JP2006273607A - 被膜付き多孔質構造体および被膜付き多孔質構造体の製造方法 - Google Patents

被膜付き多孔質構造体および被膜付き多孔質構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アルミニウム溶湯等への浸漬において珪素の溶出を抑えることができる被膜付き多孔質構造体および被膜付き多孔質構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】 被膜付き多孔質構造体は、実質的に炭化珪素、炭素またはこれらのうち少なくとも一方と珪素とからなる複合材料により構成され、3次元的な網目構造を形成する骨格部と、実質的に窒化珪素により構成され、骨格部の表面を被覆する被膜と、を備える。表面が窒化珪素の被膜により被覆されているため、表面の金属への付着性(ぬれ性)を低くし、金属溶湯への珪素の溶出を低減することができる。たとえばアルミニウム等の溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出を抑えることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被膜付き多孔質構造体および被膜付き多孔質構造体の製造方法に関する。
近年、セラミックスを含む多孔質構造体の研究が行なわれている。このような多孔質構造体の中には、有形骨格からなり等方的かつ均一な3次元的な網目構造を有し、その構造に炭化珪素あるいは珪素が含浸、分散されているものがある(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
また、内部連通空間を有する三次元網目構造をなしたセラミックス多孔体からなる構造物において、セラミックス多孔体の骨格格子の内部側を炭化珪素等からなる非酸化物セラミックで、表面側を酸化物系セラミックで形成したものがある(たとえば、特許文献3参照)。
特開2000−109375号公報 特開2003−119085号公報 特開昭60−46980号公報
しかしながら、上記特許文献1または特許文献2に記載されている多孔質構造体は、骨格部に珪素が含まれており、これら多孔質構造体をアルミニウム溶湯などへ浸漬させる場合には、アルミニウム中に珪素が溶出する。その場合には、アルミニウムに珪素が混入し合金が生成されるため、アルミニウムの純度が低下する。
また、特許文献3に示される多孔質体は、セラミックス多孔体の骨格格子の表面が酸化物系セラミックにより形成されているが、表面の酸化物系セラミックは、アルミニウム等の金属とのぬれ性が高いため、金属の溶湯等へ浸漬させる場合の保護膜に適していない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、アルミニウム溶湯等への浸漬において珪素の溶出を抑えることができる被膜付き多孔質構造体および被膜付き多孔質構造体の製造方法を提供するものである。
(1)上記の目的を達成するため、本発明に係る被膜付き多孔質構造体は、実質的に炭化珪素、炭素またはこれらのうち少なくとも一方と珪素とからなる複合材料により構成され、3次元的な網目構造を形成する骨格部と、実質的に窒化珪素により構成され、前記骨格部の表面を被覆する被膜と、を備えることを特徴としている。
このように、本発明の被膜付き多孔質構造体は、表面が窒化珪素の被膜により被覆されているため、表面の金属への付着性(ぬれ性)を低くし、金属溶湯への珪素の溶出を低減することができる。たとえばアルミニウム等の溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出を抑えることができる。また、骨格部に珪素が含まれており、骨格部の強度を向上させている。また、材料の耐熱性、熱伝導性が極めて高い多孔質構造体として利用することができる。
(2)また、被膜付き多孔質構造体は、前記網目構造により形成される網目の径が0.1mm以上5mm以下であり、空隙率が70%以上95%以下であることが好適である。
このように、本発明の被膜付き多孔質構造体は、空隙の連通性が高い3次元網目構造を有しているため、高い強度が必要なフィルタや溶湯のバブリング部品等の溶湯部材にも応用できる。
