近年、省エネルギーと制御性の観点から効率の高いACサーボモータやブラシレスDCモータが採用されている。また、高価ではあるがエンコーダを用いて位置検出精度や回転数精度を高めたり大型化するがトルクを大きくして制御性を高めた高性能ではあるが大型で高コストなACサーボモータから、位置検出素子を用いて位置検出の分解能や回転数の分解能を低くして低コスト化したり、トルクを下げて小型にしたブラシレスDCモータが採用されており、そのブラシレスDCモータ制御装置は位置検出の分解能が低下した中で位置検出精度や回転数の精度を高めたり、回転数の調整範囲を広くし、低速から高速まで安定して一定回転することが望まれ、運転時の回転数精度を上げることと共に広い回転数範囲での安定性が望まれている。
起動する時や停止する時において最速で目標回転数に到達することや、一定時間かけて目標回転数に安定して到達することが望まれ、起動する時や停止する時の制御性や安定性を高めることが要求されている。
ローラーを駆動して荷物を搬送する搬送装置において、ローラーを駆動するためにブラシレスDCモータが小型化や低コスト化で採用されており、荷物をより多く搬送するめに、荷物と荷物の間隔を狭め、隣の荷物とぶつからないように各ローラーの回転数の精度を上げて一定にすることや、多品種少量生産や工場内の頻繁なレイアウト変更に対応するために、ローラーの回転数の調整範囲を広くし、低速から高速の全領域に渡って安定してローラーが回転することが望まれ、通常の搬送時の回転数精度を上げることと共に広い回転数範囲での安定性が要求されている。
また、搬送を開始する時や停止する時において、ローラーが回転し荷物が最速で目標回転数に到達することや、逆に、荷物が倒れないように一定時間かけて徐々に加速して目標回転数に安定して到達することが望まれ、搬送を開始する時や停止する時の制御性や安定性を高めることが要求されている。
従来、この種のローラー及び搬送装置の一例は図32、図33に示すような構造をしている。図32に示す様に、ローラー113にはブラシレスDCモータ102が内蔵され、ブラシレスDCモータ102には固定子巻線103(図示せず)と位置検出素子2a,2b,2c(図示せず)が内蔵され、ローラー113の外部に設置され回路ボックス104に内蔵されたDCモータ制御装置101(図示せず)と接続されている。また、図33に示す様にブラシレスDCモータ102を内蔵したローラー113aはブラシレスDCモータ102が内蔵されていないローラー113bとベルト114で機械的に接続され、例えばブラシレスDCモータ102を内蔵したローラー113aを1個に対し内蔵していないローラー113bを2個の割合でフレーム115に据え付け、ローラー113aが回転すると他2つのローラー113bも回転する構造とし、これらが多数並べられて搬送装置を形成している。この搬送装置のローラーの上を荷物105が搬送される。各回路ボックス104に内蔵されたDCモータ制御装置101は直流電源108に接続され、外部から直流電源の供給を受けると共に、運転、停止、速調指令等の外部信号(図示せず)を入力する。
ブラシレスDCモータ102の回転数を一定する制御方法は図34および図35に示すものが知られている。以下、その制御方法について図34を参照しながら説明する。図34より回転子106はN極とS極の磁石が交互に施され、回転子106の位置を検出するために固定子に固定された電気回路基板1の上に実装された3つの位置検出素子であるホールセンサ2a,2b,2cによって、回転子106の磁石のN極からS極、S極からN極へ変化する時のH、Lの電気的信号を位置検出信号としてマイクロコンピュータ107に入力している。マイクロコンピュータ107は位置検出信号を回転数検出手段3に入力し、複数の位置検出素子から発生する位置検出信号をカウントし一定時間のカウント数によって回転数を検出しいる。
回転数フィードバック手段6は予め定められた目標回転数と回転数検出手段3より出力される回転数を比較し、回転数の差に応じて固定子に加わる直流電源108の電圧を変更する信号を出力し、回転数が目標回転数に一致するように制御している。
直流電圧変更手段109は回転数フィードバック手段6より出力された固定子巻線に加わる直流電圧を変更させる信号に基づいてPWM変調し、駆動信号発生手段110に出力する。
駆動信号発生手段110は3つの位置検出素子の位置検出信号の変化を捕らえ、その時の位置検出信号の状態に応じて固定子巻線103のU,V,Wにそれぞれ所定の方向と順序で順次通電すると共に直流電圧変更手段109から出力されたPWM変調された信号に基づいて固定子巻線のU,V,Wに加わる直流電圧を変更する信号をドライブ手段111に出力する。
回転数検出手段3と回転数フィードバック手段6と直流電圧変更手段109と駆動信号発生手段110はマイクロコンピュータ107に内蔵されている。
ドライブ手段111はマイクロコンピュータ107に内蔵されている駆動信号発生手段110より出力された信号に基づきスイッチング手段112のスイッチング素子をON、OFFする信号に変換する。
スイッチング手段112は直流電源108に接続され、6個のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6と還流ダイオードD1,D2,D3,D4,D5,D6からなり、固定子巻線103のU,V,Wに所定のタイミングで順次通電を行うとともに、直流電源108の直流電圧を変更して固定子巻線103のU,V,Wに加え、ブラシレスDCモータ102を回転させる。
DCモータ制御装置101はマイクロコンピュータ107、ト゛ライブ手段111及びスイッチング手段112からなり、直流電源108を入力し、ホールセンサ2a,2b,2cの位置検出信号を入力してブラシレスDCモータ102を回転させる信号を作り、スイッチング手段112によりブラシレスDCモータ102を回転させする。
ここで、図35に示す様に位置検出素子のホールセンサの電気信号と位置検出信号は1回転に例えば24個の信号を一定期間例えば1秒間カウントして回転数に換算していた。具体的には例えば60r/minで回転しているブラシレスDCモータ102は、1秒間に24カウントしていた。次に、回転数が変動して62r/minになった場合、同じく1秒間に24カウントとなり、カウント数に差がなく、差を設けようとすると、カウントする時間を延ばさなければならなかった。特に起動する時、停止する時や回転数の低い時にカウントする時間を延ばす必要があるため正確な回転数が検出できなかった。また、起動する時間や停止する時間は短くすることができなかった。
また、ブラシレスDCモータ102の回転数を一定する別の制御方法は図36に示すものも知られている。以下、その制御方法について図36を参照しながら説明する。回転数検出手段3は、複数の位置検出信号の1つが変化してから他の1つか変化するまでの時間間隔を測定する時間間隔測定手段4よって回転数を検出する。
ここで、位置検出手段のホールセンサの電気信号と位置検出信号は、例えば600r/minで回転しているブラシレスDCモータ102において、複数の位置検出信号の1つが変化してから他の1つか変化するまでの時間間隔は4.2msecとなるが、固定子に固定された電気回路基板の上に実装された3つのホールセンサの製造時の部品の実装する位置や角度のばらつきや、回転子のN極とS極の着磁のばらつきによって位置検出信号の時間間隔のばらつきが発生し、例えば電気角で5度ずれた場合、通電間隔は、式1より3.82msecとなる。
回転数に換算すると、式2より653r/minとなり、正確な回転数が検出できなかった。
また、この種のブラシレスDCモータ102の制御装置の位置検出信号のばらつきを平均化しているのがある(例えば特許文献1参照)。
