JP2006279578A - 画像データ圧縮装置及び方法並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 迅速かつより所望の容量にファイルを圧縮することができる画像データ圧縮装置を提供すること。
【解決手段】 予め定められた圧縮目標容量値を記憶する圧縮目標容量値記憶手段16と、圧縮処理時の情報が記憶される圧縮処理情報記憶手段17と、を備え、画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を圧縮処理情報記憶手段に記憶する一次圧縮手段12と、圧縮処理情報記憶手段に記憶された一次圧縮情報と、圧縮目標容量記憶手段に記憶された圧縮目標値と、に基づいて、一次画像データを圧縮する二次圧縮手段13と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像データ圧縮装置にかかり、特に、所定の容量値以下に圧縮を行う画像データ圧縮装置に関する。
近年のネットワーク技術の進歩、及び、パーソナルコンピュータや携帯電話の普及により、端末間によるデータ通信、特に、電子メールを用いたデータ通信が日常的に行われている。そして、電子メールには、メール本文といったテキストデータに限らず、画像、音声、動画ファイルなどの種々の形式のファイルを添付することができ、これらのファイルを相手端末に送信することができる。
しかし、添付ファイルの容量が大きいと、多大な通信時間や通信コストがかかり、ネットワークやサーバ、さらには、相手方の端末に過大な付加をかけてしまう、という問題が生じうる。また、このような容量の大きい電子メールを受信してしまうことで、重要な他の電子メールを受信することができないなどの問題も生じうる。このため、電子メールで受信可能なファイルのデータサイズに上限値が設けられていることが一般的となっている。特に、携帯電話では、電話機自体の記憶容量が非常に小さいため、送受信可能な電子メールの容量は極めて小さく制限されている。
このようなことから、通信時に送受信するファイル自体のデータ容量を小さくする、ことが検討されており、そのような技術が下記の特許文献に開示されている。特許文献1には、電子メールのデータサイズが所定の上限値を超えている場合には、当該上限値を超えないようにするまで電子メールに添付された画像データを圧縮したり、削除するなどして、データサイズを小さくする、という技術が開示されている。
特開2003−281063号公報
しかしながら、上述したように、ファイルを圧縮したとしても、圧縮方式のアルゴリズムが複雑であることから、圧縮後のファイル容量を予測することが困難であり、所望の容量の圧縮ファイルを得ることができない。従って、ファイルの質をなるべく落とさないために上限値ぎりぎりのファイル容量に圧縮するには、トライアンドエラーにて複数回の圧縮処理を繰り返す必要があり、圧縮処理時間の増加や、処理装置の負荷が増加する、という問題が生じうる。例えば、画像データを圧縮する場合に、画像を所定の大きさにリサイズするなど当該画像の大きさに基づいて圧縮したとしても、ファイル容量はかかるサイズの圧縮比率に比例するとは限らないため、所望の容量のファイルを得ることが困難である。
このため、本発明では、迅速かつより所望の容量にファイルを圧縮することができる画像データ圧縮装置を提供することをその目的とする。
そこで、本発明の一形態である画像データ圧縮装置は、
所定の画像データを圧縮する画像データ圧縮装置であって、
予め定められた圧縮目標容量値を記憶する圧縮目標容量値記憶手段と、
圧縮処理時の情報が記憶される圧縮処理情報記憶手段と、を備え、
画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を圧縮処理情報記憶手段に記憶する一次圧縮手段と、
圧縮処理情報記憶手段に記憶された一次圧縮情報と、圧縮目標容量記憶手段に記憶された圧縮目標値と、に基づいて、一次画像データを圧縮する二次圧縮手段と、
を備えたことを特徴としている。
特に、一次圧縮情報は、一次圧縮処理時における画像データの所定の画像特性の圧縮比率である、ことを特徴としている。このとき、二次圧縮手段は、当該二次圧縮の前後における所定の画像特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴としている。さらに、具体的には、一次圧縮情報は、画像データの画像サイズの圧縮比率である、ことを特徴としている。このとき、二次圧縮手段は、当該二次圧縮の前後における面積比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴としている。
上記発明によると、まず、所定の画像圧縮が施され、そのときの圧縮特性(例えば、画像サイズなど画像特性の圧縮特性)が記憶される。この圧縮特性は、実際に画像データに対して行った圧縮処理時に取得しているため、画像データの特性に応じた圧縮特性を表す情報となっている。その後、この圧縮特性に基づいて、圧縮目標値を満たすよう画像データを圧縮する。例えば、二次圧縮前後における画像サイズなどの画像特性の比と容量比とが等しくなるよう、圧縮処理を行う。従って、画像データの特性に応じた適切な圧縮処理を行うことができ、より圧縮目標値に近い圧縮結果を得ることができる。その結果、圧縮処理を繰り返し行うことが抑制され、処理の高速化を図ることができる。
また、二次圧縮手段は、圧縮目標容量値よりも予め設定された割合だけ低い値を二次圧縮における目標容量値として圧縮を行う、ことを特徴としている。これにより、二次圧縮処理が最終的な圧縮目標容量値よりもさらに低い値を目標に実行されるため、圧縮後の画像容量が上記最終的な圧縮目標容量を満たす可能性が高くなり、圧縮処理の繰り返しを抑制し、さらなる処理の高速化を図ることができる。
また、二次圧縮手段による二次圧縮後の画像データの容量値が圧縮目標容量値よりも大きい場合に、さらに圧縮を行う微調整圧縮手段を備えた、ことを特徴としている。このとき、一次圧縮情報に応じて設定された微調整圧縮手段にて圧縮処理を行う際における圧縮内容を表す微調整圧縮基準情報を記憶した微調整圧縮基準情報記憶手段を備え、微調整圧縮手段は、微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮を行う、ことを特徴としている。
これにより、画像データの圧縮特性に合わせて予め設定されている微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮処理が施されるため、より適切に圧縮目標容量を満たすよう圧縮を実現することができる。
また、画像データをネットワークを介して接続された端末に送信するデータ送信手段を備えた、ことを特徴としている。このとき、圧縮目標容量値は、画像データの送信先となる端末における画像データの受信可能容量上限値である、ことを特徴としている。そして、画像データは電子メールに添付されたデータである場合には、上記画像データ圧縮装置を、所定の端末間において前記電子メールを転送するメールサーバにて構成することが可能である。
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
所定の画像データを圧縮するコンピュータに、
画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を圧縮処理情報記憶手段に記憶する一次圧縮手段と、
圧縮処理情報記憶手段に記憶された一次圧縮情報と、圧縮目標容量記憶手段に記憶された予め定められた圧縮目標容量値と、に基づいて、一次画像データを圧縮する二次圧縮手段と、
を実現することを特徴としている。
また、一次圧縮情報は、一次圧縮処理時における画像データの所定の画像特性の圧縮比率である、ことを特徴としている。また、上記プログラムによる二次圧縮手段は、当該二次圧縮の前後における所定の画像特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴としている。さらに、二次圧縮手段は、前記圧縮目標容量値よりも予め設定された割合だけ低い値を二次圧縮における目標容量値として圧縮を行う、ことを特徴としている。
また、上記プログラムは、
コンピュータに、
二次圧縮手段による二次圧縮後の画像データの容量値が圧縮目標容量値よりも大きい場合にさらに圧縮を行う微調整圧縮手段、を実現することを特徴としている。このとき、微調整圧縮手段は、一次圧縮情報に応じて設定された微調整圧縮手段にて圧縮処理を行う際における圧縮内容を表す微調整圧縮基準情報を微調整圧縮基準情報記憶手段から読み出して、この微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮を行う、ことを特徴としている。
また、本発明の他の形態である画像データ圧縮方法は、
コンピュータを用いて所定の画像データを圧縮する画像データ圧縮方法であって、
コンピュータが、
画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を圧縮処理情報記憶手段に記憶し、
この圧縮処理情報記憶手段に記憶された一次圧縮情報と、圧縮目標容量記憶手段に記憶された予め定められた圧縮目標容量値と、に基づいて、一次画像データを圧縮する、
ことを特徴としている。