(3)また、被膜付き多孔質構造体は、前記骨格部の表面を被覆する被膜は、0.1μm以上25μm以下の厚さを有していることが好適である。
このように、本発明の被膜付き多孔質構造体は、骨格部の表面を被覆する被膜が薄いため、骨格部を細く維持し、空隙の連通性を維持したまま被膜が設けられている。これにより、珪素の溶出を防止する保護膜としての効率を向上させることができる。
(4)また、被膜付き多孔質構造体は、前記骨格部の表面を被覆する被膜は、50%以上の被覆率を有していることが好適である。
これにより、アルミニウムの溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出量を1000mg/kg以下に抑えることができる。その結果、溶湯部材として被膜付き多孔質構造体を用いた場合にアルミニウムの純度の低下を防ぐことができる。
(5)また、本発明に係る被膜付き多孔質構造体の製造方法は、実質的に炭化珪素および珪素からなる複合材料により構成され、3次元網目構造を有する多孔質構造体に珪素を溶融含浸させる溶融含浸工程と、前記多孔質構造体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、前記多孔質構造体表面の珪素を窒素と反応させて窒化珪素の被膜を形成させる窒化処理工程と、を含むことを特徴としている。
このように、本発明の製造方法では、多孔質構造体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、多孔質構造体表面の珪素を窒素と反応させて窒化珪素の被膜を形成させることで、表面の金属への付着性を低くした被膜付き多孔質構造体を製造することができる。たとえば、アルミニウム等の溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出を抑える被膜付き多孔質構造体を製造することができる。また、多孔質構造体に珪素を溶融含浸させる溶融含浸工程により、多孔質構造体の骨格部に珪素が含浸し、骨格部の強度を向上させている。また、材料の耐熱性、熱伝導性が極めて高い多孔質構造体として利用することができる。
また、窒化処理工程では窒素ガス雰囲気中で加熱して、表面の珪素を窒化するため、骨格部の表面を被覆する被膜を薄くすることができ、骨格部を細く維持し、空隙の連通性を維持したまま被膜を設けることができる。すなわち、被膜の保護膜としての効率を高くし、被膜により網目の孔が塞がれるということもない。
窒化処理工程での反応は、加熱された窒素による気体反応であるため、微細な3次元構造の孔の内部の奥まで反応が進行すると同時に、その孔を閉塞させることなく反応を均質に進行させることができる。
(6)また、被膜付き多孔質構造体の製造方法は、前記窒化処理工程において、1100℃以上1350℃以下の温度で、5時間以上加熱することが好適である。
これにより、アルミニウムの溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出量を1000mg/kg以下に抑える被膜付き多孔質構造体を製造することができる。したがって、本製造工程により製造された被膜付き多孔質構造体をアルミニウムの溶湯へ浸漬する部材として用いた場合に、アルミニウムの純度の低下が防止される。
本発明に係る被膜付き多孔質構造体によれば、表面が窒化珪素の被膜により被覆されているため、表面の金属への付着性(ぬれ性)を低くし、金属溶湯への珪素の溶出を低減することができる。たとえばアルミニウム等の溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出を抑えることができる。また、骨格部に珪素が含まれており、骨格部の強度を向上させている。また、材料の耐熱性、熱伝導性が極めて高い多孔質構造体として利用することができる。
本発明に係る被膜付き多孔質構造体によれば、空隙の連通性が高い3次元網目構造を有しているため、高い強度が必要なフィルタや溶湯のバブリング部品等の溶湯部材にも応用できる。
本発明に係る被膜付き多孔質構造体によれば、骨格部の表面を被覆する被膜が薄いため、骨格部を細く維持し、空隙の連通性を維持したまま被膜が設けられている。これにより、珪素の溶出を防止する保護膜としての効率を向上させることができる。
