JP2006278564A - 多層プリント配線基板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線基板の製造方法 Download PDF

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文隆 相澤
Katsuhiko Takahashi
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Abstract

【課題】ケーブル部を形成するために外層基板の一部分を除去する際に、内層基板上に設けたシールド層が外層基板側に転写して剥がれるのを防止する。
【解決手段】 一の基板30のうちケーブル部Aに対応する領域にシールド層40を形成するシールド層形成工程と、シールド層40の上に離型剤層41を形成する離型剤層形成工程と、この離型剤層41の上に第2のシールド層42を形成する第2のシールド層形成工程と、ケーブル部Aに対応する領域および多層部Bに対応する領域を有する他の基板60を、接着部材50を介してシールド層40および離型剤層41および第2のシールド層42を設けた一の基板30の上に積層する基板積層工程と、他の基板60のケーブル部Aに対応する領域に位置する部分64と第2のシールド層42と離型剤層41とを除去し、一の基板30上のシールド層40を露出させるシールド層露出工程とを行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ケーブル部上にシールド層を有する多層プリント配線基板の製造方法に関する。
フレキシブルなヒンジ部にシールド層を設けた多層プリント配線基板の製造手順としては、例えば図4に示すものがある。
(1)フレキシブルな内層CCL10の銅箔12,13をエッチングして回路を形成する。
(2)回路形成したCCL10の両面にカバーレイ20,20を接着し、熱プレスする。
(3)ヒンジ部にシールド層40を印刷法などによって形成する。
(4)外層基板60に部分的にスリット66を形成する(図2参照)。
(5)内層基板30の両面に接着シート50を介して外層基板60を積層する。
(6)外層基板60に対して層間導通のための穴(図示略)を開ける。
(7)外層基板60の表面および穴(図示略)の内面に銅メッキ(スルーホールメッキ)を施す。
(8)最外層の回路形成を行う。
(9)さらに最外層の回路の上に絶縁層となるレジスト70を設ける。
(10)外層基板60のうち、シールド層40上を覆っている部分64を除去する。
シールド層を有する配線基板の従来例として、特許文献1〜9に記載のものがある。
特許文献1では、屈曲性を損なわずにシールド層を保護するため、厚さ5μm以下のシールド層の上に、接着剤層を介して固定絶縁層を設けている。
特許文献2では、アース回路の上面に設けられた導通用孔に導電性接着剤を充填し、アース回路とシールド電極層とをスルーホール導通構造により電気的に接続している。
特許文献3では、回路の上に、第1カバーレイとシールド層と第2カバーレイとをこの順で設けている。
特許文献4では、導体回路上に接着剤層および金属薄膜層をこの順で設け、導体回路と金属薄膜層との間を導電性ペーストによって電気的に接続している。
特許文献5では、アース回路上に開口部を有する絶縁樹脂層を設け、前記開口部内に金属メッキ層を設け、絶縁樹脂層の上に導電被覆層と絶縁樹脂層とをこの順で設けている。
特許文献6では、絶縁ベース層の両面に回路を設け、各面の回路の上方部位にそれぞれ外部シールド層を形成している。
特許文献7では、回路配線パターンの露出面を覆うように絶縁樹脂薄膜を設け、さらにその上にシールド層を設けている。
特許文献8では、フレックスリジッド多層配線板において、スルーホールの位置を避けて導電性塗料を塗布することにより、シールド層を形成している。
特許文献9では、フレックスリジッド多層板において、可撓部の回路厚みを硬質板部の回路厚みよりも薄くしている。
特開平5−3395号公報 特開平6−224587号公報 特開平7−122882号公報 特開平7−283579号公報 特開平11−177192号公報 特開2002−176231号公報 特開2004−119604号公報 特開平7−79089号公報 特開平7−106766号公報
