JP2006278821A - 半導体製造装置、半導体装置の製造方法および半導体製造装置のクリーニング方法 - Google Patents

半導体製造装置、半導体装置の製造方法および半導体製造装置のクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマ放電を利用した半導体製造装置において、ウェハステージとフォーカスリングとの狭い隙間に付着した反応生成物を効果的に除去する。
【解決手段】プラズマチャンバー1内のウェハステージ2に半導体ウェハを載置し、チャンバー1内で発生させたプラズマを用いて、ウェハステージ2の外周のフォーカスリング4の制御によりプラズマ量の調整を行いながら半導体ウェハにプラズマ処理を行い、プラズマ処理後の半導体ウェハをチャンバー1から搬出する半導体製造装置において、半導体ウェハがプラズマチャンバー1内にない状態で、ウェハステージ2の外周面またはフォーカスリング4の内周面の露出度を増すために、ウェハステージ2とフォーカスリング4とを相対的に変位させる工程と、チャンバー1内にプラズマを発生させ、このプラズマをチャンバー1の内部に残留する反応生成物5と反応させ、ガス化した上で排気する工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ放電を利用した半導体製造装置に関するものである。本発明の半導体製造装置は、プラズマを用いて半導体ウェハ上に形成された被エッチング膜をエッチングしパターンを形成する際に使用するドライエッチング装置、または、プラズマを用いて半導体ウェハ上に形成されたフォトレジストを除去する際に使用するアッシング装置、または、プラズマを用いて半導体ウェハ上に薄膜を形成する際に使用するCVD装置等を含むものである。
プラズマを用いた半導体製造装置は、半導体プロセスにおける微細加工のためのドライエッチング、フォトレジスト除去のためのアッシング、薄膜形成のためのCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)等の様々な分野で用いられている。これらの半導体製造装置においては、半導体素子の微細化やウェハの大口径化に伴い、パーティクルの低減、ウェハ面内のエッチング速度、あるいはアッシング速度、あるいは成膜速度の均一性の向上が課題となっている。
パーティクル低減に関しては、特許文献1に示されるように、ウェハステージ上に半導体ウェハがない状態でプラズマを利用してプラズマチャンバー内の反応生成物を除去している。
一方、ウェハ面内の均一性に関しては、ウェハステージの外周に同心状にフォーカスリングを設け、ウェハ周辺部のプラズマの量を制御している。フォーカスリングは、半導体ウェハ上の被エッチング膜に向かうラジカルの量をウェハ全面にわたって均一化するためのものである(均一化リングともいう)。例えばドライエッチング装置では、特許文献2に示されるように、フォーカスリングの上下動により、ウェハ表面へ流入するラジカル量を調整し、ドライエッチングにおけるウェハ面内のエッチング速度の均一性を向上している。
以下、図11を参照して従来のドライエッチング装置を説明する。図11(a)は半導体素子を有するウェハをドライエッチングしている状態を示し、図11(b)はドライエッチング後の状態を示し、図11(c)はプラズマを利用してプラズマチャンバー内の反応生成物を除去した後の状態を示す。図11において、10は半導体ウェハ、11はプラズマチャンバー、12はウェハステージ、13は上部電極、14はフォーカスリング、15は反応生成物である。
真空に保持されるプラズマチャンバー11の内部には、被エッチング試料である半導体ウェハ10を保持するとともに下部電極となるウェハステージ12が設けられている。また、ウェハステージ12の上方に所定の間隔を隔てて上部電極13が設けられている。ウェハステージ12の外周に同心状にフォーカスリング14が設けられ、半導体ウェハ10の周辺のプラズマを制御している。プラズマチャンバー11にはガス供給部(図示せず)と真空排気装置(図示せず)が接続されたガス排出部(図示せず)が設けられている。ウェハステージ12および上部電極13にはマッチングボックス(図示せず)を介して高周波電源(図示せず)が接続され、半導体ウェハ10のエッチングを行う(図11(a))。
半導体ウェハ10のエッチングが終了すると、プラズマチャンバー11の側面に設置されたウェハ搬入出部(図示せず)から半導体ウェハ10がプラズマチャンバー11外に搬出される。プラズマチャンバー11の内周面にはエッチングで生じた反応生成物15が付着している。この状態で反応生成物15を除去するためのSF6 等のガスを導入し、上部電極13に高周波電力を印加する。これにより、Fラジカル等の反応性の高い反応種(プラズマ)が発生し、プラズマチャンバー11の内周面に付着した反応生成物15と反応し、反応ガスがプラズマチャンバー11外へ排出され、プラズマチャンバー11の内周面がクリーンに保たれる。その結果、処理中に反応生成物15がプラズマチャンバー11の内周面から剥がれ落ちることがないため、プラズマチャンバー11内のパーティクルを低減できる(図11(b))。
特開平4−249318号公報(第3頁、第1図) 特開平10−280173号公報(第5−7頁、第1図)
