JP2006275171A - 固定型等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】作動角の高角化を実現するため、その外輪に必要な表面硬度と内部組織が得られるように材料などを最適化する。
【解決手段】内球面1に複数のトラック溝2を軸方向に沿って開口端に向けて形成した外輪3と、外球面4に外輪3のトラック溝2と対をなす複数のトラック溝5を軸方向に沿って形成した内輪6と、外輪3と内輪6の両トラック溝2,5間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外輪3の内球面1と内輪6の外球面4との間に介在してボール7を保持する保持器9とを備えた固定型等速自在継手であって、Cを0.45〜0.70重量%およびV、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下含む炭素鋼を焼入れ硬化比0.25〜0.50で高周波焼入れにより硬化処理することでもって形成され、その非硬化処理部分の鋼組織が、フェライト面積率15〜30%を有し、粒状フェライトを含む素材で外輪3を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は固定型等速自在継手に関し、詳しくは、自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で作動角度変位のみを許容する固定型の等速自在継手に関する。
例えば、自動車のドライブシャフト等の連結用継手として使用されている固定型等速自在継手(ツェパー型等速自在継手:BJ)は、球面状の内径面に曲線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に曲線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝とこれに対応する内側継手部材のトラック溝とが協働して形成されるボールトラックに配された複数のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持するポケットを備えた保持器とで構成される。複数のトルク伝達ボールは、保持器に形成されたポケットに収容されて円周方向等間隔に配置されている。
この等速自在継手では、外側継手部材と内側継手部材とが角度変位すると、保持器のポケットに収容されたトルク伝達ボールは常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。ここで、作動角とは、外側継手部材の回転軸と内側継手部材の回転軸とがなす角度を意味する。
近年、自動車の衝突安全性向上の観点からホイールベースを長くすることがあるが、それに伴って車両回転半径が大きくならないようにするため、固定型等速自在継手の高角化による前輪の操舵角の増大が求められている。この高角化のニーズには、外側継手部材の開口側でのトラック溝形状を軸方向と平行なストレート状にしたアンダーカットフリータイプの固定型等速自在継手(UJ)で対応している。このタイプの等速自在継手では、外側継手部材及び内側継手部材の両トラック溝はいずれも、アンダーカットがなく、大きな作動角を取り得る構造を有する。
一方、これら等速自在継手では、6個のトルク伝達ボールを使用するものに対して、それと同等以上の強度、負荷容量及び耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化、軽量化を実現するため、8個のトルク伝達ボールを備えた等速自在継手がある。この8個ボールの等速自在継手では、各種内部設計の最適化を実施し、等速自在継手に必要な機能の確保を実現している(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、この種の固定型等速自在継手が使用される動力伝達軸において、その材料成分や熱処理を制御することにより、動力伝達軸の高強度化、軽量化を図ったものもある(例えば、特許文献4参照)。
特開2003−307235号公報 特開2003−4062号公報 特開平9−177814号公報 特開2000−234141号公報
ところで、前述した固定型等速自在継手の必要機能として、その等速自在継手が大きな作動角をとった時の強度確保がある。8個ボールの等速自在継手では、前述したように内部設計の最適化により、6個ボールの等速自在継手に対して、より一層のコンパクト化を実現していることから、8個ボールの等速自在継手の構成部品である外輪は、6個ボールの等速自在継手の外輪と比べると、薄肉となっている。
従って、8個ボールの等速自在継手においては、外輪の強度を安定して確保するために、製品の完成時、薄肉となっている外輪に必要な表面硬度、および製品強度に必要な内部組織が得られるように、材料などを適正に選定することが重要な課題となってくる。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、作動角の高角化を実現すると共に、その高角時の外輪の強度を安定して確保するため、その外輪に必要な表面硬度と内部組織が得られるように材料などを最適化した固定型等速自在継手を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、内球面に複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って開口端に向けて形成した外側継手部材と、外球面に外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材の両トラック溝間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、外側継手部材の内球面と内側継手部材の外球面との間に介在してボールを保持する保持器とを備えた固定型等速自在継手であって、以下の点を特徴とする。
