算出し、該プーリ比率を乗数値として演算手段と共に補正手段を構成する乗算器に設定し、その結果、速度指令信号でミシン速度を指令し、前記速度指令信号に従ったモータ速度になるように制御し、如何なるプーリ比率であっても速度指令信号に対してミシン速度を自動的に一定とする技術思想は、特許文献4乃至特許文献6等で公知である。
特開平8−150279 特開2004−321771 特開2000−354395 特公平6−32742 特公平7−16553 特公平7−16554
ところが、特許文献1及び特許文献2等のパルス幅、パルス数の計測によって回転速度を検出する方法は、ミシンプーリ径とモータプーリ径との間をベルトで接続しているものでは、ミシン側とモータ側のそれぞれにフォトインタラプタ、エンコーダディスク等の構成部品を少なくとも各1個付設する必要があり、コスト的に高価とならざるを得ない。また、それらはパルス幅計測用の精度の高いクロックパルスで駆動されるカウンタも必要となり、低速度から高速度まで広い領域で速度を検出するには、それを計数するカウンタ及びメモリの容量が大きくなり、高速処理回路及びメモリが必要不可欠となる。そして、仮に、高速処理機能を有するカウンタ及び高速処理回路を有していても、フォトインタラプタの出力として整形されたパルスが到来しないと実速度が正確に計測できない。
特許文献3等のミシンのモータ制御回路は、ミシンのモータ速度制御が周囲の環境温度、ミシントルク等に依存されるため、前者のパルス幅、パルス数の計測によって速度を検出する方法よりも速度制御の安定化に劣る。しかし、部品点数が少ない構成で実現でき、安価な構成とすることができるという利点がある。また、電圧検出のためリアルタイムで計測ができるという利点もある。
また、特許文献4乃至特許文献6に掲載のように、ミシンプーリ径とモータプーリ径との間をベルトで接続しているので、モータとミシンのトルクの影響が大きくなる。
例えば、温度が高い時にはミシントルクは小さくなり、モータに対する電流が少なくなり、モータ逆起電圧も小さいから、モータの回転数を高く制御されることになる。逆に、温度が低い時にはミシントルクが大きくなり、逆起電圧信号が大きくなり、モータの回転数を低く制御することによりミシン回転数を安定化しようとする現象が生ずる。
そこで、本発明は、これらの特徴を考慮してなされたもので、速度検出専用のフォトインタラプタとエンコーダディスクとを追加することなく、モータの回転速度の検出を安価に、かつ、環境温度、ミシントルクに依存されることなく回転速度制御できるミシンのモータ制御回路の提供を課題とするものである。
請求項1のミシンのモータ制御回路は、ミシンの駆動源となるモータの目標速度を指示する速度指示回路と、電源回路からの出力をオン・オフ制御によって前記速度指示回路からの指示に従った電力を前記モータに供給するように制御する駆動回路と、前記電源回路からの出力を前記駆動回路によってオフ状態のときにモータの逆起電圧(逆起電力)を検出し、それによって実速度を算出する逆起電力検出回路とを具備し、補正回路及び比較処理回路からなり、前記比較処理回路は、前記速度指示回路から指示した目標速度と前記逆起電力検出回路からの実速度とを比較し、その比較結果に、前記補正回路で得たその比較結果から算出した目標速度に対する速度補正値を加算した値に基づくパルス幅を前記駆動回路にフィードバックし、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とする。
ここで、上記速度指示回路は、ミシンの駆動源としてのモータの速度を指示する機能を有する可変抵抗器、テンキー、切替スイッチ等の入力手段を介して入力する構成とすることができる。そして、前記電源回路は、モータに電力を供給する半波整流回路、全波整流回路または他の回路構成と共に設定することにより交流回路とすることができる。
また、上記駆動回路は、前記電源回路からの出力をスイッチング回路のオン・オフ制御によって、前記速度指示回路からの指示に従った電力を前記モータに供給するように制御するものであり、交流回路の所定の繰り返し半波のタイミングのみでオン制御した直流とすることができる。半波整流回路、全波整流回路の出力を、所定のタイミングでオン制御する回路とすることができる。
そして、上記逆起電力検出回路は、前記電源回路からの出力を前記駆動回路によってオフ状態にし、モータの端子間電圧によって逆起電圧を検出するものであるが、本発明を実施する場合には、モータの回転を検出する専用のコイルから回転を検出することもできる。
更に、上記機械的なパルス発生器は、ミシン針の動きに直結した機械的回転を、電気的パルス信号にできればよく、具体的には、エンコーダディスク、フォトインタラプタとすることもできる。
更にまた、上記比較処理回路は、前記速度指示回路から指示した目標速度と前記逆起電力検出回路からの実速度とを比較し、その比較結果に、前記補正回路で得たその比較結果から算出した目標速度に対する速度補正値を加算した値に基づくパルス幅を前記駆動回路にフィードバックし、前記駆動回路をオンするパルスを生成するものであり、アナログ的、ディジタル的に処理する回路とすることができる。
加えて、上記補正回路は、前記速度指示回路に入力した目標速度に基づき算出したパルス幅と機械的な位置センサで検出したミシン速度を比較し、その比較結果から目標速度に対する速度補正値を算出する回路である。この回路も、アナログ的、ディジタル的に処理する回路とすることができる。
請求項2のミシンのモータ制御回路の前記補正回路は、前記速度指示回路に入力した前記目標速度に基づき算出したパルス幅から前記機械的な前記パルス発生器出力のパルス幅を比較するものである。即ち、速度情報に代えてパルス幅を用いるものである。
請求項3のミシンのモータ制御回路は、ミシンの駆動源となるモータの目標速度を指示する速度指示回路と、電源回路からの出力をオン・オフ制御によって前記速度指示回路からの指示に従った電力を前記モータに供給するように制御する駆動回路と、前記電源回路からの出力を前記駆動回路によってオフ状態のときにモータの逆起電圧(逆起電力)を検出し、それによって実速度を算出する逆起電力検出回路とを具備し、前記目標速度と前記実速度とを比較し、その比較結果に、前記実速度から前記ミシン速度を減算して求めた速度補正値を加算した補正実速度を算出し、それをモータの回転指示を行う目標速度と補正実速度によって前記駆動回路のパルス幅を設定するものであるから、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とする。
ここで、上記速度指示回路は、ミシンの駆動源としてのモータの速度を指示する機能を有する可変抵抗器、テンキー、切替スイッチ等の入力手段を介して入力する構成とすることができる。そして、前記電源回路は、モータに電力を供給する半波整流回路、全波整流回路または他の回路構成と共に設定することにより交流回路とすることができる。
また、上記駆動回路は、前記電源回路からの出力をスイッチング回路のオン・オフ制御によって、前記速度指示回路からの指示に従った電力を前記モータに供給するように制御するものであり、交流回路の所定の繰り返し半波のタイミングのみでオン制御した直流とすることができる。半波整流回路、全波整流回路の出力を、所定のタイミングでオン制御する回路とすることができる。
そして、上記逆起電力検出回路は、前記電源回路からの出力を前記駆動回路によってオフ状態にし、モータの端子間電圧によって逆起電圧を検出するものであるが、本発明を実施する場合には、モータの回転を検出する専用のコイルから回転を検出することもできる。
更に、上記機械的なパルス発生器は、ミシン針の動きに直結した機械的回転を、電気的パルス信号にできればよく、具体的には、エンコーダディスク、フォトインタラプタとすることもできる。
