JP2006273198A - 車両用フードの構造 - Google Patents

車両用フードの構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006273198A
JP2006273198A JP2005097552A JP2005097552A JP2006273198A JP 2006273198 A JP2006273198 A JP 2006273198A JP 2005097552 A JP2005097552 A JP 2005097552A JP 2005097552 A JP2005097552 A JP 2005097552A JP 2006273198 A JP2006273198 A JP 2006273198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hood
vehicle
bead
inner panel
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005097552A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4293152B2 (ja
Inventor
Mitsuki Ikeda
光希 池田
Katsuyoshi Ito
克嘉 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005097552A priority Critical patent/JP4293152B2/ja
Publication of JP2006273198A publication Critical patent/JP2006273198A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4293152B2 publication Critical patent/JP4293152B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 衝突体の衝突部位に依らず良好な衝撃吸性能を発揮することができる車両用フードの構造を得る。
【解決手段】 車両用フード10は、フードアウタパネル12とフードインナパネル14とを互いに結合して構成されており、車体開口部を覆う。フードインナパネル14は、所定方向に長手とされフードアウタパネル12側に凸形状とされたビード18と、所定方向に長手とされフードアウタパネル12側に凹形状とされた谷部20とが交互に設けられて波型に形成されており、かつ、ビード18の斜面18C、18Dから突出して補剛部としての座形状部24が一体に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動車等の車両に適用される車両用フードの構造に関し、特に、車両に衝突した衝突体を保護することが考慮された車両用フードの構造に関する。
例えば車両のエンジンルームを覆うフードの構造として、アウタパネルにインナパネルを結合したフード構造が用いられており、このフード構造の軽量化のためにアウタパネル及びインナパネルにアルミニウム合金が用いられている。そして、このような軽量化したフード構造において、該フード構造に衝突した衝突体に作用する障害値を緩和するために、インナパネルを車体前後方向に長手とされた複数のビードを並列して波型に形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−205866号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、複数のビード間(山部の間)に衝突体が衝突する際には良好な衝撃吸収性能を得ることができるが、単一のビードの頂部(山部)に衝突体が衝突する場合には、ビードの剛性が不足して局所的に大変形(長手方向の一部の潰れ)を起こし易く、十分な衝撃吸収性能を得るためには例えば波型インナパネルにおける凸ビード部を厚肉にする等の対策が必要であった。
本発明は、上記事実を考慮して、衝突体の衝突部位に依らず良好な衝撃吸性能を発揮することができる車両用フードの構造を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る車両用フードの構造は、フードアウタパネルとフードインナパネルとを互いに結合して構成され、車体開口部を覆うための車両用フードの構造であって、前記フードインナパネルは、所定方向に長手とされ前記フードアウタパネル側に凸形状とされた山部と、前記所定方向に長手とされ前記フードアウタパネル側に凹形状とされた谷部とが交互に設けられて波型に形成されており、かつ、前記山部の斜面に対し突出又は没入された補剛部が該山部に一体に形成されている。
請求項1記載の車両用フードの構造では、それぞれ所定方向(直線方向には限られない)に長手とされると共に交互に配置された山部と谷部とを有し波型形状とされたインナパネルの外側にアウタパネルが配置されている。この波型のインナパネルの山部には、その斜面から突出した凸部、又はその斜面に没入した凹部が補剛部として一体に形成されている。すなわち、インナパネルは、例えばプレス成形などによって山部、谷部、補剛部(凸部又は凹部)が一体に形成された立体形状の薄肉部材とされている。このインナパネルは、波型形状を有するため剛性が比較的高く、その塑性変形等に要するエネルギを吸収することができる。
