JP2006274912A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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仁志 横村
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聖 川谷
Nobuhiro Kondo
暢宏 近藤
Minehiro Murata
峰啓 村田
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Abstract

【課題】 昇温或いはHCの供給により排気浄化機能を維持するようにした排気後処理装置を有するエンジンの停止の際に、排気後処理装置の熱劣化が生じないようにしたエンジンの制御装置を提供する。
【解決手段】 排気後処理装置(28)の排気浄化機能を維持するため、排気後処理装置(28)の昇温或いは排気後処理装置(28)へのHCの供給を行う再生手段(42)と、エンジン(1)の運転中にイグニッションスイッチ(50)がオフにされたとき、排気後処理装置(28)の温度が所定温度以下に低下したと判断するまではエンジン(1)の運転を継続し、排気後処理装置(28)の温度が所定温度以下に低下したと判断するとエンジン(1)を停止させる制御手段(44)とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの制御装置に関し、より詳しくは昇温やHCの供給により排気後処理装置の排気浄化機能を維持するようにしたエンジンの制御装置に関する。
従来より、エンジンの排気に含まれるNOx(窒素酸化物)を浄化するための吸蔵型NOx触媒や、パティキュレートを捕集するためのパティキュレートフィルタが排気後処理装置として用いられている。
吸蔵型NOx触媒は、排気中の酸素濃度が高い、いわゆる排気空燃比がリーンの状態で排気中のNOxを吸蔵し、排気中の酸素濃度が低く還元剤濃度が高い、いわゆる排気空燃比がリッチの状態で吸蔵しているNOxを放出して還元することにより、排気中のNOxを浄化するものである。
このような吸蔵型NOx触媒ではNOxの吸蔵量に限界があるため、吸蔵したNOxを適宜放出して還元する必要がある。そこで、吸蔵されたNOxを放出、還元してNOx吸蔵触媒の排気浄化機能を維持するために、リッチスパイク運転を行ったり、吸蔵型NOx触媒より上流側に設けた燃料添加弁から排気通路内に燃料を噴射したりして、吸蔵型NOx触媒に還元剤としてHCを供給するようにしている。
また、吸蔵型NOx触媒では、燃料中に含まれるイオウ成分が燃焼して生じるSOx(硫黄酸化物)もNOxと同様に吸蔵され、SOxの吸蔵によって吸蔵型NOx触媒のNOx吸蔵能力が低下する。このため、吸蔵型NOx触媒にある程度SOxが吸蔵されると、排気空燃比をリッチにして吸蔵型NOx触媒にHCを供給することにより吸蔵型NOx触媒を昇温し、吸蔵されているSOxを放出するようにして、吸蔵型NOx触媒の排気浄化機能を維持することが知られている(例えば特許文献1)。
このような吸蔵型NOx触媒では、HCの供給によりSOxの放出を行った後、排気空燃比をリーンに復帰させると、吸蔵型NOx触媒に蓄積されているHCが排気中の多量の酸素と反応し、吸蔵型NOx触媒の温度が一気に上昇して、吸蔵型NOx触媒が熱劣化してしまうという問題がある。そこで、特許文献1の吸蔵型NOx触媒を備えたエンジンでは、HCの供給によりSOxの放出を行った後の所定期間は、排気中の酸素濃度を低下させるようにしている。
また、パティキュレートフィルタでは、捕集したパティキュレートがパティキュレートフィルタ内に堆積することにより次第に排気抵抗が増大するので、パティキュレートの堆積量が所定量に達したときにパティキュレートフィルタを昇温し、パティキュレートを強制的に焼却してパティキュレートフィルタを強制再生することにより、パティキュレートフィルタの排気浄化機能を維持することが知られている(例えば特許文献2)。
このようにパティキュレートフィルタを昇温して強制再生を行っているときに、エンジンがアイドル運転のように排気流量の少ない運転状態になった場合、パティキュレートの燃焼によって発生した熱が排気によってパティキュレートフィルタ外に持ち出されなくなるため、パティキュレートフィルタ内の温度が上昇し、パティキュレートフィルタが熱劣化するという問題がある。そこで、特許文献2のパティキュレートフィルタを備えたエンジンでは、パティキュレートフィルタの強制再生中にエンジンがアイドル運転状態になると、エンジンのアイドル回転数を上昇させて排気流量を増やし、パティキュレートフィルタの熱劣化を防止するようにしている。
特開平11−229855号公報 特開2003−161139号公報
特許文献1或いは特許文献2のエンジンでは、エンジンが運転状態にあるときに、その運転状態の変化により排気後処理装置の温度が過剰に上昇しないようにエンジンが制御される。しかしながら、HCの供給や昇温により排気後処理装置の排気浄化機能を維持するための制御を行っているときや、このような制御を完了した直後の状態などで、エンジンのイグニッションスイッチがオフにされてエンジンが停止すると、吸蔵型NOx触媒やパティキュレートフィルタの熱を持ち去っていた排気がなくなるため、吸蔵型NOx触媒やパティキュレートフィルタの温度が上昇したり、残留していたHCがそれに伴い酸化して更に温度が上昇する可能性がある。
特許文献1或いは特許文献2のエンジンでは、このような温度上昇を積極的に抑制する手段がなく、排気後処理装置の自然放熱によって温度が低下するのを待つしかないため、過剰に温度が上昇してしまった場合には排気後処理装置が熱劣化してしまうという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、昇温或いはHCの供給により排気浄化機能を維持するようにした排気後処理装置を有するエンジンの停止の際に、排気後処理装置の熱劣化が生じないようにしたエンジンの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のエンジンの制御装置は、エンジンの排気通路に配置されて前記エンジンの排気の浄化を行う排気後処理装置と、前記排気後処理装置の排気浄化機能を維持するため、前記排気後処理装置の昇温或いは前記排気後処理装置へのHCの供給を行う再生手段と、前記エンジンの運転中にイグニッションスイッチがオフにされたとき、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断するまでは前記エンジンの運転を継続し、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断すると前記エンジンを停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成されたエンジンの制御装置によれば、再生手段によって排気後処理装置の排気浄化機能を維持するために排気後処理装置の昇温又は排気後処理装置へのHCの供給を実行しているとき、或いは実行の直後のように、排気後処理装置の温度が上昇したりHCが多く存在するような状態でイグニッションキーがオフにされても、制御手段が排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断するまでエンジンの運転を維持する。