上記の手順(1)〜(10)に従って多層プリント配線基板を製造する際、従来の方法では、図4(f)に示すように、外層基板60のうちシールド層40の上を覆っている部分64を除去するとき、内層基板30上に設けたシールド層40の一部40bが外層基板60の除去部分64に転写して、内層基板30上のシールド層40に欠陥40aが生じることがあった。その結果、シールド層40のシールド特性が低下するおそれがある。
しかしながら、上述の特許文献中には、上述のようなシールド層40の転写に対処する方法は特に知られていない。
とりわけ特許文献1〜7は単層板に関するものである。単層板では、全ての回路形成が終わった後にシールド層の加工ができるため、製造工程中にシールド層の保護等を考慮する必要がなく、シールド層の転写の問題も見当たらない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ケーブル部を形成するために外層基板の一部分を除去する際に、内層基板上に設けたシールド層が外層基板側に転写して剥がれるのを防止できる多層プリント配線基板の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ケーブル部および多層部を有し、前記多層部は、前記ケーブル部を構成する一の基板の前記ケーブル部を除く領域の少なくとも片面に接着部材を介して他の基板が積層されてなり、前記ケーブル部は前記一の基板上にシールド層を有する多層プリント配線基板の製造方法であって、前記一の基板のうち前記ケーブル部に対応する領域にシールド層を形成するシールド層形成工程と、前記シールド層の上に離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、この離型剤層の上に第2のシールド層を形成する第2のシールド層形成工程と、前記ケーブル部に対応する領域および前記多層部に対応する領域を有する他の基板を、接着部材を介して前記シールド層および離型剤層および第2のシールド層を設けた一の基板の上に積層する基板積層工程と、前記他の基板の前記ケーブル部に対応する領域に位置する部分を、前記第2のシールド層とともに除去する基板除去工程とを有することを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法を提供する。
上述の多層プリント配線基板の製造方法において、前記離型剤層は、ワックス、シリコーン樹脂またはフッ素樹脂を用いて形成することが好ましい。
また、前記離型剤層は、酸、アルカリ、水、有機溶媒からなる群より選ばれる除去液で除去可能な離型剤を用いて形成することが好ましい。
また、前記離型剤層は、加熱、冷却、またはエアーブローにより除去可能な離型剤を用いて形成することが好ましい。
上述の多層プリント配線基板の製造方法は、前記ケーブル部を構成する一の基板がフレキシブル基板であり、前記多層部に積層される他の基板がリジッド基板であるリジッドフレックス多層プリント配線基板に適用することも可能である。
また、本発明は、ケーブル部および多層部を有し、前記多層部は、前記ケーブル部を構成する一の基板の前記ケーブル部を除く領域の少なくとも片面に接着部材を介して他の基板が積層されてなり、前記ケーブル部は前記一の基板上にシールド層を有する多層プリント配線基板の製造方法であって、前記一の基板のうち前記ケーブル部に対応する領域にシールド層を形成するシールド層形成工程と、前記シールド層の上に離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、前記ケーブル部に対応する領域および前記多層部に対応する領域を有する他の基板を、接着部材を介して前記シールド層および離型剤層を設けた一の基板の上に積層する基板積層工程と、前記他の基板の前記ケーブル部に対応する領域に位置する部分を除去する基板除去工程とを有することを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、離型剤層によってシールド層を保護することができるとともに、他の基板(外層基板)のシールド層上を覆う部分を除去するときに、離型剤層から容易に剥離するので、他の基板へのシールド層の転写が発生せず、欠陥のないシールド層を有する多層プリント配線基板を製造することができる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