本発明に係る被膜付き多孔質構造体によれば、アルミニウムの溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出量を1000mg/kg以下に抑えることができる。その結果、溶湯部材として被膜付き多孔質構造体を用いた場合にアルミニウムの純度の低下を防ぐことができる。
また、本発明に係る被膜付き多孔質構造体の製造方法によれば、多孔質構造体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、多孔質構造体表面の珪素を窒素と反応させて窒化珪素の被膜を形成させることで、表面の金属への付着性を低くした被膜付き多孔質構造体を製造することができる。たとえば、アルミニウム等の溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出を抑える被膜付き多孔質構造体を製造することができる。また、多孔質構造体に珪素を溶融含浸させる溶融含浸工程により、多孔質構造体の骨格部に珪素が含浸し、骨格部の強度を向上させている。また、材料の耐熱性、熱伝導性が極めて高い多孔質構造体として利用することができる。
また、窒化処理工程では窒素ガス雰囲気中で加熱して、表面の珪素を窒化するため、骨格部の表面を被覆する被膜を薄くすることができ、骨格部を細く維持し、空隙の連通性を維持したまま被膜を設けることができる。すなわち、被膜の保護膜としての効率を高くし、被膜により網目の孔が塞がれるということもない。
窒化処理工程での反応は、加熱された窒素による気体反応であるため、微細な3次元構造の孔の内部の奥まで反応が進行すると同時に、その孔を閉塞させることなく反応を均質に進行させることができる。
また、本発明に係る被膜付き多孔質構造体の製造方法によれば、アルミニウムの溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出量を1000mg/kg以下に抑える被膜付き多孔質構造体を製造することができる。したがって、本製造工程により製造された被膜付き多孔質構造体をアルミニウムの溶湯へ浸漬する部材として用いた場合に、アルミニウムの純度の低下が防止される。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、被膜付き多孔質構造体1の斜視図、図2は、被膜付き多孔質構造体1の一部を拡大した拡大図である。図2に示すように、多孔質構造体1は、3次元的な網目構造を有している。網目は、節点から複数の分岐を有し、分岐した先が他の節点からの分岐と結合している。
網目の径および空隙率は、製造工程におけるプリフォームまたはスラリーの特性により任意に設定することができるが、網目の径は0.1mm以上5mm以下、空隙率が70%以上95%以下であることが好ましい。網目の径が0.1mm未満であると、目詰まりを起こすためフィルタとして用い難くなる。また、溶湯のバブリング部品として用いる場合にも、ガス圧を必要以上に大きくしなければならなくなり適さない。一方、網目の径が5mmより大きいと、透過度が大きくなりすぎてフィルタとして機能しなくなる。また、溶湯のバブリング部品として用いても、溶湯攪拌の効果が薄くなる。空隙率が70%未満であると、網目構造の表面積が小さくなり、フィルタまたは溶湯のバブリング部品としての機能を果たさなくなる。また、空隙率が95%より大きいと、フィルタまたは溶湯のバブリング部品としては強度が低くなる。被膜付き多孔質構造体1は、このように空隙の連通性が高い3次元網目構造を有しているため、高い強度が必要なフィルタや溶湯のバブリング部品等の溶湯部材に応用できる。
図3は、被膜付き多孔質構造体1の表面Pおよび断面Qの走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。図3に示すように被膜付き多孔質構造体1の網目構造は、骨格部2、骨格部2を被覆する被膜3により形成されている。被膜3により網目構造の表面Pには細かい凹凸が形成されており、被膜3の凸の部分が成長して部分的に析出結晶4が発生している。図3には、凹凸により厚さにばらつきはあるものの、被膜3が骨格部2の表面全体を覆っている様子が示されている。
