JP2006275908A - 信号光パルス多重化ユニット及びそれを用いた時間分解計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号光パルスに含まれる波長によって伝播方向が異なることなく、信号光パルスを空間的に分離し、且つ、時間的に遅延を与えることのできる信号光パルス多重化ユニット及びそれを用いた時間分解計測装置を提供する。
【解決手段】ミラー11と、ハーフミラー12と、N個の可変ミラー131、132、…、13Nを有し、ミラー11とハーフミラー12とが、互いに平行に配置され、N個の可変ミラーの各々は、ハーフミラー12を挟んでミラー11の反対側にハーフミラー12と平行となるように配置され、且つ、ハーフミラー12とミラー11の間隔をDとしたときに、ハーフミラー11との間隔が、D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足するように、ハーフミラー12の一端から他端に向かって配置されている。また、N個の可変ミラーの各々は、Δの値が可変となるように、法線方向に垂直移動可能に構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フェムト〜ピコ秒の時間領域の信号光パルスを空間的にも時間的にも多重化する信号光パルス多重化ユニットと、それを利用した時間分解計測装置に関するものである。
時間分解分光を行う従来の技術として、例えば、次の特許文献1に記載のような2次元光波変換光学系を用いたものがある。
特許第3018173号公報
図7は特許文献1に記載されている2次元光波変換光学系の概略構成を示す斜視図である。この構成では、超短光パルスの波形計測を可能としている。
2次元光波変換光学系は、ビームエキスパンダ300と、回折格子500と、第1シリンドリカルレンズ600と、フィルタ700と、第2シリンドリカルレンズ800とで構成されている。回折格子500は、透過型の回折格子である。この回折格子500は、第1シリンドリカルレンズ600の前側焦平面(前側焦点位置)に配置されている。また、フィルタ700は、第1シリンドリカルレンズ600の後側焦平面(後側焦点位置)に配置されている。なお、フィルタ700の位置は、第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面と一致している。また、第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面と、シリンドリカルレンズ600の前側焦平面は、互いに共役となっている。
図7の構成を用いた、変調を受けた超短光パルス(以下信号光パルスと呼ぶ)の時間分解分光の計測過程を説明する。
まず、入射光束をビームエキスパンダ300で拡大して、回折格子500上に斜入射させる。このときの光束を光線ごとに見てみる。するとこの場合、回折格子500に斜入射する各光線は、回折格子500の入射面に同時に到達しているわけではない。すなわち、回折格子500のx軸方向についてみると、回折格子500の両端のうち、一端はビームエキスパンダ300に近く、他端はビームエキスパンダ300から遠く離れている。よって、上記一端に到達する光線と上記他端に到達する光線との間には時間差が生じる。すなわち、回折格子500のx軸方向における位置ごとに、光線が到達する時間が異なる。そこで、ここでは図中の線分P−Qに沿う位置に到達した光線の振る舞いについて考える。
回折格子500は、入射した光を、各波長ごとにx軸方向に回折する格子形状を有している。よって、線分P−Q上に到達した光に含まれる各波長成分の各々は、異なる角度でx軸方向に回折される。そして、第1シリンドリカルレンズ600の後側焦平面上において集光する。このとき、x軸方向のみ集光されるので、y軸方向に細長い光束(光線)が、波長別にx軸方向に沿って並ぶことになる。
然るに、フィルタ700は、図8に示すように、光遮光領域と光透過領域とで構成されている。ここでは、光透過領域は開口である。この開口の形状は、x軸方向の増加に伴いy軸方向が増加する形状となっている。開口以外の領域は光遮光領域であるので、光を遮光する。
このため、フィルタ700を透過した光は、時間差をもって、y軸方向について異なる波長が分布することになる。
