JP2006273427A - スキン包装機における被包装物の配列装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空包装用の耐圧チャンバー内に、被包装物である多数の定形不織シートを、包装フイル無と一体に配列を崩すことなく搬入する装置。
【解決手段】上部フイルム11の下域に、上面に定形窪み20を配列した定盤17を配置する一方、前記上部フイルム11を隔てて前記定盤17の上域に加熱板21を設置する。前記各定形窪み20内にそれぞれ定形不織シート30を支持する前記定盤17と、前記加熱板21とを接近させて、前記各定形不織シート30を、前記上部フイルム11の下面の溶融面に接着する。その後、前記各定形不織シート30と前記上部フイルム11とを一体に、耐圧チャンバー40内に搬入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空環境下で2枚のフイルム間に、定型カットした複数の不織シートを包装するスキン包装機であり、前記両フイルム間に前記不織シートを整列よく配置する装置に関する。
前記包装機は一般に、多数の同型の被包装物を縦横に整列して包装するのに用いるために、真空チャンバーの前域において治具を用いてフイルム上に多数の被包装物を配列するが、前記各被包装物は、前記フイルムと一体に前記の真空チヤンバーに搬入される過程で、振動により位置ずれする欠点がある。そこで下記の特許文献1では、多数の窪みを縦横に配列するプレートに、フイルムを真空吸引力で吸引して多数の凹部を形成し、前記各凹部内に各被包装物を支持して、前記フイルムと被包装物とを一体に真空チャンバーに搬入し真空包装する装置を開示している。
しかし窪みを成形するためにはフイルムにそれ相応の厚みが必要であり、薄い不織シートを包装するには不経済であるし、また前記の各凹部の周囲コーナは、真空チヤンバー内で大気圧を受けて変形するとき、無数の皺を形成するという問題を抱えている。
実用新案登録第3094645号
本発明は、上記の各問題点を解決するために、上下2枚の熱可塑性帯状フイルムが挟持する定形不織シートを、上下2枚からなる耐圧チャンバー内に密封し、該耐圧チャンバー内において前記定形不織シートを前記両フイルムによって真空包装するスキン包装機であって、前記上下両フイルムのうち、上部フイルムの下域に、上面に定形窪みを配列した定盤を配置する一方、前記上部フイルムを隔てて前記定盤の上域に加熱板を設置すると共に、前記各定形窪み内にそれぞれ定形不織シートを支持する前記定盤と、前記加熱板とを接近させて前記各定形不織シートを前記上部フイルム下の溶融面に接着し、その後、前記各定形不織シートと前記上部フイルムとを一体に、前記耐圧チャンバー内に搬入するようにした構成である。
各定形窪み内にそれぞれ定形不織シートを支持する前記定盤と、加熱板とを接近させて、熱可塑性フイルムを挟圧することにより、まず前記フィルムは前記加熱板の熱を受けて軟化するので、その軟化面に前記各定形不織シートの繊維面が絡んで接着することになる。このため前記定盤と加熱板とを、フイルムから離反したとき、フイルムの下面に複数、あるいは多数の定形不織シートが配列して支持されることになり、前記各定形不織シートと前記上部フイルムとを一体に、前記耐圧チャンバーへの搬入が可能になるのである。
従って、定形窪みを形成するための厚みをフイルムに持たせる必要がなくなり、使用するフイルムの質量という面で経済効果があり、また前記窪みを形成する必要がなくなるので差圧でもってフイルムが収縮するとき、皺を発生させない効果がある。
なお2枚のフイルムの接着効果を向上させるために、フイルム面に、融点の低い例えばポリエチレンフイルムをラミネートした複合フイルムを用いるような場合も、本件特許請求の範囲に記載した熱可塑性フイルムとは、かかるフイルムをも含むものと定義する。
装置の側面を示す図1では、上下2枚の熱可塑性帯状フイルム11、12の移送軌道において、前記両フイルムは規定ピッチずつ間歇移動する。前記両フイルム11、12の間に、一対の空気圧シリンダーにより形成したリフト13を機台14に支持して配置し、前記各リフト13は上部にベッド15を支持する。前記ベッド15の上面には、前記フイルムの移送方向に直行する状態に2本のガイドレール16を設け、前記ガイドレール16は上部に、常盤17をスライド自在に支持する。
