JP2006272999A - 撮影装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 駐車する際の補助情報の出力を、撮影装置のみで簡易に行えるようにする。
【解決手段】 本発明に係るデジタルカメラ10によれば、バック信号又は入力部12からの指示に応じて、撮像部16により後方の撮影が所定時間ごとに行われ、前回の撮影により取り込まれた撮影画像と今回の撮影により取り込まれた撮影画像における特徴画像領域の変化に基づいて車輛50の移動方向が判別され、駐車場における車止めまでの距離及び移動方向に基づいて駐車完了位置における駐車状態が予測され、予測された駐車状態の表示及び予測された駐車状態に応じた音声ガイダンスが出力される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輛後部に取り付けられ、車輛のバック(後進移動)時に後方の撮影を行い、撮影された画像に基づいて駐車完了位置における駐車状態を予測する機能を備えた撮影装置及びそのプログラムに関する。
従来、自動車等の車輛にビデオカメラ等の撮影装置を装着し、運転者に対する支援を行う提案がなされている。例えば、大型の車輛では、運転者の死角となる部分の画像を撮影して障害物を検知し、不慮の事故を防止するものが知られている。
また、例えば、特許文献1には、ステアリング角を検出するステアリング角センサを備え、ステアリングセンサが検出するステアリング角に応じた車両の進行予測曲線を、カメラが撮影した画像とともに表示器に表示して駐車する駐車アシストシステムが記載されている。
特開平2000−127851号公報
しかしながら、特許文献1においては、構造及び処理が複雑であり、撮影装置のみで駐車する際の補助情報を出力することができないという問題があった。
本発明の課題は、駐車する際の補助情報の出力を、撮影装置のみで簡易に行えるようにすることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の撮影装置は、
撮影により画像データを取得する撮像手段と、
車種に応じて、車輛後部における前記撮像手段の取付位置情報を記憶する記憶手段と、
前記撮像手段の取付対象となる車輛の車種情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段により入力された車種情報に基づいて、前記取付対象となる車輛に応じた取付位置情報を前記記憶手段から読み出して案内出力する取付位置案内手段と、
前記撮像手段が取り付けられた車輛の後進移動時に前記撮像手段により経時的に取得される画像データの中から特徴画像領域の位置を認識する位置認識手段と、
前記位置認識手段からの位置認識情報に基づいて、前記車輛の後進移動時における移動方向を求める移動検出手段と、
前記移動検出手段により求められた移動方向に基づいて、前記車輛の駐車完了位置における駐車状態を予測する予測手段と、
前記予測された駐車状態に応じた誘導案内を出力する誘導案内出力手段と、
を備えたことを特徴としている。
請求項1、6に記載の発明によれば、車種に応じて、車輛後部における撮像手段の取付位置情報を記憶手段に記憶し、入力手段により入力された車種情報に基づいて、取付対象となる車輛に応じた取付位置情報を記憶手段から読み出して案内出力する。また、撮像手段が取り付けられた車輛の後進移動時に撮像手段により経時的に取得される画像データの中から特徴画像領域の位置を認識し、その位置認識情報に基づいて、車輛の後進移動時における移動方向を求め、求められた移動方向に基づいて、車輛の駐車完了位置における駐車状態を予測し、予測された駐車状態に応じた誘導案内を出力する。従って、取付対象の車輛の車種に応じた取付位置に撮像手段を取り付けて、撮影装置のみで駐車する際の補助出力を容易に行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、撮影タイミングを入力するシャッタースイッチを備え、シャッタースイッチの操作に応じて撮像手段により写真撮影を行って画像データを取得する撮影モードと、車輛の後進移動時に経時的に撮像手段により画像データを取得し、取得された画像データに基づいて、駐車完了位置における駐車状態を予測し、予測された駐車状態に応じた誘導案内を出力する駐車案内モードとを有し、撮影モード及び駐車案内モードを含む複数のモードから撮影装置の動作モードを選択するモード選択手段を備えている。従って、撮影装置を写真撮影と駐車案内の双方に利用することができ、目的地までの往復は車輛の取付位置に取り付けて駐車場の誘導案内に利用し、目的地では写真撮影に利用するといったことが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、車輛に着脱可能であるので、駐車時における誘導案内以外の用途に用いることが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、予測された駐車状態を示す画像データを撮像手段により取得された画像データと重ね合わせて撮影装置が有する表示手段又は外部接続された表示モニタに表示出力するので、運転者が容易に駐車完了位置における駐車状態を把握することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、予測された駐車状態に応じた音声ガイダンスを出力するので、運転者は、表示画面を見ることなく誘導案内を受けることが可能となる。