骨格部2は、実質的に金属珪素のマトリックスと炭化珪素セラミックスの粒子の複合材料によって構成されている。複合材料には、炭素が不純物として残留することがある。「実質的に」とは、不純物を考慮しないという意味である。骨格部2に珪素が含まれていることにより、骨格部2の強度が高くなっており、強度が要求されるフィルタ等に使用することができる。また、骨格部2は珪素のマトリックスと炭化珪素セラミックスの粒子の複合材料によって構成されているため、被膜付き多孔質構造体1を材料の耐熱性、熱伝導性が極めて高い多孔質構造体として利用することができる。
また、被膜3は、実質的に窒化珪素により構成されている。このように、被膜付き多孔質構造体1の表面が窒化珪素の被膜3(析出結晶4を含む)により被覆されているため、表面の金属への付着性(ぬれ性)を低くし、金属溶湯への珪素の溶出を低減することができる。たとえばアルミニウム等の溶湯へ浸漬したときにアルミニウムへの珪素の溶出を抑えることができる。
図3に示すように、被膜3は0.1μm以上25μm以下の厚さを有している。このように、骨格部2の表面を被覆する被膜3が薄いため、骨格部を細く維持し、空隙の連通性を維持したまま被膜が設けられている。これにより、珪素の溶出を防止する保護膜としての効率を向上させることができる。また、図3に示すように、被膜3は骨格部2の表面の約50%以上を被覆している。表面の被覆状況は、図3のようなSEM写真や、EPMAを用いた窒素の分析で知ることができる。なお、厚さについては三次元骨格の断面部についての分析、被覆率については三次元骨格の表面についての分析で求められる。
次に、以上のように構成された多孔質構造体1の製造方法を説明する。図4は、被膜付き多孔質構造体1の製造方法を示すフローチャートである。
予め有機質スポンジ状の多孔質プリフォームを準備しておく。多孔質プリフォームの骨格部を構成する材料としては、スラリーを保持できる材料が望ましく、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂などの各種樹脂類あるいはゴム製等のスポンジ、あるいは、スポンジ形状のプラスチック類や紙類等が適している。これらは2種類以上の混合体でもかまわない。樹脂成分は、主にウレタン樹脂であることが好ましい。「主に」とは、樹脂成分のうち、質量割合で占める割合が半分以上であることをいう。スポンジの網目は、用途により細かいものを用いてもよいし、粗いものを用いてもよい。
まず、上記の多孔質プリフォームに含浸させるスラリーを作製する(ステップS1)。炭素源として樹脂類を溶媒に溶解させ、珪素粉末を混合する。樹脂類には、フェノール樹脂、フラン樹脂、あるいはポリカルボシラン等の有機金属ポリマーが好ましいものとして挙げられる。これらの樹脂類はその1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。スラリー中の気泡の発生を抑制する観点から、消泡剤を添加することは有効である。また、塗布または噴霧するスラリーの特性を変えて空隙の有無や空隙径の大小を調整するため、ポリエステルもしくはパラフィンの粉末、または澱粉等をスラリーに添加してもよい。
なお、珪素粉末としては、微粉末が適しており、特に平均粒径が30μm以下の微粉末が好適である。粒径が大きなものは、ボールミル等により粉砕して微粉化してもよい。添加剤として、炭素粉末、黒鉛粉末、カーボンブラックを添加してもよく、骨材または酸化防止剤として、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、ジルコン、アルミナ、シリカ、ムライト、二珪化モリブデン、炭化ホウ素、ホウ素粉末等をスラリーに添加してもよい。なお、多孔質プリフォームまたはスラリーの成分比は、炭素化後の多孔質プリフォームの珪素と炭素との原子比がSi/C=0.05〜4になるように選ぶのが望ましい。
上記のように、多孔質プリフォームおよびスラリーを準備した後、多孔質プリフォームをスラリーに浸して、スラリーを含浸させ(ステップS2)、スラリーが網目を連通する空隙を塞がない程度にまで絞って、スラリーの不要分を除去する(ステップS3)。スラリーの不要分とは、含浸させたスラリー全体から概ね空隙を塞がない程度に残すスラリーを引いた分をいう。
