JP2006275731A - 容器搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カバーに囲まれた容器搬送経路内の空間の清浄度を維持するとともに、視認性を確保し、不良容器の取り出しを容易に行えるようにする。
【解決手段】容器搬送コンベヤ2の搬送経路に沿って、容器4の上方および両側方を覆うカバー8a、8b、8cを設け、空間14内を外部雰囲気から分離する。搬送経路の途中に観察区間を設けて、この部分は前記カバー8a、8b、8cを取り除き、一方の側方に照明を設置するとともに、他方の側方には上方のエアー吹出口からエアーを吹き出して、下方の吸気口から吸引することによりエアーカーテンを形成し、前記照明とエアーカーテンにより観察区間を外部雰囲気と分離する。
【選択図】図2

Description

本発明は容器搬送装置に係り、特に、搬送途中で容器の検査を行うための観察区間を設けた容器搬送装置に関するものである。
例えば、一度使用したびんを再利用する場合には、洗びん機で洗浄をした後、目視による検査等を行ってびんの傷や汚れを確認し、不良びんを排除するようにしている。特許文献1には、びんの外観の検査を行う従来の検査装置が開示されている。この特許文献1に記載されたびんの検査装置は、検査されるびんを移送する検査コンベアーの途中に、被検査びんを照明する光源箱を設け、この光源箱の内部に蛍光灯を納め、前面に照明板を取り付けており、びんを検査コンベアーで照明光源の前を移送させて目視検査を行うようにしている。
ところで、近年、充填機を無菌チャンバー内に設置して無菌雰囲気中で容器内に液体等の内容物を充填する無菌充填が広く行われている。無菌充填を行う場合には、洗浄等の処理をした容器が充填機まで搬送する間に再度汚染されることがないように、容器搬送コンベヤの周囲をカバーで覆うようにしている(特許文献2参照)。
無菌充填を行うために搬送コンベヤをカバーで覆った搬送ラインの途中で容器の検査を行う場合には、容器搬送コンベヤの途中の一方の側部に検査灯を設置し、他方の目視検査を行う検査員が位置する側は、認識性および作業性等の観点から開放状態のままにしている。
実公昭44−10000号公報(第1頁、図1) 実開平4−79826号公報(明細書第4−6頁、図1)
無菌充填を行うために容器搬送コンベヤの周囲を覆ったカバーの一部を開放して観察区間を設けた従来の構成では、塵埃や虫の進入を防ぐことができず、搬送経路の清浄度を維持することが困難であるという問題があった。
本発明は、容器を搬送するコンベヤと、このコンベヤの搬送経路に沿って設けられ、搬送される容器の上方および両側方を覆うカバーとを備え、外部雰囲気から分離された前記カバー内の空間で容器を搬送する容器搬送装置において、前記搬送経路の途中に、両側方のカバーを取り除いた観察区間を設定し、この観察区間の一方の側方に照明を設けるとともに、他方の側方の上部に搬送経路に沿う気体吹出口を設け、前記照明とこの気体吹出口から吹き出される気体とによって観察区間の空間を外部雰囲気と分離し、かつ、前記気体吹出口側から容器の観察を可能にしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載した発明は、前記観察区間の気体吹出口の下方に、吹出口から吹き下ろされた気体を吸引する吸気口を設けたことを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載した発明は、前記観察区間に、内部の空間を陽圧に維持する気体供給口を設けたことを特徴とするものである。
この発明の容器搬送装置では、搬送経路の途中に設けた検査区間の一方の側部に照明を設けてこの区間を覆い、他方の側部には、上方に気体吹出口を設けてエアーカーテンによって覆うようにしたので、視認性に影響を与えることなく、しかも、不良びんの取り出し等の作業性を損なうことなく、虫の飛来や浮遊塵の容器内への進入を防止して、搬送経路内の清浄度を維持することができる。
搬送コンベヤによって搬送される容器の搬送経路の上方および両側方を覆うカバーを、観察区間だけ取り除いて、この観察区間の一方の側方に照明を設置し、他方の側方には、上方に設けた気体吹き出し口から吹き出す気体によってエアーカーテンを形成し、これら照明とエアーカーテンとによって、内部の空間を外部雰囲気から分離するという構成により、搬送経路内の清浄度を維持しつつ、検査における視認性および作業性を向上させるという目的を達成する。