本形態例では、ケーブル部を構成する一の基板の両面に他の基板が一層ずつ積層されており、「一の基板」を内層基板、「他の基板」を外層基板という場合がある。なお、本発明においては、多層部は、一の基板の片面に他の基板を一層又は複数層積層したものとして構成することもできる。あるいは、一の基板の両面に他の基板を一層又は複数層積層したものとして構成することもできる。
以下、図1〜図3に示すように、内層基板30の両面に外層基板60,60が積層され、内層基板30として2層の導電層12,13を有するフレキシブル配線板(FPC:Flexible Printed Circuit)を用い、外層基板60として2層の導電層62,63を有するリジッド配線板(RPC:Rigid Printed Circuit)を用いた6層の多層プリント配線基板C(図3(b)参照)の製造方法を例にとって説明する。
この多層プリント配線基板Cは、内層基板30の両面にシールド層40が設けられたケーブル部Aと、内層基板30の両面に、接着部材50を介して外層基板60が積層された多層部Bとを有し、多層部Bがケーブル部Aの両端部(図3(b)の左右両側)に設けられた構成となっている。多層部Bには各種部品等を実装することが可能である。また、ケーブル部Aには、多層部Bに実装された部品間の信号を伝達する配線(ケーブル)を設けることが可能である。
なお、本発明では、内層基板30は、フレキシブル配線板でもリジッド配線板でもよい。また、外層基板60は、フレキシブル配線板でもリジッド配線板でもよい。多層プリント配線基板の層数や各層の厚み、構成等も、特に限定されるものではない。本発明は、FPCを用いたフレキシブル多層基板、プリプレグを用いた多層基板などにも適用が可能である。
なお、内層基板30にフレキシブル配線板を用いた場合、ケーブル部Aに可撓性が付与され、ヒンジ部として機能できるので好ましい。さらに、外層基板60にリジッド配線板を用いた場合、ケーブル部Aがフレキシブルで、多層部Bがリジッドであるリジッド−フレックス多層基板を構成することができる。
本形態例の多層プリント配線基板の製造方法について説明する。
まず、図1(a)に示すように、ポリイミド等の樹脂からなるフレキシブル基材11の両面に銅箔12、13が積層された銅張積層板10(CCL:Copper−Clad Laminate)を用意し、これに不図示の回路を形成する。
次に、図1(b)に示すように、銅張積層板10の各銅箔12、13面上にそれぞれカバーレイ20,20を積層する。ここでは、カバーレイ20として、ポリイミド等の樹脂からなるフレキシブル基材21の片面に接着剤層22を設けたものを用い、銅箔12、13と接着剤層22とを重ね合わせて熱プレス等によって貼り合わせる。
以上により、内層基板30となるフレキシブル基板(内層FPC)が形成される。
次に、図1(c)に示すように、内層基板30のうちケーブル部に対応する領域にシールド層40を形成する(シールド層形成工程)。
シールド層40の構成としては特に限定されるものではないが、例えば、内層基板30の直上に銀ペースト層を設け、その上にカーボンインク層をコーティングした二層構造のものが好適に用いられる。シールド層40の形成方法としては、塗布、スパッタ、エアーブロー(吹き付け)等が挙げられる。なお、シールド層40は、多層部に対応する領域側に若干はみ出していてもよい。
次に、図1(d)に示すように、シールド層40の上に離型剤層41を形成する(離型剤層形成工程)。
離型剤層41を構成する離型剤としては、種々の材料を用いることができるが、例えばワックスが挙げられる。ワックスは、一般的には脂肪酸とアルコールからなり、常温では固体であって、加熱により低粘度の液体となる有機物である。また、揮発性が高く、40〜70℃程度の温度で容易に溶融し、溶融状態では粘度が極めて低いという特徴をもつ。この他、ワックスとしては、脂肪酸エステル系のワックスのほか、炭化水素を主体とするパラフィン系ワックスなど、同様な性状を有する材料を用いることも可能である。
さらに、離型性(低摩擦)を有し、塗布等によってシールド層40の上に薄い層を容易に形成することが可能であれば、シリコーン樹脂(シリコーンオイル等)やフッ素樹脂等を用いても良い。
離型剤層41は、基板除去工程において外層基板60のケーブル部に対応する領域の部分64するとき、または除去した後に、ケーブル部の上のシールド層40から容易に除去できることが望ましい。また、離型剤層41を除去するときに、シールド層40に欠陥が生じることを避けるためには、強い機械的外力を付与することなく、離型剤層41を除去できることが好ましい。