以下、図を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、撮影装置としてのデジタルカメラ10の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ10は、CPU(Central Processing Unit)11、入力部12、RAM(Random Access Memory)13、伝送制御部14、表示部15、撮像部16、記録部17、記録媒体駆動部18、バック信号入力部19、外部表示モニタ接続部20、音声出力部21、車電源入力部22、主電源23、補助電源24等を備えて構成されており、各部はバス25により接続されている。
CPU11は、記録部17に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM13内に形成されたワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記録部17に記憶されているメインプログラム、駐車案内処理プログラム、取付位置案内処理プログラム、バック誘導処理プログラムを始めとする各種処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、展開されたプログラムに従って、後述するメイン処理(図6参照)、駐車案内処理(図7参照)、取付位置案内処理(図8参照)、バック誘導処理(図12、13参照)を始めとする各種処理を実行する。
入力部12は、電源キー、シャッターキー、表示部15の表示画面上におけるカーソル位置の移動、各種モードや画像ファイルの選択等のために表示画面上の上下左右の各方向を指示するための十字キー、この十字キーの中央部に配置され、その時点で選択されている内容を指示設定するセットキー等を備え、ユーザによる各キー操作に応じた操作信号をCPU11に出力する。
RAM13は、CPU11によって実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
伝送制御部14は、通信用ケーブル等により外部の電子機器、例えば、パーソナルコンピュータ等と接続可能に構成され、外部機器とのデータの送受信を制御する。なお、外部機器との接続は、赤外線や無線等の無線接続であってもよい。
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニタにより構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って、モード選択画面を始めとする各種画面、撮像部16により取り込まれた画像、シャッター操作に応じて撮影された撮影画像等を表示画面上に表示する。
図2は、撮影により画像データを取得する撮像部16の詳細構成を示す図である。以下、図2を参照して撮像部16について詳細に説明する。
レンズ(撮像レンズ)31を通過した被写体像は絞り機構32を介してCCD(Charge Coupled Device)33上に結像される。レンズ31及び絞り機構32は、光学系駆動部34によって、焦点合わせのためにレンズ位置が移動され、また、適切な露出となるように絞り量が制御される。このレンズ31の移動や絞り機構32の絞りは、測距センサや光量センサを含むセンサ部35によって検出された検出値がバス25を介してCPU11に出力され、CPU11で検出値に基づいて演算されたレンズ31の移動量や絞り機構32の絞り量を示す信号が光学系駆動部34に出力されることによって駆動がなされるものである。
CCD33に被写体が結像されると、CCD33には入射光量に応じた電荷が蓄積され、この電荷は駆動回路36から与えられる駆動パルス信号によって順次読み出され、アナログ処理回路37に出力される。アナログ処理回路37は、色分離やゲイン調整、ホワイトバランスなどの各種処理が行われ、処理された信号はA/D変換回路38を介してデジタル画像データ(以下、画像データと称する)としてバッファレジスタ39に記憶される。
バッファレジスタ39に記憶された画像データは、CPU11からの制御信号に基づいて、信号処理回路40において輝度信号及び色差信号に変換され、表示部15に表示される。また、信号処理回路40において処理された画像データは、CPU11からの制御信号に基づいて、圧縮伸張回路41において圧縮されバス25を介して図1に示す記録部17の撮影画像記録領域171もしくは記録媒体18aに記録される。