一方、従来のブラシレスDCモータ102で起動する時や回転数変更により目標回転数が高くなって、回転数が上昇している場合において、最速で目標回転数に到達する制御方法について、運転時は回転数フィードバック手段6が回転数の差に応じて固定子に加わる直流電源108の電圧を変更する電圧変更信号を出力し、回転数が目標回転数に一致するように制御しているが、起動する時や回転数変更により目標回転数が高くなって、回転数が上昇している場合、通電間隔は著しく変化して目標回転数に近づいて行き、この時の通電間隔のばらつきによる影響は少なく、回転数の差に対応する電圧の変更する割合を調整することによって最速で目標回転数に到達することができる。しかし、回転数が一定で運転している時は上記に述べた様に位置検出信号の時間間隔のばらつきによって回転数が一定にならず変動したり、不安定になることがあった。また最速で停止する時や回転数変更により目標回転数が低くなった場合も同様であった。
通電間隔のばらつきがない場合でも、回転数フィードバック手段の回転数の差に対応する電圧の変更する割合が回転数を一定で運転している時と、最速で起動させる時で違うことが頻繁にあり、最速で起動させるように電圧の変更の割合を調整した場合、回転数が一定にならず変動したり不安定となることがあった。また最速で停止させる場合も同様であった。
特開2001−231288号公報
このような従来のブラシレスDCモータ制御装置では、位置検出素子の製造時の部品実装における位置や角度のばらつきや、回転子の着磁のばらつきによって位置検出信号の時間間隔のばらつきが発生し、正確な回転数が検出できないという課題があり、回転数の精度を高めることが要求されている。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、位置検出手段の製造時の部品実装における位置や角度のばらつきや回転子の着磁のばらつきを吸収でき、正確な回転数を検出して回転数の精度を高めることのできるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、このような従来のブラシレスDCモータ制御装置は回転数を低い回転数から高い回転数まで広範囲に使用されることが多く、特に起動する時、停止する時や回転数の低い時は回転数を検出する時間を延ばす必要があるため正確な回転数が検出できないという課題がある。
また、回転数検出手段や回転数フィードバック手段により回転数を一定に保っていても、ある特定の回転数では回転数が不安定になる場合がある。これは、回転数検出手段で回転数を確定した後、回転数フィードバック手段により固定子巻線の電圧直流電圧を変えるためで、回転数を検出するタイミングと固定子巻線に加える電圧を変更するタイミングに遅れがあるために起きる。特に位置検出信号のばらつきが大きく回転数の低い所では回転数を検出する時間が長くなりその結果回転数をフィードバックする間隔が長くなるため発生しやすいが、他の回転数でも発生することがあるり、低い回転数から高い回転数まで回転数の安定性を高めることが要求されている。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、通常は位置検出信号毎に回転数を検出して回転数フィードバックをして、特定の回転数によっては回転数フィードバックする回数を少なくし回転数を検出するタイミングと電圧をフィードバックするタイミングを任意に変更することによって低い回転数から高い回転数まで回転数の安定性を高めることができるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、起動する時、停止する時や目標回転数を変更する時は最速で目標回転数に到達することができるが、回転数が一定で運転している時は位置検出信号の時間間隔のばらつきによって回転数が一定にならず変動したり、不安定になるこという課題があり、起動する時や停止する時は従来のままで、回転数が一定の運転している時は回転数の精度が高くなることが要求されている。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、回転数が一定で運転している時は回転数が安定して精度を高めることができ、起動する時や停止する時は最速で目標回転数に到達することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、起動する時や停止する時は最速で目標回転数に到達することができるが、最速で起動や停止する様に回転数フィードバックの電圧の変更の割合を調整した場合、回転数が一定で運転している時は回転数が一定にならず変動したり不安定になるという課題があり、起動する時や停止する時は従来のままで、回転数が一定の運転している時は回転数が一定になり安定することが要求されている。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、回転数が一定で運転している時は回転数が一定になり安定することができ、起動する時や停止する時は最速で目標回転数に到達することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、逆に目標回転数に最速で到達した場合、急な回転の変化が問題になる場合があり、低速で起動したり、停止したり、回転数を変更したりすることが要求されている。
本発明は、目標回転数に達するまでの時間を設定して目標回転数に到達するまでに複数の目標回転数を設定して、順次目標回転数を変更して最終の目標回転数に到達するので、低速で起動したり、停止したり、回転数を変更することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、目標回転数に到達するまでの時間を変更したり目標回転数に到達する時間を管理したりすることが要求されている。
本発明は、目標回転数に達するまでの時間を複数設定できるようにし、目標回転数に到達するまでに複数の目標回転数を設定して、設定された目標回転数の数と到達するまでの時間を基づいて順次目標回転数を変更して最終の目標回転数に到達するので、目標回転数に到達する時間を変更したり目標回転数に到達する時間を管理できるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、ブラシレスDCモータが複数連動する場合、目標回転数を一定に、しかも安定して保つだけでなく回転数の正確さも要求され、そのためには、位置検出信号の時間間隔を正確に検出することが要求されている。
本発明は、ブラシレスDCモータ制御装置の時間間隔の測定の精度を高めて目標回転数の精度を高めることのできるブラシレスDCモータ制御装置を提供することを目的としている。
また、ブラシレスDCモータ制御装置で駆動されるローラーが一定回転数で複数連動しする場合、間隔を狭くして荷物をより多く搬送し、起動時や停止時には荷物が最速で目標回転数に到達したり、また、逆に倒れないように低速で目標回転数に到達したりすることが要求されている。
本発明は、ブラシレスDCモータ制御装置で駆動されるローラーが一定回転数で複数連動しする場合、間隔を狭くして荷物をより多く搬送し、起動時や停止時には荷物が最速で目標回転数に到達したり、また、逆に倒れないように低速で目標回転数に到達したりすることができる搬送装置を提供することを目的とする。
本発明のブラシレスDCモータ制御装置およびそれを搭載した搬送装置は上記目的を達成するために、表面にN極とS極の磁石が交互に施された回転子と、電気回路基板に実装された複数の位置検出素子と前記位置検出素子から発生する位置検出信号毎に時間間隔を測定して保存する時間間隔測定手段と、前記時間間隔測定手段から得られた時間間隔をブラシレスDCモータの機械角で1回転の期間記憶して平均する時間間隔平均手段から求めた回転数NTと前記時間間隔に対応する回転数Ntから目標回転数と比較する回転数を選択する回転数選択手段と、固定子巻線に加える直流電圧を変更し回転数を変更するための直流電圧変更手段と、直流電源と複数の固定子巻線に接続され直流電圧を順次通電するためのスイッチング手段と、予め定められた目標回転数と前記回転数選択手段により選択された回転数を比較し回転数の差に応じて固定子巻線に加わる直流電圧を変更させる信号を前記直流電圧変更手段に出力して目標回転数に一致するように制御するための回転数フィードバック手段を備え、前記回転数選択手段は、目標回転数に対してしきい値を設け、このしきい値を堺に目標回転数に対して回転数Ntが近づいたときに前記回転数NTを選択することを特徴とするものである。