ここで、集中荷重を受け得る山部に補剛部を突設又は凹設したため、本車両用フードの構造は、各山部の剛性が向上しており、局部荷重に対しても剛性を確保することができる。このため、例えば、アウタパネルを介して衝突体が単一の山部上に衝突した場合にも、該山部の変形に伴って吸収するエネルギを大きくすることが可能である。すなわち、フード構造自体によって、所要の衝撃エネルギを吸収し衝突体を保護することができる。
このように、請求項1記載の車両用フードの構造では、衝突体の衝突部位に依らず良好な衝撃吸性能を発揮することができる。
請求項2記載の発明に係る車両用フードの構造は、請求項1記載の車両用フードの構造において、前記補剛部は、前記山部の長手方向に沿って分割されている。
請求項2記載の車両用フードの構造では、補剛部が山部の長手方向に沿って分割されているため、換言すれば、補剛部が山部の長手方向に沿って互いに離間して(独立して)配置された複数の凸部又は凹部にて構成されているため、各補剛部における上記長手方向の端部には凸壁又は凹壁が形成され、各山部の剛性が一層向上する。
請求項3記載の発明に係る車両用フードの構造は、請求項2記載の車両用フードの構造において、前記山部の長手方向に隣り合う前記補剛部は、所定値以下の一定間隔で配置されている。
請求項3記載の車両用フードの構造では、複数の補剛部(補剛部を構成する複数の凸部又は凹部)が一定間隔で配置されているため、この間隔(所定値)を衝突体の大きさよりも小さく設定しておくことで、山部における補剛部間の部分に衝突体が衝突することが防止される。
請求項4記載の発明に係る車両用フードの構造は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用フードの構造において、前記補剛部は、前記山部の頂部の両側にそれぞれ形成されている。
請求項4記載の車両用フードの構造では、山部の頂部を挟んで位置する両斜面にそれぞれ補剛部が設けられているため、山部の剛性が一層向上する。
以上説明したように本発明に係る車両用フードの構造は、衝突体の衝突部位に依らず良好な衝撃吸性能を発揮することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用された車両用フード10について、図1乃至図7に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UPは、それぞれ車両用フード10が適用された自動車Sの前方向(進行方向)、上方向を示している。
図2には、車両用フード10を備えた自動車Sの前部が平面図にて示されている。この図に示される如く、本実施形態の車両用フード10は、自動車の車体前部に形成されたエンジンルームを開閉可能に覆うフロントフードであって、車両用フード10の車体前後方向後部の車幅方向両端部10Aは、各々フードヒンジHによって車体、例えば、フロントウインドシールドガラスGの前方側となるカウルサイド部に支持されている。図示は省略するが、車両用フード10は、車体後方側から車体前方側へかけて下向きに滑らかに湾曲しており、その前端部10Bの車幅方向中央部に配設されたフードロック装置によって、エンジンルームを閉塞した状態に保持できるようになっている。
この車両用フード10は、車両用フード10の車体外側面を構成するフードアウタパネル12(図2の想像線参照)と、フードアウタパネル12のフード内側(裏面側)に配設され、車両用フード10の内側部を構成するフードインナパネル14とを備えている。また、車両用フード10は、フードアウタパネル12の外周部とフードインナパネル14の外周部とが結合されており、該フードアウタパネル12とフードインナパネル14とで閉断面(最中)構造とされている。なお、フードアウタパネル12とフードインナパネル14の中央部の適宜箇所は接着剤によって接着されている。
図2に示される如く、フードインナパネル14における外周縁部は前端縁部14A、後端縁部14B、左右の車幅方向両端部14C、14Dで構成されており、前端縁部14A、後端縁部14B、左右の車幅方向両端部14C、14Dの内側が中央領域14Eとなっている。また、これらの前端縁部14A、後端縁部14B、左右の車幅方向両端部14C、14Dは、プレス加工等によって車体下向きに突出変形することによって成形されており、中央領域14Eに比べて剛性及び強度が高くなっている。
また、フードインナパネル14の中央領域14Eには、本発明における山部としての複数のビード18が互いに独立して形成されている。各ビード18は、図1及び図3に示される如く、長手方向との直交面に沿う断面視で、中央領域14Eにおけるパネルが略山形に隆起して形成されている。この実施形態では、各ビード18の長手方向は、それぞれ平面視で矢印FRと直交する車幅方向に一致しており、各ビード18の車幅方向両端部18Bは、フードインナパネル14の車幅方向両端部14C、14Dの近傍に至っている。したがって、各ビード18は、フードインナパネル14の中央領域14Eに、車幅方向の曲げ剛性を向上する骨格を構成している。
このように複数のビード18が並列したフードインナパネル14の中央領域14Eでは、隣り合うビード18間にそれぞれ谷部20が形成されている。すなわち、図1及び図3に示される如く、中央領域14Eは、ビード18(山部)と谷部20とが前後方向に沿って交互に配置されて段面視波型に形成されている。この実施形態では、ビード18間の前後の間隔(ピッチ)は略一定とされており、この一定間隔は衝突体C(図1参照)の外径と同等程度とされている。この衝突体Cは、人の頭部をモデル化したものであり、その外径は人の頭部の平均的な外径にほぼ対応している。
