JP2006273726A - 炭酸ジメチルの精製方法及び精製装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 炭酸ジメチル及びメタノールを含む混合物を出発材料とし、簡単な構成にて高純度の炭酸ジメチルを得ることができ、更には、省エネも達成可能な炭酸ジメチルの精製方法及び精製装置を提供することにある。
【解決手段】 炭酸ジメチルの精製装置は、炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する冷却器4と、中間材料の固体成分及び液体成分を互いに分離する遠心分離器6とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から高純度の炭酸ジメチルを得る炭酸ジメチルの精製方法及び精製装置に関する。
ポリカーボネートは、国内生産が最も多い汎用エンジニアプラスチックの一種であり、従来、塩素を含むホスゲンを原料として合成されている。
しかし近年、環境保護等の観点から、ホスゲンに代えて炭酸ジメチル(DMC:ジメチルカーボネート)を原料として用いることが検討されている。炭酸ジメチルは、種々の合成方法により合成可能であるが、合成過程において炭酸ジメチルとメタノール(MeOH)との混合物が生ずる。このため、炭酸ジメチルとメタノールとの沸点差を利用した分別蒸留(分留)法により炭酸ジメチルとメタノールとを分離し、炭酸ジメチルを精製する方法が種々考案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
これら特許文献1及び2の精製方法では、蒸留に先立ち、混合物に蓚酸ジメチルやヘキサン等の第三の物質を添加するが、これは、炭酸ジメチルとメタノールの混合物が有する共沸特性の影響を避けるためである。すなわち、炭酸ジメチルとメタノールのみからなる混合物を分留した場合、炭酸ジメチルの含有率が一定の値まで増大すると、メタノールのみではなく炭酸ジメチルも同時に沸騰し、それ以上分留を続けても炭酸ジメチルの純度を高めることができなくなるからである。
特開平4-270249号公報 特開平6-157423号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の炭酸ジメチルの精製方法の場合、炭酸ジメチルとメタノールの混合物に蓚酸ジメチルやヘキサン等の第三物質を添加した上で蒸留を行うことから、最終的には第三物質を分離する必要が生じ、工程が複雑になるという問題がある。
また、これらの精製方法にあっては、混合物に蒸留のための熱エネルギを供給せねばならず、消費エネルギが多いという欠点もあった。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、炭酸ジメチル及びメタノールを含む混合物を出発材料とし、簡単な構成にて高純度の炭酸ジメチルを得ることができ、更には、省エネも達成可能な炭酸ジメチルの精製方法及び精製装置を提供することにある。
上記した目的を達成すべく、本発明によれば、炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する生成工程と、前記生成工程の後、前記中間材料の固体成分及び液成分を互いに分離する分離工程とを備えることを特徴とする炭酸ジメチルの精製方法が提供される(請求項1)。
好適な態様として、前記分離された固体成分を新たな出発材料として、前記生成工程及び前記分離工程を繰り返す(請求項2)。
好適な態様として、前記生成工程は、前記出発材料を第1温度まで冷却して前記中間材料を生成する冷却ステップを含み、前記新たな出発材料のための第2生成工程は、前記新たな出発材料を前記第1温度よりも高い第2温度まで加熱する加熱ステップを含み、前記冷却ステップでは冷媒として液化メタンを用いる(請求項3)。
また、本発明によれば、炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する生成手段と、前記中間材料の固体成分及び液成分を互いに分離する分離手段とを備えたことを特徴とする炭酸ジメチルの精製装置が提供される(請求項4)。