更に、第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面上において、y軸方向の波長分布は保存されるようになっている。第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面は、第1シリンドリカルレンズ600の前側焦平面と共役である。そのため、線分P−Qの位置と共役な線分P’−Q’の位置は、共役となる。このため、図9に示すように、線分P’−Q’の位置に沿って異なる波長が並ぶことになる。
更に、回折格子500上での位置に応じて、光線の到達時刻が異なる。よって、第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面には、図9に示すように、y軸方向に波長が分布し、x軸方向に時間が矢印方向(図では左側方向)に変化して展開されたスペクトログラムが生成されることになる。以下、このスペクトログラムを2次元光波とする。
但し、2次元光波の時間変化は非常に高速であるため、通常の撮像デバイスでは時間変化を捉えることはできない。このため、ゲートパルスと呼ぶ参照光パルスを、第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面に同時に照射させる。このようにすることによって、スペクトログラムを干渉縞パターンとして取得する。
この2次元光波変換光学系は、試料によって何らかの変調を受けた光、特に超短光パルスの時間分解分光を可能とするものである。
上記特許文献1に記載の従来技術において注目すべき点は、信号光パルスを空間に多重し、且つ空間に応じて時間遅延を与えることにある。これを可能にするのが、回折格子500であり、この回折格子500に斜入射させることによって、空間的に多重された信号光パルスに遅延を与えている。しかし、信号光パルスが回折格子500で回折されると、図10に示すように、信号光パルスを構成する各波長(λ1、λ2、…、λN)は、異なる回折方向に伝播するので、回折格子500と共役な面である第2シリンドリカルレンズ800の後側焦平面においても、信号光パルスを構成する各波長(λ1、λ2、…、λN)は異なる方向に伝播することになる。従って、ここにゲートパルスである光を同時に照射させてスペクトログラムの干渉パターンを得るとゲートパルスと信号光パルスの各波長のなす角度は異なる角度になり、結果として干渉縞の周期が波長によって異なってしまう。このため、特許文献1に記載の2次元光波変換光学系を用いた場合には、時間分解計測としての時間分解能が波長によって大きく異なるという問題があった。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、信号光パルスに含まれる波長によって伝播方向が異なることなく、信号光パルスを空間的に分離し、且つ、時間的に遅延を与えることのできる信号光パルス多重化ユニット及びそれを用いた時間分解計測装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による信号光パルス多重化ユニットは、ミラーと、ハーフミラーと、N個の可変ミラーを有し、前記ミラーと前記ハーフミラーとが、互いに平行に配置され、前記N個の可変ミラーの各々は、前記ハーフミラーを挟んで前記ミラーの反対側に該ハーフミラーと平行となるように配置され、且つ、前記ハーフミラーと前記ミラーの間隔をDとしたときに、前記ハーフミラーとの間隔が、D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足するように、該ハーフミラーの一端から他端に向かって配置されていることを特徴としている。
また、本発明の信号光パルス多重化ユニットにおいては、前記N個の可変ミラーの各々は、前記ハーフミラーとの間隔D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足させながら、Δの値が可変となるように、法線方向に垂直移動可能に構成されているのが好ましい。