しかしながら、上記従来の構成では、ウェハステージ12とフォーカスリング14との間隔が相当に狭い(2mm程度)ものであり、また、フォーカスリング14の上下動はわずかなものであるため、Fラジカル等の反応性の高いプラズマ(反応種)を含むガスが充分回り込めず、両者間に付着した反応生成物とプラズマとの反応が不充分になる。また、反応生成物とプラズマとが反応の結果の反応ガスがスムーズに排気できず、再付着が生じる。その結果として、反応生成物15を充分に除去できない(図11(c))。
本発明は、付着した反応生成物の除去を効果的に進めることができる半導体製造装置、半導体装置の製造方法および半導体製造装置のクリーニング方法を提供することを目的としている。
本発明による半導体製造装置のクリーニング方法は、
ウェハをチャンバー内に搬入し、前記チャンバー内のウェハステージに前記ウェハを載置する工程と、
前記チャンバー内に設置されたプラズマ供給部より前記ウェハにプラズマを供給する工程と、
前記プラズマを照射した後、前記ウェハを前記チャンバーから搬出する工程と、
前記ウェハを搬出した後、前記ウェハが前記チャンバー内にない状態で、前記ウェハステージと前記フォーカスリングとを軸方向に沿って相対的に変位させる工程と、
前記チャンバー内にプラズマを供給し、前記チャンバーの内部に残留する反応生成物と反応させ、ガス化した上で排気する工程とを有するものである。
この方法において、ウェハステージの外周面とフォーカスリングの内周面との狭い隙間に付着残留した反応生成物をプラズマとの反応で除去するに際して、ウェハステージとフォーカスリングとを相対的に変位させることにより、ウェハステージの外周面またはフォーカスリングの内周面を積極的に露出させ、そこに付着残留している反応生成物に対するプラズマの接触を効果的なものとし、反応生成物の除去を充分なものにすることができる。
上記において、次のようないくつかの好ましい態様がある。
上記において好ましくは、前記相対的変位の工程では、前記ウェハステージを上動させて、このウェハステージの外周面を前記フォーカスリングの上端より上方に露出させ、前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記ウェハステージの外周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにするものとする。ウェハステージの外周面の露出が大きいと、反応ガスの排気がスムーズになり、反応が促進されるとともに、反応生成物の再付着を抑制するため、反応生成物の除去を効率的なものにすることができる。
また、上記において好ましくは、前記相対的変位の工程では、前記ウェハステージを下動させて、結果的に前記フォーカスリングの内周面を前記ウェハステージの上面より上方に露出させ、前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記フォーカスリングの内周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにするものとする。下動したウェハステージは上方のプラズマ発生領域から遠ざかりプラズマに曝される割合が小さくなるので、ウェハステージのプラズマによる損傷を低減できる。
また、上記において好ましくは、前記相対的変位の工程では、前記フォーカスリングを上動させて、前記フォーカスリングの内周面を前記ウェハステージの上面より上方に露出させ、前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記フォーカスリングの内周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにするものとする。上動したフォーカスリングはプラズマとの接触割合が増えるため、反応生成物の除去を効率的なものにすることができる。
また、上記において好ましくは、前記相対的変位の工程では、前記フォーカスリングを下動させて、結果的に前記ウェハステージの外周面を前記フォーカスリングの上端より上方に露出させ、前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記ウェハステージの外周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにするものとする。下動したフォーカスリングは上方のプラズマ発生領域から遠ざかりプラズマに曝される割合が小さくなるので、フォーカスリングのプラズマによる損傷を低減できる。
また、上記において好ましくは、前記相対的変位の工程が少なくとも2回あり、
1回目の相対的変位の工程では、前記ウェハステージを上動させて、このウェハステージの外周面を前記フォーカスリングの上端より上方に露出させ、続いての前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記ウェハステージの外周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにし、
2回目の相対的変位の工程では、前記ウェハステージを下動させて、結果的に前記フォーカスリングの内周面を前記ウェハステージの上面より上方に露出させ、続いての前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記フォーカスリングの内周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにするものとする。