スラリーの含浸は、多孔質プリフォームをスラリーに浸す代わりに、多孔質プリフォームの骨格部に十分に塗布してもよい。スラリー除去方法としては、構造体に圧力をかけて十分にスラリーを排出する方法、遠心力によりスラリーを排出する方法など種々の方法が可能である。さらには、目詰まりを低減するため、最終的に圧縮空気を吹きかける、または先端が尖った棒でつつくなどの方法により、表面の造膜部位を除去する工程を加えるのも有効である。スラリーの不要分を削除した後、多孔質プリフォームを約70℃で乾燥させる(ステップS4)。乾燥時間は12時間程度行なうのが好ましい。
次に、乾燥して得られた多孔質プリフォームを、真空またはアルゴンなどの不活性雰囲気下で、900〜1350℃程度の温度において炭素化する(ステップS5)。これによって多孔質プリフォームは炭素と珪素からなる炭素化複合体となる。多孔質プリフォームの骨格のウレタン樹脂成分は熱分解により大半が消失するが、コーティングしたフェノール樹脂の炭素化による炭素成分と珪素粉末により、スポンジの骨格は元の形状を維持している。骨格部は一部含浸したフェノール樹脂の炭素化による炭素部分と、予め含まれている珪素粉末が残っており、適当な空隙を有した構造となる。塗布または噴霧されたスラリーにより空隙を塞がれた部分についても、骨格部と同様に熱分解が生じ、炭素化される。炭素化した多孔質プリフォームは加工可能な強度を有している。
次に、炭素化した多孔質プリフォームは、真空またはアルゴンなどの不活性雰囲気下で1250℃以上の温度において焼成処理し(ステップS6)、炭素と珪素とを反応させて溶融珪素と濡れ性のよいポーラスな炭化珪素部分を骨格の内部に形成させる。その際には、この反応が体積減少反応であるため、その体積減少反応に起因する開気孔が生成される。その結果、骨格部となる部分が炭化珪素および残留炭素の部分と、あるいは未反応の珪素とにより形成され、微小な気孔を有する多孔質プリフォームを得る。
次に、この焼結体としての多孔質プリフォームを、真空または不活性雰囲気下において1300〜1800℃程度の温度に加熱し、骨格上にあるポーラスな炭化珪素および炭素の部分に珪素を溶融含浸する(ステップS7)。
その後、得られた多孔質構造体を1200℃〜1450℃、好ましくは1300〜1400℃の窒素ガス雰囲気中で加熱し、3次元網目構造中の珪素を窒化珪素に変換する(ステップS8)。このようにして、骨格部2の表面に被膜3を形成し、被膜付き多孔質構造体1を得る。このように、窒化処理工程では窒素ガス雰囲気中で加熱して、表面の珪素を窒化するため、骨格部2の表面を被覆する被膜を薄くすることができ、骨格部2を細く維持し、空隙の連通性を維持したまま被膜3を設けることができる。すなわち、被膜3の保護膜としての効率を高くすることができ、被膜3により網目の孔が塞がれるということもない。窒化処理工程での反応は、加熱された窒素による気体反応であるため、微細な3次元構造の孔の内部の奥まで反応が進行すると同時に、その孔を閉塞させることなく反応を均質に進行させることができる。
本温度帯における昇温速度は、3次元網目構造中の珪素を窒化珪素に変換する度合いに関係し、昇温速度が大きい程生成する窒化珪素は少なく、昇温速度が小さい程生成する窒化珪素が多くなる。このため、より好ましい1300〜1400℃の温度領域で昇温を停止し、一定時間、温度を保持することがより好ましい。保持時間は、望まれる窒化珪素の生成量に応じて適宜選択して決定すればよいが、5時間以上が好ましい。これにより、アルミニウムの溶湯へ浸漬したときに珪素の溶出量を1000mg/kg以下に抑えることができる。その結果、溶湯部材として被膜付き多孔質構造体1を用いた場合にアルミニウムの純度の低下を防ぐことができる。
なお、上記の製造方法においてはステップを分けて記載したが、珪素と炭素の反応焼結および珪素の溶融含浸は同時に行なってもよく、さらに炭素化を含めた全ての熱処理の工程を同じ炉を用いて一つの温度制御プログラムにより行なっても良い。
被膜のない多孔質構造体と被膜付き多孔質構造体とをそれぞれ作製し、被膜付き多孔質構造体については窒化処理前後の重量変化を測定した。さらに、被膜のない多孔質構造体と被膜付き多孔質構造体とを、それぞれアルミニウム溶湯に浸漬させ、珪素の溶出量を測定した。以下に具体的に説明する。