また、一次圧縮情報は、一次圧縮処理時における画像データの所定の画像特性の圧縮比率である、ことを特徴としている。また、上記方法における一次画像データの圧縮は、当該二次圧縮の前後における所定の画像特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴としている。さらに、一次画像データの圧縮は、圧縮目標容量値よりも予め設定された割合だけ低い値を二次圧縮における目標容量値として圧縮を行う、ことを特徴としている。
また、上記方法は、コンピュータが、前記一次画像データの圧縮後に、画像データの容量値が圧縮目標容量値よりも大きい場合にさらに微調整圧縮を行う、ことを特徴としており、このとき、微調整圧縮は、一次圧縮情報に応じて設定された当該微調整圧縮時にて圧縮処理を行う際における圧縮内容を表す微調整圧縮基準情報を微調整圧縮基準情報記憶手段から読み出して、この微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮を行う、ことを特徴としている。
上記構成のプログラム、方法の発明であっても、上述した画像データ圧縮装置と同様に作用するため、上記本発明の目的を達成することができる。
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、画像データの特性に応じた適切な圧縮処理を行うことができ、より圧縮目標値に近い圧縮結果を得ることができるため、圧縮処理を繰り返し行うことが抑制され、処理の高速化を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
本発明は、一度行った圧縮処理により画像データに応じた圧縮特性を取得し、これに基づいて圧縮目標値となるよう再度圧縮を行う、という点に特徴を有する。実施例では、圧縮する画像データは電子メールに添付された画像データであることとし、当該画像データを圧縮する画像データ圧縮装置はメールサーバであるとして説明する。但し、本発明である画像データ圧縮装置、方法、プログラムは、メールサーバとして利用されることに限定されず、いかなる画像データを圧縮することに用いられてもよい。
本発明の第1の実施例を、図1乃至図9を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明の構成を示す図であり、図4乃至図7は、画像データ圧縮処理の様子を示す説明図である。図8乃至図9は、動作を示すフローチャートである。
[構成]
本発明である画像データ圧縮装置は、所定の端末間において電子メールを転送するメールサーバ1にて構成されている。従って、メールサーバ1は、図1に示すように、電子メールを送受信する携帯電話2,3間のネットワークN上に設置されており、電子メールに添付された画像データを圧縮して、送信する処理を実行する。なお、メールサーバ1は、各携帯電話2,3を接続する各通信キャリアの携帯電話網上に設置されたゲートウェイなどにより構成されていてもよい。
また、携帯電話2,3は、所定の制限のもと、電子メールを送受信する機能を有しており、本実施例では、符号2に示す携帯電話が電子メールの送信元(メール送信側)であり、符合3に示す携帯電話が電子メールの送信先(メール受信側)であることとする。但し、電子メールを送受信する端末は、携帯電話2,3であることに限定されず、ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータや、PDAなどの情報処理端末であってもよい。以下、メールサーバ1について詳述する。
メールサーバ1の構成を図2に示す。メールサーバ1は、CPUなどの演算装置1Aと、ハードディスクなどの記憶装置1Bと、通信機能などを有する一般的なサーバコンピュータである。そして、送信元の携帯電話2から電子メールを受け付けて送信先の携帯電話3のメールボックスに格納し、所定のタイミングにて携帯電話3に電子メールを送信する、という一般的なメールサーバとしての機能を有する。そして、本実施例では、特に、転送する電子メールに添付された画像データを圧縮する処理を実行する。この圧縮処理を実現するために、メールサーバ1は以下のような構成を採っている。
まず、メールサーバ1の演算装置1Aには、所定のプログラム(特に、画像データ圧縮用プログラム)が組み込まれることにより、送信受付処理部11と、一次圧縮処理部12と、二次圧縮処理部13と、微調整圧縮処理部14と、送信処理部15と、が構築されている。また、記憶装置1Bには、ユーザ情報記憶部16と、圧縮処理情報記憶部17と、微調整基準情報記憶部18と、メールボックス19と、が形成されている。以下、各処理部11〜15及び各記憶部16〜19について詳述する。