あるいは、前記ウェハステージの上下動につき、上動が先で下動が後、に代えて、前記ウェハステージを、前記1回目の相対的変位の工程において下動させ、前記2回目の相対的変位の工程で上動させるのでもよい。
また、上記において好ましくは、前記相対的変位の工程が少なくとも2回あり、
1回目の相対的変位の工程では、前記フォーカスリングを上動させて、このフォーカスリングの内周面を前記ウェハステージの上面より上方に露出させ、続いての前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記フォーカスリングの内周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにし、
2回目の相対的変位の工程では、前記フォーカスリングを下動させて、結果的に前記ウェハステージの外周面を前記フォーカスリングの上端より上方に露出させ、続いての前記プラズマと前記反応生成物との反応の工程では、前記露出させた前記ウェハステージの外周面に付着残留の反応生成物を反応のターゲットにするものとする。
あるいは、前記フォーカスリングの上下動につき、上動が先で下動が後、に代えて、前記フォーカスリングを、前記1回目の相対的変位の工程において下動させ、前記2回目の相対的変位の工程で上動させるのでもよい。
このように、ウェハステージの外周面とフォーカスリングの内周面の両方において反応生成物を効果的に除去することができる。
なお、前記ウェハステージの外周のフォーカスリングの制御によりプラズマ量の調整を行いながら前記半導体ウェハに行うプラズマ処理としては、ドライエッチングを行う場合や、アッシングを行う場合や、CVDによる薄膜形成を行う場合などがある。
なお、前記プラズマチャンバーは、ドライエッチング用のプラズマチャンバーであってもよいし、アッシング用のプラズマチャンバーであってもよいし、ドライエッチング用のプラズマチャンバーとアッシング用のプラズマチャンバーとを兼ね備えているのでもよいし、CVDによる薄膜形成用のプラズマチャンバーであってもよい。
また、本発明による半導体製造装置は、
ウェハに供給するプラズマを供給するためのプラズマチャンバーと、
前記プラズマチャンバー内に設けられ、前記ウェハを載置するウェハステージと、
前記プラズマチャンバー内において、前記ウェハステージの外周に同心状に配置されたフォーカスリングとを備え、
前記ウェハステージと前記フォーカスリングとは相対的に上下動可能に構成されているものである。
上記において、次のようないくつかの好ましい態様がある。
前記ウェハステージについては、そのホームポジションから上方に変位可能に構成されているのでもよいし、ホームポジションから下方に変位可能に構成されているのでもよいし、あるいは、ホームポジションから上方および下方に変位可能に構成されているのでもよい。
また、前記フォーカスリングについては、そのホームポジションから上方に変位可能に構成されているのでもよいし、ホームポジションから下方に変位可能に構成されているのでもよいし、あるいは、ホームポジションから上方および下方に変位可能に構成されているのでもよい。
さらには、前記ウェハステージと前記フォーカスリングがともに上下動可能に構成され、前記ウェハステージの動き方向と前記フォーカスリングの動き方向とが互いに逆に構成されているのでもよい。
上記のように構成された半導体製造装置によれば、プラズマチャンバー内に付着残留した反応生成物を効率良く除去することができる。
また、本発明による半導体装置の製造方法は、
ウェハステージと、プラズマ供給部と、前記ウェハステージの外周に同心状に配置されたフォーカスリングとを備えるチャンバーにおいて、
ウェハを前記チャンバーに搬入する工程と、
前記ウェハステージに設置された前記ウェハに対して前記プラズマ供給部よりプラズマを供給しエッチングを行う工程と、
エッチング後の前記ウェハを前記チャンバーから取り出す工程と、
前記チャンバー内のエッチング反応性生物を除去する工程と、を有し、
前記反応生成物の除去は、前記ウェハステージと前記フォーカスリングが異なる位置になるように設置し、前記チャンバー内にプラズマを供給することにより行われることを特徴とするものである。
これによれば、反応生成物の除去が充分に行われたチャンバーを用いて半導体装置を製造するので、性状に優れた高品質の半導体装置を製造することができる。
上記の半導体装置の製造方法については、次のようないくつかの態様がある。
前記ウェハステージと前記フォーカスリングが異なる位置になるように設置する場合、前記ウェハステージ、または前記フォーカスリングのいずれか一方を移動することにより行うものとする。
あるいは、前記ウェハステージと前記フォーカスリングが異なる位置になるように設置する場合、前記ウェハステージ及び前記フォーカスリングを移動することにより行うのでもよい。
また、前記ウエハステージは、前記フォーカスリングより高い位置に設置されているものとする。
あるいは、前記ウエハステージは、前記フォーカスリングより低い位置に設置されているのでもよい。