より具体的には、前記排気後処理装置の温度を検出する温度検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記温度検出手段の検出値に基づき前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したことを判断することを特徴とする(請求項2)。
更に請求項2のエンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された前記排気後処理装置の温度が所定温度以下である状態が所定時間継続すると、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断することを特徴とする(請求項3)。
または、請求項1のエンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記イグニッションスイッチがオフになってから所定時間が経過したときに前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断することを特徴とする(請求項4)。
更に、請求項4のエンジンの制御装置において、前記排気後処理装置の温度を検出する温度検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された前記排気後処理装置の温度が所定温度以下であるときには、前記イグニッションスイッチがオフにされると直ちにエンジンを停止することを特徴とする(請求項5)。
或いは、請求項1のエンジンの制御装置において、前記排気後処理装置への排気流量を検出する排気流量検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記イグニッションスイッチがオフになった後に前記排気流量検出手段によって検出された排気流量の積算値が所定量に達すると、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断することを特徴とする(請求項6)。
更に、請求項6のエンジンの制御装置において、前記排気後処理装置の温度を検出する温度検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された前記排気後処理装置の温度が所定温度以下であるときには、前記イグニッションスイッチがオフにされると直ちにエンジンを停止することを特徴とする(請求項7)。
また、これらのエンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記イグニッションスイッチがオフにされても前記エンジンの運転を継続するときは、エンジンが停止していない旨を報知することを特徴とする(請求項8)。
更に、これらのエンジンの制御装置において、前記排気後処理装置は、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸蔵し、排気空燃比がリッチのときに吸蔵しているNOxを放出して還元する吸蔵型NOx触媒であり、前記再生手段は、前記排気中にHCを供給することにより、前記吸蔵型NOx触媒に吸蔵されているNOxを放出させて還元することを特徴とする(請求項9)。
或いは、これらのエンジンの制御装置において、前記排気後処理装置は、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸蔵し、排気空燃比がリッチのときに吸蔵しているNOxを放出して還元する吸蔵型NOx触媒であり、前記再生手段は、前記吸蔵型NOx触媒を昇温しつつHCを供給することにより、前記吸蔵型NOx触媒に吸着された硫黄酸化物を放出させることを特徴とする(請求項10)。
更にまた、これらのエンジンの制御装置において、前記排気後処理装置は、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタであり、前記再生手段は、前記パティキュレートフィルタを昇温することにより、前記パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを焼却することを特徴とする(請求項11)。
請求項1乃至11のエンジンの制御装置によれば、イグニッションキーがオフにされても、排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断するまでエンジンの運転を維持することにより、引き続き排気後処理装置に排気が供給されて排気後処理装置の熱が持ち出されるので、排気後処理装置の温度が過度に上昇して熱劣化を生じるという問題が防止される。
また、請求項3のエンジンの制御装置によれば、温度検出手段によって検出された排気後処理装置の温度が所定温度以下である状態が所定時間継続すると、排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断するようにしたので、何らかの原因で温度検出手段が一時的に排気後処理装置の温度を低く検出してしまっても、これをもって直ちに排気後処理装置の温度が所定温度以下であるとは判断しないため、確実に排気後処理装置の温度が所定温度以下であることを判定して、エンジンを停止させることができる。
更に、請求項8のエンジンの制御装置によれば、イグニッションスイッチがオフにされてもエンジンの運転を継続するときは、エンジンが停止していない旨を報知するようにしたので、運転者はイグニッションスイッチがオフであるにもかかわらずエンジンが運転状態にあることを認識し、故障によりエンジンが停止しないわけではないことを理解することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る制御装置が適用される4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)のシステム構成図を示しており、図1に基づき第1実施形態の制御装置の構成を説明する。
エンジン1は各気筒共通の高圧蓄圧室(以下コモンレールという)2を備えており、コモンレール2に蓄えられた高圧の燃料である軽油を、各気筒に設けられたインジェクタ4に供給し、各インジェクタ4からそれぞれの気筒内に軽油が噴射される。