図3に、記憶装置1Bに記憶されている情報の一例を示す。図3(a)は、ユーザ情報記憶部16(ユーザ情報記憶手段)に記憶されているユーザ情報の一例であって、予め携帯電話2,3を管理するキャリアにて登録されていたり、あるいは、携帯電話2,3自身がメールサーバ1と通信する度に自動的に自身の端末情報を送信することで登録されている。このユーザ情報には、携帯電話2,3毎に構成されており、ユーザ名や電話番号、メールアドレス、携帯電話機の機種、さらには、受信可能容量、添付可能ファイル個数、使用可能フォーマット、などが記憶されている。ここで、「受信可能容量」(受信可能容量上限値)は、携帯電話3において受信可能な画像データの容量の上限値(例えば、1500KB)である。そして、この「受信可能容量」は、後述するように、メールサーバ1にて電子メールに添付されている画像データを圧縮する際の圧縮目標容量値となる。従って、ユーザ情報記憶部16は、圧縮目標容量値記憶手段として機能している。なお、その他の記憶されているデータについて簡単に説明すると、「添付可能ファイル個数」(ファイル数)とは、電子メールに添付されたファイルの受信可能な個数(例えば、4つ)である。また、「使用可能フォーマット」(フォーマット情報)とは、携帯電話機にて使用可能あるいは使用不可能なデータファイルのフォーマットを表す情報(例えば、画像データでは、JPG,PNG,GIFが使用可能)である。かかる情報に基づいて、メールサーバ1は、メール受信側の携帯電話3にて使用することができない電子メールに添付された画像データを削除したり、フォーマット変換処理などを行ってもよい。
また、図3(b)に、圧縮処理情報記憶部17(圧縮処理情報記憶手段)に記憶される圧縮処理情報の一例を示す。圧縮処理情報としては、圧縮対象となる電子メールに添付された画像データに関する情報が記憶される。例えば、メール送信側の携帯電話2から受信した原画像データのサイズや容量などの画像情報や、後述する一次圧縮処理時の圧縮比率や一次圧縮後の画像のサイズや容量などの圧縮特性を表す一次圧縮情報、同様に、二次圧縮処理時の圧縮比率や二次圧縮後の画像のサイズや容量などの圧縮特性を表す二次圧縮情報、などが記憶される。
また、図3(c)に、微調整基準情報記憶部18(微調整圧縮基準情報記憶手段)に記憶される微調整基準情報の一例を示す。微調整基準情報は、微調整圧縮処理時に参照される圧縮処理の内容を表す情報であり、一次圧縮情報に応じて設定されたものである。具体的には、一次圧縮時の圧縮比率に応じた、実験結果や理論計算などに基づいて設定された圧縮内容が記述されている。かかる情報に基づいて、後述する微調整圧縮処理部14にて、圧縮処理が行われることとなる。
また、記憶装置1Bに形成されているメールボックス19は、各携帯電話(ユーザ)に対して送信される電子メールが格納される領域であって、本実施例では、受信側の携帯電話3に送信される電子メールが格納される。そして、このメールボックス19からは、所定のタイミングにて、携帯電話3に対して出力される。
次に、演算装置1Aに構築されている各処理部11〜15について説明する。まず、送信受付処理部11は、メール送信側である携帯電話12から送信された電子メールを受信して、一次圧縮処理部12に渡す。
一次圧縮処理部12(一次圧縮手段)は、送信データである電子メールに添付された画像データを抽出して、当該画像データに対して所定の圧縮処理を実行し、一次圧縮画像データを生成する。このときの圧縮処理は、本実施例では、画像データを所定のサイズに圧縮する処理である。そして、圧縮目標となるサイズは、例えば、ユーザ情報に含まれており、受信側の携帯電話3にて閲覧することが可能な画像データの最大サイズである。あるいは、メールサーバ1にて任意に設定されたサイズである。
また、一次圧縮処理部12は、上記一次圧縮による一次圧縮画像データの情報、具体的には、そのサイズ、容量、圧縮比率(一次圧縮情報)を、圧縮処理情報記憶部17に記憶する。このとき、本実施例における圧縮比率は、画像サイズの圧縮比率である。但し、一次画像情報として記憶される情報は、上記情報に限定されず、一次圧縮処理時における画像データの他の画像特性の圧縮比率であってもよく、さらに他の圧縮特性を表す情報であってもよい。例えば、画像データの色情報の圧縮比率などでもよい。
そして、一次圧縮処理部12は、この一次圧縮処理にて生成された一次圧縮画像データが受信可能容量に収まるようであれば、そのまま受信側の携帯電話3に送信するよう電子メールに添付し直し、メールボックス19に保存する。