これにより、部品製造時における位置検出手段の位置や角度のばらつきや回転子の着磁のばらつきを吸収でき、正確な回転数を検出して回転数の精度を高めることができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段は、回転数検出手段は複数の位置検出素子から発生する位置検出信号毎に1回転の期間の時間間隔の平均値を求め、前記時間間隔の平均値により回転数を検出し、回転数フィードバック手段は回転数検出手段より出力される回転数と予め目標回転数毎に定められた固定子巻線に加わる直流電圧を変更する周期に基づいて固定子巻線に加わる直流電圧を変更するかしないかを判断する出力判断手段を備えたものである。
そして本発明によれば、通常は位置検出信号毎に回転数を検出して回転数フィードバックをして、特定の回転数によっては回転数フィードバックする回数を少なくし回転数を検出するタイミングと電圧をフィードバックするタイミングを任意に変更することによって低い回転数から高い回転数まで回転数の安定性を高めることができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段は、回転数フィードバック手段は目標回転数より低い回転数に第1のしきい値と第1のしきい値より低い第2のしきい値を設け、回転数が上昇している場合、第1のしきい値より回転数が低い時は時間間隔測定手段から得られた回転数を選択し、回転数が高い時は時間間隔平均手段から得られた回転数を選択し、回転数が下降している場合、第2のしきい値より回転数が低い時は時間間隔測定手段から得た回転数を選択し、回転数が高い時は時間間隔平均手段から得た回転数を選択する回転数選択手段と時間間隔測定手段を選択している時と時間間隔平均手段を選択している時で回転数の差に対する固定子に加わる直流電圧の変更の割合を変えるゲイン変更手段を備えたものである。
そして本発明によれば、起動する時や目標回転数を高くする時は最速で目標回転数に到達し、回転数が一定で運転している時は回転数が一定で安定することができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段は、回転数フィードバックは目標回転数より高い回転数に第1のしきい値と第1のしきい値より高い第2のしきい値を設け、回転数が降下している場合、第1のしきい値より回転数が高い時は時間間隔測定手段から得られた回転数を選択し、回転数が低い時は時間間隔平均手段から得られた回転数を選択し、回転数が上昇している場合、第2のしきい値より回転数が低い時は時間間隔平均手段から得た回転数を選択し、回転数が高い時は時間間隔測定手段から得た回転数を選択する回転数選択手段と時間間隔測定手段を選択している時と時間間隔平均手段を選択している時で回転数の差に対する固定子に加わる直流電圧の変更の割合を変えるゲイン変更手段を備えたものである。
そして本発明によれば、停止する時や目標回転数を低くする時は最速で目標回転数に到達し、回転数が一定で運転している時は回転数が一定で安定することができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段は、予め定められた目標回転数を複数もち、必要な目標回転数に到達するまでに回転数の低い順に予め定められた時間だけ回転数フィードバック手段により目標回転数に一致させ、順次目標回転数を上昇させて必要な目標回転数に到達させる回転数逐次上昇手段を備えたものである。
そして本発明によれば、逐次回転数を上昇させて、起動したり回転数を上昇したりすることができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段によれば、予め定められた目標回転数を複数もち、必要な目標回転数に到達するまでに回転数の高い順に予め定められた時間だけ回転数フィードバック手段により目標回転数に一致させ、順次目標回転数を下降させて必要な目標回転数に到達させる回転数逐次下降手段を備えたものである。
そして本発明によれば、逐次回転数を低下させて、停止したり回転数を下降したりすることができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段によれば、回転数逐次上昇手段は予め定められた時間毎に低い目標回転数から順次高い目標回転数にするように制御することにおいて、目標回転時間に到達するでの時間を指定する上昇到達時間設定指令を入力し、目標回転数を変更する回数と到達時間より各目標回転数の時間を設定する上昇到達時間設定手段を備えたものである。
そして本発明によれば、設定された到達時間までに順次目標回転数を高くして、目標回転数に到達するこができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段によれば、回転数逐次下降手段は予め定められた時間毎に高い目標回転数から順次低い目標回転数にするように制御することにおいて、目標回転時間に到達するでの時間を指定する下降到達時間設定指令を入力し、目標回転数を変更する回数と到達時間より各目標回転数の時間を設定する下降到達時間設定手を備えたものである。
そして本発明によれば、設定された到達時間までに順次目標回転数を低くして、目標回転数に到達することができるブラシレスDCモータ制御装置が得られる。
また他の手段はブラシレスDCモータ制御装置を搭載した搬送装置としたものである。
そして本発明によれば、ブラシレスDCモータ制御装置で駆動されるローラーが一定回転数で複数連動しする場合、間隔を狭くしてより多くの荷物を搬送し、起動時や停止時には荷物が最速で目標回転数に到達したり、また、逆に倒れないように低速で目標回転数に到達したりすることができる搬送装置が得られる。
本発明によれば、位置検出手段の製造時の部品実装における位置や角度のばらつきや回転子の着磁のばらつきを吸収でき、正確な回転数を検出して回転数の精度を高めることのできるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、通常は位置検出信号毎に回転数を検出して回転数フィードバックをして、特定の回転数によっては回転数フィードバックする回数を少なくし回転数を検出するタイミングに対する電圧をフィードバックするタイミングを任意に変更することによって低い回転数から高い回転数まで回転数の安定性を高めることができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、回転数が一定で運転している時は回転数が一定で安定することができ、起動する時や回転数が上昇する時は最速で目標回転数に到達することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、回転数が一定で運転している時は回転数が一定で安定することができ、停止する時や回転数が下降する時は最速で停止したり目標回転数に到達することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、逐次回転数を上昇させて、起動したり回転数を上昇したりすることができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、逐次回転数を下降させて、停止したり回転数を下降したりすることができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、設定された到達時間までに順次目標回転数を高くして、起動して目標回転数に到達したり他の目標回転数に到達することや、目標回転数に到達する時間を変更することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、設定された到達時間までに順次目標回転数を低くして、停止したり他の目標回転数に到達することや、目標回転数に到達する時間を変更することができるブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、回転数が一定で安定していることと、回転数の精度が高いブラシレスDCモータ制御装置を提供できる。