吸気通路6にはターボチャージャ8が装備されており、図示しないエアクリーナから吸入された吸気は、吸気通路6からターボチャージャ8のコンプレッサ8aへと流入し、コンプレッサ8aで過給された吸気はインタークーラ10及び吸気制御弁12を介して吸気マニホールド14に導入される。また、吸気通路6のコンプレッサ8aより上流側には、エンジン1への吸入空気流量を検出するための吸気流量センサ16が設けられている。
一方、エンジン1の各気筒から排気が排出される排気ポート(図示せず)は、排気マニホールド18を介して排気管(排気通路)20に接続されている。なお、排気マニホールド18と吸気マニホールド14との間には、EGR弁22を介して排気マニホールド24と吸気マニホールド14とを連通するEGR通路24が設けられている。
排気管20はターボチャージャ8のタービン8bを経た後、排気絞り弁26を介して排気後処理装置28に接続されている。また、タービン8bはコンプレッサ8aと連結されており、排気管20内を流動する排気を受けてコンプレッサ8aを駆動する。
排気後処理装置28は、ケーシング内の上流側に吸蔵型NOx触媒30が収容されると共に、この吸蔵型NOx触媒30の下流側には、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ(以下フィルタという)32が収容されている。
この吸蔵型NOx触媒30は、排気空燃比がリーンであるときに排気中のNOxを吸蔵し、排気空燃比がリッチであるときに、吸蔵しているNOxを放出して還元する機能を有している。また、フィルタ32は、ハニカム型のセラミック担体からなり、上流側と下流側とを連通する通路が多数並設されると共に、通路の上流側開口と下流側開口とが交互に閉鎖されている。
排気後処理装置28の吸蔵型NOx触媒30とフィルタ32との間には、吸蔵型NOx触媒30の出口側温度を検出する触媒温度センサ(温度検出手段)34と、フィルタ32の上流側排気圧力を検出する上流圧力センサ36とが設けられている。そして、排気後処理装置28のフィルタ32より下流側には、フィルタ32の下流側排気圧力を検出する下流圧力センサ38とフィルタ32の出口側温度を検出するフィルタ温度センサ40が設けられている。
また、排気絞り弁26の上流側には、排気空燃比をリッチにして、吸蔵型NOx触媒30に吸蔵されているNOxを放出させて還元するために、エンジン1と同一の燃料である軽油を排気管20内に噴射する燃料添加弁(再生手段)42が設けられている。この燃料添加弁42は電磁式で、通電されることにより開弁して燃料を噴射し、通電を停止することにより閉弁して燃料の供給を停止するようになっている。
ECU(制御手段)44は、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
ECU44の入力側には、各種制御に必要な情報を収集するため、上述した吸気流量センサ16、触媒温度センサ34、上流圧力センサ36、下流圧力センサ38、及びフィルタ温度センサ40のほか、エンジン回転数を検出する回転数センサ46、及びアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ48などの各種センサ類やエンジン1の始動と停止を行うために運転者によって操作されるイグニッションスイッチ50が接続されており、出力側には演算した制御量に基づき制御が行われる各気筒のインジェクタ4、吸気制御弁12、EGR弁22、排気絞り弁26、及び燃料添加弁42などの各種デバイス類が接続されている。
エンジン1の各気筒への燃料供給量の演算、及び演算した燃料供給量に基づくインジェクタ4からの燃料供給制御もECU44によって行われる。エンジン1の運転に必要な燃料供給量(主噴射量)は、回転数センサ46によって検出されたエンジン回転数とアクセル開度センサ48によって検出されたアクセル開度とに基づき、予め記憶しているマップから読み出して決定する。各気筒に供給される燃料の量は、インジェクタ4の開弁時間によって調整され、決定された燃料量に対応した駆動時間で各インジェクタ4が開弁駆動され、各気筒に主噴射が行われることにより、エンジン1の運転に必要な燃料量が供給される。
このように構成されたエンジン1の制御装置では、エンジン1から排出された排気が排気管20を通って排気後処理装置28に導入され、排気中のNOxが吸蔵型NOx触媒30に吸蔵されると共に、パティキュレートがフィルタ32に捕集されて排気の浄化が行われる。
パティキュレートの浄化については、燃料添加弁42から排気管20内に燃料を噴射することにより、吸蔵型NOx触媒30にHCを供給し、吸蔵型NOx触媒30でのHCの酸化反応によって温度の上昇した高温ガスをフィルタ32内に流入させ、フィルタ32に捕集されて堆積したパティキュレートを焼却してフィルタ32から除去する。
また、吸蔵型NOx触媒30へのNOx吸蔵量が限界量を超えて吸蔵されなくなった排気中のNOxは、下流側のフィルタ32に流入し、フィルタ32に捕捉されたパティキュレートに対して酸化剤として作用し、パティキュレートを酸化してフィルタ32から除去すると共にN2となって大気中に排出される。
一方、NOxの浄化については、エンジン1のリーン運転により吸蔵型NOx触媒30にNOxを吸蔵させて、ある程度NOxが吸蔵型NOx触媒30に吸蔵された後、燃料添加弁42から排気管20内に軽油を噴射して排気空燃比をリッチ化する。そして、吸蔵型NOx触媒30では、このようにして空燃比がリッチ化された排気が供給されることにより、吸蔵されているNOxが放出されて還元され、吸蔵型NOx触媒30の吸蔵能力が回復する。吸蔵していたNOxの放出及び還元によって吸蔵型NOx触媒30の再生が完了すると、燃料添加弁42からの軽油の噴射を終了する。
このようにして燃料添加弁42から排気中に燃料を供給し、吸蔵型NOx触媒30とフィルタ32の再生を適宜繰り返すことにより、吸蔵型NOx触媒30及びフィルタ32の排気浄化機能が維持される。
また、エンジン1で用いられる燃料にはイオウ成分が含有されており、このイオウ成分が燃焼して生じるSOxが排気と共にエンジン1から排出される。エンジン1から排出されたSOxは吸蔵型NOx触媒30に吸蔵され、吸蔵型NOx触媒30のNOx吸蔵能力が低下する。そこで、吸蔵型NOx触媒30に吸蔵されたSOxを吸蔵型NOx触媒30から脱離させ、低下したNOx吸蔵機能を回復させる必要がある。吸蔵型NOx触媒30に吸蔵されたSOxは、吸蔵型NOx触媒30の温度を上昇させつつHCを供給することにより脱離させることが可能であり、燃料添加弁42から排気中への燃料の噴射により、吸蔵型NOx触媒30にHCを供給し、このHCの酸化反応によって吸蔵型NOx触媒30の温度を上昇させることにより吸蔵されているSOxの脱離を行う。
このようにして燃料添加弁42から排気中に燃料を供給し、吸蔵型NOx触媒30に吸蔵されているSOxの脱離を適宜繰り返すことにより、吸蔵型NOx触媒30が再生されその排気浄化機能が維持される。