また、本発明の信号光パルス多重化ユニットにおいては、上記本発明のいずれかの信号光パルス多重化ユニットからの信号光パルスの出射光路上に、分光手段を有し、前記分光手段が、第1レンズと、分散素子と、第2レンズとで構成され、前記分散素子が、第1レンズの後側焦平面近傍に配置され、前記第2レンズが、前側焦平面が前記第1レンズの後側焦平面にほぼ一致した位置となるように配置されているのが好ましい。
また、本発明による時間分解計測装置は、光パルスを発する光源と、前記光源からの光パルスを試料に照射するための照射光パルスと参照光パルスとに分岐する分岐手段と、上記本発明のいずれかの信号光パルス多重化ユニットと、前記信号光パルス多重化ユニットを経た信号光パルスと参照光パルスとを合波する合波手段と、前記合波手段で合波されることによって生じた干渉縞を検出可能な検出手段を有することを特徴としている。
また、本発明の時間分解計測装置においては、前記合波手段が、前記信号光パルスと参照光との合波位置に配置されたビームスプリッタと、前記合波手段の合波位置に到達する信号光パルスに合わせて参照光パルスの該合波位置への到達時間を調整可能な参照光遅延手段と、前記合波手段の合波位置に到達する信号光パルスに合わせて参照光パルスの該合波位置での照射面積を調整可能な参照光照射面積調整手段を有するのが好ましい。
本発明によれば、信号光パルスの時間変化を、参照光パルスとの干渉縞によって解析する際において、信号光パルスに含まれる波長によって伝播方向が異なることなく、信号光パルスと参照光パルスとのなす角度をいずれの波長においても一定にすることができ、空間的に分離される、信号光パルスを構成する各波長に対し、時間分解計測としての時間分解能を一定にして時間変化の解析を行うことが可能な信号光パルス多重化ユニット及びそれを用いた時間分解計測装置が得られる。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態にかかる信号光パルス多重化ユニットの概略構成を示す上面図、図2は第1実施形態の信号光パルス多重化ユニットにおける、信号光パルスの空間的、時間的な変換の様子を示す説明図、図3は第1実施形態の信号光パルス多重化ユニットにおいて、信号光パルスと参照光パルスとの合波により生ずる干渉縞を示す説明図である。
第1実施形態の信号光パルス多重化ユニット1は、ミラー11と、ハーフミラー12と、N個の可変ミラー131、…、13Nを有して構成されている。なお、図1中、20は第1実施形態の信号光パルス多重化ユニットを経た信号光パルスと参照光との合波位置に設けられたビームスプリッタ、3は撮像素子である。信号光パルス多重化ユニット1は時間分解計測に際しこれらの光学素子とともに用いられる。
ミラー11と、ハーフミラー12と、N個の可変ミラー131、…、13Nは、互いに平行に配置されている。また、N個の可変ミラー131、…、13Nとハーフミラー12との間隔は、ミラー11とハーフミラー12との間隔(Dとする)に対してΔ、2Δ、…、2NN-1Δだけずれて(即ち、D+Δ、D+2Δ、…、D+2NN-1Δとなるように)、ハーフミラー12の一端(図1(a)においては上側)から他端(図1(a)においては下側)に向かって配置されている(但し、図1では説明の便宜上、N=3としている)。そして、N個の可変ミラー131、…、13Nの各々は、ハーフミラー12との間隔D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足させながら、Δの値が可変となるように、法線方向に垂直移動可能に構成されている。
また、ハーフミラー12に対して、信号光パルスが45°の入射角度で入射するようにパルス光源(図示省略)が配置されている。
なお、図1では、可変ミラー131から13Nが、順に、ハーフミラー12との間隔が増えるように配置した例を示したが、可変ミラー131、…、13Nそれぞれのハーフミラー12との間隔がΔ、2Δ、…、2N-1Δというように全ての可変ミラーにおいて異なる配置であれば、ハーフミラー12との間隔はどのような順でもよい。
このように構成された第1実施形態の光パルス多重化ユニット1の機能について説明することにする。