まず、フェノール樹脂の炭素化による炭素と珪素との原子比を1:1になるよう、フェノール樹脂と珪素粉末の混合比を設定した。設定した混合比に基づき、エチルアルコールでフェノール樹脂を溶解してこれに珪素粉末を配合しスラリーを作製した。作製されたスラリーに含まれる珪素粒径を小さくするために、スラリーを1日間ボールミルにて混合粉砕した。
混合粉砕後、得られたスラリーをポリウレタン製スポンジに十分に含浸させた後、スラリーが空隙領域を塞がない程度まで押しつぶして絞り、スラリーを除去した。ポリウレタン製スポンジは、その空隙領域のセル数が60±10個/25mmのものを用いた。
次に、スラリーを含浸させたスポンジを室温にて乾燥させた後、さらに70℃で十分に乾燥させ、エタノールなどの揮発性成分を除去した。乾燥により得られたプリフォームを、アルゴン等の不活性雰囲気下で、1000℃で1時間加熱し、フェノール樹脂成分を炭素化した。
さらに、この多孔質構造体を、真空中1500℃で1時間焼成し、反応焼結と珪素溶融含浸を同時に行ない、炭化珪素セラミックスと金属珪素成分からなる複合材料により構成される多孔質構造体(比較例1)を得た。
同様の工程により別途得られた多孔質構造体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、1100℃から1350℃の温度まで5時間かけて昇温(処理時間5時間)して窒化処理を行ない、被膜付き多孔質構造体(実施例1)を得た。
同様に、別途得られた多孔質構造体を窒素ガス雰囲気中で1100℃から1350℃の温度まで、それぞれ13時間、48時間、140時間(処理時間13時間、48時間、140時間)かけて昇温して窒化処理を行ない、被膜付き多孔質構造体(実施例2、実施例3、実施例4)をそれぞれ得た。窒化処理を行なった試料(実施例1〜実施例4)については、窒化処理の前後の重量変化を測定した。
次に、上記の比較例1の多孔質構造体および実施例1〜実施例4の被膜付き多孔質構造体を溶融アルミニウムへ浸漬させて珪素溶出試験を行なった。
まず、容積270mlの炭素坩堝10の中にアルミニウム11(関東化学社製試薬、純度99.5%)を100g挿入し、アルミニウム11を酸化雰囲気電気炉中で850℃に加熱し溶融させた。溶融したアルミニウム11内に、2×2×5cmに切断した多孔質構造体を、図5に示すように挿入し、浮き上がらないように坩堝10にアルミナの蓋12を被せて24時間加熱した。アルミニウム11が溶融状態のまま、炉内から坩堝10ごと取出し、直ちに多孔質構造体を取り出した。このような処理を、それぞれ比較例1および実施例1〜実施例4の多孔質構造体について行なった。
上記の溶出試験の後、アルミニウム11を常温まで冷却して固化させた後、坩堝10からアルミニウム11の塊を取り出した。図6(b)に示すように、アルミニウム11の坩堝10の底に接していた側をA側、蓋方向に向いていた側をB側とすると、破線に示すようにまずB側の部分を切除した。残ったA側の部分を図6(a)に示すように4等分した。このようにして、10gの分析用試料13を得た。JIS H 1352:1997「アルミニウム及びアルミニウム合金中のけい素の定量方法」に準拠して、分析用試料13を水酸化ナトリウム水溶液で分解後、ICP発光分光分析法にてアルミニウム11の単位質量あたりの珪素の質量の測定を行なった。このような測定を、それぞれ比較例1および実施例1〜実施例4の多孔質構造体について得られたアルミニウム11について行なった。また、ブランクとして、多孔質構造体を入れないアルミニウムについても測定を行なった。
なお、アルミニウム11の固化体の表面を観察したところ、窒化処理を行なっていない多孔質構造体を挿入したアルミニウム11の塊の底面部には、珪素の溶出と見られる明らかな変色が見られた。そこで、変色部分がほぼ1/4分割されるように、試料を切断し、分析に供した。