本発明の請求項1の炭酸ジメチルの精製方法は、炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する生成工程と、この生成工程の後、中間材料の固体成分及び液成分を互いに分離する分離工程とを備えている。生成工程では、炭酸ジメチルとメタノールの沸点差を利用するのではなく、炭酸ジメチルとメタノールの凝固点差を利用し、出発材料全体に比べて、炭酸ジメチルの含有率が高い固体成分と、炭酸ジメチルの含有率が低い液体成分とが共存した中間材料を生成する。このため、この精製方法によれば、炭酸ジメチルとメタノールの混合物の有する共沸特性に拘わらず、出発材料よりも炭酸ジメチルの含有率が高い固体成分、つまり純度の高い炭酸ジメチルを確実且つ容易に得ることができる。
また、この精製方法によれば、生成工程にて沸点差ではなく凝固点差を利用したことから、出発材料に供給する熱エネルギが少なく、消費エネルギの削減を図ることができる。
請求項2の精製方法によれば、分離された固体成分を新たな出発材料として、生成工程及び分離工程を繰り返すことで、出発材料における炭酸ジメチル及びメタノールの含有率に拘わらず、高純度の炭酸ジメチルを容易に得ることができる。
請求項3の精製方法では、生成工程の冷却ステップの冷媒として液化メタンを用いたことで、冷媒を圧縮及び凝縮等するための動力が必要ない。また、生成工程の加熱ステップでは、新たな出発材料を冷却ステップでの第1温度よりも高い第2温度まで加熱するのみでよく、加熱に要する熱エネルギは少なくて済む。このため、請求項3の生成方法によれば、消費エネルギの削減を更に図ることができる。
本発明の請求項4の炭酸ジメチルの精製装置は、炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する生成手段と、中間材料の固体成分及び液成分を互いに分離する分離手段とを備えている。生成手段は、炭酸ジメチルとメタノールの沸点差を利用するのではなく、炭酸ジメチルとメタノールの凝固点差を利用し、出発材料全体に比べて、炭酸ジメチルの含有率が高い固体成分と、炭酸ジメチルの含有率が低い液体成分とが共存した中間材料を生成する。このため、この精製装置によれば、炭酸ジメチルとメタノールの混合物の有する共沸特性に拘わらず、出発材料よりも炭酸ジメチルの含有率が高い固体成分、つまり純度の高い炭酸ジメチルを確実且つ容易に得ることができる。
また、この精製装置によれば、生成手段にて沸点の差ではなく凝固点の差を利用したことから、出発材料に供給する熱エネルギが少なく、消費エネルギの削減を図ることができる。
図1は、本発明の一実施例に係る炭酸ジメチルの精製装置を示す。
精製装置は移送経路1を有し、移送経路1の入口には移送経路1を開閉可能なバルブ2が設けられ、移送経路1の出口には精製された炭酸ジメチルの貯蔵タンク3が設けられている。また、移送経路1には、バルブ2側から順に冷却器4及び2つの遠心分離器6,8が介挿され、冷却器4と遠心分離器6との間を延びる移送経路1の部分には、図示しないけれどもポンプが介挿されている。
冷却器4は円筒状の冷却槽4aを有し、冷却槽4a内には複数のプロペラ状の羽根4bが同心上且つ回転可能に配置されている。冷却槽4aの外側は冷却用ジャケット4cにより囲まれており、冷却用ジャケット4cに対し、例えば火力発電プラントの液化メタン供給装置10から、冷媒としての液化メタンが給排される。
遠心分離器6,8は円筒状の分離槽6a,8aを有し、分離槽6a,8a内には回転槽(図示せず)が配置されている。分離槽6a,8aの外側は加熱用ジャケット6c,8cにより囲まれており、加熱用ジャケット6c,8cに対し、空気供給装置12から空気(加熱用空気)が給排される。
より詳しくは、加熱用空気の流路14には、加熱用空気の流れ方向でみて、遠心分離器8の加熱用ジャケット8c及び遠心分離器6の加熱用ジャケット6cが順次介挿されている。ただし、加熱用ジャケット6c,8c間の流路14の部分には、加熱用ジャケット6cをバイパスするための三方バルブ16が設けられ、三方バルブ16はバイパス路18を介して流路14の復路の部分に接続されている。そして、流路14の復路には、バイパス路18との接続点よりも上流の部分に逆止弁19が介挿されている。