更にまた、上記補正回路は、前記逆起電力検出回路で検出した実速度Nから前記機械的なパルス発生器出力のミシン速度Mとを比較し、その比較結果から算出した実速度Nに対する速度補正値△δを算出する回路であり、アナログ的、ディジタル的に処理する回路とすることができる。
加えて、上記比較処理回路は、前記目標速度と前記実速度とを比較し、その比較結果に、前記実速度からモータ側速度として換算した前記ミシン速度を減算して求めた速度補正値を加算した値に基づくパルス幅によって前記駆動回路をオンするパルスを生成するものであり、アナログ的、ディジタル的に処理する回路とすることができる。
請求項4のミシンのモータ制御回路には、更に、前記時定数切替回路を具備し、前記目標速度、前記実速度、補正実速度の何れかの速度情報に応じて、前記逆起電力検出回路の出力の時定数を切り替えるものである。ここで、時定数の切り替えは、逆起電力検出回路は逆起電圧の誤差が少なくなるように切り替えるものであリ、2段以上の複数段に変更可能であれば良い。
請求項5のミシンのモータ制御回路の前記機械的なパルス発生器は、ミシンの位置検出を可能としたものである。ここで、前記機械的なパルス発生器は、位置検出と兼用させたものである。
請求項6のミシンのモータ制御回路の前記時定数切替回路で切り替える時定数によって、前記速度補正値を有効または無効に切り替えるものである。ここで、時定数によってとは、時定数が所定の閾値以上になったときとして設定できる。
請求項7のミシンのモータ制御回路の前記速度補正値は、前記速度指示回路の目標速度の大きさによって有効または無効に切り替えるものである。ここで、前記速度指示回路の目標速度の大きさによっては、目標速度が所定の閾値以上になったときとして設定できる。
請求項8のミシンのモータ制御回路の前記速度補正値は、その速度補正値の大きさによって有効または無効に切り替えるものである。ここで、前記補正値の大きさとは、補正値が所定の閾値以上になったときとして設定できる。
請求項1にかかるミシンのモータ制御回路においては、速度指示回路から指示した目標速度と逆起電力検出回路からの実速度とを比較し、その比較結果に、補正回路で得たその比較結果から算出した目標速度に対する速度補正値を加算した値に基づくパルス幅を駆動回路にフィードバックし、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とするものである。
したがって、機械的なパルス発生器によって、常に回転速度が監視し、逆起電力検出回路の出力を目標速度の補正によって補正しているから、高価な機械的なパルス発生器を複数使用することなく、かつ、廉価な逆起電力検出回路の出力を補正して使用することにより、モータの回転速度の検出を安価に、かつ、環境温度、ミシントルクに依存されることなく回転速度制御できる。
特に、逆起電力検出回路によるモータの逆起電圧の特性は、モータ等のバラツキもあるためミシンのトルクに依存するので、個々のミシン毎の回転数を調整する必要がある。しかし、本発明によって、自動補正されるのでその必要がなくなり、製造コストが廉価となる。また、環境温度等の影響によって、調整時のミシントルクと実際に使用時のミシントルクが異なる場合、モータの逆起電圧特性も異なってしまうが、本発明によれば、調整時に設定した回転数と実際に使用した時の回転数に差が発生することがなくなる。
請求項2にかかるミシンのモータ制御回路の前記補正回路は、前記速度指示回路に入力した前記目標速度に基づき算出したパルス幅から前記機械的なパルス発生器出力のパルス幅を比較するものである。即ち、速度情報としてパルス幅を用いるものである。したがって、アナログ的、ディジタル的回路構成によって高い精度の対応が可能となる。
請求項3にかかるミシンのモータ制御回路においては、目標速度と実速度とを比較し、その比較結果に、実速度からミシン速度を減算して求めた速度補正値を加算した補正実速度を算出し、それをモータの回転指示を行う目標速度と補正実速度の和から駆動回路のパルス幅を設定するものであるから、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とするものである。
したがって、機械的なパルス発生器によって、常に回転速度が監視し、逆起電力検出回路の出力である実速度の補正をしているから、高価な機械的なパルス発生器を複数使用することなく、かつ、廉価な逆起電力検出回路の出力を補正して使用することにより、モータの回転速度の検出を安価に、環境温度、ミシントルクに依存されることなく回転速度制御できる。
特に、逆起電力検出回路によるモータの逆起電圧の特性は、モータ等のバラツキもあるためミシンのトルクに依存するので、個々のミシン毎の回転数を調整する必要がある。しかし、本発明によって、自動補正されるのでその必要がなくなり、製造コストが廉価となる。また、環境温度等の影響によって、調整時のミシントルクと実際に使用時のミシントルクが異なる場合、モータの逆起電圧特性も異なってしまうが、本発明によれば、調整時に設定した回転数と実際に使用した時の回転数に差が発生することがなくなる。
請求項4にかかるミシンのモータ制御回路においては、更に、前記目標速度、前記実速度、前記実速度に前記速度補正値を加算してなる補正実速度の何れかの速度情報に応じて、前記逆起電力検出回路の出力の時定数を切り替える時定数切替回路を具備するものである。したがって、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、時定数切替回路の時定数を高速度検出及び低速度検出と速度に応じて設定できるから、精度の良い検出が可能となる。
請求項5にかかるミシンのモータ制御回路においては、前記機械的なパルス発生器でミシンの位置検出を可能としたものである。したがって、請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の効果に加えて、ミシンの位置検出を兼ねるものであるから、ミシンの位置検出を省略することができる。
請求項6にかかるミシンのモータ制御回路においては、前記時定数切替回路で切り替える時定数によって、速度補正値を有効または無効に切り替えるものである。したがって、請求項4または請求項5の何れか1つに記載の効果に加えて、前記目標速度、実速度、前記実速度に前記速度補正値を加算してなる補正実速度によって、速度補正値の影響が大きくなる場合のみ、それを補正することができる。
請求項7にかかるミシンのモータ制御回路においては、前記目標速度の大きさによって有効または無効に切り替えるものである。したがって、請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の効果に加えて、前記速度補正値の影響が大きくなる場合のみ、それを補正することができる。
請求項8にかかるミシンのモータ制御回路においては、前記速度補正値を、その補正値の大きさによって有効または無効に切り替えるものであるから、請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の効果に加えて、前記速度補正値の大きさによって、速度補正値の補正の影響が大きくなる場合のみ、それを補正することができる。
次に、本発明の実施の形態のミシンのモータ制御回路について、図を用いて説明する。なお、本実施の形態2以降において、実施の形態1と同一記号または同一符号は、上記実施の形態1と同一または相当する構成部分を示すものであるから、その重複説明を省略し、主に相違点のみを説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の構成を示す概念図、図2は本発明の実施の形態のミシンのモータ制御回路の構成を示す具体的な回路構成図である。また、図3は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の各回路信号の波形図であり、図4は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の逆起電力検出回路のモータの実速度とモータ逆起電圧信号との特性図である。そして、図5は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路で使用する位置センサ出力を説明する説明図である。