また、前記プラズマ供給部は、ドライエッチング用のプラズマ供給部、またはアッシング用のプラズマ供給部の機能を合わせて有しているものとする。
あるいは、前記プラズマ供給部は、前記ウェハ上にプラズマ粒子を供給し、膜を形成する機能を有しているものとする。
本発明によれば、ウェハステージの外周面とフォーカスリングの内周面との狭い隙間に付着残留した反応生成物をプラズマとの反応で除去するに際して、ウェハステージとフォーカスリングとの相対的変位により、ウェハステージの外周面またはフォーカスリングの内周面を積極的に露出させることにより、そこに付着残留している反応生成物に対するプラズマの接触を効果的なものとし、反応生成物の除去を充分なものにすることができる。
以下、本発明にかかわる半導体製造装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下では、半導体製造装置としてドライエッチング装置を取り上げて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図である。図1において、1はプラズマチャンバー、2はウェハステージ、3は上部電極、4はフォーカスリング、5は反応生成物である。本実施の形態においては、ウェハステージ2が上下動自在に構成されている。クリーニング時にウェハステージ2を、ホームポジション(初期位置)より上動させるようになっている。ここでは、材質その他の条件により、フォーカスリング4に比べてウェハステージ2の方により多くの反応生成物5が付着残留しやすい場合を想定している。
真空に保持されるプラズマチャンバー1の内部には、被エッチング試料である半導体ウェハ(図示せず)を保持するとともに下部電極となるウェハステージ2が設けられており、このウェハステージ2の上方に所定の間隔を隔てて上部電極3が設けられている。ウェハステージ2の外周に同心状にフォーカスリング4が設けられ、半導体ウェハの周辺のプラズマを制御している。プラズマチャンバー1にはガス供給部(図示せず)と真空排気装置(図示せず)に接続されたガス排出部(図示せず)が設置されている。ウェハステージ2および上部電極3にはマッチングボックス(図示せず)を介して高周波電源(図示せず)が接続され、半導体ウェハのエッチングを行う。
半導体ウェハのエッチングが終了すると、プラズマチャンバー1の側面に設置されたウェハ搬入出部(図示せず)から半導体ウェハがプラズマチャンバー1外に搬出される。プラズマチャンバー1の内周面とウェハステージ2の外周面にはエッチングで生じた反応生成物5が付着する(図1(a))。
次に、ウェハステージ2を上動してフォーカスリング4より高い位置に移動し、反応生成物5を除去するためのSF6 等のガスを導入する。例えば、SF6 の流量を200ml/min、圧力を10Paとする(図1(b))。
上部電極3に高周波電力を印加する。例えば600Wを印加する。これにより、Fラジカル等の反応性の高いプラズマ(反応種)が発生し、プラズマチャンバー1の内周面およびウェハステージ2の外周面に付着した反応生成物5とプラズマが反応し、反応結果の反応ガスがプラズマチャンバー1外へ排出される。
上動したウェハステージ2の反応生成物5が付着している外周面部分がフォーカスリング4よりも上位にきて、ウェハステージ2の外周面部分が大きく露出されるため、プラズマとの接触が効率良く行われる。また、反応ガスの排気がスムーズになり、反応が促進され、再付着も抑制される。その結果として、ウェハステージ2の外周面は、プラズマチャンバー1の内周面と同様にクリーンに保たれる(図1(c))。クリーニングが完了すると、ウェハステージ2は下動されてホームポジションに復帰する。
図2にプラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態1と従来例との比較を示す。本実施の形態によれば、プラズマチャンバー1内のパーティクルを効率良く低減できる。一例では、従来例に比べて約50%の低減を達成できた。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図である。図3において、実施の形態1の図1におけるのと同じ符号は同一構成要素を指しているので、詳しい説明は省略する。本実施の形態においては、クリーニング時にウェハステージ2を、ホームポジションより下動させるようになっている。ここでは、材質その他の条件により、ウェハステージ2に比べてフォーカスリング4の方により多くの反応生成物5が付着残留しやすい場合を想定している。その他の構成については、実施の形態1と同様である。
図3(a)の状態は、実施の形態1の場合の図1(a)と同じように処理が終わって半導体ウェハを搬出した状態である。ただし、ここでは、フォーカスリング4の内周面に反応生成物5が付着している。
次に、ウェハステージ2を下動してフォーカスリング4より低い位置に移動させ、次いで、SF6 等のガスを導入する(図3(b))。そして、上部電極3に高周波電力を印加してFラジカル等のプラズマ(反応種)を発生させ、プラズマチャンバー1の内周面およびフォーカスリング4の内周面に付着した反応生成物5にプラズマを反応させ、反応結果の反応ガスをプラズマチャンバー1外へ排出する。