また、図1乃至図3に示される如く、各ビード18の頂部18Aには、それぞれ長手方向に連続して凹溝22が形成されている。図2に示される如く、各凹溝22は、上向きに開口すると共に、長手方向両端が対応するビード18の長手方向端部18Bの近傍で閉止されて閉じた開口縁22Aを有し、その内部にはフードインナパネル14の頂部18Aをフードアウタパネルの下面に接合するための接着剤Bが塗布又は充填されている(図2参照)。さらに、フードインナパネル14の各谷部20の底部には、下向きに開口する凹溝22が形成されている。
そして、図3に示される如く、車両用フード10のフードインナパネル14では、各ビード18にそれぞれ補剛部としての座形状部24が形成されている。座形状部24は、ビード18の長手方向に互いに離間して複数設けられて(複数に分割されて)いる。この実施形態では、各座形状部24は、ビード18の凹溝22に対する前後両側の斜面18C、18Dから一体的に突出して形成され、それぞれ座の如き上面24Aを有している。図1に示される如く、各座形状部24の上面24Aは、ビード18の頂部18A(凹溝22の開口縁22A)と一致する高位とされている。
また、各座形状部24の左右(ビード18の長手方向)端部は、それぞれ凸壁24Bとされている。斜面18Cに形成された座形状部24の後縁、斜面18Dに形成された座形状部24の前縁は、それぞれ凹溝22の開口縁22Aに一致している。さらに、各座形状部24は、ビード18の長手方向に略等間隔で配置されており、この間隔は上記した衝突体Cの外径と同等以下とされている。この実施形態では、ビード18の長手方向に隣り合う座形状部24の間隔は、衝突体Cの外径に対し十分に小とされている。また、この実施形態では、図2に示される如く、斜面18Cに形成された座形状部24と、斜面18Dに形成された座形状部24とが同位相で(車幅方向の同じ位置に)配置されている。
以上説明したフードインナパネル14は、アルミニウム合金の薄板のプレス加工によって、前端縁部14A、後端縁部14B、左右の車幅方向両端部14C、14D、及び中央領域の14Eのビード18(谷部20)、座形状部24が一体に形成されている。すなわち、フードインナパネル14の加工工数を増すことなく、座形状部24が形成される構成である。また、フードアウタパネル12もアルミニウム合金製とされている。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。なお、衝突体Cの衝突による車両用フード10の変形状態を示す図4、図6では、変形後の状態を実線にて示し、変形前の状態を想像線にて示している。
上記構成の車両用フード10では、図4に示される如く、衝突体Cがフードインナパネル14のビード18間に対応する位置に衝突した場合には、フードアウタパネル12を変形させた衝突体Cは谷部20に入り込むようにして前後2本のビード18にて支持される。このため、フードインナパネル14は、2本のビード18が局所変形を起こすことなくパネルとしての連続性を維持しつつ変形し、衝撃エネルギを吸収する。このため、図5に示される如く、1次衝突のピーク加速度(衝撃荷重)を高くして車両用フード10によるエネルギ吸収量を確保することができ、フード下方に配置されたエンジン等の剛体との2次衝突時のピーク加速度を緩和することができる。
また、上記構成の車両用フード10では、図6に示される如く、衝突体Cがフードインナパネル14のビード18の頂部18Aに対応する位置に衝突した場合には、複数の座形状部24がビード18の局所的な潰れを防止又は抑制するため、車両用フード10全体の変形を抑制して図7に示す如く1次衝突のピーク加速度を高く保つことができ、上記したビード18間に衝突体Cが衝突した場合と同等のエネルギ吸収を果たすことができる。これにより、2次衝突のピーク加速度が軽減される。
この衝突体Cがフードインナパネル14のビード18の頂部18Aに対応する位置に衝突した場合の効果について、図11(A)に示す座形状部24を有しない車両用フード100との比較で説明する。なお、車両用フード100の構成における車両用フード10の構成に対応する部分には、車両用フード10と同一の符号を付す。車両用フード100は、座形状部24を有しない点を除き、フードインナパネル14と同様に構成されたフードインナパネル102を備える。この車両用フード100のビード18の頂部18Aに対応する位置に衝突体Cが衝突すると、図11(B)に示す如くビード18が局所的に潰れる。このため、車両用フード100では、図7に示す領域Xの如く1次衝突のピーク加速度が小さい。一方、本発明の実施形態に係る車両用フード10では、上記の通り座形状部24がビード18の局所的な潰れを防止又は抑制するため、1次衝突のピーク加速度が高く保たれる。
また、車両用フード100では、ビード18が局所的に潰れることで、フードアウタパネル12とフードインナパネル14の谷部20(ビード18の頂部18Aを除く部分)とで構成していた閉断面が、図11(B)に示す如く崩れてしまう。このため、車両用フード100では、図7に示す領域Yの如く1次衝突のピーク加速度発生後の加速度(支持荷重)が持続されずに大きく低下する。一方、本発明の実施形態に係る車両用フード10では、ビード18の潰れが防止又は抑制されるためにフードアウタパネル12とフードインナパネル14の谷部20とで構成する閉断面が維持され、上記領域Yでの加速度が比較的高く持続される。
以上により、車両用フード10では、車両用フード100と比較して、1次衝突すなわちフード自体の変形によるエネルギ吸収量が大きく、車両用フード10の下方に配置された部品との2次衝突が生じる場合であっても、図7に示す領域Zの如く、該2次衝突のピーク加速度が著しく低減される。
このように、第1の実施形態に係る車両用フード10では、衝突体Cの衝突に伴う集中荷重を受け得るビード18に補剛部としての座形状部24を設けたため、各ビード18の剛性(潰れ方向の変形に対する剛性)が向上しており、局所的に入力する荷重に対しても剛性を確保することができる。したがって、車両用フード10では、衝突体Cが衝突する部位に依らず良好な衝撃吸性能を発揮することができる。