ここで、一次圧縮処理の具体例を、図5乃至図6を参照して説明する。この例では、原画像データは、横(X0)が420pixelであり、たて(Y0)が360pixelのサイズであって、容量が500KBである。そして、一次圧縮によるサイズの変換(リサイズ)は、長辺となる横(X0)の長さを140pixelにする、と設定されていることとする。すると、かかる場合における圧縮比率「Rate0」は、図6に示すように、Rate0=X1/X0にて表すことができる。かかるサイズの圧縮比率(Rate0)にて原画像データを圧縮すると、変換後の一次圧縮画像データは、横(X1)が140pixel、たて(Y1)が120pixe、容量が図5の例では100KBとなり、図6の例では、270KBとなる。このように、画像の特性に応じて、サイズの圧縮比率が同一であっても、圧縮後の容量が異なる場合がある。そして、これら一次画像データの圧縮情報が、圧縮処理情報記憶手段17に記憶される。なお、図5の例では、一次圧縮にて画像データの容量が受信可能容量に収まる場合の例であり、かかる場合には、二次圧縮処理には進まず、そのまま受信側の携帯電話3に送信するよう電子メールに添付し直し、メールボックス19に保存する。一方、図6の例では、まだ受信可能容量に収まらないため、この一次圧縮画像データに対して二次圧縮処理を行う。
次に、二次圧縮処理部13について説明する。二次圧縮処理部13(二次圧縮手段)は、上記一次圧縮処理時の圧縮比率に基づいて、受信可能容量に収まるよう一次画像データに対して圧縮処理を行う。従って、この二次圧縮処理部13は、二次圧縮処理時の圧縮比率(二次圧縮比率)を算出する。
二次圧縮比率は、上述したように、一次圧縮時の圧縮比率(一次圧縮比率)を用いて導き出すが、具体的には、二次圧縮の前後における、(画像データの面積比)=(画像データの容量比)、の比率式を用いて導き出す。さらに詳述すると、以下のようにして、二次圧縮後の一辺の長さ(例えば、横のサイズ:x)を導き出す。
A0=X0×Y0
Y0=AR×X0 (AR=Y0/X0:アスペクト比)
A1=AR×X1×X1 (A1:一次圧縮後の画像面積)
A2=AR×x×x (A2:二次圧縮後の画像面積)
A1:A2=W1:Dの比率式より、
Figure 2006279578
ここで、W1:一次圧縮後の画像面積、D:最終目標画像面積である。
上記数1式において、一次圧縮時の圧縮比率(X1/X0)が含まれているため、これにより算出される二次圧縮比率は、画像データの圧縮特性を反映した内容となる。
なお、このとき、目標とする画像データの容量Dは、受信可能容量と同一ではなく、所定の割合だけ低い値とするとよい。例えば、その95%とするとよい。すると、圧縮目標の上限値よりも少し低い容量値を目標としてその横の長さ(x)が算出されるため、圧縮処理後の画像が受信可能容量に収まる可能性が高くなる。なお、上述した95%という値は一例であって、他の割合であってもよい。また、もちろん、受信可能容量と同一の値であってもよい。
以上のようにして、圧縮目標となる二次圧縮画像データの横の長さ(x)を算出する。そして、一次圧縮画像の横の長さ(X1)が、上記二次圧縮画像データの横の長さ(x)となるような圧縮比率(Rate1=x/X1)を算出して、これに基づいて二次圧縮処理を実行する。
ここで、二次圧縮処理の一例を、図7に示す。この図に示すように、二次圧縮処理を行うと、圧縮後の二次圧縮画像データは、その容量wが145KBとなり、受信可能容量Dに収まっている。従って、そのまま受信側の携帯電話3に送信するよう電子メールに添付し直し、メールボックス19に保存する。一方、二次圧縮処理によっても、受信可能容量に収まらない場合には、微調整圧縮処理部14に渡され、二次圧縮画像データに対してさらに微調整圧縮処理が施される。
なお、上記では、(画像データの面積比)=(画像データの容量比)の関係が成り立つよう、二次圧縮比率を算出する場合を例示したが、必ずしもこれに限定されない。画像データの他の特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮比率を求めてもよく、さらに異なる特性に基づいて求めてもよい。
次に、微調整圧縮処理部14について説明する。微調整圧縮処理部14(微調整圧縮手段)は、上述したように、微調整基準情報記憶部18に記憶された図3(c)に示すような微調整基準情報に基づいて、二次圧縮画像の微調整圧縮処理を実行する。
また、送信処理部15(データ送信手段)は、メールボックス17に格納されている受信側の携帯電話3宛の電子メールを、当該携帯電話3に対して送信する。
[動作]
次に、上記構成のメールサーバ1の動作を、図8乃至図9のフローチャートを参照して説明する。また、同時に、図4乃至図7を参照して、画像データの圧縮の様子を説明する。