前述の構成における外側継手部材は、Cを0.45〜0.70重量%およびV、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下含む炭素鋼を焼入れ硬化比0.25〜0.50で高周波焼入れにより硬化処理することでもって形成され、その非硬化処理部分の鋼組織が、フェライト面積率15〜30%を有し、粒状フェライトを含む。
外側継手部材の炭素鋼は、Cを0.45〜0.70重量%およびV、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下含む必要がある。炭素鋼におけるCが0.45重量%未満であると、高周波焼入れ後の表面硬さが低すぎて十分な強度が得られず、0.70重量%を超えると、表面硬さが高すぎるために靭性の低下を招く。
この炭素鋼がV、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下含んでいれば、結晶粒の微細化により靭性が向上するので、より過酷な使用条件が予想される場合に有効である。これらの割合が0.3重量%を超えると、靭性が低下する。
また、この炭素鋼の高周波焼入れによる硬化処理では、その焼入れ硬化比を0.25〜0.50とする必要がある。焼入れ硬化比は、有効硬化層深さ/軸半径(肉厚)比で表され、この焼入れ硬化比が0.25未満であると、破損の起点が外側継手部材の内部に発生するため、強度が低下する。一方、0.50を超えると、外側継手部材の外観に焼割れが発生する。
さらに、非硬化処理部分の鋼組織は、フェライト面積率15〜30%を有し、かつ、粒状フェライトを含む必要がある。この鋼組織において、フェライト面積率が15%以上であれば、強度、靭性および延性に優れた外側継手部材を得ることができる。しかしながら、30%を超えると、静的強度および耐久強度が低下する。また、粒状フェライトを含むことにより、鋼組織の微細化が図れて強度の向上が実現できる。
前述した構成における炭素鋼としては、Si:0.15〜0.70重量%、Mn:0.10〜0.50重量%、S:0.035重量%以下、P:0.030重量%以下、V:0.04〜0.15重量%を基本成分とし、残部がFeおよび不可避的不純物からなるものを使用することが望ましい。
Siは、製鋼段階での脱酸剤として、さらには粒界強化のために添加される。これが0.15重量%未満であると、粒界強化の効果が得られず、0.70重量%を超えると、冷間加工性(鍛造性、旋削性)が著しく低下する。Mnは、鋼中硫黄をMnSとして固定・分散させるために必要であり、これが0.10重量%未満であると、焼入れ性が低下し(焼入れ深さが得られない)、0.50重量%を超えると、焼入れ性が飽和して冷間加工性を低下させる。Sは、Mnと結合してMnS介在物として存在するが、冷間加工時の割れ発生の起点となるので、0.035重量%以下とする。また、Pは、鋼中において粒界に析出して熱間加工性を著しく損ない、かつ、素材強度を著しく低下させるので、0.030重量%以下とする。さらに、Vは、粒状フェライトの生成を促進させ、その結果、フェライト面積率を増加させるために必要であり、これが0.04重量%未満であると、前述の作用が不足することになり、0.15重量%を超えると、前述した効果が飽和することになる。
前述した構成における炭素鋼について、組織中の結晶粒度の大小が疲労強度などに大きく影響する。例えば結晶粒度が大きすぎると、焼割れ感受性が著しく増加する。そこで、非硬化処理部分の鋼組織における結晶粒度をフェライト結晶粒度番号で6以上とする必要がある。この結晶粒度が6未満、つまり、結晶粒度が大きくなると、前述したように焼割れ感受性が増加する。なお、結晶粒度の測定は、高周波焼入れによる熱影響が及んでいない、例えば外側継手部材のマウス部外径で行うことができる。
前述した構成における炭素鋼について、高周波焼入れ後の表面の圧縮残留応力を60kgf/mm2以上とすれば、疲労強度の向上が達成できる。また、高周波焼入れ後のショットピーニングにより表面の圧縮残留応力を100kgf/mm2以上とすれば、さらなる疲労強度の向上が図れる。
なお、本発明は、6個ボールの等速自在継手に対して、それと同等以上の強度、負荷容量及び耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化、軽量化を実現するため、8個ボールの等速自在継手に適用することが好ましい。また、本発明は、外側継手部材および内側継手部材の両トラック溝の一部を軸方向と平行なストレート形状にしたアンダーカットフリータイプの固定型等速自在継手(UJ)も適用可能である。