図1に戻り、記録部17は、フラッシュメモリなどの不揮発メモリ等により構成され、デジタルカメラ10に対応するシステムプログラム、及び該システムプログラム上で実行可能なメインプログラム、駐車案内処理プログラム、取付位置案内処理プログラム、バック誘導処理プログラムを始めとする各種処理プログラム及びこれらのプログラムで処理されたデータ等を記録する。
この記録部17は、撮影された画像データを記録するための撮影画像記録領域171を有する。また、記録部17は、車種に応じて、その車種の車輛後部における撮像部16の取付位置情報としてデジタルカメラ10の取付位置の外観及び内部の画像データを記憶する、記憶手段としての車種別取付画像メモリ172(図3参照)と、車種別の取付位置から各種タイプの駐車場を撮影した画像データ(パターン画像)とそのパターン画像において1ピクセルが示す距離データとを対応付けて記憶する駐車場画像メモリ173(図4参照)と、バック誘導時に出力するための音声データを記憶する誘導音声データメモリ174と、を有する。
ここで、駐車場画像メモリ173の各パターン画像は、図5に示すように駐車場の枠線の形状毎にタイプ別に分類することができ、各タイプの駐車場に駐車するまでの経過毎のパターン画像が記憶されている。各パターン画像には、タイプを示す番号及び各タイプの中で画像を識別するための番号からなるパターン番号が付加されている。
記録媒体駆動部18は、記録媒体挿入部を有し、挿入された記録媒体18aに対してデータを記録したり、既に記録されているデータを読み出して再生したりするための駆動回路である。装着される記録媒体18aとしては、スマートメディア(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDカード、PCカード、ICカード、MO(magneto-optic)等の各種カードを用いることができ、これらの各種カードの何れか又は複数のカードに応じた記録媒体駆動部18が設けられている。
バック信号入力部19は、デジタルカメラ10が取り付けられる車輛50から送られるバック信号の入力端子である。
外部表示モニタ接続部20は、運転席付近に設けられた外部表示モニタにケーブル等を介して接続するための端子を備え、外部表示モニタに表示信号を送信するためのインターフェースである。
音声出力部21は、D/A変換器、増幅器、スピーカ等を備え、音声データに基づき音声信号を出力する。
車電源入力部22は、車輛50からの電力を入力するための接続端子である。
主電源23は、電池等により構成され、入力部12の電源キーの操作に応じてデジタルカメラ10の各部に電力を供給する。
補助電源24は、電池等により構成され、主電源23がOFFであるときに、CPU11に電力を供給する。
ここで、デジタルカメラ10は、車電源入力部22を介して車輛50からの電力が供給されているときは、車輛50からの電力により駆動し、車輛50からの電源供給がなく主電源23がON状態であるときは、主電源23からの電力により駆動し、車輛50からの電力供給がなく主電源がOFF状態であるときは補助電源24からの電力により駆動するものとする。
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図6は、デジタルカメラ10のCPU11により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。当該処理は、所定時間ごとにCPU11と記録部17に記憶されているメイン処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。
まず、車電源入力部22を介して車輛50からの電力が入力されているか否か、即ち車電源があるか否かが判断され、車電源がある場合(ステップS1;YES)、処理はステップS12に移行し、図7に示す駐車案内処理が実行される。
車電源入力部22を介して車輛50からの電力が入力されていない、即ち、車電源がないと判断された場合(ステップS2;NO)、主電源23がON状態であるか否かが判断され、主電源23がON状態である場合、処理はステップS3に移行する。主電源23がON状態ではないと判断された場合(ステップS2;NO)、本処理は終了する。
ステップS3においては、表示部15にモードの一覧が表示されたモード選択画面が表示され、入力部12の操作によりモードが選択されると(ステップS3:モード選択手段)、選択されたモードが解析される(ステップS4)。
選択されたモードが撮影モードである場合(ステップS5;YES)、シャッターキーが操作されると(ステップS6;YES)、撮像部16が制御されて撮影により画像データが取り込まれ(ステップS7)、取り込まれた画像データが記録部17の撮影画像記録領域171もしくは記録媒体18aに記録され(ステップS8)、処理はステップS6に戻る。
