JP2006276679A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写ベルトの過帯電を防止し、過帯電に基づく画像不良の発生を防ぐことができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】トナー像を形成する画像形成ユニットを複数備え、複数の部材によって張架された転写部材を備える画像形成装置において、上記転写部材は、基層及び表面層を含む多層構造であって、各層は異なる種類の樹脂から成るとき、上記層の何れか1層に、抵抗値制御材として、電子導電性フィラーを含有し、且つ、上記電子導電性フィラーを含有する層を除くその他の層は、イオン導電性樹脂又はイオン導電性添加材を含有する樹脂であることを特徴とする。又、基層厚さd1は、50μm≦d1≦150μmの範囲であり、且つ、表面層の厚さd2は、0.1μm≦d2≦5.0μmの範囲である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式等によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクミリ等の画像形成装置に関する。
電子写真方式のカラー画像形成装置として複数の感光ドラム上に形成されたトナーを、静電搬送ベルト(Electrostatic Transportation Belt:以下、「ETB」と略す) によって搬送される記録材上に転写することで多色画像を形成する、直接転写多色画像形成装置(以下、ETB装置」と略す)が実用化されている(例えば、特許文献1)。
一方で感光ドラム上のトナーを、一度中間転写ベルト(Intermediate Transfer Belt:以下、「ITB」と略す)上に転写し、多色画像を形成後に一括して記録材上に転写する、中間転写多色画像装置(「ITB装置」と略す)も実用化されている(例えば、特許文献2)。
何れの装置も、複数の感光ドラムを持ち、トナー像の転写工程を連続的に行うため、フルカラー画像のプリント速度とモノクロ画像のプリント速度で、変わらないことが利点である(以下、これら画像形成装置を「インライン画像形成装置」と記す)。又、何れもベルト形態の転写部材とするのは、装置構成上の設計自由度の高さや、転写用ベルトとしての生産性の高さによるものである。
ここで、ETB又はITBとして用いられるこれら転写ベルトは、何れの装置構成においても画像品質に影響する重要部品となる。
特開2000−219354号公報 特開2003−255718号公報
ところで、上述のようなインライン画像形成装置は、転写ベルトに対し複数回の転写工程を行うため、繰り返される転写通電によって転写ベルトを過帯電してしまう問題がある。特に、上述の提案の場合、表面層が薄膜であるため静電容量が大きくなり、単層転写ベルトに比べ帯電し易い欠点を持つ。このような転写ベルトを画像形成装置に用いた場合、ETB装置においては、記録材のETBからの分離不良や、記録材のETB分離部での異常放電による放電マークやトナー飛び散りが発生してしまう。
ITB装置においても記録材に対する転写時に、画像不良となり易い。こうした問題に対し、転写ベルトを低抵抗化することにより回避する手段もあるが、特に多層構成の転写ベルトの場合、転写ベルト全体の抵抗値は、必ずしも静電容量と相関がある訳でなく、意図した効果が得られない。又、過度の転写ベルトの低抵抗化は、転写部間の転写電流干渉や、ETB装置の場合には、記録材のETBに対する吸着不良を起こすので好ましくない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもで、その目的とする処は、転写ベルトの過帯電を防止し、過帯電に基づく画像不良の発生を防ぐことができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、トナー像を形成する画像形成ユニットを複数備え、複数の部材によって張架された転写部材を備える画像形成装置において、上記転写部材は、基層及び表面層を含む多層構造であって、各層は異なる種類の樹脂から成るとき、上記層の何れか1層に、抵抗値制御材として、電子導電性フィラーを含有し、且つ、上記電子導電性フィラーを含有する層を除くその他の層は、イオン導電性樹脂又はイオン導電性添加材を含有する樹脂であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記基層厚さd1は、50μm≦d1≦150μmの範囲であり、且つ、表面層の厚さd2は、0.1μm≦d2≦5.0μmの範囲であることを特徴とする。