図1及び図2において、電源回路1は、直流電動機からなるモータ3に電力を供給する商用電源11及びその整流回路10からなる。この整流回路10としては、全波整流回路、半波整流回路の使用が可能である。本発明を実施する場合には、整流回路の使用に限定されるものではなく、後述する駆動回路4に交流のスイッチング特性を持たせれば、交流回路の使用も可能となる。
逆起電力検出回路2は、電源回路1からの出力を駆動回路4によってオフ状態のタイミングでモータ3の逆起電圧を検出する回路であり、具体的には、モータ3の逆起電圧を光として検出する電圧検出回路2Aと、電圧検出回路2Aで検出された逆起電圧を制御対象のモータ3の実速度N(実際の速度)に比例する変量(アナログ値)を得る検出制御回路2Bからなる。そして、モータ3は、直流電動機でPWM信号等の制御電流によって速度制御が可能なものである。
また、駆動回路4は、電源回路1からの出力をオン・オフ制御によって速度指示回路9からの指示に従った電力をモータ3に供給するように制御するもので、特定のタイミングでオン・オフ制御することができる。この駆動回路4は、電源回路1の出力はスイッチング素子MOSを介してモータ3に供給する駆動出力回路4Aと、駆動出力回路4Aのスイッチング素子MOSをオン・オフ制御する光制御信号を生成する駆動制御回路4Bからなっている。
なお、ここでスイッチング素子MOSは、本発明のスイッチング回路を構成するもので、他にトランジスタ等の素子、アナログゲート等のゲートとすることもできる。
本実施例では、駆動回路4に入力する比較処理回路52の出力を、パルス幅制御し、所定の単位パルス幅だけ増減して、モータ3を指定の目標速度nに合わせるものである。
時定数切替回路6は、速度指示回路9からの目標速度nまたは逆起電力検出回路2からの実速度N、後述する前記実速度に前記速度補正値を加算してなる補正実速度等の速度情報に応じて、逆起電力検出回路2の出力に応じた時定数(減衰率の逆数)を切り替える回路である。ここでは、放電抵抗R3と放電抵抗R10の並列抵抗のとき、時定数が小さい、また、放電抵抗R3のみのとき、時定数が大きい時に相当する。
速度指示回路9は、ミシンの駆動源としてのモータ3の目標速度nを可変抵抗器、テンキー、切替スイッチとして入力する入力手段を含む回路である。
位置センサ8は、ミシン本体のミシン上軸80に取り付けられたエンコーダディスク81、そのエンコーダディスク81のスリットを検出するフォトインタラプタ82からなるが、本発明を実施する場合には、ミシン針の動きに直結した回転をミシン速度としてパルス信号で検出する機械的なパルス発生器であればよい。
また、アナログ入力端子付のマイクロプロセッサ5からなる補正回路51は、速度指示回路9に入力した目標速度nから機械的な位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結した回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mを比較し、その減算結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを算出するものである。
そして、アナログ入力端子付のマイクロプロセッサ5からなる比較処理回路52は、速度指示回路9から指示した目標速度nと速度補正値△δの和と逆起電力検出回路2から得た実速度Nとを比較し、その比較結果に基づくパルス幅を駆動回路4にフィードバックする回路である。
更に、前述の電源回路1からの出力をスイッチング素子MOSを介してモータ3に供給する駆動出力回路4Aとモータ3の逆起電圧を検出する電圧検出回路2Aとは、駆動出力回路4Aのスイッチング素子MOSをオン・オフ制御する制御信号を生成する駆動制御回路4B及び電圧検出回路2Aで検出されたモータ3の回転速度に比例する変量として得る検出制御回路2Bとの間が、フォトカプラ17,18によって信号伝達が自在で、かつ、電気的に絶縁された結合状態となっている。
更に、主に、図2の本実施の形態1のミシンのモータ制御回路の具体的構成に基づき説明する。
図2において、電源回路1は、商用電源11及びその全波整流回路10からなり、モータ3の一方の端子にその電力を供給している。また、モータ3の他方の端子は、駆動出力回路4Aのスイッチング素子MOSに接続されており、スイッチング素子MOSがオンのときに、電力が供給されるようになっている。
なお、光結合している受光素子18b、抵抗R1、スイッチング素子MOSは、駆動出力回路4Aを構成し、光結合している受光素子18bの入力信号で、抵抗R1の端子電圧を変更させ、スイッチング素子MOSがスイッチング動作を行うように構成されている。
また、モータ3の逆起電圧は、駆動回路4がオフしている間、モータ3の端子間に接続された制限抵抗R2と直列接続された発光素子17aの光量として検出される。なお、これらモータ3の端子間に接続された制限抵抗R2と直列接続された発光素子17aは、モータ3の逆起電圧を発光素子17aの光量として検出する電圧検出回路2Aを構成する。発光素子17aは、受光素子17bと共にフォトカプラ17を構成する。発光素子17aの発光は、受光素子17bで検出され、受光タイミングに応じた電流がコンデンサC1に充電される。受光タイミングとは、駆動回路4の出力をオフにしたとき、即ち、比較処理回路52の出力が“H”になったとき、ベース抵抗R7を介してトランジスタTR2をオンとしたタイミングのときのみ、受光素子17b、トランジスタTR2、コンデンサC1と放電抵抗R3との並列回路に電流が流れ、コンデンサC1の充電は受光素子17bの出力に依存する。なお、このとき、コンデンサC1の充電は、放電抵抗R3を介して放電される。
したがって、受光素子17b、トランジスタTR2、コンデンサC1と放電抵抗R3の並列回路からなる回路は、電圧検出回路2Aで検出された逆起電圧を制御対象のモータ3の実速度Nに比例する変量とする検出制御回路2Bを構成している。コンデンサC1の電圧は、補正回路51及び比較処理回路52として機能するマイクロプロセッサ5のアナログ入力に接続されており、そこでAD変換され、ディジタル処理される。
コンデンサC1には、更に、抵抗R10及びスイッチング動作するトランジスタTR3の直列回路を介して放電する回路が形成される。この回路は、比較処理回路52のプルアップ抵抗R11でプルアップされている出力で、トランジスタTR3が動作するようになっている。したがって、比較処理回路52として機能するマイクロプロセッサ5の比較出力が“H”のとき、トランジスタTR3がオンとなり、抵抗R10によってコンデンサC1の電荷が放電される回路が付加される。
即ち、抵抗R10及びトランジスタTR3、プルアップ抵抗R11から構成される回路は、時定数切替回路6を構成し、コンデンサC1の放電時定数を変化させる。例えば、比較処理回路52の出力が“H”のとき、トランジスタTR3がオンとなり、放電抵抗R10によってもコンデンサC1の電荷が放電され、放電抵抗R3と放電抵抗R10の並列抵抗によって放電が行われる。なお、比較処理回路52の出力が“L”のときは、トランジスタTR3がオフとなり、放電抵抗は抵抗R3のみとなる。
そして、駆動出力回路4Aの受光素子18bは、トランジスタTR1と抵抗R4と直列接続された発光素子18aからの光信号を受光するように光結合されている。なお、この発光素子18aと受光素子18bはフォトカプラ18を構成する。トランジスタTR1はプルアップ抵抗R5及びベース抵抗R6に接続されており、比較処理回路5として機能するマイクロプロセッサ5の比較出力が"L"になったとき、トランジスタTR1がオンし、発光素子18aを発光させ、また、比較処理回路5の比較出力が"H"になったとき、トランジスタTR1がオフし、発光素子18aが発光を停止する。