また、ブラシレスDCモータ制御装置で駆動されるローラーが一定回転数で複数連動しする場合、間隔を狭くしてより多くの荷物を搬送し、起動時や停止時には荷物が最速で目標回転数に到達したり、また、逆に倒れないように低速で目標回転数に到達したりすることができる搬送装置を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、表面にN極とS極の磁石が交互に施された回転子と、電気回路基板に実装された複数の位置検出素子と前記位置検出素子から発生する位置検出信号毎に時間間隔を測定して保存する時間間隔測定手段と、前記時間間隔測定手段から得られた時間間隔をブラシレスDCモータの機械角で1回転の期間記憶して平均する時間間隔平均手段から求めた回転数NTと前記時間間隔に対応する回転数Ntから目標回転数と比較する回転数を選択する回転数選択手段と、固定子巻線に加える直流電圧を変更し回転数を変更するための直流電圧変更手段と、直流電源と複数の固定子巻線に接続され直流電圧を順次通電するためのスイッチング手段と、予め定められた目標回転数と前記回転数選択手段により選択された回転数を比較し回転数の差に応じて固定子巻線に加わる直流電圧を変更させる信号を前記直流電圧変更手段に出力して目標回転数に一致するように制御するための回転数フィードバック手段を備え、前記回転数選択手段は、目標回転数に対してしきい値を設け、このしきい値を堺に目標回転数に対して回転数Ntが近づいたときに前記回転数NTを選択することで、回転数の安定性を高めることができる。
また、本発明の請求項2記載の発明は、回転数検出手段は複数の位置検出素子から発生する位置検出信号毎に1回転の期間の時間間隔の平均値を求め、前記時間間隔の平均値により回転数を検出し、回転数フィードバック手段は前記回転数検出手段より出力される回転数と固定子巻線に加わる直流電圧を変更する出力判断手段を備えたものであり、前記出力判断手段は、前記位置検出信号毎に固定子巻線に加わる直流電圧を変更することにより、回転数の安定性を高めることができる。
また、本発明の請求項3記載の発明は、回転数検出手段は複数の位置検出素子から発生する位置検出信号毎に1回転の期間の時間間隔の平均値を求め、前記時間間隔の平均値により回転数を検出し、回転数フィードバック手段は回転数検出手段より出力される回転数と予め目標回転数毎に定められた固定子巻線に加わる直流電圧を変更する周期に基づいて固定子巻線に加わる直流電圧を変更するかしないかを判断する出力判断手段を備えたものであり、位置検出信号毎に固定子巻線に加わる直流電圧を変更するかしないかを判断して直流電圧を変更する周期を変えることにより、低い回転数から高い回転数まで回転数の安定性を高めることができる。
また、本発明の請求項4記載の発明は、回転数フィードバック手段は目標回転数より低い回転数に第1のしきい値と第1のしきい値より低い第2のしきい値を設け、回転数が上昇している場合、第1のしきい値より回転数が低い時は時間間隔測定手段から得られた回転数を選択し、回転数が高い時は時間間隔平均手段から得られた回転数を選択し、回転数が下降している場合、第2のしきい値より回転数が低い時は時間間隔測定手段から得た回転数を選択し、回転数が高い時は時間間隔平均手段から得た回転数を選択する回転数選択手段と時間間隔測定手段を選択している時と時間間隔平均手段を選択している時で回転数の差に対する固定子に加わる直流電圧の変更の割合を変えるゲイン変更手段を備えたものであり、回転数の上昇と下降でしきい値に差を設けると共に起動する時や回転数変更や外乱により目標回転数に対して回転数が低く回転数差が大きくなった場合と、運転時の目標回転数に近づいてきて回転数差が小さくなった場合とで回転数の検出方法と固定子に加わる直流電圧の変更の割合を切り替えることにより、起動する時や回転数が上昇する時は最速で目標回転数に到達することができ、回転数が一定で運転している時は回転数が一定で安定することができる。
また、本発明の請求項5記載の発明は、回転数フィードバックは目標回転数より高い回転数に第1のしきい値と第1のしきい値より高い第2のしきい値を設け、回転数が降下している場合、第1のしきい値より回転数が高い時は時間間隔測定手段から得られた回転数を選択し、回転数が低い時は時間間隔平均手段から得られた回転数を選択し、回転数が上昇している場合、第2のしきい値より回転数が低い時は時間間隔平均手段から得た回転数を選択し、回転数が高い時は時間間隔測定手段から得た回転数を選択する回転数選択手段と時間間隔測定手段を選択している時と時間間隔平均手段を選択している時で回転数の差に対する固定子に加わる直流電圧の変更の割合を変えるゲイン変更手段を備えたものであり、回転数の上昇と下降でしきい値に差を設けること共に停止する時や回転数変更や外乱により目標回転数に対して回転数が高く差が大きくなった場合と、運転時の目標回転数に近づいてきて回転数差が小さくなった場合とで回転数の検出方法と固定子に加わる直流電圧の変更の割合を切り替えることにより、停止する時や回転数が下降する時は最速で停止したり目標回転数に到達することができ、回転数が一定で運転している時は回転数が一定で安定することができる。
また、本発明の請求項6記載の発明は、予め定められた目標回転数を複数もち、必要な目標回転数に到達するまでに回転数の低い順に予め定められた時間だけ回転数フィードバック手段により目標回転数に一致させ、順次目標回転数を上昇させて必要な目標回転数に到達させる回転数逐次上昇手段を備えたものであり、起動する時や回転数を上昇させる時、回転数上昇手段により逐次回転数を上昇させて、起動したり回転数を上昇したりすることができる。
また、本発明の請求項7記載の発明は、予め定められた目標回転数を複数もち、必要な目標回転数に到達するまでに回転数の高い順に予め定められた時間だけ回転数フィードバック手段により目標回転数に一致させ、順次目標回転数を下降させて必要な目標回転数に到達させる回転数逐次下降手段を備えたものであり、停止時や回転数を下降させる時、回転数下降手段により逐次回転数を下降させて、停止したり回転数を下降したりすることができる。
また、本発明の請求項8記載の発明は、回転数逐次上昇手段は予め定められた時間毎に低い目標回転数から順次高い目標回転数にするように制御することにおいて、目標回転時間に到達するでの時間を指定する上昇到達時間設定指令を入力し、目標回転数を変更する回数と到達時間より各目標回転数の時間を設定する上昇到達時間設定手段を備えたものであり、設定された到達時間までに順次目標回転数を高くして、目標回転数に到達することにより、目標回転数に到達する時間を変更することができる。
また、本発明の請求項9記載の発明は、回転数逐次下降手段は予め定められた時間毎に高い目標回転数から順次低い目標回転数にするように制御することにおいて、目標回転時間に到達するでの時間を指定する下降到達時間設定指令を入力し、目標回転数を変更する回数と到達時間より各目標回転数の時間を設定する下降到達時間設定手段を備えたものであり、設定された到達時間までに順次目標回転数を低くして、目標回転数に到達する時間を変更することができる。
また、本発明の請求項10記載の発明は、ブラシレスDCモータ制御装置で駆動されるローラーが一定回転数で複数連動する場合、間隔を狭くしてより多くの荷物を搬送し、起動時や停止時には荷物を最速で目標回転数に到達させたり、また、逆に倒れないように低速で目標回転数に到達させたりすることができる。
(実施の形態1)
図1に示すように、ブラシレスDCモータ102は、固定子巻線103のU,V,Wと表面にN極とS極の永久磁石が交互に8極施された回転子106と電気回路基板1に実装された3つの位置検出素子2a,2b,2c(例えばホールセンサ)から構成さている。
位置検出素子2a,2b,2cは回転子106の磁石のN極からS極、S極からN極へ変化する時の磁極の変化をH,Lの電気信号に変換し、位置検出信号としてマイクロコンピュータ107の回転数検出手段3に入力している。