本発明によれば、ETB又はITBのような転写ベルトを用いるインライン画像形成装置において、この転写ベルトは、基層及び表面層を含む2層以上の層から成る構成であるとき、構成層のうち1層に、抵抗値制御材として電子導電性フィラーを含有することにより、転写ベルトの過帯電を防止し、過帯電に基づく画像不良の発生を防ぐことができる。
又、電子導電性フィラーを含有する層を除いた他の層は、イオン導電性樹脂又はイオン導電性添加材を含有する樹脂とすることにより、転写ベルトの転写バイアス通電方向への抵抗ムラを緩和でき、耐久による転写ベルトの抵抗値変動を減少させ、高耐久に渡り良好な画像を得ることができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置概略断面図であって、ETBを用いるインライン画像形成装置である。
イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックのそれぞれ感光ドラム、現像器、クリーニング装置を有する4つの独立したカラーステーションを縦一列に配置して、これらにETBに吸着させた用紙を搬送して転写を行うことによってフルカラー画像を得る構成となっている。
11〜14は画像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」と記す)であり、矢示の反時計方向に所定の周速度v1[mm/s](プロセススピード)をもって回転駆動される。
感光ドラム11〜14は、直径30mmの負帯電OPC感光体であり、本実施の形態の画像形成装置のプロセススピードは180mm/secである。
感光体ドラム11〜14は、回転過程で、1次帯電ローラ21〜24により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで画像露光手段31〜34(レーザダイオード、ポリゴンスキャナー、レンズ群、等によって構成される)による画像露光を受けることによりそれぞれ目的のカラー画像の色成分像(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック成分像)に対応した静電潜像が形成される。
帯電装置は−1.2kVのDC電圧を印加した実抵抗1×106 Ωのローラを、感光ドラムに総圧9.8Nで従動当接させて帯電を行うDC接触帯電方式であり、感光ドラム表面は−600Vに帯電される。又、本実施の形態で用いた画像露光手段は、レーザダイオードを用いたポリゴンスキャナーであり、画像信号により変調されたレーザビームを感光ドラム上に結像し、静電潜像を形成する。
レーザ露光の書き出しは、主走査方向(紙の進行と直交方向)では各走査ライン毎にBDと呼ばれるポリゴンスキャナー内の位置信号から、副走査方向(紙の進行方向)は紙搬送路内のスイッチを起点とするTOP信号から所定の時間遅延させて行うことによって、各色ステーションでは常に紙上の同じ位置に露光を行える構成となっている。
次いで、静電潜像はそれぞれのステーションの現像ユニットにより現像される。現像器41〜44(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各現像器は不図示の回転駆動装置によって図中矢印の方向に回転し、各々の現像器が現像過程で感光ドラムと対向するように配設されている。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーは磁性体を含まない所謂ノンマグトナーであり、一成分接触現像方式によって現像される。
現像器41〜44は、感光体に対して対向した現像スリーブに対して、現像ブレードでトナーをコートし、感光体と等速で回転駆動される現像スリーブに約−500Vを印加して現像を行う。
ETB8は、ETB8を回転駆動する駆動ローラ102と、少なくとも1本以上の張架ローラ101により張架されており、駆動ローラ102及び張架ローラ101を介して接地している。又、駆動ローラ102により、矢示方向v2[mm/s]の周速度をもって回転駆動されている。ETB8の詳細については、別途詳細に記す。
転写部材としては体積抵抗率1×107 Ωcmに調整した高圧印加可能のエピクロルヒドリンゴムの転写ローラ51〜54を用いており、ETB背面からOPCのニップ部に総圧2.94Nの転写圧で当接している。