ここで、トランジスタTR1と抵抗R4と直列接続された発光素子18a、トランジスタTR1のプルアップ抵抗R5及びベース抵抗R6は、駆動制御回路4Bを構成する。
即ち、駆動回路4は、駆動制御回路4B及び駆動出力回路4Aからなリ、駆動出力回路4Aは電源回路1の出力をスイッチング素子MOSを介してモータ3に供給する回路であり、駆動制御回路4Bは駆動出力回路4Aのスイッチング素子MOSをオン・オフ制御する制御信号を生成する回路である。
また、逆起電力検出回路2は、電圧検出回路2A及び検出制御回路2Bからなリ、電圧検出回路2Aはモータ3の逆起電圧を検出する回路であり、検出制御回路2Bは電圧検出回路2Aで検出された逆起電圧を制御対象のモータ3の速度に比例した変量として用いる回路である。
因みに、比較処理回路5の比較出力が"L"になったとき、トランジスタTR1がオンし、発光素子18aが発光し、受光素子18bによって抵抗R1の電圧降下により、スイッチング素子MOSがオンとなる。同時に、比較処理回路5の比較出力が"L"になったとき、トランジスタTR2はオフし、発光素子17aの発光はコンデンサC1の充電に無関係となる。比較処理回路5の比較出力が“H”になったとき、トランジスタTR1がオフし、発光素子18aを消灯し、スイッチング素子MOSがオフとなる。同時に、比較処理回路5の比較出力が“H”になったとき、トランジスタTR2はオンし、発光素子17aの発光はコンデンサC1の充電に寄与される。
位置センサ8は、ミシン針の動きに直結したミシン上軸80に取り付けられたエンコーダディスク81の回転を、そのエンコーダディスク81の回転を検出するフォトインタラプタ82によって、回転数及び回転角度を検出し、定位置停止用として使用されるものである。
詳しくは、抵抗R12を介して発光素子19aが常に発光している。受光素子19bは抵抗R13を介して受光素子19bに接続されている。フォトインタラプタ82を構成する発光素子19aと受光素子19b間には、エンコーダディスク81が位置し、ミシン上軸80の回転により、通常、1回転で100パルスの信号を発生するようになっている。しかし、本発明の実施の形態では、説明のしやすさから、1回転で1パルスとする。なお、通常、1回転で100パルスの信号を発生する位置センサ8は、ミシン針の動きに直結したミシン上軸80に取り付けられた位置検出用として機能するため、図示しない基準信号を図示しないフォトインタラプタとエンコーダディスク81によって生成している。本実施の形態では、図5のように、立下り点がゼロ点で、その間の経過時間によって位置及び回転数検出している。
例えば、1秒間に1回転であれば、パルス間隔p=1秒となり、ミシン上軸80の回転速度mは60(60×パルス数/秒)rpmとなり、80msecは750rpm、 400msecは150rpmとなる。
速度指示回路9は、ミシンの駆動源としてのモータ3の目標速度nを指示する機能を有するテンキーを入力手段として含む回路である。
また、マイクロプロセッサ5は、補正回路51及び比較処理回路52からなり、比較処理回路52は、速度指示回路9から指示した目標速度nと逆起電力検出回路2のコンデンサC1の電圧のディジタル値である実速度Nとを比較し、その減算結果に、補正回路51で得たその比較結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを加算した値に基づくパルス幅を駆動回路4にフィードバックする回路である。
即ち、補正回路51は、速度指示回路9に入力した目標速度nに基づき算出したパルス幅から機械的な位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結した回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mのパルス幅を比較し、その比較結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを算出し、比較処理回路52は目標速度nと速度補正値△δの和に対して、実速度Nが低いとき、駆動回路4に実速度Nを高めるべくタイミングで比較処理回路52の比較出力の"H"、“L”の制御量をフィードバックし、また、実速度Nが高いとき、駆動回路4に実速度Nを抑えるべくタイミングで比較処理回路52の比較出力の"H"、“L”の制御量をフィードバックする。
なお、比較処理回路5の入力となっている抵抗R0、コンデンサC0は、電源回路1の波形と駆動回路4の出力のタイミングを一致させるためのタイミング回路である。
このタイミング回路は、補正回路51及び比較処理回路52をマイクロプロセッサ5等で構成する場合には、自己の電源電圧から検出することもできる。また、電源回路1の整流回路のリップル率を少なくすることにより、この回路を省略することもできる。
次に、本実施の形態1のミシンのモータ制御回路動作について、図3及び図5の波形を用いて説明する。
電源回路1からは、全波整流によって図3(a)に示す出力波形が得られる。速度指示回路9により目標速度nを入力する。速度指示回路9で入力された目標速度nは、比較処理回路5に入力される。また、モータ3には、図3(d)に示すモータ3の端子電圧が発生する。このモータ3の端子電圧は、制限抵抗R2を介してフォトカプラ17の発光素子17a側へ供給される。したがって、モータ3に電力が加えられていないときを選択することにより、フォトカプラ17の発光素子17aは、モータ3の実速度Nに応じた逆起電圧を受光素子17bに与えることができる。
したがって、逆起電力検出回路2により、モータ3の実速度Nに応じたコンデンサC1のモータ逆起電圧信号eが比較処理回路5に入力される。このコンデンサC1のモータ逆起電圧信号eは、図4に示すように、ミシンのモータ3の実速度Nに応じて、低速回転時は低い電圧、高速になるほど高い電圧となる。このモータ逆起電圧信号eはモータ3の実速度Nとして与えられる。
逆起電力検出回路2で検出されるモータ逆起電圧信号eは、モータ3の端子間に発生する電圧を、フォトカプラ17の発光素子17aと受光素子17bを介して、トランジスタTR2がオンのタイミングのみ充電された並列接続されたコンデンサC1と放電抵抗R3による積分値のアナログ電圧として現れ、比較処理回路5のアナログ端子に入力されている。この並列接続されたコンデンサC1と放電抵抗R3のモータ逆起電圧信号eは、モータ3の低速回転時は低い電圧、高速になるほど高い電圧となる。
即ち、高速回転時は、逆起電圧は大きくなり、フォトカプラ17の発光素子17a側の電流は多くなり、フォトカプラ17の受光素子17b側の電流も大きくなり、並列接続されたコンデンサC1と放電抵抗R3の並列接続された電圧は高くなる。逆に、低速回転時は、逆起電圧は小さくなり、フォトカプラ17の発光素子17a側の電流は少なくなり、フォトカプラ17の受光素子17b側の電流も少なくなり、並列接続されたコンデンサC1と放電抵抗R3の電圧は低くなる。したがって、図3(d)に示すタイミングT3の繰り返しの積分値によって、モータ3の実速度Nに比例した出力となる。
ここで、時定数切替回路6によって放電抵抗R10を接続し、コンデンサC1の放電時定数を低下させる場合について説明する。
逆起電力検出回路2で検出されるモータ逆起電圧信号eは、トランジスタTR2がオンのタイミングのときのみ充電された並列接続されたコンデンサC1、放電抵抗R3及び放電抵抗R10の並列回路による積分値のアナログ電圧として現れる。この並列接続されたコンデンサC1と放電抵抗R3、放電抵抗R10のモータ逆起電圧信号eは、モータ3の速度に応じて、低速回転時は低い電圧、高速になるほど高い電圧となるが、放電抵抗R3のみの場合と比較して、その積分値は低い電圧となる。