また、車両用フード10では、ビード18に該ビード18の長手方向に互いに独立した複数の座形状部24が配置されているため、換言すれば、座形状部24がビード18の長手方向に複数に分割されているため、各座形状部24における上記長手方向の両端部にはそれぞれ凸壁24Bが形成され、ビード18の剛性が一層向上する。しかも、ビード18の長手方向に隣り合う座形状部24の間隔が衝突体Cの外径と同等以下とされているため、座形状部24間に該座形状部24を避けて衝突体Cが衝突し得る低剛性部が形成されることがなく、衝突体Cが衝突する部位に依らず、確実に良好な衝撃吸性能を発揮することができる。さらに、車両用フード10では、ビード18の頂部18Aの前後両側にそれぞれ複数の座形状部24が所定間隔で配置されているため、ビード18の剛性がより一層向上する。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態又は前出の構成と基本的に同一の部品・部分については、上記第1の実施形態又は前出の構成と同一の符号を付して説明を省略する(図示を省略する場合もある)。
図8には、第2の実施形態に係る車両用フード10を構成するフードインナパネル14の一部が斜視図にて示されている。この図に示される如く、このフードインナパネル14は、座形状部24に代えて、それぞれ補剛部としての座形状部30を備えて構成されている。
座形状部30は、ビード18の長手方向に互いに離間して複数設けられて(複数に分割されて)いる。この実施形態では、各座形状部30は、ビード18の斜面18C、18Dに対し没入して突出して形成(凹設)され、それぞれ座の如き底面30Aを有している。また、各座形状部30の左右(ビード18の長手方向)端部は、それぞれ凹壁30Bとされている。斜面18Cに形成された座形状部30(底面30A)の後縁、斜面18Dに形成された座形状部24の前縁は、それぞれ凹溝22の溝壁上端に連続している。さらに、各座形状部30は、ビード18に対して座形状部24と同様に配置されている。この複数の座形状部30を有するフードインナパネル14は、アルミニウム合金の薄板のプレス加工によって、全体として一体に形成されている。
以上説明した座形状部30を有するフードインナパネル14を備えた第2の実施形態に係る車両用フード10では、座形状部30がビード18の潰れ方向の変形を防止又は抑制するため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図9には、第3の実施形態に係る車両用フード10を構成するフードインナパネル14の一部が斜視図にて示されている。この図に示される如く、このフードインナパネル14は、ビード18に代えて、それぞれ山部としての複数のビード40を備えて構成されている。
ビード40は、頂部40A(凹溝22)の前後両側に形成されフードアウタパネル12の内面に対する傾斜角が小さい上面部42と、各上面部42の頂部40Aから遠い方の縁部42Aに連続し上面部42よりもフードアウタパネル12の内面に対する傾斜角が大きい斜面44とで構成されている。フードインナパネル14における前後方向に隣り合うビード40の斜面44間が谷部20とされている。そして、各上面部42における縁部42A(各斜面44の上縁)は平面視で波型(サイン波形状)に形成されており、各斜面44の下縁は上縁と同位相の波型に形成されている。このため、各斜面44は、全体として波型に形成されている。
この実施形態では、ビード40における頂部40A(凹溝22)から離間するように前後に突出した各部分(斜面44における頂部40Aとの前後距離が小さい部分を基準に見れば上側にも突出していると把握することができる部分)が、それぞれ本発明における補剛部としての凸部46とされている。すなわち、上面部42の一部である上面46Aを有する座形状の凸部46がビード40の剛性(潰れ方向の変形に対する剛性)を向上し、該ビード40の局所的な潰れを防止又は抑制する構成とされている。凸部46の前後端は、波型の斜面44の一部である凸側壁46Bとされる。また、この実施形態では、各ビード40前後の凸部46が同位相で配置されており、さらに隣り合うビード40の凸部46が同位相で配置されている。この複数のビード40を有するフードインナパネル14は、アルミニウム合金の薄板のプレス加工によって、全体として一体に形成されている。
以上説明したビード40、凸部46を有するフードインナパネル14を備えた第3の実施形態に係る車両用フード10では、座形状部30がビード18の潰れ方向の変形を防止又は抑制するため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図10には、第4の実施形態に係る車両用フード10を構成するフードインナパネル14の複数のビード18のうち、1つのビード18が平面図にて示されている。この図に示される如く、この実施形態におけるビード18には、斜面18Cに長手方向に沿って等間隔で配置(縦列)された複数の座形状部24又は座形状部30(以下、座形状部24等という)と、斜面18Dに長手方向に沿って等間隔で配置された複数の座形状部24等とが、該ビード18の長手方向にオフセットして(逆位相に)配置されている。これにより、座形状部24等の数を増すことなく、頂部18Aにおける隣接する座形状部24等の間隔を縮小したのと同等の補剛効果を得ることができ、ビード18の剛性が一層向上する。