回転数検出手段3は入力された位置検出信号からブラシレスDCモータ102の回転数を検出しており、位置検出信号は時間間隔測定手段4に入力され、位置検出信号の1つの信号が変化してから他の1つの信号が変化するまでの時間間隔を測定して回転子106の機械角の1回転分すなわち24個の時間間隔をマイクロコンピュータ107に保存している。
時間間隔平均手段5は、時間間隔測定手段4が保存した24個の時間間隔の平均値を求める。
回転数フィードバック手段6は予め定められた目標回転数と回転数検出手段3より検出される回転数を比較し回転数の差に応じて固定子巻線103に加わる直流電圧を変更させる信号を直流電圧変更手段109に出力する。
直流電圧変更手段109は回転数フィードバック手段6より出力された固定子巻線103に加わる直流電圧を変更させる信号に基づいてPWM変調し、駆動信号発生手段110に出力する。直流電圧変更手段109は三角波信号発生器とコンパレータにより構成され(図による詳細な説明は省略する)、回転数フィードバック手段6より出力される信号を基準値として、三角波発生器から出力される信号との大小をコンパレータにより比較し、三角波信号の周期に基づいたH、LのPWM信号とする。
駆動信号発生手段110は3つの位置検出素子の位置検出信号の変化を捕らえ、その時の位置検出信号の状態に応じて固定子巻線103のU,V,Wにそれぞれ所定の方向と順序で順次通電すると共に直流電圧変更手段109から出力されたPWM変調された信号に基づいて固定子巻線103のU,V,Wに加わる直流電圧を変更する信号をドライブ手段111に出力する。
回転数検出手段3と回転数フィードバック手段6と直流電圧変更手段109と駆動信号発生手段110はマイクロコンピュータ107に内蔵されている。
ドライブ手段111はマイクロコンピュータ107に内蔵されている駆動信号発生手段110より出力された信号に基づきスイッチング手段112のスイッチング素子をON、OFFする信号に変換する。
スイッチング手段112は直流電源108に接続され、6個のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6と還流ダイオードD1,D2,D3,D4,D5,D6からなり、固定子巻線103のU,V,Wに所定のタイミングで順次通電を行うとともに、直流電源108の直流電圧を変更して固定子巻線103のU,V,Wに加え、ブラシレスDCモータ102を回転させる。
具体的には、図2に示すように位置検出素子2a,2b,2cは回転子106の磁石の磁極の変化をH,Lの電気信号に変換し、位置検出信号Hu,Hv,Hwを得る。位置検出信号の組合せに対応するスイッチング手段112のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のH,Lの組合せによってブラシレスDCモータ102を回転させる。
そして、図3は機械角で1回転分の位置検出信号波形を示したものであり、図3に示すように位置検出信号は固定子に固定された電気回路基板1の上に実装された3つの位置検出素子2a,2b,2cの製造時における部品の実装する位置のばらつきや、回転子106のN極とS極の着磁のばらつきによって位置検出信号の時間間隔にばらつきが発生し、時間間隔は等間隔ではなくなる。この時間間隔のばらつきは1回転毎の周期で繰り返し発生するので、1回転分の位置検出信号の時間間隔を平均することによりばらつきを吸収できる。
時間間隔測定手段4は図4に示すフローチャートに基づいて制御処理動作を行い、ステップS1からステップS2を説明する。3つの位置検出素子の位置検出信号の1つが変化し次の1つが変化する毎に時間間隔tを測定する(ステップS1)。例えば位置検出信号の1つが変化し次の1つが変化した時点の時間間隔tを時間間隔t1としマイクロコンピュータ107に保存する(ステップS2)。以降機械角の1回転すなわち24個分の時間間隔を時間間隔t2,t3,t4,・・・t24として同様に記憶する。
時間間隔平均手段5は、図5に示すフローチャートに基づいて制御処理動作を行い、ステップS3からステップS4を説明する。時間間隔測定手段4により記憶された24個の時間間隔から時間間隔の平均値Tを式3より求める。
回転数検出手段3は、図6に示すフローチャートに基づいて制御処理動作を行い、ステップS5からステップS6を説明する。時間間隔平均手段5により出力される平均値Tを用いて、回転数NTを式4により求める(ステップS5、ステップS6)。
回転数フィードバック手段6は図7に示すフローチャートに基づいて制御処理を行い、ステップS7からS10を説明する。図8は目標回転数との回転数差を示したものであり、予め定められた目標回転数Nmと回転数検出手段3の時間間隔平均手段5より検出される回転数NTを比較し、式5により回転数の差Ndを求める(ステップS7)。
予め定められた回転数の差Ndに対応する電圧の変更する割合をゲインA、固定子巻線に加わっている直流電圧をVとすると、回転数の差Ndに対する直流電圧を変更する電圧Vdは、式6により求める(ステップS8、ステップS9)。
目標回転数Nmに対し、回転数の差Ndが大きくなるほど、直流電圧を変更する電圧Vdは大きくなる。従って、目標回転数Nmに対して回転数NTが低くなり回転数の差Ndが大きくなると、固定子巻線に加わっている直流電圧に対して変更する電圧Vd分だけ増加させることにより、目標回転数Nmに近づけるように回転数の制御を行う。また、目標回転数Nmに対して回転数NTが高くなり回転数の差Ndが大きくなると、固定子巻線に加わっている直流電圧に対して変更する電圧Vd分だけ減少させることにより、目標回転数Nmに近づけるように回転数の制御を行う(ステップS10)。
例えば、目標回転数は60r/min、回転数の差が5r/minに対応する電圧の変更する場合が0.1に設定されている場合、1回転分の時間間隔すなわち24個の時間間隔が923.1msの時、式3より時間間隔の平均値Tは16.0msとなる。この時の回転数は4式より65r/minとなり、回転数の差Ndは5r/minとなる。従って、回転数の差Ndに対する直流電圧を変更する電圧Vdは式6より0.5Vとなり、固定子の差Ndに対する直流電圧に対して0.5V減少させて、目標回転数で一定回転になるように制御を行う。
なお、実施の形態1では回転数の差が5r/minに対応する電圧の変更する割合を0.1としたが、実際には回転数差に対する電圧の変更する割合の最適値を設定すれば良い。
このように、位置検出素子から発生する位置検出信号毎に固定子巻線103に加わる直流電圧を変更することにより、目標回転数Nmに近づけるように回転数制御を行う。
(実施の形態2)
図9において実施の形態1と同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図10は、平均化する1回転分の時間間隔を示したものである。図10に示すように回転数検出手段103は、3つの位置検出素子の位置検出信号の1つが変化し次の1つが変化する毎に、時間間隔tを時間間隔平均手段5よって記憶された機械角で1回転すなわち24個分の時間間隔(時間間隔t1〜t24)から式3および式4により時間間隔の平均値Tおよび回転数NTを求めるものである。
また、図7に示すように回転数フィードバック手段6は、3つの位置検出素子の位置検出信号の1つが変化し次の1つが変化する毎に、目標回転数Nmと回転数NTを比較し回転数の差Ndに応じて固定子巻線102に加わる直流電圧を変更させる電圧Vdを式5および式6により求める。
出力判断手段7は図11に示すフローチャートに基づいて制御処理動作を行い、ステップS11からステップS12を説明する。
3つの位置検出素子2a、2b、2cの位置検出信号の1つが変化している時、固定子巻線103に加わっている直流電圧に対して変更する電圧Vd分だけ変更する。3つの位置検出素子2a、2b、2cの位置検出信号に変化がない時は固定子巻線103に加わる直流電圧は変更しない(ステップS11、S12)。