ところで、上述のようにして燃料添加弁42から燃料を排気中に供給することにより吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の再生を行っているとき、或いは再生を完了した直後は、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が高温となっている。このような状態でイグニッションスイッチ50がオフにされることによりエンジン1が停止してしまうと、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32を通過する排気がなくなるため、エンジン1の運転中には排気によって持ち去られていた吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱が持ち去られなくなる。
この結果、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が更に上昇して熱劣化を生じるおそれがある。また、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の再生のために燃料添加弁42から供給されたHCが残留していると、エンジン1停止後の温度上昇に伴い残留HCが燃焼し、更に温度が上昇して熱劣化を加速するおそれがある。
そこで、このような問題を防止するために、図2に示すフローチャートに従い、ECU44によりエンジン停止制御が行われる。このフローチャートによる制御は、イグニッションスイッチ50がオンになってエンジン1の運転が開始されるとスタートし、次にイグニッションスイッチ50がオフにされた場合に備えるようになっている。
まず、最初のステップS102では、イグニッションスイッチ50がオフにされたか否かを判定する。イグニッションスイッチ50がオン状態にある限りはこのステップS102の処理が繰り返され、イグニッションスイッチ50がオフにされると次のステップS104に進む。
ステップS104では、イグニッションスイッチ50がオフにされてからの経過時間tを計測するタイマのカウントを開始し、次のステップS106に進む。
ステップS106では、車両が駐車状態にあるか否かを、パーキングブレーキの作動状態、変速ギヤ位置、及び車速などに基づき判定する。そして、車両が駐車状態にない場合には直ちにステップS108に進んでエンジン1を停止させる。これは、車両走行中に何らかの理由で、運転者がイグニッションスイッチ50をオフにして直ちにエンジン1を停止しようとする場合を想定し、そのような場合は直ちにエンジン1を停止できるようにしたものである。
一方、車両が駐車状態にあるとステップS106で判定すると、ステップS110に進み、触媒温度センサ34の検出値に基づき、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であるか否かを判定する。この所定温度Tsetは、エンジン1が停止した場合に吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が上昇して過昇温となる可能性がある温度として、予め実験等により求められたものであり、例えば500℃を所定温度Tsetとする。
ステップS110で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定した場合は、直ちにエンジン1を停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温となる可能性はないものとしてステップS108に進んでエンジン1を停止し、今回のエンジン停止制御を終了する。
このように、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定した場合には直ちにエンジン1を停止することにより、エンジン1を無駄に運転することがないようにしている。
一方、ステップS110で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であると判定した場合はステップS112に進み、エンジン1の運転を継続する時間tsを設定する。この運転継続時間tsは、触媒温度Tcに応じ、エンジン1を停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温とならない温度まで低下するまでに必要なエンジン1の運転時間を実験等により求め、予めマップに記憶されているものである。図3に示すように、運転継続時間tsは、触媒温度センサ34によって検出された吸蔵型NOx触媒30の温度Tcに応じて設定され、ステップS110で用いた判定温度Tsetより触媒温度Tcが高い場合に、触媒温度Tcが高いほど長くなるように設定される。
次にステップS112からステップS114に進むと、ステップS104でカウントを開始したタイマの計測時間t、即ちイグニッションスイッチ50がオフとなってからの経過時間tが、ステップS112で設定された運転継続時間ts以上となったか否かを判定する。経過時間tが運転継続時間tsより小である間はステップS114の処理が繰り返され、経過時間tが運転継続時間ts以上になるとステップS116に進んでtを0にしてタイマをリセットした後、ステップS108に進んでエンジン1を停止する。
即ち、イグニッションスイッチ50がオフとなった後、エンジン1の運転が触媒温度Tcに応じて設定された時間ts以上にわたって継続されたことにより、その間に排気が供給されていた吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が、エンジン1を停止しても過昇温とならない温度まで低下したものと判断して、エンジン1が停止される。
このようにして、イグニッションスイッチ50がオフにされてからのエンジン1の運転継続時間が、触媒温度Tcに応じて設定された時間ts以上となることによって、排気後処理装置28の吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が所定温度以下に低下したと判断するまでは、エンジン1の運転が継続されるので、その後エンジン1が停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温とならず、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱劣化が防止される。
次に、本発明の第2実施形態に係る制御装置について以下に説明する。
本発明の第2実施形態に係る制御装置は、エンジン停止制御の内容が上述した第1実施形態と相違するのみで、全体構成及び排気後処理装置28の再生制御は図1に示す第1実施形態と同様であり、その説明は省略する。また、エンジン停止制御の説明において、第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を用いて説明する。