図2に示すように、前記ガイドレール16を、A点で定盤15上の可動ガイド16Aと、フレーム18上の固定ガイド16Bとに切り離すので、前記可動ガイド16Aはリフト13でもって単独で上下動する。また上部フイルム12を隔てて前記定盤17の上域に配置した加熱板21を、L字材22に支持すると共に、該L字材22に形成したラック部分23をピニオン24に係合する一方、前記ラック部分の裏側をガイドローラ25、26により支持する。
平面図である図3に示すごとく、前記定盤17の上面には2〜3ミリの深さの、四角い多数の定形窪み20を縦横に配列状に形成し、これら各窪み20内に定形の不織シート30を収容する場合は、各シート30が定盤17の上面よりもわずかに突き出るように配置する。つまり図4のごとく定盤17の上に穴あき板29を固定し、該穴あき板29のにおける定形窪み20内に同型の不織シート30を収容するのである。なお前記各窪み20への定形不織シート30の収容は、図3におけるハンドバー27を握って同定盤17を、ガイドレール16に沿い矢印28方向のフレーム18上に引き出し行う。この場合、能率アップのために引き出した定盤17を、すでに各不織シート30を収容した新しいストック定盤と交換することも可能である。
図1において間歇移動する上下のフイルムが停止すると、ピニオ24によって加熱板21が、一方リフト13によって定盤17がそれぞれ相対的に接近して上部フイルム11を挟圧した後、設定時間後、前記加熱板21と定盤17とは定位置に復帰する。この結果、定盤17上に載置する各不織シート30は、加熱板21の熱エネルギーにより溶融するフイルム11の下面に配列して接着し、その後の両フイルム11、12の移動により前記各定形不織シート30は、後域の耐圧チャンバー40内に搬入される。
前記の耐圧チヤンバーは図5に示すごとく、内部に気密な空間33を形成する上下の2枚の部材31、32が構成する。前記各部材31、32はいずれも内部に熱板34、35を備え、またいずれも真空吸引管36、37を連結する。
そこで定形不織シート30を下面に接着した上部フイルム11が、下部フイルム12と一体に耐圧チャンバー40の、上下の2枚の部材31、32間に搬入すると、前記両部材31、32は接近して前記各不織シート30を気密空間33内に隔離し、両真空吸引管36、37を通して前記気密空間33に真空を作用させる。この場合、前記の両フイルム11、12は非通気であるため、両フィルム間に真空吸引力が作用する工作を予め耐圧チャンバーに施す。
前記の気密空間33内の真空化が進むのと同時に、上下熱板34、35によって上下フイルム11、12の軟化は進むので、両真空吸引管36、37を通して大気圧を気密空間33内に作用させることにより、図6のごとく上下2枚のフイルム11、12は、差圧でもって各定形不織シート30を、予め定盤の上で行った配列を維持した状態で真空包装し、初期の目的を達するのである。
図7は、上フイルム51を加熱板61から下方に引き離し、リフト53でもってベッド54及び定盤55と一体に不織シート56を、また昇降器57で前記上フイルム51をそれぞれ押し上げ、前記加熱板61の熱で前記上フイルム51の下面に前記不織シート56を接着する構成である。このように通常、上フイルム51を加熱板61から引き離すことで、同上フイルム51に加熱による弛みが起こらず、真空気密を損なう皺の発生を防止することができる。
前記一対の昇降器57はエアシリンダーによって形成され、それらのピストンロッドには、前記上フイルム51を挟持して支持する案内ローラ58が備わり、この案内ローラ58の前位には、その重量で前記上フイルム51の張りを保つためのテンションロール59を設置しており、案内ローラ58の上下に関係なく常にフイルム51の緊張を保つことができる。
前記ベッド54の上面においては、図1と同じように、前記上フイルム51の移送方向に直行する状態に2本のガイドレール62を介して前記の常盤55を支持しており、同定盤55を手前方向に引き出して、図3のように上面の四角い多数の定形窪み内に定形の不織シートを収容できるのである。
図7において定盤55に配列した各不織シート56を、上フイルム51と一体に加熱板61に押し付け、前記フイルム51の下面に各不織シート56の接着が完了すると、同不織シート56と前記定盤55とは再び下方に引き戻され、そのあと両フイルム51、52に挟持した各不織シート56を後域の耐圧チャンバー70内に搬入する。