そこで、図4に示すように、モータ3の実速度Nに対して高速度特性と低速度特性とを用意し、低速度特性のとき、時定数切替回路6によってコンデンサC1に対して放電抵抗R3のみとして、モータ3の回転数に対する逆起電力検出回路2で検出されるモータ逆起電圧信号eを大きくする。また、高速度特性のとき、時定数切替回路6によってコンデンサC1に対して放電抵抗R3及び放電抵抗R10の並列抵抗として、モータ3の回転数に対する逆起電力検出回路2で検出されるモータ逆起電圧信号eを小さくする。例えば、特定の実速度N0では、時定数切替回路6によって高速度特性のときモータ逆起電圧信号eLとなり、また、低速度特性のときモータ逆起電圧信号eHとなる。
コンデンサC1のモータ逆起電圧信号eは、補正回路51において、速度指示回路9に入力した目標速度nと機械的な位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結した回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mとを比較し、その比較結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを算出する。また、比較処理回路52は、補正回路51の出力を受け、比較処理回路52の比較出力の“H”、“L”の制御量をフィードバックする。
即ち、モータ駆動信号は、駆動制御回路4BのトランジスタTR1、フォトカプラ18、スイッチング素子MOSと伝達され、スイッチング素子MOSを図3(c)に示すモータ駆動信号でオン・オフ制御し、モータ3への電力の供給を制御し、結果、モータ3の速度を定速度に制御する。ここで、図3の(c)のT1期間中はスイッチング素子MOSがオフであり、T2期間中はスイッチング素子MOSがオンとなる。したがって、モータ3の端子間の電圧は、図3(b)のようになる。
前述の逆起電力検出回路2は、スイッチング素子MOSがオフしている図3(c)のT1期間は、モータ3の回転維持状態によってモータ逆起電圧が発生し、図3(d)のT3期間の積分値だけ、この電圧を読み取り、モータ3の実速度Nとして回転速度が読み取られる。
ここで、速度指示回路9から指示した目標速度nに加算した速度補正値△δの和の速度と、コンデンサC1の電圧のディジタル値である実速度Nとを比較し、その比較結果に基づくパルス幅を、駆動回路4から図3(c)に示すモータ駆動信号として出力する。このモータ駆動信号により、モータ3の速度を制御して、一定の速度(目標速度n)とすることができる。なお、図3(c)に示すモータ駆動信号は、タイミングT1が“H”でオフ出力、タイミングT2が“L”でオン出力となる。
具体的には、補正回路51と比較処理回路52は、位置センサ8からパルス幅tの信号を入力すると、それをミシン上軸80の回転数としてミシン上軸80の上軸速度mを計算する。更に、それにモータ側速度として換算した回転数にプ−リ比=ミシンプーリ径/モータプーリ径を掛け算し、モータ側速度として換算したミシン速度Mを得る。そして、補正回路51は、速度指示回路9から指示した目標速度nと機械的な位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結した回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mにより、目標速度nとミシン速度Mの差(n−M)が速度補正値△δを得る。
この目標速度nに速度補正値△δを加算した値は、補正実速度(目標速度n+速度補正値△δ)となり、実際のモータ3の回転速度を得るための指令速度とするものである。そして、モータ3をオン・オフするタイミングを得るため、モータ速度偏差値△Vを補正実速度(目標速度n+速度補正値△δ)として算出する。このモータ速度偏差値△Vを算出し、そのモータ速度偏差値△Vに相当するパルス幅の出力によって、比較処理回路5のポートを“L”にすることによってなされる。
なお、フォトカプラ17,18は、電圧検出回路2A及び駆動出力回路4Aと検出制御回路2B及び駆動制御回路4Bとを絶縁する構造とすることにより、欧州のクラスIIの絶
縁構造への対応、検出制御回路2B及び駆動制御回路4Bの安全性の向上、安価なミシンの制御回路が実現できる。特に、フォトカプラ17,18を使用することによって、比較的低い電圧を使用する検出制御回路2B及び駆動制御回路4Bを絶縁しながら信号のみ伝達することが可能となる。
次に、アナログ入力端子付のマイクロプロセッサ5からなる補正回路51及び比較処理回路52による制御について説明する。
図6は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の制御を示すフローチャートの説明図である。また、図7は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路で使用する実速度入力ルーチンのフローチャートの説明図、図8は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路で使用する速度補正値ルーチンのフローチャートの説明図である。
なお、この図6のメインルーチンはモータ3の駆動毎にコールされる。
まず、ステップS1で目標速度nを速度指示回路9から入力し、ステップS2で実速度入力ルーチンを処理する。
実速度入力ルーチンでは、ステップS21で時定数切替回路6の時定数が大に設定されているか否か判断する。これは、初期設定で、時定数切替回路6の時定数が大(比較処理回路5の出力が“L”)または小(比較処理回路5の出力が“H”)に設定されるものである。時定数切替回路6の時定数が大なとき、ステップS22で目標速度nが閾値速度NT以上か判断し、また、ステップS23で実速度Nが閾値速度NT以上か判断し、目標速度nが閾値速度NT以上でないか、ステップS23で実速度Nが閾値速度NT以上でないと判定されたとき、時定数切替回路6の時定数が大のままこのルーチンを通り抜ける。
しかし、ステップS22で目標速度nが閾値速度NT以上、ステップS23で実速度Nが閾値速度NT以上と判断されたときは、ステップS24で時定数切替回路6の入力を“H”とし、トランジスタTR3をオンとし、コンデンサC1に対して放電抵抗R3及び放電抵抗R10の並列抵抗回路とし、時定数を小さくする。
また、ステップS21で時定数切替回路6の時定数が小と判断されたとき、ステップS25で目標速度nが閾値速度NT以上か判断し、ステップS26で実速度Nが閾値速度NT以上か判断する。目標速度nが閾値速度NT以上のとき、及び実速度Nが閾値速度NT以上と判定されたとき、時定数切替回路6の時定数が小のままこのルーチンを通り抜ける。
ステップS25で目標速度nが閾値速度NT以上でないと判断し、ステップS26で実速度Nが閾値速度NT以上と判断できないとき、実速度Nを尊重し、ステップS27で時定数切替回路6の入力を“L”とし、トランジスタTR3をオフとし、コンデンサC1に対して放電抵抗R3のみの回路とし、時定数切替回路6の時定数を大に切り替える。そして、ステップS28で高速度特性または低速度特性に合致した実速度Nを入力する。
即ち、この実速度入力ルーチンでは、実速度Nが目標速度n、閾値速度NT以上と判断したとき、時定数切替回路6の時定数を小に切り替え、実速度Nが目標速度n、閾値速度NT以上でないと判断したとき、時定数切替回路6の時定数を大に切り替える。
そして、ステップS3で速度補正値ルーチンをコールする。速度補正値ルーチンでは、まず、ステップS31で図5のパルスタイミングt秒を測定する。パルス幅(時間)t秒は回転速度rpmで表すと、60/tとプ−リ比=ミシンプーリ径/モータプーリ径を掛け算し、モータ側速度として換算したミシン速度Mとする。ステップS32で目標速度nとミシン速度Mとの比較を行い、ステップS33で目標速度nからミシン速度Mを減算して速度補正値△δの計算を求める。