図1中、ハーフミラー12上の所定箇所O1に信号光パルスが入射すると、入射した信号光パルスは、ハーフミラー12を介して透過側と反射側とに分波される。ハーフミラー12を透過した信号光パルスは、可変ミラー131上の所定箇所A1で反射されてハーフミラー12上の所定箇所O22に入射する(即ち、経路O1A1O22を辿る)。一方、ハーフミラー12で反射された信号光パルスは、ミラー11上の所定箇所B1で反射されてハーフミラー12上の所定箇所O21に入射する(即ち、経路O1B1O21を辿る)。このように、ハーフミラー12上の所定箇所O1で分波された夫々の信号光パルスは、夫々経路O1A1O22,O1B1O21を辿り、ハーフミラー12上の領域O2(所定箇所O21,O22を含む領域)で合波される。このとき、可変ミラー131とハーフミラー12との間隔は、ミラー11とミラー12の間隔に対してΔだけ異なっている。このため、可変ミラー11上の所定箇所A1を経てハーフミラー12上の所定箇所O21に到達する信号光パルスと、ミラー11上の点B1を経てハーフミラー12上の所定箇所O22に到達する信号光パルスとは、空間的には互いに√2Δ離れて平行となり、時間的には√2Δ/Cの時間遅延が生じる。
また、第1実施形態の信号光パルス多重化ユニット1において、3個の可変ミラー131、132、133を有する構成を考えた場合、ハーフミラー12上の所定箇所O1から領域O3に至るまでには、信号光パルスの経路として次の4つの経路が存在することになる。
O1A1O22A22O34
O1A1O22B22O32
O1B1O21A21O33
O1B1O21B21O31
ここで、経路O1B1O21B21O31を基準としたときの、上記各経路における信号光パルスの空間的、時間的なズレは次のようになる。
経 路 空間ズレ 時間ズレ
O1A1O22A22O34 3√2Δ 3√2Δ/C
O1A1O22B22O32 1√2Δ 1√2Δ/C
O1B1O21A21O33 2√2Δ 2√2Δ/C
O1B1O21B21O31 0(=0√2Δ) 0(=0√2Δ/C)
つまり、上記4つの経路を辿る信号光パルスは、空間的には√2Δの間隔で互いに平行な信号光パルス列となり、時間的には√2Δ/Cのパルス間隔を有した信号光パルス列となる。
そこで、同様に、N個の可変ミラーが配置された場合を考えると、ハーフミラー12上でN回の分波と合波を繰り返すことにより、隣り合う信号光パルスの間隔が、空間的に√2Δ分離されるとともに、時間的に√2Δ/C分離された、2のN乗個の信号光パルス列を生成させることができる。
ここで、この信号光パルスが、図2の左側に示すように、全体で7√2Δ/Cの時間幅の広がりを持ち、各時間幅が√2Δ/Cとなっているi1、i2、…、i8の信号であるとする。この信号光パルス(i1、i2、…、i8)が、信号光パルス多重化ユニット1を透過したときには図2の右側に示すように空間的にも時間的にもずれる。ここで、時間が7√2Δ/C経過した時点での点線で示された部分を見ると、x軸方向に時間的な分布(即ち、図2における横軸に沿った信号光パルスの分布)と同じ分布が生成されていることが分かる。つまり、この点線で示される部分だけを取り出せば、信号光パルス(i1、i2、…、i8)の時間分布を空間分布として取得できることになる。
そこで、この点線で示される部分の空間分布された信号光パルス列を取得するために、この信号光パルス列に参照光を照射させることで、ゲート(もしくはシャッター)として機能させる。即ち、点線で示すタイミングで参照光パルスをビームスプリッタ20に照射すれば、この信号光パルスと参照光パルスとが時間的に同時に存在するときにだけ図3に示すような干渉縞が生成されることとなる。そして、信号光パルス列(i1、i2、…、i8)の振幅(強度)情報が、干渉縞のコントラストとして表現される。
このとき、第1実施形態の信号光パルス多重化ユニット1によれば、信号光パルスは、いずれの波長も同一方向に伝播していく。このため、信号光パルスと参照光とをビームスプリッタ20を介して合波させた場合、合波位置における信号光パルスと参照光パルスとのなす角度が波長によって変化することがほとんど無い。従って、第1実施形態の信号光パルス多重化ユニット1によれば、上述した従来の2次元光波変換光学系において問題となっていた、干渉縞の縞間隔が波長により大きく異なってしまうという問題が発生せず、空間的に分離される、信号光パルスを構成する各波長に対し、時間分解計測としての時間分解能を一定にして時間変化の解析を行うことが可能となる。