第2実施形態の制御装置におけるエンジン停止制御は、図4に示すフローチャートに従ってECU44により行われる。このフローチャートによる制御も、前述の第1実施形態のエンジン停止制御と同様に、イグニッションスイッチ50がオンになってエンジン1の運転が開始されるとスタートし、次にイグニッションスイッチ50がオフにされた場合に備えるようになっている。
まず、最初のステップS202では、イグニッションスイッチ50がオフにされたか否かを判定する。イグニッションスイッチ50がオン状態にある限りはこのステップS202の処理が繰り返され、イグニッションスイッチ50がオフにされると次のステップS204に進む。
ステップS204では、前述の第1実施形態のエンジン停止制御と同様に、車両が駐車状態にあるか否かを、パーキングブレーキの作動状態、変速ギヤ位置、及び車速などに基づき判定する。そして、車両が駐車状態にない場合には直ちにステップS206に進んでエンジン1を停止させる。この理由は前述の第1実施形態のエンジン停止制御と同じである。
一方、車両が駐車状態にあるとステップS204で判定すると、ステップS208に進み、触媒温度センサ34の検出値に基づき、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であるか否かを判定する。この所定温度Tsetは、上記第1実施形態のエンジン停止制御と同様に、エンジン1が停止した場合に吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が上昇して過昇温となる可能性がある温度として、予め実験等により求められたものであり、例えば500℃を所定温度Tsetとする。
ステップS208で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定した場合は、直ちにエンジン1を停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温となる可能性はないものとしてステップS206に進んでエンジン1を停止し、今回のエンジン停止制御を終了する。
このように、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定した場合には直ちにエンジン1を停止することにより、エンジン1を無駄に運転することがないようにしている。
一方、ステップS208で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であると判定した場合はステップS210に進み、エンジン1を停止するまでの基準排気流量積算値Qesを設定する。この基準排気流量積算値Qesは、触媒温度Tcに応じ、エンジン1を停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温とならない温度まで低下するまでに、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32に流入する必要のある排気の総体積を示すものであり、実験等により求めて予めマップに記憶されているものである。図5に示すように、基準排気流量積算値Qesは、触媒温度センサ34によって検出された吸蔵型NOx触媒30の温度Tcに応じて設定され、ステップS208で用いた判定温度Tsetより触媒温度Tcが高い場合に、触媒温度Tcが高いほど大きくなるように設定される。
次にステップS210からステップS212に進むと、イグニッションスイッチ50がオフにされてから、実際に吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32に流入した排気流量の積算値Qeが、ステップS210で設定された基準排気流量積算値Qes以上であるか否かを判定する。
吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32に実際に流入した排気流量は、吸気流量センサ16によって検出された吸気流量、各気筒へ供給された燃料量、触媒温度センサ34が検出した吸蔵型NOx触媒30の温度及び下流圧力センサ38が検出したフィルタ32下流側の排気圧力に基づき、ECU44が演算を行うことにより求められる。従って、ECU44は排気流量検出手段としても機能する。
ステップS210では、このようにして検出された排気流量をイグニッションスイッチ50がオフにされたときから積算することにより、実際の排気流量積算値Qeを求め、基準排気流量積算値Qesと比較する。実際の排気流量積算値Qeが基準排気流量積算値Qesより小である間はステップS212の処理が繰り返され、実際の排気流量積算値Qeが基準排気流量積算値Qes以上になると、ステップS206に進んでエンジン1を停止する。
即ち、イグニッションスイッチ50がオフとなった後、触媒温度Tcに応じて設定された基準排気流量積算値Qesに相当する体積の排気が吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32に供給されるまでエンジン1の運転が継続されたことにより、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が、エンジン1を停止しても過昇温とならない温度まで低下したものと判断して、エンジン1が停止される。
このようにして、イグニッションスイッチ50がオフにされてからの吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32への排気流量積算値Qeが、触媒温度Tcに応じて設定された基準排気流量積算値Qes以上となることによって、排気後処理装置28の吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が所定温度以下に低下したと判断するまでは、エンジン1の運転が継続されるので、その後エンジン1が停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温とならず、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱劣化が防止される。
次に、本発明の第3実施形態に係る制御装置について以下に説明する。
本発明の第3実施形態に係る制御装置も、エンジン停止制御の内容が上述した第1実施形態及び第2実施形態と相違するのみで、全体構成及び排気後処理装置28の再生制御は図1に示す第1実施形態と同様であり、その説明は省略する。また、エンジン停止制御の説明において、第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を用いて説明する。
第3実施形態の制御装置におけるエンジン停止制御は、図6に示すフローチャートに従ってECU44により行われる。このフローチャートによる制御も、前述の第1実施形態のエンジン停止制御と同様に、イグニッションスイッチ50がオンになってエンジン1の運転が開始されるとスタートし、次にイグニッションスイッチ50がオフにされた場合に備えるようになっている。