以上説明したように、座形状部24等が千鳥状に配置されたビード18を有するフードインナパネル14を備えた第4の実施形態に係る車両用フード10では、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態では、ビード18、40が車幅方向に長手である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ビード18、40を前後方向に長手としたり、車幅方向に対する傾斜方向に長手としたり、平面視で円弧状や波型等の曲線状に形成しても良い。
また、上記各実施形態では、フードインナパネル14がアルミニウム合金製である例を示したが、本発明はこれに限定されず、フードインナパネルが他の金属材や樹脂材にて構成されても良い。したがって、フードインナパネル14は、ビード18や座形状部24等が一体に形成されていれば足り、プレス加工によって成形される構成には限定されることはない。
本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用されたフードの側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用されたフードの平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造を構成するフードインナパネルの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用されたフードの、ビード間に衝突体が衝突した場合の変形状態を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用されたフードの、図4に示す変形状態での衝撃吸収特性を示す線図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用されたフードの、ビードの頂部に衝突体が衝突した場合の変形状態を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用フードの構造が適用されたフードの、図6に示す変形状態での衝撃吸収特性を示す線図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用フードの構造を構成するフードインナパネルの斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用フードの構造を構成するフードインナパネルの斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両用フードの構造をビードの座形状部の配置を示す平面図である。 (A)は本発明の実施形態との比較例に係るフードの側断面図、(B)はこの比較例に係るフードのビードの頂部に衝突体が衝突した場合の変形状態を示す側断面図である。
符号の説明
10 車両用フード
12 フードアウタパネル
14 フードインナパネル
18 ビード(山部)
18A 頂部
20 谷部
24 座形状部(補剛部)
30 座形状部(補剛部)
40 ビード(山部)
40A 頂部
46 凸部(補剛部)

Claims (4)

  1. フードアウタパネルとフードインナパネルとを互いに結合して構成され、車体開口部を覆うための車両用フードの構造であって、
    前記フードインナパネルは、所定方向に長手とされ前記フードアウタパネル側に凸形状とされた山部と、前記所定方向に長手とされ前記フードアウタパネル側に凹形状とされた谷部とが交互に設けられて波型に形成されており、かつ、前記山部の斜面に対し突出又は没入された補剛部が該山部に一体に形成されている車両用フードの構造。
  2. 前記補剛部は、前記山部の長手方向に沿って分割されている請求項1記載の車両用フードの構造。
  3. 前記山部の長手方向に隣り合う前記補剛部は、所定値以下の一定間隔で配置されている請求項2記載の車両用フードの構造。
  4. 前記補剛部は、前記山部の頂部の両側にそれぞれ形成されている請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用フードの構造。
JP2005097552A 2005-03-30 2005-03-30 車両用フードの構造 Active JP4293152B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097552A JP4293152B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 車両用フードの構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097552A JP4293152B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 車両用フードの構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006273198A true JP2006273198A (ja) 2006-10-12
JP4293152B2 JP4293152B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=37208343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005097552A Active JP4293152B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 車両用フードの構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4293152B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009090935A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Kobe Steel Ltd 車輌用インナパネル