用紙カセットから給紙された用紙は、レジストローラを通過した後に転写入口ガイドを介して転写ベルトと接触する。
紙とETBの接触点付近にはバイアスを印加した吸着ローラ7が設けられており、画像形成中は+1kVの電圧を印加して紙に電荷を与えることによって吸着搬送力を発生させている。
吸着ローラ7は、EPDMゴムに抵抗調整のためにカーボンブラックを分散させた直径12mmのソリッドゴムローラであり、芯金に吸着用の高圧バイアスを印加できるような構成となっている。吸着ローラの抵抗値は幅1cmの金属箔をローラ外周に巻き付け、芯金との間に500Vの電圧を印加した時の抵抗値を1×106
Ωに調整してある。
不図示の給紙カセットから給紙され、転写入口ガイド、吸着ローラを通過して転写ベルトとの間に吸着力を得た紙は、第1色目の転写ステーションに入る。転写部は、ETB背面に設けた転写ローラによって第1色目の感光ドラムからのトナー像を転写される。転写ローラに印加されるバイアスは、通紙中に吸着ローラに流れる電流から算出された転写ベルトや紙のインピーダンスから計算され、通常環境の片面プリントでは各ステーション共に約+1.5kVのDCバイアスが高圧電源から印加される。
以下、各カラーステーションを通過するごとに、感光ドラムから異なる各色のトナー像を転写されてフルカラー画像を作られる。
全色の転写が終了し、ETBの後端から曲率によって分離された用紙は、定着器9によって定着され、搬送ユニットを経由して機外に排出されて最終プリントが得られる。
<ETB詳細>
基本構成;上記の画像形成装置に用いられるETBは、図2に示すような1×106 〜1×1011Ωcmの抵抗値に調整された、2層樹脂ベルトである。
基層;PET・PBT・PVDF・ETFE等の樹脂から成り、その厚さd1は50μm≦d1≦150μmである。本実施の形態では、厚さ100μmのPETを用いる。体積抵抗率R1は1×108 Ωcmである。
表面層;アクリル・シリコーン系ハードコート樹脂・PC・PMMA等の樹脂から成り、その厚さd2は0.1μm≦d2≦5.0μmである。本実施の形態では厚さ1μmのアクリルの層とする。体積抵抗率R2は1×108 Ωcmである。
[定義1]
本発明の画像形成装置における基層及び表面層の膜厚は、
基層厚みd1;50μm≦d1≦150μm
表面層厚み;0.1μm≦d2≦5.0μm
である。
[定義2]
本発明の転写ベルトは、基層及び表面層を含む多層構造であって、上記層の何れか1層に、抵抗値制御材として、電子導電性フィラーを含有する。
表面層の厚さは上述の範囲に規定される。そのため、薄層である表面層の静電容量は大きくなり、結果として単層の転写ベルトに比べ、帯電し易くなってしまう。本実施の形態においては、転写ローラからのプラス放電を受け、又、感光ドラム表面のマイナス電荷の移動によって、転写ベルト表面はマイナスに帯電する(図5−a)。ここで、表面層又は表面層に隣接する層の低抵抗化により、静電容量を小さくする手段が考えられるが、このとき低抵抗化するための導電形態を、イオン導電性とした場合、減衰速度が遅く帯電防止の効果が得られない。
図4にSUSシート表面に形成されたアクリル層の帯電時の減衰特性を示す。
アクリル層には電子導電性であるカーボンブラックを分散させている。アクリル層の厚みは1μmであり、体積抵抗は1×108 Ωcmである。シートに対する帯電方法は、図3に示すようにシートをコロナ帯電器に対向させることによって行う。このとき、コロナ帯電器のシールドからシートまでの距離は3.5mm、コロナ帯電器の通電電流は−150μA、放電時間は30秒である。シールドは1kVのバリスタを介し設置している。減衰特性は、アクリル層の表面電位を、コロナ帯電器による放電を終了させた直後から、表面電位計(TREK社製 344)にて計測している。同様にイオン導電性である4級アンモニウム塩を分散させたアクリル層の減衰特性を図4に合わせて示す。その他の条件は、カーボンブラック分散時と同様である。更に、導電性フィラーを分散させない純粋アクリル層の減衰特性を図4に合わせて示す。
純粋アクリル層の場合、初期に−800V程度帯電しており、その後、10分間の放置では、電位は殆ど減衰しない。一方、4級アンモニウム塩を分散させたアクリル層は、初期に純粋アクリル層と同様−800V程度帯電しているものの、その後2次曲線的に電位減衰し、10分後には約−200V程度になる。それに対し、カーボンブラックを分散させたアクリル層は、初期から−300V程度しか帯電しておらず、その後は緩やかに減衰する。