まず、メール送信側の携帯電話2が、受信側の携帯電話3に対する電子メールを作成する。この電子メールには、図4の左側に示す画像データが添付されている。そして、この画像データが添付された電子メールをネットワークNを介して送信すると、受信側の携帯電話3のメールサーバ1にて受信される(ステップS1)。すると、メールサーバ1は、受信した電子メールの宛先、すなわち、受信側の携帯電話3を特定し、当該受信側の携帯電話3のユーザ情報を、ユーザ情報記憶部16から読み出す(ステップS2)。特に、ユーザ情報のうち、携帯電話3の「受信可能容量」を読み出す。この読み出した「受信可能容量」は、圧縮後の目標画像の容量となる。従って、図4の右側に示すように、添付画像データの容量が150KB以下となるよう、以下に示すように圧縮処理を行う。
続いて、電子メールに添付された画像データを抽出する(ステップS3)。この画像データが圧縮対象となり、上述したように、受信可能容量である150KB以下を目標に圧縮する。ここで、電子メールに添付されている原画像データは、図5の左側に示すように、横がX0=420pixel、たてがY0=360pixel、容量が500KBである。ここで、原画像データが受信可能容量以下であるか否か判断される(ステップS4)。既に受信可能容量以下である場合には、MIME再構成処理を行って(ステップS8)、受信側の携帯電話3への送信可能な電子メールとして、当該携帯電話3のメールボックス19に格納する(ステップS9)。そして、受信側の携帯電話3からメール取得要求があったとき、あるいは、メールサーバ1からの送信処理などの定のタイミングにて、携帯電話3に電子メールを送信する(ステップS10)。
図5に示す例では、原画像データは受信可能容量以下ではないため(ステップS4にて否定判断)、所定の画像サイズに圧縮する処理である一次圧縮処理を行う(ステップS5)。具体的には、一次圧縮によるサイズの変換(リサイズ)は、長辺となる横(X0)の長さを140pixelにする、と設定されているため、一次圧縮比率「Rate0=X1/X0」を算出し、圧縮処理を行う。すると、変換後の一次圧縮画像データは、横(X1)が140pixel、たて(Y1)が120pixe、とサイズ変換された一次圧縮画像データが生成される(図5、図6の一次圧縮画像データ参照)。そして、このときの圧縮情報を圧縮処理情報記憶部17に記憶する(ステップS6)。ここで、図5に示す例では、容量が100KBとなるため、受信可能容量(150KB)以下となり(ステップS7にて肯定判断)、圧縮処理を終了する。その後は、上述同様に、メール送信処理に進む(ステップS8〜ステップS10)。一方、図6に示す例では、容量が270KBとなり、かかる例では、まだ受信可能容量(150MB)に収まらないため(ステップS7にて否定判断)、この一次圧縮画像データに対して二次圧縮処理を行う(符号Aに進む(図9))。
続いて、圧縮処理情報記憶部17に記憶された一次圧縮情報、すなわち、一次圧縮画像のサイズ、容量、一次圧縮比率、及び、目標とする画像容量値(受信可能容量)を読み出して(ステップS21)、二次圧縮比率を算出する(ステップS22)。具体的には、上述したように、二次圧縮の前後における、(画像データの面積比)=(画像データの容量比)、の比率式を用いて、二次圧縮後の画像の一辺の長さを算出し、これに基づいて圧縮比率を算出する(図6を参照)。
そして、上記二次圧縮に基づいて、一次画像データに対するサイズ圧縮処理(二次圧縮処理)を行う(ステップS23)。すると、例えば、図7に示す例では、圧縮後の二次圧縮画像データは、その容量wが145KBとなり、受信可能容量D(150KB)に収まっている(ステップS24にて肯定判断)。従って、そのまま受信側の携帯電話3に送信するよう電子メールに添付し直し、メールボックス19に保存する(図8のステップS8〜S10)。一方、二次圧縮処理によっても画像データの容量が受信可能容量に収まらない場合には(ステップS24にて否定判断)、二次圧縮画像データに対してさらに微調整圧縮処理が施される。
微調整圧縮処理においては、まず、微調整基準情報記憶部18に記憶された図3(c)に示すような微調整基準情報を読み出し(ステップS25)、一次圧縮時の圧縮比率に該当する微調整基準情報を特定し、これに示された圧縮内容に基づいて、二次圧縮画像データに対する微調整圧縮処理を実行する(ステップS26)。そして、圧縮処理後の画像データが受信可能容量に収まっているかを判定し(ステップS27)、収まっている場合には(ステップS27にて肯定判断)、上述同様に、そのまま受信側の携帯電話3に送信するよう電子メールに添付し直し、メールボックス19に保存する(図8のステップS8〜S10)。一方、微調整圧縮処理によっても画像データの容量が受信可能容量に収まらない場合には(ステップS27にて否定判断)、さらにサイズを縮小するなど、所定の圧縮処理を施して(ステップS28)、画像データが受信可能容量に収まるまで圧縮処理を繰り返す。