まず、ステップS302では、イグニッションスイッチ50がオフにされたか否かを判定する。イグニッションスイッチ50がオン状態にある限りはこのステップS302の処理が繰り返され、イグニッションスイッチ50がオフにされると次のステップS304に進む。
ステップS304では、前述の第1実施形態のエンジン停止制御と同様に、車両が駐車状態にあるか否かを、パーキングブレーキの作動状態、変速ギヤ位置、及び車速などに基づき判定する。そして、車両が駐車状態にない場合には直ちにステップS306に進んでエンジン1を停止させる。この理由は前述の第1実施形態のエンジン停止制御と同じである。
一方、車両が駐車状態にあるとステップS304で判定すると、ステップS308に進み、カウンタの値nを0とする。このカウンタは、この後の処理において、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下と連続して検出された回数をカウントすることにより、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態の継続時間を計測するためのものである。
次にステップS310に進むと、触媒温度センサ34の検出値に基づき、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であるか否かを判定する。この所定温度Tsetは、上記第1実施形態や第2実施形態のエンジン停止制御と同様に、エンジン1が停止した場合に吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度が上昇して過昇温となる可能性がある温度として、予め実験等により求められたものであり、例えば500℃を所定温度Tsetとする。
ステップS310で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であると判定した場合はステップS308に戻る。従って、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大である限りは、ステップS308及びステップS310の処理が繰り返される。
ステップS310で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定した場合は、ステップS312に進み、カウンタの値nに1を加えたものを新たな値nとする。
次にステップS314に進むと、カウンタの値nが予め設定されたnset以上であるか否かを判定する。そして、カウンタの値nが予め設定されたnset未満である場合には、ステップS310に戻り、再び吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であるか否かを判定する。このときステップS310で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であると判定した場合はステップS308に戻ってカウンタの値nを0とする。一方、ステップS310で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定すると、ステップS312でカウンタの値nに1を加えたものを新たな値nとする。
このようにしてステップS310乃至S314の処理が繰り返されることにより、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると連続して判定されると、カウンタの値nが徐々に増加し、カウンタの値nがnset以上になると、ステップS314からステップS316に進む。
ステップS316ではカウンタの値nを0にリセットし、次のステップS306でエンジン1を停止する。
このように、ステップS310乃至S316、及びステップS306の処理が行われることにより、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定時間継続するとエンジン1が停止される。
これは、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下になったとしても、風などの外部の影響によって一時的に吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが低く検知された可能性があるためであり、このような場合を想定し、直ちにエンジン1を停止せずに吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定時間継続するとエンジン1を停止するようにしているのである。
従って、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが確実に所定温度Tset以下になったと判断できるような所定時間に対応したカウンタの値nsetが予め実験等によって求められ記憶されている。
このようにして、イグニッションスイッチ50がオフにされた後、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定時間継続するまでは、エンジン1の運転が継続されるので、その後エンジン1が停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温とならず、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱劣化が防止される。
また、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定時間継続するまでエンジン1の運転が継続されるので、何らかの外的要因で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると誤検出しても直ちにエンジン1は停止されず、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下となったことが確実に確認されてからエンジン1が停止されるので、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱劣化を確実に防止することができる。
なお、上記第3実施形態では、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定時間継続するとエンジン1を停止するようにしたが、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下となった回数が所定回数以上となったらエンジン1を停止するようにしてもよい。このような制御は、図6のフローチャートのうち、ステップS308からステップS316の処理を、図7に示す各ステップに置き換えることによって実現できる。