以上のことから、体積抵抗は同一の場合においても、帯電時の減衰特性は、電子導電性とイオン導電性でことなることが分かる。これは、それぞれの層の静電容量差に起因するものである。
インライン型画像形成装置においては、転写ベルトは複数回の転写工程、本実施の形態に係る画像形成装置においては4回の転写工程があり、その都度放電を受けるので、転写工程後には、任意のベルト電位に素早く収束する必要がある。特に、本発明のような薄膜表面層を持つ転写ベルトにおいては、表面層の静電容量増加に伴う過剰な表面電荷を減衰させるため、転写ベルトを構成する層のうち1層に、電子導電性フィラーを含有させることが好ましい。
ここで、表面層に電子導電性フィラーを分散する場合には、表面層そのものの電位減衰が早くなり、過帯電し難くなる(図5−b)。一方、基層に電子導電性フィラーを分散する場合には、表面層裏面に誘起された電荷を減衰させるため、結果として転写ベルト表面に電荷が誘起され難くなる(図5−c)。
本実施の形態においては、表面層にカーボンブラックを分散させ、1×108 Ωcmに調整されている。尚、電子導電性フィラーとしては、カーボンブラックや酸化チタン・五酸化アンチモン等の金属酸化物等を用いることができる。本実施の形態では、カーボンブラック、具体的にはケッチェンブラックEC(ライオンアグゾ社製)を用いている。
[定義3]
本発明の転写ベルトは、基層及び表面層を含む多層構造であって、電子導電性フィラーを含有する層を除く、その他の層は、イオン導電性樹脂又はイオン導電性添加材を含有する樹脂である。
電子導電性フィラーは、樹脂中で分散ムラになり易く、それに伴って転写ベルトの転写バイアス通電方向に微小な抵抗ムラを生じてしまう。こうした転写ベルトを通電耐久すると、転写ベルトの抵抗値が低下し、転写バイアスの不適切化・異常放電等となって画像不良を発生する。これは電子導電性フィラーの分散ムラのうち、低抵抗部に電荷集中を起こして、絶縁破壊になるためと考えられる。そこで、本発明の転写ベルトは、電子導電性フィラーを含有する層に、イオン導電性の層を組み合わせることにより、転写ベルトの面方向の抵抗ムラを緩和する。
電子導電性フィラーを分散した樹脂の場合、導通経路はフィラーの存在する部分に偏るが、イオン導電性の樹脂の場合、樹脂の分子構造又はイオンサイズで分散された添加材によって導通されるので、実質上抵抗ムラは無いと言える。
従って、電子導電性フィラーを含有する層に、イオン導電性の層を組み合わせると、転写バイアス通電方向へ抵抗ムラの無い層が存在するため、電子導電性フィラーを含有する層に対しても転写電荷の集中が起き難くなる。
イオン導電性を発現する手段としては、π電子によってイオン導電性を発現するイオン導電性樹脂を用いる、又はリチウム塩や4級アンモニウム塩等の添加材を樹脂に分散させる方法がある。本実施の形態においては、PETに4級アンモニウム塩を分散させ、1×108 Ωcmに調整されている。
<評価1>
以上説明した転写ベルトをETBとする、本実施の形態の画像形成装置にて、異なる含水率の記録材を用いてプリントした際の結果を表1に示す。記録材は何れもオフィスプランナー紙(キヤノン販売(株))であり、プリント前に乾燥条件を変えることにより含水率を変えている。又、比較例1として、基層;厚さ100μmのPETに、4級アンモニウム塩を分散して1×108 Ωcmに調整、表面層;厚さ1μmのアクリルに、4級アンモニウム塩を分散して1×108 Ωcmに調整したETBを合わせて評価した。本実施の形態のETB及び比較例1のETB共に、ETB全体の体積抵抗率は1×108 Ωcmである。
Figure 2006276679
表中、○/△/×は、画像評価を示し、
○;画像不良なし
△;三角形状放電マーク、若干発生
×;三角形状放電マーク、多数発生である。
上記表に示すように、記録材のETB分離時に発生する剥離放電による画像不良が、比較例ETBでは、記録材の含水率5.0%以下のとき発生しているのに対し、本実施の形態のETBでは、含水率2.7%まで画像不良を発生せず、画像マージンの拡大を確認できた。
<評価2>
評価1のETBを本実施の形態の画像形成装置にて、通紙耐久した際の、ETBの体積抵抗率の変化を図7に、画像評価を表2に示す。記録材はオフィスプランナー紙(キヤノン販売(株))である。又、比較例2として、基層;厚さ100μmのPETに、カーボンブラックを分散して1×108 Ωcmに調整、表面層;厚さ1μmのアクリルに、カーボンブラックを分散して1×108 Ωcmに調整したETBを合わせて評価した。