JP2009154605A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Nippon Steel Corp 歩行者保護性に優れた自動車用フードパネル
JP2010506791A (ja) * 2006-10-17 2010-03-04 コンパニ・プラステイツク・オムニウム 中空体が設けられた自動車のボンネット
US9376145B2 (en) 2012-10-01 2016-06-28 Kobe Steel, Ltd. Vehicle hood panel
JP2017222212A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 スズキ株式会社 車両用フードインナパネル

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016185771A (ja) 2015-03-27 2016-10-27 株式会社神戸製鋼所 車両用フード構造
KR102281061B1 (ko) * 2021-03-31 2021-07-23 대우공업 (주) 차량 보닛용 골조유닛

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010506791A (ja) * 2006-10-17 2010-03-04 コンパニ・プラステイツク・オムニウム 中空体が設けられた自動車のボンネット
JP2009090935A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Kobe Steel Ltd 車輌用インナパネル
WO2009047621A3 (en) * 2007-10-11 2009-11-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle inner panel
US8434815B2 (en) 2007-10-11 2013-05-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle inner panel
JP2009154605A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Nippon Steel Corp 歩行者保護性に優れた自動車用フードパネル
US9376145B2 (en) 2012-10-01 2016-06-28 Kobe Steel, Ltd. Vehicle hood panel
JP2017222212A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 スズキ株式会社 車両用フードインナパネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP4293152B2 (ja) 2009-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4422454B2 (ja) 車両用フード構造
JP4059187B2 (ja) 車両用フード構造
JP4664874B2 (ja) 自動車用フード
JP4293152B2 (ja) 車両用フードの構造
JP4076487B2 (ja) 車両用フード構造
JP6061787B2 (ja) バンパーリインフォースメント
JP6023820B2 (ja) 波型破砕缶アセンブリ
JP4801524B2 (ja) 自動車用フード
JP2005145224A (ja) 車両用フード構造
JP2008024192A (ja) 自動車用フード
JP2009161028A (ja) 車両用衝撃吸収体
JP2006044311A (ja) 車両用フード構造
JP2011057158A (ja) 車両用衝撃吸収具及び車両用バンパ装置
JP2008024185A (ja) 自動車用フード
JP6237171B2 (ja) 車両用フード構造
JP4053485B2 (ja) 車両用フード構造
JP4214929B2 (ja) 車両用フード構造
JP2009292340A (ja) 車体構造
WO2013172137A1 (ja) 衝撃吸収部材
JP6139201B2 (ja) 車体前部構造
JP2008110679A (ja) 自動車のバンパーリィンフォースメント
JP5383359B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP2006168653A (ja) 自動車のエンジンフード構造
JP2008056011A (ja) 車両前後方向端部構造
JP5777472B2 (ja) 車両用フードの衝撃力吸収構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080814

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090330

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4293152

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417

Year of fee payment: 5