本発明によれば、Cを0.45〜0.70重量%およびV、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下含む炭素鋼を焼入れ硬化比0.25〜0.50で高周波焼入れにより硬化処理することでもって形成され、その非硬化処理部分の鋼組織が、フェライト面積率15〜30%を有し、粒状フェライトを含む素材で外側継手部材を構成したことにより、その素材の最適化でもって外側継手部材に必要な表面硬度と内部組織が得られることで、作動角の高角化を実現すると共にその高角時の外側継手部材の強度を安定して確保できる。その結果、高強度の外側継手部材を安定して供給することができ、かつ、その加工性の安定化が図れて、等速自在継手の軽量・コンパクト化するための外側継手部材の薄肉化が容易となる。
本発明に係る固定型等速自在継手の実施形態を以下に詳述する。なお、以下の実施形態は、8個ボールのツェパー型等速自在継手(BJ)に適用した場合を例示するが、8個ボールのアンダーカットフリータイプの固定型等速自在継手(UJ)も適用可能である。
図1および図2に示す実施形態の等速自在継手は、球面状の内径面1に曲線状のトラック溝2を軸方向に形成した外側継手部材である外輪3と、球面状の外径面4に曲線状のトラック溝5を軸方向に形成した内側継手部材である内輪6と、外輪3のトラック溝2とこれに対応する内輪6のトラック溝5とが協働して形成されるボールトラックに配された8個のトルク伝達ボール7と、トルク伝達ボール7を保持するポケット8を備えた保持器9とで構成される。8個のトルク伝達ボール7は、保持器9に形成されたポケット8に1個ずつ収容されて円周方向等間隔に配置されている。
外輪3のトラック溝2の曲率中心Aと内輪6のトラック溝5の曲率中心Bとは、トルク伝達ボール7の中心を含む継手中心面Oに対して軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされ、そのため、ボールトラックは開口側が広く、奥側に向かって漸次縮小した楔形状になっている。また、外輪3の内径面1および内輪6の外径面4の球面中心はいずれも継手中心面Oと一致する。この外輪3と内輪6とが角度θだけ角度変位すると、保持器9に案内されたトルク伝達ボール7は常にどの作動角θにおいても角度θの二等分面(θ/2)内に維持され、継手の等速性が確保される。
前述の外輪3のマウス部10の底部から一体的に延びる軸部11に例えば従動側の回転軸(図示せず)が連設され、内輪6にセレーション嵌合された軸部12に駆動側の回転軸(図示せず)を結合することにより、両回転軸間で作動角度変位を許容しながらトルク伝達が可能な構造となっている。
この等速自在継手の外輪3は、高周波焼入れによる硬化処理を施した機械構造用炭素鋼で製作されている。この外輪3には、高トルクおよび繰り返し荷重に耐えられる高い強度(静的強度および疲労強度)が要求される。また、各構成部品間では、金属同士の接触となるため、耐摩耗性も必要である。そのため、外輪3には、等速自在継手としての必要機能を満足できるような材料を採用し、高周波焼入れによる硬化処理を施す必要がある。特に、8個ボールの等速自在継手においては、6個ボールの等速自在継手に比べて外輪3が薄肉になるためにその強度は材料仕様で大きく支配されやすい。
そこで、8個ボールの等速自在継手における外輪3の強度を最大限に引き出し、かつ、加工性の良い材料を適用することで前述した要求に応え得る仕様については、以下のとおりである。
外輪3の素材としては、C:0.45〜0.70重量%、Si:0.15〜0.70重量%、Mn:0.10〜0.50重量%、S:0.035重量%以下、P:0.030重量%以下、V:0.04〜0.15重量%を基本成分とし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる炭素鋼が用いられる。この炭素鋼としては、必要に応じて、V、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下で添加する。
この炭素鋼は、所定形状に亜熱間鍛造加工した後、焼入れ硬化比0.25〜0.50で高周波焼入れによる硬化処理がなされ、外輪3の所定箇所に表面硬化層が形成される。なお、外輪3の軸部11では、焼入れ硬化比が有効硬化層深さ/軸半径比で表され、そのマウス部10では、焼入れ硬化比が有効硬化層深さ/肉厚比で表される。この高周波焼入れによる硬化処理では、例えば外輪3の軸部11およびマウス部10の内径に表面硬化層が形成され、外輪3のコア部(表面硬化層よりも深い部分)およびマウス部10の外径には表面硬化層が形成されずに非硬化処理部分となる。
この高周波焼入れ時、表面の圧縮残留応力が60kgf/mm2以上となるまで硬化される。この圧縮残留応力値は、焼戻し温度を調整したり、焼入れ冷却液(水、油など)を変更あるいは調整することによって達成することができる。さらに、高周波焼入れ後のショットピーニングにより表面の圧縮残留応力を100kgf/mm2以上まで高めることにより、さらなる疲労強度の向上が図れる。この圧縮残留応力値は、例えばショットピーニングを二回行うことによって実現され得る。
なお、前述した圧縮残留応力の測定は、X線応力測定機により行うことができる。例えば、X線種:CrKα、回折角:156.4°、管電圧:30kV、電流:20mA、コリメータ:φ1mm、入射角:0,20,35,45°、測定法:傾斜法(円周方向)、並傾法(軸方向)を測定条件とすることが可能である。
また、非硬化処理部分の鋼組織における結晶粒度をフェライト結晶粒度番号で6以上とする。この結晶粒度の測定は、フェライト結晶粒度試験方法(JIS G 0552)で行うことが可能である。この測定方法では、原則として、100倍の顕微鏡倍率で結晶粒の大きさを観察し、JIS粒度標準図または結晶粒度測定用スクリーンと比較し、粒度番号で表すものである。