一方、ステップS6においてシャッターキーが操作されず(ステップS6;NO)、入力部12の操作によりモード切替が指示された場合は(ステップS9;YES)、処理はステップS4に戻る。ステップS9においてモード切替が指示されず、電源キーの操作により主電源OFFが指示された場合(ステップS10;YES)、本処理は終了する。入力部12によるモード切替、電源OFFの何れの指示操作もされない場合(ステップS10;NO)、処理はステップS6に戻る。
一方、解析されたモードが撮影モードではなく(ステップS5;NO)、駐車案内モードである場合(ステップS11;YES)、図7に示す駐車案内処理が実行される(ステップS12)。駐車案内処理後、入力部12の操作によりモード切替が指示された場合(ステップS13;YES)、処理はステップS4に戻る。ステップS13においてモード切替が指示されない場合(ステップS13:NO)、車電源入力部22を介して車輛50からの電力が入力されているか、即ち車電源がある否かが判断され、車電源があると判断された場合(ステップS14;YES)、処理はステップS12に戻る。車電源入力部22を介しての電源入力がなく(ステップS14:NO)、電源キーの操作により主電源OFFが指示された場合(ステップS15;YES)、本処理は終了する。ステップS15において、電源OFFが指示されなければ(ステップS15;NO)、処理はステップS12に戻る。
一方、解析されたモードが撮影モードでも駐車案内モードでもない場合(ステップS11;NO)、選択されたモードに従った処理が実行され(ステップS16)、入力部12の操作によりモード切替が指示されると(ステップS17;YES)、処理はステップS4に戻る。ステップS17においてモード切替が指示されず、電源キーの操作により電源OFFが指示された場合(ステップS18;YES)、本処理は終了する。ステップS18において電源OFFが指示されなければ(ステップS18;NO)、処理はステップS16に戻る。
以下、図7を参照してステップS12において実行される駐車案内処理について説明する。当該処理は、CPU11と駐車案内処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。
まず、表示部15に設置モードに移行するか否かを指示するための設置モード指示画面が表示され、入力部12の操作によりこの設置モード指示画面から設置モードへの移行が指示されると(ステップA1;YES)、図8に示す取付位置案内処理が実行される(ステップA2)。駐車案内モードで誘導案内を行うためには、当該取付位置案内処理を行ってデジタルカメラ10を車輛50後部の定められた取付位置に設置する必要がある。なお、入力部12に設置スイッチを設け、デジタルカメラ10が車輛50に取り付けられている場合に設置スイッチをONにしておくことにより、ステップA1で設置モード指示画面を表示することなくステップA3に移行するようにしてもよい。
設置モードへの移行が指示されない場合(ステップA1;NO)、車電源入力部22を介して車輛50からの電力が入力されているか、即ち車電源があるか又は主電源23により電力が供給されているかが判断され(ステップA3)、車電源がある場合(ステップA3;YES)、バック信号入力部19を介してバック信号が入力されているか否かが判断され、バック信号が入力されている場合(ステップA4;YES)、バック誘導処理が実行される(ステップA6)。
一方、車電源がなく主電源23により電力が供給されている場合(ステップA3;NO)、表示部15にバック誘導処理を開始するか否かを問い合わせる画面が表示され、この表示に従い入力部12が操作され、バック誘導処理の開始が指示されると(ステップA5;YES)、バック誘導処理が開始される(ステップA6)。
このように、デジタルカメラ10では、バック信号入力部19及び車電源入力部22を介して車輛50に接続されており、車輛50からの電力が入力されている場合、バック信号に応じてバック誘導処理を開始することができる。一方、バック信号入力部19や車電源入力部22を介して車輛50に接続されていない簡易的な設置であっても、ユーザの操作によりバック誘導を開始することができる。
以下、図8を参照して図7のステップA2において実行される取付位置案内処理について説明する。当該処理は、CPU11と取付位置案内処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理であり、当該処理の実行により取付位置案内手段が実現される。