本実施の形態のETB及び比較例2のETB共に、ETB全体の体積抵抗率は1×108 Ωcmである。
Figure 2006276679
表中、○/△/×は、画像評価を示し、
○;画像不良なし
△;円形放電マーク+ガサツキ、若干発生
×;円形放電マーク+ガサツキ、多数発生
図7及び表3に示すように、実施例1のETBでは通紙に従って体積抵抗率が低下し、100,000枚通紙以降、画像不良を発生する。一方、本実施の形態のETBでは、通紙耐久による体積抵抗率の低下は僅かで、200,0000枚通紙後も良好な画像が得られた。
以上説明したように、インライン画像形成装置において多層構成のETBを用いる場合、構成層のうち1層に、抵抗値制御材として電子導電性フィラーを含有することにより、転写ベルトの過帯電を防止し、過帯電に基づく画像不良の発生を防ぐことができる。
又、電子導電性フィラーを含有する層を除いた他の層は、イオン導電性樹脂、又はイオン導電性添加材を含有する樹脂とすることにより、転写ベルトの転写バイアス通電方向への抵抗ムラを緩和でき、耐久による転写ベルトの抵抗値変動を減少させ、高耐久に渡り良好な画像を得ることができる。
<実施の形態2>
図6は電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置概略断面図であって、ITBを用いるインライン画像形成装置である。
本画像形成装置の形態は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーステーションをインラインに配置し、これらトナーを中間転写体にて画像形成するものである。
本画像形成装置においては、感光ドラム上のトナー像形成までは、像担持体たる感光ドラム(501Y,501C,501M,501K)、帯電手段たる帯電ローラ(503Y,503C,503M,503K)、静電潜像を顕像化するための現像手段(502Y,502C,502M,502K)、感光体ドラムのクリーニング手段(504Y,504C,504M,504K)等を1つの容器にまとめた、所謂オールインワンカートリッジを使用している。
イエロー(Y)トナーを現像器に充填したイエローカートリッジ、マゼンタ(M)トナーを現像器に充填したマゼンタカートリッジ、シアン(C)トナーを現像器に充填したシアンカートリッジ、そして、ブラック(K)トナーを現像器に充填したブラックカートリッジの4つのカートリッジを使用している。
本画像形成装置においては、感光体ドラム(501Y,501,501M,501K)に露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系505が、上記4色のトナーカートリッジに対応して設けられている。光学系としては、レーザー走査露光光学系を用いている。
光学系505より、画像データに基づいた走査光が、帯電ローラ(503Y,503C,3M,3K)により一様に負帯電された感光体ドラム(501Y,501C,501M,501K)上を露光することにより、感光体ドラム(501Y,501C,501M,501K)表面に画像に対応する静電潜像が形成される。不図示のバイアス電源より現像ローラ(502Y,502C,502M,502K)に印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露後部)電位の間の適切な値に設定することで、負の極性に帯電されたトナーが、感光体ドラム(501Y,501C,501M,501K)上の静電潜像に選択的に付着されることにより、現像が行われる。
感光体ドラム(501Y,501C,501M,501K)上に現像された単色トナー画像は、該感光体ドラム(501Y,501C,501M,501K)と同期して、略等速で回転する中間転写体上へ転写される。
本画像形成装置においては、中間転写体として、中間転写ベルト(ITB)506を用いており、駆動ローラ507によって駆動され、テンションローラ508によって張架されている。ITB506へ感光体ドラム(501Y,501C,501M,501K)上のトナー像を転写する、一次転写手段としては、一次転写ローラ(509Y,509C,509M,509K)を用いている。一次転写ローラ(509Y,509C,509M,509K)に対して、不図示のバイアス電源より、トナーと逆極性の一次転写バイアスを印加することにより、ITB506に対して、トナー像が一次転写される。