次に、ステップS4で補正を行なうモードとして選択されているか判断する。例えば、時定数切替回路6が投入されているか否かで切り替える時定数によって、速度補正値△δを有効または無効を切り替える。また、速度補正値△δは、速度指示回路9の目標速度nの大きさによって有効または無効に切り替えることもできる。また、速度補正値△δは、その補正値の大きさによって有効または無効に切り替えるもできる。これらの1以上の組合せとすることもできる。補正を行わないのであれば、ステップS5で速度補正値△δをクリヤする。
補正を行う場合、ステップS6で目標速度nの補正として目標速度nに速度補正値△δを加算し、補正目標実速度Yを計算する。ステップS7でモータ速度偏差値△Vを計算する。モータ速度偏差値△Vは目標速度n+補正目標実速度Yで計算される。
ステップS8で時定数切替回路6の時定数が大になっているか判断する。そして、時定数切替回路6の時定数が小になっているときには、高速度特性のみにおける速度偏差値△Vの補正として、ステップS9で通常の制御量よりも制御量αだけ加算した制御が必要として、ステップS10でその制御量の計算を行う。しかし、ステップS8で時定数切替回路6の時定数が大になっているときには、低速度特性における速度偏差値△Vは、補正することなく、そのまま使用して、ステップS10で制御量の計算を行う。
このように制御量を変更させることによって、モータ3の回転速度制御の応答性をよくすることができる。
上記実施の形態のミシンのモータ制御回路は、ミシンの駆動源となるモータ3の目標速度を指示する速度指示回路9と、モータ3に電力を供給する電源回路1と、電源回路1からの出力をオン・オフ制御によって速度指示回路9からの指示に従った電力をモータ3に供給するように制御する駆動制御回路4B及び駆動出力回路4Aからなる駆動回路4と、電源回路1からの出力を駆動回路4によってオフ状態のときにモータ3の逆起電圧を検出し、それによって実速度Nを算出する電圧検出回路2A及び検出制御回路2Bからなる逆起電力検出回路2と、速度指示回路9に入力した目標速度nから機械的なパルス発生器8出力のミシン速度Mを比較し、その比較結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを算出する補正回路51と、目標速度nから実速度Nを減算し、その減算結果に、目標速度nに対する速度補正値△δを加算した値に基づくパルス幅を駆動回路4にフィードバックする比較処理回路52とを具備するものである。
このように、上記実施の形態のミシンのモータ制御回路は、目標速度nからモータ側速度として換算したミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δを加算した補正目標実速度Wを算出し、それをモータ3の回転指示を行う目標速度nに加算してモータ速度偏差値△Vを算出し、モータ速度偏差値△Vによって駆動回路4のパルス幅を設定するものであるから、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とするものである。
したがって、位置センサ8のような、機械的な位置センサ8によって、常に回転速度が監視し、逆起電力検出回路2の出力を補正しているから、高価な機械的なパルス発生器を複数使用することなく、かつ、廉価な逆起電力検出回路2の出力を補正して使用することにより、モータ3の回転速度の検出を安価に、かつ、環境温度、ミシントルクに依存される要因がなくなり、安定した回転速度制御できる。
上記実施の形態のミシンのモータ制御回路は、ミシンの定位置停止制御を行うための位置センサ8を使用している。しかし、本発明を実施する場合には、ミシン針の動きに直結した回転をミシン速度Mとしてパルス信号で検出する機械的なパルス発生器であればよい。
上記実施の形態のミシンのモータ制御回路における補正回路51は、速度指示回路9に入力した目標速度nと機械的な位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結した回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mとを比較し、その比較結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを算出するものであるが、本発明を実施する場合には、速度指示回路52に入力した目標速度nに基づき算出したパルス幅から機械的なパルス発生器8出力のパルス幅を比較減算し、そのパルス幅の差を速度差として用いることもできる。
即ち、アナログ入力端子付のマイクロプロセッサ5からなる補正回路51は、速度指示回路9に入力した目標速度nに基づき算出したパルス幅から機械的な位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結した回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mのパルス幅を比較し、その比較結果から算出した目標速度nに対する速度補正値△δを算出する構成とすることができる。
[実施の形態2]
上記実施の形態のミシンのモータ制御回路における補正回路51は、速度指示回路9に入力した目標速度nに対する速度補正値△δを算出するものであるが、本発明を実施する場合には、逆起電力検出回路2で検出される実速度Nを補正することによっても実施できる。
次に、その実施の形態2について説明する。
実施の形態2では、回路構成は図1及び図2、その波形及び特性は図3乃至図5、そして、図7の実速度入力ルーチンのフローチャートは、実施の形態1と共通であるから、その説明を省略する。
図9は本発明の実施の形態2のミシンのモータ制御回路の制御を示すフローチャートの説明図である。また、図10は本発明の実施の形態2のミシンのモータ制御回路で使用する速度補正値ルーチンのフローチャートの説明図である。
まず、マイクロプロセッサ5は、補正回路51及び比較処理回路52からなり、速度指示回路9から指示した目標速度nと、逆起電力検出回路2のコンデンサC1の電圧のディジタル値である実速度Nとを比較し、その比較結果に、実速度Nからモータ側速度として換算したミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δを加算した値に基づくパルス幅を駆動回路4にフィードバックする回路である。
具体的には、逆起電力検出回路2で検出した実速度Nから機械的なパルス発生器8出力のパルス幅tから算出したミシン速度Mを比較し、その比較結果から算出した実速度Nに対する速度補正値△δを算出する補正回路51と、目標速度nから実速度Nを減算し、その減算結果に、実速度Nに対する速度補正値△δを加算した値に基づくパルス幅を駆動回路4にフィードバックする比較処理回路52とを具備する。
即ち、比較結果が速度指示回路9から入力した目標速度nよりも、ミシン上軸80の回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δだけ加算した実速度Nが低いとき、駆動回路4に実速度Nを高めるべく比較処理回路5の比較出力の"H"、“L”の制御量をフィードバックし、また、その比較結果が速度指示回路9から入力した目標速度nよりもミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δだけ加算した実速度Nが高いとき、駆動回路4に実速度Nを抑えるべく比較処理回路5の比較出力の"H"、“L”の制御量をフィードバックする。