図8は、上記試験における窒化処理前後の重量変化およびアルミニウム溶湯への珪素の溶出量の測定結果をまとめた表である。重量増加率は、処理前重量に対して窒化処理により増加した重量の割合を表わすものであり、(増加重量)/(処理前重量)×100の計算式で算出されている。また、窒化反応率は、処理前の全重量に対して窒化処理により窒化珪素に変換された珪素の重量の割合を表わすものであり、(増加重量)/((処理前重量)×0.5×0.67))×100の計算式で算出されている。珪素含有量は、上記溶湯の試験に用いたアルミニウムの単位重量あたりに、含有される珪素の重量である。ブランクとしての試薬アルミニウムの珪素含有量分析値は、355mg/kgであった。このブランク分の重量を各試料の珪素含有量から引いたものが、珪素溶出量である。
図9は、窒化処理の処理時間に対して多孔質構造体の重量増加率を示すグラフである。処理時間が増加するに従い、多孔質構造体表面の珪素が窒化珪素に変換され、その分重量が増加していることが読み取れる。また、140時間の処理で、珪素の窒化反応がほぼ飽和していることが分かる。
図10は、窒化処理の処理時間に対して、アルミニウム溶湯への珪素の溶出量を示すグラフである。全く窒化処理しなかった多孔質構造体(比較例1)の珪素溶出量は、6805mg/kgである。一方、5時間処理したもの(実施例1)の珪素溶出量は、945mg/kgであり、溶出量が1000mg/kg以下に低減されていることが分かる。図11は、多孔質構造体の重量増加率に対して、アルミニウム溶湯への珪素の溶出量を示すグラフである。5時間の処理で重量増加率はわずか1.5%であるが、珪素の溶出量は1000mg/kg以下に低減され、上記のように大きな効果を得た。
このように、実施例に記載した試験から、窒化処理を行なった多孔質構造体がアルミニウム溶湯に対して珪素の溶出を低減するものであることが実証された。また、5時間以上の処理を行ない、窒化処理による重量増加率が1.5%以上のものについて、大きな効果が得られることが実証された。
本発明に係る被膜付き多孔質構造体の斜視図である。 本発明に係る被膜付き多孔質構造体の拡大図である。 本発明に係る被膜付き多孔質構造体のSEM写真である。 本発明に係る被膜付き多孔質構造体の製造方法を示すフローチャートである。 坩堝内で被膜付き多孔質構造体をアルミニウム溶湯に浸漬させた状態を示す断面図である。 (a)取り出したアルミニウム塊の平面図である。(b)取り出したアルミニウム塊の側面図である。 分析用試料の斜視図である。 実施例の試験結果を示す表である。 処理時間に対して多孔質構造体の重量増加率を示すグラフである。 処理時間に対してアルミニウム溶湯への珪素の溶出量を示すグラフである。 多孔質構造体の重量増加率に対してアルミニウム溶湯への珪素の溶出量を示すグラフである。
符号の説明
1 被膜付き多孔質構造体
2 骨格部
3 被膜
4 析出結晶

Claims (6)

  1. 実質的に炭化珪素および珪素からなる複合材料により構成され、3次元的な網目構造を形成する骨格部と、
    実質的に窒化珪素により構成され、前記骨格部の表面を被覆する被膜と、を備えることを特徴とする被膜付き多孔質構造体。
  2. 前記網目構造により形成される網目の径が0.1mm以上5mm以下であり、空隙率が70%以上95%以下であることを特徴とする請求項1記載の被膜付き多孔質構造体。
  3. 前記骨格部の表面を被覆する被膜は、0.1μm以上25μm以下の厚さを有していることを特徴とする請求項1記載または請求項2記載の被膜付き多孔質構造体。
  4. 前記骨格部の表面を被覆する被膜は、50%以上の被覆率を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の被膜付き多孔質構造体。
  5. 実質的に炭化珪素および珪素からなる複合材料により構成され、3次元網目構造を有する多孔質構造体に珪素を溶融含浸させる溶融含浸工程と、
    前記多孔質構造体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、前記多孔質構造体表面の珪素を窒素と反応させて窒化珪素の被膜を形成させる窒化処理工程と、を含むことを特徴とする被膜付き多孔質構造体の製造方法。
  6. 前記窒化処理工程において、1100℃以上1350℃以下の温度で、5時間以上加熱することを特徴とする請求項5記載の被膜付き多孔質構造体の製造方法。
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