一次転写後、感光体(501Y,501C,501M,501K)上に転写残として残ったトナーは、クリーニング手段(504Y,504C,504M,504K)により除去される。本実施の形態においては、クリーニング手段として、ウレタンブレードによるブレードクリーニングを用いている。
上記工程をITB506の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行い、ITB506上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
又、記録材供給部となる記録材カセット510にセットされた記録材Pは、給送ローラ511により給送され、レジストローラ512直後に設けられたトップセンサS1により先端が検知され、ITB上の画像位置とタイミングを合わせた上で、レジストローラ512により、ITB506と二次転写手段とのニップ部に搬送される。
ITB506上に形成された一次転写トナー像は、二次転写手段たる二次転写ローラ513に、不図示のバイアス印加手段より印加される、トナーと逆極性のバイアスにより、記録材P上に一括転写される。又、514は二次転写ローラ対向ローラである。
尚、前述のプロセススピードとは、本実施の形態の画像形成装置においては、記録材Pに対する二次転写ローラ513の搬送速度である。又、レジストローラ512は、二次転写部のバックテンションにならないよう、(プロセススピード比+1.0%)程度の速度で記録材Pを搬送する。
二次転写後ITB506上に残った二次転写残トナーは、ITBクリーニング手段515により除去される。本実施例の画像形成装置においては、感光体ドラムのクリーニング手段と同様、ウレタンブレードによる中間転写体クリーニングを行っている。
記録材P上に二次転写されたトナー画像は、定着手段たる定着装置Fを通過することで、記録材P上に溶融定着され、画像形成装置の出力画像となる。
<ITB詳細>
基本構成;上記の画像形成装置に用いられるITBは、実施の形態1同様、図2に示すような1×106 〜1×1011Ωcmの抵抗値に調整された、2層樹脂ベルトである。本実施例では抵抗値を1×108 Ωcmとした。
基層;PET・PBT・PVDF・ETFE等の樹脂から成り、その厚さd1は50μm≦d1≦150μmである。本実施の形態では厚さ100μmのPETを用いる。体積抵抗率は1×108 Ωcmである。
表面層;アクリル・シリコーン系ハードコート樹脂・PC・PMMA等の樹脂から成り、その厚さd2は0.1μm≦d2≦5.0μmである。本実施の形態では、厚さ1μmのアクリルの層とする。体積抵抗率は1×108 Ωcmである。
ここで、本実施の形態のITBにおいても実施の形態1のETB同様に、構成層のうち1層に、抵抗値制御材として電子導電性フィラーを含有し、又、電子導電性フィラーを含有する層を除いた、その他の層は、イオン導電性樹脂、又はイオン導電性添加材を含有する樹脂としている。理由は実施の形態1に記した通りである。
ITB装置の場合、感光体ドラムから直接トナー像を記録材へ転写する訳ではないため、一次転写時の転写バイアスは低く、又、転写ベルトに対する記録材の吸着はないため、記録材分離時の剥離放電等も起き難く、ETB装置に比べ、転写ベルトの抵抗制御設計の自由度は高いが、その場合においても、ITB表面の過帯電は、二次転写時の転写性に悪影響を与える。例えばそれは、2時転写部における記録材分離性の不安定化やそれに伴う画像不良である。
本実施の形態のITBについて、樹脂・導電材・膜厚等の構成は、実施の形態1に記したETBと同様である。
<評価3>
以上説明した転写ベルトをITBとする、本実施の形態の画像形成装置にて、異なる含水率の記録材を用いてプリントした際の結果を表3に示す。
記録材はいずれもオフィスプランナー紙(キヤノン販売(株))であり、プリント前に乾燥条件を変えることにより含水率を変えている。又、比較例3として、基層;厚さ100μmのPETに、4級アンモニウム塩を分散して1×108 Ωcmに調整、表面層;厚さ1μmのアクリルに、4級アンモニウム塩を分散して1×108 Ωcmに調整したITBを合わせて評価した。本実施の形態のITB及び比較例1のITB共に、ITB全体の体積抵抗率は1×108 Ωcmである
Figure 2006276679