まず、記録部17の車種別取付画像メモリ172に記憶されている車メーカー名称が一覧表示され(ステップB1)、入力部12の操作により、この一覧の中からデジタルカメラ10の取付対象となる車輛50に対応する車メーカー名称が選択されると(ステップB2;YES)、選択された車メーカーの車種が表示部15に一覧表示される(ステップB3)。ここで、車輛50に対応する車種がない場合、ユーザは車種カードを記録媒体駆動部18に挿入して車種を追加表示させることができる。車種カードは、図3に示す車種別取付画像メモリ172と同様のデータ構造でデータを記憶した記録媒体18aであり、新車種等、車種別取付画像メモリ172に記憶されていない車種に関するデータが記録されているものである。
ステップB4において、記録媒体駆動部18に車種追加カードが挿入されると、車種追加カードに記録されている、ステップB2で選択された車メーカーの車種
が表示部15に追加表示される(ステップB5)。入力部12の操作により表示された車種の一覧の中からデジタルカメラ10の取付対象となる車輛50に対応する車種が選択入力されると(ステップB6;YES:入力手段)、車種別取付画像メモリ172又は車種追加カードから選択された車種に応じた取付位置外観画像データが読み出され、表示部15に表示される(ステップB7)。入力部12からの設置開始指示が入力されるまで、表示部15に取付位置外観画像が案内表示される(ステップB8:NO)。
図9に、ステップB7において表示部15に表示される取付位置外観画像の表示例を示す。図9(a)は、A車種における取付位置外観画像、図9(b)はB車種における取付位置外観画像を示す。図9に示すように、デジタルカメラ10の取付位置は車種毎に異なっており、取付対象の車輛50の車種に応じた取付位置外観画像を表示することにより、ユーザはデジタルカメラ10を車輛50のどの辺りに取り付け(設置)したらよいかを把握することができる。
入力部12の操作により設置開始が指示されると(ステップB8;YES)、車種別取付画像メモリ172又は車種追加カードから選択された車種に応じた取付位置内部画像データが読み出され、表示部15に取付位置内部画像が案内表示される(ステップB9)。また、撮像部16により撮影が行われ、取り込まれた画像が取付位置内部画像に重ね合わせ表示される(ステップB10)。入力部12の操作により完了指示が入力されるまで(ステップB11;NO)、ステップB10の処理が繰り返し実行される。
図10に、ステップB10における表示画面例を示す。W1は、撮像部16により撮影された撮影画像に含まれるワイパーの画像であり、W2は、取付位置内部画像により表示されているワイパーの画像である。撮影画像と取付位置内部画像が一致した位置が、後述するバック誘導処理において後方を撮影するのに最適なデジタルカメラ10の最適な取付位置であり、図10においては、W1とW2の画像が一致するようにユーザがデジタルカメラ10の位置を移動させ、一致したところで設置を行う。
図11に、デジタルカメラ10の車輛50への取り付け方法の一例を示す。ここでは、車輛50がB車種であり、車輛50にデジタルカメラ10を取り付けて側面から見た場合を示している。図11に示すように、デジタルカメラ10は、吸盤60と固定板70により車輛50の後部ガラス(図11の斜線部)に取り付けられる。このように、デジタルカメラ10は、車輛50に装着可能となっている。
図8に戻り、入力部12の操作により取り付け完了が指示されると(ステップB11;YES)、ステップB6で選択された車種の名称がRAM13に記憶され(ステップB12)、表示部15の表示が停止され(ステップB13)、設置モードが解除され(ステップB14)、本処理は終了し、処理は図6のステップS13に移行する。以上の取付位置案内処理を行っておくことにより、図12、13に示すバック誘導処理を行うことが可能となる。
以下、図12、13を参照して図7のステップA6において実行されるバック誘導処理について説明する。当該処理は、CPU11とバック誘導処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。当該処理の実行により、位置認識手段、移動検出手段、予測手段、誘導案内出力手段が実現される。なお、当該処理を実行する際には、図7で説明した取付位置案内処理により、デジタルカメラ10が車輛50後部の所定の取付位置に設置されているものとする。
まず、撮像部16により車輛50の後方の画像が撮影され、その撮影画像の画像データがRAM13に取り込まれるとともに(ステップC1)、取り込まれた撮影画像が表示部15に表示される(ステップC2)。次いで、駐車場画像メモリ173に記憶されている各種パターン画像の中から撮影画像に近似している画像が検索され、そのパターン番号がRAM13に記憶される(ステップC3)。例えば、撮影画像と各パターン画像のそれぞれとが照合されて一致率が算出され、一致率が最も高いパターン画像が近似する画像として検索される。
次いで、検索されたパターン画像と一致する領域に基づいて、撮影画像の中から特徴画像領域(ここでは、駐車場の枠線)の位置が認識され、その位置認識情報が前回の位置認識情報としてRAM13に記憶される(ステップC4)。ここで、特徴画像領域の位置情報としては、その特徴画像領域を示す特徴点の位置情報、例えば、近似するパターン画像が図5に示すタイプ1の場合、駐車場の枠線の四隅の座標が位置情報として記憶される。