また、第1実施形態の信号光パルス多重化ユニット1によれば、N個の可変ミラー131、…、13Nの各々は、ハーフミラー12との間隔D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足させながら、Δの値が可変となるように、法線方向に垂直移動可能である。このため、用いる信号光パルスを構成する各信号の時間的な間隔に応じて可変ミラー131、…、13Nの各々をハーフミラー12との間隔を調整できる。このため、第1実施形態の信号光パルス多重化ユニット1によれば、信号光パルスを構成する各信号の間隔を問わず、多様な信号光パルスについて時間分解計測をすることができる。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態にかかる信号光パルス多重化ユニットの概略構成を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、図5は第2実施形態の信号光パルス多重化ユニットにおいて、信号光パルスと参照光パルスとの合波により生ずる干渉縞を示す説明図である。
第2実施形態の信号光パルス多重化ユニット1’は、図1に示した信号光パルス多重化ユニット1と、その出射光路上に、分光手段14を有して構成されている。なお、図4(a),(b)中、20は第1実施形態の信号光パルス多重化ユニットを経た信号光パルスと参照光との合波位置に設けられたビームスプリッタ、3は撮像素子である。信号光パルス多重化ユニット1’は時間分解計測に際しこれらの光学素子とともに用いられる。
分光手段14は、第1レンズ141と、分散素子142と、第2レンズ143とで構成されている。
分散素子142は、入射光を(信号光パルス多重化ユニット1を介して時間的、空間的に多重化された方向(z軸方向及びx軸方向)に対して垂直な方向(y軸方向)に分散させる機能を備えている。そして、第1レンズ141の後側焦平面FB1近傍に配置されている。また、第2レンズ143は、前側焦平面FF2が第1レンズ141の後側焦平面FB1にほぼ一致した位置となるように配置されている。
その他、信号光パルス多重化ユニット1の構成及び信号光パルスの多重化作用については第1実施形態と同様である。
このように構成された第2実施形態の信号光パルス多重化ユニット1’では、信号光パルス多重化ユニット1を介して空間的、時間的に多重化された信号光パルスは、第1レンズ141を介して後側焦点面FB1に集光される。集光された信号光パルスは、分散素子142を介して波長毎に異なる方向(信号光パルス多重化ユニット1を介して時間的、空間的に多重化された方向(z軸方向及びx軸方向)に対して垂直な方向(y軸方向)に回折される。波長毎に異なる方向に回折された信号光パルスは、第2レンズ143を介して各波長が互いに平行光に変換される。
このようにして信号光パルスは、分光手段14を経ることによって、時間的に変化する方向に対して垂直な方向(x軸方向及びy軸方向)に波長分解され、時間に対して2次元の波長情報に変換されることになる。
そこで、参照光をビームスプリッタ20に照射すれば、この2次元の波長情報に変換された信号光パルスと参照光パルスとが同時に存在するときにだけ図5に示すような干渉縞が生成されることとなる。
その際、第1レンズ141で集光された信号光パルスは、分散素子142を介して波長毎に異なる方向に回折されている。このとき、分散素子142は、第1レンズ141の後側焦平面FB1近傍に配置され、また、第2レンズ143の前側焦平面FF2は、第1レンズ141の後側焦平面FB1にほぼ一致した位置に配置されている。このため、波長毎に異なる方向に回折された信号光パルスは、第2レンズ143を介して各波長が互いに平行となるように変換される。このため信号光パルスは、波長が分離されても伝播方向がほぼ平行となるため、参照光と合波しても、干渉縞の縞間隔は波長によって変化せず一定となる。
従って、第2実施形態の信号光パルス多重化ユニット1’によれば、上述した従来の2次元光波変換光学系において問題となっていた、干渉縞の縞間隔が波長により大きく異なってしまうという問題が発生せず、空間的に分離される、信号光パルスを構成する2次元の各波長に対し、時間分解計測としての時間分解能を一定にして時間変化の解析を行うことが可能となる。