フォーカスリング4の反応生成物5が付着している内周面部分に対して、下動したウェハステージ2が下位にきて、フォーカスリング4の内周面部分が大きく露出されるため、プラズマとの接触が効率良く行われる。また、反応ガスの排気がスムーズになり、反応が促進される。その結果として、フォーカスリング4の内周面は、プラズマチャンバー1の内周面と同様にクリーンに保たれる(図3(c))。クリーニングが完了すると、ウェハステージ2は上動されてホームポジションに復帰する。
下動したウェハステージ2は、上部電極3でのプラズマ発生領域から遠ざかるため、プラズマに曝される割合が実施の形態1の場合よりも小さくなり、ウェハステージ2のプラズマによる損傷を低減できる。
図4にプラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態2と従来例との比較を示す。本実施の形態によれば、プラズマチャンバー1内のパーティクルを効率良く低減できる。一例では、従来例に比べて約60%の低減を達成できた。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図である。図5において、実施の形態1の図1におけるのと同じ符号は同一構成要素を指しているので、詳しい説明は省略する。本実施の形態においては、フォーカスリング4が上下動自在に構成され、クリーニング時にフォーカスリング4を、ホームポジションより上動させるようになっている。ここでは、材質その他の条件により、ウェハステージ2に比べてフォーカスリング4の方により多くの反応生成物5が付着残留しやすい場合を想定している。その他の構成については、実施の形態1と同様である。
図5(a)の状態は、実施の形態2の場合の図3(a)と同じ状態であり、フォーカスリング4の内周面に反応生成物5が付着している。
次に、フォーカスリング4を上動してウェハステージ2より高い位置に移動させ、次いで、SF6 等のガスを導入する(図5(b))。そして、上部電極3に高周波電力を印加してFラジカル等のプラズマ(反応種)を発生させ、プラズマチャンバー1の内周面およびフォーカスリング4の内周面に付着した反応生成物5にプラズマを反応させ、反応結果の反応ガスをプラズマチャンバー1外へ排出する。
上動したフォーカスリング4の反応生成物5が付着している内周面部分がウェハステージ2よりも上位にきて、フォーカスリング4の内周面部分が大きく露出されるため、プラズマとの接触が効率良く行われる。その結果として、フォーカスリング4の内周面は、プラズマチャンバー1の内周面と同様にクリーンに保たれる(図5(c))。クリーニングが完了すると、フォーカスリング4は下動されてホームポジションに復帰する。
上動したフォーカスリング4は、流入するプラズマとの接触割合が増えるため、実施の形態2の場合よりも効率的に反応生成物5を除去できる。
図6にプラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態3と従来例との比較を示す。本実施の形態によれば、プラズマチャンバー1内のパーティクルを効率良く低減できる。一例では、従来例に比べて約40%の低減を達成できた。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図である。図7において、実施の形態1の図1におけるのと同じ符号は同一構成要素を指しているので、詳しい説明は省略する。本実施の形態においては、フォーカスリング4が上下動自在に構成され、クリーニング時にフォーカスリング4を、ホームポジションより下動させるようになっている。ここでは、材質その他の条件により、フォーカスリング4に比べてウェハステージ2の方により多くの反応生成物5が付着残留しやすい場合を想定している。その他の構成については、実施の形態1と同様である。
図7(a)の状態は、実施の形態1の場合の図1(a)と同じように処理が終わって半導体ウェハを搬出した状態である。ただし、ここでは、ウェハステージ2の外周面に反応生成物5が付着している。
次に、フォーカスリング4を下動してウェハステージ2より低い位置に移動させ、次いで、SF6 等のガスを導入する(図7(b))。
そして、上部電極3に高周波電力を印加してFラジカル等のプラズマ(反応種)を発生させ、プラズマチャンバー1の内周面およびウェハステージ2の外周面に付着した反応生成物5にプラズマを反応させ、反応結果の反応ガスをプラズマチャンバー1外へ排出する。
ウェハステージ2の反応生成物5が付着している外周面部分がフォーカスリング4よりも上位にきて、ウェハステージ2の外周面部分が大きく露出されるため、プラズマとの接触が効率良く行われる。その結果として、ウェハステージ2の外周面は、プラズマチャンバー1の内周面と同様にクリーンに保たれる(図7(c))。クリーニングが完了すると、フォーカスリング4は下動されてホームポジションに復帰する。
下動したフォーカスリング4は、上部電極3でのプラズマ発生領域から遠ざかるため、プラズマに曝される割合が実施の形態3の場合よりも小さくなり、フォーカスリング4のプラズマによる損傷を低減できる。
図8にプラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態4と従来例との比較を示す。本実施の形態によれば、プラズマチャンバー1内のパーティクルを効率良く低減できる。一例では、従来例に比べて約67%の低減を達成できた。