次いで、所定時間後に、撮像部16により車輛50後方の画像が撮影され、その撮影画像の画像データがRAM13に取り込まれるとともに(ステップC5)、取り込まれた撮影画像が表示部15に表示され(ステップC6)、駐車場画像メモリ173に記憶されている各種パターン画像の中から撮影画像に近似している画像が検索され、そのパターン番号がRAM13に記憶される(ステップC7)。例えば、取り込まれた撮影画像と前回の撮影画像で検索されたパターン画像と同タイプのパターン画像のそれぞれとが照合されて一致率が算出され、一致率が最も高いパターン画像が近似する画像として検索される。
次いで、検索されたパターン画像と一致する領域に基づいて、ステップC5で取り込まれた撮影画像の中から特徴画像領域(ここでは、駐車場の枠線)の位置が認識され、その位置認識情報が今回の位置認識情報としてRAM13に記憶される(ステップC8)。ここで、特徴画像領域の位置情報としては、その特徴画像領域を示す特徴点の位置情報、例えば、近似するパターン画像が図5に示すタイプ1の場合、駐車場の枠線の四隅の座標が位置情報として記憶される。
今回の撮影画像における特徴画像領域が認識されると、RAM13に記憶されている前回の位置認識情報と今回の位置認識情報とが比較され、比較結果に基づき前回の特徴画像領域と今回の特徴画像領域の変化方向が求められ、この変化方向に基づき前回の撮影時から今回の撮影時までの車輛50の移動方向が求められる(ステップC9)。そして、求められた移動方向に基づいて、このままの状態で移動を続けたときの駐車完了位置における駐車状態を示す予測画像が生成される(ステップC10)。例えば、駐車場画像メモリ173を参照し、今回の撮影画像に近似するパターン画像における1ピクセル当りの距離を取得し、ステップC8で取得された撮影画像における車止めまでのピクセル数をカウントし、これに1ピクセル当りの距離を乗算することにより車止めまでの距離が求められる。そして、図14に示すように、車輛50をステップC9で求められた移動方向に所定量ずつ移動させたときのデジタルカメラ10の撮像部16から見た特徴画像領域(駐車場の枠線)の位置が求められ、その特徴画像(駐車線枠の画像)がRAM13に展開され、移動距離が今回撮影された位置から車止めまでの距離に達したときの特徴画像が、駐車完了位置における駐車状態を示す予測画像として生成される。なお、RAM13に展開される画像の領域は、撮像部16により得られる撮影画像の領域より広範囲となっており、駐車完了位置の予測画像においても、駐車場枠全体の状態の予測画像が得られるようになっている。
駐車完了位置における予測画像が生成されると、その予測画像が一点鎖線で表示部15のモニタ中央に、撮影画像に重ねて表示される(ステップC11)。
図15に、ステップC11における画面表示例の一例を示す。図15(a)は、バック開始時の予測画像を示す。図15(a)に示す画面においては、予測画像である一点鎖線が進行方向に対して斜めに配置されており、このままの移動方向で車止めまでの距離の移動を続けると、駐車場枠に対して斜めに駐車されてしまうということがわかる。図15(b)は、図15(a)の状態からハンドル操作が行われた後のバック途中の画像である。図15(b)に示す画面においては、予測画像である一点鎖線が進行方向に対して略平行に配置されており、このままの移動方向で車止めまでの距離の移動を続ければ、適切な駐車完了位置に駐車が行えるということがわかる。図15(c)は、バック誘導が終了した時点の画像である。図15(c)においては、適切な駐車完了位置に駐車されたことがわかる。
予測画像の表示後、その予測画像の特徴画像領域が画像領域の側面に対して平行に近い状態であるか否かが判別される(ステップC12)。特徴画像領域が画像領域の側面に対して左傾きとなると判別された場合(ステップC13;左傾き)、誘導音声データメモリ174から音声データが読み出され、「ハンドルをもう少し戻してください」という音声ガイダンスが音声出力部21から出力される(ステップC14)。特徴画像領域が画像領域の側面に対して右傾きとなると判別された場合(ステップC13;右傾き)、誘導音声データメモリ174から音声データが読み出され、「ハンドルをもう少し切ってください」という音声ガイダンスが音声出力部21から出力される(ステップC15)。特徴画像領域が画像領域の側面に対してほぼ平行となると判別された場合(ステップC13;平行に近い)、特徴画像領域の位置が画像領域における所定範囲内であるか否かが判別され、所定範囲からはずれていると判別された場合は(ステップC16;NO)、誘導音声データメモリ174から音声データが読み出され、「枠内に入りません」という音声ガイダンスが音声出力部21から出力される(ステップC17)。特徴画像領域の位置が画像領域における所定範囲内であると判断された場合(ステップC16;YES)、誘導音声データメモリ174から音声データが読み出され、「そのまま進んでください」という音声ガイダンスが音声出力部21から出力される(ステップC18)。