また、遠心分離器6,8は分離槽6a,8aの底部に排出ポートを有し、排出ポートは還流路20を介して、バルブ2と冷却器4との間の移送経路1の部分に接続されている。なお、還流路20にはポンプ22が介挿されている。
以下、上述の装置を用いた炭酸ジメチルの精製方法を、図2に示した炭酸ジメチル及びメタノールの二相系における平衡状態図(相図)を参照して説明する。なお、図2から明らかなように、炭酸ジメチル及びメタノールの混合物は全率固溶体であり、固液共存相(L+S)が左下がりの両凸のレンズ形状をなす。
移送経路1には、バルブ2を介して炭酸ジメチル及びメタノールを含む混合物が出発材料として供給される。出発材料は例えば液状にて供給され、移送経路1を介して冷却器4に供給された出発材料は、冷却槽4aの内周壁を介して冷却用ジャケット4c内の液化メタンにより所定の温度T1(第1温度)まで冷却され(冷却ステップ)、固液相が共存した中間材料になる(生成工程)。この中間材料は、冷却槽4aの内周壁に付着するが、中間材料は羽根4bによって内周壁から掻き落とされてシャーベット状になり、搬送経路1に流出する。
より詳しくは、冷却器4に供給された出発材料の相状態を、図2中、点Aにて表すと、この出発材料(A)での炭酸ジメチルの含有率において、温度T1は、固相線温度と液相線温度との間の温度領域に入っている。このため、中間材料の相状態は、固体成分(S1)及び液成分(L1)が共存した固液共存相になっている。これら固体成分(S1)及び液成分(L1)は、それぞれ炭酸ジメチル及びメタノールを含むけれども、固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率は、出発材料(A)での炭酸ジメチルの含有率よりも高く、液成分(L1)での炭酸ジメチルの含有率は、出発材料(A)での炭酸ジメチルの含有率よりも低い。
冷却器4からの中間材料(S1+L1)は、移送経路1を介して遠心分離器6に供給され、この遠心分離器6により、固体成分(S1)及び液成分(L1)に分離される(分離工程)。なお、加熱用空気は遠心分離器6の加熱用ジャケット6cをバイパスして流れており、遠心分離器6での中間材料の温度は温度T1に保持される。
遠心分離器6にて分離された液成分(L1)は、排出ポート及び還流路20を介して出発材料に混入され、再び、冷却器4に供給される。
一方、分離された固体成分(S1)は粒状をなし、移送経路1を介して遠心分離器8の回転槽に供給される。固体成分(S1)は、この回転槽内において、分離槽8aの内周壁を介して加熱用ジャケット8c内の加熱用空気により所定の温度T2(第2温度)まで加熱され(加熱ステップ)、シャーベット状の新たな中間材料になる(第2生成工程)。
より詳しくは、図2に示したように、温度T2は、温度T1よりも高く、且つ、固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率において、固相線温度と液相線温度との間の温度領域に入っている。このため、新たな中間材料の相状態は、固体成分(S2)及び液成分(L2)が共存した固液共存相になっている。これら固体成分(S2)及び液成分(L2)は、それぞれ炭酸ジメチル及びメタノールを含むけれども、固体成分(S2)での炭酸ジメチルの含有率は、固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率よりも高く、液成分(L2)での炭酸ジメチルの含有率は、固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率よりも低い。
この温度T2にて回転槽を回転させると、遠心力により固体成分(S2)及び液成分(L2)が互いに分離される。分離された液成分(L2)は、排出ポート及び還流路20を介して出発材料に混入され、再び、冷却器4に供給される。一方、分離された固体成分(S2)は、精製済みの炭酸ジメチルとして貯蔵タンク3に保存される。