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係る容器搬送装置の平面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。図において、2は容器4を一定の間隔で連続的に搬送する容器搬送コンベヤであり、例えば、上流側の洗びん機(図示せず)において洗浄された容器4を下流側の充填機に供給する。
前記容器搬送コンベヤ2は、その搬送経路の一部に容器4を目視により検査する観察区間6が設けられており、この観察区間6を除いた容器搬送コンベヤの上方および両側方にカバー8が取り付けられている。カバー8の両側壁8a、8bは、図2に示すように、搬送コンベヤ2の両側フレーム10a、10b間の間隔よりもやや広い距離で配置されている。また、この両側壁8a、8bは、搬送コンベヤ2の容器搬送面2aよりも下方へ延びており、この両側壁8a、8bの下端部と、搬送コンベヤ2の両側のフレーム10a、10bとの間にエアーが流通可能な隙間12a、12bが形成されている。
前記カバー8の両側壁8a、8bの内面には、これらカバー8に囲まれた空間14を搬送される容器4の胴部4aを両側から支持するガイド部材16a、16bが設けられている。
また、カバー8の上面8cの上には、給気ダクト18が設置され、さらにその上方には、フィルタユニット20が取り付けられている。前記カバー8の上面8cには多数のパンチ孔(気体供給口)22が形成されており、図示しないエアー供給源から前記フィルタユニット20を介して給気ダクト18内に供給された圧縮エアーがこのパンチ孔22を介してカバー8に囲まれた空間14内に送り込まれている。従って、カバー8に囲まれた空間14内は、常時陽圧に維持されており、この空間14内のエアーが前記カバー8の両側壁8a、8bと容器搬送コンベヤ2の両側フレーム10a、10bとの間の隙間12a、12bから外部に吹き出すようになっており、外部の雰囲気が搬送経路内の空間14に侵入するおそれがない。
観察区間6は、検査者24が搬送コンベヤ2による容器搬送経路の方向を向いて位置し、搬送コンベヤ2により搬送される容器4を目視によって検査する区間であり、その奥側(搬送コンベヤ2を挟んで検査者24の位置と逆側)に照明26が設置されている。この照明26は、ボックス28の内部に蛍光灯30を設置し、前面側(搬送コンベヤ2側)は拡散板32で覆っている。
観察区間6の、検査者24が位置している手前側には、上方の給気ダクト18(なお、この観察区間6の給気ダクト18は、照明ボックス28の上方まで幅が広げられているので、この部分を符号18Aで示す)の下面に気体吹出口(エアー吹出口)34が設けられている。また、下方には、排気ダクト36に接続された吸気口38が開口している。この吸気口38は容器搬送コンベヤ2の搬送面2aとほぼ同じ高さに開口しており、前記エアー吹出口34から給気ダクト18(18A)内の圧力エアーが吹き出されると、下方の排気ダクト36に吸引されて吸気口38内に流入することにより、前記観察区間6の前面側にエアーカーテン40が形成される。この観察区間6では、両側方のカバー8を取り除いて開口を形成しているが、奥側の側壁8bに形成した開口を、照明26のボックス28によって完全に塞いでいる。また、前面側の側壁8aの開口には、端から端までの全体に渡り、搬送経路に沿ってエアー吹出口34が設けてあり、エアーカーテン40によって前面側を完全に覆うようになっている。なお、このエアー吹出口34は、開口部が連続するものであっても良く、また、断続的に複数設けるようにしても良い。
この観察区間6でも前記給気ダクト18(18A)の下面には多数のパンチ孔22が形成されており、前記照明26とエアーカーテン40とによって囲まれた空間14(この観察区間6の空間14を符号14Aで示す)内が陽圧に維持されている。この実施例では、上方のエアー吹出口34が下方の吸気口38よりも容器搬送コンベヤ2のやや内側に配置されており、エアーカーテン40を形成するエアーの流れが、容器4の上端の首部4bから肩部4cおよび胴部4aに沿って次第に外側に流れるようになっている。このように観察区間6内の空間を陽圧に維持しているので、照明26と、側壁8や給気ダクト18Aの底面との隙間等から外部雰囲気が流入することを防止することができる。
また、排気ダクト36の、前記容器搬送コンベヤ2のフレーム10a、10bの下方に位置する部分には、多数のパンチ孔42が形成されており、搬送コンベヤ2のフレーム10a、10bと吸気口38との間の隙間12cを通って流出するエアーを排気ダクト36内に吸引するようになっている。