音声ガイダンスの出力後、ステップC8で認識され、今回の位置認識結果として記憶されていた位置認識情報が前回の位置認識情報としてRAM13に記憶される(ステップC19)。そして、バック信号の入力があるか否かが判断され、バック信号の入力がある場合(ステップC20;YES)、処理はステップC5に戻り、ステップC5〜C19の処理が繰り返し実行される。バック信号の入力がない場合(ステップC20;NO)、車輛50からの電力が入力されているか否か、即ち車電源であるか否かが判断され、車電源ではなく、主電源23により電力が供給されており(ステップC21;NO)、入力部12の操作によるバック誘導の終了が指示されていない場合(ステップC22;NO)、処理はステップC5に戻り、ステップC5〜C19の処理が繰り返し実行される。車電源である場合(ステップC21;YES)、又は車電源ではなく主電源23により電力が供給されており、入力部12の操作によりバック誘導の終了が指示された場合(ステップC21;NO、ステップC22:YES)、処理はステップC23に移行し、RAM13のワークエリアに記憶されている全データが初期化され(ステップC23)、表示部15の表示が停止され(ステップC24)、処理は図3のステップS12に移行する。
以上説明したように、デジタルカメラ10によれば、車種応じて取付位置外部画像の画像データ及び取付位置内部画像の画像データが記録部17に記憶されており、車輛50の車種が選択されると、選択された車種に応じて表示部15に取付位置外部画像が表示され、次いで、取付位置内部画像及び撮影画像が重ね合わせ表示される。従って、ユーザは、表示部15の表示に従って、車輛50の車種に応じた最適な取付位置にデジタルカメラ50を取り付けることが可能となる。
また、デジタルカメラ10は、取付位置に取り付けられると、バック信号又は入力部12からの指示に応じて、撮像部16により後方の撮影が所定時間ごとに行われ、前回の撮影により取り込まれた撮影画像と今回の撮影により取り込まれた撮影画像における特徴画像領域の変化に基づいて車輛50の移動方向が判別され、駐車場における車止めまでの距離及び移動方向に基づいて駐車完了位置における駐車状態が予測され、予測された駐車状態の表示及び予測された駐車状態に応じた音声ガイダンスが出力される。
従って、車輛50の移動方向等を検知するためのセンサ等の構成を必要とせず、デジタルカメラ10のみで駐車する際の補助出力を簡易に行うことが可能となる。この補助出力により、運転者は、表示画面を参照すれば駐車完了位置における駐車状態を把握することが可能となる。また、表示画面を見なくても、音声により誘導案内を受けてどのようにハンドル操作をしたらよいかを知ることが可能となる。また、デジタルカメラ10は、撮影モード及び駐車案内モードを有しており、車輛に着脱可能であるので、写真撮影と駐車案内の双方に利用することができ、目的地までの往復では車の取付位置に設置して駐車場の誘導案内を行い、目的地では通常の写真撮影を行うといったことが可能となる。
なお、上述した本実施の形態における記述は、本発明に係るデジタルカメラ10好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態においては、本発明の撮影装置をデジタルカメラに適用した場合を例にとり説明したが、撮影機能を備えた装置であれば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)、カメラ一体型のパーソナルコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等であってもよい。
また、駐車場画像メモリ173に縦列駐車用の駐車場画像を記憶しておくことにより、縦列駐車の誘導案内を行うことも可能となる。
その他、デジタルカメラ10の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係るデジタルカメラ10の機能的構成を示すブロック図である。 図1の撮像部16の詳細構成を示す図である。 図1の車種別取付画像メモリ172のデータ格納例を示す図である。 図1の駐車場画像メモリ173のデータ格納例を示す図である。 図4の駐車場画像メモリ173に格納されるパターン画像のタイプの一例を示す図である。 図1のCPU11により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図1のCPU11により実行される駐車案内処理を示すフローチャートである。 図1のCPU11により実行される取付位置案内処理を示すフローチャートである。 図3の取付位置外観画像データの一例を示す図である。 図3の取付位置内部画像データの一例を示す図である。 デジタルカメラ10の車輛50への取り付け方法の一例を示す図である。 図1のCPU11により実行されるバック誘導処理を示すフローチャートである。 図1のCPU11により実行されるバック誘導処理を示すフローチャートである。 RAM13において予測画像を作成する際の特徴画像領域(駐車場の枠線)の展開例を示す図である。 図13のステップC11における画面表示例の一例を示す図である。