実施の形態1と同様に、例えば、目標回転数は60r/min、回転数の差が5r/minに対応する電圧の変更する割合が0.1に設定されている場合、1回転分の時間間隔すなわち24個の時間間隔が923.1msの時、式3より時間間隔の平均値Tは16.0msとなる。回転数NTは式4より65r/minとなり、目標回転数との回転数の差は式5より、5r/minとなる。回転数の差Ndに対する直流電圧を変更する電圧Vdは式6より0.5Vとなる。この時、3つの位置検出素子2a、2b、2cの位置検出信号の1つが変化している時、固定子巻線103に加わっている直流電圧に対して変更する電圧0.5Vを減少させ、3つの位置検出素子2a、2b、2cの位置検出信号に変化がない時は固定子巻線103に加わる直流電圧は変更しない。
(実施の形態3)
図9において実施の形態1と同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図10は、平均化する1回転分の時間間隔を示したものである。図10に示すように回転数検出手段3は、3つの位置検出素子の位置検出信号の1つが変化し次の1つが変化する毎に、時間間隔tを時間間隔平均手段5よって記憶された機械角で1回転すなわち24個分の時間間隔(時間間隔t1〜t24)から式3および式4により時間間隔の平均値Tおよび回転数NTを求めるものである。
また、図7に示すように回転数フィードバック手段6は、3つの位置検出素子の位置検出信号の1つが変化し次の1つが変化する毎に、予め定められた固定子巻線に加わる直流電圧を変更する周期と比較し、直流電圧を変更する周期の時、目標回転数Nmと回転数NTを比較し回転数の差Ndに応じて固定子巻線103に加わる直流電圧を変更させる電圧Vdを式5および式6により求める。
出力判断手段7は図12に示すフローチャートに基づいて制御処理動作を行い、ステップS13からステップS17を説明する。
直流電圧を変更するタイマが停止かつ直流電圧を変更するタイマがタイムアップしていない時(ステップS14)、予め定められた固定子巻線103に加わる直流電圧を変更する周期を取得し(ステップS15)、直流電圧を変更する周期に基づいた直流電圧を変更する周期タイマをスタートさせる(ステップS16)。直流電圧を変更するタイマがタイムアップしている時(直流電圧を変更する周期の時)(ステップS14)、固定子巻線103に加わっている直流電圧に対して変更する電圧Vd分だけ変更する(ステップS17)。直流電圧を変更するタイマが停止していない時(直流電圧を変更する周期が経過していない時)、直流電圧は変更しない(ステップ13)。
例えば、固定子巻線103に加わる直流電圧を変更する周期を32.0ms、目標回転数は60r/min、回転数の差が5r/minに対応する電圧の変更する割合が0.1に設定されている場合、1回転分の時間間隔すなわち24個の時間間隔が923.1msの時、式3より時間間隔の平均値Tは16.0msとなる。回転数NTは式4より65r/minとなり、目標回転数との回転数の差は式5より、5r/minとなる。回転数の差Ndに対する直流電圧を変更する電圧Vdは式6より0.5Vとなる。この時、固定子巻線103に加わる直流電圧を変更する周期が経過していなければ、直流電圧を変更し、固定子巻線103に加わる直流電圧を変更する周期がまだ経過していなければ、直流電圧は変更しない。
なお、実施の形態2では固定子巻線103に加わる直流電圧を変更する周期を32.0msとしたが、実際には固定子巻線103に加わる直流電圧を変更する周期は適宜最適値を設定すれば良く、例えば64.0msでも良い。
(実施の形態4)
図13において実施の形態1乃至3のいずれかと同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図14に示すように回転数フィードバック手段6の回転数比較手段8は目標回転数Nmより低い回転数に第1のしきい値Nk1と第2のしきい値Nk2を設ける。また、時間間隔測定手段4より得られた時間間隔間隔tに対応する回転数Ntは式7で計算される。
図15に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS16からステップS21を説明する。回転数選択手段9は、第1のしきい値Nk1および第2のしきい値Nk2と回転数Ntおよび回転数NTと比較し、Nt<Nk2の回転が低い時はNtを選択し(ステップS16およびステップS20)、Nk1>Nt≧Nk2またはNk1>NT≧Nk2の回転数が中間の時は、前回Ntを選択した時は回転数が上昇しているとしてNtを選択し(ステップS17、ステップS18およびステップS20)、前回NTを選択しNT<Nk2で無い時はNtを選択し(ステップS18、ステップS19およびステップS20)、NT<Nk1の時はNTを選択し(ステップS18、ステップS19、ステップS21)、NT≧Nk1の回転数が目標回転数Nmに近づいてきた時はNTを選択するようにしている(ステップS17、ステップS19およびステップS21)。
次に、起動する時や回転数変更により目標回転数が高くなって、最速で回転数が上昇している時の回転数フィードバック手段6の最適な固定子巻線103に加える電圧の変更の割合ゲインAKtを求める。また、目標回転数Nmに近づいて回転数を一定で制御している時の最適な固定子巻線103に加える電圧の変更の割合ゲインAKTを求める。
図16に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS22からステップS24を説明する。回転数フィードバック手段6のゲイン変更手段10は回転数Ntが選択されている時ゲインAKtを選択し(ステップS22およびステップS23)、回転数NTが選択されている時ゲインAKTを選択するようにする(ステップS22およびステップS24)。
上記構成において、起動する時や回転数変更により目標回転数Nmが高くなって、回転数Ntが上昇している場合、回転数はNt、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAktを選択し、運転時の目標回転数Nmに近づいて来た場合、回転数はNT、電圧決定手段のゲインはAkTを選択するとになる。また、Nk1>Nt≧Nk2またはNk1>NT≧Nk2の回転数が中間の時は、前回の回転数NtまたはNTを選択するので、回転数Ntと回転数NT切り替える際にヒステリシスを設けることになる。
例えば、目標回転数が60r/min、しきい値Nk1が55r/min、しきい値Nk2が40r/min、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインAktおよびAkTはそれぞれ、0.5、0.1に設定されている。
回転数が上昇し、回転数Ntが35r/minから57r/minになった時は、NT≧Nk1が成立し、回転数はNTを選択し、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAkTを選択する。この後、回転数が下降し、回転数NTが57r/minから53r/minになった時、Nk1>NT≧Nk2が成立し、回転数はNTを選択し、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAkT=0.1を選択する。この後、回転数NTが53r/minから35r/minになった時、NT<Nk2が成立し、回転数はNtを選択し、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAkt=0.5を選択する。
なお、実施の形態4では、目標回転数が60r/min、しきい値Nk1が55r/min、しきい値Nk2が40r/min、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインAktおよびAkTはそれぞれ、0.5、0.1としたが、実際には各数値における最適値を設定すれば良い。
このようにすることにより、回転数Ntと回転数NTを切り替える際にヒステリシスを設けることができる。
(実施の形態5)