上述した炭酸ジメチルの精製装置及び精製方法によれば、炭酸ジメチルとメタノールの沸点差を利用するのではなく、炭酸ジメチルとメタノールの凝固点差を利用し、出発材料全体に比べて、炭酸ジメチルの含有率が高い固体成分と、炭酸ジメチルの含有率が高い液成分とが共存した中間材料を生成する。このため、この精製装置及び精製方法によれば、炭酸ジメチルとメタノールの混合物の有する共沸特性や出発材料(A)での炭酸ジメチルの含有率に拘わらず、出発材料(A)よりも炭酸ジメチルの含有率が高い固体成分を確実且つ容易に得ることができる。
また、上述した精製装置及び精製方法では、沸点差ではなく凝固点差を利用したことから、出発材料をメタノールの沸点以上の温度に加熱する必要がない。このため、この精製装置及び精製方法によれば、出発材料に供給する熱エネルギが少なく、消費エネルギの削減を図ることができる。
更に、上述した炭酸ジメチルの精製装置及び精製方法では、分離された固体成分(S1)を新たな出発材料として、生成工程及び分離工程を繰り返すことで、出発材料における炭酸ジメチル及びメタノールの当初の含有率に拘わらず、より高純度の炭酸ジメチルを容易に得ることができる。
なお、生成工程及び分離工程を繰り返した場合、第2生成工程の加熱ステップでは、新たな出発材料を温度T1よりも高い温度T2まで加熱するが、純度100%の炭酸ジメチルの凝固点が4℃であることから、温度T1から温度T2までの加熱には、常温の空気を用いることができ、加熱ステップのための熱エネルギは殆ど必要ない。
本発明は上述した一実施例に限定されることはなく、種々変形が可能であり、例えば、一実施例では、生成工程及び分離工程を2回繰り返したけれども、固体成分(S2)を新たな出発材料として生成工程及び分離工程を更に繰り返し、図2に示したように、より高純度の固体成分(S3)を得ることもできる。また、既に出発材料(A)における炭酸ジメチルの含有率が高い場合には、生成工程及び分離工程を1回のみ行うだけでもよい。つまり、生成工程及び分離工程の実施回数は特に制限されることはなく、少なくとも1回以上実施すればよいのであって、移送経路1に少なくとも一つ以上の遠心分離器6を介挿すればよい。
一実施例では、出発材料(A)での炭酸ジメチルの含有率に拘わらず、炭酸ジメチルを精製することができるが、温度T1及び温度T2は、出発材料(A)及び固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率にそれぞれ応じて適宜選択することができる。
例えば、温度T1を液相線温度の近傍温度に設定した場合、固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率が高くなるので、1回の生成工程及び分離工程でより高純度の炭酸ジメチルを精製可能になる。ただし、この場合、中間材料(S1+L1)中に占める固体成分(S1)の割合が少なくなり、炭酸ジメチルの収率は低下する。
これに対し、例えば、温度T1を固相線温度の近傍温度に設定した場合、中間材料(S1+L1)中に占める固体成分(S1)の割合が多くなり、1回の生成工程及び分離工程での固体成分(S1)の収率は向上する。ただし、この場合、固体成分(S1)での炭酸ジメチルの含有率が低くなることから、高純度の炭酸ジメチルを得るためには、生成工程及び分離工程をより多く繰り返す必要がある。
一実施例では、遠心分離器6の加熱用ジャケット6cに加熱用空気を供給しなかったけれども、出発材料(A)での炭酸ジメチルの含有率が高く、冷却器4により出発材料(A)が固相線温度以下まで冷却され、完全な凝固体になってしまうような場合には、三方バルブ16を介して加熱用空気を遠心分離器6の加熱用ジャケット6cに供給すればよい。これにより、遠心分離器6の回転槽内で凝固体が温度T1まで加熱され、固液相が共存した中間材料を得ることができるからである。
なお、この場合、冷却ジャケット8cにて冷却された空気を冷却ジャケット6cに供給することで、遠心分離器6,8の温度を互いに異なる温度T1及び温度T2にそれぞれ容易に設定することができる。