符号の説明
10 デジタルカメラ
11 CPU
12 入力部
13 RAM
14 伝送制御部
15 表示部
16 撮像部
17 記録部
171 撮像画像記録領域
172 車種別取付画像メモリ
173 駐車場画像メモリ
174 誘導音声データメモリ
18 記録媒体駆動部
18a 記録媒体
19 バック信号入力部
20 外部表示モニタ接続部
21 音声出力部
22 車電源入力部
23 主電源
24 補助電源
25 バス
31 レンズ
32 絞り機構
33 CCD
34 光学系駆動部
35 センサ部
36 駆動回路
37 アナログ処理回路
38 A/D変換回路
39 バッファレジスタ
40 信号処理回路
41 圧縮伸張回路

Claims (6)

  1. 撮影により画像データを取得する撮像手段と、
    車種に応じて、車輛後部における前記撮像手段の取付位置情報を記憶する記憶手段と、
    前記撮像手段の取付対象となる車輛の車種情報を入力するための入力手段と、
    前記入力手段により入力された車種情報に基づいて、前記取付対象となる車輛に応じた取付位置情報を前記記憶手段から読み出して案内出力する取付位置案内手段と、
    前記撮像手段が取り付けられた車輛の後進移動時に前記撮像手段により経時的に取得される画像データの中から特徴画像領域の位置を認識する位置認識手段と、
    前記位置認識手段からの位置認識情報に基づいて、前記車輛の後進移動時における移動方向を求める移動検出手段と、
    前記移動検出手段により求められた移動方向に基づいて、前記車輛の駐車完了位置における駐車状態を予測する予測手段と、
    前記予測された駐車状態に応じた誘導案内を出力する誘導案内出力手段と、
    を備えたことを特徴とする撮影装置。
  2. 撮影タイミングを入力するシャッタースイッチを備え、前記シャッタースイッチの操作に応じて前記撮像手段により写真撮影を行って画像データを取得する撮影モードと、
    前記車輛の後進移動時に経時的に前記撮像手段により画像データを取得し、取得された画像データに基づいて、前記位置認識手段、前記移動検出手段及び前記予測手段により駐車完了位置における駐車状態を予測し、予測された駐車状態に応じた誘導案内を出力する駐車案内モードとを有し、
    前記撮影モード及び前記駐車案内モードを含む複数のモードから前記撮影装置の動作モードを選択するモード選択手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記撮影装置は、前記車輛に着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影装置。
  4. 前記誘導案内出力手段は、前記予測された駐車状態を示す画像データを前記撮像手段により取得された画像データと重ね合わせて前記撮影装置が有する表示手段又は外部接続された表示モニタに表示出力することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の撮影装置。
  5. 音声データに応じて音声を出力する音声出力手段を備え、
    前記誘導案内出力手段は、前記予測された駐車状態に応じた音声ガイダンスを前記音声出力手段から出力することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の撮影装置。
  6. コンピュータに、
    車種に応じて、車輛後部における撮像手段の取付位置情報を記憶手段に記憶する機能と、
    前記撮像手段の取付対象となる車輛の車種情報を入力させる機能と、
    前記入力された車種情報に基づいて、前記取付対象となる車輛に応じた取付位置情報を前記記憶手段から読み出して案内出力する機能と、
    前記撮像手段が取り付けられた車輛の後進移動時に前記撮像手段により経時的に取得される画像データの中から特徴画像領域の位置を認識する機能と、
    前記位置認識手段からの位置認識情報に基づいて、前記車輛の後進移動時における移動方向を求める機能と、
    前記求められた移動方向に基づいて、前記車輛の駐車完了位置における駐車状態を予測する機能と、
    前記予測された駐車状態に応じた誘導案内を出力する機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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