表中、○/△/×は、画像評価を示し、
○;画像不良なし
△;三角形状放電マーク、若干発生
×;三角形状放電マーク、多数発生である。
上記表に示すように、記録材のITB2時転写時に起因する画像不良が、比較例ITBでは、記録材の含水率2.7%以下のとき発生しているのに対し、本実施の形態のITBでは、含水率1.9%まで画像不良を発生しなかった。
<評価4>
評価3のITBを本実施例の画像形成装置にて、通紙耐久した際の、ITBの体積抵抗率の変化を図8に、画像評価を表2に示す。記録材はオフィスプランナー紙(キヤノン販売(株))である。又、比較例2として、基層;厚さ100μmのPETに、カーボンブラックを分散して1×108 Ωcmに調整、表面層;厚さ1μmのアクリルに、カーボンブラックを分散して1×108 Ωcmに調整したITBを合わせて評価した。
本実施の形態のITB及び比較例2のITB共に、ITB全体の体積抵抗率は1×108 Ωcmである。
Figure 2006276679
表中、○/△/×は、画像評価を示し、
○;画像不良なし
△;円形放電マーク+ガサツキ、若干発生
×;円形放電マーク+ガサツキ、多数発生
図8及び表4に示すように、実施例1のITBでは通紙に従って体積抵抗率が低下し、150,000枚通紙以降、画像不良を発生する。
一方、本実施の形態のITBでは、通紙耐久による体積抵抗率の変化は殆どなく、200,0000枚通紙後も良好な画像が得られ、耐久安定性が確認された。
以上説明したように、インライン画像形成装置において多層構成のI TBを用いる場合、構成層のうち1層に、抵抗値制御材として電子導電性フィラーを含有することにより、転写ベルトの過帯電を防止し、過帯電に基づく画像不良の発生を防ぐことができる。
又、電子導電性フィラーを含有する層を除いた他の層は、イオン導電性樹脂又はイオン導電性添加材を含有する樹脂とすることにより、転写ベルトの転写バイアス通電方向への抵抗ムラを緩和でき、耐久による転写ベルトの抵抗値変動を減少させ、高耐久に渡り良好な画像を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の概略図である。 本発明の実施の形態1の転写ベルトの断面図である。 本発明の実施の形態1における電位減衰評価装置の概略図である。 本発明の実施の形態1での電位減衰評価の結果を示すグラフである。 従来の転写ベルトの帯電状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態1の転写ベルトの帯電状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態1の転写ベルトの帯電状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の概略図である。 本発明の実施の形態1における転写ベルトの耐久時の体積抵抗率変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態における転写ベルトの耐久時の体積抵抗率変化を示すグラフである。
符号の説明
11〜14 感光ドラム
52〜54 転写ローラ
8 静電搬送ベルト(ETB)
101 張架ローラ
102 駆動ローラ
A アクリル層
CH コロナ帯電器

Claims (2)

  1. トナー像を形成する画像形成ユニットを複数備え、複数の部材によって張架された転写部材を備える画像形成装置において、
    上記転写部材は、基層及び表面層を含む多層構造であって、各層は異なる種類の樹脂から成るとき、上記層の何れか1層に、抵抗値制御材として、電子導電性フィラーを含有し、且つ、上記電子導電性フィラーを含有する層を除くその他の層は、イオン導電性樹脂又はイオン導電性添加材を含有する樹脂であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 上記基層厚さd1は、50μm≦d1≦150μmの範囲であり、且つ、表面層の厚さd2は、0.1μm≦d2≦5.0μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
JP2005098266A 2005-03-30 2005-03-30 画像形成装置 Withdrawn JP2006276679A (ja)

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