一実施例では、出発材料が炭酸ジメチルとメタノール以外の不純物等を含んでいてもよく、その場合、不純物による固相線温度及び液相線温度の変化を考慮して温度T1及び温度T2を設定すればよい。
一実施例では、大気圧の雰囲気下において生成工程及び分離工程を実施したけれども、大気圧よりも高圧若しくは低圧の雰囲気下にて生成工程及び分離工程を実施してもよい。更には、温度に代えて、若しくは温度とともに圧力を変化させることにより、出発材料を固液相が共存した中間材料にしてもよい。
一実施例では、冷凍器4の羽根4bはプロペラ状であったけれども、スクリュー状であってもよい。
一実施例では、冷却器4の冷媒として、液化メタンを用いたけれども、他の冷媒を用いてもよい。ただし、火力発電プラントでは液化メタンの冷熱が多量に余っていることから、火力発電プラントから液化メタンの供給を受ければ、冷媒を圧縮及び凝縮等するための動力が必要なく、消費エネルギの削減を更に図ることができる。
一実施例では、固体成分及び液成分の分離に遠心分離器6,8を用いたけれども、分離手段は特に限定されない。例えば、図3は、メッシュ式の分離器24を示しており、この分離器24の分離容器24aには、その両側面に入口ポート及び出口ポートが形成され、且つ、その上下面に導入ポート及び導出ポートが形成されている。分離容器24aの内部には、入口ポートと出口ポートとの間に亘りメッシュ24bが水平に敷かれ、メッシュは分離容器内を上下方向に仕切っている。
この分離器24を遠心分離器8に代えて用いた場合、入口ポートを介してメッシュ24b上に固体成分(S1)が連続的に供給される。固体成分(S1)は、導入ポートを介して分離容器24a内に流入した加熱用空気により温度T2まで加熱され、固体成分(S2)及び液成分(L2)が共存した新たな中間材料になる。そしてこの際、メッシュ上の新たな中間材料は、加熱用空気の流圧により下方に押圧されることから、固体成分(S2)のみがメッシュ24bにより支持され、固体成分(S2)から液成分(L2)が分離する。分離された固体成分(S2)は、出口ポートを介して連続的に送出され、貯蔵タンク3に保存される。一方、分離した液成分(L2)は、加熱用空気とともにメッシュ24bを通過し、導出ポートを介して流出する。流出した液成分L2は、気液分離器(図示せず)により加熱用空気から分離された後、再び還流路20を介して冷却器4に供給される。
最後に、一実施例の精製装置は連続式であったけれども、本発明の炭酸メチルの精製装置はバッチ式であってもよいのは勿論である。
本発明の一実施例に係る炭酸ジメチルの精製装置の概略構成図である。 炭酸ジメチル及びメタノールの2相系での平衡状態図を模式的に示した図である。 図1の装置に適用される変形例の分離器の概略構成図である。
符号の説明
1 移送経路
4 冷却器
6,8 遠心分離器

Claims (4)

  1. 炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する生成工程と、前記生成工程の後、前記中間材料の固体成分及び液成分を互いに分離する分離工程とを備えることを特徴とする炭酸ジメチルの精製方法。
  2. 前記分離された固体成分を新たな出発材料として、前記生成工程及び前記分離工程を繰り返すことを特徴とする請求項1記載の炭酸ジメチルの精製方法。
  3. 前記生成工程は、前記出発材料を第1温度まで冷却して前記中間材料を生成する冷却ステップを含み、
    前記新たな出発材料のための第2生成工程は、前記新たな出発材料を前記第1温度よりも高い第2温度まで加熱する加熱ステップを含み、
    前記冷却ステップでは冷媒として液化メタンを用いる
    ことを特徴とする請求項2記載の炭酸ジメチルの精製方法。
  4. 炭酸ジメチル及びメタノールを含む出発材料から固液相が共存した中間材料を生成する生成手段と、前記中間材料の固体成分及び液成分を互いに分離する分離手段とを備えたことを特徴とする炭酸ジメチルの精製装置。
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