このため、離型剤としては、酸、アルカリ、水、有機溶媒からなる群より選ばれる除去液で除去可能なものを用いることもできる。この場合、離型剤を除去液で容易に除去することができるので好ましい。前記除去液は、離型剤層41を構成する離型剤を溶解あるいは分解することができて、基板や回路等に対して悪影響を及ぼさないものが用いられる。特に、離型剤を室温で容易に除去できるような除去液を選択することができるならば、除去液の加温や温度制御等を省略できるので、低コスト化を図ることができ、好ましい。酸およびアルカリは、適当な濃度の水溶液または有機溶媒の溶液として用いることもできる。
酸の具体例としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、酢酸、カルボン酸等の有機酸などが挙げられるが、特にこれに限定するものではない。アルカリの具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられるが、特にこれに限定するものではない。有機溶媒としては、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒などが挙げられるが、特にこれに限定するものではない。また、2種類以上の溶媒を混合してなる混合溶媒を用いても良い。
必要に応じて、前記除去液に界面活性剤などの添加物を添加することもできる。離型剤を除去液を除去した場合、配線基板に付着した除去液を確実に除去するため、離型剤除去工程の後に、配線基板の洗浄、すすぎ、乾燥などを行うことが望ましい。
また、離型剤として、加熱、冷却、またはエアーブローにより除去可能なものを用いることもできる。例えば、加熱やエアーブローによって気化する離型剤を用いた場合、離型剤層を加熱したりエアーブローを加えたりすることによって、離型剤を気化させて容易に除去することができる。また、冷却により固化してシールド層に対する付着力が弱くなる離型剤を用いれば、離型剤層を冷却した後、離型剤を剥離して容易に除去することができる。
以上のような性質を有する離型剤を選択することにより、離型剤が不要になったときにコストを掛けずに離型剤層を除去できる。
次に、図1(e)に示すように、離型剤層41の上に第2のシールド層42を形成する(第2のシールド層形成工程)。離型剤層41を第2のシールド層42で覆うことにより、離型剤層41の表面を保護することができる。なお、第2のシールド層42は本発明に特に必須のものではなく、場合により、省略することができる。
第2のシールド層42の構成は特に限定されるものではないが、シールド層40と同様な導電体層(銀やカーボン等)により形成すると、第2のシールド層42が外層基板60に接触したときに問題のないことが分かっている材料であるので、好ましい。
次に、図1(f)に示すように、ケーブル部に対応する領域64と多層部に対応する領域65を有する外層基板60を、接着部材(接着シート)50を介して内層基板30上に積層する(基板積層工程)。
ここで接着部材50は、外層基板60のうち多層部に対応する領域65のみを内層基板30に貼着するように、多層部に対応する領域65の範囲内に設けられる。
基板積層工程では、内層基板30と接着部材50と外層基板60とを一体化するため、加熱および加圧によりプレス(積層キュア)して、多層部に対応する領域65において内層基板30と接着部材50と外層基板60とを一体化する。積層キュアの後、好ましくは、第2のシールド層42が外層基板60に密着することが望ましい。これにより、外層基板60を剥がすとき、第2のシールド層42を外層基板60とともに除去することができる。
基板積層工程で内層基板30と積層される外層基板60は、図2(a)に示すように、電気絶縁性のリジッド基材61の両面に銅箔等の導電層62、63を設けてなるリジッド配線板(RPC)から形成されたものである。より詳しくは、基板積層工程に先立ち、このRPCを加工して、図2(b)に示すように、ケーブル部に対応する領域64と多層部に対応する領域65との境界となる位置に、スリット66を部分的に形成したものである。
なお、基板積層工程の前工程でスリット66の代わりにハーフカット溝を設け(第1の溝形成工程)、さらに後工程(後述の基板除去工程よりは前の工程)で前記ハーフカット溝に接続するように外層基板60の反対側から浅く溝を形成して(第2の溝形成工程)、外層基板60を貫通するスリットを完成させるようにしてもよい。