以上のようにして、メール受信側の携帯電話3には、当該携帯電話3にて受信可能な容量にまで圧縮された画像データが添付された電子メールが送信されるため、当該電子メールを確実に受信することができ、かつ、画像データを閲覧することができる。このとき、メールサーバ1では、二度の圧縮処理により、受信側の携帯電話3の受信可能容量である圧縮目標値をほぼ満たすよう画像データを圧縮することができるため、圧縮処理を繰り返し行うことが抑制され、メール送信処理の高速化及びメールサーバ1の処理負担の軽減を図ることができる。
本発明である画像データ圧縮装置は、電子メールに添付された画像データに対する圧縮処理を実行するメールサーバとして利用でき、産業上の利用可能性を有する。
本発明の全体構成を示す概略図である。 メールサーバの構成を示す機能ブロック図である。 メールサーバに記憶される情報の内容を説明する図である。図3(a)はユーザ情報を示し、図3(b)はメディア最低容量値を示し、図3(c)は微調整基準情報を示す。 画像データの圧縮処理予定を示す説明図である。 一次圧縮処理の様子を示す説明図である。 一次圧縮処理の様子を示す説明図である。 二次圧縮処理の様子を示す説明図である。 メールサーバの動作を示すフローチャートである。 メールサーバの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 メールサーバ(画像データ圧縮装置)
2 メール送信側の携帯電話
3 メール受信側の携帯電話(送信先となる端末)
11 送信受付処理部
12 一次圧縮処理部(一次圧縮手段)
13 二次圧縮処理部(二次圧縮手段)
14 微調整圧縮処理部(微調整圧縮手段)
15 送信処理部(データ送信手段)
16 ユーザ情報記憶部(圧縮目標容量値記憶手段)
17 圧縮処理情報記憶部(圧縮処理情報記憶手段)
18 微調整基準情報記憶部(微調整圧縮基準情報記憶手段)
19 メールボックス
N ネットワーク

Claims (24)

  1. 所定の画像データを圧縮する画像データ圧縮装置であって、
    予め定められた圧縮目標容量値を記憶する圧縮目標容量値記憶手段と、
    圧縮処理時の情報が記憶される圧縮処理情報記憶手段と、を備え、
    前記画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を前記圧縮処理情報記憶手段に記憶する一次圧縮手段と、
    前記圧縮処理情報記憶手段に記憶された前記一次圧縮情報と、前記圧縮目標容量記憶手段に記憶された前記圧縮目標値と、に基づいて、前記一次画像データを圧縮する二次圧縮手段と、
    を備えたことを特徴とする画像データ圧縮装置。
  2. 前記一次圧縮情報は、前記一次圧縮処理時における前記画像データの所定の画像特性の圧縮比率である、ことを特徴とする請求項1記載の画像データ圧縮装置。
  3. 前記二次圧縮手段は、当該二次圧縮の前後における所定の画像特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴とする請求項2記載の画像データ圧縮装置。
  4. 前記一次圧縮情報は、前記画像データの画像サイズの圧縮比率である、ことを特徴とする請求項2記載の画像データ圧縮装置。
  5. 前記二次圧縮手段は、当該二次圧縮の前後における面積比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴とする請求項4記載の画像データ圧縮装置。
  6. 前記二次圧縮手段は、前記圧縮目標容量値よりも予め設定された割合だけ低い値を二次圧縮における目標容量値として圧縮を行う、ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の画像データ圧縮装置。
  7. 前記二次圧縮手段による二次圧縮後の前記画像データの容量値が前記圧縮目標容量値よりも大きい場合に、さらに圧縮を行う微調整圧縮手段を備えた、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の画像データ圧縮装置。
  8. 前記一次圧縮情報に応じて設定された前記微調整圧縮手段にて圧縮処理を行う際における圧縮内容を表す微調整圧縮基準情報を記憶した微調整圧縮基準情報記憶手段を備え、
    前記微調整圧縮手段は、前記微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮を行う、