即ち、図6のステップS304で車両が駐車状態にあると判定すると、図7のステップS318に進み、図6のステップS310と同様に、触媒温度センサ34の検出値に基づき、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset(例えば500℃)以下であるか否かを判定する。
ステップS318で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であると判定した場合はステップS318の処理が繰り返される。また、ステップS318で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定した場合は、ステップS320に進み、カウンタの値nに1を加えたものを新たな値nとする。なお、カウンタの値nは、前回の制御終了時に初期値0にリセットされており、今回の制御において、ステップS318で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定されるたびに1ずつ値が増えていく。
次にステップS322に進むと、カウンタの値nが予め設定されたnset以上であるか否かを判定する。そして、カウンタの値nが予め設定されたnset未満である場合には、ステップS318に戻り、再び吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であるか否かを判定する。このときステップS310で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tsetより大であると判定した場合はステップS318の処理が繰り返される。一方、ステップS318で吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定すると、ステップS320でカウンタの値nに1を加えたものを新たな値nとする。
このようにしてステップS318乃至S322の処理が繰り返されることにより、イグニッションスイッチ50がオフにされてから、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると判定された回数を示すカウンタの値nがnset以上になると、ステップS322からステップS324に進む。
ステップS324では次回の制御に備えてカウンタの値nを0にリセットし、図6のステップS306でエンジン1を停止する。
以上のように、イグニッションスイッチ50がオフにされてから、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定回数確認されるまでは、エンジン1の運転が継続されるようにした場合も、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定時間継続するまでの間はエンジン1の運転が継続されることになる。
従って、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが確実に所定温度Tset以下になったと判断できるようなカウンタの値nsetが予め実験等によって求められ記憶されている。
このように、イグニッションスイッチ50がオフにされた後、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定回数確認されるまでは、エンジン1の運転が継続されるので、その後エンジン1が停止しても吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32が過昇温とならず、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱劣化が防止される。
また、この場合にも、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下である状態が所定回数確認されるまでエンジン1の運転が継続されるので、何らかの外的要因などで吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下であると一時的に検出しても直ちにエンジン1は停止されず、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcが所定温度Tset以下となったことが確実に確認されてからエンジン1が停止されるので、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の熱劣化を確実に防止することができる。
以上で本発明の実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれら実施形態に限られるものではない。
例えば、上記各実施形態において、イグニッションスイッチ50がオフにされた後、エンジン1の運転を継続する場合には、イグニッションスイッチ50のオフにもかかわらずエンジン1が停止していない旨を、表示灯や音声などにより報知するようにしてもよい。
このような報知を行うことにより、運転者はイグニッションスイッチがオフであるにもかかわらずエンジンが運転状態にあることを認識し、故障によりエンジンが停止しないわけではないことを理解することができる。
また、上記各実施形態において、イグニッションスイッチ50がオフにされた後、エンジン1の運転を継続する場合に、吸蔵型NOx触媒30の温度Tcに関わらずエンジン1を直ちに停止することができる緊急停止スイッチを設けるようにしてもよい。このような緊急停止スイッチを設けることにより、車両が駐車状態にあっても、何らかの要因でエンジン1を直ちに停止しなければならない事態となった場合に、緊急停止スイッチでエンジン1を停止することができる。
更に、上記各実施形態では、吸蔵型NOx触媒30の出口側温度を検出する触媒温度センサ34を温度検出手段とし、この触媒温度センサ34の検出値に基づきエンジン停止制御を行うようにしたが、触媒温度センサ34に代えてフィルタ温度センサ40を温度検出手段とし、フィルタ温度センサ40の検出値に基づきエンジン停止制御を行うようにしてもよいし、触媒温度センサ34の検出値とフィルタ温度センサ40の検出値とを用い、吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32の温度を演算してエンジン停止制御を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、燃料添加弁42を再生手段として用いたが、これに代えて膨張行程や排気行程でポスト噴射を行うようにしてもよいし、電気ヒータを再生手段として設け、電気ヒータにより吸蔵型NOx触媒30やフィルタ32を昇温するようにしてもよい。即ち、HCの供給或いは昇温により排気後処理装置の排気浄化機能を維持するものであればどのようなものでも適用可能である。