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図である。図9において、実施の形態1の図1におけるのと同じ符号は同一構成要素を指しているので、詳しい説明は省略する。本実施の形態においては、クリーニング時にウェハステージ2を、ホームポジションより上動および下動させるようになっている。ここでは、材質その他の条件により、反応生成物5が付着残留がウェハステージ2とフォーカスリング4とで同等の場合を想定している。その他の構成については、実施の形態1と同様である。
図9(a)の状態は、実施の形態1の場合の図1(a)と同じように処理が終わって半導体ウェハを搬出した状態である。ただし、ここでは、ウェハステージ2の外周面およびフォーカスリング4の内周面に反応生成物5が付着している。
次に、ウェハステージ2を上動してフォーカスリング4より高い位置に移動させ、次いで、SF6 等のガスを導入する(図9(b))。
そして、上部電極3に高周波電力を印加してFラジカル等のプラズマ(反応種)を発生させ、プラズマチャンバー1の内周面およびウェハステージ2の外周面に付着した反応生成物5にプラズマを反応させ、反応結果の反応ガスをプラズマチャンバー1外へ排出する。この場合、上動したウェハステージ2の反応生成物5が付着している外周面部分がフォーカスリング4よりも上位にきて、ウェハステージ2の外周面部分が大きく露出されるため、プラズマとの接触が効率良く行われる(図9(c))。
次いで、ウェハステージ2は下動され、ホームポジションを通ってさらに下動してフォーカスリング4より低い位置に移動させ、次いで、SF6 等のガスを導入する(図9(d))。そして、上部電極3に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、フォーカスリング4の内周面に付着した反応生成物5にプラズマを反応させ、反応結果の反応ガスをプラズマチャンバー1外へ排出する。この場合、フォーカスリング4の反応生成物5が付着している内周面部分に対して、下動したウェハステージ2が下位にきて、フォーカスリング4の内周面部分が大きく露出されるため、プラズマとの接触が効率良く行われる(図9(e))。
以上の結果、ウェハステージ2の外周面およびフォーカスリング4の内周面は、プラズマチャンバー1の内周面と同様にクリーンに保たれる。クリーニングが完了すると、ウェハステージ2は上動されてホームポジションに復帰する。
図10にプラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態5と従来例との比較を示す。本実施の形態によれば、プラズマチャンバー1内のパーティクルを効率良く低減できる。一例では、従来例に比べて約83%の低減を達成できた。
本実施の形態5の場合、ウェハステージをフォーカスリングより高い位置に移動するステップと、ウェハステージをフォーカスリングより低い位置に移動するステップを有するため、ウェハステージの外周面に付着した反応生成物およびフォーカスリングの外周面に付着した反応生成物の両方を除去できる。すなわち、プラズマチャンバー内のパーティクルを大幅に低減することができる。
なお、フォーカスリングの方をホームポジションをまたいで上下動するように構成してもよいし、あるいは、ウェハステージとフォーカスリングの両方をホームポジションをまたいで上下動するように構成してもよい。いずれも上記同様の効果が得られる。
なお、上記では、ドライエッチング装置の場合について説明したが、アッシング装置あるいはCVD装置などでも同様の効果が期待できる。
本発明は、プラズマ放電を利用したドライエッチング装置、アッシング装置、CVD装置などの半導体製造装置において、プラズマ処理の過程でプラズマチャンバーの各部に付着残留する反応生成物を効果的に除去する技術として有用である。
本発明の実施の形態1における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図 本発明の実施の形態1において、プラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態1と従来例との比較を示す図 本発明の実施の形態2における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図 本発明の実施の形態2において、プラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態2と従来例との比較を示す図 本発明の実施の形態3における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図 本発明の実施の形態3において、プラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態3と従来例との比較を示す図 本発明の実施の形態4における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図 本発明の実施の形態4において、プラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態4と従来例との比較を示す図 本発明の実施の形態5における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図 本発明の実施の形態5において、プラズマチャンバー内パーティクル数について実施の形態5と従来例との比較を示す図 従来技術における半導体製造装置の概略構成および半導体製造装置のクリーニング方法の工程を示す断面図