以上の構成に係る容器搬送装置の作動について説明する。上流側の図示しない洗びん機によって洗浄された清浄な容器4が、容器搬送コンベヤ2に載せられて所定の間隔で搬送される。容器搬送コンベヤ2は、前記観察区間6を除いては上方および両側方がカバー8(8a、8b、8c)によって覆われている。そして、上方のフィルターユニット20によって浄化され、給気ダクト18内に供給された圧縮エアーが、カバー8の上面8cに形成された多数のパンチ孔22を通ってカバー8と容器搬送コンベヤ2によって囲まれた空間14内に吹き込まれて、この空間14内が陽圧に維持されている。この空間14内の過剰なエアーはカバー8の両側壁8a、8bと容器搬送コンベヤ2の両側フレーム10a、10bとの間を通って外部に放出されており、外部の雰囲気がカバー8内部の空間14に侵入するおそれが無く、カバー8内部は清浄な雰囲気が維持される。
容器搬送コンベヤ2によって搬送されてきた容器4が観察区間6に到達すると、この部分にはカバー8が設けられていないが、奥側は照明26のボックス28により、上方は給気ダクト18Aの底面によって覆われており、前面側は上方のエアー吹出口34から吹き出されたエアーが吸気口38に流れ込むエアー流によってエアーカーテン40が形成されているので、この観察区間6も全体的に覆われて外部の雰囲気と遮断されている。また、これら給気ダクト18A、照明ボックス28およびエアーカーテン40によって囲まれた空間14A内に、給気ダクト18Aの底面に形成された多数のパンチ孔22を介してエアーが吹き込まれて、この空間14A内が陽圧に維持され、外部の雰囲気の侵入を防止している。従って、この観察区間6も他のカバー8が設けられている区間と同様の清浄度を保持することができる。また、虫の飛来や、浮遊塵等が容器4内に進入することを防止できる。しかも、検査員24が位置する前面側はエアーカーテン40になっているので、視認性に影響することなく、正確な検査が可能であり、また、不良びんが発見された場合に取り出すことも容易である。さらに、エアー吹出口34や給気ダクト18Aのパンチ孔22から吹き出されたエアーを排気ダクト36で回収しているので、給気ダクト18Aから放出されたエアーの拡散、汚染を防止することができる。なお、前記構成に温風発生装置を付加し、エアーカーテン40に温風を送るようにすることもできる。この場合には、検査員24の冷え込み防止の効果が得られる。また、この実施例では、検査者24をおいて目視検査を行う構成であったが、人的な検査に限るものではなくビデオカメラ等を用いた検査を行うことも可能である。さらに、前記実施例では、本発明を洗びん機から充填機への経路に適用した場合について説明したが、この部分に設けるものに限らず、例えば、充填機からキャッパへの経路中に設けて充填済みの容器についての検査を行う場合にも適用可能である。
本発明の一実施例に係る容器搬送装置の平面図である。(実施例1) 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。
符号の説明
2 搬送コンベヤ
4 容器
6 観察区間
8 カバー
8a 側方のカバー(カバーの側壁)
8b 側方のカバー(カバーの側壁)
14 カバー内の空間
22 気体供給口(パンチ穴)
26 照明
34 気体吹出口
38 吸気口

Claims (3)

  1. 容器を搬送するコンベヤと、このコンベヤの搬送経路に沿って設けられ、搬送される容器の上方および両側方を覆うカバーとを備え、外部雰囲気から分離された前記カバー内の空間で容器を搬送する容器搬送装置において、
    前記搬送経路の途中に、両側方のカバーを取り除いた観察区間を設定し、この観察区間の一方の側方に照明を設けるとともに、他方の側方の上部に搬送経路に沿う気体吹出口を設け、前記照明とこの気体吹出口から吹き出される気体とによって観察区間の空間を外部雰囲気と分離し、かつ、前記気体吹出口側から容器の観察を可能にしたことを特徴とする容器搬送装置。
  2. 前記観察区間の気体吹出口の下方に、吹出口から吹き下ろされた気体を吸引する吸気口を設けたことを特徴とする請求項1に記載の容器搬送装置。
  3. 前記観察区間に、内部の空間を陽圧に維持する気体供給口を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の容器搬送装置。
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