前述した高周波焼入れによる硬化処理の加工後、非硬化処理部分の鋼組織は、フェライト面積率15〜30%を有し、粒状フェライトを含む。粒状フェライトは、オーステナイト粒界に沿って生成する網目状フェライトと異なり、パーライトを分析する効果を有し、実質的に鋼組織を微細化する。この鋼組織の微細化により、外輪3の強度を向上させる。この粒状フェライトを含むフェライトパーライト組織では、クラックの発生を抑制することができ、延性および靭性に富むため、使用中に繰り返し荷重で亀裂が発生することがない。
なお、フェライト面積率は、鋼組織におけるフェライトとパーライトとの識別の容易さから市販の面積率自動測定装置などを用いることにより測定することができる。また、光学顕微鏡視野内の任意直線のフェライト内にある部分の比率を求めてその平均をとっても測定することができる。
本出願人は、前述した外輪3について加工性および疲労性試験を行った。本試験は、外輪3のマウス部10における繰り返し応力に対する寿命を検証する試験であるといえる。本発明品に用いた素材は、C:0.6重量%、Si:0.57重量%、Mn:0.8重量%、P:0.015重量%、S:0.017重量%、Cr:0.25重量%、V:0.15重量%を含む炭素鋼である。なお、比較品に用いた素材は、市販のJIS G 4051に規定されている機械構造用炭素鋼S53Cとした。
試験は、JIS Z 2241に規定される引張試験における絞りの測定により亜熱間鍛造時の外輪マウス薄肉部のしごきの加工性を評価し、また、JIS Z 2274に規定される回転曲げ疲れ試験により、外輪マウス部にかかる繰り返し応力に対する疲労強度を評価した。なお、引張試験における試験片は、平行部長さ15mm×直径5mmの丸棒試験片を用い、回転曲げ疲れ試験における試験片は、1号試験片(JIS Z 2274)を用いた。
前述した引張試験における絞りの測定結果を図3に示す。同図に示すように比較品の絞りが39%であるのに対して本発明品の絞りが44%となり、大幅に向上していることが明らかである。この絞りの向上により亜熱間鍛造時の加工性が大幅に向上する。また、前述した回転曲げ疲れ試験の結果を図4に示す。同図に示すように本発明品における回転曲げ疲れ強さが比較品に比べて3割程度向上することが検証された。
本発明に係る固定型等速自在継手の実施形態で、図2のI−I線に沿う断面図である。 図1の等速自在継手のO−O線に沿う断面図である。 本発明品と比較品について、引張試験における絞りの測定結果を示す図である。 本発明品と比較品について、回転曲げ疲れ試験の結果を示す図である。
符号の説明
1 外側継手部材(外輪)の内球面
2 外側継手部材(外輪)のトラック溝
3 外側継手部材(外輪)
4 内側継手部材(内輪)の外球面
5 内側継手部材(内輪)のトラック溝
6 内側継手部材(内輪)
7 ボール
9 保持器

Claims (7)

  1. 内球面に複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って開口端に向けて形成した外側継手部材と、外球面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材の両トラック溝間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、外側継手部材の内球面と内側継手部材の外球面との間に介在してボールを保持する保持器とを備えた固定型等速自在継手であって、
    前記外側継手部材は、Cを0.45〜0.70重量%およびV、Nb、Tiのうち少なくとも一種を合計0.3重量%以下含む炭素鋼を焼入れ硬化比0.25〜0.50で高周波焼入れにより硬化処理することでもって形成され、その非硬化処理部分の鋼組織が、フェライト面積率15〜30%を有し、粒状フェライトを含むことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 前記炭素鋼は、Si:0.15〜0.70重量%、Mn:0.10〜0.50重量%、S:0.035重量%以下、P:0.030重量%以下、V:0.04〜0.15重量%を基本成分とし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる請求項1に記載の固定型等速自在継手。
  3. 前記非硬化処理部分の鋼組織における結晶粒度をフェライト結晶粒度番号で6以上とした請求項1又は2に記載の固定型等速自在継手。
  4. 表面の圧縮残留応力を60kgf/mm2以上とした請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
  5. ショットピーニングにより表面の圧縮残留応力を100kgf/mm2以上とした請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
  6. 前記ボールが8個である請求項1〜5のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
  7. 前記外側継手部材および内側継手部材の両トラック溝の一部がストレート形状である請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
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