図13において実施の形態1乃至4のいずれかと同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図17に示すように回転数フィードバック手段6の回転数比較手段8は目標回転数Nmより高い回転数に第3のしきい値Nk3と第4のしきい値Nk4設ける。
図18に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS25からステップS30を説明する。
回転数選択手段9は、第3のしきい値Nk3および第4のしきい値Nk4と回転数Ntおよび回転数NTと比較し、Nt>Nk4の回転数が高い時はNtを選択し(ステップS25およびステップS29)、Nk4≧Nt>Nk3またはNk4≧NT>Nk3の回転数が中間の時は、前回Ntを選択した時は回転数が上昇しているとしてNtを選択し(ステップS26、ステップS27およびステップS29)、前回NTを選択してNT>Nk4の時はNtを選択し(ステップS27、ステップS28およびステップS29)、NT>Nk4でない時はNTを選択し(ステップS27、ステップS28およびステップS30)、NT>NK3の回転数が目標回転数Nmに近づいてきた時はNTを選択するようにしている(ステップS26、ステップS28、ステップS30)。
次に、停止する時や回転数変更により目標回転数が低くなって、最速で回転数が下降している時の回転数フィードバック手段6の最適な固定子巻線103に加える電圧の変更の割合をゲインAKtを求める。また、目標回転数Nmに近づいて回転数を一定で制御している時の最適な固定子巻線103に加える電圧の変更の割合をゲインAKTを求める。
図16に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS22からステップS24を説明する。
回転数フィードバック手段6のゲイン変更手段10は回転数Ntが選択されている時ゲインAKtを選択し(ステップS22、ステップS23)、回転数NTが選択されている時ゲインAKTを選択するようにする(ステップS22、ステップS24)。
上記構成において、起動する時や回転数変更により目標回転数Nmが低くなって、回転数Ntが下降している場合、回転数はNt、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合ゲインはAktを選択し、運転時の目標回転数Nmに近づいて来た場合、回転数はNT、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAkTを選択するととになる。また、Nk4≧Nt>Nk3またはNk4≧NT>Nk3の回転数が中間の時は、前回の回転数NtまたはNTを選択するので、回転数Ntと回転数NTを切り替える際にヒステリシスを設けることになる。
例えば、目標回転数が60r/min、しきい値Nk3が65r/min、しきい値4が80r/min、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインAktおよびAkTはそれぞれ、0.5、0.1に設定されている。
回転数が下降し、回転数Ntが85r/minから63r/minになった時は、NT≦Nkが成立し、回転数はNTを選択し、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAkTを選択する。この後、回転数が上昇し、回転数NTが63r/minから67r/minになった時、Nk4≧NT>Nk3が成立し、回転数はNTを選択し、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAkTを選択する。この後、回転数NTが67r/minから85r/minになった時、NT>Nk4が成立し、回転数はNtを選択し、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインはAktを選択する。
なお、実施の形態8では、目標回転数が60r/min、しきい値Nk3が65r/min、しきい値Nk4が80r/min、固定子巻線103に加える電圧の変更の割合のゲインAktおよびAkTはそれぞれ、0.5、0.1としたが、実際には各数値における最適値を設定すれば良い。
このようにすることにより、回転数Ntと回転数NTを切り替える際にヒステリシスを設けることができる。
(実施の形態6)
図19において実施の形態1乃至5のいずれかと同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図20に示すように運転、停止、速度指令により目標回転数が停止からNmに決定されると、回転数逐次上昇手段11は、予め低速回転から高速回転までの目標回転数を複数持ち、その中の最も低速な目標回転数からNm以下の目標回転数Nm1、Nm2、Nm3、・・・、Nmnを選択し、低い目標回転数順に目標回転数を一定期間出力し、最後に目標回転数Nmを回転数フィードバック手段のしきい値10に出力する。
図21に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS31からステップS35を説明する。目標回転数Nmnと目標回転数Nmを比較しする(ステップS31)。Nmn<Nmの時は停止時はn=0とし、nを1増加させてn=1としてNm1を選択し(ステップS32、ステップS33)、一定期間期間目標回転数をNm1として動作させる(ステップS34)。一定時間経過後は再びNmnとNmを比較し(ステップS31)、Nmn<Nmの時はnを1増加させてn=2とし(ステップS32)、以降は同様の処理を繰り返す。Nmn≧Nmの時は目標回転数に達したとして回転数Nmを選択する(ステップS31、ステップS35)。
そして、しきい値は各目標回転数に対するしきい値を回転数選択手段9に出力し、回転数フィードバック手段6の固定子巻線103に加える直流電圧を決定し、マイクロコンピュータ107より出力する。
上記構成において、目標回転数が停止からNmに決定されると回転数逐次上昇手段11は一定時間毎に予め定められた最も低速な目標回転数から逐次高い目標回転数に移行し、最終目標回転数Nmに到達することが出来る。
例えば、回転数逐次上昇手段11は、例えば目標回転数をNm1(500r/min),Nm2(1000r/min),Nm3(1500r/min),・・・,Nm10(5000r/min)の10個持ち、Nmを例えば2800r/minとしてより低い回転数、例えばNm1、Nm2,・・・Nm5(2500r/min)を選択し、予め定められた時間、例えば1秒毎に上昇させる。4秒後に2500r/minの目標回転数Nm5を1秒間出力した後、最後に2800r/minの目標回転数Nmを出力する。
なお、実施の形態の6では、起動起動から目標回転数に到達する時の回転数逐次上昇19の構成、作用について述べているが、運転時に目標回転数を高い目標回転数に変更し、回転数が上昇する場合も同じ構成、作用で実施することができ、差異を生じない。
このようにすることにより、一定時間毎に予め定められた最も低速な目標回転数から逐次高い目標回転数に移行し、最終目標回転数Nmに到達することができる。
(実施の形態7)
図22において実施の形態1乃至6のいずれかと同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図23に示すように運転、停止、速度指令により停止が決まると、回転数逐次下降手段12は、予め低速回転から高速回転までの目標回転数を複数持ち、その中のNmに最も近くて低い目標回転数から最も低い目標回転数までを選択し、高い目標回転数順に目標回転数を一定期間出力し、最も低い目標回転数を回転数フィードバック手段のしきい値に出力した後停止する。
図24に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS36からステップS40を説明する。現在の目標回転数Nmnと停止の目標回転数Nmの0を比較しする(ステップS36)。Nmn>Nmの時はnを1減少させNmn−1を選択し(ステップS37、ステップS38)、一定期間期間目標回転数をNn−1として動作させる(ステップS39)。一定時間経過後は再びNmnとNmを比較し(ステップS36)、Nmn≦Nmの時はnを1減少させてNmn−2とし(ステップS37、ステップS38)、以降は同様の処理を繰り返す。一定時間経過後は前回のnを取得し再びNmnとNmを比較すし、Nmn≦Nmの時は目標回転数に達したとして回転数Nmを選択し、すなわち停止する(ステップS36、ステップS40)。