なお、レンズ141と143は、yz面に屈折力をもつシリンドリカルレンズでも良い。
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態にかかる信号光パルス多重化ユニットを用いた時間分解計測装置の概略構成を示す説明図である。
第3実施形態の時間分解計測装置は、光源5と、分岐手段6と、第2実施形態と同様の信号光パルス多重化ユニット1’と、合波手段2と、検出手段3を有している。
光源5は、超短光パルスを発振するように構成されている。
分岐手段6は、ハーフミラー等を用いて、光源5からの超短光パルスを試料7に照射するための照射光パルスと参照光パルスとに分岐するように構成されている。
信号光パルス多重化ユニット1’は、第2実施形態において述べたように、試料7を経た信号光パルスを空間的及び時間的に多重化する機能を備えている。
合波手段2は、ビームスプリッタ20と、参照光遅延手段22と、参照光照射面積調整手段21を有している。
ビームスプリッタ20は、ハーフミラーで構成されており、信号光パルス多重化ユニット1’を介して空間的及び時間的に多重化された信号光パルスと参照光パルスとの合波位置に配置されている。
参照光遅延手段22は、ミラー221,222,223を有し、かつ、ミラー221,222をミラー221の入射光軸に沿って移動可能に構成されている。そして、ミラー221,222の移動量を調整することによって、合波手段2の合波位置(即ち、ビームスプリッタ20)への参照光パルスの到達時間を調整することができるようになっている。ここでは、参照光パルスが信号光パルスと同じタイミングで合波手段2の合波位置に到達するように、ミラー221,222のミラー221の入射光軸に沿う移動量が調整されている。
参照光照射面積調整手段21は、レンズ211,212を有するビームエキスパンダからなり、レンズ211,212の一方が、光軸に沿って移動可能に構成されている。そして、レンズ211,212の相対的な間隔を調整することによって、合波手段2の合波位置での参照光パルスの照射面積を調整することができるようになっている。ここでは、合波手段2の合波位置での参照光パルスの照射面積が合波手段2の合波位置に到達する信号光パルスの照射領域の面積以上になるように、レンズ211,212の相対的な間隔が調整されている。
検出手段3は、合波手段2で合波されることによって生じた干渉縞を撮像するための撮像素子で構成されている。また、検出手段3は、撮像素子で撮像した情報を数値情報や画像情報として取得、表示するためのコンピュータやディスプレイ装置(図示省略)と接続されている。
このように構成された第3実施形態の信号光パルス多重化ユニットを用いた時間分解計測装置によれば、光源5から発振された超短光パルスは、分岐手段6を介して2つに分岐される。この2つに分岐された光パルスの一方が試料7を照射する照射光パルスで、他方が参照光パルスである。
照射光パルスを試料7に照射された後、試料7を経た信号光パルスは、信号光パルス多重化ユニット1’を介して空間的及び時間的に多重化されて合波手段2の合波位置に到達する。
一方、参照光は、参照光遅延手段22を介して、合波手段2の合波位置への到達が信号光パルスと同じになるようにして、参照光照射面積調整手段21に導かれる。参照光照射面積調整手段21に導かれた参照光パルスは、参照光パルスの合波手段2の合波位置での照射面積が信号光パルスの照射領域の面積をカバーする大きさに調整されて、合波手段2の合波位置に到達する。
合波手段2の合波位置に配置されたビームスプリッタ20で合波された信号光パルスと参照光パルスは、干渉縞を生じ、検出手段3を介して撮像される。撮像された情報は、図示省略したコンピュータやディスプレイ装置を介して画像情報や数値情報として取得、表示される。これにより、信号光パルスが時間的、空間的に分離された情報として得られる。
本発明の信号光パルス多重化ユニット、及びそれを用いた時間分解計測装置は、顕微鏡や計測装置を用いて、非常に微小な領域での、非常に短い時間領域で起こる物性変化を、ポンプ−プローブ法、コヒーレント分光等、複数の照明光を時間遅延を設けて照射することによって、測定することが求められる生物学、医学、薬学の分野において有用である。