熱プレス後、外層基板60に対して層間導通のための穴あけと銅メッキを行い、外層回路(図示略)の形成を行う。さらに図3(a)に示すように、外層基板60の外側の導電層62の上に、外層回路を保護する絶縁層として、レジスト70を形成する(レジスト形成工程)。
次に、図3(b)に示すように、外層基板60のケーブル部Aに対応する領域の部分64を除去する(基板除去工程)。本発明によれば、離型剤層41が容易に剥離するので、基板除去工程において外層基板60へのシールド層40の転写が発生しない。基板64を剥がしたとき、離型剤層41の一部または全部が第2のシールド層42に付着して基板64とともに除去されてもよい。また、離型剤層41の一部または全部がシールド層40に付着してケーブル部Aに残っていても良い。基板64を剥がした後に、離型剤の少なくとも一部がシールド層40の上に残ったときは、シールド層40上の離型剤を除去する作業を行う(離型剤除去工程)。離型剤を除去する方法は、離型剤の種類によって適宜選択することが可能である。とりわけ、離型剤として、除去液、加熱、冷却、エアーブローのうち、少なくともいずれかによって容易に除去可能なものを用いたときには、当該離型剤の除去に適した方法を用いることにより、シールド層40に欠陥を与えることなく、離型剤を除去できる。
以上の製造方法を用いることにより、ケーブル部Aおよび多層部Bを有し、ケーブル部Aの上に欠陥のないシールド層40を有する多層プリント配線基板Cを製造することができる。
ゆえに、ケーブル部が備える配線の電気的な絶縁性が十分に確保されるとともに、外部環境の変化(例えば温度や湿度の変化)による影響や外部環境に存在する電磁波の影響も十分に回避できる。よって、本発明は、ケーブル部の配線を流れる電気信号の高精度化や高品質化をもたらし、さらには電気信号の安定性向上にも寄与する。
第2のシールド層42を設けることにより、離型剤層41が外層基板60に直接接触することを避けることができるから、離型剤層41のはみ出しや、内層基板30に対する外層基板60の滑りなどを防止することができる。よって、積層キュアのときに十分な加熱および加圧をかけることができ、多層部の各基板間に充分な接着強度が得られる。また、第2のシールド層42を外層基板60に付着させた場合、基板除去工程のときに、第2のシールド層42を、剥がした基板64に付着したまま除去することができる。
実施例では、図1〜3に示す方法により、フレキシブルなケーブル部Aおよびリジッドな多層部Bを有する多層プリント配線基板Cを製造した。
銅張積層板10としては、フレキシブル基材11が厚さ25μmのポリイミドからなり、両面の銅箔12,13の厚さが18μmであり、フレキシブル基材11と銅箔12,13とが厚さ10μmの接着剤(図示略)によって貼着されたものを用いた。
カバーレイ20としては、厚さ25μmのポリイミドからなるフレキシブル基材21の片面に厚さ25μmの接着剤層22が設けられたものを用いた。
シールド層40としては、銀ペースト層(約10μm)の上にカーボンインク層(約810m)をコーディングしたものを用いた。
離型剤層41としては、パラフィン系のワックスを用いた。
第2のシールド層42は、シールド層40と同様に構成した。
接着部材50としては、厚さ40μmの接着シートを用いた。
外層基板60としては、リジッド基材61が厚さ100μmのガラスエポキシ(ガラス繊維を編み込み、エポキシ樹脂で固めたもの)からなり、両面の銅箔62,63の厚さが18μmであるリジッドプリント基板を用いた。
図1〜3に示す方法により、第1のシールド層40の上に、順次、離型剤層41と第2のシールド層42を積層することにより、ケーブル部において、内層基板30上の外層基板60を剥がした時に、第1のシールド層40と第2のシールド層42の間の離型剤層41で剥離が起きるので、図3(b)に示すように、第1のシールド層40は内層基板30側に残り、第2のシールド層42は剥がした基板64と共に除去されたので、ケーブル部Aには所望の厚さを有するシールド層40が形成された。また、得られたシールド層40は、欠陥がなく、状態が良好なものであった。
本発明は、フレキシブルなケーブル部にシールド層を有する種々のリジッド−フレックス多層プリント配線基板等の製造に利用することができる。フレキシブル部は、リジッド部を接続する配線を備えたケーブル部として利用することができる。