更に、上記各実施形態では排気後処理装置として吸蔵型NOx触媒30及びフィルタ32の両方を備えたものを用いたが、いずれか一方のみを備えたものでもよいし、フィルタに吸蔵型NOx触媒を担持したものにも適用することができる。
最後に、上記実施形態はディーゼルエンジンの排気浄化装置に本発明を適用したものであったが、エンジン形式はこれに限定されるものではなく、HCの供給或いは昇温により排気後処理装置の排気浄化機能を維持するようにしたエンジンであればどのようなものでも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る制御装置の全体構成図である。 図1の制御装置で行われるエンジン停止制御のフローチャートである。 図2のエンジン停止制御で用いられる運転継続時間tsと触媒温度Tcとの関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る制御装置で行われるエンジン停止制御のフローチャートである。 図4のエンジン停止制御で用いられる基準排気流量積算値Qesと触媒温度Tcとの関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る制御装置で行われるエンジン停止制御のフローチャートである。 図6のエンジン停止制御の変形例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
20 排気管(排気通路)
28 排気後処理装置
30 吸蔵型NOx触媒
32 フィルタ(パティキュレートフィルタ)
34 触媒温度センサ(温度検出手段)
42 燃料添加弁(再生手段)
44 ECU(制御手段、排気流量検出手段)
50 イグニッションスイッチ

Claims (11)

  1. エンジンの排気通路に配置されて前記エンジンの排気の浄化を行う排気後処理装置と、 前記排気後処理装置の排気浄化機能を維持するため、前記排気後処理装置の昇温或いは前記排気後処理装置へのHCの供給を行う再生手段と、
    前記エンジンの運転中にイグニッションスイッチがオフにされたとき、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断するまでは前記エンジンの運転を継続し、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断すると前記エンジンを停止させる制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記排気後処理装置の温度を検出する温度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記温度検出手段の検出値に基づき前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したことを判断することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された前記排気後処理装置の温度が所定温度以下である状態が所定時間継続すると、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断することを特徴とする請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記イグニッションスイッチがオフになってから所定時間が経過したときに前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記排気後処理装置の温度を検出する温度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された前記排気後処理装置の温度が所定温度以下であるときには、前記イグニッションスイッチがオフにされると直ちにエンジンを停止することを特徴とする請求項4に記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記排気後処理装置への排気流量を検出する排気流量検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記イグニッションスイッチがオフになった後に前記排気流量検出手段によって検出された排気流量の積算値が所定が所定量に達すると、前記排気後処理装置の温度が所定温度以下に低下したと判断することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  7. 前記排気後処理装置の温度を検出する温度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された前記排気後処理装置の温度が所定温度以下であるときには、前記イグニッションスイッチがオフにされると直ちにエンジンを停止することを特徴とする請求項6に記載のエンジンの制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記イグニッションスイッチがオフにされても前記エンジンの運転を継続するときは、エンジンが停止していない旨を報知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
  9. 前記排気後処理装置は、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸蔵し、排気空燃比がリッチのときに吸蔵しているNOxを放出して還元する吸蔵型NOx触媒であり、
    前記再生手段は、前記排気中にHCを供給することにより、前記吸蔵型NOx触媒に吸蔵されているNOxを放出させて還元することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
  10. 前記排気後処理装置は、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸蔵し、排気空燃比がリッチのときに吸蔵しているNOxを放出して還元する吸蔵型NOx触媒であり、
    前記再生手段は、前記吸蔵型NOx触媒を昇温しつつHCを供給することにより、前記吸蔵型NOx触媒に吸着された硫黄酸化物を放出させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
  11. 前記排気後処理装置は、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタであり、
    前記再生手段は、前記パティキュレートフィルタを昇温することにより、前記パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを焼却することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
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