しきい値は各目標回転数に対するしきい値を回転数選択手段9に出力し、回転数フィードバック手段6の固定子巻線103に加える直流電圧を決定し、マイクロコンピュータ107より出力する。
上記構成において、目標回転数がNmから停止に決定されると回転数逐次下降手段12は一定時間毎に予め定められたNmに最も近くて低い目標回転数から順次低い目標回転数に移行し、最終目標回転数Nmすなわち停止することができる。
例えば、回転数逐次下降手段12は、例えば目標回転数をNm1(500r/min),Nm2(1000r/min),Nm3(1500r/min),・・・,Nm10(5000r/min)の10個持ち、Nmを例えば2800r/minとしてより低い回転数、例えばNm1、Nm2,・・・Nm5(2500r/min)を選択し、最初に目標回転数Nm5の2500r/minの目標回転数を出力後、予め定められた時間、例えば1秒毎に下降させる。4秒後に500r/minの目標回転数Nm1を1秒間出力した後、最後に停止させる。
なお、実施の形態の7では、停止する時の回転数逐次下降手段12の構成、作用について述べているが、運転時に目標回転数を低い回転数に変更し、回転数が下降する場合も同じ構成、作用で実施することができ、差異を生じない。
このようにすることにより、一定時間毎に予め定められたNmに最も近くて低い目標回転数から順次低い目標回転数に移行し、最終目標回転数Nmすなわち停止することができる。
(実施の形態8)
図25において実施の形態1乃至7のいずれかと同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図26に示すように運転、停止、速度指令により目標回転数が停止からNmに決定されると、上昇到達時間設定手段13は上昇到達時間指令より到達時間TJSが選択され、回転数逐次上昇手段11より選択される最も低速な目標回転数からNmと最も近くて低いの目標回転数の段数GJより各目標回転数に対する時間Tjsが式8より決定され回転数逐次上昇手段11に出力する。
図27に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS41からステップS43を説明する。上昇到達時間指令より到達時間TJSと回転数逐次上昇手段11より選択される最も低速な目標回転数Nmから最も近くて低いの目標回転数までの段数GJを取得して(ステップS41、ステップS42)、各目標回転数に対する出力時間Tjsを式8から計算する(ステップS43)。
回転数逐次上昇手段11は低い回転数順に目標回転数を一定期間の時間Tjsだけ出力し、最後に目標回転数Nmに到達した時は到達時間TJSとなるように制御される。
上記構成において、目標回転数が停止からNmに決定されると回転数逐次上昇手段11は上昇到達時間手段により決定される出力時間Tjs毎に予め定められた最も低速な目標回転数から逐次高い目標回転数に移行し、最後にTJS時間経過した後に目標回転数Nmに到達することが出来る。
例えば実施の形態の6と同様に、Nmを例えば2800r/minとしてより低い回転数、例えばNm1、Nm2,・・・Nm5を選択し目標回転数の数GJは5個、到達時間TSが2.5秒が設定させるとTjs=0.5秒となり、0.5秒毎に目標回転数が上昇し、2秒後に2500r/minの目標回転数Nm5を0.5秒間出力した後、最後に2800r/minの目標回転数Nmを出力する。
なお、実施例では、起動から目標回転数に到達する時の上昇到達時間設定手段13の構成、作用について述べているが、運転時に目標回転数を高い目標回転数に変更し、回転数が上昇する場合も同じ構成、作用で実施することができ、差異を生じない。
このようにすることにより、回転数逐次上昇手段は上昇到達時間手段により決定される出力時間Tjs毎に予め定められた最も低速な目標回転数から逐次高い目標回転数に移行し、最後にTJS時間経過した後に目標回転数Nmに到達することができる。
(実施の形態9)
図28において実施の形態の1乃至8のいずれかと同一部分については同一番号を符し、詳細な説明は省略する。
図29に示すように運転、停止、速度指令により目標回転数がNmから停止に決定されると、下降到達時間設定手段14は下降到達時間指令より到達時間TKSが選択され、回転数逐次下降手段12より選択される最もNmに近くて低い目標回転数から最も低い目標回転数の段数GKより角目標回転数に対する出力時間Tksが式9より決定され回転数逐次下降手段12に出力する。
図30に示すフローチャートに基づいて制御処理動作ステップS44からステップS46を説明する。下降到達時間指令より到達時間TKSと回転数逐次下降手段12より選択される目標回転数Nmに最も近くて低い目標回転数から最も低い目標回転数までの段数GKを取得し(ステップS44、ステップS45)、各目標回転数に対する出力時間Tksを式9から計算する(ステップS46)。
回転数逐次下降手段12は最もNmに近くて低い目標回転数から低い目標回転数へ順次目標回転数を一定期間の時間Tksだけ出力し、最後にTKS時間経過した後に目標回転数Nmすなわち停止に到達することができる。
例えば実施の形態の7と同様に、Nmを例えば2800r/minとしてより低い回転数、例えばNm1、Nm2,・・・Nm5を選択し目標回転数の数GKは5個、到達時間TSが2.5秒が設定させるとTks=0.5秒となり、最初は2500r/minの目標回転数Nm5を0.5秒出力した後に0.5秒毎に目標回転数が下降し、2秒後に500r/minの目標回転数Nm1を0.5秒間出力した後、最後に停止する。
なお、本実施の形態では、目標改定異数から停止に到達する時の下降到達時間設定手段14の構成、作用について述べているが、運転時に目標回転数を低い目標回転数に変更し、回転数が下降する場合も同じ構成、作用で実施することができ、差異を生じない。
このようにすることにより、回転数逐次下降手段は最もNmに近くて低い目標回転数から低い目標回転数へ順次目標回転数を一定期間の時間Tksだけ出力し、最後にTKS時間経過した後に目標回転数Nmすなわち停止に到達することができる。
(実施の形態10)
図31に示すように、マイクロコンピュータ107は外部からクロック15を入力することにより、各仕様の処理を行う構成となっているが、例えば時間間隔測定手段4は、位置検出手段4の複数の位置検出信号の1つが変化してから他の1つが変化するまでの時間間隔も直接測定する。従って、前記クロック15を精度が0.1%以下である水晶発振子を使用すると、位置検出信号の時間間隔の精度も0.1以下となる。
実際には、目標回転数に対して回転数の差が0.3%から0.9%になるように固定子巻線103に加わっている直流電圧を変更する回転数フィードバックを行っているので、位置検出信号の時間間隔の精度を0.1%以下にすることにより、目標回転数に対して回転数差は1%以下となる。
本構成により、位置検出信号の時間間隔の精度が0.1%以下になるので、目標回転数は1%以下の高い精度となる。
このようにすることにより、クロックを精度が0.1%以下である水晶発振子を使用すると、位置検出信号の時間間隔の精度も0.1以下となる回転数差を1%以下の高い精度にすることができる。
(実施の形態11)
図32、図33に示すように、従来のローラー及び搬送装置の一例で説明しているので詳細は説明は省略する。実施の形態1乃至10のいずれかに記載のブラシレスDCモータ制御装置を搭載し、それに接続されたブラシレスDCモータを内蔵するローラーを使用した搬送装置とする。
このようにすることにより、間隔を狭くして荷物をより多く搬送し、起動時や停止時には荷物が最速で目標回転数に到達したり、また、逆に倒れないように低速で目標回転数に到達したりすることができる。