符号の説明
1 プラズマチャンバー
2 ウェハステージ
3 上部電極
4 フォーカスリング
5 反応生成物

Claims (12)

  1. ウェハに供給するプラズマを供給するためのプラズマチャンバーと、
    前記プラズマチャンバー内に設けられ、前記ウェハを載置するウェハステージと、
    前記プラズマチャンバー内において、前記ウェハステージの外周に同心状に配置されたフォーカスリングとを備え、
    前記ウェハステージと前記フォーカスリングとは相対的に上下動可能に構成されている半導体製造装置。
  2. 前記プラズマチャンバーは、ドライエッチング用のプラズマチャンバー、またはアッシング用のプラズマチャンバーである請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 前記プラズマチャンバーは、CVDによる薄膜形成用のプラズマチャンバーである請求項1に記載の半導体製造装置。
  4. ウェハステージと、プラズマ供給部と、前記ウェハステージの外周に同心状に配置されたフォーカスリングとを備えるチャンバーにおいて、
    ウェハを前記チャンバーに搬入する工程と、
    前記ウェハステージに設置された前記ウェハに対して前記プラズマ供給部よりプラズマを供給しエッチングを行う工程と、
    エッチング後の前記ウェハを前記チャンバーから取り出す工程と、
    前記チャンバー内のエッチング反応性生物を除去する工程と、を有し、
    前記反応生成物の除去は、前記ウェハステージと前記フォーカスリングが異なる位置になるように設置し、前記チャンバー内にプラズマを供給することにより行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記ウェハステージと前記フォーカスリングが異なる位置になるように設置する場合、前記ウェハステージ、または前記フォーカスリングのいずれか一方を移動することにより行う請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記ウェハステージと前記フォーカスリングが異なる位置になるように設置する場合、前記ウェハステージ及び前記フォーカスリングを移動することにより行う請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記ウエハステージは、前記フォーカスリングより高い位置に設置されている請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記ウエハステージは、前記フォーカスリングより低い位置に設置されている請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記プラズマ供給部は、ドライエッチング用のプラズマ供給部、またはアッシング用のプラズマ供給部の機能を合わせて有している請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記プラズマ供給部は、前記ウェハ上にプラズマ粒子を供給し、膜を形成する機能を有している請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  11. ウェハをチャンバー内に搬入し、前記チャンバー内のウェハステージに前記ウェハを載置する工程と、
    前記チャンバー内に設置されたプラズマ供給部より前記ウェハにプラズマを供給する工程と、
    前記プラズマを照射した後、前記ウェハを前記チャンバーから搬出する工程と、
    前記ウェハを搬出した後、前記ウェハが前記チャンバー内にない状態で、前記ウェハステージと前記フォーカスリングとを軸方向に沿って相対的に変位させる工程と、
    前記チャンバー内にプラズマを供給し、前記チャンバーの内部に残留する反応生成物と反応させ、ガス化した上で排気する工程とを有する半導体製造装置のクリーニング方法。
  12. 前記相対的変位の工程において、前記ウェハステージを上動させて、このウェハステージの外周面を前記フォーカスリングの上端より上方に露出させる請求項11に記載の半導体製造装置のクリーニング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100823302B1 (ko) * 2006-12-08 2008-04-17 주식회사 테스 플라즈마 처리 장치
US8138444B2 (en) 2008-04-03 2012-03-20 Tes Co., Ltd. Plasma processing apparatus
JP2017054854A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 プラズマ処理方法および電子部品の製造方法

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