本発明の第1実施形態にかかる信号光パルス多重化ユニットの概略構成を示す上面図である。 第1実施形態の信号光パルス多重化ユニットにおける、信号光パルスの空間的、時間的な変換の様子を示す説明図である。 第1実施形態の信号光パルス多重化ユニットにおいて、信号光パルスと参照光パルスとの合波により生ずる干渉縞を示す説明図である。 本発明の第2実施形態にかかる信号光パルス多重化ユニットの概略構成を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。 第2実施形態の信号光パルス多重化ユニットにおいて、信号光パルスと参照光パルスとの合波により生ずる干渉縞を示す説明図である。 本発明の第3実施形態にかかる信号光パルス多重化ユニットを用いた時間分解計測装置の概略構成を示す説明図である。 従来の極短光パルスの波形計測技術にかかる2次元空間変換光学系の概略構成を示す斜視図である。 図7の2次元光波変換光学系に用いられるフィルタ700の説明図である。 図7の2次元光波変換光学系により2次元空間変換された波長分布を示すグラフである。 図7の2次元光波変換光学系における信号光パルスを構成する各波長の伝播方向を示す説明図である。
符号の説明
1,1’ 信号光パルス多重化ユニット
11 ミラー
12 ハーフミラー
131、132、133、…、13N 可変ミラー
14 分光手段
141 第1レンズ
142 分散素子
143 第2レンズ
2 合波手段
20 ビームスプリッタ
21 参照光照射面積調整手段(ビームエキスパンダ)
211,212 レンズ
22 参照光遅延手段
221,222,223 ミラー
3 検出手段(撮像素子)
5 光源
6 分岐手段
7 試料

Claims (5)

  1. ミラーと、ハーフミラーと、N個の可変ミラーを有し、
    前記ミラーと前記ハーフミラーとが、互いに平行に配置され、
    前記N個の可変ミラーの各々は、前記ハーフミラーを挟んで前記ミラーの反対側に該ハーフミラーと平行となるように配置され、且つ、前記ハーフミラーと前記ミラーの間隔をDとしたときに、前記ハーフミラーとの間隔が、D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足するように、該ハーフミラーの一端から他端に向かって配置されていることを特徴とする信号光パルス多重化ユニット。
  2. 前記N個の可変ミラーの各々は、前記ハーフミラーとの間隔D+Δ、D+2Δ、…、D+NΔを満足させながら、Δの値が可変となるように、法線方向に垂直移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の信号光パルス多重化ユニット。
  3. 請求項1又は2に記載の信号光パルス多重化ユニットからの信号光パルスの出射光路上に、分光手段を有し、
    前記分光手段が、第1レンズと、分散素子と、第2レンズとで構成され、
    前記分散素子が、第1レンズの後側焦平面近傍に配置され、
    前記第2レンズが、前側焦平面が前記第1レンズの後側焦平面にほぼ一致した位置となるように配置されていることを特徴とする信号光パルス多重化ユニット。
  4. 光パルスを発する光源と、
    前記光源からの光パルスを試料に照射するための照射光パルスと参照光パルスとに分岐する分岐手段と、
    請求項1〜3のいずれかに記載の信号光パルス多重化ユニットと、
    前記信号光パルス多重化ユニットを経た信号光パルスと参照光パルスとを合波する合波手段と、
    前記合波手段で合波されることによって生じた干渉縞を検出可能な検出手段を有することを特徴とする時間分解計測装置。
  5. 前記合波手段が、
    前記信号光パルスと参照光との合波位置に配置されたビームスプリッタと、
    前記合波手段の合波位置に到達する信号光パルスに合わせて参照光パルスの該合波位置への到達時間を調整可能な参照光遅延手段と、
    前記合波手段の合波位置に到達する信号光パルスに合わせて参照光パルスの該合波位置での照射面積を調整可能な参照光照射面積調整手段を有することを特徴とする時間分解計測装置。
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