(a)〜(f) 本発明の多層プリント配線基板の製造方法の一実施例において、基板積層工程までの各工程を説明する断面工程図である。 (a)はスリットを入れる前の外層基板の一例を示す断面図、(b)はスリットを入れた後の外層基板の一例を示す断面図である。 (a)〜(b) 本発明の多層プリント配線基板の製造方法の一実施例において、基板積層工程より後の各工程を説明する断面工程図である。 (a)〜(f) 従来の多層プリント配線基板の製造方法の一例および課題を説明する断面工程図である。
符号の説明
A…ケーブル部、B…多層部、C…多層プリント配線基板(リジッドフレックス多層プリント配線基板)、30…内層基板(一の基板)、40…シールド層、41…離型剤層、42…第2のシールド層、50…接着部材(接着シート)、60…外層基板(他の基板)、64…外層基板のケーブル部に対応する領域(除去部分)、65…外層基板の多層部に対応する領域。

Claims (6)

  1. ケーブル部および多層部を有し、前記多層部は、前記ケーブル部を構成する一の基板の前記ケーブル部を除く領域の少なくとも片面に接着部材を介して他の基板が積層されてなり、前記ケーブル部は前記一の基板上にシールド層を有する多層プリント配線基板の製造方法であって、
    前記一の基板のうち前記ケーブル部に対応する領域にシールド層を形成するシールド層形成工程と、
    前記シールド層の上に離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、
    この離型剤層の上に第2のシールド層を形成する第2のシールド層形成工程と、
    前記ケーブル部に対応する領域および前記多層部に対応する領域を有する他の基板を、接着部材を介して前記シールド層および離型剤層および第2のシールド層を設けた一の基板の上に積層する基板積層工程と、
    前記他の基板の前記ケーブル部に対応する領域に位置する部分を、前記第2のシールド層とともに除去する基板除去工程と、
    を有することを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法。
  2. 前記離型剤層は、ワックス、シリコーン樹脂またはフッ素樹脂を用いて形成することを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  3. 前記離型剤層は、酸、アルカリ、水、有機溶媒からなる群より選ばれる除去液で除去可能な離型剤を用いて形成することを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  4. 前記離型剤層は、加熱、冷却、またはエアーブローにより除去可能な離型剤を用いて形成することを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  5. 前記ケーブル部を構成する一の基板がフレキシブル基板であり、前記多層部に積層される他の基板がリジッド基板であり、前記多層プリント配線基板がリジッドフレックス多層プリント配線基板であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  6. ケーブル部および多層部を有し、前記多層部は、前記ケーブル部を構成する一の基板の前記ケーブル部を除く領域の少なくとも片面に接着部材を介して他の基板が積層されてなり、前記ケーブル部は前記一の基板上にシールド層を有する多層プリント配線基板の製造方法であって、
    前記一の基板のうち前記ケーブル部に対応する領域にシールド層を形成するシールド層形成工程と、
    前記シールド層の上に離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、
    前記ケーブル部に対応する領域および前記多層部に対応する領域を有する他の基板を、接着部材を介して前記シールド層および離型剤層を設けた一の基板の上に積層する基板積層工程と、
    前記他の基板の前記ケーブル部に対応する領域に位置する部分を除去する基板除去工程と、
    を有することを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法。
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