コンデンサC1のモータ逆起電圧信号eは、補正回路51及び比較処理回路52に入力され、そこで速度指示回路9で入力された目標速度nと比較され、比較処理回路52から駆動回路4を介して図3(c)に示すモータ3の実速度Nを所望の補正をなした目標速度nにすべくモータ駆動信号が出力される。
即ち、モータ駆動信号は、駆動制御回路4BのトランジスタTR1、フォトカプラ18、スイッチング素子MOSと伝達され、スイッチング素子MOSを図3(c)に示すモータ駆動信号でオン・オフ制御し、モータ3への電力の供給を制御し、結果、モータ3の速度を定速度に制御する。ここで、図3の(c)のT1期間中はスイッチング素子MOSがオフであり、T2期間中はスイッチング素子MOSがオンとなる。したがって、モータ3の端子間の電圧は、図3(b)のようになる。
前述の逆起電力検出回路2は、スイッチング素子MOSがオフしている図3(c)のT1期間は、モータ3の回転維持状態によってモータ逆起電圧が発生し、図3(d)のT3期間の積分値だけ、この電圧を読み取り、モータ3の実速度Nとして回転速度が読み取られる。
ここで、比較処理回路52は、速度指示回路9から指示した目標速度nとコンデンサC1の電圧のディジタル値である実速度Nとを比較し、その比較結果に、補正回路51から得た実速度Nから位置センサ8で検出したミシン針の動きに直結したミシン上軸80の回転をモータ側速度として換算したミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δだけ加算した値に基づくパルス幅を、駆動回路4から図3(c)に示すモータ駆動信号として出力される。このモータ駆動信号により、モータ3の速度を制御して、一定の速度(目標速度n)とすることができる。なお、図3(c)に示すモータ駆動信号は、タイミングT1が“H”でオフ出力、タイミングT2が“L”でオン出力となる。
即ち、位置センサ8からパルス幅tの信号を入力すると、それをミシン上軸80の回転数としてミシン上軸80の上軸速度mを計算する。更に、それにモータ側速度として換算した回転数にプ−リ比=ミシンプーリ径/モータプーリ径を掛け算し、モータ側速度として換算したミシン速度Mを得る。そして、補正回路51及び比較処理回路52はそのときの逆起電力検出回路2によりモータ3の実速度Nを得る。補正回路51で得た実速度Nとミシン速度Mの差(N−M)が速度補正値△δとなる。
この実測度Nに速度補正値△δを加算した値は、補正実速度(実測度N+速度補正値△δ)となり、実際のモータ3の回転速度とする。そして、モータ3をオン・オフするタイミングを得るため、モータ速度偏差値△Vを目標速度nから補正実速度(実測度N+速度補正値△δ)を減算して算出する。このモータ速度偏差値△Vを算出し、そのモータ速度偏差値△Vに相当するパルス幅の出力によって、比較処理回路5のポートを“L”にすることによってなされる。
次に、アナログ入力端子付のマイクロプロセッサ5からなる補正回路51及び比較処理回路52による制御について、図7及び図9、図10を用いて説明する。
図9において、ステップS1で目標速度nを速度指示回路9から入力し、ステップS2で実速度入力ルーチンを処理する。なお、この図9のメインルーチンはモータ3の駆動毎にコールされる。
実速度入力ルーチンでは、図7に示すステップS21からステップS27のルーチンを実行し、実速度Nが目標速度n、閾値速度NT以上と判断したとき、時定数切替回路6の時定数を小に切り替え、実速度Nが目標速度n、閾値速度NT以上でないと判断したとき、時定数切替回路6の時定数を大に切り替える。
そして、ステップS3で速度補正値ルーチンをコールする。速度補正値ルーチンでは、まず、ステップS301で図5のパルスタイミングt秒を測定する。パルス時間t秒は回転速度rpmで表すと、60/tとプ−リ比=ミシンプーリ径/モータプーリ径を掛け算し、モータ側速度として換算したミシン速度Mとする。ステップS302で実速度Nとミシン速度Mとの比較を行い、ステップS303で速度補正値△δの計算を実速度Nからミシン速度Mを減算して求める。
次に、ステップS4で補正を行なうモードとして選択されているか判断する。例えば、時定数切替回路6が投入されているか否かで切り替える時定数によって、速度補正値△δを有効または無効を切り替える。また、速度補正値△δは、速度指示回路9の目標速度nの大きさによって有効または無効に切り替えることもできる。また、速度補正値△δは、その補正値の大きさによって有効または無効に切り替えることもできる。これらの1以上の組合せとすることもできる。補正を行わないのであれば、ステップS5で速度補正値△δをクリヤする。
補正を行う場合、ステップS16で実速度Nの補正として、実速度Nに速度補正値△δを加算し、補正実速度Wを計算する。ステップS17でモータ速度偏差値△Vを計算する。モータ速度偏差値△Vは目標速度n+補正実速度Wで計算される。
ステップS8で時定数切替回路6の時定数が大になっているか判断する。そして、時定数切替回路6の時定数が小になっているときには、高速度特性のみにおける速度偏差値△Vの補正として、ステップS9で通常の制御量よりも制御量αだけ加算した制御が必要として、ステップS10でその制御量の計算を行う。しかし、ステップS8で時定数切替回路6の時定数が大になっているときには、低速度特性における速度偏差値△Vは、補正することなく、そのまま使用して、ステップS10で制御量の計算を行う。
このように制御量を変更させることによって、モータ3の回転速度制御の応答性をよくすることができる。
上記実施の形態のミシンのモータ制御回路は、ミシンの駆動源となるモータ3の目標速度を指示する速度指示回路9と、モータ3に電力を供給する電源回路1と、電源回路1からの出力をオン・オフ制御によって速度指示回路9からの指示に従った電力をモータ3に供給するように制御する駆動制御回路4B及び駆動出力回路4Aからなる駆動回路4と、電源回路1からの出力を駆動回路4によってオフ状態のときにモータ3の逆起電圧を検出し、それによって実速度Nを算出する電圧検出回路2A及び検出制御回路2Bからなる逆起電力検出回路2と、逆起電力検出回路2で検出した実速度Nから機械的なパルス発生器8出力のパルス幅tから算出したミシン速度Mを比較し、その比較結果から算出した実速度Nに対する速度補正値△δを算出する補正回路51と、目標速度nから実速度Nを減算し、その減算結果に、実速度Nに対する速度補正値△δを加算した値に基づくパルス幅を駆動回路4にフィードバックする比較処理回路52とを具備するものである。
このように、上記実施の形態のミシンのモータ制御回路は、目標速度nと実速度Nとを比較し、その比較結果に、実速度Nからモータ側速度として換算したミシン速度Mを減算して求めた速度補正値△δを加算した補正実速度Wを算出し、それをモータ3の回転指示を行う目標速度nと補正実速度Wの差からモータ速度偏差値△Vを算出し、モータ速度偏差値△Vによって駆動回路4のパルス幅を設定するものであるから、環境温度、ミシントルクに依存されることのない制御とするものである。
したがって、位置センサ8のような、機械的なパルス発生器によって、常に回転速度が監視し、逆起電力検出回路2の出力を補正しているから、高価な機械的なパルス発生器を複数使用することなく、かつ、廉価な逆起電力検出回路2の出力を補正して使用することにより、モータ3の回転速度の検出を安価に、かつ、環境温度、ミシントルクに依存される要因がなくなり、安定した回転速度制御できる。
ところで、上記実施の形態1及び実施の形態2は、時定数切替回路6で切り替える時定数によって、速度補正値△δを有効または無効に切り替えるものでは、目標速度n、実速度N、目標速度nに速度補正値△δを加算してなる補正実速度Yまたは実速度Nに速度補正値△δを加算してなる補正実速度Wによって、速度補正値△δの影響が大きくなる場合のみ、それを補正することができる。また、目標速度nの大きさによって有効または無効に切り替えるものでは、速度補正値△δの影響が大きくなる場合のみ、それを補正することができる。そして、速度補正値△δを、その補正値の大きさによって有効または無効に切り替えるものであるから、速度補正値△δの大きさによって、速度補正値△δの補正の影響が大きくなる場合のみ、それを補正することができる。これらの選択要件は、1以上を組み合わせて選択することができる。