    ことを特徴とする請求項7記載の画像データ圧縮装置。
  9. 前記画像データをネットワークを介して接続された端末に送信するデータ送信手段を備えた、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の画像データ圧縮装置。
  10. 前記圧縮目標容量値は、前記画像データの送信先となる前記端末における画像データの受信可能容量上限値である、
    ことを特徴とする請求項9記載の画像データ圧縮装置。
  11. 前記画像データは電子メールに添付されたデータである、ことを特徴とする請求項9又は10記載の画像データ圧縮装置。
  12. 前記請求項11記載の画像データ圧縮装置を、所定の端末間において前記電子メールを転送するメールサーバにて構成した、ことを特徴とする画像データ圧縮装置。
  13. 所定の画像データを圧縮するコンピュータに、
    前記画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を圧縮処理情報記憶手段に記憶する一次圧縮手段と、
    前記圧縮処理情報記憶手段に記憶された前記一次圧縮情報と、圧縮目標容量記憶手段に記憶された予め定められた圧縮目標容量値と、に基づいて、前記一次画像データを圧縮する二次圧縮手段と、
    を実現するための画像データ圧縮用プログラム。
  14. 前記一次圧縮情報は、前記一次圧縮処理時における前記画像データの所定の画像特性の圧縮比率である、ことを特徴とする請求項13記載の画像データ圧縮用プログラム。
  15. 前記二次圧縮手段は、当該二次圧縮の前後における所定の画像特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴とする請求項14記載の画像データ圧縮用プログラム。
  16. 前記二次圧縮手段は、前記圧縮目標容量値よりも予め設定された割合だけ低い値を二次圧縮における目標容量値として圧縮を行う、ことを特徴とする請求項13,14又は15記載の画像データ圧縮用プログラム。
  17. 前記コンピュータに、
    前記二次圧縮手段による二次圧縮後の前記画像データの容量値が前記圧縮目標容量値よりも大きい場合にさらに圧縮を行う微調整圧縮手段、
    を実現するための請求項13,14,15又は16記載の画像データ圧縮用プログラム。
  18. 前記微調整圧縮手段は、前記一次圧縮情報に応じて設定された前記微調整圧縮手段にて圧縮処理を行う際における圧縮内容を表す微調整圧縮基準情報を微調整圧縮基準情報記憶手段から読み出して、この微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮を行う、
    ことを特徴とする請求項17記載の画像データ圧縮用プログラム。
  19. コンピュータを用いて所定の画像データを圧縮する画像データ圧縮方法であって、
    前記コンピュータが、
    前記画像データに所定の圧縮処理を施して一次圧縮画像データを生成すると共に、当該圧縮処理時の圧縮特性を表す一次圧縮情報を圧縮処理情報記憶手段に記憶し、
    この圧縮処理情報記憶手段に記憶された前記一次圧縮情報と、圧縮目標容量記憶手段に記憶された予め定められた圧縮目標容量値と、に基づいて、前記一次画像データを圧縮する、
    ことを特徴とする画像データ圧縮方法。
  20. 前記一次圧縮情報は、前記一次圧縮処理時における前記画像データの所定の画像特性の圧縮比率である、ことを特徴とする請求項19記載の画像データ圧縮方法。
  21. 前記一次画像データの圧縮は、当該二次圧縮の前後における所定の画像特性の比と容量比とが等しくなるよう圧縮を行う、ことを特徴とする請求項20記載の画像データ圧縮方法。
  22. 前記一次画像データの圧縮は、前記圧縮目標容量値よりも予め設定された割合だけ低い値を二次圧縮における目標容量値として圧縮を行う、ことを特徴とする請求項19,20又は21記載の画像データ圧縮方法。
  23. 前記コンピュータが、
    前記一次画像データの圧縮後に、前記画像データの容量値が前記圧縮目標容量値よりも大きい場合にさらに微調整圧縮を行う、
    ことを特徴とする請求項19,20,21又は22記載の画像データ圧縮方法。
  24. 前記微調整圧縮は、前記一次圧縮情報に応じて設定された当該微調整圧縮時にて圧縮処理を行う際における圧縮内容を表す微調整圧縮基準情報を微調整圧縮基準情報記憶手段から読み出して、この微調整圧縮基準情報に基づいて圧縮を行う、
    ことを特徴とする請求項23記載の画像データ圧縮方法。
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