図8に示すごとく前記耐圧チヤンバー70は、上下の2枚の部材64、65内に気密な空間66形成し、定形不織シート56が2枚のフイルム51、52と一体に搬入されると、真空吸引が行われ、全不織シート56の周りをシリンダー67、68の動力で接近する上下の枠型熱材71、72で囲繞しかつ加熱する。
図9に示すごとく前記の枠型熱材71、72は不織シート56を取り囲む状態で上下両フイルム51、52を密封することになるから、耐圧チャンバー70内に大気圧を作用させたとき、2枚のフイルム51、52間に空気の侵入がなく前記両フイルムは互いに密着する。しかしその後、図10のように不織シート包装体80の運搬軌道上下に設置したヒーター82、83で、前記両フイルムを加熱して不織シートに溶着させるのが望ましい。
装置の側面図 前図の正面図 前図の部分的平面図 定盤の部分断面図 耐圧チャンバーの部分断面図 真空包装製品の説明図 実施例2による装置の正面図 耐圧チヤンバーの部分構成図 前図の内部を示す平面図 加熱装置の説明図
符号の説明
11‥‥上部の熱可塑性フイルム
12‥‥下部の熱可塑性フイルム
13‥‥リフト
15‥‥ベッド
16‥‥ガイドレール
17‥‥定盤
20‥‥定形窪み
21‥‥加熱板
24‥‥ピニオン
30‥‥定形不織シート
40‥‥耐圧チャンバー
51‥‥上部の熱可塑性フイルム
52‥‥下部の熱可塑性フイルム
53‥‥リフト
54‥‥ベッド
55‥‥定盤
56‥‥不織シート
57‥‥昇降器
58‥‥案内ロール
61‥‥加熱板
70‥‥耐圧チャンバー
71‥‥枠型熱材
83‥‥ヒータ

Claims (5)

  1. 上下2枚の熱可塑性帯状フイルムが挟持する定形不織シートを、上下2枚の部材からなる耐圧チャンバー内に密封し、該耐圧チャンバー内において前記定形不織シートを前記両フイルムによって真空包装するスキン包装機であって、
    前記両フイルムを前記スキン包装機に搬入する前の領域に、互いに引き離した前記上下両フイルムの間に、上面に定形窪みを配列した定盤を配置する一方、前記上部フイルムを隔てて前記定盤の上域に加熱板を設置すると共に、前記各定形窪み内にそれぞれ定形不織シートを支持する前記定盤と、前記加熱板とを接近させて前記各定形不織シートを前記上部フイルム下面の溶融面に接着し、その後、前記各定形不織シートを接着した前記上部フイルムと、前記下フイルムとを一体に、前記耐圧チャンバー内に搬入するようにした装置。
  2. リフトにより上下動するベッド上面に設けたガイドレールに、上面に定形窪みを配列する定盤をスライド自在に支持し、前記リフトにより前記定盤のフイルムへの接近を、また前記ガイドレールに沿って前記定盤の、上部フイルム領域外ヘの引き出しを、それぞれ可能にした請求項1に記載の装置。
  3. ガイドレールから離脱する定盤を、別個にストックしする定盤と交換可能にした請求項1または2に記載の装置。
  4. 上下2枚の熱可塑性帯状フイルムが挟持する定形不織シートを、上下2枚の部材からなる耐圧チャンバー内に密封し、該耐圧チャンバー内において前記定形不織シートを前記両フイルムによって真空包装するスキン包装機であって、
    前記両フイルムを前記スキン包装機に搬入する前の領域において、前記上下両フイルムのうちの上部フイルムと、同上部フイルム下域の、上面に定形窪みを配列した定盤とを、上域に設置した加熱板から引き離して配置し、定期的に前記上フイルムを前記加熱板に向けて押し上げて加熱すると共に、前記定盤でもって前記各定形窪み内の定形不織シートを前記上フイルムに押し付けたあと、前記定盤及び、前記上フイルムと前記定形不織シートとを一体に下降させ、その後、前記不織シールを下面に接着した前記上フイルムと、その下域の下フイルムとを前記耐圧チャンバー内に搬入するようにした装置。
  5. 上下両フイルムの間に配列した定形不織シートを、耐圧チャンバーを構成する上下2枚の部材で密封する共に、同耐圧チャンバー内の空気を真空吸引する真空包装装置において、前記上下2枚の各部材内に、前記の配列した定形不織シートを取り囲む枠型熱材を配置し、前記の真空吸引のあと、これら両枠型熱材で前記両フイルムを挟圧して前記耐圧チャンバー内に大気圧を作用させるようにした請求項1又は4に記載の装置。
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