上記実施の形態1及び実施の形態2のミシンのモータ制御回路は、低速回転時の低いモータ逆起電圧に対して、時定数を大きくすることにより、検出電圧を高くし、信号を読みやすくすることが可能となり、モータ3の速度に応じて、逆起電力検出回路2の時定数を切り替えるものであるから、高速速度から低速速度まで検出が可能となり、安定した速度制御を行うことができる。
また、上記実施の形態1及び実施の形態2のミシンのモータ制御回路は、起動開始時は速度指示回路9で指示するモータ3の速度によって逆起電力検出回路2の時定数を決定し、モータ3が所定速度以上で回転中には逆起電力検出回路2で算出した実速度Nによって逆起電力検出回路2の時定数を決定するものである。上記時定数切替回路6の切り替えは、実速度Nが望ましいが、起動開始時には低速回転であるから、そのモータ3の立ち上がりをみて、次に、実速度Nをもって切り替えを行うものであるから、検出速度に応じた安定した速度制御が可能となる。
上記実施の形態1及び実施の形態2においては、スイッチング回路としてスイッチング素子MOSを使用しているが、本発明を実施する場合には、アナログゲート等のゲート回路及びトランジスタ等の半導体素子の使用が可能である。
上記実施の形態1及び実施の形態2のミシンのモータ制御回路は、補正回路51及び比較処理回路52としてマイクロプロセッサ5(マイコン)を使用しているが、積極的にAD変換回路、補正回路51、比較処理回路52、速度指示回路9は、マイクロプロセッサ5内の処理とすることができる。また、マイクロプロセッサ5内処理とした場合には、自己でタイミングを得ている信号は外部から入力する必要がなくなる。
本発明は、ミシン用のモータの速度制御を行うミシンの制御回路として説明したが、本発明はミシン用に限定されるものでなく、一般のモータについても使用することができる。
図1は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の構成を示す概念図である。 図2は本発明の実施の形態のミシンのモータ制御回路の構成を示す具体的な回路構成図である。 図3は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の各回路信号の波形図である。 図4は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の逆起電力検出回路のモータの実速度とモータ逆起電圧信号との特性図である。 図5は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路で使用する位置センサ出力を説明する説明図である。 図6は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路の制御を示すフローチャートの説明図である。 図7は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路で使用する実速度入力ルーチンのフローチャートの説明図である。 図8は本発明の実施の形態1のミシンのモータ制御回路で使用する速度補正値ルーチンのフローチャートの説明図である。 図9は本発明の実施の形態2のミシンのモータ制御回路の制御を示すフローチャートの説明図である。 図10は本発明の実施の形態2のミシンのモータ制御回路で使用する速度補正値ルーチンのフローチャートの説明図である。
符号の説明
1 電源回路
2 逆起電力検出回路
3 モータ
4 駆動回路
5 比較処理回路
6 時定数切替回路
8 位置センサ
9 速度指示回路
80 ミシン上軸
81 エンコーダディスク
82 フォトインタラプタ

Claims (8)

  1. ミシンの駆動源となるモータの目標速度を指示する速度指示回路と、
    前記モータに電力を供給する電源回路と、
    前記電源回路からの出力をオン・オフ制御によって前記速度指示回路からの指示に従った電力を前記モータに供給するように制御する駆動回路と、
    前記電源回路からの出力を前記駆動回路によってオフ状態のときに前記モータの逆起電圧を検出し、それによって実速度を算出する逆起電力検出回路と、
    ミシン針の動きに直結した回転をミシン速度としてパルス信号で検出する機械的なパルス発生器と、
    前記速度指示回路に入力した前記目標速度から前記機械的なパルス発生器出力の前記ミシン速度を比較し、その比較結果から算出した前記目標速度に対する速度補正値を算出する補正回路と、
    前記目標速度から前記実速度を減算し、その減算結果に、前記目標速度に対する速度補正値を補正した値に基づくパルス幅を前記駆動回路にフィードバックする比較処理回路と
    を具備することを特徴とするミシンのモータ制御回路。
  2. 前記補正回路は、前記速度指示回路に入力した前記目標速度に基づき算出したパルス幅から前記機械的なパルス発生器出力のパルス幅を比較することを特徴とする請求項1に記載のミシンのモータ制御回路。
  3. ミシンの駆動源となるモータの目標速度を指示する速度指示回路と、
    前記モータに電力を供給する電源回路と、
    前記電源回路からの出力をオン・オフ制御によって前記速度指示回路からの指示に従った電力を前記モータに供給するように制御する駆動回路と、
    前記電源回路からの出力を前記駆動回路によってオフ状態のときに前記モータの逆起電圧を検出し、それによって実速度を算出する逆起電力検出回路と、
    ミシン針の動きに直結した回転をミシン速度としてパルス信号で検出する機械的なパルス発生器と、
    前記逆起電力検出回路で検出した前記実速度から前記機械的なパルス発生器出力のパルス幅から算出した前記ミシン速度を比較し、その比較結果から算出した前記実速度に対する速度補正値を算出する補正回路と、
    前記目標速度から前記実速度を減算し、その減算結果に、前記実速度に対する速度補正値を補正した値に基づくパルス幅を前記駆動回路にフィードバックする比較処理回路と
    を具備することを特徴とするミシンのモータ制御回路。
  4. 更に、前記目標速度、前記実速度、前記目標速度または前記実速度に前記速度補正値を加算してなる補正実速度の何れかの速度情報に応じて、前記逆起電力検出回路の出力の時定数を切り替える時定数切替回路を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のミシンのモータ制御回路。
  5. 前記機械的なパルス発生器は、ミシンの位置検出を可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載のミシンのモータ制御回路。
  6. 前記時定数切替回路で切り替える時定数によって、前記速度補正値を有効または無効に切り替えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のミシンのモータ制御回路。
  7. 前記速度補正値は、前記速度指示回路の目標速度の大きさによって有効または無効に切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載のミシンのモータ制御回路。
  8. 前記速度補正値は、その補正値の大きさによって有効または無効に切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載のミシンのモータ制御回路。
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